(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
椅子本体と、当該椅子本体に内蔵された複数のエアバッグと、当該エアバッグに空気を供給するエア供給手段と、前記複数のエアバッグ及びエア供給手段を継ぐエアホースと、前記エアバッグへの空気の給排気を制御する制御手段とを具備し、
前記椅子本体は、椅子本体の右肘掛部、左肘掛部及び着座部に囲まれた空間に使用者の臀部がフィットする程度の大きさで形成され、
前記複数のエアバッグは、夫々蛇腹状に形成されて前記エア供給手段からの空気の供給により前記右肘掛部及び左肘掛部の内側面に対して鉛直方向に膨張し、右肘掛部及び左肘掛部から使用者を挟み込んで加圧するように、前記椅子本体の右肘掛部及び左肘掛部の左右で対になった右肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の右骨盤側エアバッグと、右肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の右大腿部側エアバッグと、左肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の左骨盤側エアバッグと、左肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の左大腿部側エアバッグとからなり、前記制御手段により、左右から同時に吸排気を繰り返して所定のリズムで両骨盤側エアバッグ及び両大腿部側エアバッグごとに膨張及び収縮し、着座した使用者の骨盤、臀部又は大腿部に対してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うマッサージ椅子であって、
前記制御手段は、前記複数のエアバッグに対し、
前記右骨盤側エアバッグ及び前記左骨盤側エアバッグに空気を供給して膨張させるA1ステップと、
前記右大腿部側エアバッグ及び前記左大腿部側エアバッグに空気を供給して膨張させるB1ステップと、
前記両大腿部側エアバッグに供給された空気の排気及び空気の供給を、空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、収縮及び膨張を繰り返しながら徐々に大腿部を両側から加圧するC1ステップと、
前記両骨盤側エアバッグに供給された空気の排気及び空気の供給を、空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、徐々に膨張させて骨盤を両側から加圧するD1ステップと、
前記両大腿部側エアバッグが前記C1ステップよりも長い時間間隔で収縮を繰り返しながら所定のリズムで膨張及び収縮を行うとともに、前記両骨盤側エアバッグが前記両大腿部側エアバッグの膨張ごとに前記D1ステップよりも長い時間間隔で収縮を繰り返しながら所定のリズムで膨張及び収縮を行って、前記両大腿部側エアバッグ及び両骨盤側エアバッグが交互に収縮を繰り返しながら膨張し、前記骨盤及び大腿部を両側から加圧するE1ステップとを含み、
前記各ステップを一通り又は反復して行うように制御してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うことを特徴とするマッサージ椅子。
椅子本体と、当該椅子本体に内蔵された複数のエアバッグと、当該エアバッグに空気を供給するエア供給手段と、前記複数のエアバッグ及びエア供給手段を継ぐエアホースと、前記エアバッグへの空気の給排気を制御する制御手段とを具備し、
前記椅子本体は、椅子本体の右肘掛部、左肘掛部及び着座部に囲まれた空間に使用者の臀部がフィットする程度の大きさで形成され、
前記複数のエアバッグは、夫々蛇腹状に形成されて前記エア供給手段からの空気の供給により前記右肘掛部及び左肘掛部の内側面に対して鉛直方向に膨張し、右肘掛部及び左肘掛部から使用者を挟み込んで加圧するように、前記椅子本体の右肘掛部及び左肘掛部の左右で対になった右肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の右骨盤側エアバッグと、右肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の右大腿部側エアバッグと、左肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の左骨盤側エアバッグと、左肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の左大腿部側エアバッグと、椅子本体の着座部に当該着座部の上面に対して鉛直方向に膨張する右臀部エアバッグ及び左臀部エアバッグからなる着座面エアバッグとからなり、前記制御手段により、左右から同時に吸排気を繰り返して所定のリズムで両骨盤側エアバッグ及び両大腿部側エアバッグごとに膨張及び収縮し、また、前記制御手段により、当該着座面エアバッグの右臀部エアバッグ及び左臀部エアバッグが同時に給排気を繰り返して所定のリズムで膨張及び収縮し、着座した使用者の骨盤、臀部又は大腿部に対してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うマッサージ椅子であって、
前記制御手段は、前記複数のエアバッグに対し、
前記右大腿部側エアバッグ及び前記左大腿部側エアバッグに空気を供給して膨張させるA2ステップと、
前記右骨盤側エアバッグ及び前記左骨盤側エアバッグに空気を供給して膨張させるB2ステップと、
前記両大腿部側エアバッグ及び前記両骨盤側エアバッグが膨張した状態で、前記着座面エアバッグの空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、徐々に膨張させて座面から臀部を加圧するC2ステップと、
前記両骨盤側エアバッグを膨張させた状態で、前記大腿部側エアバッグの空気を排気して収縮させるとともに、前記着座面エアバッグの空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、さらに膨張させて座面から臀部を加圧するD2ステップと、
前記両骨盤側エアバッグの空気を排気して収縮させ、且つ、前記両大腿部側エアバッグには空気を供給して膨張させるとともに、前記着座面エアバッグの空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、さらに膨張させて座面から臀部を加圧するE2ステップと、
前記両大腿部側エアバッグを膨張させた状態で、前記両骨盤側エアバッグに空気を供給して膨張させるとともに、前記着座面エアバッグの空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、さらに膨張させて座面から臀部を加圧するF2ステップと、
前記両大腿部側エアバッグ、前記両骨盤側エアバッグ及び前記着座面エアバッグの空気を排気し、一気に収縮させるG2ステップとを含み、
前記各ステップを一通り又は反復して行うように制御してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うことを特徴とするマッサージ椅子。
椅子本体と、当該椅子本体に内蔵された複数のエアバッグと、当該エアバッグに空気を供給するエア供給手段と、前記複数のエアバッグ及びエア供給手段を継ぐエアホースと、前記エアバッグへの空気の給排気を制御する制御手段とを具備し、
前記椅子本体は、椅子本体の右肘掛部、左肘掛部及び着座部に囲まれた空間に使用者の臀部がフィットする程度の大きさで形成され、
前記複数のエアバッグは、夫々蛇腹状に形成されて前記エア供給手段からの空気の供給により前記右肘掛部及び左肘掛部の内側面に対して鉛直方向に膨張し、右肘掛部及び左肘掛部から使用者を挟み込んで加圧するように、前記椅子本体の右肘掛部及び左肘掛部の左右で対になった右肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の右骨盤側エアバッグと、右肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の右大腿部側エアバッグと、左肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の左骨盤側エアバッグと、左肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の左大腿部側エアバッグと、椅子本体の着座部に当該着座部の上面に対して鉛直方向に膨張する右臀部エアバッグ及び左臀部エアバッグからなる着座面エアバッグとからなり、前記制御手段により、左右から同時に吸排気を繰り返して所定のリズムで両骨盤側エアバッグ及び両大腿部側エアバッグごとに膨張及び収縮し、また、前記制御手段により、当該着座面エアバッグの右臀部エアバッグ及び左臀部エアバッグが同時に給排気を繰り返して所定のリズムで膨張及び収縮し、着座した使用者の骨盤、臀部又は大腿部に対してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うマッサージ椅子であって、
前記制御手段は、前記複数のエアバッグに対し、
前記右骨盤側エアバッグ及び前記左骨盤側エアバッグに空気を供給して膨張させるA3ステップと、
前記右大腿部側エアバッグ及び前記左大腿部側エアバッグに空気を供給して膨張させるB3ステップと、
前記両大腿部側エアバッグに供給された空気の排気及び空気の供給を、空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、収縮及び膨張を繰り返しながら徐々に大腿部を両側から加圧するC3ステップと、
前記両骨盤側エアバッグに供給された空気の排気及び空気の供給を、空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、徐々に膨張させて骨盤を両側から加圧するD3ステップと、
前記両大腿部側エアバッグが前記C3ステップよりも長い時間間隔で収縮を繰り返しながら所定のリズムで膨張及び収縮を行うとともに、前記両骨盤側エアバッグが前記両大腿部側エアバッグの膨張ごとに前記D3ステップよりも長い時間間隔で収縮を繰り返しながら所定のリズムで膨張及び収縮を行って、前記両大腿部側エアバッグ及び両骨盤側エアバッグが交互に収縮を繰り返しながら膨張し、前記骨盤及び大腿部を両側から加圧するE3ステップと、
前記A3ステップ乃至E3ステップの後に、前記請求項2に記載のA2ステップ乃至G2ステップまでを行い、
前記各ステップを一通り又は反復して行うように制御してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うことを特徴とするマッサージ椅子。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、肘掛部に内蔵されたエアバッグが、臀部を持ち上げるように内斜め方向に加圧することにより、あくまでもひねり運動やストレッチをすることができるに過ぎず、骨盤、大腿部又は臀部を加圧して効率的に血流を改善することを目的とはしていなかった。
【0006】
ここで、血流を改善するには、ミルキングアクションと言われる乳絞り動作を骨盤内、大腿部や臀部の筋肉に行うのが効果的であり、一般的にはウォーキング等の運動を行うことによって筋肉に刺激を与えるのが適切であると言われている。また、ウォーキングと同様に、骨盤内、大腿部又は臀部の筋肉を加圧してマッサージを行うことによってもミルキングアクションの効果を得ることができる。そのため、マッサージ師等の他者によるマッサージ以外にも、自身でこのようなマッサージを行うことのできるマッサージ機又はマッサージ椅子が求められていた。
【0007】
また、特許文献1に記載の技術では、全身のマッサージを目的としており、背凭れ及び脹脛に対するマッサージを行うためのエアバッグが配設されていることから、マッサージ椅子としては比較的大きなサイズで構成されているため、女性では手軽に運搬することはできず、また、部屋に載置するとしてもインテリアとしてのデザイン性はなく、載置スペースの確保が困難であるという問題もあった。
【0008】
そこで、本発明は、骨盤、大腿部又は臀部に対するマッサージに特化し、骨盤内、大腿部又は臀部の筋肉を刺激することによりミルキングアクションを促進し、血流の改善及び内臓機能・免疫機能の向上を目的としたコンパクトでデザイン性に優れた
マッサージ椅子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明に係る請求項1に記載のマッサージ椅子は、椅子本体と、当該椅子本体に内蔵された複数のエアバッグと、当該エアバッグに空気を供給するエア供給手段と、前記複数のエアバッグ及びエア供給手段を継ぐエアホースと、前記エアバッグへの空気の給排気を制御する制御手段とを具備し、前記椅子本体は、椅子本体の右肘掛部、左肘掛部及び着座部に囲まれた空間に使用者の臀部がフィットする程度の大きさで形成され、前記複数のエアバッグは、夫々蛇腹状に形成されて前記エア供給手段からの空気の供給により前記右肘掛部及び左肘掛部の内側面に対して鉛直方向に膨張し、右肘掛部及び左肘掛部から使用者を挟み込んで加圧するように、前記椅子本体の右肘掛部及び左肘掛部
の左右で対になった右肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の右骨盤側エアバッグと、右肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の右大腿部側エアバッグと、左肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の左骨盤側エアバッグと、左肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の左大腿部側エアバッグとからなり、前記制御手段により、左右から同時に吸排気を繰り返して所定のリズムで両骨盤側エアバッグ及び両大腿部側エアバッグごとに膨張及び収縮し、着座した使用者の骨盤、臀部又は大腿部に対してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うマッサージ椅子であって、前記制御手段は、前記複数のエアバッグに対し、前記右骨盤側エアバッグ及び前記左骨盤側エアバッグに空気を供給して膨張させるA1ステップと、前記右大腿部側エアバッグ及び前記左大腿部側エアバッグに空気を供給して膨張させるB1ステップと、前記両大腿部側エアバッグに供給された空気の排気及び空気の供給を、空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、収縮及び膨張を繰り返しながら徐々に大腿部を両側から加圧するC1ステップと、前記両骨盤側エアバッグに供給された空気の排気及び空気の供給を、空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、徐々に膨張させて骨盤を両側から加圧するD1ステップと、前記両大腿部側エアバッグが前記
C1ステップよりも長い時間間隔で収縮を繰り返し
ながら所定のリズムで膨張及び収縮を行うとともに、前記両骨盤側エアバッグが前記両大腿部側エアバッグの膨張
ごとに前記D1ステップよりも長い時間間隔で収縮
を繰り返しながら所定のリズムで膨張及び収縮を行
って、前記両大腿部側エアバッグ及び両骨盤側エアバッグが交互に収縮を繰り返し
ながら膨張し、前記骨盤及び大腿部を両側から加圧するE1ステップとを含み、前記各ステップを一通り又は反復して行う
ように制御してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うことを特徴としている。
【0010】
また、請求項2に記載のマッサージ椅子は、椅子本体と、当該椅子本体に内蔵された複数のエアバッグと、当該エアバッグに空気を供給するエア供給手段と、前記複数のエアバッグ及びエア供給手段を継ぐエアホースと、前記エアバッグへの空気の給排気を制御する制御手段とを具備し、前記椅子本体は、椅子本体の右肘掛部、左肘掛部及び着座部に囲まれた空間に使用者の臀部がフィットする程度の大きさで形成され、前記複数のエアバッグは、夫々蛇腹状に形成されて前記エア供給手段からの空気の供給により前記右肘掛部及び左肘掛部の内側面に対して鉛直方向に膨張し、右肘掛部及び左肘掛部から使用者を挟み込んで加圧するように、前記椅子本体の右肘掛部及び左肘掛部
の左右で対になった右肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の右骨盤側エアバッグと、右肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の右大腿部側エアバッグと、左肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の左骨盤側エアバッグと、左肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の左大腿部側エアバッグと、椅子本体の着座部に当該着座部の上面に対して鉛直方向に膨張する右臀部エアバッグ及び左臀部エアバッグからなる着座面エアバッグとからなり、前記制御手段により、左右から同時に吸排気を繰り返して所定のリズムで両骨盤側エアバッグ及び両大腿部側エアバッグごとに膨張及び収縮し、また、前記制御手段により、当該着座面エアバッグの右臀部エアバッグ及び左臀部エアバッグが同時に給排気を繰り返して所定のリズムで膨張及び収縮し、着座した使用者の骨盤、臀部又は大腿部に対してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うマッサージ椅子であって、前記制御手段は、前記複数のエアバッグに対し、前記右大腿部側エアバッグ及び前記左大腿部側エアバッグに空気を供給して膨張させるA2ステップと、前記右骨盤側エアバッグ及び前記左骨盤側エアバッグに空気を供給して膨張させるB2ステップと、前記両大腿部側エアバッグ及び前記両骨盤側エアバッグが膨張した状態で、前記着座面エアバッグの空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、徐々に膨張させて座面から臀部を加圧するC2ステップと、前記両骨盤側エアバッグを膨張させた状態で、前記大腿部側エアバッグの空気を排気して収縮させるとともに、前記着座面エアバッグの空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、さらに膨張させて座面から臀部を加圧するD2ステップと、前記両骨盤側エアバッグの空気を排気して収縮させ、且つ、前記両大腿部側エアバッグには空気を供給して膨張させるとともに、前記着座面エアバッグの空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、さらに膨張させて座面から臀部を加圧するE2ステップと、前記両大腿部側エアバッグを膨張させた状態で、前記両
骨盤側エアバッグに空気を供給して膨張させるとともに、前記着座面エアバッグの空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、さらに膨張させて座面から臀部を加圧するF2ステップと、前記両大腿部側エアバッグ、前記両骨盤側エアバッグ及び前記着座面エアバッグの空気を排気し、一気に収縮させるG2ステップとを含み、前記各ステップを一通り又は反復して行う
ように制御してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うことを特徴としている。
【0011】
また、請求項3に記載のマッサージ椅子は、椅子本体と、当該椅子本体に内蔵された複数のエアバッグと、当該エアバッグに空気を供給するエア供給手段と、前記複数のエアバッグ及びエア供給手段を継ぐエアホースと、前記エアバッグへの空気の給排気を制御する制御手段とを具備し、前記椅子本体は、椅子本体の右肘掛部、左肘掛部及び着座部に囲まれた空間に使用者の臀部がフィットする程度の大きさで形成され、前記複数のエアバッグは、夫々蛇腹状に形成されて前記エア供給手段からの空気の供給により前記右肘掛部及び左肘掛部の内側面に対して鉛直方向に膨張し、右肘掛部及び左肘掛部から使用者を挟み込んで加圧するように、前記椅子本体の右肘掛部及び左肘掛部の左右で対になった右肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の右骨盤側エアバッグと、右肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の右大腿部側エアバッグと、左肘掛部の骨盤側に配設された三層蛇腹状の左骨盤側エアバッグと、左肘掛部の大腿部側に配設された二層蛇腹状の左大腿部側エアバッグと、椅子本体の着座部に当該着座部の上面に対して鉛直方向に膨張する右臀部エアバッグ及び左臀部エアバッグからなる着座面エアバッグとからなり、前記制御手段により、左右から同時に吸排気を繰り返して所定のリズムで両骨盤側エアバッグ及び両大腿部側エアバッグごとに膨張及び収縮し、また、前記制御手段により、当該着座面エアバッグの右臀部エアバッグ及び左臀部エアバッグが同時に給排気を繰り返して所定のリズムで膨張及び収縮し、着座した使用者の骨盤、臀部又は大腿部に対してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うマッサージ椅子であって、前記制御手段は、前記複数のエアバッグに対し、前記右骨盤側エアバッグ及び前記左骨盤側エアバッグに空気を供給して膨張させるA3ステップと、前記右大腿部側エアバッグ及び前記左大腿部側エアバッグに空気を供給して膨張させるB3ステップと、前記両大腿部側エアバッグに供給された空気の排気及び空気の供給を、空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、収縮及び膨張を繰り返しながら徐々に大腿部を両側から加圧するC3ステップと、前記両骨盤側エアバッグに供給された空気の排気及び空気の供給を、空気の供給時間の方を排気時間よりも長くして交互に行い、徐々に膨張させて骨盤を両側から加圧するD3ステップと、前記両大腿部側エアバッグが前記C3ステップよりも長い時間間隔で収縮を繰り返しながら所定のリズムで膨張及び収縮を行うとともに、前記両骨盤側エアバッグが前記両大腿部側エアバッグの膨張ごとに前記D3ステップよりも長い時間間隔で収縮を繰り返しながら所定のリズムで膨張及び収縮を行って、前記両大腿部側エアバッグ及び両骨盤側エアバッグが交互に収縮を繰り返しながら膨張し、前記骨盤及び大腿部を両側から加圧するE3ステップと、
前記A3ステップ乃至E3ステップの後に、前記請求項2に記載のA2ステップ乃至G2ステップまでを行い、
前記各ステップを一通り又は反復して行うように制御してミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る請求項1に記載のマッサージ椅子によれば、左右の肘掛部及び着座面に囲まれた空間に使用者の臀部がフィットする程度のサイズで形成され、且つ、左右の肘掛部に配設されたエアバッグが蛇腹状に形成されたことにより、各エアバッグが骨盤及び大腿部に対して鉛直方向、すなわち蛇腹状の伸張方向に加圧しやすく、骨盤及び大腿部を挟み込むようにして左右からより効率的に加圧することができる。
また、右肘掛部及び左肘掛部の左右で対になったエアバッグごとに左右から同時に給排気を繰り返して所定のリズムで対になったエアバッグごとに膨張及び収縮することにより、使用者の臀部から大腿部の筋肉にかけて両側から乳搾り動作、すなわちミルキングアクションによる刺激を行うことができ、骨盤内及び大腿部の血流を改善することによって、内臓機能や免疫機能の向上といった効果を得ることができる。
【0016】
また、使用者の骨盤又は大腿部に対するマッサージを行うことに特化したことにより、椅子本体の座面及び左右の肘掛部に囲まれた空間に使用者の臀部がフィットする程度の大きさに形成され、前記マッサージ椅子を女性でも手軽に部屋におけるようなコンパクトなデザインに形成することができる。
【0017】
また、左右の肘掛部にそれぞれ骨盤側及び大腿部側のエアバッグを設けたことにより、よりバリエーションに富んだマッサージを行うことができ、夫々のエアバッグを効果的に膨張及び収縮させることにより、より効果的にミルキングアクションを促進することができる。
【0018】
また、ステップC1及びステップD1において、両大腿部側エアバッグ及び両骨盤側エアバッグが小刻みに膨張及び収縮を繰り返しながら、膨張の時間間隔を長くしたことにより徐々に大腿部及び骨盤を圧迫していくマッサージを行うことができ、また、ステップEにおいて、両大腿部側エアバッグと両骨盤側エアバッグの膨張及び収縮を交互に繰返し、よりじっくりとマッサージを行うことができ、これにより、小刻みなマッサージからじっくりと行うマッサージまで効率的に骨盤内及び大腿部の筋肉に対してミルキングアクションを促進することができる。
【0019】
また、
請求項2に記載のマッサージ椅子によれば、着座面エアバッグを設けたことにより、着座面から臀部方向に鉛直方向に加圧することができ、臀部を着座面の方向から加圧することで臀部に対するマッサージは元より前記左右の肘掛部のエアバッグの効果をより促進することができる。
【0020】
また、ステップC2、D2及びE2において、使用者の骨盤の左右両側及び左右の大腿部を加圧固定した状態で臀部を小刻みに膨張及び収縮させ、使用者の臀部を持ち上げるようにマッサージすることにより、ミルキングアクションを促進させることができ、臀部の血流を改善させることができる。また、ステップF2及びステップG2において、骨盤及び大腿部を固定した状態で、着座面エアバッグが膨張及び収縮を繰り返し、臀部を加圧して徐々に持ち上げながらマッサージを行った後、骨盤、大腿部及び臀部全てを圧迫させてから空気を抜くことにより圧迫から解放され、骨盤、大腿部及び臀部の血流を改善することができる。
【0021】
さらに、
請求項3に記載のマッサージ椅子によれば、上記使用者の骨盤に対するマッサージ方法の効果及び臀部に対するマッサージ方法の効果の両方の効果を得ることができ、さらに効率的に使用者の骨盤の左右両側、左右の大腿部及び臀部に対してマッサージ効果を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に基づいて本発明を具体的に説明する。まず、
図1は、本発明に係るマッサージ椅子1を示す外観斜視図である。
図1に示すように、当該マッサージ椅子1の椅子本体2は、右肘掛部3、左肘掛部4、着座部5及び背凭れ部6から構成されている。当該椅子本体2の右肘掛部3、左肘掛部4及び着座部5に囲まれた空間、すなわち使用者が着座する空間は、使用者が着座した際に、使用者の臀部がフィットする程度の大きさで形成されるとともに、比較的コンパクトなサイズでデザイン性に優れた形状で構成されている。これにより、使用者が女性であっても、容易に運搬等することができ、また、インテリアとして手軽に部屋に載置することができる。前記椅子本体2の右肘掛部3、左肘掛部4及び着座部5に囲まれた空間、すなわち使用者が着座する空間は、幅38cm、奥行45cm、高さ35cmで、平均的な体型、特に女性の臀部にフィットするサイズで形成されている。なお、当該空間は、幅33cm〜43cm、奥行40cm〜50cm、高さ30cm〜40cmの範囲で、想定する使用者の体型に合わせて形成してもよい。
【0024】
このような椅子本体2において、右肘掛部3、左肘掛部4及び着座部5には、使用者の骨盤、大腿部又は臀部をマッサージするための複数のエアバッグが配設されている。以下、複数のエアバッグについて、
図2を用いて説明する。
【0025】
右肘掛部3には、使用者が着座した際に骨盤近傍の体部位が当接する位置として、骨盤側に配設された三層蛇腹状の右骨盤側エアバッグ11と、使用者が着座した際に大腿部近傍の体部位が当接する位置として、大腿部側に配設された二層蛇腹状の右大腿部側エアバッグ12とが、右肘掛部3の内側面に対して鉛直方向に蛇腹状が伸張するように内蔵されている。また、左肘掛部4には、右肘掛部3と対応するように、骨盤側に配設された三層蛇腹状の左骨盤側エアバッグ13と、大腿部側に配設された二層蛇腹状の左大腿部側エアバッグ14とが、左肘掛部4の内側面に対して鉛直方向に蛇腹状が伸張するように内蔵されている。
【0026】
このような右肘掛部3及び左肘掛部4は、これらに内蔵された各エアバッグの膨張に対応するように、また、使用者の体部位に対して膨張しやすいように、内側面が伸縮可能なストレッチ素材で形成されており、また、当該ストレッチ素材の着座部5側の表面には、前記
図1に示すように、前記椅子本体2の表面と同様の布生地が、右肘掛部3及び左肘掛部4の内側周端のみ縫い付けられて構成されている。
【0027】
また、着座部5には、着座面エアバッグとして、右臀部エアバッグ15と左臀部エアバッグとが内蔵されている。当該右臀部エアバッグ15と左臀部エアバッグは、それぞれ半円柱形状の袋状で形成され、当該半円柱形状の湾曲面側を上方にして配設することにより、着座部の上面に対して鉛直方向に膨張するように内蔵されている。
【0028】
次に、前記複数のエアバッグに空気を供給する構成について、前記マッサージ椅子1の底面の構造を示す底面
図3を用いて説明する。
図3に示すように、右肘掛部3及び左肘掛部4の底面には、椅子本体2を支える脚部7a乃至7dが夫々設けられており、また、着座部5の底面には、前記複数の各エアバッグに空気を供給するエア供給手段21、当該エア供給手段21から前記複数の各エアバッグに空気を分配供給するためのエアホース22、それらを制御する制御手段23、そして、リモコン装置からなる操作手段24から構成されている。また、エア供給手段21には、空気を安定供給するために予め空気を溜め込むエア貯留部25が連結ホース26を介して連結されている。なお、前記操作手段24は、コードを背凭れ部6の裏側から介して着座部5の上面、または、右肘掛部3及び左肘掛部4の内側面か上面に設置される。
【0029】
前記エア供給手段21は、詳細には図示しないが、前記複数の各エアバッグに供給する高圧空気を発生させるエアポンプと、前記高圧空気を前記各エアバッグに対する供給を分配する三方弁を用いた複数の弁とを含み構成されたものである。
【0030】
当該エア供給手段21による複数の各エアバッグへの空気の給排気は、前記制御手段23によって制御される。当該制御手段は、詳細には図示しないが、全体をコントロールするメイン制御部と、当該メイン制御部からの信号を受けて前記エアポンプをコントロールするエアポンプ制御部と、前記三方弁を個別に制御する空気弁制御部から構成される。
【0031】
また、エアホース22は、前記右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグに対して空気を供給する骨盤側エアホース22aと、前記右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14に対して空気を供給する大腿部側エアホース22bと、前記右臀部エアバッグ15と左臀部エアバッグ16に空気を供給する臀部側エアホース22cから構成される。
【0032】
前記各三方弁は、前記空気弁制御部によって制御され、エアポンプと前記各エアバッグとを前記エアホース22を介して連結してエアポンプを動作させた状態では、各エアバッグの内圧が上昇して膨張し、逆に、前記各エアホース22をエアポンプから開放した場合には、前記各エアバッグの内圧が低下して収縮する。また、各エアバッグが膨張した状態でエアポンプが停止すると前記エアバッグの内圧は維持される。このようにして、前記複数の各エアバッグが膨張及び収縮を繰り返すことにより、使用者に対して加圧及びマッサージを行う。
【0033】
また、前記制御手段23は、前記複数の各エアバッグの自動運転モードを制御する自動運転制御部と、連続運転時間を制御する動作時間制御部とを含んで構成されており、複数の各エアバッグは、予め入力された所定のリズムデータに従って、且つ、前記操作手段によって入力されたタイマーに従って、前記自動運転制御部及び動作時間制御部によって、オートで膨張及び収縮を繰返し、使用者の骨盤、大腿部及び臀部に対してマッサージを行うことができる。
【0034】
図4及び
図5は、本発明に係るマッサージ椅子1の使用状態を示す斜視図である。
図4に示すように、使用者が当該マッサージ椅子1に着座して操作手段24を操作し、マッサージ椅子1を起動させると、前記複数の各エアバッグである右骨盤側エアバッグ11、右大腿部側エアバッグ12、左骨盤側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14が、図中の矢印方向に膨張及び収縮を繰返し、当接する使用者の骨盤及び大腿部をマッサージするように加圧する。当該複数の各エアバッグの膨張及び収縮は、前記制御手段23によって所定のリズムに制御され、使用者の骨盤内及び大腿部の筋肉を刺激し、効率的にミルキングアクションを促進させるようにマッサージを行う。
【0035】
また、
図4に示すように、右骨盤側エアバッグ11、右大腿部側エアバッグ12、左骨盤側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14を蛇腹状に形成したことにより、使用者の骨盤及び大腿部に対して鉛直に当接する方向に伸張させることができ、より効果的に加圧及びマッサージを行うことができる。さらに、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13を三層蛇腹状に形成したことにより、二層蛇腹状に形成した右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14よりも強力に加圧することができ、使用者の骨盤内の筋肉に対しても加圧のマッサージ効果を与えることができる。
【0036】
図5は、本マッサージ椅子1の背凭れ部6側から視た使用状態を示す図である。
図5に示すように、着座部5に内蔵された半円柱形状の右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16は、前記右骨盤側エアバッグ11、右大腿部側エアバッグ12、左骨盤側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14と組み合わされて、前記制御手段によって所定のリズムによって膨張及び収縮を繰返し、使用者の臀部の下方から鉛直方向に臀部を加圧しマッサージを行う。このように下方から使用者の臀部を加圧して固定することにより、前記前記右骨盤側エアバッグ11、右大腿部側エアバッグ12、左骨盤側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14によるマッサージ効果をより効率的に向上させることができ、ミルキングアクションの促進による使用者の血流の改善、内臓機能や免疫機能の向上といった効果をより効率的に得ることができる。
【0037】
以上のように、本発明に係るマッサージ椅子1によれば、三層蛇腹状の右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ12と、二層蛇腹状の右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14と、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16の組み合わせで膨張及び収縮を繰り返して加圧及びマッサージを行うことにより、ミルキングアクションを促進することができ、効果的に骨盤内、大腿部又は臀部の血流の改善、内臓機能や免疫機能の向上といった効果を得ることができる。
【0038】
なお、着座面5の右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16を設けずに、右肘掛部3に右骨盤側エアバッグ11及び右大腿部側エアバッグ12と、左肘掛部4に左骨盤側エアバッグ13及び左大腿部側エアバッグ14のみを設けて、臀部下方からの加圧を受けずに使用者の骨盤及び大腿部に対してマッサージを行っても、前記効果を得ることはできる。
【0039】
次に、前記マッサージ椅子1を用いたマッサージ方法について、前記各エアバッグの膨張及び収縮を時系列に示した
図6及び
図7を用いて説明する。なお、図中の斜線で囲まれた箇所が各エアバッグの「膨張」を示し、黒く塗りつぶされた箇所が各エアバッグの「収縮」を示す。また、図中、ステップA1からステップE1方向に横方向に時間経過していることを示す。
【0040】
まず、
図6を用いて、主に使用者の骨盤に対するマッサージ方法について説明する。ここで使用するのは、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13(図中の「両骨盤側エアバッグ」)と、右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14(図中の「両
大腿部側エアバッグ」)である。
【0041】
図6に示すように、A1ステップにおいて、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13に約8.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させ、使用者の骨盤の左右両側を加圧した後、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13を膨張させたまま、B1ステップにおいて、右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14に約10.5秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させ、使用者の左右大腿部を加圧する。
【0042】
その後、C1ステップにおいて、一旦前記右骨盤側エアバッグ11及び右大腿部側エアバッグ12と、左骨盤側エアバッグ13及び左大腿部側エアバッグ14の全てを約1.0秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させた上で、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13には、約16.5秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させる。一方、右大腿部側エアバッグ12及び左
大腿部側エアバッグ14は、「約1.5秒間の時間間隔を掛けて空気を供給する膨張」と「約0.5秒間の時間間隔を掛けて空気を排出する収縮」とを7回繰り返した後、約2.5秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させる。
【0043】
このとき、使用者の左右両大腿部には、骨盤の左右両側が加圧固定された状態で、右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14が、「膨張の時間間隔」を「収縮の時間間隔」よりも約1.0秒間長く、且つ、小刻みに膨張及び収縮を繰り返すことにより、徐々に圧迫されるマッサージが行われ、左右両大腿部の筋肉へのミルキングアクションが促進される。
【0044】
次に、D1ステップにおいて、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13を、前記C1ステップの右大腿部側エアバッグ12及び左エアバッグ側エアバッグ14と同様に、「約1.5秒間の時間間隔を掛けて空気を供給する膨張」と「約0.5秒間の時間間隔を掛けて空気を排出する収縮」とを8回繰り返した後、約1.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給し膨張させる。一方、右大腿部側エアバッグ12及び左
大腿部側エアバッグ14は、約15.5秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張状態を維持し、前記右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13の8回目の収縮と同時に約0.5秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させた後、約1.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させる。
【0045】
このとき、使用者の骨盤の左右両側には、左右の大腿部が加圧固定された状態で、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13が、「膨張の時間間隔」を「収縮の時間間隔」よりも約1.0秒間長く、且つ、小刻みに膨張及び収縮を繰り返すことにより、徐々に圧迫されるマッサージが行われ、骨盤内の筋肉へのミルキングアクションが促進される。
【0046】
次に、E1ステップにおいて、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13は、約15.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させた後、約4.0秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させ、また、約12.0秒の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させた後、約6.0秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させ、さらに、約10.0秒間隔の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させる。一方、右大腿部側エアバッグ12及び左
大腿部側エアバッグ14は、約5.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させた後、約4.0秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させ、また、約16.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させた後、約6.0秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させ、さらに、約12.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させた後、約4.0秒の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させる。このように、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13と、右大腿部側エアバッグ12及び左
大腿部側エアバッグ14とは、
図6に示すように、交互に前記ステップC1及びD1よりも長い時間間隔を掛けて膨張及び収縮を繰り返すことにより、じっくりとしたマッサージを骨盤の両左右側と左右の大腿部に行うことができる。
【0047】
当該マッサージ方法を一通り或いは反復して行えば、ステップC1及びステップD1において、両大腿部側エアバッグ及び両骨盤側エアバッグが小刻みに膨張及び収縮を繰り返しながら、膨張の時間間隔を長くしたことにより徐々に大腿部及び骨盤を圧迫していくマッサージを行うことができ、また、ステップEにおいて、両大腿部側エアバッグと両骨盤側エアバッグの膨張及び収縮を交互に繰返し、よりじっくりとマッサージを行うことができ、これにより、小刻みなマッサージからじっくりと行うマッサージまで効率的に骨盤内及び大腿部の筋肉に対してミルキングアクションを促進することができ、血流の改善や内臓機能・免疫機能の向上といった効果を効率的に得ることができる。
【0048】
なお、当該マッサージ方法は、右骨盤側エアバッグ11、右大腿部側エアバッグ12、左骨盤側エアバッグ13及び左大腿部側エアバッグ
14のみを配設したマッサージ椅子1であっても可能であるが、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16を設けて、臀部下方から臀部を加圧固定して当該マッサージ方法を行ってもよい。
【0049】
次に、
図7を用いて、主に使用者の臀部に対するマッサージ方法について説明する。ここで使用するのは、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13(図中の「両骨盤側エアバッグ」)と、右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14(図中の「両
大腿部側エアバッグ」)と、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16(図中の「着座面エアバッグ」)である。
【0050】
図7に示すように、ステップA2において、右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14に約7.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させた後、当該右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14を膨張させたまま、ステップB2において、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13も約8.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させる。
【0051】
このように、右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14と右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13とを膨張させ、使用者の骨盤の左右両側と左右の大腿部を加圧する状態にしながら、ステップC2において、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16に約3.5秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させた後、約0.5秒間の時間間隔での収縮と約1.5秒間の時間間隔での膨張を2回繰り返し、さらに約0.5秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させる。
【0052】
このようにして、使用者の骨盤の左右両側と左右の大腿部を加圧した状態で、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16が膨張及び収縮を繰り返しながら、徐々に使用者の臀部を持ち上げるようにマッサージを行う。
【0053】
その後、ステップD2において、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13から約17.5秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させる一方で、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16は、約2.0秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させた後、約3.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させ、さらに、約1.0秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させた後、約1.5秒間の時間間隔を掛けての膨張と約0.5秒間の時間間隔を掛けての収縮とを4回繰り返し、そして、約3.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させる。
【0054】
次に、E2ステップにおいて、約14.5秒間の時間間隔を掛けて、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13から空気を排出して収縮させ、且つ、右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14に空気を供給して膨張させながら、一方で、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16は、約3.0秒間の時間間隔を掛けて空気を排出して収縮させた後、約3.0秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させ、さらに、約1.0秒間の時間間隔で空気を排出して収縮させた後、約1.5秒間の時間間隔を掛けての膨張と約0.5秒間の時間間隔を掛けての収縮とを3回繰り返し、そして、約1.5秒間隔の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させる。
【0055】
このように、ステップD2及びステップE2においては、使用者の骨盤の左右両側又は左右の大腿部を加圧した状態で、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16が膨張及び収縮を繰り返しながら、徐々に使用者の臀部を持ち上げるようにマッサージを行う。
【0056】
次に、ステップF2において、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13と、右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14とを約19.5秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させながら、一方で、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16は、約1.5秒間の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させた後、約3.0秒間の時間間隔で収縮させ、さらに、約1.5秒間の時間間隔を掛けての膨張と約0.5秒間の時間間隔を掛けての収縮とを2回繰り返した後、約7.0秒の時間間隔を掛けて空気を供給して膨張させる。
【0057】
このように、使用者の骨盤の左右両側と左右の大腿部を加圧固定した状態で、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16が小刻みに膨張及び収縮を繰り返しながら、徐々に使用者の臀部を持ち上げて加圧及びマッサージを行う。
【0058】
前記ステップF2で使用者の骨盤の左右両側、左右の大腿部及び臀部の全てを圧迫させた後、ステップG2において、右骨盤側エアバッグ11及び左骨盤側エアバッグ13と、右大腿部側エアバッグ12及び左大腿部側エアバッグ14と、右臀部エアバッグ15及び左臀部エアバッグ16の空気を排出して、使用者の骨盤の左右両側、左右の大腿部及び臀部の全てを加圧から解放させる。この圧迫からの解放より、使用者の使用者の骨盤の左右両側、左右の大腿部及び臀部における血流が改善される。
【0059】
当該マッサージ方法によれば、ステップC2、D2及びE2において、使用者の骨盤の左右両側及び左右の大腿部を加圧固定した状態で臀部を小刻みに膨張及び収縮させ、使用者の臀部を持ち上げるようにマッサージすることにより、ミルキングアクションを促進させることができ、臀部の血流を改善させることができる。また、ステップF2及びステップG2において、骨盤及び大腿部を固定した状態で、着座面エアバッグが膨張及び収縮を繰り返し、臀部を加圧して徐々に持ち上げながらマッサージを行った後、骨盤、大腿部及び臀部全てを圧迫させてから空気を抜くことにより圧迫から解放され、骨盤、大腿部及び臀部の血流を改善することができる。
【0060】
次に、前記使用者の主に骨盤に対するマッサージ方法と、前記主に臀部に対するマッサージ方法との両方のマッサージ方法を行うマッサージ方法について説明する。具体的な説明及び図は、前記使用者の主に骨盤に対するマッサージ方法と、前記主に臀部に対するマッサージ方法と同様であるため省略する。
【0061】
当該マッサージ方法は、前記主に骨盤に対するマッサージ方法のステップA1乃至ステップE1と同様のステップA3乃至ステップE3のマッサージ方法を行った後、前記主に臀部に対するマッサージ方法のステップA2乃至G2までのマッサージ方法を、一通り又は反復して行う。
【0062】
当該マッサージ方法によれば、上記使用者の骨盤に対するマッサージ方法の効果及び臀部に対するマッサージ方法の効果の両方の効果を得ることができ、さらに効率的に使用者の骨盤の左右両側、左右の大腿部及び臀部に対してマッサージ効果を得ることができ、ミルキングアクションの促進による使用者の血流の改善、内臓機能や免疫機能の向上といった効果をより効率的に得ることができる。
【0063】
なお、前記実施例において、各エアバッグの膨張及び収縮の時間間隔は、前記実施例の秒間隔に限られるものではなく、小刻みな膨張及び収縮等、本発明の効果を奏することができる秒間隔であればよい。
【0064】
また、前記各実施例において、使用者の臀部等の体型に合わせて、背凭れ部6にクッション等の緩衝材を載置することにより、使用者の着座位置を調整してマッサージを行ってもよい。