特許第6483143号(P6483143)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6483143
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】開封明示キャップ
(51)【国際特許分類】
   B65D 50/06 20060101AFI20190304BHJP
【FI】
   B65D50/06
【請求項の数】20
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-550618(P2016-550618)
(86)(22)【出願日】2015年2月6日
(65)【公表番号】特表2017-507858(P2017-507858A)
(43)【公表日】2017年3月23日
(86)【国際出願番号】EP2015000239
(87)【国際公開番号】WO2015117761
(87)【国際公開日】20150813
【審査請求日】2017年11月27日
(31)【優先権主張番号】61/936,984
(32)【優先日】2014年2月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591112326
【氏名又は名称】マウザー−ヴェルケ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Mauser−Werke GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ロバート アラン ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】アダム ドナルド ジュリアン
【審査官】 家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0056645(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0282705(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0301046(US,A1)
【文献】 特開平08−085559(JP,A)
【文献】 特開2010−013175(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D39/00−55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器閉鎖栓(100)に係合するための開封明示キャップ(2)であって、該キャップは、前記容器閉鎖栓に面する面と、裂断ストリップ(17)を画定する予脆弱化領域(14)とを有したパネル(10)を有しており、前記裂断ストリップは、前記容器閉鎖栓に面する面から延在していてかつ前記容器閉鎖栓によって受容されるように構成された裂断ストリップピン(30)を有していて、前記キャップはさらに、前記容器閉鎖栓に面する面から延在する側壁(12)と、前記パネルの中央領域から軸方向に延在する中央ポスト(20)とを有しており、前記中央ポストは、前記容器閉鎖栓に係合するように構成されている、開封明示キャップにおいて、
前記中央ポストはポスト予脆弱化領域(22)を有していることを特徴とする、開封明示キャップ(2)。
【請求項2】
前記側壁(12)は、前記パネル(10)の周縁に沿って環状に配置されている、請求項1記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項3】
裂断ストリップ(17)を画定する前記予脆弱化領域(14)は、少なくとも2つのパーフォレーション、又は溝、又は材料を薄くした領域を有している、請求項1記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項4】
前記裂断ストリップピン(30)は、前記キャップが前記容器閉鎖栓(100)に係合したときに、前記容器閉鎖栓に形成された凹部(102)に嵌合し、前記キャップの回転を阻止するように寸法設定されている、請求項1記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項5】
前記裂断ストリップ(17)から延在するタブ(18)を有している、請求項1記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項6】
前記タブ(18)は、使用者の指を受け入れるように寸法設定された開口を有している、請求項5記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項7】
前記中央ポスト(20)は、雄ねじ山(24)を有している、請求項1記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項8】
前記ポスト予脆弱化領域(22)は、パーフォレーション、又は溝、又は材料を薄くした領域を有している、請求項1記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項9】
前記ポスト予脆弱化領域(22)は、前記パネル(10)と、前記中央ポスト(20)の雄ねじ山(24)区分との間に環状に形成されている、請求項1記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項10】
前記中央ポスト(20)の雄ねじ山(24)は、前記容器閉鎖栓(100)の雌ねじ山区分(104)にスナップ嵌合し、回転運動により前記容器閉鎖栓から取り外すことができるように構成されている、請求項7記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項11】
前記キャップの周縁に位置する縁部開封明示機能を形成する少なくとも1つの予脆弱化シーム(16)をさらに有する、請求項1記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項12】
前記少なくとも1つの予脆弱化シーム(16)は、前記パネル(10)及び前記側壁(12)に形成されるパーフォレーション、又は溝、又は材料を薄くした領域を有している、請求項11記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項13】
複数の予脆弱化シーム(16)を有している、請求項11記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項14】
容器閉鎖アッセンブリであって、容器の開口に係合し、該開口を閉鎖するように形成された容器閉鎖栓(100)と、該容器閉鎖栓に係合するための開封明示キャップ(2)とを有していて、該キャップは、前記容器閉鎖栓に面する面と、裂断ストリップ(17)を画定する予脆弱化領域(14)とを有したパネル(10)を有しており、前記裂断ストリップは、前記容器閉鎖栓に面する面から延在していてかつ前記容器閉鎖栓に形成された凹部(102)内に受容されるように構成された裂断ストリップピン(30)を有していて、前記キャップはさらに、前記容器閉鎖栓に面する面から延在する側壁(12)と、前記パネルの中央領域から軸方向に延在する中央ポスト(20)と、を有している、容器閉鎖アッセンブリにおいて、
前記中央ポストは、前記容器閉鎖栓に係合するように構成されていて、前記中央ポストはポスト予脆弱化領域(22)を有している、容器閉鎖アッセンブリ。
【請求項15】
前記中央ポスト(20)は雄ねじ山(24)を有している、請求項14記載の容器閉鎖アッセンブリ。
【請求項16】
前記容器閉鎖栓(100)は、スナップ嵌合式係合により前記雄ねじ山(24)のうちの少なくとも1つを受容するように寸法設定された雌ねじ山を含む、請求項15記載の容器閉鎖アッセンブリ。
【請求項17】
容器閉鎖栓(100)に係合するための開封明示キャップ(2)であって、該キャップは、前記容器閉鎖栓に面する面と、裂断ストリップ(17)を画定する予脆弱化領域(14)とを有したパネル(10)を有しており、前記裂断ストリップは、前記容器閉鎖栓に面する面から延在していて、かつ前記キャップが前記容器閉鎖栓に係合するときに前記容器閉鎖栓に形成された凹部(102)に嵌合して、前記キャップの回転を阻止するように構成された裂断ストリップピン(30)を有していて、前記キャップはさらに、前記容器閉鎖栓に面する面から延在する側壁(12)と、前記パネルの中央領域から軸方向に延在する中央ポスト(20)と、を有している、開封明示キャップにおいて、
前記中央ポストは、前記容器閉鎖栓に係合するように構成されていて、前記中央ポストは、前記パネルと前記中央ポストの雄ねじ山区分(24)との間に環状に形成されたポスト予脆弱化領域(22)を有しており、縁部開封明示機能を画定する少なくとも1つの予脆弱化シーム(16)が前記キャップの周縁に位置している、開封明示キャップ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの予脆弱化シーム(16)は、前記パネル(10)及び前記側壁(12)に形成されるパーフォレーション、又は溝、又は材料を薄くした領域を有している、請求項17記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項19】
複数の予脆弱化シーム(16)を有している、請求項17記載の開封明示キャップ(2)。
【請求項20】
前記中央ポスト(20)の前記雄ねじ山(24)は、前記容器閉鎖栓(100)の雌ねじ山区分(104)にスナップ嵌合し、回転運動により前記容器閉鎖栓から取り外すことができるように構成されている、請求項17記載の開封明示キャップ(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、容器閉鎖体用の開封明示装置の分野に関する。より具体的には、本発明は、容器閉鎖栓用の開封明示キャップに関する。
【0002】
発明の背景
閉鎖栓を備えたドラム缶のような容器は、様々な材料の貯蔵及び/又は搬送のために使用することができ、様々な材料のいくつかは、危険物及び/又は高価なものである場合がある。従って、このような容器については、開封されたことが気付かれないような開封を防止する方式で密封されるのが有効である。
【0003】
発明の概要
容器閉鎖栓に嵌め込まれるように構成された開封明示キャップが開示されている。
【0004】
1つの実施の形態によると、開封明示機能を含む開封明示キャップが設けられている。さらなる実施の形態によると、開封明示裂断ストリップと開封明示ポストとを含む開封明示キャップが設けられている。別のさらなる実施の形態によると、1つ以上の開封明示裂断シームを含む開封明示キャップが設けられている。
【0005】
さらなる実施の形態では、容器閉鎖栓に係合するための開封明示キャップであって、該キャップは、前記容器閉鎖栓に面する面と、裂断ストリップを画定する予脆弱化領域とを有したパネルを含み、前記裂断ストリップは、前記閉鎖栓に面する面から延在していてかつ前記容器閉鎖栓によって受容されるために構成された裂断ストリップピンを有していて、前記キャップはさらに、前記閉鎖栓に面する面から延在する側壁と、前記パネルの中央領域から軸方向に延在する中央ポストとを有している、開封明示キャップにおいて、前記中央ポストは、前記容器閉鎖栓に係合するように構成されていて、前記中央ポストはポスト予脆弱化領域を有している。前記側壁は、前記パネルの周縁に沿って環状に配置されていてよい。
【0006】
裂断ストリップを画定する前記予脆弱化領域は、少なくとも2つのパーフォレーション、又は溝、又は隣接する領域に比べて減じられた厚さを有する薄い材料領域、又は類似のものを含んでいてよい。予脆弱化領域は、等間隔に配置された、即ち平行に配置されたパーフォレーション、溝等により画定されてよい。前記裂断ストリップピンは、前記キャップが前記容器閉鎖栓に係合したときに、前記容器閉鎖栓に形成された凹部に嵌合し、前記キャップの回転を阻止するように寸法設定されている。いくつかの実施の形態では、使用者による取り扱いを容易にし、使用者のための安全な把持部を提供するために、裂断ストリップは、該裂断ストリップから延在するタブを含んでいる。タブは任意の使用し易い形状であってよく、例えば、使用者の指を受け入れるように寸法設定された開口を有するリングのような形状であってよいが、これに限定されるものではない。
【0007】
別の実施の形態では、中央ポストは、容器閉鎖栓の雌ねじ山に係合するための雄ねじ山を含む。ポスト予脆弱化領域は、例えばパーフォレーション、又は溝、又は材料の薄くされた領域等により、又はそれらとして形成されてよい。前記ポスト予脆弱化領域は、前記パネルと、前記中央ポストの雄ねじ山区分との間に環状に形成されていてよい。前記中央ポストの雄ねじ山は、前記容器閉鎖栓の雌ねじ山区分にスナップ嵌合し、回転運動により前記容器閉鎖栓から取り外すことができるように構成されている。
【0008】
さらなる実施の形態では、開封明示キャップは、前記キャップの周縁に位置する縁部開封明示機能を形成する少なくとも1つの予脆弱化シームをさらに有していてよい。予脆弱化シームは、例えば、パネル及び側壁に形成された、パーフォレーション、又は溝、又は材料の薄くされた領域等により、又はそれらとして形成されてよい。いくつかの実施の形態では、開封明示キャップは、複数の予脆弱化シームを含んでいる。
【0009】
別の実施の形態では、容器閉鎖アッセンブリが開示されていて、該容器閉鎖アッセンブリは、容器の開口に係合し、該開口を閉鎖するように形成された閉鎖栓と、該容器閉鎖栓に係合するための開封明示キャップとを有していて、該キャップは、前記容器閉鎖栓に面する面と、裂断ストリップを画定する予脆弱化領域とを有したパネルを含んでおり、前記裂断ストリップは、前記閉鎖栓に面する面から延在していてかつ前記容器閉鎖栓に形成された凹部内に受容されるように構成された裂断ストリップピンを有していて、前記キャップはさらに、前記閉鎖栓に面する面から延在する側壁と、前記パネルの中央領域から軸方向に延在する中央ポストと、を有している、容器閉鎖アッセンブリにおいて、前記中央ポストは、前記容器閉鎖栓に係合するように構成されていて、前記中央ポストはポスト予脆弱化領域を有している。
【0010】
さらに別の実施の形態では、容器閉鎖栓に係合するための開封明示キャップが開示されていて、該キャップは、前記容器閉鎖栓に面する面と、裂断ストリップを画定する予脆弱化領域とを有したパネルを有しており、前記裂断ストリップは、前記閉鎖栓に面する面から延在していて、かつ前記キャップが前記容器閉鎖栓に係合するときに前記容器閉鎖栓に形成された凹部に嵌合して、前記キャップの回転を阻止するように構成された裂断ストリップピンを有していて、前記キャップはさらに、前記閉鎖栓に面する面から延在する側壁と、前記パネルの中央領域から軸方向に延在する中央ポストと、を有している、開封明示キャップにおいて、前記中央ポストは、前記容器閉鎖栓に係合するように構成されていて、前記中央ポストは、前記パネルと前記中央ポストの雄ねじ山区分との間に環状に形成されたポスト予脆弱化領域を含み、縁部開封明示機能を画定する少なくとも1つの予脆弱化シームが前記キャップの周縁に位置している。
【0011】
本明細書で説明したいくつかの態様の基本的理解を提供するために、簡単な概要を上述した。この概要は、広範囲な概観ではなく、主要な要素及び重要な要素を認識しようとするものではなく、又は請求の範囲の対象の範囲を表そうとするものではない。
【0012】
開封明示キャップの実施の形態は、添付の図面および明細書に開示されている。
【0013】
従って、当業者は、開示されたシステム及び方法をいかにして形成し使用するかをよりよく理解できるだろう。添付の図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】開示された対象物の実施形態による、破線で示された予脆弱化領域(エレメント14)を有した開封明示キャップを示す斜視図である。
図2】開示された対象物の実施形態による、破線で示されたいくつかの機能を有した開封明示キャップを示す上方から見た平面図である。
図2A図2のA−A線に沿った開封明示キャップを示す側方断面図である。
図2B図2の細部Bの拡大図である。
図2C図2の細部Cの拡大図である。
図3】開示された対象物の実施形態による、D’−D’線に沿った部分断面を含む、開封明示キャップを示す側方図である。
図3A図3の細部Dの拡大図である。
図4】開示された対象物の1つの実施形態による、樽栓閉鎖装置に対して位置する開封明示キャップを示す側方断面図である。
図5】開示された対象物の1つの実施形態による、樽栓閉鎖装置に対して位置する開封明示キャップを、破線で示されたいくつかのエレメントと共に示す上方からの斜視図である。
図6】開示された対象物の1つの実施形態による、下方に向かう力をかけることにより樽栓閉鎖体に係合することができる開封明示キャップを説明する図示の方向矢印と共に、破線で示されたいくつかのエレメントを有する開封明示キャップを示す上方からの斜視図である。
図7】開示された対象物の1つの実施形態による、樽栓閉鎖装置に係合させられた開封明示キャップを示す側方断面図である。
図8】開示された対象物の実施形態による開封明示キャップを示す下方から見た平面図である。
図9】開示された対象物の1つの実施形態による、タブ部材に上方に向かう力をかけ、キャップに回転力をかけることにより、樽栓閉鎖体から取り外すことができる開封明示キャップを説明する図示の方向矢印と共に、破線で示されたいくつかのエレメントを有する開封明示キャップを示す上方からの斜視図である。
【0015】
発明の詳細な説明
以下に、本発明を実施する際に当業者の参考となるように提供される本発明の詳細な説明を記載する。そうでないことが定義されない限り、本明細書において使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術の分野における当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されたような用語は、関連技術の文脈における意味と一貫する意味を有するものと解されるべきであり、ここにそのように明示的に定義されない限り、理想化された又は過剰に形式的な意味に解されることはない。そうでないことが示されない限り、又は定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術の分野における当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書において使用される用語は、特定の実施の形態を説明するためだけのものであり、限定することを意図したものではない。
【0016】
よく知られている機能又は構造は、簡潔性及び/又は明瞭性のために詳しくは記載しない。
【0017】
図1図2Aに示したように、開封明示キャップ2は上部パネル10と、側壁12と、上部パネル予脆弱化領域14と、裂断シーム16と、裂断ストリップ17と、中央ポスト20と、ポスト予脆弱化領域22と、裂断ストリップピン30とを有している。キャップ2は、プラスチックを型に流し込んで成形されていてよい、又はその他のプラスチック成形法により成形されていてよい。
【0018】
上部パネル10は、キャップ2の閉鎖面を形成し、これは任意の適切な寸法及び形状のものであってよい。上部パネル10に形成された予脆弱化領域14は裂断ストリップ17を画定する。予脆弱化領域14は、パーフォレーション、溝、隣接するパネル領域よりも薄くされた上部パネルの領域等の形状を成していてよい。
【0019】
側壁12は、上部パネルの周縁から下方に延びていて、環状の又は半環状の壁を形成してよい。さらに図2Bを参照すると、複数の裂断シーム16が、上部パネル10の周縁に沿って形成されていて、側壁12へと延びている。
【0020】
中央ポスト20は、上部パネル10の中央領域から延在していて、ポストねじ山領域24と、ポスト予脆弱化領域22とを含んでいる。ポスト予脆弱化領域22は、パーフォレーション、溝、又は中央ポスト20に形成された隣接するポスト領域に比べて減じられた厚さを有する薄いウェブ又は材料領域を含んでいてよい。さらに図2Cに示されたように、ポスト予脆弱化領域22は、上部パネル10とポストねじ山領域24との間に配置されていてよい。
【0021】
さらに図3及び図3Aに示されたように、裂断ストリップ17からは裂断ストリップピン30が延在している。
【0022】
さらに図4を参照すると、1つの態様によれば、開封明示キャップ2は、樽栓閉鎖プラグ(bung closure plugs)のような市販されている容器閉鎖体と連結して使用することができる。さらに図5図6に示されたように、裂断ストリップ17から延在する裂断ストリップピン30は、栓100の凹部ラグ領域102に係合するように構成されている。ポストねじ山領域24は、栓100のねじ山付きコア104に係合するように構成されている。1つの実施の形態では、中央ポスト20は一般的に円筒状の形状であり、中央ポストの環状壁の外面に配置されたポストねじ山領域24を含んでいる。図2Cに示したように、ポストねじ山領域24は、中央ポスト20が栓100のねじ山付きコア104内にスナップ嵌合できるように構成された前縁と、キャップ2を回転運動させることなくキャップ2が取り外されるのを阻止する後縁とを有したねじ山を含む。
【0023】
栓100への開封明示キャップ2の取り付けは、裂断ストリップピン30を栓100の凹部ラグ領域102に対して、かつ中央ポスト20を栓100のねじ山付きコア104に対して、整列させることにより達成される。これらの構成部品が整列すると、栓100上に密接している開封明示キャップ2へかけられる下向きの圧力により、ねじ山領域24と、栓のねじ山付きコア104とがスナップ嵌合することにより、開封明示キャップ2は栓100に係合させられる。
【0024】
図2図3及び図7を参照すると、開封明示キャップ2の第1の開封明示機能は、裂断ストリップ17と、裂断ストリップ17から延在する裂断ストリップピン30に存在している。裂断ストリップピン30は、キャップ2が栓100内に挿入されている場合、キャップ2の回転運動を阻止することにより、キャップ2を栓100内にロックする。回転運動により、即ち中央ポスト20を栓100のねじ山付きコア104からねじって外すことにより、キャップ2を取り外す唯一の方法は、裂断ストリップ17を除去することである。裂断ストリップ17の除去により、栓100のラグ凹部104から裂断ストリップピン30が取り外され、これにより栓100からキャップ2をねじって外すことに対する障害がなくなる。
【0025】
開封明示キャップ2の第2の開封明示機能は、中央ポスト20のポスト予脆弱化領域22にある。記載したように、ポスト予脆弱化領域22は、パーフォレーション、溝、又はキャップ2の中央ポスト20に形成された隣接するポスト領域に比べて減じられた厚さを有する薄いウェブ又は材料領域を含んでいてよい。(栓100からキャップ2をねじって外すのではない)ねじ山付きコア104からキャップ2を引き出すためのあらゆる試みは、応力の視覚的しるし、プラスチックの延伸、ポスト予脆弱化領域22の裂断となろう。キャップ2が、ポスト予脆弱化領域22が裂断するのに十分な強さで引っ張られた場合、キャップ2は、栓100のねじ山付きコア104内側に、ねじ山領域24を含む中央ポスト20の部分のみを残して取れるだろう。
【0026】
図2図2B図8を参照すると、開封明示キャップ2の第3の開封明示機能は、キャップ2の周縁に沿って配置された裂断シーム16に存在している。裂断シーム16は、パーフォレーション、溝、又はキャップの上面10の縁部と側壁12に形成された隣接する領域に比べて減じられた厚さを有する薄い材料のウェブ又は材料領域を含んでいてよい。裂断シーム16は、何者かが、キャップ2の側壁12の下方からつかむことにより栓100からキャップ2を引き離そうとした場合に、応力を顕示するように構成されていて、そのように機能する。取り外しを試みる場合に加えられるような上方に向かう力がキャップ2に加えられると、裂断シーム16のいくつか又は全てが裂断されるだろう。1つの実施の形態では、キャップ2は8つの裂断シーム16を含んでいるが、当業者には、より多くの又はより少ない裂断シーム16を使用することができることがわかるだろう。
【0027】
さらに図9に示したように、開封明示キャップ2の栓100からの取り外しは、適正には、キャップ2から裂断ストリップ17を除去し、次いで栓100からキャップ2をねじって外すことにより達成される。1つの実施の形態では、裂断ストリップ17の除去を容易にするために、キャップ2は裂断ストリップから延在するタブ18を有している。タブ18は、使用者の指を受け入れるように寸法設定された開口を有していてよい。使用者は、指をタブ18に置き、裂断ストリップピン30が栓100の凹部ラグ102から外れるまで、矢印で示したように上方かつキャップ2の中央に向かって引っ張ることができる。裂断ストリップピン30が凹部ラグ102から外れると、キャップ2を栓100からねじって外すために、(矢印で示したような)ねじ外し方向でのキャップ2の回転が操作可能になる。
【0028】
本明細書での開示は、特定の実施の形態につき説明したが、これらの実施の形態は、原理及び本明細書の実施形態の適用の単なる例示であることを理解されたい。従って、本発明の思想および範囲から逸脱することなく、図示した実施形態に対して複数の改良が行われてよく、かつ他の装置が考案されてよいことが理解されるべきである。本明細書で言及した全ての出版物、特許出願、特許、図面及びその他の参照は、その全体が参照により明示的に組み込まれる。
図1
図2
図2A
図2B
図2C
図3
図3A
図4
図5
図6
図7
図8
図9