(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記光調整素子が、前記光源から光を受け、前記内縁の近くに存在する前記光の第1の部分の50%超を方向付けて、前記光軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬し、前記外縁の近くに存在する前記光の第2の部分の50%超を方向付けて、前記光軸に対して−30度〜−90度の第2の角度で伝搬するように構成されている、
請求項2から4のいずれか一項に記載の眼撮像装置。
少なくとも第1のリレーレンズ及び第2のリレーレンズと、前記少なくとも第1のリレーレンズ及び第2のリレーレンズから受けた光に基づいて前記眼の像を形成するように構成された少なくとも1つのミニチュアレンズとを含み、
前記画像センサーは、前記少なくとも1つのミニチュアレンズによって形成された前記眼の像を受けるように構成されたミニチュア画像センサーを含み、
前記眼撮像装置が前記眼の後眼部を撮像するために使用された際、前記少なくとも1つのミニチュアレンズにおける光開口の実像が、前記眼の水晶体の前方面の近くに形成される、
請求項1に記載の眼撮像装置。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で開示される様々な実施形態は、限定されるものではないが、例えば、60度〜180度とし得る広視野の眼撮像装置を提供する。
【0006】
様々な実施形態は、例えば、ハウジングと、ハウジング内に配置されて眼を照明する光源とを含む装置を含み得る。装置はまた、光学的撮像システムを含み得る。システムは、ハウジングの前端に、眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓を含み得る。システムはまた、光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って光学窓と光学的に整列された撮像レンズを含み得る。光学的撮像システムは光軸を有し得る。装置は、ハウジング内に、光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされた少なくとも1つのマルチセグメント面を有する光調整素子を含み得る。光調整素子は、光源から光を受け且つ前記光を眼の方向に向けるように構成され得る。装置は、光学的撮像システムから眼の像を受信するように配置された、ハウジング内にある画像センサーを含み得る。
【0007】
様々な他の実施形態は、ハウジングとハウジングの前端における光学窓とを含む眼撮像装置を含む。装置は、光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされた少なくとも1つのマルチセグメント面を有する光調整素子を含み得る。光調整素子は、光源から光を受け且つ光を眼の方向に向けるように構成され得る。
【0008】
様々な実施形態では、身体検査において解剖学的特徴を照明する為の眼撮像装置用の光調整素子が開示されている。素子は、前面、後面、内側面及び外側面を有する本体を含み得る。内側面及び外側面は、少なくとも1つのマルチセグメント面を含み得る。光調整素子は、光源から光を受け且つ光を眼の方向に向けるように構成され得る。
【0009】
様々な実施形態は、順次的な照明を用いる眼撮像装置を開示する。装置は、ハウジングと、ハウジング内に配置され、且つ眼の異なる部分を時間的に順次に照明するように構成された複数の発光素子を有する光源とを含み得る。装置は、ハウジング内に光学的撮像システムを含み得る。光学的撮像システムは、ハウジングの前端に光学窓を含み得る。システムはまた、光学窓の後ろ側に位置決めされ且つ光学窓と光学的に整列された撮像レンズを含み得る。画像センサーが、眼の各部分が時間的に順次に照明される間に、光学的撮像システムを通して同じ視野での、眼の複数の像を受信するように、構成され得る。
【0010】
幾つかの他の実施形態では、小型眼撮像装置は、ハウジングと、ハウジング内に配置されて眼を照明する光源とを含む。装置は光学的撮像システムを含み得る。システムは、ハウジングの前端において、眼の角膜の曲率に厳密に一致する曲率半径を備える光学窓を含み得る。撮像レンズは光学窓と光学的に整列され得る。撮像レンズは、光学窓の後ろ側に且つそこからある間隙だけ離されて位置決めされ得る。システムは、少なくとも第1及び第2のリレーレンズを含み得る。5mm未満のクリアな開口サイズを備える少なくとも1つのミニチュアレンズは、少なくとも第1及び第2のリレーレンズから受けた光に基づいて、眼の像を形成するように構成され得る。1/1.5インチ未満のフォーマットの超小型画像センサーは、少なくとも1つのミニチュアレンズによって形成された眼の像を受信するように構成され得る。
【0011】
様々な他の実施形態は、ハウジングと、ハウジング内に配置され且つ複数の発光素子を有する光源とを含む眼撮像装置を含む眼撮像システムを含む。発光素子は、眼の異なる部分を時間的に順次に照明するように構成され得る。眼撮像システムは、光学的撮像システムを含み得る。光学的撮像システムは、ハウジングの前端に光学窓を含み得る。撮像レンズは、光学窓の後ろ側に位置決めされ且つ光学窓と光学的に整列され得る。画像センサーは、眼の各部分が時間的に順次に照明される間に、光学的撮像システムを通して同じ視野での、眼の複数の像を受信するように構成され得る。メモリが、複数の画像を一時的に記憶するように構成され得る。計算・通信ユニットが、複数の画像を受信し且つ送信するように構成され得る。眼撮像システムは、眼撮像装置から複数の画像を受信し且つそれとデータを交換するように構成された画像計算モジュールをさらに含み得る。画像計算モジュールは、複数の画像を処理して眼の合成画像を作り出す為の1組の指示を生成するように構成された画像処理ユニットを含み得る。
【0012】
眼の撮像方法も開示されている。方法は、光源を作動させて眼を照明することを含み得る。光学窓が眼の角膜に接触され得る。方法は、少なくとも1つのマルチセグメント面を有する光調整素子によって、光源から受けた光を調整することをさらに含み得る。光調整素子は、光源から光を受け且つ光を眼の方向に向けるように構成され得る。方法は、前記光学窓及び撮像レンズを含む光学的撮像システムを通して、眼を撮像することを含み得る。撮像レンズは、光学窓の後ろ側に位置決めされ且つ光学窓と光学的に整列され得る。方法は、画像センサーによって、光学的撮像システムを通して眼の像を受信することを含み得る。
【0013】
順次に照明するように構成された眼の撮像方法も開示される。方法は、眼の異なる部分を照明する為に、複数の発光素子の強度を時間と共に変更することを含み得る。方法は、光学窓及び撮像レンズを含む光学的撮像システムを通して眼を撮像することをさらに含み得る。光学窓は、眼の角膜と接触するように構成され得る。撮像レンズは、光学窓の後ろ側に位置決めされ且つ光学窓と光学的に整列され得る。方法は、画像センサーによって眼の各部分が時間的に順次に照明される間に、光学的撮像システムを通して同じ視野での、眼の複数の像を受信することを含み得る。複数の画像は、複数の画像から眼の合成画像を作り出すように処理され得る。
【0014】
立体眼撮像装置も開示されている。立体眼撮像装置は、ハウジングと、ハウジング内に配置されて眼を照明する光源とを含み得る。立体眼撮像装置はまた、光学的撮像システムを含み得る。光学的撮像システムは、ハウジングの前端に、眼の角膜の曲率半径に厳密に一致する曲率半径を備える光学窓を含み得る。撮像レンズが、光学窓の後ろ側に位置決めされ且つ光学窓と光学的に整列され得る。光調整素子が、光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされ、光源から光を受け且つ光を眼の方向に向けるように構成され得る。第1のカメラ及び第2のカメラが、光学的撮像システムを通して眼の第1の像及び第2の像を撮るように構成され得る。第1の立体カメラの第1の光軸の延長線、及び第2の立体カメラの第2の光軸の延長線が、眼上に収束角で収束し得る。
【0015】
密閉封止された眼撮像装置も開示されている。密閉封止された眼撮像装置は、前端を備えるハウジングと、ハウジング内に配置されて眼を照明する光源とを含み得る。密閉封止された眼撮像装置は、光学的撮像システムを含み得る。光学的撮像システムは、前端に、眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓を含み得る。光学的撮像システムはまた、光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って光学窓と光学的に整列された撮像レンズを含み得る。光学的撮像システムは光軸を有し得る。密閉封止された眼撮像装置は、光学窓と前端との間に、密閉シーリング材料で埋められた密閉シールを含み得る。ハウジング内の画像センサーが、光学的撮像システムから眼の像を受信するように配置され得る。
【0016】
幾つかの他の実施形態では、眼撮像装置が、前端を備えるハウジングを含み、ハウジングは、前端に配置されたアライメント縁及びリザバー縁を含む内側面を有する。眼撮像装置は、ハウジング内に配置されて眼を照明する光源を含み得る。眼撮像装置は、光学的撮像システムをさらに含み得る。光学的撮像システムは、前端に、眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓を含み得る。光学的撮像システムはまた、光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って光学窓と光学的に整列された撮像レンズ含み、光学的撮像システムは光軸を有し得る。光学窓は、アライメント縁から第1の間隙で離され得る。光学窓は、リザバーから、第1の間隙よりも大きい第2の間隙で離され、シーリング材料のリザバーとなるように構成され得る。ハウジング内の画像センサーは、光学的撮像システムから眼の像を受信するように配置され得る。
【0017】
他の実施形態はまた、前端を備えるハウジングを含む眼撮像装置を含み、このハウジングは、前端付近に配置されたアライメント縁及びリザバー縁を含む内側面を含む。眼撮像装置は、ハウジング内に配置されて眼を照明する光源を含み得る。眼撮像装置は、光学的撮像システムを含み得る。光学的撮像システムは、前端に、眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓を含み得る。光学的撮像システムは、光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って光学窓と光学的に整列された撮像レンズを含み、前記光学的撮像システムは光軸を有し得る。光学窓は、アライメント縁から第1の間隙で離され得る。光学窓は、リザバーから、第1の間隙よりも大きい第2の間隙で離され、シーリング材料のリザバーとなるように構成され得る。ハウジングと光学窓との間に複数の玉が配置され得る。ハウジング内の画像センサーは、光学的撮像システムから眼の像を受信するように配置され得る。
【0018】
様々な実施形態は、前端を備えるハウジングを含む眼撮像装置であって、ハウジングは、光学窓の周りに、第1の材料を含む遠位セクションを含む、眼撮像装置を含む。近位セクションが第2の材料を含み得る。前端はまた、ボンドを含むことができ、遠位セクションは、ボンドによって近位セクションに接続され得る。眼撮像装置は、ハウジング内に配置されて眼を照明する光源を含み得る。眼撮像装置は光学的撮像システムを含み得る。光学的撮像システムは、前端に、眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓を含み得る。光学的撮像システムはまた、光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って光学窓と光学的に整列された撮像レンズを含み、前記光学的撮像システムは光軸を有し得る。ハウジング内の画像センサーは、光学的撮像システムから眼の像を受信するように配置され得る。
【0019】
密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールを備える、密閉封止された眼撮像装置の一部の実施形態がまた開示されている。密閉封止された眼撮像装置は、ハウジングと、ハウジング内に配置されて眼を照明する光源とを含み得る。密閉封止された眼撮像装置は、前端及び後端を備える、密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールを含み得る。密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールは、光学的撮像システムを含み得る。光学的撮像システムは、前端に、眼を受け入れる為の前凹面を備える第1の光学窓を含み得る。光学的撮像システムはまた、光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って光学窓と光学的に整列された撮像レンズを含み得る。密閉封止された眼撮像装置は、第1の光学窓と前端との間に、第1の密閉シーリング材料で埋められた第1の密閉シールを含み得る。密閉封止された眼撮像装置は、後端に第2の光学窓を含み得る。密閉封止された眼撮像装置は、第2の光学窓と後端との間に、第2の密閉シーリング材料で埋められた第2の密閉シールを含み得る。主モジュールが、ハウジング内に、光学的撮像システムから眼の像を受信するように配置された画像センサーを含み得る。密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールは、主モジュールに繰り返し取り付け且つそこから取り外すことができる。
【0020】
一部の実施形態では、眼撮像装置が、前端を備えるハウジングを含み、ハウジングは、前端に配置されたアライメント縁及びリザバー縁を含む内側面を含む。眼撮像装置は、ハウジング内に配置されて眼を照明する光源を含み得る。眼撮像装置は光学的撮像システムを含み得る。光学的撮像システムは、前端に、眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓を含み得る。光学的撮像システムはまた、光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って光学窓と光学的に整列された撮像レンズを含み、前記光学的撮像システムは光軸を有し得る。アライメント縁は、光学窓の側面に対して垂直とし得る。光学窓は、リザバー縁から、シーリング材料のリザバーとなるように構成されたある間隙で離され得る。ハウジング内の画像センサーが、光学的撮像システムから眼の像を受信するように配置され得る。
【0021】
幾つかの実施形態では、眼撮像装置は、ハウジングと、ハウジング内に光源と、光学的撮像システムと、光調整素子と、画像センサーとを含む。光学的撮像システムは、光学窓の前方側で眼の角膜と接触するように構成された光学窓と、光学窓の後方に位置決めされ且つ光学窓と光学的に整列された撮像レンズとを含む。光調整素子は、マルチセグメント面を含み、及び光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされ、且つ光源から光を受け且つ光を眼の方向に向けるように構成されている。画像センサーは、光学的撮像システムを通して眼の像を受信するように構成されている。
【0022】
本明細書で開示される様々な実施形態は、順次的な照明をもたらすように構成された、広視野の眼撮像装置を含む。眼撮像装置は、複数の発光素子、光学的撮像システム、及び画像センサーを含む。複数の発光素子は、眼の各部分を時間的に順次に照明するように構成されている。画像センサーは、眼の各部分が時間的に順次に照明される間に、光学的撮像システムを通して同じ広視野での、眼の複数の像を受信するように構成されている。一部の実施形態では、眼撮像装置は、画像処理ユニットをさらに含む。一部の実施形態では、眼撮像装置は、複数の画像を、画像処理ユニットを含む他のコンピューティングデバイス又はインターネットベースのデバイスに転送し得る。画像処理ユニットは、複数の画像を処理して、眼の単一の鮮明な画像を作り出す為の1組の指示を生成するように構成されている。
【0023】
本明細書で開示される様々な実施形態は、広視野の眼撮像システムを含む。眼撮像システムは、眼撮像装置及び画像計算モジュールを含む。眼撮像装置は、複数の発光素子、光学的撮像システム、画像センサー、メモリ、及び計算・通信ユニットを含む。メモリは、複数の画像を一時的に記憶するように構成されている。計算・通信ユニットは、画像を受信し且つ送信するように構成されている。撮像計算モジュールは、眼撮像装置から複数の画像を受信し且つそれとデータを交換するように構成されている。画像計算モジュールは、複数の画像を処理して、眼の単一の鮮明な画像を作り出す為の1組の指示を生成するように構成された画像処理ユニットをさらに含む。
【0024】
本明細書で開示される様々な実施形態は、広視野での眼の撮像方法を含む。方法は、光源を作動させて眼を照明するステップと、マルチセグメント面を備える光調整素子を使用して光源を調整するステップと、画像センサーによって、光学的撮像システムを通して眼の像を受信するステップとを含む。光調整素子は、光源から光を受け且つ光を眼の方向に向けるように構成されている。
【0025】
本明細書で開示される様々な実施形態は、順次的な照明による眼の撮像方法をさらに含む。方法は、複数の発光素子を時間的に順次に作動させて、眼の異なる部分を異なるときに照明するステップと、光学的撮像システムを通して眼を撮像するステップと、画像センサーによって眼の各部分が時間的に順次に照明される間に、光学的撮像システムを通して同じ広視野での、眼の複数の像を受信するステップと、眼の単一の画像を作り出す為に複数の画像を処理するステップとを含む。
【0026】
本明細書で開示される一部の実施形態は、三次元画像を生成するように構成された眼撮像装置を含む。三次元眼撮像装置は、光源、光学的撮像システム、光調整素子、眼の第1の像及び第2の像を受信するように構成された第1の画像センサー及び第2の画像センサーを含む。第1の画像センサーにおける第1の光軸、及び第2の画像センサーにおける第2の光軸は眼まで延在し、且つ互いに対してある角度(例えば、収束角)で眼上に収束する。
【0027】
本明細書で開示される様々な実施形態は、広視野の小型眼撮像装置を含む。眼撮像装置は、ハウジング内に光源と、光学的撮像システムと、超小型画像センサーとを含む。光学的撮像システムは、光学窓、撮像レンズ、2組のリレーレンズ及び1組のミニチュアレンズを含む。1つ又は複数のミニチュアレンズ及びセンサーを含むカメラ用のフォーマットは、センサーのサイズが8.0×6.0mm又は7.0×5.0mm未満であり、及びカメラのサイズが10mm×10mm又は9mm×9mmである一部の実施形態では、1/2.2インチ又は1/3.2インチ未満である。
【0028】
本明細書で開示される様々な実施形態は、密閉封止された眼撮像装置を含む。密閉封止された眼撮像装置のハウジングは、光学窓の縁を取り囲み、且つそれに一致する。撮像レンズは、光学窓の後方に且つ光学窓から小さな間隙だけ離れて位置決めされる。光学窓は、ハウジングの第1の部分から、光学窓を整列させるように構成された第1の間隙だけ離れている。光学窓はまた、ハウジングの第2の部分から、密閉シーリング材料のリザバーとなるように構成される第2の間隙だけ離れている。密閉シールは、光学窓とハウジングとの間に配置される。密閉シールは、気密且つ水密であり、且つ滅菌に使用されるオートクレーブの高温に暴露されても元の状態のまま持ちこたえ得る。
【0029】
本明細書で開示される様々な実施形態は、密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールを備える、密閉封止された眼撮像装置を含む。光学窓及び撮像レンズが、密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュール内に位置決めされる。画像センサーは、主モジュール内に位置決めされる。第1の密閉シールが、光学窓と前側撮像モジュールの為のハウジングとの間に、及び第2の密閉シールが、ハウジングと、密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールの後部分から露出する第2の光学窓との間に配置される。密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールは、主モジュールから取り外すことができる。
【0030】
本明細書で開示される様々な実施形態は、120度又はそれよりも大きい広視野の眼撮像装置を含む。眼撮像装置は、後眼部を撮像でき、及び、様々な実施形態では、高コントラストで高画質画像を獲得する。様々な実施形態では、眼撮像装置によって取得された後眼部の画像は、本質的にグレアがないか、又はヘーズがないか、又は眼に暗い色素沈着のある患者に関しても、グレアやヘーズは無視できる程度である。
【0031】
様々な実施形態は、小型であり且つハンドヘルドであるように構成された眼撮像装置を含む。様々な実施形態は、携帯用ケース、例えば、ハンドルのある小さな携帯用ケースに入れて、又はその小型さゆえに他の好都合な方法で運ばれるように、十分に小型である。様々な実施形態は、操作者によって、ほとんど訓練することなく、簡単に操作され得る。様々な実施形態は、病院又はアイケア施設に行く都合のよい手段のない患者のニーズに適合する。眼撮像装置は、視力低下の治療及び予防に関する、より多くの機会を提供する。特に、本明細書で説明した眼撮像装置は、潜在的に、農村地域の幼い子供の身体的発達及び教育発達に関し、広範囲の重要性を有する。
【0032】
さらに、密閉封止された眼撮像装置の様々な実施形態は、オートクレーブでの殺菌処理に耐えることができる為、患者間の二次汚染の危険性を低下させるか又はなくす。密閉封止された眼撮像装置の様々な実施形態は、外科的応用において使用するのに好適である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。本発明は、多くの異なる形態で供されてもよく、及び本明細書で説明する例示的な実施形態に限定されるとみなすべきではない。
【0035】
本開示の様々な実施形態は眼撮像装置を説明する。一部の実施形態では、この眼撮像装置は広視野を有する。幾つかの実施形態では、視野は、少なくとも60度及び180度までとし得る。一部の実施形態では、視野は、少なくとも120度であるが、180度以下である。眼撮像装置の様々な実施形態は、例えば、ハウジングと、ハウジング内に、眼を照明する為の光源と、ハウジング内に光学的撮像システムとを含む。光学的撮像システムは、前方で眼の角膜と接触するように構成された光学窓と、光学窓の後ろ側に位置決めされ且つ光学窓と光学的に整列された撮像レンズと、光源から光を受け且つ光を眼の方向に向けるように構成された、マルチセグメント(例えば、反射及び/又は屈折)面を有する光調整素子と、眼から光学的撮像システムを通して光を受けるように構成された画像センサーとを含み得る。一部の実施形態では、光調整素子は、光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされる。また、一部の実施形態では、撮像装置は、画像を一時的に記憶するように構成されたメモリと、画像を受信し、表示し、且つ送信するように構成された、タッチスクリーンモニターを含む計算・通信サブシステムとさらに含み得る。
【0036】
図1(A)及び
図1(B)は、本発明の様々な実施形態による眼撮像装置の側面図及び底面図を概略的に示す。眼撮像装置は小型としてもよく、及び様々な実施形態では、その最長寸法に沿って250mm未満のサイズを有する。例えば、一部の実施形態では、眼撮像装置は、最長寸法に沿って250mm〜200mm、150mm、又は100mmとし得る。一部の実施形態では、眼撮像装置の重量は1kg未満とし得る。一部の実施形態では、例えば、眼撮像装置の重量は、1kg〜0.5kg、又は0.3kg、又は0.2kgとし得る。眼撮像装置は、例えば、600mm×400mm×300mm未満且つ重量が15kg未満のハンドルのある小型の携帯用ケースに入れて、又はその小型さゆえに別の便利な方法で、使用者によって運ばれもよい。一部の実施形態では、例えば、携帯用ケースは、(600mm〜300mm)×(400mm〜200mm)×(300〜150mm)である。また、一部の実施形態では、携帯用ケースの重量は15kg〜10kg又は5kgである。眼撮像システム及び携帯用ケースに対し、これらの範囲外のサイズも可能である。様々な実施形態は、ほとんど訓練を受けていない操作者によって簡単に操作され得る。
【0037】
撮像装置は、片手簡単に掴め且つハンドルとして使用可能であるようにするシリンダー形状に構成された部分を有し、ディスプレイ及び/又はユーザー入力インターフェース、例えばシリンダー状部分101の頂部にタッチスクリーンモニター102が装着され得る。使用者は、片手で装置の位置/角度を精密に調整し、自由な他方の手は、例えば、患者の眼瞼を指で開かせるなどの他のタスクに取り組み得る。
【0038】
取り込んだ画像は、有線又は無線通信システムによって、記憶装置のような他のコンピューティングデバイス又はインターネットベースのデバイスへ転送され得る。一部の実施形態では、撮像装置は、バッテリーによって給電される。また、様々な実施形態では、この撮像装置からリアルタイムでデータを受信するタッチスクリーンモニター又はより大きな表示モニター上に、ライブ映像が表示され得る。眼撮像装置は、眼科用の疾患のスクリーニング又は医療診断デバイスとして使用され得る。アイケア施設へ行くのが不便な遠隔の農村地域において使用されてもよい。耳鼻咽喉科(ENT)又は皮膚科などの他の医学的必要性の為の携帯型の医用撮像デバイスとしても使用され得る。さらに、撮像装置は、例えば、後眼部/前眼部からの画像が個人識別の為に使用され得るセキュリティスクリーニング用途の為など、医学的応用以外の領域においても適用され得る。
【0039】
眼撮像装置はまた、動物の眼を撮像する為にも使用し得る。例えば、眼撮像装置は、そのヒトでの使用からオプティクスを修正して又は修正せずに、馬、猫、犬、ウサギ、ラット、モルモット、マウスなどを含む、家畜、愛玩動物、及び実験室の実験用動物などの動物の眼の撮像する又は写真を撮る為に使用され得る。
【0040】
眼撮像装置は、前側撮像モジュール及び主モジュールを含み得る。眼撮像装置は、一体形として、又は
図1(A)及び
図1(B)に101及び112として示すように2つの別個の部品として構築され得る。一部の実施形態では、前側撮像モジュール101は、取り外されても、又は異なるオプティクスを含み得る他の機能モジュールと置き換えられてもよい。例えば、より高倍率の前側撮像モジュール、未熟児用に設計された前側撮像モジュール、大人用に設計された前側撮像モジュール、蛍光眼底血管造影法の撮像用に設計された前側撮像モジュール、近赤外線(NIR)撮像用の前側撮像モジュール、及び前眼部の撮像用の前側撮像モジュールは、異なる環境で使用され得る。それゆえ、前側撮像モジュールが交換可能又は取り外し可能である設計では、眼撮像装置の潜在的使用又は用途は、かなり広がり得る。光学窓は、撮像装置のハウジングの外側に露出されており、光がハウジングに入ったり、そこから出たりできるようにする。様々な実施形態では、眼は、眼の画像を獲得する為に光学窓に近接して又は接触して置かれ得る。窓は、中心部分103及び周辺部分104を有する。窓の中心部分103は、眼を撮像する為に使用された、眼から反射した光に対する、ハウジングへの入口として用いられる。中心103の周りに配置される窓の周辺領域104は、例えば、眼を照明する為の、眼上への及び/又は眼の中への投射光などの光が、ハウジングから射出するように構成されている。
【0041】
一部の実施形態では、撮像装置は、広帯域又は狭帯域スペクトルの光源からの照明下で、様々な倍率の後眼部の画像を取得する為に使用され得る。光源のスペクトルは、可視、赤外線(IR)、近IR、紫外線(UV)光線範囲にあるか又はこれらの組み合わせとし得る。広視野(FOV)を獲得する為に、光学窓は、軽い圧力で眼の角膜の上側を覆って配置され得る。それゆえ、光学窓は、角膜のサイズに適合する凹面を有してもよい。一部の実施形態では、例えば、光学窓の外面の曲率半径は、6mm〜15mmである。十分な粘度を有する光学的に透明な屈折率整合ゲル(optical transparent index matching gel)が、角膜と光学窓との間に配置され得る。屈折率整合ゲルの粘度は、少なくとも100センチポアズ、200センチポアズ又は300センチポアズとし得る。患者の虹彩は、特別な薬品によって広げられても、広げられなくてもよい。一部の実施形態では、撮像装置はまた、同じ照明システムを使用して、前眼部の撮像用に設計された前側撮像モジュールを使用することによって、前眼部の画像を獲得する為に使用され得る。
【0042】
図2は、眼撮像装置の光学設計又は光学系の一実施形態を概略的に示し、ここでは、後眼部201が眼撮像装置によって撮像されるか又は写真を撮られる。眼撮像装置の光学的撮像システムは、光学窓203及び撮像レンズ204を含む。光学窓202は、角膜203と接触するように構成されており、且つ眼の曲率に適合した凹面を有し得る。様々な実施形態では、例えば、光学窓202の外面の曲率半径は、約6mm〜15mmである。1つ又は複数のレンズ素子を含み得る撮像レンズ204は、光学窓202の後ろ側に、眼とは窓の反対側に位置決めされ、且つ光学窓202と光学的に整列されている。窓及び撮像レンズの光軸は、例えば、場合によっては眼の光軸と実質的に整列され得るが、いつもではない。例えば、開業医は、撮像システムの光軸が眼の光軸と実質的に整列されるようにして眼を検査し得るが、場合によっては、開業医は、これらの軸が整列されないように眼撮像装置を傾ける。光学窓202の光学的前面の曲率半径は、角膜の曲率に厳密に一致するように選択され、光学窓の後面は、光照明システムの設計に依存して、わずかに平坦にされ得る。光学窓202は、撮像レンズ204と同じ又はそれとは異なる光学材料から作製され得る。広視野の光学的撮像システムに関し、光学窓202と角膜203との間に光学的屈折率整合ゲルを使用することによって、眼の角膜から生じる著しい量の光学収差を除去するのを助ける。撮像レンズ204の前面の曲率は、光学窓202の後面の曲率と同じであっても、又は異なってもよい。撮像レンズ204の後面は、画像に所望の結果を得る為に、球面又は非球面のいずれかとし得る。一部の実施形態では、光学窓202と撮像レンズ204との間には、空気又は他の材料の小さな間隙が配置されるが、2つの光学部品は、幾つかの領域においては接触していても、又はさらには接着剤によってボンディング又は貼り付けられていてもよい。
【0043】
一部の実施形態では、光学的撮像システムは、後側焦点面付近に眼の二次像208を形成するように構成された第1の組のリレーレンズ205と、前側焦点面を第1の組のリレーレンズの後側焦点面の近くに位置決めした状態で、二次像208を無限遠に投射するように構成された第2の組のリレーレンズ209とをさらに含み得る。様々な実施形態では、1組のミニチュアレンズ211が第2の組のリレーレンズの後側焦点面の近くに位置決めされ、且つ、眼から画像センサー210へ光を送るように構成されている。1つ又は複数のミニチュアレンズとセンサーとを含む小型カメラは、焦点距離が約4mm以下、例えば約4mm〜2mm又は4mm〜3mmなどで、1/2.2インチ又は1/3.2インチ以下のフォーマットを有する。1つ又は複数のミニチュアレンズの視野角は、75°以下としてもよく、センサーは、例えば、ミニチュアレンズの焦点距離に基づいて、適切なサイズにされている。センサーチップと1つ又は複数のミニチュアレンズとを含むカメラモジュールは、例えば、約8.5×8.5mm、又は10mm×10mm〜5mm×5mm、又はそれよりも小さい。一部の実施形態では、例えば、1組のミニチュアレンズ211の開口サイズは、約0.8mm〜1.5mmである一方、第1及び第2のリレーレンズ205、209の開口サイズは、約20mm、例えば約30mm〜10mm、又は一部の実施形態では25mm〜15mmとし得る。光学的撮像システムは、後眼部又はより具体的には眼の網膜206から反射された光を集め得る。光は、眼の虹彩の孔(iris opening)及び水晶体207の中心を通過し、及び(後眼部又は網膜の)実像を二次像平面208に形成する。上述の通り、撮像レンズ204は、球面又は非球面の、単一の又は複数のレンズを含んでもよい。一部の実施形態では、二次像平面208は、レンズ205の後側焦点面付近に配置されている。一部の実施形態では、リレーレンズ209は、レンズ209の前側焦点面が同様に二次像平面208付近に配置されるときに、二次像平面208からの像を無限遠に投射する為に使用され得る。CCD、CMOS又は他のタイプのいずれかの形態のそれ自体のミニチュアレンズ211を備える超小型画像センサー210が、光学的撮像システムの光軸に沿って、レンズ209の後側焦点面付近に位置決めされ得る。ミニチュアレンズ211は、複数の光学レンズを含み得る。一部の実施形態では、画像センサー210は、約6.2mm×4.6mm、又は、例えば、約8mm〜4mm×6mm〜3mm又は約7mm〜5mm×5mm〜4mmの活性領域を有する。それゆえ、様々な実施形態では、センサー210の活性領域は、リレーレンズ205、208の開口サイズの約1/4、又は例えばそのサイズの約0.4〜0.2又は0.5〜0.1である。センサー210の対角線はまた、ミニチュアレンズ211の焦点距離の約1.4倍、又は、例えば、焦点距離の約1.6〜0.8倍である。
【0044】
一部の実施形態では、光学的撮像システムは、1組のミニチュアレンズ211に配置される開口212を有する。
図2は、例えば、1組のミニチュアレンズ211を含むレンズ間に、及び超小型画像センサー210の前に位置決めされた開口212を示す。一部の実施形態では、光学的撮像システムの開口212は、1組のミニチュアレンズ211の前に位置決めされる。そのような一部の実施形態では、開口212は、ミニチュアレンズ211とリレーレンズ209との間に配置されるが、おそらくはミニチュアレンズの近くに配置される。ミニチュアレンズ211に関して設計された物体平面は無限遠であり、そのようなミニチュアレンズの使用によって、網膜像を無限遠から画像センサー210にもたらし得る。様々な実施形態では、ミニチュアレンズ211は、円形の光学的な開口(絞り)212を備えて構築され、この開口は、1組のミニチュアレンズのミニチュアレンズ間に配置され得るか、又は、ミニチュアレンズ211の前の開口プレートによって形成され得る。幾つかの実施形態では、そのような個所にある絞り212は、光学収差を少なくする。ミニチュアレンズ211は、網膜206の像を画像センサー210へリレーするだけでなく、開口212が光学的撮像システム全体の開口となるときは、水晶体207の表面付近に光学的撮像システム用の入射瞳を形成し得る。この特別な配置構成は、前眼房(anterior chamber of the eye)及び光学的撮像システムの光学素子からの著しい量の散乱光を除去するのに役立つ。
【0045】
様々な実施形態では、レンズ群211のミニチュアレンズの1つ以上は、例えば、レンズ群211の1つ以上の他のミニチュアレンズに対して、光学的撮像システムの光軸に沿って縦方向に動かされるか又は調整され、1組のミニチュアレンズの光学的な有効焦点距離を変化させ、それにより倍率を変化させ、且つ取得される像の光学ズームを生じるように構成されている。それに加えて、又はその代わりに、レンズ群211のミニチュアレンズは、光学的撮像システムの光軸に沿って、例えば縦方向に動かされるか又は調整され、ミニチュアレンズ群全体211の位置を調整して、光学的撮像システムの有効焦点距離を変化させるように構成されている。様々な実施形態では、それゆえ、撮像システム全体の有効焦点距離を変化させる一方で、ミニチュアレンズ群の焦点距離は不変とさせ、それにより、撮像システムの焦点を調整する。アクチュエータ、例えば音声コイル、圧電、ステッピングモータ又は他のタイプのアクチュエータ又はこれらの組み合わせを使用して、ミニチュアレンズの1つ以上又は全てを縦方向に平行移動させて、1つ又は複数の有効焦点距離を変更させ及び/またズームをもたらし得る。様々な実施形態では、画像センサー210上の網膜像の焦点調整は、同様に、ミニチュアレンズ211の1つ以上を動かす内蔵式焦点調整機構によってもたらされ得る。ここでも、ミニチュアレンズの1つ以上を光軸に沿って縦方向に平行移動させるアクチュエータを用い得る。撮像装置の自動焦点機能は、閉ループ制御機構が実行されるときに、ミニチュアレンズ211内にある同じ機構によって実現され得る。様々な実施形態では、例えば、音声コイル又は他の電気的に制御されたアクチュエータが用いられ、且つ電子的に制御され得る。様々な実施形態では、画像センサー210上での網膜像の焦点状態は、リアルタイムでの複数のレンズ位置に対する画像の鮮明度と比較することによって、決定される。網膜像のサイズはまた、ミニチュアレンズ群の有効焦点距離が調整可能であるときには、ミニチュアレンズ211の光学ズーム機能によって変更され得る。そのような様々な実施形態では、エレクトロニクスを使用して、アクチュエータを駆動し、且つ焦点及び/又はズームを制御し得る。焦点及び/又はズームを変更する為のエレクトロニクスからアクチュエータへの信号は、使用者からの入力及び/又は画像の評価、例えば画質に基づき得る。幾つかの実施形態では、ミニチュアレンズ群の1つ又は複数のレンズの形状又は屈折率は、倍率、ズーム、及び/又は焦点を変える為に位置の調整を変更することに加えて又はその代わりに、変えられ得る。制御電子回路は、そのような形状又は屈折率の変化を駆動し得る。
【0046】
一部の実施形態では、撮像システムが2つの別個のモジュール:前側撮像モジュール及び主モジュールに構築されるとき、第2の光学窓213が設置され得る。光学窓213及び撮像レンズ204は、取り外し可能な前側撮像モジュール内に位置決めされる。画像センサー210は、主モジュール内に位置決めされる。前側撮像モジュールは、主モジュールから取り外すことができる。第2の光学窓213は、取り外し可能な前側撮像モジュールの後部分から露出され得る。外部の環境からオプティクスを密封し、特にリレーレンズ205の面上に、画像で見える可能性がある埃が堆積しないようにする。そのような窓213はまた、取り外し可能な前側撮像モジュールがオートクレーブ内にある場合には、殺菌処理中に水分を断ち得る。同様に、主モジュールに第3の光学窓214も設置されて、オプティクスの残りの部分を埃から密封し得る。第3の光学窓214は、主モジュールの前部分から露出され得る。それゆえ、撮像装置は、2つの部品に分けられ、様々な実施形態では、これら部品は、2つの光学窓213及び214の個所又はそれらの間の個所で接合し得る。
【0047】
図2は、他の図面のように、例示的な光学設計を示す。それゆえ、例えば、各レンズにおけるレンズ素子又は光学部品の数、並びにそれらの形状、配置、構成、及び配置は、変化し得る。例えば、
図2に、第1のリレーレンズ205を、一方は凹外面及び他方は凸外面の接合型二枚レンズとして示し、このリレーレンズは、1つの接合型二枚レンズと、1つの空隙のあるシングレットレンズを含む一群のレンズを含み得る。しかしながら、様々な実施形態では、1つ以上の光学素子は、リレーレンズ205などのリレーレンズの機能をもたらす為に含まれる。
【0048】
光学設計の別の実施形態を
図3に概略的に示す。この代替的な実施形態では、光学窓302、撮像レンズ304、及びリレーレンズ305を含む光学的撮像システムは、
図2に示すものと同様に動作するが、
図3に示すように、より狭い視野の像を生成する。撮像装置の前部は、
図2に示すものとは異なる一方、撮像システムの残りの部分は、
図2に示すものと同じである。それゆえ、
図2に209、210、211、212、213及び214として示す構成要素は、
図3に309、310、311、312、313、及び314として示す構成要素とそれぞれ同じである。幾つかの他の実施形態では、異なる性能特徴を有する、特別な特徴又は設計を備える、異なる光学的撮像システムが使用され、及び/又は異なる眼又はさらには被検体、例えば、大人の眼、馬の眼、犬や猫の眼、及びウサギの眼などで撮像装置を使用できるようにし得る。
【0049】
図4は、三次元眼撮像装置の一実施形態を概略的に示す。接触型光学窓402が眼401の角膜403に配置されると、網膜406は撮像され得る又は写真を撮られ得る。網膜からの光が眼の水晶体407の中心を通過した後、網膜の実像が、撮像レンズ404及び第1のリレーレンズ405によって二次像平面408に形成される。第2のリレーレンズ409の前側焦点面が、二次像平面408付近に配置される。
図2と同様のミニチュアレンズ431及び432及び画像センサー441及び442をそれぞれ含む2つの撮像モジュール411及び412は、第2のリレーレンズ409の後側焦点面付近に配置される(焦点面の一方は、ビームスプリッター410によって折り返される)。ビーム分割装置410を使用して、撮像モジュール411及び412に、それぞれ、左チャンネル及び右チャンネルの2つの別個の光路を提供する。様々な実施形態では、光軸413、414を有するモジュール411及び412は、ビームスプリッター410によって眼の方へ向けられ、光軸が、平行であるが、第2のリレーレンズ409とビームスプリッター410との間を固定距離だけ離間されるようにする。これらの軸413及び414は、眼、例えば、網膜及び/又は後眼部で収束する為、内側に角度が付けられ、且つ撮像システムの光学窓402及び/又は入射瞳において収束する。それぞれの撮像モジュール411、412の個々の光学的な開口451、452は、それぞれの光路において、光学レンズによって、開口から眼まで後方にリレーされ、それにより、水晶体407付近に2つの入射瞳を形成する。
図4の差込図は、2つの入射瞳415、416の側面図を示し、それら入射瞳は、眼の虹彩の孔417の中心近くに配置され、且つそれぞれ、光学的な開口451及び452の像である。
【0050】
一部の実施形態では、光軸413、414の延長線は、平行ではなく、最終的には、眼の網膜406に収束し、且つ撮像レンズ404及び光学窓402の前方側で、それらの間に小さな収束角418を生じる。撮像モジュールにおいて光軸413、414間が離れている量が、収束角418を決定する。収束角418は、記録された3次元画像の立体感を決定する。様々な実施形態では、撮像システムが正しく較正された後、網膜画像の焦点状態は、2つの画像センサー441及び442上に形成され且つそれによって記録される2つの画像422及び423を重ね合わせることによって、調整され得る。例えば、スクリーン枠421に示すように、様々な実施形態では、2つの画像422及び423の中心の特徴が、完全に重ならない場合、画像は、焦点がずれている。2つの画像のディスパリティを検出する為のソフトウェアと閉ループ制御機構とを使用することにより、網膜画像の最良の焦点は、2つの画像が少なくとも実質的に又は一部の実施形態では完全に互いに重なるようにすることによって、迅速且つ正確に達成され得る。上述の通り、アクチュエータは、撮像モジュール411、412の一方又は双方において1つ以上のレンズ、例えば1つ以上のミニチュアレンズ及び/又は光学センサーの縦方向位置を変更することによって焦点を調整する為に、用いられ得る。アクチュエータの運動は、獲得した画像データを評価する1つ以上のフィードバック信号によって制御されるエレクトロニクスによって駆動され得る。上述の通り、様々な実施形態では、アクチュエータは音声コイルを含み得る。例えば、左の画像の動脈/静脈が右の画像の同じ動脈/静脈の左側又は右側のいずれに配置されているかに関わらず、2つの画像における同じ特徴の相対位置の評価は、焦点調整の方向を決定する為に使用され得る。各画像センサーの位置は予め較正される為、個々の画像は、2つの画像が完全に重なるとき、焦点が合っている。取り込んだ立体像が3次元スクリーンに表示されるとき、使用者は、後眼部にある物体の深さをはっきりと見ることもある。それゆえ、様々な実施形態は、3次元ディスプレイを含む。前述の実施形態と同様に、光学窓419、420は、それぞれの前側撮像モジュール及び主モジュールに、それらの間の接合部において含まれて、埃を防止し、且つ撮像装置をオートクレーブ準備状態にするように構築し得る。
【0051】
異なる手法を使用してビームを分割でき、それゆえ、ビーム分割装置410は、異なるタイプの光学素子及び/又は配置構成を含み得る。一部の実施形態では、装置410は、適所に挿入され且つ迅速にそこから取り外されるか又は折り畳まれてバックアップするように構成された全反射ミラーを含み得る。
図4に示す位置では、眼からの光は、撮像モジュール412に導かれる。1つ以上の像がモジュール412によって撮影された後、装置410は、その以前の位置から引っ張りあげられるか又は引き上げられるかのいずれかとし、光がリレーレンズ409から撮像モジュール411に入射するようにし得る。その結果、2つの像は、様々な動作が同期するとき、連続的に及び迅速に2つの画像センサーによって記録される。一部の実施形態では、装置410は、互いに横方向に配置される透明セクション410a及び反射セクション410bを含み、且つそれらに分割される。そのような様々な実施形態では、透明セクション410aと反射セクション410bとの間の境界線は、撮像システムの光軸の中心と整列され得る。眼からの光は、モジュール411に到達する前に、装置410の透明セクション410aを通過し得る一方、モジュール412に至る光は、反射セクション410bによって反射され得る。ここで、両画像センサーのシャッター(もしある場合)が、同時に像を撮影するように同期され得る。他の実施形態では、2つの撮像モジュール411、412は、並んで、及びそれらの光軸が2つの光学的な開口の適切な分離と平行となるように配置され、立体又は3次元効果をもたらし得る。撮像モジュール411、412の光軸は、並行して配置され得るが、網膜には小さな収束角がもたらされ得る。それゆえ、これらの光軸は、内側に角度が付けられ、且つ撮像システムの光学窓402及び/又は入射瞳において収束し得る。第1のリレーレンズ405の屈折力は、光学窓、入射瞳、及び眼(例えば、網膜)でのこれらの光軸のそのような収束のほとんどに寄与し得る。様々な実施形態では、収束角は約6.5°以下であり、且つ、例えば8°又は7°〜3°、4°、又は5°に及び得るか、又はそれらの任意の組み合わせ、並びにそのような範囲外とし得る。一部の実施形態では、固定されているが、部分的に透過性、部分的に反射性のビームスプリッター410を用いて撮像光を分割し、それぞれの撮像モジュール411及び412の方向に向けてもよい。
【0052】
一部の実施形態では、立体撮像配置構成の使用はまた、網膜画像の画質を改良する為に、より高度な技術の実装を可能にし得る。様々な実施形態では、例えば、ソフトウェアを使用して、2つの立体像における、疑わしいアーチファクトの分離を解析する。この測定された分離は、網膜で観察された特徴の分離と比較され得る。分離の差が、硝子体にある物体の、網膜までの距離に直接関係する。分離のこの差が一定の基準よりも大きい場合、像から除去される可能性があるアーチファクトが存在する。
【0053】
第1及び第2の立体カメラからの像に示される特徴(アーチファクト)の分離は、網膜にそのような像の特徴を生じた物体からの距離に関係し、これは、この場合、立体カメラの収束点である。網膜から遠いほど、分離は大きくなる(水平方向において、又は2つのカメラを分離する軸に沿って)。換言すると、物体が正確に収束平面、例えば、網膜にある場合、2つの像の特徴は、第1及び第2の立体カメラからの2つの像が互いに重ね合わせられるとき、全く同じ箇所にある。像のコンボリューション、基準点のトラッキング又は他の手法などの好適な画像処理技術を使用することによって、像が重ね合わせられるときに分離を明示する、第1及び第2の立体カメラによって同時に撮られた像における共通の特徴を識別でき、且つ分離を測定できる。物体が、第1及び第2の立体カメラの軸が収束する平面(例えば、収束平面)から離れていると判断される場合、アーチファクトは、収束平面(例えば、網膜)から離れた距離、物体の像の焦点がぼけていると判断され得る。これらの物体は、例えば、水晶体などからの散乱光とし得る。それゆえ、これらの像の特徴は、画像処理によって除去され得る。別のカメラからの情報を使用して、像の特徴が1つのカメラの像から除去された像の領域を埋め得る。例えば、2つのセンサー441、442によって取得した2つの像からの情報は、十分である必要がある。2つの像のそれぞれの除去した部分は、異なる個所である。それゆえ、像の一方からアーチファクトを除去した後、アーチファクト除去後のその像の欠けた部分は、他方の像からの情報又は像の一部分によって埋められ得る。他方の像上でも、そこからアーチファクトが除去されるときには、同様の手法が実施され得る。そのようなアーチファクトは、水晶体からの不必要な反射、又はヘーズを含み得る。処理エレクトロニクスは、そのような画像処理性能を提供する為に用いられ得る。
【0054】
図5(A)は、眼撮像装置の様々な実施形態において用いられる光調整素子を概略的に示す。高画質の画像を獲得する為に、撮像経路を避けながらも、自然に開いている眼の適切な部分を通して適切な照明がもたらされる。特に、照明は、瞳孔の周辺領域を通ってもたらされる。この手法は、瞳孔の中心部分からの後方散乱を低減させ、この後方散乱は、網膜から反射し且つ同様に瞳孔を通過する光によって獲得した網膜の画像を低下させる。眼は、それ独自の特別な光学系を備える複雑な生体器官であり、眼からの散乱及び反射は、その小さな開口と組み合わせて、高画質の画像を獲得することを非常に困難にする。特に、眼からの反射及び散乱はグレア及びヘーズの原因となり、それにより、眼撮像装置によって取得された画像を見えにくくする。それゆえ、広視野の後眼部からの画像は、強いヘーズ又はグレアの層を示すことが多い。この問題は、特に、眼に暗い色素沈着のある患者にとっては深刻である。しかしながら、本明細書で説明したように、眼の幾つかの領域を通して照明をもたらすことによって、この後方散乱及び反射、及びその結果生じるヘーズ及びグレアを低減できる。
【0055】
光は、光源(
図5(A)には図示せず)から放出され、且つ光学窓501の周辺部分509の後ろ側に位置決めされた光学的な光調整素子506に入射し得る。
図5(C)は、光調整素子の斜視図を概略的に示す。光調整素子506は、撮像レンズ504の周りに又はその周囲に配置されるように構成される中空のリング状本体を有する。特に、リング状本体は、撮像レンズ504又はその一部分が配置され得る開放領域を有する。光調整素子は、光が撮像レンズ504の外側辺りから眼まで伝搬するようなチャンネルをもたらすように、構成される。光調整素子は、中心軸540、前面522及び後面503に対応する前端及び後端を有する。光調整素子はまた、内側面及び外側面を有する。内側面508は、撮像レンズ504に最も近く、且つ撮像レンズ504が配置される内側開放領域を規定する。
図5(A)及び
図5(D)に示すような様々な実施形態では、内側面508はマルチセグメント面を含む。一部の実施形態では、外側面はマルチセグメント面を含む。マルチセグメント面の異なるセグメントは、異なる形状など、異なる特徴を有する。一部の実施形態では、異なるセグメントは、異なる曲率及び/又は傾斜角度を有する。異なるセグメントはまた、異なるテクスチャー、その上のコーティングを有し得るか、又は異なる材料を含み得る。しかしながら、幾つかの実施形態では、異なるセグメントは、そこに入射する光を異ならせて、例えば、異なる方向に反射及び/又は屈折させる為に、異なる形状を有する。
【0056】
図5(C)に示すように、光調整素子の本体は、光透過性の又は光学的に透明な固体材料を含む、中空の円錐台形状の固体構造を含み得る。しかしながら、幾つかの実施形態では、光調整素子は不透明な材料を含む。それゆえ、光調整素子は、ガラス、プラスチック、セラミック、金属又はこれらの組み合わせを含み得る。他の材料も用いられ得る。この形状は、中空且つリング状で円錐台形状(frusto−conical)であると特徴づけられ得る。前面及び後面、並びに長さ方向に対して直角の横断面は、円形リングの形状にある。後面は、横方向範囲、例えば、内側半径及び外側半径が、前面よりも大きい。
図5(D)は、幾つかの他の実施形態における光調整要素の断面図を示す。
図5(A)及び
図5(D)は、幾つかの実施形態における光調整素子の断面図を示すが、光調整素子は、光調整素子の中心軸540の周りで回転対称とし得る。様々な実施形態では、マルチセグメント面の各セグメントは、環状であり、及び中心軸の周りで対称的である。様々な実施形態では、光調整要素は、中空の回転対称リングであり、リングの内面は、1つの平滑面の代わりに異なるセグメントを含む。
【0057】
上述の通り、光調整素子の面の少なくとも1つは、複数の反射及び/又は屈折セグメントを有するマルチセグメント面を含む。マルチセグメント面の異なるセグメントは、異なる向き、異なる形状、異なるコーティング、又は任意の他の異なる構成を有し得る。一部の実施形態では、マルチセグメント面のセグメントのサイズは、中心軸の方向に沿って0.05mm又は0.1mm〜1mm又は2mm変化する。セグメントのサイズが他の値であることも可能である。一部の実施形態では、1つの光調整素子におけるセグメントの総数は、3以上であるが、10、又は20未満である。他の個数のセグメントも可能である。様々な実施形態では、セグメントの大部分は、反射セグメント(例えば、反射率が少なくとも80%、90%、95%、99%、又は100%及びそれらの間の範囲である)を含み、光源からの光を眼まで反射させる。様々な実施形態では、マルチセグメント面は、実質的に鏡面反射面を含む。それゆえ、様々な実施形態では、マルチセグメント面は、微細構造の屈折型ディフューザーを含まない。複数の反射面セグメントは、光の正確な指向性制御をもたらすように構成されている為、様々な実施形態では、光調整素子は、屈折型ディフューザーよりも高いエネルギー効率を有するように構成されている。幾つかの実施形態では、例えば、光調整素子の効率は、50%、60%、70%又はそれよりも高いか、又はそれらの間の範囲である。
【0058】
光調整素子は、マルチセグメント反射・屈折面に異なるセグメントがある結果、光源から受けた光を異なる部分に分布させ得る。一部の実施形態では、マルチセグメント光調整素子から反射される光源からの光は、マルチセグメント面の内部全反射及びおそらく屈折によって、異なる部分への光に分布される。一部の実施形態では、光調整素子は、例えばマルチセグメント面の内部全反射及び屈折によって、光源からの光を異なる部分へ分布させる。光調整素子は、光を伝搬する為の光チャンネル530を提供する。
図5(A)及び(D)に示すような様々な実施形態では、光チャンネル530は、光調整素子の内面508と、撮像レンズ504の外面又は側壁505とによって形成される。一部の実施形態では、この中空の外部チャンネル530は、光源から光を受け且つ光を眼の方向に向けるように構成される。光チャンネル530は、外部光チャンネルであると考慮され得る。なぜなら、このチャンネルは、光調整素子の本体の内面508と、撮像レンズ504の側面との間の空間に形成される為である。他の実施形態では、光チャンネルは、光調整素子の本体の2つの側面間に形成され、且つ内部光チャンネルと呼ばれ得る。いずれの場合も、チャンネルを形成する面の少なくとも一方は、マルチセグメント面を含み得る。そのようなマルチセグメント面は、所望の方法で光を眼に分布させ得る。様々な実施形態は、外部光チャンネル及び内部光チャンネルの双方を含む。
【0059】
図5(A)及び
図5(D)に示す実施形態では、光調整素子は、光の第1の部分を、光チャンネルの内縁から、光学的撮像システムの光軸を含む眼の網膜の第1の領域の方向に向けるように構成されている。様々な実施形態では、第1の領域は、光学的撮像システムの視野の3分の1を含む。光学的撮像システムの光軸が眼の光軸と整列されるとき、第1の領域は、眼の網膜の中心領域である。様々な実施形態では、光調整素子は、光チャンネルの内縁から射出する光の50%、60%、70%及び80%超を網膜の第1の領域の方向に向けるように構成されている。光調整素子はまた、光の第2の部分を、光チャンネルの外縁から眼の網膜の第2の領域の方向に向けるように構成され、この第2の領域は、光軸から離れ且つ光が射出される光チャンネルの外縁とは光軸の反対側にある。第2の領域は、光軸から、撮像システムの視野の3分の2よりも遠い。光学的撮像システムの光軸が眼の光軸と整列されるとき、第2の領域は、網膜の周辺領域である。様々な実施形態では、光調整素子は、光チャンネルの外縁から射出する光の50%、60%及び70%超を網膜の第2の領域の方向に向ける。様々な実施形態では、光の第1の部分は、光学的撮像システムの光軸と、+10度〜−30度の角度を形成し、及び光の第2の部分は、光軸と、−30度〜−90度の角度を形成する。この場合、プラスの度は、
図5(A)に示す光軸から上方に移動する光に対応し、及びマイナスの度は、光軸から下方に移動する光に対応する。様々な実施形態では、光学窓の光軸の方向は、中空の円錐形固体構造の中心軸540と同じであり、及び幾つかの実施形態では、2つの軸は整列され得る。様々な実施形態では、光調整素子は、光チャンネルの内縁から射出する光の50%、60%、70%及び80%超を方向付け、光学的撮像システムの光軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬するように構成されている。様々な実施形態では、光調整素子は、光チャンネルの外縁から射出する光の50%、60%、及び70%超を、光軸に対して−30度〜−90度の第2の角度で方向付けるように構成されている。
【0060】
図5(A)に示すように、様々な実施形態では、光調整素子は、角膜及び光学窓において、光学的撮像システムの撮像経路外に光を向けるように構成されている。その結果、撮像経路にある角膜及び光学窓から生成される後方散乱が少なくなる。それゆえ、センサーにリレーされる網膜の像は、ヘーズ及びグレアを低減させた。
【0061】
同様に
図5(A)及び
図5(D)に示すように、様々な実施形態では、眼撮像装置は、光調整素子506のマルチセグメント面508と撮像レンズ504の側面との間に形成された中空の外部光チャンネル530を含み得る。光調整素子506は、光反射(及び潜在的には屈折)マルチセグメント面を含み、そのマルチセグメント面の反射、例えば内部全反射(及び潜在的には屈折)によって、光源からの光を異なる部分に分割し得る。マルチセグメント面508は、撮像レンズ504の側面から適切な間隔で浮かされて、外部光チャンネル530を形成し得る。幾つかの実施形態では、光調整素子の内面及び撮像レンズの外面は、3.0mm、2.5mm、2.0mm、01.5mm、1.0mm又は0.5mm以下であり且つゼロを上回るか、又はそれらの間の範囲、例えば、本発明の幾つかの実施形態では、3.0〜2.0mm又は2.5mm〜1.5mmなどだけ、離間している。これらの範囲外の分離も可能である。様々な実施形態では、撮像レンズ504の側面は、光吸収材料の第1の層又はコーティングと、吸収性コーティングの上に、光反射材料505の第2の層又はコーティングとを含む。そのような多層コーティングによって、撮像レンズ504内の迷光を強く吸収する一方、コーティングの別の側面から照明光を反射させる。しかしながら、他の構成が可能である。
【0062】
それゆえ、引き続き
図5(A)及び
図5(D)を参照して説明すると、様々な実施形態では、光は、透明な窓から遠い光チャンネルの後部分に入射する。この光は、光チャンネルを通って伝搬し、おそらく撮像レンズの被覆された側壁及び光調整素子のマルチセグメント内面から反射される。光チャンネル内の光は、透明な窓に近い光チャンネルの前方部分に伝搬し、及び光チャンネルから射出し得る。
【0063】
様々な実施形態では、複数回の反射(及び、例えば、透過性セグメント507における、潜在的には屈折)の後、光の一部分が、外部光チャンネルの外縁509(例えば、5(D)参照)、光学窓501及び角膜502を通って、及び、眼の網膜の第2の領域510上まで伝搬され、この第2の領域は、光軸から離れており、且つ光チャンネルの外縁とは光軸の反対側にある。第2の領域510は、光軸から、撮像システムの視野の3分の2よりも遠い。眼が光学的撮像システムの光軸と整列されるとき、第2の領域510は、網膜の周辺領域である。この光は、光調整素子の内面から反射した後、チャンネルを射出する。例えば、光チャンネルを射出する前の最後の反射は、光調整素子の内面からである。光チャンネルの外縁から放出された光の部分509aは、光学窓の光軸及び/又は光調整素子の中心軸540に対して−30〜−90度で方向付けられ得る。様々な実施形態では、光チャンネルの外縁からの光のほとんど、例えば光の50%、60%、70%、80%、90%、95%以上又はそれらの間の範囲が、光学窓の光軸及び/又は光調整素子の中心軸540に対して−30〜−90度などで周辺部分の方向に向けられる。
【0064】
光の別の部分は、その内縁511で光チャンネルから射出し、且つ光学窓501、角膜502を透過させられ、及び光学的撮像システムの光軸を含む眼の網膜の第1の領域512に入射する。第1の領域は、光学的撮像システムの視野の3分の1を含む。一部の実施形態では、眼が光学的撮像システムの光軸と整列されるとき、第1の領域512は、網膜の中心部分である。この光は、撮像レンズの外面から反射した後、チャンネルを射出する。例えば、光チャンネルから射出する前の最後の反射は、撮像レンズの外側壁面からである。様々な実施形態では、光チャンネルのリング内縁から放出された光の部分は、光軸に対して+10度〜−30度で方向付けられ得る。様々な実施形態では、光チャンネルの内縁511からの光のほとんど、例えば光の50%、60%、70%、80%、90%、95%以上又はそれらの間の範囲は、光軸に対して+10度〜−30度などで中心部分の方向に向けられる。
【0065】
図5(A)に示すように、様々な実施形態では、マルチセグメント面の設計並びに光チャンネル511の内縁の位置は、この領域から放出された光が、検査中に、眼の虹彩が広げられても広げられなくてもよいが、眼の虹彩513の縁によって遮断されないようにされている。さらに、様々な実施形態では、マルチセグメント面及び光調整素子は、この光が、瞳孔の中心箇所よりも瞳孔の周辺箇所においてより多く眼の瞳孔を通過するように構成されている。一部の実施形態では、例えば、光調整素子からの光のほとんどは、光学的な撮像経路への入射照明が後方散乱する可能性を低下させる為に、光学的な撮像経路に対応する領域内にある瞳孔を通過しない。一部の実施形態では、この光の量は、85%、90%、又は95%超、又はそれらの間の値である。多くの場合、眼は、眼の検査中、薬物を使用して広げられる。そのような場合には、瞳孔は、新生児では6〜8mm、未熟児ではおそらく4mm又は子供では5mmとし得る。対照的に、様々な実施形態では、光学的撮像システムの入射瞳は約1〜2mmである。それゆえ、幾つかの実施形態では、光調整素子からの光のほとんどは、瞳孔を通って、又は眼撮像システムの光軸又は光調整素子の中心軸から少なくとも2mm又は2.5mm〜3mm又は3.5mmの距離、光学的撮像システムの入射瞳を通り過ぎて、伝搬する。一部の実施形態では、この光の量は、80%、90%、95%、97%、99%超、又はそれらの間の値である。それゆえ、この照明光は、撮像システムの入射瞳(直径1〜2mmとし得る)の遥かに外側の箇所にある眼中へと伝搬し、且つごく少量のみが、もしある場合、網膜の方へ、光学的撮像システムの入射瞳を通過する。照明配置構成をさらに示す為に、
図5(A)の差込図の1つとして、光学窓501の正面図が提供されており、ここでは、光チャンネルの内縁からの光が光リング511aを形成し、及び外縁からの光が、より大きな光リング509aを形成する。光学窓501の中心部分517は、撮像光として網膜から戻ってくる光の為の光路として取っておかれる。光学窓での照明条件を実証する為に、光学窓上での光強度(I)のプロファイルを
図5(B)に概略的に示す。
図5(A)及び
図5(B)に示すように、照明経路及び撮像経路は、本質的に光学窓501において分けられている。
【0066】
上述の通り、一部の実施形態では、光学的撮像システムは、眼の水晶体付近に入射瞳を形成する。
図5(A)の他の差込図に水晶体の前面の正面図も示し、ここでは、入射瞳515は虹彩513の中心付近にある。光チャンネルの外縁及び内縁509、511双方からの照明光は、光学的撮像システムの入射瞳515の外側である領域516に入射し、及び角膜上又は光学窓(例えば、その前面は、眼に最も近い)にある円形領域、及び光学窓の光軸付近にある入射瞳には入射しない。それゆえ、様々な実施形態では、光調整素子からの光のほとんど(例えば50%を上回る値)は、この光が網膜に伝搬するとき、撮像システムの入射瞳内には入射しない。一部の実施形態では、この値は、少なくとも70%、80%、85%、90%、又はそれらの間の値である。同様に、様々な実施形態では、光調整素子からの光のほとんど(例えば50%を上回る値)は、この光が網膜まで伝搬するとき、角膜又は光学窓(例えば、その前面は、眼に最も近い)において撮像システムの光路に入射しない。一部の実施形態では、この値は、少なくとも70%、80%、85%、90%、又はそれらの間の値である。水晶体の前面に対する照明条件を実証する為に、照明光の光強度(I)のプロファイルをまた、
図5(B)に概略的に示す。そのような光学的配置構成は、角膜、光学窓(例えば、その前面は、眼に最も近い)、及び水晶体の前面上の、及び一部の実施形態では、撮像システムの入射瞳における、撮像経路と照明経路との間の分離を生じ、及び反射光及び散乱光が撮像経路に、及び最終的には画像センサーに入るのを低減させるか又は防止する。
図5(B)に示すように、照明ゾーン516と入射瞳515との間には小さな境界領域が形成される為、クロストークをさらに低下させる。境界領域の幅は、0.5mm未満である。上述の通り、光チャンネルの内縁511aからの照明光は、網膜の中心部分に投射される一方、外縁509aからの光は周辺領域に投射される。様々な実施形態では、光学窓501の2つの光リング509a、511aからの光は、網膜に照明用の重なり領域を生じ、及び比較的均一な照明条件を形成し得る。
【0067】
図示の通り、様々な実施形態では、光学窓は、撮像レンズの前方に、及び光調整素子の前方に配置される。幾つかの実施形態では、光学窓は、組立の最中、ハウジングの内側から(例えば、前方、眼側の方向とは反対の後方向から)取り付けられ得る。一部の実施形態では、光学窓のサイズは、光学窓の周辺部分が、光調整素子の前方に及び前に延在するようにされる。そのような様々な実施形態では、眼の方へ向けられる光調整素子からの光は、光学窓の周辺部分を通って眼まで透過され得る。幾つかの実施形態では、光学窓のサイズは小さく、及び眼の方へ向けられた光調整素子からの光は、光学窓の周辺部分を通って眼まで透過されない。
【0068】
図5(D)は、マルチセグメント面として示す光調整素子の内面と撮像レンズの外側壁とによって形成された外部光チャンネルを示す、光調整素子の別の実施形態の断面図を概略的に示す。中空の円錐台形状の素子506は、光透過性の又は光学的に透明な材料を含み得る。その面の一部分は、光学的に研磨され得る。一部の実施形態では、面507は、被覆されないままとしても、又は光の透過性を高めるコーティングによって被覆されてもよく、及び屈折によって光の向きを変える可能性を有し得る。面508の複数のセグメント519、520、521、及び522が、光反射性コーティングによって被覆され得る。面のセグメント521は、異なる実施形態の他のセグメントでそうし得るように、球曲面又は非球曲面の形状にあるとし得る。光源からの光は、光調整素子506と撮像レンズ504の反射面505との間に形成された外部光チャンネルに入射し得る。光の一部は、反射面519によって遮断及び反射され得る。光の一部は、最初に面505によって反射されてから、面のセグメント520によって反射され、その後、面505によって二度目の反射をされ、最終的に、光チャンネルの内縁511から放出され、且つ眼及び撮像システムの光軸付近で網膜の中心領域に投射され得る。面505によって反射されてから面521によって反射され得る光の一部は、光チャンネルの外縁509から放出され、且つ眼及び撮像システムの光軸を横切って、網膜の周辺領域に投射され得る。様々な実施形態では、面505によって一度のみ反射されてから光チャンネルを射出し得る光の一部分は、最終的に、中心領域と周辺領域との間で網膜上に投射され得る。光線追跡シミュレーションを使用して、そのようなマルチセグメント面を設計できる。
【0069】
図5(C)及び
図5(E)は、例えば、複数の間隙によって離間した複数のセクション又は部品を含む光調整素子を概略的に示す。光調整素子は、下記で説明する順次的な照明方法において照明を増強するように構成されている。
図5(E)に示すように、複数の間隙518又は障壁を使用して、光調整素子を複数のセクションに分ける。障壁は、光チャンネルの内側に光遮断(例えば不透明)リブ又は部分、又は光調整素子の内面に光吸収条片又は部分を含み、同じ光学的効果を有する。例えば、光調整素子は、4つの同じ大きさのセクションを含み得る。セクション間の分離によって、光が光調整素子の1つのセクションに別のセクションから入射しないようにする。これらの分離は、空隙を含んでよいし、又は不透明な材料などの材料で埋められてもよいし、又はそれらの組み合わせでもよい。様々な実施形態では、セクションの位置及び数は、順次的な照明方法において使用される発光素子の数に対応し得る。例えば、
図5(C)及び
図5(E)に示す光調整素子の配置構成は、4つの発光素子を備える照明システムと連携するように構成されている。光調整素子は、4つのセクションを有するように示すが、光調整素子は、それよりも多い又は少ないセクション又は部品を含んでもよい。
図5(E)では同じ大きさのセクションを示すが、一部の実施形態では、大きさの異なるセクションを使用してもよい。また、
図5(E)は、4つの完全に別個の部品を示すが、一部の実施形態では、細長いスリットがセクションを分離するが、それにもかかわらず、光調整素子は、単一の単体部品を含んでもよく、4つのセクションは、セクションを別個の部品に完全には分けないスリットによって規定されている。同様に、様々な組み合わせを用い得る。例えば、光調整素子は2つの部品を含み、それら部品はそれぞれ、そのようなスリットを有し、それにより、部品毎に2つの別個のセクションで、合計4つのセクションを提供してもよく、及び他の形態も可能である。
【0070】
光調整素子は、多くの異なる形態を取り得るが、様々な実施形態では、それでも、同じ又は同様の結果を生じる。光調整素子の一部の実施形態は、
図6(A)及び
図6(B)に概略的に示す。光調整素子605は、2つの側面、内面641及び外面642を備える固体の光透過性又は透明な材料(ガラス又はプラスチックを含み得る)を含み、内面及び外面のうちの少なくとも一方はマルチセグメント面を含み得る。光調整素子605は、固体の光学的に透明な材料の2つの側面641、642によって形成された光チャンネル630を含み、ここでは、内面641は、撮像レンズの側面に接触し得る。光調整素子605内のこの光チャンネル630は、内部チャンネルと称し得る。光源からの光は、固体の光学的に透明な材料内の内部光チャンネルを移動する。マルチセグメント面は、反射セグメント及び屈折セグメントの双方を含み得る。幾つかの実施形態では、2つのセグメント606及び608は、光反射性コーティングで被覆されている一方、残りのセグメント607は研磨され、且つ光透過性である。固体の光学的に透明な材料の屈折率が、周囲の1つ又は複数の媒質と比べて十分に高い場合、様々な実施形態では、光が内部全反射によって反射さ得る為、セグメント606又は608上に反射性コーティングは用いられなくてもよい。それゆえ、本発明の幾つかの実施形態では、光調整素子の内面及び撮像レンズの外面は、0.3mm、0.2mm、0.15mm、0.1mm、又は0.05mm以下であり且つゼロを上回るか、又はそれらの間の範囲、例えば、0.3〜0.1mm又は0.15mm〜0.05mmなどの厚さを有する空隙だけ、離間している。これらの範囲外の分離も可能である。様々な実施形態では、撮像レンズの外側面604は光吸収材料で被覆されて、迷光及び/又は反射材料を吸収する。光チャンネル要素及び撮像レンズのいずれか又は双方とも、反射及び/又は吸収をもたらす1つ以上のコーティングを含み得る。
【0071】
様々な実施形態では、光源が光調整素子605に配置されるか、又は光が、レンズ、光ファイバー、又は他のデバイスを使用して光調整要素の方向に向けられるとき、光源からの光は光調整素子605に入射する。光の一部は、面608の反射セグメント607の縁によって遮断され得る。様々な実施形態では、光の大部分は、2つのマルチセグメント面606及び608によって形成された内部光チャンネル630に入射する。例えば、面606は、面の2つのセグメント641及び643を含み得る。幾つかの実施形態では、面606によって反射されてから面608によって反射され、その後再度面606によって反射される光の部分は、光チャンネルの内縁611付近で射出し、且つ光学窓601及び角膜602を通過した後で、網膜の第1の領域612に投射される。一部の実施形態では、面606によって反射されてから面608によって反射される光の部分は、光調整素子605の外縁609で射出し、且つ眼及び撮像システムの光軸614を横切って網膜の第2の領域610を照明する為に使用される。反射面606によって一度のみ反射される光の部分は、第1の領域と第2の領域との間の網膜に投射され得る。様々な実施形態では、眼の網膜の第1の領域は、光学的撮像システムの光軸を含む。この第1の領域は、光学的撮像システムの視野の3分の1を含み得る。光学的撮像システムの光軸が眼の光軸と整列されるとき、第1の領域は、眼の網膜の中心領域である。眼の網膜の第2の領域は、光軸から離れており、及び光が射出される光チャンネルの外縁から光軸の反対側にあるとし得る。第2の領域は、光軸から、撮像システムの視野の3分の2よりも遠い。光学的撮像システムの光軸が眼の光軸と整列されるとき、第2の領域は、網膜の周辺領域である。幾つかの実施形態では、角膜及び眼の水晶体の前面上の照明及び撮像経路の光学的配置構成は、
図5(A)及び
図5(B)に示すものと同様である。一部の実施形態では、内部光チャンネルを含む光調整素子は、
図5(E)に示すようなものなど、複数のセクション(及びおそらくそれらの間の間隙)を含むマルチ部品の装置を含み、順次的な照明方法を使用するとき、よりよく照明する。
【0072】
図7(A)に、中空の外部光チャンネル及び固体の内部光チャンネルを提供する光調整素子の一部の代替的な実施形態を概略的に示す。
図7(B)は、マルチセグメント面を備える光調整素子706の別の実施形態の拡大図を示す。中空の外部光チャンネル730は、撮像レンズの側面によって形成された内側反射面705と、光調整素子706を形成する光学的に透明な材料の内面上の外側マルチセグメント面707、715及び708とを含む。光調整素子706は、内側マルチセグメント面707、715及び708及び外側マルチセグメント面を有する光学的に透過性又は透明な材料を含む本体を含み、内側マルチセグメント面と外側マルチセグメント面は、一緒に内部光チャンネル731を形成する。様々な実施形態では、内側マルチセグメント面は、反射性コーティングで被覆された面707及び715の複数のセグメントを含み、面が、両面から反射されるようにする。一部の実施形態では、反射性コーティングは、光調整素子の屈折率が低く、全内部屈折が十分でないときに、用いられ得る。反射性コーティングはまた、屈折率が高いときに用いられ得る。さらに、一部の実施形態では、光調整素子又はその複数の部分は吸収材料で被覆され、迷光を低減させる。幾つかの実施形態では、吸収性コーティングは、光調整素子の屈折率と同様の屈折率を備え且つ黒色の吸収色素が添加されたエポキシを含む。マルチセグメント面の残りのセグメントは、光学的にクリアに研磨される。撮像レンズの側面は、光吸収材料704の第1の層と、その上の光反射性コーティング705の第2の層とを有する。吸収性コーティング704を使用して、撮像レンズ内の迷光を吸収する一方、反射性コーティング705を使用して、外部光チャンネル730内を伝搬する光を方向付ける。
【0073】
光調整素子706に入射後、光源からの光の一部は、光調整素子706の屈折セグメント708を通過し、且つ2つの反射面705及び707によって複数回反射される。様々な実施形態では、光の一部分は、撮像レンズ上の被覆された外側壁面705によって最初に反射され、その後、光調整素子の内側マルチセグメント面707によって反射されてから、及び撮像レンズ上の被覆された外側壁面705によって再度反射され、外部光チャンネル730の内縁711付近で射出し、及び最終的に、網膜の第1の領域712に投射される。撮像レンズ上の被覆された外側壁面705によって一度のみ反射される光の別の部分(図示せず)は、外部光チャンネル730を射出し、且つ第1の領域712と第2の領域710との間で網膜に投射される。様々な実施形態におけるように、光源からの、光調整素子706の内部光チャンネル731に入射する光の部分は、2つの部分に分割される。
図7(A)に示すように、光の一部分は、外縁709を射出する前に光調整素子706の内面707によって反射され得る一方、光の別の部分は、その側壁から反射されずに、光調整素子706の外縁709において装置706から直接射出され得る。
図7(A)において光線によって示すような外縁709から射出する光は、網膜の第2の領域710の方へ向けられ得る。眼の網膜の第1の領域712は、光学的撮像システムの光軸を含む。第1の領域712は、光学的撮像システムの視野の3分の1を含む。光学的撮像システムの光軸714が眼の光軸と整列されるとき、第1の領域は、眼の網膜の中心領域である。眼の網膜の第2の領域710は、光軸714から離れており、且つ光が射出される光チャンネルの外縁から光軸の反対側にある。第2の領域710は、光軸714から、撮像システムの視野の3分の2よりも遠い。光学的撮像システムの光軸714が眼の光軸と整列されるとき、第2の領域は、網膜の周辺領域である。光学窓701及び眼の水晶体上の照明及び撮像経路の光学的配置構成は、
図5(A)及び
図5(B)に示すものと同様である。一部の実施形態では、光調整素子は、
図5(E)に示すように、複数のセクション及びそれらの間の複数の分離(例えば、空隙又は材料で埋められた間隙)を含む複数の部品の装置とし、順次的な照明方法が用いられるとき、網膜上に連続的に異なる照明パターンを提供し得る。
【0074】
上述の様々な実施形態は、眼の撮像方法を開示する。方法は、光源を作動させて眼を照明すること、少なくとも1つのマルチセグメント面を有する光調整素子によって光源からの光を調整し、且つ調整された光を眼に及びその網膜上に向けること、光学的撮像システムを通して、網膜から反射された光を使用して眼を撮像すること、及び光学的撮像システムによって形成された眼の像を画像センサー上に受信することを含む。マルチセグメント面を備える光調整素子は、光源から光を受け、及び様々な実施形態では網膜の周辺セクションに照明をもたらす照明パターンで、光を眼の方向に向けるように構成される。一部の実施形態では、光調整素子は、光源からの光を、マルチセグメント面からの反射(例えば内部全反射)及び/又はマルチセグメント面に起因する屈折によって、異なる部分に分割する。光調整素子は、光チャンネルの内縁からの光の第1の部分を、眼撮像装置の光軸付近の網膜の中心領域の方向に向け、及び光チャンネルの外縁からの光の第2の部分を、光軸から離れた網膜の周辺領域の方向に向けるように構成され得る。角膜及び水晶体の前面からの散乱の問題を克服する為に、マルチセグメント面を備える光調整素子は、光が主に眼の角膜及び水晶体の前面において光学的撮像システムの撮像経路外に入射するように、光を方向付けるように構成され得る。
【0075】
様々な異なるタイプの光学窓を使用し得る。
図7(A)に示すように、例えば、光学窓は、撮像レンズの前端部分が収まる開放中心開口を有する。光学窓は、環状又はリング状の透過性の又は透明な本体を含む。調整素子からの光線は、窓の環状本体を通過する。網膜から戻された光は、開放中心開口を通過して撮像レンズに至る。光学窓の本体は、前湾曲面及び後湾曲面を有する。前湾曲面は凹面であり、及び眼、例えばヒトの眼の曲率に適合する曲率を有する為、角膜の表面に適合する。眼の反対側にあり眼から遠い後面は、凸面を有するが、他の実施形態では、光学窓の前面及び後面のいずれか又は双方に他の形状の面が用いられてもよい。
【0076】
前部光学窓の詳細設計を
図5(A)、
図5(B)、
図6(A)及び
図7(A)に示すが、各実施形態において説明する光調整素子及び関連の照明システムは、他のタイプの前部光学窓と組み合わせて使用されてもよい。
【0077】
図8は、光源などの発光素子を使用して眼撮像装置の一実施形態を概略的に示す。眼撮像装置の光源は、可視スペクトル、IRスペクトル、近IRスペクトル及び/又はUVスペクトルの光を放出し得る。一部の実施形態では、光源は、複数の発光素子を含み得る。発光素子は、発光ダイオード及び/又は光を放出できる任意の他の素子などの固体状態の発光体を含み得る。発光素子は、小型で、高効率とし、及び低電圧で駆動され得る。光源803は、光調整素子802に直接配置される。光源803は、発光素子と、固体状態の発光素子によって生成される熱を拡散させる為に使用されるヒートシンクとを含み得る。光源からの光は、上述のような方法で、光調整素子802及び光学窓801を通って、後眼部の方向に向けられる。光源は、ヒートシンクと一緒に、撮像レンズ804の少なくとも一部を含む光学的撮像システムを収納する内側ケーシング又はシェル806の外側に配置される。このケーシング又はシェルは、例えば、チューブ又はリングを含み得る。光源は、ケーシング806の外面に延びる電線805によって電気的に給電される。眼撮像装置が、インターフェース815で分離される2つの別個のモジュール、例えば前側撮像モジュール825及び主モジュール828を含む場合、1つ以上の電気コネクター807を使用して、前側モジュール825にある又は前側モジュール上の電線805と、主モジュール828にある又は主モジュール上の電線808とを相互接続し得る。様々な実施形態では、光源803用のより高度な電子ドライバーが、
図8の右側において、主モジュール828に収納され得る。角膜と接触するように構成される取り外し可能な前側撮像モジュール825は、様々な照明条件及び用途の為に、様々な種類の発光素子で構築され得る。例えば、第1のタイプの前側撮像モジュールは、第1の波長帯を有する発光体を含んでもよく、第2のタイプの前側撮像モジュールは、第1の波長帯とは異なる第2の波長帯を有する発光体を含んでもよい。前側撮像モジュールが共通の電気コネクター807によって本体828に接続されるとき、第1のタイプの前側撮像モジュールは、異なる用途に対して第2のタイプの前側撮像モジュールと交換できる、又はその逆も同様である。使用者は、どのタイプの前側撮像にするかを選択し、及び好ましくは、前側撮像モジュール825を取り外して別のものに切り替え、これは、好ましくは、使用者によって主モジュール828に取り付けられ得る。幾つかの実施形態では、取り外し可能な前側撮像モジュール825は、主モジュール828内の同じ標準的な電子ドライバーによって、相互電気コネクター807を用いて駆動され得る。オプティクス用ハウジングに埃が入らないようにする為に、2つの光学窓809及び810を使用し得る。しかしながら、単一の単体ハウジングを含む幾つかの実施形態では、別個の前側撮像モジュールと主モジュールとは対照的に、相互電気接続部807及び光学窓809、810が除外され得る。
【0078】
様々な実施形態では、光源の位置は、網膜に一様な照明をもたらす為に、均一に分布され得る。光源の数は、例えば特定の用途に応じて、可変とし得る。
図9は、発光素子の分布の2つの実施形態を概略的に示し、ここでは、合計8個及び4個の発光素子がそれぞれ使用されている。一実施形態では、発光素子902はヒートシンク901上に装着され、ヒートシンクは、その大きさを増やし且つ熱拡散能力を高める為のリングを含む。ヒートシンク上で等間隔に離間した8個の発光素子902がある。発光素子は、連続的に作動されても又は同時に作動されてもよく、又は任意の所望の順序で作動されてもよい。様々な実施形態では、発光素子はまた、画像センサーのシャッターと同期する。照明のタイミング及び/又は順序を制御する為に、ドライバー及び/又はコントローラが用いられ得る。
図9では4個及び8個の発光体を示すが、それよりも多数又は少数の発光素子を使用してもよい。一部の実施形態では、十分に多数の発光体が用いられて、光源は、「線形」の線光源を形成する。例えば、一部の実施形態では、そのような「線形」の線光源は、湾曲してもよく、及び撮像システムの光軸を中心としたリングを形成し得る。
図9は、環状ヒートシンク903に0°、90°、180°、及び270°で位置決めされた4個の発光素子904、905、906、907を備える実施形態を示す。
【0079】
本明細書で説明したような順次的な照明を用いる広視野の眼撮像装置は、散乱の問題を克服できる為、本質的にグレア又はヘーズのない、高画質の画像を獲得する。一部の実施形態では、眼撮像装置は、ハウジング内に配置された光源を含み、ここでは、光源は、眼の異なる部分を時間的に順次に照明するように構成された複数の発光素子を含む。画像センサーは、光学的撮像システムを通して同じ広視野であるが、眼の各部分が時間的に順次に照明される、眼の複数の像を受信するように構成されている。様々な実施形態では、眼撮像装置は、眼の鮮明な画像を1枚作り出すように複数の画像を処理する為の、1組の指示を生成するように構成された画像処理ユニットをさらに含む。一部の実施形態では、眼撮像装置は、複数の画像を一時的に記憶するように構成されたメモリと、複数の画像を受信及び送信するように構成された計算・通信ユニットとをさらに含む。複数の画像は、鮮明な画像を1枚作り出すように複数の画像を処理する為の、1組の指示を生成するように構成された画像処理ユニットを含む、他のコンピューティングデバイス又はインターネットベースのデバイスに転送され得る。
【0080】
図10は、発光素子が時間的に順次に作動されるときに取得された例示的な像、及び本発明の様々な実施形態に従って画質を高める為に使用された方法を概略的に示す。発光素子が時間的に順次に作動されるときに、有用な照明条件が作り出される。例えば、4個の発光素子を備える照明システムでは、発光素子が1つのみ作動される場合、網膜又は後眼部の第1の部分は、網膜又は後眼部の他の部分と比較して、照明が強くされた。その後になって、第2の発光素子が作動される場合、網膜又は後眼部の第2の部分は、第1の部分を含む網膜又は後眼部の他の部分と比較して、照明が強くされた。同様に、その後になって、第3の発光素子が作動される場合、網膜又は後眼部の第3の部分は、第1及び第2の部分を含む網膜又は後眼部の他の部分と比べて、照明が強くされた。同様に、その後になって、第4の発光素子が作動される場合、網膜又は後眼部の第4の部分は、第1及び第2、及び第3の部分を含む網膜又は後眼部の他の部分と比べて、照明が強くされた。この例では、網膜が4個のそのようなセクションに分けられる場合、4個の部分のそれぞれは、網膜の約25%とし得る。しかしながら、他の実施形態では、照明が強くされた部分は、眼の50%、40%又は30%未満であるが、1%、2%、5%、10%又は20%よりも大きいとし得る。一部の実施形態では、この部分は20〜30%である。これらの範囲外の他の値も可能である。
【0081】
様々な実施形態では、この部分は、平均して、眼の他の部分よりも強く照明され、及び、網膜又は後眼部の残りの1つ又は複数の部分よりも高い平均強度を有する。それゆえ、眼撮像装置によって取得された例示的な像1001の一部分のみが、
図10において、照明が強くされたとして示される。例示的な像1001では、像の4分の1よりもわずかに大きい斜線領域1005の照明が強くされた一方、平均して残りの4分の1の領域1002、1003及び1004の照明が弱くされている。しかしながら、眼の独特な散乱特性ゆえに、眼による散乱光は、大部分は、反対側に位置する4分の1部分1003において、ヘーズ又はグレアの形態で現れ、主に照明されている4分の1部分1005に鮮明な部分を残し得る。鮮明な部分は、本質的にグレア又はヘーズがないか、又はグレアやヘーズは無視できる程度にすぎない。それゆえ、4分の1部分1005、鮮明な部分は、グレア又はヘーズが他の部分よりも実質的に弱い。照明された領域の明るさは、その境界領域1006の方へ向けて次第に弱まることが多い一方、4分の1部分1005の像の明るさは比較的均一であり、及び画像センサーに対して適切な露光量である。
【0082】
それゆえ、様々な実施形態では、網膜又は後眼部の第1の部分(約4分の1)1005は、例えば、発光素子のうちの1つから光をもたらす一方、他の発光体が不作動のままであることによって、照明される。続いて、発光素子のうちの別の1つが作動される。次の発光素子が作動される為、照明された領域は、網膜又は後眼部の別の4分の1部分1002などの別の部分上の中心となるように移動される。別の像が撮られる。次いで、第3の部分、例えば、4分の1部分1003が、別の発光素子を作動させることによって照明される。最終的に、第4の部分即ち4分の1部分1004が、別の発光体を作動させることによって照明され、及び別の像が撮られる。そのような例では、発光体のそれぞれが作動される一方、他のものは不作動のままである。4個の発光素子の全てが時間的に順次に作動される場合、明るさを増し且つ鮮明な部分を有する、異なる4分の1部分の4つの像が取得される。
【0083】
順序は変更できる。さらに、1回に発光体を1つのみ作動することを上記で説明したが、幾つかの実施形態では、同じ期間中に2つ以上の発光体が作動される。さらに、異なる光源が作動される毎に像は撮られ得るが、2つ以上の像が記録されてもよい。また、発光素子を作動させることは、オフにされていることと比べて発光体のスイッチをオンにすること、又はそうでなければ、例えば著しく、そこからの光出力を増すことを含み得る。さらに、発光素子からの光は、遮断、妨害、減衰又は再方向付け又はその他の変調が行われ得る。しかしながら、様々な実施形態では、網膜又は後眼部の異なる部分は、他の部分よりも選択的に照明される。照明を強めると選択された部分は、異なるときに異なる部分の照明を強めるように、変更され得る。そのような選択的な照明は、そのようなときに撮られた像と同期され得る。それゆえ、像は、これらの異なるときに獲得され、且つヘーズ及びグレアの少ない合成画像を作成する為に使用され得る。一部の実施形態では、ドライバー及び/又はコントローラを使用して、発光体を作動させる、他の発光体からの光ではなくて選択された1つ又は複数の発光体からの光を方向付ける、又はそうでなければ発光体を選択的に変調させる。一部の実施形態では、単に、他の発光体と比べて、選択された1つ又は複数の発光体から、より多くの光がもたらされる。幾つかの実施形態では、シャッター、光バルブ、及び/又は空間光変調器を用いて、発光素子の各々からの光量を制御する。1回に1つの発光体が作動させられると上記では説明したが、1回に2つ以上の発光体が作動され得る。様々な実施形態では、発光体の総数のサブセットによって、より多くの光がもたらされて、網膜又は後眼部の一部分を照明するか、又は1つ以上の他の部分よりも、その部分を照明するようにする。1つの画像が記録される。続いて、発光体の総数の異なるサブセットが選択されて、網膜又は後眼部の別の部分を照明するか、又は他の部分よりも、その部分を照明する。別の画像が記録される。様々な実施形態では、このプロセスは複数回繰り返され得る。例えば、2つ、3つ、4つ又はそれを上回るサブセットが、異なるときに、又は主照明を提供する為に選択され得る。眼の画像は、異なるときに獲得され得る。これらの画像、又はこれらの画像の少なくとも複数の部分は、眼の、例えば、網膜及び/又は後眼部の合成画像を形成する為に用いられ得る。それゆえ、様々な実施形態では、撮像処理ユニットは、複数の画像を処理して眼の単一の鮮明な画像を作成する為の1組の指示を生成するように構成され得る。眼又は眼撮像装置は、画像取得又は撮像プロセスの最中にわずかに動くことがある為、複数の画像は正確に重ならない可能性がある。撮像処理ユニットは、重なり領域を解析することによって、複数の画像又はその部分を正確に整列させる為の指示を生成し得る。複数の画像の各々は、鮮明な部分及び不鮮明な部分を有する。画像の鮮明な部分は、本質的にグレアがないか、又はヘーズがないか、又はグレアやヘーズは無視できる程度にすぎない。鮮明な部分は、他の部分、不鮮明な部分よりもグレアやヘーズが実質的に少ない。不鮮明な部分はグレアやヘーズを示し、これは画像を不明瞭にする。撮像処理ユニットは、複数の画像のそれぞれにおいて画像の鮮明な部分を認識し、不鮮明な部分を除去し、及び鮮明な部分を保存する為の指示をさらに生成し得る。1組の指示は、境界領域付近の単一の鮮明な写真の画像の明るさの均一性を調整して、均一な明るさを生じる為の指示をさらに含み得る。撮像処理ユニットは、複数の画像を組み合わせて、単一の鮮明な画像を作り出すように構成されている。
【0084】
図10の例示的な像1001に示すように、例えば、4個の発光素子を備える照明システムでは、4分の1部分1005が強く照明されているとき、グレアのある画像の不鮮明な部分は境界線1007の外側である。不鮮明な部分は、画像処理ユニットからの1組の指示によって認識され且つ除去され得る。それゆえ、境界線1007内の画像の鮮明な部分のみが保存される。同様に、4分の1部分1002が強く照明されているとき、境界線1008内の画像の鮮明な部分のみが保存される。4分の1部分1003、1004、及び境界線1009及び1010内にあるそれらの周囲領域から、それぞれ、2つの追加的な画像が取得される。4個の発光素子の全てが時間的に順次に作動されると、4つの部分的な画像が取得される。
【0085】
撮像プロセス中に眼又は眼撮像装置は、わずかに動かされることがある為、4つの部分的な画像の特徴は、正確に重ならない可能性がある。各4分の1部分の境界からの拡張領域を使用して、撮像処理ユニットからの指示によって規定されているように、画像の適切な調整及び再配列を行うことができるようにし得る。4つの画像が正確に整列された後、境界領域における画像の明るさが再調整されて、明るさが均一な1つの単一の鮮明な画像を作成し得る。
【0086】
一部の実施形態では、時間的に順次に撮られた画像を整列させる為に、上述の時間的に順次に撮られた複数の画像に加えて、発光素子を全て同時に作動させて、1つ以上の追加的な画像を撮り得る。この画像は、時間順次的な照明によって獲得された複数の画像を獲得する為に使用されたものと同じ視野を有する同じ光学的撮像システムを使用して、獲得され得る。そのような画像は、曇っている又はグレアがある可能性があり、撮像領域全体又は全視野の一意のグラフィック的な参照となる特徴、例えば血管を含み得る。この画像を、統合する為参照画像として使用して、上述の4つの部分的な画像のそれぞれを、参照画像と整列させ得る。そうして、位置の適切な調整後に、4つの画像から鮮明な合成画像が形成され得る。
【0087】
上述の例示的な実施形態では、他の画像の整列を支援する為に全ての発光体が作動されて単一の参照画像が獲得されたが、他の実施形態では、全ての発光体が照明されなくてもよい。例えば、2つの4分の1部分1002、1003の為の発光体が作動されて、それら4分の1部分を整列させ得る。同様に、他の4分の1部分1004、1005の為の発光体が作動されて、それら4分の1部分を整列させ得る。発光体が全てではないが作動され得る追加的な画像によって、さらなる整列をもたらす。例えば、異なる対の4つの4分の1部分を照明中に撮られた4つの参照画像を使用して、4つの4分の1部分のそれぞれを整列し、且つ完全な合成画像を作成し得る。
【0088】
例えば、参照画像を撮るときにより多くのセクションを照明することによって、少数の参照画像も使用され得る。一部の実施形態では、例えば、第1の参照画像を、4つの4分の1部分のうちの3つを照明して撮ることができ、及び第2の参照画像を、4つの4分の1部分のうちの異なる3つを照明して撮ることができる。整列は、これらの第1及び第2の参照画像を使用してもたらされる。他の変形例が可能である。上述の通り、照明されるセクションの数、及び1つ以上の参照画像を獲得する為に使用される発光体の数は、変更できる。
【0089】
それゆえ、1つ以上の参照画像は、時間順次的な照明を使用して獲得されたセクションの画像を整列するように用いられ得る。参照画像を生成する為に複数のセクションが照明され、及び画像が光学的撮像システム及びセンサーによって撮られる。この参照画像は、セクション及びそれらの位置関係を描写し、及び別個のセクションの別個の画像を整列させる為に使用できる参照となる特徴を含む。参照画像は、セクションを全て照明することによって獲得され得るが、整列を支援し得る参照画像を作成する為に、全てのセクションが同時に照明される必要があるわけではない。これらの参照画像は、時間順次的な照明中に撮られた複数の画像を獲得する為に使用されたものと同じ視野を有する同じ光学的撮像システムを使用して、撮られ得る。しかしながら、代替的な実施形態では、参照画像は、他の光学的撮像システム及びセンサーによって撮られ得る。さらに、参照画像は、異なる視野を使用して撮られ得る。他の変形例が可能である。
【0090】
整列をもたらす為に上記で説明したように画像を処理する為に、画像処理ユニットが用いられ得る。例えば、画像処理ユニットは、参照画像において参照となる特徴を特定し、セクションの位置関係を決定する。画像処理ユニットは、それらの参照となる特徴及びセクションの決定された位置関係に基づいて、時間順次的な照明を使用して撮られた画像のセクションをさらに整列させ得る。
【0091】
様々な実施形態では、時間連続的な像取得の繰り返し周期(rate of frequency)は、画像取得率によって決定される。一部の実施形態では、撮像装置は、15ms又は30ms〜150ms又は200msで各画像を撮るように構成される。
【0092】
それゆえ、広視野で高画質の網膜画像を獲得する為の、順次的な照明による眼の撮像方法が開示されている。方法は、時間的に順次に複数の発光素子を作動させて、眼の異なる部分を照明すること、光学的撮像システムを通して眼を撮像すること、及び眼の異なる部分が時間的に順次に照明されている間に、光学的撮像システム及びセンサーによって眼の複数の像を受信することを含む。像は、画像センサーによって撮られ、及び処理されて、眼の単一の鮮明な画像を作り出す。方法は、不鮮明なセクションをデジタル式に除去する為に使用され得る為、順次的な照明から獲得された複数の像からヘーズを減らすか又は除去する。
【0093】
前の段落で説明された順次的な照明方法は、異なる数の発光素子が使用されるときに、適用され得る。考えられる例は、2個の素子、3個の素子、4個の素子、6個の素子、8個の素子又はそれよりも多い素子を含む。発光素子は、個別に作動される必要はない。一部の実施形態では、複数の対が一度に作動され得る。同様に、一度に3個、4個、又はそれよりも多くが作動され得る。他の変形例が可能である。
【0094】
それゆえ、様々な実施形態は、例えば
図1(A)及び
図1(B)に示すような眼撮像装置と、別のコンピューティングデバイス又はインターネットベースのデバイスを含む画像計算モジュールとを含む眼撮像システムを含む。眼撮像装置は、複数の発光素子、光学的撮像システム、画像センサー、メモリ及び計算・通信ユニットを含み得る。幾つかの実施形態では、複数の発光素子は、眼の異なる部分を時間的に順次に照明するように構成されている。画像センサーは、眼の異なる部分が時間的に順次に照明されるときと同じ広視野で光学的撮像システムを通して眼の複数の像を受信するように構成されている。全てではないが様々な実施形態では、メモリは、画像センサーによって撮られた複数の画像を少なくとも一時的に記憶するように構成されている。計算・通信ユニットは、複数の画像を受信及び送信するように構成され得る。眼撮像装置は、画像を表示する為のタッチスクリーンディスプレイをさらに含み得る。画像計算モジュールは、眼撮像装置から複数の画像を受信し且つデータを交換するように構成され得る。画像計算モジュールは、眼の単一の鮮明な画像を作り出す為に複数の画像を処理する為の1組の指示を生成するように構成される画像処理ユニットをさらに含み得る。他の実施形態も可能である。
【0095】
眼撮像装置の一部の実施形態では、
図11に概略的に示すように、1つ以上の光ファイバー1105を使用して、1つ又は複数の発光素子1107から光調整素子1102へ光を導く。様々な実施形態では、光ファイバー束を使用する。撮像装置の残りの部分の構造は、
図8に示すものと同様である。眼撮像装置が、インターフェース1109で分離される2つの別個のモジュール、例えば前側撮像モジュール及び主モジュールを含むとき、1つ以上の電気コネクター1115を使用して、前側モジュール内又は上にある電線1108をと、主モジュール内又は上にある電線1110とを相互接続し得る。ハウジングに埃が入ってオプティクスに堆積しないようにする為に、2つの光学窓1111及び1112を使用してハウジングを密封する。単一部品構造が必要とされる場合、相互電気接続部1115及び光学窓1111、1112を除外できる。
【0096】
図12は、発光素子からの光を光ファイバーに結合するように構成された光ファイバーカップラーの2つの実施形態を概略的に示す。光ファイバーは、光調整素子に対して配置され得る複数の照明素子を形成する為に使用され得る。一例を
図12に概略的に示し、ここでは、光ファイバー照明素子1202、1203、1204及び1205は、照明ベース1201に組み込まれ、及びその周りに均一に分布されている。
図12に示す各光ファイバー照明素子の形状及びサイズは例にすぎず、及び他の設計を用いることができる。光ファイバー照明素子の数は、4個、8個又は任意の他の数の照明素子とし得る。図示の通り、連続的な光源、例えば線形光源が、提供され得る。
【0097】
例えば
図12に示すような照明素子1202などの照明素子は、1つの発光素子から光を受ける。
図12に2つの例を示すが、他の実施形態を使用して光結合効率を高めてもよい。一実施形態では、光結合レンズ1210を使用して、発光素子1208からの光を収集し、且つ光を光ファイバー束1211の入口までリレーする。その後、束1211の個々の光ファイバーは、ファイバーの別の端部で広げられ、照明素子を形成する。発光素子は、保護ドーム1209を含むことが多く、且つセラミック又は金属ベース1207に装着される。複数の発光素子が、それらのセラミック/金属ベースによって、
図11に示すような大きなヒートシンクベース1116に装着され、熱拡散能力を高め得る。ヒートシンクはまた、撮像装置の、
図11に1106として示すレンズハウジング又はケーシングに接触し、熱を拡散し得る。ヒートシンク(リング)1116が、
図11に示すように相互接続面1109の隣に構築される場合、例えば熱伝導率が良好な銅又は他の材料を含む一対の適合する熱伝達面は、相互接続面1109に沿って、及び撮像装置の前側モジュール及び主モジュールのレンズハウジング1106及びレンズハウジング1117の延長部の一部として構築され得る。取り外し可能な前側撮像モジュールが撮像装置の主モジュールに取り付けられる場合、2つの熱伝達面1106、1117は互いに接触し得る為、照明素子からの熱を、主モジュール内のより大きな塊りに伝えることができる。様々な実施形態では、そのような設計は、撮像装置のハウジング、特に、使用者が撮像装置を保持する為に用い得る取り外し可能な前側撮像モジュールのハウジングの温度を低下させる。
【0098】
図12にも示すように、一部の実施形態では、光ファイバー束1215は、発光素子1213のドーム1214に直接挿入される。直接結合は効率を高め得るが、ドームのシールを貫き、このことは、ある状況においては影響を与え得る。
【0099】
図13に示すさらに別の実施形態では、発光素子1308は、眼撮像装置の主モジュールに配置される。その後、光は、光ファイバー束1305を通って光調整素子1302に導かれ、新しい照明素子1303を形成する。前側撮像モジュールが取り外し可能である場合、光カップラー1307を追加して、相互接続部1311の片側からの光を別の側に結合する。幾つかの実施形態では、例えば、2つのファイバー束は互いに整列され、主モジュール上に第1のファイバー束及び前側モジュール上に第2のファイバー束が整列される。ファイバー束は、光が第1のファイバー束から第2のファイバー束に結合され得るように直接接触する両端部を有するように、配置され得る。照明素子1303の電力は、電子ドライバーによって、電線1309を通して供給される。
【0100】
別の結合設計は、
図14に概略的に示す。発光素子1407は、眼撮像装置の主モジュール内であるが、相互接続インターフェース1411の近くにある。光は、撮像装置の取り外し可能な前側撮像モジュールに位置する光ファイバー束1405の端部に結合され、光ファイバー束の端部は、外部に露出し、且つ発光素子1407に対面している。束1405の光ファイバーは、レンズハウジング又はケーシング1406の外側に沿って延在し、且つ複数の照明素子1403を形成する為に使用される。発光素子1407の電力は、電線1408を通して電子ドライバーから供給され得る。
【0101】
図15に光結合設計の一実施形態を示し、ここでは、破線1506は、撮像装置の2つのモジュール間の相互接続インターフェースを表す。様々な実施形態では、発光素子1502からの光は、ドーム型レンズ1503によって最初にコリメートされる。コリメートされた光は、カップリングレンズ1504を通して光ファイバー束1507に結合される。発光素子は、撮像装置の主モジュールのヒートシンクベース上に装着されるベース1501を有する。光学カップリングレンズ1504はまた、主モジュールに装着され、且つ発光素子1502と予め整列され得る。光ファイバー束1507は撮像装置の取り外し可能な前側撮像モジュール内にあり、且つ主モジュールのオプティクスと物理的に接触しない為、光1505は、空気を通して直接又は自由空間を介してファイバー束の端部に投射される。そのような配置構成は、光の光結合効率を高めるだけでなく、光ファイバー束の端部の摩耗も低下させる。
【0102】
様々な実施形態では、発光素子は、広帯域スペクトル又は狭帯域スペクトルの光を放出する。光は、ヒトの眼に単一色又は広帯域、例えば、白色で見えてもよい。光はまた、ヒトの眼に見えなくてもよく、且つ、例えば、赤外線、近赤外線又はUV領域にあってもよい。1つのユニットで使用される発光素子は全て、同じ種類の光を放出しても、又は異なる種類の光を放出してもよい。
【0103】
様々な実施形態では、発光素子は、カラー撮像応用の為に白色光を放出する。しかしながら、幾つかの応用に対し、発光素子は、例えば、主モジュールからの同じ電力供給システムによって駆動されるとき、藍色の光を放出してもよい。青色光は、眼の血管中の蛍光染料を励起させ、これが次に緑色の光を放出し得る。幾つかの実施形態では、オプティクスを埃から守る為に使用される、取り外し可能な前側撮像モジュールの端部にある光学窓、例えば
図8の809、
図11の1111、
図13の1310、及び
図14の1409は、光遮断フィルターを含む。例えば、緑色帯域通過フィルターを用い得る。そのような実施形態では、緑色発光が主モジュールのオプティクスにおいて収集されて、蛍光血管造影の画像を形成する。光遮断フィルターは青色光を反射/吸収するが、緑色及び/又は他の発光を透過できるようにする。そのような特徴を備える取り外し可能な前側撮像モジュールは、蛍光血管造影ユニットとして構成され得る。同様に、発光素子が近赤外線光を放出し、且つ光遮断フィルターもそのようなスペクトルで働く(例えば、近IE光を除去する)とき、別のタイプの血管造影撮像装置が形成され得る。それゆえ、発光体によって生じた光を遮断するが、例えば、より長い波長の他の光を透過させるフィルターを使用して、蛍光又は他の発光を光学センサーに透過させ得る。
【0104】
眼撮像装置の光学窓は、患者と接触するように構成されている為、光学窓とハウジングとの間の周辺接合部の周りを適切に封止することにより、細菌による二次汚染を低減又は防止するのを支援し得る。
図16は、密閉封止された眼撮像装置の一実施形態を概略的に示し、ここでは、光学窓は、組立プロセス中に、ハウジングの内側から取り付けられ得る。光学窓1601は、眼の角膜1602と接触するが、撮像レンズ1603からは小さな間隙1606で分離されている。様々な実施形態では、間隙1606の両側にある光学窓1601の面と撮像レンズ1603は、同じ又は同様の曲率半径を有し得る。続く組立プロセスの最中に、間隙1606は、空気又は他の光学的に透明であるが機械的に弾性の材料で満たされ得る。光学コーティングは、間隙1606の両側の光学面に適用されて、光の反射率を低下させ得る。間隙1606は、より高機能のシーリング技術を適用できるようにするだけでなく、熱膨張を補償する為の空間も追加する。様々な実施形態では、光学窓とそれに隣接する撮像レンズとの間の間隙1606は、例えば、撮像レンズの光軸において、約0.5mm〜0.001mm、又は0.3mm〜0.001mmであるが、この範囲外の値が可能である。撮像レンズ1603の周辺は、円錐又は円錐台形状としてもよく、及び光吸収材料1607で被覆され得る。光吸収材料1607の吸収スペクトルは、眼の可視スペクトル域にあってもよいが、吸収スペクトルはまた、不可視スペクトルに及んでもよい。吸収性コーティング1607は、光が外部から撮像レンズに入らないようにするだけでなく、眼からの迷光が、像を形成する為に使用される光と一緒に撮像レンズ1603に入射するとき、この迷光を吸収する。小さい不透明な吸収リング1608が間隙1606の縁に追加されて、光が側面から間隙に入らないようにする。間隙1606の縁はまた、単に、少量の光吸収材料によって埋められてもよい。光学窓1601は、装置ハウジング1640を用いて、撮像オプティクスの残りの部分と整列され得るが、その結果、適切な間隙1606は維持される。
【0105】
眼撮像装置のハウジング1640は、金属又は他の材料を含む。ハウジング1640は前端1630を有し、この前端は、光学窓1601の縁の周りに延在する。前端1630は、平滑な前縁1609を有して、作業中、患者にけがをさせないようにし、且つ光学窓1601を、硬い異物によって傷つけられないように保護する。円形リングの形態の小さな平面1610が、光学窓1601の前側周辺領域上に配置され得る。この小さな平面1610は、光学窓1601の側面の付近にあってもよい及び/又はそこから光学窓1601の前凹面の縁まで又はその付近まで延在し得る。
図16に示すように、ハウジング1640の前端1630は、光学窓の縁における光学窓1601の輪郭に合うような形状及びサイズにされており、及び様々な実施形態では、ハウジング1640と光学窓1601との間の様々な間隙を許容する。様々な実施形態では、ハウジング1640の内側面1650は、前端1630にアライメント縁1611及びリザバー縁1612を含む。光学窓は、水平であり且つ光学窓の側面に平行な第1の間隙で、アライメント縁から離れている。様々な実施形態では、第1の間隙の幅は、0.3mm〜0.01mm又は0.2mm〜0.01mmである。アライメント縁1611は、光軸に垂直な方向における光学窓1601とハウジング1604との正確な整列に役立つ。様々な実施形態では、
図16に示すように、ハウジングは、右側から光学窓を嵌める為の、及び光学窓とハウジングとの間に間隙、第1の間隙を設ける為の開口部を有する。
【0106】
一部の実施形態では、ハウジング1640は、小型ハウジングである遠位セクション1604と、装置ハウジングである近位セクション1605とを含む。近位セクションは、金属又は他の材料を含む。一部の実施形態では、小型ハウジングとし、同じ又は異なる金属材料を含み得る遠位セクションは、ボンディングによって近位セクション1605に接続される。小型ハウジング1604が装置ハウジング1605と整列されるとき、光学窓1601は、例えば、撮像レンズ及び撮像システムの光軸と適切に整列され得る。様々な実施形態では、第1の間隙は、下記で説明するように、密閉シーリング材料の流れをもたらす。光学窓が中心にされて整列された後、小さな第1の間隙が、密閉シーリング材料を許容する為にハウジングと窓との間に配置されたままとなるように、ハウジングのアライメント縁によって囲まれた開口部は十分に大きい。光軸に沿った精密な光学窓1601の配置を支援し、且つ適切な間隙1606を維持する為に、ハウジング1604の先端1630に小さな垂直面が作られ、これは、ハウジングと光学窓1601の前側周辺領域にある小さな平面1610との間に垂直間隙1633を形成する。様々な実施形態では、垂直間隙の幅は、約0.3mm〜0.01mm又は0.2mm〜0.01mmである。この垂直間隙1633は、ハウジングと、光学窓1601の前側周辺領域にある小さな平面1610との間での気密材料の流れを可能にし得る。
【0107】
光学窓はまた、第2の間隙でリザバー縁1612から離れている。様々な実施形態では、第2の間隙の幅は、約1.0mm〜0.3mm又は0.5mm〜0.3mmである。第2の間隙は、第1の間隙よりも大きく、且つ密閉シーリング材料1613で埋められるリザバーとなるように構成され得る。様々な実施形態では、密閉シーリング材料1613が高温下で溶融するとき、重力及び表面張力の影響下にある密閉シーリング材料はまた、光学窓1601とハウジング1640との間の小さな間隙、例えば第1の間隙、並びにハウジングと光学窓1601の前側周辺領域にある小さな平面1610との間にある垂直間隙を埋め、密閉シール及び強力なボンディングをもたらし得る。密閉シーリング材料は、セラミック又は金属などの材料を含み、これら材料は、例えば、非常に高温で溶融して、密閉シールを形成する原因となり、オートクレーブ温度、例えば120℃、135℃、140℃、又はそれらの間の温度又は潜在的にはそれよりも高い温度などを受けるときでも、無傷のままであるとし得る。
【0108】
図示の通り、光学窓1601が配置されるハウジング1640の前端1630は、垂直縁及び水平縁を有していて、製造中にアライメント治具及び垂直及び第1の間隙にある密閉シーリング材料を用いて、撮像システムにおける光学窓の水平及び垂直アライメント、位置決め、及び適切な向きを可能にする。この特定の場合には、ハウジングのそのような垂直縁及び水平縁は、密閉シーリング材料によって取り囲まれる窓が嵌る隅を形成する。
【0109】
光学窓材料及びハウジング1640の熱膨張特性に適合する為に、ハウジング1640の遠位セクション1604に特別な材料を使用し得る。一部の実施形態では、ハウジング1640全体が同じ材料で作製され得る。一部の実施形態では、異なる材料を使用してハウジングを作製してもよい。様々な実施形態では、ハウジングは、遠位セクション1604、例えば、キャップと、近位セクション1605とを含み得る。遠位セクション1604は、接合セクション1613によって近位セクション1605に接続される。幾つかの実施形態では、例えば、遠位セクション1604は、第1の材料、例えばチタニウムを含んでもよく、及びハウジングのより近位のセクション1605は、第2の材料、例えばアルミニウムを含む。幾つかの実施形態では、ハウジングの遠位セクション1604は、接合セクション1613において、ハウジングのより近位のセクション1605と一緒に溶接、ボンディング又は他の方法で接続され得る。様々な実施形態では、ハウジングの遠位セクションは、爆発溶接などの特別な処理によって、ハウジングの近位セクションと同じ材料、第2の材料を含む接合セクション1613の一部分と一緒にボンディングされ得る。例えば、遠位セクション1604がチタニウム(第1の材料)を含み、且つより近位のセクションがアルミニウム(第2の材料)を含む場合、接合セクション1613はアルミニウム(第2の材料)を含み得る。接合セクション1613のこのアルミニウム(第2の材料)は、例えば、爆着を使用して、チタニウム(第1の材料)にボンディングされる。その後、接合セクションのアルミニウム(第2の材料)は、例えばレーザ溶接を使用して、ハウジングのより近位のセクションにあるアルミニウム(第2の材料)にボンディングされる。ハウジングのより遠位のセクションとより近位のセクションを接続する他の手法が用いられ得る。一部の実施形態では、例えば、ハウジングの遠位セクション1604とハウジングのより近位のセクション1605との間の接続部は、密閉シーリング材料で埋められ得る。密閉シーリング用の材料は、例えば、ガラス、セラミック、金属又は接着剤とし得る。一部の実施形態では、そのような技術は、ハウジングの遠位セクションが、ハウジングのより近位のセクションとは異なる材料の個所に、用いられ得る。一部の実施形態では、細いリングの形態の特別なボンディングセクションが接合セクション1613に導入され、この細いリングは、2種類の異なる材料を含む。細いリングの前面は、遠位セクション1604と溶接され得る第1の材料を含む一方、細いリングの後面は、より近位のセクション1605と溶接される第2の材料を含む。細いリングの2種類の材料(第1の材料及び第2の材料)は、特別なボンディング技術、例えば爆発溶接によって、一緒にボンディングされる。一部の実施形態では、遠位セクション1604は、単に、より近位のセクション1605に接着され得る。
【0110】
図16に、並びに他の箇所で(例えば、
図1参照)示すように、様々な実施形態では、ハウジングにはテーパが付けられ、及び光学窓が配置される箇所及び眼/角膜と接触する箇所に近くなるにつれて、サイズが縮小する。ハウジングのこのテーパ付きの又は傾斜のある輪郭は、大きなサイズのリレーレンズと小さなサイズの窓及び撮像レンズの双方に適合する。上述の通り、撮像レンズは、円錐台形としても、及び同様にテーパが付けられてもよく、撮像レンズの開口サイズは、眼から遠い場所よりも眼に近い場所で小さい。様々な実施形態では、
図16に、及び他の箇所で示すように、上述のボンディング、溶接、又は接合は、ハウジングにテーパが付けられる前端に含まれ得る。
【0111】
一部の実施形態では、ハウジング1605のワッシャと同じ材料で作製されたワッシャが、接合セクション1613と近位セクション1605との間でハウジングに含まれる。ワッシャの厚さは調整可能であり、及び縦方向のハウジングの長さを調整できるようにし、それが次に、最終的に間隙1606を制御する。
【0112】
図17は、密閉封止された眼撮像装置の別の実施形態を示す。この実施形態では、小型ハウジング、即ち光学窓の隣の遠位セクションの形状は、
図16に示す実施形態のものから修正されている。アライメント縁1711と光学窓1701の縁との間の間隙1721は縮小され、これは、より正確な光学的なアライメント及び十分な空間の双方をもたらし、密閉シーリング材料がリザバー1713から狭い間隙を通って同時に自由に流れることができるようにし得る。
図16に示すハウジングと光学窓1601の前側周辺領域にある平面1610との間の狭い垂直間隙1633は除去される。この狭い垂直間隙1633の除去、及びアライメント縁1711と光学窓1701との間の狭い間隙1721を密閉シーリング材料で完全に埋めることにより、汚染問題の危険性を低下させる。狭い垂直間隙1633が完全に埋められていない場合、例えば細菌及び他の汚染物質が内側に隠れて患者間の二次汚染を引き起こし得る。
【0113】
図16を参照して上述した通り、様々な実施形態では、
図17に示すハウジングは、光学窓を嵌める為の、及び間隙、光学窓とハウジングとの間の第1の小さな間隙をもたらす為の開口部を有する。そのような開口部及び間隙を有することによって、例えば、レンズをハウジングに対して横方向に動かすアライメント治具を使用して、光学窓を横方向に平行移動させ且つ整列させることができる。その後、光学窓は、ハウジングが撮像システムの残りの部分と整列されるときに、例えば、撮像レンズ及び撮像システムの光軸と適切に整列され得る。第1の間隙は、この横方向の移動及び整列を可能にする。さらに、この第1の間隙は、密閉シーリング材料の流れをもたらす。それゆえ、ハウジングの開口部は十分に大きく、光学窓が中心にされ且つ整列された後で、小さな第1の間隙は、ハウジングと窓との間に配置されたままとなり、密閉シーリング材料で埋めることができるようになる。
【0114】
光学窓はまた、第2のより大きな間隙1722でハウジングのリザバー縁1712から離れている。第2の間隙1722は、第1の間隙1721よりも大きく、且つ密閉シーリング材料1713で埋められるリザバーとなるように構成され得る。様々な実施形態では、密閉シーリング材料1713が高温下で溶融するとき、密閉シーリング材料はまた、ハウジングと光学窓1701との間のより小さな間隙1721を埋めて、密閉シール及び強力なボンディングをもたらす。密閉シーリング材料1713は、ガラス、セラミック又は金属などの材料を含み、これら材料は、例えば、非常に高い温度、例えば、500℃超で溶融して密閉シールを形成し、これは、オートクレーブ温度、例えば120℃、135℃、140℃、又はそれらの間の温度又は潜在的にはそれよりも高温など受けるときでも、無傷のままとし得る。
【0115】
上述の通り、封止即ちシーリング作業の最中、アライメント治具は、窓が挿入されるハウジングの開口部の中心に窓を保持し、且つ、幾つかの実施形態では、窓の周辺に均一な間隙を保持する。アライメント治具はまた、光学窓の光軸に沿って、小さな平面1710によって、小型ハウジング1704の前端1724対して適切な凹部の深さを光学窓に設定する。気密材料の粘度は、気密材料が間隙の隣の窓及びハウジング面の双方を濡らし且つ重力及び表面張力下でリザバー1722から第1の間隙1721を埋めるように、制御され得る。様々な実施形態では、密閉シーリング材料1713で埋められ得る第1の間隙1721は、1mm未満又は0.2mm未満であるが、この範囲外の値が可能である。一部の実施形態では、第1の間隙1721の厚さは、アライメント縁1711用の大きな開口部の設計、及び/又は光学窓の縁の隅にある小さな45度の面取り部によって、眼側の空間に接近するときに大きくなるようにされる。その結果、気密材料が第2の間隙1722から第1の間隙1721を通して流されるとき、気密材料の表面張力が、眼側にある他の面への気密材料の流れを制限するか又は停止させる。幾つかの実施形態では、シーラントは、窓を封止するだけでなく、窓をハウジングの開口部の中心に保持する。
【0116】
図18は、密閉封止された眼撮像装置の別の実施形態を概略的に示す。この実施形態では、光学窓の周辺に及び複数のボア1815の内側に、複数の小さな玉1814が等間隔に配置されている。光学窓1801は、ハウジングのアライメント縁1811から第1の間隙1821で離されている。光学窓はまた、ハウジングのリザバー縁1812から、第2のより大きな間隙1822で離されている。この間隙1822は、密閉シーリング材料1813用のリザバーとなるように構成される。玉1814は、玉1814を収容する為にハウジングの前端の内面にドリルであけられたボア又はボアホール1815に配置される。ボア1815の直径は、第2の間隙1822よりもわずかに大きく、第2の間隙1822を拡大させる。ボアホール1815のサイズが大きい為に、第2の間隙1822は、玉の周辺の領域において、玉1814が位置決めされていない他の領域よりも大きい。ボアホール1815は、玉1814と光学窓1801との間に非常に狭い間隙1823が配置されるような、十分な高さに配置される。この間隙1823は、
図18に示す横断面に示すように、玉1814の真下にある。玉1814の真下にあるこの狭い間隙1823は、第1の間隙1821よりも狭い。
【0117】
玉1814と光学窓1801との間の間隙によるスペーサとして玉1814を使用する、上述したような配置構成は、光学窓1801とハウジング1804との間の正確な整列を容易にする。上述の通り、ハウジングは、光学窓を嵌める為の、及び第1及び第2の間隙、特に、玉1814がボアホール1815内の適所にあるときに、光学窓1801と玉1814との間に小さな間隙1823をもたらす為の、開口部を有する。より大きな開口部及び間隙を有することによって、例えば、ハウジングに対してレンズを横方向に動かすアライメント治具を使用して、光学窓を横方向に平行移動させ且つ整列させることができる。光学窓1801は、ハウジングが撮像システムの残りの部分と整列されるとき、例えば、撮像レンズ及び撮像システムの光軸と適切に整列され得る。小さな間隙1823は、この横方向の移動及びより正確な整列を可能にする。
【0118】
さらに、この小さな間隙1823は、密閉シーリング材料の流れをもたらす。それゆえ、光学窓1801が中心合わせされて整列された後、密閉シーリング材料1813を許容するようにハウジングと窓1801との間に小さな間隙1823が配置されたままとなるように、ハウジングの開口部は十分に大きい。光学窓1801の縁とハウジングのアライメント縁1811との間のわずかに大きい間隙1821(例えば
図17に示す実施形態に示すような第1の間隙1711と比較して)は、リザバー1822からの密閉シーリング材料1813で、小さな玉1814の周りの間隙及び空間を容易に完全に埋めさせるようにする。上述の通り、様々な実施形態では、密閉シーリング材料1813が高温下で溶融すると、密閉シーリング材料1813はまた、玉1814と光学窓1801との間のより小さな間隙1823を埋めて、密閉シール及び強力なボンディングをもたらす。溶融した密閉シーリング材料はまた、玉1814の周りの他の箇所並びに玉1814が配置されていない個所の、より大きな間隙1822の部分に密閉シールを形成する。密閉シーリング材料1813は、ガラス、セラミック又は金属などの材料を含み、これら材料は、例えば、非常に高い温度で溶融して、密閉シールの形成を引き起こし、オートクレーブ温度、例えば120℃、135℃、140℃、又はそれらの間の温度、又は潜在的にはそれよりも高温などを受けるときでも、無傷のままとし得る。
【0119】
3個及び4個の玉のレイアウトを
図18に明示する。これらのレイアウトは、例えば、ハウジングの内側から見た玉の配置構成を示す。しかしながら、これらのレイアウトは、玉が互いに対して配置される箇所を概略的に示す。玉の数は、3個、4個、及び他の個数を含め、可変とし得る。これらのスペーサは、例えば横方向範囲、例えば直径が0.5mmとし得る。より大きな又はより小さなスペーサも使用し得る。スペーサは、例えば、1.0mm程度、及びおそらくは0.3mm又はそれよりも小さいか、又はこれらの値の任意のサイズとし得る。これらの範囲外の他のサイズも可能である。一部の実施形態では、スペーサは、例えばサファイアを含み得るが、他の材料を用いてもよい。一部の実施形態では、玉は、ハウジング1804及び/又は光学窓1801と同じ材料を含み得る。玉1814はまた、光学窓1801及び/又はハウジング1804と同様の熱膨張特性を有する材料を含み得る。球形以外の形状を有するスペーサを用いることができる。例えば、シリンダー形状のスペーサを用いてもよい。さらに、間隔は、
図18に示すものと異なることができ、且つ等間隔である必要はない。
【0120】
様々な実施形態では、スペーサ、例えば、玉の直径は、第2の間隙よりもわずかに大きいように選択される。それゆえ、ボアがドリルであけられるとき、ボアの外縁は、第2の間隙の外縁を越えて延在する。そのような配置構成によって、アライメント及びシーリング作業の最中に、玉が(例えば、ボア内の)それらの位置から動かないようにする。玉1814がボア1815に配置され、且つ窓1801が挿入されるとき、玉の第1の側及び窓の縁が、小さな間隙1823をもたらす一方、玉の反対側の第2の側は、ボア1815の外壁に接触する。様々な実施形態では、玉の追加によって、窓1801とハウジング1804との間の空間を効果的に縮小し、且つ気密材料1813が、玉間の大きな間隙及び空間に容易に流れることができるようにする。また、玉の球形によって、第1の間隙1823の幅は、リザバー1822に対面する側で、反対側よりも広くされる。その結果、材料は、玉の表面を簡単に濡らして、且つ材料が依然として流体状態にあるときには、材料内に玉を取り囲むことができる。
【0121】
図19は、密閉封止された眼撮像装置の別の実施形態を明示し、ここでは、光学窓は、組立プロセスの最中に前側(眼側)から取り付けられ得る。光学窓1901とハウジング1904との間に密閉封止が適用される。実施形態は、
図16に示す実施形態と同様の構成要素を有する。例えば、撮像レンズ1903、吸収性コーティング1907、吸収材料1908及び間隙1906は、撮像レンズ1603、吸収性コーティング1607、吸収材料1608及び間隙1606とそれぞれ同様に機能する。
図19に示す実施形態の接合セクション1913には、
図16に示す接合セクション1613のように、特別なボンディング又は溶接プロセス及び設計が適用され得る。光学窓1901は、光学窓1901の前凹面の縁又は周辺に配置された小さな平面1910を有する。ハウジング1904の前端に滑らかな隅1909を使用することによって、作業中に患者にけがをさせる可能性を防止する。光学窓1901は、ハウジング1904に前側から取り付けられるように設計される。小さなアライメントリング又は縁1911がハウジング1904に組み込まれる。アライメントリング1911は隅を含み、そこに、光学窓1901の縁が接触する。様々な実施形態では、アライメントリング1911の寸法、及び特にアライメントリング1911の隅の形状及びサイズは、光学窓1901の縁のものと十分に似ており、それらをぴったりと合わせる。図示の通り、アライメントリング1911は、撮像システムにおける光学窓の水平及び垂直アライメント、位置決め、及び適切な向きを可能にする垂直縁及び水平縁を有する。この特定の場合には、ハウジングのそのような垂直縁及び水平縁は隅を形成し、そこに窓1901が嵌る。それゆえ、小さなアライメントリング1911は、2つの構成要素間に、アライメントリングを用いない実施形態と比較して、より正確な整列をもたらす。2つの構成要素間のより大きな間隙が、高温下で密閉シーリング材料1912によって埋められる。そのような設計は、小さな間隙や亀裂で細菌が増殖しないようにする為に密閉封止をもたらすだけでなく、光学窓1901とハウジング1904との間の強力なボンディングも可能にする。この実施形態では、光学窓1901を密封する為に接着剤も使用し得る。
【0122】
図20は、撮像装置の別の実施形態を概略的に示し、ここでは、接着剤及び/又は密閉シーリング材料を使用して光学窓を密封し得る。前側モジュールハウジングのハウジング2004は、1つの単一部品から構成されるが、複数部品の前側モジュールハウジングも用いてもよい。撮像レンズ2003、吸収性コーティング2007、吸収材料2008及び空隙2006用の設計は、
図19に示す撮像レンズ1903、吸収性コーティング1907、吸収材料1908及び間隙1906と同様である。小さな平面2010が、光学窓2001の凹面の縁の周り又は周辺に配置される。アライメント縁又はリング2011がハウジング2004に含まれて、光学窓2001の整列を支援する。それゆえ、アライメントリング2011は、撮像システムにおける光学窓の横方向アライメント調整、軸方向の位置決め、及び適切な向きを可能にする垂直縁を有する。しかしながら、図示の通り、ハウジングは、光学窓2001を嵌める為の、及びハウジングと光学窓との間に間隙をもたらす為の開口部を有する。上述の通り、より大きな開口部及び間隙2012を有することによって、例えば、ハウジングに対してレンズを横方向に動かすアライメント治具を使用して、光学窓を横方向に平行移動させ且つ整列させることができる。光学窓は、例えば、撮像レンズ及び撮像システムの光軸と適切に整列され得る。間隙2012は、この横方向運動及びアライメントを可能にする。さらに、この間隙2012は、シーリング材料の流れをもたらす。それゆえ、光学窓が中心にされて整列された後、間隙2012が、シーリング材料を許容するようにハウジングと窓との間に配置されたままとなるように、ハウジングの開口部は十分に大きい。製造中、光学窓2001がハウジングに取り付けられた後、弾性シーリング材料2013が適用されて、2つの構成要素間の間隙を埋める。ハウジング2004の端部の丸みを帯びた隅2009は、平面2010からハウジング2004への滑らかな移行部を構築するのを助ける。様々な実施形態では、この材料は、弾性とし得る接着剤又はエポキシを含む。一部の実施形態では、シーリング材料2012はUV硬化性のアクリル接着剤を含む。様々な実施形態では、このシーリング材料は弾性とし得る。そのような一部の実施形態では、シーリング材料は気密シーリング材料ではない。それゆえ、様々な実施形態では、このシールは、オートクレーブ処理の温度、120℃、130℃、又は140℃を上回り且つ例えば150℃未満などの温度を受けることができる密閉シールではない。しかしながら、他の実施形態では、材料は密閉シーリング材料を含んでもよく、及びシールは密閉シールとし得る。密閉シーリング材料2013は、例えば、セラミック又は金属を含み得る。
【0123】
上述の通り、一部の実施形態では、密閉封止された眼撮像装置は、密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュール及び主モジュールを含む。密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールは、前端及び後端を含む。密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールは、第1の光学窓、第2の光学窓及び撮像レンズを含む。前端にある光学窓は、例えばハウジングのアライメント縁から、製造中に例えばアライメント治具を使用して光学窓と整列するように構成された第1のより小さな間隙で離れており、及びハウジングのリザバー縁から、密閉シーリング材料のリザバーとなるように構成された、第1の間隙よりも大きい第2の間隙で離れている。第2の間隙は、第1の間隙の後方にあることも、及び第1の間隙の前方にあることもある。この第1の光学窓とハウジングとの間には第1の密閉シールがある。第2の光学窓は、密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールの後端から露出している。第2の密閉シールが、第2の光学窓と後端との間に形成されている。密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールは、画像センサーを含む主モジュールに繰り返し取り付けたりそこから取り外されたりすることができる。主モジュールは、主モジュールの前部分から露出した第3の光学窓をさらに含み得る。幾つかの実施形態では、密閉封止された眼撮像装置はまた、ハウジングのリザバー縁の内側に配置され且つそれに接して位置決めされた複数の玉を含み得る。密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールは、第1の組のリレーレンズをさらに含み、これは、第1の組のリレーレンズの後側焦点面付近に眼の二次像を形成するように構成され得る。主モジュールは、第2の組のリレーレンズをさらに含み、これは、前側焦点面を第1の組のリレーレンズの後側焦点面の隣に位置決めさせた状態で、二次像を無限遠に投射するように構成され得る。主モジュールは、第2の組のリレーレンズの後側焦点面付近に位置決めされ且つ光を眼から画像センサーへ送るように構成された1組のミニチュアレンズをさらに含み得る。光源は、密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュール内、又は主モジュール内に位置決めされ得る。光源が主モジュール内にあるとき、密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュール及び/又は主モジュールは、複数の光結合素子をさらに含み、主モジュールからの光を前側撮像モジュールに光学的に結合させ得る。
【0124】
図16、
図17、
図18、
図19及び
図20に示すような様々な実施形態は、全て、特別な組立プロセスを使用でき、ここでは、光学窓は、例えば、アライメント治具と整列され、且つハウジングと密封される。撮像レンズ及び照明器具を含む他の光学部品は、別個のユニットに装着されてから、既にハウジングと整列されている前部光学窓と整列され得る。その後、光学窓と撮像レンズとの間の正確な整列、並びに光学窓と撮像レンズとの間の適切な間隙の設定は、撮像システムの光学性能に影響を及ぼし得るステップである。適切な間隙は、室温において、組立プロセスの最中に、撮像装置のハウジングに関する光軸に沿って光アセンブリを含むレンズハウジングの位置を調整することによって達成される。光学窓の光学面と撮像レンズとの間に間隙を使用することによって、熱応力を低下させるのを支援し、且つより高機能な密閉封止技術の適用を可能にする。
【0125】
図21(A)に示すような様々な実施形態では、開口部2103が光学窓2101の中心に配置され、及び撮像レンズ2104の一部分がそこに挿入される。開口部は、例えば光学窓2101にドリルであけられる。それゆえ、開口部2103の形状及びサイズは、撮像レンズ2104に適合するようにされて、撮像レンズ2104の一部分が開口部に挿入されるようにし得る。上述の通り、撮像レンズ2104の周辺は、円錐台形状などの円錐形状とし、且つ吸収スペクトルが例えば眼に対して可視範囲及び/又は不可視スペクトルにあるとし得る光吸収材料2105で、被覆され得る。コーティング2105は、光が外側から撮像レンズに入射しないようにするだけでなく、眼からの迷光が撮像光と一緒に撮像レンズ2104に入射するとき、その迷光を吸収する。吸収性コーティングによって形成された境界線は、照明光路と撮像レンズ2104の撮像光路との間により高いレベルの分離をもたらす。光学窓2101の凹面は、撮像レンズ2104の凹面と同じ又は同様の半径を共有し得る。これらの凹面は双方とも、角膜の凸面の曲率を受け入れるように構成された曲率を有し得る。様々な実施形態では、光学窓2101は、撮像レンズ2104と、例えば共通の曲面又は基準面に沿って整列されたそれらの凹面でセメント接合され、それにより、患者の角膜2102に対して滑らかな面を形成し得る。様々な実施形態では、光学窓の凹面及び撮像レンズは、互いにぴったりとくっついている。図示の通り、撮像レンズは円錐台形状を有する。前端は、後端よりも小さい為、側壁はテーパが付けられている。さらに、光学窓は、撮像レンズの側壁のテーパに適合するようにテーパが付けられる内側壁又は縁を有する。これらの面が適合することによって、光学窓の厚さにわたって、光学窓が撮像レンズに接触する接合部において撮像レンズを光学窓に嵌めることができる。幾つかの実施形態では、前部光学窓2101は、サファイア、光学ガラス又は光学的に透明なポリマーを含み得る。
【0126】
図21(B)は、設計がわずかに修正された別の実施形態を示す。図示の通り、光学窓は、
図21(A)に示すような、テーパ付きの内側壁面を有しない。その代わりに、光学窓2110は、撮像システム及び/又は撮像レンズの光軸に平行な内側壁面を有する。そのような設計は、光学窓の製造を簡単にし得る。しかしながら、幾つかの実施形態では、撮像レンズ2112の先端は、光学窓の開口部2111の先端に適合するような、及び特に光学窓の内側壁の形状に適合するような形状にされている。図示の通り、撮像レンズの形状は、実質的に円錐台形である。しかしながら、撮像レンズは、直線であり且つ撮像レンズ及び/又は撮像レンズの光軸を通る中心軸に対して平行な側壁面によって規定されたネック部を含む。これらの側壁は、光学窓の内側壁面の形状に適合するように構成されている。これらの面が適合することにより、光学窓が光学窓の厚さにわたって撮像レンズに接触する接合部で、撮像レンズを光学窓に嵌めることができる。光吸収性コーティング2113が撮像レンズ2112の縁に適用された後で、撮像レンズ2112が光学窓2110とセメント接合される。幾つかの実施形態では、光学窓2110は、サファイア、光学ガラス又は光学的に透明なポリマーを含み得る。
【0127】
本発明を例示的な実施形態において開示したが、当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、開示の実施形態に対する多くの追加、省略及び修正、及びその変形が実装され得ることを認識及び理解する。
〔付記1〕
ハウジングと;
前記ハウジング内に配置されて眼を照明する光源と;
光学的撮像システムであって:
前記ハウジングの前端にある、前記眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓;
前記光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズ
を含み、光軸を有する光学的撮像システムと;
前記光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされ、前記光源から光を受け且つ前記光を前記眼の方向に向けるように構成された少なくとも1つのマルチセグメント面を含む、前記ハウジング内にある光調整素子と;
前記光学的撮像システムから前記眼の像を受信するように配置された、前記ハウジング内にある画像センサーと
を含む眼撮像装置。
〔付記2〕
前記光学窓の前記前凹面の曲率半径が、ヒトの前記眼の角膜の曲率半径に厳密に一致する、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記3〕
前記光学窓の前記前凹面の曲率半径が5mm〜16mmである、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記4〕
前記光学窓が、開口部が形成された中心部を有し、及び前記撮像レンズの一部分が前記開口部に配置されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記5〕
前記光調整素子が、前面、後面、内面及び外面を含み、前記内面は、前記外面よりも前記撮像レンズに近く、及び前記内面は前記マルチセグメント面を含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記6〕
前記光調整素子が、前面、後面、内側面及び外側面を含み、前記内面が前記外面よりも前記撮像レンズに近く、及び前記外側面が前記マルチセグメント面を含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記7〕
前記光調整素子が中空のリング状本体を含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記8〕
前記光調整素子が、前面、後面、内側面及び外側面を含む、中空且つ円錐台形状の本体を含み、前記内側面及び前記外側面の少なくとも一方がマルチセグメント面を含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記9〕
前記光調整素子が内側面及び外側面を含み、前記内側面が、前記撮像レンズの周りに且つそれから3.0mm未満の距離だけ離間して配置され、前記眼撮像装置は、前記撮像レンズの前記内側面と前記側面との間に配置された中空の光チャンネルを含み、前記内側面は前記マルチセグメント面を含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記10〕
前記光調整素子が、内側面及び外側面に光透過性材料を含み、前記眼撮像装置は、前記内側面と前記外側面との間に配置された内部光チャンネルを含み、前記内側面及び前記外側面は、少なくとも1つのマルチセグメント面を含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記11〕
前記光調整素子が、内側面及び外側面に光透過性材料を含み、前記内側面は、前記撮像レンズの周りに且つそれから1.0mm未満の距離だけ離間して配置され、前記眼撮像装置は、(i)前記内側面と前記撮像レンズとの間に配置された中空の外部光チャンネル、及び(ii)前記内側面と前記外側面との間に配置された内部光チャンネルを含み、前記内側面は前記マルチセグメント面を含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記12〕
前記光調整素子が、少なくとも1つの間隙によって離間された複数のセクションを含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記13〕
前記光調整素子の前記マルチセグメント面が反射セグメントを含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記14〕
前記マルチセグメント面が実質的に鏡面反射面である、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記15〕
前記光調整素子が、前記光調整素子の前面に内縁及び外縁を有する光チャンネルを含み、前記光調整素子は、前記光チャンネルの前記内縁から射出する前記光のほとんどを、前記光学的撮像システムの光軸を含む前記眼の網膜の第1の領域の方向に向けるように構成され、前記第1の領域は、前記光学的撮像システムの前記視野の3分の1を含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記16〕
前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する前記光の70%超を前記眼の網膜の前記第1の領域の方向に向けるように構成されている、付記15に記載の眼撮像装置。
〔付記17〕
前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する前記光の80%超を網膜の前記第1の領域の方向に向けるように構成されている、付記15に記載の眼撮像装置。
〔付記18〕
前記光調整素子が、前記光調整素子の前面に内縁及び外縁を有する光チャンネルを含み、前記光調整素子は、前記光チャンネルの前記外縁から射出する前記光のほとんどを、前記光軸から離れ且つ前記光チャンネルの前記外縁から前記光軸の反対側にある前記眼の網膜の第2の領域の方向に向けるように構成され、前記第2の領域は、前記光軸から、前記撮像システムの前記視野の3分の2よりも遠い、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記19〕
前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記外縁から射出する前記光の70%超を網膜の前記第2の領域の方向に向けるように構成されている、付記18に記載の眼撮像装置。
〔付記20〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する前記光のほとんどを方向付けて、前記光学的撮像システムの光軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬するように構成されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記21〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する前記光の70%超を方向付けて、前記光学的撮像システムの光軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬するように構成されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記22〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子は、前記光チャンネルの前記内縁から射出する前記光の80%超を方向付けて、前記光学的撮像システムの光軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬するように構成されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記23〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子は、前記光チャンネルの前記外縁から射出する前記光のほとんどを、前記光軸に対して−30度〜−90度の第2の角度で方向付けるように構成されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記24〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子は、前記光チャンネルの前記外縁から射出する前記光の70%を、前記光軸に対して−30度〜−90度の第2の角度で方向付けるように構成されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記25〕
前記光調整素子が、前記光調整素子から射出する前記光の実質的に全てを、前記光学的撮像システムの入射瞳の外側に向けるように構成されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記26〕
前記光調整素子が、光の20%未満を、前記光学的撮像システムの前記光軸から2mmの距離以内で前記光学窓の前記前凹面に入射させるように、構成されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記27〕
前記光調整素子が、光の15%未満を、前記光学的撮像システムの前記光軸から2mmの距離以内で前記光学窓の前記前凹面に入射させるように、構成されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記28〕
前記光調整素子が、光の10%未満を、前記光学的撮像システムの前記光軸から2mmの距離以内で前記光学窓の前記前凹面に入射させるように、構成されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記29〕
前記撮像レンズが、光吸収層で被覆された側面を有する、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記30〕
前記光学窓が、光学的に透明な屈折率整合ゲルの薄層によって、前記角膜から離されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記31〕
前屈折率整合ゲルの粘度が100センチポアズを上回る、付記30に記載の眼撮像装置。
〔付記32〕
前記眼撮像装置が後眼部を撮像するように構成されている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記33〕
前記眼撮像装置が前眼部を撮像できる、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記34〕
前記光学的撮像システムが、第1のリレーレンズと、第2のリレーレンズと、前記リレーレンズからの像を前記画像センサーに送るように構成された5mm未満の開口を有する少なくとも1つのミニチュアレンズとをさらに含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記35〕
前記少なくとも1つのミニチュアレンズが複数のミニチュアレンズを含み、及び前記光学的撮像システムの開口絞りが前記ミニチュアレンズ間に配置されている、付記34に記載の眼撮像装置。
〔付記36〕
前記光学的撮像システムの開口絞りが、前記少なくとも1つのミニチュアレンズの前に位置決めされている、付記34に記載の眼撮像装置。
〔付記37〕
前記光学的撮像システムの有効焦点距離が、前記少なくとも1つのミニチュアレンズの位置を前記画像センサーに対して変更することによって、調整される、付記34に記載の眼撮像装置。
〔付記38〕
前記少なくとも1つのミニチュアレンズが複数のミニチュアレンズを含み、及び前記光学的撮像システムの倍率が、前記複数のミニチュアレンズのうちの少なくとも1つの位置を前記複数のミニチュアレンズのうちの別のものに対して変更することによって、調整される、付記34に記載の眼撮像装置。
〔付記39〕
前記光源が固体状態の線状の発光光源を含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記40〕
前記光源が、リング状の空間的に連続した光源を含む、付記39に記載の眼撮像装置。
〔付記41〕
前記光源が複数の発光素子を含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記42〕
前記複数の発光素子が、リング状の固定具上に空間的に分布されている、付記41に記載の眼撮像装置。
〔付記43〕
前記複数の発光素子を個別に作動させることができる、付記41に記載の眼撮像装置。
〔付記44〕
前記光源を連続的に作動させることができる、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記45〕
前記画像センサーのシャッターが開放しているとき、前記光源を作動させることができる、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記46〕
前記光源が、前記光調整素子に対して直接位置決めされている、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記47〕
前記光源と前記光調整素子との間に位置決めされ、前記光源からの光を前記光調整素子の方向に向けるように構成された複数の光ファイバーをさらに含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記48〕
前記光源と前記光調整素子との間に位置決めされ、前記光源からの光を前記光調整素子の方向に向けるように構成された複数の照明素子をさらに含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記49〕
前記光学窓、前記撮像レンズ及び前記光調整素子が、取り外し可能な前側撮像モジュール内に位置決めされ、前記画像センサーが主モジュール内に位置決めされ、及び前記取り外し可能な前側撮像モジュールが、前記主モジュールに繰り返し取り付けたりそこから取り外したりできる、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記50〕
前記光源が、前記前側撮像モジュール内に位置決めされ、且つ前記前側撮像モジュールと前記主モジュールとの間の電気コネクターを介して電気的に駆動される、付記49に記載の眼撮像装置。
〔付記51〕
前記光源が前記主モジュール内に位置決めされ、前記取り外し可能な前側撮像モジュールが、前記光源からの光を前記光調整素子に光学的に結合するように構成された複数の照明素子をさらに含む、付記49に記載の眼撮像装置。
〔付記52〕
画像を一時的に記憶するように構成されたメモリと、前記画像を受信且つ送信するように構成された計算・通信ユニットとをさらに含む、付記1に記載の眼撮像装置。
〔付記53〕
ハウジングと;
前記ハウジングの前端の光学窓と;
前記光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされ、光源から光を受け且つ光を眼の方向に向けるように構成された、少なくとも1つのマルチセグメント面を含む光調整素子と
を含む、眼撮像装置。
〔付記54〕
前記光調整素子が、前面、後面、中心軸、内側面及び外側面を含む、中空且つ円錐台形状の本体を有し、前記内側面及び前記外側面が少なくとも1つのマルチセグメント面を含む、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記55〕
前記光調整素子が、内側面及び外側面に光透過性材料を含み、前記光調整素子が、前記内側面と前記外側面との間に配置された内部光チャンネルを含み、前記内側面及び前記外側面が少なくとも1つのマルチセグメント面を含む、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記56〕
前記光調整素子が、少なくとも1つの間隙によって分けられた複数のセクションを含む、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記57〕
前記光調整素子の前記マルチセグメント面が反射セグメントを含む、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記58〕
前記光調整素子が、前記光調整素子の前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する前記光のほとんどを、前記光学的撮像システムの光軸を含む前記眼の網膜の第1の領域の方向に向けるように構成されており、前記第1の領域は、前記光学的撮像システムの前記視野の3分の1を含む、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記59〕
前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光の70%超を、前記眼の網膜の前記第1の領域の方向に向けるように構成されている、付記58に記載の眼撮像装置。
〔付記60〕
前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光の80%超を前記眼の網膜の前記第1の領域の方向に向けるように構成されている、付記58に記載の眼撮像装置。
〔付記61〕
前記光調整素子が、前記光調整素子の前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記外縁から射出する光のほとんどを、前記光軸から離れ且つ前記光チャンネルの前記外縁から前記光軸の反対側にある前記眼の網膜の第2の領域の方向に向けるように構成されており、前記第2の領域は、前記光軸から、前記撮像システムの前記視野の3分の2よりも遠い、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記62〕
前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記外縁から射出する光の70%超を、前記眼の網膜の前記第2の領域の方向に向けるように構成されている、付記61に記載の眼撮像装置。
〔付記63〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光のほとんどを方向付けて、前記光調整素子の中心軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬するように構成されている、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記64〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光の70%超を方向付けて、前記光調整素子の中心軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬するように構成されている、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記65〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光の80%超を方向付けて、前記光調整素子の中心軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬するように構成されている、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記66〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記外縁から射出する光のほとんどを、前記光調整素子の中心軸に対して−30度〜−90度の第2の角度で方向付けるように構成されている、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記67〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記外縁から射出する光の70%超を、前記光調整素子の中心軸に対して−30度〜−90度の第2の角度で方向付けるように構成されている、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記68〕
前記光調整素子が、光の15%未満を、前記光学的撮像システムの前記光軸から2mmの距離以内で前記光学窓の前記前凹面に入射させるように、構成されている、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記69〕
前記光学窓の前記前凹面の曲率半径が、ヒトの前記眼の角膜の曲率半径に厳密に一致する、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記70〕
前記光学窓の前記前凹面の曲率半径が5mm〜16mmである、付記53に記載の眼撮像装置。
〔付記71〕
前面、後面、内側面及び外側面を有する本体を含む、身体検査において解剖学的特徴を照明する為の眼撮像装置用の光調整素子であって、前記内側面及び前記外側面は少なくとも1つのマルチセグメント面を含み、前記光調整素子は、光源から光を受け且つ光を眼の方向に向けるように構成されている、光調整素子。
〔付記72〕
前記本体が、中空且つ円錐台形状の本体を備える光透過性材料を含む、付記71に記載の光調整素子。
〔付記73〕
前記本体が、光透過性材料、及び前記内側面と前記外側面との間に配置された内部光チャンネルを含む、付記71に記載の光調整素子。
〔付記74〕
前記本体が、少なくとも1つの間隙によって分けられた複数のセクションを含む、付記71に記載の光調整素子。
〔付記75〕
前記光調整素子の前記マルチセグメント面が反射セグメント及び屈折セグメントを含む、付記71に記載の光調整素子。
〔付記76〕
前記光調整素子が、前記光調整素子の前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光のほとんどを、前記光学的撮像システムの光軸を含む前記眼の網膜の第1の領域の方向に向けるように構成され、前記第1の領域が、前記光学的撮像システムの前記視野の3分の1を含む、付記71に記載の光調整素子。
〔付記77〕
前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光の70%超を、前記眼の網膜の前記第1の領域の方向に向けるように構成されている、付記76に記載の光調整素子。
〔付記78〕
前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光の80%超を、前記眼の網膜の前記第1の領域の方向に向けるように構成されている、付記76に記載の光調整素子。
〔付記79〕
前記光調整素子が、前記光調整素子の前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記外縁から射出する光のほとんどを、前記光軸から離れ且つ前記光チャンネルの前記外縁から前記光軸の反対側にある前記眼の網膜の第2の領域の方向に向けるように構成され、前記第2の領域は、前記光軸から、前記撮像システムの前記視野の3分の2よりも遠い、付記71に記載の光調整素子。
〔付記80〕
前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記外縁から射出する光の70%超を、前記眼の網膜の前記第2の領域の方向に向けるように構成されている、付記79に記載の光調整素子。
〔付記81〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光のほとんどを方向付けて、前記光調整素子の中心軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬するように構成されている、付記71に記載の光調整素子。
〔付記82〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光の70%超を方向付けて、前記光調整素子の中心軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬するように構成されている、付記71に記載の光調整素子。
〔付記83〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記内縁から射出する光の80%超を方向付けて、前記光調整素子の中心軸に対して+10度〜−30度の第1の角度で伝搬するように構成されている、付記71に記載の光調整素子。
〔付記84〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記外縁から射出する光のほとんどを、前記光調整素子の中心軸に対して−30度〜−90度の第2の角度で方向付けるように構成されている、付記71に記載の光調整素子。
〔付記85〕
前記光調整素子が、前面に内縁及び外縁を備える光チャンネルを含み、前記光調整素子が、前記光チャンネルの前記外縁から射出する光の70%超を、前記光調整素子の中心軸に対して−30度〜−90度の第2の角度に方向付けるように構成されている、付記71に記載の光調整素子。
〔付記86〕
前記光調整素子が、光の15%未満を、前記光学的撮像システムの前記光軸から2mmの距離以内で前記光学窓の前記前凹面に入射させるように、構成されている、付記71に記載の光調整素子。
〔付記87〕
前記光調整素子が、前記光の15%未満を、中心軸から2mmの直径で、前記光調整素子の前記前面から3mm〜6mmの距離で、中心領域に入射させるように、構成されている、付記71に記載の光調整素子。
〔付記88〕
ハウジングと;
眼の異なる部分を時間的に順次に照明するように構成された複数の発光素子を含む、前記ハウジング内に配置された光源と;
前記ハウジング内にある光学的撮像システムであって:
前記ハウジングの前端の光学窓;
前記光学窓の後ろ側に位置決めされ且つ前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズ
を含む光学的撮像システムと;
前記眼の各部分が時間的に順次に照明される間に、前記光学的撮像システムを通して同じ視野での、前記眼の複数の像を受信するように構成された画像センサーと
を含む眼撮像装置。
〔付記89〕
画像を一時的に記憶するように構成されたメモリ、前記画像を受信且つ送信するように構成された計算・通信ユニットをさらに含む、付記88に記載の眼撮像装置。
〔付記90〕
前記光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされ、前記光源から光を受け且つ光を前記眼の方向に向けるように構成された、少なくとも1つのマルチセグメント面を含む光調整素子をさらに含む、付記88に記載の眼撮像装置。
〔付記91〕
前記複数の画像から前記眼の合成画像を作成するように構成された画像処理ユニットをさらに含む、付記88に記載の眼撮像装置。
〔付記92〕
画像処理ユニットが、前記複数の画像を整列させるように構成されている、付記91に記載の眼撮像装置。
〔付記93〕
画像処理ユニットが、参照画像を使用することによって、前記複数の画像を整列させるように構成されている、付記92に記載の眼撮像装置。
〔付記94〕
前記画像処理ユニットが、前記合成画像を作成する為に、前記複数の画像の異なる画像に関して前記画像の不鮮明な部分を除去し且つ前記画像の鮮明な部分を保存するように構成されている、付記91に記載の眼撮像装置。
〔付記95〕
前記画像処理ユニットが、前記合成画像を作り出す為に、前記複数の画像を組み合わせるように構成されている、付記91に記載の眼撮像装置。
〔付記96〕
前記画像処理ユニットが、前記画像の明るさを調整して、前記合成画像の明るさの均一性を増すように構成されている、付記91に記載の眼撮像装置。
〔付記97〕
ハウジングと;
前記ハウジング内に配置されて眼を照明する光源と;
光学的撮像システムであって:
前記ハウジングの前端の、前記眼の角膜の曲率に厳密に一致する曲率半径を備える光学窓、
前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズであって、前記光学窓の後ろ側に且つ間隙によって離れて位置決めされた撮像レンズ、
少なくとも第1及び第2のリレーレンズ、及び
前記少なくとも第1及び第2のリレーレンズから受けた光に基づいて前記眼の前記像を形成するように構成された、5mm未満のクリアな開口サイズを備える少なくとも1つのミニチュアレンズ
を含む光学的撮像システムと;
前記少なくとも1つのミニチュアレンズによって形成された前記眼の前記像を受信するように構成された、1/1.5インチ未満のフォーマットを備える超小型画像センサー
を含む小型眼撮像装置。
〔付記98〕
前記少なくとも1つのミニチュアレンズが複数のミニチュアレンズを含み、及び前記光学的撮像システムの開口絞りが前記ミニチュアレンズ間に配置されている、付記97に記載の小型眼撮像装置。
〔付記99〕
前記光学的撮像システムの開口絞りが、前記少なくとも1つのミニチュアレンズの前側に位置決めされている、付記97に記載の小型眼撮像装置。
〔付記100〕
前記撮像レンズが、前記光学窓から、0.5mm未満の距離だけ離間している、付記97に記載の小型眼撮像装置。
〔付記101〕
眼撮像装置を含む眼撮像システムであって、前記眼撮像装置が:
ハウジングと、
眼の異なる部分を時間的に順次に照明するように構成された複数の発光素子を含む、前記ハウジング内に配置された光源と、
光学的撮像システムであって:
前記ハウジングの前端の光学窓、
前記光学窓の後ろ側に位置決めされ且つ前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズ
を含む光学的撮像システムと、
前記眼の各部分が時間的に順次に照明される間に、前記光学的撮像システムを通して同じ視野での、前記眼の複数の像を受信するように構成された画像センサーと、
複数の画像を一時的に記憶するように構成されたメモリと、
前記複数の画像を受信し且つ送信するように構成された計算・通信ユニットと;
前記眼撮像装置から前記複数の画像を受信し且つそれとデータを交換するように構成された画像計算モジュールであって、前記複数の画像を処理して前記眼の合成画像を作り出す為の1組の指示を生成するように構成された画像処理ユニットを含む画像計算モジュールと
を含む、眼撮像システム。
〔付記102〕
前記計算・通信ユニットが、前記画像を表示するように構成されたタッチスクリーンディスプレイを含む、付記101に記載の眼撮像システム。
〔付記103〕
前記画像処理ユニットが、前記複数の画像を整列させるように構成されている、付記101に記載の眼撮像システム。
〔付記104〕
画像処理ユニットが、参照画像を使用して前記複数の画像を整列させるように構成されている、付記101に記載の眼撮像システム。
〔付記105〕
画像処理ユニットが、合成画像を形成する為に、前記複数の画像の異なる画像に関して前記画像の不鮮明な部分を除去し且つ前記画像の鮮明な部分を保存するように構成されている、付記101に記載の眼撮像システム。
〔付記106〕
前記画像処理ユニットが、前記複数の画像を組み合わせて前記合成画像を作り出すように構成されている、付記101に記載の眼撮像システム。
〔付記107〕
前記画像処理ユニットが、前記画像の明るさを調整して、前記合成画像の明るさの均一性を高めるように構成されている、付記101に記載の眼撮像システム。
〔付記108〕
前記眼撮像装置が、前記光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされ、前記光源から光を受け且つ光を前記眼の方向に向けるように構成された、マルチセグメント面を備える光調整素子をさらに含む、付記101に記載の眼撮像システム。
〔付記109〕
眼の撮像方法であって:
光源を作動させて眼を照明するステップと;
前記眼の角膜に光学窓を接触させるステップと;
少なくとも1つのマルチセグメント面を有する光調整素子であって、前記光源から光を受け且つ光を前記眼の方向に向けるように構成されている光調整素子によって、前記光源から受けた光を調整するステップと;
前記光学窓と、前記光学窓の後ろ側に位置決めされ且つ前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズとを含む光学的撮像システムを通して前記眼を撮像するステップと;
画像センサーによって、前記光学的撮像システムを通して前記眼の像を受信するステップと
を含む方法。
〔付記110〕
少なくとも1つのマルチセグメント面を有する前記光調整素子が、前記光源からの前記光を、前記マルチセグメント面の異なるセグメントによって、異なる部分に分割する、付記109に記載の眼の撮像方法。
〔付記111〕
マルチセグメント反射面を備える前記光調整素子が、光のほとんどを、前記光調整素子の光チャンネルの内縁から、前記光学的撮像システムの光軸を含む前記眼の網膜の第1の領域の方向に向けるように構成されており、前記第1の領域は、前記光学的撮像システムの前記視野の3分の1を含む、付記109に記載の眼の撮像方法。
〔付記112〕
マルチセグメント反射面を備える前記光調整素子が、光のほとんどを、前記光チャンネルの外縁から、前記光軸から離れ且つ前記光チャンネルの前記外縁から前記光軸の反対側にある前記眼の網膜の第2の領域の方向に向けるように構成されており、前記第2の領域は、前記光軸から、前記撮像システムの前記視野の3分の2よりも遠い、付記109に記載の眼の撮像方法。
〔付記113〕
マルチセグメント反射面を備える前記光調整素子が、光の15%未満を、前記光学的撮像システムの前記光軸から2mmの距離以内で前記光学窓の前凹面に入射させるように方向付けるように構成されている、付記109に記載の眼の撮像方法。
〔付記114〕
前記光源が複数の発光素子を含む、付記109に記載の眼の撮像方法。
〔付記115〕
前記複数の発光素子のそれぞれの強度を、時間と共に変化させることをさらに含む、付記114に記載の眼の撮像方法。
〔付記116〕
前記光源からの光を、複数の照明素子を通して前記光調整素子の方向に向けることをさらに含み、前記照明素子は、リング状の器具上に均等に分布されている、付記109に記載の眼の撮像方法。
〔付記117〕
前記複数の照明素子が複数の光ファイバー束を含む、付記116に記載の眼の撮像方法。
〔付記118〕
前記光源を連続的に作動させることを含む、付記109に記載の眼の撮像方法。
〔付記119〕
前記画像センサーの前記シャッターが開放しているとき、前記光源を作動させることを含む、付記109に記載の眼の撮像方法。
〔付記120〕
順次に照明するように構成された眼の撮像方法であって:
複数の発光素子の強度を時間と共に変更して、眼の異なる部分を照明するステップと;
前記眼の角膜に接触するように構成された光学窓と、前記光学窓の後ろ側に位置決めされ且つ前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズとを含む光学的撮像システムを通して前記眼を撮像するステップと;
画像センサーによって前記眼の各部分が時間的に順次に照明される間に、前記光学的撮像システムを通して同じ視野での、前記眼の複数の像を受信するステップと;
前記複数の画像を処理して、前記複数の画像から前記眼の合成画像を作り出すステップと
を含む方法。
〔付記121〕
前記複数の画
像の処理が、前記複数の画像を正確に整列させることを含む、付記120に記載の眼の撮像方法。
〔付記122〕
前記複数の画像の処理が、参照画像を使用して前記複数の画像を整列させることを含み、前記参照画像は、前記光学的撮像システムを通して同じ視野で受信される、付記120に記載の眼の撮像方法。
〔付記123〕
前記複数の画像の処理が、前記複数の画像の異なる画像に関して前記画像の不鮮明な部分を除去し且つ前記画像の鮮明な部分を保存することを含む、付記120に記載の眼の撮像方法。
〔付記124〕
前記複数の画像の処理が、前記複数の画像の異なる画像からの鮮明な部分を組み合わせて、前記眼の合成画像を作り出す、付記120に記載の眼の撮像方法。
〔付記125〕
前記複数の画像の処理が、前記画像の明るさを調整して、前記合成画像の明るさの均一性を高めることを含む、付記120に記載の眼の撮像方法。
〔付記126〕
ハウジングと;
前記ハウジング内に配置されて眼を照明する光源と;
光学的撮像システムであって:
前記眼の角膜の曲率半径に厳密に一致する曲率半径を備える、前記ハウジングの前端にある光学窓;
前記光学窓の後ろ側に位置決めされ及び前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズ
を含む光学的撮像システムと;
前記光学窓の前記周辺部分の後ろ側に位置決めされ前記光源から光を受け且つ光を前記眼の方向に向けるように構成された光調整素子と;
前記光学的撮像システムを通して、前記眼の第1の像及び第2の像を撮るように構成された第1のカメラ及び第2のカメラと
を含み、
前記第1のカメラの第1の光軸の延長線及び前記第2のカメラの第2の光軸の延長線が、前記眼上に収束角で収束する、立体眼撮像装置。
〔付記127〕
前記光学的撮像システムが、第1のリレーレンズ、第2の組のリレーレンズをさらに含み、及び前記第1及び第2のカメラが、それぞれ、第1の画像センサー及び第2の画像センサーに光を送るように構成された少なくとも1つの第1のミニチュアレンズ及び少なくとも1つの第2のミニチュアレンズを含み、前記少なくとも1つの第1のミニチュアレンズ及び前記少なくとも1つの第2のミニチュアレンズは、5mm未満の開口を有し、前記第1の画像センサー及び前記第2の画像センサーは、それぞれ、1/1.5インチ未満のサイズのフォーマットを有する、付記126に記載の立体眼撮像装置。
〔付記128〕
前記光学的撮像システムが、前記第2のリレーレンズと前記第1及び第2のカメラとの間のそれぞれの光路に配置されたビームスプリッターをさらに含み、前記第1のカメラの前記第1の光軸及び前記第2のカメラの前記第2の光軸は平行であり、且つ前記第2のリレーレンズと前記ビームスプリッターとの間の領域にある距離だけ離れている、付記127に記載の立体眼撮像装置。
〔付記129〕
前記光学窓、前記撮像レンズ及び前記光調整素子が、取り外し可能な前側撮像モジュール内に位置決めされ、前記第1のカメラ及び前記第2のカメラは、主モジュール内に位置決めされ、前記取り外し可能な前側撮像モジュールは、前記主モジュールに繰り返し接続し且つそこから切り離すことができる、付記126に記載の立体眼撮像装置。
〔付記130〕
前端を備えるハウジングと;
前記ハウジング内に配置されて眼を照明する光源と;
光学的撮像システムであって:
前記前端に、前記眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓;
前記光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って前記光学窓と光学的に整列されている撮像レンズ
を含み、前記光学的撮像システムが光軸を有する、光学的撮像システムと;
密閉シーリング材料で埋められた、前記光学窓と前記前端との間の密閉シールと;
前記光学的撮像システムから前記眼の像を受信するように配置された、前記ハウジング内にある画像センサーと
を含む、密閉封止された眼撮像装置。
〔付記131〕
前記密閉シーリング材料がセラミックを含む、付記130に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記132〕
前記密閉シーリング材料が金属を含む、付記130に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記133〕
前記密閉シーリング材料がエポキシを含む、付記130に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記134〕
前記密閉シーリング材料がUV硬化性アクリル接着剤を含む、付記130に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記135〕
前記光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされ、前記光源から光を受け及び前記光を前記眼の方向に向けるように構成された少なくとも1つのマルチセグメント面を含む、前記ハウジング内にある光調整素子をさらに含む、付記130に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記136〕
前記ハウジングの前記前端が、前記光学窓の輪郭に適合するような形状及びサイズにされている、付記130に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記137〕
前記ハウジングが、前記前端に配置されたアライメント縁及びリザバー縁を含む内側面をさらに含み、前記光学窓は、前記アライメント縁から第1の間隙で離れており、前記光学窓は、前記第1の間隙よりも大きい第2の間隙で前記リザバー縁から離れており、シーリング材料のリザバーとなるように構成されており、前記光学窓は、前記撮像レンズから第3の間隙で離れている、付記130に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記138〕
前記第3の間隙が空気で満たされている、付記137に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記139〕
前記第3の間隙が、光学的に透明な弾性材料で埋められている、付記137に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記140〕
前記アライメント縁が前記光学窓の側面に平行である、付記137に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記141〕
前記リザバー縁が前記光学窓の側面に平行である、付記137に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記142〕
前記光学窓の前面が前記ハウジングから完全に露出している、付記137に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記143〕
前記内側面が、前記第2の間隙よりもわずかに大きい直径を備えていて、前記第2の間隙を拡大させるように配置された複数のボアと、前記複数のボアの内側に配置された複数の玉とをさらに含む、付記137に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記144〕
前記ハウジングが、前記光学窓の周りに、第1の材料を含む遠位セクションと、第2の材料を含む近位セクションとをさらに含む、付記130に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記145〕
前記第1の材料が前記第2の材料と同じである、付記144に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記146〕
前記遠位セクションが、前記近位セクションと直接溶接されている、付記144に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記147〕
前記遠位セクションと前記近位セクションとの間の接続部が、密閉シーリング材料で埋められている、付記144に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記148〕
前記第1の材料が前記第2の材料とは異なる、付記144に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記149〕
前記遠位セクションと前記近位セクションとの間の接合セクションをさらに含み、前記接合セクションは前記第2の材料を含み、前記遠位セクションは、爆発溶接によって前記接合セクションに溶接される、付記144に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記150〕
前端を備えるハウジングであって
前記前端に配置されたアライメント縁及びリザバー縁を含む内側面
を含むハウジングと;
前記ハウジング内に配置されて眼を照明する光源と;
光学的撮像システムであって:
前記前端に、前記眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓;
前記光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズ
を含み、光軸を有する、光学的撮像システムと
前記光学的撮像システムから前記眼の像を受信するように配置された、前記ハウジング内にある画像センサーと
を含み、
前記光学窓は、前記アライメント縁から第1の間隙で離れており、
前記光学窓は、前記第1の間隙よりも大きい第2の間隙で前記リザバー縁から離れており、シーリング材料のリザバーとなるように構成されている、眼撮像装置。
〔付記151〕
前記ハウジングの前記前端が、前記光学窓の輪郭に適合するような形状及びサイズにされている、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記152〕
前記シーリング材料がエポキシを含む、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記153〕
前記シーリング材料がUV硬化性アクリル接着剤を含む、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記154〕
前記アライメント縁が前記光学窓の側面に平行である、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記155〕
前記リザバー縁が前記光学窓の側面に平行である、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記156〕
前記光学窓の前面が前記ハウジングから完全に露出している、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記157〕
前記光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされ、前記光源から光を受け且つ前記光を前記眼の方向に向けるように構成された少なくとも1つのマルチセグメント面を含む、前記ハウジング内にある光調整素子をさらに含む、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記158〕
前記内側面が、前記第2の間隙よりもわずかに大きい直径を備えていて、前記第2の間隙を拡大させるように配置された複数のボアと、前記複数のボアの内側に配置された複数の玉とをさらに含む、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記159〕
前記シーリング材料が密閉シーリング材料を含む、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記160〕
前記密閉シーリング材料が金属を含む、付記159に記載の眼撮像装置。
〔付記161〕
前記密閉シーリング材料がセラミックを含む、付記159に記載の眼撮像装置。
〔付記162〕
前記光学窓が、前記撮像レンズから第3の間隙で離れている、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記163〕
前記第3の間隙が空気で満たされている、付記162に記載の眼撮像装置。
〔付記164〕
前記第3の間隙が、光学的に透明な弾性材料で埋められている、付記162に記載の眼撮像装置。
〔付記165〕
前記ハウジングが、前記光学窓の周りに、第1の材料を含む遠位セクションと、第2の材料を含む近位セクションとをさらに含む、付記150に記載の眼撮像装置。
〔付記166〕
前記第1の材料が前記第2の材料と同じである、付記165に記載の眼撮像装置。
〔付記167〕
前記遠位セクションが、前記近位セクションに直接溶接されている、付記165に記載の眼撮像装置。
〔付記168〕
前記遠位セクションと前記近位セクションとの間の接続部が、密閉シーリング材料で埋められている、付記165に記載の眼撮像装置。
〔付記169〕
前記第1の材料が前記第2の材料とは異なる、付記165に記載の眼撮像装置。
〔付記170〕
前記遠位セクションと前記近位セクションとの間の接合セクションをさらに含み、前記接合セクションは前記第2の材料を含み、前記遠位セクションは、爆発溶接によって前記接合セクションに溶接されている、付記165に記載の眼撮像装置。
〔付記171〕
前端を備えるハウジングであって
前記前端付近に配置されたアライメント縁及びリザバー縁を含む内側面
を含むハウジングと;
前記ハウジング内に配置されて眼を照明する光源と;
光学的撮像システムであって:
前記前端に、前記眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓;
前記光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズ
を含み、光軸を有する、光学的撮像システムと;
前記ハウジングと前記光学窓との間に配置された複数の玉と
前記光学的撮像システムから前記眼の像を受信するように配置された、前記ハウジング内にある画像センサーと
を含み、
前記光学窓は、前記アライメント縁から第1の間隙で離れており、
前記光学窓は、前記第1の間隙よりも大きい第2の間隙で前記リザバー縁から離れており、シーリング材料のリザバーとなるように構成されている、眼撮像装置。
〔付記172〕
前記内側面に複数のボアをさらに含み、前記複数の玉は前記ボアに配置されており、前記複数のボアの直径は、前記第2の間隙よりもわずかに大きい、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記173〕
前記内側面に複数のボアをさらに含み、前記複数の玉は前記ボアに配置されており、前記複数のボアは、前記複数の玉と前記光学窓との間に第4の間隙を形成するように構成されており、前記第4の間隙は前記第1の間隙よりも小さい、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記174〕
前記ハウジングの前記前端が、前記光学窓の輪郭に適合するような形状及びサイズにされている、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記175〕
前記シーリング材料がエポキシを含む、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記176〕
前記シーリング材料がUV硬化性アクリル接着剤を含む、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記177〕
前記アライメント縁が前記光学窓の側面に平行である、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記178〕
前記リザバー縁が前記光学窓の側面に平行である、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記179〕
前記光学窓の前面が、前記ハウジングから完全に露出している、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記180〕
前記光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされ、前記光源から光を受け且つ前記光を前記眼の方向に向けるように構成された少なくとも1つのマルチセグメント面を含む、前記ハウジング内にある光調整素子をさらに含む、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記181〕
前記シーリング材料が密閉シーリング材料を含む、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記182〕
前記密閉シーリング材料が金属を含む、付記181に記載の眼撮像装置。
〔付記183〕
前記密閉シーリング材料がセラミックを含む、付記181に記載の眼撮像装置。
〔付記184〕
前記光学窓が、前記撮像レンズから第3の間隙で離れている、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記185〕
前記第3の間隙が空気で満たされている、付記184に記載の眼撮像装置。
〔付記186〕
前記第3の間隙が、光学的に透明な弾性材料で埋められている、付記184に記載の眼撮像装置。
〔付記187〕
前記ハウジングが、前記光学窓の周りに、第1の材料を含む遠位セクションと、第2の材料を含む近位セクションとをさらに含む、付記171に記載の眼撮像装置。
〔付記188〕
前記遠位セクションと前記近位セクションとの間の接合セクションをさらに含み、前記接合セクションは前記第2の材料を含み、前記遠位セクションは、爆発溶接によって前記接合セクションに溶接されている、付記187に記載の眼撮像装置。
〔付記189〕
前端を備えるハウジングであって、
光学窓の周りの、第1の材料を含む遠位セクション;
第2の材料を含む近位セクション;
ボンドであって、前記遠位セクションが前記ボンドによって前記近位セクションに接続されている、ボンド
を含むハウジングと;
前記ハウジング内に配置されて眼を照明する光源と;
光学的撮像システムであって:
前記前端に、前記眼を受け入れる為の前凹面を備える前記光学窓;
前記光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズ
を含み、光軸を有する、光学的撮像システムと;
前記光学的撮像システムから前記眼の像を受信するように配置された、前記ハウジング内にある画像センサーと
を含む眼撮像装置。
〔付記190〕
前記第1の材料が前記第2の材料と同じである、付記183に記載の眼撮像装置。
〔付記191〕
前記ボンドが、前記遠位セクションと前記近位セクションとの間を直接溶接する、付記184に記載の眼撮像装置。
〔付記192〕
前記ボンドが、密閉シーリング材料で埋められた、前記遠位セクションと前記近位セクションとの間の接続部である、付記184に記載の眼撮像装置。
〔付記193〕
前記第1の材料が前記第2の材料とは異なる、付記183に記載の眼撮像装置。
〔付記194〕
前記ボンドが、前記遠位セクションと前記近位セクションとの間の接合セクションを含み、前記接合セクションが前記第2の材料を含み、前記遠位セクションが、爆発溶接によって前記接合セクションに溶接されている、付記187に記載の眼撮像装置。
〔付記195〕
密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールを備える、密閉封止された眼撮像装置であって:
ハウジングと;
前記ハウジング内に配置されて眼を照明する光源と;
前端及び後端を含む、密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールであって:
光学的撮像システムであって:
前記前端に、前記眼を受け入れる為の前凹面を備える第1の光学窓;
前記光学窓の後方に配置され、且つ光学的な撮像経路に沿って前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズ
を含む光学的撮像システム;
第1の密閉シーリング材料で埋められた、前記第1の光学窓と前記前端との間の第1の密閉シール;
前記後端にある第2の光学窓、
第2の密閉シーリング材料で埋められた、前記第2の光学窓と前記後端との間の第2の密閉シール
を含む前側撮像モジュールと;
主モジュールであって
前記光学的撮像システムから前記眼の像を受信するように配置された、前記ハウジング内にある画像センサー
を含む主モジュールと
を含み、
前記密閉封止された取り外し可能な前側撮像モジュールは、前記主モジュールに繰り返し取り付けたりそこから取り外したりできる、眼撮像装置。
〔付記196〕
前記第1の密閉シーリング材料がセラミックを含む、付記195に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記197〕
前記第1の密閉シーリング材料が金属を含む、付記195に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記198〕
前記第2の密閉シーリング材料がセラミックを含む、付記195に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記199〕
前記第2の密閉シーリング材料が金属を含む、付記195に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記200〕
前記光学窓の周辺部分の後ろ側に位置決めされ、前記光源から光を受け及び前記光を前記眼の方向に向けるように構成された少なくとも1つのマルチセグメント面を含む、前記ハウジング内にある光調整素子をさらに含む、付記195に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記201〕
前記ハウジングが、前記前端に配置されたアライメント縁及びリザバー縁を含む内側面をさらに含み、前記第1の光学窓は、前記アライメント縁から第1の間隙で離れており、前記第1の光学窓は、前記第1の間隙よりも大きい第2の間隙で前記リザバー縁から離れており、シーリング材料のリザバーとなるように構成されている、付記195に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記202〕
前記アライメント縁が前記光学窓の側面に平行である、付記201に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記203〕
前記リザバー縁が前記光学窓の側面に平行である、付記201に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記204〕
前記光学窓の前面が、前記ハウジングから完全に露出している、付記201に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記205〕
前記内側面が、前記第2の間隙よりもわずかに大きい直径を備えていて、前記第2の間隙を拡大させるように配置された複数のボアと、前記複数のボアの内側に配置された複数の玉とをさらに含む、付記201に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記206〕
前記ハウジングが、前記光学窓の周りに、第1の材料を含む遠位セクションと、第2の材料を含む近位セクションとをさらに含む、付記195に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記207〕
前記第1の材料が前記第2の材料とは異なる、付記206に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記208〕
前記遠位セクションと前記近位セクションとの間の接合セクションをさらに含み、前記接合セクションは前記第2の材料を含み、前記遠位セクションは、爆発溶接によって前記接合セクションに溶接されている、付記206に記載の密閉封止された眼撮像装置。
〔付記209〕
前端を備えるハウジングであって、
前記前端に配置されたアライメント縁及びリザバー縁を含む内側面
を含むハウジングと;
前記ハウジング内に配置されて眼を照明する光源と;
光学的撮像システムであって:
前記前端に、前記眼を受け入れる為の前凹面を備える光学窓;
前記光学窓の後方に配置され且つ光学的な撮像経路に沿って前記光学窓と光学的に整列された撮像レンズ
を含み、光軸を有する、光学的撮像システムと;
前記光学的撮像システムから前記眼の像を受信するように配置された、前記ハウジング内にある画像センサーと
を含み、
前記アライメント縁は、前記光学窓の側面に対して垂直であり、
前記光学窓は、ある間隙で前記リザバー縁から離れており、シーリング材料のリザバーとなるように構成されている、眼撮像装置。
〔付記210〕
前記シーリング材料がエポキシを含む、付記209に記載の眼撮像装置。
〔付記211〕
前記シーリング材料がUV硬化性アクリル接着剤を含む、付記209に記載の眼撮像装置。
〔付記212〕
前記光学窓が、非密閉シールによって前記ハウジングに密封される、付記209に記載の眼撮像装置。