(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
本実施形態は、本発明の用紙処理装置を紙折り装置として具体化したものである。本実施形態の紙折り装置は、基本処理モードにおいて通常の折り処理を実行する一方、計数モードにおいて用紙の計数を行う計数処理を実行する。
図1は、第1実施形態にかかる紙折り装置の概略構成を表す断面図である。
図2は、第1の折込装置およびその周辺の構成を示す部分拡大図である。
【0017】
図1に示すように、紙折り装置1は、折り畳み対象となる用紙を送り出す給紙装置2(給紙部)と、給紙装置2から送り出された用紙を折り畳む折り装置4(折り部)と、各装置の動作を制御する制御部を備える。給紙装置2は、用紙が積載される給紙台6と、給紙台6を昇降させる昇降駆動機構と、給紙台6に積載された用紙同士を互いに分離させるためのエアを吐出するエア吐出装置8と、分離された用紙のうち最上位の用紙を送り出す給送機構を備える。
【0018】
給紙装置2は、エアサクション式の装置として構成されている。給紙台6は、紙折り装置1のフレーム5に対して上下に昇降可能に支持されている。給紙台6には用紙Pが積載されるが、その用紙束を用紙幅方向両側から安定に保持するよう、一対のサイドガイド10が設けられている(
図1にはその一方のみ表示)。この一対のサイドガイド10は、給紙台6に積載された用紙のサイズに応じて、用紙幅方向のセンターラインを中心に対称移動可能に構成され、用紙束の幅方向の両端面にそれぞれ当接して用紙Pの幅方向の移動を規制する。また、用紙Pが長手方向にずれることがないよう、用紙束を後方にて支持するストッパ12が設けられている。昇降駆動機構や給送機構等の各機構やエア吐出装置8は、フレーム5の所定位置に設置されている。
【0019】
給送機構は、搬送ベルト14およびサクションダクト16を含む。用紙搬送タイミングにて搬送ベルト14の用紙搬送面(下面)が用紙搬送方向に移動し、用紙の給送が実現される。サクションダクト16には、エア吸引用のファンが内蔵され、そのファンが回転することにより、搬送ベルト14の用紙搬送面近傍に設けられたサクションダクト16の吸引用開口部からエアが吸引される。搬送ベルト14を駆動しながら、搬送ベルト14近傍においてサクションダクト16の吸引用開口部からエアを吸引することにより、給紙台6に積載された用紙のうち最上位の用紙を搬送ベルト14の用紙搬送面に吸着させて用紙を搬送することができる。
【0020】
エア吐出装置8は、給紙台6の用紙搬送方向前方に設けられている。エア吐出装置8は、給紙台6に積載された用紙束の前端部に向けてエアを吹き出し、その用紙束の上層部を浮上させるとともに、浮上した用紙同士を分離して給紙性能を高めるものである。エア吐出装置8には、用紙束の前端面に対してエアを吐出するための複数のエア吐出口が設けられている。エア吐出装置8には、ファンまたはブロアなどのエアフロー発生部に接続されており、このエアフロー発生部を駆動することにより、エア吐出口からエアが吹き出される。これにより、給紙台6に積載された用紙のうち、搬送ベルト14の用紙搬送面に近い用紙の用紙間に間隔を開けることができ、用紙の分離性を向上させることができる。
【0021】
なお、本実施形態の給紙装置2としては、例えば特願2013−14745号(未公開)の明細書に記載の給紙装置や、特開2006−160482号公報に記載の給紙装置の構成を採用することができるため、その詳細な説明については省略する。
【0022】
折り装置4は、一対の搬送ローラ18、一対の第1折りローラ20、一対の第2折りローラ22、排紙機構24、および排出トレイ26を含む。各機構は複数の用紙搬送路により接続されている。なお、本実施形態においては、一対の第1折りローラ20の一方が、一対の第2折りローラ22の一方を兼ねている。図中の二点鎖線は、通紙ラインの一部を示している。
【0023】
給紙装置2から送り出された用紙Pは、搬送ローラ18によって折り装置4の機構に向けて搬送される。すなわち、用紙Pは、まず、第1折りローラ20の上方を通過して用紙搬送路23に進入する。用紙搬送路23の所定位置にはストッパ25が設けられているため、用紙Pは、その先端がストッパ25に当接するとそれ以上搬送方向前方に進むことができなくなる。しかし、その後も用紙Pの搬送動作が継続されるため、用紙Pの折り畳み位置である中央部が撓み、その折り畳み位置を先頭として第1折りローラ20に巻き込まれて折り目が付けられる。
【0024】
このようにして形成された用紙は、そのまま一対の第2折りローラ22間に送り込まれるか、必要に応じて第1折りローラ20の下方に位置する用紙搬送路28に導かれる。第1折りローラ20の出口側には切替ガイド30(経路切り替え部材)が設けられており、その切替ガイド30を駆動することによりいずれかの経路に切り替えることができる。
【0025】
すなわち、
図2に示すように、切替ガイド30が実線にて示される遮蔽位置に駆動されると、第1折りローラ20を経て二つ折りにされた用紙がそのまま排紙機構24に導かれ、排出トレイ26に排出される。一方、切替ガイド30が点線にて示される待機位置にある状態では、第1折りローラ20を経て形成された用紙は、第2折りローラ22の側方を通過して用紙搬送路28に進入する。
【0026】
図1に戻り、用紙搬送路28の所定位置にはストッパ32が設けられているため、用紙は、その先端がストッパ32に当接するとそれ以上搬送方向前方に進むことができなくなる。しかし、その後も用紙の搬送動作が継続されるため、その用紙の所定位置が撓み、その所定位置を先頭として第2折りローラ22に巻き込まれて第2の折り目が付けられる。このような切り替えは、用紙Pを三つ折りにする場合に有効となる。ただし、その場合には、その三つ折りが実現できるよう、用紙搬送路23におけるストッパ25の位置、および用紙搬送路28におけるストッパ32の位置を調整する必要がある。
【0027】
なお、本実施形態においては、用紙搬送路23およびストッパ25を直方体形状の筐体34に収容した折込装置36として構成し、その折込装置36を紙折り装置1のフレーム5に対して上方から着脱可能に組み付けている。フレーム5の上面には、折込装置36を取り付けるための取付孔37が開口しており、折込装置36を上方から差し込むことで図示しないラッチ機構が作動し、折込装置36を安定に固定することができる。基本処理モードの実行に際しては、この折込装置36がフレーム5に装着される。
【0028】
また、用紙搬送路28およびストッパ32を直方体形状の筐体38に収容した折込装置40として構成し、その折込装置40を紙折り装置1のフレーム5に対して下方から着脱可能に組み付けている。本実施形態では、基本処理モードであるか計数モードであるかにかかわらず、折込装置40は装着されたままとされる。
【0029】
ところで、フレーム5は、給紙台6の昇降駆動機構を支持する都合上、給紙部の長さ方向(図中の左右方向)にある程度の長さを要する。このため、その組み付けに際し、折込装置40を傾斜させつつフレーム5の奥方に押し込むといった煩雑な作業を伴う。そこで、本実施形態ではフレーム5の内部に、折込装置40の挿入方向にみた両側に一定の傾斜角度を有する取付ガイド42をそれぞれ設け、さらにその奥方に設けられた傾斜面44に沿うように支持ガイド46を設けている。支持ガイド46の下端部には、折込装置40を係止するための三角形状の係止部48が設けられる。一方、折込装置40の底面の所定箇所には、係止部48と嵌合可能な三角形状の嵌合凹部50が形成されている。
【0030】
このような構成により、折込装置40をフレーム5に組み付ける際には、折込装置40を取付ガイド42および傾斜面44にガイドさせつつ挿入するのみで、その組み付け作業を容易に進めることができる。折込装置40がその取り付け位置に到達すると、嵌合凹部50が係止部48に嵌合して係止されるため、折込装置40はフレーム5に安定に固定される。このため、取り扱う用紙サイズが長さ方向に増して、給紙部の長さ方向のサイズが大きくなり、それを両サイドで支持するフレーム5の奥方に折込装置40を押し込まなければならない構成であっても、その折込装置40の取り付け作業が容易となる。
【0031】
搬送ローラ18とローラ20との間には、給紙エラーを検出するための第1エラーセンサ52(「給紙エラー検出部」として機能する)が設けられている。第1エラーセンサ52は、搬送ローラ18とローラ20との間の用紙搬送路53を通過する用紙の有無と、通過する用紙の重送有無を検出する。制御部は、給紙装置2から給紙した旨の信号を受け取ると、その受信から第1の設定時間内に第1エラーセンサ52により用紙が検出されなければ、空送りが発生したと判定する。また、第1の設定時間内に用紙が検出されると、第1エラーセンサ52の出力に応じて重送の有無を判定する。さらに、第1エラーセンサ52が用紙の前端を検知してから第2の設定時間が経過してもその検出状態が継続した場合には、ジャムが発生したと判定する。
【0032】
また、第2折りローラ22の出口近傍(排紙機構24の上流部)には、搬送エラーを検出するための第2エラーセンサ54が設けられている。第2エラーセンサ54は、第2折りローラ22から排出トレイ26へ排出される用紙の通過を検出する。制御部は、用紙が第1エラーセンサ52を通過してから第3の設定時間が経過しても、第2エラーセンサ54によるその用紙の検出状態が継続した場合には、ジャムが発生したと判定する。なお、「第3の設定時間」については、折り処理が二つ折りと三つ折りのいずれであるかに応じて設定値を異ならせてもよい。なお、第1〜第3の設定時間に代えて、搬送モータの回転数を示す第1〜第3の設定パルス数を設定し、それらの設定パルス数に基づいて各給紙エラーを判定してもよい。
【0033】
図3は、折込装置36を構成する折込機構およびその周辺の構成を表す側面図である。
図4は、折込機構およびその周辺の構成を下方からみた斜視図である。
図2に示したように、折込装置36は、筐体34に折込機構60を収容して構成される。筐体34は、取付孔37と概ね相補形状の外形を有する。折込機構60は、折込板62、ストッパ25、ガイドロッド64、搬送ベルト66、および伝達ロッド68を含む。フレーム5には、ストッパ25を駆動するためのストッパモータ70が設置されている。ストッパモータ70は、ステッピングモータからなる。
【0034】
図3および
図4にも示すように、折込板62は、長方形状の一対の板材を対向配置し、それらの間に用紙搬送路23を形成するように構成される。折込板62の前端部は、用紙の受け入れを容易とするよう拡開されている。折込板62の幅方向中央の下方にガイドロッド64が設けられている。ガイドロッド64は、折込板62の長手方向に延在するように固定されている。折込板62には、ガイドロッド64の上方およびその幅方向両側に複数のガイド孔72が設けられている。各ガイド孔72は長方形状をなし、ガイドロッド64と平行となるように折込板62の長手方向に延設されている。ストッパ25は、折込板62とガイドロッド64との間に配設されている。
【0035】
ストッパ25は、折込板62の幅方向に延在する長方形状の本体74と、その本体74の前端部に立設された複数の係止部76を有する。本体74の幅方向中央には一対の軸受部78が前後に設けられ、その軸受部78がガイドロッド64に挿通されている。これにより、ストッパ25は、ガイドロッド64に摺動可能に支持されている。複数の係止部76は、複数のガイド孔72に対応する位置に設けられ、それぞれがガイド孔72を上下に貫通する。これにより、折込板62に導入された用紙の先端を、その複数の係止部76にて係止できるようにされている。
【0036】
伝達ロッド68は、折込板62の前端部下方に回転可能に支持されている。伝達ロッド68は、折込板62の幅方向に延び、その一端にプーリ79が設けられ、他端にはギヤ80が設けられている。一方、折込板62の後端部には、プーリ82が回転可能に支持されている。搬送ベルト66は、プーリ79とプーリ82との間に架け渡されている。そして、ストッパ25の中央部が搬送ベルト66の所定位置に固定されている。ストッパモータ70の出力軸にはギヤ機構84(減速機)が接続されている。折込装置36がフレーム5に装着されると、伝達ロッド68のギヤ80がそのギヤ機構84に連結される。
【0037】
このような構成により、ストッパモータ70が回転駆動されると、その駆動力がギヤ機構84およびギヤ80を介して伝達ロッド68に伝達され、プーリ79が回転する。それにより搬送ベルト66が回転し、ストッパ25がガイドロッド64にガイドされつつ並進する。ストッパ25は、ストッパモータ70が正転駆動されると後方へ移動し、ストッパモータ70が逆転駆動されると前方へ移動する。これにより、折込板62に対するストッパ25の位置決めがなされる。
【0038】
一方、フレーム5の所定位置には、ストッパ25が基準位置にあるか否かを検出するためのストッパセンサ90が設けられている。ストッパセンサ90は、透過型の光センサからなり、発光素子と受光素子を有する。ストッパ25の幅方向の一端部には遮蔽部86が設けられており、ストッパセンサ90は、発光素子から発せられた光がその遮蔽部86により遮蔽されることで、ストッパ25が基準位置にあることを検出する。なお、折り処理の実行に際しては、ストッパ25の位置決めのための初期化処理が行われ、ストッパ25は一旦基準位置にセットされる。そして、その基準位置からのステップ数を設定することにより、ストッパ25の位置決めがなされる。
【0039】
以上、折込装置36の基本構成について説明したが、折込装置40も同様の折込機構60を有する(
図1参照)。このため、折込装置40についての説明は省略する。
【0040】
次に、計数モードに適用される構成について説明する。
図5は、計数モードに適用される構成を表す部分拡大図である。本図は
図2に対応する。本実施形態では、計数モードの実行に際し、フレーム5に対して折込装置36に代えてガイド部材101が取り付けられる。
図6は、ガイド部材101およびその周辺の構成を表す側面図である。
図7は、ガイド部材101およびその周辺の構成を下方からみた斜視図である。
【0041】
図5に示したように、ガイド部材101は、取付孔37と概ね相補形状の外形を有する中空の本体102を有する。
図6および
図7にも示すように、本体102の前端部には、ガイド壁104(「排出ガイド部」として機能する)が形成されている。ガイド壁104は、ガイド部材101の内方への用紙の侵入を阻止しつつ、その用紙を下流側に導くものである。本体102は、ストッパモータ70と干渉しない形状とされている。一方、本体102の幅方向の一端部には遮蔽部106が設けられており、ストッパセンサ90は、発光素子から発せられた光がその遮蔽部106により遮蔽されることで、ガイド部材101が装着されていることを検出する。ただし、ストッパセンサ90は、光の遮蔽を検知するのみで、その遮蔽部が折込装置36のものであるのか、またはガイド部材101のものであるのかを検知することはできない。
【0042】
そこで、制御部は、紙折り装置1への電源投入や、折込装置36又はガイド部材101の装着などを契機に、いずれが装着されているかを判定するための判定処理を実行する。すなわち、ストッパセンサ90の検出状態においてストッパモータ70を正転駆動し、所定時間(所定パルス)駆動することにより非検出状態となった場合には、折込装置36が装着されていると判定する。一方、所定時間(所定パルス)駆動しても非検出状態とならない場合には、ガイド部材101が装着されていると判定する。すなわち、折込装置36が装着されていれば、ストッパモータ70の駆動によりストッパ25が移動するため、遮蔽部86による遮蔽状態が解除される。一方、ガイド部材101が装着されていれば、ストッパモータ70を駆動しても遮蔽部106が移動することはなく、遮蔽状態が維持される。これを利用し、折込装置36又はガイド部材101のいずれが装着されているかを判定するものである。
【0043】
図8は、紙折り装置1の制御部を中心とする電気的構成を示す概略図である。紙折り装置1の制御部100は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM等を有する。制御部100には、入力装置110の各種スイッチを介した操作入力、給紙処理用センサ120,折り処理用センサ130を含む各検出センサからの検出信号が入力される。入力装置110は、フレーム5の上面に操作盤として設けられる。折り処理用センサ130は、上述した第1エラーセンサ52、第2エラーセンサ54、ストッパセンサ90等を含む。制御部100は、それらのスイッチ・センサ入力に基づいて給紙制御や折り制御のための所定の演算処理を実行し、給送機構を駆動する給紙駆動アクチュエータ140、折り機構を駆動する折り駆動アクチュエータ150等に制御指令信号を出力する。折り駆動アクチュエータ150は、搬送ローラ18や折りローラ20,22を駆動するローラ駆動モータ152や上述したストッパモータ70等を含む。また、制御部100は、各処理の設定画面や進行状況を表示装置160に表示させる。表示装置160は、フレーム5の上面に液晶ディスプレイとして設けられる。
【0044】
図9は、紙折り装置1による基本処理を示すフローチャートである。紙折り装置1に電源が投入されたこと、折込装置36又はガイド部材101が装着されたことを契機に、制御部100は、まずモード確認処理を実行する(S10)。すなわち、折込装置36又はガイド部材101のいずれが装着されているかを判定し、基本処理モード又は計数モードのいずれであるかを確認する。続いて、ユーザの操作入力に基づいて各モードにおけるジョブ内容を設定するためのジョブ設定処理を実行する(S12)。そして、ユーザによる入力装置110を介した開始入力があると(S14のY)、該当するモードに設定されたジョブにしたがう処理を開始する(S16)。
【0045】
図10は、
図9のS10におけるモード確認処理を詳細に示すフローチャートである。制御部100は、まず、ストッパモータ70を正転駆動し(S20)、所定時間の経過を待つ(S22のN)。その所定時間が経過後(S22のY)、ストッパセンサ90が検出状態であれば(S24のY)、計数モードであることを示す計数モードフラグをオンにする(S26)。すなわち、ストッパ25が駆動される状態にないことから、ガイド部材101が装着されていると判定し、計数モードであることを確認するものである。一方、所定時間経過後にストッパセンサ90が検出状態になければ(S24のN)、基本処理モードであることを示す基本モードフラグをオンにする(S28)。ストッパ25が駆動されることでストッパセンサ90が非検出状態となることから、折込装置36が装着されていると判定し、基本処理モードであることを確認するものである。
【0046】
図11は、
図9のS12におけるジョブ設定処理を詳細に示すフローチャートである。制御部100は、まず、ジョブを設定するための設定画面を表示装置160に表示させる(S30)。このとき、ユーザは、必要に応じて画面を切り替えながらジョブの内容を設定する。折り処理を実行させる場合には、二つ折り又は三つ折りの種別等を設定する。計数処理を実行させる場合には、排出させるべき必要枚数等を設定する。そして、ユーザにより設定完了を示す操作入力がなされると(S32のY)、S10にて設定したモードフラグを参照し、ユーザが設定したジョブ内容と矛盾がないかを確認する(S34)。
【0047】
このとき、モードが一致していれば(S36のY)、ジョブ内容に応じて切替ガイド30を駆動する(S40)。例えば、基本処理モードである場合、「三つ折り」が設定されていれば切替ガイド30を待機位置のままとするが、「二つ折り」が設定されていれば、切替ガイド30を遮蔽位置へ駆動する。計数モードである場合には、切替ガイド30を遮蔽位置へ駆動する。
【0048】
一方、モードが一致していなければ(S36のN)、設定エラーであることを表示装置160に表示させる(S38)。すなわち、ユーザが折り処理のジョブを設定したにもかかわらず、ガイド部材101が装着された計数モードとなっている場合には、その旨を報知し、ガイド部材101に代えて折込装置36を装着することを促す。逆に、ユーザが計数処理のジョブを設定したにもかかわらず、折込装置36が装着された基本処理モードとなっている場合には、その旨を報知し、折込装置36に代えてガイド部材101を装着することを促す。この場合、S34に戻る。ユーザが折込装置36又はガイド部材101に付け替えることによりモードが一致すると(S36のY)、S40へ移行する。
【0049】
図12は、計数モードにおいて実行される計数処理を詳細に示すフローチャートである。制御部100は、まず、給紙処理を実行し、給紙装置2から1枚の用紙を送り出すとともに(S50)、その用紙の搬送処理を開始する(S52)。このとき、第1エラーセンサ52により給紙エラーが検出されなければ(S54のN)、給紙枚数Nを1インクリメントする(S56)。この「給紙枚数N」はRAM上の所定領域に設定されたカウンタに更新され、その初期値はゼロである。そして、第2エラーセンサ54により搬送エラーが検出されなければ(S58のN)、表示装置160に表示する給紙枚数を更新し、ユーザに現在の給紙枚数(排出枚数)を報知する。このとき、その給紙枚数Nがユーザにより設定された設定枚数Nsetに一致すれば(S62のY)、計数処理を終了させるための終了処理を実行する(S80)。すなわち、ユーザが設定した枚数の用紙の排出が完了したことを表示し、一連の処理を終了する。給紙枚数Nが設定枚数Nsetに到達していなければ(S62のN)、S50に戻って次の用紙を給紙させる。
【0050】
第2エラーセンサ54により搬送エラーが検出されると(S58のY)、折りローラ付近でジャムが生じていることから、用紙の搬送を停止し(S64)、搬送エラーであることを表示装置160に表示させる(S66)。これにより、ユーザに搬送エラーにかかる用紙の排除を促す。このとき、給紙枚数Nを1デクリメントし(S68)、給紙枚数を更新する(S70)。すなわち、搬送エラーにかかる用紙は計数に含められないため、S56におけるカウントを取り消すものである。そして、所定の終了処理を実行する(S80)。ここでは、ユーザに対して現在まで正常に排出された用紙枚数を通知するとともに、給紙エラーにかかる用紙の排除を促す表示を行う。
【0051】
一方、第1エラーセンサ52により給紙エラーが検出されると(S54のY)、それが空送りであれば(S72のY)、S50に戻る。空送りでない場合(S72のN)、つまり重送やジャムである場合には、用紙の搬送を停止して(S74)、給紙エラーである旨を表示し(S76)、所定の終了処理を実行する(S80)。ここでは、ユーザに対して現在まで正常に排出された用紙枚数を通知するとともに、給紙エラーにかかる用紙の排除を促す表示を行う。
【0052】
図13は、基本処理モードにおいて実行される基本処理を詳細に示すフローチャートである。なお、計数処理とほぼ同様の処理部分については同一の符号を付している。制御部100は、給紙処理を実行し(S50)、搬送処理を開始する(S52)。このとき、第1エラーセンサ52により給紙エラーが検出されず(S54のN)、また第2エラーセンサ54により搬送エラーが検出されず(S58のN)、設定された枚数分あるいは積載された全ての用紙の折り処理が完了すれば(S59のY)、所定の終了処理を実行する(S80)。ここでは、ユーザに対して折り処理が完了した旨を表示装置160に表示させる。折り処理が完了していなければ(S59のN)、S50に戻って次の用紙を給紙させる。
【0053】
第2エラーセンサ54により搬送エラーが検出されると(S58のY)、折りローラ付近でジャムが生じていることから、用紙の搬送を停止し(S64)、搬送エラーであることを表示装置160に表示させる(S66)。そして、所定の終了処理を実行する(S80)。ここでは、ユーザに対して給紙エラーにかかる用紙の排除を促す表示を行う。
【0054】
一方、第1エラーセンサ52により給紙エラーが検出されると(S54のY)、それが空送りであれば(S72のY)、S50に戻る。空送りでなく(S72のN)、重送である場合には(S73のY)、その用紙が第2エラーセンサ54を通過した後(つまり用紙を排出トレイ26へ排出した後)、用紙の搬送を停止し(S75)、重送エラーであることを表示させる(S77)。そして、所定の終了処理を実行する(S80)。ここでは、ユーザに対して重送にかかる用紙の確認を促す表示を行う。一方、重送でもない場合(S73のN)、つまりジャムである場合には、用紙の搬送を停止して(S78)、給紙エラー(紙詰まり)である旨を表示し(S79)、所定の終了処理を実行する(S80)。ここでは、ユーザに対して給紙エラーにかかる用紙の排除を促す表示を行う。
【0055】
以上に説明したように、本実施形態によれば、紙折り装置1において、基本処理モードを実行することによりその装置本来の機能を担保することができる一方、計数モードを実行することにより、指定された枚数の用紙をカウントする(指定された枚数の用紙を取り出す)という他の機能を実現することができる。すなわち、紙折り装置1を用紙の枚数を計数する計数機としても機能させることができる。特に、計数モードにおいて給紙エラーが発生した場合にその給紙エラーにかかる用紙の排出トレイ26への排出と計数の更新が禁止されるため、排出トレイ26に排出された用紙の枚数と計数された用紙の枚数とを正確に一致させることができる。その結果、紙折り装置1のパフォーマンスを向上させることができる。
【0056】
[第2実施形態]
本実施形態は、計数モードにおいて給紙エラーとなった用紙をリジェクトトレイに排出することにより計数処理を継続可能とした点を除き、第1実施形態とほぼ同様である。このため、第1実施形態と同様の構成部分については同一の符号を付してその説明を省略又は簡略化する。
図14は、第2実施形態にかかる計数モードに適用される構成を表す部分拡大図である。
図14(a)は、第1実施形態の
図5に対応する。
図14(b)は、
図14(a)に示す折りローラの周辺の構成を表す拡大図である。
【0057】
図14(a)に示すように、本実施形態のガイド部材201は、本体202の前端部に設けられたガイド壁204およびその周辺の構成が第1実施形態と異なる。すなわち、
図14(b)に示すように、ガイド壁204は、一対の第1折りローラ20の一方のローラ20aに対向する第1ガイド部210(「排出ガイド部」として機能する)と、他方のローラ20bに対向する第2ガイド部212(「リジェクトガイド部」として機能する)を有し、第2ガイド部212が第1ガイド部210に対して鋭角をなすように連設されている。これにより、第2ガイド部212は、その先端に向けてローラ20bの外周面から離れる構成とされている。また、本体202における第2ガイド部212に対する第1ガイド部210とは反対側には、第3ガイド部206が設けられている。
【0058】
本実施形態では、給紙エラーが検出された場合、該当する用紙を図中実線矢印にて示すように一旦排出方向に搬送するが、その後端が第1折りローラ20に差し掛かったときに、その第1折りローラ20を逆転駆動する。それにより、その用紙の搬送方向を反転し、その後端を先頭にガイド部材201へ向けて搬送する。このとき、その用紙は、第2ガイド部212と第3ガイド部206との間に形成された入口に導かれ、図中点線矢印にて示されるように本体202内に導入され、リジェクトされる。すなわち、本実施形態のガイド部材201は、
図14(a)に示されるように、リジェクトトレイとして機能する。
【0059】
図15は、第2実施形態の計数処理を詳細に示すフローチャートである。本実施形態において、制御部100は、第1エラーセンサ52により給紙エラーが検出されると(S54のY)、それが空送りでなく(S72のN)、重送である場合(S73のY)、第2折りローラ22を逆転駆動する(S75)。それにより重送にかかる用紙のリジェクトが完了すれば(S77のY)、S50に戻る。一方、重送でもない場合(S73のN)、つまりジャムである場合には、用紙の搬送を停止して(S78)、給紙エラーである旨を表示し(S79)、所定の終了処理を実行する(S80)。ここでは、ユーザに対して現在まで正常に排出された用紙枚数を通知するとともに、給紙エラーにかかる用紙の排除を促す表示を行う。
【0060】
以上に説明したように、本実施形態によれば、計数モードにおいて給紙エラーが発生したとしても、該当する用紙を自動的にリジェクトトレイに排出することで、計数処理をそのまま継続することができる。つまり、給紙エラーが発生したとしても、計数処理を効率良く行うことが可能となる。その際、給紙エラーにかかる用紙については給紙枚数に算入されないため、排出トレイ26に排出された用紙の枚数と計数された用紙の枚数とを正確に一致させることができる。
【0061】
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
【0062】
上記実施形態では、給紙エラーがないことを条件に給紙枚数のカウントを更新する構成を示したが、給紙がなされたときに給紙エラーの判定を待つことなく給紙枚数のカウントを更新してもよい。そして、その後に給紙エラー等が発生した場合に対応するカウントを元に戻す(デクリメントする)ようにしてもよい。また、上記実施形態では、給紙枚数をアップカウントする例を示したが、ダウンカウントする構成としてもよい。すなわち、カウンタの初期値を設定枚数とし、給紙されるごとにそのカウント値をデクリメントしてもよい。そして、カウント値がゼロとなったときに設定枚数の用紙が排出されたとして計数処理を終了するようにしてもよい。
【0063】
上記実施形態では
図9〜
図11に示したように、モード確認処理の後にジョブ設定処理を実行し、ユーザが設定したジョブの内容が現在設定されているモードと矛盾する場合に設定エラーを表示する例を示した。変形例においては、ジョブ設定処理の前にユーザによるモード選択を要求してもよい。そして、そのモード選択後、折込装置36又はガイド部材101の装着状況とユーザが選択したモードとが矛盾していれば設定エラーと判定し、その旨を表示させてもよい。すなわち、ユーザに具体的なジョブの設定を行わせる前に、モード選択エラーを報知するようにしてもよい。あるいは、制御部がまず折込装置36又はガイド部材101の装着状況を判定し、その判定結果に基づいて基本処理モード又は計数モードのいずれかに自動的に設定するようにしてもよい。そして、設定されたモードに対してのみ、ユーザのジョブ設定を受け付けるようにしてもよい。このとき、ユーザが意図しないモードであった場合には、折込装置36又はガイド部材101の付け替えを行うことにより、意図したモードの設定が受付可能となるようにしてもよい。
【0064】
上記実施形態では述べなかったが、計数処理の過程で重送エラーが発生し、その重送にかかる用紙が搬送方向に互いにずれているような場合、用紙の搬送を停止しても、重なっている用紙のうち、先行している用紙が排出トレイ26に排出されてしまう可能性がある。そこで、このような重送にかかる用紙のずれを検知した場合には、用紙の搬送を停止したうえで計数処理のやり直しを促すメッセージを表示させてもよい。このような場合、それまでの計数値と、排出トレイ26に蓄積されている用紙の枚数が同一であることを保証できないためである。なお、このような「重送のずれ」については、例えば重送が検知された用紙の検出長さに基づいて判定することができる。具体的には、搬送ローラの回転パルスに基づいてエラーセンサによる重送検出中の用紙の長さ(検出長さ)を判定し、その検出長さが用紙の本来の長さ+第1の所定長さ(例えば30mm)以下であれば通常の重送であると判定し、搬送を停止したうえでそれまでの計数値を有効とする。一方、その検出長さが用紙の本来の長さ+第2の所定長さ(例えば100mm)を超えていれば、ジャムであると判断し、それまでの計数値を無効とする。さらに、その検出長さが本来の長さ+第1の所定長さを超え、本来の長さ+第2の所定長さ以下(30mm〜100mm)であった場合には、「重送のずれ」によりその一部の用紙が排出トレイ26に排出された可能性があると判断し、用紙の搬送を停止したうえで計数処理のやり直しを促すメッセージを表示させる。なお、検出長さが用紙の本来の長さ+第1の所定長さを超え、本来の長さ+第2の所定長さ以下(30mm〜100mm)であっても、重送が検知されていなければ、正常な給紙であると判断する。給紙部あるいは搬送ローラと用紙との滑りにより、正常給紙であっても、理論値と差異が生じる可能性があるためである。この差異が生じる可能性は重送の場合でも同様であるが、重送の場合は「重送のずれ」である可能性を優先して、計数処理のやり直しを促すメッセージを表示するということである。なお、やり直しが生じると作業効率が落ちるため、再発生を防ぐために、給紙部のエア量の調整等を促すメッセージを同時に表示するとなお良い。なお「用紙の本来の長さ」は、ユーザが予め入力することによって取得する。
【0065】
上記実施形態では述べなかったが、フレーム5(装置本体)にガイド部材および折込装置のいずれが取り付けられてもオンになるインターロックスイッチを設けてもよい。そして、ガイド部材および折込装置のいずれかが取り付けられていると判定したうえでストッパモータ70を正転駆動させ、ストッパセンサ90の検出有無に基づいていずれが取り付けられているかを判定してもよい。あるいは、ガイド部材および折込装置のそれぞれが取り付けられていることを検出するセンサを個別に設け、いずれが取り付けられているかを判定してもよい。
【0066】
上記第2実施形態では、給紙エラーが発生したときに第1折りローラ20を逆転させて該当する用紙をリジェクトする例を示した。変形例においては、給紙エラーが発生したときに、折りローラを逆転させることなく、折込装置36又は折込装置40に代えて設けられたリジェクトトレイにその用紙を直送してもよい。
【0067】
上記実施形態では、本発明の用紙処理装置を紙折り装置として具体化した例を示した。変形例においては、例えば丁合装置その他の用紙処理装置として構成してもよい。その場合も、用紙処理装置としての本来の処理を実行するための基本処理モードと、その本来の処理を省略して用紙の枚数をカウントする計数モードとを切り替えて実行する。