特許第6484765号(P6484765)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6484765シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ、噴射ポンプ機構およびその操作方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6484765
(24)【登録日】2019年2月22日
(45)【発行日】2019年3月13日
(54)【発明の名称】シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ、噴射ポンプ機構およびその操作方法
(51)【国際特許分類】
   F04B 7/06 20060101AFI20190304BHJP
   F16H 25/20 20060101ALI20190304BHJP
   F16D 27/112 20060101ALI20190304BHJP
【FI】
   F04B7/06
   F16H25/20 B
   F16D27/112 Z
【請求項の数】8
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-527955(P2018-527955)
(86)(22)【出願日】2017年1月22日
(65)【公表番号】特表2019-504235(P2019-504235A)
(43)【公表日】2019年2月14日
(86)【国際出願番号】CN2017072006
(87)【国際公開番号】WO2017133507
(87)【国際公開日】20170810
【審査請求日】2018年5月24日
(31)【優先権主張番号】201610078208.4
(32)【優先日】2016年2月3日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201610078222.4
(32)【優先日】2016年2月3日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201610075723.7
(32)【優先日】2016年2月3日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518342582
【氏名又は名称】杭州科雷機電工業有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hangzhou CRON Machinery & Electronics Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(72)【発明者】
【氏名】項 建龍
(72)【発明者】
【氏名】高 波
【審査官】 大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭29−17358(JP,Y1)
【文献】 特公昭28−1806(JP,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0310969(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ、スクリューモータ、クラッチ装置、検知装置および制御装置を含み、
前記シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプは、ポンプ本体軸スリーブ、噴射軸、ハウジングおよび密封装置を含み、
ポンプ本体軸スリーブには軸スリーブ媒体の入口端および軸スリーブ媒体の出口端が開設されており、噴射軸の外側壁には二つの細長い凹溝が開設されており、二つの凹溝の一端はいずれも封止されており、他端はいずれも開放されており、かつ開放端はそれぞれ噴射軸の両端と端面が同じ面に位置しており、
噴射軸はポンプ本体軸スリーブ内に設けられており、ポンプ本体軸スリーブの一端は密封装置に密封接続されており、
噴射軸の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブの内側壁および密封装置は第1チャンバーを構成しており、噴射軸の他の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブの内側壁およびハウジングにおける円筒孔の内部底面は第2チャンバーを構成しており、噴射軸の外円はポンプ本体軸スリーブの内円に密着されており、よって第1チャンバーと第2チャンバーとを仕切っており、
噴射軸はポンプ本体軸スリーブ内で軸方向に沿って前後移動可能であり、それにより二つのチャンバーの容積を変えており、
スクリューモータはスクリューにより両側においてシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプおよびクラッチ装置にそれぞれ接続されており、クラッチ装置はクラッチディスクおよびクラッチディスクの両側に対向するように設置された第1電磁クラッチ部材、第2電磁クラッチ部材を含み、二つの電磁クラッチ部材はそれぞれケーブルを介して制御装置に接続されており、電磁クラッチ部材は通電された後にクラッチディスクを吸着することができ、二つの電磁クラッチ部材はクラッチブラケットによりクリューモータに固着されており、
スクリューモータに近接する一側の第1電磁クラッチ部材の中心には回転子が設けられており、回転子とスクリューモータの回転子は続されて回転対偶を形成しており、モータ回転子が回転する際に電磁クラッチ部材における回転子と連動して同期回転しており、
検知装置はスクリューセンサおよびステアリングセンサを含み、二つのセンサはそれぞれケーブルを介して制御装置に接続されており、かつ信号を伝送しており、スクリューセンサは第2電磁クラッチ部材の外側のクラッチブラケットに設けられており、スクリューの位置信号をトリガしており、
ステアリングセンサはクラッチディスクの下方のクラッチブラケットに設けられており、スクリューの中央部は片側フラットワイヤ状を呈しており、クラッチディスクの層間に挿入されたセンサ遮蔽シートの直線底辺はスクリューのフラットワイヤ状平面にマッチしており、クラッチディスクおよびスクリューに回転対偶を構成させており、クラッチディスクがスクリューを回って回転する際にスクリューを同期して回転移動するように駆動しており、センサ遮蔽シートはステアリングセンサに嵌合され回転位置信号をトリガしている、
ことを特徴とするシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ機構。
【請求項2】
前記センサ遮蔽シートは半円形であり、その半径はクラッチディスクの半径よりも大きく、クラッチディスクの外径より突出した部分はステアリングセンサを遮蔽することで信号をトリガすることができる、ことを特徴とする請求項1に記載の噴射ポンプ機構。
【請求項3】
前記センサ遮蔽シートの径方向における底辺はそれぞれクラッチディスクの外径の両側に設置されており、ステアリングセンサ二つの信号トリガーポイントとなり、二つの信号トリガーポイントは互いに180°離れた回転角の関係を呈している、ことを特徴とする請求項2に記載の噴射ポンプ機構。
【請求項4】
(1)シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプのハウジングにおける入口および出口はいずれも外付けの媒体入力装置および媒体出力装置に密封接続されるステップと、
(2)制御装置はクラッチ装置、スクリューモータおよび検知装置を制御して、噴射ポンプをリセット方向に配置し、リセット方向は、第1チャンバーが噴射軸の一側の凹溝を介してポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通し、同時に第2チャンバーが噴射軸の他の一側の凹溝を介してポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端と連通し、噴射軸の二つの凹溝はそれぞれポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端および媒体の出口端に面するステップと、
(3)制御装置はクラッチ装置によりスクリューを回転不能にし、かつスクリューモータによりスクリューおよび噴射軸をスクリューモータの方向へ移動するように駆動し、第1チャンバーの容積が小さくなり、チャンバー内の媒体は噴射軸の凹溝を介してポンピングされ、同時に第2チャンバーの容積が大きくなり、媒体は該側の噴射軸の凹溝を介してチャンバーに吸い込まれるステップと、
(4)スクリューモータにより噴射軸を移動して密封装置の端面に接近するように駆動する場合、スクリューの末端はスクリューセンサをトリガし、制御装置はクラッチ装置、スクリューモータおよびステアリングセンサを制御することによりスクリューおよび噴射軸を軸方向を回って180°回転させ、噴射軸の両側の凹溝位置を交換させ、媒体が充填されたチャンバーはポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通し、元のポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通するチャンバーはポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端と連通するように変換されるステップと、
(5)制御装置はクラッチ装置により再度スクリューを回転不能にし、スクリューモータの逆方向への運転により、スクリューおよび噴射軸をスクリューモータの方向から離れるように付勢し、よって噴射軸の両側のチャンバーの容積を変更させ、一側のチャンバーに継続して媒体をポンピングさせると同時に、他の一側のチャンバーに媒体を吸い込ませるステップと、
(6)噴射軸がスクリューモータから分離され、所定のストロークに達した場合、制御装置はクラッチ装置、スクリューモータおよび検知装置を制御して噴射ポンプをリセット方向に設置し、操作が終了するまでこのように繰り返すステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の噴射ポンプ機構の操作方法。
【請求項5】
シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ、ステアリングモータ、スクリューモータ、伝動装置、検知装置および制御装置を含み、
前記シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプは、ポンプ本体軸スリーブ、噴射軸、ハウジング、および密封装置を含み、
ポンプ本体軸スリーブには軸スリーブ媒体の入口端および軸スリーブ媒体の出口端が開設されており、噴射軸の外側壁には二つの細長い凹溝が開設されており、2つの凹溝の一端はいずれも封止されており、他端はいずれも開放されており、かつ開放端はそれぞれ噴射軸の両端と端面が同じ面に位置しており、
噴射軸はポンプ本体軸スリーブ内に設けられており、ポンプ本体軸スリーブの一端は密封装置に密封接続されており、
噴射軸の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブの内側壁および密封装置は第1チャンバーを構成しており、噴射軸の他の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブの内側壁およびハウジングにおける円筒孔の内部底面は第2チャンバーを構成しており、噴射軸の外円はポンプ本体軸スリーブの内円に密着されており、よって第1チャンバーと第2チャンバーとを仕切っており、
噴射軸はポンプ本体軸スリーブ内で軸方向に沿って前後移動可能であり、それにより2つのチャンバーの容積を変えており、
スクリューモータは制御装置に接続され、伝動装置は伝動ブラケット、第1ギアおよび第2ギアを含み、二つのギアは伝動ブラケット内に設置され、かつ互いに噛合されており、
シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプはスクリューモータにより伝動装置における第1ギアに接続されており、スクリューはスクリューモータの作用のもとで軸方向に移動可能であり、
ステアリングモータの出力軸は第2ギアに接続されており、第2ギアは第1ギアと連動しており、第1ギアは径方向にスクリューと連動しており、
伝動ブラケットには検知装置が設置されており、検知装置は伸縮検知ユニットおよびステアリング検知ユニットを含み、
伸縮検知ユニットは第1フォトカプラセンサであり、スクリューの軸方向に沿って移動する位置を検知するのに用いられ、
ステアリング検知ユニットはフォトカプラ遮蔽盤および第2フォトカプラセンサを含み、第2ギアの外側に設けられており、
ステアリングモータ、スクリューモータ、第1フォトカプラセンサおよび第2フォトカプラセンサは制御装置に接続されており、制御装置はステアリングモータおよびスクリューモータの移動を制御する、
ことを特徴とするシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ機構。
【請求項6】
前記フォトカプラ遮蔽盤は半円形であり、フォトカプラ遮蔽盤の二つの径方向における直辺は第2フォトカプラセンサの二つの信号トリガーポイントとしてステアリングモータの回転角度を制御するのに用いられる、ことを特徴とする請求項5に記載の噴射ポンプ機構。
【請求項7】
前記シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプのスクリューは、スクリューモータおよび第1ギアを貫通し、第1ギアおよびスクリューは回転対偶を構成している、ことを特徴とする請求項5に記載の噴射ポンプ機構。
【請求項8】
(1)シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプのハウジングにおける入口および出口がいずれも外付けの媒体入力装置および媒体出力装置に密封接続されているステップと、
(2)制御装置はステアリングモータを動作するように起動し、かつリセット方向に停止させ、停止位置はステアリング検知ユニットのフォトカプラ遮蔽盤の径方向における直辺が第2フォトカプラセンサをトリガすることにより位置決めされ、リセット方向は、第1チャンバーが噴射軸の一側の凹溝を介してポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通し、同時に第2チャンバーが噴射軸の他の一側の凹溝を介してポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端と連通し、噴射軸の二つの凹溝はそれぞれポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端および媒体の出口端に面する状態であるステップと、
(3)制御装置はスクリューモータを起動してスクリューを駆動させ、スクリューは噴射軸と連動することにより噴射軸をスクリューモータ方向に移動させ、第1チャンバーの容積が小さくなり、チャンバー内に媒体をポンピングさせると同時に、第2チャンバーの容積を大きくし、媒体はチャンバーに吸い込まれ、スクリューモータが噴射軸を密封装置の端面まで走行するように駆動した場合、スクリューの末端は第1フォトカプラセンサをトリガし、制御装置はスクリューモータが動作を停止するように制御するステップと、
(4)制御装置はステアリングモータの運転を起動することにより連動されている第2ギアを回転させ、第2ギアに連動されて第1ギアが回転し、第1ギアに連動されてスクリューが回転し、スクリューは噴射軸と連動してリセット方向と180度の角度を成す方向に回転し、この際、フォトカプラ遮蔽盤の他の一つの径方向における直辺は第2フォトカプラセンサをトリガすることによって位置決めし、噴射軸の両側の凹溝位置を交換させ、媒体が充填されたチャンバーはポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通し、元のポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通するチャンバーはポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端と連通するように変換されるステップと、
(5)制御装置はスクリューモータを起動して逆方向に運転させ、噴射軸をスクリューモータ方向から離れるように付勢し、一側のチャンバーに継続して媒体をポンピングさせると同時に、他の一側のチャンバーに媒体を吸い込ませるステップと、
(6)噴射軸がスクリューモータから離れるように付勢され所定のストロークに達した場合、制御装置はスクリューモータが動作を停止するように制御し、その後、ステアリングモータの運転を起動し、かつリセット方向に停止させ、操作が終了するまでこのように繰り返すステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項5〜7に記載の噴射ポンプ機構の操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は噴射ポンプ技術分野に属し、具体的にはシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ、噴射ポンプ機構およびその操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市販されている従来の噴射ポンプの動作方式は断続的なものである。いわゆる断続的とは、噴射ポンプが媒体を吸い込む際は、ポンピング能力を失い、一方で、媒体をポンピングする際は、媒体を吸い込む能力を失うということである。同時に動作する必要がある場合は、二つのポンプが協調して交互に作動することにより媒体を伝送し続ける機能を共同で実現する必要がある。噴射ポンプの高精度、幅広い出力圧力の範囲などの特徴を保持するとともに、その断続的に動作する欠陥を排除しまたは最大限に解消するためには、上記問題を解消可能な噴射ポンプを開発することが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は従来技術に存在する問題に鑑みてなされたものであって、シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ、噴射ポンプ機構およびその操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の目的はシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプを提供することにより、持続的に単方向へ媒体を出力することを実現することである。
【0005】
シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプであって、ポンプ本体軸スリーブ、噴射軸、ハウジングおよび密封装置を含み、ポンプ本体軸スリーブには軸スリーブ媒体の入口端および軸スリーブ媒体の出口端が開設されており、噴射軸の外側壁には二つの細長い凹溝が開設されており、二つの凹溝の一端はいずれも封止されており、他端はいずれも開放されており、かつ開放端はそれぞれ噴射軸の両端と端面が同じ面に位置しており、噴射軸はポンプ本体軸スリーブ内に設けられており、ポンプ本体軸スリーブの一端は密封装置に密封接続されており、噴射軸の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブの内側壁および密封装置は第1チャンバーを構成しており、噴射軸の他の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブの内側壁およびハウジングにおける円筒孔の内部底面は第2チャンバーを構成しており、噴射軸の外円はポンプ本体軸スリーブの内円に密着されており、よって第1チャンバーと第2チャンバーとを仕切っており、噴射軸はポンプ本体軸スリーブ内で軸方向に沿って前後移動可能であることによって二つのチャンバーの容積を変えている。
【0006】
好ましくは、上記ポンプ本体軸スリーブにおける軸スリーブ媒体の入口端および軸スリーブ媒体の出口端はポンプ本体軸スリーブの中央部に設けられており、軸スリーブ媒体の入口端および軸スリーブ媒体の出口端は対称となるように設置されている。
【0007】
好ましくは、上記噴射軸における二つの凹溝は噴射軸の中軸の中心をもって中心対称されている。
【0008】
好ましくは、上記噴射軸にはスクリューを接続するための貫通孔が設けられており、スクリューの一端は貫通孔および密封装置を貫通しており、スクリューは噴射軸の内側壁に緊密に接続されており、密封装置に密封接続されている。
【0009】
好ましくは、上記ハウジングはポンプ本体軸スリーブの外部に設けられており、ハウジングには軸スリーブ媒体の入口端、軸スリーブ媒体の出口端とそれぞれ連通する入口および出口が設けられており、ハウジング内には媒体入口貫通溝および媒体出口貫通溝が設けられており、軸スリーブ媒体の入口端、軸スリーブ媒体の出口端とそれぞれ連通しており、ハウジングの円筒孔の内壁はポンプ本体軸スリーブの外壁と密閉されている。円筒孔の内部底面はポンプ本体軸スリーブの一つの端面を密閉する役割を果たす。
【0010】
好ましくは、上記密封装置内にはシールリングが設けられており、シールリングはスクリューに緊密に接続されており、かつ密封装置とハウジングとは締結部材により密着するように接続されている。
【0011】
好ましくは、上記密封装置には媒体オーバーフロー孔が対称となるように設けられており、溢れる媒体を密封装置におけるオーバーフロー孔を通じて流出させ、スクリューを介してモータに直接達しないようにすることができる。
【0012】
好ましくは、上記ポンプ本体軸スリーブおよび噴射軸の材質はセラミックである。
【0013】
好ましくは、上記ハウジングおよび密封装置の材質は金属であり、好ましくは、金属アルミニウムおよびスチールである。
【0014】
本発明の第2の目的は上記シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプの操作方法を提供することである。
【0015】
シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプの使用方法であって、
(1)シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプのハウジングにおける入口および出口がいずれも外付けの媒体入力装置および媒体出力装置に密封接続され、噴射軸の二つの凹溝が軸スリーブ媒体の入口端および軸スリーブ媒体の出口端にそれぞれ面するステップと、
(2)スクリューにより噴射軸を付勢し、軸スリーブ媒体の出口端と一側の凹溝を介して連通するチャンバーの容積を小さくし、チャンバー内の媒体は凹溝を介してポンピングされるとともに、軸スリーブ媒体の入口端と他の一側の凹溝を介して連通するチャンバーの容積が大きくなり、媒体は該側の凹溝を介してチャンバーに吸い込まれるステップと、
(3)スクリューが噴射軸を密封装置の端面まで移動するように付勢した場合、スクリューを回転させることにより噴射軸を180°回転させ、噴射軸の両側の凹溝位置を交換させ、元の軸スリーブ媒体の入口端と連通する一側の凹溝は軸スリーブ媒体出口端と連通するようになり、この際、該凹溝と連通するチャンバー内には媒体が充填されると同時に、元のポンプ本体軸スリーブ媒体の出口端と連通する他の一側の凹溝は軸スリーブ媒体の入口端と連通するようになり、該凹溝と連通するチャンバーは既に全ての媒体が排出されているステップと、
(4)スクリューおよび噴射軸を逆方向に駆動し、両側の媒体チャンバーの容積を変え、一側の媒体チャンバーに継続して媒体をポンピングさせると同時に、他の一側の媒体チャンバーにより媒体を吸い込ませ、このように繰り返すステップと、
を含む、ことを特徴とする。
【0016】
本発明に係るシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプは構造が簡単であり、かつ噴射軸における二つの凹溝の開口はそれぞれ噴射軸の二つの異なる端面にあり、スクリューによる噴射軸を駆動させる移動方向が異なることに合わせて、一方の媒体チャンバーに出口端へ媒体を噴射させると同時に、他方の媒体チャンバーは入口端から媒体を吸い込む。本発明は噴射軸を往復移動させ、かつステアリングの際に凹溝と軸スリーブ媒体の出入口との対応関係を切り替えることで、噴射ポンプに持続的に単方向へ媒体を出力させる能力を有するようにする。本発明は、さらにスクリューの伝動および高精度の送り制御により、高精度の計量制御を実現することができる。本発明に係るポンプ本体軸スリーブおよび噴射軸の材料はセラミックであることが好ましく、特に高粘度の媒体に対し、高精度で嵌合され密閉の役割を果たして二つの媒体チャンバーを仕切り、耐磨耗、回転および摺動の抵抗が小さいという効果を有する。本発明に係るポンプ本体軸スリーブおよび噴射軸はその他の材料および密封方法を用いてもよく、具体的には、水、クリアオイルおよびガス等の流動性が高く、粘度が低い媒体に対応するための金属材料およびゴム封止技術である。
【0017】
本発明の第3の目的は、上記シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプを含む噴射ポンプ機構を提供することにより、噴射ポンプに対する操作制御および運転を実現することができ、噴射ポンプ機構の運転自動化を達成することである。
【0018】
シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ機構であって、シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ、スクリューモータ、クラッチ装置、検知装置および制御装置を含み、上記シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプは、ポンプ本体軸スリーブ、噴射軸、ハウジングおよび密封装置を含み、ポンプ本体軸スリーブには軸スリーブ媒体の入口端および軸スリーブ媒体の出口端が開設されており、噴射軸の外側壁には二つの細長い凹溝が開設されており、二つの凹溝の一端はいずれも封止されており、他端はいずれも開放されており、かつ開放端はそれぞれ噴射軸の両端と端面が同じ面に位置しており、噴射軸はポンプ本体軸スリーブ内に設けられており、ポンプ本体軸スリーブの一端は密封装置に密封接続されており、噴射軸の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブの内側壁および密封装置は第1チャンバーを構成しており、噴射軸の他の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブの内側壁およびハウジングにおける円筒孔の内部底面は第2チャンバーを構成しており、噴射軸の外円はポンプ本体軸スリーブの内円に密着されており、よって第1チャンバーと第2チャンバーとを仕切っており、噴射軸はポンプ本体軸スリーブ内で軸方向に沿って前後移動可能であることにより二つのチャンバーの容積を変えており、スクリューモータはスクリューにより両側においてシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプおよびクラッチ装置にそれぞれ接続されており、クラッチ装置はクラッチディスクおよびクラッチディスクの両側に対向するように設置された第1電磁クラッチ部材、第2電磁クラッチ部材を含み、二つの電磁クラッチ部材は制御装置にケーブルを介してそれぞれ接続されており、電磁クラッチ部材は通電された後にクラッチディスクを吸着することができ、二つの電磁クラッチ部材はクラッチブラケットにより組み付けられると共に固定されており、かつスクリューモータに固着されており、スクリューモータに近接する一側の第1電磁クラッチ部材の中心には回転子が設けられており、回転子とスクリューモータの回転子とは装着されるように接続されて回転対偶を形成しており、モータ回転子が回転する際に電磁クラッチ部材における回転子に連動して同期回転しており、検知装置はスクリューセンサおよびステアリングセンサを含み、二つのセンサは制御装置にケーブルを介してそれぞれ接続されており、かつ信号を伝送しており、スクリューセンサは第2電磁クラッチ部材の外側のクラッチブラケットに設けられており、スクリューの位置信号をトリガするのに用いられ、ステアリングセンサはクラッチディスクの下方のクラッチブラケットに設けられており、スクリューの中央部は片側フラットワイヤ状を呈しており、クラッチディスクの層間に挿入されたセンサ遮蔽シートの直線底辺はスクリューのフラットワイヤ状平面にマッチしており、クラッチディスクおよびスクリューに回転対偶を構成させており、クラッチディスクはスクリューを回って回転する際にスクリューを同期して回転移動するように駆動しており、センサ遮蔽シートおよびステアリングセンサは嵌合され回転位置信号をトリガしている。
【0019】
クラッチ装置における二つの電磁クラッチ部材はコントローラにより制御され、任意の電磁クラッチ部材は通電された後に電磁場を生成し、かつクラッチディスクを吸着して一体に結合される。クラッチディスクと回転子が設置されている電磁クラッチ部材とが一体に吸着された場合、スクリューモータの回転子と間接的に一体化され、かつスクリューモータに駆動されて回転移動し、それによりスクリューおよび噴射軸を駆動してスクリューモータと共に回転する。クラッチディスクが他の一側の電磁クラッチ部材に吸着された後、クラッチブラケットと間接的に一体化され、かつ相対的な静止状態を保持し、それによりスクリューおよび噴射軸の回転移動を阻止する。
【0020】
本発明に係る検知装置のスクリューセンサおよびステアリングセンサはいずれもフォトカプラセンサである。
【0021】
好ましくは、上記センサ遮蔽シートは半円形であり、クラッチディスクの層間に固定するように設置され、その半径はクラッチディスクの半径よりも大きく、そのため、クラッチディスクの外径より突出した部分はステアリングセンサを遮蔽することで信号をトリガすることができる。スクリューモータがクラッチディスクを回転させる際に、センサ遮蔽シートは共に回転し、センサ遮蔽シートの径方向の底辺はクラッチディスクの外径の両側にそれぞれ設置されており、センサの二つの信号トリガーポイントとなり、互いに180°離れており、そのいずれか一辺がステアリングセンサを通過する場合、対応する信号をトリガし、この信号は制御装置によりステアリング過程における二つの停止位置を判定するのに用いられる。
【0022】
本発明に係るスクリューセンサは、スクリューの軸方向に沿って移動する位置を検知するのに用いられ、スクリューモータの作用のもとでスクリューが軸方向に移動し、スクリューの露出端(末端)が該スクリューセンサをトリガする場合、制御装置はクラッチ装置およびスクリューモータの連動を利用して、スクリューおよび噴射軸を180°回転させた後、さらにスクリューモータによりスクリューを逆方向へ軸方向移動するように駆動する。
【0023】
本発明に係る噴射ポンプ機構は制御装置および検知装置により、クラッチ装置およびスクリューモータを正確に制御することができ、ステアリング動作と噴射軸およびスクリューのプッシュプル(押して引く)動作を交互に実行することができ、該噴射ポンプに対する操作および運転を実現し、噴射ポンプ機構の運転自動化を実現する。
【0024】
噴射ポンプ機構の操作方法であって、
(1)シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプのハウジングにおける入口および出口がいずれも外付けの媒体入力装置および媒体出力装置に密封接続されるステップと、
(2)制御装置はクラッチ装置、スクリューモータおよび検知装置を制御して噴射ポンプをリセット方向に配置し、リセット方向は、第1チャンバーが噴射軸の一側の凹溝を介してポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通し、同時に第2チャンバーが噴射軸の他の一側の凹溝を介してポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端と連通し、噴射軸の二つの凹溝がポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端および媒体の出口端にそれぞれ面するステップと、
(3)コントローラはクラッチ装置によりスクリューの軸方向における回転自由度をロックし、かつスクリューモータによりスクリューおよび噴射軸のスクリューモータ方向への移動を駆動し、第1チャンバーの容積が小さくなり、チャンバー内の媒体が噴射軸の凹溝を介してポンピングされ、同時に第2チャンバーの容積が大きくなり、媒体が該側の噴射軸の凹溝を介してチャンバーに吸い込まれるステップと、
(4)スクリューモータが噴射軸を密封装置の端面に近接するように駆動する際、スクリューの末端はスクリューセンサをトリガし、制御装置はクラッチ装置、スクリューモータおよびステアリングセンサを制御することによりスクリューおよび噴射軸を軸方向を回って180°回転させ、噴射軸の両側の凹溝位置を交換させ、媒体が充填されたチャンバーはポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通し、元のポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通するチャンバーはポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端と連通するように変換されるステップと、
(5)制御装置はクラッチ装置によりスクリューの軸方向における回転自由度を再度ロックし、スクリューモータの逆方向への運転により、スクリューおよび噴射軸をスクリューモータの方向から分離させ、よって噴射軸の両側のチャンバーの容積を変更し、一側のチャンバーに継続して媒体をポンピングさせると同時に、他の一側のチャンバーは媒体を吸い込ませるステップと、
(6)噴射軸がスクリューモータから分離され、所定のストロークに達した場合、制御装置はクラッチ装置、スクリューモータおよび検知装置を制御して噴射ポンプをリセット方向に設置し、操作が終了するまでこのように繰り返すステップと、
を含む。
【0025】
本発明の第4の目的はシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプを含む他の一つの噴射ポンプ機構を提供することにより、同じく噴射ポンプに対する操作制御および運転を実現することができ、噴射ポンプ機構の運転自動化を達成することである。
【0026】
噴射ポンプ機構であって、シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ、ステアリングモータ、スクリューモータ、伝動装置、検知装置および制御装置を含み、上記シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプは、ポンプ本体軸スリーブ、噴射軸、ハウジングおよび密封装置を含み、ポンプ本体軸スリーブには軸スリーブ媒体の入口端および軸スリーブ媒体の出口端が開設されており、噴射軸の外側壁には二つの細長い凹溝が開設されており、二つの凹溝の一端はいずれも封止されており、他端はいずれも開放されており、かつ開放端は噴射軸の両端とそれぞれ端面が同じ面に位置しており、噴射軸はポンプ本体軸スリーブ内に設けられており、ポンプ本体軸スリーブの一端は密封装置に密封接続されており、噴射軸の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブの内側壁および密封装置は第1チャンバーを構成しており、噴射軸の他の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブの内側壁およびハウジングにおける円筒孔の内部底面は第2チャンバーを構成しており、噴射軸の外円はポンプ本体軸スリーブの内円に密着されており、よって第1チャンバーと第2チャンバーとを仕切っており、噴射軸はポンプ本体軸スリーブ内で軸方向に沿って前後移動可能であり、それにより二つのチャンバーの容積を変えており、スクリューモータは制御装置に接続され、伝動装置は伝動ブラケット、第1ギアおよび第2ギアを含み、二つのギアは伝動ブラケット内に設置され、かつ互いに噛合されており、シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプはスクリューモータにより伝動装置における第1ギアに接続されており、スクリューはスクリューモータの作用のもとで軸方向に移動可能であり、ステアリングモータの出力軸は第2ギアに接続されており、第2ギアは第1ギアと連動しており、第1ギアは径方向にスクリューと連動しており、伝動ブラケットには検知装置が設置されており、検知装置は伸縮検知ユニットおよびステアリング検知ユニットを含み、伸縮検知ユニットは第1フォトカプラセンサであり、スクリューの軸方向に沿って移動する位置を検知するのに用いられ、ステアリング検知ユニットはフォトカプラ遮蔽盤および第2フォトカプラセンサを含み、第2ギアの外側に設けられており、ステアリングモータ、スクリューモータ、第1フォトカプラセンサおよび第2フォトカプラセンサは制御装置に接続されており、制御装置はステアリングモータおよびスクリューモータの移動を制御するのに用いられる。
【0027】
好ましくは、上記フォトカプラ遮蔽盤は半円形であり、フォトカプラ遮蔽盤の二つの径方向における直辺は第2フォトカプラセンサの二つの信号トリガーポイントとしてステアリングモータの回転角度を制御するのに用いられる。
【0028】
好ましくは、シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプのスクリューはスクリューモータおよび第1ギアを貫通し、第1ギアおよびスクリューは回転対偶を構成している。具体的には、スクリューの第1ギアを貫通する部分はフラット状を呈し、第1ギア内の貫通孔は矩形であり、それにより第1ギアとスクリューとを回転対偶に構成させている。同時に、スクリューモータの作用のもとで、スクリューは軸方向に沿って移動可能であり、かつ第1ギアの貫通孔内で軸方向に沿って摺動し、それにより噴射軸を軸方向に沿って移動するように駆動する。
【0029】
本発明におけるステアリングモータはモータおよび減速機で構成され、ステアリングモータ、伝動装置およびスクリューの設計によりステアリング機構を構成し、ステアリング移動を遂行するのに用いられ、ステアリングモータが動作する際に、伝動装置における二つのギアを駆動し、さらにスクリューおよび噴射軸が一緒に回転するように駆動する。
【0030】
第1フォトカプラセンサはスクリューの軸方向に沿って移動する位置を検知するのに用いられ、スクリューモータの作用のもとでスクリューは軸方向に沿って外へ移動し、スクリューの末端は第1フォトカプラセンサをトリガし、それにより信号をトリガし、この信号は制御装置によりスクリューが特定の位置まで移動することを判定するのに用いられ、ステアリング検知ユニットはフォトカプラ遮蔽盤および第2フォトカプラセンサを含み、フォトカプラ遮蔽盤は半円形であり、ステアリングモータに接続されたギアの他端に設けられ、ステアリングモータの作用のもとで、フォトカプラ遮蔽盤は共に回転し、フォトカプラ遮蔽盤の二つの径方向における直辺は第2フォトカプラセンサの二つの信号トリガーポイントとして、互いに180°離れた回転角の関係を呈し、そのいずれか一辺がフォトカプラセンサを通過する場合、対応する信号をトリガし、この信号は制御装置によりステアリング過程における二つの停止位置を判定するのに用いられる。
【0031】
上記噴射ポンプ機構の操作方法は、
(1)シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプのハウジングにおける入口および出口がいずれも外付けの媒体入力装置および媒体出力装置に密封接続されているステップと、
(2)制御装置はステアリング装置を動作するように起動し、かつリセット方向に停止させ、停止位置はステアリング検知ユニットのフォトカプラ遮蔽盤の径方向における直辺が第2フォトカプラセンサをトリガすることにより位置決めされ、リセット方向は、第1チャンバーが噴射軸の一側の凹溝を介してポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通し、同時に第2チャンバーが噴射軸の他の一側の凹溝を介してポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端と連通し、噴射軸の二つの凹溝がそれぞれポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端および媒体の出口端に面する状態であるステップと、
(3)制御装置はスクリューモータを起動してスクリューを駆動させ、スクリューは噴射軸と連動することにより噴射軸をスクリューモータ方向に移動させ、第1チャンバーの容積が小さくなり、チャンバー内の媒体をポンピングさせると同時に、第2チャンバーの容積を大きくし、媒体はチャンバーに吸い込まれ、スクリューモータが噴射軸を密封装置の端面まで走行するように駆動した場合、スクリューの末端は第1フォトカプラセンサをトリガし、制御装置はスクリューモータが動作を停止するように制御するステップと、
(4)制御装置はステアリングモータの運転を起動することにより連動されている第2ギアを回転させ、第2ギアに連動されて第1ギアが回転し、第1ギアに連動されてスクリューが回転し、スクリューは噴射軸をリセット方向と180度の角度を成す方向に回転するように連動させ、この際、フォトカプラ遮蔽盤の他の一つの径方向における直辺は第2フォトカプラセンサをトリガすることによって位置決めし、噴射軸の両側の凹溝位置を交換させ、媒体が充填されたチャンバーはポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通し、元のポンプ本体軸スリーブの媒体の出口端と連通するチャンバーはポンプ本体軸スリーブの媒体の入口端と連通するように変換されるステップと、
(5)制御装置はスクリューモータを起動して逆方向に運転させ、噴射軸をスクリューモータ方向から分離させ、一側のチャンバーに継続して媒体をポンピングさせると同時に、他の一側のチャンバーに媒体を吸い込ませるステップと、
(6)噴射軸がスクリューモータから分離され、所定のストロークに達した際に、制御装置はスクリューモータが動作を停止するように制御し、その後、ステアリング装置の運転を起動し、かつリセット方向に停止させ、操作が終了するまでこのように繰り返すステップと、
を含む。
【発明の効果】
【0032】
上記噴射ポンプ機構は制御装置および検知装置により、ステアリングモータおよびスクリューモータを正確に制御することができ、ステアリング動作と噴射軸およびスクリューのプッシュプル動作を交互に実行させることができ、該噴射ポンプに対する操作および運転を実現し、噴射ポンプ機構の運転自動化を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の実施例1に係るシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプの構造を示す図である。
図2】本発明の実施例1に係るポンプ本体軸スリーブの構造断面図である。
図3】本発明の実施例1に係る噴射軸の構造を示す図である。
図4】本発明の実施例1に係る噴射軸の構造断面図である。
図5】本発明の実施例1に係るハウジングの構造を示す図である。
図6】本発明の実施例2に係る噴射ポンプ機構の構造を示す図である。
図7図6に示された噴射ポンプ機構の平面図である。
図8図6に示された噴射ポンプ機構の側面図である。
図9図6に示された噴射ポンプ機構の背面図である。
図10図6に示された噴射ポンプ機構の断面図である。
図11】本発明の実施例3に係る噴射ポンプ機構の構造を示す図である。
図12図11に示された噴射ポンプ機構の断面図である。
図13図11に示された噴射ポンプ機構の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、具体的な実施例により、本発明の技術的解決手段についてさらに説明する。
【0035】
(実施例1)
図1〜5に示すようなシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプは、ポンプ本体軸スリーブ2、噴射軸3、ハウジング1および密封装置6を含む。ポンプ本体軸スリーブ2の中間位置には軸スリーブ媒体の入口端1−1および軸スリーブ媒体出口端1−2が対称となるように設置されている。噴射軸3の外側壁には二つの細長い凹溝が開設されており、それぞれ噴射軸凹溝3−1および噴射軸凹溝3−2である。二つの凹溝の一端はいずれも封止されており、他端はいずれも開放されており、かつ開放端はそれぞれ噴射軸3の両端と端面が同じ面に位置し、噴射軸凹溝3−1、噴射軸凹溝3−2は噴射軸3の中軸の中心をもって中心対称する。
【0036】
ハウジング1の一端には円筒孔が設けられており、ポンプ本体軸スリーブ2は円筒孔内に設けられており、噴射軸3はポンプ本体軸スリーブ2内に設けられている。ポンプ本体軸スリーブ2の一端は密封装置6に密封接続されており、噴射軸3の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブ2の内側壁および密封装置6は第1チャンバーを構成しており、噴射軸3の他の一つの端面、ポンプ本体軸スリーブ2の内側壁およびハウジング1における円筒孔の内部底面は第2チャンバーを構成している。噴射軸3はポンプ本体軸スリーブ2内で軸方向に沿って前後移動可能であり、それにより2つのチャンバーの容積を変えている。
【0037】
噴射軸3の中心には貫通孔3−3が開設されており、スクリュー7の一端は貫通孔3−3および密封装置6を貫通しており、スクリュー7は噴射軸の内側壁に緊密に接続されており、同時にスクリュー7は密封装置6に密封接続されている。噴射軸3の回転および移動はスクリュー7により連動されている。
【0038】
ハウジング1はポンプ本体軸スリーブ2の外部に設置されており、ハウジング1には軸スリーブ媒体の入口端1−1および軸スリーブ媒体の出口端1−2とそれぞれ連通する入口および出口が設けられている。ハウジング1内には媒体の入口貫通溝および媒体の出口貫通溝が設けられており、それぞれ軸スリーブ媒体の入口端1−1、軸スリーブ媒体の出口端1−2と連通している。ハウジング1の円筒孔の内壁はポンプ本体軸スリーブ2の外壁に密閉されており、ハウジング1の円筒孔の内部底面はポンプ本体軸スリーブ2の一つの端面を密閉する役割を果たす。
【0039】
密封装置6内には密封バッフル4およびシールリング5が設けられており、シールリング5はスクリュー7に緊密に接続されており、密封装置6とハウジング1は密封バッフル4により密着するように接続されており、ポンプ本体軸スリーブ2の他の一つの端面を密閉する作用を果たす。
【0040】
密封装置6にはさらに対称する媒体オーバーフロー孔が設けられており、溢れる媒体を密封装置6におけるオーバーフロー孔を通じて流出できるようにし、直接スクリュー7を介してモータに達しないようにする。
【0041】
ポンプ本体軸スリーブ2および噴射軸3はいずれもセラミック材料であり、ハウジング1および密封装置6はいずれも金属材質、例えば、アルミニウム材またはスチール材である。
【0042】
シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプの操作方法の具体的なステップは以下のとおりである。
【0043】
(1)シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプのハウジング1における入口および出口がいずれも外付けの媒体入力装置および媒体出力装置に密結合され、噴射軸3の二つの凹溝をそれぞれ軸スリーブ媒体の入口端1−1および軸スリーブ媒体の出口端1−2に面するようにする。
【0044】
(2)スクリュー7により噴射軸3を付勢し、媒体の出口端1−2と連通するチャンバー(第1チャンバー)の容積を小さくし、チャンバー内の媒体(最初の場合、空気または空気と媒体との混合体がある)は噴射軸凹溝3−1を介してポンピングされ、同時に、軸スリーブ媒体の入口端1−1と連通するチャンバー(第2チャンバー)の容積は大きくなり、媒体は噴射軸凹溝3−2を介して対応するチャンバー内に吸い込まれる。
【0045】
(3)スクリュー7が噴射軸3を密封装置6の端面まで走行するように付勢する場合、スクリュー7を回転することにより噴射軸3を180°回転させ、その両側の噴射軸の凹溝位置を交換させ、元の軸スリーブ媒体の入口端1−1と連通する噴射軸凹溝3−2は軸スリーブ媒体の出口端1−2と連通するようになり、この際、該凹溝と連通するチャンバー(第2チャンバー)内には媒体が充填され、軸スリーブ媒体の出口端1−2と連通し、元の媒体の出口端1−2と連通する噴射軸凹溝3−1は軸スリーブ媒体の入口端1−1と連通するようになり、該凹溝と連通するチャンバー(第1チャンバー)は既に全ての媒体を排出している。
【0046】
(4)スクリュー7および噴射軸3を逆方向に駆動し、両側のチャンバーの容積を変え、一つのチャンバーに媒体をポンピングさせると同時に他の一つのチャンバーに媒体を吸い込ませる。このように繰り返し、噴射軸3の凹溝位置を切り替える際に短時間停止する以外、該シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプは、操作が終了するまで継続して媒体をポンピングすることができる。
【0047】
(実施例2)
図6〜10に示すような噴射ポンプ機構は、シングルモータにより制御されており、シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ(シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプの構造は実施例1を参照)、スクリューモータ8、クラッチ装置、検知装置および制御装置を含む。スクリューモータ8は、スクリュー7により両側のシングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ、クラッチ装置に接続されている。スクリューモータ8は制御装置に接続されており、制御装置はスクリューモータ8の運転または停止を制御する。クラッチ装置はクラッチディスク91およびクラッチディスク91の両側に対向となるように設置された第1電磁クラッチ部材92、第2電磁クラッチ部材93を含み、二つの電磁クラッチ部材は制御装置にそれぞれ電気的に接続されており、電磁クラッチ部材は通電された後にクラッチディスクを吸着することができる。二つの電磁クラッチ部材はクラッチブラケット10により装着されて固定されており、かつスクリューモータ8に固着されている。スクリューモータ8に近接する一側の第1電磁クラッチ部材92の中心には回転子が設けられており、回転子とスクリューモータ8の回転子とは装着されるように接続されて回転対偶を形成しており、モータ回転子が回転する際に第1電磁クラッチ部材における回転子に連動して同期回転する。
【0048】
検知装置は二つのフォトカプラセンサを含み、それぞれステアリングセンサ102およびスクリューセンサ101であり、二つのフォトカプラセンサは制御装置にそれぞれ接続されて信号を伝送する。スクリューセンサ101は第2電磁クラッチ部材の外側のクラッチブラケットに設けられており、スクリューモータ8がスクリュー7を軸方向における所定の位置まで移動するように駆動する際にスクリューの位置信号をトリガする。
【0049】
スクリュー7のクラッチ装置と嵌合する一部は片側フラットワイヤ状を呈しており、クラッチディスク91の層間に挿入されたセンサ遮蔽シート94の直線底辺はスクリュー7のフラットワイヤ状平面にマッチしており、クラッチディスク91およびスクリュー7を回転対偶に構成させており、クラッチディスク91がスクリュー7を回って回転する際にスクリュー7を同期して回転移動するように駆動しており、センサ遮蔽シート94は回転位置信号をトリガするのに用いられる。ステアリングセンサ102はセンサ遮蔽シート94の下方のクラッチブラケットに設けられている。センサ遮蔽シート94は半円形であり、クラッチディスク91の層間に固定するように設置されており、その半径はクラッチディスク91の半径より大きく、クラッチディスク91の外径より突出した部分はステアリングセンサ102を遮蔽することで信号をトリガすることができ、スクリューモータ8がクラッチディスク91を回転させる際に、センサ遮蔽シート94も共に回転しており、センサ遮蔽シート94の径方向底辺はクラッチディスク91の外径の両側にそれぞれ設置されており、ステアリングセンサ102の二つの信号トリガーポイントを成し、互いに180°離れた回転角の関係を呈しており、いずれか一辺がステアリングセンサ102を通過する場合、対応する信号をトリガし、この信号は制御装置によりステアリング過程における二つの停止位置を判定するのに用いられる。
【0050】
クラッチ装置における二つの電磁クラッチ部材は制御装置により制御され、制御装置は一つのみの電磁クラッチ部材が通電されるように保持し、電磁クラッチ部材は通電された後に電磁場を生成し、かつクラッチディスク91を吸着して一体に結合される。クラッチディスク91と回転子が設置された第1電磁クラッチ部材92とが一体に吸着された場合、スクリューモータ8の回転子と間接的に一体化されており、スクリューモータ8に駆動されて共に回転移動しており、それによりスクリュー7および噴射軸3をスクリューモータ8と共に回転するように駆動する。クラッチディスク91が他の一側の第2電磁クラッチ部材93に吸着された後、クラッチブラケット10と間接的に一体化され、かつ相対的静止状態を保持し、それによりスクリュー7および噴射軸3の回転移動を阻止する。
【0051】
本実施例に係る噴射ポンプ機構の操作方法は以下のステップを含む。
(1)シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプのハウジング1における入口および出口がいずれも外付けの媒体入力装置および媒体出力装置に密封接続される。
【0052】
(2)制御装置はクラッチ装置、スクリューモータ8および検知装置の協調動作により、シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプをリセット方向に配置し、即ち第1チャンバーは媒体の出口端と噴射軸3の一側の凹溝を介して連通し、同時に他の一側の第2チャンバーは媒体の入口端と噴射軸3の他の一側の凹溝を介して連通し、噴射軸3の二つの凹溝はそれぞれポンプ本体軸スリーブ媒体の入口端および媒体の出口端に面する。
【0053】
(3)制御装置は第2電磁クラッチ部材93を通電させ、クラッチディスク91は第2電磁クラッチ部材293に吸着され、クラッチ装置はスクリュー7の軸方向の回転自由度をロックし、かつスクリューモータ8によりスクリュー7および噴射軸3をスクリューモータ8の方向に移動するように駆動し、第1チャンバーの容積が小さくなり、チャンバー内の媒体(初期の場合、空気または空気と媒体との混合体がある)は出口からポンピングされ、同時に他の一側の第2チャンバーの容積は大きくなり、媒体は該側の入口を介してチャンバーに吸い込まれる。
【0054】
(4)スクリューモータ8が噴射軸3を軸方向において密封装置6に近接する端面まで移動するように駆動した場合、スクリュー7の末端はスクリューセンサ101をトリガし、スクリューセンサ101は信号を制御装置に伝送し、制御装置は第1電磁クラッチ部材92を通電させ、クラッチディスク91と第1電磁クラッチ部材92とが一体に吸着された場合、スクリューモータ8の回転子と間接的に一体化され、かつスクリューモータ8に駆動されて共に回転移動し、センサ遮蔽シート94によりステアリングセンサ102をトリガし、スクリュー7および噴射軸3を軸方向を回って180度回転させ、噴射軸3の両側の凹溝位置を交換させ、元の媒体の入口端に面する一側の凹溝は媒体の出口端に面するようになり、この際、該凹溝と連通する媒体チャンバー内には媒体が充填され、かつ媒体の出口端と連通し、元の媒体の出口端に面する他の一側の凹溝は媒体の入口端に面するようになり、該凹溝と連通する媒体チャンバーは既に媒体を排出し、かつ媒体の入口端と連通する。
【0055】
(5)制御装置11は第2電磁クラッチ部材93を通電させ、クラッチディスク91は第2電磁クラッチ部材93に吸着され、スクリュー7の軸方向における回転自由度をロックし、スクリューモータ8の逆方向への運転により、スクリュー7および噴射軸3をスクリューモータ8の方向から分離させ、このように噴射軸3の両側のチャンバーの容積を変更し、一側のチャンバーに継続して媒体をポンピングさせると同時に、他の一側のチャンバーに媒体を吸い込ませ、同時に制御装置は噴射軸3およびスクリュー7のストロークの累積を開始する。
【0056】
(6)噴射軸3が所定のストロークまで離れるように付勢された場合、制御装置は噴射ポンプのポンピング動作を停止させ、制御装置はステアリング動作を実施し、クラッチ装置、スクリューモータおよび検知装置の協調動作により、噴射ポンプをリセット方向に再度設置する。このように繰り返し、ステアリング動作を実行する際に短時間停止する以外、該シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ機構は、持続的に媒体をポンピングすることができる。
【0057】
(実施例3)
図11〜13に示すような噴射ポンプ機構は、ダブルモータにより制御され、シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ(シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプの構造は実施例1を参照)、ステアリングモータ11、スクリューモータ8、伝動装置13、検知装置および制御装置を含む。スクリューモータ8は制御装置に接続されており、制御装置はスクリューモータ8の運転を制御する。伝動装置13は伝動ブラケット131、第1ギア132および第2ギア133を含み、二つのギアは伝動ブラケット131内に設置されて、互いに噛合しており、シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプはスクリューモータ8により第11ギア132に接続されている。スクリュー7の第1ギア132を貫通する部分はフラット状を呈しており、第1ギア132の中央部の貫通孔は矩形であり、それにより第1ギア132とスクリュー7を回転対偶に構成しており、スクリューモータ8の作用のもとで、スクリュー7は軸方向に沿って移動可能であり、かつ第1ギア132の貫通孔内において軸方向に沿って摺動ておりし、それにより噴射軸3を軸方向に沿って移動するように駆動する。
【0058】
ステアリングモータ11は、モータおよび減速機で構成されている。伝動ブラケット131には検知装置が設置されており、検知装置は伸縮検知ユニットおよびステアリング検知ユニットを含み、伸縮検知ユニットは第1フォトカプラセンサ141であり、スクリュー7が軸方向に沿って移動する位置信号を検知するのに用いられる。スクリューモータ8の作用のもとでスクリュー7は軸方向に沿って外へ移動し、スクリュー7の末端は第1フォトカプラセンサ141をトリガして、信号をトリガし、この信号は制御装置によりスクリュー7の所定の位置までの移動を判定するのに用いられる。ステアリング検知ユニットはフォトカプラ遮蔽盤143および第2フォトカプラセンサ142を含み、フォトカプラ遮蔽盤143は半円形であり、ステアリングモータ11の出力軸に接続された第2ギア133の外側に設置され、ステアリングモータ11の作用のもとで、フォトカプラ遮蔽盤143は共に回転する。第2フォトカプラセンサ142はフォトカプラ遮蔽盤143の下方に設けられ、フォトカプラ遮蔽盤143の二つの径方向における直辺は第2フォトカプラセンサ142の二つの信号トリガーポイントとして互いに180°離れ、いずれかの径方向における直辺が第2フォトカプラセンサ142を通過する際、対応する信号をトリガし、この信号は制御装置によりステアリング過程における二つの停止位置を判定するのに用いられる。
【0059】
本実施例に係る噴射ポンプ機構の操作方法は以下のステップを含む。
(1)シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプのハウジング1における入口および出口がいずれも外付けの媒体入力装置および媒体出力装置に密封接続される。
【0060】
(2)制御装置はステアリングモータ11の回転を起動して、シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプをリセット方向に配置し、この停止位置は、ステアリング検知ユニットのフォトカプラ遮蔽盤の一辺により位置決めされる。リセット方向とは、第1チャンバーと媒体の出口端とが噴射軸3の一側の凹溝を介して連通し、同時に他の一側の第2チャンバーと媒体の入口端とが噴射軸3の他側の凹溝を介して連通し、噴射軸3の二つの凹溝はそれぞれ媒体の入口端および軸スリーブ媒体の出口端に面することを指す。
【0061】
(3)制御装置はスクリューモータ8を起動して、噴射軸3を駆動し、噴射軸3をスクリューモータ8の方向に移動させ、第1チャンバーの容積が小さくなり、チャンバー内の媒体(初期の場合、空気または空気と媒体との混合体がある)は出口を介してポンピングされ、同時に他の一側の第2チャンバーの容積が大きくなり、かつ媒体は該側の噴射軸の凹溝を介してチャンバーに吸い込まれる。スクリューモータ8が噴射軸3を駆動して軸方向において密封装置6の端面まで移動させた場合、スクリュー7の末端は第1フォトカプラセンサ141をトリガし、制御装置はこのトリガ信号に基づき、スクリューモータ8を停止させる。
【0062】
(4)制御装置はステアリングモータ11の運転を起動し、かつリセット方向と反対の方向に停止させる。この停止位置はステアリング検知ユニットのフォトカプラ遮蔽盤143の他の一辺により位置決めされる。リセット方向と反対の方向とは、リセット方向をもって180°ステアリングして移動した後の位置である。この際、噴射軸3の両側の凹溝位置の切り替えが完了し、元の媒体の入口端に面する一側の凹溝は媒体の出口端に面するようになる。この際、該凹溝と連通する媒体チャンバーには媒体が充填され、かつ媒体の出口端と連通する。他方、元の媒体の出口端に面する他の一側の凹溝は媒体の入口端に面するようになり、該凹溝と連通する媒体チャンバーは既に媒体を排出し、軸スリーブ媒体の入口端と連通する。
【0063】
(5)制御装置はスクリューモータ8を起動して逆方向に運転させ、噴射軸3をスクリューモータ8の方向から離れるように付勢し、よって噴射軸3の両側のチャンバーの容積を変更し、一側のチャンバーに継続して媒体をポンピングさせると同時に、他の一側のチャンバーに媒体を吸い込ませ、同時に制御装置は噴射軸3およびスクリュー7のストロークの累積を開始する。
【0064】
(6)噴射軸3がスクリューモータ8から離れるように付勢され、所定のストロークに達した場合、制御装置はスクリューモータ8を停止させ、その後、ステアリングモータ11の運転を起動し、リセット方向に再度停止させ、このように往復を繰り返し、ステアリング装置によりステアリング動作を実行する際に短時間停止する以外、該シングルチューブダブルチャンバー噴射ポンプ機構は持続的に媒体をポンピングすることができる。
【符号の説明】
【0065】
1 ハウジング、
1−1 軸スリーブ媒体入口端、
1−2 軸スリーブ媒体出口端、
2 ポンプ本体軸スリーブ、
3 噴射軸、
3−1 噴射軸凹溝、
3−2 噴射軸凹溝、
4 密封バッフル、
5 シールリング、
6 密封装置、
7 スクリュー、
8 スクリューモータ、
10 クラッチブラケット、
11 ステアリングモータ、
13 伝動装置、
91 クラッチディスク、
92 第1電磁クラッチ部材、
93 第2電磁クラッチ部材、
94 センサ遮蔽シート、
101 スクリューセンサ、
102 ステアリングセンサ、
131 伝動ブラケット、
132 第1ギア、
133 第2ギア、
141 第1フォトカプラセンサ、
142 第2フォトカプラセンサ、
143 フォトカプラ遮蔽盤。
図1
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