特許第6484634号(P6484634)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャンハイ ヘンルイ ファーマスーティカル カンパニー リミテッドの特許一覧 ▶ ジエンス ヘンルイ メデイシンカンパニー リミテッドの特許一覧

特許6484634IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途
<>
  • 特許6484634-IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途 図000009
  • 特許6484634-IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途 図000010
  • 特許6484634-IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途 図000011
  • 特許6484634-IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途 図000012
  • 特許6484634-IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途 図000013
  • 特許6484634-IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途 図000014
  • 特許6484634-IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途 図000015
  • 特許6484634-IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途 図000016
  • 特許6484634-IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途 図000017
  • 特許6484634-IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6484634
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】IL−15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/62 20060101AFI20190304BHJP
   C07K 19/00 20060101ALI20190304BHJP
   C07K 14/54 20060101ALI20190304BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20190304BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20190304BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20190304BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20190304BHJP
   C12P 21/02 20060101ALI20190304BHJP
   A61K 38/20 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 31/18 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 31/10 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 31/20 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20190304BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20190304BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20190304BHJP
【FI】
   C12N15/62 ZZNA
   C07K19/00
   C07K14/54
   C12N1/15
   C12N1/19
   C12N1/21
   C12N5/10
   C12P21/02 C
   A61K38/20
   A61P35/00
   A61P29/00
   A61P37/02
   A61P31/12
   A61P31/18
   A61P31/04
   A61P31/10
   A61P31/20
   A61P35/02
   A61P25/00
   A61P17/06
   A61P29/00 101
   A61P1/04
   A61K39/395 N
【請求項の数】21
【全頁数】42
(21)【出願番号】特願2016-544083(P2016-544083)
(86)(22)【出願日】2014年12月25日
(65)【公表番号】特表2017-503498(P2017-503498A)
(43)【公表日】2017年2月2日
(86)【国際出願番号】CN2014094947
(87)【国際公開番号】WO2015103928
(87)【国際公開日】20150716
【審査請求日】2017年11月28日
(31)【優先権主張番号】201410007553.X
(32)【優先日】2014年1月8日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508209602
【氏名又は名称】シャンハイ ヘンルイ ファーマスーティカル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI HENGRUI PHARMACEUTICAL CO., LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】510166892
【氏名又は名称】ジエンス ヘンルイ メデイシンカンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU HENGRUI MEDICINE CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100153394
【弁理士】
【氏名又は名称】謝 卓峰
(74)【代理人】
【識別番号】100116311
【弁理士】
【氏名又は名称】元山 忠行
(72)【発明者】
【氏名】チュ、シアンドン
(72)【発明者】
【氏名】イエ、シン
(72)【発明者】
【氏名】ユエン、ジジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、レイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、カン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、リアンシャン
(72)【発明者】
【氏名】サオ、グオチン
(72)【発明者】
【氏名】シュ、ヅィビン
(72)【発明者】
【氏名】タオ、ウェイカン
【審査官】 吉森 晃
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−541335(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第1760209(CN,A)
【文献】 Prot. Eng.,1996年,Vol.9, No.7,pp.617-621
【文献】 四川大学学報,2008年,Vol.39, No.6,p.944-949
【文献】 Cytokine,2011年,Vol.56,p.804-810
【文献】 J. Mol. Cell Biol.,2010年,Vol.2,p.217-222
【文献】 Cancer Res.,2013年,Vol.73, No.10,p.3075-3086
【文献】 J. Immunol.,2006年,Vol.177, No.9,p.6072-6080
【文献】 J. Immunol.,2008年,Vol.180,p.2099-2106
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00−15/90
CAplus/MEDLINE/BIOSIS/WPIDS(STN)
GeneBank/EMBL
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンパク質(I)及びタンパク質(II)を含むIL-15ヘテロ二量体タンパク質であって、
該タンパク質(I)は、第一Fc変異体を有するIL-15により再構築及び形成され;
該タンパク質(II)は第二Fc変異体であり、又は、第二Fc変異体を有するIL-15Rα若しくは第二Fc変異体を有するIL-15Rα変異体により再構築及び形成され;
タンパク質(I)及びタンパク質(II)は、第一Fc変異体と第二Fc変異体との間の相互作用により安定なヘテロ二量体タンパク質を形成し、
該IL-15Rα変異体が、IL-15Rαの細胞外ドメイン部分又はIL-15Rαの機能性フラグメントであり、該機能性フラグメントが、IL-15Rαの活性を有する細胞外ドメイン部分のC末端の切断型であり、
第一Fc変異体および第二Fc変異体がそれぞれKnob修飾Fc及びHole修飾Fcから選ばれ、
第一Fc変異体がKnob修飾Fcである場合、第二Fc変異体はHole修飾Fcであり;又は、第二Fc変異体がKnob修飾Fcである場合、第一Fc変異体はHole修飾Fcであり;
第一Fc変異体及び第二Fc変異体は、IL-15及びIL-15RαのC末端に結合する、IL-15ヘテロ二量体タンパク質。
【請求項2】
IL-15の配列がSEQ ID NO: 1である、請求項1に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質。
【請求項3】
タンパク質(II)が第二Fc変異体である、請求項1に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質。
【請求項4】
タンパク質(II)が、IL-15Rα又は第二Fc変異体を有するIL-15Rα変異体により再構築及び形成される、請求項1に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質。
【請求項5】
IL-15Rα変異体が、IL-15Rαの細胞外ドメイン部分又はIL-15Rαの機能性フラグメントであり、該機能性フラグメントは、65〜120個のアミノ酸を有するIL-15Rαの細胞外ドメイン部分の切断型であり、好ましくは65〜102個のアミノ酸を有する切断型である、請求項1に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質。
【請求項6】
IL-15Rα変異体の配列が、SEQ ID NO: 2〜7からなる群より選ばれ、より好ましくは、SEQ ID NO: 3〜7からなる群より選ばれる、請求項1に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質。
【請求項7】
第一Fc変異体の配列が、SEQ ID NO: 26、SEQ ID NO: 27、SEQ ID NO: 28及びSEQ ID NO: 29からなる群より選ばれ;第二Fc変異体の配列が、SEQ ID NO: 26、SEQ ID NO: 27、SEQ ID NO: 28及びSEQ ID NO: 29からなる群より選ばれる、請求項1に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質。
【請求項8】
タンパク質(I)の配列がSEQ ID NO: 14〜15からなる群より選ばれ、好ましくはSEQ ID NO: 14であり;タンパク質(II)の配列がSEQ ID NO: 18〜19, SEQ ID NO: 22〜25及び34〜37からなる群より選ばれ、好ましくはSEQ ID NO: 23及び34〜37からなる群より選ばれ、さらに好ましくはSEQ ID NO: 34〜37からなる群より選ばれる、請求項1に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質。
【請求項9】
タンパク質(I)の配列がSEQ ID NO: 31であり;タンパク質(II)の配列がSEQ ID NO: 33である、請求項1に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質。
【請求項10】
IL-15ヘテロ二量体タンパク質が、下記の二量体タンパク質3〜4、7〜8、11、13〜17からなる群より選ばれ、該二量体タンパク質3〜4、7〜8、11、13〜17は、下記の通りに対応するタンパク質(I)及びタンパク質(II)により再構築及び形成される、請求項1に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質をコードする核酸。
【請求項12】
請求項11に記載の核酸を含むDNAベクター。
【請求項13】
請求項12に記載のDNAベクターにより形質転換された宿主細胞。
【請求項14】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質の発現に十分な条件下での、請求項13に記載の宿主細胞の培養;及び、IL-15ヘテロ二量体タンパク質の発現及び精製を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質の製造方法。
【請求項15】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質、及び薬学的に許容される賦形剤、希釈剤又は担体を含む、医薬組成物。
【請求項16】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質を含む、標的指向性タンパク質分子。
【請求項17】
哺乳動物における免疫反応を刺激又は抑制する薬剤の製造における、請求項1〜10のいずれか1項に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質、請求項15に記載の医薬組成物又は請求項16に記載の標的指向性タンパク質分子の使用
【請求項18】
IL-15介在性疾患又は疾病の治療用薬剤の製造における、請求項1〜10のいずれか1項に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質、請求項15に記載の医薬組成物又は請求項16に記載の標的指向性タンパク質分子の使用。
【請求項19】
前記疾患又は疾病が、感染性疾患、がん、血液疾患、炎症性疾患及び自己免疫疾患からなる群より選ばれ;
がんが、メラノーマ、大腸がん、皮膚がん、リンパ腫、腎細胞がん、肝臓がん、肺がん、胃がん及び乳がんからなる群より選ばれ;
感染性疾患が、天然痘ウイルス感染症、HIV感染症、細菌感染症、真菌感染症及びHBV感染症からなる群より選ばれ;
血液疾患が、貧血、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群及びT細胞大型顆粒リンパ球白血病からなる群より選ばれ;
自己免疫疾患が、多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、胃炎及び粘膜炎症からなる群より選ばれる、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
請求項1〜10のいずれか1項に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質、請求項15に記載の医薬組成物又は請求項16に記載の標的指向性タンパク質分子が、小分子阻害剤又は抗体と組み合わせて投与され;
該小分子阻害剤がアルキル化剤から選ばれ;
該抗体がモノクローナル抗体から選ばれ、より好ましくは抗CD20抗体、抗PD1抗体、抗PDL1抗体及び抗Her2抗体から選ばれる、請求項18に記載の使用。
【請求項21】
細胞免疫療法のための薬剤の製造、特に、DC、CIK、DC-CIK、ECIK、NK、CAS-T、BiAb-T、TCR-T及びCAR-Tの腫瘍免疫療法のための薬剤の製造における、請求項1〜10のいずれか1項に記載のIL-15ヘテロ二量体タンパク質、請求項15に記載の医薬組成物又は請求項16に記載の標的指向性タンパク質分子の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IL-15ヘテロ二量体タンパク質及びその用途、並びにIL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質複合体及び治療薬、特にがん及び自己免疫疾患治療薬としてのその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
インターロイキン-15(IL-15)は、1994年にGrabsteinらによって発見された約12〜14 kDのサイトカインであり、T細胞、B細胞及びナチュラルキラー(NK)細胞の増殖促進など、生物における通常の免疫反応において機能を有している。
【0003】
IL-15は、サイトカインにおける小4ヘリックスバンドルファミリーに属する。IL-15はその受容体に結合して、生物活性を発揮する。IL-15受容体は3つのサブユニット、すなわち、IL-15受容体α(IL-15Rα)、IL-2受容体β(IL-2Rβ、別名IL-15Rβ又はCD122)及びγc(別名CD132)で構成される。IL-15Rαは、IL-15に結合することのできるsushiドメインを含み、これは、結合後のIL-15の生物機能に必須である。
【0004】
近年、IL-15とその受容体であるIL-15Rαにより形成される複合体が、IL-15の生物活性を顕著に亢進させることが見い出された。いくつかの研究により、IL-15及び可溶性IL-15Rα受容体により形成される複合体は、メモリーCD8+ Tリンパ球及びNT/NKT細胞の増殖を刺激することにおいて、IL-15単独より著しく優れていることが示された。IL-15/IL-15Rα複合体は、メモリーCD8+ T細胞の増殖刺激及びその生存維持において、IL-15単独より10倍以上強力であり、その作用機序はシス型提示に関連している可能性がある。
【0005】
IL-15は腫瘍免疫療法の分野において期待されていたため、NIHは、腫瘍領域におけるIL-15治療の研究を最初に開始し、第I相臨床試験に進めようとした。しかしながら、IL-15には、分子量が小さい、体内半減期が短い、また反復投与のコントロールが難しいという短所があり、全身性の免疫副作用を引き起こす可能性が高い。体内半減期を増大させ、体内におけるIL-15の生物活性を促進又は増強することのできる方法を見い出すことが急務である。IL-15免疫療法に関連する研究に参加している国内外の企業又は研究機関は多い。例えば、CN100334112C(特許文献1)(Shanghai Haixin Biotechnology Co., Ltd.)は、抗菌剤感染治療におけるIL-15-hIgG4Fcホモ二量体たんぱく質に関する。CN1942481A(特許文献2)(スイス、エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社)は、IL-15-Fc融合発現系及びその用途に関する。また、CN101360827B(特許文献3)(フランス国立医学健康研究所)は、IL-15Rα(sushi+ドメイン)−IL-15融合タンパク質及びがん治療におけるその利用に関する。本発明のヘテロ二量体分子は、分子内相互作用の増加により、良好な安定性、体内半減期の延長及び生物活性の改善が示された。本発明の分子設計に基づき、この領域で周知の方法を用いて機能性ポリペプチドを融合及び挿入することにより、標的指向性免疫サイトカインを生成することができる。また、本発明は、がん及び自己免疫疾患治療における標的指向性免疫サイトカインの利用に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】CN100334112C
【特許文献2】CN1942481A
【特許文献3】CN101360827B
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、遺伝子工学的方法を用いて設計及び製造された、延長された体内半減期、増大したインビトロ活性及び顕著な抗腫瘍活性を有するタンパク質分子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、タンパク質(I)及びタンパク質(II)を含むIL-15ヘテロ二量体タンパク質を提供する:ここで、
タンパク質(I)は、IL-15又は第一Fc変異体を有するIL-15変異体により再構築及び形成され;
タンパク質(II)は第二Fc変異体であり、又は、タンパク質(II)は、IL-15Rα若しくは第二Fc変異体を有するIL-15Rα変異体により再構築及び形成され;
タンパク質(I)及びタンパク質(II)は、第一Fc変異体と第二Fc変異体との間の相互作用により、安定なヘテロ二量体タンパク質を形成する。
【0009】
以上に記述した「再構築及び形成」の用語は、遺伝子工学的方法により製造された、異なるタンパク質の組み換え体を発現させることにより得られることを意味する。
【0010】
本発明の好ましい実施形態において、第一Fc変異体及び第二Fc変異体は、IL-15及びIL-15RαのC末端に結合する。
【0011】
本発明の一実施形態において、IL-15の配列がSEQ ID NO: 1である、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。
【0012】
本発明の好ましい実施形態において、タンパク質(II)が第二Fc変異体である、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。
【0013】
本発明の一実施形態において、タンパク質(II)が、IL-15Rα又は第二Fc変異体を有するIL-15Rα変異体により再構築及び形成される、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。
【0014】
本発明の一実施形態において、IL-15Rα変異体が、IL-15Rαの細胞外ドメイン部分又はIL-15Rαの機能性フラグメントであり、該機能性フラグメントは、好ましくは、65〜120アミノ酸を有するIL-15Rαの細胞外ドメイン部分の切断型であり、より好ましくは65〜102アミノ酸を有する切断型である、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。
【0015】
本発明の一実施形態において、IL-15Rα変異体の配列が、SEQ ID NO: 2〜7からなる群より選ばれる、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。
【0016】
本発明の一実施形態において、IL-15Rα変異体の配列が、SEQ ID NO: 3〜7からなる群より選ばれる、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。
【0017】
本発明の一実施形態において、第一Fc変異体及び第二Fc変異体が、それぞれKnob修飾Fc及びHole修飾Fcから選ばれる;又は、第一Fc変異体及び第二Fc変異体が、それぞれHole修飾Fc及びKnob修飾Fcから選ばれる、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。「Knob/Hole」作用方式は、第一Fc変異体と第二Fc変異体とが、修飾後にヘテロ二量体タンパク質を形成するのに役立つ。第一Fc変異体がKnob修飾Fcである場合、第二Fc変異体はHole修飾Fcであり;又は、第二Fc変異体がKnob修飾Fcである場合、第一Fc変異体はHole修飾Fcである。
【0018】
本発明の一実施形態において、第一Fc変異体の配列が、SEQ ID NO: 26、SEQ ID NO: 27、SEQ ID NO: 28及びSEQ ID NO: 29からなる群より選ばれ;及び、第二Fc変異体の配列が、SEQ ID NO: 26、SEQ ID NO: 27、SEQ ID NO: 28及びSEQ ID NO: 29からなる群より選ばれる、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。タンパク質(I)及びタンパク質(II)は、SEQ ID NO: 26及びSEQ ID NO: 27、又はSEQ ID NO: 28及びSEQ ID NO: 29で示されるFc変異体を用いる「Knob/Hole」作用方式により、ヘテロ二量体を形成する。例えば、第一Fc変異体の配列がSEQ ID NO: 26である場合、第二Fc変異体の配列はSEQ ID NO: 27であり;又は、第二Fc変異体の配列がSEQ ID NO: 26である場合、第一Fc変異体の配列はSEQ ID NO: 27である。
【0019】
本発明の一実施形態において、タンパク質(I)の配列がSEQ ID NO: 14〜17からなる群より選ばれ、好ましくはSEQ ID NO: 14である、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。
【0020】
本発明の一実施形態において、タンパク質(II)の配列がSEQ ID NO: 18〜25及び34〜37からなる群より選ばれ、好ましくはSEQ ID NO: 23及び34〜37からなる群より選ばれ、さらに好ましくはSEQ ID NO: 34〜37からなる群より選ばれる、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。
【0021】
本発明の一実施形態において、タンパク質(I)の配列がSEQ ID NO: 30〜31からなる群より選ばれ;タンパク質(II)の配列がSEQ ID NO: 32〜33からなる群より選ばれる、IL-15ヘテロ二量体タンパク質が提供される。
【0022】
本発明のIL-15ヘテロ二量体タンパク質は、下記の二量体タンパク質3〜17から選択され、該二量体タンパク質3〜17は、下記の通りに対応するタンパク質(I)及びタンパク質(II)により再構築及び形成される。
【0023】
【0024】
また本発明は、上記のIL-15ヘテロ二量体タンパク質をコードする核酸に関する。
【0025】
また本発明は、上記の核酸を含むDNAベクターに関する。
【0026】
また本発明は、本発明で記述されるDNAベクターにより形質転換された宿主細胞に関する。
【0027】
また本発明は、上記のIL-15ヘテロ二量体タンパク質の製造方法に関する。該方法は、上記のIL-15ヘテロ二量体タンパク質の発現に十分な条件下での本発明の宿主細胞の培養;及び、IL-15ヘテロ二量体タンパク質の発現及び精製を含む。
【0028】
また本発明は、本発明のIL-15ヘテロ二量体タンパク質及び薬学的に許容される賦形剤又は担体を含む医薬組成物に関する。
【0029】
また本発明は、本発明によるIL-15ヘテロ二量体タンパク質構造を含む標的指向性タンパク質分子に関する。
【0030】
また本発明は、本発明によるIL-15ヘテロ二量体タンパク質、本発明による医薬組成物又は本発明による標的指向性タンパク質分子の治療的有効量を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における免疫反応を刺激又は抑制する方法に関する。
【0031】
また本発明は、IL-15介在性疾患又は疾病の治療用薬剤の製造における、本発明によるIL-15ヘテロ二量体タンパク質、本発明による医薬組成物又は本発明による標的指向性タンパク質分子の使用に関する。前記疾患は、感染性疾患、がん、血液疾患及び自己免疫疾患からなる群より選ばれる。がんは、メラノーマ、大腸がん、皮膚がん、リンパ腫、腎細胞がん、固形腫瘍、肝臓がん、肺がん、胃がん及び乳がんからなる群より選ばれる。感染性疾患は、天然痘ウイルス感染症、HIV感染症、細菌感染症、真菌感染症及びHBV感染症からなる群より選ばれる。血液疾患は、貧血、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群及びT細胞大型顆粒リンパ球白血病からなる群より選ばれる。自己免疫疾患は、多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、炎症性疾患、胃炎及び粘膜炎症からなる群より選ばれる。薬物が、小分子阻害剤又は抗体と組み合わせて投与される本発明によるIL-15ヘテロ二量体タンパク質又は本発明による医薬組成物である場合、小分子阻害剤は、好ましくはアルキル化剤から選ばれ、抗体は、好ましくはモノクローナル抗体から選ばれ、より好ましくは抗CD20抗体、抗PD1抗体、抗PDL1抗体及び抗Her2抗体から選ばれる。さらに、本発明による薬物は、テモゾロマイド、ドキソルビシン、パクリタキセル、シスプラチン、カルボプラチン、ダカルバジン、トポテカン、イリノテカン、ゲムシタビン及びベバシズマブからなる群より選ばれる、治療的に有効な量の薬物と組み合わせて投与される。
【0032】
また本発明は、細胞免疫療法のための、特にDC、CIK、DC-CIK、ECIK、NK、CAS-T、BiAb-T、TCR-T及びCAR-Tによる腫瘍免疫療法のための、本発明によるIL-15ヘテロ二量体タンパク質、本発明による医薬組成物又は本発明による標的指向性タンパク質分子の使用に関する。
【0033】
腫瘍免疫療法はがん治療におけるホットスポットであり、外科手術、化学療法及び放射線治療に続く第4のがん治療と考えられている。腫瘍免疫療法の目的は、体の免疫系を起動又は動員し、腫瘍微小環境における抗腫瘍免疫を増強し、その結果として、腫瘍細胞を抑制し、死滅させることである。
【0034】
腫瘍免疫回避の機序は、腫瘍自体による免疫系に対する抑制作用に基づき、腫瘍の増殖が維持又は促進されることにある。腫瘍免疫療法は、腫瘍に対する患者自身の免疫系反応を最大限高めることである。これには体内の既存の免疫系反応を活性化することだけではなく、免疫系反応の持続期間及び強度を維持することが必要であり、これが腫瘍免疫療法の要点である。
【0035】
サイトカイン免疫療法は、高純度又は組み換えサイトカインの生産とともに発展した。この原理は、あるサイトカインが、体内に注入後、免疫細胞の1つ以上の機能を制御し、亢進させることができ、より強い抗腫瘍免疫を発揮することにある。
【0036】
また本発明は、細胞が疾患における疾患関連抗原を発現している疾患の治療又は予防方法に関する。該方法は、本発明によるIL-15ヘテロ二量体タンパク質、本発明による医薬組成物、又は本発明による標的指向性タンパク質分子を患者に投与すること、疾患関連抗原を発現している細胞とIL-15Rαを発現している免疫細胞との間に特異的な結合複合体を形成し、該免疫細胞の活性化に十分な程度とすること、及び、免疫細胞を介して、疾患関連抗原を発現している前記細胞を死滅させることを含む。疾患関連抗原を発現している細胞は、好ましくは腫瘍細胞又はウイルス感染細胞である。免疫細胞は、好ましくはT細胞、LAK細胞又はNK細胞である。前記疾患は、感染性疾患、がん、血液疾患及び自己免疫疾患からなる群より選ばれる。がんは、メラノーマ、大腸がん、皮膚がん、リンパ腫、腎細胞がん及び固形腫瘍からなる群より選ばれる。感染性疾患は、天然痘ウイルス感染症、HIV感染症、細菌感染症及び真菌感染症からなる群より選ばれる。血液疾患は、貧血、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群及びT細胞大型顆粒リンパ球白血病からなる群より選ばれる。自己免疫疾患は、多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、炎症性疾患、胃炎及び粘膜炎症からなる群より選ばれる。
【0037】
また本発明は、疾患の治療又は予防方法に関する。該方法は、本発明によるIL-15ヘテロ二量体タンパク質、本発明による医薬組成物、又は本発明による標的指向性タンパク質を患者に投与する手順、及び小分子阻害剤又は抗体等の他の薬物と併用することを含む。前記小分子阻害剤はアルキル化剤から選ばれ、前記抗体は、好ましくはモノクローナル抗体から選ばれ、より好ましくは抗CD20抗体、抗PD1抗体、抗PDL1抗体又は抗Her2抗体から選ばれる。
【0038】
本発明をより良く理解するため、一定の専門用語及び科学用語を具体的に以下に定義する。明細書の他の部分で具体的に定義する場合を除いて、本明細書で用いられる他のすべての専門用語及び科学用語は、本発明が属する分野における当業者が通常理解する意味を有する。
【0039】
[用語]
本明細書で用いられるアミノ酸の1文字記号及び3文字記号は、J. Biol. Chem, 243, (1968) p3558に記述されている通りである。
【0040】
本明細書で用いられる「ヘテロ二量体タンパク質」とは、2つの異なる単量体タンパク質の組み合わせにより形成されるタンパク質を指す。本発明において、2つの異なる単量体タンパク質は、それぞれFcフラグメント又はFc変異体フラグメントを含み、Fcフラグメント又はFc変異体フラグメントの相互作用により、ヘテロ二量体タンパク質を形成する。
【0041】
本発明において、第一Fc変異体と第二Fc変異体との間の「相互作用」とは、Fc変異体の間の相互作用を指す。「Fc変異体」は、適切な位置において、1個以上のアミノ酸の置換、挿入又は欠失があるFcを指し、Fcの構造又は機能の変化を引き起こす。「Fc変異体の間の相互作用」は、空間充填効果、静電誘導、水素結合、疎水的相互作用、及び変異Fc変異体により形成される同種のものを指す。Fc変異体間の相互作用は、安定したヘテロ二量体タンパク質の形成に寄与する。好ましい変異は、「Knob-into-Hole(ノブ・イントゥ・ホール)」変異形式に設計される。
【0042】
本発明において、ヘテロ二量体タンパク質は「単量体タンパク質」(すなわち、タンパク質(I)、タンパク質(II))で構築され、これは融合タンパク質又は非融合タンパク質である。
【0043】
本明細書で用いられる「融合タンパク質」とは、遺伝子学的な組み換え方法、化学的方法又はその他の適当な方法を用いて、2個以上の遺伝子のコーディング領域を結合させ、同一の調節配列の制御下で、組み換え遺伝子を発現させることにより得られるタンパク質を指す。本発明のある実施形態において、タンパク質(I)は、IL-15又はFc変異体を有するIL-15変異体の組み換え遺伝子を発現させることにより得られた融合タンパク質である。タンパク質(II)は、Fc変異体を有するIL-15Rαの組み換え遺伝子を発現させることにより得られた融合タンパク質である。本発明の融合タンパク質において、2個以上の遺伝子のコーディング領域は、1か所又は数か所の位置で、リンカーペプチドをコード化する配列により融合される。またリンカーペプチドは、本発明の融合タンパク質を構築するために用いられる。
【0044】
本明細書で用いられる「IL-15」又は「IL-15ペプチド」は、ヒト若しくはヒト以外の哺乳類IL-15又は非哺乳類IL-15などの、あらゆるIL-15(インターロイキン-15)又はIL-15の突然変異体である。例示されるヒト以外の哺乳類には、ブタ、ウサギ、サル、チンパンジー、マウスなどがが含まれ、非哺乳類にはニワトリなどが含まれる。好ましくは、ヒト・インターロイキン-15の成熟分子は、データベースUniProtKB、登録番号P40933, 49-162aaに見い出される。「IL-15変異体」の用語は、1個以上のアミノ酸の置換、付加又は欠失が原因で、IL-15受容体への親和性が増加又は低下した変異体分子、又はT細胞若しくはNK細胞を刺激する活性が増加又は低下した変異体分子を指す。
【0045】
本発明による「IL-15Rα」は、ヒトIL-15Rα、ヒト以外の哺乳類IL-15Rα又は非哺乳類IL-15Rαなどの、IL-15Rα又はその機能性フラグメントのいかなる種であってもよい。例示されるヒト以外の哺乳類には、ブタ、ウサギ、サル、チンパンジー、マウスなどがが含まれ、非哺乳類にはニワトリなどが含まれる。好ましくはヒトIL-15Rαであり、より好ましくは、IL-15RαECD (SEQ ID NO: 2) (参照:データベースUniProtKB、登録番号Q13261, 31-205aa)と呼ばれるヒト・インターロイキン-15受容体αの細胞外ドメインフラグメントである。「IL-15Rα変異体」の用語は、1個以上のアミノ酸が欠失、挿入又は置換した変異のある機能性突然変異体を指す。このIL-15Rα変異体は、IL-15などのそのリガンド分子と結合することができる。好ましくはヒトIL-15Rα分子であり、より好ましくは、ヒトIL-15Rαの細胞外ドメインフラグメントの切断型である。該切断型は、ヒト・インターロイキン-15受容体αの活性の有する分子であり、細胞外ドメインのC末端フラグメントから開始される1個以上のアミノ酸の欠失により得られ、好ましくは、65〜120のアミノ酸を保持している欠失突然変異体であり、より好ましくは、IL-15Rα- sushi (77)(SEQ ID NO: 3)、IL-15Rα- sushi (65)(SEQ ID NO: 4)などの65〜102のアミノ酸を保持している欠失突然変異体の切断型である。
【0046】
「免疫グロブリンFc領域」の用語は、免疫グロブリン鎖定常領域を指し、特に、抗体分子がエフェクター分子及び細胞と相互作用するための部位であるC末端又は免疫グロブリン重鎖定常領域の、抗原結合活性を持たない一部を指す。例えば、免疫グロブリンFc領域は、免疫グロブリンヒンジ領域と組み合わせて、2個以上の重鎖CH1、CH2、CH3、CH4ドメインを含んでもよい。Fcは異なる種に由来してもよく、好ましくはヒト免疫グロブリンである。免疫グロブリンは重鎖定常領域のアミノ酸配列に従って異なる種類に分類され、主として5種類のクラスの免疫グロブリン:IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMで構成される。これらの中には、さらにサブクラス(アイソタイプ)に分類される。例えば、IgG-1、IgG-2、IgG-3、IgG-4;IgA-1及びIgA-2である。
【0047】
「Fc領域」は、好ましくは、少なくとも1つの免疫グロブリンヒンジ領域、並びにIgGのCH2及びCH3領域を含む。より好ましくは、IgGのCH2ドメイン、CH3ドメイン及び免疫グロブリンヒンジ領域を含み、ヒンジ領域の最初のアミノ酸位置は変動してもよい。
【0048】
Fc変異体における突然変異設計は、二重特異性抗体又は非相同の二量体Fc融合タンパク質の製造用の技術に広く適用されている。代表例には、Caterら(Protein Engineering vol.9 no.7 pp.617-621, 1996)により提案された「Knob-into-Hole」形式;アムジェン技術者により生み出された静電誘導を使用するFc含有ヘテロ二量体形式(US 20100286374 A1);Jonathan H. Davisら(Protein Engineering, Design & Selection pp.1-8, 2010)により提案された、IgG/IgA鎖交換を介するヘテロ二量体形式(SEEDbodies);Genmab社のプラットフォーム技術であるDuoBody(Science, (2007) 317, 5844)により形成された二重特異性分子;構造計算の総合的解析及びFcアミノ酸突然変異、並びに異なる作用方式(mAbs 3: 6, 546-557:11月/12月 2011)によって、Xencor社の技術要員により形成されたヘテロ二量体タンパク質;電荷ネットワークに基づくFc工学手法(CN201110459100.7)を用いて、Suzhou Corning Jerry社により得られたヘテロ二量体形式;及びFcアミノ酸交換又は機能変化に基づく非相同二量体機能タンパク質を形成するその他の遺伝子工学手法が含まれる。本発明のFc変異体に関するKnob/Hole構造は、2つのFcフラグメントをそれぞれ突然変異させた後、「Knob-into-Hole」の形式で結合させたものを指す。好ましくは、Caterらにより提案された「knob-into-hole」モデルを用いて、Fc領域に部位突然変異を生じさせ、得られた第一のFc変異体と第二のFc変異体を「knob-into-hole」の形式で結合させ、ヘテロ二量体を形成する。特定の免疫グロブリンクラス及びサブクラスから、特定の免疫グロブリンFc領域を選択することは、当業者が把握する範囲内にあることである。好ましくは、ヒトIgG1、IgG2、IgG3及びIgG4抗体のFc領域を選択し、さらに好ましくは、ヒトIgG1抗体のFc領域を選択する。無作為に、第一Fc変異体及び第二Fc変異体から1つをknob突然変異に選択し、他方はhole突然変異に選択する。1つの実施形態において、第一Fc変異体は、knob突然変異として、例えばSEQ ID NO: 26に示される配列に突然変異させ;第二Fc変異体は、hole突然変異として、例えばSEQ ID NO: 27に示される配列に突然変異させる。
【0049】
本発明における「リンカーペプチド(リンカー)」の用語は、IL-15又はIL-15RαをFc変異体と結合させるのに用いられるペプチドを指し、このペプチドは、タンパク質の正確な折り畳みと安定性を確保するためのものである。本発明の「リンカーペプチド」は、好ましくは(GGGGS)nである。ここでnは、0、1、2、3、4、5又はそれ以上であり、好ましくは、nは2〜4である。リンカーペプチドの配列が短すぎると、2つのタンパク質の折り畳み高次構造が影響を受け、相互に妨げられる。リンカーペプチドの配列が長すぎると、リンカーペプチド配列自体が新たな抗原であり、免疫原性の問題が懸念される。
【0050】
本明細書で用いられる「ヘテロ二量体タンパク質」とは、好ましくは共発現遺伝子の産物である。例えば、大腸菌などの原核細胞での共発現、又は293及びCHOなどの真核細胞での共発現がある。
【0051】
本明細書で用いられる「共発現」とは、多数の遺伝子が共に発現し、それらの産物を同時に生成することを指す。これらの遺伝子は、同時に存在し、独立して又は一般に制御され、発現される。本発明において、2つの遺伝子は、好ましくは真核細胞に共発現される。共発現遺伝子により得られた産物は、効率的にまた容易に複合体を形成し、本発明においては、ヘテロ二量体タンパク質の形成につながる。
【0052】
本明細書で用いられる「免疫グロブリン」とは、2つの同一の重鎖と2つの同一の軽鎖との間のジスルフィド結合により、共に結合された4本ペプチド鎖構造体を指す。異なる免疫グロブリンの重鎖定常領域はアミノ酸組成と配列順序が異なり、そのため特異な抗原性を示す。それにより免疫グロブリンは5つのカテゴリーに分類され、免疫グロブリンアイソタイプと呼ばれる。すなわち、IgM、IgD、IgG、IgA及びIgEである。ヒンジ領域のアミノ酸組成、重鎖ジスルフィド結合の数と位置とに従って、Igの同じタイプは異なるサブカテゴリーに分類され、例えばIgGは、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4に分類される。軽鎖は、定常領域の相違に従ってκ鎖とλ鎖に分けられる。
【0053】
標的指向性タンパク質分子は、他のタンパク質と相互作用する能力のあるフラグメント又は領域を含み、また、例えば抗体フラグメント、ScFv又は細胞表面分子の結合ペプチド、及びIL-5、IL-2などの免疫サイトカイン、又は、本発明中の分子設計など、そのようなサイトカインを含む特有の分子設計に基づく類似のものなどの、標的指向性ペプチドを導入したタンパク質クラスを指す。例えば、抗体と抗原との間の相互作用又はリガンドと受容体との間の相互作用は、分子が生物学的機能を発揮するために身体中に入った後、特定の組織、臓器又は身体の一部において、標的指向効果によりその分子を選択的に濃縮する。本発明により、分子の遊離末端をポリペプチドと融合することにより、新たな分子が形成される。本明細書中で用いられる方法は、一連の分子を作り出すため、合理的に派生し、また設計される。
【0054】
動物、ヒト、被験者、細胞、組織、臓器又は体液に適用するものとして、「投与」又は「処理」とは、外因性薬物、治療剤、診断剤又は組成物と動物、ヒト、被験者、細胞、組織、臓器又は体液との接触を指す。「投与」又は「処理」は、例えば治療的、薬物動態学的、診断的、研究及び実験方法を指してもよい。細胞の処理は、試薬と細胞との接触や、液体が細胞と接触する場合において、試薬と液体との接触を含む。また、「投与」又は「処理」とは、インビトロ及びエクスビボでの処理、例えば、試薬、診断、結合化合物又は他の細胞により処理することを指す。ヒト、動物又は被験者に適用するものとして、「処理」とは、研究及び診断応用を目的とする治療処理、予防又は予防措置を指す。ヒト、動物若しくは被験者、又は細胞、組織若しくは臓器に適用するものとして、「処理」は、IL-15アゴニスト又はIL-15アンタゴニストと、ヒト又は動物、被験者、細胞、組織、生理学的部分若しくは生理学的液体との接触を含む。また「細胞の処理」は、IL-15アゴニスト又はIL-15アンタゴニストが、IL-15受容体と、例えば液相又はコロイド相中で接触する状態、またアゴニスト又はアンタゴニストが、細胞又は受容体と接触しない状態を含む。
【0055】
「治療」とは、本発明のIL-15ヘテロ二量体タンパク質を含む組成物などの治療剤を、1つ以上の疾患又は症状を患う患者に内用又は外用投与することを指す。前記治療剤は、これらの疾患又は症状に対して治療効果を有することが知られる。通常、治療剤は、治療対象の患者又は個体群に対し、臨床的に測定可能な程度まで疾患若しくは症状の軽減を誘導することにより、又は疾患若しくは症状の進行を抑制することにより、1つ以上の疾患又は症状を緩和するのに有効な量が投与される。ある特定の疾患又は症状を軽減するのに有効な治療剤の量(「治療的有効量」とも呼ぶ)は、患者の疾病状態、年齢、及び体重、また、患者において望ましい反応を引き出す薬物の能力などのいくつかの要因により変動する。
【0056】
「免疫疾患」又は「免疫障害」には、例えば、病的炎症、炎症性疾患及び自己免疫疾患又は症状が含まれる。また「免疫疾患」は、感染症、持続感染、並びに、がん、腫瘍及び血管新生などの増殖性疾患を指す。「がん性疾患」には、例えば、がん、がん細胞、腫瘍、血管新生、及び、異形成症などの前がん病変が含まれる。
【0057】
本明細書で用いられる「ポリメラーゼ連鎖反応」又は「PCR」とは、例えば米国特許第4,683,195号に記載される増幅手段又は増幅技術を指す。一般に、目的領域の末端又は目的領域外の配列情報を得ることが必要であり、そこからオリゴヌクレオチドプライマーが設計される。これらのプライマーは、増幅すべき鋳型の逆鎖と配列において同一か又は類似している。
【0058】
「任意の」又は「任意に」とは、引き続く事象又は状況が生じるが、必ずしも必要ではないことを意味し、また、その説明では、事象又は状況が生じる又は生じないという実例を含むことを意味する。例えば、「任意に1〜3の抗体重鎖可変領域を含む」とは、抗体重鎖可変領域はあるが、必ずしも必要ではなく、もしあるとすれば、1、2又は3であるということを意味する。
【0059】
「医薬組成物」とは、1種以上の本発明の化合物又はその生理学的/薬学的に許容される塩若しくはプロドラッグと他の化学成分、及び生理学的/薬学的に許容される担体及び賦形剤などの付加的成分を含む混合物を指す。医薬組成物は、生物への投与を容易にし、活性成分の吸収を促進することにより、生物学的効果を発揮させることを目的とする。
【0060】
組み換えDNAによる宿主細胞の形質転換は、当業者には周知の従来法により実施することができる。得られた形質転換細胞は、従来法により培養すると、本発明の遺伝子によりコードされたポリペプチドを発現する。培養液は、使用される宿主細胞に応じて、種々の通常の培養液から選ばれる。宿主細胞は適切な条件下で培養される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】投与時間と血清試料中のモル濃度との関係を示す図である。
図2】試験例3の肺転移モデルにおいて、投薬マウスの肺における転移瘤の数量を示す図である。図中の表示は、*表示:p < 0.05(対PBS);**表示:p < 0.01(対PBS);##表示:p < 0.01(対IL-15)を示す。
図3】試験例3の肺転移モデルにおいて、投薬マウスの相対肺重量(肺重量/体重)を示す図である。図中の表示は、**表示:p < 0.01(対PBS);#表示:p < 0.05(対IL-15)を示す。
図4】HCT-116異種移植ヌードマウスに対する、投与された異なるタンパク質の治療効果を示す図である。
図5】HCT-116異種移植ヌードマウスに対する、投与された異なるタンパク質の治療効果を示す図である。第27日の腫瘍重量を示す。図中の表示は、*表示:p < 0.05(対ブランク)を示す。
図6】HCT-116+PBMC異種移植SCIDマウスに対する、投与された異なるタンパク質の治療効果を示す図である。
図7】HCT-116+PBMC異種移植SCIDマウスにおける第28日の腫瘍重量に対する、投与された異なるタンパク質の治療効果を示す図である。図中の表示は、*p < 0.05(対PBMC)を示す。
図8】二量体タンパク質17、陽性対照(IL-15)及び陰性対照(PBS)を投与後の、マウス肺転移瘤の定量比較を示す図である。図中の表示は、*表示:p < 0.05;**表示:p < 0.01(対PBS)を示す。
図9】二量体タンパク質17、陽性対照(IL-15)及び陰性対照(PBS)を投与後の、マウス相対肺重量(肺重量/体重)を示す図である。
図10】二量体タンパク質17、陽性対照(IL-15)及び陰性対照(PBS)を投与後の、マウス体重比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下、実施例を参照して、本発明についてさらに説明するが、それにより、本発明の範囲が限定されることはない。
【0063】
本発明の実施例において具体的な条件が記載されていない場合、一般に実験は、従来の条件下で実施されるか、又は材料若しくは製品製造業者により提示された条件下で実施される。Sambrookら、分子クローニング、実習マニュアル、コールド・スプリング・ハーバー研究所;分子生物学の最新プロトコル、Ausubelら、Greene出版協会、Wiley Interscience、ニューヨークを参照する。試薬の供給元が具体的に示されていない場合、該試薬は市販の標準試薬である。
【実施例1】
【0064】
〔ヘテロ二量体IL-15タンパク質の取得〕
本発明で提供されるヘテロ二量体タンパク質は、タンパク質(I)及びタンパク質(II)の結合により形成される。タンパク質(I)は再構築された融合タンパク質であり、IL-15又は第一Fc変異体を有するその変異体である。タンパク質(II)は第二Fc変異体でよく、又は再構築された融合タンパク質でよく、また、IL-15RαECD又は第二Fc変異体を有するその変異体により形成される。結合は、好ましくは、Knob/Hole形式における第一Fc変異体と第二Fc変異体との結合である。
【0065】
本発明の実施例で使用されるIL-15は、ヒト・インターロイキン-15(SEQ ID NO: 1)の成熟分子又はその変異体を指す。本発明の実施例で使用されるIL-15RαECDは、ヒト・インターロイキン-15受容体α(SEQ ID NO: 2)の細胞外ドメインフラグメントを指し、その変異体は、好ましくは切断型であり、例えばIL-15Rα-sushi (77)(SEQ ID NO: 3)、IL-15Rα-sushi (65)(SEQ ID NO: 4)である。本発明の実施例で使用されるFcフラグメントは、ヒト抗体IgG1、IgG2、IgG3、IgG4のFcフラグメントでよく、好ましくはヒトIgG1のFcフラグメントである。本発明において、第一Fc変異体又は第二Fc変異体は、好ましくは、Knob形式突然変異(SEQ ID NO: 26)又はHole形式突然変異(SEQ ID NO: 27)を受けたものである。本発明のヘテロ二量体タンパク質において、タンパク質(I)及びタンパク質(II)は、第一Fc変異体と第二Fc変異体との間のKnob/Hole構造を介して二量体を形成し、好ましくは、第一Fc変異体と第二Fc変異体との間の「Knob-into-Hole」作用形式を介して二量体を形成する。1つのIL-15エフェクター分子のみを含む二量体は、IL-15による第一Fc変異体に融合させることもでき、第一Fc変異体と対応する第二Fc変異体との間のKnob-into-Hole形式を介して、本発明のヘテロ二量体タンパク質3のようなヘテロ二量体タンパク質が形成される。
【0066】
本発明において、IL-15又はその変異体は、融合タンパク質を形成させるためのリンカーペプチドを介して第一Fcフラグメント又は第一Fc変異体に融合される。また本発明において、IL-15RαECD又はその変異体は、融合タンパク質を形成させるためのリンカーペプチドを介して第二Fcフラグメント又は第二Fc変異体に融合される。ここで、各タンパク質の構成要素の結合順序は限定されない。またリンカーペプチドは、当技術分野において常用の柔軟性のあるリンカーペプチドであり、好ましくは(GGGGS)nであり、ここでnは、1〜10から選ばれ、好ましくは1〜5から選ばれ、最も好ましくは2である。
【0067】
〔対応するタンパク質の配列〕(下記)
IL-15(タンパク質配列1):(ヒト・インターロイキン-15のアミノ酸配列である。対照IL-15の配列でもある。)
NWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(SEQ ID NO: 1)
【0068】
IL-15RαECD(タンパク質配列2):(ヒト・インターロイキン-15受容体αの細胞外ドメインのアミノ酸配列である。Fcとの融合により形成されるH分子中に示されるIL-15Rαセグメントでもある。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVTPQPESLSPSGKEPAASSPSSNNTAATTAAIVPGSQLMPSKSPSTGTTEISSHESSHGTPSQTTAKNWELTASASHQPPGVYPQGHSDTT(SEQ ID NO: 2)
【0069】
IL-15Rα-sushi (77)(タンパク質配列3):(ヒト・インターロイキン-15受容体αの細胞外ドメインにおける結合活性の90%以上を維持するドメインであり、sushiドメイン+短リンカーペプチドとして知られ、IL-15Rαの切断型に属する。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPP(SEQ ID NO: 3)
IL-15Rα-sushi (65)(タンパク質配列4):(ヒト・インターロイキン-15受容体αの細胞外ドメインにおける結合活性の90%以上を維持するドメインであり、sushiドメインとして知られ、IL-15Rαの切断型に属する。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR(SEQ ID NO: 4)
【0070】
IL-15Rα-sushi (73)(タンパク質配列5):
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQR(SEQ ID NO: 5)
【0071】
IL-15Rα-sushi (86)(タンパク質配列6):
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVT(SEQ ID NO: 6)
【0072】
IL-15Rα-sushi (102)(タンパク質配列7):
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVTPQPESLSPSGKEPAAS(SEQ ID NO: 7)
【0073】
IL-15-Fc(タンパク質配列8):(ヒト・インターロイキン-15分子が、リンカーペプチドを介してヒトIgG1-Fc配列と結合することにより形成される融合タンパク質であり、二価ホモ二量体として発現され、IL-15分子は該タンパク質のN末端に存在する。)
NWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTSGGGGSGGGGSEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 8)
【0074】
Fc-IL-15(タンパク質配列9):(ヒト・インターロイキン-15分子が、リンカーペプチドを介してヒトIgG1-Fc配列と結合することにより形成される融合タンパク質であり、二価ホモ二量体として発現され、IL-15分子は該タンパク質のC末端に存在する。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKGGGGSGGGGSNWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(SEQ ID NO: 9)
【0075】
IL-15RαECD-Fc(タンパク質配列10):(ヒト・インターロイキン-15受容体αの細胞外ドメインが、リンカーペプチドを介してヒトIgG1-Fc配列と結合することにより形成される融合タンパク質であり、二価ホモ二量体として発現され、IL-15Rα-ECD分子は該タンパク質のN末端に存在する。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVTPQPESLSPSGKEPAASSPSSNNTAATTAAIVPGSQLMPSKSPSTGTTEISSHESSHGTPSQTTAKNWELTASASHQPPGVYPQGHSDTTGGGGSGGGGSEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 10)
【0076】
Fc-IL-15RαECD(タンパク質配列11):(ヒト・インターロイキン-15受容体αの細胞外ドメインが、リンカーペプチドを介してヒトIgG1-Fc配列と結合することにより形成される融合タンパク質であり、二価ホモ二量体として発現され、IL-15Rα-ECD分子は該タンパク質のC末端に存在する。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKGGGGSGGGGSITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVTPQPESLSPSGKEPAASSPSSNNTAATTAAIVPGSQLMPSKSPSTGTTEISSHESSHGTPSQTTAKNWELTASASHQPPGVYPQGHSDTT(SEQ ID NO: 11)
【0077】
IL-15Rα-sushi (77)-Fc(タンパク質配列12):(ヒト・インターロイキン-15受容体α細胞外ドメインのsushiドメインとリンカーペプチドとで構成されるsushi (77)フラグメントが、リンカーペプチドを介してヒトIgG1-Fc配列と結合することにより形成される融合タンパク質であり、sushi (77)フラグメントはN末端に存在する。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSGGSGGGGSGGGSGGGGSLQEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 12)
【0078】
Fc- IL-15Rα-sushi (77)(タンパク質配列13):(ヒト・インターロイキン-15受容体α細胞外ドメインのsushiドメインとリンカーペプチドとで構成されるsushi+フラグメントが、リンカーペプチドを介してヒトIgG1-Fc配列と結合することにより形成される融合タンパク質であり、sushi+フラグメントはC末端に存在する。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKSGGSGGGGSGGGSGGGGSLQITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPP(SEQ ID NO: 13)
【0079】
IL-15-Fc-Knob(タンパク質配列14):(上記配列8のFc部分をKnob型に変異させ、他のHole型融合分子と対にする。)
NWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTSGGGGSGGGGSEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLYCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:14)
【0080】
IL-15-Fc-Hole(タンパク質配列15):(上記配列8のFc部分をHole型に変異させ、他のKnob型融合分子と対にする。)
NWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTSGGGGSGGGGSEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 15)
【0081】
Fc-Knob-IL-15(タンパク質配列16):(上記配列9のFc部分をKnob型に変異させ、他のHole型融合分子と対にする。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLYCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKGGGGSGGGGSNWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(SEQ ID NO: 16)
【0082】
Fc- Hole-IL-15(タンパク質配列17):(上記配列9のFc部分をHole型に変異させ、他のKnob型融合分子と対にする。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKGGGGSGGGGSNWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(SEQ ID NO: 17)
【0083】
IL-15RαECD-Fc-Knob(タンパク質配列18):(上記配列10のFc部分をKnob型に変異させ、他のHole型融合分子と対にする。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVTPQPESLSPSGKEPAASSPSSNNTAATTAAIVPGSQLMPSKSPSTGTTEISSHESSHGTPSQTTAKNWELTASASHQPPGVYPQGHSDTTGGGGSGGGGSEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLYCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO:18)
【0084】
IL-15RαECD-Fc- Hole(タンパク質配列19):(上記配列10のFc部分をHole型に変異させ、他のKnob型融合分子と対にする。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVTPQPESLSPSGKEPAASSPSSNNTAATTAAIVPGSQLMPSKSPSTGTTEISSHESSHGTPSQTTAKNWELTASASHQPPGVYPQGHSDTTGGGGSGGGGSEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 19)
【0085】
Fc-Knob-IL-15RαECD(タンパク質配列20):(上記配列11のFc部分をKnob型に変異させ、他のHole型融合分子と対にする。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLYCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKGGGGSGGGGSITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVTPQPESLSPSGKEPAASSPSSNNTAATTAAIVPGSQLMPSKSPSTGTTEISSHESSHGTPSQTTAKNWELTASASHQPPGVYPQGHSDTT(SEQ ID NO:20)
【0086】
Fc-Hole-IL-15RαECD(タンパク質配列21):(上記配列11のFc部分をHole型に変異させ、他のKnob型融合分子と対にする。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKGGGGSGGGGSITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVTPQPESLSPSGKEPAASSPSSNNTAATTAAIVPGSQLMPSKSPSTGTTEISSHESSHGTPSQTTAKNWELTASASHQPPGVYPQGHSDTT(SEQ ID NO:21)
【0087】
IL-15Rα-sushi (77) -Fc-Knob(タンパク質配列22):(上記配列12のFc部分をKnob型に変異させ、他のHole型融合分子と対にする。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSGGSGGGGSGGGSGGGGSLQEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLYCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 22)
【0088】
IL-15Rα-sushi (77) -Fc-Hole(タンパク質配列23):(上記配列12のFc部分をHole型に変異させ、他のKnob型融合分子と対にする。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSGGSGGGGSGGGSGGGGSLQEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 23)
【0089】
Fc-Knob-IL-15Rα-sushi (77)(タンパク質配列24):(上記配列13のFc部分をKnob型に変異させ、他のHole型融合分子と対にする。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLYCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKSGGSGGGGSGGGSGGGGSLQITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPP(SEQ ID NO: 24)
【0090】
Fc-Hole-IL-15Rα-sushi (77)(タンパク質配列25):(上記配列13のFc部分をHole型に変異させ、他のKnob型融合分子と対にする。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKSGGSGGGGSGGGSGGGGSLQITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPP(SEQ ID NO: 25)
【0091】
Fc-Knob(タンパク質配列26):(ヒトIgG1-FcセグメントのKnob変異型であり、IL-15-Fc-Hole/Fc-IL-15-Holeと対にする。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLYCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 26)
【0092】
Fc-Hole(タンパク質配列27):(ヒトIgG1-FcセグメントのHole変異型であり、IL-15-Fc-Knob/Fc-IL-15-Knobと対にする。)
EPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 27)
【0093】
Fc-Knob (M)(タンパク質配列28):Fc突然変異体の別の型であり、Fc-Hole (M)と対にして、ヘテロ二量体を形成させる。
EPKSSDKTHTSPPSPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 28)
【0094】
Fc-Hole (M)(タンパク質配列29):Fc突然変異体の別の型であり、Fc-Knob (M)と対にして、ヘテロ二量体を形成させる。
EPKSSDKTHTSPPSPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 29)
【0095】
Fc-Knob (M) -IL-15(タンパク質配列30):(Knobと比較して突然変異位置が相違し、ヘテロ二量体の突然変異方式が別である。)
EPKSSDKTHTSPPSPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSNWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(SEQ ID NO: 30)
【0096】
IL-15-Fc-Knob (M)(タンパク質配列31):(Knobと比較して突然変異位置が相違し、ヘテロ二量体の突然変異方式が別である。)
NWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTSGGGGSGGGGSEPKSSDKTHTSPPSPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPCRDELTKNQVSLWCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 31)
【0097】
Fc-Hole (M) -IL-15Rα-sushi (65)(タンパク質配列32):(Holeと比較して突然変異位置が相違し、ヘテロ二量体の突然変異方式が別である。)
EPKSSDKTHTSPPSPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR(SEQ ID NO: 32)
【0098】
IL-15Rα-sushi (65) -Fc-Hole (M)(タンパク質配列33):(Holeと比較して突然変異位置が相違し、ヘテロ二量体の突然変異方式が別である。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSEPKSSDKTHTSPPSPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVCTLPPSRDELTKNQVSLSCAVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLVSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 33)
【0099】
IL-15Rα-sushi (73) -Fc-Hole(タンパク質配列34):(sushi (73) は、長さが73アミノ酸のsushiドメインを含むIL-15Rαの切断型を指す。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRSGGSGGGGSGGGSGGGGSLQEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 34)
【0100】
IL-15Rα-sushi (65) -Fc-Hole(タンパク質配列35):(sushi (65) は、長さが65アミノ酸のsushiドメインを指す。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRSGGSGGGGSGGGSGGGGSLQEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 35)
【0101】
IL-15Rα-sushi (86) -Fc-Hole(タンパク質配列36):(sushi (86) は、長さが86アミノ酸のsushiドメインを含むIL-15Rαの切断型を指す。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVTSGGSGGGGSGGGSGGGGSLQEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 36)
【0102】
IL-15Rα-sushi (102) -Fc-Hole(タンパク質配列37):(sushi (102) は、長さが102アミノ酸のsushiドメインを含むIL-15Rαの切断型を指す。)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIRDPALVHQRPAPPSTVTTAGVTPQPESLSPSGKEPAASSGGSGGGGSGGGSGGGGSLQEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLTSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK(SEQ ID NO: 37)
【実施例2】
【0103】
〔関連ベクターの構築〕
1.実験材料
真核生物発現ベクターpcDNA3.1 (+)(Life Technologies社、カタログ番号V790-20);
IL-15(DNA配列1)、IL-15RαECD(DNA配列2)及びIgG1Fc(DNA配列3)DNAフラグメントは、遺伝子合成会社(GENEWIZ社、蘇州)で合成した;
DNAフラグメントプライマーは、遺伝子合成会社(GENEWIZ社、蘇州)で合成した。
【0104】
2.実験方法
フラグメントは、通常のPCR法により接合した。
(1)フラグメントの連結(ライゲーション)
IL-15-Fcフラグメント: IL-15-Fcフラグメント(DNA配列4、SEQ ID NO: 42)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをIL-15、リンカーペプチド及びFcの順序で接合することにより形成した。
IL-15RαECD-Fcフラグメント:IL-15RαECD-Fcフラグメント(DNA配列5、SEQ ID NO: 43)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをIL-15RαECD、リンカーペプチド及びFcの順序で接合することにより形成した。
Fc-IL-15フラグメント:Fc-IL-15フラグメント(DNA配列6、SEQ ID NO: 44)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをFc、リンカーペプチド及びIL-15の順序で接合することにより形成した。
Fc-IL-15RαECDフラグメント:Fc-IL-15RαECDフラグメント(DNA配列7、SEQ ID NO: 45)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをFc、リンカーペプチド及びIL-15RαECDの順序で接合することにより形成した。
IL-15-Fc-Knobフラグメント:IL-15-Fc-Knobフラグメント(DNA配列8、SEQ ID NO: 46)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをIL-15、リンカーペプチド及びFc-Knobの順序で接合することにより形成した。
IL-15-Fc-Holeフラグメント:IL-15-Fc-Holeフラグメント(DNA配列9、SEQ ID NO: 47)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをIL-15、リンカーペプチド及びFc-Holeの順序で接合することにより形成した。
Fc-Knob-IL-15フラグメント:Fc-Knob-IL-15フラグメント(DNA配列10、SEQ ID NO: 48)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをFc-Knob、リンカーペプチド及びIL-15の順序で接合することにより形成した。
Fc-Hole-IL-15フラグメント:Fc-Hole-IL-15フラグメント(DNA配列11、SEQ ID NO: 49)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをFc-Hole、リンカーペプチド及びIL-15の順序で接合することにより形成した。
IL-15RαECD-Fc-Knobフラグメント:IL-15RαECD-Fc-Knobフラグメント(DNA配列12、SEQ ID NO: 50)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをIL-15RαECD、リンカーペプチド及びFc-Knobの順序で接合することにより形成した。
IL-15RαECD-Fc-Holeフラグメント:IL-15RαECD-Fc-Holeフラグメント(DNA配列13、SEQ ID NO: 51)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをIL-15RαECD、リンカーペプチド及びFc-Holeの順序で接合することにより形成した。
Fc-Knob-IL-15RαECDフラグメント:Fc-Knob-IL-15RαECDフラグメント(DNA配列14、SEQ ID NO: 52)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをFc-Knob、リンカーペプチド及びIL-15RαECDの順序で接合することにより形成した。
Fc-Hole-IL-15RαECDフラグメント:Fc-Hole-IL-15RαECDフラグメント(DNA配列15、SEQ ID NO: 53)は、オーバーラップPCRを用いて、3本のDNAフラグメントをFc-Hole、リンカーペプチド及びIL-15RαECDの順序で接合することにより形成した。
Fc-Knobフラグメント、DNA配列16、SEQ ID NO: 54。
Fc-Holeフラグメント、DNA配列17、SEQ ID NO: 55。
Fc-Knob (M) -IL-15、DNA配列18、タンパク質配列30の前駆体をコードするヌクレオチド配列、SEQ ID NO: 56。
IL-15-Fc-Knob (M)、DNA配列19、タンパク質配列31の前駆体をコードするヌクレオチド配列、SEQ ID NO: 57。
Fc-Hole (M) -IL-15Rα-sushi (65)、DNA配列20、タンパク質配列32の前駆体をコードするヌクレオチド配列、SEQ ID NO: 58。
IL15Rα-sushi (65) -Fc-Hole (M)、DNA配列21、タンパク質配列33の前駆体をコードするヌクレオチド配列、SEQ ID NO: 59。
IL-15Rα-sushi (73) -Fc-Hole、DNA配列22、タンパク質配列34の前駆体をコードするヌクレオチド配列、SEQ ID NO: 60。
IL-15Rα-sushi (65) -Fc-Hole、DNA配列23、タンパク質配列35の前駆体をコードするヌクレオチド配列、SEQ ID NO: 61。
IL-15Rα-sushi (86) -Fc-Hole、DNA配列24、タンパク質配列36の前駆体をコードするヌクレオチド配列、SEQ ID NO: 62。
IL-15Rα-sushi (102) -Fc-Hole、DNA配列25、タンパク質配列37の前駆体をコードするヌクレオチド配列、SEQ ID NO: 63。
【0105】
(2)制限酵素認識部位及びシグナル・ペプチド配列の挿入
制限エンドヌクレアーゼKpnI部位、コザック(Kozak)配列及びシグナル・ペプチド配列は、PCR法により遺伝子フラグメントの5'-末端に挿入した。KpnI部位と遺伝子フラグメントとの間の配列は次のSEQ ID NO: 38に示される:
ggtaccttgtgcccgggcgccaccatggagtttgggctgagctggctttttcttgtcgcgattcttaagggtgtccagtgc
(下線はKpnI制限酵素認識部位を表し、斜字体はシグナル・ペプチド配列を表す。);終止コドンTGA及びNotI制限酵素部位は、3本のフラグメントの3'-末端にそれぞれ挿入した。
【0106】
(3)発現ベクターの構築
上記の遺伝子フラグメントは、KpnI及びNotI制限酵素部位を利用してベクターpcDNA3.1 (+) 中にそれぞれ挿入し、対応する発現プラスミドを得るため、pcDNA3.1-IL-15-Fc、pcDNA3.1-IL-15RαECD-Fc、pcDNA3.1-Fc、 pcDNA3.1-Fc-IL-15、pcDNA3.1-Fc-IL-15RαECDなどの発現ベクターを構築した。
【0107】
(4)部位特異的突然変異誘発
部位特異的突然変異誘発プロセスは、KODキット(東洋紡、カタログ番号KOD-201)を使用して実行した。25 μL系:2.5 μLの10xKOD緩衝液、2.5 μLの2 mM dNTPs、プライマー1(10 μM)、プライマー2(10 μM)、0.5 μLのKOD Plus、1 μLの25 mM MgSO4、16 μLの脱イオン蒸留水。反応プログラム:94℃、2分、次に94℃、30秒;55℃、30秒;68℃、11分の増幅サイクルを25回後、68℃、11分でPCR増幅プロセスを停止した。PCR産物は、1 μLのDpnI(NEB、カタログ番号R0176L)を直接添加し5時間消化してDH5aコンピテント細胞に形質転換させ、クローンをシークエンシングのために選択し、所望するプラスミドを得た。本発明の実施例に関わるタンパク質3は、DNA配列8(SEQ ID NO: 46)及びDNA配列17(SEQ ID NO: 55)を含む発現ベクターを発現させることにより得られ、タンパク質7は、DNA配列8(SEQ ID NO: 46)及びDNA配列13(SEQ ID NO: 51)を含む発現ベクターを発現させることにより得られた。他の実施例におけるタンパク質は、DNA配列を含む発現ベクターにより共発現させた。
【0108】
3.発現プラスミドに対するヌクレオチド配列の構築
以下は、ベクター構築に使用したDNA配列である。実線は、シグナル・ペプチドに対するDNA配列を示し、点線は、リンカーペプチドに対するDNA配列を示し、二重線は、Knob/Hole突然変異を経たFcに対するDNA配列を示す。
【0109】
DNA配列1:(IL-15、ヒト・インターロイキン-15のヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCaactgggtgaatgtaATTagtgatttgaaaaaaattgaagatcttattcaatctatgcatattgatgctactttatatacggaaagtgatgttcacCCGagttgcaaagtaacagcaatgaagtgctttctcttggagttacaagttatttcacttgagtccggcgatgcaagtattcatgatacagtagaaaatctgatcatcTTAgcaaacaacagtttgtcttctaatgggaatgtaacagaatctggatgcaaagaatgtgaggaactggaggaaaaaaatattaaagaatttttgcagagttttgtacatattgtccaaatgttcatcaacacttct(SEQ ID NO: 39)
【0110】
DNA配列2:(IL-15RαECD、ヒト・インターロイキン-15受容体αの細胞外ドメインのヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCatcACCtgccctCCACCTatgtccgtggaacacgcagacatctgggtcaagagctacagcttgtactccCGCgagcgCtacatttgtaactctggtttcaagcgtaaagccggcACCtccagcctgACCgagtgcgtgttgaacAAGGCCACCaatgtcgcccactggacaaccccAagtctcaaatgcattCGCgaccctgccctggttcaccaaCGCccagcgccaccAtccacagtaACCACTgcaggCgtgaccccacagccagagagcctctccccttctggCaaagagccAgcagcttcatctccAagctcaaacaacacagcggccacaacagcagctattgtcccgggctcccagctgatgccttcaaaatcaccttccacaggCaccacagagatCagcagtcatgagtcctcccacggcaccccAtctcagacaacagccaagaactgggaactcacagcatccgcctcccaccagccgccaggtgtgtatccacagggccacagcgacaccact(SEQ ID NO: 40)
【0111】
DNA配列3:(Fc、ヒトIgG Fcのヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGTACAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 41)
【0112】
DNA配列4:(IL-15-Fc、タンパク質配列5の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCaactgggtgaatgtaattagtgatttgaaaaaaattgaagatcttattcaatctatgcatattgatgctactttatatacggaaagtgatgttcacccgagttgcaaagtaacagcaatgaagtgctttctcttggagttacaagttatttcacttgagtccggcgatgcaagtattcatgatacagtagaaaatctgatcatcttagcaaacaacagtttgtcttctaatgggaatgtaacagaatctggatgcaaagaatgtgaggaactggaggaaaaaaatattaaagaatttttgcagagttttgtacatattgtccaaatgttcatcaacacttctGGCGGAGGAGGCTCTGGGGGCGGAGGAAGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGTACAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 42)
【0113】
DNA配列5:(IL-15RαECD-Fc、タンパク質配列7の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCatcACCtgccctCCACCTatgtccgtggaacacgcagacatctgggtcaagagctacagcttgtactccCGCgagcgCtacatttgtaactctggtttcaagcgtaaagccggcACCtccagcctgACCgagtgcgtgttgaacAAGGCCACCaatgtcgcccactggacaaccccAagtctcaaatgcattCGCgaccctgccctggttcaccaaCGCccagcgccaccAtccacagtaACCACTgcaggCgtgaccccacagccagagagcctctccccttctggCaaagagccAgcagcttcatctccAagctcaaacaacacagcggccacaacagcagctattgtcccgggctcccagctgatgccttcaaaatcaccttccacaggCaccacagagatCagcagtcatgagtcctcccacggcaccccAtctcagacaacagccaagaactgggaactcacagcatccgcctcccaccagccgccaggtgtgtatccacagggccacagcgacaccactGGCGGAGGAGGCTCTGGGGGCGGAGGAAGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGTACAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 43)
【0114】
DNA配列6:(Fc-IL-15、タンパク質配列6の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGTACAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAGGGCGGAGGAGGCTCTGGGGGCGGAGGAAGCaactgggtgaatgtaATTagtgatttgaaaaaaattgaagatcttattcaatctatgcatattgatgctactttatatacggaaagtgatgttcacCCGagttgcaaagtaacagcaatgaagtgctttctcttggagttacaagttatttcacttgagtccggcgatgcaagtattcatgatacagtagaaaatctgatcatcTTAgcaaacaacagtttgtcttctaatgggaatgtaacagaatctggatgcaaagaatgtgaggaactggaggaaaaaaatattaaagaatttttgcagagttttgtacatattgtccaaatgttcatcaacacttct(SEQ ID NO: 44)
【0115】
DNA配列7:(Fc-IL-15RαECD、タンパク質配列8の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGTACAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAGGGCGGAGGAGGCTCTGGGGGCGGAGGAAGCatcACCtgccctCCACCTatgtccgtggaacacgcagacatctgggtcaagagctacagcttgtactccCGCgagcgCtacatttgtaactctggtttcaagcgtaaagccggcACCtccagcctgACCgagtgcgtgttgaacAAGGCCACCaatgtcgcccactggacaaccccAagtctcaaatgcattCGCgaccctgccctggttcaccaaCGCccagcgccaccAtccacagtaACCACTgcaggCgtgaccccacagccagagagcctctccccttctggCaaagagccAgcagcttcatctccAagctcaaacaacacagcggccacaacagcagctattgtcccgggctcccagctgatgccttcaaaatcaccttccacaggCaccacagagatCagcagtcatgagtcctcccacggcaccccAtctcagacaacagccaagaactgggaactcacagcatccgcctcccaccagccgccaggtgtgtatccacagggccacagcgacaccact(SEQ ID NO: 45)
【0116】
DNA配列8:(IL-15-Fc-Knob、タンパク質配列11の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCaactgggtgaatgtaATTagtgatttgaaaaaaattgaagatcttattcaatctatgcatattgatgctactttatatacggaaagtgatgttcacCCGagttgcaaagtaacagcaatgaagtgctttctcttggagttacaagttatttcacttgagtccggcgatgcaagtattcatgatacagtagaaaatctgatcatcTTAgcaaacaacagtttgtcttctaatgggaatgtaacagaatctggatgcaaagaatgtgaggaactggaggaaaaaaatattaaagaatttttgcagagttttgtacatattgtccaaatgttcatcaacacttctGGCGGAGGAGGCTCTGGGGGCGGAGGAAGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTTACTGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGTACAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 46)
【0117】
DNA配列9:(IL-15-Fc-Hole、タンパク質配列12の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCaactgggtgaatgtaATTagtgatttgaaaaaaattgaagatcttattcaatctatgcatattgatgctactttatatacggaaagtgatgttcacCCGagttgcaaagtaacagcaatgaagtgctttctcttggagttacaagttatttcacttgagtccggcgatgcaagtattcatgatacagtagaaaatctgatcatcTTAgcaaacaacagtttgtcttctaatgggaatgtaacagaatctggatgcaaagaatgtgaggaactggaggaaaaaaatattaaagaatttttgcagagttttgtacatattgtccaaatgttcatcaacacttctGGCGGAGGAGGCTCTGGGGGCGGAGGAAGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGACCAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 47)
【0118】
DNA配列10:(Fc-Knob-IL-15、タンパク質配列13の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTTACTGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGTACAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAGaactgggtgaatgtaATTagtgatttgaaaaaaattgaagatcttattcaatctatgcatattgatgctactttatatacggaaagtgatgttcacCCGagttgcaaagtaacagcaatgaagtgctttctcttggagttacaagttatttcacttgagtccggcgatgcaagtattcatgatacagtagaaaatctgatcatcTTAgcaaacaacagtttgtcttctaatgggaatgtaacagaatctggatgcaaagaatgtgaggaactggaggaaaaaaatattaaagaatttttgcagagttttgtacatattgtccaaatgttcatcaacacttct(SEQ ID NO: 48)
【0119】
DNA配列11:(Fc-Hole -IL-15、タンパク質配列14の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGACCAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAGaactgggtgaatgtaATTagtgatttgaaaaaaattgaagatcttattcaatctatgcatattgatgctactttatatacggaaagtgatgttcacCCGagttgcaaagtaacagcaatgaagtgctttctcttggagttacaagttatttcacttgagtccggcgatgcaagtattcatgatacagtagaaaatctgatcatcTTAgcaaacaacagtttgtcttctaatgggaatgtaacagaatctggatgcaaagaatgtgaggaactggaggaaaaaaatattaaagaatttttgcagagttttgtacatattgtccaaatgttcatcaacacttct(SEQ ID NO: 49)
【0120】
DNA配列12:(IL-15RαECD-Fc-Knob、タンパク質配列15の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCatcACCtgccctCCACCTatgtccgtggaacacgcagacatctgggtcaagagctacagcttgtactccCGCgagcgCtacatttgtaactctggtttcaagcgtaaagccggcACCtccagcctgACCgagtgcgtgttgaacAAGGCCACCaatgtcgcccactggacaaccccAagtctcaaatgcattCGCgaccctgccctggttcaccaaCGCccagcgccaccAtccacagtaACCACTgcaggCgtgaccccacagccagagagcctctccccttctggCaaagagccAgcagcttcatctccAagctcaaacaacacagcggccacaacagcagctattgtcccgggctcccagctgatgccttcaaaatcaccttccacaggCaccacagagatCagcagtcatgagtcctcccacggcaccccAtctcagacaacagccaagaactgggaactcacagcatccgcctcccaccagccgccaggtgtgtatccacagggccacagcgacaccactGGCGGAGGAGGCTCTGGGGGCGGAGGAAGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTTACTGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGTACAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 50)
【0121】
DNA配列13:(IL-15RαECD-Fc-Hole、タンパク質配列16の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCatcACCtgccctCCACCTatgtccgtggaacacgcagacatctgggtcaagagctacagcttgtactccCGCgagcgCtacatttgtaactctggtttcaagcgtaaagccggcACCtccagcctgACCgagtgcgtgttgaacAAGGCCACCaatgtcgcccactggacaaccccAagtctcaaatgcattCGCgaccctgccctggttcaccaaCGCccagcgccaccAtccacagtaACCACTgcaggCgtgaccccacagccagagagcctctccccttctggCaaagagccAgcagcttcatctccAagctcaaacaacacagcggccacaacagcagctattgtcccgggctcccagctgatgccttcaaaatcaccttccacaggCaccacagagatCagcagtcatgagtcctcccacggcaccccAtctcagacaacagccaagaactgggaactcacagcatccgcctcccaccagccgccaggtgtgtatccacagggccacagcgacaccactGGCGGAGGAGGCTCTGGGGGCGGAGGAAGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGACCAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 51)
【0122】
DNA配列14:(Fc-Knob-IL-15RαECD、タンパク質配列17の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTTACTGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGTACAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAGatcACCtgccctCCACCTatgtccgtggaacacgcagacatctgggtcaagagctacagcttgtactccCGCgagcgCtacatttgtaactctggtttcaagcgtaaagccggcACCtccagcctgACCgagtgcgtgttgaacAAGGCCACCaatgtcgcccactggacaaccccAagtctcaaatgcattCGCgaccctgccctggttcaccaaCGCccagcgccaccAtccacagtaACCACTgcaggCgtgaccccacagccagagagcctctccccttctggCaaagagccAgcagcttcatctccAagctcaaacaacacagcggccacaacagcagctattgtcccgggctcccagctgatgccttcaaaatcaccttccacaggCaccacagagatCagcagtcatgagtcctcccacggcaccccAtctcagacaacagccaagaactgggaactcacagcatccgcctcccaccagccgccaggtgtgtatccacagggccacagcgacaccact(SEQ ID NO: 52)
【0123】
DNA配列15:(Fc-Hole-IL-15RαECD、タンパク質配列18の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGACCAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAGatcACCtgccctCCACCTatgtccgtggaacacgcagacatctgggtcaagagctacagcttgtactccCGCgagcgCtacatttgtaactctggtttcaagcgtaaagccggcACCtccagcctgACCgagtgcgtgttgaacAAGGCCACCaatgtcgcccactggacaaccccAagtctcaaatgcattCGCgaccctgccctggttcaccaaCGCccagcgccaccAtccacagtaACCACTgcaggCgtgaccccacagccagagagcctctccccttctggCaaagagccAgcagcttcatctccAagctcaaacaacacagcggccacaacagcagctattgtcccgggctcccagctgatgccttcaaaatcaccttccacaggCaccacagagatCagcagtcatgagtcctcccacggcaccccAtctcagacaacagccaagaactgggaactcacagcatccgcctcccaccagccgccaggtgtgtatccacagggccacagcgacaccact(SEQ ID NO: 53)
【0124】
DNA配列16:(Fc-Knob、タンパク質配列23の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTTACTGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGTACAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 54)
【0125】
DNA配列17:(Fc-Hole、タンパク質配列24の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGACCAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 55)
【0126】
DNA配列18:(Fc-Knob (M) -IL-15、タンパク質配列30の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
AtggagtttgggctgagctggctttttcttgtcgcgattcttaagggtgtccagtgcgagcccaaatctagtgacaaaactcacacgtccccaccgtccccagcacctgaactcctggggggaccgtcagtcttcctcttccccccaaaacccaaggacaccctcatgatctcccggacccctgaggtcacatgcgtggtggtggacgtgagccacgaagaccctgaggtcaagttcaactggtacgtggacggcgtggaggtgcataatgccaagacaaagccgcgggaagagcagtacaacagcacgtaccgtgtggtcagcgtcctcaccgtcctgcaccaggactggctgaatggcaaggagtacaagtgcaaggtctccaacaaagccctcccagcccccatcgagaaaaccatctccaaagccaaagggcagccccgagaaccacaggtgtacaccctgcccccatgccgggatgagctgaccaagaaccaggtcagcctgtggtgcctggtcaaaggcttctatcccagcgacatcgccgtggagtgggagagcaatgggcagccggagaacaactacaagaccacgcctcccgtgctggactccgacggctccttcttcctctacagcaagctcaccgtggacaagagcaggtggcagcaggggaacgtcttctcatgctccgtgatgcatgaggctctgcacaaccactacacgcagaagagcctctccctgtctccgggtaaaGGCGGAGGAGGCTCTGGCGGTGGTGGCAGTGGTGGCGGAGGGTCAGGAGGTGGTGGAAGCAACTGGGTGAATGTAATTAGTGATTTGAAAAAAATTGAAGATCTTATTCAATCTATGCATATTGATGCTACTTTATATACGGAAAGTGATGTTCACCCGAGTTGCAAAGTAACAGCAATGAAGTGCTTTCTCTTGGAGTTACAAGTTATTTCACTTGAGTCCGGCGATGCAAGTATTCATGATACAGTAGAAAATCTGATCATCTTAGCAAACAACAGTTTGTCTTCTAATGGGAATGTAACAGAATCTGGATGCAAAGAATGTGAGGAACTGGAGGAAAAAAATATTAAAGAATTTTTGCAGAGTTTTGTACATATTGTCCAAATGTTCATCAACACTTCT(SEQ ID NO: 56)
【0127】
DNA配列19:(IL-15-Fc-Knob (M)、タンパク質配列31の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCAACTGGGTGAATGTAATTAGTGATTTGAAAAAAATTGAAGATCTTATTCAATCTATGCATATTGATGCTACTTTATATACGGAAAGTGATGTTCACCCGAGTTGCAAAGTAACAGCAATGAAGTGCTTTCTCTTGGAGTTACAAGTTATTTCACTTGAGTCCGGCGATGCAAGTATTCATGATACAGTAGAAAATCTGATCATCTTAGCAAACAACAGTTTGTCTTCTAATGGGAATGTAACAGAATCTGGATGCAAAGAATGTGAGGAACTGGAGGAAAAAAATATTAAAGAATTTTTGCAGAGTTTTGTACATATTGTCCAAATGTTCATCAACACTTCTGGCGGAGGAGGCTCTGGGGGCGGAGGATCCGAGCCCAAATCTAGTGACAAAACTCACACGAGCCCACCGAGCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAAGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATGCCGGGATGAGCTGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGTGGTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGTAAA(SEQ ID NO: 57)
【0128】
DNA配列20:(Fc-Hole (M) -IL-15Rα-sushi (65)、タンパク質配列32の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGAGTTTGGGCTGAGCTGGCTTTTTCTTGTCGCGATTCTTAAGGGTGTCCAGTGCGAGCCCAAATCTAGTGACAAAACTCACACGTCCCCACCGTCCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAAGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTGCACCCTGCCCCCAtccCGGGATGAGCTGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGAGCTGCGCCGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCGTGAGCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGTAAAGGCGGAGGAGGCTCTGGCGGTGGTGGCAGTGGTGGCGGAGGGTCAGGAGGTGGTGGAAGCATCACCTGCCCTCCACCTATGTCCGTGGAACACGCAGACATCTGGGTCAAGAGCTACAGCTTGTACTCCCGCGAGCGCTACATTTGTAACTCTGGTTTCAAGCGTAAAGCCGGCACCTCCAGCCTGACCGAGTGCGTGTTGAACAAGGCCACCAATGTCGCCCACTGGACAACCCCAAGTCTCAAATGCATTCGC(SEQ ID NO: 58)
【0129】
DNA配列21:(IL15Rα-sushi (65) -Fc-Hole (M)、タンパク質配列33の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCATCACCTGCCCTCCACCTATGTCCGTGGAACACGCAGACATCTGGGTCAAGAGCTACAGCTTGTACTCCCGCGAGCGCTACATTTGTAACTCTGGTTTCAAGCGTAAAGCCGGCACCTCCAGCCTGACCGAGTGCGTGTTGAACAAGGCCACCAATGTCGCCCACTGGACAACCCCAAGTCTCAAATGCATTCGCGGAGGGGGTGGCAGCGGCGGGGGAGGTTCAGGCGGAGGTGGGTCTGGAGGCGGTGGATCCGAGCCCAAATCTAGTGACAAAACTCACACGTCCCCACCGTCCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAAGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTGCACCCTGCCCCCATCCCGGGATGAGCTGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGAGCTGCGCCGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCGTGAGCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGTAAA(SEQ ID NO: 59)
【0130】
DNA配列22:(IL-15Rα-sushi (73) -Fc-Hole、タンパク質配列34の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCATCACCTGCCCTCCACCTATGTCCGTGGAACACGCAGACATCTGGGTCAAGAGCTACAGCTTGTACTCCCGCGAGCGCTACATTTGTAACTCTGGTTTCAAGCGTAAAGCCGGCACCTCCAGCCTGACCGAGTGCGTGTTGAACAAGGCCACCAATGTCGCCCACTGGACAACCCCAAGTCTCAAATGCATTCGCGACCCTGCCCTGGTTCACCAACGCTCCGGCGGATCAGGAGGTGGTGGCAGCGGGGGTGGTTCCGGTGGAGGGGGCTCCTTGCAGGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGACCAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 60)
【0131】
DNA配列23:(IL-15Rα-sushi (65) -Fc-Hole、タンパク質配列35の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCATCACCTGCCCTCCACCTATGTCCGTGGAACACGCAGACATCTGGGTCAAGAGCTACAGCTTGTACTCCCGCGAGCGCTACATTTGTAACTCTGGTTTCAAGCGTAAAGCCGGCACCTCCAGCCTGACCGAGTGCGTGTTGAACAAGGCCACCAATGTCGCCCACTGGACAACCCCAAGTCTCAAATGCATTCGCTCCGGCGGATCAGGAGGTGGTGGCAGCGGGGGTGGTTCCGGTGGAGGGGGCTCCTTGCAGGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGACCAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 61)
【0132】
DNA配列24:(IL-15Rα-sushi (86) -Fc-Hole、タンパク質配列36の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCATCACCTGCCCTCCACCTATGTCCGTGGAACACGCAGACATCTGGGTCAAGAGCTACAGCTTGTACTCCCGCGAGCGCTACATTTGTAACTCTGGTTTCAAGCGTAAAGCCGGCACCTCCAGCCTGACCGAGTGCGTGTTGAACAAGGCCACCAATGTCGCCCACTGGACAACCCCAAGTCTCAAATGCATTCGCGACCCTGCCCTGGTTCACCAACGCCCAGCGCCACCATCCACAGTAACCACTGCAGGCGTGACCTCCGGCGGATCAGGAGGTGGTGGCAGCGGGGGTGGTTCCGGTGGAGGGGGCTCCTTGCAGGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGACCAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 62)
【0133】
DNA配列25:(IL-15Rα-sushi (102) -Fc-Hole、タンパク質配列37の前駆体をコードするヌクレオチド配列)
ATGGACATGCGGGTGCCAGCCCAGCTGCTGGGCCTGTTGCTGCTGTGGTTCCCCGGCTCTCGGTGCATCACCTGCCCTCCACCTATGTCCGTGGAACACGCAGACATCTGGGTCAAGAGCTACAGCTTGTACTCCCGCGAGCGCTACATTTGTAACTCTGGTTTCAAGCGTAAAGCCGGCACCTCCAGCCTGACCGAGTGCGTGTTGAACAAGGCCACCAATGTCGCCCACTGGACAACCCCAAGTCTCAAATGCATTCGCGACCCTGCCCTGGTTCACCAACGCCCAGCGCCACCATCCACAGTAACCACTGCAGGCGTGACCCCACAGCCAGAGAGCCTCTCCCCTTCTGGCAAAGAGCCAGCAGCTTCAGGCGGAGGAGGCTCTGGGGGCGGAGGAAGCGAACCTAAGTCCTCTGATAAGACCCACACATGTCCCCCCTGCCCAGCTCCTGAGCTCTTGGGCGGACCTTCCGTGTTTCTGTTCCCCCCAAAGCCCAAGGATACCCTTATGATCAGCAGAACACCCGAAGTTACTTGCGTGGTCGTGGACGTTTCTCACGAAGATCCTGAAGTGAAATTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCACAATGCTAAGACTAAGCCCCGTGAAGAGCAGTACAACTCTACCTACCGGGTCGTTTCAGTGCTGACTGTTCTCCATCAGGACTGGCTCAACGGGAAGGAGTATAAGTGCAAGGTGTCTAACAAGGCACTGCCCGCACCCATCGAGAAGACCATTTCTAAGGCCAAGGGTCAACCACGGGAGCCACAGGTTTACACATTGCCTCCCAGTCGGGAGGAGATGACAAAGAATCAAGTGTCACTTACATGTCTTGTGAAGGGCTTCTACCCCTCAGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAACGGACAACCAGAAAACAACTACAAGACCACACCTCCTGTGCTCGATTCAGATGGTTCCTTTTTCTTGACCAGCAAACTCACCGTTGACAAGAGTCGGTGGCAGCAAGGAAATGTGTTCAGCTGTTCTGTGATGCACGAGGCCCTGCACAACCATTATACCCAAAAATCTCTCAGCCTTTCTCCCGGCAAG(SEQ ID NO: 63)
【実施例3】
【0134】
〔タンパク質発現〕
IL-15タンパク質は、FreeStyle 293細胞(ギブコ、カタログ番号R79007)に一過性に遺伝子導入し、発現させた。FreeStyle 293細胞は、Freestyle 293発現培養液(ギブコ、カタログ番号12338018)で浮遊培養した後、Ultra Low IgG Fetal Bovine Serum(超低免疫グロブリンウシ胎仔血清(FBS)、ギブコ、カタログ番号16250078)を終濃度1%で添加した。実施例1に記載した対応する発現プラスミドと遺伝子導入試薬PEI(ポリサイエンス社、カタログ番号239662)とを調製した。プラスミド量は100 μg/100 mL細胞とし、プラスミドとPEIの質量比は1:2とした。遺伝子導入当日の細胞密度は、1×106 /mLであった。1LのFreeStyle 293細胞を遺伝子導入するために調製した。50 mLのOpti-MEM培養液(ギブコ、カタログ番号11058021)をプラスミドと混合し、5分間静置した後、ろ過した。別の50 mLのOpti-MEM培養液をPEIと混合し、5分間静置した後、ろ過した。プラスミドはPEIと混合し、15分間静置した。プラスミドとPEIとの混合物はゆっくりと細胞に加え、振盪培養器中で130 rpm、37℃、8%CO2で培養し、5日後に、タンパク質精製のため、上清を遠心により回収した。
【実施例4】
【0135】
〔タンパク質精製〕
(1)IL-15ヘテロ二量体タンパク質とアフィニティークロマトグラフィー
細胞培養液から高速遠心分離により回収した上清を、GEのプロテインAカラムを用いてアフィニティークロマトグラフィーにかけた。クロマトグラフィーにおける平衡緩衝液には、1×PBS(pH 7.4)を使用した。細胞上清をカラムに載せ、結合させた後、紫外線吸収がベースラインに戻るまでPBSで洗浄し、次に、標的タンパク質を、溶出緩衝液の0.1 Mグリシン(pH 3.0)で溶出した。pHをトリスで中性に調整して、標的タンパク質を保存した。
【0136】
(2)IL-15ヘテロ二量体タンパク質とイオン交換クロマトグラフィー
アフィニティークロマトグラフィーにより得られた生成物のpHを、pIよりpH単位で1〜2低く又は高く調整し、適当に希釈して、試料の電導度を5 ms/cm未満に制御した。生成物は、陽イオン交換又は陰イオンなどの当技術分野において常用のイオン交換カラムクロマトグラフィー法を用い、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液などのpHに対応する適切な緩衝液を用いて、対応するpH条件下で、NaCl濃度勾配により溶出した。標的タンパク質を含むチューブは、SDS-PAGEに従って選択し、保存した。
【0137】
(3)IL-15ヘテロ二量体タンパク質とサイズ排除クロマトグラフィー
イオン交換クロマトグラフィーにより得られた生成物を限外ろ過により濃縮し、可能性のある高分子やその他の成分を除去して所望する高純度の生成物を得るため、GE製のスーパーデックス(Superdex)200ゲルなどを用いて、サイズ排除クロマトグラフィーにかけた。得られたタンパク質の純度は、SDS-PAGE及びSEC-HPLCにより分析することができる。タンパク質濃度は紫外分光光度法により測定した。
【0138】
得られたタンパク質の配列は実施例1に記載した。それぞれの具体的なヘテロ二量体タンパク質は、該配列から選ばれる1又は2種のタンパク質の配列で構成されるが、好ましくは、Knob/Hole対で形成されたヘテロ二量体タンパク質であり、細胞内で共発現され、精製により得られる。また二価タンパク質が、突然変異のないFc鎖領域で構成されてもよい。好ましい実施形態において、例えば分子3は、融合タンパク質IL-15-Fc-KnobをFc-Hole(共発現後、精製して得る。)と対にすることにより形成される。例えば分子7は、融合タンパク質IL-15-Fc-KnobをIL-15RαECD-Fc-Hole(共発現後、精製して得る。)と対にすることにより形成される。本発明の二量体タンパク質を以下の表1に例示するが、これらに限定されるわけではない。
【0139】
【表1】
【0140】
表1は、本発明に含まれる17種の二量体タンパク質を具体的に示す。これらは、それぞれ二量体タンパク質1〜17と名付けられており、それぞれは、表に示される、対応するタンパク質(I)及びタンパク質(II)により再構築され、形成される。
【試験例1】
【0141】
〔インビトロ増殖試験〕
IL-15及び本発明の二量体タンパク質1〜17による新鮮ヒト末梢血単核細胞(PBMC)の増殖試験
新鮮PBMCは、10%FBSを含むRPMI1640培養液で培養した。試験時に遠心分離して、5×105個/mLの細胞密度で再懸濁し、90 μLを96−ウェルプレートの各ウェルに添加した。試料はPBSにより一定の倍数で希釈し、異なる濃度として、10 μLを96−ウェルプレートの各ウェルに添加した。これをインキュベーターで37℃、5%CO2で48時間培養した後、50 μLを採取し、CellTiter-Glo(登録商標)発光性細胞生存アッセイキットを用いて細胞増殖を測定した。結果は表2に示される。
【0142】
【表2】
【0143】
試験例の試験結果:ヒトPBMC増殖試験により、本発明のヘテロ二量体タンパク質3,7、11及び14〜17の増殖促進効果は、対照であるIL-15の増殖促進効果より明らかに優れていることが示され、また、ホモ二量体1及び2の増殖促進効果より明らかに優れていることが示された。さらに、C末端にFc変異体がある融合タンパク質は、N末端にFc変異体がある融合タンパク質より優れた効果を有する。他の変異体分子であるヘテロ二量体タンパク質12及び13も、対照であるIL-15より優れた増殖促進効果を有する。
【試験例2】
【0144】
〔IL-15ヘテロ二量体のインビボPKの測定〕
1.試験目的
IL-15ヘテロ二量体3及び7のマウスにおける薬物動態を評価する。
【0145】
2.材料及び試験方法
(1)試料である被験化合物
IL-15、IL-15ヘテロ二量体タンパク質3及び7を使用した。
(2)試験動物
雄性C57BL/6マウス(SPF、15〜16 g)を、Shanghai Super B&K Laboratory Animal社より入手した。
(3)動物試験方法
27匹のC57BL/6マウスを各群9匹の3群に分け、ケージあたり3匹とした。各時間ポイントで3匹のマウスより血液試料を採取した。血液は循環系より採取した。2 μgのIL-15、10 μgの二量体タンパク質3及び20 μgの二量体タンパク質7(IL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7は、いずれも0.15 nmolで同じである。)を腹腔内に注射した。血液は、渡投与後30分、1、2、4、8、24、48、72及び120時間で採取した。50〜100 μLの眼窩血液試料を各時間ポイントで採取した。血清を、ヒトIL-15 ELISAで測定した。
【0146】
3.結果及び考察
等モルのIL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7を投与後、IL-15は30分以内に最大濃度に達し、その後、継時的に急速に代謝され、投与後24時間で完全に代謝された。二量体タンパク質3は、投与後2時間で最大濃度に達した後、継時的にゆっくりと代謝され、投与後120時間で完全に代謝された。二量体タンパク質7は、投与後2時間で最大濃度に達した後、継時的にゆっくりと代謝されたが、120時間後でも高濃度のタンパク質が検出された。
【0147】
PK測定(図1)により、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7の両方とも、投与後血清中の最大モル濃度は、IL-15の最大モル濃度に満たないが、血清中の保持時間はIL-15より優れており、著しく長期にわたる効果が発揮されることが示された。
【0148】
〔IL-15のインビボ効果の測定〕
この試験は、IL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7の効果を、肺転移モデル、ヌードマウス担がんモデル及び重症複合免疫不全NOD-SCIDマウスモデルの3種類のモデルで測定するものである。結果は下記の試験例に示される。
【試験例3】
【0149】
〔肺転移モデル〕
1.試験目的
B16F10細胞を用いる確立されたマウス肺転移モデルにより、IL-15薬物投与後の腫瘍の転移と増殖に及ぼす効果を評価する。
【0150】
2.材料及び試験方法
(1)試験タンパク質
IL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7を使用した。
(2)試験動物
雄性C57BL/6マウス(SPF、10〜16 g)を、Shanghai Super B&K Laboratory Animal社より入手した。
(3)動物試験方法
投薬計画:32匹のC57BL/6マウスを各群8匹の4群に分けた。1.5×105個のB16F10細胞を尾静脈より注射した。PBS、2 μgのIL-15、11 μgの二量体タンパク質3及び14 μgの二量体タンパク質7(IL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7は、いずれも0.16 nmolで同じである。)を、第1、2及び10日に腹腔内に注射した。
マウスは第21日に致死させた。肺を取り出して秤量し、肺の黒色腫瘤を観察し、写真撮影し、中性ホルマリンで固定して、黒色腫瘤数を計測した。
【0151】
3.結果
投薬計画において、PBS群のマウス肺では、多くの転移性黒色腫の増殖(175±23)が示された。IL-15群の肺では、多くの黒色腫瘤(157±20)が認められ、これはPBS群の約90%であった。二量体タンパク質3群の肺では、少数の転移性黒色腫瘤(26±6)が示され、これはPBS群の約15%であった。二量体タンパク質7群の肺では、より多くの肺転移性黒色腫瘤(83±28)が視認され、これはPBS群の約49%であった。PBS群における肺の腫瘤数は、二量体タンパク質3群及び二量体タンパク質7群の腫瘤数より有意に多かったが、IL-15群の腫瘤数とはあまり差はなかった。IL-15群の肺腫瘤数は、二量体タンパク質3群の肺腫瘤数より有意に多かった。図2に示される通り、二量体タンパク質7群の肺腫瘤数は、二量体タンパク質3群の肺腫瘤数より有意に多かった。PBS群の相対肺重量は、二量体タンパク質3群及び二量体タンパク質7群より有意に高かったが、IL-15群とはあまり差は示されなかった。図3に示される通り、IL-15群の相対肺重量は、二量体タンパク質3群及び二量体タンパク質7群より有意に高かった。
【0152】
要約すれば、B16F10マウスモデルにおいて、3種類のタンパク質の有効性は次の通りであった:すなわち、二量体タンパク質3>二量体タンパク質7>IL-15であった。
【試験例4】
【0153】
〔ヌードマウス担がんモデル〕
1.試験目的
HCT-116(ヒト結腸がん)細胞を用いる確立されたヌードマウス担がんモデルにより、IL-15薬物投与後の腫瘍増殖に及ぼす効果を評価する。
【0154】
2.材料及び試験方法
(1)試験タンパク質
IL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7を使用した。
(2)試験動物
雌性BALB/cAヌードマウス(SPF、16〜20 g)を、Shanghai Super B&K Laboratory Animal社より入手した。
(3)動物試験方法
1)ヌードマウスは実験室環境に10日間馴化させた。
2)腫瘍細胞移植
ヌードマウス右肋部の皮下に、HCT-116細胞(5×106個/マウス)を接種した。腫瘍は20日間増殖させた。腫瘍体積が100±15 mm3に成長した時、動物を無作為に群分け(n=6)した(第0日)
3)投与用量と方法
各群には、被験薬であるIL-15(2 μg/マウス)、二量体タンパク質3(10 μg/マウス)又は二量体タンパク質7(20 μg/マウス)(IL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7は、いずれも0.15 nmolで同じである。)を、2日に1回(1週間に3回)、腹腔内に注射した。
4)ヌードマウスの腫瘍体積と体重の測定
マウスは、週に2〜3回腫瘍体積を測定し(図4)、体重を測定し、記録した。第27日にマウスを致死させ、腫瘍を回収した。
5)統計
エクセル統計ソフトウェアを使用した。平均値はavgとして算出した。SD値はSTDEVとして算出した。SEM値はSTDEV/SQRTとして算出した。群間のP値はTTESTとして算出した。
腫瘍体積(V)の算出:V = 1/2×L×L2
相対体積(RTV)= VT/V0
抑制率(%)=(CRTV‐TRTV)/CRTV(%)
V0及びVTは、それぞれ試験開始時の腫瘍体積及び試験終了時の腫瘍体積を表す。CRTV及びTRTVは、それぞれ試験終了時の空白対照群(ブランク)及び試験群の相対腫瘍体積を表す。
【0155】
3.結果
HCT-116腫瘍増殖抑制におけるIL-15タンパク質の効果は、表4及び図4に示される。等モルのIL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7は、2日に1回、27日間連続して投与された。IL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7は、移植されたHCT-116腫瘍の増殖を抑制し、抑制率はそれぞれ32%、45%及び20%であった。しかしながら、個体差が大きかったため、対照群と比較して有意差は認められなかった。投与期間中に死亡例はなく、また各群とも体重減少が少なかったことより、今回の投与用量では毒性はわずかであることが示された。
【0156】
第27日に、各群の腫瘍を剥離し、重量測定した(図5)。図中の表示(*)は、ブランクと比較してp < 0.05であることを表し、二量体タンパク質3群の腫瘍重量は、ブランクと比較して有意に減少しており、IL-15群及び二量体タンパク質7群の腫瘍重量は、ブランクのものと同程度であることを示す。
【0157】
要約すれば、HCT-116ヌードマウスモデルにおいて、3種類のタンパク質の抑制効果は、二量体タンパク質3>IL-15>二量体タンパク質7であった。
【0158】
【表3】
【試験例5】
【0159】
〔重症複合免疫不全NOD-SCIDマウス〕
1.試験目的
HCT-116細胞を、インビトロでヒト末梢血単核細胞(PBMC)と混合し、重症複合免疫不全NOD-SCIDマウスに接種した。IL-15投与後の腫瘍増殖への効果を評価した。NOD-SCIDマウスは理論上T細胞及びNK細胞を欠いており、その結果、IL-15の投与後、ヒトPBMC(T細胞及びNK細胞を含む)が活性化され、がん細胞を殺し、腫瘍細胞の増殖を抑制する。NOD-SCIDマウスモデルは、腫瘍細胞を殺すヒト免疫系に最も近接した模倣体である。
【0160】
2.材料及び試験方法
(1)試験タンパク質
IL-15は、Novoprotein Scientific社より購入した。IL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7を使用した。
(2)試験動物
雌性NOD-SCIDマウスは、6〜8週齢で約20 gのものを、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology社から購入した(ロット番号:11400700006527)。各薬物群5匹とした。
(3)動物試験方法
1)SCIDヌードマウスは実験室環境に10日間馴化させた。
2)PBMCの分離
6 mLのリンパ球分離液(Lymphocyte Separation Medium、LSM)を、15 mLの遠心チューブに無菌的に移した(その前に、LSMは、ボトルをゆっくり転倒させて十分混合した。)。ヘパリンによる抗凝固処理した静脈血4 mLを生理食塩水と混合し、希釈した血液8 mLを、遠心チューブ内のLSMに注意深く添加した(室温でゆっくり添加し、血液とLSMとの間に明瞭な層を形成させる。LSMと混合するものではない。)。室温で400 g、15〜30分間遠心後、赤血球及び多形核白血球は沈殿したが、LSM上に単核細胞の層が形成された。血漿は、リンパ球の上の4〜6 cmから吸引した。リンパ球層とその下のLSMの半分とを吸引し、別の遠心チューブに移して、等量の平衡塩緩衝液PBSを添加した。これを室温、1000 rpmで10分間遠心した。細胞はPBS緩衝液又はRPMI-1640培養液で洗浄し、RPMI-1640培養液に再懸濁した。37℃で3〜4時間培養後、懸濁細胞を回収し、数を計測した。
3)腫瘍細胞移植
HCT-116細胞とPBMCとを4:1の比率で均一に混合し、SCIDマウス右肋部の皮下に接種した(HCT-116細胞:5×106/マウス、PBMC:1.25×106/マウス)。腫瘍は28日間増殖させた。
4)投与用量と方法
薬物は、HCT-116細胞+PBMCの接種後の翌日より、2日に1回で連続して10回、腹腔内に注射した。IL-15の用量は2 μg/マウス、二量体タンパク質3の用量は10 μg/マウス、また二量体タンパク質7の用量は20 μg/マウスであった(IL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7は、いずれも0.15 nmolで同じである。)。
5)SCIDマウスの腫瘍体積と体重の測定
第12日より2〜3日ごとに、マウスの腫瘍体積及び体重を測定し、記録した。第28日にマウスを致死させ、腫瘍を得た。
6)統計
エクセル統計ソフトウェアを使用した。平均値はavgとして算出した。SD値はSTDEVとして算出した。SEM値はSTDEV/SQRTとして算出した。群間のP値はTTESTとして算出した。
腫瘍体積(V)の算出:V = 1/2×L×L2
抑制率(%)=(VT‐V0)/VT(%)
V0及びVTは、それぞれ試験開始時の腫瘍体積及び試験終了時の腫瘍体積を表す。
【0161】
3.結果
細胞を接種した翌日から、等モルのIL-15、二量体タンパク質3及び二量体タンパク質7を、2日に1回、連続して20日間投与した。HCT-116+PBMC腫瘍増殖抑制におけるIL-15タンパク質の効果は、表5及び図6に示される。第1週では、各群とも腫瘍は見い出されなかった。第12日(D12)から各群に腫瘍が認められ、IL-15群、二量体タンパク質3群及び二量体タンパク質7群の腫瘍体積は、PBMC群の腫瘍体積より小さかった。IL-15群及び二量体タンパク質3群は、第28日(D28)に移植されたHCT-116腫瘍細胞の増殖を有意に抑制し、抑制率はそれぞれ42%及び41%であった。二量体タンパク質7群の抑制率は27%であり、PBMC群と比較して有意差は認められなかった。投与期間中に死亡例はなく、また各群とも体重減少が少なかったことより、今回の投与用量では毒性はわずかであることが示された。
【0162】
第28日に、各群の腫瘍を剥離し、重量測定した(図7)。二量体タンパク質3群の腫瘍重量は、PBMC群の腫瘍重量に比較して有意に減少した。IL-15群の腫瘍重量は、PBMC群の腫瘍重量に比較して、有意差はないが減少した。また、二量体タンパク質7群の腫瘍重量は、PBMC群の腫瘍重量と同程度であった。
【0163】
要約すれば、HCT-116+PBMC SCIDマウスモデルにおいて、3種類のタンパク質の抑制効果は、二量体タンパク質3≧IL-15>二量体タンパク質7であった。
【0164】
【表4】
図中の表示(*):p < 0.05(対PBMC)
【試験例6】
【0165】
〔インビトロMo7e細胞増殖試験〕
1.主要な実験材料
Mo7e(ヒト巨核球白血病細胞株)はPeking Union Medical Collegeより購入した。IL-15はNovoprotein社から購入した(品目番号C016)。IL-15類似物(二量体タンパク質11〜17)は内部で調製した。細胞計数キット-8(CCK-8)はWSTから購入した(カタログ番号EX660)。GM-CSFはNOVOProtein社から購入した(カタログ番号CC79)。
【0166】
2.実験方法
(1)Mo7eは、改変RPMI-1640培養液を用い、37℃(5%CO2)で、インキュベーターで培養した(2.05 mM L-グルタミン、10%FBS及び15 ng/mL GM-CSFを含む)。
(2)状態の良好なMo7e細胞は、室温で150×g、5分間遠心分離し、上清を捨てた。
(3)細胞沈渣をGM-CSF不含培養液で2回洗浄し、その後計数した。
(4)細胞濃度を調整し、2×104/ウェルの細胞密度と90 μL(GM-CSF不含)の容量で96ウェルプレートに蒔き、インキュベーター中で静置培養した。
(5)IL-15及びIL-15類似物(二量体タンパク質11〜17)はPBSにより4倍数比例で希釈し、96ウェルプレートで細胞を2時間培養後、10 μL/ウェルで細胞培養系に添加した。各濃度は3ウェルごととし、ブランクウェル(PBSのみを添加)も同様とした。
(6)細胞プレートはインキュベーター中で3日間培養した。
(7)すべての試験ウェルには10 μLのCCK-8を加え、インキュベーター中で3時間培養した。
(8)450 nmの吸光度(OD450)を測定した。
【0167】
【0168】
Mo7e増殖試験では、被験二量体タンパク質11〜17は対照IL-15より著しく優れていることが示された。
【試験例7】
【0169】
〔マウス肺転移モデル〕
1.動物試験方法
32匹のC57BL/6マウス(SPF、Shanghai Super B&K Laboratory Animal社より入手した。)に、1.5×105個のB16F10細胞(Shanghai Life Sciences Research Institute of Cell Resource Center、ロット番号TCM36)を静脈注射し、各群8匹の4群に分けた。各群には、PBS、2 μgのIL-15又は4.2 μg若しくは12.5 μgの二量体タンパク質17を、第1日に腹腔内に注射し、2〜3日に1回体重を測定した。第14日に各群のマウス1匹を致死させ、肺転移を観察した。第16日にすべてのC57BL/6マウスを致死させた。肺を採取し、秤量し、肺の黒色腫瘤を観察して、写真撮影した。さらにメタノールで固定して、黒色腫瘤の数を計数した。
【0170】
2.結果
PBS群のマウスの肺では多数の転移性黒色腫瘤(73±43)が認められた。IL-15投与群の肺でも多数の転移性黒色腫瘤(65±29)が認められ、これはPBS群の90%であった。4.2 μgの二量体タンパク質17投与群の肺では、いくつかの転移性黒色腫瘤(32±24)が示され、これはPBS群の44%であった。12.5 μgの二量体タンパク質17投与群の肺では、転移性黒色腫瘤は少数(14±14)であることが示され、これはPBS群の19%であった。
【0171】
今回のB16F10モデルでは、二量体タンパク質17の効果は、IL-15の効果より有意に優れていた(図8)。図8は各群の肺転移性腫瘤の数を示しており、PBS群に比較して、*表示はp < 0.05、**表示はp < 0.01を示す。
PBS群の相対肺重量は、二量体タンパク質17投与群のものより高い(図9)。
12.5 μgの二量体タンパク質17群のマウス体重は、投与後第5日でわずかに減少したが、その後、徐々に回復した(図10)。
【0172】
要約すれば、二量体タンパク質17は、マウスにおいて肺転移性B16F10細胞を抑制し、投与効果を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]