特許第6484888号(P6484888)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6484888
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 17/00 20060101AFI20190311BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20190311BHJP
   F21V 17/10 20060101ALI20190311BHJP
   F21V 17/16 20060101ALI20190311BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20190311BHJP
【FI】
   F21V17/00 154
   F21S8/04 130
   F21V17/10 500
   F21V17/16 100
   F21Y115:10
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-24997(P2015-24997)
(22)【出願日】2015年2月12日
(65)【公開番号】特開2016-149235(P2016-149235A)
(43)【公開日】2016年8月18日
【審査請求日】2018年2月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100562
【氏名又は名称】アール・ビー・コントロールズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106105
【弁理士】
【氏名又は名称】打揚 洋次
(72)【発明者】
【氏名】門田 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】辻 智広
【審査官】 松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第08403544(US,B1)
【文献】 特開平09−213121(JP,A)
【文献】 特開2013−030401(JP,A)
【文献】 特開2006−079945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 17/00
F21S 8/04
F21V 17/10
F21V 17/16
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面に取り付けられる長方形の取付面と、この取付面の長辺の一方から立ち上がる第1側面とからなる本体を有し、この第1側面の端縁に対して一方の長辺で揺動可能に係合して本体を覆う長方形のカバー面と、このカバー面の他方の長辺から垂直に延び、上記本体の取付面の他方の長辺に係合するカバー側面とからなるカバー部材を備えた照明器具において、カバー側面の端縁の内側に係合突起を設けると共に、上記本体の取付面の他方の長辺の両端から所定の距離の位置に、この係合突起に係合してカバー部材を固定する係合部を形成し、さらに、本体の取付面の他方の長辺のいずれかの端部に、カバー部材のカバー面が本体から離れる方向に移動する際に上記係合突起を外側に押し出して係合突起が係合部から外れるようにするガイド部を設けたことを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台所の吊り戸棚の下面などに取り付けられる照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような照明器具では、吊り戸棚の底板のような平面に取り付けられる本体と、この本体をカバーするカバー部材とを備えている場合が多い。照明器具の取り付けは配線作業を必要とするので専門業者が設置を行う。また、特に発光源としてLEDを用いた照明器具では、発光源の交換の必要がほとんど無いので、使用者がカバーをむやみに開けて照明器具の内部を触れないようにすることが望まれる。
【0003】
そのため、カバーを本体に設けた係合突起に係合させて固定するが、カバーを外すためにカバーを把持すると、その把持による力が、カバーが係合突起から外れない方向に作用するように構成することが望ましい(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8-148015号公報(図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の構成では、カバーを本体から取り外しにくいという効果はあるが、照明器具に故障が生じた場合や他の照明器具に取り替えるなどのため、カバーを外す際にドライバーなどで強制的にカバーを外すと、カバーや本体が固定されている平面側に傷を付けるおそれが生じる。
【0006】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、簡単にはカバーを外すことはできないが、カバーを外す際にはカバーや周囲に傷などを付けるおそれの無い照明器具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明による照明器具は、平面に取り付けられる長方形の取付面と、この取付面の長辺の一方から立ち上がる第1側面とからなる本体を有し、この第1側面の端縁に対して一方の長辺で揺動可能に係合して本体を覆う長方形のカバー面と、このカバー面の他方の長辺から垂直に延び、上記本体の取付面の他方の長辺に係合するカバー側面とからなるカバー部材を備えた照明器具において、カバー側面の端縁の内側に係合突起を設けると共に、上記本体の取付面の他方の長辺の両端から所定の距離の位置に、この係合突起に係合してカバー部材を固定する係合部を形成し、さらに、本体の取付面の他方の長辺のいずれかの端部に、カバー部材のカバー面が本体から離れる方向に移動する際に上記係合突起を外側に押し出して係合突起が係合部から外れるようにするガイド部を設けたことを特徴とする。
【0008】
カバー部材を開ける際に指とカバー部材との間に摩擦力を生じさせるためには指でカバー部材を押さなければならない。すると、カバー側面は内側に押されることになるが、カバー側面に内側に係合突起が設けられているので、指で押す力はこの係合突起が係合部から外れない方向に作用する。そのため、通常ではカバー部材を外しづらい。一方、カバー部材の端部に開く方向の力を作用させるとガイド部が係合突起を外側に押し出して、係合突起が係合部から外れやすくなる。
【発明の効果】
【0009】
以上の説明から明らかなように、本発明は、簡単にはカバーを外すことはできないが、カバーを外す際にはカバーや周囲に傷などを付けるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】照明器具を吊り戸棚の底板に取り付けた状態を示す図
図2】本体とカバーとを分離した状態を示す図
図3】係合部の構造を示す断面図
図4】カバーを開けようと把持した際の力の方向を示す図
図5】ガイド部の構造を示す断面図
図6】テープを補助にしてカバーを開ける状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照して、1は本発明による照明器具の一例で有り、本実施の形態では台所に設けられた吊り戸棚の底板Sの下面に取り付けられている。この取り付けられた状態で、スイッチ11を押し操作する毎にスイッチ11がオン/オフして、内蔵されたLED(図示せず)が点灯・消灯を繰り返すように構成されている。なお、Wは垂直な壁面である。
【0012】
図2を参照して、上記照明器具1を構成する本体2とカバー3とを説明する。なお、この本体2内には上記LEDの他、電源部等の各種装置が内蔵されているが、説明を簡略化するため、本図および本図以降の各図においてこれら内蔵物を省略する。
【0013】
本体2は、上記底板Sに取り付けられる長方形の取付面21と、この取付面21の長辺の一方から立ち上がる第1側面22とで構成されている。この第1側面22が形成されている長辺に対向する他の長辺には4個の係合部23を設けた。この係合部23は形成されている長辺の両端から所定距離内側に形成されている。そして、その長辺の両端にはガイド部24が形成されている。なお、本実施の形態では両端にガイド部24を形成したが、いずれか一方のみにガイド部24を形成してもよい。
【0014】
カバー3は、上記第1側面22の端縁に対して一方の長辺で揺動可能に係合して本体2を覆う長方形のカバー面31と、このカバー面31の他方の長辺から垂直に延び、上記本体2の取付面21の他方の長辺に形成した係合部23に係合するカバー側面32とから構成されている。なお、30は上記スイッチ11のための開口で有り、また、カバー3は透光性の樹脂で形成されている。
【0015】
図3を参照して、上記カバー側面32の端縁の内側に係合突起33を設けた。そして、上記係合部23を断面が「く字状」に形成したので、第1側面22の端縁にカバー3を係合させて揺動させると、係合突起33が外側に逃げながら係合部23を乗り越えて、カバー3は本体2に対して固定されることになる。
【0016】
一旦図3に示すようにカバー3が本体2に係合すると、図4に示すように、カバー3を把持してカバー3を本体2から離そうとしても、カバー3と指との間に摩擦力を発生させようと指がカバー3を押す力が、係合突起33が係合部23から外れない方向に作用し、また、カバー3が外れる方向に揺動することを阻止する方向に作用する。従って、図4に示すようにカバー3を指で把持してカバー3を外すことは非常に困難である。
【0017】
一方、図5に示すように、ガイド部24はなだらかな斜面で構成されており、カバー3が本体2に係合している状態では係合突起33はガイド部24に接触していない。そのため、カバー3のカバー側面32の端部は拘束されておらず、容易に本体2から浮かすことができる。
【0018】
そこで、図6に示すように、補助としてカバー側面32の端部にテープTを貼着させ、そのテープTを引き下げると、カバー側面32の端部が引かれた方向に移動し、さらに移動しながらガイド部24によって外側に変形されるので、続けて最寄りの係合部23と係合突起33との係合が解除され、さらに連続して他の係合部23と係合突起33との係合が解除されていき、容易にカバー3を本体2から外すことができる。
【0019】
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
【符号の説明】
【0020】
1 照明器具
2 本体
3 カバー
21 取付面
22 第1側面
23 係合部
24 ガイド部
31 カバー面
32 カバー側面
33 係合突起
S 底板
T テープ
図1
図2
図3
図4
図5
図6