特許第6483411号(P6483411)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6483411
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1343 20060101AFI20190304BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20190304BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20190304BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20190304BHJP
   H01L 23/522 20060101ALI20190304BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20190304BHJP
【FI】
   G02F1/1343
   H01L29/78 612C
   H01L29/78 619A
   H01L21/90 J
   G02F1/1368
【請求項の数】9
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-234689(P2014-234689)
(22)【出願日】2014年11月19日
(65)【公開番号】特開2016-99423(P2016-99423A)
(43)【公開日】2016年5月30日
【審査請求日】2017年10月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】沖田 光隆
(72)【発明者】
【氏名】觀田 康克
(72)【発明者】
【氏名】日向野 敏行
【審査官】 小濱 健太
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0319530(US,A1)
【文献】 特開2014−206670(JP,A)
【文献】 特開2010−243894(JP,A)
【文献】 特開2014−149340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1343−1/1368
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レイ基板と対向基板とを備えた表示装置であって、
前記アレイ基板は、
第1および第2のドレイン電極と、
信号線と、
前記信号線が延在する方向とは異なる方向に延在する走査線と、
前記信号線上に形成された有機絶縁膜と、
前記有機絶縁膜上に形成された無機絶縁膜と、
前記無機絶縁膜上に形成された第1および第2の画素電極と、
を備え、
前記第1のドレイン電極は第1の副画素のTFTの電極であり、
前記第2のドレイン電極は第2の副画素のTFTの電極であり、
前記第2の副画素は前記第1の副画素と前記走査線が延在する方向に隣接し、
前記有機絶縁膜の形成された層前記走査線が延在する方向に沿って前記第1のドレイン電極と前記第2のドレイン電極とに跨る前記有機絶縁膜が除去された有機絶縁膜開口部を備え、
前記無機絶縁膜は前記有機絶縁膜開口部を覆って形成され、前記有機絶縁膜開口部を覆う前記無機絶縁膜の形成された層、前記第1の副画素に形成された第1の無機絶縁膜開口部および前記第2の副画素に形成された第2の無機絶縁膜開口部を備え、
前記第1の画素電極は前記第1の無機絶縁膜開口部を介して前記第1のドレイン電極に接続され、
前記第2の画素電極は前記第2の無機絶縁膜開口部を介して前記第2のドレイン電極に接続されることを特徴とする表示装置
【請求項2】
記信号線は前記第1のドレイン電極と前記第2のドレイン電極との間に配置されることを特徴とする請求項1記載の表示装置
【請求項3】
記第1および第2の画素電極のそれぞれは、前記信号線が延在する方向に沿うように、前記第1および第2の無機絶縁膜開口部から同一方向に延在することを特徴とする請求項1記載の表示装置
【請求項4】
3のドレイン電極と前記無機絶縁膜上に形成された第3の画素電極とを備え、
前記有機絶縁膜開口部は前記第1のドレイン電極と前記第2のドレイン電極と前記第3のドレイン電極に跨るようにされ、
前記有機絶縁膜開口部を覆う前記無機絶縁膜は第3の無機絶縁膜開口部を備え、
前記第1の画素電極は前記第1の無機絶縁膜開口部を介して前記第1のドレイン電極に接続され、
前記第2の画素電極は前記第2の無機絶縁膜開口部を介して前記第2のドレイン電極に接続され、
前記第3の画素電極は前記第3の無機絶縁膜開口部を介して前記第3のドレイン電極に接続されることを特徴とする請求項1記載の表示装置
【請求項5】
記第3のドレイン電極は第3の副画素のTFTの電極であり、
前記第3のドレイン電極は前記第2の副画素に隣接する第3の副画素のTFTの電極であることを特徴とする請求項4記載の表示装置
【請求項6】
記第3の副画素は前記第2の副画素と前記信号線が延在する方向とは異なる方向に隣接することを特徴とする請求項5記載の表示装置
【請求項7】
記アレイ基板と前記対向基板とに挟持される液晶層を備えることを特徴とする請求項1記載の表示装置
【請求項8】
記対向基板はブラックマトリクスとカラーフィルタとを備えることを特徴とする請求項1記載の表示装置
【請求項9】
記アレイ基板は前記有機絶縁膜と前記無機絶縁膜の間に共通電極を備えることを特徴とする請求項1記載の表示装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は表示装置に関し、例えば画素電極とソース/ドレイン電極とを接続するコンタクトホールを有する表示装置に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやタブレット向けの液晶表示装置では高解像度化が進み、液晶表示装置の画素サイズは微細化され400ppi以上のパネルが製品化されおり、600ppiクラスの液晶表示装置も開発されている。
本開示に関連する先行技術として特開2013−003200号公報またはこれに対応する米国特許出願公開2012/0314169号明細書がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−003200号公報
【特許文献2】米国特許出願公開2012/0314169号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画素サイズが小さくなると画素面積に対するブラックマトリクス(ゲート配線、信号配線、および画素電極と薄膜トランジスタ(TFT)のドレイン電極とを接続するためのコンタクトホール部等を覆う遮光層)の面積比率が高くなり開口率が低くなる。このため、高精細の液晶表示装置では透過率が低くなるためバックライトを明るくする必要があり消費電力が大きくなる。なお、画素電極と接続されるTFTの電極をソース電極と呼ぶ場合もあるが、本明細書では、ドレイン電極と呼ぶこととする。
その他の課題と新規な特徴は、本開示の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、表示装置はアレイ基板と対向基板とを備える。前記アレイ基板は、第1および第2のドレイン電極と、信号線と、前記信号線上に形成された有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜上に形成された無機絶縁膜と、前記無機絶縁膜上に形成された第1および第2の画素電極と、を備える。前記有機絶縁膜は前記第1のドレイン電極と前記第2のドレイン電極とに跨る有機絶縁膜開口部を備える。前記有機絶縁膜開口部を覆う前記無機絶縁膜は第1および第2の無機絶縁膜開口部を備える。前記第1の画素電極は前記第1の無機絶縁膜開口部を介して前記第1のドレイン電極に接続される。前記第2の画素電極は前記第2の無機絶縁膜開口部を介して前記第2のドレイン電極に接続される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】比較例1に係る表示装置を説明するための平面図である。
図2】比較例1に係る表示装置を説明するための断面図である。
図3】実施形態に係る表示装置を説明するための平面図である。
図4】実施形態に係る表示装置を説明するための断面図である。
図5】実施例1に係る表示装置を説明するための平面図である。
図6】実施例1に係る表示装置を説明するための断面図である。
図7】実施例1に係る表示装置を説明するための断面図である。
図8】実施例1に係る表示装置を説明するための平面図である。
図9】実施例1に係る表示装置を説明するための断面図である。
図10】実施例2に係る表示装置を説明するための平面図である。
図11】比較例2に係る表示装置を説明するための平面図である。
図12】実施例2に係る表示装置を説明するための平面図である。
図13】実施例2に係る表示装置を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、実施形態、実施例および比較例について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0008】
<比較例1>
まず、本願発明者らが検討した技術(以下、比較例1という。)について図1および図2を用いて説明する。図1は比較例1に係る表示装置の構成を示す平面図であり、1画素(3副画素)分が示されている。図2図1のA−A’線における断面図である。
比較例1に係る表示装置100Rは、信号線12−1,12−2,12−3と、ドレイン電極13−1,13−2,13−3と、信号線12−1,12−2,12−3およびドレイン電極13−1,13−2,13−3の上に形成された有機絶縁膜14と、を備える。表示装置100Rは、さらに、有機絶縁膜14の開口部(コンタクトホール)14C−1,14C−2,14C−3および有機絶縁膜14の上に形成された無機絶縁膜16と、無機絶縁膜16の開口部(コンタクトホール)16C−1,16C−2,16C−3および無機絶縁膜16の上に形成された画素電極18−1,18−2,18−3と、を備える。すなわち、表示装置100Rでは、副画素毎に有機絶縁膜の開口部を設けて、画素電極とドレイン電極を接続させている。なお、有機絶縁膜は平坦化膜として機能するため、無機絶縁膜に比べて厚く形成されている。この画素構造では、画素サイズが微細化されて画素サイズが小さくなると有機絶縁膜の開口部も小さくする必要がある。しかし、有機絶縁膜の最小開口幅は無機絶縁膜の最小開口幅のように小さくすることができず、ドレイン電極は有機絶縁膜の最小開口幅よりも大きくする必要があるために開口率が低くなり、高精細画素では画素レイアウトが困難になる。
【0009】
<実施形態>
実施形態に係る表示装置について図3および図4を用いて説明する。図3は実施形態に係る表示装置の構成を示す平面図である。図4図1のA−A’線における断面図である。
実施形態に係る表示装置100は、ドレイン電極13−1,13−2と、ドレイン電極13−1,13−2の上に形成された有機絶縁膜14と、有機絶縁膜14の開口部14Cおよび有機絶縁膜14の上に形成された無機絶縁膜16と、無機絶縁膜16の開口部16C−1,16C−2および無機絶縁膜16の上に形成された画素電極18−1,18−2と、を備える。
すなわち、表示装置100では、複数の副画素に跨るように有機絶縁膜の開口部を設けて、画素電極とドレイン電極を接続させている。この画素構造では、画素サイズが微細化されて画素サイズが小さくなっても有機絶縁膜の開口部を小さくする必要がない。ドレイン電極の大きさは、無機絶縁膜の最小開口幅よりも大きければよい。ドレイン電極のY方向の幅は有機絶縁膜の開口部14CのY方向の幅よりも広くしているが、有機絶縁膜の開口部14CのY方向の幅よりも狭くしてもよい。上述したように無機絶縁膜の最小開口幅は有機絶縁膜の最小開口幅よりも小さくすることができるので、ドレイン電極の大きさを小さくすることができる。よって、開口率を大きくすることができ、また、画素ピッチが小さくなる高精細画素でも画素レイアウトが可能になる。
【実施例1】
【0010】
実施例1に係る表示装置について図5から図9を用いて説明する。図5は実施例1に係る表示装置の全体平面図である。図6図5のA−A’線における断面図である。図7は実施例1に係る表示装置の画素、走査線および信号線の配置を説明するための平面図である。図8図7のAの部分の画素コンタクトを示す平面図であり、1画素(3副画素)分が示されている。図9図8のA−A線’における断面図である。
図5および図6に示すように、実施例1に係る表示装置100Aは表示パネル1とドライバIC2とバックライト3とを備える。表示パネル1は、アレイ基板10Aと、対向基板20Aと、アレイ基板10Aと対向基板20Aとの間に封入される液晶材料30と、を備える。アレイ基板10Aと対向基板20Aとは、表示領域DAを囲む環状のシール材40で接着されており、液晶材料30は、アレイ基板10A、対向基板20A、およびシール材40で囲まれた空間に密封されている。また、アレイ基板10Aおよび対向基板20Aの外側を向いた面、すなわち、液晶材料30と対向する面の裏面には、それぞれ、下偏光板50Aおよび上偏光板50Bが設けられている。また、表示領域DAは、例えば、マトリクス状に配置された複数個の画素の集合で構成されている。アレイ基板10Aは、後述するY方向に延在する信号線やX方向に延在する走査線、画素電極、および図示しないTFTで形成された走査線を駆動する走査回路等を備える。対向基板20Aは、図示しないブラックマトリクスやカラーフィルタ等を備える。ドライバIC2は、図示しない信号線を駆動する回路等を備える。
【0011】
図7に示すように、表示装置100Aは、赤(R)の副画素、緑(G)の副画素および白(W)の副画素で構成される第1の画素と、Rの副画素、Gの副画素および青(B)の副画素で構成される第2の画素と、が存在する。表示装置100はWの副画素の追加によって透過率を向上させるため、Bの副画素数の1/2をWの副画素に置き換えている。第1の画素はX方向にRの副画素およびGの副画素とWの副画素とが隣接配置されている。第2の画素はX方向にRの副画素およびGの副画素とBの副画素とが隣接配置されている。X方向に第1の画素と第2の画素とが交互に配置され、Y方向に第1の画素と第2の画素とが交互に配置されている。
Rの副画素、Gの副画素、Bの副画素およびWの副画素は、それぞれ走査線(ゲート線)および信号線(ソース線)に接続される薄膜トランジスタ(TFT)を備えている。走査線はTFTのゲート電極に接続され、信号線はTFTのソース電極に接続される。なお、信号線をドレイン線ということもあり、ドレイン線に接続されるTFTの電極をドレイン電極という。Rの副画素は信号線SL1に接続され、Gの副画素は信号線SL2に接続され、Wの副画素およびBの副画素は信号線SL3に接続される。
【0012】
図8および図9に示すように、表示装置100Aのアレイ基板10Aは、信号線12−1(SL1),12−2(SL2),12−3(SL3)と、ドレイン電極13−1,13−2,13−3と、信号線12−1,12−2,12−3およびドレイン電極13−1,13−2,13−3の上に形成された有機絶縁膜14と、を備える。アレイ基板10Aは、さらに、有機絶縁膜14の開口部(コンタクトホール)14Cおよび有機絶縁膜14の上に形成された無機絶縁膜16と、無機絶縁膜16の開口部(コンタクトホール)16C−1,16C−2,16C−3および無機絶縁膜16の上に形成された画素電極18−1,18−2,18−3と、を備える。なお、アレイ基板10Aは、図示しないガラス基板やドレイン電極に接続されるTFT、TFTのゲート電極に接続される走査線、有機絶縁膜14と、無機絶縁膜16との間に配置される共通電極等も備える。有機絶縁膜14は平坦化膜と機能するため、無機絶縁膜16よりも厚く形成されている。信号線は、図示しないTFTのソース電極に接続される。
すなわち、表示装置100Aでは、3副画素(1画素)に跨るように有機絶縁膜の開口部14Cを設けて、画素電極13−1,13−2,13−3とドレイン電極18−1,18−2,18−3を接続させている。この画素構造では、画素サイズが微細化されて画素サイズが小さくなっても有機絶縁膜の開口部を小さくする必要がない。ドレイン電極の大きさは、絶縁膜の最小開口幅よりも大きければよい。上述したように無機絶縁膜の最小開口幅は有機絶縁膜の最小開口幅よりも小さくすることができるので、ドレイン電極の大きさを小さくすることができる。
【0013】
3副画素(1画素)に跨るように有機絶縁膜の開口部14Cを設けたが、複数画素やX方向のすべての画素に跨るように有機絶縁膜の開口部14Cを設けてもよい。ドレイン電極のY方向の幅は有機絶縁膜の開口部14CのY方向の幅よりも広くしているが、有機絶縁膜の開口部14CのY方向の幅よりも狭くしてもよい。
【実施例2】
【0014】
実施例2に係る表示装置について図10図12および図13を用いて説明する。図10は実施例2に係る表示装置の画素、走査線および信号線の配置を説明するための平面図である。図12図7のAの部分の画素コンタクトを示す平面図であり、1画素(3副画素)分が示されている。図13図12のA−A線’における断面図である。
実施例2に係る表示装置100Bは実施例1に係る表示装置100Aと画素および信号線の配置が異なるが、これら以外は基本的に表示装置100Aと同様な構成である。図10に示すように、表示装置100Bは、Rの副画素、Gの副画素およびWの副画素で構成される第1の画素と、Rの副画素、Gの副画素およびBの副画素で構成される第2の画素と、が存在する。表示装置100BはWの副画素の追加によって透過率を向上させるため、Bの副画素数の1/2をWの副画素に置き換えている。Gの副画素およびRの副画素のそれぞれの開口面積は、Bの副画素およびWの副画素のそれぞれの開口面積の約1/2にしている。第1の画素はY方向にRの副画素とGの副画素とが隣接配置され、X方向にRの副画素およびGの副画素とWの副画素とが隣接配置されている。第2の画素はY方向にRの副画素とGの副画素とが隣接配置され、X方向にRの副画素およびGの副画素とBの副画素とが隣接配置されている。X方向に第1の画素と第2の画素とが交互に配置され、Y方向に第1の画素と第2の画素とが交互に配置されている。
【0015】
Rの副画素、Gの副画素、Bの副画素およびWの副画素は、それぞれ走査線(ゲート線)および信号線(ソース線)に接続される薄膜トランジスタ(TFT)を備えている。走査線はTFTのゲート電極に接続され、信号線はTFTのソース電極に接続される。なお、信号線をドレイン線ということもあり、ドレイン線に接続されるTFTの電極をドレイン電極という。
【0016】
走査線GL1と走査線GL2との間に配置された第1の画素のRの副画素およびWの副画素は走査線GL1に接続され、Gの副画素は走査線GL2に接続される。また、走査線GL1と走査線GL2との間に配置された第2の画素のRの副画素およびBの副画素は走査線GL1に接続され、Gの副画素は走査線GL2に接続される。言い換えると、走査線GL2を挟んで隣接する第1の画素のGの副画素および第2の画素のRの副画素は走査線GL2に接続される。また、走査線GL2を挟んで隣接する第2の画素のGの副画素および第1の画素のRの副画素は走査線GL2に接続される。走査線GL2を挟んで隣接する第1の画素のWの副画素は走査線GL1に接続され、第2の画素のBの副画素は走査線GL2に接続される。すなわち、Y方向に隣接するGの副画素とRの副画素とは同一の走査線に接続され、Y方向に隣接するWの副画素とBの副画素とは異なる走査線に接続される。
【0017】
Rの副画素は信号線SL1に接続され、Gの副画素は信号線SL2に接続され、Wの副画素およびBの副画素は信号線SL3に接続される。Rの副画素およびGの副画素は信号線SL1と信号線SL2との間に配置され、Wの副画素およびBの副画素は信号線SL3と信号線SL4との間に配置される。言い換えると、信号線SL1と信号線SL2との間に配置されたRの副画素は信号線SL1に接続され、信号線SL1と信号線SL2との間に配置されたGの副画素は信号線SL2に接続される。また、信号線SL3と信号線SL4との間に配置されたWの副画素およびBの副画素は信号線SL3に接続される。なお、信号線SL2と信号線SL3との間には副画素は配置されない。すなわち、副画素間に信号線が1本配置されるものと、副画素間に2本の信号線が配置されるものとがある。
【0018】
<比較例2>
実施例2に係る表示装置の画素配列において比較例1と同様に有絶縁膜の開口部を設けた例(以下、比較例2という。)ついて図11を用いて説明する。図11は比較例2に係る表示装置の構成を示す平面図であり、1画素(3副画素)分が示されている。
比較例2に係る表示装置100Sは、信号線12−1,12−2,12−3,12−4と、ドレイン電極13−1,13−2,13−3と、信号線12−1,12−2,12−3およびドレイン電極13−1,13−2,13−3の上に形成された有機絶縁膜14と、を備える。表示装置100Sは、さらに、有機絶縁膜14の開口部14C−1,14C−2,14C−3および有機絶縁膜14の上に形成された無機絶縁膜16と、無機絶縁膜16の開口部16C−1,16C−2,16C−3および無機絶縁膜16の上に形成された画素電極18−1,18−2,18−3と、を備える。信号線12−1と信号線12−2との間(SUBPIXCEL(1))に、ドレイン電極13−1,13−2と、有機絶縁膜14の開口部14C−1,14C−2と、無機絶縁膜16の開口部16C−1,16C−2と、画素電極18−1,18−2と、を備える。信号線12−3と信号線12−4との間(SUBPIXCEL(2))に、ドレイン電極13−3と、有機絶縁膜14の開口部14C−3と、無機絶縁膜16の開口部16C−3と、画素電極18−3と、を備える。表示装置100SのRの副画素およびGの副画素部(SUBPIXCEL(1))では、1画素幅の約1/2の幅に有機絶縁膜の開口部14C−1,14C−2を2つ設ける必要があることから比較例1よりも高精細画素では画素レイアウトが困難である。
【0019】
図12および図13に示すように、実施例2に係る表示装置100Bのアレイ基板は、信号線12−1(SL1),12−2(SL2),12−3(SL3)と、ドレイン電極13−1,13−2,13−3と、信号線12−1,12−2,12−3およびドレイン電極13−1,13−2,13−3の上に形成された有機絶縁膜14と、をそなえる。表示装置100Bのアレイ基板は、さらに、有機絶縁膜14の開口部14C、有機絶縁膜14の開口部(コンタクトホール)14C−3および有機絶縁膜14の上に形成された無機絶縁膜16と、無機絶縁膜16の開口部16C−1,16C−2,16C−3および無機絶縁膜16の上に形成された画素電極18−1,18−2,18−3と、を備える。信号線12−1と信号線12−2との間(SUBPIXCEL(1))に、ドレイン電極13−1,13−2と、有機絶縁膜14の開口部14Cと、無機絶縁膜16の開口部16C−1,16C−2と、画素電極18−1,18−2と、を備える。信号線12−3と信号線12−4との間(SUBPIXCEL(2))に、ドレイン電極13−3と、有機絶縁膜14の開口部14C−3と、無機絶縁膜16の開口部16C−3と、画素電極18−3と、を備える。なお、表示装置100Bのアレイ基板は、表示装置100Aと同様に、図示しないガラス基板やドレイン電極に接続されるTFT、TFTのゲート電極に接続される走査線、有機絶縁膜14と無機絶縁膜16との間に配置される共通電極等を備える。信号線は、図示しないTFTのソース電極に接続される。表示装置100Bの対向基板は、表示装置100Aと同様に、図示しないブラックマトリクスやカラーフィルタ等を備える。
すなわち、表示装置100Bでは、2副画素に跨るように有機絶縁膜の開口部14Cを設けて、画素電極13−1,13−2とドレイン電極18−1,18−2をそれぞれ接続させている。この画素構造では、画素サイズが微細化されて画素サイズが小さくなっても有機絶縁膜の開口部を小さくする必要がない。ドレイン電極の大きさは、無機絶縁膜の最小開口幅よりも大きければよい。上述したように無機絶縁膜の最小開口幅は有機絶縁膜の最小開口幅よりも小さくすることができるので、ドレイン電極の大きさを小さくすることができる。
【0020】
2副画素(1画素)に跨るように有機絶縁膜の開口部14Cを設けたが、3副画素(1画素)や複数画素、X方向のすべての画素に跨るように有機絶縁膜の開口部14Cを設けてもよい。ドレイン電極のY方向の幅は有機絶縁膜の開口部14CのY方向の幅よりも広くしているが、有機絶縁膜の開口部14CのY方向の幅よりも狭くしてもよい。
【符号の説明】
【0021】
1・・・表示パネル
2・・・ドライバIC
3・・・バックライト
10A・・・アレイ基板
12−1,12−2,12−3,12−4・・・信号線
13−1,13−2,13−3・・・ドレイン電極
14・・・有機絶縁膜
14C−1,14C−2,14C−3・・・有機絶縁膜の開口部
16・・・無機絶縁膜
16C−1,16C−2,16C−3・・・無機絶縁膜の開口部
18・・・画素電極
20A・・・対向基板
30・・・液晶層
40・・・シール
50A,50B・・・偏光板
100・・・表示装置
GL1,GL2,GL3・・・走査線
SL1,SL2,SL3,SL4,SL5,SL6,SL7,SL8,SL9・・・信号線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13