(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。但し、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0017】
まず
図1を参照して、本実施形態に係る照明器具1の構成を説明する。
図1は照明器具1を示す部分断面図である。照明器具1は、天井に取り付けられて使用される。なお、以下の説明において、「上」及び「下」は、照明器具1が天井に取り付けられた状態であるときの「上」及び「下」に対応する。
【0018】
図1に示すように、照明器具1は、灯具本体2を備える。本実施形態に係る照明器具1は、灯具本体2を天井から完全に引き出すことができるように構成されている。
図1は、灯具本体2が上限位置(第1位置の一例)に配置されている状態を示している。換言すると、
図1は、灯具本体2が引き出されていない状態を示している。
【0019】
灯具本体2は、発光素子アレイ21(光源の一例)と、レンズ22と、ヒートシンク23とを有する。発光素子アレイ21及びレンズ22は、灯具本体2の下部に設けられ、ヒートシンク23は灯具本体2の上部に形成される。
【0020】
発光素子アレイ21は、複数の発光素子を含む。本実施形態では、発光素子アレイ21はLED(Light Emitting Diode)アレイである。換言すると、発光素子アレイ21は複数のLEDを含む。発光素子アレイ21は、例えば、複数のLEDを蛍光体で封止することにより形成されるCOB(Chip on Board)であり得る。あるいは、発光素子アレイ21は、複数のLEDチップが基板の実装面に載置されて基板の導電パターンに電気的に接続されたSMD(Surface Mount Device)であり得る。各LEDチップは、LEDと蛍光体とを1ユニット化することにより形成される。
【0021】
レンズ22は、発光素子アレイ21の光出射面を覆うように配置される。発光素子アレイ21から出射した光は、レンズ22を通過して、灯具本体2の外部へ向けて照射される。なお、レンズ22は必須ではなく、レンズ22に代えてカバー部材が設けられてもよい。
【0022】
ヒートシンク23は、複数の放熱フィン24を有する。ヒートシンク23は、発光素子アレイ21の上方に設けられて、主に発光素子アレイ21から発生する熱を複数の放熱フィン24によって放熱する。これにより、発光素子アレイ21の温度上昇を抑制することができる。
【0023】
照明器具1は、灯具本体2に加えて、枠体3と、支持部4と、2個のスライダ5(移動部材の一例)と、一対の案内支柱6(案内部の一例)と、複数の取り付けバネ7(取付部材の一例)とを備える。
【0024】
支持部4は灯具本体2を支持する。具体的には、支持部4は、一対の支持アーム41(アーム部材の一例)と、連結アーム42(連結部材の一例)と、天板43とを有する。
【0025】
一対の支持アーム41は灯具本体2を挟んで互いに対向するとともに、灯具本体2を傾動可能に支持する。本実施形態では、各支持アーム41の先端部が第1ビス44によって灯具本体2に連結されている。これにより、第1ビス44の軸心である第1軸A1を中心として灯具本体2を傾動させることが可能となる。
【0026】
具体的には、第1ビス44によって支持アーム41が灯具本体2に対して締め付けられて、灯具本体2と支持アーム41との間及び支持アーム41と第1ビス44の鍔部との間に摩擦が生じることにより、灯具本体2の姿勢(角度)が維持される。また、灯具本体2と支持アーム41との間及び支持アーム41と第1ビス44の鍔部との間に発生する摩擦力以上の力が灯具本体2に加えられた場合にのみ灯具本体2の傾動が可能となる。
【0027】
連結アーム42は一対の支持アーム41を連結する。本実施形態では、一対の支持アーム41の基端部同士が連結アーム42を介して一体的に連結される。天板43は、連結アーム42の上方に配置されて、連結アーム42を旋回可能に懸架支持する。詳しくは、連結アーム42は、第2軸A2を中心に旋回可能に支持される。これにより、第2軸A2を中心として灯具本体2を旋回させることが可能となる。なお、第2軸A2は、発光素子アレイ21の光出射面が鉛直下向きの姿勢である場合に灯具本体2から出射される光の軸と平行である。
【0028】
各スライダ5は、支持部4に連結される。具体的には、各スライダ5は天板43の縁部に連結される。なお、各スライダ5は、天板43と一体成形されてもよいし、天板43に固定されてもよい。
【0029】
一対の案内支柱6は、各スライダ5を傾動可能且つ上下方向(所定の方向の一例)に移動可能に支持する。換言すると、一対の案内支柱6は、各スライダ5を上下方向に案内する。一対の案内支柱6が各スライダ5を案内することにより、灯具本体2及び支持部4が上下方向に案内される。詳しくは、各案内支柱6は、上下方向に延在する一対の壁部61、62を含む。一対の壁部61、62は対向しており、各スライダ5は、対応する一対の壁部61、62間において上下方向に移動する。なお、
図1では、一対の壁部61、62のうちの一方の壁部61を、
図1の紙面において手前側に示している。また、他方の壁部62を、
図1の紙面において奥側に示している。
【0030】
各案内支柱6は、枠体3によって支持されて、枠体3から上方へ立ち上がっている。本実施形態では、枠体3が有する枠部31に、各案内支柱6の下端部が第2ビス63によって固定されている。
【0031】
各案内支柱6には長穴64が形成されている。各長穴64は、上下方向に延伸する長軸を有している。各長穴64には、対応する案内支柱6の外側から第3ビス65の軸が挿入される。第3ビス65の軸は、対応する案内支柱6の内側に位置するスライダ5に固定される。これにより、第3ビス65の鍔部とスライダ5との間に案内支柱6が挟まれて、スライダ5が案内支柱6に支持される。また、第3ビス65の鍔部と案内支柱6との間、及び、スライダ5と案内支柱6との間に発生する摩擦力以上の力がスライダ5に付与された場合にのみ、スライダ5の上下方向への移動(昇降)、及び傾動(首振り)が可能となるように、第3ビス65による締め付け力が調整されている。即ち、灯具本体2及び支持部4が上下方向の移動可能範囲内におけるどの位置に配置されていても、灯具本体2及び支持部4が自重で落下しないように、各スライダ5が第3ビス65によって、対応する案内支柱6に保持されている。また、各スライダ5を傾けても、灯具本体2及び支持部4の自重で各スライダ5の姿勢(角度)が変化しないように、各スライダ5が第3ビス65によって、対応する案内支柱6に保持されている。
【0032】
本実施形態では、各スライダ5にバネ65aが設けられる。バネ65aを設けることにより、第3ビス65がスライダ5と案内支柱6とを締め付ける力の調節をより高い精度で実施することが可能となる。なお、バネ65aは省略されてもよい。
【0033】
各取り付けバネ7は、枠体3に固定されている。本実施形態では、各取り付けバネ7の基端部が、第4ビス71によって枠体3の枠部31に固定されている。また、本実施形態では、2個の取り付けバネ7が使用される。2個の取り付けバネ7は、好ましくは等間隔に配置される。これにより、枠体3を安定した姿勢で天井に取り付けることができる。
【0034】
続いて
図2及び
図3を参照して、照明器具1の構成について説明する。
図2は照明器具1を示す斜視図であり、
図3は照明器具1を示す他の斜視図である。詳しくは、
図3は、
図2とは異なる方向から見た照明器具1を示す。
図2及び
図3は、灯具本体2が上限位置に配置されている状態を示している。なお、
図2及び
図3では、取り付けバネ7が省略されている。
【0035】
図2及び
図3に示すように、枠体3は、環状又は略環状の枠部31を有する。なお、「略環状」とは、周方向において枠部31が一部途切れていることを示す。枠体3は更に、鍔部32を有する。鍔部32は、外方へ突出するように枠部31の下縁部に形成される。枠体3は、枠部31及び鍔部32の内側に、灯具本体2が通過可能な開口33を有する。一対の案内支柱6は、枠体3の開口33を灯具本体2が通過するように各スライダ5を案内することができる。
【0036】
また、
図2に示すように、壁部61は切り欠き部66を有する。なお、図示しないが、壁部62も、壁部61と同様に切り欠き部66を有する。切り欠き部66は、灯具本体2が上限位置に配置される際にスライダ5が位置する箇所に対応して設けられる。本実施形態において、切り欠き部66は、各壁部61、62の上端部に形成される。
【0037】
続いて
図4及び
図5を参照して、スライダ5について説明する。
図4は、照明器具1の一部を拡大して示す図であり、スライダ5を正面視している。
図5は照明器具1の他の一部を拡大して示す図である。詳しくは、
図5は、
図1において破線で囲まれた部分を拡大して示している。
図4及び
図5は、灯具本体2が上限位置に配置されている状態を示している。なお、
図4では、第3ビス65が省略されている。
【0038】
図4に示すように、本実施形態において、スライダ5は、一対の壁部61、62間の幅W3(間隔)よりも狭い幅W1を有する幅広部51(第1部分の一例)を含む。幅広部51は、一対の壁部61、62間に配置されて、一対の壁部61、62間において上下方向に移動する。なお、幅広部51の幅W1が一対の壁部61、62間の幅W3に近い程、スライダ5(灯具本体2)を上下方向へ移動させる際に発生する可能性があるスライダ5のがたつき、即ち灯具本体2のがたつきを抑制することができる。したがって、灯具本体2の昇降動作の円滑化を図ることができる。このため、本実施形態では、幅広部51の幅W1と一対の壁部61、62間の幅W3とを略同一にしている。
【0039】
スライダ5は更に、幅広部51の幅W1よりも狭い幅W2を有する幅狭部52(第2部分の一例)を含む。幅狭部52は幅広部51の下端に連接するとともに、天板43に連結される。
【0040】
図5に示すように、幅広部51の厚みT1は、幅狭部52の厚みT2よりも厚い。即ち、幅狭部52は幅広部51よりも肉薄である。また、幅広部51の厚みT1は、各壁部61、62の幅W4(高さ)よりも大きく、幅狭部52は、一対の壁部61、62の外側に位置する。具体的には、幅狭部52は、一対の壁部61、62よりも灯具本体2(天板43)の中心側に位置している。したがって幅狭部52は、一対の壁部61、62から離れており、一対の壁部61、62の間を通らない。
【0041】
更に、
図4及び
図5に示すように、幅広部51は、一対の傾斜面53を有する。一対の傾斜面53は、幅狭部52の各側面に連接する面であり、灯具本体2が上限位置に配置される際に一対の壁部61、62の上端付近に位置する。なお、本実施形態において傾斜面53は平坦面であるが、傾斜面53は曲面であってもよい。
【0042】
続いて
図6を参照して、各スライダ5の移動、及び、上限位置に配置されている灯具本体2の傾動について説明する。
図6は、各スライダ5及び灯具本体2が傾いた状態の照明器具1を示す斜視図である。なお、
図6は、灯具本体2が上限位置に配置されている状態を示している。また、
図6では、取り付けバネ7が省略されている。
【0043】
図6に示すように、灯具本体2が上限位置に配置されている際に、第3ビス65の軸心を中心としてスライダ5を傾動させることができる。即ち、一対の壁部61、62が案内支柱6の上端まで延在する場合、スライダ5の傾動は一対の壁部61、62により阻止される。これに対し、本実施形態では、一対の壁部61、62の上端部に切り欠き部66が設けられているため、スライダ5を傾動させても、スライダ5と一対の壁部61、62との干渉(接触)が発生し難い。よって、スライダ5の傾動が可能となる。
【0044】
したがって、本実施形態によれば、灯具本体2が上限位置に配置されている際に、第3ビス65を軸心として支持アーム41を傾動させつつ、第1ビス44を軸心として灯具本体2を傾動させることができる。この結果、上限位置に配置されている灯具本体2の傾動範囲を拡大することができる。
【0045】
即ち、スライダ5が傾動できない場合には、枠体3の枠部31の内周面に灯具本体2が接触するまでの範囲が、上限位置に配置されている灯具本体2の傾動範囲となる。これに対し、本実施形態によれば、スライダ5を傾動させて一対の支持アーム41を傾動させることにより、灯具本体2と枠部31の内周面との干渉(接触)を回避することが可能となる。したがって、上限位置に配置されている灯具本体2の傾動範囲を拡大することができる。
【0046】
また、枠体3の枠部31の内周面の径を、灯具本体2の径に対して十分に大きくすれば、スライダ5が傾動できない場合でも、灯具本体2と枠部31の内周面との干渉(接触)を回避することが可能となる。しかし、この場合、天井に設ける開口を拡大する必要がある。これに対し、本実施形態によれば、枠部31の内周面の径を大きくすることなく、灯具本体2の傾動範囲を拡大することができる。換言すると、天井に設ける開口を拡大することなく、灯具本体2の傾動範囲を拡大することができる。
【0047】
また、一対の壁部61、62間の幅W3に対してスライダ5の幅W1を十分に小さくすれば、切り欠き部66を設けることなくスライダ5の傾動が可能となる。しかし、この場合、スライダ5を上下方向へ移動させる際にスライダ5のがたつきが発生するため、灯具本体2を円滑に昇降させることができない。これに対し、本実施形態によれば、幅広部51の幅W1を一対の壁部61、62間の幅W3に近づけて、灯具本体2の昇降動作の円滑化を図りつつ、スライダ5の傾動を可能にすることができる。
【0048】
また、本実施形態では、スライダ5のがたつきの発生を抑制できるように、幅広部51の幅W1と一対の壁部61、62間の幅W3とを略同一にしている。この結果、スライダ5が傾動する際には、一対の壁部61、62のうちの少なくとも一方の外側に切り欠き部66を介してスライダ5が部分的に突出する。
【0049】
また、本実施形態では、切り欠き部66は、スライダ5が傾動する際に、一対の壁部61、62のうちの少なくとも一方の外側に切り欠き部66を介して幅広部51が部分的に突出できるように設けられる。換言すると、切り欠き部66は、灯具本体2が上限位置に配置されている際に、幅広部51の下端付近に一対の壁部61、62の上端が位置するように設けられる。したがって、例えばスライダ5の形状が直方体形状である場合に比べて、スライダ5が一対の壁部61、62によって案内される距離を長くすることができる。よって、スライダ5(灯具本体2)の昇降動作の安定性が向上する。
【0050】
また、本実施形態では、幅狭部52は、幅広部51よりも肉薄であり、且つ、一対の壁部61、62の外側に位置する。したがって、スライダ5を傾動させる際に幅狭部52が一対の壁部61、62と干渉しない。よって、スライダ5の傾動範囲を広げることができる。
【0051】
また、本実施形態では、幅広部51が一対の傾斜面53を有する。これにより、スライダ5の傾斜角度を2つの向きに対して拡大することができる。更に、幅広部51が一対の傾斜面53を有することにより、一対の壁部61、62の上端を、より上方に位置させることが可能となる。換言すると、切り欠き部66の上下方向の長さを、より短くすることができる。よって、スライダ5が一対の壁部61、62によって案内される距離を長くすることができる。更にまた、幅広部51が一対の傾斜面53を有することにより、スライダ5を下降させる際にスライダ5の姿勢(傾き)を一対の壁部61、62によって矯正することができる。即ち、スライダ5を傾けた姿勢のまま下降させると、一対の壁部61、62のうちの少なくとも一方の上端に、一方の傾斜面53が当接する。そして、一対の壁部61、62のうちの少なくとも一方の上端を、一方の傾斜面53が摺動する。この結果、スライダ5の姿勢が、傾動していない状態、又は略傾動していない状態に矯正される。
【0052】
続いて
図7を参照して、照明器具1を天井100に取り付ける方法について説明する。
図7は、照明器具1が天井100に取り付けられた状態を示す図である。なお、
図7は、灯具本体2が上限位置に配置されている状態を示している。
【0053】
天井100には、照明器具1を取り付けるための例えば円形の開口101が形成されている。開口101の直径は、枠部31の直径よりも大きく、鍔部32の直径よりも小さい。作業者は、取り付けバネ7の先端側が灯具本体2の側面に近づくように取り付けバネ7を弾性変形させた状態で、枠体3の鍔部32が天井100に当接するまで、天井100の開口101に照明器具1を挿入する。これにより、取り付けバネ7がその弾性力によって拡がり、枠体3の鍔部32と取り付けバネ7との間に天井100が挟まれて、枠体3(照明器具1)が天井100に固定される。このように、取り付けバネ7の弾性力によって、照明器具1が天井100に取り付けられる(係止される)。
【0054】
続いて
図1及び
図8を参照して、取り付けバネ7が枠体3に固定される位置について説明する。
図8は照明器具1を示す上面図である。
図1及び
図8に示すように、本実施形態では、2個の取り付けバネ7が、一対の案内支柱6が枠体3に固定されている箇所に隣接して枠体3(枠部31)に固定される。
図7を参照して説明したように、照明器具1が天井100に取り付けられている状態では、取り付けバネ7は上方に立ちあがっている。このため、上限位置に配置されている灯具本体2を傾動させたときに、灯具本体2が取り付けバネ7と接触(干渉)して、灯具本体2を所望の角度で傾動させることができない可能性がある。これに対し、一対の案内支柱6が枠体3に固定されている箇所に隣接して各取り付けバネ7を固定することにより、灯具本体2を傾動させる際の灯具本体2と取り付けバネ7との干渉を抑制すること可能となる。
【0055】
図9は、灯具本体2が引き出された状態の照明器具1を示す図である。詳しくは、
図9は、灯具本体2が下限位置(第2位置の一例)まで降下した状態を示している。また、
図9は、
図1を参照して説明した第1軸A1(第1ビス44の軸心)を中心に90度傾動させた灯具本体2を二点鎖線によって示している。
【0056】
図9に示すように、本実施形態に係る照明器具1は、灯具本体2を完全に引き出すことができる。灯具本体2は、天井から完全に引き出されたときに、下限位置に位置する。換言すると、灯具本体2は、一対の案内支柱6によって上限位置から下限位置まで案内されることにより、枠体3の開口33(
図2及び
図3を参照)を通過して、天井から完全に引き出される。
【0057】
以上説明した本実施形態によれば、天井100に設ける開口101を拡大することなく、天井裏に収納されている状態での灯具本体2の傾動角度を拡大することができる。
【0058】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
【0059】
例えば、本発明の実施形態では、光源がLEDアレイである場合について説明したが、光源はLEDアレイに限定されるものではない。例えば、光源は、1個のLEDによって構成され得る。又は、光源は蛍光灯であってもよいし、白熱電球であってもよし、有機ELであってもよい。
【0060】
また、本発明の実施形態では、昇降、傾動、及び旋回が可能な照明器具1に本発明を適用した場合について説明したが、本発明は昇降及び傾動のみが可能な照明器具にも適用することができる。
【0061】
また、本発明の実施形態では、一対の支持アーム41によって灯具本体2が傾動可能に支持される形態について説明したが、本発明は、1つの支持アーム41によって灯具本体2が傾動可能に支持される形態にも適用することができる。
【0062】
また、本発明の実施形態では、幅広部51が一対の傾斜面53を有する形態について説明したが、本発明は、幅広部51が傾斜面53を一つ有する形態にも適用することができる。この場合、スライダ5の傾斜角度を1つの向きに対して拡大することができる。
【0063】
また、本発明の実施形態では、幅広部51の下端に幅狭部52が連接する構成について説明したが、幅広部51の下端に連接する部分の形状は、幅広部51よりも幅が狭い形状に限定されるものではなく、幅広部51よりも幅が広い形状であってもよい。
【0064】
また、本発明の実施形態では、幅狭部52が幅広部51よりも肉薄である構成について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、幅狭部52は幅広部51と同じ厚みを有し得る。但し、この場合、幅広部51の下端に連接する部分の形状は、幅広部51よりも幅が狭い形状であることが好ましい。
【0065】
また、本発明の実施形態では、照明器具1が2個の取り付けバネ7を備える場合について説明したが、上限位置に配置されている灯具本体2の傾動を阻害しない限り、取り付けバネ7の個数は複数個であれば特に限定されるものではない。また、複数個の取り付けバネ7の間隔は、上限位置に配置されている灯具本体2の傾動を阻害しない限り特に限定されるものではなく、等間隔でなくてもよい。
【0066】
また、本発明の実施形態では、照明器具1を天井に取り付ける部材に取り付けバネ7(バネ部材)が使用される形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、照明器具1を天井に取り付ける部材として、スライド金具が使用されてもよい。