特許第6482709号(P6482709)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6482709情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6482709
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20190304BHJP
   G16H 70/40 20180101ALI20190304BHJP
【FI】
   G06Q30/02 300
   G16H70/40
【請求項の数】16
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2018-156805(P2018-156805)
(22)【出願日】2018年8月24日
【審査請求日】2018年8月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513007239
【氏名又は名称】エンサイス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】505397575
【氏名又は名称】エス・マックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】木村 仁
(72)【発明者】
【氏名】新谷 将司
【審査官】 山本 雅士
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0096943(US,A1)
【文献】 生命保険加入に対する販売チャネルの影響,保険学雑誌,日本,日本保険学会,2016年12月31日,第635号,P143,P146-148,P155-156
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G16H 10/00 − 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の医薬品に対して医師それぞれが示した今後の処方意向の回答数であるディテール数を設定期間毎に前記回答が得られたチャネル別に集計する集計部と、
前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の売上に関するデータとを用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
ユーザによる医薬品のカテゴリの選択を受け付ける入力部を更に備え、
前記集計部は、前記受け付けられたカテゴリに含まれる医薬品それぞれに対して、前記ディテール数を、設定期間毎に前記チャネル別に集計し、
前記相関決定部は、前記受け付けられたカテゴリに含まれる医薬品それぞれに対して、当該医薬品のディテール数に関するデータと当該医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定し、
前記出力部は、前記医薬品毎に、前記相関関係を表す指標を用いて、当該医薬品のディテール数に関するデータと当該医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間及び当該医薬品の間で前記ユーザが比較可能なように情報を出力する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記医薬品のディテール数に関するデータは、前記設定期間における前記カテゴリに含まれる医薬品それぞれのディテール数の合計に占める当該医薬品の当該設定期間におけるディテール数の比率であり、
前記医薬品の売上に関するデータは、前記設定期間における前記カテゴリに含まれる医薬品それぞれの売上の合計に占める当該医薬品の当該設定期間における売上の比率である
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
医薬品毎に、適応症と比率の組が複数記憶されている記憶部を更に備え、
前記対象の医薬品の売上に関するデータは、前記適応症毎の売上データであり、
前記対象の医薬品の売上に、当該適応症に対応する比率を乗じた値を配分後の売上データとして決定する売上決定部を更に備え、
前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータは、当該対象の医薬品について適応症毎に計数されたディテール数に基づいており、
前記相関決定部は、前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の前記配分後の売上データとを用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の前記配分後の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記ディテール数は、対象の医薬品に対する医師それぞれの今後の処方に前向きな意向の回答の数であるポジティブディテール数である
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
対象の医薬品に対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に前記回答が得られたチャネル別に集計する集計部と、
前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の売上に関するデータとを用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項7】
集計部が、対象の医薬品に対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に前記回答が得られたチャネル別に集計するステップと、
相関決定部が、前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の売上に関するデータとを用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定するステップと、
出力部が、前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、
対象の医薬品に対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に前記回答が得られたチャネル別に集計する集計部と、
前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の売上に関するデータとを用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
対象カテゴリに含まれる医薬品それぞれに対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に回答が得られたチャネル別に合計した数を集計する集計部と、
前記設定期間毎の対象カテゴリの前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象カテゴリの売上に関するデータとを用いて、当該ディテール数に関するデータと当該売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象カテゴリのディテール数に関するデータと前記対象カテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
を備える情報処理システム。
【請求項10】
ユーザによる医薬品の第1のカテゴリの選択を受け付ける入力部を更に備え、
前記対象カテゴリは、前記受け付けられた第1のカテゴリに含まれる第2のカテゴリであり、
前記集計部は、前記受け付けられた第1のカテゴリに含まれる第2のカテゴリそれぞれに対して、前記ディテール数に関するデータを、設定期間毎に前記チャネル別に集計し、
前記相関決定部は、前記受け付けられた第1のカテゴリに含まれる第2のカテゴリそれぞれに対して、前記第2のカテゴリのディテール数に関するデータと前記第2のカテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定し、
前記出力部は、前記第2のカテゴリ毎に、前記相関関係を表す指標を用いて、前記第2のカテゴリのディテール数に関するデータと前記第2のカテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間及び当該第2のカテゴリの間で前記ユーザが比較可能なように情報を出力する
請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記第2のカテゴリの売上に関するデータは、前記設定期間における前記第1のカテゴリに含まれる医薬品の売上の合計に占める前記設定期間における前記第2のカテゴリに含まれる医薬品の売上の合計の比率であり、
前記第2のカテゴリの前記ディテール数に関するデータは、前記設定期間における前記第1のカテゴリに含まれる医薬品のディテール数の合計に占める前記設定期間における前記第2のカテゴリに含まれる医薬品のディテール数の合計の比率である
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
対象カテゴリは、対象の適応症の医薬品というグループであり、
医薬品毎に、適応症と比率の組が複数記憶されている記憶部を更に備え、
前記対象の医薬品の売上に、当該適応症に対応する比率を乗じた値を配分後の売上データとして決定する売上決定部を更に備え、
前記相関決定部は、前記設定期間毎の前記対象の適応症の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の適応症の前記配分後の売上データとを用いて、前記対象の適応症に関するデータと前記対象の適応症の前記配分後の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する
請求項9から11のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記ディテール数は、前記対象カテゴリに含まれる医薬品に対する医師それぞれの今後の処方に前向きな意向の回答の数であるポジティブディテール数である
請求項9から12のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項14】
対象カテゴリに含まれる医薬品それぞれに対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に回答が得られたチャネル別に合計した数を集計する集計部と、
前記設定期間毎の対象カテゴリの前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象カテゴリの売上に関するデータとを用いて、当該ディテール数に関するデータと当該売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象カテゴリのディテール数に関するデータと前記対象カテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項15】
集計部が、対象カテゴリに含まれる医薬品それぞれに対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に回答が得られたチャネル別に合計した数を集計するステップと、
相関決定部が、前記設定期間毎の対象カテゴリの前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象カテゴリの売上に関するデータとを用いて、当該ディテール数に関するデータと当該売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、チャネル毎に決定するステップと、
出力部が、前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象カテゴリのディテール数に関するデータと前記対象カテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項16】
コンピュータを、
対象カテゴリに含まれる医薬品それぞれに対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に回答が得られたチャネル別に合計した数を集計する集計部と、
前記設定期間毎の対象カテゴリの前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象カテゴリの売上に関するデータとを用いて、当該ディテール数に関するデータと当該売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象カテゴリのディテール数に関するデータと前記対象カテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
製薬会社が医師に医薬品情報を提供する活動(以下、ディテールという)を支援する方法またはツールが色々開発されている。例えば特許文献1には、MR(Medical Representative;製薬会社の医薬情報担当者)が実施したディテールの成果を評価する方法として、MRの月あたりのディテール回数と、売上額および(売上額の)シェアの関係を、総合病院で且つベッド数が300〜400の病院について平均化させた表が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−163443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の表では、MRが実施したディテールが医薬品の売上に寄与しているのか、他のチャネル(例えば、eディテール、製薬会社ホームページ、講演、研究会、またはMSによる営業活動など)が医薬品の売上に寄与しているのかを判別することができず、医薬品の営業活動においてどのチャネルを強化すればよいのかを判断することができないという問題がある。ここでeディテールとはインターネットを用いたディテールであり、MS(マーケティング・スペシャリスト)は、医薬品卸売会社の営業担当者である。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することを可能とする情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理システムは、
対象の医薬品に対して医師それぞれが示した今後の処方意向の回答数(以下「ディテール数」という。)を設定期間毎に前記回答が得られたチャネル別に集計する集計部と、
前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の売上に関するデータとを用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
を備える。
【0007】
この構成によれば、チャネルの間で、相関関係を表す指標を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのディテールが対象の医薬品の売上との相関が高いかが分かるので、どのチャネルが対象の医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
【0008】
本発明の第2の態様は、第1の態様に係る情報処理システムであって、
ユーザによる医薬品のカテゴリの選択を受け付ける入力部を更に備え、
前記集計部は、前記受け付けられたカテゴリに含まれる医薬品それぞれに対して、前記ディテール数を、設定期間毎に前記チャネル別に集計し、
前記相関決定部は、前記受け付けられたカテゴリに含まれる医薬品それぞれに対して、当該医薬品のディテール数に関するデータと当該医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定し、
前記出力部は、前記医薬品毎に、前記相関関係を表す指標を用いて、当該医薬品のディテール数に関するデータと当該医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間及び当該医薬品の間で前記ユーザが比較可能なように情報を出力する。
【0009】
この構成によれば、チャネルの間及び医薬品の間で、相関関係を表す指標を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのディテールが売上との相関が高いかが分かるので、営業活動においてどのチャネルに注力すればよいのかを把握することができる。更に、ユーザは、同じチャネルであっても、ディテールが売上との相関が高い医薬品と、ディテールが売上との相関が低い医薬品とを識別できる。これにより、医薬品毎に、営業活動で注力するチャネルを変更することができる。
【0010】
本発明の第3の態様は、第2の態様に係る情報処理システムであって、
前記医薬品のディテール数に関するデータは、前記設定期間における前記カテゴリに含まれる医薬品それぞれのディテール数の合計に占める当該医薬品の当該設定期間におけるディテール数の比率であり、
前記医薬品の売上に関するデータは、前記設定期間における前記カテゴリに含まれる医薬品それぞれの売上の合計に占める当該医薬品の当該設定期間における売上の比率である。
【0011】
この構成によれば、医薬品のディテール数に関するデータと医薬品の売上に関するデータを共にシェアで表すことによって、相関係数0.2以上および0.4以上の割合を、他のパラメータの組み合わせの場合よりも高くすることができる。
【0012】
本発明の第4の態様は、第1から3のいずれかの態様に係る情報処理システムであって、
医薬品毎に、適応症と比率の組が複数記憶されている記憶部を更に備え、
前記対象の医薬品の売上に関するデータは、前記適応症毎の売上データであり、
前記対象の医薬品の売上に、当該適応症に対応する比率を乗じた値を配分後の売上データとして決定する売上決定部を更に備え、
前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータは、当該対象の医薬品について適応症毎に計数されたディテール数に基づいており、
前記相関決定部は、前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の前記配分後の売上データとを用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の前記配分後の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する。
【0013】
この構成によれば、適応症毎に配分された売上とディテール数を用いて、チャネルの間で、相関関係を表す指標を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのディテールが売上との相関が高いかが分かるので、営業活動においてどのチャネルに注力すればよいのかを把握することができる。更に、ユーザは、同じチャネルであっても、ディテールが売上との相関が高い医薬品と、ディテールが売上との相関が低い医薬品とを識別できる。これにより、医薬品毎に、営業活動で注力するチャネルを変更することができる。
【0014】
本発明の第5の態様は、第1から4のいずれかの態様に係る情報処理システムであって、
前記ディテール数は、対象の医薬品に対する医師それぞれの今後の処方に前向きな意向の回答の数であるポジティブディテール数である。
【0015】
この構成によれば、ポジティブディテール数を用いることにより、相関係数0.2以上および0.4以上の割合を、ディテール数全体を用いるよりも高くすることができる。
【0016】
本発明の第6の態様に係る情報処理装置は、
対象の医薬品に対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に前記回答が得られたチャネル別に集計する集計部と、
前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の売上に関するデータとを用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
を備える。
【0017】
本発明の第7の態様に係る情報処理方法は、
集計部が、対象の医薬品に対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に前記回答が得られたチャネル別に集計するステップと、
相関決定部が、前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の売上に関するデータとを用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定するステップと、
出力部が、前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力するステップと、
を有する。
【0018】
本発明の第8の態様に係るプログラムは、
コンピュータを、
対象の医薬品に対する医師それぞれのディテール数を、設定期間毎に前記回答が得られたチャネル別に集計する集計部と、
前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の売上に関するデータとを用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象の医薬品のディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
として機能させるためのプログラムである。
【0019】
本発明の第9の態様に係る情報処理システムは、
対象カテゴリに含まれる医薬品それぞれに対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に回答が得られたチャネル別に合計した数を集計する集計部と、
前記設定期間毎の対象カテゴリの前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象カテゴリの売上に関するデータとを用いて、当該ディテール数に関するデータと当該売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象カテゴリのディテール数に関するデータと前記対象カテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
を備える。
【0020】
この構成によれば、チャネルの間で、相関関係を表す指標を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのディテールが対象カテゴリの医薬品の売上との相関が高いかが分かるので、どのチャネルが対象カテゴリの医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、対象カテゴリの医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
【0021】
本発明の第10の態様は、第9の態様に係る情報処理システムであって、
ユーザによる医薬品の第1のカテゴリの選択を受け付ける入力部を更に備え、
前記対象カテゴリは、前記受け付けられた第1のカテゴリに含まれる第2のカテゴリであり、
前記集計部は、前記受け付けられた第1のカテゴリに含まれる第2のカテゴリそれぞれに対して、前記ディテール数に関するデータを、設定期間毎に前記チャネル別に集計し、
前記相関決定部は、前記受け付けられた第1のカテゴリに含まれる第2のカテゴリそれぞれに対して、前記第2のカテゴリのディテール数に関するデータと前記第2のカテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定し、
前記出力部は、前記第2のカテゴリ毎に、前記相関関係を表す指標を用いて、前記第2のカテゴリのディテール数に関するデータと前記第2のカテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間及び当該第2のカテゴリの間で前記ユーザが比較可能なように情報を出力する。
【0022】
この構成によれば、チャネルの間及び第2のカテゴリの間で、相関係数を表す指標を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのディテールが売上との相関が高いかが分かるので、営業活動においてどのチャネルに注力すればよいのかを把握することができる。更に、ユーザは、同じチャネルであっても、ディテールが売上との相関が高い第2のカテゴリとディテールが売上との相関が低い第2のカテゴリとを識別できる。これにより、第2のカテゴリ毎に、営業活動で注力するチャネルを変更することができる。
【0023】
本発明の第11の態様は、第10の態様に係る情報処理システムであって、
前記第2のカテゴリの売上に関するデータは、前記設定期間における前記第1のカテゴリに含まれる医薬品の売上の合計に占める前記設定期間における前記第2のカテゴリに含まれる医薬品の売上の合計の比率であり、
前記第2のカテゴリの前記ディテール数に関するデータは、前記設定期間における前記第1のカテゴリに含まれる医薬品のディテール数の合計に占める前記設定期間における前記第2のカテゴリに含まれる医薬品のディテール数の合計の比率である。
【0024】
この構成によれば、医薬品のディテール数に関するデータと医薬品の売上に関するデータを共にシェアで表すことによって、相関係数0.2以上および0.4以上の割合を、他のパラメータの組み合わせの場合よりも高くすることができる。
【0025】
本発明の第12の態様は、第9から11のいずれかの態様に係る情報処理システムであって、
対象カテゴリは、対象の適応症の医薬品というグループであり、
医薬品毎に、適応症と比率の組が複数記憶されている記憶部を更に備え、
前記対象の医薬品の売上に、当該適応症に対応する比率を乗じた値を配分後の売上データとして決定する売上決定部を更に備え、
前記相関決定部は、前記設定期間毎の前記対象の適応症の前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の適応症の前記配分後の売上データとを用いて、前記対象の適応症に関するデータと前記対象の適応症の前記配分後の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する。
【0026】
この構成によれば、チャネルの間で、相関係数を表す指標を比較することができる。このため、ユーザは、対象の適応症について、どのチャネルのディテールが売上との相関が高いかが分かるので、どのチャネルが医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、対象の適応症の医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
【0027】
本発明の第13の態様は、第9から12のいずれかの態様に係る情報処理システムであって、
前記ディテール数は、前記対象カテゴリに含まれる医薬品に対する医師それぞれの今後の処方に前向きな意向の回答の数であるポジティブディテール数である。
【0028】
この構成によれば、ポジティブディテール数を用いることにより、相関係数0.2以上および0.4以上の割合を、ディテール数全体を用いるよりも高くすることができる。
【0029】
本発明の第14の態様に係る情報処理装置は、
対象カテゴリに含まれる医薬品それぞれに対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に回答が得られたチャネル別に合計した数を集計する集計部と、
前記設定期間毎の対象カテゴリの前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象カテゴリの売上に関するデータとを用いて、当該ディテール数に関するデータと当該売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象カテゴリのディテール数に関するデータと前記対象カテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
を備える。
【0030】
本発明の第15の態様に係る情報処理方法は、
集計部が、対象カテゴリに含まれる医薬品それぞれに対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に回答が得られたチャネル別に合計した数を集計するステップと、
相関決定部が、前記設定期間毎の対象カテゴリの前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象カテゴリの売上に関するデータとを用いて、当該ディテール数に関するデータと当該売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、チャネル毎に決定するステップと、
出力部が、前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象カテゴリのディテール数に関するデータと前記対象カテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力するステップと、
を有する。
【0031】
本発明の第16の態様に係るプログラムは、
コンピュータを、
対象カテゴリに含まれる医薬品それぞれに対する医師それぞれのディテール数を設定期間毎に回答が得られたチャネル別に合計した数を集計する集計部と、
前記設定期間毎の対象カテゴリの前記ディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象カテゴリの売上に関するデータとを用いて、当該ディテール数に関するデータと当該売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、チャネル毎に決定する相関決定部と、
前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象カテゴリのディテール数に関するデータと前記対象カテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、
として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0032】
本発明の第1の態様によれば、チャネルの間で、相関関係を表す指標を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのディテールが対象の医薬品の売上との相関が高いかが分かるので、どのチャネルが対象の医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
本発明の第9の態様によれば、チャネルの間で、相関関係を表す指標を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのディテールが対象カテゴリの医薬品の売上との相関が高いかが分かるので、どのチャネルが対象カテゴリの医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、対象カテゴリの医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】記憶部22に記憶されている各マスタテーブルの一例である。
図3】アップロードされて記憶部22に記憶される医薬品マスタテーブルの一例である。
図4】記憶部22に記憶される各テーブルの一例である。
図5】実績データの生成方法を示す図である。
図6】CPU23の機能ブロック図である。
図7】医薬品別売上シェアと、医薬品別ポジティブディテールシェアの一例を示す図である。
図8】カテゴリ別売上シェアと、カテゴリ別ポジティブディテールシェアの一例を示す図である。
図9】本実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
図10】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第1の例である。
図11】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第1の例の変形例である。
図12】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第2の例である。
図13】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第2の例の変形例である。
図14】適応症別医薬品別売上シェアと、適応症別医薬品別ポジティブディテールシェアの一例を示す図である。
図15】適応症別売上シェアと、適応症別ポジティブディテールシェアの一例を示す図である。
図16】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第3の例である。
図17】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第3の例の変形例である。
図18】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第4の例である。
図19】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第4の例の変形例である。
図20】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第5の例である。
図21】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第6の例である。
図22】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第7の例である。
図23】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第8の例である。
図24】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第9の例である。
図25】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第10の例である。
図26】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第11の例である。
図27】端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第12の例である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。本出願の発明者は、ディテール数と対象の医薬品(または対象カテゴリの医薬品)の売上との間の相関関係が高いチャネルと低いチャネルに分かれることを発見した。ここでディテール数は、対象の医薬品に対して医師それぞれが示した今後の処方意向の回答数である。とりわけ、ディテール数のうち今後の処方に前向きな意向の回答であるポジティブディテール数と対象の医薬品(または対象カテゴリの医薬品)の売上との間の相関関係が高いチャネルと低いチャネルが顕著に分かれることを発見した。ここでポジティブディテール数は、対象の医薬品に対する医師それぞれの今後の処方に前向きな意向の回答の数である。本実施形態に係る情報処理システムは、この発見に基づいて、チャネルそれぞれのディテール数(ここでは一例としてポジティブディテール数)に関するデータと対象の医薬品(または対象カテゴリの医薬品)の売上との間の相関関係をチャネルの間でユーザが比較可能なように情報を可視化する。
【0035】
本実施形態に係る情報処理システムの構成について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理システムSは、アップロード端末1、通信回路網4を介してアップロード端末1に接続されている情報処理装置2、及び通信回路網5を介して情報処理装置2に接続されている端末装置3を備える。
【0036】
情報処理装置2は、チャネル(媒体ともいう)それぞれのディテール数(ここでは一例としてポジティブディテール数)に関するデータと対象の医薬品の売上との間の相関関係をチャネルの間でユーザが比較可能なように情報を端末装置3へ出力する。端末装置3は、チャネルそれぞれのディテール数(ここでは一例としてポジティブディテール数)に関するデータと対象の医薬品の売上との間の相関関係をチャネルの間でユーザが比較可能なように当該情報を表示する。これにより、ユーザは、チャネルそれぞれと対象の医薬品の売上との間の相関関係をチャネルの間で比較できるので、どのチャネルが医薬品の売上に寄与しているかを判別することができる。
【0037】
アップロード端末1は、ディテールの内容を示すディテールデータと、医薬品毎の売上金額を示す売上データ、医薬品毎の適応症と適応症毎の処方割合を示すレセプトデータ、医薬品の情報を表す医薬品マスタが入力されて、保存される。ここで、ディテールデータは、医師がいつ、どのメーカから、どの製品の情報を、どんなチャネルを通じて情報を収集したのかをWEB等を経由して収集したアンケートデータを集計したものである。
【0038】
アップロード端末1は、アップロード端末1の操作者の操作に応じて、これらのデータを情報処理装置2にアップロードする。
【0039】
情報処理装置2は、通信部21、記憶部22、及びCPU(Central Processing Unit)23を備える。
通信部21は、通信回路網4を介してアップロード端末1と通信し、通信回路網5を介して端末装置3と通信する。この通信は、無線であっても有線であってもよい。例えば通信部21は、アップロード端末1から、ディテールデータ、売上データ、レセプトデータ、医薬品マスタを受信する。例えば通信部21は、情報を端末装置3へ送信する。
【0040】
記憶部22には、CPU23が読み出して実行するためのプログラムが記憶されている。またCPU23は、通信部21がアップロード端末1から受信したディテールデータ、売上データ、レセプトデータ、医薬品マスタを記憶部22に保存する。これにより、記憶部22には、ディテールデータテーブルT1、売上データテーブルT2、レセプトデータテーブルT3、医薬品マスタテーブルM4が保存される。
【0041】
更に記憶部22には、医師の情報を表す医師マスタテーブルM1、チャネルの情報を表すチャネルマスタテーブルM2、処方意向を表す処方意向マスタテーブルM3が保存されている。
【0042】
図2は、記憶部22に記憶されている各マスタテーブルの一例である。図2に示すように、医師マスタテーブルM1には、医師を識別する識別情報である医師ID、当該医師の担当科、所属医療機関および施設の区分(HP,GPの区分)であるセグメント等の組がレコードとして格納されている。ここでHPはHospital(病院)で、GPはGeneral Practitioner(開業医または診療所)である。チャネルマスタテーブルM2には、チャネルを識別する情報であるチャネルIDと、チャネル名との組がレコードとして格納されている。処方意向マスタテーブルM3には、処方意向を識別する情報である処方意向IDと、今後の処方意向との組がレコードとして格納されている。ここで本実施形態では一例として、今後の処方意向のうち、「採用すると思う」、「増やすと思う」、「変わらないと思う」の三つを今後の処方に対する前向きな意向であると定義し、これらの前向きな意向の回答をポジティブディテールと呼び、これらの前向きな意向の回答の数をポジティブディテール数と呼ぶ。本実施形態では、ディテール数の一例として、ポジティブディテール数を用いることにより、相関係数0.2以上および0.4以上の割合を、ディテール数全体を用いるよりも高くすることができる。
【0043】
図3は、アップロードされて記憶部22に記憶される医薬品マスタテーブルの一例である。図3に示すように、医薬品マスタテーブルM4には、医薬品を識別する情報である医薬品コード、医薬品の名称である医薬品名、当該医薬品の大分類、中分類、小分類の組がレコードとして格納されている。ここで本実施形態では一例として医薬品コードは、ATCコード(解剖治療化学分類法:Anatomical Therapeutic Chemical Classification System)である。
【0044】
図4は、記憶部22に記憶される各テーブルの一例である。ディテールデータテーブルT1には、ディテールデータを識別する情報である医師ID、当該医師の所属する医療機関ID及び施設区分、当該回答に含まれる医薬品の名称である医薬品名、当該医薬品の会社名である製薬会社名、当該回答の日付、当該医薬品の情報を得たチャネル、当該医薬品の今後の処方意向、当該回答をした医師の担当科、当該医薬品を適応した症例である適応症の組がレコードとして格納されている。
【0045】
売上データテーブルT2には、医薬品の名称である医薬品名、当該医薬品の毎月の売上金額、当該医薬品が処方されたセグメント、当該医薬品が処方された年月の組がレコードとして格納されている。
レセプトデータテーブルT3には、医薬品の名称である医薬品名、当該医薬品を適応した症例である適応症、当該適応症に当該医薬品が適応された割合の組がレコードとして格納されている。
【0046】
続いて、一つの医薬品に対して複数の適応症がある場合において、記憶部22に保存される実績データの生成方法について図5を用いて説明する。図5は、実績データの生成方法を示す図である。図5に示すように、CPU23の後述する売上決定部234は、売上データ中に含まれるA薬品の売上金額を、レセプトデータ中に含まれるA薬品の適応症毎の割合を用いて、適応症毎の売上金額を算出する。図5の例では、CPU23の後述する売上決定部234は、A薬品が、「うつ病・うつ状態」への処方割合が60%、「慢性腰痛症」への処方割合が40%であるので、100万円の60%である60万円を「うつ病・うつ状態」の売上金額とし、100万円の40%である40万円を「慢性腰痛症」の売上金額とする。これにより、配分後の売上データが生成される。
【0047】
このように、記憶部22には、医薬品毎に、適応症と比率の組が複数記憶されている。対象の医薬品の売上に関するデータは、適応症毎の売上データであり、売上決定部234は、対象の医薬品の売上に、当該適応症に対応する比率を乗じた値を配分後の売上データとして決定する。
【0048】
CPU23は、この配分後の売上データと、ディテールデータに含まれるA薬品の適応症毎のポジティブディテール数のデータとをマージして、実績データを生成し、実績データを記憶部22に保存する。
【0049】
図6は、CPU23の機能ブロック図である。CPU23は、記憶部22からプログラムを読み出して実行することにより、集計部231、相関決定部232、出力部233、売上決定部234として機能する。
【0050】
<相関係数の計算方法>
続いて、図7及び図8を用いて、相関決定部232における相関係数の計算方法について説明する。図7は、医薬品別売上シェアと、医薬品別ポジティブディテールシェアの一例を示す図である。
【0051】
ATCコードは7桁で、1桁目が第1レベル、2、3桁目が第2レベル、4桁目が第3レベルである。本実施形態では一例として5桁目以降は使わない。例えば、ATCコードがA01BC02の場合、使用するのは、「A01B」までである。
図7に示す医薬品別売上シェアとは例えば、ATCコードの第3レベルを1つのカテゴリ(領域ともいう)として、そのカテゴリ(領域)に含まれる各製品の売上額をカテゴリ(領域)全体で割って100を乗じた値である。例えば、この医薬品別売上シェアは月ごとに算出される。
【0052】
図7に示す医薬品別ポジティブディテールシェアとは、ATCコードの第3レベルを1つのカテゴリ(領域)として、そのカテゴリ(領域)に含まれる各製品のポジティブディテール数をカテゴリ(領域)全体のポジティブディテール数で割って100を乗じた値である。例えば、この医薬品別ポジティブディテールシェアは月ごとに算出される。
【0053】
図7において、A薬品のチャネルAについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、配列Spの要素と、配列Y1の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。ここで配列Spは、カテゴリA02Bの医薬品に占めるA薬品の月別の売上シェアを含む。配列Y1は、チャネルAにおけるカテゴリA02Bの医薬品に占めるA薬品の月別のポジティブディテールシェアを含む。
同様にしてA薬品のチャネルBについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、A薬品の月別の売上シェアを含む配列Spの要素と、A薬品の月別のポジティブディテールシェアを含む配列Y2の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。ここで配列Y2は、チャネルBにおけるカテゴリA02Bの医薬品に占めるA薬品の月別のポジティブディテールシェアを含む。
同様にしてA薬品のチャネルCについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、配列Spの要素と、配列Y3の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。配列Y3は、チャネルCにおけるカテゴリA02Bの医薬品に占めるA薬品の月別のポジティブディテールシェアを含む。
他の薬品についても同様に相関係数が相関決定部232によって算出される。
【0054】
図8は、カテゴリ別売上シェアと、カテゴリ別ポジティブディテールシェアの一例を示す図である。図8に示すカテゴリ別売上シェアとは例えば、ATCコードの第3レベルに含まれる製品の売上合計を、ATCコードの第2レベルに含まれる製品売上合計で割って100を乗じた値である。例えば、このカテゴリ別売上シェアは月ごとに算出される。
【0055】
図8に示すカテゴリ別ポジティブディテールシェアとは、ATCコードの第3レベルに含まれる製品のポジティブディテールの合計を、ATCコードの第2レベルに含まれる製品のポジティブディテールの合計で割って100を乗じた値である。例えば、このカテゴリ別ポジティブディテールシェアは月ごとに算出される。
【0056】
図8において、カテゴリ(領域)A02BのチャネルAについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、配列Srの要素と配列Z1の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。ここで配列Srは、カテゴリA02Bの月別の売上シェアを含む。配列Z1は、チャネルAにおけるカテゴリA02Bの月別のポジティブディテールシェアを含む。
同様に、カテゴリ(領域)A02BのチャネルBについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、配列Srの要素と配列Z2の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。ここで配列Z2は、チャネルBにおけるカテゴリA02Bの月別のポジティブディテールシェアを含む。
同様に、カテゴリ(領域)A02BのチャネルCについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、配列Srの要素と配列Z3の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。ここで配列Z3は、チャネルCにおけるカテゴリA02Bの月別のポジティブディテールシェアを含む。
他のカテゴリについても同様に相関係数が相関決定部232によって算出される。
【0057】
続いて図9を用いて端末装置の構成を説明する。図9は、本実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。図9に示すように、端末装置3は、記憶部31、RAM32、入力部33、通信部34、CPU35、及びディスプレイ36を備える。各部はバスを介して接続されている。
【0058】
記憶部31には、CPU35が読み出して実行するためのプログラムが記憶されている。
RAM32は、一時的に情報を記憶する。
入力部33は、端末装置3を使用するユーザによる操作を受け付ける。
通信部34は、情報処理装置2と通信回路網5を介して通信する。この通信は、有線であっても無線であってもよい。
CPU35は、記憶部31からプログラムを読み出して実行する。
ディスプレイ36は、CPU35の制御に従って表示する。
【0059】
続いて、図10図27を用いて端末装置3のディスプレイ36に表示される画面について説明する。
図10は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第1の例である。図10の画面G1において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメント、大カテゴリ、中カテゴリが選択可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。
【0060】
各マスには、当該マス目に対応する小カテゴリのカテゴリ別ポジティブディテールシェアと当該マス目に対応する小カテゴリのカテゴリ別売上シェアとの間の相関係数が記載されている。例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白、効果がなく理由が不明な手段(相関係数がマイナス)は「−」、実績が少なく(チャネル毎のディテールが規定数未満)、正しい結果が出ない可能性があるチャネルは「−」と表示される。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0061】
以下、図10の画面を表示する処理の一例について説明する。端末装置3のユーザは、入力部33を操作して、対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)、セグメント、大カテゴリ、中カテゴリを順次入力する。これにより、入力部33は、対象期間、セグメント、大カテゴリ、中カテゴリを順次受け付ける。その後、端末装置3のユーザは、入力部33を操作して、検索ボタンを押す。検索ボタンが押された場合、CPU35は、受け付けた情報を通信部34から情報処理装置2へ送信する。
【0062】
情報処理装置2の通信部21は、通信部34によって送信された情報を受信する。
集計部231は、ユーザによって選択されたセグメントについて(ここでは一例としてGP)、設定期間(ここでは一例として月)毎に、図8に示すような、カテゴリ別売上シェアのデータと、各チャネルについてカテゴリ別ポジティブディテールシェアのデータとを生成し、記憶部22に保存する。
【0063】
相関決定部232は、通信部21が受信した中カテゴリ(ここでは一例として「A10:糖尿病治療薬」)に含まれる小カテゴリを表すコード(ATCコードの上位4桁)を読み出す。これにより、図10の例では、A10S、A10P、A10N、A10M、A10Lが読み出される。
【0064】
上記5つの小カテゴリのうち、代表して小カテゴリがA10S(GLP1受容体作動薬)のものについて処理を説明する。
相関決定部232は、小カテゴリ「A10S」について、通信部21が受信した対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)の各月におけるカテゴリ別売上シェアを読み出す。これにより、小カテゴリ「A10S」について図8の配列Srと同様のカテゴリ別売上シェア配列S1が読み出される。
相関決定部232は、チャネル毎に、小カテゴリ「A10S」について、通信部21が受信した対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)の各月におけるポジティブディテールシェアを読み出す。これにより、図8の配列Z1、Z2、Z3のような配列z1〜z7が読み出される。配列z1〜z7は、7つのチャネルそれぞれに対応している。
【0065】
具体的には例えば、チャネルがMRについて配列z1が読み出され、チャネルがeディテール1について配列z2が読み出され、チャネルがeディテール2について配列z3が読み出され、チャネルがeディテール3について配列z4が読み出される。また例えば、チャネルが製薬会社HPについて配列z5が読み出され、チャネルが講演・研究会について配列z6が読み出され、チャネルがMSについて配列z7が読み出される。
【0066】
例えば相関決定部232は、配列S1の要素と対応する配列z1の要素を用いて、小カテゴリ「A10S」の売上シェアと、小カテゴリ「A10S」に対する「MR」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関関係を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S1の要素と対応する配列z2の要素を用いて、小カテゴリ「A10S」の売上シェアと、小カテゴリ「A10S」に対する「eディテール1」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関関係を算出する。
【0067】
同様に、例えば相関決定部232は、配列S1の要素と対応する配列z3の要素を用いて、小カテゴリ「A10S」の売上シェアと、小カテゴリ「A10S」に対する「eディテール2」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S1の要素と対応する配列z4の要素を用いて、小カテゴリ「A10S」の売上シェアと、小カテゴリ「A10S」に対する「eディテール3」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
【0068】
同様に、例えば相関決定部232は、配列S1の要素と対応する配列z5の要素を用いて、小カテゴリ「A10S」の売上シェアと、小カテゴリ「A10S」に対する「製薬会社HP」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S1の要素と対応する配列z6の要素を用いて、小カテゴリ「A10S」の売上シェアと、小カテゴリ「A10S」に対する「講演・研究会」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S1の要素と対応する配列z7の要素を用いて、小カテゴリ「A10S」の売上シェアと、小カテゴリ「A10S」に対する「MS」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
【0069】
相関決定部232は、これらの計算を、他の小カテゴリA10P、A10N、A10M、A10Lについても行う。これにより、図10の各マス目における相関係数が算出される。
【0070】
出力部233は、これらの相関係数を用いて、対象カテゴリのポジティブディテール数に関するデータと対象カテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係をチャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する。この出力された情報が情報処理装置の通信部21から送信され、端末装置3の通信部34によって受信され、端末装置3のディスプレイ36に表示される。これにより、図10の領域R1に示すように、チャネルの間で、相関係数を比較することができる。このため、図10の例の場合、ユーザは、小カテゴリ「A10S」については、MR経由のポジティブディテールシェアと小カテゴリ「A10S」における売上シェアとの間の相関係数が高いと分かり、営業活動においてMRの活動に注力すればよいことが把握できる。このように、ユーザは、どのチャネルのポジティブディテールが対象カテゴリの医薬品の売上との相関が高いかが分かるので、どのチャネルが対象カテゴリの医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、対象カテゴリの医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
【0071】
以上、集計部231は、対象のカテゴリに含まれる医薬品それぞれに対する医師それぞれの今後の処方意向の回答のうち当該医薬品の処方に対する前向きな意向の数をポジティブディテール数として、設定期間(ここでは例えば月)毎に前記回答が得られたチャネル別に合計した数を集計する。
【0072】
相関決定部232は、前記設定期間(ここでは例えば月)毎の対象カテゴリ(例えば小カテゴリ「A10S」)の前記ポジティブディテール数に関するデータ(ここでは例えば、カテゴリ別ポジティブディテールシェア)と、当該設定期間毎の前記対象カテゴリの売上に関するデータ(ここでは例えば、カテゴリ別売上シェア)とを用いて、当該ポジティブディテール数に関するデータと当該売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標(ここでは例えば相関係数)を、チャネル毎に決定する。
出力部233は、前記相関関係を表す指標を用いて、当該ポジティブディテール数に関するデータと当該売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間で前記ユーザが比較可能なように情報を出力する。
【0073】
この構成によれば、チャネルの間で、相関係数を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのポジティブディテールが対象カテゴリの医薬品の売上との相関が高いかが分かるので、どのチャネルが対象カテゴリの医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、対象カテゴリの医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
【0074】
本実施形態ではその一例として、入力部33は、ユーザによる医薬品の第1のカテゴリ(ここでは例えば、中カテゴリ)の選択を受け付ける。
集計部231は、前記受け付けられた第1のカテゴリ(ここでは例えば、中カテゴリ)に含まれる第2のカテゴリ(ここでは例えば、小カテゴリ)それぞれに対して、前記ポジティブディテール数に関するデータ(ここでは例えば、カテゴリ別ポジティブディテールシェア)を、設定期間(ここでは例えば月)毎に前記チャネル別に集計する。
【0075】
相関決定部232は、前記受け付けられた第1のカテゴリ(ここでは例えば、中カテゴリ)に含まれる第2のカテゴリ(ここでは例えば、小カテゴリ)それぞれに対して、前記第2のカテゴリのポジティブディテール数に関するデータと前記第2のカテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標(ここでは例えば相関係数)を、チャネル毎に決定する。
【0076】
出力部233は、前記第2のカテゴリ(ここでは例えば、小カテゴリ)毎に、前記相関関係を表す指標を用いて、前記第2のカテゴリのポジティブディテール数に関するデータと前記第2のカテゴリの売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間及び当該第2のカテゴリの間で前記ユーザが比較可能なように情報を出力する。この情報は、例えば図10の画面の情報である。
【0077】
この構成によれば、チャネルの間及び当該第2のカテゴリの間で、相関係数を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのポジティブディテールが売上との相関が高いかが分かるので、営業活動においてどのチャネルに注力すればよいのかを把握することができる。更に、ユーザは、同じチャネルであっても、ポジティブディテールが売上との相関が高い第2のカテゴリ(図10の例では、MRのチャネルに対して、A10S、A10Pの小カテゴリ)と、ポジティブディテールが売上との相関が低い第2のカテゴリ(図10の例では、MRのチャネルに対して、A10N、A10Mの小カテゴリ)とを識別できる。これにより、第2のカテゴリ毎に、営業活動で注力するチャネルを変更することができる。
【0078】
ここで本実施形態では、第2のカテゴリのポジティブディテール数に関するデータは、一例としてカテゴリ別ポジティブディテールシェア、すなわち前記設定期間における第1のカテゴリに含まれる医薬品の売上の合計に占める前記設定期間における第2のカテゴリに含まれる医薬品の売上の合計の比率である。また本実施形態では、第2のカテゴリのポジティブディテール数に関するデータは、一例としてカテゴリ別売上シェア、すなわち前記設定期間における第1のカテゴリに含まれる医薬品のポジティブディテール数の合計に占める前記設定期間における第2のカテゴリに含まれる医薬品のポジティブディテール数の合計の比率である。この構成によれば、医薬品のディテール数に関するデータと医薬品の売上に関するデータを共にシェアで表すことによって、相関係数0.2以上および0.4以上の割合を、他のパラメータの組み合わせの場合よりも高くすることができる。
【0079】
図11は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第1の例の変形例である。図11の画面G2では、図10の画面G1とは異なり、各マス目に相関係数が表示されない。その代わりに、同じ小カテゴリの中で一番、相関係数が高いチャネル(すなわち一番効果があるチャネル)に黒星マークが表示される。図11の例では、小カテゴリが「A10S:GLP1受容体作動薬」の場合、一番、相関係数が高いチャネルはMRである。図11の場合、図10の場合とは異なる点は、出力部233が図11のような情報を出力する点であり、その他の処理は図10と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0080】
図12は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第2の例である。図12の画面G3において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメント、大カテゴリ、中カテゴリ、小カテゴリが入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。
【0081】
図12の画面G3において、図10と同様に、各マスには、当該マス目に対応する小カテゴリのカテゴリ別ポジティブディテールシェアと当該マス目に対応する小カテゴリのカテゴリ別売上シェアとの間の相関係数が記載されている、例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白、効果がなく理由が不明な手段(相関係数がマイナス)は「−」、実績が少なく(チャネル毎のディテールが規定数未満)、正しい結果が出ない可能性があるチャネルは「−」と表示される。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0082】
以下、図12の画面G3を表示する処理の一例について説明する。端末装置3のユーザは、入力部33を操作して、対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)、セグメント、大カテゴリ、中カテゴリ、小カテゴリを順次入力する。これにより、入力部33は、対象期間、セグメント、大カテゴリ、中カテゴリ、小カテゴリを順次受け付ける。その後、端末装置3のユーザは、入力部33を操作して、検索ボタンを押す。検索ボタンが押された場合、CPU35は、受け付けた情報を通信部34から情報処理装置2へ送信する。
【0083】
情報処理装置2の通信部21は、通信部34によって送信された情報を受信する。
集計部23は、ユーザによって選択されたセグメントについて(ここでは一例としてGP)、設定期間(ここでは一例として月)毎に、図7に示すような、医薬品別売上シェアのデータと、各チャネルについて、医薬品別ポジティブディテールシェアとを決定し、記憶部22に保存する。
【0084】
相関決定部232は、通信部21が受信した小カテゴリ(ここでは一例として「A10N:DPP−4治療薬」)に含まれる医薬品を読み出す。これにより、図12の例では、糖尿病薬1〜糖尿病薬5の5つの医薬品が読み出される。
【0085】
上記5つの医薬品のうち、代表して糖尿病薬1について処理を説明する。
相関決定部232は、糖尿病薬1について、通信部21が受信した対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)の各月における医薬品別売上シェアを読み出す。これにより、「糖尿病薬1」について図7の配列Spと同様の医薬品別売上シェア配列S2が読み出される。
相関決定部232は、チャネル毎に、糖尿病薬1について、通信部21が受信した対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)の各月におけるポジティブディテールシェアを読み出す。これにより、図7の配列Y1、Y2、Y3のような配列y1〜y7が読み出される。
【0086】
具体的には例えば、チャネルがMRについて配列y1が読み出され、チャネルがeディテール1について配列y2が読み出され、チャネルがeディテール2について配列y3が読み出され、チャネルがeディテール3について配列y4が読み出される。また例えば、チャネルが製薬会社HPについて配列y5が読み出され、チャネルが講演・研究会について配列y6が読み出され、チャネルがMSについて配列y7が読み出される。
【0087】
例えば相関決定部232は、配列S2の要素と対応する配列y1の要素を用いて、糖尿病薬1の売上シェアと、糖尿病薬1に対する「MR」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関関係を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S2の要素と対応する配列y2の要素を用いて、糖尿病薬1の売上シェアと、糖尿病薬1に対する「eディテール1」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関関係を算出する。
【0088】
同様に、例えば相関決定部232は、配列S2の要素と対応する配列y3の要素を用いて、糖尿病薬1の売上シェアと、糖尿病薬1に対する「eディテール2」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S2の要素と対応する配列y4の要素を用いて、糖尿病薬1の売上シェアと、糖尿病薬1に対する「eディテール3」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
【0089】
同様に、例えば相関決定部232は、配列S2の要素と対応する配列y5の要素を用いて、糖尿病薬1の売上シェアと、糖尿病薬1に対する「製薬会社HP」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S2の要素と対応する配列y6の要素を用いて、糖尿病薬1の売上シェアと、糖尿病薬1に対する「講演・研究会」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S2の要素と対応する配列y7の要素を用いて、糖尿病薬1の売上シェアと、糖尿病薬1に対する「MS」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
【0090】
相関決定部232は、これらの計算を、他の糖尿病薬2〜糖尿病薬5についても行う。これにより、図12の各マス目における相関係数が算出される。
【0091】
出力部233は、これらの相関係数を用いて、対象の医薬品のポジティブディテール数に関するデータと対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係をチャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する。この出力された情報が情報処理装置の通信部21から送信され、端末装置3の通信部34によって受信され、端末装置3のディスプレイ36に表示される。これにより、図12の領域R2に示すように、チャネルの間で、相関係数を比較することができる。このため、図12の例の場合、ユーザは、糖尿病薬1については、製薬会社ホームページ(HP)経由のポジティブディテールシェアと売上シェアとの間の相関係数が最も高いと分かり、営業活動において製薬会社HPに注力すればよいことが把握できる。このように、ユーザは、どのチャネルのポジティブディテールが対象の医薬品の売上との相関が高いかが分かるので、どのチャネルが対象の医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、対象の医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
【0092】
以上、集計部231は、対象の医薬品(例えば、糖尿病薬1)に対する医師それぞれの今後の処方意向の回答のうち当該医薬品の今後の処方に対する前向きな意向の数をポジティブディテール数として、設定期間(ここでは例えば月)毎に前記回答が得られたチャネル別に集計する。
【0093】
相関決定部232は、設定期間(ここでは例えば月)毎の前記対象の医薬品(例えば、糖尿病薬1)の前記ポジティブディテール数に関するデータ(ここでは例えば、医薬品別ポジティブディテールシェア)と、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の売上に関するデータ(ここでは例えば、医薬品別売上シェア)とを用いて、前記対象の医薬品のポジティブディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上との間の相関関係を表す指標(ここでは例えば相関係数)を、前記チャネル毎に決定する。
【0094】
出力部233は、前記相関関係を表す指標を用いて、前記対象の医薬品のポジティブディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する。
【0095】
この構成によれば、チャネルの間で、相関係数を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのポジティブディテールが対象の医薬品の売上との相関が高いかが分かるので、どのチャネルが対象の医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、対象の医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
【0096】
本実施形態ではその一例として、入力部33は、ユーザによる医薬品のカテゴリ(ここでは例えば、小カテゴリ)の選択を受け付ける。
集計部231は、前記受け付けられたカテゴリに含まれる医薬品それぞれに対して、前記ポジティブディテール数を、設定期間(ここでは例えば月)毎に前記チャネル別に集計する。
【0097】
相関決定部232は、前記受け付けられたカテゴリに含まれる医薬品それぞれに対して、当該医薬品のポジティブディテール数に関するデータと当該医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定する。
【0098】
出力部233は、前記医薬品毎に、前記相関関係を表す指標を用いて、当該医薬品のポジティブディテール数に関するデータと当該医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を前記チャネルの間及び当該医薬品の間で前記ユーザが比較可能なように情報を出力する。この情報は、例えば図12の画面の情報である。
【0099】
この構成によれば、チャネルの間及び医薬品の間で、相関係数を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのポジティブディテールが売上との相関が高いかが分かるので、営業活動においてどのチャネルに注力すればよいのかを把握することができる。更に、ユーザは、同じチャネルであっても、ポジティブディテールが売上との相関が高い医薬品と、ポジティブディテールが売上との相関が低い医薬品とを識別できる。これにより、医薬品毎に、営業活動で注力するチャネルを変更することができる。
【0100】
ここで本実施形態では、医薬品のポジティブディテール数に関するデータは、一例として医薬品別ポジティブディテールシェア、すなわち前記設定期間における前記カテゴリに含まれる医薬品それぞれのポジティブディテール数の合計に占める当該医薬品の当該設定期間におけるポジティブディテール数の比率である。また本実施形態では、医薬品の売上に関するデータは、一例として医薬品別売シェア、すなわち前記設定期間における前記カテゴリに含まれる医薬品それぞれの売上の合計に占める当該医薬品の当該設定期間における売上の比率である。
【0101】
この構成によれば、医薬品のディテール数に関するデータと医薬品の売上に関するデータを共にシェアで表すことによって、相関係数0.2以上および0.4以上の割合を、他のパラメータの組み合わせの場合よりも高くすることができる。
【0102】
なお、適応症毎に売上を配分した場合、対象の医薬品の前記ポジティブディテール数に関するデータは、適応症毎に計数されたポジティブディテール数に基づいており、相関決定部232は、以下の処理を実行してもよい。すなわち相関決定部232は、前記設定期間毎の前記対象の医薬品の前記ポジティブディテール数に関するデータと、当該設定期間毎の前記対象の医薬品の前記配分後の売上データとを用いて、前記対象の医薬品のポジティブディテール数に関するデータと前記対象の医薬品の前記配分後の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、前記チャネル毎に決定してもよい。
【0103】
この構成により、適応症毎に配分された売上とポジティブディテール数を用いて、チャネルの間で、相関係数を比較することができる。このため、ユーザは、どのチャネルのポジティブディテールが売上との相関が高いかが分かるので、営業活動においてどのチャネルに注力すればよいのかを把握することができる。更に、ユーザは、同じチャネルであっても、ポジティブディテールが売上との相関が高い医薬品と、ポジティブディテールが売上との相関が低い医薬品とを識別できる。これにより、医薬品毎に、営業活動で注力するチャネルを変更することができる。
【0104】
図13は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第2の例の変形例である。図13の画面G4では、図12の画面G3とは異なり、各マス目に相関係数が表示されない。その代わりに、同じ医薬品の中で一番、相関係数が高いチャネル(すなわち一番効果があるチャネル)に黒星マークが表示される。図13の例では、糖尿病薬1の場合、一番、相関係数が高いチャネルは製薬会社HPである。図13の場合、図12の場合とは異なる点は、出力部233が図13のような情報を出力する点であり、その他の処理は図12と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0105】
図14は、適応症別医薬品別売上シェアと、適応症別医薬品別ポジティブディテールシェアの一例を示す図である。図14に示す適応症別医薬品別売上シェアとは例えば、同一の適応症(例えば、適応症1)に含まれる各製品の売上額を当該適応症全体の売上額で割って100を乗じた値である。例えば、この医薬品別売上シェアは月ごとに算出される。
【0106】
図14に示す適応症別医薬品別ポジティブディテールシェアとは、同一適応症に含まれる各製品のポジティブディテール数を当該適応症全体のポジティブディテール数で割って100を乗じた値である。例えば、この医薬品別ポジティブディテールシェアは月ごとに算出される。
【0107】
図14において、A薬品の適応症1の場合のチャネルAについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、配列Sgの要素と、配列U1の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。ここで配列Sgは、適応症1の医薬品に占めるA薬品の月別の売上シェアを含む。配列U1は、チャネルAにおける適応症1の医薬品に占めるA薬品の月別のポジティブディテールシェアを含む。
同様にしてA薬品の適応症1の場合のチャネルBについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、A薬品の月別の売上シェアを含む配列Sgの要素と、A薬品の月別のポジティブディテールシェアを含む配列U2の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。ここで配列U2は、チャネルBにおける適応症1の医薬品に占めるA薬品の月別のポジティブディテールシェアを含む。
同様にしてA薬品のチャネルCについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、配列Sgの要素と、配列U3の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。配列U3は、チャネルCにおける適応症1の医薬品に占めるA薬品の月別のポジティブディテールシェアを含む。
他の医薬品についても同様に相関係数が相関決定部232によって算出される。
【0108】
図15は、適応症別売上シェアと、適応症別ポジティブディテールシェアの一例を示す図である。図15に示す適応症別売上シェアとは例えば、適応症毎に合計した医薬品の売上合計を、全ての適応症の医薬品の売上合計で割って100を乗じた値である。例えば、この適応症別売上シェアは月ごとに算出される。
【0109】
図15に示す適応症別ポジティブディテールシェアとは、適応症毎に合計したポジティブディテールの合計を、全ての適応症の医薬品のポジティブディテールの合計で割って100を乗じた値である。例えば、この適応症別ポジティブディテールシェアは月ごとに算出される。
【0110】
図15において、適応症2のチャネルAについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、配列Stの要素と配列V1の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。ここで配列Stは、適応症2の月別の売上シェアを含む。配列V1は、チャネルAにおける適応症2の月別のポジティブディテールシェアを含む。
同様に、適応症2のチャネルBについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、配列Stの要素と配列V2の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。ここで配列V2は、チャネルBにおける適応症2の月別のポジティブディテールシェアを含む。
同様に、適応症2のチャネルCについての、売上シェアとポジティブディテールシェアの相関係数は、配列Stの要素と配列V3の要素とを用いて相関決定部232によって算出される。ここで配列V3は、チャネルCにおける適応症2の月別のポジティブディテールシェアを含む。
他の適応症についても同様に相関係数が相関決定部232によって算出される。
【0111】
図16は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第3の例である。図16の画面G5において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメントが入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。
【0112】
各マスには、当該マス目に対応する適応症別ポジティブディテールシェアと当該マス目に対応する適応症別売上シェアとの間の相関係数が記載されている。図10と同様に例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白、効果がなく理由が不明な手段(相関係数がマイナス)は「−」、実績が少なく(構成率5%未満)、正しい結果が出ない可能性があるチャネルは「−」と表示される。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0113】
以下、図16の画面G5を表示する処理の一例について説明する。図10における対象カテゴリは小カテゴリであったが、図16では、対象カテゴリは対象の適応症の医薬品というグループである点が異なっている。端末装置3のユーザは、入力部33を操作して、対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)、セグメントを順次入力する。これにより、入力部33は、対象期間、セグメントを順次受け付ける。その後、端末装置3のユーザは、入力部33を操作して、検索ボタンを押す。検索ボタンが押された場合、CPU35は、受け付けた情報を通信部34から情報処理装置2へ送信する。
【0114】
情報処理装置2の通信部21は、通信部34によって送信された情報を受信する。
集計部231は、ユーザによって選択されたセグメントについて(ここでは一例としてGP)、設定期間(ここでは一例として月)毎に、図15に示すような、適応症別売上シェアのデータと、各チャネルについて適応症別ポジティブディテールシェアのデータとを生成し、記憶部22に保存する。
【0115】
相関決定部232は、例えば全ての適応症(ここでは一例として適応症1〜5)について読み出す。
【0116】
相関決定部232は例えば、小カテゴリ「A10S」について、通信部21が受信した対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)の各月における適応症別売上シェアを読み出す。これにより、図15の配列Stと同様の適応症別売上シェアの配列S3が読み出される。
相関決定部232は、チャネル毎に、小カテゴリ「A10S」について、通信部21が受信した対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)の各月における適応症別ポジティブディテールシェアを読み出す。これにより、図15の配列V1、V2、V3のような配列v1〜v7が読み出される。配列v1〜v7は7つのチャネルそれぞれに対応している。
【0117】
具体的には例えば、チャネルがMRについて配列v1が読み出され、チャネルがeディテール1について配列v2が読み出され、チャネルがeディテール2について配列v3が読み出され、チャネルがeディテール3について配列v4が読み出される。また例えば、チャネルが製薬会社HPについて配列v5が読み出され、チャネルが講演・研究会について配列v6が読み出され、チャネルがMSについて配列v7が読み出される。
【0118】
例えば相関決定部232は、配列S3の要素と対応する配列v1の要素を用いて、適応症1の売上シェアと、適応症1に対する「MR」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関関係を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S3の要素と対応する配列v2の要素を用いて、適応症1の売上シェアと、適応症1に対する「eディテール1」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関関係を算出する。
【0119】
同様に、例えば相関決定部232は、配列S3の要素と対応する配列v3の要素を用いて、適応症1の売上シェアと、適応症1に対する「eディテール2」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S3の要素と対応する配列v4の要素を用いて、適応症1の売上シェアと、適応症1に対する「eディテール3」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
【0120】
同様に、例えば相関決定部232は、配列S3の要素と対応する配列v5の要素を用いて、適応症1の売上シェアと、適応症1に対する「製薬会社HP」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S3の要素と対応する配列v6の要素を用いて、適応症1の売上シェアと、適応症1に対する「講演・研究会」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S3の要素と対応する配列v7の要素を用いて、適応症1の売上シェアと、適応症1に対する「MS」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
【0121】
このように、相関決定部232は、設定期間(ここでは一例として月)毎の前記対象の適応症(ここでは一例として適応症1)の前記ポジティブディテール数に関するデータと、当該設定期間(ここでは一例として月)毎の前記対象の適応症(ここでは一例として適応症1)の前記配分後の売上データとを用いて、前記対象の適応症のポジティブディテール数に関するデータと前記対象の適応症の前記配分後の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標(ここでは一例として相関係数)を、前記チャネル毎に決定する。
相関決定部232は、これらの計算を、他の適応症2〜5についても行う。これにより、図16の各マス目における相関係数が算出される。
【0122】
出力部233は、これらの相関係数を用いて、対象の適応症のポジティブディテール数に関するデータと対象の適応症の売上に関するデータとの間の相関関係をチャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する。この出力された情報が情報処理装置の通信部21から送信され、端末装置3の通信部34によって受信され、端末装置3のディスプレイ36に表示される。これにより、図16の領域R3に示すように、チャネルの間で、相関係数を比較することができる。このため、図16の例の場合、ユーザは、適応症1については、製薬会社ホームページ(HP)経由のポジティブディテールシェアと売上シェアとの間の相関係数が高いと分かり、営業活動において製薬会社ホームページの活動に注力すればよいことが把握できる。このように、ユーザは、対象の適応症について、どのチャネルのポジティブディテールが売上との相関が高いかが分かるので、どのチャネルが医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、対象の適応症の医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
【0123】
図17は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第3の例の変形例である。図17の画面G7では、図16の画面G6とは異なり、各マス目に相関係数が表示されない。その代わりに、同じ適応症の中で一番、相関係数が高いチャネル(すなわち一番効果があるチャネル)に黒星マークが表示される。図17の例では、適応症1の場合、一番、相関係数が高いチャネルは製薬会社ホームページ(HP)である。図17の場合、図16の場合とは異なる点は、出力部233が図17のような情報を出力する点であり、その他の処理は図16と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0124】
図18は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第4の例である。図18の画面G7において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメント、適応症3が入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。
【0125】
図18の画面G7において、図16の画面G5と同様に、各マスには、当該マス目に対応する、適応症別医薬品別ポジティブディテールシェアと当該マス目に対応する適応症別医薬品別売上シェアとの間の相関係数が記載されている、例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白、効果がなく理由が不明な手段(相関係数がマイナス)は「−」、実績が少なく(構成率5%未満)、正しい結果が出ない可能性があるチャネルは「−」と表示される。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0126】
以下、図18の画面G7を表示する処理の一例について説明する。端末装置3のユーザは、入力部33を操作して、対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)、セグメント、適応症(ここでは一例として適応症3)を順次入力する。これにより、入力部33は、対象期間、セグメント、適応症を順次受け付ける。その後、端末装置3のユーザは、入力部33を操作して、検索ボタンを押す。検索ボタンが押された場合、CPU35は、受け付けた情報を通信部34から情報処理装置2へ送信する。
【0127】
情報処理装置2の通信部21は、通信部34によって送信された情報を受信する。
集計部231は、ユーザによって選択されたセグメントについて(ここでは一例としてGP)、設定期間(ここでは一例として月)毎に、ユーザによって選択された適応症(ここでは一例として適応症3)について、図14に示すような、適応症別医薬品別売上シェアのデータと、各チャネルについて適応症別医薬品別ポジティブディテールシェアのデータとを生成し、記憶部22に保存する。
【0128】
相関決定部232は、ユーザによって選択された適応症(ここでは一例として適応症1)の医薬品を記憶部22のレセプトデータテーブルT3から読み出す。
【0129】
相関決定部232は、適応症3について、通信部21が受信した対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)の各月における適応症別医薬品別売上シェアを読み出す。これにより、図15の配列Stのような配列S4が読み出される。
相関決定部232は、チャネル毎に、適応症3について、通信部21が受信した対象期間(ここでは一例として2017年2月〜2018年2月)の各月における適応症別医薬品別ポジティブディテールシェアを読み出す。これにより、図14の配列U1、U2、U3のような配列u1〜u7が読み出される。配列u1〜u7は7つのチャネルそれぞれに対応している。適応症別医薬品別ポジティブディテールシェアは、図5に示すように適応症毎に計数されたポジティブディテール数に基づいて算出されている。
【0130】
具体的には例えば、チャネルがMRについて配列u1が読み出され、チャネルがeディテール1について配列u2が読み出され、チャネルがeディテール2について配列u3が読み出され、チャネルがeディテール3について配列u4が読み出される。また例えば、チャネルが製薬会社HPについて配列u5が読み出され、チャネルが講演・研究会について配列u6が読み出され、チャネルがMSについて配列u7が読み出される。
【0131】
例えば相関決定部232は、配列S4の要素と対応する配列u1の要素を用いて、治療薬1の適応症3の売上シェアと、治療薬1の適応症3に対する「MR」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関関係を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S4の要素と対応する配列u2の要素を用いて、治療薬1の適応症3の売上シェアと、治療薬1の適応症3に対する「eディテール1」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関関係を算出する。
【0132】
同様に、例えば相関決定部232は、配列S4の要素と対応する配列u3の要素を用いて、治療薬1の適応症3の売上シェアと、治療薬1の適応症3に対する「eディテール2」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S4の要素と対応する配列u4の要素を用いて、治療薬1の適応症3の売上シェアと、治療薬1の適応症3に対する「eディテール3」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
【0133】
同様に、例えば相関決定部232は、配列S4の要素と対応する配列u5の要素を用いて、治療薬1の適応症3の売上シェアと、治療薬1の適応症3に対する「製薬会社HP」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S4の要素と対応する配列u6の要素を用いて、治療薬1の適応症3の売上シェアと、治療薬1の適応症3に対する「講演・研究会」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
同様に、例えば相関決定部232は、配列S4の要素と対応する配列u7の要素を用いて、治療薬1の適応症3の売上シェアと、治療薬1の適応症3に対する「MS」というチャネルのポジティブディテールシェアとの間の相関係数を算出する。
【0134】
相関決定部232は、これらの計算を、適応症3の他の治療薬2〜5についても行う。これにより、図18の各マス目における相関係数が算出される。
【0135】
出力部233は、これらの相関係数を用いて、対象の医薬品のポジティブディテール数に関するデータと対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係をチャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する。この出力された情報が情報処理装置の通信部21から送信され、端末装置3の通信部34によって受信され、端末装置3のディスプレイ36に表示される。これにより、図18の領域R4に示すように、チャネルの間で、相関係数を比較することができる。このため、図18の例の場合、ユーザは、適応症3の治療薬1については、製薬会社ホームページ(HP)経由のポジティブディテールシェアと売上シェアとの間の相関係数が最も高いと分かり、営業活動において製薬会社HPに注力すればよいことが把握できる。このように、ユーザは、どのチャネルのポジティブディテールが売上との相関が高いかが分かるので、同じ適応症であっても治療薬毎に、どのチャネルが医薬品の売上に寄与しているかを判別することができ、同じ適応症であっても治療薬毎に、医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化することができる。
【0136】
図19は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第4の例の変形例である。図19の画面G8では、図18の画面G7とは異なり、各マス目に相関係数が表示されない。その代わりに、同じ適応症の中で一番、相関係数が高いチャネル(すなわち一番効果があるチャネル)に黒星マークが表示される。図19の例では、適応症3の治療薬1の場合、一番、相関係数が高いチャネルは製薬会社ホームページ(HP)である。図19の場合、図18の場合とは異なる点は、出力部233が図19のような情報を出力する点であり、その他の処理は図18と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0137】
図20は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第5の例である。図20の画面G9では、チャネル毎に、相関係数が大きいものから順に、小カテゴリが順位付けされて表示されるとともに、当該相関係数が併記されている。なお、相関係数は併記されていなくてもよい。
【0138】
図20の画面G9において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメント、大カテゴリ、中カテゴリが入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。
【0139】
図10と同様に例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白である。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0140】
以下、図20の画面G9を表示する処理の一例について説明する。図10と異なる点は、出力態様であり、出力部233が、チャネル毎に、相関係数が高いものから順に高い順位を付けたランキング形式で小カテゴリを表示する点が異なっている。その他の処理は図10と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0141】
図21は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第6の例である。図21の画面G10では、チャネル毎に、相関係数が大きいものから順に、医薬品が順位付けされて表示されるとともに、当該相関係数が併記されている。なお、相関係数は併記されていなくてもよい。
【0142】
図21の画面G9において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメント、大カテゴリ、中カテゴリ、小カテゴリが入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。
【0143】
図11と同様に例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白である。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0144】
以下、図21の画面G10を表示する処理の一例について説明する。図11と異なる点は、出力態様であり、出力部233が、チャネル毎に、相関係数が高いものから順に高い順位を付けたランキング形式で医薬品を表示する点が異なっている。その他の処理は図11と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0145】
図22は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第7の例である。図22では、チャネル毎に、相関係数が大きいものから順に、適応症が順位付けされて表示されるとともに、当該相関係数が併記されている。なお、相関係数は併記されていなくてもよい。
【0146】
図22の画面G11において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメントが入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。
【0147】
図16と同様に例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白である。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0148】
以下、図22の画面を表示する処理の一例について説明する。図16と異なる点は、出力態様であり、出力部233が、チャネル毎に、相関係数が高いものから順に高い順位を付けたランキング形式で適応症を表示する点が異なっている。その他の処理は図16と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0149】
図23は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第8の例である。図23の画面G12では、チャネル毎に、相関係数が大きいものから順に、適応症3の医薬品が順位付けされて表示されるとともに、当該相関係数が併記されている。なお、相関係数は併記されていなくてもよい。
【0150】
図23の画面G12において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメント、適応症が入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。また適応症として一例として適応症3が選択されているものとして説明する。
【0151】
図11と同様に例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白である。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0152】
以下、図23の画面を表示する処理の一例について説明する。図18と異なる点は、出力態様であり、出力部233が、チャネル毎に、適応症3について、相関係数が高いものから順に高い順位を付けたランキング形式で医薬品を表示する点が異なっている。その他の処理は図18と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0153】
図24は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第9の例である。図24の画面G13では、小カテゴリ毎に、相関係数が大きいものから順にチャネルが順位付けされて表示されるとともに、当該相関係数が併記されている。なお、相関係数は併記されていなくてもよい。
【0154】
図24の画面G13において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメント、大カテゴリ、中カテゴリが入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。
【0155】
図10と同様に例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白である。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0156】
以下、図24の画面を表示する処理の一例について説明する。図10と異なる点は、出力態様であり、出力部233が、小カテゴリ毎に、相関係数が高いチャネルから順に高い順位を付けたランキング形式でチャネルを表示する点が異なっている。その他の処理は図10と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0157】
図25は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第10の例である。図25の画面G14では、ユーザによって選択された小カテゴリ(ここでは一例としてA10N:DPP−4阻害薬)の医薬品毎に、相関係数が大きいものから順にチャネルが順位付けされて表示されるとともに、当該相関係数が併記されている。なお、相関係数は併記されていなくてもよい。
【0158】
図25の画面G14において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメント、大カテゴリ、中カテゴリ、小カテゴリが入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。
【0159】
図12と同様に例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白である。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0160】
以下、図25の画面を表示する処理の一例について説明する。図12と異なる点は、出力態様であり、出力部233が、ユーザによって選択された小カテゴリ(ここでは一例としてA10N:DPP−4阻害薬)の医薬品毎に、相関係数が高いチャネルから順に高い順位を付けたランキング形式でチャネルを表示する点が異なっている。その他の処理は図12と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0161】
図26は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第11の例である。図26の画面G15では、適応症毎に、相関係数が大きいものから順にチャネルが順位付けされて表示されるとともに、当該相関係数が併記されている。なお、相関係数は併記されていなくてもよい。
【0162】
図26の画面G15において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメントが入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。
【0163】
図16と同様に例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白である。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0164】
以下、図26の画面を表示する処理の一例について説明する。図16と異なる点は、出力態様であり、出力部233が、適応症毎に、相関係数が高いチャネルから順に高い順位を付けたランキング形式でチャネルを表示する点が異なっている。その他の処理は図16と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0165】
図27は、端末装置3のディスプレイ36に表示される画面の第12の例である。図27の画面G16では、ユーザによって選択された適応症(ここでは一例として適応症3)の医薬品毎に、相関係数が大きいものから順にチャネルが順位付けされて表示されるとともに、当該相関係数が併記されている。なお、相関係数は併記されていなくてもよい。
【0166】
図27の画面G16において、入力部33の操作によって、対象期間、セグメント、適応症が入力可能である。ここでセグメントとして例えば、「HP」(Hospital:病院)、「GP」(General Practitioner:開業医または診療所)、「HP・GP」が選択可能である。ここでは、GPが選択されており、実績データが、GPの医師からのディテール及び各GPの売上から集計部231によって生成されているものとして説明する。また適応症3がユーザによって選択されたものとして説明する。
【0167】
図18と同様に例えば、非常に効果的なチャネル(相関係数0.4以上)はマスの背景が斜線、やや効果的なチャネル(相関係数0.2以上〜0.4未満)はマスの背景がドット柄、効果がない手段(相関係数0.2未満)はマスの背景が真っ白である。なお、背景の柄ではなく、背景の色によって区別してもよい。
【0168】
以下、図27の画面を表示する処理の一例について説明する。図18と異なる点は、出力態様であり、出力部233が、ユーザによって選択された適応症(ここでは一例として適応症3)の医薬品毎に、相関係数が高いチャネルから順に高い順位を付けたランキング形式でチャネルを表示する点が異なっている。その他の処理は図18と同様であるので、その詳細な処理の説明は省略する。
【0169】
以上、本実施形態では、売上に関するデータとして一例としてシェアを用いたが、これに限らず、売上金額そのものを用いてもよい。
【0170】
また、ポジティブディテール数に関するデータとして、例えば同じカテゴリにおけるポジティブディテールシェアを用いたが、ポジティブディテール数そのもの、ポジティブディテール率であってもよい。ここでポジティブディテール率とは、例えば対象の医薬品のディテールのうちポジティブディテールの割合である。
なお、ポジティブディテールに限ったものではなく、医薬品の今後の処方意向に対する全ての意向の数をディテール数とすると、ディテール数そのものであってもよいし、あるカテゴリにおけるディテール数の合計に占める医薬品それぞれのディテール数のシェアであってもよいし、中カテゴリにおけるディテール数の合計に占める小カテゴリそれぞれのディテール数のシェアであってもよい。医薬品それぞれに対する医師それぞれの今後の処方意向に関する数をディテール数とすると、ディテール数に関するデータには、上述した全てが含まれる。
【0171】
なお、相関係数の算出についての一例について説明したが、これに限ったものではない。図7において、相関決定部232は、医薬品別売上シェアの縦の列Swの要素と、医薬品別ポジティブディテールシェアの縦の列X1、X2、X3の要素との間で相関係数を決定してもよい。これによって、ユーザは、2014年4月時点において、チャネルそれぞれと対象の医薬品の売上との間の相関関係をチャネルの間で比較できるので、2014年4月時点において、どのチャネルが医薬品の売上に寄与しているかを判別することができる。
【0172】
以上、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0173】
1 アップロード端末
2 情報処理装置
21 通信部
22 記憶部
23 CPU
231 集計部
232 相関決定部
233 出力部
234 売上決定部
3 端末装置
31 記憶部
32 RAM
33 入力部
34 通信部
35 CPU
36 ディスプレイ
4、5 通信回路網
【要約】      (修正有)
【課題】医薬品の営業活動において強化するチャネルの特定を容易化する。
【解決手段】情報処理システムSにおいて、CPUは、対象の医薬品に対する製薬企業等から処方元である医師へのディテールに関し、個別医師へのアンケート調査等で今後の処方意向を示されたディテール数を、設定期間毎に回答が得られたチャネル別に集計する集計部と、設定期間毎の対象の医薬品のディテール数に関するデータと、設定期間毎の対象の医薬品の売上に関するデータとを用いて、対象の医薬品のディテール数に関するデータと対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を表す指標を、チャネル毎に決定する相関決定部と、相関関係を表す指標を用いて、対象の医薬品のディテール数に関するデータと対象の医薬品の売上に関するデータとの間の相関関係を、チャネルの間でユーザが比較可能なように情報を出力する出力部と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27