(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
排気ブロアを有する排気系の排気吸引作用でバーナ本体の火口から吸引される炉内排気を蓄熱部に流通させて排熱を蓄熱させる排気モードと、該蓄熱部に流通されて加熱される燃焼空気で生成される火炎が該バーナ本体の火口から炉内へ噴出される燃焼モードとを交互に繰り返すリジェネレイティブバーナであって、
上記バーナ本体内部に設けられ、燃焼空気と混合されて火炎を生成する燃料をその先端部から噴射する中空筒体状の燃料ノズルと、上記燃料ノズルの外周囲を包囲して設けられ、上記排気系に連通させるための連通部及び大気開放される開口部を有する冷却用チューブと、上記連通部を上記排気系に接続する接続管とを備え、
該接属管を介する上記排気系の排気吸引作用で、上記開口部を通じて上記連通部に向かって流通する大気により上記燃料ノズルを冷却するようにしたことを特徴とするリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造。
排気ブロアを有する排気系を開閉する排気弁が開かれかつ給気ブロアを有する給気系を開閉する給気弁が閉じられて、該排気系の排気吸引作用でバーナ本体の火口から吸引される炉内排気を、蓄熱部に流通させて排熱を蓄熱させ、該排気弁を介して該排気系へ排出する排気モードと、該排気弁が閉じられかつ該給気弁が開かれて、該給気系の給気作用で該バーナ本体へ給気される燃焼空気を、該蓄熱部に流通させて加熱し、加熱された燃焼空気で生成される火炎が該バーナ本体の火口から炉内へ噴出される燃焼モードとを交互に繰り返すリジェネレイティブバーナであって、
上記バーナ本体内部に設けられ、燃焼空気と混合されて火炎を生成する燃料をその先端部から噴射する中空筒体状の燃料ノズルと、上記燃料ノズルの外周囲を包囲して設けられ、上記排気系に連通させるための連通部及び大気開放される開口部を有する冷却用チューブと、上記蓄熱部と上記排気弁との中間位置で、上記連通部を上記排気系に接続する接続管とを備え、
排気モード時には、上記接続管を介する上記排気系の排気吸引作用で、上記開口部を通じて上記連通部に向かって流通する大気により上記燃料ノズルを冷却し、燃焼モード時には、上記給気系の給気作用で、該蓄熱部を迂回して、該接続管を介し該連通部を通じて該開口部に向かって流通する燃焼空気により該冷却ノズルを冷却するようにしたことを特徴とするリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造。
前記冷却用チューブの前記連通部及び前記開口部は、前記燃料ノズル先端部と反対側の基端部側に形成され、上記冷却用チューブには、上記燃料ノズルの外回りを取り囲んで、その長さ方向に先端部側から基端部側に亘って形成され、上記連通部に連通される第1流路と、該第1流路の外回りを取り囲んで、上記燃料ノズルの長さ方向に先端部側から基端部側へ亘って形成され、上記開口部に連通される第2流路と、上記燃料ノズルの先端部側で上記第1流路と上記第2流路とを連通させる接続流路とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載のリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造。
一方が燃焼モードのときに他方が排気モードで運転される一対の前記リジェネレイティブバーナを備え、これらリジェネレイティブバーナの前記排気系は互いに合流部で合流され、該合流部の下流に単一の前記排気ブロアが備えられることを特徴とする請求項1〜3いずれかの項に記載のリジェネレイティブバーナの冷却構造。
【背景技術】
【0002】
リジェネレイティブバーナを用いた炉(特許文献1参照)は各種知られていて、その際、リジェネレイティブバーナを冷却する構造(特許文献2及び3参照)も知られている。特許文献1の「工業用炉、工業用炉の省エネルギ稼働方法及び工業用炉の改造方法」は、燃焼室と煙突を接続する排気管と、開放されて、排気管内に外気(ATM)を取り込む吸気開閉弁と、ジェネレータとして機能される吸引ブロアに接続され、開放された吸気開閉弁から取り込まれて排気管を流れる外気により回転されて発電する羽根車とを備えて構成されている。特許文献1では、2つで対の蓄熱式バーナは、それらの燃焼運転と排気運転とが交互に切り替えられるようになっている。
【0003】
特許文献2の「高温空気用低NOxバーナ」は、燃料を噴射する燃料ノズルの先端部にバッフルを外嵌状に取り付けると共に、このバッフルの外周にスリット状の二次空気供給孔を形成した構成であって、燃料ノズルは、内周部を燃料通路とし、外周部を冷却空気通路とした二重管に構成され、バッフルは、中心に燃料と冷却空気の噴出孔を設けると共に、この噴出孔の外周側には、入口から出口に向けて同一のピッチ円直径の面内において、30〜50°の角度を付けた複数の一次空気供給孔を設け、かつ、これら噴出孔と一次空気供給孔の出口に燃料、冷却空気、一次空気の噴出口部を形成して構成されている。特許文献2のバーナでは、燃料ノズルの冷却に用いる空気を炉内に放出するようにしている。
【0004】
特許文献3の「蓄熱式バーナ燃料ノズル管の冷却装置」は、導入空気を炉内に放出せず、冷却空気管の冷却のみに用い、しかも前進、行進の往復で冷却して、冷却空気管の過熱を有効に防ぐことを課題とし、燃料ノズル管の外周に内管と外管からなる二重管を配設し、外管と燃料ノズル管の先端開口部を蓋体で閉止すると共に、外管と内管の間の外側通路と、内管と燃料ノズル管の間の内側通路とを蓋体を介し連通して構成した冷却空気管を設けるようにしている。特許文献3では、冷却に用いる導入空気を炉内に放出しないようにしていて、導入空気を空気冷却管に送り込むためには、ブロアを設備する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
リジェネレイティブバーナで加熱される炉内雰囲気は、変動せずに均質であることが好ましく、この点で、リジェネレイティブバーナに備える燃料ノズルの冷却構造としては、導入空気を炉内に放出することのない特許文献3の二重管構造を用いることが好ましい。
【0007】
しかしながら、特許文献3は、いかにして導入空気を空気冷却管に供給するかについては、何ら開示していない。通常一般的には、ブロアを新設もしくは増設して、当該ブロアから空気供給管へ導入空気を供給することが考えられる。ブロアを新設等すると、配管を含めて、そのための設備費用が発生すると同時に、設置スペースも確保する必要があるという課題があった。
【0008】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、排気運転モードで排気を行う排気ブロアを利用することで、燃料ノズルの冷却のために必要な設備費用及び必要な設置スペースを軽減することが可能であって、配管等のレイアウトも簡略なリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかるリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造は、排気ブロアを有する排気系の排気吸引作用でバーナ本体の火口から吸引される炉内排気を蓄熱部に流通させて排熱を蓄熱させる排気モードと、該蓄熱部に流通されて加熱される燃焼空気で生成される火炎が該バーナ本体の火口から炉内へ噴出される燃焼モードとを交互に繰り返すリジェネレイティブバーナであって、上記バーナ本体内部に設けられ、燃焼空気と混合されて火炎を生成する燃料をその先端部から噴射する中空筒体状の燃料ノズルと、上記燃料ノズルの外周囲を包囲して設けられ、上記排気系に連通させるための連通部及び大気開放される開口部を有する冷却用チューブと、上記連通部を上記排気系に接続する接続管とを備え、該接属管を介する上記排気系の排気吸引作用で、上記開口部を通じて上記連通部に向かって流通する大気により上記燃料ノズルを冷却するようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかるリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造は、排気ブロアを有する排気系を開閉する排気弁が開かれかつ給気ブロアを有する給気系を開閉する給気弁が閉じられて、該排気系の排気吸引作用でバーナ本体の火口から吸引される炉内排気を、蓄熱部に流通させて排熱を蓄熱させ、該排気弁を介して該排気系へ排出する排気モードと、該排気弁が閉じられかつ該給気弁が開かれて、該給気系の給気作用で該バーナ本体へ給気される燃焼空気を、該蓄熱部に流通させて加熱し、加熱された燃焼空気で生成される火炎が該バーナ本体の火口から炉内へ噴出される燃焼モードとを交互に繰り返すリジェネレイティブバーナであって、上記バーナ本体内部に設けられ、燃焼空気と混合されて火炎を生成する燃料をその先端部から噴射する中空筒体状の燃料ノズルと、上記燃料ノズルの外周囲を包囲して設けられ、上記排気系に連通させるための連通部及び大気開放される開口部を有する冷却用チューブと、上記蓄熱部と上記排気弁との中間位置で、上記連通部を上記排気系に接続する接続管とを備え、排気モード時には、上記接続管を介する上記排気系の排気吸引作用で、上記開口部を通じて上記連通部に向かって流通する大気により上記燃料ノズルを冷却し、燃焼モード時には、上記給気系の給気作用で、該蓄熱部を迂回して、該接続管を介し該連通部を通じて該開口部に向かって流通する燃焼空気により該冷却ノズルを冷却するようにしたことを特徴とする。
【0011】
前記冷却用チューブの前記連通部及び前記開口部は、前記燃料ノズル先端部と反対側の基端部側に形成され、上記冷却用チューブには、上記燃料ノズルの外回りを取り囲んで、その長さ方向に先端部側から基端部側に亘って形成され、上記連通部に連通される第1流路と、該第1流路の外回りを取り囲んで、上記燃料ノズルの長さ方向に先端部側から基端部側へ亘って形成され、上記開口部に連通される第2流路と、上記燃料ノズルの先端部側で上記第1流路と上記第2流路とを連通させる接続流路とを備えることを特徴とする。
【0012】
一方が燃焼モードのときに他方が排気モードで運転される一対の前記リジェネレイティブバーナを備え、これらリジェネレイティブバーナの前記排気系は互いに合流部で合流され、該合流部の下流に単一の前記排気ブロアが備えられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明にかかるリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造にあっては、排気運転モードで排気を行う排気ブロアを利用することで、燃料ノズルの冷却のために必要な設備費用及び必要な設置スペースを軽減することができ、配管等のレイアウトも簡略化することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明にかかるリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造の好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、第1実施形態に係るリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造を示す構成図である。
【0016】
図1に示すようにリジェネレイティブバーナ1L,1Rは従来周知のように、炉5内に向かう一端に火口2L,2Rを有するバーナ本体3L,3Rと、バーナ本体3L,3Rの他端3aに、当該バーナ本体3L,3Rに隣接させて直結して設けられた蓄熱部4L,4Rとを備えていて、バーナ本体3L,3Rの火口2L,2Rから炉5内に向けて火炎Fを噴出して炉5内を加熱する(例えば、1,000℃程度)燃焼モードと、火口2L,2Rから炉5内の排気Eを吸引して排出する排気モードとが対面する一対で、交互に繰り返し切り換えられて運転されるようになっている。
【0017】
リジェネレイティブバーナ1L,1Rでは、排気モード時に、排気ブロア14を有する排気系16の排気吸引作用によって炉5内から排気Eが吸引され、吸引された排気Eは蓄熱部4L,4Rに流通され、これにより当該排気Eの排熱が蓄熱部4L,4Rに蓄熱され、蓄熱部4L,4Rを通過した排気Eは降温されて(例えば、200℃程度)排気系16へ排出されることとなり、その後、排気モードから燃焼モードに運転が切り換えられると、給気ブロア11を有する給気系13の給気作用で燃焼空気が蓄熱部4L,4Rに流通されて、当該蓄熱部4L,4Rに蓄熱された排気Eの排熱で燃焼空気が予熱(加熱)される。
【0018】
そして、予熱された燃焼空気が、バーナ本体3L,3Rへ給気され、当該バーナ本体3L,3Rの内部に設けられた燃料ノズル6L,6Rを通じて供給される燃料ガスと混合されて燃焼されることにより、バーナ本体3L,3Rは、排熱を利用した省エネルギ運転で、火炎Fを生成する。
【0019】
リジェネレイティブバーナ1L,1Rを採用する場合、燃焼モードと排気モードのモード切り換えに伴って炉内温度が変動しないように、当該バーナ1L,1Rは、一対一組で用いられる。
【0020】
いずれか一方のリジェネレイティブバーナ1L(1R)が燃焼モードのときには、他方のリジェネレイティブバーナ1R(1L)は排気モードで運転され、前者が排気モードに切り換えられたときには、後者が燃焼モードに切り換えられるように、燃焼モードと排気モードとが一対のリジェネレイティブバーナ1L,1R相互間で交互になるように運転制御される。
【0021】
図示例では、炉5を構成する断面四角形状の炉壁のうち、互いに向かい合う左右の炉側壁それぞれに、一対でバーナ本体3L,3Rが設けられている。一対のバーナ本体は、同じ壁面に隣接して設けるようにしてもよい。
【0022】
本実施形態に係るリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造では、
図1に示すように、左右一対の各リジェネレイティブバーナ1L,1Rは、炉5内に向けて開放された火口2L,2Rを一端に有する、通路形態のバーナ本体3L,3Rと、バーナ本体3L,3Rの他端3aにその一端4aが接続された蓄熱部4L,4Rと、バーナ本体3L,3Rの他端3a側を貫通して当該バーナ本体3L,3R内部に外部から挿入して設けられ、先端部開口6aが火口2L,2Rに臨ませられて、燃焼空気と混合されて火炎Fを生成する燃料ガスなどの燃料を先端部開口6aから火口2L,2Rに向けて噴射する中空筒体状の燃料ノズル6L,6Rと、燃料ノズル6L,6Rの外周囲を包囲して設けられ、バーナ本体3L,3Rの他端3a側を貫通して当該バーナ本体3L,3R内部に、その外部から燃料ノズル6L,6Rの先端部開口6aもしくはその近傍まで延出される冷却用チューブ8L,8Rと、燃料の供給・停止を制御する燃料用開閉弁9L,9R(図中、白抜き表示は開;黒ベタ表示は閉)を有し、各燃料ノズル6L,6Rに、その長さ方向一端側の先端部開口6aとは反対側の燃料ノズル6L,6Rの基端6b側で接続されて、燃料を燃料ノズル6L,6Rの先端部開口6aへ向けて供給する燃料供給系10と、燃焼空気をバーナ本体3L,3Rへ供給するための給気ブロア11及び燃焼空気の供給・停止を制御する開閉自在な給気弁12L,12R(図中、白抜き表示は開;黒ベタ表示は閉)を有し、各蓄熱部4L,4Rの他端4bに接続されて燃焼空気を蓄熱部4L,4Rへ給気する給気系13と、炉5内の排気Eを火口2L,2Rから吸引して炉5外へ排出するための排気ブロア14及び排気Eの排出・停止を制御する開閉自在な排気弁15L,15R(図中、白抜き表示は開;黒ベタ表示は閉)を有し、各蓄熱部4L,4Rの他端4bに接続されて蓄熱部4L,4Rから流出される排気Eが流通される排気系16とを備えて構成される。
【0023】
給気系13は詳細には、一対のリジェネレイティブバーナ1L,1Rの蓄熱部4L,4Rにそれぞれ直結されて、各蓄熱部4L,4Rへ供給される燃焼空気がそれぞれ流通される一対の燃焼空気供給管13aと、これら燃焼空気供給管13aを合流させる燃焼空気合流部13bと、燃焼空気合流部13bを介して各燃焼空気供給管13aに接続される燃焼空気供給本管13cとから構成され、給気ブロア11は、一対のリジェネレイティブバーナ1L,1R双方に燃焼空気を供給するために燃焼空気供給本管13cに設けられ、給気弁12L,12Rは、一対のリジェネレイティブバーナ1L,1Rの運転モードを個別に切り換えるために、燃焼空気供給管13aに設けられる。
【0024】
そして、燃焼モードのリジェネレイティブバーナ1R(1L)では、排気弁15R(15L)が閉じられ、かつ給気弁12R(12L)が開かれて、給気系13の給気作用で送り込まれる燃焼空気は、給気弁12R(12L)を介して蓄熱部4R(4L)へ流通され、蓄熱部4R(4L)からさらに、バーナ本体3R(3L)の火口2R(2L)へ向けて供給されるようになっている。
【0025】
排気系16は詳細には、一対のリジェネレイティブバーナ1L,1Rの蓄熱部4L,4Rにそれぞれ直結されて、各蓄熱部4L,4Rから排出される排気Eがそれぞれ流通される一対の排気管16aと、これら排気管16aが互いに合流される排気合流部16bと、排気合流部16bを介して各排気管16aに接続される排気本管16cとから構成され、排気ブロア14は、一対のリジェネレイティブバーナ1L,1R双方から排気Eを排出するために排気本管16cに設けられ、排気弁15L,15Rは、一対のリジェネレイティブバーナ1L,1Rの運転モードを個別に切り換えるために、排気管16aに設けられる。
【0026】
そして、排気モードのリジェネレイティブバーナ1L(1R)では、排気弁15L(15R)が開かれ、かつ給気弁12L(12R)が閉じられて、排気系16の排気吸引作用で吸引される排気Eは、バーナ本体3L(3R)の火口2L(2R)から蓄熱部4L(4R)へ流通され、蓄熱部4L(4R)からさらに、排気弁15L(15R)を介して排気系16へ排出されるようになっている。
【0027】
燃料用開閉弁9L,9Rは、リジェネレイティブバーナ1L,1Rが燃焼モードのとき、燃料を燃料ノズル6L,6Rに供給するために開かれ、排気モードのとき、燃料の供給を停止するために閉じられる。
【0028】
給気弁12L,12Rは、リジェネレイティブバーナ1L,1Rが燃焼モードのとき、燃焼空気を、蓄熱部4L,4Rを介してバーナ本体3L,3Rの火口2L,2Rに供給するために開かれ、排気モードのとき、燃焼空気の供給を停止するために閉じられる。
【0029】
排気弁15L,15Rは、リジェネレイティブバーナ1L,1Rが排気モードのとき、炉5内の排気Eを、蓄熱部4L,4Rを介してバーナ本体3L,3Rの火口2L,2Rから吸引するために開かれ、燃焼モードのとき、排気Eの吸引を停止するために閉じられる。給気ブロア11及び排気ブロア14は、炉5の操業中は通常、常時運転される。
【0030】
本実施形態では、上述したリジェネレイティブバーナ1L,1Rの基本構成に対し、高温の火口2L,2Rに臨ませて配置され、また、高温の排気Eがその周辺に流通する燃料ノズル6L,6Rを冷却するための冷却構造が各リジェネレイティブバーナ1L,1Rそれぞれに備えられる。燃料ノズル6L,6Rの冷却構造は主として、上記冷却用チューブ8L,8Rと、冷却用チューブ8L,8Rを排気系16に接続する接続管17L,17Rとから構成される。
【0031】
冷却用チューブ8L,8Rは、燃料ノズル6L,6Rの外回りを取り囲んで、その長さ方向に先端部開口6a側から基端部6b側に亘ってパイプ状に形成され、バーナ本体3L,3R外方の燃料ノズル6L,6Rの基端部6b側で、当該燃料ノズル6L,6Rの外周面に接合される環状の封鎖端板19aでその基端部が封鎖され、火口2L,2Rに近接する先端部側が開放された内管19と、内管19の外回りを取り囲んで、燃料ノズル6L,6Rの長さ方向に先端部開口6a側から基端部6b側に亘ってパイプ状に形成され、バーナ本体3L,3R外方の燃料ノズル6L,6Rの基端部6b側で、内管19の外周面に接合される環状の第1封止端板20aでその基端部が封止されると共に、内管19よりも火口2L,2R側に延出されている燃料ノズル6L,6Rの先端部開口6a位置で、内管19の先端部側を火口2L,2R側から覆いつつ、燃料ノズル6L,6Rの外周面に接合される環状の第2封止端板20bで先端部側が封止された外管20と、バーナ本体3L,3R外方の燃料ノズル6L,6Rの基端部6b側で、外管20に、大気開放して形成された開口部21、並びに内管19に、排気系16に連通させるために形成された連通部22とから構成される。
【0032】
そして、これら内管19及び外管20により、冷却用チューブ8L,8Rには、燃料ノズル6L,6Rの外回りを取り囲んで、その長さ方向に先端開口部6a側から基端部6b側に亘って形成され、連通部22に連通される第1流路23と、第1流路23の外回りを取り囲んで、燃料ノズル6L,6Rの長さ方向に先端部開口6a側から基端部6b側へ亘って形成され、開口部21に連通される第2流路24と、燃料ノズル6L,6Rの先端部開口6a側で、流路が折り返すように、第1流路23と第2流路24とを連通させる接続流路25とが備えられる。
【0033】
すなわち、排気吸引作用を奏する排気系16は、燃料ノズル6L,6Rの外回りを経由して、大気開放される。そして、冷却用チューブ8L,8Rの連通部22は、接続管17L,17Rを介して排気系16に、本実施形態では各蓄熱部4L,4Rからの排気管16aが合流される排気合流部16bの下流側で、排気ブロア14が単一で備えられる排気本管16cに接続される。各リジェネレイティブバーナ1L,1Rの接続管17L,17Rの排気系16に対する接続位置は、排気弁15L,15Rと排気ブロア14との中間位置であれば、どのような位置に接続してもよい。
【0034】
次に、第1実施形態にかかるリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造の作用について説明する。炉5の稼働中では例えば
図1に示すように、いずれか一方(右側)のリジェネレイティブバーナ1Rでは、燃料用開閉弁9R及び給気弁12Rが開かれ、かつ排気弁15Rが閉じられて、燃焼モードであり、他方(左側)のリジェネレイティブバーナ1Lでは、燃料用開閉弁9L及び給気弁12Lが閉じられ、かつ排気弁15Lが開かれて、排気モードで運転される。リジェネレイティブバーナ1L,1R自体の運転は、上述したように周知である。
【0035】
排気ブロア14による排気吸引作用により、排気モードのリジェネレイティブバーナ1Lの蓄熱部4Lを流通し、蓄熱部4Lに蓄熱して降温された排気Eは、開かれている排気弁15Lを介して排気ブロア14に達し、排出される。
【0036】
この排気ブロア14の排気吸引作用は、排気本管16cから両接続管17L,17Rを介して、各冷却用チューブ8L,8Rの連通部22に作用する。連通部22は、第1流路23、接続流路25、並びに第2流路24を介して、大気開放されている開口部21と連通されているので、排気ブロア14の排気吸引作用によって大気が、開口部21を通じ連通部22に向かって、両方の冷却用チューブ8L,8R内に流通される。
【0037】
蓄熱部4L,4Rの一端4aにおける温度(約1,000℃)よりもはるかに低い常温の大気は、一対のリジェネレイティブバーナ1L,1R双方の冷却用チューブ8L,8Rの基端部側の開口部21から、炉5内に臨む火口2L,2Rに設置されて高温状態にある、燃焼モード及び排気モード双方の一対のリジェネレイティブバーナ1L,1Rに備えられる燃料ノズル6L,6Rの先端部開口6aへ向かって、外管20内の第2流路24を流通し、接続流路25で折り返されてさらに内管19内の第1流路23を流通して、これにより、両方のリジェネレイティブバーナ1L,1Rの燃料ノズル6L,6Rを冷却し、冷却した後、もちろん炉5内へ流出されることなく、連通部22から、排気Eが流通している排気系16へと単一の排気ブロア14の排気吸引作用で吸引され排出される。
【0038】
左側のリジェネレイティブバーナ1Lが燃焼モードに切り換えられ、右側のリジェネレイティブバーナ1Rが排気モードに切り換えられても、排気ブロア14の運転時は常時、左右両方の燃料ノズル6L,6Rは、排気吸引作用で導入される大気によって冷却が確保されるようになっている。
【0039】
以上説明した第1実施形態に係るリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造にあっては、排気ブロア14を有する排気系16の排気吸引作用でバーナ本体3L,3Rの火口2L,2Rから吸引される炉内排気Eを、バーナ本体3L,3Rに隣接して直結して設けられた蓄熱部4L,4Rに流通させて排熱を蓄熱させる排気モードと、蓄熱部4L,4Rに流通されて加熱される燃焼空気で生成される火炎Fがバーナ本体3L,3Rの火口2L,2Rから炉5内へ噴出される燃焼モードとを交互に繰り返すリジェネレイティブバーナ1L,1Rであって、バーナ本体3L,3R内部に設けられ、燃焼空気と混合されて火炎Fを生成する燃料をその先端部開口6aから炉5内へ噴射する中空筒体状の燃料ノズル6L,6Rと、燃料ノズル6L,6Rの外周囲を包囲して設けられ、排気系16に連通させるための連通部22及び大気開放される開口部21を有する冷却用チューブ8L,8Rと、連通部22を排気系16に接続する接続管17L,17Rとを備え、接属管17L,17Rを介する排気系16の排気吸引作用で、開口部21を通じて連通部22に向かって流通する大気により燃料ノズル6L,6Rを冷却するようにしたので、排気モードで排気Eを排出する排気ブロア14を利用して、冷却用の大気を冷却用チューブ8L,8Rに流入させて燃料ノズル6L,6Rを冷却してこれが熱変形されることを防止でき、そしてまた、燃料ノズル6L,6Rを冷却するために必要な設備は、燃料ノズル6L,6Rを包囲する冷却用チューブ8L,8R及び冷却用チューブ8L,8Rと排気系16とを接続する接続管17L,17Rだけで済むので、設備費用及び必要な設置スペースもパイプのスペース程度であって軽減することができ、従って、レイアウトも簡略なものとすることができる。
【0040】
冷却用チューブ8L,8Rの連通部22及び開口部21は、燃料ノズル6L,6Rの先端部開口6aとは反対側の基端部6b側に形成され、冷却用チューブ8L,8Rには、燃料ノズル6L,6Rの外回りを取り囲んで、その長さ方向に先端部開口6a側から基端部6b側に亘って形成され、連通部22に連通される第1流路23と、第1流路23の外回りを取り囲んで、燃料ノズル6L,6Rの長さ方向に先端部開口6a側から基端部6b側へ亘って形成され、開口部21に連通される第2流路24と、燃料ノズル6L,6Rの先端部開口6a側で第1流路23と第2流路24とを連通させる接続流路25とを備えるので、大気を燃料ノズル6L,6Rの長さ方向に第2流路24から第1流路23へ亘って流通させて往復で冷却作用を確保できて、効率よく冷却することができると共に、冷却用の大気を炉5内へ放出しないので、炉内雰囲気が変動されることを防ぐことができる。
【0041】
一方が燃焼モードのときに他方が排気モードで運転される一対のリジェネレイティブバーナ1L,1Rを備え、これらリジェネレイティブバーナ1L,1Rの排気系16は互いに排気合流部16bで合流され、排気合流部16bの下流に単一の排気ブロア14が備えられるので、一対のリジェネレイティブバーナ1L,1Rで稼働される炉5であっても、単一の排気ブロア14で、双方の燃料ノズル6L,6Rを冷却しつつ交番燃焼運転を確保することができる。
【0042】
また、本実施形態の説明では、一対のリジェネレイティブバーナ1L,1Rへの適用について説明したが、一対に限らず、リジェネレイティブバーナが単体であっても、上記作用効果を得ることができる。
【0043】
図2は、第2実施形態に係るリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造を示す構成図である。第2実施形態は、上記第1実施形態と比較して、排気系16に対する接続管26L,26Rの接続位置が異なり、これによって作用が相違する。
【0044】
第1実施形態では、連通部22からの接続管17L,17Rは、排気本管16cに接続されているが、第2実施形態では、連通部22からの接続管26L,26Rは、各リジェネレイティブバーナ1L,1Rそれぞれにおいて、バーナ本体3L,3Rに隣接して直結して設けられる蓄熱部4L,4Rと排気弁15L,15Rとの中間位置に接続される。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0045】
第2実施形態にかかるリジェネレイティブバーナの燃料ノズル冷却構造の作用について説明する。上述したように、リジェネレイティブバーナ1L,1Rは、燃焼モードでは、火炎Fが生成される火口2L,2Rに臨む燃料ノズル6L,6Rの先端部開口6a近辺が、当該燃料ノズル6L,6Rの他の部分に比して高温となり、他方、排気モードでは、火炎Fは消火されるものの、燃料ノズル6L,6Rの外回りに高温な排気Eが流通する。
【0046】
このため、冷却用チューブ8L,8Rによる燃料ノズル6L,6Rの冷却については、燃焼モードでは、内管19側を低温とし、他方、排気モードでは、外管20側を低温とすることが好ましい。
【0047】
第2実施形態では、接続管26L,26Rの排気系16に対する接続位置を、蓄熱部4L,4Rと排気弁15L,15Rとの中間位置に接続するようにしたので、排気モード(図中、左側のリジェネレイティブバーナ1Lの運転で示す)では、上記第1実施形態と同様に、接続管26Lを介する排気系16の排気吸引作用で、開口部21を通じて連通部22に向かって流通する大気が最初外管20を流れ、その後内管19を流れることにより、より低温の大気によって排気Eに晒される外管20をより効率良く冷却して燃料ノズル6Lが過熱されないように適切に冷却することができる。
【0048】
他方、燃焼モード(図中、右側のリジェネレイティブバーナ1Rの運転で示す)では、上記第1実施形態とは異なり、給気ブロア11を有する給気系13の給気作用で供給されて蓄熱部4Rへ向かう燃焼空気のうち、その一部が蓄熱部4Rを迂回して、排気弁15Rが閉じられている排気系16(排気管16a)を経由して接続管26Rに流入し、そして、接続管26Rを介し連通部22を通じて開口部21に向かって流通する燃焼空気は、最初内管19を流れて、その後外管20を流れることにより、より低温の燃焼空気によって火炎Fに晒される内管19をより効率良く冷却して燃料ノズル6Rが過熱されないように適切に冷却することができる。
【0049】
すなわち、燃焼モードや排気モードという運転状況の切り替えに対し、冷却用チューブ8L,8R内の流れ方向が変わり、燃料ノズル6L,6Rの良好な冷却効果を確保することができる。
【0050】
また、接続管26L,26Rは、互いに隣接して直結されているバーナ本体3L,3Rと蓄熱部4L,4Rとの間に配設すればよいので、第1実施形態のように接続管17L,17Rを、少なくとも排気弁15L,15Rの下流側まで延設する必要がなく、パイプのスペースを削減することができ、設備費用の削減及び設備レイアウトのコンパクト化を達成することができる。
【0051】
第2実施形態にあっても、一対のリジェネレイティブバーナ1L,1Rへの適用のみならず、リジェネレイティブバーナが単体であっても、上記作用効果を得ることができる。また、第2実施形態にあっても、第1実施形態が奏するその他の作用効果を奏することはもちろんである。