(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
<遊技機の概要>
遊技機1は、遊技者による操作に応じて遊技の進行に関する処理を実行するものである。
図1に示すように、遊技機1は、表示手段として液晶表示装置11(表示部11a、表示部11b)を有している。液晶表示装置11、及び、表示部11aには、遊技に応じた演出が表示されるようになっている。尚、本実施形態では、遊技機1にパチスロ機を適用した場合について説明するが、パチンコ機、スロットマシン等に適用するものであってもよい。
【0021】
遊技機1は、撮像手段として、遊技者の顔を撮像し、撮像データを取得するCCDカメラ200を有している。尚、CCDカメラ200は複数設けられることが好ましいがこれに限定されない。遊技機1は、CCDカメラ200によって取得した撮像データに基づいて、遊技者からの視線方向を決定する機能を有する。即ち、遊技機1は、撮像データに基づいて、遊技者の目の位置と、遊技者の目の位置からの視線方向と、液晶表示装置11(表示部11a、表示部11b)における遊技者の視線対象位置(視線対象領域)と、を決定することが可能となっている。また、CCDカメラ200によって、遊技者の動作を判定することが可能となっている。
【0022】
このように構成された遊技機1は、遊技者からの視線方向を校正する機能と、決定した視線方向が所定条件である場合に特別演出を報知する機能とを有している。以下、
図1を用いて、遊技機1の処理フローの概要を説明する。先ず、遊技機1は、CCDカメラ200によって撮像データを取得する(A1)。遊技機1は、撮像データに基づいて、基準視線方向として、遊技者の目の位置と、遊技者の目の位置からの視線方向と、を決定する(A2)。本実施形態において、撮像データは、常時取得されるものであるがこれに限定されず、決まったタイミングで取得されるものであってもよい。そして、遊技機1は、視線方向を校正するための調整角度が算出済みであるか否かを判定する(A3)。調整角度が算出済みである場合(A3:YES)には、後述のステップA7へ移行する。
【0023】
一方、調整角度が算出済みでない場合(A3:NO)には、液晶表示装置11(表示部11a、表示部11b)等の特定領域201に遊技者の視線を誘導するための誘導映像202を表示する(A4)。誘導映像202については後述する。尚、誘導映像202は、特定領域201と同じ領域に表示されてもよい。また、誘導映像202は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。また、特定領域201は、液晶表示装置11(表示部11a、表示部11b)等に表示される映像に限定されず、例えば、遊技機のリール等であってもよい。
【0024】
そして、遊技機1は、決定した遊技者の目の位置から特定領域201への視線方向を決定する(A5)。そして、遊技機1は、ステップA2で決定した基準視線方向と、ステップA5で決定した特定領域201への視線方向とから、これらの差分となる調整角度を算出する(A6)。例えば、調整角度は、基準視線方向及び特定領域201への視線方向がなす角度と、基準視線方向及び特定領域201への視線方向が存在する平面の傾きとで示されるものである。
【0025】
そして、遊技機1は、調整角度と基準視線方向とに基づいて、遊技者の視線(遊技者の目の位置、遊技者の目の位置からの視線方向、遊技者の視線対象位置等)を決定する(A7)。そして、遊技機1は、遊技者の視線が特定の条件を満足しているか否かを決定する(A8)。ここで、特定の条件は、遊技者の視線に加え、遊技者の動作を含むものであってもよい。遊技者の視線が特定の条件を満足していない場合(A8:NO)には、遊技機1は、ステップA1へ処理を戻す。一方、遊技者の視線が特定の条件を満足している場合(A8:YES)には、遊技機1は、特別演出を報知し(A9)処理を終了する。特別演出は、遊技者の視線に応じて出力される演出である。特別演出は、映像表示であってもよいし、音声出力であってもよい。
【0026】
例えば、液晶表示装置11等において、遊技者の目の位置と指定されるアニメーションデータとに従って立体映像がリアルタイムレンダリングされるものであってもよい。このような場合に、特別演出画像203は、立体映像における特定の範囲から視認可能な位置に表示される。即ち、遊技者の視線が特定の条件を満たす場合にのみ表示される位置に、特別演出画像203が表示されることになる。また、これに限定されず、遊技者の目の位置によって、予め用意された複数の映像を切替え表示するものであってもよい。この場合、複数の映像のうちの一部に特別演出画像203が表示されることになる。このように、特別演出は、遊技者の視線が特定の条件を満たす場合に報知されるものであってもよい。
【0027】
尚、特別演出は、遊技者の視線に応じて変更されるものであればよく、上記に限定されない。例えば、遊技者の視線方向に関連付けられた音データを予め記憶しておき、決定した遊技者の視線方向に応じた音声を出力するものであってもよい。特別演出については後述する。
【0028】
上述のように、遊技機1の処理フローの概要を説明したが、各ステップのタイミング等は限定されない。例えば、視線を常時検出し、この視線が所定の条件を満足する場合に、特別演出を報知するものであってもよい。また、視線を所定のタイミングで検出し、この視線が所定の条件を満足する場合に、特別演出を報知するものであってもよい。視線を検出するタイミングは、例えば、内部当選役が決定後のリールの回転中等が挙げられる。
【0029】
また、基準視線方向を調整角度に基づいて校正し、遊技者の視線方向を決定しているが、これに限定されない。例えば、基準視線方向を校正せずに、遊技者の視線方向として用いるものであってもよい。
【0030】
尚、視線方向とは、「遊技者の目の位置」、「遊技者の目の位置からの視線の方向」、「遊技者の目の位置からの視線方向にある液晶表示装置11(表示部11a、表示部11b)等における注視位置」、「遊技者の顔の位置」、「所定方向に対する遊技者の顔の角度」等、を含む概念である。これらは、CCDカメラによって撮像された撮像データから識別される顔画像に基づいて算出される。
【0031】
遊技者の目の位置等のワールド座標系は、遊技機にCCDカメラを複数台設けて、三角測量の原理によって算出されてもよいし、顔サイズからZ軸座標を推定してX軸座標及びY座標を算出するものであってもよい。
【0032】
<演出画像について>
液晶表示装置11(表示部11a、表示部11b)に表示される演出画像は、視差バリア方式によって裸眼で立体視表示されることが好ましいがこれに限定されない。例えば、遊技者に光学特性を有する眼鏡を装着させて、左右の眼の夫々に視差のある映像を到達させて立体視表示するものであってもよいし、その他の方式を用いてもよい。また、演出画像は、2D画像であってもよい。また、演出画像は、遊技者の視線方向に応じた角度となるように遊技者に視認されることが好ましい。例えば、立体的な演出画像をリアルタイムレンダリングで作成し、遊技者の視線方向に応じた表示角度となるように表示することが好ましいがこれに限定されない。例えば、プリレンダリングで予め作成した演出画像や平面画像を複数用意し、遊技者の視線方向に応じた演出画像を選択して表示するものであってもよい。また演出画像は、動画像であってもよいし、静止画であってもよい。また、本実施形態では、演出画像を液晶ディスプレイで表示するものであるが、これに限定されず演出画像が表示されるものであればよい。例えば、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで表示するものであってもよいし、プロジェクタによってスクリーンに投影表示するものであってもよい。
【0033】
このように、遊技機1は、遊技者の顔を撮像し、撮像データを得る撮像手段(撮像部)を有している。また、遊技機1は、撮像データに基づいて、遊技者の視線方向(基準視線方向)を決定する基準視線決定手段(調整角度算出部)を有している。また、遊技機1は、撮像データに基づいて、調整角度を算出し、遊技機1に設けられたRAM等の記憶手段(記憶部)に記憶すると共に、撮像データと表示装置に表示する特定領域201に基づいて特定領域201への視線方向を決定する調整角度算出手段(調整角度算出部)を有している。また、遊技機1は、基準視線方向と、記憶手段に記憶される調整角度とに基づいて、遊技者の視線方向を決定する視線決定手段(視線決定部)を有している。
【0034】
また、遊技機1は、演出を実行する液晶表示装置11(表示部11a、表示部11b)等の演出実行手段(演出実行部)が報知する演出内容を視線決定手段が決定した視線方向に基づいて変更する演出内容決定手段(演出内容決定部)を有している。例えば、映像が立体視表示される場合には、視線方向に応じて表示態様を変更する。さらに、演出内容決定手段は、視線方向が特定条件を満足する場合に演出内容を特別演出に変更する機能を有する。また、演出内容決定手段は、視線方向に応じた演出内容に変更する。
【0035】
<特別演出>
次に、遊技者の視線方向に応じて報知される特別演出の具体例について説明する。
【0036】
(遊技者の視線が特定の条件を満足する場合に表示される特別演出の例)
本実施形態では、遊技が開始されて内部当選役が決定された場合に、各内部当選役ごとに特別演出を実行するか否かの抽選を行う。特別演出実行抽選に当選した場合、
図2に示されるように、正面を向き帽子をかぶったキャラクタ画像205aと、特別演出が報知されるための視線の特定の条件が特定条件報知画像206として液晶表示装置11に表示される。具体的に、特定条件報知画像206には「上から覗け!」と表示されており、特定の条件が通常よりも高い位置からの視線であることが示される。
【0037】
所定の時間内に、遊技者の視線が特定の条件を満足した場合、
図3に示すように、キャラクタ画像205aが特定の条件を満足した視線からの映像に変化する。即ち、キャラクタ画像205aが、頭頂部が視認できるキャラクタ画像205bに変化する。そして、キャラクタ画像205の頭頂部には、内部当選役(この例ではリプレイ)を示す特別演出画像203aが表示される。
【0038】
尚、所定の時間は特に限定されないが、例えば、パチスロ機に適用した場合には、後述のスタートレバー16が操作されたタイミング(後述のスタートスイッチ16Sからの信号を受信したタイミング)から一定期間内(例えば15秒)であってもよい。また、所定の時間は、スタートレバー16が操作されたタイミングから後述のストップボタン17L,17C,17Rが全て操作されたタイミング(後述のストップスイッチ17Sからの信号を受信したタイミング)までであってもよい。また、例えば、パチンコ機に適用した場合には、後述の始動口入賞によって液晶表示装置における図柄変動表示が開始されてから一定期間内(例えば15秒)であってもよい。
【0039】
また、特定条件報知画像206と、特別演出画像203(内部当選役)と、を順次報知する特別演出を行ってもよい。例えば、
図2の後、遊技者の視線が特定の条件を満足した場合、
図4に示すように、キャラクタ画像205aが、頭頂部が視認できるキャラクタ画像205bに変化する。そして、キャラクタ画像205の頭頂部には、「激」を示す特別演出画像203bが表示される。その後、左リールが停止した場合、特定条件報知画像206として、「右から覗け!」と表示される。
【0040】
そして、
図4の後、遊技者の視線が特定の条件を満足した場合、
図5に示すように、キャラクタ画像205bが、左側頭部が視認できるキャラクタ画像205cに変化する。そして、キャラクタ画像205cの左側頭部には、「ア」を示す特別演出画像203cが表示される。その後、中リールが停止した場合、特定条件報知画像206として、「左から覗け!」と表示される。
【0041】
そして、
図5の後、遊技者の視線が特定の条件を満足した場合、
図6に示すように、キャラクタ画像205cが、右側頭部が視認できるキャラクタ画像205dに変化する。そして、キャラクタ画像205dの右側頭部には、「ツ」を示す特別演出画像203dが表示される。このように、遊技者は、
図4〜
図6で表示される特別演出画像203b〜203dを確認することで内部当選役を視認することが可能となる。
【0042】
また、内部当選役に当選していない場合等、偽の特別演出を行ってもよい。例えば、
図4、
図5が表示された後、遊技者の視線が特定の条件を満足した場合、
図7に示すように、キャラクタ画像205cが、右側頭部が視認できるキャラクタ画像205eに変化する。そして、キャラクタ画像205eの右側頭部には、「ホ」を示す特別演出画像203eが表示される。このように、遊技者は、
図4、
図5、及び、
図7で表示される特別演出画像203b、203c、及び、203eによって、内部当選役とは関係のない特別演出を行ってもよい。また、以下のように、
図2〜
図6の演出をパチスロ機のストップボタン17L,17C,17Rの操作ごとに発展するようにしてもよい。先ず、スタートレバー16を操作して内部当選役が決定されたときに
図2の演出を表示する。そして、3つあるストップボタン17L,17C,17Rのうち最初の停止操作が行われる前に遊技者の視線が特定の条件(ここでは遊技者の上からの視線検出)を満たしたこと、または最初の停止操作が実行されたこと、を条件に
図3又は
図4の特別演出を実行する。
図3の特別演出を実行した場合には、内部当選役が特別演出画像203aによって報知されることになる。一方、
図4の特別演出を実行した場合には、最初に特定条件報知画像206は非表示とし、最初の停止操作が実行されたことを条件に、
図4における特定条件報知画像206を出現させる。そして、2番目の停止操作が行われる前に遊技者の視線が特定の条件(ここでは右からの視線検出)を満たしたこと、または2番目の停止操作が行われたこと、を条件に
図5の特別演出を実行する。ここで、
図5における特定条件報知画像206は非表示とする。そして、2番目の停止操作が実行されたことを条件に
図5における特定条件報知画像206を出現させる。そして、3番目の停止操作が行われる前に遊技者の視線が特定の条件(ここでは左からの視線検出)を満たした場合、または3番目の停止操作が行われたときに
図6の特別演出を実行する。このようにすることで遊技者のストップボタン17L,17C,17Rの操作に応じて段階的に特別演出を実行することができるため、遊技者の手の操作による遊技と視線検出による特別演出とが連動し、より興趣の高い遊技機を提供することが可能となる。また、例えば1リールで入賞が確定する役(チェリー−ANY−ANYの組み合わせなど)が内部当選役として決定されたときには、遊技者は停止操作前に視線を移動させることで対応する役の目押し操作に備えることが可能となる。
【0043】
また、特定条件は、対象位置からの視線検出時間の長さであってもよい。例えば、
図8に示すように、覗き穴画像207aが表示されると共に、特定条件報知画像206として、「近くから見つめろ!」と表示される。その後、遊技者の視線が特定の条件を満足した場合、覗き穴画像207aが、徐々に拡大し、
図9に示すような覗き穴画像207bに変化する。そして、覗き穴画像207bの領域内には、内部当選役を示す特別演出画像203fが表示される。
【0044】
(視線に応じて変化する音声による特別演出の例)
本実施形態では、遊技者の視線方向の変化により音声の出力が変更されるようになっている。遊技機1には、
図10に示すように、遊技者の視線方向の変化と、遊技状態と、視線方向に関連付けられた音声データとが格納される視線変化音声テーブルが後述のサブROM82、サブRAM83等の記憶部に記憶されている。視線方向欄には、遊技者の視線方向や、視線方向の変化が格納される。遊技状態欄には、音声を出力する条件としての遊技状態が格納される。尚、これらに表示される演出画像の変化を関連づけてもよい。
【0045】
音声データは、例えば、遊技者の視線方向に応じて、サラウンドを変化させるためのパターンであってもよいし、音声の指向性に変化を持たせるためのパターンであってもよい。これにより、同じ内容の音声であっても、遊技者に臨場感を与えることができる。従って、スピーカは、2ch以上のサラウンド対応であることが好ましい。
【0046】
図11に、演出画像の変化が関連づけられた遊技者の視線方向の変化に基づく音声の出力の例を示す。この例では、遊技が開始されて内部当選役が1以上決定された場合に、各内部当選役ごとに特別演出を実行するか否かの抽選を行う。特別演出実行抽選に当選した場合、
図11に示されるように、正面を向き帽子をかぶったキャラクタ画像205fと、特別演出が報知されるための視線変化の特定の条件が特定条件報知画像209として液晶表示装置11に表示される。具体的に、特定条件報知画像206には「上を見ろ!」と表示されており、特定の条件が正面から上への視線の変化であることが報知される。
【0047】
所定の時間内に、遊技者の視線の変化が特定の条件を満足した場合、
図12に示すように、キャラクタ画像205fが変化すると共に、遊技者の視線の変化に対応する音声がスピーカ20L,20Rから出力される。即ち、キャラクタ画像205fが、帽子が風で飛ばされたキャラクタ画像205gに変化する。そして、キャラクタ画像205の頭部には、内部当選役(この例ではリプレイ)を示す特別演出画像203aが表示される。
【0048】
例えば、視線方向の変化による音声変化は以下のように行われてもよい。例えば、遊技機1に対し、遊技機1の下方向から上方向へ視線を移動させた場合、下から上へ音声が流れるように出力してもよい。即ち、遊技者の視線方向に追従して、スピーカから出力される音声の指向方向を変化させるようにしてもよい。また、液晶表示装置11に海の画像と道路の画像とを表示している場合、遊技者1が右方向を向いた場合には波の音を示す音声を大きい音量で出力すると共に、車の音を示す音声を小さい音量で出力してもよい。さらに、小音量で出力する音声にはディレイ効果を付加してもよい。
【0049】
このように、単に視線が変化したことを音声の変化の条件としてもよい。また、視線が遊技機1の特定箇所や液晶表示装置11に表示される特定画像に所定時間以上注視されることを音声の変化としてもよい。例えば、液晶表示装置11に映像(例えばキャラクタ画像)を複数表示させた場合、遊技者1が注視する映像に関連する音声を出力するようにしてもよい。
【0050】
(遊技者の視線と動作とが特定の条件を満足する場合に表示される特別演出の例)
本実施形態では、遊技が開始されて内部当選役が1以上決定された場合に、各内部当選役ごとに特別演出を実行するか否かの抽選を行う。特別演出は、遊技者の視線に加え、遊技者の動作を条件を満たすことで実行されるようになっている。具体的に、
図13に示すように、液晶表示装置11に、選択可能キャラクタ208aと選択可能キャラクタ208bとが表示されている。このとき、例えば、遊技者が、選択可能キャラクタ208aを視線対象とする視線方向とし、さらに遊技者の手でその視線方向を遮るような動作を行った場合、
図14に示すように、選択可能キャラクタ208aに対して、攻撃が加えられたような演出画像の特別演出画像203gが表示される。特別演出画像203gには、内部当選役(この例ではリプレイ)が示されている。
【0051】
このように、遊技者は、選択を行う際に、選択対象を視認し、それに対して動作を行うことで選択対象を選択することが出来るようになっている。遊技機1に設けられたボタン等ではなく、感覚的な動作で選択することができるため、遊技者の負担を軽減することができるようになっている。また、選択や決定のためのボタンを追加する必要がないため、遊技機におけるデバイスの煩雑化を防止することができる。
【0052】
遊技者の動作の検出は、CCDカメラ200によって検出されていた顔画像が手で遮られて認識されないことで、検出してもよい。また、所定期間内の連続する撮像データに基づいて、遊技者の動きパターンを検出し、あらかじめ登録されているパターンに近いかどうかを判定して動作を検出するものであってもよい。また、CCDカメラとは別に、遊技者の動作を検出するための赤外線カメラや赤外線プロジェクタ等を備えたモーションセンサを遊技機に設けてもよい。
【0053】
<視線方向の校正に用いる誘導映像>
次に、視線方向を校正する際に、遊技者の視線を誘導するための誘導映像202について説明する。
【0054】
図15に示すように、液晶表示装置11の中央にキャラクタ画像211が表示され、その背景として背景画像210が表示されている。キャラクタ画像211に遊技者の視線を誘導したい場合、
図16に示すように、キャラクタ画像211の領域を特定領域201として、背景画像210にピントが外れたような効果を与えた誘導映像202aを静止画で表示するようになっている。これにより、キャラクタ画像211のみが正しく表示されるため、遊技者の視線をキャラクタ画像211へ誘導することが出来るようになっている。
【0055】
また、
図17に示すように、特定領域201が異なる複数の静止画が切替え表示されるようになっている。具体的に、特定領域201は、液晶表示装置11の中央に配置されたキャラクタ画像211の領域に設定されており、遊技者の視線がキャラクタ画像211に誘導される。次に、特定領域201は、液晶表示装置11の右上に配置された太陽画像212の領域に設定されており、遊技者の視線が太陽画像212に誘導される。そして、特定領域201は、液晶表示装置11の左上に配置された雲画像213の領域に設定されており、遊技者の視線が雲画像213に誘導される。このような特定領域201の異なる複数の静止画が切替え表示され、その夫々のタイミング(動画の所定時間におけるフレーム)において、基準視線方向と、特定領域201への視線方向とが検出され、各タイミングにおける調整角度が算出される。これら複数の調整角度から視線の校正に用いる調整角度が決定される。
【0056】
尚、調整角度の決定は、複数の調整角度の平均であってもよいし、基準視線方向に応じて調整角度を選択的に用いてもよい。即ち、記憶する調整角度に関連付けて、特定領域201の位置や顔の角度を記憶しておき、校正する基準視線方向が注視する位置に最も近い特定領域201に関連する調整角度や、校正する基準視線方向が示す顔の角度に最も近い顔の角度に関連する調整角度を選択するものであってもよい。
【0057】
次に、
図18に示すように、スポットライト演出を行ってもよい。具体的に、キャラクタ画像211に遊技者の視線を誘導したい場合、
図18に示すように、キャラクタ画像211の領域を特定領域201として、特定領域201にスポットライトをあて、背景画像210を暗くしたような効果を与えた誘導映像202bを静止画で表示するようになっている。これにより、キャラクタ画像211のみが正しく表示されるため、遊技者の視線をキャラクタ画像211へ誘導することが出来るようになっている。
【0058】
また、
図19に示すように、特定領域201が移動するように表示されていてもよい。具体的に、特定領域201は、液晶表示装置11の中央に配置されたキャラクタ画像211の領域に設定されており、その後は順次、太陽画像212の領域、雲画像213の領域へ変更されるように移動する。即ち、誘導映像202bは、特定領域201が移動する動画像で表示されるようになっている。
【0059】
このような特定領域201の移動は、速度が変化されながら行われるものであってもよい。
図20に特定領域201の移動速度のタイミングチャートを示す。
図20に示すように、特定領域201がキャラクタ画像211の領域である時間t1から開始される。特定領域201は、時間t2まで速度が上昇し、時間t2からは太陽画像212へ速度を減少しながら移動する。特定領域201が太陽画像212の領域になると(時間t3)、特定領域201は方向を変えて太陽画像212の方向へ速度を上昇しながら移動する。途中、時間t4からは速度を減少し、時間t5からは速度を上昇する。特定領域201が太陽画像212の領域になると(時間t6)、特定領域201は移動を停止する。
【0060】
ここで、調整角度を算出するための基準視線方向と、遊技者から特定領域201への視線方向とは、時間t3及び時間t5において検出される。即ち、特定領域201の速度が遅いタイミングにおける基準視線方向と遊技者から特定領域201への視線方向とに基づいて調整角度が算出されることになる。また、調整角度の算出は、時間t3のような特定領域201の移動方向の切替え時において行うものであってもよい。
【0061】
また、
図21に示すように、誘導映像202cは、背景画像210を覆う遮蔽画像220と、移動する特定領域201に追従して表示され、特定領域201における遮蔽画像220を非表示とすることが可能なスポット画像221と、で構成される。スポット画像221は、基準視線方向と遊技者から特定領域201への視線方向とを取得するタイミングで、特定領域201部分の遮蔽画像220を非表示とし、スポット画像221が開表示(非表示)にされる。
【0062】
次に、
図22に示すように、液晶表示装置11(表示部11a)に表示するリール3L,3C,3Rを目押しさせるための誘導映像202dが表示されるものであってもよい。即ち、リール3(3L,3C,3R)の回転表示を操作によって停止表示させるタイミングでは、遊技者は停止するリール3を注視する可能性が高いため、停止するリール3を特定領域201とし、視線方向の校正を行う。このように、目押しさせるための演出画像を視線方向の校正に用いる誘導映像202dに利用することで、上記の誘導映像202a・202b・202cのような視線を誘導するための演出画像や、視線を校正するための時間を不要とすることができる。この場合、
図22に示すように、リール近傍に撮像手段を設けることが好ましい。即ち、複数のリール3L・3C・3Lの夫々に対応するCCDカメラ200L・200C・200Rを設けることがより好ましい。
【0063】
また、複数のリール3L・3C・3Rの夫々に対応するCCDカメラ200L・200C・200Rを設けた場合、
図23に示すように、リール3L,3C,3Rの回転中に視線方向を判定し、予め定めたいずれかのリール3が注視された場合に(視線方向が所定条件を満足する場合に)、停止操作させるリール3を指定する演出画像222を表示するような演出を行ってもよい。また、この時、指定したリール3のバックライトの光量を隣接するリールよりも強くする等の停止操作をさせるリール3を指定する演出をさらに行ってもよい。遊技機において、複数のリール3L・3C・3Lは、近い位置に隣接しているため、校正された視線方向を用い、さらに、複数のリール3L・3C・3Lの夫々に対応するCCDカメラ200L・200C・200Rを設けることで、精度をより向上することができる。
【0064】
このように、遊技者の視線を特定領域201へ誘導する誘導映像202が表示されることにより、撮像データから算出した視線(基準視線方向)と、遊技者の実際の視線(遊技者から特定領域201への視線方向)と、が比較されて調整角度が算出され、視線方向の校正を行うことが可能にされる。本実施形態では、このような校正された視線方向に基づき、各種の演出画像が立体視表示可能にされている。
【0065】
また、本実施形態では、このように構成された視線方向が、前述の特別演出を報知するための条件判定に用いられる。これにより、条件判定の精度を向上することができる。
【0066】
<パチスロの構造>
遊技機1の一実施形態として、パチスロを例にとって説明するが、パチンコに適用することもできる。以下、本発明の一実施形態を示す遊技機であるパチスロについて説明する。なお、本実施形態では、特定の小役の成立をランプ等でナビゲートする機能であるアシストタイム(以下、「AT」という)と、特定の図柄組合せが表示された場合にリプレイの当選確率が通常時より高くなる遊技状態であるリプレイタイム(以下、「RT」という)が作動する機能とが同時に作動するアシストリプレイタイム(以下、「ART」という)の機能を備えたパチスロについて説明する。先ず、
図24乃至
図26を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。
【0067】
[外観構造]
図24は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
【0068】
図24に示すように、パチスロ1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(
図24では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ1を運搬するときに手をかける凹部である。
【0069】
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
【0070】
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置の一具体例を示す液晶表示装置11とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
【0071】
液晶表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、映像の表示による演出を実行する。この液晶表示装置11は、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4を含む表示部(表示画面)11aを備える。本実施形態では、表示窓4を含む表示部11aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
【0072】
表示窓4は、例えばアクリル板等の透明な部材で形成されている。この表示窓4は、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。従って、遊技者は、表示窓4を介して、表示窓4の背後に設けられた3つのリールを視認することができる。
【0073】
本実施形態では、表示窓4は、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う入賞判定ラインとして定義する。
【0074】
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられており、液晶表示装置11を覆う大きさに設定されている。このフロントパネル10は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11bを露出させるパネル開口101a,液晶表示装置11の表示部11aを露出させる101bを有する装飾枠101と、装飾枠101のパネル開口101a,101bを塞ぐ透明の保護カバー(不図示)とを有している。
【0075】
装飾枠101のパネル開口101aは、液晶表示装置11の表示部11bを露出させる。また、装飾枠101のパネル開口101bは、液晶表示装置11の表示部11a及び3つのリール3L,3C,3Rを露出させる。
【0076】
装飾枠101には、ランプ群21(不図示、
図27及び
図28参照)が設けられている。ランプ群21は、LED(Light Emitting Diode)等で構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
【0077】
ドア本体9の中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1BETボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R)が設けられている。
【0078】
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口13から受け入れられたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
【0079】
MAXベットボタン14及び1BETボタン15は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、
図24には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
【0080】
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
【0081】
また、
図24には示さないが、台座部12には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器6(
図27参照)が設けられている。この7セグ表示器6は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
【0082】
ドア本体9の下部には、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ20L,20R等が設けられている。メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L,20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
【0083】
図25は、遊技機1の側面方向から見た概略図を示す。
図24及び
図25に示すように、遊技機1は、天井部にCCDカメラ200a、正面上部にCCDカメラ200b、正面下部にCCDカメラ200cを有している。このように、3箇所に撮像手段を設けることで、遊技者の視線方向を正確に検出することが可能となる。
【0084】
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、
図26を参照しながら説明する。
図26は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。
【0085】
キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、後述の主制御回路41(
図27参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当選役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
【0086】
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、
図26には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応する後述のステッピングモータ(
図27中のステッピングモータ61L,61C,61Rのいずれか)に接続される。
【0087】
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられている。また、キャビネット2a内における、ホッパー33の一方の側部(
図26に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置34が設けられている。
【0088】
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御回路42(
図27及び
図28参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
【0089】
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、メダル投入口13(
図24参照)を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー33に案内する。また、
図26には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(
図27参照)が設けられている。
【0090】
<パチスロが備える回路の構成>
次に、パチスロ1が備える回路の構成について、
図27及び
図28を参照して説明する。
図27は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図である。
図28は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
【0091】
パチスロ1は、主制御回路41、副制御回路42、及び、これらの回路と電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)を備える。
【0092】
[主制御回路]
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
【0093】
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
【0094】
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理の制御プログラム、内部抽選テーブル等のデータテーブル、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当選役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
【0095】
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
【0096】
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。
【0097】
ストップスイッチ17Sは、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16Sは、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ14Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
【0098】
メダルセンサ35Sは、メダル投入口13に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン(MAXベットボタン14又は1BETボタン15)が遊技者により押されたことを検出する。
【0099】
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L,61C,61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
【0100】
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
【0101】
ステッピングモータ61L,61C,61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有する歯車を介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
【0102】
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
【0103】
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
【0104】
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
【0105】
なお、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。
【0106】
また、主制御回路41には、外部端子板18Sが接続されている。主制御回路41は、外部端子板18Sを介してホールコンピュータ又は呼出装置100に接続されている。そして、主制御回路41は、所定の内部当選役が当選して、かつ所定の停止操作順序が検出されると、ホールコンピュータ又は呼出装置100に後述する大当り信号「3」を送信する。
【0107】
[副制御回路]
図27及び
図28に示すように、副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、
図28に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、GPU84、描画用RAM85、及び、ドライバ86を含む。さらに、副制御回路42は、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、D/A(Digital to Analog)変換器92、及び、アンプ93を含む。
【0108】
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
【0109】
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信スレッド、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録スレッド、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御するための描画制御スレッド、ランプ群21による光の出力を制御するためのランプ制御スレッド、スピーカ20L,20Rによる音の出力を制御するための音声制御スレッド等のプログラムが含まれる。
【0110】
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
【0111】
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当選役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
【0112】
また、副制御回路42には、
図28に示すように、液晶表示装置11、スピーカ20L,20R、ランプ群21、及び、CCDカメラ200L・200C・200R等の周辺装置が接続されている。つまり、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
【0113】
本実施形態では、サブCPU81、GPU84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は液晶表示装置11により表示される。
【0114】
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、D/A変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ20L,20Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群21の点灯及び消灯を行う。
【0115】
<パチスロ機の基本的な処理動作>
このように、パチスロ機は既知の構成が採用可能である。以下、パチスロ機の基本的な処理動作について説明する。
【0116】
パチスロ機では、一般的に、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
【0117】
(主制御回路の動作)
遊技者によるメダル投入等によりベットが行われ、スタートレバー16が操作されると、主制御回路41は、内部抽籤を行う。主制御回路は、内部抽選により内部当選役を決定する。即ち、内部当選役に決定された賞のみが、リール3L,3C,3Rによって表示される遊技結果(図柄の組合せ)として許容される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
【0118】
また、主制御回路41は、スタートレバー16が操作されると、リール3L,3C,3Rの回転を行う。主制御回路41は、遊技者によりリール3L,3C,3Rに対応するストップボタン17L,17C,17Rが押されると、決定された内部当選役とストップボタン17L,17C,17Rが押されたタイミングとに基づいて、該当するリール3L,3C,3Rの回転を停止する制御を行う。即ち、主制御回路41は、決定された内部当選役以外の図柄の組合せとならないように、リール3L,3C,3Rを制御する。
【0119】
このように、リール3L,3C,3Rの回転が全て停止されると、主制御回路41は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。
【0120】
なお、主制御回路41では、メインCPU51に内蔵されたタイマ(不図示)の制御による定周期(1.1172msec毎)に、タイマ割込処理が行われる。上述したリール3L,3C,3Rの制御処理の他、主制御回路41から副制御回路42へのコマンド送信処理が、このタイマ割込処理において実行される。
【0121】
(副制御回路の動作)
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。これらの演出は、副制御回路42によって制御される。
【0122】
スタートレバー16が操作されると、副制御回路42は、演出用の抽選を行い、内部当選役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを決定する。内部当選役は、主制御回路41から送信されるコマンド(制御指令)によって副制御回路42へ通知される。
【0123】
副制御回路42は、演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。各タイミングは、主制御回路41から送信されるコマンド(制御指令)によって副制御回路42へ通知される。このように、パチスロでは、内部当選役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当選役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
【0124】
主制御回路41から副制御回路42へ送信されるコマンドとしては、メダル投入コマンド、スタートコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、表示コマンド等である。副制御回路42は、コマンドの受信を契機として、コマンドによって通知された内部当選役、タイミング等に応じて抽選により決定した演出データ(例えば、ノードに関連付けられた動画データ、サウンドデータ、LEDデータ、役物データ等)に基づいて、液晶表示装置11やスピーカ20L,20R等を制御して演出処理を実行する。
【0125】
<パチンコ機の基本的な処理動作>
また、本発明を適用可能なパチンコ機の基本的な処理動作について説明する。パチンコ機では、一般的に、遊技を行うための遊技媒体として遊技球を用いる。遊技は、遊技球が遊技盤へ発射されることで進行する。例えば、遊技球が、遊技盤に設けられた始動口に入球すると、主制御回路は、遊技盤に設けられた大入賞口を解放するか否かの抽選が実行する。抽選結果は、特別図柄表示装置において、所定の変動時間図柄が変動した後に報知される。主制御回路は、所定のタイミングで割り込み処理を行い、副制御回路へ抽選結果等を含むコマンドを送信する。副制御回路はコマンドを受信することで、例えば特別図柄表示装置の変動中に、遊技盤に設けられた液晶表示装置等において抽選結果に応じた演出を行うことが可能となる。液晶表示装置においては、映像による擬似リールの図柄変動表示等が行われる。
【0126】
<パチスロ機の処理動作>
上記のように動作する遊技機における本実施形態の処理動作について説明する。
【0127】
[プレイヤトラッキング処理]
図29乃至
図31を参照して、サブCPU81の視線関連の処理について説明する。尚、サブCPU81は、CCDカメラ200からは常時に遊技者の撮像データを受信するものとするがこれに限定されず、所定のタイミングで遊技者の撮像データを受信するものであってもよい。また、常時に遊技者の撮像データを受信する場合には、常時(定周期)に行われる上述のタイマ割込処理にて、以下の処理を実行する。また、所定のタイミングとして、メインCPU51から送信されるスタートコマンド等、何らかのコマンドを受信したタイミングで実行する場合には、このコマンド受信時を契機として以下の処理を実行してもよい。また、その他のタイミングで実行するものであっても以下と同様の処理を実行する場合であれば本発明の範囲内である。
【0128】
先ず、
図29を参照して、サブCPU81により行われるプレイヤトラッキング処理について説明する。まず、サブCPU81は、CCDカメラ200から受信している撮像データを用いて顔識別処理を実行し、遊技者が変更されたか否かを判定する(S1000)。遊技者が変更されていないと判定した場合には(S1000:NO)、サブCPU81は、ステップS1000の処理を繰り返す。一方、遊技者が変更されたと判定した場合にはサブCPU81は、データベースに登録済みであるか否かを判定する(S1002)。尚、データベースとは、遊技機1とネットワークを介して接続されるサーバが有するデータベースであってもよいし、遊技機1に構築されるデータベースであってもよい。データベースに登録済みである場合(S1002:YES)には、登録済み情報を報知する(S1003)。登録済み情報とは、遊技者の遊技記録や、不正の履歴であり、このような情報を遊技者へのサービス向上や不正防止のために遊技機1の管理者に報知が行われる。報知は、ネットワーク通信を行うものであってもよいし、遊技機1のランプ等で管理者を呼び出すものであってもよい。
【0129】
その後、サブCPU81は、データベースに調整角度が登録済みであるか否かを判定する(S1004)。データベースに調整角度が登録済みである場合(S1004:YES)には、サブCPU81は、データベースに登録済みの調整角度を取得し(S1005)、撮像データと共に、本ルーチンが終了される。
【0130】
一方、サブCPU81は、ステップS1002において、データベースに登録済みでないと判定した場合(S1002:NO)、又は、ステップS1004において、データベースに調整角度が登録済みでないと判定した場合(S1004:NO)。調整角度決定処理を実行する(S1007)。そして、ステップS1000で用いた顔画像と共に調整角度をデータベースに登録する(S1008)。
【0131】
このように、顔画像と関連付けて調整角度を登録しておくことで、遊技者は何度も調整角度を設定することが不要となる。
【0132】
尚、本実施形態では、データベースを用いるものであったが、データベースを用いるものでなくてもよい。この場合、ステップS1000において遊技者の変更が検出された後、ステップS1007を実行して調整角度が決定されて本ルーチンが終了される。即ち、プレイヤトラッキング処理においては、遊技者が変更されたか否かを検出する遊技者変更監視処理が実行され、遊技者が変更された場合には調整角度が決定されればよい。
【0133】
[調整角度決定処理]
次に、
図30を参照して、サブCPU81により行われる調整角度決定処理について説明する。先ず、サブCPU81は、誘導映像202が表示されているか否かを判定する(S1010)。誘導映像202が表示されていない場合、誘導映像202を表示する(S1011)。誘導映像202を表示した後、又は、ステップS1010において誘導映像が表示されていると判定した場合、サブCPU81は、遊技者から特定領域への視線方向を決定する(S1012)と共に、撮像データに基づいて基準視線方向を決定する(S1013)。そして、これらの視線方向から調整角度を算出して、本ルーチンを終了する。
【0134】
調整角度決定処理は、プレイヤトラッキング処理(
図29参照)や視線決定処理(
図31)から呼び出されるものであるが、これに限定されない。例えば、演出映像を液晶表示装置11に表示するための描画スレッドにおける2D処理、3D処理、動画処理等において、図柄の変動表示を行う際に、誘導映像202を描画している際にも呼び出される。
図22、
図23を用いて説明したように、リール3L・3C・3Lを特定領域として、調整角度が決定されることになる。誘導映像202は、例えば、常時行われるタイマ割込処理にて実行される遊技者変更監視処理において、遊技者が変更したか否かを判別し、変更された場合には遊技者変更フラグをONにしておき、その後遊技を開始したことを示すスタートコマンドを受信したときに表示されるものである。また、パチンコ機であれば、同様に遊技者変更フラグがONとなり、大当たり抽選の契機である始動口に遊技球が入球(始動口入賞)し、図柄の変動が開始したタイミングで実行すればよい。または遊技球を発射するためのハンドルに設けられたタッチセンサの検出で実行するようにすれば、ハンドル操作から始動口入賞に基づく液晶表示上での図柄変動までの間を持たせることもできる。その際、調整角度を検出中に始動口入賞などが発生してしまった場合には誘導映像202はそのままに、図柄の変動を縮小表示するようにして調整角度算出処理が終了した時点で縮小表示を解除するようにすればよい。
【0135】
[特別演出処理]
次に、
図31を参照して、サブCPU81により行われる特別演出処理について説明する。特別演出処理は、例えば、副制御回路42が受信したコマンドの内容、又は、コマンドの内容に基づいてサブCPU81が実行する演出抽選の結果、特別演出を実行すると決定された場合に、本ルーチンが呼び出されて実行される。先ず、サブCPU81は、視線決定処理要求があるか否かを判定する(S1020)。即ち、遊技者の視線方向に基づいて特別演出処理が実行され得る演出が行われた場合、特別演出処理が呼び出されることになる。視線決定処理要求が無い場合(S1020:NO)、ステップS1020を繰り返して待機状態となる。
【0136】
一方、視線決定処理要求がある場合、調整角度が算出済み否かを判定する(S1021)。調整角度が算出済みでない場合(S1021:NO)には、
図30で説明した調整角度決定処理を実行する(S1022)。ステップS1022の後、又は、ステップS1021で調整角度が算出済みである場合(S1021:YES)には、撮像データにもとづき視線方向を決定する(S1023)。その後、サブCPU81は、視線方向を校正する(S1024)。そして、所定期間以内に特定条件が成立した場合(S1025:YES)には、特別演出を表示(S1026)して本ルーチンを終了する。