(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記状態情報は、前記スイッチング周期における前記スイッチ素子のオン時間を含み、前記第1設定プロセスにおいて、前記スイッチング周期における前記スイッチ素子のオン時間は、前記第1検出信号、前記第2検出信号、及び前記調光電流に基づいて計算され、前記第2設定プロセスにおいて、前記スイッチング周期における前記スイッチ素子のオン時間は、前記第1検出信号、前記第2検出信号、及び前記所定の電流閾値に基づいて計算される請求項3に記載の制御方法。
前記ステップ(b)は、前記第1インダクタのインダクタ電流を検出し、その検出結果に基づいて、少なくとも1つの検出信号を出力するステップをさらに備え、少なくとも1つのパラメータは前記インダクタ電流を含む請求項2に記載の制御方法。
前記状態情報は、各スイッチング周期における前記スイッチ素子のオン状態とオフ状態を示し、前記第1設定プロセスにおいて、前記検出信号が第1所定値に等しい場合に、スイッチ素子はオフ状態からオン状態に切り替えられる一方、前記検出信号が第2所定値に等しい場合に、前記スイッチ素子はオン状態からオフ状態に切り替えられ、
前記第1所定値はゼロで、前記第2所定値は前記調光電流の2倍である請求項6に記載の制御方法。
前記状態情報は、各スイッチング周期における前記スイッチ素子のオン状態とオフ状態を示し、前記第2設定プロセスにおいて、前記検出信号が前記第1所定値に等しい場合に、前記スイッチ素子はオフ状態からオン状態に切り替えられる一方、検出信号が所定の電流閾値の2倍に等しい場合に、前記スイッチ素子はオン状態からオフ状態に切り替えられる請求項7に記載の制御方法。
前記状態情報は、前記スイッチング周期におけるスイッチ素子のオン時間を含み、前記調光電流が変化し且つ所定の電流閾値より大きい場合に、前記ステップ(f)において、前記第1設定により、前記実際の制御信号の各パルスの幅をオン時間に等しくなるように調整する請求項1に記載の制御方法。
前記状態情報は、前記スイッチング周期における前記スイッチ素子のオン時間を含み、前記調光電流が変化し且つ所定の電流閾値より大きい場合に、前記ステップ(f)において、前記実際の制御信号の初期パルスを複数の調整周期に再分配し、前記調整周期における少なくとも1つのパルスの幅を前記オン時間に等しくなるように調整することにより、修正された実際の制御信号に基づいて、前記電力変換ユニットの出力電流の変化率を低減させる請求項1に記載の制御方法。
前記調光電流が変化し且つ所定の電流閾値以下である場合に、前記ステップ(f)において、前記第2設定により、各チョッピング周期における実際の制御信号のパルス数を調整する請求項1に記載の制御方法。
前記調光電流が変化し且つ前記所定の電流閾値以下である場合に、前記ステップ(f)において、前記実際の制御信号の初期パルスを複数の調整周期に再分配し、前記第2設定により、各調整周期の1以上のチョッピング周期におけるパルス数を調整することにより、修正された実際の制御信号に基づいて、前記電力変換ユニットの前記出力電流の変化率を低減させる請求項1に記載の制御方法。
少なくとも1つのチョッピング周期における前記パルス比は、K=Idim/Imidで表され、ただし、Kは前記パルス比、Idimは前記調光電流、Imidは前記所定の電流閾値である請求項1に記載の制御方法。
発光ダイオードの輝度を調整する調光駆動回路であって、前記調光駆動回路は、電力変換ユニットと、入力電圧検出ユニットと、出力電圧検出ユニットと、ローサイド駆動ユニットと、制御ユニットと、を備え、
前記電力変換ユニットが入力側、出力側、及びスイッチ素子を含み、前記電力変換ユニットが入力側から入力電圧を受信し、前記スイッチ素子のスイッチング動作において、前記入力電圧が出力電圧に変換され、前記出力電圧が前記出力側から出力され、
前記入力電圧検出ユニットが前記入力側に電気的に接続され、入力電圧の電圧値を検出し、その検出結果に基づいて、第1検出信号を生成し、
前記出力電圧検出ユニットが前記出力側に電気的に接続され、前記出力電圧の電圧値を検出し、その検出結果に基づいて、第2検出信号を生成し、
前記ローサイド駆動ユニットが前記スイッチ素子に電気的に接続され、前記スイッチ素子を駆動し、
前記制御ユニットが前記ローサイド駆動ユニット、前記入力電圧検出ユニット、及び前記出力電圧検出ユニットに電気的に接続され、前記制御ユニットは、パルス周波数で生成される複数のパルスからなる初期制御信号を予め定義しておき、調光信号を受信して処理することにより、対応する調光電流を生成し、前記調光電流を所定の電流閾値と比較した結果、前記調光電流が前記所定の電流閾値より大きい場合に、前記制御ユニットは、前記第1検出信号、前記第2検出信号、及び前記調光電流に基づいて、スイッチング周期における前記スイッチ素子のオン時間を算出し、前記オン時間に基づいて第1設定を定義する一方、前記調光電流が前記所定の電流閾値以下である場合に、前記制御ユニットは、前記第1検出信号、前記第2検出信号、及び前記所定の電流閾値に基づいて、前記スイッチング周期における前記スイッチ素子の前記オン時間を算出し、前記スイッチ素子の前記スイッチング動作を複数のチョッピング周期に分け、前記調光電流及び前記所定の電流閾値に基づいて、少なくとも1つのチョッピング周期におけるパルス比を算出し、且つ前記オン時間及び前記パルス比に基づいて、第2設定を定義し、
前記制御ユニットは、前記第1設定又は前記第2設定に基づいて、初期制御信号の複数のパルスを調整することにより、対応する実際の制御信号を生成して前記ローサイド駆動ユニットに送信することで、前記ローサイド駆動ユニットが前記実際の制御信号に応じて前記スイッチ素子の前記スイッチング動作を制御し、前記電力変換ユニットから前記発光ダイオードに前記調光信号に対応する出力電流を出力することにより、前記発光ダイオードの輝度を制御する調光駆動回路。
発光ダイオードの輝度を調整する調光駆動回路であって、前記調光駆動回路は、電力変換ユニットと、インダクタ電流検出ユニットと、ローサイド駆動ユニットと、制御ユニットと、を備え、
前記電力変換ユニットは、入力側、出力側、第1インダクタ、及び少なくとも1つのスイッチ素子を備え、前記第1インダクタは、前記スイッチ素子の一端に電気的に接続され、前記電力変換ユニットは、前記入力側から入力電圧を受信し、前記少なくとも1つのスイッチ素子のスイッチング動作において、前記入力電圧が出力電圧に変換され、前記出力電圧が前記出力側から出力され、
前記インダクタ電流検出ユニットが前記第1インダクタに電気的に接続され、前記インダクタ電流検出ユニットは、前記第1インダクタを流れるインダクタ電流を検出し、その検出結果に基づいて、少なくとも1つの検出信号を生成し、
前記ローサイド駆動ユニットが前記スイッチ素子に電気的に接続され、前記スイッチ素子を駆動し、
前記制御ユニットが前記ローサイド駆動ユニット及び前記インダクタ電流検出ユニットに電気的に接続され、前記制御ユニットは、パルス周波数生成される複数のパルスからなる初期制御信号を予め定義しておき、調光信号を受信して処理することにより、対応する調光電流を生成し、前記調光電流を所定の電流閾値と比較した結果、前記調光電流が前記所定の電流閾値より大きい場合に、前記制御ユニットは、前記検出信号が第1所定値に等しい時に、前記スイッチ素子をオフ状態からオン状態に切り替えるように制御し、前記検出信号が第2所定値に等しい時に、前記スイッチ素子を前記オン状態から前記オフ状態に切り替えるように制御し、第1設定を定義し、前記調光電流が前記所定の電流閾値以下である場合に、前記制御ユニットは、前記検出信号が前記第1所定値に等しい時に、前記スイッチ素子を前記オフ状態から前記オン状態に切り替えるように制御し、前記検出信号が前記所定の電流閾値の2倍に等しい時に、前記スイッチ素子を前記オン状態から前記オフ状態に切り替えるように制御し、前記スイッチ素子の前記スイッチング動作を複数のチョッピング周期に分け、前記調光電流及び前記所定の電流閾値に基づいて、少なくとも1つのチョッピング周期におけるパルス比を算出し、前記第1所定値、前記所定の電流閾値の2倍、及び前記パルス比に基づいて、第2設定を定義し、
前記制御ユニットは、前記第1設定又は前記第2設定に基づいて、前記初期制御信号の複数のパルスを調整することにより、対応する実際の制御信号を生成して前記ローサイド駆動ユニットに送信することで、前記ローサイド駆動ユニットが前記実際の制御信号に応じて前記スイッチ素子の前記スイッチング動作を制御し、前記電力変換ユニットから前記発光ダイオードに前記調光信号に対応する出力電流を出力することにより、前記発光ダイオードの輝度を制御する調光駆動回路。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施形態により具体的に説明する。なお、以下の本発明の好ましい実施形態は、説明及び解釈するものに過ぎず、網羅的であることを意図するものでも開示された正確な形状に限定することを意図するものでもない。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る調光駆動回路を示すブロック模式図である。
図1に示すように、上記調光駆動回路1は、発光素子(図示せず)、例えば、発光ダイオードの輝度を調整する。調光駆動回路1は、電力変換ユニット2と、インダクタ電流検出ユニット3と、ローサイド駆動ユニット4と、制御ユニット5と、を備える。
【0014】
上記電力変換ユニット2は、入力側、出力側、第1スイッチ素子Q1、及び第1インダクタL1を備える。上記電力変換ユニット2の入力側は、正入力端21aと負入力端21bを備える。上記電力変換ユニット2の出力側は、正出力端22aと負出力端22bを備える。上記電力変換ユニット2は、上記入力側から入力電圧Vinを受信する。複数のスイッチング周期において第1スイッチ素子Q1を交互にオン・オフするスイッチング動作、及び第1インダクタL1の充放電動作により、上記入力電圧Vinを出力電圧Voutに変換する。上記電力変換ユニット2の出力側から発光素子に出力電圧Voutを出力する。このように、出力電圧Voutにより、電力変換ユニット2に電気的に接続されている発光素子の発光を駆動する。
【0015】
インダクタ電流検出ユニット3は、第1インダクタL1に接続され、制御ユニット5に電気的に接続されている。インダクタ電流検出ユニット3は、第1インダクタL1を流れるインダクタ電流を検出し、その検出結果に基づいて、検出信号群を出力する。
図1に示すように、インダクタ電流検出ユニット3は、結合巻線L1a及び検出抵抗Rを備える。結合巻線L1aは、上記第1インダクタL1に結合されている。結合巻線L1aの第1端は、接地端子Gに電気的に接続され、結合巻線L1aの第2端は、制御ユニット5に電気的に接続されている。検出抵抗Rの第1端は、第1スイッチ素子Q1の第1導電端子QS、及び上記制御ユニット5に電気的に接続され、検出抵抗Rの第2端は、負入力端21b、及び接地端子Gに電気的に接続されている。インダクタ電流が上記第1インダクタL1を流れると、結合巻線L1aと上記第1インダクタL1との結合により、インダクタ電流に比例した第1検出信号3aを生成して、制御ユニット5に送信する。検出抵抗Rは、電流値の増加、即ち、増加状態にあるインダクタ電流の大きさを検出する。また、検出抵抗Rは、インダクタ電流の電流値の増加に比例した第2検出信号3bを生成して、上記制御ユニット5に送信する。なお、インダクタ電流検出ユニット3の構成は、上記機能を達成できれば、特に制限されない。例えば、別の実施形態では、インダクタ電流検出ユニット3はホールセンサである。
【0016】
制御ユニット5は、ローサイド駆動ユニット4及びインダクタ電流検出ユニット3に電気的に接続されている。制御ユニット5は、調光信号S1、上記第1検出信号3a、及び上記第2検出信号3bを受信する。該第1検出信号3a及び上記第2検出信号3bは、インダクタ電流検出ユニット3から受信され、検出信号群として共に定義される。上記調光信号S1、上記制御ユニット5に基づいて、発光素子の輝度を調整する。また、上記制御ユニット5は、受信された信号に基づいて、実際の制御信号S2をローサイド駆動ユニット4に出力する。ローサイド駆動ユニット4は、第1スイッチ素子Q1の制御端子QGに電気的に接続されている。ローサイド駆動ユニット4は、実際の制御信号S2に基づいて、第1スイッチ素子Q1をオン・オフする。それにより、電力変換ユニット2は、調光信号S1に対応する出力電流を生成して、発光素子の輝度を制御する。
【0017】
上記電力変換ユニット2の一例として、降圧コンバータ、昇圧コンバータ、又は昇降圧コンバータが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、
図1に示すように、上記電力変換ユニット2は降圧コンバータである。上記電力変換ユニット2は、ダイオードD1、第1インダクタL1、コンデンサC1、及び第1スイッチ素子Q1を備える。第1スイッチ素子Q1は、第1導電端子QS、第2導電端子QD、及び制御端子QGを備える。例えば、第1スイッチ素子Q1は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)である。そのため、上記第1導電端子QSはソース端子、上記第2導電端子QDはドレイン端子、上記制御端子QGはゲート端子である。第1スイッチ素子Q1の制御端子QGは、ローサイド駆動ユニット4に電気的に接続されている。ダイオードD1の陰極は、電力変換ユニット2の正入力端21a、コンデンサC1の第1端、電力変換ユニット2の正出力端22aに電気的に接続されている。ダイオードD1の陽極は、第1スイッチ素子Q1の第2導電端子QD、第1インダクタL1の第1端に電気的に接続されている。第1インダクタL1の第2端は、コンデンサC1の第2端、及び電力変換ユニット2の負出力端22bに電気的に接続されている。コンデンサC1の第2端は、電力変換ユニット2の負出力端22bに電気的に接続されている。
【0018】
図2は、
図1における調光駆動回路の制御ユニットの詳細を示すブロック模式図である。
図2に示すように、制御ユニット5は、調光信号プロセッサ51と、記憶ユニット52と、演算ユニット53と、パルスコントローラ54と、を備える。調光信号プロセッサ51は、調光信号S1を受信し、該調光信号S1に基づいて、対応する調光電流Idimを生成する。記憶ユニット52は、調光信号プロセッサ51に電気的に接続され、上記調光電流Idimを記憶する。演算ユニット53は、記憶ユニット52及びインダクタ電流検出ユニット3に電気的に接続されている。また、上記演算ユニット53には、所定の電流閾値Imidが記憶されている。演算ユニット53は、記憶ユニット52から調光電流Idimを読み出し、該調光電流Idimを所定の電流閾値Imidと比較する。調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きい場合に、上記演算ユニット53は第1設定を定義する。該第1設定に基づいて、検出信号群の第1検出信号3aが第1所定値に等しい時に、第1スイッチ素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替えられる一方、検出信号群の第2検出信号3bが第2所定値に等しい時に、第1スイッチ素子Q1がオン状態からオフ状態に切り替えられる。調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下である場合に、演算ユニット53は第2設定を定義する。該第2設定に基づいて、検出信号群の第1検出信号3aが第1所定値に等しい時に、第1スイッチ素子Q1がオフ状態からオン状態に切り替えられる一方、検出信号群の第2検出信号3bが所定の電流閾値Imidの2倍に等しい時に、第1スイッチ素子Q1がオン状態からオフ状態に切り替えられる。また、上記演算ユニット53は、上記第2設定に基づいて、第1スイッチ素子Q1のスイッチング動作を複数のチョッピング周期に分け、調光電流Idim及び所定の電流閾値Imidに基づいて、少なくとも1つのチョッピング周期におけるパルス比Kを算出する。このように、上記第2設定は、上記第1所定値、上記所定の電流閾値Imidの2倍、及び上記少なくとも1つのチョッピング周期におけるパルス比Kに基づいて定義される。一実施形態では、第1所定値はゼロ、第2所定値は調光電流Idimの2倍である。なお、上記第1所定値及び上記第2所定値は、調光駆動回路1の調光需要に応じて変更されることができる。
【0019】
パルスコントローラ54は、演算ユニット53に電気的に接続され、且つ初期制御信号を有する。該パルスコントローラ54は、上記第1設定又は上記第2設定を受信し、上記第1設定又は上記第2設定に基づいて、上記初期制御信号の複数のパルスを調整する。例えば、パルスコントローラ54は、初期制御信号を変化させることにより、オン状態の第1スイッチ素子Q1に対応するパルス幅を調整することができる。若しくは、パルスコントローラ54は、初期制御信号を変化させることにより、オン状態の第1スイッチ素子Q1に対応するパルス数を増加又は減少させることができる。それにより、対応する実際の制御信号S2を生成して、ローサイド駆動ユニット4に送信する。
【0020】
上記調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下である場合に、演算ユニット53は、調光電流Idim及び所定の電流閾値Imidに基づいて、チョッピング周期におけるパルス比Kを算出する。該パルス比は、下記の数式(1) で表される。
K=Idim/Imid (1)
【0021】
上記数式(1)において、Kは、チョッピング周期におけるパルス比、Idimは、調光電流、Imid は、所定の電流閾値である。
【0022】
調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下である場合に、演算ユニット53は、チョッピング周期におけるパルス比K(K=Idim/Imid)に基づいて、チョッピング周期の特定の時間間隔でチョッピング信号を送信する。チョッピング信号が無効信号(例えば、ローレベル状態)である場合に、インダクタ電流が上記第1所定値に低下する時に、ローサイド駆動ユニット4は、実際の制御信号S2に基づいて、第1スイッチ素子Q1をオフ状態からオン状態に切り替えるように制御する一方、インダクタ電流が上記所定の電流閾値Imidの2倍に増加する時に、ローサイド駆動ユニット4は、実際の制御信号S2に基づいて、第1スイッチ素子Q1をオン状態からオフ状態に切り替えるように制御する。チョッピング信号が有効信号(例えば、ハイレベル状態)である場合に、ローサイド駆動ユニット4は、実際の制御信号S2に基づいて、第1スイッチ素子Q1をオフ状態に維持する。チョッピング信号が有効信号(例えば、ハイレベル状態)である場合に、ローサイド駆動ユニット4は、実際の制御信号S2に基づいて、第1スイッチ素子Q1をオフ状態に維持する。
【0023】
以上より分かるように、上記調光信号S1が高く、上記調光電流Idimが上記所定の電流閾値Imidより大きい場合に、上記調光駆動回路1の制御ユニット5は、パルス幅又はパルス周波数を調整することにより、電力変換ユニット2からの出力電流を上記調光信号S1に適合にするように調整する。一方、上記調光信号S1が低く、上記調光電流Idimが上記所定の電流閾値Imid以下である場合に、上記調光駆動回路1の制御ユニット5は、パルス数をチョップすることにより、電力変換ユニット2からの出力電流を上記調光信号S1に適合にするように調整する。
【0024】
図1に示す調光駆動回路の関連信号を示す作動タイミング図であり、調光信号に対応する調光電流が所定の電流閾値より大きい。調光信号S1に対応する調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きい場合に、インダクタ電流ILが第1所定値(例えば、ゼロ)に低下する時に、実際の制御信号S2の各パルスをゼロレベル状態からハイレベル状態に切り替えることにより、第1スイッチ素子Q1をオフ状態からオン状態に切り替える。一方、調光信号S1に対応する調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きい場合に、インダクタ電流ILが第2所定値に増加する時に、実際の制御信号S2の各パルスをハイレベル状態からローレベル状態に切り替えることにより、第1スイッチ素子Q1をオン状態からオフ状態に切り替える。また、オン時間及びオフ時間は調光電流Idimによって変化する。例えば、
図3に示すように、
調光電流Idimの電流値がIaからIbに変化し、さらにIbからIcに変化する(Ia>Ib>Ic>Imid)。ハイレベル状態及びローレベル状態での実際の制御信号S2のパルスの時間(例えば、上記オン時間及びオフ時間)は、調光電流Idimの減少に伴い、徐々に減少する。これに対応して、電力変換ユニット2からの出力電流Ioutは徐々に減少する。
【0025】
図4は、
図1に示す調光駆動回路の関連信号を示す作動タイミング図であり、調光信号に対応する調光電流が所定の電流閾値以下である。上記調光信号S1に対応する調光電流Idimが上記所定の電流閾値Imid以下である場合に、調光電流Idimの変化に基づいて、実際の制御信号S2パルス数をチョップする。
図4に示すように、調光電流Idimが所定の電流閾値Imidに等しい時に、実際の制御信号S2の1つのチョッピング周期におけるパルス数は4である。上記調光電流Idimが所定の電流閾値の半分(例えば、Idim = Imid/2)である時に、演算ユニット53が上記数式(1)により算出した、実際の制御信号S2の1つのチョッピング周期におけるパルス比は50%である。即ち、第2設定に対応するチョップされたパルス数は2である。即ち、第2設定に基づいて、パルスコントローラ54は、チョッピング周期における特定の時間間隔でハイレベルのチョッピング信号を生成することにより、実際の制御信号S2の2つのパルスを遮蔽する。このようにして、実際の制御信号S2の1つのチョッピング周期におけるパルス数は2である。この場合に、インダクタ電流ILの平均値は減少し、上記電力変換ユニット2からの出力電流Ioutは徐々に減少する。
【0026】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る調光駆動回路を示すブロック模式図である。なお、第1の実施形態に対応する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。第1の実施形態に係る調光駆動回路1に比べると、本実施形態の調光駆動回路30は、インダクタ電流検出ユニット3の代わりに、入力電圧検出ユニット31と出力電圧検出ユニット32を備える。
【0027】
入力電圧検出ユニット31は、電力変換ユニット2の正入力端21a及び負入力端21bに電気的に接続され、入力電圧Vinの電圧値を検出し、その検出結果に基づいて、第1検出信号を生成する。出力電圧検出ユニット32は、正出力端22a及び負出力端22bに電気的に接続され、出力電圧Voutの電圧値を検出し、その検出結果に基づいて、第2検出信号を生成する。
【0028】
この実施形態において、調光駆動回路30は、入力電圧検出ユニット31と出力電圧検出ユニット32を備える。調光駆動回路30の制御ユニット33は、ローサイド駆動ユニット4、入力電圧検出ユニット31、及び出力電圧検出ユニット32に電気的に接続されている。制御ユニット33は、第1検出信号、第2検出信号、及び調光信号S1を受信する。また、複数のパルスからなる初期制御信号が制御ユニット33に予め記憶されておく。上記複数のパルスは、パルス周波数とも呼ばれる特定の周波数で生成される。制御ユニット33は、調光信号S1に基づいて、対応する調光電流Idimを生成する。さらに、制御ユニット33は、上記調光電流Idimを所定の電流閾値Imidと比較する。調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きい場合に、制御ユニット33は、第1検出信号、第2検出信号、及び調光電流Idimに基づいて、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン時間を算出し、該オン時間に基づいて、第1設定を定義する。一方、調光電流Idimが上記所定の電流閾値Imid以下である場合に、制御ユニット33は、第1検出信号、第2検出信号、及び調光電流Idimに基づいて、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン時間を算出する。そして、制御ユニット33は、第1スイッチ素子Q1のスイッチング動作を複数のチョッピング周期に分け、調光電流Idim及び所定の電流閾値Imidに基づいて、少なくとも1つのチョッピング周期におけるパルス比を算出する。それにより、上記制御ユニット33は、オン時間及び少なくとも1つのチョッピング周期におけるパルス比に基づいて、第2設定を定義する。そして、制御ユニット33は、上記第1設定又は上記第2設定を受信し、上記第1設定又は上記第2設定に基づいて、第1スイッチ素子Q1のオン・オフ状態を制御する。制御ユニット33は、初期制御信号を変化させることにより、オン状態の第1スイッチ素子Q1に対応するパルス幅を調整することができ、若しくは、初期制御信号を変化させることにより、オン状態の第1スイッチ素子Q1に対応するパルス数を増加又は減少させる。それにより、対応する実際の制御信号S2を生成して、ローサイド駆動ユニット4に送信する。
【0029】
制御ユニット33の回路及び動作は、
図2に示す制御ユニット5に類似する。同様に、この実施形態における制御ユニット33の演算ユニットは、記憶ユニットから調光電流Idimを読み出し、調光電流Idimを所定の電流閾値Imidと比較する。調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きい場合に、演算ユニットは、第1検出信号、第2検出信号、及び調光電流Idimに基づいて、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン時間を算出し、該オン時間に基づいて、第1設定を定義する。調光電流Idimが上記所定の電流閾値Imid以下である場合に、演算ユニットは、第1検出信号、第2検出信号、及び調光電流Idimに基づいて、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン時間を算出する。そして、制御ユニットは、第1スイッチ素子Q1のスイッチング動作を複数のチョッピング周期に分け、調光電流Idim及び所定の電流閾値Imidに基づいて、少なくとも1つのチョッピング周期におけるパルス比を算出する。演算ユニットは、オン時間及び少なくとも1つのチョッピング周期におけるパルス比に基づいて、第2設定を定義する。
【0030】
この実施形態における調光駆動回路30は、インダクタ電流検出ユニット3を備えていないため、電力変換ユニット2の第1スイッチ素子Q1の第1導電端子QSは、電力変換ユニット2の負入力端21bに電気的に接続されている。
【0031】
図5に示すように、入力電圧検出ユニット31は、第1抵抗R1及び第2抵抗R2を備える。第1抵抗R1の第1端は、電力変換ユニット2の正入力端21aに電気的に接続され、第1抵抗R1の第2端は、第2抵抗R2の第1端及び制御ユニット33に電気的に接続されている。第2抵抗R2の第1端は、上記制御ユニット33にも電気的に接続され、第2抵抗R2の第2端は、接地端子Gに電気的に接続されている。
【0032】
出力電圧検出ユニット32は、第3抵抗R3、第4抵抗R4、及び第2スイッチ素子Q2を備える。第3抵抗R3の第1端は、電力変換ユニット2の正出力端22aに電気的に接続され、第4抵抗R4の第1端は、接地端子Gに電気的に接続され、第4抵抗R4の第2端は、制御ユニット33に電気的に接続されている。第2スイッチ素子Q2は、制御端子B、第3導通端子E、及び第4導通端子Cを備える。第3導通端子Eは、第3抵抗R3の第2端に電気的に接続され、第4導通端子Cは、第4抵抗R4の第2端及び制御ユニット33に電気的に接続され、制御端子B は、電力変換ユニット2の負出力端22bに電気的に接続されている。この実施形態において、第2スイッチ素子Q2 is a バイポーラ接合トランジスタ(BJT)である。即ち、制御端子B はベース、第3導通端子Eはエミッタ、第4導通端子Cはコレクタである。
【0033】
図5に示すように、出力電圧検出ユニット32の第3抵抗R3、第4抵抗R4、及び第2スイッチ素子Q2は、共に分圧器として定義される。即ち、出力電圧Voutを分圧することで、出力電圧Voutを比例的に減少して第2検出信号を生成する。そのため、制御ユニット33が受信した第2検出信号の電圧値は、(Vout-Vbe)×R4/R3である。ただし、該数式において、Vbeは、第2スイッチ素子Q2の順方向バイアス電圧、Voutは、出力電圧、R4は、第4抵抗の抵抗値、R3は、第3抵抗の抵抗値である。同様に、入力電圧検出ユニット31の第1抵抗R1及び第2抵抗R2は、共に別の分圧器として定義される。即ち、入力電圧Vinを分圧することで、入力電圧Vinを比例的に減少して第1検出信号を生成する。
【0034】
図6Aは、
図5に示す調光駆動回路の第1スイッチ素子がオン状態にある状況を示す模式図である。
図6Bは、
図5に示す調光駆動回路の第1スイッチ素子がオフ状態にある状況を示す模式図である。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る調光駆動回路の関連信号を示す作動タイミング図である。第1スイッチ素子Q1がオン状態である場合に、電力変換ユニット2内の電流は、
図6Aに示すような方向に流れる。即ち、電流は、コンデンサC1、インダクタL1、及び第1スイッチ素子Q1を介して接地端子Gに流れる。この場合に、インダクタL1は充電される。
図7に示すように、時点t0とt1との間に、第1スイッチ素子Q1の制御端子QGの制御電圧Vgateはハイレベル状態である。そのため、第1スイッチ素子Q1はオン状態である。この場合に、インダクタL1が充電されることで、第1インダクタL1のインダクタ電流ILは徐々に増加する。第1インダクタL1のインダクタ電流ILは、下記の数式で表される。
IL
on(t)=(Vin-Vout)* t/L (2)
Ipk=(Vin-Vout)×Ton/L (3)
【0035】
上記数式において、IL
on(t)は、第1スイッチ素子Q1がオン状態である時の、第1インダクタL1を流れるインダクタ電流の時間関数、Ipkは、時点t1での第1インダクタL1の電流値、Vinは、入力電圧の電圧値、Voutは、出力電圧の電圧値、T
onは、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン時間、Lは、第1インダクタL1のインダクタンス値である。
【0036】
第1スイッチ素子Q1がオフ状態である場合に、第1インダクタL1が放電し、上記電力変換ユニット2内の電流は
図6Bに示すような方向に流れる。即ち、電流は、第1インダクタL1からダイオードD1の陽極及びダイオードD1の陰極を介してコンデンサC1に流れる。
図7に示すように、時点t1とt2との間に、第1スイッチ素子Q1の制御端子QGの制御電圧Vgate は、ローレベル状態である。そのため、第1スイッチ素子Q1はオフ状態である。この場合に、第1インダクタL1が放電することで、第1インダクタL1のインダクタ電流ILは徐々に減少する。第1インダクタL1のインダクタ電流ILは、下記の数式で表される。
IL
off(t)=Ipk-Vout*t/L (4)
IL
T_off=Ipk-Vout×T
off/L (5)
【0037】
上記数式において、IL
off(t)は、第1スイッチ素子Q1がオフ状態である時の、第1インダクタL1を流れる電流の時間関数、IL
T_offは、時点t1での第1インダクタL1の電流値、T
off は、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオフ時間である。電力変換ユニット2が不連続電流モードで動作する場合に、IL
T_off = 0である。その結果、下記の式が得られる。
【0038】
上記数式において、IL
avgは、スイッチング周期において第1インダクタL1を流れる平均電流、fsは、パルス周波数、Ioutは、電力変換ユニット2の出力電流である。
【0039】
上記数式(6)において、インダクタL1のインダクタンス値L及びパルス周波数fsは定数であり、入力電圧Vinの電圧値、出力電圧Voutの電圧値、及び第1スイッチ素子Q1のオン時間は変数である。そのため、出力電流Ioutは、入力電圧Vinの電圧値、出力電圧Voutの電圧値、及び第1スイッチ素子Q1のオン時間Tonに関係する。
【0040】
オン時間は、下記の数式により計算される。
【0041】
上記数式において、Idimは、調光信号S1に対応する基準電流、VinADは、第1検出信号、VoutADは、第2検出信号である。また、Idimは変数である。
【0042】
上記数式(7)から分かるように、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン時間は、調光信号S1に対応する調光電流、入力電圧Vin、及び出力電圧Voutにより得られる。入力電圧Vinと出力電圧Voutが定電圧である場合に、電力変換ユニット2からの出力電流はオン時間により決定される。そのため、オン時間が変化しないと、出力電流が変化しない。このような場合において、出力電流は、定電流制御方式で制御される。上記数式(6)分かるように、調光信号S1に対応する調光電流Idimが減少すると、オン時間と出力電流は減少する。そのため、出力電流は、入力電圧Vin、上記出力電圧Vout、及び調光信号S1に対応する調光電流Idimにより決定される。このような場合において、電力変換ユニット2の出力電流を検出することがなく、発光ダイオードの輝度を調整することができる。
【0043】
図8は、
図5に示す調光駆動回路の第1スイッチ素子のオン時間と調光信号に対応する調光電流との関係を示す図である。制御ユニット33の演算ユニットが、記憶ユニットに記憶された調光電流が所定の電流閾値Imidより大きいと判断した場合に、演算ユニットで算出されたオン時間Tonと調光電流Idimとは線形関係にある。即ち、調光信号S1の変化に基づいて、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン時間を調整する。その一方、演算ユニットが、記憶ユニットに記憶された調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下であると判断した場合に、演算ユニットで算出されたオン時間は、固定値であり、所定の電流閾値Imidに対応するオン時間に等しい。
【0044】
図9は、
図5に示す調光駆動回路の第1スイッチ素子のオン時間と出力電流との関係を示す図である。制御ユニット33の演算ユニットが、記憶ユニットに記憶された調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きいと判断した場合に、電力変換ユニット2からの出力電流Ioutと調光電流Idimとは線形関係にある。その一方、演算ユニットが、記憶ユニットに記憶された調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下であると判断した場合に、演算ユニットは、調光信号S1に対応する調光電流Idimに基づいて、パルス比Kを算出する。実際には、パルス比KがIdim/Imidに等しい。
図9に示すように、パルス比Kは、0%〜100%である。一般的に、パルス比が小さくなると、電力変換ユニット2からの出力電流Ioutが減少する。そのため、調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下である場合に、実際の制御信号S2のパルス数を制御することにより、電力変換ユニット2からの出力電流を調光信号S1に適合するように調整する。
【0045】
図10は、調光駆動回路の関連信号を示す作動タイミング図であり、調光信号に対応する調光電流が所定の電流閾値より大きい。調光信号S1に対応する調光電流Idimが所定の電流閾値Imideより大きい場合に、実際の制御信号S2の各パルスの幅は、調光電流Idimの変化によって変化する。例えば、
図10に示すように、基準電流Idimの電流値は、IaからIbに変化し、さらに、IbからIcに変化する(Ia>Ib>Ic>Imid)。その結果、実際の制御信号S2の各パルスの幅(例えば、オン時間Ton)は、調光電流Idimの減少に伴い減少し、それに対応して、第1インダクタL1を流れるインダクタ電流ILと電力変換ユニット2からの出力電流Ioutは減少する。
【0046】
図11は、
図5に示す調光駆動回路の関連信号を示す作動タイミング図であり、調光信号に対応する調光電流が所定の電流閾値以下である。調光信号S1に対応する調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下である場合に、調光電流Idimの変化に応じて、実際の制御信号S2のパルス数をチョップする。
図11に示すように、調光電流Idimが所定の電流閾値Imidに等しい時に、実際の制御信号S2の1つのチョッピング周期におけるパルス数は4である。調光電流Idimが所定の電流閾値の半分(例えば、Idim = Imid/2)である時に、演算ユニットが上記数式(1)により算出した、実際の制御信号S2の1つのチョッピング周期におけるパルス比は50%である。即ち、第2設定に対応するチョップされたパルス数は2である。即ち、第2設定に基づいて、パルスコントローラは、チョッピング周期における特定の時間間隔でハイレベルのチョッピング信号を生成することにより、実際の制御信号S2の2つのパルスを遮蔽する。このようにして、実際の制御信号S2の1つのチョッピング周期におけるパルス数は2である。調光電流Idimが所定の電流閾値Imidに等しい場合に、チョッピング周期の最初の2つのパルスにおける第1インダクタL1のインダクタ電流は、第1インダクタL1の電流に等しい。最後の2つのパルスが遮蔽されるため、チョッピング周期の最後の2つのパルスにおける第1のインダクタL1のインダクタ電流ILはゼロである。この場合には、インダクタ電流ILの平均値は減少し、電力変換ユニット2からの出力電流Ioutは徐々に減少する。以上より分かるように、チョッピング周期におけるパルス数のチョッピング変調により、調光駆動回路は、電力変換ユニット2の出力電流をさらに低減することができる。
【0047】
図12は、
図1に示す調光駆動回路、又は
図5示す調光駆動回路に用いられる制御方法を示すフローチャートである。まず、ステップ80において、複数のパルスからなる初期制御信号を予め定義しておく。該複数のパルスはパルス周波数で生成される。各パルスに対応するスイッチング周期において、第1スイッチ素子Q1はオンする。次に、ステップ81において、電力変換ユニット2の少なくとも1つのパラメータを検出し、その検出結果に基づいて、少なくとも1つの検出信号を生成する。次に、ステップ82において、調光信号S1を受信して処理することにより、対応する調光電流Idimを生成する。次に、ステップ83において、調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きいか否かを判断する。該ステップ83の判断結果が、調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きいと判断した場合に、ステップ84を実行する。ステップ84において、少なくとも1つの検出信号及び第1設定プロセスに基づいて、各スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1の状態情報を確定することにより、第1設定を定義する。該ステップ83の判断結果が、調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下であると判断した場合に、ステップ86を実行する。ステップ86において、少なくとも1つの検出信号及び第2設定プロセスに基づいて、各スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1の状態情報を確定し、第1スイッチ素子Q1のスイッチング動作を複数のチョッピング周期に分け、調光電流Idim及び所定の電流閾値Imidに基づいて、少なくとも1つのチョッピング周期におけるパルス比を算出する。それにより、第2設定を定義する。上記ステップ84又は上記ステップ86の後、ステップ85を実行する。ステップ85において、第1設定又は第2設定に基づいて、初期制御信号の複数のパルスを調整することにより、対応する実際の制御信号S2を生成する。実際の制御信号S2に基づいて、第1スイッチ素子Q1の動作を制御する。それにより、電力変換ユニット2から発光素子に調光信号S1に対応する出力電流を出力して、発光素子の輝度を制御する。
【0048】
一実施形態において、上記制御方法は、
図1の調光駆動回路1に応用される。ステップ81において、パラメータは、インダクタ電流検出ユニット3を流れるインダクタ電流を示し、且つ、少なくとも1つの検出信号は、結合巻線L1aからなる第1検出信号3aと検出抵抗Rからなる第2検出信号3bとを含む。ステップ84又はステップ86において、状態情報は、各スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン状態とオフ状態を示す。第1設定プロセスにより、検出信号群の第1検出信号3aが第1所定値に等しい時に、第1スイッチ素子Q1をオフ状態からオン状態に切り替える一方、検出信号群の第2検出信号3bが第2所定値に等しい時に、第1スイッチ素子Q1をオン状態からオフ状態に切り替える。第2設定プロセスにより、検出信号群の第1検出信号3aが第1所定値に等しい時に、第1スイッチ素子Q1をオフ状態からオン状態に切り替える一方、検出信号群の第2検出信号3bが所定の電流閾値Imidの2倍に等しい時に、第1スイッチ素子Q1をオン状態からオフ状態に切り替える。
【0049】
別の実施形態において、上記制御方法は、
図5の調光駆動回路30に応用される。ステップ81において、パラメータは、入力電圧検出ユニット31で検出された入力電圧Vinの電圧値、及び出力電圧検出ユニット32で検出された出力電圧の電圧値を示す。少なくとも1つの検出信号は、入力電圧検出ユニット31からの第1検出信号と、出力電圧 検出ユニット32からの第2検出信号を含む。ステップ84又はステップ86において、状態情報は、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン時間を示す。第1設定プロセスにより、制御ユニット33は、第1検出信号、第2検出信号、及び調光電流Idimに基づいて、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン時間を算出する。第2設定プロセスにより、制御ユニット33は、第1検出信号、第2検出信号、及び所定の電流閾値Imidに基づいて、スイッチング周期における第1スイッチ素子Q1のオン時間を算出する。
【0050】
いくつかの実施形態において、上記制御方法は、ステップ82とステップ83との間に、ステップ90、91、92をさらに備える。ステップ82の後、調光信号プロセッサ51は、新しい調光信号S1が受信されたか否かを判断し、調光電流Idimを更新するか否かを決定するステップ90を実行する。ステップ90の判定条件を満たすと、ステップ91を実行する。ステップ91において、新しい調光信号S1に対応する更新された調光電流Idimを記憶ユニット52に記憶する。次に、ステップ92において、演算ユニット53は、記憶ユニット52から調光電流Idimを読み出す。次に、ステップ83を実行する。ステップ90の判定条件を満たさないと、ステップ92を直接実行する。
【0051】
図13は、
図12に示す制御方法により調整された調光駆動回路の関連信号を示す例示的なタイミング波形図であり、実際の制御信号のパルスが調整され、調光電流が所定の電流閾値より大きい。
図13に示すように、調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きい。ステップ85において、第1設定に基づいて、実際の制御信号S2の各パルスの幅を調整する。
【0052】
図13の左側に示すように、実際の制御信号S2の各パルスの初期幅がTon1であり、電力変換ユニット2からの出力電流の平均値がIout1である。調光信号S1が変化し、且つ調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きい場合に、
図1の調光駆動回路1の制御ユニット5、又は
図5の上記調光駆動回路30の制御ユニット33は、第1設定に基づいて、パルス幅をΔTonで増加又は減少させる。ΔTonに対応する電流変化はΔIoutである。本発明の上記制御方法によれば、実際の制御信号S2のパルス幅は、ΔTonで増加又は減少する。そのため、電力変換ユニット2の出力電流は、Iout1からIout1+ΔIout又はIout1-ΔIoutに変化する。
【0053】
図14は、
図12に示す制御方法により調整された調光駆動回路の関連信号を示す別の例示的なタイミング波形図であり、実際の制御信号のパルスが調整され、調光電流が所定の電流閾値より大きい。
図14に示すように、調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きい。電力変換ユニット2からの出力電流の変化率を低減するために、実際の制御信号S2の初期パルスを複数の調整周期に再分配する。ステップ85において、第1設定に基づいて、実際の制御信号S2の各調整周期における1つのパルスの幅、又はいくつかのパルスの幅を調整する。それにより、修正された実際の制御信号S2に基づいて、電力変換ユニット2からの出力電流の変化を低減させる。
【0054】
図14の左側に示すように、実際の制御信号S2の各パルスの所期幅はTon1であり、電力変換ユニット2からの出力電流の平均値はIout1である。調光信号S1が変化し、且つ調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きい場合に、調光駆動回路の制御ユニットは、ΔTonでパルス幅を増加又は減少させる。ΔTonに対応する電流変化は、ΔIoutである。本発明の上記制御方法によれば、実際の制御信号S2の初期幅パルスを複数の調整周期に再分配する。例えば、各調整周期は4つのパルスを含む。実際の制御信号S2の各調整周期における1つのパルス、又はいくつかのパルスの幅は、ΔTonで増加又は減少する。それにより、1つの調整周期におけるパルスの変化の平均値は、(4Ton1+ΔTon)/4であり、即ち、Ton1+1/4ΔTonである。それにより、電力変換ユニット2からの出力電流は、Iout1からIout1+ΔIout/4又はIout1-ΔIout/4に変化する。
図13に比べると、
図14の上記制御方法は、調光電流Idimが所定の電流閾値Imidより大きい場合に、電力変換ユニット2からの出力電流の変化率を低減させることができる。
【0055】
図15は、
図12に示す制御方法により調整された調光駆動回路の関連信号を示す例示的なタイミング波形図であり、実際の制御信号のパルスが調整され、調光電流が所定の電流閾値以下である。
図15に示すように、調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下である。調光電流Idimが変化すると、上記第2設定に基づいて、各チョッピング周期における実際の制御信号S2のパルス数が変化する。ステップ85において、第2設定に基づいて、各チョッピング周期における実際の制御信号S2のパルス数を調整する。
【0056】
図15に示すように、各チョッピング周期における実際の制御信号S2の初期パルス数は4であり、電力変換ユニット2からの出力電流の平均値はIout1である。調光信号S1が変化し且つ調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下である場合に、
図1の調光駆動回路1の制御ユニット5、又は
図5の調光駆動回路30の制御ユニット33は、第2設定に基づいて、1つのパルスを増加又は減少させる。1つのパルスの変化に対応する電流変化はΔIoutである。本発明の上記制御方法によれば、各チョッピング周期における実際の制御信号S2のパルス数は、1つ増加又は減少する。それにより、電力変換ユニット2からの出力電流は、Iout1からIout1+ΔIout又はIout1-ΔIoutに変化する。
【0057】
図16は、
図12に示す制御方法により調整された調光駆動回路の関連信号を示す別の例示的なタイミング波形図であり、実際の制御信号のパルスが調整され、調光電流が所定の電流閾値以下である。
図16に示すように、調光電流Idimは上記所定の電流閾値Imid以下である。電力変換ユニット2からの出力電流の変化率を低減させるために、実際の制御信号S2の初期パルスを複数の調整周期に再分配する。調整周期は、複数のチョッピング周期を含み、例えば、1つの調整周期におけるチョッピング周期の数はnである。第2設定に基づいて、各調整周期におけるチョッピング周期のパルス数を調整する。例えば、調整周期における1つのチョッピング周期のパルス数をmで増加又は減少させ、又は調整周期におけるいくつかのチョッピング周期のパルス数をmで増加又は減少させる。それにより、電力変換ユニット2からの出力電流は、Iout1から(n×Iout1+m×ΔIout)/n又は(n×Iout1-m×ΔIout)/nに変化する。即ち、出力電流はIout1+m×ΔIout/n又はIout1-m×ΔIout/nに変化する。
【0058】
図16に示すように、各チョッピング周期における実際の制御信号S2の初期パルス数は4であり、各調整周期は、2つのチョッピング周期を含み、電力変換ユニット2からの出力電流の平均値はIout1である。調光信号S1が変化し且つ調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下である場合に、
図1の調光駆動回路1の制御ユニット5、又は
図5の調光駆動回路30の制御ユニット33は、第2設定に基づいて、1つのパルスを増加又は減少させる。1つのパルスの変化に対応する電流変化はΔIoutである。本発明の上記制御方法によれば、調整周期の各チョッピング周期における実際の制御信号S2のパルス数は、1つ増加又は減少する。それにより、電力変換ユニット2からの出力電流は、Iout1から(Iout1+Iout1+ΔIout)/2、又は(Iout1+ Iout1-ΔIout)/2に変化する。即ち、出力電流は、Iout1+ΔIout/2、又はIout1-ΔIout/2に変化する。
図15に比べると、
図16の制御方法は、調光電流Idimが所定の電流閾値Imid以下である場合に、電力変換ユニット2からの出力電流の変化率を低減することができる。
【0059】
上記の説明から、本発明は、調光駆動回路及び制御方法を提供する。調光駆動回路は、インダクタ電流検出ユニットにより、電力変換ユニットのパラメータを検出する。或いは、調光駆動回路は、入力電圧検出ユニット及び出力電圧検出ユニットにより、電力変換ユニットのパラメータを検出する。また、デジタル制御方式により、パルス幅とパルス数を調整する。該調光駆動回路は、電力変換ユニットからの出力電流の精度を向上させることができる。調光信号に基づいて、電力変換ユニットからの出力電流を正確に調整することができるため、調光範囲は広くなる。
【0060】
本開示は、現在最も実用的で好ましい実施形態であると考えられるものの観点から説明されているが、本開示が、開示されている実施形態に限定される必要はないことを理解されたい。逆に、添付の請求項の精神及び範囲内に含まれる、様々な改変及び類似の構成をカバーすることが意図され、添付の請求項は、当該改変及び類似の構造の全てを包含するように最も広い解釈に従うべきである。