【課題を解決するための手段】
【0004】
(発明の要旨)
タンパク質分析物を電気化学的に検出するための検出システムが、本明細書において提供される。一局面において、上記検出システムは、リンカーを表面に含む電極(ここで上記リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている);およびレドックスレポーターを含む。
【0005】
本明細書に提供されるシステムのいくつかの実施形態において、上記リンカーは、直接的にもしくは間接的に上記抗体もしくはそのフラグメントに連結し得る官能基を含む。他の実施形態において、上記リンカーは、官能性アミン基を含む。さらに他の実施形態において、上記リンカーは、官能性カルボン酸基を含む。さらなる実施形態において、上記リンカーは、シスタミン、システアミン、メルカプトプロピオン酸もしくは4−アミノチオフェノールである。なおさらなる実施形態において、上記リンカーは、第2のリンカーを介して上記抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている。いくつかの場合において、上記第2のリンカーは、グルタルアルデヒドもしくはホルムアルデヒドである。さらなる実施形態において、上記リンカーは、抗体もしくはそのフラグメントの複数コピーに結合させられている。
【0006】
本明細書に提供されるシステムのいくつかの実施形態において、上記抗体もしくはそのフラグメントは、ポリクローナル抗血清、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)
2フラグメント、Fvフラグメント、一本鎖抗体、CDRペプチドおよびダイアボディーからなる群より選択される。
【0007】
本明細書におけるシステムのいくつかの実施形態において、上記レドックスレポーターは、電位が印加される場合に、上記電極で電気化学的シグナルを生成し得る。他の実施形態において、上記レドックスレポーターは、ファラデー電流を生成する。さらに他の実施形態において、上記レドックスレポーターは、界面電子移動する能力がある。さらなる実施形態において、上記レドックスレポーターは、フェリシアニド/フェロシアニドもしくはフェロセンである。なおさらなる実施形態において、上記レドックスレポーターは、ヘキサクロロイリデート(IV)/ヘキサクロロイリデート(III)である。
【0008】
本明細書に提供されるシステムのいくつかの実施形態において、上記電極は、貴金属である。他の実施形態において、上記電極は、炭素である。さらに他の実施形態において、上記電極は、酸化インジウムスズである。さらなる実施形態において、上記電極は、金、パラジウムもしくは白金である。
【0009】
本明細書に提供されるシステムのいくつかの実施形態において、上記電極は、微小電極である。本明細書に提供されるシステムの特定の実施形態において、上記電極は、ナノ構造の微小電極である。いくつかの実施形態において、上記電極は、約500ミクロン未満である。他の実施形態において、上記電極は、約250ミクロン未満である。さらに他の実施形態において、上記電極は、約100ミクロン未満である。さらに他の実施形態において、上記電極は、約5〜約50ミクロンである。さらなる実施形態において、上記電極は、約10ミクロン未満である。さらなる実施形態において、上記電極は、微小作製チップ(microfabricated chip)上にある。さらなる実施形態において、基材上に配列された複数の電極が存在する。
【0010】
本明細書に提供されるシステムのいくつかの実施形態において、上記タンパク質分析物は、疾患、障害もしくは状態のバイオマーカーである。いくつかの場合において、上記バイオマーカーは、がんバイオマーカーである。特定の場合において、上記バイオマーカーは、BRCA1、BRCA1、Her2/neu、α−フェトプロテイン、β−2ミクログロブリン、膀胱腫瘍抗原、がん抗原15−3、がん抗原19−9、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、がん抗原72−4、がん抗原125(CA−125)、カルシトニン、がん胎児性抗原、EGFR、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、モノクローナル免疫グロブリン、神経特異的エノラーゼ、NMP22、サイログロブリン、プロゲステロンレセプター、前立腺特異的抗原(PSA)、前立腺特異的膜抗原、前立腺酸性ホスファターゼ、S−100、およびTA−90、またはこれらの一部、バリエーションもしくはフラグメントからなる群より選択される。さらなる場合において、上記バイオマーカーは、StaphylococcusもしくはStreptococcus細菌感染のバイオマーカーである。
【0011】
タンパク質分析物を電気化学的に検出するための方法もまた、本明細書において提供される。一局面において、上記方法は、リンカーを表面に含む電極と、サンプルおよびレドックスレポーターとを接触させる工程であって、ここで上記リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、工程;電位が印加される場合に、上記抗体標識された電極および上記レドックスレポーターによって生成される電気化学的シグナルを測定する工程;上記電気化学的シグナルと、タンパク質分析物を含まないコントロールサンプルのシグナルとを比較する工程;を包含し、ここでタンパク質分析物を含まないコントロールサンプルのシグナルと比較して検出された上記シグナルの変化は、上記サンプル中の上記タンパク質分析物の存在を示す。
【0012】
本明細書に提供される方法のいくつかの実施形態において、上記リンカーは、直接的にもしくは間接的に上記抗体もしくはそのフラグメントに連結し得る官能基を含む。他の実施形態において、上記リンカーは、官能性アミン基を含む。さらに他の実施形態において、上記リンカーは、官能性カルボン酸基を含む。さらなる実施形態において、上記リンカーは、シスタミン、システアミン、メルカプトプロピオン酸もしくは4−アミノチオフェノールである。なおさらなる実施形態において、上記リンカーは、第2のリンカーを介して、上記抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている。いくつかの場合において、上記第2のリンカーは、グルタルアルデヒドもしくはホルムアルデヒドである。さらなる実施形態において、上記リンカーは、抗体もしくはそのフラグメントの複数コピーと結合させられている。
【0013】
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態において、上記抗体もしくはそのフラグメントは、ポリクローナル抗血清、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)
2フラグメント、Fvフラグメント、一本鎖抗体、CDRペプチドおよびダイアボディーからなる群より選択される。
【0014】
本明細書中のシステムのいくつかの実施形態において、上記レドックスレポーターは、ファラデー電流を生成する。他の実施形態において、上記レドックスレポーターは、界面電子移動する能力がある。さらなる実施形態において、上記レドックスレポーターは、フェリシアニド/フェロシアニドもしくはフェロセンである。なおさらなる実施形態において、上記レドックスレポーターは、ヘキサクロロイリデート(IV)/ヘキサクロロイリデート(III)である。
【0015】
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態において、上記電極は、貴金属である。他の実施形態において、上記電極は、炭素である。さらに他の実施形態において、上記電極は、酸化インジウムスズである。さらなる実施形態において、上記電極は、金、パラジウムもしくは白金である。
【0016】
本明細書で提供される方法の特定の実施形態において、上記電極は、ナノ構造の微小電極である。他の実施形態において、上記電極は、約100ミクロン未満である。さらに他の実施形態において、上記電極は、約5〜約50ミクロンである。さらなる実施形態において、上記電極は、約10ミクロン未満である。さらなる実施形態において、上記電極は、微小作製チップ上にある。
【0017】
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態において、上記タンパク質分析物は、疾患、障害もしくは状態のバイオマーカーである。いくつかの場合において、上記バイオマーカーは、がんバイオマーカーである。特定の場合において、上記バイオマーカーは、BRCA1、BRCA1、Her2/neu、α−フェトプロテイン、β−2ミクログロブリン、膀胱腫瘍抗原、がん抗原15−3、がん抗原19−9、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、がん抗原72−4、がん抗原125(CA−125)、カルシトニン、がん胎児性抗原、EGFR、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、モノクローナル免疫グロブリン、神経特異的エノラーゼ、NMP22、サイログロブリン、プロゲステロンレセプター、前立腺特異的抗原(PSA)、前立腺特異的膜抗原、前立腺酸性ホスファターゼ、S−100、およびTA−90、またはこれらの一部、バリエーションもしくはフラグメントからなる群より選択される。さらなる場合において、上記バイオマーカーは、StaphylococcusもしくはStreptococcus細菌感染のバイオマーカーである。
【0018】
複数のタンパク質分析物の多重化電気化学的検出のための方法もまた、本明細書で提供される。一局面において、上記方法は、リンカーを表面に含む第1の電極と、サンプルおよびレドックスレポーターとを接触させる工程であって、ここで上記リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る第1の抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、工程;電位が印加される場合に、上記第1の抗体標識された電極および上記レドックスレポーターによって生成される第1の電気化学的シグナルを測定する工程;表面にリンカーを含む第2の電極と、サンプルおよびレドックスレポーターとを接触させる工程であって、ここで上記リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る第2の抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、工程;電位が印加される場合に、上記第2の抗体標識された電極および上記レドックスレポーターによって生成される第2の電気化学的シグナルを測定する工程;ならびに上記第1および第2の電気化学的シグナルと、タンパク質分析物を含まないコントロールサンプルにおいて上記第1および第2の抗体標識された電極によって生成されるそれぞれのシグナルとを比較する工程;を包含し、ここでタンパク質分析物を含まないコントロールサンプルのそれぞれのシグナルと比較して検出された上記第1および第2の電気化学的シグナルの変化は、上記サンプル中の上記タンパク質分析物の存在を示す。
【0019】
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態において、上記第1および第2の電極はともに、微小作製チップ上にある。他の実施形態において、上記第1および第2の電極は、異なる微小作製チップ上にある。
【0020】
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態において、上記第2の抗体標識された電極は、上記第1の抗体標識された電極に対する参照コントロールである。他の実施形態において、上記第2の抗体標識された電極は、豊富な血清タンパク質を検出する。
【0021】
がんを有する被験体における進行もしくは応答をモニターするための方法もまた、本明細書において提供される。一局面において、上記方法は、上記被験体から生物学的サンプルを得る工程;リンカーを表面に含む電極と、上記サンプルおよびレドックスレポーターとを接触させる工程であって、ここで上記リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る抗体もしくはそのフラグメントに結合させられており、上記抗体もしくはそのフラグメントは、タンパク質分析物に結合する、工程;電位が印加される場合に、上記抗体標識された電極および上記レドックスレポーターによって生成される電気化学的シグナルを測定する工程;ならびに上記電気化学的シグナルと、タンパク質分析物を含まないコントロールサンプルのシグナルとを比較する工程;を包含し、ここでタンパク質分析物を含まないコントロールサンプルのシグナルと比較して検出された上記シグナルの変化は、上記サンプル中の上記タンパク質分析物の存在を示す。
【0022】
本明細書で提供される方法のいくつかの実施形態において、上記タンパク質分析物は、疾患、障害もしくは状態のバイオマーカーである。いくつかの場合において、上記バイオマーカーは、がんバイオマーカーである。特定の場合において、上記バイオマーカーは、BRCA1、BRCA1、Her2/neu、α−フェトプロテイン、β−2ミクログロブリン、膀胱腫瘍抗原、がん抗原15−3、がん抗原19−9、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、がん抗原72−4、がん抗原125(CA−125)、カルシトニン、がん胎児性抗原、EGFR、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、モノクローナル免疫グロブリン、神経特異的エノラーゼ、NMP22、サイログロブリン、プロゲステロンレセプター、前立腺特異的抗原(PSA)、前立腺特異的膜抗原、前立腺酸性ホスファターゼ、S−100、およびTA−90、またはこれらの一部、バリエーションもしくはフラグメントからなる群より選択される。さらなる場合において、上記バイオマーカーは、StaphylococcusもしくはStreptococcus 細菌感染のバイオマーカーである。
【0023】
タンパク質分析物の電気化学的検出のためのキットもまた、本明細書で提供される。一局面において、上記キットは、リンカーを表面に含む電極であって、ここで上記リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、電極;および電位が印加される場合に、上記電極で電気化学的シグナルを生成し得るレドックスレポーターを含む。
【0024】
(参考としての援用)
本明細書において言及される全ての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、もしくは特許出願が、具体的かつ個々に参考として援用されることが示されるのと同程度まで、本明細書に参考として援用される。
例えば、本明細書は、以下の項目を提供する。
(項目1)
タンパク質分析物を電気化学的に検出するための検出システムであって、該検出システムは、
表面にリンカーを含む電極であって、ここで該リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、電極;および
レドックスレポーター
を含む、検出システム。
(項目2)
上記リンカーは、上記抗体もしくはそのフラグメントに直接的にもしくは間接的に連結し得る官能基を含む、項目1に記載のシステム。
(項目3)
上記リンカーは、官能性アミン基を含む、項目1に記載のシステム。
(項目4)
上記リンカーは、官能性カルボン酸基を含む、項目1に記載のシステム。
(項目5)
上記リンカーは、シスタミン、システアミン、メルカプトプロピオン酸もしくは4−アミノチオフェノールである、項目1に記載のシステム。
(項目6)
上記リンカーは、第2のリンカーを介して上記抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、項目1に記載のシステム。
(項目7)
上記第2のリンカーは、グルタルアルデヒドもしくはホルムアルデヒドである、項目6に記載のシステム。
(項目8)
上記リンカーは、抗体もしくはそのフラグメントの複数のコピーと結合させられている、項目1に記載のシステム。
(項目9)
上記抗体もしくはそのフラグメントは、ポリクローナル抗血清、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)
2フラグメント、Fvフラグメント、一本鎖抗体、CDRペプチドおよびダイアボディーからなる群より選択される、項目1〜8のいずれか1項に記載のシステム。
(項目10)
上記レドックスレポーターは、電位が印加される場合に、上記電極で電気化学的シグナルを生成し得る、項目1〜9のいずれか1項に記載のシステム。
(項目11)
上記レドックスレポーターは、ファラデー電流を生成する、項目1〜9のいずれか1項に記載のシステム。
(項目12)
上記レドックスレポーターは、界面電子移動する能力がある、項目1〜9のいずれか1項に記載のシステム。
(項目13)
上記レドックスレポーターは、フェリシアニド/フェロシアニドもしくはフェロセンである、項目1〜9のいずれか1項に記載のシステム。
(項目14)
上記レドックスレポーターは、ヘキサクロロイリデート(IV)/ヘキサクロロイリデート(III)である、項目1〜9のいずれか1項に記載のシステム。
(項目15)
上記電極は、貴金属である、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目16)
上記電極は、炭素である、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目17)
上記電極は、酸化インジウムスズである、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目18)
上記電極は、金、パラジウムもしくは白金である、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目19)
上記電極は、ナノ構造の微小電極である、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目20)
上記電極は、約150ミクロン未満である、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目21)
上記電極は、約5〜約50ミクロンである、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目22)
上記電極は、約10ミクロン未満である、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目23)
上記電極は、微小作製チップ上にある、項目1〜14のいずれか1項に記載のシステム。
(項目24)
上記タンパク質分析物は、疾患、障害もしくは状態のバイオマーカーである、項目1〜23のいずれか1項に記載のシステム。
(項目25)
上記バイオマーカーは、がんバイオマーカーである、項目1〜24のいずれか1項に記載のシステム。
(項目26)
上記バイオマーカーは、BRCA1、BRCA1、Her2/neu、α−フェトプロテイン、β−2ミクログロブリン、膀胱腫瘍抗原、がん抗原15−3、がん抗原19−9、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、がん抗原72−4、がん抗原125(CA−125)、カルシトニン、がん胎児性抗原、EGFR、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、モノクローナル免疫グロブリン、神経特異的エノラーゼ、NMP22、サイログロブリン、プロゲステロンレセプター、前立腺特異的抗原(PSA)、前立腺特異的膜抗原、前立腺酸性ホスファターゼ、S−100、およびTA−90、またはこれらの一部、バリエーションもしくはフラグメントからなる群より選択される、項目1〜24のいずれか1項に記載のシステム。
(項目27)
上記バイオマーカーは、StaphylococcusもしくはStreptococcus細菌感染のバイオマーカーである、項目1〜24のいずれか1項に記載のシステム。
(項目28)
タンパク質分析物の電気化学的検出のための方法であって、該方法は、
リンカーを表面に含む電極と、サンプルおよびレドックスレポーターとを接触させる工程であって、ここで該リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、工程;
電位が印加される場合に、該抗体標識された電極および該レドックスレポーターによって生成される電気化学的シグナルを測定する工程;ならびに
該電気化学的シグナルと、タンパク質分析物を含まないコントロールサンプルのシグナルとを比較する工程;
を包含し、ここでタンパク質分析物を含まないコントロールサンプルのシグナルと比較して検出した該シグナルの変化は、該サンプル中の該タンパク質分析物の存在を示す、方法。
(項目29)
上記リンカーは、上記抗体もしくはそのフラグメントに直接的にもしくは間接的に連結し得る官能基を含む、項目28に記載の方法。
(項目30)
上記リンカーは、官能性アミン基を含む、項目28に記載の方法。
(項目31)
上記リンカーは、官能性カルボン酸基を含む、項目28に記載の方法。
(項目32)
上記リンカーは、シスタミン、システアミン、メルカプトプロピオン酸もしくは4−アミノチオフェノールである、項目28に記載の方法。
(項目33)
上記リンカーは、第2のリンカーを介して上記抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、項目28に記載の方法。
(項目34)
上記第2のリンカーは、グルタルアルデヒドもしくはホルムアルデヒドである、項目33に記載の方法。
(項目35)
上記電極は、抗体もしくはそのフラグメントの複数のコピーで標識されている、項目28〜34のいずれか1項に記載の方法。
(項目36)
上記抗体もしくはそのフラグメントは、ポリクローナル抗血清、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)
2フラグメント、Fvフラグメント、一本鎖抗体、CDRペプチドおよびダイアボディーからなる群より選択される、項目28〜35のいずれか1項に記載の方法。
(項目37)
上記レドックスレポーターは、ファラデー電流を生成する、項目28〜36のいずれか1項に記載の方法。
(項目38)
上記レドックスレポーターは、界面電子移動する能力がある、項目28〜36のいずれか1項に記載の方法。
(項目39)
上記レドックスレポーターは、フェリシアニド/フェロシアニドもしくはフェロセンである、項目28〜36のいずれか1項に記載の方法。
(項目40)
上記レドックスレポーターは、ヘキサクロロイリデート(IV)/ヘキサクロロイリデート(III)である、項目28〜36のいずれか1項に記載の方法。
(項目41)
上記電極は、貴金属である、項目28〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目42)
上記電極は、炭素である、項目28〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目43)
上記電極は、酸化インジウムスズである、項目28〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目44)
上記電極は、金、パラジウムもしくは白金である、項目28〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目45)
上記電極は、ナノ構造の微小電極である、項目28〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目46)
上記電極は、約100ミクロン未満である、項目28〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目47)
上記電極は、約5〜約50ミクロンである、項目28〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目48)
上記電極は、約10ミクロン未満である、項目28〜40のいずれか1項に記載の方法。
(項目49)
上記電極は、微小作製チップ上にある、項目28〜48のいずれか1項に記載の方法。
(項目50)
上記タンパク質分析物は、疾患、障害もしくは状態のバイオマーカーである、項目28〜49のいずれか1項に記載の方法。
(項目51)
上記バイオマーカーは、がんバイオマーカーである、項目28〜50のいずれか1項に記載の方法。
(項目52)
上記バイオマーカーは、BRCA1、BRCA1、Her2/neu、α−フェトプロテイン、β−2ミクログロブリン、膀胱腫瘍抗原、がん抗原15−3、がん抗原19−9、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、がん抗原72−4、がん抗原125(CA−125)、カルシトニン、がん胎児性抗原、EGFR、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、モノクローナル免疫グロブリン、神経特異的エノラーゼ、NMP22、サイログロブリン、プロゲステロンレセプター、前立腺特異的抗原(PSA)、前立腺特異的膜抗原、前立腺酸性ホスファターゼ、S−100、およびTA−90、またはこれらの一部、バリエーションもしくはフラグメントからなる群より選択される、項目28〜50のいずれか1項に記載の方法。
(項目53)
上記バイオマーカーは、StaphylococcusもしくはStreptococcus細菌感染のバイオマーカーである、項目28〜50のいずれか1項に記載の方法。
(項目54)
上記測定する工程は、ボルタンメトリーを介する、項目28〜53のいずれか1項に記載の方法。
(項目55)
ボルタンメトリーは、サイクリックボルタンメトリーもしくは微分パルスボルタンメトリーである、項目54に記載の方法。
(項目56)
複数のタンパク質分析物の多重化電気化学的検出のための方法であって、該方法は、
リンカーを表面に含む第1の電極と、サンプルおよびレドックスレポーターとを接触させる工程であって、ここで該リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る第1の抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、工程;
電位が印加される場合に、該第1の抗体標識された電極および該レドックスレポーターによって生成される第1の電気化学的シグナルを測定する工程;
リンカーを表面に含む第2の電極と、サンプルおよびレドックスレポーターとを接触させる工程であって、ここで該リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る第2の抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、工程;
電位が印加される場合に、該第2の抗体標識された電極および該レドックスレポーターによって生成される第2の電気化学的シグナルを測定する工程;ならびに
該第1および該第2の電気化学的シグナルと、タンパク質分析物を含まないコントロールサンプルにおいて該第1のおよび該第2の抗体標識された電極によって生成されるそれぞれのシグナルとを比較する工程;
を包含し、ここでタンパク質分析物を含まないコントロールサンプルのそれぞれのシグナルと比較して検出された該第1および該第2の電気化学的シグナルの変化は、該サンプル中の該タンパク質分析物の存在を示す、方法。
(項目57)
上記第1および上記第2の電極はともに、微小作製チップ上にある、項目56に記載の方法。
(項目58)
上記第1および上記第2の電極は、異なる微小作製チップ上にある、項目56に記載の方法。
(項目59)
上記第2の抗体標識された電極は、上記第1の抗体標識された電極に対する参照コントロールである、項目56〜58のいずれか1項に記載の方法。
(項目60)
上記第2の抗体標識された電極は、豊富な血清タンパク質を検出する、項目56〜59のいずれか1項に記載の方法。
(項目61)
がんを有する被験体における進行もしくは応答をモニターするための方法であって、該方法は、
該被験体から生物学的サンプルを得る工程;
リンカーを表面に含む電極と、該サンプルおよびレドックスレポーターとを接触させる工程であって、ここで該リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る抗体もしくはそのフラグメントに結合させられており、ここで該抗体もしくはそのフラグメントは、タンパク質分析物に結合する、工程;
電位が印加される場合に、該抗体標識された電極および該レドックスレポーターによって生成される電気化学的シグナルを測定する工程;ならびに
該電気化学的シグナルと、タンパク質分析物を含まないコントロールサンプルのシグナルとを比較する工程;
を包含し、ここでタンパク質分析物を含まないコントロールサンプルのシグナルと比較して検出される該シグナルの変化は、該サンプル中の該タンパク質分析物の存在を示す、方法。
(項目62)
上記タンパク質分析物は、がんバイオマーカーである、項目61に記載の方法。
(項目63)
上記タンパク質分析物は、BRCA1、BRCA1、Her2/neu、α−フェトプロテイン、β−2ミクログロブリン、膀胱腫瘍抗原、がん抗原15−3、がん抗原19−9、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、がん抗原72−4、がん抗原125(CA−125)、カルシトニン、がん胎児性抗原、EGFR、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、モノクローナル免疫グロブリン、神経特異的エノラーゼ、NMP22、サイログロブリン、プロゲステロンレセプター、前立腺特異的抗原(PSA)、前立腺特異的膜抗原、前立腺酸性ホスファターゼ、S−100、およびTA−90、またはその一部、バリエーションもしくはフラグメントからなる群より選択されるバイオマーカーである、項目61に記載の方法。
(項目64)
タンパク質分析物を電気化学的に検出するためのキットであって、該キットは、
リンカーを表面に含む電極であって、ここで該リンカーは、タンパク質分析物を結合し得る抗体もしくはそのフラグメントに結合させられている、電極;および
電位が印加される場合に、該電極で電気化学的シグナルを生成し得るレドックスレポーター
を含む、キット。