(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記判断手段は、前記1単位のゲームのプレイ回数、及び同一のユーザに係る前記ゲームの総プレイ時間の少なくともいずれかに基づき、前記連続してプレイ可能な条件を満たすか否かを判断する請求項6に記載のゲーム装置。
前記制御手段は、前記ゲームのプレイ内容に基づいて、前記排出手段に排出させる前記第2の物品につき、該第2の物品が対応付けられたゲーム内要素を決定する決定手段を有し、
前記ゲーム装置は、物品から情報を取得する取得手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記第3のモードにおける対価の支払いに基づく前記ゲームのプレイ中、前記排出手段により排出され、前記取得手段により情報の取得がなされた前記第1の物品に対応付けられたゲーム内要素と、前記決定手段により決定された前記排出させるゲーム内要素とが同一カテゴリであると判断する場合に、前記ゲームが有利に進行するよう前記実行手段を制御する請求項9に記載のゲーム装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態1]
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、ゲーム装置の一例としての、ゲーム内要素に対応した物品を2種類の排出態様で排出可能なゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、複数種類の排出態様で物品を排出することが可能な任意の機器に適用可能である。
【0011】
また、本明細書において、ゲーム装置は該ゲーム装置においてゲームプレイを提供するゲームにおいて使用可能な物品として、該ゲームのゲーム内要素であるキャラクタに対応したカードを排出する。またゲーム装置は、少なくともカードの排出態様が異なる「第1のモード」と「第2のモード」とを有する。「第1のモード」とは、付される内容が動的な変化要素を含まない、予め印刷製造された状態の既製のカード(既製カード)がゲーム装置内部に装填され、対価の支払いに応じて、これを加工することなく排出するモードである。また「第2のモード」とは、付される内容が動的に変化し得る要素を含むカードであり、対価の支払いに応じて、ゲーム装置においてオンデマンドで印刷を行って生成したカード(オンデマンドカード)を排出するモードである。
【0012】
なお、本実施形態ではゲーム装置が排出するカードは、ゲームに登場し得るキャラクタのいずれかに対応しており、ユーザはこれを使用することで対応するキャラクタを登場させたゲームがプレイ可能であるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、カードの各々は、ゲームに係るアイテム等、キャラクタ以外のいずれかのゲーム内要素に対応付けられるものであってもよい。
【0013】
また本実施形態では第1のモードと第2のモードとでは、同一の種別であるカードを、印刷品質や材質を異ならせて排出する態様を採用するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。モード間での排出態様は、上述したように排出物品がプレイ内容に応じているかが異なっていれば、異なる種別の物品を排出する態様を採用するものであってもよい。
【0014】
《ゲーム装置の構成》
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置100の機能構成を示すブロック図である。
【0015】
制御部101は、例えばCPUであり、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には制御部101は、例えば記録媒体102に記録されている各ブロックの動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
【0016】
記録媒体102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の恒久的にデータを保持可能な記録装置である。記録媒体102は、ゲーム装置100が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等の情報や本ゲーム装置100が実行するゲームに使用される各種のグラフィックスデータを記憶する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0017】
支払検出部104は、ゲーム装置100において対価の支払いがなされたことを検出する。対価の支払いは、例えば硬貨の投入口に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決算処理の完了等を検出することにより判断されるものであってよい。本実施形態のゲーム装置100は、対価の支払いに基づいてユーザへのゲームプレイの提供を開始するものとして説明するが、対価の支払いは必須の要件ではなく、所定の開始指示に基づいてゲームプレイの提供は開始されるものであってよい。
【0018】
取得部105は、本実施形態のゲーム装置100が提供するゲームコンテンツのゲームプレイに際し、該ゲームに使用するキャラクタの情報を取得する。取得は、ゲーム装置100と同一筐体内、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続されたリーダ120を介してなされ、所定のデータ変換処理等を介してゲーム処理における利用に適した形式に変換され取得される。リーダ120は、所定の部位にゲーム用の物品が載置されたことの検出、及び該物品の認識または該物品からの情報取得を、例えば撮像装置及び所定の画像処理を用いて行う。
【0019】
以下、簡単のため、本実施形態のゲーム装置100ではゲーム用の物品として構成されたカードを使用することで、該カードに付された情報(カード情報)の取得が行われるものとして説明する。ゲーム用の物品は、カードに限られるものではなく、後述のカードディスペンサ140や印刷部150により排出可能な物品であればいずれであってもよい。また、印刷部150が所謂3Dプリンタ等の立体造形物を生成可能な装置である場合は、物品はキャラクタに係るフィギュア等の造形物であってよく、印刷部150はこれにカード情報に相当するデータを記録させて出力するよう構成されてよい。また例えば、カードディスペンサ140や印刷部150が複数種類の玩具のソータを有し、所定のキャラクタに係る玩具を選択的に出力可能に構成された装置により代替される場合は、物品は該玩具であってよく、同様にこれにカード情報に相当するデータを記録させて出力するよう構成されてよい。また、1つのカードはゲームに登場させることが可能なキャラクタのうちのいずれかに対応付けられており、該キャラクタの図柄(画像)を有するものとして説明するが、カードがゲーム中のキャラクタ以外のゲーム内要素に対応付けられる可能性を除外するものではない。カード情報は、本実施形態では1次元あるいは多次元のパターン(コード)に変換されて印刷によりカードに付されるものとして説明する。しかしながら、カード情報はこのような可視の状態でカードに付されているものに限らず、不可視インクでの印刷により付される、あるいはカードに含まれるICチップ等の記録媒体に記録されてデータとして保持されるものであってもよい。
【0020】
本実施形態のゲーム装置100ではユーザは、後述するように1回の対価の支払いに係るゲームプレイにおいて、所定のゲーム(対戦ゲーム)に係るゲームシーケンスの開始前に排出される既製カード、または、該ゲームのうちの少なくとも一部のゲームの終了後にゲームプレイの内容に応じて排出されるオンデマンドカードを使用することができる。これらのカードは、統一したデザインで構成されるものであってもよいし、異なるデザインで構成されるものであってもよい。また、既製カードとオンデマンドカードとでは、印刷品質やカード素材である印画紙の材質が異なる。一般に、既製カードは同一デザインのカードについて印刷所にて多数生産されるものでありその印刷品質や材質を良質にすることができる。一方で、オンデマンドカードは、デザイン構成は同じであってもキャラクタ画像やパラメータ等を動的に変更可能であり、ゲーム装置が有するプリンタにて生成される所謂一点物のカードであり、既製カードに比べてその印刷品質や材質が劣ることがある。
【0021】
上述したように、既製カードとオンデマンドカードとは、ゲームプレイの内容に応じて排出や印刷される内容が制御される点で異なっている。各カードに付されるカード情報も同様であり、既製カードに付されるカード情報はゲームプレイの内容に依らず固定であるのに対し、オンデマンドカードに付されるカード情報はゲームプレイの内容に応じて決定されて印刷によりカードに付与される。
【0022】
カード情報は、例えば
図4(a)に示されるように、カードを一意に特定する識別情報であるカードID401に関連付けて、該カードに対応付けられたキャラクタを特定するキャラクタID402、該カードに対応付けられたキャラクタをゲームにおいて使用する際のゲーム上のパラメータを決定するパラメータ403を有する。
【0023】
本実施形態のゲーム装置100にて第2のモードで提供されるゲームコンテンツは、ユーザが対戦ゲームに係るゲームプレイを行ったことにより、ユーザによって異なる態様でキャラクタが成長や変化し得る所謂育成要素を有する。故に、本実施形態のゲーム装置100ではユーザは、ゲームプレイに際しカードを用いて使用キャラクタとして設定したキャラクタについて、ゲームのプレイ結果に応じた成長を反映させた状態で新たなオンデマンドカードを排出させることができる。このとき、成長させた状態の情報が、プレイ結果に応じて動的に変更されたパラメータ403としてカード情報に含められ、次回以降のゲームプレイにおいて該カード情報を有するオンデマンドカードを使用することで、育成状態を継続したゲームプレイが提供されることになる。ここで、パラメータ403には、カード情報が付されたオンデマンドカードの所有者である、ゲームプレイを行ったユーザを識別する情報が含まれていてもよい。
【0024】
他方、ゲーム装置100にて第1のモードで提供されるゲームコンテンツは、第2のモードと同様のゲーム体験をユーザに提供するが、このような育成要素を有さない、あるいは育成後の状態のオンデマンドカードの生成及び排出を行わないものとする。この場合、1回の対価の支払いに係るゲームプレイにつき排出されるカードは、育成状態を反映したパラメータを有している必要はなく、対応するキャラクタについて予め定められた固定のパラメータを有しているか、キャラクタの特定のみできる態様であればよいため、既製カードが排出される。従って、第1のモードにおける既製カードの排出は、ゲームのプレイ内容に依らず、後述のカードディスペンサ140におけるストッカに装填されたカードの順番によってのみ定まるものである。ユーザのゲーム体験の多様性を確保する観点からすれば、対価の支払いに係るゲームシーケンスの開始前に既製カードを排出し、ユーザが該カードを該対価の支払いに係るゲームプレイに使用するかを考慮できる方が好適である。このため、本実施形態のゲーム装置100では、第1のモードにおいてはゲームシーケンスの開始前、好ましくは登場キャラクタ決定シーケンスの開始前にカードの排出は行われる。
【0025】
キャラクタDB106は、ゲームコンテンツに登場するものとして予め定められたキャラクタの各々についてキャラクタ情報を管理するデータベースである。1つのキャラクタについて管理されるキャラクタ情報は、例えば
図4(b)に示されるようなデータ構造を有するものであってよい。
図4(b)の例では、キャラクタを識別するキャラクタID411に関連付けて、成長要素を考慮しない状態について予め定められた、体力や攻撃力、持ち技、スキル等のキャラクタ固有の能力パラメータの初期値(基準値)を示す基本パラメータ412、基本パラメータからの各種パラメータについての成長(プレイ回数、プレイ内容)に応じた増減幅や、追加付与することが可能な持ち技、スキル等を示す成長情報413、及び該キャラクタをゲーム画面に描画するために必要となる各種の描画用データを含む描画用情報414が管理されている。
【0026】
表示制御部107は、例えばGPU等の描画処理を行いゲームに係る画面を生成する描画装置である。表示制御部107は、ゲームコンテンツに係るゲーム画面の描画を行う。具体的には表示制御部107は、後述のゲーム処理の実行中、ゲームの進行状況に応じたゲーム内パラメータ等の情報に従って必要な描画用オブジェクトを読み出して適当な演算処理を実行し、描画を行う。生成したゲーム画面は、ゲーム装置100と同一筐体内、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続された表示装置である表示部130に出力され、所定の表示領域中に表示されることでユーザに提示される。
【0027】
排出制御部108は、対価の支払いに基づく1回のゲームプレイにつき、カードの排出を制御する。上述したように、本実施形態のゲーム装置100は第1のモード及び第2のモードのいずれが選択されるかによって排出されるカードが異なるため、排出制御部108は選択されたモードに応じて、カードディスペンサ140または印刷部150を制御し、該当のカードの排出を行わせる。カードディスペンサ140は、例えば鉛直方向に既製カードを堆積する不図示のストッカを有し、排出制御部108によりなされた排出命令に応じてストッカ最下部に保持されているカードを1枚排出する機構を有する構成であってよい。一方、印刷部150によりオンデマンドカードの排出を行う場合、排出制御部108はカード化の指示がなされたキャラクタについて、カード情報に係るコードとキャラクタ画像とを含む、印刷出力するカードに係る印刷データを生成する。排出制御部108は、印刷データを生成すると、該印刷データを印刷命令と共に印刷部150に伝送して該当のカードの印刷を指示し、排出させる。印刷部150は、ゲーム装置100と同一筐体内、あるいはゲーム装置100の外部に着脱可能に接続された、排出制御部108との情報送受信が可能に構成されたプリンタ等の印刷装置である。印刷部150は、排出制御部108からカードに係る印刷データ及び該データに係る印刷命令を受信すると、印刷データの印刷動作を行う。印刷は、例えば印刷部150に内包されるロール紙を搬送しつつ行われるものであってよく、印刷部150はオンデマンドカードに係る印刷を行うと、印刷済みのロール紙を裁断し、排出する。このようにカードディスペンサ140または印刷部150により排出されたカードは、該構成がゲーム装置100の筐体内に内蔵される場合、ゲーム装置100の外部からアクセス可能な不図示の排出口に導かれることで、ユーザに提供されてよい。
【0028】
操作入力部109は、例えば方向入力用の操作部材や決定入力要の操作部材や各種センサ等の、ゲーム装置100が有するユーザインタフェースである。操作入力部109は、操作部材に対する操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。なお、本実施形態ではゲーム装置100は物理的な操作部材として各種インタフェースを備えるものとして説明するが、例えば表示部130の画面上になされたタッチ入力を検出するタッチ入力検出センサ等を含んでいてもよい。
【0029】
通信部110は、ゲーム装置100が有する外部装置との通信インタフェースである。通信部110は、不図示のインターネット等の通信網やケーブル等、有線無線を問わない通信媒体を介して外部装置と接続し、データの送受信を可能とすることができる。
【0030】
《ゲーム処理》
このような構成をもつ本実施形態のゲーム装置100で行われるゲーム処理について、
図2のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記録媒体102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本ゲーム処理は、例えば対価の支払いがなされたことを支払検出部104が検出した際に開始されるものとして説明する。
【0031】
なお、本実施形態では簡単のため、第1のモード及び第2のモードには同額の対価の支払いが要件付けられているものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば印画紙の品質が高いカードを排出する第1のモードに対し、第2のモードよりも高い額の対価の支払いを要件付けるものとしてもよいし、反対に、ゲームプレイに応じた動的要素の反映を可能ならしめる第2のモードに対し、第1のモードよりも高い額の対価の支払いを要件付けるものとしてもよい。
【0032】
S201で、制御部101は、今回のゲームプレイについていずれのモードが選択されたかの判断を行う。制御部101は、例えばモード選択に係る画面を表示制御部107に生成させて表示部130に表示させた後、なされた操作入力に基づいて選択されたモードの判断を行う。制御部101は、第1のモードが選択されたと判断した場合は処理をS202に移し、第2のモードが選択されたと判断した場合は処理をS203に移す。
【0033】
S202で、排出制御部108は制御部101の制御の下、カードディスペンサ140に排出命令を行い、既製カードを排出させる。
【0034】
S203で、制御部101は、1回のゲームプレイに登場させるキャラクタを決定する登場キャラクタ決定シーケンスを開始する。本実施形態のゲームコンテンツでは、1回のゲームプレイにつき、ユーザは複数(規定数)体のキャラクタをゲームに登場させることができる。該キャラクタの登録は、カードからカード情報の取得を行うことによりなされるものであってもよいし、例えばユーザがカードを所持していない場合はカード情報に基づかずに行われるものであってもよい。
【0035】
制御部101は、カードからの情報取得がなされると、該カード情報に基づき、カードに対応する1体のキャラクタに係る登場キャラクタ情報をメモリ103に格納する。具体的には制御部101は、まずカード情報のうちのキャラクタID402に係るキャラクタ情報をキャラクタDB106から取得し、このうちの基本パラメータ412をカード情報のパラメータ403に基づいて変更し、登録キャラクタ情報として格納する。このとき、カードに基づき登録したことを示す情報が、登録キャラクタ情報に含められてよい。なお、情報取得がなされたカードが既製カードである場合は、パラメータ403は基本パラメータ412と同様であるため、該変更の処理は省略されてもよい。制御部101は、規定数のキャラクタに係る登録キャラクタ情報の格納が完了すると、登場キャラクタ決定シーケンスを終了し、処理をS204に移す。
【0036】
なお、上述したように登場キャラクタの登録はカード情報に基づかずに行われるものであってもよく、本ステップの処理は例えばユーザによる登録終了に係る操作入力がなされたことが検出された場合に終了してよい。この場合制御部101は、規定数のキャラクタに係る登録キャラクタ情報の格納が完了していなければ、例えば抽選処理を行ってキャラクタに係るキャラクタIDを決定し、該キャラクタIDに係るキャラクタ情報をキャラクタDB106から取得し、登場させる1体のキャラクタの情報(登場キャラクタ情報)としてメモリ103に格納すればよい。この場合、登場キャラクタ情報には、カードに基づき登録したことを示す情報は含められないものとする。
【0037】
また、本登場キャラクタ決定シーケンスにおいては、ユーザの登録に基づく登場キャラクタの決定だけでなく、例えばゲームシーケンスにて提供される所定のゲームの対戦キャラクタや、選択されたシナリオに係り登場させる主要キャラクタ等の情報の格納も行われてよい。これら格納した登場キャラクタ情報に係るキャラクタは、後述のカード生成シーケンスにおけるカード化対象の候補に含まれるものであってよい。
【0038】
S204で、制御部101は、ゲームプレイに係る所定のゲームを実行するゲームシーケンスを開始する。ゲームシーケンスは、格納された登場キャラクタ情報に基づいて所定のゲームを実行するものであり、登場キャラクタ情報に係るキャラクタが登場するゲームに係るゲーム体験が、ユーザに提供される。ゲームの進行は、登場キャラクタ情報に格納されたパラメータに基づいて制御されるものであってよく、この他ユーザによりなされた操作入力を考慮して制御が行われてもよい。
【0039】
S205で、制御部101は、今回のゲームプレイについて選択されたモードが第2のモードであるか否かを判断する。制御部101は、選択されたモードが第2のモードであると判断した場合は処理をS206に移し、第1のモードであると判断した場合は処理をS210に移す。
【0040】
S206で、制御部101は、ゲームシーケンスがカード生成シーケンスに至ったか否かを判断する。上述したように、本実施形態のゲーム装置100に係るゲームコンテンツでは、第2のモードにある場合には、ユーザは1回のゲームプレイに係るゲームのうちの、一部のゲームが終了すると、該ゲームプレイに係るオンデマンドカードを取得することができる。ここで、一部のゲームが終了した時点でオンデマンドカード取得を可能としたことは、ゲームプレイ中に取得したカードの、同ゲームプレイ中の使用の可能性を考慮したことに基づくものであり、全てのゲームが終了した時点でのカード取得が可能となる態様を除外するものではない。制御部101は、ゲームシーケンスがカード生成シーケンスに至ったと判断した場合は処理をS207に移し、至っていないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0041】
S207で、制御部101は、格納されている登場キャラクタ情報に基づきカード化対象の候補をゲーム画面としてユーザに提示し、カード化対象の選択を受け付ける。本実施形態ではカード化対象の候補は、格納された登場キャラクタ情報の各々に対応するキャラクタ、即ち対価の支払いに基づき行われたゲームに登場したキャラクタであるものとする。制御部101は、カード化対象の選択を受け付けるまで本ステップで処理を待機し、選択を受け付けると処理をS208に移す。
【0042】
S208で、制御部101は、生成するオンデマンドカードのカード情報を構成する。カード情報の構成は、カード化対象のキャラクタに対応する登場キャラクタ情報に基づき行われる。具体的には制御部101は、例えば生成するカードについてのカードIDを取得した後、対応の登場キャラクタ情報に含まれるキャラクタID、パラメータを取得し、カード情報を構成する。このとき、登場キャラクタ情報にカードに基づき登録したことを示す情報が含まれる場合は、制御部101は該キャラクタの成長情報に基づいてこれを変更し(成長させ)、オンデマンドカードのカード情報を構成する。
【0043】
S209で、制御部101は、構成したカード情報を排出制御部108に伝送し、対応するキャラクタ画像及びコスチューム画像が付されたオンデマンドカードを、印刷部150に生成及び排出させる。
【0044】
S210で、制御部101は、ゲームシーケンスが終了するか否かを判断する。制御部101は、ゲームシーケンスが終了すると判断した場合は本ゲーム処理を完了し、まだ終了しないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0045】
このようにすることで、本実施形態のゲーム装置100に依れば、既製カードとオンデマンドカードの2種類から、ユーザのニーズに合わせたカードを排出することができる。
【0046】
[変形例1]
ところで、カードの収集を主目的としているユーザにとっては、カードさえ入手できればよく、ゲームプレイを必須とすることは好まれない可能性がある。即ち、カードの収集を主目的としているユーザは第1のモードで既製カードを入手できればよく、ゲームをプレイさせることは、かえってユーザに煩雑な印象を与え得る。従って、上述の実施形態1のゲーム処理において、第1のモードが選択される場合には、S202における既製カードの排出後、ゲーム処理を完了し、ゲームシーケンスを実行しないように制御してもよい。あるいは既製カードの排出後、処理をS210に移し、ゲームシーケンスが終了したと判断するよう制御してもよい。
【0047】
これにより、カードの収集を主目的としているユーザは、時間をかけずに所望の品質のカードを入手することが可能となる。
【0048】
[実施形態2]
実施形態1及び変形例1では、対価の支払いに基づき提供される1回のゲームプレイにつき、カードの排出に係る処理と、一連のゲームシーケンス(以下、便宜上、1単位のゲームとする)に係る処理とが行われることを説明した。
【0049】
通常、1単位のゲームプレイについて支払われる対価は、ユーザにゲーム装置100の占用を許可する期間の対価として位置づけられるものである。ゲーム装置100の占用を許可する期間には、1単位のゲームのプレイ時間に限らず、モード選択やキャラクタ・フィールド選択等の該プレイの準備に係る準備時間、及び1単位のゲームプレイ後、例えばデモ画面やプレイ待機画面に切り替わるまで等の、カード印刷やユーザの身支度を考慮した余剰時間が含まれる。
【0050】
ゲーム装置の中には、1人のユーザにつき、連続/継続プレイを認める仕様を採用しているものも存在しており、このようなゲーム装置では、上記余剰時間において更なる対価の支払いがなされたことを契機として、ユーザに占用を許可する期間の延長処理がなされる。ここで、連続プレイとは、ゲーム装置の利用に係り、ユーザが再度待機列に並ばねばならない頻度を低減するよう実装されるものであり、システム的に1単位のゲームを同一ユーザが繰り返し行えることを認め、新たな1単位のゲームの体験をユーザに認めるものである。また継続プレイとは、所謂コンティニューのように、不本意な結果でプレイが終了してしまった場合や、好適なゲーム上のステータスを維持したプレイをユーザが所望する場合等を考慮して実装されるものであり、ゲーム進行の少なくとも一部の要素を引き継いだ新たな1単位のゲームの体験を、ユーザに認めるものである。
【0051】
一方で、このような連続/継続プレイは、体験順番待ちをしている待機ユーザの興趣を削ぎ得るため、無制限に認めるべきではない。また、1単位のゲームの体験に要する時間はユーザの習熟度等に依存するものであるため、連続/継続プレイが行われた場合に、トータルの占有時間につきユーザ間で差が増大し得、公平性が担保されない可能性があった。
【0052】
本実施形態では、連続/継続プレイは認める仕様としつつも、ユーザ間の公平性を担保したゲームプレイを提供する態様について説明する。なお、本実施形態のゲーム装置100の構成は、上述した実施形態1と同様であるものとして説明は省略する。
【0053】
《追加プレイ判断処理》
以下、本実施形態のゲーム装置100で行われる追加プレイ判断処理について、
図3のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記録媒体102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本ゲーム処理は、例えばゲーム処理のS210においてゲームシーケンスが終了すると判断された際に開始されるものとして説明する。
【0054】
S301で、制御部101は、連続/継続プレイに係る更なる対価の支払いがなされたか否かを判断する。制御部101は、更なる対価の支払いがなされたと判断した場合は処理をS302に移し、なされていないと判断した場合は本ステップの処理を繰り返す。本ステップの処理は、予め定められた余剰時間の経過をもって終了してよく、この場合制御部101は本追加プレイ判断処理の結果として、追加プレイ不可を示す情報をゲーム処理に返し、処理を完了する。
【0055】
S302で、制御部101は、追加のゲームプレイを認める条件を満たすか否かを判断する。追加のゲームプレイを認める条件は、1人のユーザにつき占用を許可する最長時間及び1単位のゲームの最大提供回数の少なくともいずれかにより定められるものであってよい。例えば、現在ゲームプレイを行っているユーザに係る占用時間が最長時間に至っていないか、あるいは最長時間に至っていなくとも、更なる1単位のゲームを提供することで占用を許可している時間が最長時間を超え得るかにより判断されてよい。後者の条件は、1単位のゲームの体験にユーザが要する平均時間を考慮して判断されるものであってもよいし、現在占用を許可しているユーザのプレイ状況に基づいて推測された時間を考慮して判断されるものであってもよい。また占用時間の計測は、例えば現在占用を許可しているユーザに係る最初の対価の支払いが行われた際、最初のモード選択が行われた際、あるいは最初の1単位のゲームの提供が開始された際等、いずれのタイミングで開始されるものであってもよい。制御部101は、追加のゲームプレイを認める条件を満たすと判断した場合、追加プレイ可能を示す情報をゲーム処理に返し、本追加プレイ判断処理を完了する。これを受け、ゲーム処理はS201に移される。また制御部101は、追加のゲームプレイを認める条件を満たさないと判断した場合は処理をS303に移す。
【0056】
S303で、制御部101は、現在占用を許可しているユーザに係る占用時間が最長時間に至っているか否かを判断する。制御部101は、占用時間が最長時間に至っていると判断した場合は、追加プレイ不可を示す情報をゲーム処理に返し、本追加プレイ判断処理を完了する。また制御部101は、占用時間が最長時間に至っていないと判断した場合は処理をS304に移す。
【0057】
S304で、排出制御部108は制御部101の制御の下、カードディスペンサ140に排出命令を行い、既製カードを排出させる。そして制御部101は、追加プレイ不可を示す情報をゲーム処理に返し、本追加プレイ判断処理を完了する。
【0058】
このようにすることで、本実施形態のゲーム装置100では、追加のゲームプレイを認める条件が満たされるのであれば、連続/継続プレイをユーザに可能ならしめることができる。また追加のゲームプレイを認める条件が満たされなくとも、占用時間が最長時間に至っていないのであれば、既製カードの排出を行い、カード入手の機会をユーザに担保することができる。なお、本実施形態ではS303において占用時間が最長時間に至っていないと判断した場合には、既製カードが1枚排出されるものとして説明したが、該排出後も最長時間に至らない場合は、更なる対価の支払いを許容し、更なる既製カードの排出を可能ならしめる構成としてもよい。
【0059】
[変形例2]
これまで、第1のモードか第2のモードのいずれかのモードで、ゲームプレイを提供する構成について説明してきたが、例えば各モードについて定められた対価の合計額の支払いがなされたことを契機に、既製カードの排出を行い、かつゲームプレイを行ってオンデマンドカードの排出も可能な第3のモードを選択可能に構成してもよい。なお、簡単のため第3のモードの対価を、第1のモード及び第2のモードの各々について定められる対価の合計額に相当するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。このような2種のカードの排出を可能ならしめる特殊なモードを選択するための対価は、第1のモードについて定められる対価の額と、第2のモードについて定められる対価の額とのうちのいずれか高い方の額よりも多い対価の支払いを要件とするものであればよい。
【0060】
また第3のモードについては、より興趣性を高めるため、例えば排出された既製カードに対応するキャラクタと、印刷を行うオンデマンドカードに対応するキャラクタとが同一カテゴリに分類される場合に、ゲームの有利に進行せしめるよう制御を行うものとしてもよい。この場合、排出された既製カードをリーダ120に読み取らせるよう指示する、あるいはカードディスペンサ140により排出前に既製カードからのカード情報の取得がなされる構成としておき、オンデマンドカードのカード化対象が決定した時点で判断を行い、それ以降のゲーム進行の制御を行うものであってよい。なお、該「以降のゲーム」には、連続/継続プレイに係る別の1単位のゲームが含まれるものであってもよい。
【0061】
[変形例3]
またこのように2種類のカード排出機能を有する構成では、例えばカードディスペンサ140及び印刷部150の一方がカード排出不能な状態、即ちストッカに装填されているカードがなくなった状態、またはロール紙残量がカード排出可能な量に満たない状態になったとしても、他方の排出機能によってサービス提供を続行することができる。より詳しくは、カードディスペンサ140または印刷部150がカード排出不能な状態であることが検出された場合に、制御部101はモード選択画面において該当のモードは選択不能であることが通知されるよう制御してもよい。あるいは排出できないことを通知した上で、他方の排出機能によりカード排出を行うよう、処理を制御してもよい。
【0062】
[その他の実施形態]
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。また本発明に係るゲーム装置は、1以上のコンピュータを該ゲーム装置として機能させるプログラムによっても実現可能である。該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されることにより、あるいは電気通信回線を通じて、提供/配布することができる。