特許第6482988号(P6482988)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日立ビルシステムの特許一覧

<>
  • 特許6482988-エレベータ用ドア開閉異常判定装置 図000002
  • 特許6482988-エレベータ用ドア開閉異常判定装置 図000003
  • 特許6482988-エレベータ用ドア開閉異常判定装置 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6482988
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】エレベータ用ドア開閉異常判定装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 13/14 20060101AFI20190304BHJP
   B66B 5/02 20060101ALI20190304BHJP
   B66B 3/00 20060101ALI20190304BHJP
【FI】
   B66B13/14 D
   B66B5/02 X
   B66B3/00 R
   B66B3/00 F
   B66B13/14 F
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-167738(P2015-167738)
(22)【出願日】2015年8月27日
(65)【公開番号】特開2017-43462(P2017-43462A)
(43)【公開日】2017年3月2日
【審査請求日】2017年8月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 俊輔
【審査官】 須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−029582(JP,A)
【文献】 特開2013−047135(JP,A)
【文献】 特開2013−252936(JP,A)
【文献】 特開平05−043175(JP,A)
【文献】 特開平09−278328(JP,A)
【文献】 特開平11−049445(JP,A)
【文献】 特開平02−062395(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 13/14
B66B 3/00
B66B 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータのドア開閉異常を検出した結果に基づいて対応を判断するエレベータ用ドア開閉異常判定装置であって、
建物に設備されるエレベータの昇降路における多階床間を昇降する乗りかごの動作を制御する制御装置と、
前記乗りかごに備えられたかごドアを制御するかごドア制御装置と、
前記乗りかご内に設けられて前記かごドア側のかご内の様子を撮像する撮像装置と、
前記乗りかご内に設けられたアナウンス装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記かごドア制御装置から得られるかごドア制御情報であって、前記かごドア近傍に設けられた安全装置の動作状態が含まれるかごドア制御情報と前記撮像装置によって前記乗りかご内の前記かごドア側を撮像した撮像情報とを参照して前記ドア開閉異常の状況を判別し、判別された前記ドア開閉異常の状況が、前記かごドア制御情報がドア全開状態であり、且つ前記安全装置の動作状態としてドアセフティシュスイッチが所定時間以上継続して動作していると共に、前記撮像情報がドア廻りに人が映っていることを示している場合、前記アナウンス装置に指示してアナウンス内容として当該ドアセフティシュスイッチの操作を中止する旨をアナウンスさせることを特徴とするエレベータ用ドア開閉異常判定装置。
【請求項2】
エレベータのドア開閉異常を検出した結果に基づいて対応を判断するエレベータ用ドア開閉異常判定装置であって、
建物に設備されるエレベータの昇降路における多階床間を昇降する乗りかごの動作を制御する制御装置と、
前記乗りかごに備えられたかごドアを制御するかごドア制御装置と、
前記乗りかご内に設けられて前記かごドア側のかご内の様子を撮像する撮像装置と、
前記乗りかご内に設けられたアナウンス装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記かごドア制御装置から得られるかごドア制御情報であって、前記かごドア近傍に設けられた安全装置の動作状態が含まれるかごドア制御情報と前記撮像装置によって前記乗りかご内の前記かごドア側を撮像した撮像情報とを参照して前記ドア開閉異常の状況を判別し、判別された前記ドア開閉異常の状況が、前記かごドア制御情報がドア全開状態であり、且つ前記安全装置の動作状態としてドアセフティシュスイッチが所定回数以上繰り返し動作していると共に、前記撮像情報がドア廻りに人又は物体が映っていないことを示している場合、前記アナウンス装置に指示してアナウンス内容として敷居溝の異物の除去を依頼する旨をアナウンスさせることを特徴とするエレベータ用ドア開閉異常判定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータのドア開閉異常を検出した結果に基づいて対応を判断するエレベータ用ドア開閉異常判定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般にエレベータのドア廻りには、利用者が乗りかごに備えられるかごドアに挟まれないように安全装置が取り付けられており、安全装置の動作状態が一定条件を満たすとドア開閉異常があるとみなしてエレベータの運転休止や遠隔監視装置による担当拠点への出動発報を行うようになっている。
【0003】
ところが、エレベータのドア開閉異常の原因の多くは異物の挟み込みや人為的な悪戯等でドア開閉を妨げるものであり、こうした場合にもエレベータを運転休止してしまうと利用者に多大な迷惑を与えるだけでなく、遠隔監視装置による出動発報が行われると保全作業員にも負担を掛けることになるため、利用者への迷惑や保全作業員の負担を低減する目的で異物の挟み込みや人為的なドア開閉異常発生時には状況を判断してエレベータが運転休止される前に対応する機能が必要とされている。
【0004】
このような対応機能を具現するには、ドア開閉異常の発生時にドア廻りの状況から原因を分析して対応方法を判断する必要があり、こうした関連技術も提案されている。例えばドアに異常が発生してドアの反転動作が繰り返されたとき、ドアの異常発生を早期に取り除くことを目的とする「エレベータドア異常状態報知装置」(特許文献1参照)が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−43175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1記載の技術は、ドアの動作状態(反転回数)により異物の挟み込みを検知したときに利用者に異物除去をアナウンスする機能を持たせたものであるが、実際には異物によるドア開閉異常の発生以外の人為的に発生しているドア開閉異常を的確に判断することができないため、人為的に発生しているドア開閉異常を含めてアナウンス自体を的確な指示内容で行い、迅速にドア開閉異常の回避を対処できないという問題がある。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、異物によるドア開閉異常や人為的なドア開閉異常の発生を正確に判断でき、的確な指示内容をアナウンスして迅速に利用者によるドア開閉異常検出に伴うエレベータの運転休止の回避対処を実行できるエレベータ用ドア開閉異常判定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記技術的課題を解決するため、本発明の第1の手段は、エレベータのドア開閉異常を検出した結果に基づいて対応を判断するエレベータ用ドア開閉異常判定装置であって、建物に設備されるエレベータの昇降路における多階床間を昇降する乗りかごの動作を制御する制御装置と、乗りかごに備えられたかごドアを制御するかごドア制御装置と、乗りかご内に設けられてかごドア側のかご内の様子を撮像する撮像装置と、乗りかご内に設けられたアナウンス装置と、を備え、制御装置は、かごドア制御装置から得られるかごドア制御情報と撮像装置によって乗りかご内のかごドア側を撮影した撮像情報とを参照してドア開閉異常の状況を判別した結果に応じて、アナウンス装置から異なるアナウンス内容でアナウンスを行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、上記構成により、異物によるドア開閉異常や人為的なドア開閉異常の発生を正確に判断でき、的確な指示内容をアナウンスして迅速に利用者によるドア開閉異常検出に伴うエレベータの運転休止の回避対処を実行できるようになる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例に係るエレベータ用ドア開閉異常判定装置を含むエレベータシステムの基本構成を例示したブロック図である。
図2図1に示すエレベータシステムの制御装置により参照されるアナウンス内容の選択条件を登録したデータベースの内容を例示した概略図である。
図3図1に示すエレベータシステムの制御装置によるアナウンス内容の選択を含む動作処理を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明のエレベータ用ドア開閉異常判定装置について、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0012】
図1は、本発明の実施例に係るエレベータ用ドア開閉異常判定装置を含むエレベータシステムの基本構成を例示したブロック図である。
【0013】
図1を参照すれば、このエレベータシステムは、建物に設備されるエレベータの昇降路における多階床間を昇降する乗りかご1と釣合い錘2とが機械室に設けられた綱車(シーブ)3を介して主ロープ4で連結され、乗りかご1の走行動作を制御する制御装置6を備える制御盤5が機械室の隅部に設けられ、制御盤5に接続されるように取り付けられた遠隔監視装置12が外部回線14を介して通信回線網20を経由して保全会社の担当拠点13に接続され、担当拠点13へ出動発報できるように構成されている。尚、ここでのエレベータシステム自体は、よく知られているように、綱車3が略図する巻上機の回転軸に取り付けられ、制御装置6によって巻上機を制御することで主ロープ4を介して乗りかご1及び釣合い錘2に駆動力が伝動される結果、乗りかご1と釣合い錘2とが相反する方向にシーソ式で昇降するようになっている。
【0014】
また、乗りかご1内には乗りかご1のかごドア8側のかご内の様子を撮像する撮像装置としてのかご内防犯カメラ9と、乗りかご1内の利用者に対してアナウンスを行うアナウンス装置11と、が備えられ、乗りかご1外の天井にはかご内防犯カメラ9により撮影された乗りかご1内のかごドア8側を含む映像が伝送されて記録(記憶)を行う外部記憶部10と、制御装置6からの指令を受けてかごドア8の開閉動作を制御するかごドア制御装置7と、が備えられている。
【0015】
このうち、制御装置6、かごドア制御装置7、かご内防犯カメラ9、及びアナウンス装置11はエレベータ用ドア開閉異常判定装置を成すもので、ここでの制御装置6はかごドア制御装置7から得られるかごドア制御情報(かごドア8近傍に設けられた略図する安全装置の動作状態が含まれる)とかご内防犯カメラ9によってかごドア8側を撮影した映像情報とを参照してドア開閉異常の状況を判別した結果に応じて、アナウンス装置11から異なるアナウンス内容でアナウンスを行う機能が持たされている。
【0016】
図2は、上述したエレベータシステムの制御装置6により参照されるアナウンス内容の選択条件を登録したデータベースの内容を例示した概略図である。因みに、ここでのデータベースは制御装置6に内蔵されるものとするが、その他に外部記憶部10に持たせるようにすることも可能である。
【0017】
一般に、エレベータのドア開閉異常を発生する要因は様々であり、それらの要因に対してそれぞれ動作する安全装置の動作条件が決まっている。本実施例では、安全装置の動作状態やかご内防犯カメラ9により撮影された乗りかご1内のかごドア8の状況に着目し、ドア開閉異常が発生した際のアナウンス内容を判断する。例えば、安全装置の動作状態としてドアセフティシュスイッチ(SW)が一定時間以上OFFを継続している情報、並びにかご内防犯カメラ9による映像情報でかごドア8付近に人がいる場合の情報を参照し、ドア開閉異常の状況を判別した結果として、ドア付近の人がセフティシュSWをOFFし続けていると判断すれば、アナウンス内容としてドアを押さえるのを止める旨のアナウンスを行えば、的確なアナウンスとなる。これにより、利用者によるドア開閉異常検出に伴うエレベータの運転休止の回避対処を迅速に実行できるようになり、他の利用者への迷惑や保全作業員の出動負担を低減することができる。
【0018】
図2を参照して安全装置の動作状態とかご内防犯カメラ9の映像内容とによりアナウンス内容を判別する条件を説明すれば、第1番目(No.1)の条件は荷物運搬時等で乗りかご1のかごドア8が閉まらないように人が意図的にセフティシュSWをOFFにしている場合である。かごドア8の全開状態を維持するためには、全開状態でセフティシュSWをOFFにする必要があり、このために人が手や足を使ってセフティシュSWをOFFにする必要がある。そこで、セフティシュSWのOFF継続時間とかご内防犯カメラ9の映像でかごドア8廻りの人の有無とを参照し、具体的には安全装置動作状態として「セフティシュSWが10秒以上OFF」であり、かご内防犯カメラ9映像が「ドア廻りに人がいる」結果であれば、アナウンス内容として「ドアを押さえるのを止めて下さい」なる旨のアナウンスを行うことを示している。即ち、こうした場合の制御装置6は、かごドア制御情報がドア全開状態であり、且つ安全装置の動作状態としてセフティシュSWが所定時間以上継続して動作していると共に、撮像情報(映像情報)がドア廻りに人が映っていることを示している場合のドア開閉異常の状況の判別結果に際して、アナウンス装置11に指示してアナウンス内容としてセフティシュSWの操作を中止する旨をアナウンスすることになる。
【0019】
また、第2番目(No.2)の条件は乗りかご1のかごドア8が開閉する線上に物(物体)が置いてあり、かごドア8が開閉を繰り返している場合である。かごドア8の開閉線上に物が置いてあり、かごドア8が開閉を繰り返す場合には、かごドア8が閉方向に動作しているときにセフティシュSWがOFFし、かごドア8が開方向に動作することを繰り返す必要がある。そこで、かごドア8が全開するまでのセフティシュSWがOFFした回数とかご内防犯カメラ9の映像でかごドア8廻りの物の有無とを参照し、具体的には安全装置動作状態として「ドア全開までにセフティシュSWが5回以上OFF」であり、かご内防犯カメラ9映像が「ドア開閉線上に物がある」結果であれば、アナウンス内容として「出入り口に物を置かないで下さい」なる旨のアナウンスを行うことを示している。即ち、こうした場合の制御装置6は、かごドア制御情報がドア全開状態であり、且つ安全装置の動作状態としてセフティシュSWが所定回数以上繰り返し動作していると共に、撮像情報(映像情報)がドア廻りに物体が映っていることを示している場合のドア開閉異常の状況の判別結果に際して、アナウンス装置11に指示してアナウンス内容として物体の存在とその物体の除去を依頼する旨をアナウンスすることになる。
【0020】
更に、第3番目(No.3)の条件は乗りかご1又は乗場の敷居溝に異物が挟まっており、かごドア8が開閉を繰り返している場合である。敷居溝に異物が挟まっていることでかごドア8が開閉を繰り返す場合には、かごドア8が閉方向に動作しているときにセフティシュSWがON状態で安全装置の乗員保護装置(ORS)が動作し、かごドア8が開方向に動作することを繰り返す必要がある。また、かご内防犯カメラ9の映像でドア開閉線上に異物がないことを確認する必要である。そこで、セフティシュSWがON状態でかごドア8が全閉するまでの安全装置の乗員保護装置(ORS)の動作回数とかご内防犯カメラ9の映像でかごドア8廻りの人又は物体の有無とを参照し、具体的には安全装置動作状態として「セフティシュSWがON状態でドア全閉までにORSが5回以上動作」であり、かご内防犯カメラ9映像が「ドア開閉線上に物や人がない」結果であれば、アナウンス内容として「敷居のゴミを取り除いて下さい」なる旨のアナウンスを行うことを示している。即ち、こうした場合の制御装置6は、かごドア制御情報がドア全開状態であり、且つ安全装置の動作状態としてセフティシュSWが所定回数以上繰り返し動作していると共に、撮像情報(映像情報)がドア廻りに人又は物体が映っていないことを示している場合のドア開閉異常の状況の判別結果に際して、アナウンス装置11に指示してアナウンス内容として敷居溝の異物の除去を依頼する旨をアナウンスすることになる。因みに、ドア開閉線上に物や人がないことの確認は、例えば乗りかご1が無人である状態で予め撮影したかごドア8が開閉する線上の基準映像と撮影した映像とを比較したときの画像差分等により容易に検出することが可能である。
【0021】
図3は、上述したエレベータシステムの制御装置6によるアナウンス内容の選択を含む動作処理を示したフローチャートである。
【0022】
図3を参照すれば、制御装置6の動作処理では、最初にかごドア制御装置7からの昇降機(乗りかご1)のかごドア8についてのかごドア制御情報(安全装置の動作状況を含む)とかご内防犯カメラ9からのかご内カメラ映像(映像情報)の抽出(ステップS1)を行った後、次に図2を参照して説明したデータベースにアナウンス内容選択条件と一致する情報はあるか否かの判定(ステップS2)を行う。この判定の結果、アナウンス内容選択条件と一致する情報がなければ、最初の昇降機のかごドア制御情報とかご内カメラ映像の抽出(ステップS1)の処理の前に戻って処理を繰り返すが、アナウンス内容選択条件と一致する情報があれば、乗りかご1内のアナウンス装置11へ指示して選択条件と一致するアナウンス内容をアナウンスすることでかご内にアナウンス(ステップS3)する処理を行った後、再度アナウンス内容選択条件と一致する情報はあるか否かの判定(ステップS4)を行う。この判定の結果、アナウンス内容選択条件と一致する情報がなければ、最初の昇降機のかごドア制御情報とかご内カメラ映像の抽出(ステップS1)の処理の前に戻って処理を繰り返すが、アナウンス内容選択条件と一致する情報があれば、遠隔監視装置12に指示して通信回線網20を介して外部回線14を経由して担当拠点13に出動発報を行うようにして、各拠点に出動発報(ステップS5)する処理を行ってから動作処理を終了する。これにより、各担当拠点13では、係るエレベータシステムのドア開閉異常の発生状況を把握でき、適切な対処を行うことができる。
【0023】
以上に説明した実施例に係るエレベータ用ドア開閉異常判定装置によれば、制御盤5における制御装置6が乗りかご1に備えられたかごドア8を制御するかごドア制御装置7から得られるかごドア制御情報(安全装置の動作状態が含まれる)と、乗りかご1内に設けられた撮像装置としてのかご内防犯カメラ9によって乗りかご1内のかごドア8側を撮影した映像情報と、を参照してドア開閉異常の状況を判別した結果に応じて、乗りかご1内に設けられたアナウンス装置11から異なるアナウンス内容でアナウンスを行うため、異物によるドア開閉異常や人為的なドア開閉異常の発生を正確に判断でき、的確な指示内容をアナウンスして迅速に利用者によるドア開閉異常検出に伴うエレベータの運転休止の回避対処を実行できるようになり、結果として利用者への迷惑や保全作業員の出動負担を低減することができる。
【0024】
尚、上述した実施例に係るエレベータ用ドア開閉異常判定装置は、エレベータシステムとして1系統の乗りかご1を持つ構成として説明したが、2系統以上の乗りかご1を群管理するエレベータシステムであっても同等に適用できるため、本発明のエレベータ用ドア開閉異常判定装置は実施例で説明した形態に限定されない。
【符号の説明】
【0025】
1 乗りかご
2 釣合い錘
3 綱車(シーブ)
4 主ロープ
5 制御盤
6 制御装置
7 かごドア制御装置
8 かごドア
9 かご内防犯カメラ
10 外部記憶部
11 アナウンス装置
12 遠隔監視装置
13 担当拠点
14 外部回線
20 通信回線網
図1
図2
図3