特許第6483283号(P6483283)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6483283温度制御システム及びその制御方法、温度制御システムを備える電子タバコ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6483283
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】温度制御システム及びその制御方法、温度制御システムを備える電子タバコ
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20190304BHJP
   H05B 3/00 20060101ALI20190304BHJP
   G05D 23/00 20060101ALI20190304BHJP
【FI】
   A24F47/00
   H05B3/00 310E
   G05D23/00 D
【請求項の数】10
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-557242(P2017-557242)
(86)(22)【出願日】2015年8月20日
(65)【公表番号】特表2018-505696(P2018-505696A)
(43)【公表日】2018年3月1日
(86)【国際出願番号】CN2015087597
(87)【国際公開番号】WO2016115890
(87)【国際公開日】20160728
【審査請求日】2017年9月20日
(31)【優先権主張番号】201510033982.9
(32)【優先日】2015年1月22日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517257788
【氏名又は名称】卓尓悦(常州)電子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100183232
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 敏行
(72)【発明者】
【氏名】邱 偉華
【審査官】 八木 敬太
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/102091(WO,A1)
【文献】 特開2011−198485(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
G05D 23/00
H05B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電装置、発熱素子、温度検出素子及びコントローラを備える電子タバコ温度制御システムであって、
前記給電装置は、前記発熱素子と前記コントローラとにそれぞれ電気的に接続され、前記温度検出素子は、前記コントローラに電気的に接続されて、前記コントローラは、点火前に発熱素子の抵抗値Rを算出し、点火した後、発熱素子の抵抗値Rを再び算出し、前記コントローラは、更に、この2回の算出結果に基づき、発熱素子が抵抗温度係数特性を有するかどうかを判断し、
前記発熱素子が抵抗温度係数特性を有さないとき、前記温度検出素子は、前記発熱素子の温度Tの変化を感知し、且つ温度Tの変化を前記コントローラにフィードバックし、前記コントローラは、前記温度検出素子の関連物理量xに基づき、前記温度検出素子の温度tを算出し、さらに前記温度検出素子の温度tから前記発熱素子の温度Tを算出し、
前記コントローラは、更に、前記発熱素子の温度Tを動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較し、且つ比較結果に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を制御することを特徴とする電子タバコ温度制御システム。
【請求項2】
前記温度検出素子は、PTCサーミスタ、NTCサーミスタ、バイメタル片、熱電対、水晶温度センサ、光ファイバ温度センサ、赤外温度センサ及びP-N接合温度センサからなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の物質の任意の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ温度制御システム。
【請求項3】
前記温度検出素子は、前記発熱素子に近接して設置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ温度制御システム。
【請求項4】
前記関連物理量xは、温度t、抵抗、電圧、電流、共振周波数、光パワーからなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ温度制御システム。
【請求項5】
前記温度検出素子は、PTCサーミスタであり、前記関連物理量xは、PTCサーミスタの抵抗値Rであることを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ温度制御システム。
【請求項6】
温度検出素子に直列に接続された固定値抵抗Rをさらに備え、Rの両端の電圧は、V−Vであり、Rを流れる電流は、(V−V)/Rであり、温度検出素子の両端の電圧は、Vであり、温度検出素子の抵抗Rは、R=R*V/(V−V)を満足することを特徴とする請求項に記載の電子タバコ温度制御システム。
【請求項7】
前記コントローラは、順次に電気的に接続された検出ユニット、演算ユニット及び制御ユニットを含み、
前記検出ユニットは、前記温度検出素子に電気的に接続されて、前記温度検出素子の両端の電圧Vを検出し、且つこのVを前記演算ユニットにフィードバックし、
前記演算ユニットには、演算式R=R*V/(V−V)、前記温度検出素子の抵抗値Rと前記温度検出素子の温度tとの対応関係データ及び演算式T=t+Δtが予め記憶されており、前記演算ユニットは、予め記憶された演算式及び対応関係データに基づいて前記発熱素子の温度Tを算出し、且つ温度Tを前記制御ユニットにフィードバックし、
前記制御ユニットは、前記発熱素子の温度Tを予め記憶された動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較し、且つ比較結果に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を制御することを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ温度制御システム。
【請求項8】
前記コントローラに電気的に接続された入力装置をさらに備え、ユーザは、前記入力装置を介して所望の目標温度Tを入力し、ただし、T≦T≦Tであることを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ温度制御システム。
【請求項9】
温度制御スイッチをさらに備える電子タバコ温度制御システムであって、
前記温度制御スイッチは、前記給電装置と前記発熱素子との間に直列に接続されており、前記温度検出素子及び/又は前記コントローラが故障した時に、前記温度制御スイッチは、温度制御の役割を果たすことを特徴とする請求項1に記載の電子タバコ温度制御システム。
【請求項10】
請求項1〜のいずれか1項に記載の電子タバコ温度制御システムを備えることを特徴とする電子タバコ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タバコの技術分野に関し、特に温度制御システム及びその制御方法、該温度制御システムを備える電子タバコに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子タバコはバーチャルタバコとも呼ばれ、タバコに似ている匂いを有し、ユーザの健康に影響を与えない前提下で、喫煙の感覚をシミュレートし、一般的に禁煙用製品又はタバコの代用品として、使用される。しかし、電子タバコの電池モジュールの出力電圧又は出力電力が益々大きくなると共に、アトマイザー部品の発熱素子の抵抗値が益々小さくなることに伴い、発熱素子の温度は高くなる一方である。発熱素子の温度が高すぎると、タバコリキッド、タバコクリーム又は刻みタバコが人間の健康を害する物質を生成して放出する。このまま続けると、ユーザの電子タバコに対する認識を変えてしまう。
【発明の概要】
【0003】
上記の技術課題に対して、本発明は、発熱素子の温度を合理的な範囲内で制御することができる温度制御システム及びその制御方法、該温度制御システムを備える電子タバコを提供することを目的とする。
【0004】
本発明の目的を実現する技術方案は、下記の通りである。
【0005】
本発明に係る電子タバコ温度制御システムは、給電装置、発熱素子、温度検出素子及びコントローラを備え、前記給電装置は、前記発熱素子と前記コントローラとにそれぞれ電気的に接続され、前記温度検出素子は、前記コントローラに電気的に接続されて、前記発熱素子の温度Tの変化を感知し、且つ温度Tの変化を前記コントローラにフィードバックし、前記コントローラは、前記温度検出素子の関連物理量xに基づいて、前記温度検出素子の温度tを算出し、さらに前記温度検出素子の温度tから前記発熱素子の温度Tを算出する。
【0006】
さらに、前記温度検出素子は、PTCサーミスタ、NTCサーミスタ、バイメタル片、熱電対、水晶温度センサ、光ファイバ温度センサ、赤外線温度センサ及びP-N接合温度センサからなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の任意の組み合わせである。
【0007】
好ましくは、前記温度検出素子は、前記発熱素子に近接して設置されている。
【0008】
さらに、前記コントローラは、前記発熱素子の温度Tを動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較した後に、比較結果に基づいて、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を制御する。
【0009】
さらに、前記関連物理量xは、温度t、抵抗、電圧、電流、共振周波数、光パワーからなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の組み合わせである。
【0010】
さらに、前記温度検出素子は、PTCサーミスタであり、前記関連物理量xは、PTCサーミスタの抵抗値Rである。
【0011】
さらに、前記電子タバコ温度制御システムは、前記温度検出素子に直列に接続された固定値抵抗Rをさらに備え、Rの両端の電圧は、V−Vであり、Rを流れる電流は、(V−V)/Rであり、前記温度検出素子の両端の電圧は、Vであり、前記温度検出素子の抵抗Rは、R=R*V/(V−V)を満足する。
【0012】
さらに、前記コントローラは、順次に電気的に接続された検出ユニット、演算ユニット及び制御ユニットを備え、
前記検出ユニットは、前記温度検出素子に電気的に接続されて、前記温度検出素子の両端の電圧Vを検出し、且つこのVを前記演算ユニットにフィードバックし、
前記演算ユニットには、演算式R=R*V/(V−V)、前記温度検出素子の抵抗値Rと前記温度検出素子の温度tとの対応関係データ及び演算式T=t+Δtが予め記憶されており、前記演算ユニットは、予め記憶された演算式及び前記対応関係データに基づいて、前記発熱素子の温度Tを算出し、且つこの温度Tを前記制御ユニットにフィードバックし、
前記制御ユニットは、前記発熱素子の温度Tを予め記憶された動作温度上限T及び動作温度下限Tとそれぞれ比較し、且つ比較結果に基づいて、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を制御する。
【0013】
さらに、前記電子タバコ温度制御システムは、前記コントローラに電気的に接続された入力装置をさらに備え、ユーザが前記入力装置を介して所望の目標温度Tを入力しただし、T≦T≦Tである。
【0014】
さらに、前記電子タバコ温度制御システムは、温度制御スイッチをさらに備え、前記温度制御スイッチは、前記給電装置と前記発熱素子との間に直列に接続され、前記温度検出素子及び/又は前記コントローラが故障した時に、前記温度制御スイッチは、温度制御の役割を果たすことができる。
【0015】
また、本発明に係る電子タバコ温度制御システムは、順次に電気的に接続された給電装置、温度制御スイッチ及び発熱素子を備え、前記温度制御スイッチの動作温度Tは、電子タバコ温度制御システムの動作温度上限Tより低いものとする。
【0016】
さらに、前記前記温度制御スイッチは、機械式温度制御スイッチ、電子式温度制御スイッチ、温度制御リレーからなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の任意の組み合わせである。
【0017】
さらに、前記機械式温度制御スイッチは、蒸気圧力式温度制御スイッチ、液体膨張式温度制御スイッチ、気体吸着式温度制御スイッチ又は金属膨張式温度制御スイッチであり、前記電子式温度制御スイッチは、抵抗式温度制御スイッチ又は熱電対式温度制御スイッチであり、前記温度制御リレーは、サーマルリードリレーである。
【0018】
さらに、前記温度制御スイッチの温度tは、前記発熱素子の温度Tの上昇に伴って上昇し、t<Tの場合では、前記温度制御スイッチが前記給電装置と前記発熱素子との間の回路をオンにし、前記発熱素子が正常に動作し、前記発熱素子の温度Tが上昇し、t>Tの場合では、前記温度制御スイッチが前記給電装置と前記発熱素子との間の回路をオフにし、前記発熱素子が動作を停止し、前記発熱素子の温度Tが自然に低下する。
【0019】
好ましくは、前記温度制御スイッチは、前記発熱素子に近接して設置される。
【0020】
また、本発明に係る電子タバコ温度制御システムは、給電装置、発熱素子、コントローラ及び温度制御スイッチを備え、前記コントローラは、前記給電装置と前記温度制御スイッチとにそれぞれ電気的に接続され、前記発熱素子は、前記給電装置に電気的に接続され、前記温度制御スイッチは、前記発熱素子に近接して設置され、前記温度制御スイッチの動作温度Tは、電子タバコ温度制御システムの動作温度上限Tより低いものとする。
【0021】
さらに、前記温度制御スイッチは、機械式温度制御スイッチ、電子式温度制御スイッチ及び温度制御リレーからなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の任意の組み合わせである。
【0022】
さらに、前記機械式温度制御スイッチは、蒸気圧力式温度制御スイッチ、液体膨張式温度制御スイッチ、気体吸着式温度制御スイッチ又は金属膨張式温度制御スイッチであり、前記電子式温度制御スイッチは、抵抗式温度制御スイッチ又は熱電対式温度制御スイッチであり、前記温度制御リレーは、サーマルリードリレーである。
【0023】
さらに、前記温度制御スイッチの温度tは、前記発熱素子の温度Tの上昇に伴って上昇し、t<Tの場合では、前記温度制御スイッチは、動作Aを発生し、t>Tの場合では、前記温度制御スイッチは、動作Bを発生し、前記コントローラは、前記温度制御スイッチの動作を検出し、且つ当該動作の異なりに応じて前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を制御する。
【0024】
さらに、前記動作Aは、前記温度制御スイッチのオンであってもよいし、前記温度制御スイッチのオフであってもよく、前記動作Bは、前記動作Aと逆である。
【0025】
好ましくは、前記温度制御スイッチは、前記発熱素子に近接して設置される。
【0026】
また、本発明に係る電子タバコ温度制御システムは、給電装置、発熱素子及びコントローラを備え、前記給電装置は、前記発熱素子と前記コントローラとにそれぞれ電気的に接続され、前記発熱素子は、前記コントローラに電気的に接続され、前記発熱素子は、抵抗温度係数特性を有し、前記発熱素子自体は、直接に温度検出素子として、その自身の温度Tの変化を前記コントローラにフィードバックする。
【0027】
さらに、前記発熱素子は、白金、銅、ニッケル、チタン、鉄、セラミックス基PTC材料、高分子基PTC材料からなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の材料により作製され、その抵抗値Rが前記発熱素子の温度Tの上昇に伴って増大する。
【0028】
さらに、前記コントローラは、前記発熱素子の抵抗値Rに基づいて前記発熱素子の温度Tを算出し、さらに前記発熱素子の温度Tを動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較し、比較結果に基づいて前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を制御する。
【0029】
さらに、前記電子タバコ温度制御システムは、前記給電装置と前記発熱素子との間に設置された第一固定値抵抗Rをさらに備え、第一固定値抵抗Rの両端の電圧は、V−Vであり、前記発熱素子の両端の電圧は、Vであり、前記発熱素子を流れる電流は、(V−V)/Rであり、前記発熱素子の抵抗は、R=R*V/(V−V)を満足する。
【0030】
さらに、前記電子タバコ温度制御システムは、第二固定値抵抗R、増幅器、第三固定値抵抗R及び第四固定値抵抗Rをさらに備え、第一固定値抵抗Rは、順次に直列に接続された前記第二固定値抵抗R、前記増幅器及び前記第三固定値抵抗Rの全体に並列に接続され、前記第四固定値抵抗Rは、前記増幅器と並列に接続され、前記増幅器の応用特性に基づき、V−V=V*R/Rが得られる。
【0031】
さらに、前記コントローラは、順次に電気的に接続された検出ユニット、演算ユニット及び制御ユニットを備え、
前記検出ユニットは、第四固定値抵抗Rに電気的に接続されて、第四固定値抵抗Rの両端の電圧Vを検出し、且つこのVを前記演算ユニットにフィードバックし、
前記演算ユニットには、演算式V−V=V*R/R、演算式R=R*V/(V−V)及び前記発熱素子の抵抗値Rと前記発熱素子の温度Tとの対応関係データが予め記憶されており、前記演算ユニットは、予め記憶された前記演算式及び前記対応関係データに基づき、前記発熱素子の温度Tを算出し、且つ温度Tを前記制御ユニットにフィードバックし、
前記制御ユニットは、前記発熱素子の温度Tを予め記憶された動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較し、且つ比較結果に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を制御する。
【0032】
さらに、前記電子タバコ温度制御システムは、前記コントローラに電気的に接続された入力装置をさらに備え、ユーザは、前記入力装置を介して所望の目標温度Tを入力し、ただし、T≦T≦Tである。
【0033】
さらに、前記電子タバコ温度制御システムは、温度制御スイッチをさらに備え、前記温度制御スイッチは、前記給電装置と前記発熱素子との間に直列に接続され、前記発熱素子及び/又は前記コントローラが故障した時に、前記温度制御スイッチは温度制御の役割を果たすこともできる。
【0034】
さらに、前記電子タバコ温度制御システムは、前記コントローラに電気的に接続された温度検出素子又は温度制御スイッチをさらに備える。
【0035】
好ましくは、前記温度検出素子又は前記温度制御スイッチは、前記発熱素子に近接して設置される。
【0036】
本発明に係る電子タバコは、上記の何れか1つの電子タバコ温度制御システムを備える。
【0037】
本発明に係る温度制御方法は、給電装置、発熱素子、コントローラ及び温度検出素子を備える電子タバコ温度制御システム又は電子タバコに適用され、前記温度制御方法は、
前記コントローラが前記温度検出素子の関連物理量xを検出するステップと、
前記コントローラが前記温度検出素子の関連物理量xに基づき、前記発熱素子の温度Tを算出するステップと、
前記コントローラが前記発熱素子の温度Tを予め記憶された動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較するステップと、
前記コントローラが比較結果に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップと、
前記発熱素子が一定の調整が行われた出力電圧/電力の下で一定期間動作するステップと、を含む温度制御方法。
【0038】
さらに、前記コントローラが比較結果に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップは、前記発熱素子の温度が動作温度上限Tよりも大きい場合、前記コントローラが、前記発熱素子への出力電圧/電力を低減させるように前記給電装置を制御することをさらに含む。
【0039】
さらに、前記コントローラが比較結果に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップは、前記発熱素子の温度が動作温度下限Tより低く、且つ前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力が最大出力電圧/電力に達した場合、前記コントローラが、前記発熱素子への出力電圧/電力を維持するように前記給電装置を制御することをさらに含む。
【0040】
さらに、前記コントローラが比較結果に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップは、前記発熱素子の温度が動作温度下限Tより低く、且つ前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力が最大出力電圧/電力に達していない場合、前記コントローラは、前記発熱素子への出力電圧/電力を増大させるように前記給電装置を制御することをさらに含む。
【0041】
さらに、前記電子タバコ温度制御システム又は前記電子タバコは、入力装置をさらに備えてもよく、前記温度制御方法は、前記コントローラが前記温度検出素子の関連物理量xを検出するステップの前に、前記入力装置により目標温度Tを入力し、ただし、T≦T≦Tであり、予め記憶された動作温度上限T及び動作温度下限Tの代わりに、前記目標温度Tを比較項目とし、前記コントローラが前記発熱素子の温度Tと前記目標温度Tとを比較することをさらに含む。
【0042】
また、本発明に係る温度制御方法は、給電装置、発熱素子及び温度制御スイッチを備える電子タバコ温度制御システム又は電子タバコに適用され、前記温度制御方法は、前記温度制御スイッチが前記温度制御スイッチの温度tと動作温度Tとの関係を判断し、前記温度制御スイッチの温度tがその動作温度Tより低い場合、前記温度制御スイッチが前記給電装置と前記発熱素子との間の回路をオンにし、前記発熱素子が正常的に動作し、前記発熱素子の温度Tが上昇するステップと、前記温度制御スイッチの温度tがその動作温度Tより高い場合、前記温度制御スイッチが前記給電装置と前記発熱素子との間の回路をオフにし、前記発熱素子が動作を停止し、前記発熱素子の温度Tが自然に低下するステップと、を含む。
【0043】
また、本発明に係る温度制御方法は、給電装置、発熱素子、コントローラ及び温度制御スイッチを備える電子タバコ温度制御システム又は電子タバコに適用され、前記温度制御方法は、前記コントローラが前記温度制御スイッチの動作に基づき、前記温度制御スイッチの温度tとその動作温度Tとの関係を判断し、前記温度制御スイッチの温度tがTより低い場合、前記温度制御スイッチが動作Aを発生し、前記温度制御スイッチの温度tがTより高い場合、前記温度制御スイッチが動作Bを発生し、前記コントローラが前記温度制御スイッチの動作を検出し、且つ動作の異なりに応じて前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を制御し、前記発熱素子が、適当に調整された出力電圧/電力の下で一定期間動作するステップを含み、前記動作Aは、オン又はオフであり、前記動作Aは、前記動作Bと逆である。
【0044】
さらに、上記のコントローラにより温度制御スイッチの動作に基づき、給電装置から発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップは、前記温度制御スイッチが動作Bを発生する場合、前記コントローラは前記発熱素子への出力電圧/電力を低減するように前記給電装置を制御することさらにを含む。
【0045】
さらに、上記のコントローラにより前記温度制御スイッチの動作に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップは、前記温度制御スイッチが動作Aを発生し、且つ前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力が最大出力電圧/電力に達した場合、前記コントローラは前記発熱素子への出力電圧/電力を維持するように前記給電装置を制御することさらにを含む。
【0046】
さらに、上記のコントローラにより前記温度制御スイッチの動作に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップは、前記温度制御スイッチが動作Aを発生し、且つ前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力が最大出力電圧/電力より小さい場合、前記コントローラは前記発熱素子への出力電圧/電力を増大させるように前記給電装置を制御することをさらに含む。
【0047】
また、本発明に係る温度制御方法は、給電装置、発熱素子及びコントローラを備える電子タバコ温度制御システム又は電子タバコに適用され、前記温度制御方法は、
前記コントローラが前記発熱素子の抵抗値Rを算出するステップと、
前記コントローラが点火後に前記発熱素子の抵抗値Rを再び算出するステップと、
前記コントローラが前記発熱素子が抵抗温度係数特性を有するかどうかを判断するステップと、
前記コントローラが、ユーザが温度制御モードを選択したかどうかを判断するステップと、
前記コントローラが前記発熱素子の抵抗値Rを算出するステップと、
前記コントローラが前記発熱素子の抵抗値Rに基づき、前記発熱素子の温度Tを算出するステップと、
前記コントローラが前記発熱素子の温度Tを、予め記憶された動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較するステップと、
前記コントローラが比較結果に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップと、
前記発熱素子が、適当に調整された出力電圧/電力の下で一定期間動作するステップと、を含む温度制御方法。
【0048】
さらに、上記のコントローラにより発熱素子が抵抗温度係数特性を有するかどうかを判断するステップは、前記発熱素子が抵抗温度係数特性を有さない場合、前記コントローラは、前記給電装置が前記発熱素子に定電圧/定電力を出力するか、又は前記発熱素子にユーザが手動的に選択した電圧/電力を出力するように前記給電装置を自動的に制御し、前記発熱素子が抵抗温度係数特性を有する場合、ユーザが温度制御モードに入るかどうかを選択できることをさらに含む。
【0049】
さらに、上記のユーザが温度制御モードに入るかどうかを選択できるステップは、ユーザが温度制御モードを選択しなかった場合、前記コントローラは、前記給電装置が前記発熱素子に定電圧/定電力を出力する、又はユーザが手動的に選択した電圧/電力を出力するように前記給電装置を自動的に制御し、ユーザが温度制御モードを選択した場合、前記コントローラが前記発熱素子の抵抗値Rを算出することをさらに含む。
【0050】
さらに、上記のコントローラにより比較結果に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップは、前記発熱素子の温度が動作温度上限Tより高い場合、前記コントローラが前記発熱素子への出力電圧/電力を低減するように前記給電装置を制御することをさらに含む。
【0051】
さらに、上記のコントローラにより比較結果に基づき、前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップは、前記発熱素子の温度が動作温度下限Tより低く、且つ前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力が最大出力電圧/電力に達した場合、前記コントローラは、前記発熱素子への出力電圧/電力を維持するように前記給電装置を制御することをさらに含む。
【0052】
さらに、上記のコントローラにより比較の結果に基づき、給電装置から発熱素子への出力電圧/電力を調整するステップは、前記発熱素子の温度が動作温度下限Tより低く、且つ前記給電装置から前記発熱素子への出力電圧/電力が最大出力電圧/電力より小さい場合、前記コントローラは、前記発熱素子への出力電圧/電力を増大するように前記給電装置を制御することをさらに含む。
【0053】
本発明の提案は、下記の技術効果を奏することができる。
【0054】
(1)前記温度制御システム及びその制御方法、当該温度制御システムを備える電子タバコは、前記発熱素子の温度を合理的な範囲内で維持し、人間の健康に有害な物質を発生及び放出することを防止できる。これにより、電子タバコの食感の維持、省エネルギーにも有利であり、電子タバコケースが過熱になることを回避し、電子タバコの内部素子の熱老化を防止することもできる。
【0055】
(2)入力装置を追加することにより、ユーザは自分の需要に応じて発熱素子の動作温度を設定することができる。
【0056】
(3)給電装置と発熱素子との間に温度制御スイッチを追加することにより、二重温度制御の効果を奏することができ、特に、温度検出素子及び/又はコントローラが故障した場合でも、発熱素子の温度に対して一定の程度で制御することができる。
【0057】
(4)温度検出素子、温度制御スイッチ及びコントローラを追加することにより、ユーザが抵抗温度係数特性を有する発熱素子の霧化装置を使用するかどうかにもかかわらず、温度制御を実現することができ、電子タバコ温度制御システム及びその電子タバコの汎用性を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1】本発明の第1実施例に係る電子タバコ温度制御システムの回路図である。
図2】本発明の第1実施例に係る電子タバコ温度制御システムの1種の具体的な回路図である。
図3】本発明の第1実施例に係る電子タバコ温度制御システムの動作フローを示す図である。
図4】本発明の第2実施例に係る電子タバコ温度制御システムの回路図である。
図5】本発明の第2実施例に係る電子タバコ温度制御システムの動作フローを示す図である。
図6】本発明の第3実施例に係る電子タバコ温度制御システムの回路図である。
図7】本発明の第4実施例に係る電子タバコ温度制御システムの回路図である。
図8】本発明の第4実施例に係る電子タバコ温度制御システムの動作フローを示す図である。
図9】本発明の第5実施例に係る電子タバコ温度制御システムの回路図である。
図10】本発明の第5実施例に係る電子タバコ温度制御システムの1種の具体的な回路図である。
図11】本発明の第6実施例に係る電子タバコ温度制御システムの動作フローを示す模式図である。
図12】本発明の第6実施例に係る電子タバコ温度制御システムの回路原理を示す図である。
図13】本発明の第6実施例の電子タバコ温度制御システムの動作フローを示す図である。
図14】本発明にの第7実施例に係る電子タバコ温度制御システムの回路原理を示す図である。
図15】本発明の第8実施例に係る電子タバコ温度制御システムの回路原理を示す図である。
図16】本発明の第9実施例に係る電子タバコ温度制御システムの回路原理を示す図である。
図17】本発明の第10実施例に係る電子タバコの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
本発明の技術的特徴、目的及び効果をより明確に理解するために、図面に合わせて本発明の具体的な実施形態を詳しく説明する。勿論、以下の実施例は本発明の全ての実施例ではなく、ただ一部の実施例にすぎない。当業者は、本発明の実施例に基づいて、創造的な労働を要らない前提で得た他の変形例も、本発明の保護範囲内に含まれるのが当然である。
【0060】
〔第1実施例〕
【0061】
図1に示すように、本発明の第1実施例は、電子タバコ温度制御システム100を提供する。電子タバコ温度制御システム100は、給電装置11、発熱素子12、温度検出素子13及びコントローラ14を備える。給電装置11は、発熱素子12とコントローラ14とにそれぞれ電気的に接続されている。温度検出素子13は、コントローラ14に電気的に接続されている。発熱素子12は、給電装置11により電気的に駆動された後、タバコリキッド、タバコクリーム又は刻みタバコを加熱して、煙霧を生成して、ユーザに喫煙を体験させる。
【0062】
温度検出素子13は、発熱素子12の温度Tの変化を感知する。温度検出素子13の温度tは、発熱素子12の温度Tの上昇に伴って上昇して、温度検出素子13の関連物理量xの変化を引き起こす。コントローラ14は、関連物理量xを検出して、発熱素子12の温度Tを算出することができる。
【0063】
温度検出素子13は、電子タバコ内に設置される。好ましくは、温度検出素子13は、発熱素子12に近接して設置されている。温度検出素子13は、PTCサーミスタ、NTCサーミスタ、バイメタル片、熱電対、水晶温度センサ、光ファイバ温度センサ、赤外温度センサ及びP-N接合温度センサからなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の任意の組み合わせであってもよい。温度検出素子13の数は、1つ、2つ又は複数であってもよい。空間が十分である場合、複数の同じ種類及び/又は異なる種類の温度検出素子13を異なる位置に設置してもよい。一方では、各温度検出素子13により発熱素子の温度Tをそれぞれ算出し、且つ平均値を算出することができる。当該平均値は、発熱素子の温度Tをさらに正確的に反映し得るものである。他方では、ある温度検出素子が故障した場合に、コントローラ14は、タイムリーに判断を下し、信頼できない値を取り除くことができる。これにより、電子タバコ温度制御システム100は、依然として正常に動作して、高い温度制御精度を確保することができる。
【0064】
温度検出素子13の異なりに応じて、前記関連物理量xは、温度t、抵抗、電圧、電流、共振周波数、光パワー等からなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の組み合わせであってもよい。
【0065】
コントローラ14は、先ず温度検出素子13の関連物理量xに基づき、温度検出素子13の温度tを算出し、その後、温度検出素子13の温度tに基づき、発熱素子12の温度Tを算出し、最後に、発熱素子12の温度Tを動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較して、比較結果に基づいて給電装置11から発熱素子12への出力電圧/電力を制御する。
【0066】
図2に示すように、当該具体的な実施例において、温度検出素子13は、PTCサーミスタRである。発熱素子12の温度Tの上昇に伴い、温度検出素子13の温度tも上昇して、さらに温度検出素子13の抵抗値Rの上昇を引き起こす。即ち、本実施例において、温度検出素子13の前記関連物理量xは、抵抗値Rである。
【0067】
さらに、温度検出素子13の抵抗値Rを便利に測定するために、温度検出素子13を1つの固定値抵抗Rに直列に接続することが好ましい。Rの両端の電圧がV−Vであるので、Rを流れる電流は、(V−V)/Rである。温度検出素子13の両端の電圧がVであるので、R=R*V/(V−V)である。
【0068】
具体的には、前記コントローラ14は、順次に電気的に接続された検出ユニット141、演算ユニット142及び制御ユニット143を備える。検出ユニット141は、温度検出素子13に電気的に接続されて、温度検出素子13の両端の電圧Vを検出し、且つ当該Vを演算ユニット142にフィードバックする。演算ユニット142には、演算式R=R*V/(V−V)、温度検出素子13の抵抗値Rとその温度tとの対応関係データ、及び演算式T=t+Δt(Δt:実験により得られた温度検出素子13の温度tと発熱素子12の温度Tとの差の値)が予め記憶されている。演算ユニット142は、先ず、演算式R=R*V/(V−V)に基づき、温度検出素子13の抵抗値Rを算出し、次に、温度検出素子13の抵抗値Rとその温度tとの対応関係データに基づいて温度検出素子13温度tを得て、その後、式T=t+Δtに基づいて発熱素子12の温度Tを算出し、最後に、発熱素子12の温度Tを制御ユニット143にフィードバックする。制御ユニット143は、発熱素子12の温度Tを、予め記憶された動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較し、且つ比較結果に基づいてDC/DC電源112から発熱素子12への出力電圧/電力を制御する。
【0069】
さらに、給電装置11は、電池111と、電池111にそれぞれ電気的に接続されたDC/DC電源112、電圧安定化回路113と、を備える。電池111は、充電可能であり、十分な電気エネルギーを蓄積して、DC/DC電源112及び電圧安定化回路113にそれぞれ電力を提供することができる。DC/DC電源112は、発熱素子12に電気的に接続されて、電池111の電圧を上昇させた後に、発熱素子12に供電する。電圧安定化回路113は、コントローラ14に電気的に接続されて、コントローラ14に安定した電圧Vを供給する。本実施例において、電池111は、リチウムイオン電池である。しかし、他の実施例において、実際の状況に応じて、DC/DC電源112及び電圧安定化回路113を省略するか又は他の回路を用いて、DC/DC電源112及び/又は電圧安定化回路113を取り替えることができる。
【0070】
図3に示すように、本発明の電子タバコ温度制御システム100は動作中に下記のステップを含む。
ステップS101において、コントローラ14は、温度検出素子13の関連物理量xを検出して、ステップS102に移る。
ステップS102において、コントローラ14は、温度検出素子13の関連物理量xに基づいて、発熱素子12の温度Tを算出した後に、ステップS103に移る。
ステップS103において、コントローラ14は、発熱素子12の温度Tを動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較する。T>Tであれば、ステップS104に移り、T<Tであれば、ステップS106に移る。
ステップS104において、コントローラ14は、発熱素子12への出力電圧/電力を低減させるように給電装置11を制御し、その後、ステップS105に移る。
ステップS105において、発熱素子12は、当該出力電圧/電力の下で、一定期間動作した後に、ステップS102に戻り、且つその後の過程を繰り返す。本実施例において、前記一定期間は、1秒であってもよい。
ステップS106において、コントローラ14は、給電装置11から発熱素子12への出力電圧/電力が最大出力電圧/電力に達したかどうかを判断する。判断結果がYESであれば、ステップS107に移り、判断結果がNOであれば、ステップS108に移る。
ステップS107において、コントローラ14は、発熱素子12への出力電圧/電力を維持するように給電装置11を制御し、その後、ステップS105に移る。
ステップS108において、コントローラ14は、発熱素子12への出力電圧/電力を増大させるように給電装置11を制御し、その後、ステップS105に移る。
【0071】
本発明の他の実施例において、電子タバコ温度制御システム100に対して、発熱素子の温度T、電池電量、動作電圧、出力電力等の電子タバコ動作状態に関連する情報を表示するための表示モジュールをさらに追加してもよい。
【0072】
〔第2実施例〕
【0073】
図4に示すように、本発明の第2実施例は、電子タバコ温度制御システム200を提供する。第2実施例と第1実施例との相違点は、第2実施例がコントローラ14に電気的に接続された入力装置25を追加したことにある。ユーザは、入力装置25により所望の目標温度T(T≦T≦T)を入力することができる。コントローラ14の制御下で、発熱素子12は、温度T±Δt’を維持するように動作する。ただし、Δt’は、温度偏差を表し、給電装置11、発熱素子12、温度検出素子13及びコントローラ14の応答が一定の遅延性を有することによって発生されたものである。
【0074】
図5に示すように、本発明の電子タバコ温度制御システム200は動作中に下記のステップを含む。
ステップS201において、ユーザは、入力装置25により所望の目標温度T(T≦T≦T)を入力し、その後、ステップS202に移る。
ステップS202において、コントローラ14は、温度検出素子13の関連物理量xを検出し、その後、ステップS203に移る。
ステップS203において、コントローラ14は、発熱素子12の温度Tを算出し、その後、ステップS204に移る。
ステップS204において、コントローラ14は、発熱素子12の温度TをTと比較する。T>Tであれば、ステップS205に移り、T<Tであれば、ステップS207に移る。
ステップS205において、コントローラ14は、発熱素子12への出力電圧/電力を低減させるように給電装置11を制御し、その後、ステップS206に移る。
ステップS206において、発熱素子12は、当該出力電圧/電力の下で一定期間動作した後、ステップS202に戻り、且つその後の過程を繰り返す。本実施例において、前記一定期間は、1秒であってもよい。
ステップS207において、コントローラ14は、給電装置11から発熱素子12への出力電圧/電力が最大出力電圧/電力に達したかどうかを判断する。判断結果がYESであれば、ステップS208に移り、判断結果がNOであれば、ステップS209に移る。
ステップS208において、コントローラ14は、発熱素子12への出力電圧/電力を維持するように給電装置11を制御し、その後、ステップS206に移る。
ステップS209において、コントローラ14は、発熱素子12への出力電圧/電力を増大させるように給電装置11を制御し、その後、ステップS206に移る。
【0075】
他の実施例において、ユーザがTを入力しなければ、電子タバコ温度制御システム200の動作ステップは第1実施例と同じであり、ここで詳しい説明を省略する。
【0076】
また、他の実施例において、電子タバコ温度制御システム200に対して、ユーザが設定した目標温度T、発熱素子の温度T、電池電量、動作電圧、出力電力等の電子タバコ動作状態に関連する情報を表示するための表示モジュールをさらに追加してもよい。
【0077】
〔第3実施例〕
【0078】
図6に示すように、本発明の第3実施例は、電子タバコ温度制御システム300を提供する。電子タバコ温度制御システム300は、順次に電気的に接続された給電装置31、温度制御スイッチ36及び発熱素子32を備える。発熱素子32は、給電装置31により電気的駆動された後、タバコリキッド、タバコクリーム又は刻みタバコを加熱して、それに煙霧を生成させ、ユーザに喫煙を体験させる。
【0079】
温度制御スイッチ36は、温度の作用下で給電装置31と発熱素子32との間の回路をオン/オフにする。発熱素子32の温度Tの上昇に伴い、温度制御スイッチ36の温度tも上昇する。t<Tの場合、温度制御スイッチ36は、給電装置31と発熱素子32との間の回路をオンにし、発熱素子32が正常的に動作し、発熱素子32の温度Tが上昇し、温度制御スイッチ36の温度tも上昇する。t>Tの場合、温度制御スイッチ36は、給電装置31と発熱素子32との間の回路をオフにし、発熱素子32が動作を停止し、発熱素子32の温度Tが自然に低下し、温度制御スイッチ36の温度tも低下する。t<Tになると、温度制御スイッチ36は、給電装置31と発熱素子32との間の回路を再びオンにし、発熱素子32を再び正常的に動作させる。
【0080】
温度制御スイッチ36は、電子タバコの内部に設けられ、好ましくは、発熱素子32に近接して設けられる。温度制御スイッチ36の温度tが発熱素子32の温度Tより少し低いことを考慮すると、温度制御スイッチ36の動作温度Tを電子タバコ温度制御システム300の動作温度上限Tより少し低くさせるべきである。温度制御スイッチ36は、機械式温度制御スイッチ、電子式温度制御スイッチ及び温度制御リレーからなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の任意の組み合わせである。ここで、前記機械式温度制御スイッチは、蒸気圧力式温度制御スイッチ、液体膨張式温度制御スイッチ、気体吸着式温度制御スイッチ及び金属膨張式温度制御スイッチを含む。前記金属膨張式温度制御スイッチは、バイメタル片スイッチ及び記憶合金スイッチを含む。前記電子式温度制御スイッチは、抵抗式温度制御スイッチ及び熱電対式温度制御スイッチを含む。前記温度制御リレーは、サーマルリードリレーを含む。
【0081】
また、他の実施例において、電子タバコ温度制御システム300に対して、電池電量、動作電圧、出力電力等の電子タバコ動作状態に関する情報を表示するための表示モジュールをさらに追加してもよい。
【0082】
〔第4実施例〕
【0083】
図7に示すように、第3実施例に比べて、本実施例は、温度制御スイッチ36に電気的に接続されたコントローラ44をさらに含むという相違点を有する。温度制御スイッチ36は、給電装置31と発熱素子32との間の回路のオン/オフを直接に制御することではなく、コントローラ44は、温度制御スイッチ36のオン/オフに基づいて判断した後に、給電装置31から発熱素子32への出力電圧/電力を制御することである。
【0084】
発熱素子32の温度Tの上昇に伴い、温度制御スイッチ36の温度tも上昇する。t<Tの場合、温度制御スイッチ36は動作Aを発生し、t>Tの場合、温度制御スイッチ36は動作Bを発生する。コントローラ44は、温度制御スイッチ36の動作を検出し、且つ動作の異なりに応じて給電装置41から発熱素子32への出力電圧/電力を制御する。ここで、動作Aは、温度制御スイッチ36のオンであってもよいし、温度制御スイッチ36のオフであってもよい。動作Bは、動作Aと逆である。
【0085】
電子タバコ温度制御システム400は、下記の有益な効果を有する。
【0086】
(1)下記の2つの性質の温度制御スイッチを用いることができる。1つの性質に関しては、t<Tの場合、温度制御スイッチがオンになり、t>Tの場合、温度制御スイッチがオフになる。もう1つの性質に関しては、t<Tである場合、温度制御スイッチがオフになり、t>Tである場合、温度制御スイッチがオンになる。
【0087】
(2)コントローラ44は、給電装置31の出力電圧/電力を調節して、温度Tの変動を小さくして、食感を維持することができる。これにより、温度が高すぎる時に、発熱素子32が直ちに動作を停止してしまうことによって、発熱素子32の温度Tの低下が速すぎて、ユーザの使用に影響を与えることを避けることができる。
【0088】
図8に示すように、本発明の電子タバコ温度制御システム400は動作中に下記のステップを含む。
ステップS401において、コントローラ44は、温度制御スイッチ36の動作に基づき、温度制御スイッチ36の温度tとその動作温度Tとの関係を判断する。t>Tであれば、ステップS402に移る。t<Tであれば、ステップS404に移る。
ステップS402において、コントローラ44は、発熱素子32への出力電圧/電力を低減させるように給電装置31を制御し、その後、ステップS403に移る。
ステップS403において、発熱素子32は、当該出力電圧/電力の下で、一定期間動作した後、ステップS401に戻り、その後の過程を繰り返す。本実施例において、前記一定期間は、1秒であってもよい。
ステップS404において、コントローラ44は、給電装置31から発熱素子32への出力電圧/電力が最大出力電圧/電力に達したかどうかを判断する。判断結果がYESであれば、ステップS405に移り、判断結果がNOであれば、ステップS406に移る。
ステップS405において、コントローラ44は、発熱素子32への出力電圧/電力を維持するように給電装置31を制御し、その後、ステップS403に移る。
ステップS406において、コントローラ44は、発熱素子32への出力電圧/電力を増大させるように給電装置31を制御し、その後、ステップS403に移る。
【0089】
他の実施例において、電子タバコ温度制御システム400に対して、電池電量、動作電圧、出力電力等の電子タバコ動作状態に関する情報を表示するための表示モジュールをさらに追加してもよい。
【0090】
〔第5実施例〕
【0091】
図9に示すように、本発明の第5実施例は、給電装置51、発熱素子52及びコントローラ54を備える電子タバコ温度制御システム500を提供する。給電装置51は、発熱素子52及びコントローラ54にそれぞれ電気的に接続されている。発熱素子52は、コントローラ54に電気的に接続されている。発熱素子52が給電装置51により電気的駆動された後、タバコリキッド、タバコクリーム又は刻みタバコを加熱して煙霧を生成して、ユーザに喫煙を体験させる。
【0092】
発熱素子52は、発熱素子として動作すると共に、温度検出素子としても動作する。発熱素子52は、抵抗温度係数特性を有する材料により作製され、白金、銅、ニッケル、チタン、鉄、セラミックス基PTC材料、高分子基PTC材料からなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上のものにより作製されてもよく、その抵抗値Rが発熱素子52の温度Tの上昇に伴って増大する。
【0093】
コントローラ54内には、動作温度上限T、動作温度下限T及び発熱素子52の抵抗値Rと発熱素子52の温度Tとの対応関係データが予め記憶されている。コントローラ54は、発熱素子52の抵抗値Rに応じて、発熱素子52の温度Tを得り、さらに発熱素子52の温度Tを動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較し、且つ比較結果に基づいて給電装置51から発熱素子52への出力電圧/電力を制御する。
【0094】
図10は、本発明の第5実施例の1種の具体的な回路図を示している。
【0095】
具体的には、給電装置51は、電池511と、電池511にそれぞれ電気的に接続されたDC/DC電源512、電圧安定化回路513と、を備える。電池511は、充電可能であり、十分な電気エネルギーを蓄積して、使用時にDC/DC電源512及び電圧安定化回路513にそれぞれ電力を供給する。電圧安定化回路513は、コントローラ54に電気的に接続されて、コントローラ54に安定した電圧を供給する。本実施例において、電池511は、リチウムイオン電池である。勿論、他の実施例において、実際の状況に応じて、DC/DC電源512及び電圧安定化回路513を省略できるか又は他の回路を用いてDC/DC電源512及び電圧安定化回路513を取り替えることができる。
【0096】
電子タバコ温度制御システム500は、給電装置51と発熱素子52との間に設置された第一固定値抵抗Rをさらに備える。第一固定値抵抗Rは、発熱素子52の抵抗値Rの算出を補助するためのものである。本実施例において、第一固定値抵抗Rは、DC/DC電源512と発熱素子52との間に設置されている。DC/DC電源512は、コントローラ54の制御下で、第一固定値抵抗R及び発熱素子52に一定の電圧Vを供給する。発熱素子52の両端の電圧は、Vである。したがって、発熱素子52を流れる電流は、(V−V)/Rであり、発熱素子52の抵抗値Rは、R=R*V/(V−V)を満足する。
【0097】
さらに、第一固定値抵抗Rの抵抗値が比較的に小さいため、第一固定値抵抗Rの両端の電圧V−Vは、小さくて、測定し難い。第一固定値抵抗Rの抵抗値を大きくすれば、発熱素子52の両端の電圧Vは低下する。これによって、発熱素子52の発熱電力は、低下してしまう。第一固定値抵抗Rの両端の電圧V−Vの測定を便利にするために、電子タバコ温度制御システム500は、第二固定値抵抗R、増幅器57、第三固定値抵抗R及び第四固定値抵抗Rをさらに備える。第一固定値抵抗Rは、順次に直列に接続された第二固定値抵抗R、増幅器57及び第三固定値抵抗Rの全体と並列に接続されている。第四固定値抵抗Rは、増幅器57に並列に接続されている。増幅器57の応用特性に基づき、V−V=V*R/Rを得ることができる。本実施例において、増幅器57は、LT6105チップである。増幅器57の異なりに応じて、R、R、Rの接続方式も異なり、又はR、R、Rのうちの少なくとも1つを省略してもよく、さらに必要に応じて他の電子素子を追加する可能性もある。
【0098】
具体的には、コントローラ54は、順次に電気的に接続された検出ユニット541、演算ユニット542及び制御ユニット543を備える。検出ユニット541は、第四固定値抵抗Rに電気的に接続されて、第四固定値抵抗Rの両端の電圧Vを検出し、且つVを演算ユニット542にフィードバックする。演算ユニット542には、演算式V−V=V*R/R、演算式R=R*V/(V−V)及び発熱素子52の抵抗値Rと発熱素子52の温度Tとの対応関係データが予め記憶されている。演算ユニット542は、先ず増幅器の応用特性に応じて、式V−V=V*R/Rから第一固定値抵抗Rの両端の電圧V−Vを算出し、次に、式R=R*V/(V−V)から発熱素子52の抵抗値Rを算出し、その後、予め記憶された発熱素子52の抵抗値Rと発熱素子52の温度Tとの対応関係データに基づいて発熱素子52の温度Tを得り、最後に、発熱素子52の温度Tを制御ユニット543にフィードバックする。制御ユニット543は、発熱素子52の温度Tを、予め記憶された動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較して、比較結果に基づき、DC/DC電源512から発熱素子52への出力電圧/電力を制御する。
【0099】
図11に示すように、本発明の電子タバコ温度制御システム500は動作中に下記のステップを含む。
ステップS501において、コントローラ54は、発熱素子52の抵抗値Rを算出し、その後、ステップS502に移る。
ステップS502において、ユーザが点火した後、コントローラ54は、発熱素子52の抵抗値Rを再び算出し、その後、ステップS503に移る。
ステップS503において、コントローラ54は、ステップS501及びステップS502の算出結果に基づき、発熱素子52が抵抗温度係数特性を有するかどうかを判断する。二回の計算結果にはほぼ差別がない又は両者の差異値が固定値抵抗の許容範囲内にあれば、発熱素子は抵抗温度係数特性を有さない。二回の計算結果の差異値が大きければ、発熱素子は抵抗温度係数特性を有する。判断結果がYESであれば、ステップS504に移り、判断結果がNOであれば、ステップS510に移る。
ステップS504において、コントローラ54は、ユーザが温度制御モードを選択したかどうかを判断する。判断結果がYESであれば、ステップS505に移り、判断結果がNOであれば、ステップS510に移る。
ステップS505において、コントローラ54は、発熱素子52の抵抗値Rを算出し、その後、ステップS506に移る。
ステップS506において、コントローラ54は、発熱素子52の抵抗値Rに基づき、発熱素子52の温度Tを算出し、その後、ステップS507に移る。
ステップS507において、コントローラ54は、発熱素子52の温度Tを、動作温度上限T及び動作温度下限Tと比較する。T>Tであれば、ステップS508に移り、T<Tであれば、ステップS511に移る。
ステップS508において、コントローラ54は、発熱素子52への出力電圧/電力を低減させるように給電装置51を制御し、その後、ステップS509に移る。
ステップS509において、発熱素子52は、当該出力電圧/電力の下で、一定期間動作した後、ステップS505に戻り、その後の過程を繰り返す。本実施例において、前記一定期間は、1秒であってもよい。
ステップS510において、コントローラ54は、給電装置51から発熱素子52への定電圧/出力電力を自動的に制御するか、又はユーザが適切な出力電圧/電力を手動的に選択する。
ステップS511において、コントローラ54は、出力電圧/電力が最大出力電圧/電力に達したかどうかを判断する。判断結果がYESであれば、ステップS512に移り、判断結果がNOであれば、ステップS513に移る。
ステップS512において、コントローラ54は、発熱素子52への出力電圧/電力を維持するように給電装置51を制御し、その後、ステップS509に移る。
ステップS513において、コントローラ54は、発熱素子52への出力電圧/電力を増大させるように給電装置51を制御し、その後、ステップS509に移る。
【0100】
他の実施例において、電子タバコ温度制御システム500に対して、発熱素子の温度T、電池電量、動作電圧、出力電力等の電子タバコ動作状態に関する情報を表示するための表示モジュールをさらに追加してもよい。
【0101】
〔第6実施例〕
【0102】
図12に示すように、本発明の第6実施例は、電子タバコ温度制御システム600を提供する。第5実施例に比べて、第6実施例は、コントローラ54に電気的に接続された入力装置65をさらに含むという相違点がある。ユーザは、入力装置65により所望の目標温度T(T≦T≦T)を入力することができる。コントローラ54の制御下で、発熱素子52は温度T±Δt’を維持するように動作する。ただし、Δt’は、温度偏差を表し、給電装置51、発熱素子52、温度検出素子53及びコントローラ54の応答が一定の遅延性を有することによって発生されたものである。
【0103】
図13に示すように、本発明の電子タバコ温度制御システム600は動作中に下記のステップを含む。
ステップS601において、コントローラ54は、発熱素子52の抵抗値Rを算出し、その後、ステップS602に移る。
ステップS602において、ユーザが点火した後、コントローラ54は、発熱素子52の抵抗値Rを再び算出し、その後、ステップS603に移る。
ステップS603において、コントローラ54は、ステップS601及びステップS602の計算結果に基づき、発熱素子52が抵抗温度係数特性を有するかどうかを判断する。二回の計算結果にはほぼ差がないか又は両者の差異値が固定値抵抗の許容範囲内にあれば、発熱素子は抵抗温度係数特性を有さない。二回の計算結果の差異値が大きければ、発熱素子は抵抗温度係数特性を有する。判断結果がYESであれば、ステップS604に移り、判断結果がNOであれば、ステップS610に移る。
ステップS604において、ユーザは、入力装置65により所望の目標温度T(T≦T≦T)を入力し、その後、ステップS605に移る。
ステップS605において、コントローラ54は、発熱素子52の抵抗値Rを算出し、その後、ステップS606に移る。
ステップS606において、コントローラ54は、発熱素子52の抵抗値Rに基づき、発熱素子52の温度Tを算出し、その後、ステップS607に移る。
ステップS607において、コントローラ54は、発熱素子52の温度TとTとを比較する。T>Tであれば、ステップS608に移り、T<Tであれば、ステップS611に移る。
ステップS608において、コントローラ54は、発熱素子52への出力電圧/電力を低減させるように給電装置51を制御し、その後、ステップS609に移る。
ステップS609において、発熱素子52は、当該出力電圧/電力の下で一定期間動作した後、ステップS605に戻り、その後の過程を繰り返す。本実施例において、前記一定期間は、1秒であってもよい。
ステップS610において、コントローラ54は、給電装置51から発熱素子52への定電圧/出力電力を自動的に制御するか又はユーザが適切な出力電圧/電力を手動的に選択する。
ステップS611において、コントローラ54は、出力電圧/電力が最大出力電圧/電力に達したかどうかを判断する。判断結果がYESであれば、ステップS612に移り、判断結果がNOであれば、ステップS613に移る。
ステップS612において、コントローラ54は、発熱素子52への出力電圧/電力を維持するように給電装置51を制御し、その後、ステップS609に移る。
ステップS613において、コントローラ54は、発熱素子52への出力電圧/電力を増大させるように給電装置51を制御し、その後、ステップS609に移る。
【0104】
他の実施例において、ユーザがTを入力しないと、電子タバコ温度制御システム600の動作ステップは第5実施例と同じであり、ここで詳しい説明を省略する。
【0105】
また、他の実施例において、電子タバコ温度制御システム600に対して、ユーザが設定した目標温度T、発熱素子の温度T、電池電量、動作電圧、出力電力等の電子タバコ動作状態に関する情報を表示するための表示モジュールをさらに追加してもよい。
【0106】
〔第7実施例〕
【0107】
図14に示すように、本発明の第7実施例は、電子タバコ温度制御システム700を提供する。第7実施例と第1実施例との相違点は、第実施例7が給電装置11と発熱素子12との間に温度制御スイッチ76を追加することにある。温度制御スイッチ76は、温度の作用下で、給電装置と発熱素子との間の回路をオン/オフにするために用いられる。温度制御スイッチ76は、電子タバコ内に設置されており、好ましくは、発熱素子12に近接して設置される。温度制御スイッチ76の温度tが発熱素子12の温度Tより少し低いことを考慮すると、温度制御スイッチ76の動作温度Tを電子タバコ温度制御システム700の動作温度上限Tより少し低くさせるべきである。温度制御スイッチ76は、機械式温度制御スイッチ、電子式温度制御スイッチ及び温度制御リレーからなる群より選ばれる1種、2種又は2種以上の任意の組み合わせである。ここで、前記機械式温度制御スイッチは、蒸気圧力式温度制御スイッチ、液体膨張式温度制御スイッチ、気体吸着式温度制御スイッチ及び金属膨張式温度制御スイッチを含む。前記金属膨張式温度制御スイッチは、バイメタル片スイッチ及び記憶合金スイッチを含む。前記電子式温度制御スイッチは、抵抗式温度制御スイッチ及び熱電対式温度制御スイッチを含む。前記温度制御リレーは、サーマルリードリレーを含む。
【0108】
温度制御スイッチ76の温度t<Tである場合、電子タバコ温度制御システム700の動作ステップは第1実施例と同じであり、ここで詳しい説明を省略する。温度制御スイッチ76の温度t>Tである場合、温度制御スイッチ76はオフされ、給電装置11は発熱素子12への給電を停止し、発熱素子12の温度Tは自然に低下し、温度制御スイッチ76の温度tも低下し、t<Tとなると、温度制御スイッチ76は、給電装置11と発熱素子12との間の回路を再びオンにして、発熱素子12を再び第1実施例に記載のステップに従って正常的に動作させる。これにより、二重温度制御保護の効果を奏することができ、特に温度検出素子13及び/又はコントローラ14が故障した場合でも、発熱素子12の温度に対して適当に制御することができる。
【0109】
他の実施例において、第2実施例は、第7実施例を参考にして、同じ改良を行ってもよい。給電装置21と発熱素子22との間に温度制御スイッチを追加することによって、二重温度制御保護の効果を奏することができる。
【0110】
また、他の実施例において、第5実施例と第6実施例は、第7実施例を参考にして、対応的に改良することができる。例えば、給電装置と発熱素子との間に温度制御スイッチを設ける。発熱素子が抵抗温度係数特性を有する場合、二重温度制御保護の効果を奏することができる。発熱素子が抵抗温度係数特性を有さない場合、電子タバコ温度制御システムの動作ステップは第1実施例と同じであり、ここで詳しい説明を省略する。
【0111】
〔第8実施例〕
【0112】
図15に示すように、本発明の第8実施例は、電子タバコ温度制御システム800を提供する。第5実施例に比べて、本実施例は、コントローラ54に電気的に接続された温度検出素子83が追加されている。発熱素子52が抵抗温度係数特性を有する場合、第5実施例の方式を参照して温度制御を実現することができる。発熱素子52が抵抗温度係数特性を有さない場合、第1実施例の方式を参照して温度制御を実現することができる。これに代えて、温度制御スイッチをコントローラに電気的に接続することができ、発熱素子52が抵抗温度係数特性を有さない場合、第4実施例の方式を参照して温度制御を実現することができる。
【0113】
本発明の電子タバコ温度制御システム800は、下記の有益な効果を奏することができる。ユーザが抵抗温度係数特性を有する発熱素子の霧化装置を使用する場合、第5実施例の方式に従って温度制御を実現することができる。ユーザが抵抗温度係数特性を有さない発熱素子の霧化装置を使用する場合、第1実施例に従って温度制御を実現する。勿論、第4実施例の方式に従って、温度制御も実現することができる。このように、電子タバコ温度制御システム及びこれを備える電子タバコの汎用性を増加することができる。
【0114】
他の実施例において、二重温度制御保護の作用を果たすために、給電装置51と発熱素子52との間に温度制御スイッチを追加することができ、特に、温度検出素子83及び/又はコントローラ54が故障した時に、発熱素子52の温度を一定の程度制御することができる。
【0115】
〔第9実施例〕
【0116】
図16に示すように、本発明の第9実施例は、電子タバコ温度制御システム900を提供する。第6実施例に比べて、本実施例は、コントローラ64に電気的に接続された温度検出素子93が追加されている。発熱素子62が抵抗温度係数特性を有する場合、第6実施例の方式を参照して、発熱素子62が目標温度T±Δt’の下でて動作することを実現することができる。発熱素子62が抵抗温度係数特性を有さない場合、第2実施例の方式を参照して、発熱素子62が目標温度T±Δt’の下で動作することを実現することができる。
【0117】
他の実施例において、給電装置61と発熱素子62との間に温度制御スイッチを追加することによって、二重温度制御保護の作用を果たすことができる。
【0118】
〔第10実施例〕
【0119】
図17に示すように、本発明に係る電子タバコは、ケース101、吸口102、貯液チャンバ103、液体伝導素子104及び電子タバコ温度制御システム100を備える。電子タバコ温度制御システム100は、液体伝導素子104を介して貯液チャンバ103に連通され、これにより、タバコリキッドを加熱してそれを霧化させ、且つ発熱素子12の温度を合理的な範囲内にするように制御する。
【0120】
勿論、電子タバコ温度制御システム100は、第2実施例から第9実施例までの何れか1つの電子タバコ温度制御システム(200、300、400、500、600、700、800、900)により取り替えられ、又は第1実施例から第9実施例までの何れか1つの電子タバコ温度制御システム(100、200、300、400、500、600、700、800、900)に基づいて改良して得られた電子タバコ温度制御システムにより取り替えられることができる。
【0121】
また、第1実施例から第9実施例までの何れか1つの電子タバコ温度制御システム及び第1実施例から第9実施例までの何れか1つの電子タバコ温度制御システムに基づいて改良された電子タバコ温度制御システムは、電子タバコの液体伝導方式、霧化方式、霧化材質の種類(例えば、刻みタバコ、タバコオイル又はタバコクリーム)、加熱方式などに限定されることがなく、任意の電子タバコに適用することが可能である。
【符号の説明】
【0122】
100、200、300、400、500、600、700、800、900 電子タバコ温度制御システム
11、31、51 給電装置
111、511 電池
112、512 DC/DC電源
113、513 電圧安定化回路
12、32、52 発熱素子
13、83、93 温度感知回路
14、44、54 コントローラ
141、541 検出ユニット
142、542 演算ユニット
143、543 制御ユニット
25、65 入力装置
36、76 温度制御スイッチ
57 増幅器
10 電子タバコ
101 ケース
102 吸口
103 貯液チャンバ
104 液体伝導素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
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図17