(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
TrkAによって調節される疾患、症状、および/または障害の治療において有用である化合物、およびその薬学的製剤を、本明細書で提供する。
【0026】
本発明の代表的な化合物(以下の表Bを参照)は、10μMの濃度で、約230個の他のキナーゼパネルよりも、TrkAに対して高度に選択的であることが見出された。加え
て、以下の表Aに示されるものなどの本発明の化合物は、p38αと対比して、TrkAに対して少なくとも1000倍より選択的であることが見出された。
【0028】
の化合物、あるいはその立体異性体、互変異性体、または薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを提供し、式中、
【0029】
環BおよびNH−C(=X)−NH部分がtrans配置にあり、
【0030】
R
a、R
b、R
c、およびR
dが独立して、Hおよび(1−3C)アルキルから選択されるか、
【0031】
あるいはR
cおよびR
dが独立して、Hおよび(1−3C)アルキルから選択され、R
aおよびR
bが、それらが結合する原子と共にシクロプロピル環を形成し、
【0032】
XがO、S、NH、またはN−CNであり、
【0033】
R
1が、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(トリフルオロメトキシ)(1−6C)アルキル、(1−3Cスルファニル)(1−6C)アルキル、モノフルオロ(1−6C)アルキル、ジフルオロ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、テトラフルオロ(2−6C)アルキル、ペンタフルロ(2−6C)アルキル、シアノ(1−6C)アルキル、アミノカルボニル(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、ジヒドロキシ(2−6C)アルキル、(1−6C)アルキル、(1−3Cアルキルアミノ)(1−3C)アルキル、(1−4Cアルコキシカルボニル)(1−6C)アルキル、アミノ(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、ジ(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(1−3Cアルコキシ)トリフルオロ(1−6C)アルキル、ヒドロキシトリフルオロ(1−6C)アルキル、(1−4Cアルコキシカルボニル)(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、またはヒドロキシカルボニル(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルであり、
【0035】
環Bが、Ar
1またはhetAr
1であり、
【0036】
Ar
1が、独立してハロゲン、CF
3、CF
3O−、(1−4C)アルコキシ、ヒドロ
キシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキル、およびCNから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0037】
hetAr
1が、独立してN、S、およびOから選択される1〜3個の環へテロ原子を有し、かつ独立して(1−6C)アルキル、ハロゲン、OH、CF
3、NH
2、およびヒドロキシ(1−2C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換された5〜6員へテロアリールであり、
【0039】
R
3が、H、(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、Ar
2、hetCyc
1、(3−7C)シクロアルキル、hetAr
2、またはC5−C8架橋炭素環式環であり、
【0040】
Ar
2が、独立してハロゲンおよび(1−6C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0041】
hetCyc
1が、独立してNおよびOから選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する、5〜6員の飽和または部分的不飽和の複素環式環であり、
【0042】
hetAr
2が、独立してN、O、およびSから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有し、かつ独立して(1−6C)アルキルおよびハロゲンから選択される1個以上の置換基で任意に置換された5〜6員ヘテロアリール環であり、
【0043】
R
4が、(1−6Cアルキル)SO
2−、(1−6Cアルキル)C(=O)−から、および構造
【化5】
から選択され、
【0044】
R
mが、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキル、または(3−4C)シクロアルキルであり、
【0046】
R
qが、1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0047】
R
xが、(1−6C)アルキル、ハロゲン、CN、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、(3−6C)シクロアルキル、(3−6Cシクロアルキル)CH
2−、(3−6Cシクロアルキル)C(=O)−、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、NH
2、(1−6Cアルキル)アミノ、ジ(1−6Cアルキル)アミノ、またはトリフルオロ(1−3C)アルコキシであり、
【0048】
nが、0、1、2、3、または4であり、
【0050】
R
yが、F、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0052】
R
zが、(3−4C)シクロアルキル、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0053】
R
5が、H、(1−6C)アルキル、モノフルオロ(1−6C)アルキル、ジフルオロ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、テトラフルオロ(2−6C)アルキル、ペンタフルオロ(2−6C)アルキル、ハロゲン、CN、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−3Cアルコキシ)(1−4C)アルキル、(1−4Cアルキル)OC(=O)−、(1−6C)アルキルスルファニル、フェニル[独立してハロゲン、(1−6C)アルキル、および(1−6C)アルコキシから選択される1個以上の置換基で任意に置換された]、(3−4C)シクロアルキル、アミノ、アミノカルボニル、またはトリフルオロ(1−3Cアルキル)アミドである。
【0054】
一実施形態では、式Iの化合物は、R
4が(1−6Cアルキル)SO
2−および(1−6Cアルキル)C(=O)−以外である化合物を含む。
【0055】
ある構造に結合している置換基を定義するために、2つ以上のラジカルが連続して使用される場合、最初に挙げたラジカルは末端であるとみなされ、最後に挙げたラジカルは、問題の構造に結合しているとみなされるということが、理解される。故に、例えば、ラジカル「アルコキシアルキル」は、問題の構造に、アルキル基により結合している。
【0056】
本明細書で使用される「(1−6C)アルキル」、「(1−4C)アルキル」、および「(1−3C)アルキル」という用語は、それぞれ、1〜6個の炭素原子、1〜4個の炭素原子、および1〜3個の炭素原子を持つ、飽和直鎖一価の炭化水素ラジカル、またはそれぞれ、3〜6個の炭素原子、3〜4個の炭素原子、または3個の炭素原子を持つ、分岐飽和一価の炭化水素ラジカルを指す。例としては、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−メチル−1−プロピル、2−ブチル、2−メチル−2−プロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−1−ブチル、1−へキシル、2−へキシル、3−へキシル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、および3,3−ジメチル−2−ブチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
本明細書で使用される「(1−6C)アルキルスルファニル」は、ラジカルが硫黄原子上にあり、(1−6Cアルキル)部位が上に定義の通りの、(1−6Cアルキル)S−基を指す。例としては、メチルスルファニル(CH
3S−)およびエチルスルファニル(CH
2CH
2S−)が挙げられる。
【0058】
「(1−4C)アルコキシ」、「(1−3C)アルコキシ」、および「(1−6C)アルコキシ」は、Rが、それぞれ、上に定義の(1−4C)アルキル、(1−3C)アルキル、(1−6C)アルキル、または(2−6C)アルキルである、−ORラジカルを指す。例としては、メトキシ、エトキシなどが挙げられる。
【0059】
「(1−4Cアルコキシカルボニル)(1−6C)アルキル」は、炭素のうちの1個が、本明細書に記載の(1−4Cアルコキシ)カルボニル基で置換される、本明細書に定義の(1−6C)アルキル基を意味する。
【0060】
「(1−3Cアルコキシ)トリフルオロ(1−6C)アルキル」は、炭素のうちの1個が3個のフルオロで置換され、別の炭素が本明細書に記載の(1−3C)アルコキシ基で置換される、本明細書に記載の(1−6C)アルキル基を意味する。
【0061】
「(1−4Cアルコキシカルボニル)(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル」は、炭素原子のうちの1個が、1個の(1−4C)アルコキシカルボニル基、すなわち、アルキル−O−C(=O)−基で置換される、本明細書に定義の(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル基を意味する。
【0062】
「アミノ」は、RおよびR’が独立して、水素、または本明細書に定義の(1−3C)アルキルから選択される、−NRR’基を意味する。例としては、H
2N−、CH
3NH−、(CH
3)
2Nなどが挙げられる。
【0063】
「アミノ(1−6C)アルキル」は、炭素原子のうちの1個が1個の−NRR’基で置換され、ここでRおよびR’が独立して、水素、または本明細書に定義の(1−3C)アルキルから選択される、1〜6個の炭素原子を持つ直鎖飽和一価の炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素原子を持つ分岐飽和一価の炭化水素ラジカルを意味する。例としては、アミノメチル、メチルアミノエチル、2−エチルアミノ−2−メチルエチルなどが挙げられる。
【0064】
「アミノカルボニル」は、RおよびR’が独立して、水素、または本明細書に定義の(1−6C)アルキルである、RR’NCO−ラジカルを意味する。例としては、H
2NCO−、ジメチルアミノカルボニルなどが挙げられる。
【0065】
「アミノカルボニル(1−6C)アルキル」は、炭素原子のうちの1個が、本明細書に定義の1個のアミノカルボニル基で置換される、1〜6個の炭素原子を持つ直鎖飽和炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素を持つ分岐飽和一価の炭化水素ラジカル、例えば、2−アミノカルボニルエチル、1−、2−、または3−ジメチルアミノカルボニルプロピルなどを意味する。
【0066】
「ヒドロキシカルボニル」は、HOC(=O)−を意味する。
【0067】
「シアノ(1−6C)アルキル」は、シアノ(CN)基で置換された、1〜6個の炭素原子を持つ直鎖飽和炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素を持つ分岐飽和一価の炭化水素ラジカルを意味する。
【0068】
「(3−6C)シクロアルキル」は、3〜6個の炭素原子を持つ、環状飽和一価の炭化水素ラジカル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを意味する。
【0069】
「ジ(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル」は、2個の炭素が、各々、本明細書に定義の1個の(1−3C)アルコキシ基で置換される、本明細書に定義の(1−6C)アルキル基を意味する。
【0070】
「ジヒドロキシ(2−6C)アルキル」は、2個のヒドロキシ基(OH)が共に同一の
炭素原子上にないことを条件として、2個のヒドロキシ基で置換された、2〜6個の炭素原子を持つ直鎖飽和炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素を持つ分岐飽和一価の炭化水素ラジカルを意味する。
【0071】
本明細書で使用される「ハロゲン」は、F、Cl、Br、またはIを意味する。
【0072】
「複素環」は、特定の複素環基に対して記載される1個以上の環ヘテロ原子を有する、飽和または部分的に不飽和の環系を指し、ここで複素環は、その特定の複素環基に対して定義される置換基で、任意に置換される。
【0073】
「ヘテロアリール」は、特定のヘテロアリール基に対して記載される1個以上の環ヘテロ原子を有する、5〜6員の不飽和環系を指し、ここでヘテロアリールは、その特定のヘテロアリール基に対して定義される置換基で、任意に置換される。
【0074】
「ヒドロキシ(1−6C)アルキル」および「ヒドロキシ(1−4C)アルキル」は、それぞれ1〜6個の炭素原子もしくは1〜4個の炭素原子を持つ直鎖飽和炭化水素ラジカル、または、それぞれ3〜6個の炭素原子もしくは3〜4個の炭素原子を持つ分岐飽和一価の炭化水素ラジカルを意味し、ここで、炭素原子のうちの1個は、ヒドロキシ(OH)基で置換される。
【0075】
「ヒドロキシ(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル」は、炭素のうちの1個がヒドロキシ基で置換される、本明細書に定義の(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル基を意味する。
【0076】
「モノフルオロ(1−6C)アルキル」、「ジフルオロ(1−6C)アルキル」、および「トリフルオロ(1−6C)アルキル」は、1〜3個の水素原子がそれぞれフルオロ基で代置される、本明細書に定義の(1−6C)アルキル基を指す。
【0077】
「テトラフルオロ(2−6C)アルキル」および「ペンタフルオロ(2−6C)アルキル」は、4〜5個の水素原子がそれぞれフルオロ基で代置される、2〜6個の炭素原子を持つ直鎖飽和一価の炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素原子を持つ分岐飽和一価の炭化水素ラジカルを指す。
【0078】
「(トリフルオロメトキシ)(1−6C)アルキル」は、1個のCF
3O−基で置換された、1〜6個の炭素原子を持つ直鎖飽和炭化水素ラジカルを意味する。
【0079】
「トリフルオロ(1−3Cアルキル)アミド」は、炭素のうちの1個が3個のフルオロで置換される、(1−3Cアルキル)C(=O)NH−基を意味する。
【0080】
「トリフルオロ(1−3C)アルコキシ」は、炭素原子のうちの1個が3個のフルオロで置換される、本明細書に定義の(1−3C)アルコキシ基を意味する。
【0081】
「(1−3Cスルファニル)(1−6C)アルキル」は、1個の(1−3C)S−基で置換された、1〜6個の炭素原子を持つ直鎖飽和炭化水素ラジカルを意味する。
【0082】
本発明の化合物が、ヘテロ原子で置換されたヘテロアリールまたは複素環基などの、互変異性型で存在し得る基を含有し得るということに留意するべきであり、それらを以下の一般的および特定の例において例示説明する:
【化6】
【0083】
式中、Y’=O、S、またはNRであり、1つの形態が本明細書で挙げられ、説明され、表示され、および/または請求されるが、全ての互変異性型が、そのような名称、説明、表示、および/または請求の範囲に、本来的に含まれることが意図される。
【0084】
式Iの一実施形態では、R
a、R
b、R
c、およびR
dは独立して、Hおよびメチルから選択される。一実施形態では、R
a、R
b、R
c、およびR
dは、水素である。一実施形態では、R
aはメチルであり、R
b、R
c、およびR
dは、水素である。一実施形態では、R
aおよびR
bはメチルであり、R
cおよびR
dは水素である。一実施形態では、R
a、R
b、およびR
cは、水素であり、R
dはメチルである。一実施形態では、R
aおよびR
bは水素であり、R
cおよびR
dはメチルである。
【0085】
一実施形態では、R
cおよびR
dは独立して、Hおよび(1−3C)アルキルから選択され、R
aおよびR
bは、それらが結合する原子と共にシクロプロピル環を形成する。
【0089】
一実施形態では、XはN−CNである。
【0090】
一実施形態では、R
1は、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、例えば、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシエチル、および2−メトキシプロピルである。具体的な例としては、構造
【化7】
を有する、2−メトキシエチルおよび2−メトキシプロピルが挙げられる。
【0091】
一実施形態では、R
1は、2−メトキシエチルである。
【0092】
一実施形態では、R
1は、(トリフルオロメトキシ)(1−6C)アルキル、例えば、
(トリフルオロメトキシ)エチル、(トリフルオロメトキシ)プロピルなどである。一実施形態では、R
1は、(トリフルオロメトキシ)エチルである。
【0093】
一実施形態では、R
1は、(1−3Cスルファニル)(1−6C)アルキル、例えば、メチルスルファニルエチル、エチルスルファニルエチルなどである。一実施形態では、R
1は、メチルスルファニルエチルである。
【0094】
一実施形態では、R
1は、モノフルオロ(1−6C)アルキル、ジフルオロ(1−6C)アルキル、またはトリフルオロ(1−6C)アルキルである。一実施形態では、R
1は、構造
【化8】
を有する、1,3−ジフルオロプロプ−2−イル、2,2−ジフルオロエチル、4,4,4−トリフルオロブチル、または2,2,2−トリフルオロエチルである。
【0095】
一実施形態では、R
1は、テトラフルオロ(2−6C)アルキルまたはペンタフルオロ(2−6C)アルキルである。一実施形態では、R
1は、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルである。
【0096】
一実施形態では、R
1は、シアノ(1−6C)アルキルである。一実施形態では、R
1は、2−シアノエチルである。
【0097】
一実施形態では、R
1は、アミノカルボニル(1−6C)アルキルである。一実施形態では、R
1は、アミノカルボニルメチルである。一実施形態では、R
1は、式MeNHC(=O)CH
2−を有するメチルアミノカルボニルメチルである。
【0098】
一実施形態では、R
1は、ヒドロキシ(1−6C)アルキルである。一実施形態では、R
1は、2−ヒドロキシエチルまたは2−ヒドロキシプロピルである。
【0099】
一実施形態では、R
1は、ジヒドロキシ(2−6C)アルキルである。一実施形態では、R
1は、構造
【化9】
である。
【0100】
一実施形態では、R
1は、(1−6C)アルキルである。一実施形態では、R
1は、メチル、エチル、またはプロピルである。
【0101】
一実施形態では、R
1は、(1−3Cアルキル)アミノ基、すなわち、例えば、メチルアミノなどの(1−3Cアルキル)NH−基、で置換される(1−3C)アルキルである、(1−3Cアルキルアミノ)(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
1は、(2−メチルアミノ)エチルである。
【0102】
一実施形態では、R
1は、(1−4Cアルコキシカルボニル)(1−6C)アルキルで
ある。一実施形態では、R
1は、構造
【化10】
を有するメトキシカルボニルメチルである。
【0103】
一実施形態では、R
1は、メチルアミノ(1−6C)アルキルなどのアミノ(1−6C)アルキルである。一実施形態では、R
1は、2−メチルアミノエチルである。
【0104】
一実施形態では、R
1は、ヒドロキシ(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルである。例としては、ヒドロキシメトキシ(1−6C)アルキルが挙げられる。一実施形態では、R
1は、構造
【化11】
から選択される。
【0105】
一実施形態では、R
1は、ジ(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルである。例としては、ジメトキシ(1−6C)アルキルが挙げられる。一実施形態では、R
1は、構造
【化12】
を有する1,3−ジメトキシプロプ−2−イルである。
【0106】
一実施形態では、R
1は、(1−3Cアルコキシ)トリフルオロ(1−6C)アルキルである。例としては、メトキシトリフルオロ(1−6C)アルキルが挙げられる。一実施形態では、R
1は、3,3,3−トリフルオロ−2−メトキシプロピルである。
【0107】
一実施形態では、R
1は、ヒドロキシトリフルオロ(1−6C)アルキルである。一実施形態では、R
1は、3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピルである。
【0108】
一実施形態では、R
1は、(1−4Cアルコキシカルボニル)(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルである。例としては、(メトキシカルボニル)メトキシ(1−6C)アルキルが挙げられる。一実施形態では、R
1は、構造
【化13】
を有する基である。
【0109】
一実施形態では、R
1は、ヒドロキシカルボニル(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルである。例としては、(メトキシカルボニル)ヒドロキシ(1−6C)アルキルが挙げられる。一実施形態では、R
1は、構造
【化14】
を有する基である。
【0110】
一実施形態では、R
1は、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、ジフルオロ(1−6C)アルキル、およびトリフルオロ(1−6C)アルキルから選択される。
【0114】
式Iの一実施形態では、環BはAr
1であり、Ar
1は、独立してハロゲン、CF
3、CF
3O−、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキル、およびCNから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。一実施形態では、Ar
1は、独立してハロゲン、CF
3、(1−4C)アルコキシ、およびCNから選択された1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。一実施形態では、Ar
1は、独立してF、Cl、CF
3、MeO、およびCNから選択された1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。
【0115】
一実施形態では、Ar
1によって表されるときの環Bは、フェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、3−メトキシフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、4−クロロ−3−フルオロフェニル、3−クロロ−5−フルオロフェニル、3−シアノ−5−フルオロフェニル、2−シアノフェニル、4−シアノフェニル、および3−シアノ−4−フルオロフェニルから選択される。
【0116】
一実施形態では、環BはAr
1であり、Ar
1は、1個以上のハロゲンで任意に置換されたフェニルである。一実施形態では、Ar
1は、1個以上のFまたはClで任意に置換されたフェニルである。一実施形態では、Ar
1は、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニル、3−クロロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、3−クロロ−5−フルオロフェニル、または4−クロロ−3−フルオロフェニルである。
【0117】
式Iの一実施形態では、環BはhetAr
1であり、hetAr
1は、独立してN、S、およびOから選択される1〜3個の環へテロ原子を有し、かつ独立して(1−6C)アルキル、ハロゲン、OH、CF
3、NH
2、およびヒドロキシ(1−2C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換された5〜6員へテロアリールである。一実施形態では、環BはhetAr
1であり、hetAr
1は、独立してN、S、およびOから選択される1〜2個の環へテロ原子を有し、かつ独立して(1−6C)アルキル、ハロゲン、OH、CF
3、NH
2、およびヒドロキシ(1−2C)アルキルから選択される1〜2個の基で任意に置換された5〜6員へテロアリールである。環Bの例としては、独立して(1−6C)アルキル、ハロゲン、OH、CF
3、NH
2、およびヒドロキシ(1−2C)アルキルから選択される1〜2個の基で任意に置換された、ピリジル、チオフェニル
、チアゾリル、オキサゾリル、およびイソオキサゾリル環が挙げられる。一実施形態では、環Bは、独立してハロゲンおよび(1−6C)アルキルから選択される1〜2個の基で任意に置換された、ピリジル、チオフェニル、チアゾリル、オキサゾリル、またはイソオキサゾリル環である。
【0118】
一実施形態では、hetAr
1によって表されるときの環Bは、構造
【化15】
を有する、ピリド−4−イル、ピリド−3−イル、ピリド−2−イル、5−フルオロピリド−3−イル、チエン−2−イル、チアゾール−2−イル、2,4−ジメチルチアゾール−5−イル、オキサゾール−5−イル、イソオキサゾール−5−イル、5−クロロピリド−3−イル、5−フルオロピリド−2−イル、3−フルオロピリド−4−イル、および1−メチルピラゾール−4−イルから選択される。
【0119】
一実施形態では、環Bは、独立して(1−6C)アルキルおよびハロゲンから選択される1〜2個の基で任意に置換されたピリジル環である。
【0120】
ここからは環C
【化16】
に言及する。
【0122】
一実施形態では、R
3は、(1−6C)アルキルである。一実施形態では、R
3は、メチルまたはエチルである。
【0123】
一実施形態では、R
3は、ヒドロキシ(1−6C)アルキルである。一実施形態では、R
3は、2−ヒドロキシエチルである。
【0124】
一実施形態では、R
3はAr
2であり、Ar
2は、独立してハロゲンおよび(1−6C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。一実施形態では、R
3は、フェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、3−(ヒドロキシメチル)フェニル、3−クロロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、および3−クロロ−2−フルオロフェニルである。Ar
2によって表されるときのR
3
の具体的な例としては、フェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、および4−メチルフェニルが挙げられる。
【0125】
一実施形態では、R
3はフェニルである。
【0126】
一実施形態では、R
3はhetCyc
1であり、hetCyc
1は、独立してNおよびOから選択される1〜2個の環へテロ原子を有する、5〜6員の飽和または部分的不飽和複素環式環である。一実施形態では、R
3は、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、またはモルホリニル環である。一実施形態では、R
3は、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルである。
【0127】
一実施形態では、R
3は、(3−7C)シクロアルキルである。一実施形態では、R
3はシクロへキシルである。
【0128】
一実施形態では、R
3はhetAr
2であり、hetAr
2は、独立してN、O、およびSから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有し、かつ独立して(1−6C)アルキルおよびハロゲンから選択される1個以上の置換基で任意に置換された、5〜6員ヘテロアリール環である。一実施形態では、R
3は、独立して(1−6C)アルキルおよびハロゲンから選択される1個以上の置換基で任意に置換された、チエニル、フリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、またはピリダジニルである。一実施形態では、R
3は、独立して(1−6C)アルキルおよびハロゲンから選択される1個以上の置換基で任意に置換された、ピラゾリル、ピリジル、またはピリダジニルである。一実施形態では、R
3は、1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピリド−4−イル、ピリダジニル、または3−クロロピリド−5−イルである。
【0129】
一実施形態では、R
3は、C5−C8架橋炭素環式環である。一例としては、構造
【化17】
が挙げられる。
【0130】
一実施形態では、R
3は、Ar
2、hetAr
2、および(1−6C)アルキルから選択される。
【0131】
一実施形態では、R
3は、Ar
2およびhetAr
2から選択される。
【0132】
一実施形態では、R
3は、Ar
2から選択される。
【0133】
式Iの一実施形態では、R
4は、(1−6Cアルキル)SO
2−、(1−6Cアルキル)C(=O)−から、および以下の構造から選択され、
【化18】
【0134】
式中、R
m、R
q、R
y、R
z、およびpは、式Iに対して定義される通りである。
【0135】
式Iの一実施形態では、R
4は、(1−6Cアルキル)SO
2−および(1−6Cアルキル)C(=O)−から選択される。
【0136】
式Iの一実施形態では、R
4は、(1−6Cアルキル)SO
2−である。一実施形態では、R
4は、CH
3SO
2−である。
【0137】
式Iの一実施形態では、R
4は、(1−6Cアルキル)C(=O)−である。一実施形態では、R
4は、CH
3C(=O)−である。
【0138】
式Iの一実施形態では、R
4は、以下の構造から選択され、
【化19】
【0139】
式中、R
m、R
q、R
y、R
z、およびpは、式Iに対して定義される通りである。
【0140】
式Iの一実施形態では、R
4は、
【化20】
【0141】
であり、式中、R
m、R
y、およびpは、式Iに対して定義される通りである。一実施形態では、pは0である。一実施形態では、pは1である。一実施形態では、R
4は、構造
【化21】
を有する。
【0142】
式Iの一実施形態では、R
4は、
【化22】
【0143】
であり、式中、R
z、R
y、およびpは、式Iに対して定義される通りである。一実施形態では、R
zは(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
zはメチルである。一実施形態では、R
zは、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
zはCF
3である。一実施形態では、R
zは、シクロプロピルまたはシクロブチルである。一実施形態では、pは0である。一実施形態では、pは1である。一実施形態では、R
4は、構造
【化23】
を有する。
【0144】
式Iの一実施形態では、R
4は、
【化24】
【0145】
であり、式中、R
z、R
y、およびpは、式Iに対して定義される通りである。一実施形態では、R
zは(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
zはメチルである。一実施形態では、R
zは、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
zはCF
3である。一実施形態では、R
zは、シクロプロピルまたはシクロブチルである。一実施形態では、pは0である。一実施形態では、pは1である。
【0146】
式Iの一実施形態では、R
4は、
【化25】
【0147】
であり、式中、R
z、R
y、およびpは、式Iに対して定義される通りである。一実施形態では、R
zは(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
zはメチルである。一実施形態では、R
zは、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
zはCF
3である。一実施形態では、R
zは、シクロプロピルまたはシクロブチルである。一実施形態では、pは0である。一実施形態では、pは1である。
【0148】
式Iの一実施形態では、R
4は、
【化26】
【0149】
であり、式中、R
z、R
y、およびpは、式Iに対して定義される通りである。一実施形態では、R
zは(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
zはメチルである。一実施形態では、R
zは、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
zはCF
3である。一実施形態では、R
zは、シクロプロピルまたはシクロブチルである。一実施形態では、pは0である。一実施形態では、pは1である。
【0150】
式Iの一実施形態では、R
4は、以下の構造から選択され、
【化27】
【0151】
式中、R
q、R
y、およびpは、式Iに対して定義される通りである。一実施形態では、R
qは(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
qはメチルである。一実施形態では、R
qは、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
qはCF
3である。一実施形態では、pは0である。一実施形態では、pは1である。
【0152】
式Iの一実施形態では、R
4は、以下の構造から選択され、
【化28】
【0153】
式中、R
q、R
y、およびpは、式Iに対して定義される通りである。一実施形態では、R
qは(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
qはメチルである。一実施形態では、R
qは、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
qはCF
3である。一実施形態では、pは0である。一実施形態では、pは1である。
【0154】
式Iの一実施形態では、R
4は、以下の構造から選択され、
【化29】
【0155】
式中、R
n、R
q、R
x、Ry、n、およびmは、式Iに対して定義される通りである。
【0156】
一実施形態では、R
qは(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
qはメチルである。一実施形態では、R
qは、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキルである。一実施形態では、R
qはCF
3である。
【0157】
一実施形態では、R
xは、フルオロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、シアノ、またはシクロプロピルである。
【0158】
一実施形態では、nは、0または1である。
【0159】
一実施形態では、mは、0または1である。
【0160】
式Iの一実施形態では、R
4は、以下の構造から選択される:
【化30】
【0162】
一実施形態では、R
5は(1−6C)アルキルである。一実施形態では、R
5は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルである。一実施形態では、R
5はメチルである。
【0163】
一実施形態では、R
5は、モノフルオロ(1−6C)アルキル、ジフルオロ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、テトラフルロ(2−6C)アルキル、またはペンタフルロ(2−6C)アルキルである。一実施形態では、R
5は、フルオロメチル、2−フルオロエチル、ジフルオロメチル、2,2−ジフルオロエチル、1,3−ジフルオロプロプ−2−イル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル、または2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルである。
【0164】
一実施形態では、R
5はハロゲンである。一実施形態では、R
5はFである。一実施形態では、R
5はClである。一実施形態では、R
5はBrである。
【0166】
一実施形態では、R
5は(1−4C)アルコキシである。一実施形態では、R
5は、メトキシまたはエトキシである。
【0167】
一実施形態では、R
5は、ヒドロキシ(1−4C)アルキルである。一実施形態では、R
5は、ヒドロキシメチルまたは3−ヒドロキシプロピルである。
【0168】
一実施形態では、R
5は、(1−4Cアルキル)OC(=O)−である。一実施形態では、R
5は、CH
3CH
2OC(=O)−である。
【0169】
一実施形態では、R
5は、(1−6C)アルキルスルファニルである。一実施形態では、R
5は、メチルスルファニル(MeS−)である。
【0170】
一実施形態では、R
5は、独立してハロゲン、(1−6C)アルキル、および(1−6C)アルコキシから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。一実施形態では、R
5は、独立してF、Cl、メチル、エチル、メトキシ、およびエトキシから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。一実施形態では、R
5はフェニルである。
【0171】
一実施形態では、R
5は(3−4C)シクロアルキルである。一実施形態では、R
5はシクロプロピルである。一実施形態では、R
5はシクロブチルである。
【0172】
一実施形態では、R
5はアミノである。一実施形態では、R
5はNH
2である。
【0173】
一実施形態では、R
5はアミノカルボニルである。一実施形態では、R
5はH
2NC(=O)−である。
【0174】
一実施形態では、R
5はトリフルオロ(1−3Cアルキル)アミドである。一実施形態では、R
5はCF
3C(=O)NH−である。
【0175】
一実施形態では、R
5は、H、ハロゲン、CN、(1−6C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキルスルファニル、または、独立してハロゲン、(1−6C)アルキル、および(1−6C)アルコキシから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。
【0176】
一実施形態では、R
5は、H、ハロゲン、CN、(1−6C)アルキル、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、または、独立してハロゲン、(1−6C)アルキル、および(1−6C)アルコキシから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。
【0177】
一実施形態では、R
5は、H、ハロゲン、または(1−6C)アルキルである。
【0178】
一実施形態では、R
5は、H、メチル、Cl、またはBrである。
【0180】
環BおよびNH−C(=X)−NH部分がtrans配置にあり、
【0181】
R
a、R
b、R
c、およびR
dがHであり、
【0183】
R
1が(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルであり、
【0186】
Ar
1が、独立してハロゲン、CF
3、CF
3O−、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキル、およびCNから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0189】
Ar
2が、独立してハロゲンおよび(1−6C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0190】
R
4が、構造
【化32】
から選択され、
【0191】
R
mが、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキル、または(3−4C)シクロアルキルであり、
【0193】
R
qが、1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0194】
R
xが、(1−6C)アルキル、ハロゲン、CN、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、(3−6C)シクロアルキル、(3−6Cシクロアルキル)CH
2−、(3−6Cシクロアルキル)C(=O)−、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、NH
2、(1−6Cアルキル)アミノ、ジ(1−6Cアルキル)アミノ、トリフルオロ(1−3C)アルコキシ、またはトリフルオロ(1−6C)アルキルであり、
【0195】
nが、0、1、2、3、または4であり、
【0197】
R
yが、F、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0199】
R
zが、(3−4C)シクロアルキル、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0200】
R
5が(1−6C)アルキルである、化合物を含む。
【0202】
環BおよびNH−C(=X)−NH部分がtrans配置にあり、
【0203】
R
a、R
b、R
c、およびR
dがHであり、
【0205】
R
1が(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルであり、
【0208】
Ar
1が、1個以上のハロゲンで任意に置換されたフェニルであり、
【0211】
R
4が、構造
【化34】
から選択され、
【0212】
R
mが、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキル、または(3−4C)シクロアルキルであり、
【0214】
R
qが、1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0215】
R
xが、(1−6C)アルキル、ハロゲン、CN、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、(3−6C)シクロアルキル、(3−6Cシクロアルキル)CH
2−、(3−6Cシクロアルキル)C(=O)−、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、NH
2、(1−6Cアルキル)アミノ、ジ(1−6Cアルキル)アミノ、トリフルオロ(1−3C)アルコキシ、またはトリフルオロ(1−6C)アルキルであり、
【0216】
nが、0、1、2、3、または4であり、
【0218】
R
yが、F、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0220】
R
zが、(3−4C)シクロアルキル、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0221】
R
5が(1−6C)アルキルである、化合物を含む。
【0222】
式Iの別の実施形態では、式IAに従う化合物であって、
【0223】
環BおよびNH−C(=X)−NH部分がtrans配置にあり、
【0224】
R
a、R
b、R
c、およびR
dが独立して、Hおよび(1−3C)アルキルから選択されるか、
【0225】
あるいはR
cおよびR
dが独立して、Hおよび(1−3C)アルキルから選択され、R
aおよびR
bが、それらが結合する原子と共にシクロプロピル環を形成し、
【0226】
XがO、S、NH、またはN−CNであり、
【0227】
R
1が、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(トリフルオロメトキシ)(1−6C)アルキル、(1−3Cスルファニル)(1−6C)アルキル、モノフルオロ(1−6C)アルキル、ジフルオロ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、テトラフルオロ(2−6C)アルキル、ペンタフルロ(2−6C)アルキル、シアノ(1−6C)アルキル、アミノカルボニル(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、ジヒドロキシ(2−6C)アルキル、(1−6C)アルキル、(1−3Cアルキルアミノ)(1−3C)アルキル、(1−4Cアルコキシカルボニル)(1−6C)アルキル、アミノ(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、ジ(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(1−3Cアルコキシ)トリフルオロ(1−6C)アルキル、ヒドロキシトリフルオロ(1−6C)アルキル、(1−4Cアルコキシカルボニル)(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、またはヒドロキシカルボニル(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルであり、
【0229】
環Bが、Ar
1またはhetAr
1であり、
【0230】
Ar
1が、独立してハロゲン、CF
3、CF
3O−、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキル、およびCNから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0231】
hetAr
1が、独立してN、S、およびOから選択される1〜3個の環へテロ原子を有し、かつ独立して(1−6C)アルキル、ハロゲン、OH、CF
3、NH
2、およびヒドロキシ(1−2C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換された5〜6員へテロアリールであり、
【0233】
R
3が、H、(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、Ar
2、hetCyc
1、(3−7C)シクロアルキル、hetAr
2、またはC5−C8架橋炭素環式環であり、
【0234】
Ar
2が、独立してハロゲンおよび(1−6C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0235】
hetCyc
1が、独立してNおよびOから選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する、5〜6員の飽和または部分的不飽和の複素環式環であり、
【0236】
hetAr
2が、独立してN、O、およびSから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有し、かつ独立して(1−6C)アルキルおよびハロゲンから選択される1個以上の置換基で任意に置換された5〜6員ヘテロアリール環であり、
【0237】
R
4が、構造
【化36】
から選択され、
【0238】
R
mが、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキル、または(3−4C)シクロアルキルであり、
【0239】
R
qが、1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0240】
R
yが、F、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0242】
R
zが、(3−4C)シクロアルキル、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0243】
R
5が、H、(1−6C)アルキル、モノフルオロ(1−6C)アルキル、ジフルオロ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、テトラフルオロ(2−6C)アルキル、ペンタフルオロ(2−6C)アルキル、ハロゲン、CN、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−3Cアルコキシ)(1−4C)アルキル、(1−4Cアルキル)OC(=O)−、(1−6C)アルキルスルファニル、フェニル[独立してハロゲン、(1−6C)アルキル、および(1−6C)アルコキシから選択される1個以上の置換基で任意に置換された]、(3−4C)シクロアルキル、アミノ、アミノカルボニル、またはトリフルオロ(1−3Cアルキル)アミドである、化合物を提供する。
【0244】
式IAの一実施形態では、R
a、R
b、R
c、およびR
dは、Hである。
【0245】
式IAの一実施形態では、XはOである。
【0246】
式IAの一実施形態では、R
1は、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルである。
【0247】
式IAの一実施形態では、R
2はHである。
【0248】
式IAの一実施形態では、環BはAr
1であり、Ar
1は、独立してハロゲン、CF
3、CF
3O−、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキル、およびCNから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。
【0249】
式IAの一実施形態では、R
3はAr
2であり、Ar
2は、独立してハロゲンおよび(1−6C)アルキルから選択された1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。
【0250】
式IAの一実施形態では、R
5は(1−6C)アルキルである。
【0252】
環BおよびNH−C(=X)−NH部分がtrans配置にあり、
【0253】
R
a、R
b、R
c、およびR
dがHであり、
【0255】
R
1が(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルであり、
【0258】
Ar
1が、独立してハロゲン、CF
3、CF
3O−、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキル、およびCNから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0261】
Ar
2が、独立してハロゲンおよび(1−6C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0262】
R
4が、構造
【化38】
から選択され、
【0263】
R
mが、1〜3個のフルオロで置換された(1−3C)アルキル、または(3−4C)シクロアルキルであり、
【0264】
R
qが、1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0265】
R
yが、F、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0267】
R
zが、(3−4C)シクロアルキル、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0268】
R
5が(1−6C)アルキルである、化合物を含む。
【0270】
環BおよびNH−C(=X)−NH部分がtrans配置にあり、
【0271】
R
a、R
b、R
c、およびR
dがHであり、
【0273】
R
1が(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルであり、
【0276】
Ar
1が、1個以上のハロゲンで任意に置換されたフェニルであり、
【0279】
R
4が、構造
【化40】
から選択され、
【0280】
R
5が(1−6C)アルキルである、化合物を含む。
【0281】
式Iの別の実施形態では、式IBに従う化合物であって、
【0282】
環BおよびNH−C(=X)−NH部分がtrans配置にあり、
【0283】
R
a、R
b、R
c、およびR
dが独立して、Hおよび(1−3C)アルキルから選択されるか、
【0284】
あるいはR
cおよびR
dが独立して、Hおよび(1−3C)アルキルから選択され、R
aおよびR
bが、それらが結合する原子と共にシクロプロピル環を形成し、
【0285】
XがO、S、NH、またはN−CNであり、
【0286】
R
1が、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(トリフルオロメトキシ)(1−6C)アルキル、(1−3Cスルファニル)(1−6C)アルキル、モノフルオロ(1−6C)アルキル、ジフルオロ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、テトラフルオロ(2−6C)アルキル、ペンタフルロ(2−6C)アルキル、シアノ(1−6C)アルキル、アミノカルボニル(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、ジヒドロキシ(2−6C)アルキル、(1−6C)アルキル、(1−3Cアルキルアミノ)(1−3C)アルキル、(1−4Cアルコキシカルボニル)(1−6C)アルキル、アミノ(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、ジ(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(1−3Cアルコキシ)トリフルオロ(1−6C)アルキル、ヒドロキシトリフルオロ(1−6C)アルキル、(1−4Cアルコキシカルボニル)(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、またはヒドロキシカルボニル(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルであり、
【0288】
環Bが、Ar
1またはhetAr
1であり、
【0289】
Ar
1が、独立してハロゲン、CF
3、CF
3O−、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキル、およびCNから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0290】
hetAr
1が、独立してN、S、およびOから選択される1〜3個の環へテロ原子を有し、かつ独立して(1−6C)アルキル、ハロゲン、OH、CF
3、NH
2、およびヒドロキシ(1−2C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換された5〜6員へテロアリールであり、
【0292】
R
3が、H、(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、Ar
2、hetCyc
1、(3−7C)シクロアルキル、hetAr
2、またはC5−C8架橋炭素環式環であり、
【0293】
Ar
2が、独立してハロゲンおよび(1−6C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0294】
hetCyc
1が、独立してNおよびOから選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有す
る、5〜6員の飽和または部分的不飽和の複素環式環であり、
【0295】
hetAr
2が、独立してN、O、およびSから選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有し、かつ独立して(1−6C)アルキルおよびハロゲンから選択される1個以上の置換基で任意に置換された5〜6員ヘテロアリール環であり、
【0296】
R
4が、構造
【化42】
から選択され、
【0298】
R
qが、1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0299】
R
xが、(1−6C)アルキル、ハロゲン、CN、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、(3−6C)シクロアルキル、(3−6Cシクロアルキル)CH
2−、(3−6Cシクロアルキル)C(=O)−、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、NH
2、(1−6Cアルキル)アミノ、ジ(1−6Cアルキル)アミノ、トリフルオロ(1−3C)アルコキシ、またはトリフルオロ(1−6C)アルキルであり、
【0300】
nが、0、1、2、3、または4であり、
【0302】
R
yが、F、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0304】
R
5が、H、(1−6C)アルキル、モノフルオロ(1−6C)アルキル、ジフルオロ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、テトラフルオロ(2−6C)アルキル、ペンタフルオロ(2−6C)アルキル、ハロゲン、CN、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−3Cアルコキシ)(1−4C)アルキル、(1−4Cアルキル)OC(=O)−、(1−6C)アルキルスルファニル、フェニル[独立してハロゲン、(1−6C)アルキル、および(1−6C)アルコキシから選択される1個以上の置換基で任意に置換された]、(3−4C)シクロアルキル、アミノ、
アミノカルボニル、またはトリフルオロ(1−3Cアルキル)アミドである、化合物を提供する。
【0305】
式IBの一実施形態では、R
a、R
b、R
c、およびR
dは、Hである。
【0306】
式IBの一実施形態では、XはOである。
【0307】
式IBの一実施形態では、R
1は(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルである。
【0308】
式IBの一実施形態では、R
2はHである。
【0309】
式IBの一実施形態では、環BはAr
1であり、Ar
1は、独立してハロゲン、CF
3、CF
3O−、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキル、およびCNから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。
【0310】
式IBの一実施形態では、R
3はAr
2であり、Ar
2は、独立してハロゲンおよび(1−6C)アルキルから選択された1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルである。
【0311】
式IBの一実施形態では、R
5は(1−6C)アルキルである。
【0312】
式IBの一実施形態では、R
xは、ハロゲン、(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、CN、およびシクロプロピルから選択される。
【0313】
式IBの一実施形態では、nは、0または1である。
【0314】
式IBの一実施形態では、nは、0または1である。
【0316】
環BおよびNH−C(=X)−NH部分がtrans配置にあり、
【0317】
R
a、R
b、R
c、およびR
dがHであり、
【0319】
R
1が(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルであり、
【0322】
Ar
1が、独立してハロゲン、CF
3、CF
3O−、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキル、およびCNから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0325】
Ar
2が、独立してハロゲンおよび(1−6C)アルキルから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、
【0326】
R
4が、構造
【化44】
から選択され、
【0327】
R
qが、1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0328】
R
xが、(1−6C)アルキル、ハロゲン、CN、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、(3−6C)シクロアルキル、(3−6Cシクロアルキル)CH
2−、(3−6Cシクロアルキル)C(=O)−、(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、NH
2、(1−6Cアルキル)アミノ、ジ(1−6Cアルキル)アミノ、トリフルオロ(1−3C)アルコキシ、またはトリフルオロ(1−6C)アルキルであり、
【0329】
nが、0、1、2、3、または4であり、
【0331】
R
yが、F、または1〜3個のフルオロで任意に置換された(1−3C)アルキルであり、
【0333】
R
5が(1−6C)アルキルである、化合物を含む。
【0335】
環BおよびNH−C(=X)−NH部分がtrans配置にあり、
【0336】
R
a、R
b、R
c、およびR
dがHであり、
【0338】
R
1が(1−3Cアルコキシ)(1−6C)アルキルであり、
【0341】
Ar
1が、1個以上のハロゲンで任意に置換されたフェニルであり、
【0344】
R
4が、構造
【化46】
から選択され、
【0345】
R
5が(1−6C)アルキルである、化合物を含む。
【0346】
記載したように、式I、IA、およびIBの、環Bおよび−NH−C(=X)−NH−部分は、ピロリジン環上のtrans配置にあり、その相対立体化学は、包括的構造Aおよび構造B
【化47】
【0347】
によってしめすことができ、太字の直線
【化48】
および破線の直線
【化49】
は、相対立体化学を示す。
【0348】
式I、IA、およびIBの一実施形態では、環Bおよび−NH−C(=X)−NH−部分は、絶対配置におけるtransであり、それは、包括的構造CおよびD
【化50】
【0349】
によってしめすことができ、実線のくさび形
【化51】
および破線のくさび形
【化52】
は、絶対立体化学を示す。
【0350】
本発明に従うある特定の化合物は、1個以上の不斉中心を含んでもよく、したがって、ラセミ混合物などの異性体の混合物中で、または鏡像異性的に純粋な形態で、調製および単離されてもよいことが理解されるであろう。
【0351】
式Iの化合物またはその塩を溶媒和物の形態で単離することができ、したがっていかなるそのような溶媒和物も、本発明の範囲内に含まれるということが、更に理解される。例えば、式Iの化合物は、非溶媒和、および、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態として存在し得る。
【0352】
式Iの化合物には、その薬学的に許容される塩が含まれる。加えて、式Iの化合物には、そのような化合物の他の塩も含まれ、それらは必ずしも薬学的に許容される塩ではなく、式Iの化合物の調製および/もしくは精製のための、ならびに/または式Iの化合物の鏡像異性体の分離のための中間体として有用である。塩の具体的な例としては、塩酸塩およびトリフルオロ酢酸塩が挙げられる。
【0353】
一実施形態では、式Iの化合物は、実施例1〜31の化合物の遊離塩基形態、またはその薬学的に許容される塩を含む。
【0354】
一実施形態では、式Iの化合物は、実施例1〜31の化合物の塩酸塩を含む。
【0355】
一実施形態では、式Iの化合物は、実施例1〜31の化合物のトリフルオロ酢酸塩を含む。
【0356】
「薬学的に許容される」という用語は、物質または組成物が、製剤を成す他の成分、および/またはそれにより治療される哺乳動物と、化学的および/または毒物学的に適合することを示す。
【0357】
本発明はまた、本明細書に定義される式Iの化合物またはその塩の調製のためのプロセスを提供し、それは、
【0358】
(a)XがOである、式Iの化合物について、式II
【化53】
【0359】
を有する対応する化合物を、式III
【化54】
【0360】
を有する対応する化合物と、カルボニルジイミダゾールまたはトリホスゲンおよび塩基の存在下でカップリングさせることか、または、
【0361】
(b)XがSである、式Iの化合物について、式II
【化55】
【0362】
を有する対応する化合物を、式III
【化56】
【0363】
を有する対応する化合物と、ジ(1H−イミダゾール−2−イル)メタンチオンおよび塩基の存在下でカップリングさせることか、または、
【0364】
(c)XがOである、式Iの化合物について、式II
【化57】
【0365】
を有する対応する化合物を、式IV
【化58】
【0366】
を有し、式中、L
1が脱離基である対応する化合物と、塩基の存在下でカップリングさせることか、または、
【0367】
(d)XがOである、式Iの化合物について、式V
【化59】
【0368】
を有し、式中、L
2が脱離基である対応する化合物を、式III
【化60】
【0369】
を有する対応する化合物と、塩基の存在下でカップリングさせることか、または、
【0370】
(e)XがOである、式Iの化合物について、式VI
【化61】
【0371】
を有する対応する化合物を、ジフェニルホスホリルアジドで活性化し、続いて、当該活性化された中間体を、式III
【化62】
【0372】
を有する対応する化合物と、塩基の存在下でカップリングさせることか、または、
【0373】
(f)XがOである、式Iの化合物について、式II
【化63】
【0374】
を有する対応する化合物を、式VII
【化64】
【0375】
を有する対応する化合物と、塩基の存在下でカップリングさせることか、または、
【0376】
(g)XがOである、式Iの化合物について、式VIII
【化65】
【0377】
を有する対応する化合物を、式III
【化66】
【0378】
を有する対応する化合物と、塩基の存在下でカップリングさせることか、または、
【0379】
(h)R
1が、(トリフルオロメトキシ)(1−6C)アルキル、(1−3Cスルファニル)(1−6C)アルキル、モノフルオロ(1−6C)アルキル、ジフルオロ(1−6C)アルキル、トリフルオロ(1−6C)アルキル、テトラフルオロ(2−6C)アルキル、もしくはペンタフルオロ(2−6C)アルキルである、式Iの化合物について、式IX
【化67】
【0380】
を有する対応する化合物を、(トリフルオロメトキシ)(1−6C)アルキル−L
3、(1−3Cスルファニル)(1−6C)アルキル−L
3、モノフルオロ(1−6C)アルキル−L
3、ジフルオロ(1−6C)アルキル−L
3、トリフルオロ(1−6C)アルキル−L
3、テトラフルオロ(2−6C)アルキル−L
3、もしくはペンタフルオロ(2−6C)アルキル−L
3を有し、式中、L
3が脱離原子または脱離基である対応する化合物と、塩基の存在下で反応させることか、または、
【0382】
を有し、式中、L
4がBrもしくはOTfであり、R
1、R
a、R
b、C
c、R
d、R
2、R
3、およびR
5が式Iに対して定義される通りであり、但し、R
5がハロゲンではない化合物を、それぞれ式
【化69】
【0383】
を有する対応するボロン酸エステルもしくはボロン酸と、パラジウム触媒および塩基の存在下で反応させることと、
【0384】
保護基を任意に除去することと、その薬学的に許容される塩を任意に調製することと、を含む。
【0385】
上の方法において、「対応する」という用語は、別途指示が無い限り、「対応する化合物」に対する定義が、式Iで定義される通りであることを意味する。
【0386】
方法(a)に関して、塩基は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどのアミン塩基であってもよい。好適な溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、THF、DMA、およびDMFが挙げられる。反応は、周囲温度で都合良く行われる。
【0387】
方法(b)に関して、塩基は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどのアミン塩基であってもよい。好適な溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、THF、DMA、およびDMFが挙げられる。反応は、周囲温度で都合良く行われる。
【0388】
方法(c)に関して、脱離基は、例えば、フェノキシまたは4−ニトロフェノキシであってもよい。塩基は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどのアミン塩基であってもよい。好適な溶媒としては、DMA、DMF、およびDCEが挙げられる。反応は、周囲温度で都合良く行われる。
【0389】
方法(d)に関して、脱離基は、例えば、フェノキシまたは4−ニトロフェノキシであってもよい。塩基は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどのアミン塩基であってもよい。好適な溶媒としては、DCE、DMA、およびDMFが挙げられる。反応は、周囲温度で都合良く行われる。
【0390】
方法(e)に関して、塩基は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどのアミン塩基であってもよい。好適な溶媒としては、トルエンおよびDMFが挙げられる。反応は、昇温、例えば、溶媒の還流温度で都合良く行われる。
【0391】
方法(f)に関して、塩基は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどのアミン塩基であってもよい。好適な溶媒には、DCM、DCE、DMF、およびTHFが挙げられる。反応は、約0℃〜周囲温度の温度で都合良く行われる。
【0392】
式VIIの化合物は、式IIIの化合物を、ビス(トリクロロメチル)炭酸塩と、アミン塩基などの塩基の存在下で反応させることによって調製し得る。
【0393】
方法(h)に関して、塩基は、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンなどのアミン塩基であってもよい。好適な溶媒としては、DMF、DMA、およびTHFが挙げられる。反応は、周囲温度〜60℃の温度で都合良く行われる。
【0394】
方法(i)に関して、反応は、PPh
3またはトリシクロヘキシルホスフィンなどのリガンドの存在下で都合良く行われる。好適なパラジウム触媒としては、Pd
2dba
3またはPd(PPh
3)
4が挙げられる。好適な塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、またはリン酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩が挙げられる。好適な溶媒の例としては、ジオキサン、トルエン、またはDMEが挙げられる。反応は、80〜110℃の温度で都合良く行われる。
【0395】
上の方法のうちのいずれに記載される化合物中のアミン基も、例えばGreene&Wuts,eds.,“Protecting Groups in Organic Synthesis”,2
nd ed.New York;John Wiley&Sons,Inc.,1991に記載される通り、いずれかの都合良いアミン保護基で保護してもよい。アミン保護基の例としては、t−ブトキシカルボニル(BOC)および[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル(SEM)などの、アシルおよびアルコキシカルボ
ニル基が挙げられる。同様に、例えばGreene&Wuts,eds.,“Protecting Groups in Organic Synthesis”,2
nd ed.New York;John Wiley&Sons,Inc.,1991に記載される通り、カルボキシル基を、いずれかの都合良いカルボキシル保護基で保護してもよい。カルボキシル保護基の例としては、メチル、エチル、およびt−ブチルなどの(1−6C)アルキル基が挙げられる。例えばGreene&Wuts,eds.,“Protecting Groups in Organic Synthesis”,2
nd ed.New York;John Wiley&Sons,Inc.,1991に記載される通り、アルコール基を、いずれかの都合良いアルコール保護基で保護してもよい。アルコール保護基の例としては、ベンジル、トリチル、シリルエーテルなどが挙げられる。
【0396】
式II、III、III、IV、V、VI、VII、およびVIIIの化合物を、本発明の更なる態様として提供する。一実施形態では、式II、III、III、IV、V、VI、VII、およびVIIIの化合物は、式Iの化合物の合成のための中間体として有用である。
【0397】
環BがAr
1であり、R
a、R
b、R
c、R
d、およびR
2が水素である、上記のプロセス(a)、(b)、(c)、および(f)の一実施形態では、中間体IIの単一鏡像異性体、すなわちII−Aの鏡像異性体1は、使用前にキラル結晶化によって調製される。したがって、一実施形態では、II−Aの鏡像異性体1を調製するためのプロセスは、
【0398】
ラセミのtransII−A
【化70】
【0399】
であって、環BおよびNH
2基がtrans配置にあり、環BがAr
1またはhetAr
1であり、Ar
1が、独立してハロゲン、CF
3、CF
3O−、(1−4C)アルコキシ、ヒドロキシ(1−4C)アルキル、(1−6C)アルキル、およびCNから選択される1個以上の置換基で任意に置換されたフェニルであり、hetAr
1が、独立してN、S、およびOから選択される1〜3個の環へテロ原子を有し、かつ独立して(1−6C)アルキル、ハロゲン、OH、CF
3、NH
2、およびヒドロキシ(1−2C)アルキルから選択される1〜2個の基で任意に置換された5〜6員へテロアリールである、ラセミのtransII−Aを調製することを含み、当該方法は、
【0400】
ラセミのtransII−Aを、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸で処理して、ラセミのtransII−Aのジ−p−トルオイル−D−酒石酸塩を得ることと、
【0401】
transII−Aのジ−p−トルオイル−D−酒石酸塩を再結晶させて、transII−Aの鏡像異性体1のジ−p−トルオイル−D−酒石酸塩を得ることと、
【0402】
transII−Aの鏡像異性体1のジ−p−トルオイル−D−酒石酸塩を無機塩基で処理して、示すような絶対配置を有するtransII−Aの鏡像異性体1の遊離塩基を得ることと、を含む。
【化71】
【0403】
transII−Aの鏡像異性体1の一実施形態では、R
1は2−メトキシエトキシであり、環Bは4−フルオロフェニルであり、ラセミのtransII−Aは、
【0404】
4−フルオロベンズアルデヒドを、ニトロメタンと、酢酸および酢酸アンモニウムの存在下で反応させて、(E)−1−フルオロ−4−(2−ニトロビニル)ベンゼン
【化72】
を得ることと、
【0405】
(E)−1−フルオロ−4−(2−ニトロビニル)ベンゼンを、2−メトキシ−N−(メトキシメチル)−N−((トリメチルシリル)メチル)エタンアミンと、触媒量の酸(TFAなど)の存在下で反応させて、trans−3−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロピロリジン
【化73】
を得ることと、
【0406】
trans−3−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロピロリジンを、白金(IV)酸化物またはラネーニッケルを用いて水素雰囲気中で処理して、4−フルオロフェニルおよびアミノ基がtrans配置にあるtrans−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン
【化74】
【0407】
を得ることと、を含むプロセスによって調製される。
【0408】
transII−Aの鏡像異性体1の一実施形態では、R
1は2−メトキシエトキシであり、環Bは3,4−ジフルオロフェニルである。
【0409】
一実施形態では、無機塩基は、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物である。
【0410】
上記と類似のプロセスを使用し、ジ−p−トルオイル−L−酒石酸を利用して、R
1および環Bが本明細書に定義の通りであるII−Aの鏡像異性体2
【化75】
【0411】
を得てもよい。transII−Aの鏡像異性体2の一実施形態では、R
1は2−メトキシエトキシであり、環Bは4−フルオロフェニルである。transII−Aの鏡像異性体2の一実施形態では、R
1は2−メトキシエトキシであり、環Bは3,4−ジフルオロフェニルである。
【0412】
本発明の化合物が持つTrkA阻害剤として作用する能力は、実施例Aに記載のアッセイによって示され得る。
【0413】
式Iの化合物は、疼痛、癌、炎症/炎症性疾患、神経変性疾患、ある特定の感染症、シェーグレン症候群、子宮内膜症、糖尿病性末梢神経障害、前立腺炎、または骨盤痛症候群の治療に有用である。
【0414】
一実施形態では、式Iの化合物は、慢性および急性疼痛を含む疼痛を治療するために有用である。例えば、式Iの化合物は、炎症性疼痛、神経因性疼痛、および、癌、手術、または骨折に関連する疼痛を含む、多数の種類の疼痛の治療において有用である。
【0415】
一実施形態では、式Iの化合物は、急性疼痛を治療するために有用である。国際疼痛学会の定義によれば、急性疼痛は、疾患、炎症、または組織への損傷に起因する。この種類の疼痛は、概して、例えば外傷または手術後に突発し、不安症またはストレスを伴い得、一定の期間および重症度に限定される。場合によっては、急性疼痛は慢性化し得る。
【0416】
一実施形態では、式Iの化合物は、慢性疼痛を治療するために有用である。国際疼痛学会の定義によれば、慢性疼痛は疾患自体を表すと広く信じられている。慢性疼痛は、環境的および心理的要因により、更に悪化し得る。慢性疼痛は、概して3か月以上に渡って、急性疼痛よりもより長い期間に渡って持続し、ほとんどの内科療法に対して耐性がある。慢性疼痛は、患者にとって重篤な問題を引き起こし得、多くの場合、重篤な問題を引き起こす。
【0417】
式Iの化合物は、癌を治療するためにも有用である。具体的な例としては、神経芽細胞腫、卵巣癌、膵臓癌、結腸直腸癌、および前立腺癌が挙げられる。
【0418】
式Iの化合物は、炎症およびある特定の感染症を治療するためにも有用である。例えば、式Iの化合物は、間質性膀胱炎(IC)、有痛性膀胱症候群(PBS)、尿失禁、喘息、アトピー性皮膚炎、および乾癬を治療するために使用できる。
【0419】
式Iの化合物は、哺乳動物における神経変性疾患を治療するためにも有用であり、その治療は、該哺乳動物に、1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該
神経変性疾患を治療するために有効な量で投与することを含む。一実施形態では、式Iの化合物はまた、Sp35−TrkA相互作用の妨害を介して、髄鞘形成、神経生存、およびオリゴデンドロサイト分化を促進することにより、脱髄および髄鞘形成不全を治療するためにも使用できる。一実施形態では、神経変性疾患は多発性硬化症である。一実施形態では、神経変性疾患はパーキンソン病である。一実施形態では、神経変性疾患はアルツハイマー病である。
【0420】
式Iの化合物は、哺乳動物においてクルーズトリパノソーマ感染症などのある特定の感染症を治療するためにも有用である。
【0421】
式Iの化合物は、哺乳動物においてシェーグレン症候群を治療するためにも有用である。
【0422】
式Iの化合物は、哺乳動物において子宮内膜症を治療するためにも有用である。
【0423】
式Iの化合物は、哺乳動物において糖尿病性末梢神経障害を治療するためにも有用である。
【0424】
式Iの化合物は、哺乳動物において前立腺炎を治療するためにも有用である。
【0425】
式Iの化合物は、哺乳動物において骨盤痛症候群を治療するためにも有用である。
【0426】
式Iの化合物は、骨粗鬆症、関節リウマチ、および骨転移などの骨再形成の調節の均衡異常に関する疾患を治療することにも有用である。
【0427】
本明細書で使用される場合、「治療する」または「治療」という用語は、治療的または緩和的処置を指す。有益なまたは所望の臨床結果としては、検出可能または検出不可能のどちらかである、障害または状態に関連する症状の全体的または部分的な軽減、疾患の程度の低減、安定した(すなわち、悪化しない)疾患状況、疾患進行の遅延または緩徐化、疾患状況の改善または緩和、および寛解(部分的または全体的のどちらか)が挙げられるが、これらに限定されない。「治療」はまた、治療を受けない場合の予測生存期間と比較して、生存期間を延長することも意味し得る。
【0428】
特定の実施形態では、式Iの化合物は、本明細書に定義の疾患および障害を予防するために有用である。本明細書で使用される「予防すること」という用語は、本明細書に記載の疾患もしくは状態またはその症状の、全体的または部分的な、発症、再発、または拡散の予防を意味し、症状の発症の前に、式Iの化合物を投与することを含む。
【0429】
したがって、本発明の一実施形態では、哺乳動物における疼痛の治療方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該疼痛を治療するのに有効な量で投与することを含む方法を提供する。一実施形態では、疼痛は慢性疼痛である。一実施形態では、疼痛は急性疼痛である。一実施形態では、疼痛は、炎症性疼痛、神経因性疼痛、または、癌、手術、もしくは骨折に関連する疼痛である。
【0430】
本発明の別の実施形態では、哺乳動物における疼痛の予防方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該疼痛を予防するのに有効な量で投与することを含む方法を提供する。一実施形態では、疼痛は慢性疼痛である。一実施形態では、疼痛は急性疼痛である。一実施形態では、疼痛は、炎症性疼痛、神経因性疼痛、または、癌、手術、もしくは骨折に関連する疼痛である。
【0431】
本発明の別の実施形態では、哺乳動物における癌の治療方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該癌を治療するのに有効な量で投与することを含む方法を提供する。
【0432】
一実施形態では、TrkAの調節異常を有する癌と診断された患者を治療する方法であって、治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を、患者に投与することを含む方法を、本明細書で提供する。
【0433】
一実施形態では、TrkAの調節異常は、野生型TrkAの過剰発現(自己分泌活性化)を含む。
【0434】
一実施形態では、TrkAの調節異常は、TrkA遺伝子融合をもたらす1個以上の染色体転座または逆位を含む。一実施形態では、調節異常は、遺伝子転座の結果であり、そこで発現したタンパク質は、非TrkAおよびTrkAタンパク質由来の残基を含有し、かつ少なくともTrkAキナーゼドメインである融合タンパク質である。一実施形態では、TrkA融合タンパク質は、LMNA−TrkA、TFG−TrkA、TPM3−TrkA、CD74−TrkA、NFASC−TrkA、MPRIP−TrkA、BCAN−TrkA、またはTPR−TrkAであり、ここでは、
【表1】
【0435】
一実施形態では、TrkAの調節異常は、TrkAタンパク質中の1個以上の欠失、挿入、または突然変異を含む。一実施形態では、調節異常は、TrkAキナーゼの構成的活性をもたらす、TrkAタンパク質由来の1個以上の残基の欠失を含む。一実施形態では、欠失は、TrkAアイソフォーム2中の残基303〜377の欠失を含む。
【0436】
一実施形態では、TrkAの調節異常は、発現したタンパク質が、TrkAキナーゼの構成的活性をもたらす1個以上の欠失した残基を有する、TrkAの選択的スプライスによる変異体である、スプライス変異を含む。一実施形態では、構成的活性を持つTrkAの選択的スプライスフォームは、発現したタンパク質がTrkAアイソフォーム2に相対する残基192〜284および393〜398を欠くことを引き起こす、エクソン8、9、および11の欠失を有する。
【0437】
TrkAの調節異常を有すると特定された癌(下の参考文献を参照、また、www.cancer.govおよびwww.nccn.orgも参照)としては、以下が挙げられる。
【0438】
(A)以下を含む、TrkAの調節異常が、TrkA遺伝子融合をもたらす1個以上の染色体転座または逆位を含む癌
【表2】
【0439】
(B)以下を含む、TrkAの調節異常が、TrkAタンパク質中の1個以上の欠失、挿入、または突然変異を含む癌
【表3】
【0440】
(C)以下を含む、野生型TrkAの過剰発現(自己分泌活性化)によって引き起こされる癌
【表4】
【0441】
一実施形態では、治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、TrkAの調節異常を有する癌と診断された患者を治療する方法を本明細書で提供し、その癌は、非小細胞肺癌、甲状腺乳頭癌腫、多形性膠芽腫、急性骨髄性白血病、結腸直腸癌腫、大細胞神経内分泌癌腫、前立腺癌、神経芽細胞腫、膵臓癌腫、黒色腫、頭頸部扁平上皮癌腫、および胃癌腫から選択される。
【0442】
一実施形態では、本発明の化合物は、同一または異なる作用機序により機能する1つ以上の追加の治療薬または療法との組み合わせで、癌の治療に有用である。
【0443】
一実施形態では、追加の治療薬(複数可)は、カボザンチニブ、クリゾチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、ペルツズマブ、レゴラフェニブ、スニチニブ、およびトラスツズマブを含む、受容体チロシンキナーゼ標的化治療薬から選択される。
【0444】
一実施形態では、追加の治療薬(複数可)は、Ras−Raf−MEK−ERK経路阻害剤(例えば、ソラフェニブ、トラメチニブ、ベムラフェニブ)、PI3K−Akt−mTOR−S6K経路阻害剤(例えば、エベロリムス、ラパマイシン、ペリホシン、テムシ
ロリムス)、およびアポトーシス経路の調節因子(例えばオバタクラックス(obataclax))を含む、シグナル伝達経路阻害剤から選択される。
【0445】
一実施形態では、追加の治療薬(複数可)は、三酸化ヒ素、ブレオマイシン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、イリノテカン、ロムスチン、メトトレキサート、マイトマイシンC、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テモゾロミド、およびビンクリスチンを含む、細胞障害性化学療法薬から選択される。
【0446】
一実施形態では、追加の治療薬(複数可)は、アフリベルセプトおよびベバシズマブを含む血管新生標的化療法から選択される。
【0447】
一実施形態では、追加の治療薬(複数可)は、アルデスロイキン、イピリムマブ、ランブロリズマブ(lambrolizumab)、ニボルマブ、シプロイセルTを含む免疫標的薬剤から選択される。
【0448】
一実施形態では、追加の治療薬(複数可)は、NGF抗体などのNGF標的化生物医薬品、および汎Trk阻害剤を含む、TrkA経路に対して活性を持つ薬剤から選択される。
【0449】
一実施形態では、追加の治療薬または療法は、放射性ヨウ素療法、外照射療法、およびラジウム223療法を含む、放射線療法である。
【0450】
一実施形態では、追加の治療薬(複数可)は、TrkA調節異常を有する癌における標準治療である、上に挙げた療法または治療薬のうちのいずれの1個をも含む。
【0451】
一実施形態では、患者において癌を治療する方法であって、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を、放射線療法(例えば、放射性ヨウ素療法、外照射療法、ラジウム223療法)、細胞障害性化学療法薬(例えば、三酸化ヒ素、ブレオマイシン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、イリノテカン、ロムスチン、メトトレキサート、マイトマイシンC、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テモゾロミド、ビンクリスチン)、チロシンキナーゼ標的化治療薬(例えば、アファチニブ、カボザンチニブ、セツキシマブ、クリゾチニブ、ダブラフェニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、パニツムマブ、ペルツズマブ、レゴラフェニブ、スニチニブ、トラスツズマブ)、アポトーシス調節因子およびシグナル伝達経路阻害剤(例えば、エベロリムス、ペリホシン、ラパマイシン、ソラフェニブ、テムシロリムス、トラメチニブ、ベムラフェニブ)、免疫標的化療法(例えば、アルデスロイキン、インターフェロンアルファ−2b、イピリムマブ、ランブロリズマブ(lambrolizumab)、ニボルマブ、プレドニゾン、シプロイセルT)、ならびに血管新生標的化療法(例えば、アフリベルセプト、ベバシズマブ)から選択される少なくとも1個の追加の療法または治療薬との組み合わせで、該患者に投与することを含み、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩の量が、追加の療法または治療薬との組み合わせで、該癌の治療において有効である方法を、本明細書で提供する。これらの追加の治療薬は、1個以上の本発明の化合物と共に、当業者に公知の標準的な薬務に従い、同一または別々の剤形の一部として、同一または異なる投与経路によって、および同一または異なる投与スケジュールで、投与してもよい。
【0452】
また、(i)(a)本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩、(b)追加の治療薬、および(c)任意に、腫瘍疾患の治療のための同時の、別々の、または逐次的な使用に対する、少なくとも1個の薬学的に許容される担体を含み、化合物またはその塩の量、および追加の治療薬の量が、共に該癌の治療において有効である、癌の治療を必要とする患者においてそれを行うための薬学的配合、(ii)そのような組み合わせを含む薬学的組成物、(iii)癌治療のための薬物の調製に対するそのような組み合わせの使用、ならびに(iv)同時の、別々の、もしくは逐次的な使用のための、組み合わせ調製としてそのような組み合わせを含む、市販のパッケージまたは製品、および癌治療を必要とする患者においてそれを行う方法も、本明細書で提供する。
【0453】
一実施形態では、組み合わせ療法は、非小細胞肺癌、甲状腺乳頭癌腫、多形性膠芽腫、急性骨髄性白血病、結腸直腸癌腫、大細胞神経内分泌癌腫、前立腺癌、神経芽細胞腫、膵臓癌腫、黒色腫、頭頸部扁平上皮癌腫、および胃癌腫から選択される癌を治療するためである。
【0454】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物における炎症または炎症性疾患もしくは障害の治療方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該炎症を治療するのに有効な量で投与することを含む方法を提供する。一実施形態では、炎症性疾患は、炎症性肺疾患(喘息など)、間質性膀胱炎、膀胱痛症候群、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む)、およびアトピー性皮膚炎などの炎症性皮膚疾患である。
【0455】
一実施形態では、炎症または炎症性疾患もしくは障害の治療方法は、本発明の化合物を、1個以上の追加の薬剤との組み合わせで投与することを含む。追加の薬剤の例としては、抗TNF治療(例えば、インフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)、セルトリズマブペゴル(シムジア)、およびゴリムマブ(シンポニー)などのモノクローナル抗体、またはエタネルセプト(エンブレル)などの血中受容体融合タンパク質)、代謝拮抗剤および抗葉酸剤(例えばメトトレキサート)、または標的化キナーゼ阻害剤(例えば、JAKファミリー阻害剤である、ルクソリチニブ、トファシチニブ、CYT387、レスタウルチニブ、パクリチニブ、およびTG101348)が挙げられる。
【0456】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物におけるクルーズトリパノソーマ感染症の治療方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該クルーズトリパノソーマ感染症を治療するために有効な量で投与することを含む方法を提供する。
【0457】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物におけるシェーグレン症候群の治療方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該症候群を治療するために有効な量で投与することを含む方法を提供する。
【0458】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物における子宮内膜症の治療方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該子宮内膜症を治療するために有効な量で投与することを含む方法を提供する。
【0459】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物における糖尿病性末梢神経障害の治療方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該糖尿病性末梢神経障害を治療するために有効な量で投与することを含む方法を提供する。
【0460】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物における前立腺炎の治療方法であって、それを必要
とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該前立腺炎を治療するために有効な量で投与することを含む方法を提供する。
【0461】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物における骨盤痛症候群の治療方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該骨盤痛症候群を治療するために有効な量で投与することを含む方法を提供する。
【0462】
本発明の別の実施形態では、哺乳動物における神経変性疾患の治療方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、該神経変性疾患を治療するのに有効な量で投与することを含む方法を提供する。
【0463】
本発明の別の実施形態は、哺乳動物において骨再形成の調節の均衡異常に関係する疾患を治療する方法であって、それを必要とする該哺乳動物に1個以上の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を、該疾患を治療するのに有効な量で投与することを含む方法を提供する。一実施形態では、疾患は、骨粗鬆症、関節リウマチ、および骨転移である。
【0464】
一実施形態では、哺乳動物において骨再形成の調節の不均衡に関係する疾患を治療するための方法は、1個以上の追加の治療薬または療法と組み合わせて、本発明のTrkA阻害剤を投与することを含む。追加の治療薬または療法の例としては、抗TNF治療(例えば、インフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)、セルトリズマブペゴル(シムジア)、およびゴリムマブ(シンポニー)などのモノクローナル抗体、またはエタネルセプト(エンブレル)などの血中受容体融合タンパク質を伴う)、代謝拮抗剤および抗葉酸剤(例えばメトトレキサート)、または標的化キナーゼ阻害剤(例えば、JAKファミリー阻害剤である、ルクソリチニブ、トファシチニブ、CYT387、レスタウルチニブ、パクリチニブ、およびTG101348)が挙げられる。
【0465】
本明細書で使用される場合、「有効量」とは、そのような治療を必要とする哺乳動物に投与した場合、(i)式Iの化合物で治療し得る特定の疾患、状態、もしくは障害を治療するか、または(ii)本明細書に記載の特定の疾患、状態、もしくは障害の1つ以上の症状を、減衰、改善、もしくは廃絶するために十分である、化合物の量を意味する。
【0466】
そのような量に対応する、式Iの化合物の量は、特定の化合物、疾患状態およびその重症度、治療を必要とする哺乳動物の独自性(例えば体重)などの要因に応じて変化するが、そうであっても、当業者によって日常的に決定され得る。
【0467】
本明細書で使用される場合、「哺乳動物」という用語は、本明細書に記載の疾患を有する、または疾患を発症する危険がある温血動物を指し、モルモット、イヌ、ネコ、ラット、マウス、ハムスター、およびヒトを含む霊長類が挙げられるが、これらに限定されない。
【0468】
本発明の化合物は、同一または異なる作用機序により機能する1つ以上の追加の治療薬との組み合わせで、使用することができる。追加の治療薬の例としては、抗炎症薬化合物、ステロイド類(例えば、デキサメタゾン、コルチゾン、およびフルチカゾン)、NSAIDなどの鎮痛薬(例えば、アスピリン、イブプロフェン、インドメタシン、およびケトプロフェン)、およびオピオイド類(モルヒネなど)、ならびに化学療法薬が挙げられる。
【0469】
また、有効量の(a)少なくとも1個の式Iの化合物、および(b)抗炎症薬化合物、ステロイド類(例えば、デキサメタゾン、コルチゾン、およびフルチカゾン)、NSAI
Dなどの鎮痛薬(例えば、アスピリン、イブプロフェン、インドメタシン、およびケトプロフェン)、およびオピオイド類(モルヒネなど)から選択される、哺乳動物中の疼痛治療における使用のための少なくとも1個の追加の治療薬を含み、(a)および(b)が別々の剤形または同一の剤形であることができる、薬学的配合も、本明細書で提供する。
【0470】
本明細書で使用される場合、「薬学的配合」という用語は、1個以上の活性成分を混合するまたは組み合わせることによる薬物療法を指し、活性成分の配合剤および非配合剤の両方を含む。「配合剤」という用語は、式Iの化合物のうちの少なくとも1個、および少なくとも1個の追加の治療薬を、両方同時に単一体形態または単一剤形で患者に投与することを意味する。「非配合剤」という用語は、式Iの化合物のうちの少なくとも1個、および少なくとも1個の追加の治療薬を、同時か、可変の中断期限をもって順次かのどちらかで、個別のものとして患者に投与し、そのような投与が、患者の体内で有効レベルの2個以上の化合物を提供することを意味する。これらはまた、カクテル療法、例えば、3個以上の活性成分の投与にも当てはまる。
【0471】
また、哺乳動物において疼痛を治療する方法であって、それを必要とする哺乳動物に、有効量の(a)少なくとも1個の式Iの化合物、ならびに(b)抗炎症薬化合物、ステロイド類(例えば、デキサメタゾン、コルチゾン、およびフルチカゾン)、NSAIDなどの鎮痛薬(例えば、アスピリン、イブプロフェン、インドメタシン、およびケトプロフェン)、オピオイド類(モルヒネなど)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド受容体拮抗薬、サブタイプ選択的イオンチャネル調節因子、抗痙攣剤(例えば、プレガバリンおよびガバペンチン)、二重セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(例えば、デュロキセチン、ベンラファキシン、およびミルナシプラン)、および三環系抗鬱剤(アミトリプチリン、ノルトリプチリン、およびデシプラミンなど)から選択される、少なくとも1個の追加の治療薬を共投与することを含む方法も、本明細書で提供する。
【0472】
「共投与」という用語は、単独の患者への選択した治療薬の投与を包含することを意味し、薬剤を、同一のもしくは異なる投与経路によって、または同一のもしくは異なる時間に投与するという治療計画を含むことを意図する。この用語は、2個以上の薬剤を哺乳動物に投与して、両方の薬剤および/またはそれらの代謝産物が同時に哺乳動物中に存在するようにすることを包含する。共投与は、別々の組成物における同時投与、別々の組成物における異なる時点での投与、および/または両方の薬剤が存在する組成物としての投与を含む。いくつかの実施形態では、本発明の化合物(複数可)および他の治療薬(複数可)を、単一の組成物として投与する。いくつかの実施形態では、本発明の化合物(複数可)および他の治療薬(複数可)を、単一の組成物として混合する。
【0473】
また、抗炎症薬化合物、ステロイド類(例えば、デキサメタゾン、コルチゾン、およびフルチカゾン)、NSAIDなどの鎮痛薬(例えば、アスピリン、イブプロフェン、インドメタシン、およびケトプロフェン)、オピオイド類(モルヒネなど)から選択される追加の治療薬と組み合わせた、哺乳動物における疼痛の治療のための式Iの化合物を含有する薬物も、本明細書で提供する。
【0474】
また、抗炎症薬化合物、ステロイド類(例えば、デキサメタゾン、コルチゾン、およびフルチカゾン)、NSAIDなどの鎮痛薬(例えば、アスピリン、イブプロフェン、インドメタシン、およびケトプロフェン)、オピオイド類(モルヒネなど)から選択される、式Iの化合物と組み合わせた哺乳動物における疼痛の治療のための治療薬を含有する薬物も、本明細書で提供する。
【0475】
本発明の化合物は、例えば、胃腸管(例えば、経直腸的もしくは経口的に)、鼻、肺、筋系、もしくは脈管系中への、いずれかの都合の良い経路により、または経皮的もしくは
皮膚的に、投与し得る。化合物は、いずれかの都合の良い投与形態、例えば、錠剤、散剤、カプセル剤、溶剤、分散剤、懸濁剤、シロップ剤、噴霧剤、坐剤、ゲル、乳濁剤、パッチ剤などで、投与し得る。そのような組成物は、薬学的調製において従来的な成分、例えば、希釈剤、担体、pH調整剤、甘味剤、充填剤、および更なる活性剤を含んでもよい。非経口投与を所望の場合は、組成物を、無菌にし、かつ注射または注入に好適な溶液または懸濁液形態にする。そのような組成物は、本発明の更なる態様を形成する。
【0476】
本明細書に記載の化合物と担体または賦形剤とを混合することにより、別の製剤を調製してもよい。好適な担体および賦形剤は当業者に公知であり、例えば、Ansel,Howard C.,et al.,
Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems.Philadelphia:Lippincott,Williams&Wilkins,2004、Gennaro,Alfonso R.,et al.
Remington:The Science and Practice of Pharmacy.Philadelphia:Lippincott,Williams&Wilkins,2000、およびRowe,Raymond C.
Handbook of Pharmaceutical Excipients.Chicago,Pharmaceutical Press,2005中で詳細に記載される。製剤はまた、薬品(すなわち、本明細書に記載の化合物またはその薬学的組成物)の上質な外形、または薬学製品(すなわち、薬物)の製造における補助を提供するための、1つ以上の緩衝剤、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、滑沢剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、抗酸化剤、不透明化剤、流動促進剤、加工助剤、着色剤、甘味剤、芳香剤、香味剤、希釈剤、および他の公知の添加剤をも含み得る。
【0477】
したがって、本発明の別の態様は、本明細書に先に定義される式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、薬学的に許容される希釈剤または担体と共に含む、薬学的組成物を提供する。
【0478】
別の実施形態によると、本発明は、哺乳動物中の疼痛治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態では、疼痛は慢性疼痛である。一実施形態では、疼痛は急性疼痛である。一実施形態では、疼痛は、炎症性疼痛、神経因性疼痛、または、癌、手術、もしくは骨折に関連する疼痛である。
【0479】
別の実施形態によると、本発明は、哺乳動物中の癌治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0480】
別の実施形態では、本発明は、哺乳動物中の炎症または炎症性疾患もしくは障害の治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態では、炎症性疾患は、炎症性肺疾患(喘息など)、間質性膀胱炎、膀胱痛症候群、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む)、およびアトピー性皮膚炎などの炎症性皮膚疾患である。
【0481】
別の実施形態では、本発明は、哺乳動物中の感染性疾患、例えばクルーズトリパノソーマ感染症の治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0482】
別の実施形態では、本発明は、哺乳動物中のシェーグレン症候群治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0483】
別の実施形態では、本発明は、哺乳動物中の子宮内膜症治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0484】
別の実施形態では、本発明は、哺乳動物中の糖尿病性末梢神経障害治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0485】
別の実施形態では、本発明は、哺乳動物中の前立腺炎治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0486】
別の実施形態では、本発明は、哺乳動物中の骨盤痛症候群治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0487】
別の実施形態では、本発明は、哺乳動物中の神経変性疾患治療における使用のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0488】
更なる態様によると、本発明は、疼痛、癌、炎症、神経変性疾患、またはクルーズトリパノソーマ感染症から選択される状態の治療のための薬物の製造における、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。一実施形態では、状態は慢性疼痛である。一実施形態では、状態は急性疼痛である。一実施形態では、疼痛は、炎症性疼痛、神経因性疼痛、または、癌、手術、もしくは骨折に関連する疼痛である。一実施形態では、状態は癌である。一実施形態では、状態は炎症である。一実施形態では、状態は神経変性疾患である。一実施形態では、状態はクルーズトリパノソーマ感染症である。一実施形態では、状態はシェーグレン症候群である。一実施形態では、状態は子宮内膜症である。一実施形態では、状態は糖尿病性末梢神経障害である。一実施形態では、状態は前立腺炎である。一実施形態では、状態は骨盤痛症候群である。
【実施例】
【0489】
以下の実施例は、本発明を例示説明する。以下に記載する実施例では、別途指示がない限り、全ての温度は、摂氏の度数で記述される。試薬は、Aldrich Chemical Company、Lancaster、TCI、またはMaybridgeの商業的供給業者から購入し、別途指示がない限り、更に精製することなく使用した。
【0490】
以下に記述の反応は、概して、窒素もしくはアルゴンの陽圧下、または乾燥管を用いて(別途述べない限り)、無水溶媒中で行い、反応フラスコは、典型的に、シリンジによる基質および試薬の導入のためのゴム隔壁を取り付けた。ガラス器は、炉乾燥および/または熱乾燥した。
【0491】
カラムクロマトグラフィーは、シリカゲルまたはC−18逆相カラムを有するBiotageシステム(製造業者:Dyax Corporation)、またはシリカSepPakカートリッジ(Waters)上で行った。
【0492】
生物学的アッセイ
実施例A
TrkAキナーゼ結合アッセイ
TrkA結合活性を、TrkA LanthaScreen(商標)Eu Kinase Binding Assayにおいて判定した。5nMのHis標識組換えヒトTrkA(Invitrogen製の6HIS標識細胞質ドメイン、カタログ番号PV3144)を、4nMのAlexa−Fluor(登録商標)Tracer 236(Invitrogenカタログ番号PV5592)、2nMのビオチン化抗His(Invitrogenカタログ番号PV6090)、および2nMのユーロピウム標識ストレプトアビジン(Invitrogenカタログ番号PV5899)と共に、緩衝液(25mMのMOPS、pH7.5、5mMのMgCl
2、0.005%のTriton X−100)
中でインキュベートした。DMSO中で3回連続希釈した本発明の化合物を、最終割合2%のDMSOに加えた。22℃での60分間のインキュベーション後、反応を、EnVision mutlimode plate reader(PerkinElmer)を使用して、615nMおよび665nMでのTR−FRET2波長検出によって、測定した。対照に対する割合(%)を、レシオメトリック放射係数を使用して計算した。IC
50値を、4パラメータモデルを対照データに対する割合(%)に当てはめることによって決定した。
【0493】
表Aは、実施例Aのアッセイ中で試験したときの本発明の化合物に対する平均IC
50値を提供し、表中、Aは100nM未満の平均IC
50値を表す。
【0494】
実施例B
p38キナーゼ結合アッセイ
p38αの結合活性を、p38α LanthaScreen(商標)Eu Kinase Binding Assayにおいて判定した。5nMの不活性GST標識組み換えヒトp38α(Invitrogen製のGST標識細胞質ドメイン、カタログ番号PV3305)を、5nMのAlexa−Fluor(登録商標)Tracer199(Invitrogenカタログ番号PV5830)および2nMのユーロピウム標識抗GST抗体(Invitrogenカタログ番号PV5594)と共に、緩衝液(25mMの[Na
+]HEPES pH7.3、10mMのMgCl
2、100μMのNaVO
4)中でインキュベートした。DMSO中で3回連続希釈した本発明の化合物を、最終割合2%のDMSOに加えた。22℃での60分間のインキュベーション後、反応を、EnVision multimode plate reader(PerkinElmer)を使用して、615nMおよび665nMでのTR−FRET2波長検出によって、測定した。対照に対する割合(%)を、レシオメトリック放射係数を使用して計算した。IC
50値を、4パラメータモデルを対照データに対する割合(%)に当てはめることによって決定した。実施例1〜31の化合物をこのアッセイにおいて試験し、全ての化合物が、p38αよりも1000倍TrkAに対して効果があることを見出した。
【表A-1】
【表A-2】
【0495】
実施例C
非特異的キナーゼプロファイリング
2つの代表的な本発明の化合物(実施例2、14)を、Millipore,Inc.によって、同社の完全キナーゼパネル中で利用可能な全てのキナーゼに対して、同社のKinaseProfiler(商標)サービスで、10μMの濃度で、非特異的キナーゼ活性に対して試験した。これらの化合物を、Milliporeの仕様に従い、各個々のキナーゼに対して、Kmに近いATPの濃度で、二重で試験した。結果を表Bに示す。データを対照に対する割合(%)(POC)として報告し、それらは2回の繰り返しの平均である。
【0496】
KinaseProfiler(商標)において、実施例2および実施例14の化合物は、パネル中の他のキナーゼと対比して、TrkAの阻害に対して卓越したかつ予想外の選択性を示した。事実、化合物は、10μMの濃度では非特異的キナーゼに対して大部分は不活性であった故、哺乳動物における治療用量で非特異的キナーゼを阻害することは期待されるものではなかった。他の非特異的キナーゼを阻害することなく選択的にTrk経路を阻害する本発明の化合物の能力は、非特異的キナーゼの阻害に関係する副作用が実質的にないという薬品プロファイルにつながる可能性がある。そのような薬品は、これまでに報告されているものよりも、疼痛、炎症、癌、およびある特定の皮膚疾患を治療するためのより安全なアプローチを示し得る。
【表B-1】
【表B-2】
【表B-3】
【表B-4】
【表B-5】
【0497】
合成中間体の調製
調製A
【化76】
2−メトキシ−N−(メトキシメチル)−N−((トリメチルシリル)メチル)エタンアミン
ステップA:
2−メトキシ−N−((トリメチルシリル)メチル)エタンアミンの調製:90℃にある2−メトキシエタンアミン(14.2mL、163mmol)のDMSO
溶液(15mL)に、(クロロメチル)トリメチルシラン(11.4mL、81.5mmol)のDMSO(10mL)溶液を、40分かけて添加漏斗により添加した。混合物を90℃で3.5時間加熱し、その後周囲温度に冷却した。次に、混合物をH
2O(150mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(2×150mL)。合わせた有機抽出物をブライン(150mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色油状の生成物を得た(8.14g、収率62%)。MS(apci)m/z=162.0(M+H)。
【0498】
ステップB:
2−メトキシ−N−(メトキシメチル)−N−((トリメチルシリル)メチル)エタンアミンの調製:ホルムアルデヒド(37%の水溶液、4.91g、60.6mmol)のMeOH(2.45mL)溶液を0℃に冷却し、2−メトキシ−N−((トリメチルシリル)メチル)エタンアミン(8.14g、50.5mmol)を滴加して処理した。二相混合物を0℃で3時間撹拌し、次にK
2CO
3(6.97g、50.5mmol)を添加し、混合物を0℃で1時間撹拌した。黄色の油をK
2CO
3(2.00g、14.4mmol)上にデカントし、混合物を周囲温度で2時間撹拌した。黄色の油をデカントした後、固体のK
2CO
3をEt
2O(2×10mL)で洗浄し、Et
2O洗浄液を、デカントした黄色の油と合わせ、ロータリーエバポレータで濃縮して、黄色油状の表題化合物を得た(9.92g、収率96%)。
1H NMR(CDCl
3)δ4.00(s、2H)、3.37−3.43(m、2H)、3.29(s、3H)、3.19(s、3H)、2.77−2.82(m、2H)、2.18(s、2H)、0.00(s、9H)。
【0499】
調製B1
【化77】
(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン
ステップA:
(E)−1−フルオロ−4−(2−ニトロビニル)ベンゼンの調製:酢酸(2.0L、35.5mol)および酢酸アンモニウム(310.5g、4.03mol)を、周囲温度で1時間撹拌し、次にニトロメタン(611mL、11.3mol)および4−フルオロベンズアルデヒド(200g、1.61mol)を添加し、反応混合物を3時間90℃に加熱した。反応物を周囲温度に冷却させ、次にH
2O(4L)を機械撹拌しながら2時間かけて添加した。懸濁液を1時間撹拌し、次に濾過し、2:1の水/酢酸(500mL)で洗浄した。固体を真空オーブン(50℃)中で乾燥して、淡黄色固体の表題生成物を得た(238g、1.42mol、収率88%)。
1H NMR(CDCl
3)δ7.98(1H)、7.55(3H)、7.16(2H)。
【0500】
ステップB:
trans−3−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロ−ピロリジンの調製:DCM(1.09L)中の(E)−1−フルオロ−4−(2−ニトロビニル)ベンゼン(201g、1.20mol)およびTFA(9.3mL、120mmol)の懸濁液に、2−メトキシ−N−(メトキシメチル)−N−((トリメチルシリル)メチル)エタンアミン(調製A、383g、1.86mol)を30分かけて滴加し、内部反応温度を、氷浴中で冷却することで23〜36℃に維持した。反応混合物を、水性リン酸緩衝液(pH7,500mL)中に注ぎ入れ、DCM(300mL)で希釈した。相を分離し、水相をDCM(400mL)で抽出した。有機相を合わせ
、ブライン(300mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、減圧下で濃縮した。粗油を、40%のEtOAc/ヘプタンで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色油状の表題化合物を得た(245g、収率76%)。MS(apci)m/z=269.1(M+H)。
【0501】
ステップC:
trans−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミンの調製:EtOH(1L)中のtrans−3−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロピロリジン(289g、1.08mol)の溶液に、Parr社製容器中で白金(IV)酸化物(24.5g、108mmol)を添加し、Parr社製振とう機中に取り付けた。容器を空にして窒素で埋め戻し(3×)、その後空にして水素で埋め戻した(60psi)。容器を、反応が完了するまで必要なだけ水素で再充填した。反応混合物をCelite(登録商標)で濾過し、MeOH(50mL)で漱ぎ、次に減圧下で濃縮して、黄色油状の表題化合物を得た(243g、収率95%)。MS(apci)m/z=239.1(M+H)。
【0502】
ステップD:
(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン(2S,3S)−2,3−ビス(4−メチルベンゾイルオキシ)スクシネートの調製:THF(3.0L)およびH
2O(333mL)中の(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン(120g、504mmol)の溶液に、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸(195g、504mmol)を添加した。周囲温度で1時間撹拌し、次に冷凍庫(−11℃)中に18時間置いた。混合物を撹拌してスラリーを得、濾過し、Et
2O(4×100mL)で漱いだ。固体を真空オーブン(40℃)中で4時間乾燥し、その後、次の手順によって二度再結晶させた。固体を、45℃に加熱しながらTHF(1.06mL)およびH
2O(118mL)中に溶解し、その後、2時間かけて周囲温度に冷却させ、次に、冷凍庫(−11℃)中に18時間置き、混合物を撹拌してスラリーを得、濾過し、Et
2O(4×100mL)で漱いだ。2回の結晶化の後、固体を真空オーブン(40℃)中で18時間乾燥して、白色結晶性固体の表題化合物を得た(96g、収率31%)。MS(apci)m/z=239.2(M+H)。
【0503】
ステップE:
(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミンの調製:(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン(2S,3S)−2,3−ビス(4−メチルベンゾイルオキシ)スクシネート(20g、32.0mmol)をDCM(300mL)中に溶解し、1MのNaOH(2×200mL)で洗浄した。合わせた水相をDCM(200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(200mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、濃縮し、次に真空下で乾燥して、黄色油状の表題化合物を得た(6.17g、収率81%、鏡像体過剰率99%超)。MS(apci)m/z=239.1(M+H)。
【0504】
次のピロリジン中間体B2およびB3を、調製B1、ステップA〜Eの方法に従って、ステップAにおいて、キラル結晶化を含み、適切なベンズアルデヒドを使用し、ステップCにおいて、EtOHおよび白金(IV)酸化物をそれぞれMeOHおよびラネーニッケルで代置して、作製した。中間体B4〜B7を、調製B1、ステップA〜Cの方法に従って作製した。
【表5】
【0505】
調製C
【化78】
(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩
ステップA:
(E)−3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)アクリロイルクロリドの調製:トルエン(50mL)中の(E)−3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)アクリル酸(5.15g、25.5mmol)の懸濁液に、塩化オキサリル(4.43mL、51.0mmol)を添加し、混合物を周囲温度で5分間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、DMF(0.0493mL、0.637mmol)を添加した(即時、軽度のガス発生)。混合物を10分間撹拌し、氷浴を除去し、混合物を周囲温度に到達させた(持続的ガス発生)。16時間撹拌し続け、混合物を真空内で濃縮した。残渣をEt
2O(100mL)中に溶解し、活性炭で処理し、MgSO
4層で蓋をした充填Celite(登録商標)プラグで濾過した(Et
2O溶出)。濾液を真空内で濃縮して、薄緑色油状の(E)−3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)アクリロイルクロリド(6.1g、109%)を得て、それを次のステップで直接使用した。
1H NMR(CDCl
3)δ7.66(d、J=15.6Hz、1H)、7.22(m、2H)、6.57(d、J=15.6Hz、1H)ppm。
【0506】
ステップB:
(R,E)−4−フェニル−3−(3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)アクリロイル)オキサゾリジン−2−オンの調製:THF(60mL)中の(R)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(3.92g、24.0mmol)の溶液を−78℃に冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(25.2mL、25.2mmol、THF中1.0M)を10分かけて滴加した。混合物を−78℃で45分間撹拌し、THF(15mL)中の(E)−3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)アクリロイルクロリド(5.56g、25.2mmol)の溶液を添加した。混合物を17時間撹拌し、その間、混合物は周囲温度に到達し、それを冷水(300mL)中に注ぎ入れた。水性混合物を50%のEtOAc/ヘキサン(3×)で抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4/活性炭上で乾燥し、MgSO
4層で蓋をした充填SiO
2プラグで濾過した(50%のEtOAc/ヘキサン溶出)。濾液を真空内で濃縮して、象牙白色固体の(R,E)−4−フェニル−3−(3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)アクリロイル)オキサゾリジン−2−オンを得た(8.40g、100%)。
1H NMR(CDCl
3)δ7.84(d、J=15.7Hz、1H)、7.57(d、J=15.7Hz、1H)、7.42−7.33(m、5H)、7.21−7.18(m、2H)、5.54(dd、J=8.7、3.9Hz、1H)、4.75(t、J=8.8Hz、1H)、4.34(dd、J=8.9、3.9Hz、1H)ppm。
【0507】
ステップC:
(R)−3−((3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボニル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの調製:トルエン(270mL)中の(R,E)−4−フェニル−3−(3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)アクリロイル)オキサゾリジン−2−オン(9.50g、27.4mmol)およびTFA(2.11mL、2.74mmol)の溶液を0℃に冷却し、トルエン(25mL)中の2−メトキシ−N−(メトキシメチル)−N−((トリメチルシリル)メチル)エタンアミン(調製A、8.43g、41.0mmol)を15分かけて滴加した。混合物を0℃で2.5時間撹拌し、1MのK
2CO
3(200mL)で処理し、周囲温度に温めた。有機層を分離し、水およびブラインで洗浄した。溶液をMgSO
4上で乾燥し、Et
2O、次に30%のEtOAc/ヘキサンで溶出させる、MgSO
4層で蓋をした充填SiO
2プラグで濾過した。濾液を濃縮し、残渣を、25%のEtOAc/ヘキサンで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって生成して、無色シロップ状の(R)−3−((3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボニル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンを得た(7.1g、収率58%)。
1H NMR(CDCl
3)δ7.42−7.35(m、3H)、7.28−7.26(m、2H)、6.96−6.93(m、2H)、5.40(dd、J=8.8、4.1Hz、1H)、4.67(t、J=8.9Hz、1H)、4.26(dd、J=9.0、4.1Hz、1H)、4.12(q、J=14.3、7.1Hz、1H)、4.14−4.01(m、1H)、3.47(t、J=5.7Hz、2H)、3.39(t、J=9.5Hz、1H)、3.33(s、3H)、3.02(m、1H)、2.73−2.59(m、4H)ppm。
【0508】
ステップD:
(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸の調製:LiOH(39.0mL、39.0mmol)の1Mの水溶液を0℃に冷却し、H
2O
2(3.37mL、33.0mmol、30重量%)を添加した。冷却した混合物を、THF(75mL)中の(R)−3−((3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボニル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(7.0g、15.6mmol)の溶液に0℃で30分かけて添加した。1時間撹拌した後、2.0MのNa
2SO
3水溶液(33.0mL、65.9mmol)を導入し、反応混合物を周囲温度に温めた。2時間撹拌した後、混合物を水(100mL)で希釈し、pH5に
なるまで6NのHClで酸性化した。混合物をNaClで処理し、10%のiPrOH/DCM(8×)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、DCMで溶出させる、MgSO
4層で蓋をした充填Celite(登録商標)プラグで濾過した。濾液を真空内で濃縮して、無色シロップ状の(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸を得た(4.0g、収率85%)。MS(apci)m/z=304.1(M+H)。
【0509】
ステップE:
ベンジル(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−イルカルバメートの調製:トルエン(50mL)中の(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸(4.0g、11.9mmol)の溶液に、DIEA(5.18mL、29.7mmol)、次いでジフェニルホスホリルアジド(5.3mL、27.3mmol)を添加した。混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次に1時間加熱還流させた。ベンジルアルコール(2.47mL、23.7mmol)を添加し、反応混合物を3時間還流させた。反応混合物を周囲温度に冷却し、水(150mL)に添加した。層を分離し、水層をEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4/活性炭上で乾燥し、充填Celite(登録商標)で濾過した。濾液を真空内で濃縮し、残渣を、シリカカラムクロマトグラフィー(50%のEtOAc/ヘキサン、EtOAc、5%のMeOH/EtOAc段階的勾配)によって精製して、青銅色シロップ状のベンジル(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−イルカルバメートを得た(1.07g、収率22%)。MS(apci)m/z=409.1(M+H)。
【0510】
ステップF:
(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩の調製:ベンジル(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−イルカルバメート(1.05g、2.31mmol)とTFA(15mL)との混合物を、60℃で7時間加熱した。追加のTFA(10mL)を添加し、混合物を75℃で1時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、真空内で濃縮した。残渣を最少量のDCM中に溶解し、Et
2O(200mL)中の1MのHClに0℃で滴加した。得られた懸濁液を濾過し、収集した固体をエーテルで洗浄し、真空内で乾燥して、薄灰色粉末の表題化合物を得た(785mg、収率98%)。
1H NMR(D
2O)δ7.06−7.10(m、2H)、4.13−4.20(m、1H)、3.92−3.99(m、2H)、3.71−3.74(m、1H)、3.57−3.63(m、3H)、3.41−3.49(m、3H)、3.25(s、3H)ppm。
【0511】
調製D
【化79】
(3S,4R)−4−(3−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩
ステップA:
tert−ブチル(3S,4R)−4−(3−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イルカルバメートの調製:DMF(3mL)中
のtert−ブチル(3S,4R)−4−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルカルバメート(250mg、0.89mmol、市販)、DIEA(0.48mL、2.68mmol)、および1−ブロモ−2−メトキシエタン(149mg、1.07mmol)の溶液を周囲温度で2時間撹拌し、次に4時間60℃に加熱し、次に一晩周囲温度に冷却した。EtOAcと飽和NaHCO
3とに分配(各10mL)した後、有機層を水およびブライン(2×各10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、粘着性橙色油のtert−ブチル(3S,4R)−4−(3−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イルカルバメートを得た(250mg、収率83%)。LCMS(apci)m/z=339.1(M+H)。
【0512】
ステップB:
(3S,4R)−4−(3−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩の調製:イソプロピルアルコール(14.8mL、73.9mmol)中の5〜6NのHCl中のtert−ブチル(3S,4R)−4−(3−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イルカルバメート(250mg、0.74mmol)の溶液を周囲温度で1時間撹拌した。混合物を真空内で濃縮し、Et
2Oで摩砕して、ベージュ色固体の表題化合物を得た(230mg、収率100%)。LCMS(apci)m/z=239.1(M+H)。
【0513】
調製A−100
【化80】
tert−ブチルtrans−4−フェニルピロリジン−3−イルカルバメート
ステップA:
trans−1−ベンジル−3−ニトロ−4−フェニルピロリジンの調製:(E)−(2−ニトロビニル)ベンゼン(149g、1.00mol)のDCM(2L)溶液にTFA(19.5mL、0.250mol)を添加し、次いで−15℃に冷却し、次にN−メトキシメチル−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(274g、1.00mol)のDCM(500mL)溶液を、反応温度を−15〜−10℃に維持しながら、3時間かけてゆっくりと添加した。反応物を周囲温度まで温め、18時間撹拌し、次に、2NのNaOH(500mL)で洗浄し、2NのHCl(1L)で処理した。得られた白色懸濁液を1時間撹拌し、その後、濾過し、DCMで洗浄した。次にDCM(1L)および2NのNaOH(750mL)を添加して、白色固体を収集し、全ての固体が溶解するまで撹拌した。相を分離した後、水層をDCM(2×1L)で抽出した。合わせた有機層をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮して、オフホワイト固体の表題生成物を得た(205g、収率73%)。MS(apci)m/z=283.1(M+H)。
【0514】
ステップB:
trans−1−ベンジル−4−フェニルピロリジン−3−アミンの調製:EtOH(1.20L)中のtrans−1−ベンジル−3−ニトロ−4−フェニル−ピロリジン(93.9g、333mmol)の懸濁液に、濃縮HCl(450mL)を添加し、次いで、温度を55〜60℃に維持しながら、亜鉛粉(173g、2.66mol)を少量ずつ1.5時間かけて添加した。反応混合物を周囲温度で18時間撹拌し、その後氷/水浴中で冷却し、次いで濃縮NH
4OH(900mL)を添加した。混合物(pH=10−11)を濾過し、収集した亜鉛をCHCl
3で洗浄した。次に濾液を相分離し、水層をCHCl
3(2×400mL)で抽出した。合わせた有機物をH
2O、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮して、琥珀色油状の表題化合物を得た(85.0g、収率100%)。MS(apci)m/z=253.2(M+H)。
【0515】
ステップC:
trans−(1−ベンジル−4−フェニル−ピロリジン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製:trans−1−ベンジル−4−フェニルピロリジン−3−アミン(85.0g、333mmol)、THF(750mL)、およびトリエチルアミン(69.6mL、500mmol)の混合物に、(Boc)
2O(72.7g、333mmol)を分割して30分かけてゆっくりと添加した。反応混合物を周囲温度で16時間撹拌し、真空内で濃縮した。残渣をCHCl
3中に溶解し、Na
2CO
3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色固体の表題化合物を得た(116g、収率99%)。MS(apci)m/z=353.0(M+H)。
【0516】
ステップD:
tert−ブチルtrans−4−フェニルピロリジン−3−イルカルバメートの調製:2ガロンのParr社製反応器に、trans−(1−ベンジル−4−フェニル−ピロリジン−3−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(114g、323mmol)、EtOH(2L)、および10%のPd/C(50%湿潤、11.0g)を充填した。反応器をN
2で数回パージし、56〜57psiまでH
2で満たし、80℃で掻き混ぜた。HPLC分析に従って反応が完了したとき、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、黄色固体の粗生成物を得た。粗物質をトルエンから摩砕して、白色固体の表題生成物を得た(68.4g、収率78%)。MS(apci)m/z=262.9(M+H)。
【0517】
調製A−101
【化81】
trans−tert−ブチル 3−アミノ−4−フェニルピロリジン−1−カルボキシレート
ステップA:
trans−N−(1−ベンジル−4−フェニルピロリジン−3−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの調製:DCM(400mL)中のtrans−1−ベンジル−4−フェニルピロリジン−3−アミン(調製A−100、ステップB、61.9g、245mmol)の溶液に、DIEA(64.1mL、368mmol)を添加し、混合物を氷浴中で冷却した。無水トリフルオロ酢酸(38.1mL、270mmol)を、N
2雰囲気下で30分かけて滴加した。添加後、混合物を30分間撹拌し、次に真空内で濃縮した。残渣をDCM中に溶解し、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した。溶液をMgSO
4で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗物質をヘキサンで処理し、得られた黄色の懸濁液を周囲温度で1時間撹拌した。固体を濾過によって収集し、ヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥して、黄色固体の表題化合物を得た(78.7g、収率92%)。MS(apci)m/z=349.1(M+H)。
【0518】
ステップB:
trans−tert−ブチル−3−フェニル−4−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)ピロリジン−1−カルボキシレートの調製:EtOH(400mL)中のtrans−N−(1−ベンジル−4−フェニルピロリジン−3−イル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(78.7g、226mmol)の溶液を、N
2でパージし、活性炭上の20%のPd(OH)
2(31.7g、45.2mmol)で処理した。混合物を、Parr社製反応器中、30psiのH
2下、周囲温度で7時間掻き混ぜ、次にGF/F濾紙で濾過し、真空内で濃縮した。残渣をDCM(250mL)中に溶解し、次いでTEA(49.4mL、355mmol)を添加し、氷浴中で冷却した。Boc
2O(56.8g、260mmol)を15分かけてゆっくりと添加し、反応混合物を
周囲温度に温まらせ、1時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、次にMgSO
4で乾燥した。溶液を濾過し、濃縮し、残渣を、40%のEtOAc/ヘキサンで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物を得た(63.2g、収率75%)。
1H NMR(CDCl
3)δ7.23−7.39(m、5H)、6.36(br s、1H)、4.47−4.55(m、1H)、3.92−4.00(m、1H)、3.78−4.00(m、1H)、3.50−3.59(m、1H)、3.22−3.45(m、2H)、1.49(s、9H)。
【0519】
ステップC:
trans−tert−ブチル3−アミノ−4−フェニルピロリジン−1−カルボキシレートの調製:MeOH(200mL)中のtrans tert−ブチル3−フェニル−4−(2,2,2−トリフルオロアセトアミド)ピロリジン−1−カルボキシレート(63.2g、176mmol)の溶液を氷浴中で冷却し、2NのNaOH(220mL、440mmol)を添加した。反応混合物を一晩周囲温度に温まらせ、次に約200mLまで濃縮し、H
2O(200mL)で希釈した。水性混合物をDCMで抽出し、合わせた抽出物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥した。溶液を濾過し、濃縮して、薄黄色油状の表題化合物を得た(46.2g、収率99%)。MS(apci)m/z=163.0(M+H−Boc)。
【0520】
調製B−100
【化82】
trans−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−アミン二塩酸塩
ステップA:
tert−ブチルtrans−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−イルカルバメートの調製。脱水DMF(50mL)中のtert−ブチルtrans−4−フェニルピロリジン−3−イルカルバメート(調製A−100、4.82g、17.5mmol)の溶液に、DIEA(9.12mL、52.4mmol)および1−ブロモ−2−メトキシエタン(1.97mL、20.9mmol)を順次添加した。混合物を周囲温度で46時間撹拌し、次にH
2O(300mL)中に注ぎ入れた。混合物をEtOAc(3×150mL)で抽出し、合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4/活性炭上で乾燥し、充填MgSO
4で蓋をしたSiO
2プラグで濾過し、EtOAcで溶出させた。溶液を濃縮し、真空内で乾燥して、白色固体の生成物を得た(5.15g、収率92%)。MS(apci)m/z=321.1(M+H)。
【0521】
ステップB:
trans−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−アミン二塩酸塩の調製:2:1のEtOAc−MeOH(150mL)中のtert−ブチルtrans−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−イルカルバメート(5.10g、15.9mmol)の溶液に、ジオキサン中の4NのHCl(59.7mL、239mmol)を添加した。混合物を周囲温度で90分間撹拌し、次に真空内で濃縮した。得られた泡状物質をEtOAc(200mL)で処理し、5分間超音波処理して、微細白色懸濁液が形成されるまで激しく撹拌した。懸濁液を濾過し、EtOAcで洗浄し、真空下で乾燥して、白色粉末の表題化合物を得た(5.10g、収率100%)。MS(apci)m/z=221.1(M+H)。
【0522】
調製D−100
【化83】
(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−アミン二塩酸塩
ステップA:
(R)−3−シンナモイル−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの調製:(R)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(5.90g、36.2mmol)のTHF(50mL)溶液を−78℃に冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(36.9mL、36.9mmol、THF中1.0M)で15分かけて滴状で処理した。−78℃で15分間撹拌した後、次いで塩化シンナモイル(6.33g、38.0mmol)のTHF(10mL)溶液を導入した。混合物を、−78℃で1時間、周囲温度で2時間撹拌した後、飽和NaHCO
3(50mL)でクエンチし、1時間撹拌した。混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、水およびブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色固体の生成物を得た(10.6g、収率99.9%)。MS(apci)m/z=293.9(M+H)。
【0523】
ステップB:
(R)−3−((3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−カルボニル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの調製:(R)−3−シンナモイル−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(8.00g、27.3mmol)およびTFA(0.210mL、2.73mmol)のトルエン(500mL)溶液をまず5〜10℃に冷却し、次いで2−メトキシ−N−(メトキシメチル)−N−((トリメチルシリル)メチル)エタンアミン(調製C、8.40g、40.9mmol)のトルエン(30mL)溶液を滴加した。得られた混合物を周囲温度まで温め、3時間撹拌し、次に飽和NaHCO
3および水で洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗物質を、16〜20%のEtOAc/ヘキサンで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、生成物を得た(6.5g、収率60%)。MS(apci)m/z=395.2(M+H)。
【0524】
ステップC:
(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−カルボン酸の調製:LiOH(41.2mL、41.2mmol)の1Mの水溶液に、0℃で、H
2O
2(3.37mL、33.0mmol、30重量%)を添加した。次に混合物を、THF(100mL)中の(R)−3−((3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−カルボニル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(6.50g、16.5mmol)の溶液に、0℃で10分かけて添加した。1時間撹拌した後、2.0MのNa
2SO
3(33.0mL、65.9mmol)水溶液を0℃で導入し、反応混合物を周囲温度に温めた。10分間撹拌した後、混合物をEtOAc(50mL)で洗浄した。水層を、1NのHClでpH3〜5になるまで酸性化し、次にNaCl(10g)で処理し、次に10%のiPrOH/DCMで抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮して、生成物を得た(4.11g、収率100%)。MS(apci)m/z=250.1(M+H)。
【0525】
ステップD:
ベンジル(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−イルカルバメートの調製:トルエン(70mL)中の(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−カルボン酸(4.11g、16.5mmol)の溶液に、TEA(5.74mL、41.2mmol)、次いでジフェニルホスホリルアジド(4.99mL、23.1mmol)を添加した。混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次に1時間加熱還流させた。次にベンジルアルコール(3.42mL
、33.0mmol)を添加し、反応混合物を15時間還流させた。反応混合物をEtOAcで処理し、水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。粗物質を、1%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、生成物を得た(2.5g、収率43%)。MS(apci)m/z=355.2(M+H)。
【0526】
ステップE:
(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−アミン二塩酸塩の調製:ベンジル(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−フェニルピロリジン−3−イルカルバメート(0.257g、0.725mmol)およびTFA(3.91mL、50.8mmol)を60℃で17時間加熱した。反応混合物を、共沸にトルエンを使用して真空内で濃縮し、次にEt
2O中の2NのHClで処理し、再度濃縮して、オフホワイト固体の表題化合物を得た(0.21g、収率100%)。MS(apci)m/z=221.2(M+H)。
【0527】
調製E−100
【化84】
(3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン・トリフルオロ酢酸
ステップA:
(R,E)−3−(3−(3,5−ジフルオロフェニル)アクリロイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンの調製:Et
2O(150mL)中の(E)−3−(3,5−ジフルオロフェニル)アクリル酸(10.0g、54.3mmol)の溶液に、0℃で、DIEA(9.48mL、54.3mmol)、次いで塩化ピバロイル(6.69mL、54.3mmol)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌し、−78℃に冷却した。その間、THF(200mL)中の(R)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン(8.86g、54.3mmol)を−78℃に冷却し、ブチルリチウム(21.7mL、2.5M、54.3mmol)をゆっくりと添加した。混合物を−78℃で20分間撹拌し、カニューレによって混合無水物の溶液に移した。合わせた混合物を−78℃で15分間撹拌し、0℃に温まらせ、更に30分間撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl(25mL)でクエンチし、EtOAc(600mL)で希釈し、水、NaHCO
3、およびブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、真空内で濃縮した。粗物質を、10〜20%の酢酸エチル/ヘキサンで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、生成物を得た(11.0g、収率61.5%)。
【0528】
ステップB:
(3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン・トリフルオロ酢酸塩の調製:調製D−100、ステップB〜Eに記載した方法によって、(R)−3−シンナモイル−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンを(R,E)−3−(3−(3,5−ジフルオロフェニル)アクリロイル)−4−フェニルオキサゾリジン−2−オンで代置して調製し、表題化合物を得た(1.70g、収率102%)。MS(apci)m/z=257.2(M+H)。
【0529】
調製F−100
【化85】
(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン
調製D−100に記載した方法に従って、塩化シンナモイルを(E)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)アクリロイルクロリドで代置して調製した。MS(apci)m/z=257.1(M+H)。
【0530】
調製G−100
【化86】
(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩
ステップA:
tert−ブチル(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3−(トリフルオロメチル)−フェニル)ピロリジン−3−イルカルバメートの調製:DMF(1mL)中の、tert−ブチル(3S,4R)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−ピロリジン−3−イルカルバメート(100mg、0.303mmol、市販)、N,N−ジエチルプロパン−2−アミン(0.145mL、0.908mmol)、および1−ブロモ−2−メトキシエタン(0.0361mL、0.363mmol)の溶液を、周囲温度で2時間撹拌し、次に4時間60℃に加熱し、次に一晩周囲温度に冷却した。EtOAcと飽和NaHCO
3とに分配(各10mL)した後、有機層を水およびブライン(2×各10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、白色固体の粗生成物を得た(80mg、収率68%)。LCMS(apci)m/z=389.1(M+H)。
【0531】
ステップB:
(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−ピロリジン−3−アミン二塩酸塩の調製:IPA(4.12mL、20.6mmol)中の5〜6NのHCl中のtert−ブチル(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン−3−イルカルバメート(80.0mg、0.206mmol)の溶液を周囲温度で1時間撹拌し、次いで真空内で濃縮し、Et
2Oで摩砕して、ベージュ色固体の生成物を得た(74mg、収率99.5%)。LCMS(apci)m/z=289.1(M+H)。
【0532】
調製H−100
【化87】
(3S,4R)−4−(3−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩
調製G−100の方法に従って、tert−ブチル(3S,4R)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−ピロリジン−3−イルカルバメートをtert−ブチル(3S,4R)−4−(3−フルオロフェニル)ピロリジン−3−イルカルバメートで代置して調製し、表題化合物を得た。LCMS(apci)m/z=239.1(M+H)。
【0533】
調製I−100
【化88】
(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩
調製G−100の方法に従って、tert−ブチル(3S,4R)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−ピロリジン−3−イルカルバメートをtert−ブチル(3S,4R)−4−(2,4ジ−フルオロ−フェニル)ピロリジン−3−イルカルバメートで代置して調製し、表題化合物を得た。LCMS(apci)m/z=257.1(M+H)。
【0534】
調製J−100
【化89】
(3S,4R)−4−(2,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩
調製G−100の方法に従って、tert−ブチル(3S,4R)−4−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−ピロリジン−3−イルカルバメートをtert−ブチル(3S,4R)−4−(2,5ジ−フルオロ−フェニル)ピロリジン−3−イルカルバメートで代置して調製し、表題化合物を得た。LCMS(apci)m/z=257.1(M+H)。
【0535】
調製K−100
【化90】
(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩
調製D−100に記載した方法に従って、塩化シンナモイルを(E)−3−(4−フルオロフェニル)アクリロイルクロリドで代置して調製した。MS(apci)m/z=239.1(M+H)。
【0536】
次のピロリジン中間体を、調製B1、ステップA〜Cの方法に従って、ステップAにおいて適切なベンズアルデヒドを使用し、ステップCにおいてEtOHおよび白金(IV)酸化物をそれぞれMeOHおよびラネーニッケルで代置して、作製した。
【表6】
【0537】
調製L−108
【化91】
4−(trans−4−アミノ−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)ベンゾニトリル
調製B1、ステップA〜Cに記載した方法に従って、ステップAにおいて、4−フルオロベンズアルデヒドを4−ホルミルベンゾニトリルで代置し、ステップCにおいて、EtOHおよび白金(IV)酸化物を、それぞれMeOH、Zn(粉)、および飽和NH
4Clで代置して、調製した。MS(apci)m/z=246.1(M+H)。
【0538】
調製L−109
【化92】
3−(trans−4−アミノ−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)ベンゾニトリル
調製B1、ステップA〜Cに記載した方法に従って、ステップAにおいて、4−フルオロベンズアルデヒドを3−ホルミルベンゾニトリルで代置し、ステップCにおいて、EtOHおよび白金(IV)酸化物を、それぞれMeOH、Zn(粉)、および飽和NH
4Clで代置して、調製した。MS(apci)m/z=246.2(M+H)。
【0539】
調製N−100
【化93】
Trans−5−(4−アミノ−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−2−フルオロベンゾニトリル
ステップA:
(E)−2−フルオロ−5−(2−ニトロビニル)ベンゾニトリル。3:1のCH
3NO
2/CH
3CN(25mL)中の2−フルオロ−5−ホルミルベンゾニトリル(3.84g、25.0mmol)の溶液にDMAP(0.305g、2.50mmol)を添加し、混合物を周囲温度で23時間撹拌した。混合物を氷浴上で冷却し、Ac
2O(3.54mL、37.5mmol)を添加した。混合物を5分間撹拌し、周囲温度に到達させ、1時間撹拌した。混合物を濃縮して黄色固体を得た。固体をiPrOH(70mL)中に懸濁し、10分間撹拌した。懸濁液を真空濾過により収集し、ケーキをiPrOHで洗浄し、真空乾燥して、薄黄褐色粉末の表題化合物を得た(3.36g、70%)。
1H NMR(CDCl
3)δ7.96(d、1H)、7.79−7.88(m、2H)、7.57(d、1H)、7.36(t、1H)。
【0540】
ステップB:
Trans−2−フルオロ−5−(1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロピロリジン−3−イル)ベンゾニトリル:調製B1に記載の手順のステップBにおいて(E)−2−フルオロ−5−(2−ニトロビニル)ベンゾニトリルを使用して、薄金色シロップの表題化合物を調製した(1.56g、53%)。MS(apci)m/z=2
94.1(M+H)。
【0541】
ステップC:
Trans−5−(4−アミノ−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−2−フルオロベンゾニトリル:MeOH(6.0mL)中のtrans−2−フルオロ−5−(1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロピロリジン−3−イル)ベンゾニトリル(450mg、1.53mmol)の溶液を0℃に冷却した。Zn粉(1.00mg、15.3mmol)および飽和NH
4Cl(1.0mL)水溶液を順次添加し、混合物を5分間撹拌した。混合物を周囲温度に到達させ、LCMS分析による完了まで撹拌した。混合物を、漱ぎおよび溶出にMeOHを使用する充填Celite(登録商標)で濾過し、濾液を濃縮して、無色のシロップを得た。シロップを1MのK
2CO
3(15mL)で処理し、混合し、CH
2Cl
2で抽出した(3×)。合わせたCH
2Cl
2抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、無色シロップ状の表題化合物を得た(412mg、100%)。MS(apci)m/z=264.1(M+H)。
【0542】
調製O−100
【化94】
Trans−3−(4−アミノ−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−5−フルオロベンゾニトリル
ステップA:
3−フルオロ−5−ホルミルベンゾニトリル:脱水THF(25mL)中の3−ブロモ−5−フルオロベンゾニトリル(5.00g、25.0mmol)の溶液を0℃に冷却し、THF中の2MのiPrMgCl(15.0mL、30.0mmol)を5分かけて滴加した。混合物を0℃で15分間、次に周囲温度で1時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、脱水DMF(5.81mL、75.0mmol)を添加した。混合物を17時間撹拌し、その間、温度は2時間後に周囲温度に到達した。混合物を氷水(150mL)およびEt
2O(100mL)に添加した。二相混合物を撹拌し、6MのHClでpH=3になるように処理した。有機層を除去し、水層をEt
2Oで抽出した(2×)。合わせたEt
2O画分を飽和NaClで洗浄し、MgSO
4/活性炭上で乾燥した。乾燥した溶液を、Et
2Oで溶出させるSiO
2プラグで濾過した。濾液を濃縮して黄色固体の表題化合物を得、それを真空乾燥した(3.68g、99%)。
1H NMR(CDCl
3)δ10.0(s、1H)、8.00(s、1H)、7.81−7.86(m、1H)、7.62−7.67(m、1H)。
【0543】
ステップB:
Trans−3−(4−アミノ−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−5−フルオロベンゾニトリル:表題化合物を、trans−5−(4−アミノ−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−2−フルオロベンゾニトリルの調製(調製N−100)について記載した手順において、3−フルオロ−5−ホルミルベンゾニトリルを使用して調製した。無色シロップ状の化合物を単離した(542mg、93%)。MS(apci)m/z=264.1(M+H)。
【0544】
調製P−100
【化95】
Trans−1−(2−メトキシエチル)−4−(4−クロロフェニル)ピロリジン−3−アミン
ステップA:
Trans−3−(4−クロロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロピロリジン:調製B1に記載した手順のステップBにおいて(E)−1−クロロ−4−(2−ニトロビニル)ベンゼンを使用して、粘着性無色油状の表題化合物を調製した(5.10g、64%)。MS(apci)m/z=285.0(M+H)。
【0545】
ステップB:
Trans−1−(2−メトキシエチル)−4−(4−クロロフェニル)ピロリジン−3−アミン:MeOH(25mL)中の2800ラネーニッケル(H
2O中50重量%、0.873g、5.10mmol)の懸濁液に、MeOH(25mL)中のtrans−3−(4−クロロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)−4−ニトロピロリジン(2.90g、10.2mmol)を添加した。混合物にH
2ガスを噴流させ、H
2のバルーン雰囲気下で16時間撹拌した。混合物をN
2ガスでパージし、漱ぎおよび溶出にMeOHを使用する充填Celite(登録商標)で濾過した。濾液を濃縮して、曇った油を得た。油をCH
2Cl
2中に溶解し、Na
2SO
4/活性炭上で乾燥した。溶液を濾過し、濃縮して、薄金色油状の表題化合物を得、それを真空乾燥した(2.46g、収率95%)。MS(apci)m/z=255.1(M+H)。
【0546】
調製E
【化96】
5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル・トリフルオロメタンスルホネート
ステップA:
5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3(2H)−オンの調製:ジオキサン(100mL)中のエチル2−シアノプロパノエート(50.5g、397.2mmol)とフェニルヒドラジン(39mL、397.2mmol)との混合物を110℃で5日間加熱した。冷却した混合物を1/2の体積になるまで濃縮し、次に氷中で冷却し、冷Et
2Oで摩砕した。固体を濾過し、Et
2Oで念入りに洗浄し、真空内で乾燥して、ふんわりとした白色粉末の5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3(2H)−オンを得た(34.69g、収率46%)。MS(apci)m/z=190.1(M+H)。
【0547】
ステップB:
5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル・トリフルオロメタンスルホネートの調製:DMF(100mL)中の5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3(2H)−オン(13.72g、72.5mmol)およびN−フェニルビス(トリフルオロメチルスルホンアミド)(27.2g、76.1mmol)の懸濁液を、DIEA(37.9mL、217.5mmol)で処理し、混合物を周囲温度で16時間撹拌した。混合物を、飽和NaHCO
3(400mL)とEtOAc(200mL)とに分配し、水層をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機相を水(5×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、次にN
a
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を、4:1のヘキサン/EtOAcで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、淡黄色固体の表題化合物(23.1g、収率99%)を得た。MS(apci)m/z=322.0(M+H)。
【0548】
調製F
【化97】
3−ブロモ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン
アセトニトリル(30mL)中の5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3(2H)−オン[調製E、ステップA](1.60g、8.46mmol)の懸濁液に、オキシ臭化リン(3.64g、12.7mmol)を一度に添加した。混合物を3時間還流で撹拌し、その後冷却し、真空内で濃縮した。残渣をDCM(50mL)で処理し、その後、飽和NaHCO
3(50mL)をゆっくりと添加した。混合物を30分間撹拌し、次に層を分離し、水層をDCMで(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を、2:1のヘキサン/EtOAcで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(273mg、収率13%)を得た。MS(apci)m/z=254.0(M+H)。
【0549】
調製G
【化98】
5−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
3−ブロモ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン[調製F](763mg、3.03mmol)、1−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)オン(1.42g、6.05mmol)、K
2CO
3(1.67g、12.1mmol)、およびPd(PPh
3)
4(350mg、0.30mmol)を、トルエン(10mL)、水(5mL)、およびEtOH(2.5mL)中で合わせ、封管中で16時間、95℃に温めた。冷却した混合物を濾過し、濾液を水(30mL)とEtOAc(30mL)とに分配した。水層をEtOAc(2×20mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を、2%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色泡状の表題化合物(504mg、収率59%)を得た。MS(apci)m/z=281.2(M+H)。
【0550】
調製H
【化99】
フェニル(4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバメート
EtOAc(120mL)中の5−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン[調製G](2.80g、9.99mmol)の懸濁液に、2NのNaOH(14.98mL、29.97mmol)、次いでクロロギ酸フェニル(2.5mL、19.98mmol)を添加した。混合物を周囲温度で16時間撹拌し、次に、水(100mL)とEtOAc(100mL)とに分配し、水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO
3(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、次に、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色シロップ状の表題化合物を得、収率100%と仮定して、それを精製することなく直接使用した。MS(apci)m/z=401.2(M+H)。
【0551】
合成例
実施例1
【化100】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(6−メチルピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
ステップA:
4−メチル−3−(6−メチルピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミンの調製:5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル・トリフルオロメタンスルホネート[調製E](1.01g、3.11mmol)、(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸(639mg、4.67mmol)、K
2CO
3(1.72g、12.45mmol)、およびPd(PPh
3)
4(360mg、0.31mmol)を、トルエン(10mL)、水(5mL)、およびEtOH(2.5mL)中で合わせ、封管中で18時間、95℃で撹拌した。冷却した混合物をGF濾紙で濾過し、濾液を水(50mL)とEtOAc(50mL)とに分配した。水層をEtOAc(2×30mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を、2%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、赤色固体の4−メチル−3−(6−メチルピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン(529mg、収率64%)を得た。MS(apci)m/z=265.1(M+H)。
【0552】
ステップB:
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(6−メチルピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素の調製:DCM(2mL)中の4−メチル−3−(6−メチルピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン(40mg、0.15mmol)の溶液に、トリホスゲン(22mg、0.07mmol)、次いでDIEA(79μL、0.46mmol)を添加した。溶液を周囲温度で30分間撹拌し、次に(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3](50mg、0.15mmol)およびDIEA(79μL、0.46mmol)で処理した。周囲温度で16時間撹拌した後、混合物を飽和NH
4Cl(10mL)とDCM(10mL)とに分配し、水層をDCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を、2.5〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、淡黄色固体の表題化合物(63mg、収率76%)を得た。MS(apci)m/z=547.2(M+H)。
【0553】
実施例2
【化101】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(2−メチルピリジン−4−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(2−メチルピリジン−4−イル)ボロン酸で代置して調製した。粗物質を、3〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって、次に逆相HPLC(5〜95%のACN/水/0.1%のTFA)によって精製して、白色固体の表題化合物(27mg、収率16%)を得た。MS(apci)m/z=547.3(M+H)。
【0554】
実施例3
【化102】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(3−(2−フルオロピリジン−3−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロ
ン酸を(2−フルオロピリジン−3−イル)ボロン酸で代置して調製した。粗物質を、1〜2.5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、クリーム色固体の表題化合物(69mg、収率75%)を得た。MS(apci)m/z=551.2(M+H)。
【0555】
実施例4
【化103】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(2−メチルピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(2−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸で代置して調製した。粗物質を、2〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、無色ゴム状の表題化合物(70mg、収率68%)を得た。MS(apci)m/z=547.3(M+H)。
【0556】
実施例5
【化104】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(5−メチルピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(5−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸で代置して調製した。粗物質を、2.5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(51mg、収率49%)を得た。MS(apci)m/z=547.2(M+H)。
【0557】
実施例6
【化105】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(3−(5−メトキシピリジン−3−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(5−メトキシピリジン−3−イル)ボロン酸で代置して調製した。粗物質を、2.5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(51mg、収率49%)を得た。MS(apci)m/z=547.2(M+H)。
【0558】
実施例7
【化106】
1−(3−(5−シアノピリジン−3−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ニコチノニトリルで代置して調製した。粗物質を、2%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、淡ピンク色固体の表題化合物(70mg、収率69%)を得た。MS(apci)m/z=558.2(M+H)。
【0559】
実施例8
【化107】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(3−(6−メトキシピリジン−3−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(6−メトキシピリジン−3−イル)ボロン酸で代置して調製した。粗物質を、2.5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(31mg、収率31%)を得た。MS(apci)m/z=563.3(M+H)。
【0560】
実施例9
【化108】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(3−(2−エトキシピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(2−エトキシピリミジン−5−イル)ボロン酸で代置して調製した。粗物質を、2〜4%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(42mg、収率43%)を得た。MS(apci)m/z=578.3(M+H)。
【0561】
実施例10
【化109】
1−(3−(2−シクロプロピルピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を2−シクロプロピル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンで代置して調製した。粗物質を、2.5〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、淡黄色固体の表題化合物(38mg、収率39%)を得た。MS(apci)m/z=574.3(M+H)。
【0562】
実施例11
【化110】
1−(3−(2−シクロプロピルピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素
実施例10の手順に従って、ステップBにおいて(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3]を(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B1]で代置して調製した。粗物質を、2.5〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、淡黄色固体の表題化合物(44mg、収率47%)を得た。MS(apci)m/z=556.3(M+H)。
【0563】
実施例12
【化111】
1−((3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(3−(2−メトキシピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を(2−メトキシピリミジン−5−イル)ボロン酸で代置し、ステップBにおいて(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3]を(3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B2]で代置して調製した。粗物質を、2.5〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、クリーム色固体の表題化合物(21mg、収率25%)を得た。MS(apci)m/z=564.2(M+H)。
【0564】
実施例13
【化112】
1−((3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(2−メチルピリミジン−5−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を2−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンで代置し、ステップBにおいて(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3]を(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B1]で代置して調製した。粗物質を、3〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、淡黄色固体の表題化合物(49mg、収率44%)を得た。MS(apci)m/z=530.2(M+H)。
【0565】
実施例14
【化113】
1−((3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(2−メチルピリミジン−5−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例13の手順に従って、ステップBにおいて(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3]を(3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B2]で代置して調製した。粗物質を、3〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、クリーム色固体の表題化合物(34mg、収率41%)を得た。MS(apci)m/z=548.2(M+H)。
【0566】
実施例15
【化114】
1−(3−(2−エトキシピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素
実施例9の手順に従って、ステップBにおいて(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3]を(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B1]で代置して調製した。粗物質を、2.5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(20mg、収率33%)を得た。MS(apci)m/z=560.3(M+H)。
【0567】
実施例16
【化115】
1−((3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(3−(2−エトキシピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例9の手順に従って、ステップBにおいて(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3]を(3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B2]で代置して調製した。粗物質を、2.5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(16mg、収率26%)を得た。MS(apci)m/z=578.3(M+H)。
【0568】
実施例17
【化116】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例1の手順に従って、ステップAにおいて(6−メチルピリジン−3−イル)ボロン酸を2−メチル−6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリダジン−3(2H)−オンで代置して調製した。粗物質を、2〜3%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(48mg、収率48%)を得た。MS(apci)m/z=564.3(M+H)。
【0569】
実施例18
【化117】
1−((3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例17の手順に従って、ステップBにおいて(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3]を(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B1]で代置して調製した。粗物質を、2.5〜4%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、クリーム色固体の表題化合物(32mg、収率41%)を得た。MS(apci)m/z=546.2(M+H)。
【0570】
実施例19
【化118】
1−((3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例17の手順に従って、ステップBにおいて(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3]を(3S,4R)−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B2]で代置して調製した。粗物質を、2.5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(25mg、収率31%)を得た。MS(apci)m/z=564.2(M+H)。
【0571】
実施例20
【化119】
1−(3−(2−(シクロプロピルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素
ステップA:
フェニル(3−ブロモ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバメートの調製:EtOAc(10mL)中の3−ブロモ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン[調製F](339mg、1.34mmol)の溶液に、2NのNaOH(2mL、4.0mmol)、次いでクロロギ酸フェニル(337μL、2.69mmol)を添加した。混合物を周囲温度で5時間撹拌し、次に、水(30mL)とEtOAc(30mL)とに分配し、水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO
3(30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、次に、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮して、フェニル(3−ブロモ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバメートを得、定量的収率と仮定して、それを次のステップで直接使用した。MS(apci)m
/z=374.0(M+H)。
【0572】
ステップB:
1−(3−ブロモ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素の調製:DCM(10mL)中の(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3](464mg、1.41mmol)およびフェニル(3−ブロモ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバメート(500mg、1.34mmol)の溶液に、DIEA(819μL、4.7mmol)を添加した。溶液を周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl(30mL)とDCM(30mL)とに分配し、水層をDCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を、2%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の1−(3−ブロモ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素(483mg、収率67%)を得た。MS(apci)m/z=534.1(M+)。
【0573】
ステップC:
1−(3−(2−(シクロプロピルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素:1−(3−ブロモ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素(100mg、0.19mmol)、N−シクロプロピル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−アミン(147mg、0.56mmol)、およびトリシクロヘキシルホスフィン(11mg、0.04mmol)を、1,4−ジオキサン(3mL)中で合わせ、5分間アルゴンでパージした。Pd
2ba
3(17mg、0.02mmol)およびK
3PO
4(432μL、1.3M、0.56mmol)を添加し、混合物を更に30秒間アルゴンでパージし、次に密封し、100℃で16時間撹拌した。冷却した混合物を濾過し、濾液を水(20mL)とEtOAc(20mL)とに分配した。水層をEtOAc(2×10mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を、2.5〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製し、次にDCMで摩砕し、濾過し、濾液を濃縮して、淡黄色固体の表題化合物(14mg、収率13%)を得た。MS(apci)m/z=589.3(M+H)。
【0574】
実施例21
【化120】
1−(3−(2−(シクロプロピルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素ジ−トリフルオロ酢酸
実施例20の手順に従って、ステップBにおいて(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3]を(3S,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B1]で代置して調製した。粗物質を、2.5〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって、次に逆相HPLC(5〜95%のACN/水/0.1%のTFA)によって精製して、無色ガラス状のジ−TFA塩の表題化合物(26mg、収率17%)を得た。MS(apci)m/z=571.3(M+H)。
【0575】
実施例22
【化121】
1−(trans−4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
DCM(1mL)中のtrans−4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン(調製B4、12.7mg、0.0467mmol)の溶液に、DIEA(0.016mL、0.093mmol)を添加し、次いでフェニル4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イルカルバメート(調製H、18.7mg、0.047mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次に0〜70%のアセトニトリル/水で溶出させる逆相カラムクロマトグラフィーによって精
製して、淡黄色固体の表題化合物を(15mg、収率56%)を得た。MS(apci)m/z=579.2(M+H)。
【0576】
実施例23
【化122】
1−(trans−4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例22の手順に従って、trans−4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミンをtrans−4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B5]で代置して調製した。反応混合物を、0〜70%のアセトニトリル/水で溶出させる逆相カラムクロマトグラフィーによって精製して、淡黄色固体の表題化合物(16mg、収率60%)を得た。MS(apci)m/z=579.2(M+H)。
【0577】
実施例24
【化123】
1−(trans−4−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
実施例22の手順に従って、trans−4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミンをtrans−4−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B6]で代置して調製した。反応混合物を、0〜70%のアセトニトリル/水で溶出させる逆相カラムクロマトグラフィーによって精製して、淡黄色固体の表題化合物(17mg、収率63%)を得た。MS(apci)m/z=579.2(M+H)。
実施例25
【化124】
1−(trans−4−(3−クロロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
【0578】
実施例22の手順に従って、trans−4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミンをtrans−4−(3−クロロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B7]で代置して調製した。反応混合物を、0〜70%のアセトニトリル/水で溶出させる逆相カラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(15mg、収率57%)を得た。MS(apci)m/z=561.2(M+H)。
【0579】
実施例26
【化125】
1−((3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
脱水CH
3CN(1mL)中のトリホスゲン(23.1mg、0.0740mmol)の溶液を0℃に冷却し、脱水CH
3CN(0.5mL)中の(3S,4R)−1−(2−メトキシエチル)−4−(3,4,5−トリフルオロフェニル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩(調製C、76.4mg、0.220mmol)およびDIEA(115μL、0.660mmol)の溶液を45分かけて滴加した。混合物を1時間撹拌し、その間、温度は15℃に到達した。5−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(調製G、56.1mg、0.200mmol)を一度に添加し、混合物を周囲温度で7時間撹拌し、次いで40℃で17時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、冷やしたH
2O(4mL)を完全に混合して希釈した。冷却した混合物(pH=5)を2MのNaOHでpH=10になるまで処理し、EtOAcで抽出した(3×)。合わせた抽出物をH
2Oおよび飽和NaClで洗浄した(2×)。EtOAc溶液をMgSO
4上で乾燥し、EtOAc、10%のM
eOH/EtOAc、次に10%の(9:1/CH
3OH−NH
4OH)/EtOAcで溶出させる短いSiO
2カラムで溶出させた。生成物含有プールを濃縮して、無色のガラス状物質を得た。ガラス状物質をEt
2Oで処理し、掻き混ぜて、白色の懸濁液を形成させた。溶媒をデカントし、残留固体をEt
2Oで洗浄し(2×)、真空内で乾燥して、白色固体の表題化合物を得た(34mg、収率29%)。MS(apci)m/z=581.2(M+H)。
【0580】
実施例27
【化126】
1−((3S,4R)−4−(3−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
DCM(1.0mL)中の、フェニル4−メチル−3−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イルカルバメート(調製H、60.1mg、0.150mmol)と(3S,4R)−4−(3−フルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン二塩酸塩(調製D、51.4mg、0.165mmol)との混合物を、DIEA(86.3μL、0.495mmol)で処理した。混合物を周囲温度で3時間撹拌し、DCM(3mL)で希釈した。希釈した反応混合物を、H
2O(2×)、1MのNaOH(2×)、またH
2Oで洗浄し、Na
2SO
4/活性炭上で乾燥した。溶液を濾過し、濃縮し、残渣をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc、5%のMeOH/EtOAc、10%(9:1のMeOH/NH
4OH)/EtOAc段階的勾配溶出)によって精製した。得られた無色ガラス状物質をEt
2Oで処理し、掻き混ぜて、白色の粒状懸濁液を形成させた。懸濁液を濾過し、固体をEt
2Oで洗浄し、真空内で乾燥して、白色固体の表題化合物を得た(46mg、収率56%)。MS(apci)m/z=545.2(M+H)。
【0581】
実施例28
【化127】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−5−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
ステップA:
5−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリミジン−2(1H)−オン塩酸塩の調製:メタノール(5mL)中の3−(2−メトキシピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン[1、ステップAの通りに調製](200mg、0.71mmol)の溶液を5〜6NのHCl/イソプロピルアルコール(5mL)で処理し、4時間還流で撹拌した。混合物を周囲温度に冷却し、得られた固体を濾過し、メタノールで洗浄し、真空内で乾燥して、淡黄色粉末の3−(2−メトキシピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン(152mg、収率72%)を得た。MS(apci)m/z=268.1(M+H)。
【0582】
ステップB:
5−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチルピリミジン−2(1H)−オンの調製:3−(2−メトキシピリミジン−5−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン(50mg、0.16mmol)DMA(1mL)の溶液をCs
2CO
3(161mg、0.49mmol)で処理し、周囲温度で30分間撹拌した。次にヨウ化メチル(20μL、0.33mmol)を添加し、混合物に蓋をして周囲温度で16時間撹拌した。混合物を水(20mL)とEtOAc(20mL)とに分配し、水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を、2〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、淡黄色ゴム状の5−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチルピリミジン−2(1H)−オン(23mg、収率50%)を得た。MS(apci)m/z=282.1(M+H)。
【0583】
ステップC:
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−5−イル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素:DCM(1mL)中の5−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−1−メチルピリミジン−2(1H)−オン(23mg、0.08mmol)の溶液にトリホスゲン(12mg、0.04mmol)を添加し、混合物をDIEA(43μL、0.24mmol)で処理した。溶液を周囲温度で30分間撹拌し、次に(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3](27mg、0.08mmol)およびDIEA(42μL、0.24mmol)で処理し、48時間撹拌を続けた。混合物を、飽和NH
4Cl(20mL)とDCM(20mL)とに分配し、水層を、DCM(2×10mL)、加えてメタノール(1mL)で抽出した。合わせた有機相を濾過し、真空内で濃縮し、3〜10%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、淡黄色ガラス状の表題化合物(9mg、収率19%)を得た。MS(apci)m/z=564.2(M+H)。
【0584】
実施例29
【化128】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(3−(1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
ステップA:
1,3−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オンの調製:5−ブロモ−1,3−ジメチルピリジン−1(1H)−オン(1.0g、4.94mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.38g、5.44mmol)、および酢酸カリウム(1.46g、14.8mmol)を、密封容器中、ジオキサン(10mL)中で合わせ、混合物をアルゴンで5分間脱ガスした。酢酸パラジウム(111mg、0.49mmol)およびXPHOS(354mg、0.74mmol)を添加し、混合物を更に1分間脱ガスした。容器を密封し、100℃で16時間加熱した。冷却した混合物をGF濾紙で濾過し、濾液を濃縮した。残渣をエーテルで摩砕し、濾過し、濾液を濃縮して、黄褐色固体の1,3−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン(定量的収率と仮定)を得た。MS(apci)m/z=250.2(M+H)。
【0585】
ステップB:
5−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−1,3−ジメチルピリジン−2(1H)−オンの調製:5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル・トリフルオロメタンスルホネート[調製E](516mg、1.6mmol)、1,3−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン(600mg、2.41mmol)、K
2CO
3(888mg、6.42mmol)、およびPd(PPh
3)
4(185mg、0.16mmol)を、トルエン(10mL)、水(5mL)、およびEtOH(2.5mL)中で合わせ、密封容器中で16時間95℃に温めた。冷却した混合物をGF濾紙で濾過し、濾液を水(50mL)とEtOAc(50mL)とに分配した。水層をEtOAc(2×30mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(30mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、2%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、濃ピンク色泡状の5−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−1,3−ジメチルピリジン−2(1H)−オン(363mg、収率77%)を得た。MS(apci)m/z=295.1(M+H)。
【0586】
ステップC:
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(3−(1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素の調製:無水DCM(2mL)中の5−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−1,3−ジメチルピリジン−2(1H)−オン(45mg、0.15mmol)の溶液に、トリホスゲン(23mg、0.08mmol)、次いでDIEA(79μL、0.46mmol)を添加した。溶液を周囲温度で30分間撹拌し、次に(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3](50mg、0.15mmol)およびDIEA(79μL、0.46mmol)で処理し、16時間撹拌した。混合物を飽和NH
4Cl(20mL)とDCM(20mL)とに分配し、水層をDCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、3〜5%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、無色ガラス状の表題化合物(33mg、収率38%)を得た。MS(apci)m/z=577.3(M+H)。
【0587】
実施例30
【化129】
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(メチルスルホニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素
ステップA:
4−メチル−3−(メチルスルホニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミンの調製:3−ブロモ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン[調製F](300mg、1.19mmol)、メタンスルフィン酸ナトリウム(486mg、4.76mmol)、およびヨウ化銅(249mg、1.31mmol)をDMSO(5mL)中で合わせ、5分間バブリング用アルゴンでパージした。混合物を封管中100℃で6日間撹拌し、次に冷却した混合物を、EtOAc(20mL)とNH
4OHを数滴含有する水(50mL)とに分配した。水層をEtOAc(2×30mL)で抽出し、合わせた有機相を水(5×20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、次にNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン/EtOAc(2:1)で溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色結晶性固体の4−メチル−3−(メチルスルホニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン(89mg、収率30%)を得た。MS(apci)m/z=252.1(M+H)。
【0588】
ステップB:
フェニル(4−メチル−3−(メチルスルホニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバメートの調製:EtOAc(2mL)中の4−メチル−3−(メチルスルホニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−アミン(45mg、0.18mmol)の溶液に、2NのNaOH(269μL、0.54mmol)、次いでクロロギ酸フェニル(45μL、0.36mmol)を添加した。混合物を周囲温度で16時間撹拌し、次にクロロギ酸フェニル(75μL)を添加し、混合物を4時間撹拌した。混合物を水(10mL)とEtOAc(10mL)とに分配し、水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、次にNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色泡状のフェニル(4−メチル−3−(メチルスルホニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバメート(50mg、収率75%)を得た。MS(apci)m/z=372.1(M+H)。
【0589】
ステップC:
1−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)−3−(4−メチル−3−(メチルスルホニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)尿素の調製:無水DCM(2mL)中の(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3](38mg、0.15mmol)の溶液に、フェニル(4−メチル−3−(メチルスルホニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバメート(50mg、0.13mmol)、次いでDIEA(70μL、0.40mmol)を添加した。混合物を周囲温度で16時間撹拌し、次に水(10mL)とDCM(10mL)とに分配した。水層をDCM(2×10mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、2%のMeOH/DCMで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体の表題化合物(27mg、収率37%)を得た。MS(apci)m/
z=534.2(M+H)。
【0590】
実施例31
【化130】
1−(3−アセチル−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素
ステップA:
エチル3−シアノ−2−オキソブタノエートの調製:リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M)(73.63mL、73.63mmol)およびTHF(75mL)の溶液に、N
2下−78℃で、2分かけてプロピオニトリル(6.304mL、88.35mmol)を滴加し、混合物を1時間撹拌した。次に混合物をシュウ酸ジエチル(10mL、73.63mmol)で5分かけて滴状で処理し、−78℃で45分間撹拌し、次に0℃で1時間撹拌した。混合物をH
2O(100mL)で希釈し、Et
2O(100mL)で抽出した。水相を6MのHCl(13mL)でpH5に調整し、次にEt
2O(3×100mL)で抽出した。これらの有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、黄色〜橙色油状のエチル3−シアノ−2−オキソブタノエート(11.42g、収率99%)を得た。
【0591】
ステップB:
エチル5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレートの調製:EtOH(300mL)中のエチル3−シアノ−2−オキソブタノエート(11.42g、73.6mmol)の溶液に、フェニルヒドラジン(7.2mL、73.6mmol)、次いで塩化水素(iPrOH中5〜6M)(14.7mL、73.6mmol)を添加した。反応混合物を16時間還流で撹拌し、その後冷却し、50mLに濃縮した。残渣を飽和NaHCO
3(150mL)およびH
2O(50mL)で希釈し、DCM(3×200mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、0〜50%のアセトン/ヘキサンで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製し、真空内で乾燥した後、橙色固体のエチル5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(7.49g、収率49%)を得た。MS(apci)m/z=246.1(M+H)。
【0592】
ステップC:
5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸の調製:THF(24mL)中のエチル5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボキシレート(3.0g、12.2mmol)、およびMeOH(12mL)の溶液に、LiOH(2M水溶液)(13.5mL、27.0mmol)を添加し、混合物を周囲温度で3時間撹拌した。混合物を部分的に濃縮し、次に6MのHCl(4.5mL)でpH3に調整し、10%のMeOH/DCM(3×25mL)で抽出した。水相を、6MのHCl(1mL)でpH1になるまで更に酸性化し、次に10%のMeOH/DCM(3×25mL)で抽出した。水相をNaClで飽和させ、10%のMeOH/DCM(3×25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮して、黄褐色固体の5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(2.4g、収率90%)
を得た。MS(apci)m/z=218.1(M+H)。
【0593】
ステップD:
5−アミノ−N−メトキシ−N,4−ジメチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドの調製:ACN(46mL)中の5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(1.0g、4.6mmol)の溶液に、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(539mg、5.5mmol)およびDIEA(2.4mL、13.8mmol)を添加した。混合物を撹拌して溶液を形成させ、次にHATU(2.1g、5.52mmol)で処理し、周囲温度で90分間撹拌した。反応混合物をH
2O(50mL)で希釈し、DCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(50mL)で洗浄し、MgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜50%のアセトンで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、桃色がかった黄褐色固体の5−アミノ−N−メトキシ−N,4−ジメチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(550mg、収率46%)を得た。MS(apci)m/z=261.1(M+H)。
【0594】
ステップE:
1−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)エタノンの調製:DCM(15mL)中の5−アミノ−N−メトキシ−N,4−ジメチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(365mg、1.40mmol)の溶液をN
2下で0℃に冷却し、MeMgBr(Et
2O中3M)(491μL、1.47mmol)を4分かけて滴加した。混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次にDCM(5mL)で処理し、90分間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、MeMgBr(0.3mL)を添加した。混合物を周囲温度で30分間撹拌し、次に0℃に冷却し、MeMgBr(0.4mL)で処理した。混合物を周囲温度で15分間撹拌した。反応混合物を、0℃に冷却し、飽和NH
4Cl(25mL)でクエンチし、DCM(3×25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中0〜50%のアセトンで溶出させるシリカカラムクロマトグラフィーによって精製して、1−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)エタノンを得た(189mg、収率63%)。MS(apci)m/z=216.1(M+H)。
【0595】
ステップF:
フェニル(3−アセチル−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバメートの調製:EtOAc(4mL)中の1−(5−アミノ−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)エタノン(89mg、0.41mmol)の溶液に、NaOH(0.41mL、2M、0.83mmol)、次にクロロギ酸フェニル(62μL、0.49mmol)を添加した。混合物を周囲温度で17時間撹拌し、次に10mLのEtOAcで希釈した。相を分離し、有機相をH
2O(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、次にMgSO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をヘキサン(3mL)で処理し、超音波処理した。得られた固体を沈降させ、ヘキサンをピペットで除去し、固体を真空内で乾燥して、淡黄色粉末のフェニル(3−アセチル−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバメート(133mg、収率99%)を得た。MS(apci)m/z=336.1(M+H)。
【0596】
ステップG:
1−(3−アセチル−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)−3−((3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−イル)尿素の調製:iPrOH(2mL)中の(3S,4R)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)ピロリジン−3−アミン[調製B3](105.8mg、0.41mmol)の溶液を、フェニル(3−アセチル−4−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)カルバメート(133mg、0.40mmol)に添加した。混合物を10分間還流で撹拌し、次に16時間かけてゆっくりと周囲温度に冷却させた。混合物をiPrOH(0.5mL)で希
釈し、次に濾過し、iPrOH(2×0.5mL)およびEt
2O(3×1mL)で洗浄し、真空内で乾燥して、オフホワイト固体の表題生成物(113mg、収率57%)を得た。MS(apci)m/z=498.2(M+H)。