特許第6483807号(P6483807)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6483807デュアル接続性をサポートする二次ネットワーク・ノードにおける特殊セル選択
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6483807
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】デュアル接続性をサポートする二次ネットワーク・ノードにおける特殊セル選択
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/32 20090101AFI20190304BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20190304BHJP
   H04W 92/20 20090101ALI20190304BHJP
   H04W 36/04 20090101ALI20190304BHJP
【FI】
   H04W16/32
   H04W72/04 111
   H04W92/20
   H04W36/04
   H04W72/04 136
【請求項の数】15
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-506715(P2017-506715)
(86)(22)【出願日】2015年7月13日
(65)【公表番号】特表2017-522830(P2017-522830A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(86)【国際出願番号】EP2015065954
(87)【国際公開番号】WO2016020146
(87)【国際公開日】20160211
【審査請求日】2017年4月5日
(31)【優先権主張番号】14306243.8
(32)【優先日】2014年8月6日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120363
【弁理士】
【氏名又は名称】久保田 智樹
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(72)【発明者】
【氏名】ウォラル,チャンドリカ
(72)【発明者】
【氏名】パラット,スディープ
【審査官】 小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0192775(US,A1)
【文献】 NEC,Scell change in dual connectivity[online], 3GPP TSG-RAN WG2♯85 R2-140512,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_85/Docs/R2-140512.zip>,2014年 2月14日
【文献】 CATT,SCG Cell Management[online], 3GPP TSG-RAN WG2♯86 R2-142381,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_86/Docs/R2-142381.zip>,2014年 5月23日
【文献】 Samsung,Report on [85#21][LTE/DC] Basic signalling flows (Samsung)[online], 3GPP TSG-RAN WG2♯85bis R2-141465,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_85bis/Docs/R2-141465.zip>,2014年 4月 4日
【文献】 Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Discussion on PSCell change[online], 3GPP TSG-RAN WG2#87 R2-143641,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_87/Docs/R2-143641.zip>,2014年 8月22日
【文献】 Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,System Information update in dual connectivity[online], 3GPP TSG-RAN WG2#87 R2-143643,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_87/Docs/R2-143643.zip>,2014年 8月22日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24−7/26
H04W4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器が、マスタ・ネットワーク・ノード(20)および二次ネットワーク・ノード(30)と通信することができるように、デュアル接続性をサポートするワイヤレス通信ネットワーク内の二次ネットワーク・ノード(30)において実行される方法であって、前記二次ネットワーク・ノード(30)は、複数のセルをサポートしており、前記方法は、
前記二次ネットワーク・ノード(30)において、特殊セルが所定の機能を提供するように、前記ユーザ機器についての前記特殊セルとして前記複数のセルのうちの1つの構成が、前記複数のセルのうちの別の1つに対して転送されるべきであると決定するステップと、
前記決定するステップに応じて、特殊セルにおける変更についての要求を前記マスタ・ネットワーク・ノード(20)に向かって送信するステップと、
前記マスタ・ネットワーク・ノード(20)から、二次ネットワーク・ノード修正要求または二次ネットワーク・ノード追加要求のうちの一方を受信するステップと、
を含
前記送信するステップは、前記変更についての要求において、少なくとも1つの候補セルのリストを送信するステップを含む、
方法。
【請求項2】
前記複数のセルのうちのどれが、特殊セルとして使用するために適切な候補セルになるかを決定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記変更要求は、前記セルのうちの少なくともいくつかについての測定情報についての要求をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のセルのうちの少なくともいくつかについての測定情報についての要求を前記ネットワーク・ノードに向かって送信するステップをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記マスタ・ネットワーク・ノード(20)から前記測定情報を受信するステップと、
前記受信された測定情報に基づいて、前記セルのうちの1つを新しい特殊セルとして選択するステップと、
前記選択を前記マスタ・ネットワーク・ノード(20)に向かって送信するステップと、
をさらに含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記選択は、前記二次ネットワーク・ノードにおける前記特殊セルにおける変更についての標識として送信され、また二次ネットワーク・ノード修正要求の一部分として送信される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記測定情報は、二次ネットワーク・ノード修正要求の一部分として前記マスタ・ネットワーク・ノード(20)から受信され、前記選択は、前記二次ネットワーク・ノード(30)における前記特殊セルにおける変更についての標識として送信され、また前記二次ネットワーク・ノード修正要求に対する肯定応答の一部分として送信される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記マスタ・ネットワーク・ノード(20)から二次ネットワーク・ノード追加要求を受信するステップであって、前記二次ネットワーク・ノード追加要求は、少なくとも1つのセルをサポートし、前記少なくとも1つのセルのうちの1つを新しい特殊セルとして指定する前記二次ネットワーク・ノード(30)の追加を要求する、受信するステップと、
前記マスタ・ネットワーク・ノード(20)に対して、前記追加要求に対する肯定応答の一部分として前記二次ネットワーク・ノード(30)における前記特殊セルにおける変更についての標識を送信し、前記二次ネットワーク・ノードから前記ユーザ機器に関連したベアラを送信すること、または削除することをしないステップと、
をさらに含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
特殊セルとしてのセルの構成が、前記複数のセルのうちの別の1つに対して転送されるべきであると決定する前記ステップは、
前記特殊セルに対する大量のローディングを決定するステップと、
前記マスタ・ネットワーク・ノードから要求を受信するステップと、
前記マスタ・ネットワーク・ノードから受信される測定情報から前記特殊セルについての低いチャネル品質を決定するステップと、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
ユーザ機器が、マスタ・ネットワーク・ノードおよび二次ネットワーク・ノードと通信することができるように、デュアル接続性をサポートするワイヤレス通信ネットワーク内のマスタ・ネットワーク・ノード(20)において実行される方法であって、前記二次ネットワーク・ノードは、複数のセルをサポートしており、前記方法は、
特殊セルが所定の機能を提供するように特殊セルとして前記二次ネットワーク・ノードによってサポートされるセルの構成が、前記複数のセルのうちの別の1つに対して転送されるべきであることを示す変更要求を前記マスタ・ネットワーク・ノード(20)において受信するステップと、
前記変更要求に応じて、前記二次ネットワーク・ノードに対して、二次ネットワーク・ノード修正要求または二次ネットワーク・ノード追加要求のうちの一方を送信するステップと、
無線リソース接続再構成要求を前記ユーザ機器に対して送信するステップと、
前記二次ネットワーク・ノードに対して、いつ再構成プロセスが完了するかを示すステップと、
を含
前記受信するステップは、前記変更要求において、少なくとも1つの候補セルのリストを受信するステップを含む、
方法。
【請求項11】
前記無線リソース接続再構成要求を前記ユーザ機器に対して送信するステップに先立って、前記二次ネットワーク・ノードにおいて前記特殊セルとして指定されるセルにおける変更を示す無線リソース構成情報を前記マスタ・ネットワーク・ノードにおいて受信するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記無線リソース接続再構成要求は、
前記二次ネットワーク・ノードの解放および追加を要求する解放要求および追加要求であって、前記追加要求は、新しい特殊セルを識別するパラメータを含む、解放要求および追加要求と、
前記二次ネットワーク・ノードに関連したパラメータを修正するための二次ネットワーク・ノード修正要求であって、前記修正要求は、新しい特殊セルを識別するパラメータを含む、二次ネットワーク・ノード修正要求と、
のうちの一方を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
コンピュータによって実行されるときに、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法を実行するように前記コンピュータを制御するように動作可能な、コンピュータ・プログラム。
【請求項14】
ユーザ機器(50)が、マスタ・ネットワーク・ノード(20)および二次ネットワーク・ノード(30)と通信することができるように、デュアル接続性をサポートするワイヤレス通信ネットワーク内の二次ネットワーク・ノード(30)として使用するためのネットワーク・ノードであって、前記ネットワーク・ノードは、複数のセルをサポートするように動作可能であり、前記ネットワーク・ノードは、
特殊セルが所定の機能を提供するように、前記ユーザ機器についての前記特殊セルとして前記複数のセルのうちの1つの構成が、前記複数のセルうちの別の1つに対して転送されるべきであると決定するように動作可能な決定ロジックと、
前記決定ロジックが、前記特殊セルが変更されるべきであると決定することに応じて、前記マスタ・ネットワーク・ノードに向かって特殊セルにおける変更についての要求を送信し、前記マスタ・ネットワーク・ノードから、二次ネットワーク・ノード修正要求または二次ネットワーク・ノード追加要求のうちの一方を受信するように動作可能な通信ロジックと、
を備え、
前記通信ロジックは、前記変更についての要求において、少なくとも1つの候補セルのリストを送信するように更に動作可能である、
ネットワーク・ノード。
【請求項15】
ユーザ機器(50)が、マスタ・ネットワーク・ノード(20)および二次ネットワーク・ノード(30)と通信することができるように、デュアル接続性をサポートするワイヤレス通信ネットワーク内のマスタ・ネットワーク・ノード(20)として使用するためのネットワーク・ノードであって、前記二次ネットワーク・ノードは、複数のセルをサポートしており、前記ネットワーク・ノードは、
特殊セルが、所定の機能を制御するように前記特殊セルとして前記二次ネットワーク・ノードによってサポートされるセルの構成が、前記複数のセルのうちの別の1つに対して転送されるべきであることを示す変更要求を受信するように動作可能な受信ロジックと、
前記変更要求に応じて、前記二次ネットワーク・ノードに対して、二次ネットワーク・ノード修正要求と、二次ネットワーク・ノード追加要求とのうちの一方を送信するように動作可能な送信ロジックと、
を備えており、
前記受信ロジックは、前記二次ネットワーク・ノードにおける前記特殊セルとして構成されるセルにおける変更を示す無線リソース構成情報を受信するように動作可能であり、
前記送信ロジックは、前記無線リソース構成情報の受信に応じて、無線リソース接続再構成要求を前記ユーザ機器に対して送信し、前記二次ネットワーク・ノードに対して、いつ再構成プロセスが完了するかを示すように動作可能であ
前記受信ロジックは、前記変更要求において、少なくとも1つの候補セルのリストを受信するように更に動作可能である、
ネットワーク・ノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、ワイヤレス通信ネットワークに関し、詳細には、ユーザ機器がマスタ・ネットワーク・ノードと二次ネットワーク・ノードと同時に通信することができるというデュアル接続性をサポートするワイヤレス通信ネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザ機器が、複数のネットワーク・ノードによって提供される無線リソースを消費することができるというデュアル接続性が、知られている。ネットワーク・ノードのうちの1つは、マスタ・ネットワーク・ノードとして機能し、また、システム情報を送信し、接続性を取り扱い、ユーザ機器を用いてRRC無線リソース構成シグナリングを実行する制御プレーンシグナリングと一緒にデータ・プレーンシグナリングを実行する。その他のネットワーク・ノードは、二次ネットワーク・ノードであり、データ・プレーンにおいてユーザ機器と通信し、これを行うために必要とされる構成情報を、おそらくはバックホール・リンクを経由してマスタ・ネットワーク・ノードから受信する。このバックホール通信リンクは、それに関連するレーテンシーを有しており、それゆえに、肯定応答メッセージなど、データ送信に関連した制御シグナリングは、二次ネットワーク・ノード自体により、および二次ネットワーク・ノード自体に対して、直接送信されることが好ましい。したがって、これらの制御メッセージがユーザ機器から二次ネットワーク・ノードに対して直接送信されることを可能にする二次ネットワーク・ノードに対して、追加のPUCCH物理アップリンク制御チャネルが提供され得る。
【0003】
二次ネットワーク・ノードが、いくつかのセルをサポートするいくつかのキャリアを有する場合には、この二次ネットワーク・ノードが通信しているUEについて、特定のセルが、このUEとの通信のためにPUCCHを受信するように構成され得る。この制御チャネルを受信するように構成されたセルは、特殊セルと名付けられる。特殊セルからの信号品質が低下するという問題が、発生する可能性がある。
【0004】
二次ネットワーク・ノードとの進行中のUE通信を不当に中断することなしに、二次ネットワーク・ノードにおいて、特殊セルとして構成されているセルを変更することができることが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様は、ユーザ機器が、マスタ・ネットワーク・ノード、および二次ネットワーク・ノードと通信することができるように、デュアル接続性をサポートするワイヤレス通信ネットワーク内の二次ネットワーク・ノードにおいて実行される方法であって、前記二次ネットワーク・ノードは、複数のセルをサポートしており、前記方法は、前記二次ネットワーク・ノードにおいて、特殊セルが所定の機能を提供するように、前記ユーザ機器についての前記特殊セルとして前記二次ネットワーク・ノードによってサポートされるセルの構成が、前記複数のセルのうちの別の1つに対して転送されるべきであると決定するステップと、前記決定するステップに応じて、特殊セルにおける変更についての要求を前記マスタ・ネットワーク・ノードに向かって送信するステップとを含む方法を提供している。
【0006】
本発明は、二次ネットワーク・ノードによってサポートされるセルのうちの別のものが、ユーザ機器についての特殊セルになるように、特殊セル機能を提供されたセルを変更することが望ましいという状況が存在する可能性があることを認識している。本発明は、二次ネットワーク・ノードが、異なるセルのチャネル品質について制限された可視性を有すること、または可視性を有しないことがあり得るため、新しい特殊セルとして使用するためにどのセルを選択するかという問題が発生することも認識している。さらに、二次ネットワーク・ノードではなく、マスタ・ネットワーク・ノードが、ユーザ機器との接続の測定を制御しており、そのため、二次ネットワーク・ノードはそれ自体、マスタ・ネットワーク・ノードと通信することなしに、そのような変更を制御することができない。
【0007】
現在では、異なるセルのチャネル信号品質レベルに関する情報を獲得するために、また接続の構成情報をアップデートするために、使用され得る二次ネットワーク・ノード変更プロシージャが存在している。しかしながら、このプロシージャは、ユーザ・プレーンの中断をもたらし、またマスタ・ネットワーク・ノードの制御下にある。
【0008】
これらの問題は、それが特殊セルにおける変更があるべきであると決定するときに二次ネットワーク・ノードにより、マスタ・ネットワーク・ノードに対して送信される特殊セル変更要求の導入により、本発明によって対処されてきている。本発明は、マスタ・ネットワーク・ノードが、ユーザ機器との接続の構成を制御するだけでなく、チャネル品質に関するユーザ機器からの測定情報を受信することもあることを認識している。したがって、この追加の要求を提供することにより、測定情報に対するアクセス権と、ネットワーク・ノードとのユーザ機器の接続の構成の制御とを有するマスタ・ネットワーク・ノードは、現在の特殊セルを変更する要件について通知され、またそれに応じて動作することができる。
【0009】
いくつかの実施形態においては、本方法は、前記複数のセルのうちのどれが、特殊セルとして使用するための適切な候補セルになるかを決定するステップと、前記変更要求において、少なくとも1つの候補セルについてのリストを送信するステップとをさらに含む。
【0010】
いくつかの場合には、二次ネットワーク・ノードが、それがサポートする複数のセルのうちのどれが、ユーザ機器との通信のための特殊セルとして使用するための適切な候補セルになるかを決定し、変更要求によりこれらの候補セルのリストを送信することが望ましいこともある。
【0011】
いくつかの実施形態においては、前記変更要求は、前記セルのうちの少なくともいくつかについての測定情報についての要求をさらに含んでいる。
【0012】
上記で指摘しているように、これに関する測定情報が、マスタ・ネットワーク・ノードにおいてユーザ機器から受信されるので、二次ネットワーク・ノードは、それがサポートする様々なセルのチャネルのチャネル品質についての限られた可視性を有していることもあり、または実際には可視性がないこともある。特殊セルとしてどのセルを使用すべきかを決定するときに、この情報は、必要とされ、またそのようなものとして二次ネットワーク・ノードが、この決定を行う場合に、二次ネットワーク・ノードは、それが賢明な決定を行うべきである場合には、この情報を必要とするであろう。したがって、二次ネットワーク・ノードは、それらのセルのうちの少なくともいくつかについてのネットワーク・ノードに測定情報を要求することができる。二次ネットワーク・ノードが、変更要求において候補セルのリストを送信してきた場合には、二次ネットワーク・ノードは、これらのセルについての測定情報を要求することができる。なぜなら、これらは、二次ネットワーク・ノードが考慮しているセルであるからである。他の実施形態においては、二次ネットワーク・ノードは、セルのすべてについての測定情報を受信してもよい。
【0013】
測定情報についての要求は、変更要求と共に送信されることもあるが、いくつかの実施形態においては、それは、他の時に、おそらく定期的に送信され、またこの場合には、要求される情報は、それらのセルのうちのすべてのため、またはそれらのセルのサブセットのためでもあり、あるいは要求される情報は、変更要求が差し迫っている、または予期される場合の候補セルのためである可能性がある。そのような場合には、そこでは二次ネットワーク・ノードは、変更要求を送信する前に、測定情報を有しており、次いで、いくつかの実施形態においては、二次ネットワーク・ノードは、変更要求を用いて、好ましい特殊セルを示すことができる。
【0014】
これに関して、測定情報は、そのネットワーク・ノードによってサポートされるセルからの二次ネットワーク・ノードからユーザ機器が受信する信号品質に関する、ユーザ機器において測定される情報とすることができる。
【0015】
いくつかの実施形態においては、本方法は、前記マスタ・ネットワーク・ノードから前記測定情報を受信するステップと、前記受信された測定情報に基づいて、前記セルのうちの1つを新しい特殊セルとして選択するステップと、前記選択を前記マスタ・ネットワーク・ノードに向かって送信するステップとをさらに含む。
【0016】
いくつかの場合には、新しい特殊セルの選択は、二次ネットワーク・ノードが、マスタ・ネットワーク・ノードから受信する測定情報に応じて、二次ネットワーク・ノードの上で実行される。ひとたび二次ネットワーク・ノードがこの選択を行った後に、二次ネットワーク・ノードは、マスタ・ネットワーク・ノードが、ユーザ機器との接続の構成を制御するので、選択をマスタ・ネットワーク・ノードに対して送信する。このようにして、二次ネットワーク・ノードは、変更プロセスを制御しており、また好ましい特殊セルを選択することができる。二次ネットワーク・ノードが、異なるベンダによっておそらく供給される、知られていない特性を有する、知られていないマスタ・ネットワーク・ノードと通信している場合に、これは、有利である可能性がある。
【0017】
特殊セル選択は、二次ネットワーク・ノード修正要求の一部分として送信されることもある。いくつかの実施形態においては、マスタ・ネットワーク・ノードは、変更要求に応じて測定情報を送信することができ、また二次ネットワーク・ノードは、この情報を使用して特殊セルを選択し、また特殊セル修正要求の一部分としてその選択を送信することができる。そのような要求は、二次ネットワーク・ノード修正プロシージャをトリガする。これに関しては、特殊セルにおける選択された変更は、修正要求内で送信される、特殊セルにおける変更を示すリソース再構成チャネル・コンテナの一部分として、二次ネットワーク・ノードによって送信されることもある。このようにして修正プロシージャを使用することは、ユーザ機器が、マスタ・ネットワーク・ノードを経由して、どのセルが、新しい特殊セルであるかについて、またアップリンク制御チャネルなど、このセルによってサポートされる機能が、どこに位置しているかを含めて、このセルについての構成情報について、通知されることを可能にする。
【0018】
いくつかの実施形態においては、前記測定情報は、二次ネットワーク・ノード修正要求の一部分として前記マスタ・ネットワーク・ノードから受信され、前記選択は、前記二次ネットワーク・ノードにおける前記特殊セルにおける変更についての標識として送信され、また前記二次ネットワーク・ノード修正要求に対する肯定応答の一部分として送信される。
【0019】
いくつかの場合には、特殊セル変更要求は、マスタ・ネットワーク・ノードによって起動される二次ネットワーク・ノード修正プロシージャをトリガすることができ、またこの場合には、測定情報は、このノードによって送信される二次ネットワーク・ノード修正要求の一部分としてマスタ・ネットワーク・ノードから受信されることもある。この場合には、特殊セルの選択は、二次ネットワーク・ノード修正要求に対する肯定応答の一部分として送信される。この場合にも、これは、RRCコンテナにおいて提供されることもあり、したがって、マスタ・ネットワーク・ノードによって使用されて、ユーザ機器との接続を再構成することができる。
【0020】
いくつかの実施形態においては、本方法は、前記ネットワーク・ノードから二次ネットワーク・ノード追加要求を受信するステップであって、前記二次ネットワーク・ノード追加は、少なくとも1つのセルをサポートし、前記少なくとも1つのセルのうちの1つを前記特殊セルとして指定する前記二次ネットワーク・ノードの追加を要求する、受信するステップをさらに含む。
【0021】
いくつかの場合には、ネットワーク・ノード修正プロシージャをトリガするのではなくて、変更要求の受信は、ネットワーク・ノード追加プロシージャを開始するようにマスタ・ネットワーク・ノードをトリガすることができる。これに関して、人が、二次ネットワーク・ノードがマスタ・ネットワーク・ノードから測定情報を受信し、またそれらのセルのうちの1つを特殊セルとして選択し、またこの選択をマスタ・ネットワーク・ノードに対して送信するという一実施形態を有する場合に、このポイントにおいて、マスタ・ネットワーク・ノードは、二次ネットワーク・ノード追加プロシージャ、または二次ネットワーク・ノード修正プロシージャのいずれかをトリガすることを選択することができる。二次ネットワーク・ノード追加プロシージャの場合に、次いで、二次ネットワーク・ノードが解放要求および追加要求を受信し、またそれがサポートする1つまたは複数のセルの上で情報を用いて応答し、これらのうちの1つは、新しい特殊セルとして指定されるであろう。マスタ・ネットワーク・ノードは、特殊セルを選択してきている可能性があり、あるいはマスタ・ネットワーク・ノードは、変更要求を用いて、またはユーザ機器測定情報の送信を含む以下の何らかの他のシグナリングを用いてのいずれかで、二次ネットワーク・ノードから選択を受信してきている可能性がある。これに関して、二次ネットワーク・ノードは、この追加要求が、それが既に構成されているユーザ機器のためであることを知ることになり、そのようにして二次ネットワーク・ノードは、そのユーザ機器と通信するベアラを保持することになり、またデータ・プレーン接続は、失われないことになるが、しかしながら、二次ネットワーク・ノードは、新しい特殊セルの機能をそのセルに対して転送するであろう。二次ネットワーク・ノードはまた、追加要求肯定応答においてマスタ・ネットワーク・ノードに対してそのセルに関する構成情報を送信するであろう。
【0022】
いくつかの場合には、追加要求によって指定される特殊セルは、二次ネットワーク・ノードによって選択されてきているが、他の場合には、特殊セルは、マスタ・ネットワーク・ノードによって選択されてきている。マスタ・ネットワーク・ノードがセルを選択してきている場合に、マスタ・ネットワーク・ノードは、特殊セル変更要求を提供されてきている候補セルのリストから、またおそらくマスタ・ネットワーク・ノードがアクセス権を有するユーザ機器からの測定情報を調べることにより、そのように行ってきている可能性がある。いずれの場合においても、追加プロシージャはトリガされ、また二次ネットワーク・ノードは、新しい特殊セルとして、二次ネットワーク・ノードによってサポートされるそれらのセルのうちの1つを示す追加要求を受信する。
【0023】
いくつかの実施形態においては、本方法は、前記マスタ・ネットワーク・ノードに対して前記追加要求に対する肯定応答の一部分として前記二次ネットワーク・ノードにおける前記特殊セルにおける変更についての標識を送信するステップをさらに含んでいる。
【0024】
追加要求は肯定応答され、またこの肯定応答の一部分として、二次ネットワーク・ノードにおける特殊セルの変更における標識が、提供される。これは、おそらくこの情報を提供するRRCコンテナの形態における、このセルについての構成情報の形態をとることができる。
【0025】
いくつかの実施形態においては、前記二次ネットワーク・ノードにおける前記特殊セルにおける変更についての標識を送信するステップに追加して、前記二次ネットワーク・ノードは、二次ネットワーク・ノードからユーザ機器に関連したベアラを転送または削除することはない。
【0026】
一般に、解放要求によって先行される、ネットワーク・ノードにおける追加要求の受信は、ネットワーク・ノードからのベアラの転送/削除、および経路スイッチに関連したシグナリング、またはこれらの変更プロシージャに関連するデータ転送をトリガする。しかしながら、追加要求が、それらのプロシージャが実行されるべきでないことを明示的に示すという理由、または二次ネットワーク・ノードが、二次ネットワーク・ノードは追加要求に関連したユーザ機器のために既に構成されていると決定するという理由のいずれかで、二次ネットワーク・ノードは、追加要求に応じてこれらのプロシージャを実行しないように構成されている。
【0027】
いくつかの実施形態においては、前記複数のセルは、二次ネットワーク・ノードによってサポートされ、UEについて構成された少なくとも1つのセルを含む特殊セル・グループを含んでおり、前記特殊セルは、セル・グループの前記グループからの前記セルのうちの1つを備えている。
【0028】
二次ネットワーク・ノードによってサポートされる1つまたは複数のセルは、UEについて構成され、SCGセルと名付けられ得る。特殊セルは、これらのセルのうちの1つとするべきであり、1つしか存在しない場合には、このセルが特殊セルとなるべきである。しかしながら、複数存在する場合には、特殊セルは、1つのSCGセルから別のSCGセルへと変更され得る。
【0029】
いくつかの実施形態においては、特殊セルとしてのセルの構成が、前記複数のセルのうちの別の1つに対して転送されるべきであると決定する前記ステップは、前記特殊セルに対する大量のローディングを決定するステップと、前記マスタ・ネットワーク・ノードから要求を受信するステップと、前記マスタ・ネットワーク・ノードから受信される測定情報から前記特殊セルについての低いチャネル品質を決定するステップとのうちの少なくとも1つを含む。
【0030】
何故二次ネットワーク・ノードは特殊セルが変更されるべきであると決定することができるか、という点についての様々な理由が存在する。これらは、その特定の特殊セルに対する大量のローディング、マスタ・ネットワーク・ノードから要求を受信すること、または特殊セルについての低いチャネル品質を決定することを含むことができる。後者は、一般に、マスタ・ネットワーク・ノードから受信される測定情報から行われるであろう。
【0031】
本発明の第2の態様は、ユーザ機器が、マスタ・ネットワーク・ノードおよび二次ネットワーク・ノードと通信することができるように、デュアル接続性をサポートするワイヤレス通信ネットワーク内のマスタ・ネットワーク・ノードにおいて実行される方法であって、前記二次ネットワーク・ノードは、複数のセルをサポートしており、前記方法は、特殊セルが所定の機能を提供するように特殊セルとして前記二次ネットワーク・ノードによってサポートされるセルの構成が、前記複数のセルのうちの別の1つに対して転送されるべきであることを示す変更要求を前記マスタ・ネットワーク・ノードにおいて受信するステップと、前記変更要求に応じて、前記二次ネットワーク・ノードに対して、二次ネットワーク・ノード修正要求または二次ネットワーク・ノード追加要求のうちの一方を送信するステップと、無線リソース接続再構成要求を前記ユーザ機器に対して送信するステップと、前記二次ネットワーク・ノードに対して、いつ再構成プロセスが完了するかを示すステップとを含む方法を提供する。
【0032】
デュアル接続性を用いて動作するマスタ・ネットワーク・ノードは、ユーザ機器との接続を制御し、マスタ・ネットワーク・ノードが、特殊セルにおける変更を示す変更要求を二次ネットワーク・ノードから受信する場合、これはそれをトリガして、二次ネットワーク・ノード修正要求または二次ネットワーク追加要求のいずれかを送信することができる。これに関して、いずれかのプロシージャは、特殊セルにおける必要とされる変更を提供することができる。ひとたびそのような要求が送信された後に、特殊セルが変更されてきていることを示すインジケータが、マスタ・ネットワーク・ノードにおいて受信されることになり、またこれは、特殊セルの新しい構成を示すRRC情報の形態である可能性がある。マスタ・ネットワーク・ノードは、次いで、無線リソース接続再構成要求をユーザ機器に対して送信することにより、これについてユーザ機器に通知することになり、またいつこの再構成プロセスが完了するかを二次ネットワーク・ノードに示すことになる。
【0033】
いくつかの実施形態においては、本方法は、前記無線リソース接続再構成要求を前記ユーザ機器に対して送信するステップに先立って、前記二次ネットワーク・ノードにおいて前記特殊セルとして指定されるセルにおける変更を示す無線リソース構成情報を前記マスタ・ネットワーク・ノードにおいて受信するステップをさらに含んでいる。
【0034】
変更についての無線リソース構成情報は、二次ネットワーク・ノードから受信されることもある。これは、追加要求または修正要求の肯定応答を用いて、または変更要求の一部分としてのいずれかにすることができる。
【0035】
いくつかの実施形態においては、前記無線リソース接続再構成要求は、前記二次ネットワーク・ノードの解放および追加を要求する解放要求および追加要求として送信され、前記追加要求は、新しい特殊セルを識別するパラメータを含んでいる。
【0036】
マスタ・ネットワーク・ノードが二次ネットワーク・ノード追加プロシージャをトリガする場合には、無線リソース再接続再構成要求は、解放要求および追加要求として送信される。これに関して、二次ネットワーク・ノードは、それが、ユーザ機器が追加されるための構成情報を有することを認識するので、二次ネットワーク・ノードは、このUEについてのベアラを解放しないが、もっと正確に言えば、追加要求に対する肯定応答を使用して、新しい特殊セルについての構成情報を送信する。このようにして、構成パラメータは、アップデートされ、また新しい特殊セルは、識別される可能性がある。これは、接続性を喪失することなしに、行われる可能性がある。
【0037】
いくつかの実施形態においては、前記無線リソース再構成要求は、前記二次ネットワーク・ノードに関連したパラメータを修正するための二次ネットワーク・ノード修正要求を含んでおり、前記修正要求は、新しい特殊セルを識別するパラメータを含んでいる。
【0038】
マスタ・ネットワーク・ノードがネットワーク・ノード修正プロシージャを選択した場合、マスタ・ネットワーク・ノードは、無線リソース再構成要求を、二次ネットワーク・ノードに関連した修正されたパラメータを含む二次ネットワーク・ノード修正要求として送信し、また新しい特殊セルを識別するパラメータを含むことになり、特殊セルが、接続性を喪失することなしに、アップデートされることを可能にしている。
【0039】
第3の態様は、本発明の第1の態様、または本発明の第2の態様による方法を実行するように、コンピュータを制御するように動作可能なコンピュータ・プログラムを備えている。
【0040】
本発明の第4の態様は、ユーザ機器が、マスタ・ネットワーク・ノードおよび二次ネットワーク・ノードと通信することができるように、デュアル接続性をサポートするワイヤレス通信ネットワーク内の二次ネットワーク・ノードとして使用するためのネットワーク・ノードであって、前記ネットワーク・ノードは、複数のセルをサポートするように動作可能であり、前記ネットワーク・ノードは、特殊セルが所定の機能を提供するように、前記ユーザ機器についての前記特殊セルとして前記複数のセルのうちの1つの指定が、前記複数のセルうちの別の1つに対して転送されるべきであると決定するように動作可能な決定ロジックと、前記決定ロジックが、前記特殊セルが変更されるべきであると決定することに応じて、前記マスタ・ネットワーク・ノードに向かって特殊セルにおける変更についての要求を送信するように動作可能な通信ロジックと、を備えている、ネットワーク・ノードを提供している。
【0041】
本発明の第5の態様は、ユーザ機器が、マスタ・ネットワーク・ノードおよび二次ネットワーク・ノードと通信することができるように、デュアル接続性をサポートするワイヤレス通信ネットワーク内のマスタ・ネットワーク・ノードとして使用するためのネットワーク・ノードであって、前記二次ネットワーク・ノードは、複数のセルをサポートしており、前記ネットワーク・ノードは、特殊セルが、所定の機能を提供するように特殊セルとして前記二次ネットワーク・ノードによってサポートされるセルの指定が、前記複数のセルのうちの別の1つに対して転送されるべきであることを示す変更要求を受信するように動作可能な受信ロジックと、前記変更要求に応じて、前記二次ネットワーク・ノードに対して、二次ネットワーク・ノード修正要求と、二次ネットワーク・ノード追加要求とのうちの一方を送信するように動作可能な送信ロジックとを備えており、前記受信ロジックは、前記二次ネットワーク・ノードにおける前記特殊セルとして指定されるセルにおける変更を示す無線リソース構成情報を受信するように動作可能であり、前記送信ロジックは、前記無線リソース構成情報の受信に応じて、無線リソース接続再構成要求を前記ユーザ機器に対して送信し、前記二次ネットワーク・ノードに対して、いつ再構成プロセスが完了するかを示すように動作可能である、ネットワーク・ノードを提供している。
【0042】
さらなる特定の態様および好ましい態様は、添付の独立請求項および従属請求項において提示される。従属請求項の特徴は、必要に応じて独立請求項の特徴と組み合わされても、特許請求の範囲において明示的に提示される組合せ以外の組合せで組み合わされてもよい。
【0043】
装置の特徴が、機能を提供するように動作可能であるように説明される場合に、これは、その機能を提供し、またはその機能を提供するように適合もしくは構成される装置の特徴を含むことが、理解されるであろう。
【0044】
本発明の実施形態が、次に、例として、添付図面を参照してさらに説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】特殊セル変更シナリオを示す図である。
図2】SeNBによって起動されるSeNB修正プロシージャを使用した特殊セル変更を示す図である。
図3】MeNBによって起動されるSeNB修正プロシージャを使用した特殊セル変更を示す図である。
図4】SeNB変更プロシージャを使用した特殊セル変更を示す図である。
図5】代替的なSeNB変更プロシージャを使用した特殊セル変更を示す図である。
図6】マクロ・マスタ・ネットワーク・ノードと、複数のスモール・セルを備えている二次ネットワーク・ノードとを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
より詳細に例示の実施形態を考察する前に、概説が、提供されるであろう。
【0047】
ユーザ機器が、同時に2つのネットワーク・ノードの無線リソースを用いて通信し、また無線リソースを消費する場合のデュアル接続性は、3GPPにおいて規格化されてきている。デュアル接続性は、UEが、マスタ(MeNB)と、二次eNB(SeNB)とに同時に接続することを必要とする。SeNBには特殊セルが存在しており、この特殊セルは、PUCCHリソースなど、特定の機能を担当している。
【0048】
3GPPにおける現在の合意のように、特殊セル変更は、SeNB次第である。例えば、2つ以上の二次Sセル(SCells)が、特定のユーザ機器についてのSeNBのために構成されている場合に、SeNBは、Sセルのうちの1つを特殊セルであるように構成することができる。同様にSeNBは、特殊セルを別の構成されたSセルに変更することができる。SeNBが特殊セル変更決定を行うために、対応するSセルのチャネル品質情報が、SeNBにおいて必要とされる。構成されたSセルでは、チャネル品質情報は、SeNBにおいて使用可能である。
【0049】
しかしながら、SeNBが特殊セルを同じSeNBに属する非構成化セルに変更する必要がある状況が、存在している。これは、SeNBが、例えば、UE能力制限に起因して1つのセルを用いてただ構成されている場合の典型的なシナリオである。上記シナリオにおいては、3GPPにおける現在の合意のように、非構成化セルについてのチャネル品質情報は、SeNBにおいて使用可能ではない。それゆえに、SeNBは、特殊セルの変更についての正しい決定を行うことができず、このようにしてUEに対するサービス中断をもたらしている。
【0050】
SeNBに対する進行中のUE通信を中断することなしに、特殊セルを同じSeNBの非構成化セルに変更する方法を提供することが、望ましいであろう。
【0051】
1つの使用可能な問題解決手法は、SeNB変更プロシージャに従うことであり、ここでは、SeNBは、マスタ・ネットワーク・ノードの制御の下で変更され、また構成情報はアップデートされ、新しい特殊セルが構成されることを可能にしている。全体の変更プロシージャは、同じeNBが、SeNB変更の前および後に、必要とされるので、不必要であり、またこれは、ユーザ・プレーンの中断をもたらすであろう。さらに、SeNBがその無線リソースを担当することを可能にすること、および独立したSeNBオペレーションを提供することは、ベンダ間インターオペラビリティ展開シナリオにおいては、役に立つ可能性があり、ここでは、1つのベンダからのスモール・セルが、別のベンダのマクロ・ネットワークにおいて提供される。
【0052】
要約すると、上記の問題は、以下のうちの少なくとも1つによって対処される可能性がある。
1). SeNBは、特殊セル変更を担当しており、また特殊セルについていつ、またどのセルが、変化するかについて要求し/決定する。
2). SeNBは、特殊セル変更の要求/決定についてMeNBに通知する。
3). さらに、SeNBは、候補特殊セルのリストについての測定情報についてMeNBに要求することができる。これは、(前または任意の時刻における)特殊セル変更要求に関連して、または特殊セル変更要求とは独立して起こる可能性がある。
4). MeNBは、SeNB要求に基づいて動作する。
【0053】
デュアル接続性の概念によれば、UL PUCCHリソースの制御やSeNBの上で行われるPRACHプロシージャのためのDL RAR(ランダム・アクセス要求)送信など、いくつかの一次Pセル(PCell)のような機能を用いて構成されるSeNBの1つの特殊セルが、存在している。SeNBの特殊セルは、SCG(二次セル・グループ)が構成されている間、常にアクティブである。特殊セルは、過負荷状況や悪い無線状況など、様々な理由に起因して変更される可能性がある。
【0054】
1つのSCGセルだけがUEのために構成されている場合、そのセルは、特殊セルである。しかしながら、複数のSCG二次SセルがUEのために構成されているときに、特殊セルは、1つのSCGセルから別のものへと変更される可能性がある。1つの構成されたSセルから別のものへの特殊セル変更のためのプロシージャは、特殊セル変更プロシージャと称される。
【0055】
特殊SCGセル変更についての別のシナリオは、UEが、SeNBに属するただ1つのSCGセルを用いて構成されており、またUEが、同じSeNBの別のセルを用いて再構成されるべきであることである。たとえUEについてのSeNBの他の適切なセルが存在しているとしても、SCGは、ただ1つのセルを用いて構成されていることも可能である。しかしながら、UEの能力は、SCGセルの数について構成を制限する可能性がある。特殊SCGセル変更がトリガされるときに、ネットワークは、特殊SCGセルを特殊セル変更に先立ってUEのために構成されなかったSeNBの別のセルへと変更する必要がある可能性がある。同じSeNBが、特殊セル変更の前および後に必要とされることを考慮すると、これは、特殊SCGセル変更プロシージャと称されることもある。SeNBは、そのPUCCH負荷に起因して、またはRRM(無線リソース管理)決定に基づいて、特殊SCGセルの変更をトリガすることができる。特殊セル変更シナリオが、図1に示されている。シナリオA)は、特殊セルが、SeNBの別の構成されたセルに変化する場合である。シナリオB)は、特殊セルが、SeNBの非構成化セルに変更される場合である。
【0056】
特殊SCGセル変更がトリガされるときに、適切に特殊セルを選択するために、すなわち、よいチャネル品質を有するセルを選択するために、SeNBが、対応するSeNBセルについての測定報告を有することは、有用である。
【0057】
第1の実施形態による特殊セル変更プロシージャが、図2および3に示されている。SeNBは、特殊セル変更についての決定を行う。その決定は、MeNBに対して通信され、SeNBが候補特殊セルの最新の測定情報を有していない場合のシナリオにおいて、SeNBは、MeNBに対するメッセージの中に候補特殊セルのリストを含むことができる。特殊セルの変更についてのSeNB決定を示す要求メッセージの受信のすぐ後に、MeNBは、特殊セルの変更を支援する際に、2つのアプローチに従うことができる。
【0058】
図2に示されるアプローチ1においては、MeNBは、SeNBに対して候補特殊セルについての要求された測定情報を提供する。セル測定結果を考慮に入れた後に、SeNBは、新しい特殊セルを選択する。これにより、選択は、このノードが別のベンダのネットワーク内にある場合に有利である二次ネットワーク・ノードの制御下にあることができるようになる。
【0059】
次いで、SeNBは、SeNBによって起動されるSeNB修正プロシージャを経由して、特殊セル変更に対応する新しい構成についてUEに通知することができる。SeNBによって起動されるSeNB修正プロシージャによれば、SeNBは、MeNBを経由してUEに対して新しいSeNB無線構成を提供し、新しい無線構成は、SeNBからMeNBへとRRCコンテナにおいて送信される。MeNBは、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージの上でUEに対して新しいRRC構成を信号で伝える。
【0060】
MeNBによる、UEに対する特殊セル変更について信号で伝えるための別のアプローチにおいては、特殊セル変更の再構成は、同じ二次ネットワーク・ノードの特別な削除と追加とによって行われる可能性があり、特別な削除プロセスと追加プロセスとは、二次ネットワーク・ノードからのベアラの転送をもたらさない1つの単一プロシージャの一部分として行われる。メッセージの新しいSeNB構成部分は、RRCコンテナにおいてSeNBによって提供されるが、メッセージのSeNB部分の解放は、MeNBによって生成される。
【0061】
新しい構成を適用するとすぐに、UEは、RRC接続再構成完了(RRCConnectionReconfigurationComplete)メッセージをMeNBに対して送信する。MeNBは、RRC接続再構成完了情報をSeNBに対して転送する。UEは、ランダム・アクセス・プロシージャを実行することにより、新しい無線構成を有するSeNBに対するULアップリンク同期を獲得する。
【0062】
図3に示されるアプローチ2においては、特殊セルと候補特殊セルとを変更するSeNB決定を含むSeNBメッセージの受信のすぐ後に、MeNBは、MeNBによって起動されるSeNB修正プロシージャを使用して特殊セル変更を起動する。MeNBは、SeNBの候補特殊セル、および/またはすべての構成されたセルの測定情報と一緒に、SeNBに対してSeNB修正要求を送信する。SeNBは、新しい特殊セルに対応している無線構成パラメータを含むSeNB修正要求肯定応答を用いて応答する。MeNBは、アプローチ1と同様に、UEに向かってRRC接続再構成を実行する。RRC接続再構成完了(RRCConnectionReconfigurationComplete)メッセージの受信のすぐ後に、MeNBは、SeNBに対してSeNB修正完了メッセージを転送する。
【0063】
第2の実施形態による特殊セル変更プロシージャは、図4および5に示されている。図4の実施形態においては、SeNBは、特殊セルを変更する決定を行い、また選択された、または候補の特殊セル・リストをMeNBに提供する。メッセージの受信のすぐ後に、MeNBは、SeNB変更プロシージャを使用して、特殊セル変更を実行する。MeNBは、測定リストから選択されるSセルとしての選択された特殊セルと一緒にSeNB追加要求を送信することにより、SeNB変更プロシージャを起動する。それゆえに、この場合には、選択は、MeNBによって実行される。SeNBは、選択されたセルを特殊セルとして構成し、またUEについてのSeNB構成を実行する。SeNBが、UEについて以前に構成されていたので、UEコンテキストは、SeNBにおいて使用可能であることに注意すべきである。SeNBは、SeNB内変更プロシージャについての標識と同じUEについてのSeNB追加要求の受信を解釈する。それゆえに、SeNBからのベアラの転送/削除、経路スイッチに関連したシグナリング、またはSeNB間変更プロシージャに関連しているデータ転送は、SeNBによって実行されない。
【0064】
上記で説明されるようなSeNB内変更についての暗黙の標識の代わりに、一実施形態においては、SeNB内変更についてのMeNBからの明示的な標識が提供される。このようにして、SeNB追加要求メッセージはまた、SeNB内変更標識を搬送する。上記の暗黙の標識に基づいたプロシージャと同様に、SeNBからのベアラの転送/削除、経路スイッチに関連したシグナリング、またはSeNB間変更プロシージャに関連しているデータ転送は、SeNBによって実行されない。
【0065】
この第2の実施形態の別の変形形態が、図5に示されている。この場合には、候補特殊セルについての測定情報が、どれが特殊セルであるべきかについての決定に先立って、SeNBによって要求される。代わりに、MeNBは、定期的に、またはいくつかのイベントに基づいて、測定報告をSeNBに対して提供することもできる。SeNBは、この情報を使用して、前もって新しい特殊セルについて決定することができる。
【0066】
MeNBは、上記で考察されるように、SeNB変更プロシージャを実行して、SeNBによって要求されるように、特殊セルを変更する。
【0067】
図5に示される実施形態においては、マスタ・ネットワーク・ノードは、特殊セル変更要求に応じて、測定情報を二次ネットワーク・ノードに対して送信し、またSeNBは、特殊セルについての決定を行い、またその決定についてMeNBに通知する。このポイントにおいて、MeNBは、どれについてそれが既に構成されているのかについてUEについてであることを認識するSeNBに対して追加要求を送信することによるか、または図2および3の実施形態の後者の部分において実行されるように、二次セルについての新しい再構成に関する情報を用いてRRC接続再構成要求(RRCconnectionReconfigurationRequest)をUEに対して送信することによるかのいずれかにより、図4および5に示されるセル変更プロシージャなどのセル変更プロシージャを使用して、変更を実装することができる。
【0068】
図2から5に示されるこれらの実施形態に対する代替的な実施形態においては、二次ネットワーク・ノードが、測定情報が送信されることを必要とせずに、特殊セルそれ自体を選択する場合のいくつかの出来事が、存在することもある。これは、例えば、スイッチについての決定が、地理的セル・エリアの知識など、他を考慮して行われる場合、または何らかの測定情報が、二次ネットワーク・ノードにおいて、既に使用可能である場合とすることができる。そのような場合には、要求信号は、選択された特殊セルの詳細を提供するRRCコンテナを用いて、二次ネットワーク・ノードによって送信される。これは、測定情報が送信される必要と、二次ネットワーク・セルがRRCコンテナを用いて応答する必要とを回避し、このようにして、図2から5の方法におけるこれらのステップは、これらの特定の場合に省略される可能性がある。
【0069】
図6は、マクロ・ネットワーク・ノードであり、またユーザ機器50に接続され、また接続性を構成するRRCシグナリングがそれらの間で実行されるように、接続をコントロールするマスタ・ネットワーク・ノードMeNB20を概略的に示すものである。ユーザ機器50のための二次ネットワーク・ノードSeNBとして動作し、またデータを送信し、またユーザ機器50からデータを受信することができるスモール・ネットワーク・ノード30もまた、存在している。この接続を可能にする構成情報は、バックホール・リンクを経由して二次ネットワーク・ノード30と通信するマスタ・ネットワーク・ノード20によって制御される。ネットワーク・ノード30は、異なるキャリア周波数c1、c2およびc3を用いて複数のセルをサポートする。これらのうちの1つc1は、UE50との接続のための特殊セルとして構成されており、またPUCCH物理アップリンク制御チャネルにより、この実施形態において提供されるデータ接続のためのアップリンク制御リソースを制御している。SeNB30が、セルc1のローディングが高くなりつつあると決定する場合に、それは、特殊セルとして構成されているセルを変更したいと望む可能性がある。このために、SeNB30は、特殊セル変更要求をマスタ・ネットワーク・ノード20に対して送信し、またこれに応じて、マスタ・ネットワーク・ノード20は、図2から5に示されるようにセルの修正または追加のプロシージャをトリガし、このプロシージャは、それが、二次ネットワーク・ノード30から新しい特殊セルに関する構成情報を取り出し、またこの情報をユーザ機器に対して送信することを可能にする。このようにして、接続は、PUCCHリソースの制御がUE50に接続するためのセルc2またはc3のうちの異なる1つに転送されるように、構成されている。
【0070】
当業者なら、様々な上記で説明された方法のステップが、プログラムされたコンピュータによって実行され得ることを簡単に認識するであろう。本明細書においては、いくつかの実施形態はまた、プログラム・ストレージ・デバイス、例えば、デジタル・データ・ストレージ媒体を対象として含むことも意図しており、このプログラム・ストレージ・デバイスは、マシン読み取り可能、またはコンピュータ読み取り可能であり、また命令のマシン実行可能なプログラム、またはコンピュータ実行可能なプログラムを符号化しており、そこでは前記命令は、前記上記で説明された方法のステップの一部または全部を実行する。プログラム・ストレージ・デバイスは、例えば、デジタル・メモリ、磁気ディスクや磁気テープなどの磁気ストレージ媒体、ハード・ドライブ、または光学的に読み取り可能なデジタル・データ・ストレージ媒体とすることができる。それらの実施形態はまた、上記で説明された方法の前記ステップを実行するようにプログラムされるコンピュータを対象として含むことも意図している。
【0071】
「プロセッサ」または「ロジック」としてラベル付けされた任意の機能ブロックを含めて、図面に示される様々な要素についての機能は、専用のハードウェア、ならびに適切なソフトウェアに関連してソフトウェアを実行することができるハードウェアの使用を通して提供されてもよい。プロセッサによって提供されるときに、それらの機能は、単一の専用のプロセッサによって、単一の共用のプロセッサによって、またはそれらのうちのいくつかが共用され得る複数の個別のプロセッサによって提供されてもよい。さらに、「プロセッサ」または「制御装置」、あるいは「ロジック」という用語の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアだけを排他的に意味するように解釈されるべきではなく、また限定することなく、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)のハードウェアと、ネットワーク・プロセッサと、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)と、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:field programmable gate array)と、ソフトウェアを記憶するためのリード・オンリー・メモリ(ROM:read only memory)と、ランダム・アクセス・メモリ(RAM:random access memory)と、不揮発性ストレージとを暗黙のうちに含むことができる。他のハードウェアが、従来のものおよび/またはカスタムのものもまた、含められる可能性がある。同様に、図面に示される任意のスイッチは、概念的なものにすぎない。それらの機能は、プログラム・ロジックのオペレーションを通して、専用のロジックを通して、プログラム制御と専用のロジックとの相互作用を通して、または手動によってさえも、実行される可能性があり、特定の技法は、文脈からもっと具体的に理解されるように、実装者によって選択可能である。
【0072】
本明細書における任意のブロック図は、本発明の原理を実施する実例となる回路の概念図を表すことが、当業者によって理解されるべきである。同様に、任意のフロー・チャート、流れ図、状態遷移図、擬似コードなどは、コンピュータ読み取り可能媒体の形で実質的に表され、したがって、コンピュータまたはプロセッサによって、そのようなコンピュータまたはプロセッサが明示的に示されているか否かにかかわらず、実行され得る様々なプロセスを表すことが、理解されるであろう。
【0073】
説明および図面は、単に本発明の原理を示しているにすぎない。したがって、当業者なら、本明細書において明示的に説明されても、または示されてもいないけれど、本発明の原理を実施し、また本発明の精神および範囲内に含まれる様々な構成を考案することができるようになることが理解されるであろう。さらに、本明細書において列挙されるすべての例は、主として、本発明者が当技術を推進することに寄与している本発明の原理および概念を理解するに際して、読者を支援する教育上の目的のためにすぎないように明示的に意図され、またそのような具体的に列挙された例および状態だけに限定することのないように解釈されるべきである。さらに、本発明の原理、態様および実施形態を列挙している本明細書におけるすべての記述、ならびにその特定の例は、その同等物を包含することを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6