特許第6484443号(P6484443)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6484443
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】重量物の輸送及び昇降システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 57/30 20060101AFI20190304BHJP
   E01D 21/00 20060101ALI20190304BHJP
   E01D 24/00 20060101ALI20190304BHJP
   B60P 3/00 20060101ALI20190304BHJP
【FI】
   B65G57/30
   E01D21/00 A
   E01D24/00
   B60P3/00 L
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-267021(P2014-267021)
(22)【出願日】2014年12月29日
(65)【公開番号】特開2016-124668(P2016-124668A)
(43)【公開日】2016年7月11日
【審査請求日】2017年12月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000178011
【氏名又は名称】山九株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男
(74)【代理人】
【識別番号】100176142
【弁理士】
【氏名又は名称】清井 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100127155
【弁理士】
【氏名又は名称】来田 義弘
(72)【発明者】
【氏名】佐野 勝信
【審査官】 井上 信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−271790(JP,A)
【文献】 特開昭49−135357(JP,A)
【文献】 特開2007−291719(JP,A)
【文献】 特開2005−155160(JP,A)
【文献】 特開平11−190008(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01D 21/00
B65G 57/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持架台に支持された大型の重量物を受け取り、設置架台が設けられた場所まで輸送し該設置架台の載置部に載せかえる重量物の輸送及び昇降システムにおいて、
それぞれ垂直軸回りに回転可能な複数の車軸と、該車軸の両側に設けられた車輪を有する単位自走台車を複数組み合わせて配置して形成され、前記設置架台に向けて移動可能な自走式運搬台車と、
前記自走式運搬台車の積載部の前後及び左右に分散配置され、使用にあっては前記重量物を載せる直方体又は立方体形状の上積層箱の下端に、該上積層箱と平面視した形状が同一の下積層箱を上下方向に接続機構を介して直列に連結して多段式箱柱を形成すると共に、それぞれの該多段式箱柱の下部にあって、同期して該多段式箱柱を昇降する箱柱形成昇降手段と、
を有し、
前後方向及び左右方向にそれぞれ隣り合う前記多段式箱柱の前記上積層箱同士又は同一高さ位置に配置された前記下積層箱同士は補強部材で連結され、
前記箱柱形成昇降手段は、前記各単位自走台車に配置されたベース部と、前記ベース部上に載置され、該ベース部の中央部に置かれた前記上積層箱又は前記下積層箱を収納する空間部を内側に備え、該ベース部上で昇降する枠状の昇降フレーム部と、前記昇降フレーム部に取付けられ、前記ベース部の中央部に置かれた前記上積層箱又は前記下積層箱に掛止する連結用突起及び該連結用突起を出し入れする駆動部を備えた複数の掛止機構と、上限位置に移動した前記昇降フレーム部の直下の前記ベース部の中央部に前記下積層箱を送り出す運搬機構とを有し、
前後方向及び左右方向にそれぞれ近接して隣り合う前記昇降フレーム部の少なくとも対向する側部材には、上方に開口し、上方から挿入される前記補強部材の両端部側をそれぞれ並べて収納する切欠き部が設けられていることを特徴とする重量物の輸送及び昇降システム。
【請求項2】
請求項記載の重量物の輸送及び昇降システムにおいて、前後方向及び左右方向にそれぞれ近接して隣り合う前記昇降フレーム部同士はフレーム固定部材で連結されていることを特徴とする重量物の輸送及び昇降システム。
【請求項3】
支持架台に支持された大型の重量物を受け取り、設置架台が設けられた場所まで輸送し該設置架台の載置部に載せかえる重量物の輸送及び昇降システムにおいて、
それぞれ垂直軸回りに回転可能な複数の車軸と、該車軸の両側に設けられた車輪を有する単位自走台車を複数組み合わせて配置して形成され、前記設置架台に向けて移動可能な自走式運搬台車と、
前記自走式運搬台車の積載部の前後及び左右に分散配置され、使用にあっては前記重量物を載せる直方体又は立方体形状の上積層箱の下端に、該上積層箱と平面視した形状が同一の下積層箱を上下方向に接続機構を介して直列に連結して多段式箱柱を形成すると共に、それぞれの該多段式箱柱の下部にあって、同期して該多段式箱柱を昇降する箱柱形成昇降手段と、
を有し、
前後方向及び左右方向にそれぞれ隣り合う前記多段式箱柱の前記上積層箱同士又は同一高さ位置に配置された前記下積層箱同士は補強部材で連結され、
前記箱柱形成昇降手段は、前記各単位自走台車に配置されたベース部と、前記ベース部上に載置され、該ベース部の中央部に置かれた前記上積層箱又は前記下積層箱を収納する空間部を内側に備え、該ベース部上で昇降する枠状の昇降フレーム部と、前記昇降フレーム部に取付けられ、前記ベース部の中央部に置かれた前記上積層箱又は前記下積層箱に掛止する連結用突起及び該連結用突起を出し入れする駆動部を備えた複数の掛止機構と、上限位置に移動した前記昇降フレーム部の直下の前記ベース部の中央部に前記下積層箱を送り出す運搬機構とを有し、
前後方向及び左右方向にそれぞれ近接して隣り合う前記昇降フレーム部同士はフレーム固定部材で連結されていることを特徴とする重量物の輸送及び昇降システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の重量物の輸送及び昇降システムにおいて、前記上積層箱に両側がそれぞれ載置されて水平状態を保ち、前記重量物を載せて支持する長尺の水平部材を有することを特徴とする重量物の輸送及び昇降システム。
【請求項5】
請求項1〜のいずれか1項に記載の重量物の輸送及び昇降システムにおいて、前記単位自走台車の一つに運転操作盤を有して、該各単位自走台車は前記重量物の形状、重量、及び重心位置に基づいて前後及び左右にそれぞれ分散配置され、前記運転操作盤を備える単位自走台車の移動に同期して移動することを特徴とする重量物の輸送及び昇降システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、橋梁等の大型構造物、発電所に設置する発電機、工場に設置する大型プラントの一部等の重量物を持上げ支持した状態で運搬台車の上に積載して設置場所まで輸送し、据付位置に載せかえる重量物の輸送及び昇降システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、跨道橋の架設工法では、組立ヤードで一体に組立てた(地組みした)跨道橋の桁を、自走式トランスポーター(以下、自走式運搬台車という)上に設置したジャッキ装置付き架台の上にジャッキダウンした状態で搭載し、組立ヤードから架設現場まで輸送しジャッキアップして据え付ける手法が採用されている。これによって、組立ヤードの低い位置で組立てられた跨道橋を、組立ヤードと架設現場との間に存在する障害物を回避しながら輸送して高所に据え付けることができる。また、跨道橋の撤去工法では、自走式運搬台車上のジャッキ装置付き架台をジャッキダウンした状態で撤去現場まで走行させ、撤去現場でジャッキ装置付き架台をジャッキアップして跨道橋の桁を搭載した後、ジャッキ装置付き架台をジャッキダウンした状態で解体ヤードまで輸送し分解する手法が採用されている。これによって、高所に据え付けられた跨道橋を取り外して、解体ヤードまでの間に存在する障害物を回避しながら輸送することができる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、ジャッキ装置そのものは高負荷荷重かつ高ストロークとすることは容易であるが、水平荷重(横方向荷重)に抗する能力はほぼ皆無である。そのため、ジャッキ装置の先部に取付けた荷台に加わる水平荷重を吸収する機構を設けることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
また、橋梁の撤去工事や架設工事において、高所に載置された長尺の重量物を高所で受け取りその高さを保持した状態で安定を確保しながら目的場所まで運搬する場合、自走式運搬台車上に高ストロークジャッキとボルト組立式架構を積載し、高ストロークジャッキで持ち上げた重量物をボルト組立式架構に載せかえて運搬する(即ち、高ストロークジャッキとボルト組立式架構を組合わせる)方法が提案されている(例えば、特許文献3、4参照)。ボルト組立式架構を使うことにより、運搬時に長尺の重量物に加わる水平荷重に抗する能力を高めることができる。その結果、転倒等を防止して作業の信頼性を高めることができると共に、作業中に発生する地震に対する耐震性の要求に対しても対応できる。
なお、ボルト組立式架構による水平荷重に抗する能力を更に高める手法として、ベント材同士を左右方向にもボルト締めする手法も提案されている(例えば、特許文献3、5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−98512号公報
【特許文献2】特許第4070749号公報
【特許文献3】特許第4397716号公報
【特許文献4】特許第4507913号公報
【特許文献5】特許第4502388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、2のジャッキ装置はパッケージで(適用範囲を予め設定した設備の一部として)設計及び製作されているため、最大高さ及び最小高さに制約が存在し、結果的に昇降ストロークの範囲が限られる。例えば、特許文献1において跨道橋の据え付け位置が高い場合は、ジャッキ装置付き架台とは別にベント材と呼ばれるボルトで堅固に上下を固定できる単位架構を自走式運搬台車上に配置して、ジャッキ装置付き架台の据え付け高さを嵩上げする必要がある。また、跨道橋を更に高所にジャッキアップする必要がある場合は、運搬前の跨道橋の組立て位置を高所にすると共に、複数のジャッキ装置付き架台を積重ねて使用する必要がある。その結果、ジャッキダウンした状態の跨道橋の高さ(即ち、自走式運搬台車で運搬する際の最低高さ位置)が高くなり、跨道橋を運搬する際に障害物の回避が困難になるという問題が生じる。
【0006】
特許文献3〜5で使用するボルト組立式架構は、鉛直方向の荷重のみならず水平荷重に抗する能力が高いとされている。一方、高ストロークジャッキは高負荷荷重には耐えられるが、水平荷重に抗する能力はほぼ皆無である。そのため、高ストロークジャッキによる重量物のジャッキアップ又はジャッキダウン時は、自走式運搬台車を確実に停止させ、なおかつ水平を確保する等の極めて慎重な作業が要求され、作業が煩雑になるという問題が生じる。また、ベント材と高ストロークジャッキの両者を準備する必要があるので段取りが大掛かりになる。そして、ジャッキアップ作業においては、ベント材1台分に相当する高さを高ストロークジャッキで持上げ、新たなベント材を挿入しボルト結合した後、再び高ストロークジャッキで持上げるという作業の繰り返しになるので、作業に要する時間が長くなるという問題がある。
更に、ベント材同士を左右方向にもボルト締めする場合、ベント材の使用量が2倍となり、ベント材同士をボルト結合する手間も増すことになり、ジャッキアップ作業に要する時間は更に長くなるという問題が生じる。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、重量物を持上げる際の高さの制約がなく、運搬時に加わる水平荷重に強い対抗能力を有する重量物の輸送及び昇降システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的に沿う第1の発明に係る重量物の輸送及び昇降システムは、支持架台に支持された大型の重量物を受け取り、設置架台が設けられた場所まで輸送し該設置架台の載置部に載せかえる重量物の輸送及び昇降システムにおいて、
それぞれ垂直軸回りに回転可能な複数の車軸と、該車軸の両側に設けられた車輪を有する単位自走台車を複数組み合わせて配置して形成され、前記設置架台に向けて移動可能な自走式運搬台車と、
前記自走式運搬台車の積載部の前後及び左右に分散配置され、使用にあっては前記重量物を載せる直方体又は立方体形状の上積層箱の下端に、該上積層箱と平面視した形状が同一の下積層箱を上下方向に接続機構を介して直列に連結して多段式箱柱を形成すると共に、それぞれの該多段式箱柱の下部にあって、同期して該多段式箱柱を昇降する箱柱形成昇降手段と、
を有し、
前後方向及び左右方向にそれぞれ隣り合う前記多段式箱柱の前記上積層箱同士又は同一高さ位置に配置された前記下積層箱同士は補強部材で連結され、
前記箱柱形成昇降手段は、前記各単位自走台車に配置されたベース部と、前記ベース部上に載置され、該ベース部の中央部に置かれた前記上積層箱又は前記下積層箱を収納する空間部を内側に備え、該ベース部上で昇降する枠状の昇降フレーム部と、前記昇降フレーム部に取付けられ、前記ベース部の中央部に置かれた前記上積層箱又は前記下積層箱に掛止する連結用突起及び該連結用突起を出し入れする駆動部を備えた複数の掛止機構と、上限位置に移動した前記昇降フレーム部の直下の前記ベース部の中央部に前記下積層箱を送り出す運搬機構とを有し、
前後方向及び左右方向にそれぞれ近接して隣り合う前記昇降フレーム部の少なくとも対向する側部材には、上方に開口し、上方から挿入される前記補強部材の両端部側をそれぞれ並べて収納する切欠き部が設けられている。
前記目的に沿う第2の発明に係る重量物の輸送及び昇降システムは、支持架台に支持された大型の重量物を受け取り、設置架台が設けられた場所まで輸送し該設置架台の載置部に載せかえる重量物の輸送及び昇降システムにおいて、
それぞれ垂直軸回りに回転可能な複数の車軸と、該車軸の両側に設けられた車輪を有する単位自走台車を複数組み合わせて配置して形成され、前記設置架台に向けて移動可能な自走式運搬台車と、
前記自走式運搬台車の積載部の前後及び左右に分散配置され、使用にあっては前記重量物を載せる直方体又は立方体形状の上積層箱の下端に、該上積層箱と平面視した形状が同一の下積層箱を上下方向に接続機構を介して直列に連結して多段式箱柱を形成すると共に、それぞれの該多段式箱柱の下部にあって、同期して該多段式箱柱を昇降する箱柱形成昇降手段と、
を有し、
前後方向及び左右方向にそれぞれ隣り合う前記多段式箱柱の前記上積層箱同士又は同一高さ位置に配置された前記下積層箱同士は補強部材で連結され、
前記箱柱形成昇降手段は、前記各単位自走台車に配置されたベース部と、前記ベース部上に載置され、該ベース部の中央部に置かれた前記上積層箱又は前記下積層箱を収納する空間部を内側に備え、該ベース部上で昇降する枠状の昇降フレーム部と、前記昇降フレーム部に取付けられ、前記ベース部の中央部に置かれた前記上積層箱又は前記下積層箱に掛止する連結用突起及び該連結用突起を出し入れする駆動部を備えた複数の掛止機構と、上限位置に移動した前記昇降フレーム部の直下の前記ベース部の中央部に前記下積層箱を送り出す運搬機構とを有し、
前後方向及び左右方向にそれぞれ近接して隣り合う前記昇降フレーム部同士はフレーム固定部材で連結されている。
【0009】
第1、第2の発明に係る重量物の輸送及び昇降システムにおいて、前記上積層箱に両側がそれぞれ載置されて水平状態を保ち、前記重量物を載せて支持する長尺の水平部材を有することが好ましい。
水平部材を介して重量物を支持することにより、自走式運搬台車で重量部を運搬する際に多段式箱柱に加わる水平荷重に対する多段式箱柱の対抗能力を向上させることができる。
【0010】
第1、第2の発明に係る重量物の輸送及び昇降システム、前後方向及び左右方向にそれぞれ隣り合う前記多段式箱柱の前記上積層箱同士又は同一高さ位置に配置された前記下積層箱同士補強部材で連結されている。
自走式運搬台車の積載部上に配置した多段式箱柱を補強部材で連結することにより、多段式箱柱をラーメン構造の一部とすることができる。これにより、自走式運搬台車で重量物を運搬する際に多段式箱柱に加わる水平荷重に対する多段式箱柱の対抗能力を更に向上させることができる。
【0011】
第1、第2の発明に係る重量物の輸送及び昇降システム、前記箱柱形成昇降手段、前記各単位自走台車に配置されたベース部と、前記ベース部上に載置され、該ベース部の中央部に置かれた前記上積層箱又は前記下積層箱を収納する空間部を内側に備え、該ベース部上で昇降する枠状の昇降フレーム部と、前記昇降フレーム部に取付けられ、前記ベース部の中央部に置かれた前記上積層箱又は前記下積層箱に掛止する連結用突起及び該連結用突起を出し入れする駆動部を備えた複数の掛止機構と、上限位置に移動した前記昇降フレーム部の直下の前記ベース部の中央部に前記下積層箱を送り出す運搬機構とを有する。
【0012】
このような構成とすることにより、ベース部の昇降フレーム部内に現れたベース部の中央部に上積層箱をセットすることができる。その状態で連結用突起を上積層箱に押し入れて昇降フレーム部に上積層箱を掛止して、上積層箱を昇降フレーム部と連結する。これにより、昇降フレーム部を上昇させると上積層箱をベース部から持上げることができ、運搬機構を用いてベース部の中央部(ベース部上の上積層箱直下の領域)に下積層箱を配置することが可能になる。次いで、昇降フレーム部を下降させて上積層箱を下積層箱の上に載せ、連結用突起を上積層箱から引き出して上積層箱との連結を解除すると、昇降フレーム部のみを下限位置に移動させることができる。これにより、下積層箱は昇降フレーム部の空間部に収納された状態となり、連結用突起を下積層箱に押し入れて昇降フレーム部と連結して昇降フレーム部と共に持上げることができる。そして、ベース部の中央部に次の下積層箱を配置し、昇降フレーム部を下降させて持上げた下積層箱を載せた後、昇降フレーム部のみを下限位置まで移動させて次の下積層箱と連結した後、昇降フレーム部と共に次の下積層箱を持上げることを繰り返すことにより、所望の高さの多段式箱柱を形成することができる。
【0013】
第1の発明に係る重量物の輸送及び昇降システム、前後方向及び左右方向にそれぞれ近接して隣り合う前記昇降フレーム部の少なくとも対向する側部材に、上方に開口し、上方から挿入される前記補強部材の両端部側をそれぞれ並べて収納する切欠き部が設けられている。
このような構成とすることにより、補強部材を予め準備しておくことができるので、多段式箱柱を形成する過程で、同一高さ位置に配置される上積層箱同士又は下積層箱同士を補強部材で効率的に連結することができる。
【0014】
第1、第2の発明に係る重量物の輸送及び昇降システムにおいて、前後方向及び左右方向にそれぞれ近接して隣り合う前記昇降フレーム部同士フレーム固定部材で連結される構成とすることにより、自走式運搬台車の積載部上に昇降フレーム部を用いたラーメン構造を形成することができる。これにより、昇降フレーム部と昇降フレーム部内に存在する下積層箱とを連結することにより、多段式箱柱を用いたラーメン構造を補強することができ、多段式箱柱に加わる水平荷重に対する多段式箱柱の対抗能力を更に増すことができる。
【0015】
第1、第2の発明に係る重量物の輸送及び昇降システムにおいて、前記単位自走台車の一つに運転操作盤を有して、該各単位自走台車は前記重量物の形状、重量、及び重心位置に基づいて前後及び左右にそれぞれ分散配置され、前記運転操作盤を備える単位自走台車の移動に同期して移動することが好ましい。
ここで、運転操作盤とは、運転操作盤を備える単位自走台車を人が直接運転する場合は、単位自走台車の各部の動作を制御する機器が設けられた運転台の操作盤をさし、単位自走台車をリモートコントローラ(リモコン)等により運転操作する場合は、その運転操作が可能なリモコン等をさす。
このような構成とすることにより、分散配置された単位自走台車全体を同期して移動することができ、重量物の適用範囲を拡大することができると共に、重量物の輸送作業を安全かつ効率的に実施することが可能になる。
【0016】
量物の輸送及び昇降方法は、支持架台に支持された大型の重量物を受け取り、設置架台が設けられた場所まで輸送し該設置架台の載置部に載せかえる重量物の輸送及び昇降方法において、
単位自走台車を組み合わせて形成した自走式運搬台車の積載部の前後及び左右に、箱柱形成昇降手段を分散配置する第1工程と、
前記箱柱形成昇降手段内に上積層箱を設置し、前記自走式運搬台車を前記支持架台に向けて移動させる第2工程と、
前記箱柱形成昇降手段を用いて前記上積層箱の下部に下積層箱を接続機構を介して複数連結して多段式箱柱を形成する第3工程と、
前記多段式箱柱で前記重量物を支持した後に、前記多段式箱柱を同期して上昇させて前記自走式運搬台車の前記積載部上で前記重量物の高さ位置を前記設置架台の前記載置部の高さ位置より高く保持する第4工程と、
前記自走式運搬台車を前記設置架台まで移動させて該設置架台間に進入させ、前記多段式箱柱を同期して下降させて、前記重量物の両側を前記設置架台の前記載置部に載せる第5工程とを有する。
【0017】
量物の輸送及び昇降方法において、前記第2工程では、前記自走式運搬台車を前記支持架台に向けて移動させる前に、前後に隣り合う前記上積層箱の上に水平部材を載置し、前記第4工程では、前記水平部材を介して前記多段式箱柱で前記重量物を支持することが好ましい。
これによって、自走式運搬台車で重量部を運搬する際に多段式箱柱に加わる水平荷重に対する多段式箱柱の対抗能力を向上させることができる。
【0018】
量物の輸送及び昇降方法において、前記第3工程では、前記多段式箱柱を形成する際に、前後方向及び左右方向にそれぞれ隣り合う前記多段式箱柱の前記上積層箱同士又は同一高さ位置に配置された前記下積層箱同士を補強部材で連結することが好ましい。
このような構成とすることで、ラーメン構造の一部となる多段式箱柱を効率的に形成することができる。
【発明の効果】
【0019】
第1、第2の発明に係る重量物の輸送及び昇降システムにおいては、自走式運搬台車に積載した上積層箱の上面高さを支持架台の高さより低くすることができ、支持架台に向けて自走式運搬台車を容易に進入させることができる。
そして、上積層箱の下端に下積層箱を順次直列に連結して形成される多段式箱柱の高さを伸ばすことで支持架台で支持された重量物を多段式箱柱で持上げる(受け取る)ことができ、多段式箱柱の昇降ストロークと下積層箱の個数を調整することで、重量物の持上げ高さを設置架台の載置部の高さ位置より高く保持することができる。これにより、自走式運搬台車を設置架台まで移動させ、多段式箱柱を下降させることにより持上げた重量物を設置架台の載置部に載せることができ、重量物の載せかえ作業に要する時間を短縮することができる。
また、多段式箱柱を構成する上積層箱及び下積層箱は、それぞれ接続機構を介して連結しているので、多段式箱柱の水平荷重に対する対抗能力を高めることができ、重量物を自走式運搬台車で安定して輸送することができる。
更に、作業現場では下積層箱の連結作業が主体となるので、機材輸送や機材準備等の付帯作業が軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施の形態に係る重量物の輸送及び昇降システムを支持架台に支持された橋梁の下側に進入させた状態を示す平面図である。
図2図1のP−P矢視側断面図である。
図3図1のQ−Q矢視正断面図である。
図4】同重量物の輸送及び昇降システムで橋梁を輸送する際の状態を示す側断面図である。
図5】同重量物の輸送及び昇降システムで橋梁を輸送する際の状態を示す正断面図である。
図6図2のR−R平断面図である。
図7】箱柱形成昇降手段の斜視図である。
図8】箱柱形成昇降手段の平面図である。
図9】箱柱形成昇降手段の動作の説明図である。
図10】多段式箱柱の斜視図である。
図11】多段式箱柱の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
本発明の一実施の形態に係る重量物の輸送及び昇降システム10は、図1図3に示すように、支持架台11に向けて、例えば、対となる支持架台11間に移動(進入)して、支持架台11で両側がそれぞれ支持された橋梁12(大型の重量物の一例)を受け取り、図4図5に示すように、設置架台13に向けて、例えば、対となる設置架台13が設けられた場所まで移動(輸送)し設置架台13の載置部14に載せかえることに使用するもので、支持架台11間及び設置架台13間に進入可能な自走式運搬台車15と、自走式運搬台車15の積載部16の前後及び左右に分散配置された直方体形状(立方体形状でもよい)の上積層箱17の下端に上積層箱17と平面視した形状が同一の下積層箱18を上下方向に接続機構19(図7参照)を介して直列に連結して多段式箱柱20を形成すると共に、それぞれの多段式箱柱20の下部にあって、同期して多段式箱柱20を昇降する箱柱形成昇降手段21と、前後方向に隣り合う上積層箱17に両側がそれぞれ載置されて水平状態を保ち、橋梁12を載せて支持する長尺の水平部材22とを有している。以下、詳細に説明する。
【0022】
図6に示すように、自走式運搬台車15は、運転操作盤の一例である運転台24を備えた単位自走台車25と複数の単位自走台車26を橋梁12の形状、重量、及び重心位置に基づいて前後及び左右にそれぞれ分散配置して形成される。本実施の形態では、単位自走台車25と単位自走台車26をそれぞれ長手方向に直列に連結して主連結台車27を、2台の単位自走台車26をそれぞれ長手方向に直列に連結して連結台車28、29、30を構成し、主連結台車27と連結台車28を並列に並べ連結して主台車群31を、連結台車29、30を並列に並べ連結して付属台車群32をそれぞれ形成している。なお、主連結台車27及び連結台車28、29、30の後部には油圧源33が連結されている。そして、主台車群31及び付属台車群32は、それぞれ長手方向を橋梁12の幅方向に向けると共に、橋梁12の長手方向に沿って距離を設けて並列に配置されている。従って、自走式運搬台車15の積載部16は、単位自走台車25、26の各積載台34から構成される。
【0023】
このような構成とすることにより、橋梁12の形状や大きさに応じて最適な自走式運搬台車15を編成することができ、橋梁12の輸送作業を安全かつ効率的に実施することが可能になる。ここで、図2図3に示すように、単位自走台車25及び単位自走台車26は、それぞれ垂直軸回りに回転可能な複数の車軸36と、車軸36の両側に設けられた車輪35とを有し、各車軸36の上下位置は油圧源33からの油圧により独立して調整可能になっている。そして、複数の単位自走台車26は単位自走台車25の移動に同期して移動する。これによって、単位自走台車25を常に進行方向に向けなくても、自走式運搬台車15を任意の方向に向けて、即ち、設置架台13に向けて、積載部16を水平に保ちながら移動することができる。
【0024】
箱柱形成昇降手段21は、図7図9に示すように、単位自走台車25と単位自走台車26の積載台34にそれぞれ配置されたベース部37と、ベース部37上に載置され、ベース部37の中央部に置かれた上積層箱17又は下積層箱18を収納する空間部38を内側に備え、ベース部37上で昇降する(上昇高さ位置は、下積層箱18の高さ位置より高い)枠状の昇降フレーム部39と、昇降フレーム部39に取付けられ、ベース部37の中央部に置かれた上積層箱17又は下積層箱18に掛止する連結用突起40及び連結用突起40を出し入れする油圧シリンダ41(駆動部の一例)を備えた複数の掛止機構42とを有している。なお、分散配置された昇降フレーム部39は、図示しない油圧制御器により同期してそれぞれ昇降する。
【0025】
更に、箱柱形成昇降手段21は、積載台34にベース部37と連接して配置された付属ベース部43と、ベース部37及び付属ベース部43に一体として設けられ、上限位置に移動した昇降フレーム部39の直下のベース部37の中央部に下積層箱18を送り出すコロコンベア機構44(運搬機構の一例)と、ベース部37の角部にそれぞれ取付けられ、先端部が固定部材45を介して昇降フレーム部39の上部と連結するピストン46(図6参照)を備えた油圧シリンダ47とを有している。
そして、図2図3に示すように、水平部材22は、上積層箱17に両側がそれぞれ載置された複数の長尺梁部材48(図3では、3本のH形鋼)で構成されている。符号53は荷受け材を示す。なお、水平部材22は、H形鋼のようなビーム形状の物に限らず、例えば、ベント材を繋ぎ合わせたようなものでもよい。
【0026】
このような構成とすることにより、図9図11に示すように、昇降フレーム部39を下限位置に移動して、昇降フレーム部39の空間部38に上積層箱17をセットすることにより、ベース部37の中央部に上積層箱17を載置することができる。そして、掛止機構42の連結用突起40を上積層箱17に形成した突起収納部49に押し入れて昇降フレーム部39に上積層箱17を掛止することで、上積層箱17を昇降フレーム部39と連結することができる。これにより、昇降フレーム部39を上昇させると上積層箱17をベース部37から持上げることができ、コロコンベア機構44を用いてベース部37上の中央部に下積層箱18を配置することが可能になる。
ここで、上積層箱17の高さは昇降フレーム部39の高さより高く設定する。これによって、昇降フレーム部39内に上積層箱17を挿入した際、上積層箱17の上端側が昇降フレーム部39の上端から突出することになり、前後方向に隣り合う上積層箱17で水平部材22の両側をそれぞれ支持することができる。
【0027】
次いで、昇降フレーム部39を下降させて上積層箱17を下積層箱18の上に載せて、連結用突起40を上積層箱17の突起収納部49から引き出して上積層箱17との連結を解除すると、昇降フレーム部39のみを下限位置に移動させることができ、連結用突起40を下積層箱18の突起収納部49aに押し入れて昇降フレーム部39と連結して昇降フレーム部39と共に持上げることができる。そして、ベース部37上の中央部に次の下積層箱18を配置し、昇降フレーム部39を下降させて持上げた下積層箱18を載せた後、連結用突起40を下積層箱18の突起収納部49aから引き出して昇降フレーム部39のみを下限位置まで移動させ、次の下積層箱18の突起収納部49aに連結用突起40を押し入れて昇降フレーム部39と連結して昇降フレーム部39と共に次の下積層箱18を持上げることを繰り返すことにより、所望の高さの多段式箱柱20を形成することができる。
【0028】
ここで、上積層箱17と下積層箱18の間及び下積層箱18同士間の接続機構19として、例えば、下方に配置されて載置される側の角部にそれぞれ嵌入突起19aを、上方から下降させて載置する側の角部にそれぞれ嵌入突起19aが嵌入する嵌入穴(図示せず)を設けている。これによって、多段式箱柱20に水平荷重が作用しても、上積層箱17と下積層箱18の横ずれ、下積層箱18同士の横ずれが生じることを防止できる。なお、接続機構19に加えて、例えば、上積層箱17の側部と下積層箱18の側部にそれぞれ突起を設け、多段式箱柱20を形成する際に上下に隣り合う突起間に、上下に突起が挿通可能な孔を備えた連結部材を取付けて連結する別の接続機構を設けてもよい。
【0029】
また、直方体形状の上積層箱17と下積層箱18は、長辺が単位自走台車25、単位自走台車26の長手方向に沿うように載置することが好ましい。これによって、ベース部37及び付属ベース部43の幅を大きくすることなく、従って、単位自走台車25及び単位自走台車26の積載台34の幅を大きくすることなく、底面積の大きな上積層箱17及び下積層箱18を積載することができる。その結果、形成される多段式箱柱20の有する水平荷重に対する対抗能力を向上させることができる。
なお、図1図2に示すように、付属ベース部43の長さを長くすることで、コロコンベア機構44上に複数の下積層箱18を予め載置することが可能となるが、多段式箱柱20の形成に不足する下積層箱18は、例えば、フォークリフトを用いてコロコンベア機構44上に順次載置する。
【0030】
枠状の昇降フレーム部39の各側部材50には、上方に開口し、上方から挿入される補強部材23、23aの両端部側をそれぞれ並べて収納する切欠き部51が設けられている。このような構成とすることにより、並列配置された主連結台車27と連結台車29において左右に隣り合う昇降フレーム部39の対向する切欠き部51を利用して、主連結台車27上と連結台車29上でそれぞれ形成された左右に隣り合う多段式箱柱20の中間部同士(同一高さ位置に配置される下積層箱18同士)の連結に使用する補強部材23aを予め積載する(準備しておく)ことができる。
また、主連結台車27、連結台車28、29、30それぞれにおいて前後に隣り合う昇降フレーム部39の対向する切欠き部51を利用して、主連結台車27、連結台車28、29、30の前後に隣り合う多段式箱柱20の中間部同士の連結に使用する補強部材23を予め積載することができ、並列配置された主連結台車27と連結台車28において左右に隣り合う昇降フレーム部39の対向する切欠き部51を利用して、主連結台車27上と連結台車28上でそれぞれ形成された左右に隣り合う多段式箱柱20の中間部同士の連結に使用する補強部材23を予め積載することができ、並列配置された連結台車29、30において左右に隣り合う昇降フレーム部39の対向する切欠き部51を利用して、連結台車27上と連結台車28上でそれぞれ形成された左右に隣り合う多段式箱柱20の中間部同士の連結に使用する補強部材23を予め積載することができる。
【0031】
その結果、図10図11に示すように、多段式箱柱20を形成する過程で、同一高さ位置に配置される下積層箱18同士を補強部材23、23aで効率的に連結することが可能になる。
ここで、下積層箱18と補強部材23、23aを連結する際には、下積層箱18と補強部材23、23aに予め連結機構(例えば、補強部材23、23a側にボルト挿通孔が形成されたフランジ及び下積層箱18側にボルトが螺合する螺子穴が形成されたフランジ受け)をそれぞれ形成している。これによって、密着面を介して下積層箱18と補強部材23、23aを連結することができる。その結果、多段式箱柱20を補強部材23、23aで連結した状態で形成することにより、水平部材22をラーメン構造を形成した多段式箱柱20で支持することができ、自走式運搬台車10で橋梁12を運搬する際に多段式箱柱20に加わる水平荷重に対する多段式箱柱20の対抗能力を向上させることができる。なお、補強部材は上積層箱17同士を連結する場合もある。
【0032】
更に、図1図6に示すように、前後方向及び左右方向にそれぞれ近接して隣り合う昇降フレーム部39同士(即ち、主台車群31に載置された昇降フレーム部39同士及び付属台車群32に載置された昇降フレーム部39同士)は、フレーム固定部材52で連結されている。これによって、近接して隣り合う昇降フレーム部39同士で枠体構造(ラーメン構造)を形成することができる。このため、昇降フレーム部39と昇降フレーム部39内に存在する下積層箱18とを連結用突起40を介して連結することにより、多段式箱柱20を用いたラーメン構造を補強することができ、多段式箱柱20に加わる水平荷重に対する多段式箱柱20の対抗能力を更に増すことができる。
【0033】
次に、本発明の一実施の形態に係る重量物の輸送及び昇降システム10を用いた重量物の輸送及び昇降方法について説明する。
重量物の輸送及び昇降方法は、図2図3に示すように、例えば、対となる支持架台11に両側が支持された橋梁12を受け取り、図4図5に示すように、例えば、対となる設置架台13が設けられた場所まで輸送し設置架台13の載置部14に載せかえるもので、以下の第1工程〜第5工程から構成されている。以下、詳細に説明する。
【0034】
第1工程では、単位自走台車25、26を組み合わせて形成した自走式運搬台車15の積載部16の前後及び左右に、箱柱形成昇降手段21を分散配置する。ここで、各箱柱形成昇降手段21の昇降フレーム部39において、前後方向及び左右方向にそれぞれ近接して隣り合うもの同士はフレーム固定部材52で連結する。これにより、昇降フレーム部39はラーメン構造を形成する。また、前後方向及び左右方向に隣り合う昇降フレーム部39の切欠き部51を利用して、補強部材23、23aを積載する。
第2工程では、自走式運搬台車15の積載部16に配置した各箱柱形成昇降手段21内に上積層箱17を設置し、前後に隣り合う上積層箱17の上に水平部材22を載置する。そして、自走式運搬台車15を支持架台11間に移動させる。
【0035】
第3工程では、箱柱形成昇降手段21を用いて上積層箱17の下部に下積層箱18を複数連結して多段式箱柱20を形成する。ここで、多段式箱柱20を形成する際に、前後方向及び左右方向にそれぞれ隣り合う多段式箱柱20の同一高さ位置に配置される下積層箱18同士を補強部材23、23aで連結する。これにより、多段式箱柱20と補強部材23、23aによりラーメン構造が形成される。
【0036】
第4工程では、多段式箱柱20で水平部材22を介して橋梁12を支持した後に多段式箱柱20を同期して上昇させて自走式運搬台車15の積載部16上で橋梁12の高さ位置を設置架台13の載置部14の高さ位置より高く保持する。その結果、ラーメン構造を形成している昇降フレーム部39と多段式箱柱20が連結用突起40を介して連結され、多段式箱柱20と補強部材23、23aで形成されたラーメン構造が更に補強され、橋梁12の輸送時に多段式箱柱20に作用する水平荷重に対する対抗能力を増大させることができる。
第5工程では、自走式運搬台車15を設置架台13まで移動させて設置架台13間に進入させ、多段式箱柱20を同期して下降させて、水平部材22を介して持上げた橋梁12の両側を設置架台13の載置部14に載せる。その結果、橋梁12の載せかえ作業に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0037】
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
例えば、本実施の形態では、自走式運搬台車を対となる支持架台間に進入させたが、橋梁が3以上からなる支持架台で支持されている場合は、水平部材をそれぞれ載置した主台車群と付属台車群が、支持架台間毎に進入するように自走式運搬台車を形成してもよい。
更に、本実施の形態では、重量物である橋梁を水平部材を介して多段式箱柱で支持したが、多段式箱柱の高さが低い場合や、前後方向及び左右方向にそれぞれ隣り合う多段式箱柱の同一高さ位置に配置された下積層箱同士を十分な数の補強部材で連結することが可能な状態では、水平部材を使用せず、多段式箱柱で橋梁を直接支持することができる。
【符号の説明】
【0038】
10:重量物の輸送及び昇降システム、11:支持架台、12:橋梁、13:設置架台、14:載置部、15:自走式運搬台車、16:積載部、17:上積層箱、18:下積層箱、19:接続機構、19a:嵌入突起、20:多段式箱柱、21:箱柱形成昇降手段、22:水平部材、23、23a:補強部材、24:運転台、25、26:単位自走台車、27:主連結台車、28、29、30:連結台車、31:主台車群、32:付属台車群、33:油圧源、34:積載台、35:車輪、36:車軸、37:ベース部、38:空間部、39:昇降フレーム部、40:連結用突起、41:油圧シリンダ、42:掛止機構、43:付属ベース部、44:コロコンベア機構、45:固定部材、46:ピストン、47:油圧シリンダ、48:長尺梁部材、49、49a:突起収納部、50:側部材、51:切欠き部、52:フレーム固定部材、53:荷受け材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11