【実施例】
【0043】
例1(a)
この例は、
図2に示す。黒色粒子(22)は、5Vのしきい電圧を有すると仮定する。従って、黒色粒子(22)は、もし、印加電位差が5V以下ならば、視野側(視界側又は表示側:viewing side)に移動しないであろう。
【0044】
白色顔料粒子(21)は、負に帯電し、黒色顔料粒子(22)は、正に帯電し、両方のタイプの顔料粒子は、着色粒子(色粒子又はカラー粒子:color particle)(23)より小さい。
【0045】
着色粒子(23)は、しきい電圧を有する黒色粒子と同じ極性の電荷を帯びるが、わずかに(又は少し)電荷を帯びる。用語「わずかに(又は少し)電荷を帯びる(又は帯電する):slightly charged」は、粒子の電荷のレベルが、黒色粒子又は白色粒子の電荷の強さの約50%より低く、好ましくは約5%から約30%であることを意図する。その結果、印加電位差が、黒色粒子のしきい電圧より高い場合、黒色粒子が帯びるより強い電荷強度のために、黒色粒子は、着色粒子(23)より速く移動する。
【0046】
図2aでは、印加電位差が+15Vである。この場合、白色粒子(21)は、移動して画素電極(25)に又はその近傍に存在し、黒色粒子(22)と着色粒子(23)は、移動して共通電極(24)に又はその近傍に存在する。その結果、視野側で黒色が見られる。着色粒子(23)は、共通電極(24)の方に移動するが、それらのより低い電荷強度とより大きなサイズのために、それらは、黒色粒子より遅く移動する。
【0047】
図2bでは、−15Vの電位差を印加する場合、白色粒子(21)は、移動して共通電極(24)に又はその近傍に存在し、黒色粒子と着色粒子は、移動して画素電極(25)に又はその近傍に存在する。その結果、視野側で、白色が見られる。
【0048】
着色粒子(23)は、それらも正の電荷を帯びているので、画素電極の方に移動するが、より低い電荷強度及びより大きいサイズのために、黒色粒子より遅く移動する。
【0049】
図2cでは、印加電位差は、+5Vに変わる。この場合、負に帯電した白色粒子(21)は、画素電極(25)の方に移動する。黒色粒子(22)は、そのしきい電圧が5Vなので、ほとんど動かない。着色粒子(23)は、顕著なしきい電圧を有さないという事実から、移動して共通電極(24)に又はその近傍に存在し、その結果、視野側で着色粒子の色が見られる。
【0050】
図2bの白色状態から、
図2cの着色状態(色の状態又はカラー状態:color state)への駆動は、次のように要約することができる:
【0051】
第1タイプの顔料粒子、第2タイプの顔料粒子及び第3タイプの顔料粒子を含み、それらの全ては、溶媒又は溶媒混合物に分散される電気泳動流体で満たされたディスプレイセルを含む電気泳動ディスプレイの駆動方法であって、
(a)第1タイプの顔料粒子と第2タイプの顔料粒子は、反対の極性の電荷を帯び;
(b)第3タイプの顔料粒子は、第2タイプの顔料粒子と同じ極性の電荷を有するが、より低強度であり;
(c)第2タイプの顔料粒子は、しきい電圧を有し、
第1タイプの顔料粒子の色の状態から、第3タイプの顔料の色の状態に、第2タイプの顔料粒子のしきい電圧と同じ又はそれより低い電圧を印加することによって駆動することを含む、電気泳動ディスプレイの駆動方法。
【0052】
この方法では、
図2に示すように、第1タイプの顔料粒子(21)は、白色であり、第2タイプの顔料粒子(22)は、黒色であり、第3タイプの顔料粒子(23)は、赤色である。
【0053】
第3タイプの顔料の着色状態、即ち、赤色にディスプレイを駆動するために(
図2c参照)、第1タイプの顔料の色の状態から(
図2b参照)、方法は開始する。
【0054】
図2bでは、第1タイプの顔料粒子(即ち、白色)は、共通電極(24)に、又はその近傍に存在し、第2及び第3タイプの顔料粒子(即ち、黒色及び赤色)は、画素電極(25)に又はその近傍に存在する。第2タイプの顔料粒子(即ち、黒色)のしきい電圧と同じ又はより低い電圧を印加すると、第1タイプの顔料粒子(即ち、白色)は、下方に下がり、第3タイプの顔料粒子(即ち、赤色)は、共通電極(24)の方に上がり、視野側に到達し、そして、第2タイプの顔料粒子(即ち、黒色)は、そのしきい電圧のために、ほとんど移動しない。
【0055】
この状況で、第3タイプの粒子の色が視野側で見られる場合、他の二つのタイプの粒子は、非視野側(視野側と反対側)で、混合され、その結果、第1タイプの粒子の色と第2タイプの粒子の色の間の中間色状態を生ずる。もし、第1及び第2タイプの粒子が、黒色と白色で有り、第3タイプの粒子が赤色である場合、
図2(c)のように、赤色が視野側で見られる場合、灰色が非視野側で見られる。
【0056】
図2cの状況で、駆動方法は、理想的には、色の明度(即ち、黒色粒子が見えることを防止する)及び色の純度(即ち、白色粒子が見えることを防止する)の両方を確保するであろう。しかし、現実的には、この望ましい結果は、粒子サイズ分布、粒子電荷分布及び他の要因を含む、種々の理由のために、制御することが困難である。
【0057】
これに対する一つの解は、第1タイプの顔料粒子の色の状態(即ち、白色)から、第3タイプの顔料粒子の色の状態(即ち、赤色)に、駆動する前に、振動波形(shaking waveform)を使用することである。振動波形は、多くのサイクルの間に一組の反対の駆動パルスを繰り返すことからなる。例えば、振動波形は、20msecの間に+15Vのパルス及び20msecの間に−15Vのパルスからなり得、そのような一組のパルスが、50回繰り返される。そのような振動波形の合計の時間は、2000msecであろう(
図8参照)。
【0058】
実際のところ、少なくとも10回の繰り返し(即ち、10組の正のパルスと負のパルス)であり得る。
【0059】
駆動電圧を印加する前に、光学(又は視覚的)状態(黒色、白色又は赤色)にかかわらず、振動波形をディスプレイに印加することできる。振動波形を印加した後、光学状態は純粋な白色、純粋な黒色又は純粋な赤色では無いであろう。そのかわり、着色状態は、3タイプの顔料粒子の混合物からのものであろう。
【0060】
上述の方法のために、振動波形を第1タイプの顔料粒子の着色状態(即ち、白色)にディスプレイを駆動する前に印加する。この印加した振動波形を用いると、白色状態は、振動波形を用いない場合とたとえある程度同様であっても、第3タイプの顔料粒子の着色状態(即ち、赤色)は、振動波形を用いない場合より、色の明度と色の純度の両方に関して、著しく良好である。このことは、赤色粒子から黒色粒子の分離と同様、赤色粒子から白色粒子のより良好な分離を示す。
【0061】
振動波形中の各々の駆動パルスを、完全な黒色の状態(full black state)から完全な白色の状態(full white state)に、要する駆動時間の50%を超えない(又は30%、10%又は5%を超えない)時間、印加する。例えば、もし、完全黒色状態から完全白色状態に又は逆にディスプレイデバイスを駆動するために300msec要するならば、振動波形は、正の及び負のパルスからなり、各々150msec以下の時間印加され得る。実際、パルスはより短い方が好ましい。
【0062】
例1(b)
図3に示すような別の設計において、白色粒子(31)は、5Vのしきい電圧を有すると仮定する。従って、白色粒子(31)は、もし印加電位差が5V以下であれば、視野側に移動しないであろう。
【0063】
白色顔料粒子(31)は、負の電荷を帯び、黒色顔料粒子(32)は、正の電荷を帯び、両方のタイプの顔料粒子は、着色粒子(色粒子又はカラー粒子:color particle)(33)より小さい。
【0064】
着色粒子(33)は、しきい電圧を有する白色粒子と同じ極性の電荷を帯びるが、わずかに(又は少し)電荷を帯びる。用語「わずかに(又は少し)電荷を帯びる(又は帯電する):slightly charged」とは、上述の例1(a)で規定した通りである。その結果、白色粒子のしきい電圧より印加電位差がより高い場合、より強い電荷強度を帯びているので、白色粒子は着色粒子(33)より速く動く。
【0065】
図3aにおいて、印加電位差は−15Vである。この場合、黒色粒子(32)は、移動して画素電極(35)に又はその近傍に存在し、白色粒子(31)及び着色粒子(33)は、移動して共通電極(34)に又はその近傍に存在する。その結果、視野側で白色が見られる。着色粒子(33)は、共通電極(34)の方に移動するが、それらの低い電荷強度とより大きなサイズのため、それらは、白色粒子より遅く移動する。
【0066】
図3bにおいて、+15Vの電位差を印加すると、白色粒子(31)は、移動して画素電極(35)に又はその近傍に存在し、黒色粒子は、移動して共通電極(34)に又はその近傍に存在する。その結果、視野側で黒色が見られる。
【0067】
着色粒子(33)は、負の電荷を帯びるので、画素電極の方に移動する。しかし、それらの低い電荷強度とより大きなサイズのため、それらは、白色粒子より遅く移動する。
【0068】
図3cにおいて、印加電位差は−5Vに変わった。この場合、正に帯電した黒色粒子(32)は、画素電極(35)の方に移動する。白色粒子(32)は、5Vのしきい電圧のために、ほとんど移動しない。着色粒子(33)は顕著なしきい電圧を有さないという事実のために、それらは、共通電極(34)に又はその近傍に移動し、その結果、着色粒子の色が視野側から見られる。
【0069】
例1(c)
図4に示すように、しきい電圧を有する着色粒子(色粒子又はカラー粒子:color particle)を含むこともできる。この場合、印加電位差が5V以下であるならば、着色粒子(43)は、視野側に移動しないであろう。
【0070】
黒色顔料粒子(42)は、負に帯電し、着色顔料粒子(43)は、正に帯電し、両方のタイプの顔料粒子は、白色粒子(41)より小さい。
【0071】
白色粒子(41)は、しきい電圧を有する着色粒子と同じ極性の電荷を帯びるが、わずかに(又は少し)電荷を帯びる。用語「わずかに(又は少し)電荷を帯びる(又は帯電する):slightly charged」は、上述の例1(a)で規定した通りである。その結果、着色粒子のしきい電圧より印加電位差がより高い場合、より強い電荷強度を帯びるので、着色粒子は白色粒子(41)より速く動く。
【0072】
図4aにおいて、印加電位差は+15Vである。この場合、黒色粒子(42)は、移動して画素電極(45)に又はその近傍に存在し、白色粒子(41)及び着色粒子(43)は、移動して共通電極(44)に又はその近傍に存在する。その結果、視野側で着色粒子の色が見られる。白色粒子(41)は、共通電極(44)の方に移動するが、それらの低い電荷強度とより大きなサイズのため、それらは、着色粒子より遅く移動する。
【0073】
図4bにおいて、−15Vの電位差を印加する場合、着色粒子(43)は、移動して画素電極(45)に又はその近傍に存在し、黒色粒子は、移動して共通電極(44)に又はその近傍に存在する。その結果、視野側で黒色が見られる。
【0074】
白色粒子(41)は、正に帯電しているので、画素電極の方に移動する。しかし、それらの低い電荷強度とより大きなサイズのため、それらは、着色粒子より遅く移動する。
【0075】
図4cにおいて、印加電位差は+5Vに変わった。この場合、負に帯電した黒色粒子(42)は、画素電極(45)の方に移動する。着色粒子(43)は、5Vのしきい電圧のために、ほとんど移動しない。白色粒子(41)は顕著なしきい電圧を有さないという事実のために、それらは、移動して共通電極(44)に又はその近傍に存在し、その結果、白色が視野側から見える。
【0076】
本発明の他の態様において、全ての3つのタイプの顔料粒子は、異なるレベルの電荷強度を有し、従って、異なるレベルの移動度(又は移動性)を有する。
【0077】
例えば、第1及び第2タイプの粒子は、逆の極性の電荷を帯びる、そして第1タイプの粒子の電荷強度は、第2タイプの粒子の電荷強度の、少なくとも約2倍、好ましくは約3倍〜約15倍であり、又はその逆である。第3タイプの粒子の電荷強度は、第1又は第2タイプの粒子の、どちらかより小さい電荷強度を有する粒子の電荷強度の、約50%より小さく、好ましくは約5%〜約30%である。具体的な例では、もし黒色粒子が白色粒子の2倍の電荷強度を有するならば、着色粒子は白色粒子の電荷強度の50%より小さい電荷強度を有しえる。
【0078】
最も小さい電荷強度を帯びる粒子が、他の二つのタイプの粒子より大きいことが好ましい。
【0079】
異なるレベルの電荷強度のために、三タイプの顔料粒子は、異なるレベルの移動性を有するであろう。電荷強度が高いほど、粒子はより速く移動する。下記の例は、本発明のこの態様を説明する。
【0080】
例2
この例を、
図5に示す。黒色粒子(52)の電荷強度は、白色粒子(51)の2倍の電荷強度であり、従って、黒色粒子は白色粒子より2倍速く移動すると仮定する。着色粒子(53)は、白色粒子の50%の電荷強度より小さい電荷強度を有する。
【0081】
従って、黒色粒子が共通電極と画素電極の間(d)を移動するために駆動時間tを要し、同じ距離dを移動するために、白色粒子は2t要し、着色粒子は少なくとも4t要す。
【0082】
更に、黒色粒子は正に帯電し、白色粒子は負に帯電している。着色粒子は、最も大きな強度を有する粒子、即ち、この場合は黒色粒子、と同じ極性の電荷を帯びる。
【0083】
図5aにおいて、負の電位差を、共通電極(54)と画素電極(55)に印加する場合、2tの駆動時間後、白色顔料粒子(51)は共通電極(即ち、視野側)に又はその近傍に存在し、黒色顔料粒子(52)は、画素電極に又はその近傍に存在するであろう。その結果、白色状態が見られる。着色粒子(53)は、より大きなサイズ及びより低い電荷強度/より低い移動度のために、少し移動するであろう。更に、正に帯電しているので、画素電極(55)の方に移動するであろう。
【0084】
図5bにおいて、正の電位差を、共通電極(54)と画素電極(55)に印加する場合、2tの駆動時間後、黒色顔料粒子(52)は共通電極に又はその近傍に存在し、白色顔料粒子(51)は、画素電極に又はその近傍に存在するであろう。その結果。黒色状態が見られる。
【0085】
低電荷強度及び低移動性のため、着色粒子は、ほとんど移動しないであろう。黒色粒子と着色粒子は同じ極性の電荷を帯びているが、黒色粒子は、より高い電荷強度とよりサイズが小さいので、移動して共通電極のより近くに存在するであろう。
【0086】
図5cのステップの前に、白色粒子は画素電極(55)に又はその近傍に存在し、黒色粒子と着色粒子は共通電極(54)に又はその近傍に存在することが好ましい。
図5cにおいて、共通電極(54)と画素電極(55)の間に、負の電位差を印加すると、駆動時間tの後、底部の白色粒子(51)は、共通電極と画素電極の間の領域、およそ中間レベルの領域に移動し、一方、黒色粒子(52)は、全部の距離dを移動して、画素電極に又はその近傍に存在するであろう。着色粒子は、下方に短い距離を移動するであろうが、共通電極のより近くにとどまるであろう。その結果、着色粒子(53)の色が視野側で見られる。
【0087】
この例で示すように、三つの光学状態の間のスイッチングは、従って、駆動タイムフレーム(又は時間:driving time frame)、駆動強度(又は駆動の大きさ:driving amplitude)又はその両方を制御することによって達成することができる。
【0088】
この例でより大きくより遅く移動する粒子は、着色粒子である。しかし、設計は、ニーズに応じて種々変わり得る。黒色又は白色粒子を、より大きくより遅く移動する粒子にすることも可能である。
【0089】
電気泳動ディスプレイデバイスの電気泳動流体は、ディスプレイセル内に満たされる。ディスプレイセルは、米国特許第6,930,818に記載されたようなマイクロカップでありえる。その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。ディスプレイセルは、形状やサイズにかかわらず、他のタイプのマイクロコンテナ、例えば、マイクロカプセル、マイクロチャンネル又は均等物でもありえる。これらの全ては、本願発明の範囲内にある。
【0090】
本発明の一の態様において、本発明の電気泳動流体を使用するディスプレイデバイスは、ハイライト(高光量又は高照度:high-light)ディスプレイデバイスであり、この態様において、着色粒子は、全てのディスプレイセル内で同じ色である。各ディスプレイセルは、そのようなハイライトディスプレイデバイス内で画素になるであろう。更に、
図6に示すように、ディスプレイセルは、画素電極と整列することができ(
図6a参照)、又は画素電極と整列しないこともできる(
図6b参照)。
【0091】
もう一つの態様において、本発明の電気泳動流体を用いるディスプレイデバイスは、多色(マルチカラー)ディスプレイデバイスでありえる。この態様において、着色粒子は、ディスプレイセルで色が異なる。この態様において、ディスプレイセルと画素電極は整列している。
【0092】
図7は、本発明のディスプレイデバイスを用いて、如何に多色を表示するかを示す。各々のディスプレイセルは、サブピクセル(sub-pixel)を意味し、各々のサブピクセルは、三つのサブピクセルを有する。三つのディスプレイセルは、各々サブピクセルを意味し、第3タイプの顔料粒子が、各々、赤色、緑色及び青色である本発明の電気泳動流体で満たされている。
【0093】
図7aにおいて、白色の画素を要する場合、全ての三つのサブピクセルは白色状態に変えられる。
図7bにおいて、黒色の画素を要する場合、全ての三つのサブピクセルは黒色状態に変えられる。
図7cにおいて、赤色の画素を要する場合、サブピクセルの一つは赤色に変えられ、残りの二つのサブピクセルは最大の彩度のために黒色状態に変えられる。同様に、
図7d及び
図7eは、各々緑色及び青色を表示する。別法では、
図7c、7d及び7eにおいて、サブピクセルの一つが、着色状態に駆動され、残りの二つは最大の明度(又は光度)のために(彩度を犠牲にして)白色状態に駆動される。更に、別法では、
図7c、7d及び7eにおいて、サブピクセルの一つが、着色状態に駆動され、残りの二つのサブピクセルは、各々黒色状態と白色状態に駆動される。
【0094】
本発明を、その具体的な態様を参照して説明したが、本発明の真の精神及び範囲から離れることなく、種々の変更が可能であり、均等物で置き換え可能であることを、当業者であれば、理解されるべきである。更に、本発明の目的及び範囲に、特定の状況、材料、組成物、プロセス、プロセスの工程又は複数の工程を適合させるために、多くの変更が可能である。全てのそのような変更は添付された特許請求の範囲内にあるように意図される。
本明細書には、下記態様が含まれる。
1. 第1タイプの顔料粒子、第2タイプの顔料粒子及び第3タイプの顔料粒子を含む電気泳動流体であって、それらの全ては、溶媒又は溶媒混合物に分散され、
(a)第1タイプの顔料粒子と第2タイプの顔料粒子は、反対の極性の電荷を帯び;
(b)第3タイプの顔料粒子は、第2タイプの顔料粒子と同じ極性の電荷を帯びるが、より強度が低く;
(c)第2タイプの顔料粒子は、しきい電圧を有する、電気泳動流体。
2. 第1タイプの顔料粒子と、第2タイプの顔料粒子は、各々、黒色及び白色である、上記1に記載の電気泳動流体。
3. 第3タイプの顔料粒子は、白色でも、黒色でもない、上記1に記載の電気泳動流体。
4. 第3タイプの顔料粒子は、赤色、緑色及び青色からなる群から選択される色である、上記3に記載の電気泳動流体。
5. 第3タイプの顔料粒子は、第1タイプの顔料粒子又は第2タイプの顔料粒子より大きい、上記1に記載の電気泳動流体。
6. 第3タイプの顔料粒子は、第1タイプの顔料粒子又は第2タイプの顔料粒子より、約2倍〜約50倍大きい、上記5に記載の電気泳動流体。
7. 第3タイプの顔料粒子は、第1タイプの顔料粒子又は第2タイプの顔料粒子の電荷強度の約50%より小さい電荷レベルを有する、上記1に記載の電気泳動流体。
8. しきい電圧は、第2タイプの顔料粒子の固有の特性である、上記1に記載の電気泳動流体。
9. しきい電圧は、添加剤によって誘起される性質である、上記1に記載の電気泳動流体。
10. しきい電圧は、反対の電荷を帯びる粒子の相互作用による、上記1に記載の電気泳動流体。
11. 上記1に記載の流体で満たされるディスプレイセルを含むディスプレイデバイスであって、
共通電極層と画素電極層との間に、ディスプレイセルが挟まれる、ディスプレイデバイス。
12. ディスプレイセルは、マイクロカップである、上記11に記載のディスプレイデバイス。
13. ディスプレイセルは、マイクロカプセルである、上記11に記載のディスプレイデバイス。
14. ディスプレイセルは、画素電極と整列する、上記11に記載のディスプレイデバイス。
15. ディスプレイセルは、画素電極と整列しない、上記11に記載のディスプレイデバイス。
16. 第3タイプの顔料粒子は、全てのディスプレイセルで同色である、上記11に記載のディスプレイデバイス。
17. 第3タイプの顔料粒子は、ディスプレイセルで異なる色である、上記11に記載のディスプレイデバイス。
18. 第2タイプの顔料粒子のしきい電圧と同じ又は低い電圧を印加することによって、第1タイプの顔料粒子の色の状態から、第3タイプの顔料粒子の色の状態に駆動することを含む、上記11に記載のディスプレイデバイスの駆動方法。
19. 第1タイプの顔料粒子と、第2タイプの顔料粒子は、各々、黒色及び白色である、上記18に記載の方法。
20. 第3タイプの顔料粒子は、白色でも、黒色でもない、上記18に記載の方法。
21. 第3タイプの顔料粒子は、赤色、緑色、青色、イエロー、シアン及びマゼンタからなる群から選択される色である、上記20に記載の方法。
22. 第3タイプの顔料粒子は、第1タイプの顔料粒子又は第2タイプの顔料粒子の電荷強度の50%より小さい電荷レベルを有する、上記18に記載の方法。
23. 第3タイプの顔料粒子は、第1タイプの顔料粒子及び第2タイプの顔料粒子より大きい、上記18に記載の方法。
24. 第3タイプの顔料粒子は、第1タイプの顔料粒子又は第2タイプの顔料粒子より、約2倍〜約50倍大きい、上記23に記載の方法。
25. ディスプレイが、第1タイプの顔料粒子の色の状態に駆動される前に、振動波形を加えることを更に含む、上記18に記載の方法。
26. 振動波形は、多くのサイクルの間に、一組の反対の駆動パルスを繰り返すことからなる、上記25に記載の方法。
27. 第1タイプの顔料粒子の完全な色の状態から、第2タイプの顔料粒子の完全な色の状態に駆動するために、又はその逆のために、必要とされる時間の半分以下の時間、各々の駆動パルスを印加する、上記25に記載の方法。
28. 第3タイプの顔料粒子の色が、視野側で見られ、第1タイプの顔料粒子と、第2タイプの顔料粒子は、視野側と反対側に集まり、第1タイプの顔料粒子の色と、第2タイプの顔料粒子の色の中間色を生ずる、上記18に記載の方法。
29. 印加電圧は、第2タイプの顔料粒子と同じ極性を有する、上記18に記載の方法。