【実施例】
【0206】
実施例1:HPTP−ベータ阻害剤およびそのジアステレオマーの合成
四つの化合物(A、B、CおよびD)を下記に示す。化合物Aは、S,R配置であり;化合物Bは、R,S配置であり;化合物Cは、R,R配置であり;化合物Dは、S,S配置である。
【化20】
【0207】
下記の一般化された反応スキームを用いて、上記化合物を合成した。
【化21】
【0208】
上記化合物を合成するための出発物質である化合物S1の合成を下記に詳述する。
【化22】
【0209】
0℃の化合物S1−2(5.7mL,44mmol,1.1eq)を、化合物S1−1(12g,38.7mmol,1.0eq)およびEt
3N(6.1mL,d=0.75g/mL,44mmol,1.1eq)の溶液に滴下添加することによって、化合物S1のR異性体を調製した。添加後、その混合物を0℃でさらに1.5時間撹拌した。TLC解析は、化合物S1−1がほとんど消費されたことを示した。その時点で反応を停止し、反応混合物を濾過した。濾液を、0℃において30分間、CH
2N
2で処理することにより、ジアゾメチルケトンを生成した。その時点で、その反応混合物は、暗褐色になった。次いで、40%HBr水溶液を0℃においてゆっくり滴下添加し、その反応混合物を30分間撹拌した。飽和Na
2CO
3溶液を加えることにより、pHを7〜8に調整した。その混合物をEtOAcで抽出し、乾燥し、濃縮することにより、S1(14.9g)を得た。H−NMR解析は、
図16に示されているように74%のS1および26%のメチルエステルを示した。HPLC解析は、
図17に示されているように78.2%の純度を示した。その混合物をそのまま次の工程に使用した。化合物BおよびCを合成するために使用された中間体は、化合物Aに対して使用された手順と同じ手順を用いて合成されたので、該中間体については、分析データのみを後の項で提供する。
【0210】
化合物Aを合成する経路の工程1を、下記の反応スキームに詳述する。
【化23】
【0211】
化合物1の合成は、CH
3CN(200mL)中の、化合物S1(10g,25.8mmol 1.0eq)および化合物S2(3.88g,27.0mmol,1.05eq)の溶液を用いて3時間還流することにより行った。TLC解析は、化合物S1が消費されたことを示した。次いで、その反応混合物を室温に冷却した。固体を濾過により回収し、高真空下で乾燥した。10.2gの1を白色固体として得た。収率は、96%であった。
【0212】
化合物1についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:約100%(
図2);LCMS(ESI+):m/z332(M+H)(
図3);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d6) δ 8.52 (br s, 3H), 8.15 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.77 (d, J = 4.2 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.18 (dd, J = 4.2 Hz, J = 3.6 Hz, 1H), 4.85 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 3.40 (d, J = 7.4 Hz, 2H)(
図1).
【0213】
上記スキームの工程2を下記に詳述する。
【化24】
【0214】
100mLの三つ口丸底フラスコに化合物S3(3g,18.2mmol,1.0eq)、THF(60mL)、水(60mL)およびNaHCO
3(2.3g,27.4mmol,1.5eq)を入れることによって、化合物2の合成を行った。得られたスラリーを5℃に冷却した。クロロギ酸メチル(MCF)(2.0g,21.3mmol,1.2eq)を5分間にわたって滴下添加し、得られた混合物をRTで一晩撹拌した。次いで、濃HCl(約15mL)を加えることによって、その反応混合物のpHを<2に調整した。クエンチした反応混合物をEtOAcで抽出した(3×50mL)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3×100mL)、MgSO
4で乾燥し、濾過し、濃縮することにより、化合物2の粗生成物を得た(4.3g,収率>100%)。化合物2をさらに精製することなく、そのまま次の工程に使用した。
【0215】
上記スキームの工程3を下記に詳述する。
【化25】
【0216】
1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC)(4.8g,27.2mmol,1.1eq)に続いてDIPEA(8.7g,4.28g,3eq)を、0℃の、DMF(70mL)とMTBE(25mL)との混合物中の、化合物1(10.2g,24.7mmol,1.0eq)、化合物2(5.53g,24.8mmol,1eq)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(5.0g,41.6mmol,1.7eq)の溶液に加えることによって、化合物3の合成を行った。得られた混合物を0℃において30分間撹拌し、次いで、RTに加温し、一晩撹拌した。TLC解析は、化合物1が消費されたことを示した。その反応混合物を水(200mL)で希釈し、EtOAcで抽出した(3×300mL)。合わせた有機相を、希HCl水溶液(1N,200mL)、5%NaHCO
3水溶液(200mL)、水(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄した。次いで、有機層をNa
2SO
4で乾燥し、濃縮することにより、10gの化合物3を黄色固体として得た。収率は、75%であった。化合物3の粗生成物をさらに精製することなく、そのまま次の工程に使用した。
【0217】
化合物3についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:97%(
図5);LCMS(ESI+):m/z537(M+H)(
図6);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.72 (d, J = 8.7 Hz, 1H ), 8.12 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.73 (dd, J = 0.9 Hz, 5.1 Hz, 1H), 7.67 (dd, J = 0.9 Hz, 5.1 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.43 (s, 1H), 7.32 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.25−7.10 (m, 6H), 5.23−5.31 (m ,1H), 4.16−4.23 (m, 1H), 3.41 (s, 3H), 3.34−3.37 (m, 1H), 3.11−3.19 (m, 1H), 2.61−2.66 (m, 1H), 2.49−2.53 (m, 1H)(
図4).
【0218】
上記スキームの工程4を下記に詳述する。
【化26】
【0219】
FeCl
3(0.6g,3.7mmol,0.2eq)および木炭(4.0g)をEtOH(400mL)中の化合物3(10g,18.7mmol,1.0eq)の溶液に加えることによって、化合物4の合成を行った。その混合物を加熱還流し、ヒドラジン水和物(30.0g,600mmol,32.0eq)を加えた。TLCにより示される場合に化合物3が完全に消費されるまで(約2時間)、その反応混合物を加熱還流した。木炭および無機塩をセライトパッドを通して濾別し、そのセライトをEtOHで洗浄した。濾液を濃縮することにより、9.3gの化合物4の粗生成物(収率98.9%)を白色固体として得て、それをさらに精製することなく、そのまま次の工程に使用した。
【0220】
化合物4についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:96%(
図7);LCMS(ESI+):m/z507(M+H)(
図8);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.54 (d, J = 8.7 Hz, 1H ), 7.73 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.15−7.32 (m, 8H), 6.89 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 6.43 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 4.89−5.05 (m ,1H), 4.84 (s, 2H), 4.19−4.24 (m, 1H), 3.41 (s, 3H), 2.99−3.06 (m, 1H), 2.68−2.83 (m, 2H), 2.54−2.58 (m, 1H)(
図9).
【0221】
上記スキームの工程5を下記に詳述する。
【化27】
【0222】
化合物5を生成するために、Me
3NSO
3(1.65g,11.9mmol,1.5eq)および次いでNMM(1.45g,14.4mmol,1.8eq)を、RTの乾燥THF(100mL)中の化合物4(4.0g,7.9mmol,1.0eq)の溶液に加えた。得られた混合物を加熱還流し、一晩撹拌した。その反応混合物のTLC解析は、化合物4が完全に消費されていないことを示した。その反応をその時点で停止させた。その反応混合物を濃縮乾固することにより、化合物5の粗生成物を得た。化合物5の粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製することにより、化合物5(3.3g,収率71.7%)を、微量の残留酢酸エチルを含む白色固体として得た。
【0223】
化合物5についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:99.6%(
図10);LCMS(ESI
−):m/z585(M−H)(
図11);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.47 (d, J = 8.7 Hz, 1H ), 7.72 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.24−7.33 (m, 6H), 7.16−7.20 (m, 2H), 6.90 (s, 4H), 5.06−5.08 (m ,1H), 4.20−4.26 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.02−3.09 (m, 2H), 2.86−2.91 (m, 1H), 2.76−2.83 (m, 2H), 2.61−2.65 (m, 1H)(
図12).
【0224】
上記スキームの工程6を下記に詳述する。
【化28】
【0225】
化合物Aを生成するために、NaOHの水溶液(245mgのH
2O中の164mg,4.1mmol,1.2eq)をRTにて5分間にわたって、MeOH(20mL)中の化合物5(2.0g,3.4mmol,1.0eq)の溶液に滴下添加し、得られた反応混合物をRTにて2時間撹拌した。固体生成物を真空濾過によって収集し、EtOAc(100mL)、次いで、Et
2O(100mL)で洗浄した。1.0gの化合物Aを白色固体として得た。収率は、48.3%であった。
【0226】
化合物Aについての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:約100%(
図13);LCMS(ESI+):m/z587(M−Na+2H)(
図14);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.47 (d, J = 8.4 Hz, 1H ), 7.72 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.63−7.66 (m, 2H), 7.16−7.33 (m, 8H), 6.90 (s, 4H), 5.03−5.08 (m ,1H), 4.21−4.26 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.03−3.09 (m, 1H), 2.77−2.91 (m, 2H), 2.57−2.65 (m, 1H)(
図15).
【0227】
化合物Cを合成する経路の工程1を、下記の反応スキームにおいて詳述する。
【化29】
【0228】
化合物1を生成するために、CH
3CN(300mL)中の、化合物S1(14.9g,約74%純度,11gのS1としてカウント,28.4mmol,1.0eq)および化合物S2(4.1g,29.8mmol,1.05eq)の溶液を5時間加熱還流した。TLC解析は、化合物S1がほとんど消費されたことを示した。その反応混合物をRTに冷却した。得られた固体を真空濾過によって収集することにより、7.8gの化合物1の粗生成物を得た。
【0229】
化合物1についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:97.5%(
図18);
1H−NMR (300 MHz, CD
3OD) δ 8.17 (d, J = 8.7 Hz,2H), 7.63 (d, J = 5.1 Hz, 2H), 7.43 (d, J = 3.7 Hz, 2H), 7.33 (s, 1H), 7.16 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.84 (s, 1H), 3.58−3.43 (m, 2H)(
図19).
【0230】
上記スキームの工程3を下記に詳述する。化合物Aを合成するための工程3と同じ手順を用いて、化合物3を合成した。
【化30】
【0231】
化合物3についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:97.8%(
図20);LCMS(ESI+):m/z537(M+H)(
図21);
1H−NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.07 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.51 (d, J = 3.4 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.15−7.08 (m, 4H), 7.06−6.98 (m, 1H), 6.54 (s, 1H), 6.45−6.35 (m, 1H), 5.32−5.21 (m, 2H), 4.42−4.30 (m, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.32−3.20 (m, 1H), 3.18−3.02 (m, 1H), 2.98−2.85 (m, 1H)(
図22).
【0232】
上記スキームの工程4を下記に詳述する。化合物Aを合成するための工程4と同じ手順を用いて、化合物4を合成した。
【化31】
【0233】
化合物4についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:95.9%(
図23);LCMS(ESI+):m/z507(M+H)(
図24);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.44 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.70 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.26−7.18 (m, 4H), 7.20−7.11 (m, 2H), 7.03 (s, 1H), 6.84 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.43 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 5.10−4.92 (m, 1H), 4.35−4.21 (m, 1H), 3.45 (s, 3H), 3.08−2.93 (m, 1H), 2.90−2.78 (m, 2H), 2.75−2.64 (m, 1H)(
図25).
【0234】
上記スキームの工程5を下記に詳述する。化合物Aを合成するための工程5と同じ手順を用いて、化合物5を合成した。
【化32】
【0235】
化合物5についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:96.9%(
図26);LCMS(ESI−):m/z585(M−H)(
図27);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.46 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.70 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.28−7.15 (m, 4H), 7.18−7.12 (m, 2H), 7.03 (s, 1H), 6.90 (s, 4H), 5.14−5.02 (m, 1H), 4.35−4.22 (m, 1H), 3.46 (s, 3H), 3.13−3.01 (m, 1H), 2.98−2.88 (m, 2H), 2.75−2.64 (m, 1H)(
図28).
【0236】
上記スキームの工程6を下記に詳述する。化合物Aについて記載された手順と同じ手順を用いて、化合物Cを合成した。
【化33】
【0237】
化合物Cについての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:98.7%(
図29);LCMS(ESI+):m/z587(M−Na+2H)(
図30);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.46 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.75−7.61 (m, 3H), 7.36 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.28−7.12 (m, 6H), 7.03 (s, 1H), 6.87 (s, 4H), 5.05 (m, 1H), 4.27 (m, 1H), 3.46 (s, 3H), 3.10−3.01 (m, 1H), 3.10−2.85 (m, 2H), 2.82−2.65 (m, 1H)(
図31).
【0238】
化合物Bを生成するために用いられた反応の工程3を下記に示される反応スキームにおいて詳述する。化合物Aを合成するための工程3と同じ手順を用いて、化合物3を合成した。
【化34】
【0239】
上に示されたような化合物3についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:97.3%(
図32);LCMS(ESI+):m/z537(M+H)(
図33);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.68 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.73 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.67 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.52 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.42 (s, 1H), 7.30−7.11 (m, 7H), 5.35−5.18 (m, 1H), 4.28−4.14 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.39−3.32 (m, 1H), 3.22−3.08 (m, 1H), 2.71−2.53 (m, 2H)(
図34).
【0240】
化合物Bを生成するために用いられた反応の工程4を下記の反応スキームにおいて詳述する。化合物Aを合成するための工程4と同じ手順を用いて、化合物4を合成した。
【化35】
【0241】
化合物4についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:98.3%(
図35);LCMS(ESI+):m/z507(M+H)(
図36);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.46 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 4.1 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 3.63 Hz, 1H), 7.38−7.15 (m, 8H), 6.89 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.44 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 5.11−4.98 (m, 1H), 4.28−4.21 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.08−2.98 (m, 1H), 2.88−2.72 (m, 2H), 2.66−2.57 (m, 1H)(
図37).
【0242】
化合物Bを生成するために用いられた反応の工程5を下記の反応スキームにおいて詳述する。化合物Aを合成するための工程5と同じ手順を用いて、化合物5を合成した。
【化36】
【0243】
上に示されたような化合物5についての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:96.1%(
図38);LCMS(ESI+):m/z507(M−SO3+H)(
図39);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.47 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 3.5 Hz, 2H), 7.32−7.22 (m, 6H), 7.23−7.12 (m, 2H), 6.96 (s, 4H), 5.15−5.01 (m, 1H), 4.32−4.20 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.12−3.03 (m, 1H), 2.93−2.85 (m, 1H), 2.83−2.76 (m, 1H), 2.68−2.56 (m, 1H)(
図40).
【0244】
化合物Bを合成するために用いられた経路の工程6を下記の反応スキームにおいて詳述する。化合物Aに対して記載された手順と同じ手順を用いて、化合物Bを合成した。
【化37】
【0245】
化合物Bについての分析データは、以下のとおりであった。HPLC:97%(
図41);LCMS(ESI+):m/z587(M−Na+2H)(
図42);
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) δ 8.46 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.68−759 (m, 2H), 7.38−7.12 (m, 8H), 6.89 (s, 4H), 5.14−5.02 (m, 1H), 4.28−4.18 (m, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.11−3.01 (m, 1H), 2.96−2.75 (m, 2H), 2.70−2.55 (m, 1H)(
図43).
【0246】
化合物Bを合成するための完全な反応スキームを下記に詳述する。
【化38】
【0247】
実施例2:培養された内皮細胞におけるTie2の活性化およびAktの下流のリン酸化
化合物A〜Dの細胞ベースのアッセイが、本明細書中に記載される。
【0248】
ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を、ヒト胎盤から新たに単離し、内皮成長培地中で生育し、継代数6になる前に使用した。Tie2のリン酸化および下流のシグナル伝達分子に対する上記化合物の効果を評価するために、刺激の前の3時間にわたって成長因子を加えずに、内皮基本培地中で細胞を血清飢餓にした。細胞を、ビヒクル(DMSO)、またはDMSO中の化合物A、B、CもしくはDで10分間処理した。細胞を、RIPA緩衝液(150mM NaCl、1%IGEPAL CA−630、0.05%デオキシコール酸ナトリウム、0.1%SDS、20mM Tris−HCl pH7.6、1mM EDTA、1mM NaF、1mMオルトバナジン酸ナトリウム、5mMベンズアミジン)+完全プロテアーゼ阻害剤カクテル錠剤に溶解させた。次いで、マウスモノクローナル抗体(クローン33)を用いて細胞溶解産物からTie2を免疫沈降し、連続的に、マウスモノクローナル抗ホスホチロシン(クローン4G10)および抗Tie2(クローン33)でプロービングした。全細胞溶解産物を使用し、PathScan Phospho−Akt1(Ser473)Sandwich ELISA Kitを製造者の指示書に従って用いて、ホスホ−AKTを定量した。各実験における相対的なAKTのリン酸化をOD
450によって定量した。
【0249】
図44は、DMSOコントロールまたは示されている化合物(D、C、BまたはA)で処理された内皮細胞から免疫沈降し、次いで連続的に、全Tie2を検出する抗Tie2抗体(下のブロット)およびリン酸化されたTie2を検出する抗ホスホチロシン抗体(上のブロット)でプロービングしたTie2のウエスタンブロットである。このブロットは、Tie2が、相対的に等しい量で免疫沈降したのに対し、Tie2のリン酸化は、処理条件間で異なっていたことを示している。化合物Dによる処理は、DMSOコントロールと比べてTie2のリン酸化を実質的に増加させた。DMSOコントロールと比べたときのTie2のリン酸化の増加は、化合物A、BおよびCに対しては検出されなかった。
【0250】
図45は、Tie2の活性化の尺度であるAktのリン酸化を測定したELISAからのデータを表している。
図44と一致して、化合物Dは、最も低用量の化合物D(1μg/mL)でさえも高レベル(OD
450=1.2)の相対的なAktのリン酸化であることによって判断されるように、Tie2の活性化に対して最も強い効果を有した。Aktのリン酸化は、化合物Dを3μg/mLで用いたとき有意に増加し(OD
450=3.1)、Aktのリン酸化の最大値に到達したが、これは、最高用量の化合物D(10μg/mL)においてさらに増加することはなかった。化合物Aは、Aktのリン酸化に対して中程度の効果を有し、Aktのリン酸化がわずかに増加した(OD
450=0.2)3μg/mLにおいて効果を示し始めた。10μg/mLの化合物Aを使用したとき、Aktのリン酸化は、さらに増加した(OD
450=0.45)。化合物BおよびCも、Aktのリン酸化に対して同様の効果を有し、10μg/mLで使用したとき、最も有意にAktのリン酸化を中程度に増加した(OD
450およそ0.2)。
【0251】
実施例3:HPβCDを伴う化合物の製剤
化合物A、B、CおよびDのいずれかの組成物を、約100mgの滅菌された化合物の粉末を100mLの水に希釈して第1の組成物を形成することによって調製する。その第1の組成物に、250mgのヒドロキシプロピルベータシクロデキストリン(HPβCD)を加える。組成の例を表Iに示す。
【表1】
【0252】
実施例4:HPβCDを伴う化合物の製剤
水(85mL)を含む100mLのメスフラスコに、HPβCD(10g)およびデキストロース(1.5g)を入れた。その溶液を20℃で1時間撹拌し、次いで、その体積をさらなる蒸留水で100mLにした。得られた溶液は、10%HPβCDおよび1.5%デキストロースであった。
【0253】
同様の様式で、15%HPβCD/1.5%デキストロースおよび17.5%HPβCD/1.5%デキストロースを含む溶液を調製した。これらの貯蔵液を以下の実験のために使用した。
【0254】
25mLのメスフラスコに、10%HPβCD/1.5%デキストロースを含む貯蔵液を加えた後、化合物Dのナトリウム塩(550mg)を加えた。その総体積を、蒸留水を加えることによって、25mLにした。得られた溶液は、分子量補正因子を適用した後、20mg/mLの化合物Dという名目上の濃度を有した。
【0255】
同様に、10%HPβCD/1.5%デキストロースを含む貯蔵液に化合物D(687mg)を加えた。25mLに希釈した後、得られた溶液は、分子量補正因子を適用した後、25mg/mLの化合物Dという名目上の濃度を有した。
【0256】
15%HPβCD/1.5%デキストロースならびに687mgおよび825mgの化合物Dを含む組成物も調製した。同様に、17.5%HPβCD/1.5%デキストロースならびに825mgおよび962.5mgの化合物Dのナトリウム塩を含む組成物も調製した。
【0257】
表IIには、各々合計25mLの試験組成物が記載されている。
【表2】
【0258】
上記六つの溶液の各々のおよそ3mLを、3本の1ドラムバイアルに移した。各溶液の1本のバイアルを4℃、20℃および40℃で維持した。それらのバイアルを、1ヶ月間にわたって毎週評価し、次いで、3ヶ月間にわたって毎月評価した。
【0259】
3ヶ月後、いずれのバイアルも、濁りが見られることもなく、また、いかなる沈殿物も綿状物も有していなかった。次いで、上記組成物を(where)さらに処理し、インビボ試験にまわした。
【0260】
実施例5:0.75mL使い捨て注射器による皮下送達のための組成物の調製
200mLの脱イオン水を、撹拌しながら2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(50g)に加える。次に、デキストロース(96%)(1.3g)を加え、すべての固体が溶解するまでその溶液を撹拌する。本明細書中に開示される化合物のうちの一つまたはそれらの混合物を含む製剤を加え、固体が溶解するまでその溶液を撹拌する。得られる溶液は、7.26のpH値および1.07g/mLの密度を有する。最終的な溶液を、20−0.22ミクロンのPVDFフィルターを通して濾過する。較正された蠕動ポンプを用いて、0.75mLの最終的な溶液を、27gの固定針(staked needles)および栓を有する0.75mL注射器に分注する。
【0261】
実施例6:0.75mL使い捨て注射器による皮下送達のための組成物の調製
200mLの脱イオン水を、撹拌しながら2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(43.75g)に加える。次に、デキストロース(96%)(2.61g)を加え、すべての固体が溶解するまでその溶液を撹拌する。本明細書中に開示される化合物のうちの一つまたはそれらの混合物を含む製剤を加え、固体が溶解するまでその溶液を撹拌する。得られる溶液は、7.32のpH値を有し、それを、1N HCl(0.5mL)で7.04に調整する。最終的な溶液を、20−0.22ミクロンのPVDFフィルターを通して濾過する。較正された蠕動ポンプを用いて、0.75mLの最終的な溶液を、27gの固定針および栓を有する0.75mL注射器に分注する。
【0262】
実施例7:0.75mL使い捨て注射器による皮下送達のための組成物の調製
200mLの脱イオン水を、撹拌しながら2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(56.25g)に加える。次に、デキストロース(96%)(1.3g)を加え、すべての固体が溶解するまでその溶液を撹拌する。本明細書中に開示される化合物のうちの一つまたはそれらの混合物を含む製剤を加え、固体が溶解するまでその溶液を撹拌する。最終的な溶液を、20−0.22ミクロンのPVDFフィルターを通して濾過する。較正された蠕動ポンプを用いて、0.75mLの最終的な溶液を、27gの固定針および栓を有する0.75mL注射器に分注する。
【0263】
実施例8:段階的な製造プロセス:溶液1mLあたり20mgの化合物D
1.およそ16.0kgの米国薬局方(USP)滅菌注射用水を適切な大きさのガラス容器に加える。
【0264】
2.2812.5gの2−ヒドロキシルプロピル−ベータ−シクロデキストリン(HPβCD)(USP)を上記ガラスフラスコに加え、最低5分間または溶解するまで混合する。
【0265】
3.純度について考慮された450gのナトリウム塩としての化合物D、微量の立体異性体、揮発性物質および水を上記ガラスフラスコに加え、最低30分間またはすべての固体が溶解するまで混合する。
【0266】
4.450gの無水D−グルコース(デキストロース)(USP)を上記ガラスフラスコに加え、最低5分間またはすべての固体が溶解するまで混合する。
【0267】
5.蠕動ポンプを用いて、その溶液を36Lのガラス製剤化容器に移す。
【0268】
6.滅菌注射用水,USPを加えることによってその製剤を22.7kgにQSし、最低30分間または溶解するまで混合する。
【0269】
7.pHを調整することにより、6.6〜7.0のpHを得る。
【0270】
8.そのバッチに十分量の滅菌注射用水,USPを加えることにより、23.7kg(22.5L×1.052g/mL(比重))という最終的なバッチ重量を得て、最低10分間またはすべての固体が溶解するまで混合する。
【0271】
9.直列に接続された2枚のフィルターを通して濾過し、同様の36Lのガラスフィル容器(glass fill vessel)に入れる。
【0272】
10.様々な注射器:すなわち、0.75mL注射器に充填する。
【0273】
実施例9:眼疾患を処置するための開示される方法の有効性を判定するための基礎研究
糖尿病性黄斑浮腫に起因して視力を失った4人のヒト被験体(325ミクロンを超える中心網膜厚[CRT]および70レター(letters)未満の最高矯正視力)を、28日間にわたって1日に2回、5mgの4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニル−アミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸の皮下注射で処置した研究が、本明細書中に記載される。これらの被験体における視力の改善が、2ヶ月間(28日目から84日目まで)観察された。この研究の経過中の任意の時点において、研究者が医学的に必要であると考えた場合、その研究者は、抗VEGF剤、例えば、ラニビズマブ、ベバシズマブおよび/またはアフリベルセプトの硝子体内注射のさらなる治療を行うことができた。光干渉断層撮影(ocular coherence tomography)によって計測される網膜厚および標準的な視力検査(ETDRS)によって計測される最高矯正視力を、28日間の積極的処置期(active treatment phase)および2ヶ月間の処置後観察期の間に一定間隔で評価した(スクリーニング時、1日目[ベースライン]、7日目、14日目、21日目、28日目、42日目、56日目および84日目)。この研究に対する主な有効性の成果は、処置による経時的なCRTおよび視力の変化であった。
【0274】
図46は、糖尿病性黄斑浮腫を有する患者においてラニビズマブの硝子体内注射の効果を判定した二つの第3相研究の結果を表している。この研究では、患者に0.3mg
【数1】
または0.5mg
【数2】
のラニビズマブの硝子体内注射を毎月投与したのに対して、コントロール群
【数3】
にはプラセボを投与した。
図46に表されているように、0.3mgと0.5mgの両方のコホートに対する中心窩厚(CFT)の減少は、本質的に同一であった。
図46に示されているように、ラニビズマブを投与された二つの群では、ラニビズマブの1回目の注射後の7日目から1ヶ月後までに、中心窩厚がおよそ120〜160μm減少した。
【0275】
図47は、4人の患者の皮下に、28日間にわたって1日2回、5mgの4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸を投与し、続いて、この研究の研究者の裁量によって、硝子体内注射により片眼または両眼(合計7つの眼)をラニビズマブ(0.3または0.5mg)またはアフリベルセプト(2mg)のいずれかで処置した研究の結果を表している。
【0276】
図47は、以下のとおり読み取られる。ラニビズマブまたはアフリベルセプト投与の14〜28日後に、患者の一つの眼は、中心窩厚が50〜100μm減少した。患者の一つの眼は、中心窩厚が150〜200μm減少した。患者の一つの眼は、中心窩厚が200〜250μm減少した。患者の一つの眼は、中心窩厚が300〜350μm減少した。患者の二つの眼は、中心窩厚が350〜400μm減少した。患者の一つの眼は、中心窩厚が450〜500μm減少した。中心窩厚の変化の平均値は、
図46の研究においてラニビズマブ注射後に見られた減少のおよそ2倍の−289μmであった。
【0277】
図48は、糖尿病性黄斑浮腫を有する患者におけるラニビズマブの硝子体内注射の効果を判定するために行われた二つの第3相研究の結果を表している。これらの研究の結果を用いることにより、眼疾患を処置するための開示される方法の有効性を判定した。コントロール群は、
【数4】
によって表されている。眼球注射によって0.5mgのラニビズマブを毎月投与された患者は、
【数5】
によって表されている。
図48に示されているように、ラニビズマブを投与された群は、ラニビズマブの1回目の注射後の7日目から1ヶ月後までに、視力をおよそ4〜6レター増加させた。
【0278】
図49は、4人の患者の皮下に、28日間にわたって1日2回、5mgの4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸を投与し、続いて、この研究の研究者の裁量によって、硝子体内注射によりラニビズマブ(0.3または0.5mg)またはアフリベルセプト(2mg)で処置した研究の視力の増加を表している。
図49は、以下のとおり読み取られる。ラニビズマブまたはアフリベルセプト投与の14〜28日後に、患者の一つの眼は、16〜18レター改善した。患者の二つの眼は、14〜16レター改善した。患者の一つの眼は、10〜12レター改善した。患者の一つの眼は、6〜8レター改善した。患者の一つの眼は、2〜4レター改善した。患者の一つの眼は、2〜4レター減少した。視力の変化の平均値は、
図48に表されているラニビズマブのみのベンチマーク研究において見られた結果よりもおよそ3〜5レター改善した、9レターであった。
【0279】
図50は、1人の患者の結果を表している。より大きい中心窩厚(CFT)を有する眼を、研究対象の眼として選択した。1日目から、その患者に、1日2回、5mgの4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸を皮下投与した。3週目(矢印で示されている21日)に、僚眼を注射によって0.5mgのラニビズマブで処置した。6週目(矢印で示されている42日)に、研究対象の眼を0.5mgのラニビズマブで処置した。
【0280】
僚眼のCFTは、4週目(28日)までに有意に減少した(350μm)。結果として、CFTの著しい減少が、21日目から28日目までに研究対象の眼において観察された(およそ250μm)。次のモニタリング時点、すなわち6週目までに、全身投与されたラニビズマブの効果は、もはや存在せず、CFTは、およそ775μmに戻った。6週目において、研究対象の眼を0.5mgのラニビズマブの硝子体内注射で処置した。8週目までに、およそ500μmというCFTの全体的な減少が観察され、対象の眼のCFTは、およそ225μmであった。ラニビズマブ注射の1ヶ月後のCFTの変化の平均値がおよそ160mmであった
図46に表された研究と比べて、この併用方法は、ラニビズマブ注射の2〜4週間後に実質的により大きな減少をもたらした。
【0281】
図51は、1人の患者の結果を表している。より大きいCFTを有する眼を、研究対象の眼として選択した。1日目から、その患者に、1日2回、5mgの4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸を皮下投与した。4週目(矢印で示されている28日)に、僚眼を2mgのアフリベルセプトでレスキューした。レスキュー後、僚眼は、CFTがおよそ400μm減少した。6週目(矢印で示されている42日)に、研究対象の眼を2mgのアフリベルセプトでレスキューした。レスキュー後、研究対象の眼は、CFTがおよそ300μm減少した。ラニビズマブのプロトコルに対して表された結果とは異なり、全身送達されたアフリベルセプトの効果は、僚眼では観察されなかった。この研究の開始時から、研究対象の眼および僚眼においてそれぞれおよそ300μmおよび280μmのCFTの減少が観察された。
【0282】
図52は、アクティブコントロールであるアフリベルセプト(Eylea(商標))、4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸、およびアフリベルセプトと4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸との併用を含む脈絡膜新生血管形成のマウス試験の結果をグラフで表している。眼の3ヶ所においてブルッフ膜(Burch’s membrane)の破裂をレーザーによって誘導した。コントロール動物には、リン酸緩衝食塩水(PBS)の眼内注射を施した。アフリベルセプトで処置される動物には、レーザー処置の当日に40μgの1回用量の薬物を眼内に投与した。次いで、マウスを、1日2回の皮下注射によって20mg/kgにて、4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸で処置するか、または1日2回のPBS注射で処置した。このプロトコルでは、マウスを4群に分けた。眼内および皮下PBSで処置されたネガティブコントロール群、眼内アフリベルセプトおよび皮下PBSで処置された単独療法群;眼内PBSおよび4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸の皮下注射で処置された単独療法群;およびレーザー処置の当日における40μgの薬物の1回の眼内注射および20mg/kgで1日2回皮下注射を施された併用療法群。
【0283】
図53A〜Dは、FITCで標識されたGriffonia simplicifolia(GSA)で染色された切除された脈絡膜組織のフラットマウントを表している。脈絡膜新生血管形成(choroidal neovasculature)の程度が、コントロールサンプルの
図53Aにおいて明らかである。
図53Bは、アフリベルセプトで処置された動物の脈絡膜組織における新生血管形成の程度を表している。
図53Cは、4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸で処置された動物を表している。
図53Dは、アフリベルセプトと4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸との併用療法を受けた動物に存在する新生血管形成の程度を表している。
【0284】
実施例10:本開示の化合物の溶解度
水、HPβCD、Poloxamer407およびスルホブチルエーテル−β−シクロデキストリンにおける化合物(4−{(S)−2−[(S)−2−メトキシカルボニルアミノ]−3−フェニルプロパンアミド]−2−[2−(チオフェン−2−イル)チアゾール−4−イル]エチル}フェニルスルファミン酸)の室温の水溶解度(mg/mL)を表IIIに提供する。試験化合物の食塩水における溶解度は、通常のイオン効果におそらく起因して、低下する。試験されたすべての可溶化剤が、試験化合物の水溶解度を良好に改善した。
【表3】
【0285】
HPβCDとPEG400との混合物における試験化合物の溶解度(mg/mL)を表IVに明示する。HPβCDまたはPEG400のいずれかを使用することにより、個別に溶解度の上昇がもたらされた。しかしながら、試験化合物とHPβCDとの混合物にPEG400を加えると、溶解度が低下し、溶解度は、PEG400の量に反比例した。
【表4】
【0286】
表Vは、調製され、50℃において1ヶ月間化学的に安定であり、5℃、外界温度、50℃において物理的に安定であると示された、表示された溶媒を用いた上記の試験化合物の水溶液製剤を含んでいる。上記製剤は、pH4を超えるpH値においてより安定である。これらの製剤に対する目標のpHの範囲は、pH7+/−0.5pH単位である。
【表5】
a5℃および外界温度において短期間の物理的安定性について評価された。
b室温において1週間および50℃において1週間、物理的および化学的に安定である。
【0287】
実施形態
以下は、例証的な実施形態である。
【0288】
実施形態1.
以下の式の化合物
【化39】
またはその薬学的に許容され得る塩、互変異性体もしくは両性イオンであって、式中、
Aryl
1は、置換または非置換のアリール基であり;Aryl
2は、置換または非置換のアリール基であり;Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、ウレイド結合、スルホン結合または化学結合であり、ここで、該アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、ウレイド結合、スルホン結合のいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;Yは、H、アリール、ヘテロアリール、NH(アリール)、NH(ヘテロアリール)、NHSO
2R
gもしくはNHCOR
g(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、または
【化40】
であり、ここで、Lは、アルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレン(これらのいずれもが置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはLが結合している窒素原子と一体となって、アミド結合、カルバメート結合、ウレイド結合もしくはスルホンアミド結合を形成するか、または化学結合であるか、またはR
a、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
aは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
bは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL、R
a、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
cは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL、R
a、R
bおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
dは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL、R
a、R
bおよびR
cのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
gは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、互変異性体もしくは両性イオン。
【0289】
実施形態2.
Aryl
1が、置換または非置換のフェニルであり;Aryl
2が、置換または非置換のヘテロアリールであり;Xが、アルキレンである、実施形態1に記載の化合物。
【0290】
実施形態3.
Aryl
1が、置換フェニルであり;Aryl
2が、置換ヘテロアリールであり;Xが、メチレンである、実施形態1および2のいずれか一つに記載の化合物。
【0291】
実施形態4.
前記化合物が、以下の式の化合物
【化41】
であり、式中、
Aryl
1は、パラ置換フェニルであり;Aryl
2は、置換ヘテロアリールであり;Xは、メチレンであり;Lは、アルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレン(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはLが結合している窒素原子と一体となって、アミド結合、カルバメート結合、ウレイド結合もしくはスルホンアミド結合を形成するか、または化学結合であり;R
aは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;R
bは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;R
cは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;R
dは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルである、実施形態1〜3のいずれか一つに記載の化合物。
【0292】
実施形態5.
前記化合物が、以下の式の化合物
【化42】
である、実施形態1〜4のいずれか一つに記載の化合物。
【0293】
実施形態6.
前記化合物が、以下の式の化合物
【化43】
である、実施形態1〜4のいずれか一つに記載の化合物。
【0294】
実施形態7.
Aryl
1が、パラ置換フェニルであり;Aryl
2が、置換チアゾール部分であり;Xが、メチレンであり;Lが、Lが結合している窒素原子と一体となって、カルバメート結合を形成し;R
aが、置換または非置換のアルキルであり;R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;R
cが、Hであり;R
dが、Hである、実施形態4に記載の化合物。
【0295】
実施形態8.
Aryl
2が、
【化44】
であり、式中、
R
eは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、ウレイド基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;R
fは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、ウレイド基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、実施形態1〜7のいずれか一つに記載の化合物。
【0296】
実施形態9.
R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;R
fが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、実施形態8に記載の化合物。
【0297】
実施形態10.
R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキルまたはアルコキシ基であり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;R
fが、アルキル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、実施形態8〜9のいずれか一つに記載の化合物。
【0298】
実施形態11.
Aryl
1が、4−フェニルスルファミン酸であり;R
aが、置換または非置換のアルキルであり;R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;R
eが、Hであり;R
fが、ヘテロアリールである、実施形態8〜10のいずれか一つに記載の化合物。
【0299】
実施形態12.
前記化合物が、
【化45】
である、実施形態1〜5および7〜11のいずれか一つに記載の化合物。
【0300】
実施形態13.
前記化合物が、
【化46】
である、実施形態1〜4および6〜11のいずれか一つに記載の化合物。
【0301】
実施形態14.
以下の式の化合物
【化47】
またはその薬学的に許容され得る塩、互変異性体もしくは両性イオンであって、式中、
Aryl
1は、置換または非置換のアリール基であり;Aryl
2は、置換または非置換のアリール基であり;Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、ウレイド結合、スルホン結合または化学結合であり、ここで、該アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、ウレイド結合、スルホン結合のいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;Lは、アルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレン(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはLが結合している窒素原子と一体となって、アミド結合、カルバメート結合、ウレイド結合もしくはスルホンアミド結合を形成するか、または化学結合であるか、またはR
a、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
aは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
bは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL、R
a、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
cは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL、R
a、R
bおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
dは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL、R
a、R
bおよびR
cのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
gは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、化合物またはその薬学的に許容され得る塩、互変異性体もしくは両性イオン。
【0302】
実施形態15.
Aryl
1が、置換または非置換のフェニルであり;Aryl
2は、置換または非置換のヘテロアリールであり;Xが、アルキレンである、実施形態14に記載の化合物。
【0303】
実施形態16.
Aryl
1が、置換フェニルであり;Aryl
2が、置換ヘテロアリールであり;Xが、メチレンである、実施形態14〜15のいずれか一つに記載の化合物。
【0304】
実施形態17.
Aryl
1が、パラ置換フェニルであり;Aryl
2が、置換ヘテロアリールであり;Xが、メチレンであり;Lが、アルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレン(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはLが結合している窒素原子と一体となって、アミド結合、カルバメート結合、ウレイド結合もしくはスルホンアミド結合を形成するか、または化学結合であり;R
aが、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;R
bが、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;R
cが、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;R
dが、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルである、実施形態14〜16のいずれか一つに記載の化合物。
【0305】
実施形態18.
Aryl
1が、パラ置換フェニルであり;Aryl
2が、置換チアゾール部分であり;Xが、メチレンであり;Lが、Lが結合している窒素原子と一体となって、カルバメート結合を形成し;R
aが、置換または非置換のアルキルであり;R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;R
cが、Hであり;R
dが、Hである、実施形態14〜17のいずれか一つに記載の化合物。
【0306】
実施形態19.
Aryl
2が、
【化48】
であり、式中、
R
eは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、ウレイド基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;R
fは、H、OH、F、Cl、Br、I、CN、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ基、エーテル基、カルボン酸基、カルボキサルデヒド基、エステル基、アミン基、アミド基、カーボネート基、カルバメート基、ウレイド基、チオエーテル基、チオエステル基、チオ酸基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、実施形態14〜18のいずれか一つに記載の化合物。
【0307】
実施形態20.
R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;R
fが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキル、アルコキシ基、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、実施形態19に記載の化合物。
【0308】
実施形態21.
R
eが、H、OH、F、Cl、Br、I、アルキルまたはアルコキシ基であり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;R
fが、アルキル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、実施形態19〜20のいずれか一つに記載の化合物。
【0309】
実施形態22.
Aryl
1が、4−フェニルスルファミン酸であり;R
aが、置換または非置換のアルキルであり;R
bが、置換または非置換のアリールアルキルであり;R
eが、Hであり;R
fが、ヘテロアリールである、実施形態19〜21のいずれか一つに記載の化合物。
【0310】
実施形態23.
前記化合物が、
【化49】
である、実施形態14〜21のいずれか一つに記載の化合物。
【0311】
実施形態24.
二つのTie−2活性化物質を含む薬学的組成物であって、ここで、該二つのTie−2活性化物質は、互いの立体異性体であり、該薬学的組成物は、単位剤形である、薬学的組成物。
【0312】
実施形態25.
前記立体異性体が、互いのエナンチオマーである、実施形態24に記載の薬学的組成物。
【0313】
実施形態26.
前記立体異性体が、互いのジアステレオマーである、実施形態24に記載の薬学的組成物。
【0314】
実施形態27.
前記二つのTie−2活性化物質が、HPTP−ベータに結合する、実施形態24〜26のいずれか一つに記載の薬学的組成物。
【0315】
実施形態28.
前記二つのTie−2活性化物質が、HPTP−ベータを阻害する、実施形態24〜27のいずれか一つに記載の薬学的組成物。
【0316】
実施形態29.
前記Tie−2活性化物質の一方が、他方のTie−2活性化物質の量の1%を超えない量で存在する、実施形態24〜28のいずれか一つに記載の薬学的組成物。
【0317】
実施形態30.
前記二つのTie−2活性化物質が、有機小分子である、実施形態24〜29のいずれか一つに記載の薬学的組成物。
【0318】
実施形態31.
Tie−2活性化物質および該Tie−2活性化物質の立体異性体を含む薬学的組成物であって、ここで、該立体異性体は、該Tie−2活性化物質の効力の約0.001%〜約100%である効力でTie−2を活性化する、薬学的組成物。
【0319】
実施形態32.
前記Tie−2活性化物質の立体異性体が、前記Tie−2活性化物質のエナンチオマーである、実施形態31に記載の薬学的組成物。
【0320】
実施形態33.
前記Tie−2活性化物質の立体異性体が、前記Tie−2活性化物質のジアステレオマーである、実施形態31に記載の薬学的組成物。
【0321】
実施形態34.
前記立体異性体が、前記Tie−2活性化物質の効力の約0.01%〜約10%の効力でTie−2を活性化する、実施形態31〜33のいずれか一つに記載の薬学的組成物。
【0322】
実施形態35.
前記立体異性体が、前記Tie−2活性化物質の効力の約0.01%〜約1%の効力でTie−2を活性化する、実施形態31〜34のいずれか一つに記載の薬学的組成物。
【0323】
実施形態36.
前記立体異性体が、前記Tie−2活性化物質の効力の約0.01%〜約0.5%の効力でTie−2を活性化する、実施形態31〜35のいずれか一つに記載の薬学的組成物。
【0324】
実施形態37.
前記立体異性体が、HPTP−ベータに結合する、実施形態31〜36のいずれか一つに記載の薬学的組成物。
【0325】
実施形態38.
前記立体異性体が、HPTP−ベータを阻害する、実施形態31〜37のいずれか一つに記載の薬学的組成物。
【0326】
実施形態39.
前記立体異性体が、有機小分子である、実施形態31〜38のいずれか一つに記載の薬学的組成物。
【0327】
実施形態40.
以下の式の化合物
【化50】
またはその塩、互変異性体もしくは両性イオンであって、式中、
Aryl
1は、置換または非置換のアリール基であり;Aryl
2は、置換または非置換のアリール基であり;Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、ウレイド結合、スルホン結合または化学結合であり、ここで、該アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、ウレイド結合、スルホン結合のいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;Lは、アルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレン(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはLが結合している窒素原子と一体となって、アミド結合、カルバメート結合、ウレイド結合もしくはスルホンアミド結合を形成するか、または化学結合であるか、またはR
a、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
aは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
bは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL、R
a、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
cは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL、R
a、R
bおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
dは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL、R
a、R
bおよびR
cのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
gは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、化合物またはその塩、互変異性体もしくは両性イオンを、ある試薬と接触させる工程であって、ここで、該化合物またはその塩の立体中心が反転し、それによって、該化合物の立体異性体または該立体異性体の塩、互変異性体もしくは両性イオンが提供される、工程を含む、方法。
【0328】
実施形態41.
前記試薬が、塩基である、実施形態40に記載の方法。
【0329】
実施形態42.
前記化合物が、
【化51】
である、実施形態40〜41のいずれか一つに記載の方法。
【0330】
実施形態43.
前記立体異性体が、
【化52】
である、実施形態40〜42のいずれか一つに記載の方法。
【0331】
実施形態44.
以下の式の化合物
【化53】
またはその塩および出発物質をある試薬と混合することにより、以下の式の生成物
【化54】
またはその塩、互変異性体もしくは両性イオンを得る工程を含む方法であって、式中、
Aryl
1は、置換または非置換のアリール基であり;Aryl
2は、置換または非置換のアリール基であり;Xは、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、ウレイド結合、スルホン結合または化学結合であり、ここで、該アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、エーテル結合、アミン結合、アミド結合、エステル結合、チオエーテル結合、カルバメート結合、カーボネート結合、ウレイド結合、スルホン結合のいずれもが、置換されているかまたは非置換であり;Lは、アルキレン、アルケニレンもしくはアルキニレン(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはLが結合している窒素原子と一体となって、アミド結合、カルバメート結合、ウレイド結合もしくはスルホンアミド結合を形成するか、または化学結合であるか、またはR
a、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
aは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL、R
b、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
bは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(これらのいずれもが、置換されているかもしくは非置換である)であるか、またはL、R
a、R
cおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
cは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL、R
a、R
bおよびR
dのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
dは、Hまたは置換もしくは非置換のアルキルであるか、またはL、R
a、R
bおよびR
cのいずれかと一体となって、置換もしくは非置換の環を形成し;R
gは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのいずれもが、置換されているかまたは非置換である、方法。
【0332】
実施形態45.
前記化合物が、
【化55】
またはその塩である、実施形態44に記載の方法。
【0333】
実施形態46.
前記出発物質が、
【化56】
またはその塩、互変異性体もしくは両性イオンである、実施形態44〜45のいずれか一つに記載の方法。
【0334】
実施形態47.
前記出発物質が、
【化57】
またはその塩であり、式中、N基は、窒素原子を含む官能基である、実施形態44〜46のいずれか一つに記載の方法。
【0335】
実施形態48.
前記出発物質が、
【化58】
またはその塩である、実施形態44〜47のいずれか一つに記載の方法。
【0336】
実施形態49.
前記生成物が、
【化59】
またはその塩である、実施形態44〜48のいずれか一つに記載の方法。