(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6484713
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器
(51)【国際特許分類】
A45D 33/00 20060101AFI20190304BHJP
【FI】
A45D33/00 610A
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-527749(P2017-527749)
(86)(22)【出願日】2015年11月20日
(65)【公表番号】特表2017-535362(P2017-535362A)
(43)【公表日】2017年11月30日
(86)【国際出願番号】KR2015012522
(87)【国際公開番号】WO2016085202
(87)【国際公開日】20160602
【審査請求日】2017年6月13日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0164121
(32)【優先日】2014年11月24日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506213681
【氏名又は名称】アモーレパシフィック コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュン ヨン
【審査官】
大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−101946(JP,A)
【文献】
実開平07−012011(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側にロック凹部(11)が形成された容器本体(10)と、
前記容器本体(10)に結合され、一側に収容凹部(21)が形成された容器蓋(20)と、
前記容器蓋(20)の収容凹部(21)に装着され、装着凹部(33)が形成された開閉ボタン(30)と、
前記開閉ボタン(30)の装着凹部(33)に装着される弾性材質の開閉テンション部材(40)とで構成され、
前記開閉ボタン(30)の下側中央にはロック突起(31)が一体に形成され、前記ロック突起(31)は前記容器本体(10)のロック凹部(11)に締結され、
前記開閉テンション部材(40)は、
装着凹部(33)に嵌め込まれる本体部と、
前記本体部から後方へと延び、前記容器蓋(20)の収容凹部(21)の前面を弾性加圧する開閉弾性部(41)と、
前記本体部から下方へと、開閉ボタン(30)の下方の開口を突き抜けて延び、前記容器本体(10)の上端面を弾性加圧する蓋持上げ弾性部(42)と
を含むことを特徴とする、蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器。
【請求項2】
前記本体部、及び、前記開閉弾性部(41)は、いずれも、後方へと開いた穴を備えることを特徴とする、請求項1に記載の蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器。
【請求項3】
前記開閉テンション部材(40)は、前記本体部、前記開閉弾性部(41)及び蓋持上げ弾性部(42)を、左右にそれぞれ備えるとともに、左右の前記本体部を連結するブリッジ部を、ロック突起(31)の上方に備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器。
【請求項4】
前記収容凹部(21)の側面には結合凹部(22)が形成され、前記結合凹部(22)には開閉ボタン(30)の両側面に形成された結合突起(32)が回動可能に結合されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器。
【請求項5】
前記開閉テンション部材(40)は、弾性材質で形成され、特に、天然ゴム、エラストマー、NBR(acrylonitrile−butadiene rubber)ゴムおよびシリコーンゴムの中一つ以上の材質で形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器に係り、さらに詳しくは、開閉ボタンを容器蓋に形成することで、容器本体に占めていた開閉ボタン収容空間を無くし、開閉ボタンを組み立てるために必要であった中容器を取り除いて容器本体の化粧料収容空間を最大化させることにより、多くの化粧料を効果的に充填することができるようにして頻繁な化粧料詰め替えの不便さを最小限に抑えることができるようにし、また、容器蓋に開閉ボタンを形成するが、前記開閉ボタン内にゴム材質の開閉テンション部材を形成することで、開閉ボタンを加圧すると開閉ボタンのロック突起が容器本体のロック溝から解除され、このとき、開閉テンション部材の蓋持上げ弾性部が容器本体の上端面を弾性加圧することにより容器蓋が上方に持ち上げられて容器蓋が開かれるようにする、蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器に関する。
【背景技術】
【0002】
色調化粧品とは、容姿を美しく変化させて肌を美しく演出する目的で使用されるものをいい、肌色を均一にし、且つ欠点をカバーするために使用されるベースメイクアップと、唇、目、爪などに部分的に立体感を高めるために使用されるポイントメイクアップに区分され、ベースメイクアップにはメイクアップベース、ファンデーション、パウダーなどが含まれており、ポイントメイクアップには口紅、アイライナー、マスカラなどが含まれている。
【0003】
前記ファンデーションは、化粧料の形態によって、固形ファンデーション、液状ファンデーション、ゲル状ファンデーションに区分される。固形ファンデーションの場合は、カバー力は高いものの、修正化粧の際に凝集するという欠点があり、液状ファンデーションの場合は、密着感は良いものの、持続力が弱いという欠点がある。よって、最近、かなり持続力を有し且つ肌への塗布時の密着感が良いゲル状ファンデーションを好む消費者が多くなった。
【0004】
このため、ゲル状ファンデーション用容器の開発も必要になったが、一般に、ゲル状ファンデーションをガラス容器またはチューブ容器に充填し、使用の際に、使用者が手に取ったり絞り出したりしてパフまたは手を使って肌に塗布する方式で使用された。
【0005】
ところが、従来技術は、使用者が使用するたびに手に化粧料をつけるので毎回手を洗わなければならないなど、使用上不便な点があり、前述のように化粧料の付いた手を洗うことにより化粧料が失われるという問題点があった。
【0006】
かかる問題点を解決するために、パフが内蔵されたコンパクト容器が開発され、化粧料を手に付けなくても良いようにし且つ持ち運びも簡便にした。
【0007】
しかしながら、前記従来のコンパクト容器は、容器蓋と容器本体を強制的に着脱する構造で形成されており、使用者が化粧料を使用するために蓋を開閉するときに不便であるという問題点があり、また、繰り返された強制着脱によりコンパクト容器の締結構造に無理が生じてしまい、締結構造の摩耗または破損により長期間使用することができないという問題点があった。
【0008】
かかる問題点を解決するために、
図1に示すように、韓国登録実用新案第20−0171448号が提案されたが、これは、開閉ボタンを備えたコンパクト容器であって、蓋2にフック4を一体に形成し、容器本体1内には蓋2を開閉させるために弾力的に作動可能な開閉ボタン3を形成することで、容器本体1の外側に突出している開閉ボタン3の押圧部を押圧すると、開閉ボタン3のフックと蓋2のフック4との係合が解除されて蓋2が開かれるようにしたものである。
【0009】
しかし、上記の従来技術は、容器本体1に開閉ボタン3を装着し、中容器5でこれをカバーすることにより、開閉ボタン3を形成するための空間が大きく必要とされるので、容器本体1に収容可能な内容物、すなわち化粧料の量が減少して頻繁な詰め替えを行なわなければならないという問題点があった。このため、開閉ボタン3が容器本体1に占める体積を最小化させて効率よく多くの容量の化粧料を充填することが可能な容器の開発が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は、開閉ボタンを容器蓋に形成することで、容器本体に占めていた開閉ボタン収容空間を無くし、開閉ボタンを組み立てるために必要であった中容器を取り除いて容器本体の化粧料収容空間を最大化させることにより、多くの化粧料を効果的に充填することができるようにして頻繁な化粧料詰め替えの不便さを最小限に抑えることができるようにする、蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、容器蓋に開閉ボタンを形成するが、前記開閉ボタン内にゴム材質の開閉テンション部材を形成することで、開閉ボタンを加圧すると開閉ボタンのロック突起が容器本体のロック溝から解除され、このとき、開閉テンション部材の蓋持上げ弾性部が容器本体の上端面を弾性加圧することにより容器蓋が上方に持ち上げられて容器蓋が開かれるようにする、蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、一側にロック溝11が形成された容器本体10と、
前記容器本体10に結合され、一側に収容溝21が形成された容器蓋20と、
前記容器蓋20の収容溝21に装着され、装着溝33が形成された開閉ボタン30と、
前記開閉ボタン30の装着溝33に装着される弾性材質の開閉テンション部材40とを含んでなり、
前記開閉ボタン30の下側中央にはロック突起31が一体に形成され、前記ロック突起31は容器本体10のロック溝11に締結され、
前記開閉テンション部材40は、容器蓋20の収容溝21の前面を弾性加圧する開閉弾性部41と、容器本体10の上端面を弾性加圧する蓋持上げ弾性部42とからなることを特徴とする、蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器を提供する。
【0013】
また、前記収容溝21の側面には結合溝22が形成され、前記結合溝22には開閉ボタン30の両側面に形成された結合突起32が回動可能に結合されることを特徴とする。
【0014】
また、前記開閉テンション部材40は、弾性材質で形成され、特に、天然ゴム、エラストマー、NBR(acrylonitrile−butadiene rubber)ゴムおよびシリコーンゴムのうち少なくとも一つ以上の材質で形成されることを特徴とする。
【0015】
また、前記開閉弾性部41は開閉ボタン30の内側面へ突出形成されることを特徴とする。
【0016】
また、前記蓋持上げ弾性部42は開閉ボタン30の下側へ突出形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、開閉ボタンを容器蓋に形成することで、容器本体に占めていた開閉ボタン収容空間を無くし、開閉ボタンを組み立てるために必要であった中容器を取り除いて容器本体の化粧料収容空間を最大化させることにより、多くの化粧料を効果的に充填することができるようにして頻繁な化粧料詰め替えの不便さを最小限に抑えることができるようにする、蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器を提供するという効果がある。
【0018】
また、本発明は、容器蓋に開閉ボタンを形成するが、前記開閉ボタン内にゴム材質の開閉テンション部材を形成することにより、開閉ボタンを加圧すると開閉ボタンの結合突起が容器本体のロック溝から解除され、このとき、開閉テンション部材の蓋持上げ弾性部が容器本体の上端面を弾性加圧することにより容器蓋が上方に持ち上げられて容器蓋が開かれるようにする、蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器を提供するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】従来の開閉ボタンを備えたコンパクト容器の斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の分解斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の開閉ボタンを押す状態の断面図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の容器蓋を開放する状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明に係る蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の一実施形態を説明する。
【0021】
図2は本発明の一実施形態に係る蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の斜視図、
図3は本発明の一実施形態に係る蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の分解斜視図、
図4は
図2のA−A線に沿った断面図、
図5は
図4のA1の拡大図、
図6は
図2のB−B線に沿った断面図、
図7は
図6のB1の拡大図、
図8は本発明の一実施形態に係る蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の開閉ボタンを押す状態の断面図、
図9は本発明の一実施形態に係る蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の容器蓋を開放する状態の断面図である。
【0022】
本発明の蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器は、内部に内容物を収容する容器本体10と、前記容器本体10に結合され、一側に収容溝21が形成された容器蓋20と、前記容器蓋20の収容溝21に装着され、装着溝33が形成された開閉ボタン30と、前記開閉ボタン30の装着溝33に装着される弾性材質の開閉テンション部材40とを含んでなり、前記開閉ボタン30の下側中央にはロック突起31が一体に形成され、前記ロック突起31は容器本体10のロック溝11に締結され、前記開閉テンション部材40は、容器蓋20の収容溝21の前面を弾性加圧する開閉弾性部41と、容器本体10の上端面を弾性加圧する蓋持上げ弾性部42とからなる。
【0023】
前記容器本体10は、中央に内容器50が収容され、一側にロック溝11が形成され、前記ロック溝11の向き合う側にヒンジが形成されて容器蓋20とヒンジピン12によってヒンジ結合される。
【0024】
前記容器蓋20は、容器本体10の上部を覆うもので、容器本体10とヒンジ結合で連結され、前記容器本体10を開放または閉鎖する役割を果たす。
【0025】
前記容蓋20は、一側に収容溝21が形成され、前記収容溝21の側面には結合溝22が形成される。
【0026】
前記収容溝21には開閉ボタン30が装着され、前記開閉ボタン30は容器本体10のロック溝11に結合される。
【0027】
前記結合溝22には、開閉ボタン30の両側面に形成された結合突起32が回動自在に結合される。
【0028】
前記開閉ボタン30は、下側中央にロック突起31が形成され、両側面には結合突起32が形成され、裏面には装着溝33が形成され、前記装着溝33には開閉テンション部材40が装着される。
【0029】
前記ロック突起31は、容器本体10のロック溝11に係合できるように突起形状からなる。
【0030】
前記結合突起32は、容器蓋20の結合溝22に回動可能に結合され、開閉ボタン30が容器蓋20から分離されないようにする。
【0031】
前記容器蓋20に形成された開閉ボタン30は、
図1に示すように、従来の容器本体1に占めていた開閉ボタン収容空間を無くし、前記開閉ボタン3を組み立てるために必要であった中容器5を取り除いて容器本体1の化粧料収容空間を最大化させることにより、多くの化粧料を効果的に充填することができるようにして頻繁な化粧料詰め替えの不便さを最小限に抑えることができるという利点がある。
【0032】
前記開閉ボタン30の内側面の装着溝33に装着される開閉テンション部材40は、開閉ボタン30を弾性的に支持しなければならないため、弾性材質で形成され、特に、天然ゴム、エラストマー、NBR(acrylonitrile−butadiene rubber)ゴムおよびシリコーンゴムのうち少なくとも一つ以上の材質で形成されることが好ましい。
【0033】
前記開閉テンション部材40は、開閉弾性部41と蓋持上げ弾性部42とからなる。
【0034】
前記開閉弾性部41は、開閉ボタン30の内側面へ突出形成され、容器蓋20の収容溝21の前面を弾性加圧することにより、
図4乃至
図7に示すように開閉ボタン30のロック突起31が容器本体10のロック溝11に締結されているようにする。
【0035】
前記蓋持上げ弾性部42は、開閉ボタン30の下側へ突出形成され、容器本体10の上端面を弾性加圧する。
【0036】
前記開閉ボタン30を加圧すると、結合突起31が容器本体10のロック溝11から解除され、このとき、開閉テンション部材40の蓋持上げ弾性部42が容器本体10の上端面を弾性加圧しているので、容器蓋20が上方に持ち上げられながら開かれる。
【0037】
前記内容器50は、容器本体10の内部に装着され、上部一側にはヒンジフック51が一体に形成され、内壁52の外側に一定の間隔で離隔して外壁53が形成される。
【0038】
前記内容器50には、化粧料が直接収容されるか、或いは化粧料の含浸された含浸部材60が装着される。
【0039】
前記ヒンジフック51は、内容器蓋80の外周面の一側に形成されたヒンジ突起81とフック・留め金式で締結される。
【0040】
前記内壁52の外周面には固定部材70がさらに結合されるが、前記固定部材70は、内容器50の内壁52の外周面にアンダーカット結合または螺合または締まり嵌めされる。
【0041】
前記内容器蓋80は、内容器50に結合され、前記内容器50を開閉する役割を果たす。
【0042】
前記内容器蓋80は、外周面の一側にヒンジ突起81が形成され、上側にはパフ90を収容できるパフ収容部82が形成される。
【0043】
前記ヒンジ突起81が、内容器50の上部一側に形成されたヒンジフック51とフック・留め金式で締結され、内容器蓋80と内容器50をピンで固定せずに前記フック・留め金式で締結されるようにして、製造に必要な部品の数を減らすことにより製造コストを削減することができる。
【0044】
前記パフ収容部82には、パフ90が装着され、内容器50に収容された化粧料を容易に取って使用することができる。
【0045】
次に、本発明の一実施形態に係る蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の組立方法および使用状態を詳細に説明する。
【0046】
本発明の蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器を組み立てるために、一側にロック溝11が一体に形成された容器本体10に容器蓋20をヒンジ結合で結合する。
【0047】
この際、前記容器蓋20は、一側に収容溝21が形成され、前記収容溝21の側面には結合溝22が形成され、前記収容溝21には開閉ボタン30が装着されるが、前記開閉ボタン30の両側面に形成された結合突起32が結合溝22に回動可能に嵌め込まれる。
【0048】
前記開閉ボタン30の装着溝33には、開閉弾性部41と蓋持上げ弾性部42からなる開閉テンション部材40が装着される。
【0049】
前記開閉テンション部材40は、開閉ボタン30を弾性的に支持しなければならないため、弾性材質で形成され、特に、天然ゴム、エラストマー、NBR(acrylonitrile−butadiene rubber)ゴムおよびシリコーンゴムのうち、一つ以上の材質で形成されることが望ましい。
【0050】
その後、前記容器本体10に内容器50を装着するが、前記内容器50は一側にヒンジフック51が形成され、前記ヒンジフック51を内容器蓋80の外周面の一側に形成されたヒンジ突起81とフック・留め金式で締結することにより、内容器蓋80と内容器50とを締結する。
【0051】
前記内容器50には、化粧料が直接収容されるか、或いは化粧料の含浸された含浸部材60が装着される。
【0052】
前記内容器50の内壁52の外周面に固定部材70をさらに結合して、本発明の蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器の組立を完了する。
【0053】
前述の方法で組み立てられた、蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器を使用するために、
図8に示すように容器蓋20の一側に形成された開閉ボタン30を押す。
【0054】
この際、前記開閉ボタン30の装着溝33には、開閉テンション部材40が装着されて開閉ボタン30を弾発支持する。
【0055】
前記開閉テンション部材40の蓋持上げ弾性部42は、開閉ボタン30の下側へ突出形成され、容器本体10の上端面を弾性加圧することで、
図9に示すように開閉ボタン30のロック突起31が容器本体10のロック溝11から解除されると、このとき、開閉テンション部材40の蓋持上げ弾性部42が容器本体10の上端面を弾性加圧することにより容器蓋20が上方に持ち上げられながら開かれるという利点がある。
【0056】
以上、本発明の説明は蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器を実施するための一実施形態に過ぎないもので、本発明はこの一実施形態に限定されるものではない。添付された請求の範囲で請求するように、本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば誰でも様々な変更実施が可能な範囲まで、本発明の範囲に属するものと看做されるべきである。
【符号の説明】
【0057】
10 容器本体
11 ロック溝
12 ヒンジピン
20 容器蓋
21 収容溝
22 結合溝
30 開閉ボタン
31 ロック突起
32 結合突起
33 装着溝
40 開閉テンション部材
41 開閉弾性部
42 蓋持上げ弾性部
50 内容器
51 ヒンジフック
52 内壁
53 外壁
60 含浸部材
70 固定部材
80 内容器蓋
81 ヒンジ突起
82 パフ収容部
90 パフ