(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記構成のパワーシート操作装置では、ダイアル部の回転操作とノブの操作とが同時に行われると、意図しない可動機構が不用意に作動される可能性があるため、このような誤作動を防止する観点で改善の余地がある。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、ダイアルとノブの同時操作による誤作動を防止することができるパワーシート操作装置及びパワーシートを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明に係るパワーシート操作装置は、複数の可動機構が設けられたパワーシートに対して回転操作可能に設けられ、当該回転操作によって前記複数の可動機構のうちの一つが選択されるダイアルと、前記ダイアルに対して回転操作可能に設けられ、当該回転操作によって前記選択された可動機構が作動されると共に、自らの回転方向に対向した一対のスライダ係合部を有するノブと、前記ダイアルに対して半径方向にスライド可能に支持されると共に、ノブ係合部を有し、前記ダイアルの回転操作に連動して前記半径方向の一方側へスライドされ、前記一対のスライダ係合部の間に前記ノブ係合部が配置されると共に、前記ノブの回転操作時に前記一対のスライダ係合部のうちの一方が前記ノブ係合部に対して前記一方側から対向するスライダと、を備えている。
【0007】
請求項1に記載のパワーシート操作装置では、ダイアルがパワーシートに対して回転操作されると、パワーシートに設けられた複数の可動機構のうちの一つが選択される。そして、ダイアルに設けられたノブがダイアルに対して回転操作されると、上記選択された可動機構が作動される。
【0008】
ここで、ダイアルの回転操作時には、ダイアルに対して半径方向にスライド可能に支持されたスライダが、ダイアルの回転操作に連動してダイアルの半径方向一方側へスライドされる。これにより、スライダに設けられたノブ係合部が、ノブに設けられた一対のスライダ係合部の間に配置される。一対のスライダ係合部は、ノブの回転方向に対向しているため、一対のスライダ係合部の間にノブ係合部が配置された状態では、一対のスライダ係合部とノブ係合部との当接によって、ノブの回転操作を規制することができる。
【0009】
一方、ノブの回転操作時には、一対のスライダ係合部のうちの一方がノブ係合部に対してダイアルの半径方向一方側から対向する。この状態では、スライダのノブ係合部が一対のスライダ係合部のうちの一方に当接することにより、スライダがダイアルの半径方向一方側へのスライドを規制される。これにより、スライダのスライド(連動)を伴うダイアルの回転操作を規制することができる。以上のことから、本発明によれば、ダイアルとノブの同時操作による誤作動を防止することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明に係るパワーシート操作装置は、請求項1において、前記ノブは、前記ダイアルに対して同軸的に設けられている。
【0011】
請求項2に記載のパワーシート操作装置では、ダイアルに対して回転操作されるノブが、ダイアルに対して同軸的に設けられている。これにより、ダイアルに対してスライドされるスライダに設けられたノブ係合部と、ノブに設けられた一対のスライダ係合部との形状を、ダイアルの回転中心を基準にして設定することができるので、設計を容易にすることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明に係るパワーシート操作装置は、請求項1又は請求項2において、前記パワーシートに取り付けられ、前記ダイアルを前記回転操作可能に支持すると共に、カム部が形成されたダイアルベースを備え、前記スライダは、前記カム部との係合によって前記ダイアルに対してスライドされる。
【0013】
請求項3に記載のパワーシート操作装置では、パワーシートに取り付けられるダイアルベースが、ダイアルを回転操作可能に支持している。このダイアルベースには、スライダが係合したカム部が設けられている。このダイアルベースに対してダイアルが回転操作されると、ダイアルに対して半径方向にスライド可能に支持されたスライダが、カム部との係合によってダイアルの半径方向一方側へスライドされる。これにより、ダイアルの回転操作とスライダのスライドとを簡単な構成で連動させることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明に係るパワーシート操作装置は、請求項3において、前記カム部は、前記半径方向に凹凸をなしており、前記スライダは、弾性部材の付勢力によって前記カム部と当接されている。
【0015】
請求項4に記載のパワーシート操作装置では、ダイアルに対して半径方向にスライド可能に支持されたスライダが、弾性部材の付勢力によってダイアルベースのカム部と当接されている。このカム部は、ダイアルの半径方向に凹凸をなしており、ダイアルの回転操作時には、スライダがカム部の凹凸に沿って移動される。このカム部の凹凸により、ダイアルの回転操作にクリック感を与えることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明に係るパワーシート操作装置は、請求項4において、前記カム部は、凹凸面が前記半径方向の中心側を向いており、前記スライダは、前記半径方向の外方側へ向けて付勢されている。
【0017】
請求項5に記載のパワーシート操作装置では、ダイアルベースに形成されたカム部の凹凸面が、ダイアルの半径方向中心側を向いており、ダイアルに支持されたスライダが、ダイアルの半径方向外方側へ付勢されて上記カム部に当接している。これにより、カム部の凹凸面がダイアルの半径方向外方側を向き、スライダがダイアルの半径方向中心側へ付勢された構成と比較して、カム部における凹凸を大きく設定することができるので、設計や製造が容易になる。
【0018】
請求項6に記載の発明に係るパワーシートは、前記複数の可動機構が設けられたシート本体と、前記ダイアルが前記シート本体に対して前記回転操作可能に設けられた請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のパワーシート操作装置と、を備えている。
【0019】
請求項6に記載のパワーシートでは、複数の可動機構が設けられたシート本体に対して、パワーシート操作装置のダイアルが回転操作可能に設けられている。このパワーシート操作装置は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載されたものであるため、前述した効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明に係るパワーシート操作装置及びパワーシートでは、ダイアルとノブの同時操作による誤作動を防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、
図1〜
図19を用いて本発明の実施形態に係るパワーシート操作装置10及びパワーシート12について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示し、矢印OUTは車両幅方向の外方を示している。また、本実施形態では、パワーシート12の前後上下の方向及び幅方向(左右方向)は、車両の前後上下の方向及び幅方向(左右方向)と一致している。
【0023】
(パワーシート12の概略全体構成)
図1に示されるように、本実施形態に係るパワーシート12は、シート本体14を備えている。このシート本体14は、シートクッション16を図示しない車体床部に対してシート前後方向にスライドさせるシートスライド機構20と、シートバック18をシートクッション16に対して回動させるリクライナ機構22と、シートクッション16を車体床部に対して上下方向に移動させるリフタ機構24と、を備えている。これらの機構は、何れも可動機構である。
【0024】
また、このパワーシート12は、シートクッション16の車両幅方向外方側の側部16Aに設けられたパワーシート操作装置10を備えている。このパワーシート操作装置10は、シートスライド機構20、リクライナ機構22及びリフタ機構24を選択的に作動させるためのシートスイッチであり、シートクッション16の側部16A内に配設された多軸駆動装置26(
図2〜
図5参照)を介してシートクッション16に取り付けられている。
【0025】
この多軸駆動装置26は、シートスライド機構20、リクライナ機構22及びリフタ機構24を、図示しない1つのモータの駆動力によって選択的に駆動するものであり、シート本体14の一部を構成している。この多軸駆動装置26は、例えば国際公開第2012/077759号に記載されたものであり、モータと上記各可動機構との機械的な連結状態を、パワーシート操作装置10の操作によって選択的に切り替え可能とされている。
【0026】
(パワーシート操作装置10の構成)
図2〜
図8に示されるように、パワーシート操作装置10は、シート本体14に取り付けられたダイアルベース32と、ダイアルベース32に対して回転操作可能に設けられたダイアル58と、ダイアル58にスライド可能に支持されたスライダ78と、ダイアル58に取り付けられたマイクロスイッチ94と、ダイアル58に対して回転操作可能に設けられたノブ110と、を主要部として構成されている。ダイアルベース32は、円盤状に形成されており、軸線方向がシート幅方向を向く姿勢で多軸駆動装置26のシート幅方向外方側に配置されている。このダイアルベース32の中心部には、円形の貫通孔34が形成されている。
【0027】
図6及び
図8に示されるように、ダイアルベース32のシート幅方向内側面(多軸駆動装置26側の面)には、一対の凹部36が形成されている。これらの凹部36は、貫通孔34を介して互いに反対側に位置している。これらの凹部36には、多軸駆動装置26に設けられた一対の凸部28が嵌合している。これにより、多軸駆動装置26に対するダイアルベース32の相対回転が規制されている。なお、ダイアルベース32は、後述するスイッチベース62によって多軸駆動装置26に対する軸線方向移動を規制された構成になっており、多軸駆動装置26に対して相対移動不能に固定されている。
【0028】
このダイアルベース32のシート幅方向内側面には、シート幅方向内方側へ向けてコネクタ部38が突出形成されている。このコネクタ部38には、前述のモータに接続されたハーネスに取り付けられている図示しないコネクタが接続された構成になっている。このように、多軸駆動装置26すなわちシート本体14に固定されたダイアルベース32にコネクタが設けられているため、ダイアル58の回転操作によってモータのハーネスに屈曲力が入力されないようになっている。
【0029】
図7及び
図9に示されるように、ダイアルベース32のシート幅方向外側面における半径方向の一側には、複数(ここでは4つ)のダイアルベース接触子40が取り付けられている。複数のダイアルベース接触子40は、ダイアルベース32の周方向を長手とする長尺状に形成されており、ダイアルベース32の半径方向に並んでいる。これら複数のダイアルベース接触子40は、コネクタ部38に設けられた複数のコネクタ端子38A(
図8参照)と、配線パターン42によって電気的に接続されている。この配線パターン42の途中には、ヒュージブルリンクプレート44が取り付けられている。なお、
図7、
図9等において符号46、48を付した部材は、絶縁用のシールである。
【0030】
また、ダイアルベース32のシート幅方向外側面における半径方向の一側には、ダイアルベース32の軸線方向から見て略扇形状の凹部50が形成されている。この凹部50は、貫通孔34が形成されたダイアルベース32の中央側から外周側へ向かうほどダイアルベース32の周方向の寸法が拡大するように形成されており、ダイアルベース32の外周部に凹凸状のカム部52を形成している。このカム部52においては、ダイアルベース32の半径方向に凹凸をなす複数(ここでは3つ)の谷部54A、54B、54Cと複数(ここでは2つ)の山部56A、56Bとが、ダイアルベース32の周方向(ダイアル58の回転方向)に交互に並んで形成されている。このカム部52は、凹凸面52Aがダイアルベース32及びダイアル58の半径方向中心側を向いている。
【0031】
谷部54A、54B、54C及び山部56A、56Bは、ダイアルベース32の軸線方向から見て略三角形に形成されており、略波形状のカム部52を構成している。谷部54A、54B、54Cは、ダイアルベース32の半径方向外方側(外周側)へ向けて窪んでおり、ダイアルベース32の半径方向外方側へ向かうほど、ダイアルベース32の周方向の寸法(ダイアル58の回転方向に沿った幅寸法)が小さくなっている。山部56A、56Bは、ダイアルベース32の半径方向中心側(中央側)へ向けて突出しており、ダイアルベース32の半径方向中心側へ向かうほど、ダイアルベース32の周方向の寸法(ダイアル58の回転方向に沿った幅寸法)が小さくなっている。谷部54A、54B、54Cの谷底部、及び山部56A、56Bの頂部は、ダイアルベース32の軸線方向から見て円弧状に湾曲している。
【0032】
本実施形態では、谷部54A、54B、54Cは、ダイアルベース32の中心を基準にして45°のピッチで、ダイアルベース32の周方向に並んでおり、
図10に示されるθ1が45°に設定されている。なお、以下の説明では、谷部54A、54B、54Cを谷部54と記載し、山部56A、56Bを山部56と記載する場合がある。上記構成のダイアルベース32に対してシート幅方向外方側には、ダイアル58が配置されている。
【0033】
ダイアル58は、
図7及び
図8に示されるように、シート幅方向内方側(ダイアルベース32側)が開放された略有底円筒状のダイアル本体60と、略円盤状のスイッチベース62とによって構成されている。ダイアル本体60は、軸線方向がシート幅方向に沿い且つ開口部をシート幅方向内方側へ向けた姿勢で、ダイアルベース32に対して同軸的に配置されている。ダイアルベース32は、ダイアル本体60の開口部内に配置されており、ダイアル本体60の外周部には、リング状のカバー64が装着されている。また、このダイアル本体60の外周部の一部には、ダイアル58の軸線方向から見て略台形状の凹部66が形成されている。この凹部66には、ダイアル本体60の半径方向に開口した略矩形のノブ挿通孔68が形成されている。
【0034】
スイッチベース62は、ダイアル本体60とダイアルベース32との間に配置されている。このスイッチベース62は、ダイアル本体60の内側に嵌合しており、ダイアル本体60の内周部に形成された複数の爪部がスイッチベース62の外周部に引っ掛かっている。これにより、スイッチベース62がダイアル本体60に対して同軸的かつ一体的に取り付けられている。
【0035】
図8及び
図11に示されるように、スイッチベース62の中央部には、シート幅方向内方側へ突出した連結軸72が同軸的に形成されている。この連結軸72の基端部は、ダイアルベース32の凹部50内に配置されている。この連結軸72の基端側には、円柱状に形成された支軸部72Aが設けられている。この支軸部72Aは、ダイアルベース32の貫通孔34に回転自在に嵌合している。これにより、スイッチベース62すなわちダイアル58が、ダイアルベース32に対して回転自在に支持されている。また、連結軸72における支軸部72Aよりも先端側には、角柱状に形成された角柱部72Bが設けられると共に、角柱部72Bの先端から突出した一対の爪部72Cが設けられている。
【0036】
角柱部72Bは、ダイアルベース32よりもシート幅方向内方側へ突出しており、前述した多軸駆動装置26が備える操作軸30(
図5参照)に対応している。この操作軸30には、シート幅方向から見て四角形状の連結孔30Aが形成されている。角柱部72Bは、上記の連結孔30Aに挿入されており、一対の爪部72Cが連結孔30Aの奥側で操作軸30に引っ掛かっている。これにより、パワーシート操作装置10が多軸駆動装置26に対して軸線方向に相対移動不能に連結されている。また、スイッチベース62は、操作軸30に対して軸線方向に相対移動不能で且つ一体回転可能に連結されており、ダイアル58が手動で回転操作されることにより、多軸駆動装置26がモータと前記各可動機構との機械的な連結状態を切り替える構成になっている。
【0037】
具体的には、ダイアル58は、ダイアルベース32すなわちシート本体14に対して、複数の回転位置であるスライド操作位置(
図2に示される位置)、リクライナ操作位置(
図3に示される位置)、及びリフタ操作位置(
図4に示される位置)へ回転操作可能とされている。ダイアル58がスライド操作位置に位置する状態では、モータとシートスライド機構20とが機械的に連結される。また、ダイアル58がリクライナ操作位置に位置する状態では、モータとリクライナ機構22とが機械的に連結される。また、ダイアル58がリフタ操作位置に位置する状態では、モータとリフタ機構24とが機械的に連結される。なお、本実施形態では、スライド操作位置とリクライナ操作位置との間でのダイアル58の回転角度、及びリクライナ操作位置とリフタ操作位置との間でのダイアル58の回転角度が、何れも45°に設定されている。
【0038】
図8に示されるように、スイッチベース62のシート幅方向内側面(ダイアルベース32側の面)における半径方向の一側には、複数(ここでは4つ)の端子74が取り付けられている。複数の端子74は、スイッチベース62と同心の円弧状に湾曲しており、スイッチベース62の半径方向に並んで配置されている。これら複数の端子74は、前述した複数のダイアルベース接触子40に対して常に摺動可能に接触しており、複数の端子74と複数のダイアルベース接触子40とが電気的に接続されている。
【0039】
なお、複数のダイアルベース接触子40は、幅方向中央部に形成された溝40A(
図9参照:
図9以外では符号省略)によって二股状に分割されている。これにより、端子74とダイアルベース接触子40との摺動によって発生する摩耗粉を、ダイアルベース接触子40の幅方向中央部から逃がし、端子74とダイアルベース接触子40との接触を安定させる構成になっている。
【0040】
さらに、スイッチベース62のシート幅方向内側面(ダイアルベース32側の面)における半径方向の他側には、スライダ支持部76が形成されている。スライダ支持部76は、ダイアルベース32側へ突出した一対の側壁部76A(
図11及び
図12参照)を有している。一対の側壁部76Aは、スイッチベース62の周方向に対向しており、スイッチベース62の中央側において前述した連結軸72の基端部に一体化されている。このスライダ支持部76は、ダイアルベース32の凹部50内に配置されており、スライダ78を支持している。
【0041】
スライダ78は、例えば樹脂によって略ブロック状に形成され、一対の側壁部76Aの間に嵌合した本体部80を有している。この本体部80は、一対の側壁部76Aによって、スイッチベース62の半径方向にスライド可能で且つ軸線方向に脱落不能に支持されている。この本体部80には、
図7に示されるように、スイッチベース62側(シート幅方向外方側)へ突出した角柱状のノブ係合部(凸部)80Aが形成されている。このノブ係合部80Aは、スイッチベース62に形成された矩形の貫通孔82に挿通されており、スイッチベース62のシート幅方向外方側へ突出している。この貫通孔82は、スイッチベース62の半径方向に延びており、スイッチベース62に対する本体部80のスライドを許容するように形成されている。
【0042】
また、本体部80の先端部(ダイアル58の半径方向外方側の端部)には、ローラー84が取り付けられている。ローラー84は、スライダ78に対してシート幅方向に沿った軸線回りに回転可能に支持されている。このローラー84の外周部には、ゴムによってリング状に形成された消音用のゴムリング86(
図13A〜
図13Fでは符号省略)が装着されている。
【0043】
一対の側壁部76Aの間において、スライダ78の本体部80と連結軸72の基端部との間には、弾性部材としてのローラースプリング88が配設されている。このローラースプリング88は、圧縮コイルスプリングであり、スライダ78をダイアル58の半径方向外方側へ付勢している。これにより、スライダ78のローラー84が、ゴムリング86を介して前述したカム部52の凹凸面52Aに弾性的に当接して(押し付けられて)いる。このスライダ78が、複数の谷部54A、54B、54Cのうちの一つに嵌ることにより、ダイアル58が複数の回転位置のうちの一つに保持される構成になっている。
【0044】
具体的には、スライダ78が谷部54Aに嵌ることにより、ダイアル58がスライド操作位置(
図2に示される位置)に保持される。また、スライダ78が谷部54Bに嵌ることにより、ダイアル58がリクライナ操作位置(
図3に示される位置)に保持される。また、スライダ78が谷部54Cに嵌ることにより、ダイアル58がリフタ操作位置(
図4に示される位置)に保持される。
【0045】
また、ダイアル58が回転操作される際には、スライダ78のローラー84及びゴムリング86がカム部52の凹凸面52A上で転動する。そして、スライダ78が、ローラースプリング88を弾性変形させてダイアル58に対し半径方向にスライドしつつ、カム部52の凹凸面52Aに沿って移動される。
【0046】
例えば、
図13Aに示されるように、スライダ78が谷部54Aに嵌った状態、すなわちダイアル58がスライド操作位置に位置する状態で、ダイアル58がスライド操作位置からリクライナ操作位置へと回転操作される際には、
図13Bに示されるように、ローラー84が山部56Aの斜面によってダイアル58の半径方向中心側へ押されることにより、スライダ78がローラースプリング88を圧縮変形させつつダイアル58の半径方向中心側へスライドする。
【0047】
そして、
図13Cに示されるように、ローラー84が山部56Aの頂部を越えると、スライダ78がローラースプリング88の弾性復帰力によってダイアル58の半径方向外方側へスライドしつつ、谷部54Bの谷底側へ移動する。これにより、スライダ78が山部56Aを乗り越えて谷部54Bに嵌まりこむ。この際には、ゴムリング86が谷部54Bの谷底部と当接することにより、異音の発生が防止されるようになっている。この点は、スライダ78が谷部54A又は谷部54Cに嵌りこむときも同様である。
【0048】
また、上記のように、スライダ78が山部56Aを乗り越える際には、ローラースプリング88が圧縮変形される。このため、ダイアル58を回転操作する操作者が、スライド操作位置とリクライナ操作位置との間の途中位置(中間位置)でダイアル58から手を離した場合には、スライダ78がローラースプリング88の弾性復帰力によって近くの谷部54A又は谷部54Bに嵌りこむ。これにより、ダイアル58が複数の回転位置のうちの一つであるリクライナ操作位置又はスライド操作位置に自動的に移動される構成になっている。
【0049】
つまり、例えば
図13Cに示される位置で操作者がダイアル58から手を離した際には、スライダ78がローラースプリング88の弾性復帰力によって近くの谷部54Bに嵌まりこむ(
図13D参照)。これにより、ダイアル58がリクライナ操作位置に自動的に移動される。また、例えば、
図13Eに示される位置で操作者がダイアル58から手を離した際には、スライダ78がローラースプリング88の弾性復帰力によって近くの谷部54Aに嵌まりこむ(
図13F参照)。これにより、ダイアル58がスライド操作位置に自動的に移動される。
【0050】
なお、図示は省略するが、ダイアル58がリクライナ操作位置とリフタ操作位置との間で回転操作される際には、スライダ78がローラースプリング88を圧縮変形させてダイアル58に対し半径方向にスライドしつつ山部56Bを乗り越える。この回転操作の途中で操作者がダイアル58から手を離した場合には、スライダ78がローラースプリング88の弾性復帰力によって近くの谷部54B又は谷部54Cに嵌りこむ。これにより、ダイアル58が複数の回転位置のうちの一つであるリフタ操作位置又はリクライナ操作位置に自動的に移動される構成になっている。
【0051】
一方、
図7に示されるように、スイッチベース62の中央部には、シート幅方向外方側へ突出したノブ支持軸114が同軸的に形成されている。このノブ支持軸114の先端部は、ダイアル本体60の底壁60Aの中央部に形成された円筒状の支持部118内に嵌合している。また、スイッチベース62のシート幅方向外側面における半径方向の一側には、マイクロスイッチ94が配設されている。
【0052】
マイクロスイッチ94は、
図7、
図8、
図14、
図15に示されるように、スイッチカバー96と、スイッチノブ98と、スイッチプッシュロックピン102と、スイッチスプリング104と、一対のスイッチ接触子106と、接点108とによって構成されている。スイッチカバー96は、スイッチベース62側が開放された箱状に形成されており、爪嵌合によってスイッチベース62に取り付けられている。このスイッチベース62の内側には、スイッチノブ98が収容されている。
【0053】
スイッチノブ98は、スイッチベース62側が開放された略箱状に形成されており、スイッチベース62に対してスイッチベース62の半径方向にスライド可能に支持されている。このスイッチノブ98には、シート幅方向外方側へ向けて突出した突起98Aが設けられている。この突起98Aは、スイッチカバー96の底壁に形成された矩形の貫通孔100に挿通され、スイッチカバー96のシート幅方向外方側へ突出している。このスイッチノブ98とスイッチベース62との間には、スイッチプッシュロックピン102及びスイッチスプリング104が配置されている。
【0054】
スイッチプッシュロックピン102は、ブロック状に形成されており、圧縮コイルスプリングであるスイッチスプリング104によってスイッチベース62側へ付勢されている。このスイッチプッシュロックピン102とスイッチベース62との間には、一対のスイッチ接触子106が配置されている。一対のスイッチ接触子106は、スイッチベース62に取り付けられた接点108に接触している。そして、スイッチノブ98がスイッチカバー96に対してスイッチベース62の半径方向にスライドされることにより、一対のスイッチ接触子106と接点108との接触状態を切り替えられる。この接点108は、前述した端子74と電気的に接続されており、上記切り替えによって多軸駆動装置26のモータが作動される構成になっている。
【0055】
上記構成のマイクロスイッチ94は、信頼性及び汎用性があり、温度変化への耐性を確保できると共に、単純な構造のため、製造コストの低減にも寄与する。このマイクロスイッチ94は、ノブ110によって操作される構成になっている。
【0056】
ノブ110は、
図7及び
図8に示されるように、略円盤状に形成されており、ダイアル本体60の内側に収容されている。ノブ110の中央部には、
図8に示されるように、スイッチベース62側へ突出した円筒状のボス部112が形成されている。このボス部112の内側には、スイッチベース62の中央部から突出した円柱状のノブ支持軸114が回転自在に嵌合している。また、ノブ110の中央部には、
図7に示されるように、ダイアル本体60の底壁60A側へ向けて突出したリング状の回転支持部116が形成されている。この回転支持部116の内側には、ダイアル本体60の底壁60Aの中央部に形成された円筒状の支持部118が回転自在に嵌合している。これにより、スイッチノブ98がダイアル58に対して同軸的かつ相対回転可能に支持されている。
【0057】
このノブ110とスイッチベース62との間には、ノブスプリング120が架け渡されている。ノブスプリング120は、捩りコイルスプリングであり、ノブ110及びスイッチベース62と同軸的に配置されている。このノブスプリング120は、ノブ110をスイッチベース62に対して
図14及び
図16Aに示される中立位置に付勢している。これにより、ノブ110に対して操作力が入力されていない通常時には、ノブ110がスイッチベース62に対して上記の中立位置に保持されている。
【0058】
また、ノブ110の外周側には、シート幅方向内方側(スイッチベース62側)へ向けて一対の略角柱状のスライダ係合部122A、122Bが突出形成されている。一対のスライダ係合部122A、122Bは、ノブ110の回転方向(周方向)に間隙をへだてて対向している。これら一対のスライダ係合部122A、122Bは、ノブ110の軸線方向から見てノブ110の回転方向に沿うように湾曲している。これら一対のスライダ係合部122A、122Bは、
図16A及び
図17に示されるように、前述したスライダ78のノブ係合部80Aに対して、ノブ110の中心側の近傍に配置されており、ノブ110が中立位置に位置する状態では、一対のスライダ係合部122A、122Bの間の間隙(隙間)が、ノブ係合部80Aに対してノブ110の半径方向中心側から対向するように構成されている(
図18A参照)。なお、
図16A〜
図16Dでは、ノブ係合部80Aを認識し易くするために、ノブ係合部80Aにドットを付している。
【0059】
ノブ110の外周部には、切欠部124が形成されている。この切欠部124内には、スイッチノブ98の突起98Aが配置されている。また、ノブ110の外周部には、ノブ110の半径方向外方側へ突出した操作部126が形成されている。この操作部126は、ダイアル本体60のノブ挿通孔68に挿通されてダイアル本体60の外側へ突出しており、ダイアル本体60の凹部66内に配置されている。この操作部126においてノブ110が回転操作される構成になっている。
【0060】
具体的には、
図16Bに示されるように、操作部126がダイアル58に対して周方向一方側へ操作されることにより、ノブ110がダイアル58に対して周方向一方側へ回転し、スイッチノブ98がダイアル58に対して周方向一方側へスライドする。これにより、多軸駆動装置26のモータが正転するようになっている。この状態では、一方のスライダ係合部122Aが、ノブ係合部80Aに対してノブ110の半径方向中心側から近接して対向するように構成されている(
図18B参照)。
【0061】
また、
図16Cに示されるように、操作部126がダイアル58に対して周方向他方側へ操作されることにより、ノブ110がダイアル58に対して周方向他方側へ回転し、スイッチノブ98がダイアル58に対して周方向他方側へスライドする。これにより、多軸駆動装置26のモータが逆転するようになっている。この状態では、他方のスライダ係合部122Bが、ノブ係合部80Aに対してノブ110の半径方向中心側から近接して対向するように構成されている。
【0062】
また、
図16D及び
図18Cに示されるように、ダイアル58が回転操作されることにより、スライダ78がダイアル58に対して半径方向中心側へスライドされる際には、ノブ係合部80Aが、一対のスライダ係合部122A、122Bの間に配置(挿入)される構成になっている。
【0063】
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0064】
上記構成のパワーシート12では、パワーシート操作装置10のダイアル58がダイアルベース32に対して複数の回転位置(スライド操作位置、リクライナ操作位置及びリフタ操作位置)のうちの一つに回転操作されると、複数の可動機構(シートスライド機構20、リクライナ機構22及びリフタ機構24)のうちの一つが操作対象として選択される。そして、ダイアル58に設けられたノブ110が回転操作されると、上記選択された可動機構が作動される。
【0065】
ここで、ダイアル58の回転操作時には、ダイアル58に対して半径方向にスライド可能に支持されたスライダ78が、ダイアル58の回転操作に連動してダイアル58の半径方向中心側へスライドされる。これにより、スライダ78に設けられたノブ係合部80Aが、ノブ110に設けられた一対のスライダ係合部122A、122Bの間に配置される。一対のスライダ係合部122A、122Bは、ノブ110の回転方向に対向しているため、一対のスライダ係合部122A、122Bの間にノブ係合部80Aが配置された状態では、一対のスライダ係合部122A、122Bとノブ係合部80Aとの当接によって、ノブ110の回転操作を規制することができる。
【0066】
一方、ノブ110の回転操作時には、一対のスライダ係合部122A、122Bのうちの一方がノブ係合部80Aに対してダイアル58の半径方向中心側から対向する。この状態では、スライダ78のノブ係合部80Aが一対のスライダ係合部122A、122Bのうちの一方に当接することにより、スライダ78がダイアル58の半径方向中心側へのスライドを規制される。これにより、スライダ78のスライド(連動)を伴うダイアル58の回転操作を規制することができる。以上のことから、本実施形態によれば、ダイアル58とノブ110の同時操作によって、複数の可動機構の何れかが誤作動することを防止できる。
【0067】
また、本実施形態では、ダイアル58に対して回転操作されるノブ110が、ダイアル58に対して同軸的に設けられている。これにより、ダイアル58に対してスライドされるスライダ78に設けられたノブ係合部80Aと、ノブ110に設けられた一対のスライダ係合部122A、122Bとの形状を、ダイアル58の回転中心を基準にして設定することができるので、設計を容易にすることができる。
【0068】
さらに、本実施形態では、パワーシート12に取り付けられるダイアルベース32が、ダイアル58を回転操作可能に支持している。このダイアルベース32には、スライダ78が係合(当接)したカム部52が設けられている。このダイアルベース32に対してダイアル58が回転操作されると、ダイアル58に対して半径方向にスライド可能に支持されたスライダ78が、カム部52との係合によってダイアル58の半径方向にスライドされる。これにより、ダイアル58の回転操作とスライダ78のスライドとを簡単な構成で連動させることができる。
【0069】
また、本実施形態では、ダイアル58に対して半径方向にスライド可能に支持されたスライダ78が、ローラースプリング88の付勢力によってダイアルベース32のカム部52と当接されている。このカム部52は、ダイアル58の半径方向に凹凸をなしており、ダイアル58の回転操作時には、スライダ78がカム部52の凹凸に沿って移動される。このカム部52の凹凸により、ダイアル58の回転操作にクリック感を与えることができる。しかも、カム部52の山部56の大きさや山部56の斜面の傾斜角度を変更することにより、上記のクリック感を容易に調整することができる。
【0070】
さらに、本実施形態では、ダイアルベース32に形成されたカム部52の凹凸面52Aが、ダイアル58の半径方向中心側を向いており、ダイアル58に支持されたスライダが、ダイアル58の半径方向外方側へ付勢されてカム部52に当接している。これにより、カム部の凹凸面がダイアルの半径方向外方側を向き、スライダがダイアルの半径方向中心側へ付勢された構成と比較して、カム部52における凹凸を大きく設定することができるので、設計や製造が容易になる。
【0071】
また、本実施形態では、ダイアルベース32には、カム部52が形成されており、ダイアル58には、スライダ78が支持されている。上記のカム部52では、ダイアル58の半径方向に凹凸をなす複数の谷部54A、54B、54Cと複数の山部56A、56Bとがダイアル58の回転方向に交互に並んでいる。また、上記のスライダ78は、ダイアル58に対して半径方向にスライド可能とされており、ローラースプリング88の付勢力によってカム部52と当接されている。このスライダ78が、カム部52における54A、54B、54Cの一つに嵌ることによりダイアル58が一の回転位置に保持される。これにより、ダイアル58が予期せぬ荷重によって不用意に回転されることを防止できる。
【0072】
また、このスライダ78は、ダイアル58の回転操作時に、ローラースプリング88を弾性変形させてダイアル58に対しスライドしつつカム部52の山部56を乗り越える。この回転操作の途中で操作者がダイアル58から手を離した場合には、スライダ78がローラースプリング88の弾性復帰力によって近くの谷部54に嵌りこむ。この際にダイアル58がスライダ78から受ける力によって、ダイアル58を近くの回転位置へと移動させることができるので、ダイアル58が回転操作の途中位置で停止したままになることを防止できる。これにより、ダイアル58の途中停止状態でノブ110が操作されることによって意図しない可動機構が作動される等の誤作動が生じることを防止できる。
【0073】
しかも、本実施形態では、上記のように、ダイアルベース32に形成されたカム部52において、複数の谷部54A、54B、54Cと複数の山部56A、56Bとがダイアル58の半径方向に凹凸をなしており、ダイアル58に支持されたスライダ78が、ダイアル58の半径方向にスライド可能とされている。これにより、ダイアル58の軸線方向に沿った装置の寸法を小さく設定することができる。その結果、例えばパワーシート12と車体側部との間の狭い隙間におけるパワーシート操作装置10の配設スペースの確保が容易になる。
【0074】
さらに、本実施形態では、パワーシート12に取り付けられたダイアルベース32にカム部52が形成されており、ダイアルベース32に対して回転操作可能に設けられたダイアル58にスライダ78が支持されている。ここで、ダイアル58が回転操作される複数の回転位置は、カム部52によって規定されるため、パワーシート12に取り付けられるダイアルベース32にカム部52が形成されることにより、上記複数の回転位置をパワーシート12に対して精度良く規定することができる。
【0075】
また、本実施形態では、スライダ78は、ダイアル58に対してスライド可能に支持された本体部80と、本体部80に回転可能に支持されてカム部52に当接し、ダイアル58回転操作時に回転されるローラー84とを有している。これにより、ダイアル58の回転操作の途中、すなわちスライダ78がカム部52の山部56を乗り越える途中で操作者がダイアル58から手を離した場合には、ローラー84の回転によってスライダ78を近くの谷部54へと円滑に移動させることができる。その結果、ダイアル58が回転操作の途中位置で停止したままになることを防止する効果に一層寄与する。
【0076】
<実施形態の補足説明>
上記実施形態では、シートスライド機構20、リクライナ機構22及びリフタ機構24が複数の可動機構とされた場合について説明したが、本発明はこれに限るものではない。可動機構としては、例えば、シートクッションの車両前後方向に対する傾斜角度を調整するチルト機構、シートクッション又はシートバックに設けられたサイドサポート部の高さを調整するサイドサポート調整機構、オットマンをシートクッションに対してシート幅方向に沿った回動軸線回りに回動させるオットマン機構などを適用することができる。
【0077】
また、上記実施形態では、カム部52がダイアル58の半径方向に凹凸をなし、スライダ78が弾性部材の付勢力によってカム部52と当接された構成にしたが、本発明はこれに限らず、カム部がジグザグ状のガイド溝によって構成され、スライダに設けられた凸部が前記ガイド溝に摺動可能に嵌合した構成にしてもよい。
【0078】
また、上記実施形態では、ノブ110がダイアル58と同軸的に設けられた構成にしたが、本発明はこれに限らず、ノブの回転軸とダイアル58の回転軸とがずれた構成にしてもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、カム部52が3つの谷部54A、54B、54Cと2つの山部56A、56Bとを備えた構成にしたが、谷部及び山部の数は適宜変更可能である。例えば、
図19に示されるように、カム部52が4つの谷部54A、54B、54C、54Dと3つの山部56A、56B、56Cとを備えた構成にしてもよい。この
図19に示される例では、θ2が30°に設定されており、ダイアルベース32の中心を基準にして30°のピッチで谷部54A、54B、54C、54Dがダイアルベース32の周方向に並んでいる。
【0080】
また、上記実施形態では、スライダ78がローラー84を備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、ローラー84が省略された構成にしてもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、カム部52がダイアルベース32に形成され、スライダ78がダイアル58に支持された構成にしたが、本発明はこれに限らず、カム部がダイアルに形成され、スライダがダイアルベースに支持された構成にしてもよい。
【0082】
さらに、上記実施形態では、カム部52の凹凸面52Aがダイアル58の半径方向中心側を向き、スライダ78がダイアル58の半径方向外方側へ向けて付勢された構成にしたが、本発明はこれに限らず、カム部の凹凸面がダイアルの半径方向外方側を向き、スライダがダイアルの半径方向中心側へ向けて付勢された構成にしてもよい。
【0083】
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。