特許第6484890号(P6484890)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6484890
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/511 20060101AFI20190311BHJP
【FI】
   A61F13/511 100
   A61F13/511 400
   A61F13/511 300
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-107255(P2015-107255)
(22)【出願日】2015年5月27日
(65)【公開番号】特開2016-220732(P2016-220732A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2018年4月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144048
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 智弘
(74)【代理人】
【識別番号】100186679
【弁理士】
【氏名又は名称】矢田 歩
(74)【代理人】
【識別番号】100189186
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】藤崎 浩二
【審査官】 ▲高▼橋 杏子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−070298(JP,A)
【文献】 特開2014−064814(JP,A)
【文献】 特開2014−004490(JP,A)
【文献】 特開2012−077401(JP,A)
【文献】 特開2003−275238(JP,A)
【文献】 特開2000−225144(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/050310(WO,A1)
【文献】 特開2014−070299(JP,A)
【文献】 特開2003−284742(JP,A)
【文献】 特開2011−015707(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15−13/84
A61L 15/16−15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品であって、
液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体と、を備え、
前記トップシートは、第1トップシートと、前記第1トップシートよりも非肌当接面側に設けられた第2トップシートとを含み、
前記第1トップシートは、断面視において肌当接面側に凸状であって、平面視において略四角形状に形成された接合部をもって前記第2トップシートと部分的に接合されており、
各接合部が互いに隣接する他の接合部と少なくとも一部の辺を共有し、各接合部の各辺がMD方向またはCD方向に対し±45°の角度を有し、
4つの辺が第1の点において交差するとき、前記第1の点を起点として、前記MD方向及び前記CD方向に沿ってドット状の接合点を各方向2個ずつ有し、
前記各接合部の各辺の中点近傍には、各辺に沿って桿状の接合点を有することを特徴とする吸収性物品。
【請求項2】
凸状の領域は、それぞれ20mm以上100mm以下の底面積を有することを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記接合部は、2%以上10%以下の面積を有することを特徴とする請求項1または2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記MD方向または前記CD方向の同一線上に並ぶ前記接合部どうしの中心間隔が4mm以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記第1トップシート及び/又は前記第2トップシートが20g/m以上30g/m以下の坪量と、1.3dtex以上5.0dtex以下の繊度を有する短繊維サーマルボンド不織布であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、軽失禁パッド、尿取りパッド、使い捨ておむつ、生理用ナプキン等の吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、両シートの間に配置された吸収体と、で構成されている。これにより、尿、汗等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収され、バックシートにより外部へ漏れないようになっている。このような吸収性物品のトップシートは、体液吸収前にはさらさらとした肌触りであること、吸収後には体液が逆戻りせず、じめじめとした不快感を与えないことが求められている。
【0003】
したがって、表面の肌触りや吸収後のドライ性を向上させるために、トップシートには表面にエンボス等の賦形処理が行われている。例えば、特許文献1には、上下2層の不織布の内、上層に所定の凹凸形状に賦形を施し、積層して接合したトップシートを備える吸収性物品が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、上下2層のシートを有した表面(トップ)シートに、上層、下層が部分的に接合されて凹凸形状を形成し、凹凸形状や接合部の配列を規定した吸収性物品用の表面(トップ)シートが開示されている。
【0005】
さらに、特許文献3には、上下2層からなるトップシートを有し、該両層の間に空洞を保持して上層側に突出した凸部を有し、上層の上側層と下側層で構成する繊維長が異なる吸収性物品が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−275239号公報
【特許文献2】特開2004−174234号公報
【特許文献3】特開2009−131593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、表面の肌触りや吸収後のドライ性を向上させるために、トップシートの表面に賦形処理を行う場合、賦形処理により形成された多数の接着部により、トップシートが硬くなり、かえって肌触りが悪化することがあった。また、接着部は、トップシートの皺の原因となり、結果、吸収性能が低下することが分かった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、多数の接着部によるシートの硬さや皺の形成が改善され、肌触りや吸収後の表面ドライ性に優れたトップシートを備える吸収性物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本願発明に係る1つの態様は、吸収性物品であって、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、上記トップシートと上記バックシートとの間に配置された吸収体と、を備え、上記トップシートは、第1トップシートと、上記第1トップシートよりも非肌当接面側に設けられた第2トップシートとを含み、上記第1トップシートは、断面視において肌当接面側に凸状であって、平面視において略四角形状に形成された接合部をもって上記第2トップシートと部分的に接合されており、各接合部が互いに隣接する他の接合部と少なくとも一部の辺を共有し、各接合部の各辺がMD方向またはCD方向に対し±45°の角度を有し、4つの辺が第1の点において交差するとき、上記第1の点を起点として、上記MD方向及び上記CD方向に沿ってドット状の接合点を各方向2個ずつ有し、各接合部の各辺の中点近傍には、各辺に沿って桿状の接合点を有することを特徴とする。
(2) 本発明の他側面に係る吸収性物品は、(1)記載の吸収性物品であって、凸状の領域は、それぞれ20mm以上200mm以下の底面積を有することを特徴とする。
(3) 本発明の他側面に係る吸収性物品は、上記(1)または(2)記載の吸収性物品であって、上記接合部は、2%以上10%以下の面積を有することを特徴とする。
(4) 本発明の他側面に係る吸収性物品は、上記(1)から(3)のいずれかに記載の吸収性物品であって、上記MD方向または上記CD方向の同一線上に並ぶ上記接合部どうしの中心間隔が4mm以上であることを特徴とする。
(5) 本発明の他側面に係る吸収性物品は、上記(1)から(4)のいずれかに記載の吸収性物品であって、上記第1トップシート及び/又は上記第2トップシートが20g/m以上の坪量と、1.3dtex以上5.0dtex以下の繊度を有する短繊維サーマルボンド不織布であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の吸収性物品は、多数の接着部によるシートの硬さや皺の形成が改善され、肌触りや吸収後の表面ドライ性に優れたトップシートを備える吸収性物品を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の吸収性物品の一実施形態の平面図である。
図2図1のA−A’線における吸収性物品の断面図である
図3図3(a)は、本発明の吸収性物品の一実施形態に係る第1トップシートを抜き出した平面図である。図3(b)は、ドット状の接合点の模式図である。図3(c)は、接合部の一部を示す拡大平面図である。
図4図3(a)のX−X’線におけるトップシートを抜き出した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1から図4を参照して、本発明の実施形態に係る吸収性物品について詳細に説明する。なお、実施形態の説明は、全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。本明細書の説明において、体液とは、尿、血液や軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。さらにまた、吸収性物品の着用時とは、吸収性物品の装着時及び着用後の少なくとも一方を示す。なお、本明細書の説明において、吸収性物品の長手方向とは、吸収性物品が着用されたときに着用者の前後にわたる方向である。また、吸収性物品の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向である。
【0013】
本発明の実施形態に係る吸収性物品としては、例えば、軽失禁パッド、パンティーライナー、紙おむつ、紙おむつライナー、生理用ナプキンが例示されるが、これに限定されるものではなく、その他の吸収性物品であってもよい。
【0014】
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態の平面図であり、図2は、図1のA−A’線における吸収性物品の断面図である。図1及び図2に示すように、吸収性物品1は、肌当接面側に配された液透過性のトップシート2と、トップシート2に対向して配置された液不透過性のバックシート3と、トップシート2とバックシート3との間に配置された吸収体4と、を備える。これにより、吸収体4は、トップシート2とバックシート3の間に挟まれた構造となっている。また、例えば、体液や便の閉じ込め空間を形成して、それらの横漏れを防止するために、立体ギャザーシート7aと、立体ギャザーシート7aの自由端部に沿って配された立体ギャザー用弾性部材7bと、を備えた立体ギャザー7を形成する。
【0015】
(トップシート)
図3(a)は、本発明の吸収性物品の一実施形態に係る第1トップシートを抜き出した平面図であり、図3(b)は、ドット状の接合点の模式図であり、図3(c)は、接合部の一部を示す拡大平面図である。なお、図3(a)における円形破線部は、凸状の領域5の範囲を概念的に示したものである。また、図4は、図3(a)のX−X’線におけるトップシートを抜き出した断面図である。図2に示されたトップシート2の点線で囲んだ範囲を平面視すると、図3に示すように、第1トップシート2aは、平面視において略四角形状に形成された接合部6をもって第2トップシートと部分的に接合されている。各接合部6は、互いに隣接する他の接合部6と少なくとも一部の辺を共有し、ドット状の接合点6aと、棹状の接合点6bを有している。図4に示すように、トップシート2は、肌当接面側に設けられた第1トップシート2aと、第1トップシート2aよりも非肌当接面側に設けられた第2トップシート2bとを含み、第1トップシート2aは、複数の接合部6により、第2トップシートと部分的に接合され、断面視において肌当接面側に凸状となっている。
【0016】
図3(c)において、略四角形状パターンを成す接合部6を点線で囲んだ範囲として示している。略四角形状パターンを成す接合部6の各辺は、MD方向またはCD方向に対し±45°の角度θを有している。ここで、MD方向とは、第1トップシート2aと第2トップシート2bを接合してトップシート2を形成する際のトップシート2の搬送方向(ライン流れ方向)であり、CD方向とは、トップシート2の同一面上においてMD方向と直交する方向(ライン横断方向)である。接合部6の各辺が、MD方向またはCD方向に対し±45°の角度θを有することにより、両方向を横断して接合部6が形成されて、第1トップシート2aと第2トップシート2bがしっかりと接合できるので、接合部6の形成が少ない面積で済み、トップシート2のシート硬さが減少する。また、美粧性の観点から、MD方向またはCD方向の同一線上に並ぶ接合部6どうしの中心間隔(図3(a)に示すDMD、DCD)は、4mm以上であることが好ましい。
【0017】
図3(b)に示すように、ドット状の接合点6aは、接合部6の4つの辺が第1の点Pにおいて交差するとき、各接合部6が第1の点Pを起点として、MD方向及びCD方向に沿って各方向2個ずつ形成される。ドット状の接合点6aの形状は、円形状を例示しているが、矩形状、多角形状等であってもよい。また、ドット状の接合点6aそれぞれの面積は、接合性保持と美粧性の観点から、同一であることが好ましい。
【0018】
図3(c)に示すように、各接合部6は、各辺の中点近傍に各辺に沿って桿状の接合点6bを有する。桿状の接合点6bの形状は、角を丸くした形状を例示しているが、矩形状であってもよい。また、桿状の接合点6bそれぞれの面積は、接合性保持と美粧性の観点から、同一であることが好ましい。
【0019】
ドット状の接合点6aと棹状の接合点6bを有する接合部6の面積は、風合いと接合保持の観点から、第2トップシート2bの面積に対して、1%以上10%以下であることが好ましい。接合部6の面積は、例えば、トップシート2を上部より撮影し、画像解析ソフトであるWin ROOF(三谷商事株式会社製)を用いて画像処理を行うことで測定できる。
【0020】
ドット状の接合点6aと、棹状の接合点6bを組み合わせた略四角形状の接合部6を第1トップシート2aに形成することにより、凸状の領域5のみが形成されたものと比較して、皺の形成が抑制され、表面ドライ性に優れたトップシート2となる。
【0021】
第1トップシート2aに形成された凸状の領域5の内部は、図4に示すように、肌当接面側の第1トップシート2aと非肌当接面側の第2トップシート2bとにより構成されており、吸収保持力の点から、中空構造であることが好ましい。凸状の領域5の形状としては、特に限定はなく、円錐体形状、円錐形状、直方体形状、四角錐形状、半球体形状、三角錐形状、截頭円錐体形状、截頭角錐体形状等が挙げられる。凸状領域の底面積5aは、美粧性に優れることから、それぞれ20mm以上100mm以下の底面積5aを有することが好ましく、20mm以上50mm以下がさらに好ましい。また、凸状の領域5が着用したときにつぶれにくく、肌触りが良好な点から、凸状の領域5の形状は、上面積よりも底面積が広い、半球体形状、截頭円錐体形状又は截頭角錐体形状が好ましい。凸状の領域5の高さ5hは、1mm以上5mm以下が好ましい。凸状の領域5の高さ5hが1mmより低いと美粧性が減少し、5mmを超えると着用性が低下する。
【0022】
凸状領域の底面積5aは、簡略的に四角形の接合点で囲まれた面積と定義し、例えば、トップシート2を上部より撮影し、上述した画像解析ソフトであるWin ROOF(三谷商事株式会社製)を用いて画像処理を行うことで測定できる。同様に、凸状の領域5の高さ5hは、トップシート2のみ、あるいは吸収性物品1を変形させないように剃刀等を用いて切り出し、その断面を底面積の測定と同様に、画像解析ソフトであるWin ROOF(三谷商事株式会社製)を用いて画像処理を行うことで測定できる。
【0023】
トップシート2の基材は、血液、体液等の液体が吸収体4へと移動するような液透過性を備えていればよく、例えば、エアースルー不織布を代表とするサーマルボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。強度及び加工性の観点から、第1トップシート2a及び/又は第2トップシート2bは、20g/m以上40g/m以下の坪量と、1.3dtex以上5.0dtex以下の繊度を有する短繊維サーマルボンド不織布であることが好ましく、20g/m以上30g/m以下の坪量と、2.0〜4.0dtexの短繊維サーマルボンド不織布であることがさらに好ましい。第1トップシート2aと第2トップシート2bは、同一基材でも異なる基材でもよく、美粧性の観点から、第2トップシート2bに着色した基材を使用してもよい。また、肌への刺激を低減させるために、トップシート2に、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させることも好ましい。
【0024】
(吸収体)
吸収体4は、フラップパルプと高吸収性樹脂(SAP)を含有し、前部から股部を経由して後部まで配置されている。吸収体4の基材は、一般に生理用ナプキンやおむつ、尿パッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布といった材料から形成される。この中で、吸収性の観点から、フラッフパルプが好ましい。かかるフラッフパルプとしては、木材パルプ及び合成繊維、ポリマー繊維等や非木材パルプを綿状に解繊したものをあげることができる。また、吸収性能および肌触りを損なわないよう、吸収体4の基材の坪量を100g/m以上800g/m以下とすることが好ましい。
【0025】
また、吸収体4の高吸収性樹脂(SAP)は、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアスパラギン酸、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、といった材料から形成される。この中で、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウムが好ましい。また、吸収性能および肌触りを損なわないよう、吸収体4のSAPは、50g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましい。
【0026】
吸収体4の基材とSAPは、基材中に高SAP粒子を混合して形成したもの、あるいは、基材間に高吸収性ポリマー粒子を固着したSAPシートとすることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体4の形状を安定させるために、吸収体4をキャリアシートに包むことが好ましい。キャリアシートの基材としては、親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布をあげることができる。キャリアシートを複数備える場合は、キャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
【0027】
吸収体4の形状としては、一般に生理用ナプキンやおむつ、尿パッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、矩形状、砂時計状、I字状等をあげることができる。また、吸収体4の表面にエンボス加工を施すと、体液の拡散をコントロールすると共に、使用者の体型に応じて吸収体4が容易に変形するので好ましい。さらに、吸収体を2層以上重ねたものでもよい。
【0028】
吸収体4の上面への尿等の液体の拡散を促進するために、第2トップシート2bと吸収体4の間に、液拡散性シート8を設けることができる。液拡散性シート8が親水性不織布であることが好ましい。また、液拡散性シート8の素材は、親水性不織布が使用でき、特には、エアースルー不織布が好ましい。また、液拡散性シート8としては、例えば、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンドを積層した複合不織布があげられる。液拡散性シート8の厚さは、0.1mm以上が好ましく、その坪量は15g/m以上、特には18g/m以上が好ましい。厚さが0.1mm未満、あるいは、坪量が15g/m未満であると、吸収体4の上面全体への液体の拡散が十分に行われないので好ましくない。また、液拡散性シート8の形状は、特に制限はないが、体液が、くまなく吸収体4に拡散するように、吸収体4の表面を完全に覆うことができる形状であることが好ましい。
【0029】
(バックシート)
バックシート3の基材は、吸収体4が保持している体液が下着に漏れないような液不透過性を備えたものであればよく、不織布、樹脂フィルム、あるいはこれらを積層した複合シートといった材料から形成される。かかる不織布は、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンドやメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンドを積層した複合不織布及びこれらの複合材料があげられる。また、かかる樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等があげられる。バックシート3には、下着等に粘着させる粘着剤を設け、その外側に剥離紙を設けることが好ましい。
【0030】
強度および加工性の点から、バックシート3の坪量は、15g/m以上40g/m以下程度であることが好ましく、18g/m以上のポリエチレンフィルムがさらに好ましい。また、装着時の蒸れを防止するため、バックシート3は通気性を持たせることが好ましい。透湿性を備えさせるために、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合することや、バックシート3にエンボス加工を施すことがあげられる。フィラーとしては、炭酸カルシウムをあげることができ、その加工方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。
【0031】
吸収性物品1は、トップシート2とバックシート3との間に吸収体4を挟持し、さらに適宜液拡散性シート8や立体ギャザー7を配置した後、トップシート2とバックシート3とを一部あるいは全周にわたってホットメルト接着剤を用いて固定することで、製造することができる。接着剤としては、融点が100℃以上180℃以下程度の、スチレン/ブタジエン/スチレン系共重合体、スチレン/イソプレン/スチレン系共重合体等の合成ゴム系;又はエチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系のホットメルト接着剤を使用できる。ホットメルト接着剤の塗布方法には、ノズルから溶融状態の接着剤を糸状に非接触で塗布するカーテンコート法やスパイラル法、接触式で塗布するスロット法等があり、公知のあらゆる方法が利用できる。
【0032】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0033】
1 吸収性物品
2 トップシート
2a 第1トップシート
2b 第2トップシート
3 バックシート
4 吸収体
5 凸状の領域
5a 凸状の領域の底面積
5h 凸状の領域の高さ
6 接合部
6a ドット状の接合点
6b 棹状の接合点
7 立体ギャザー
7a 立体ギャザーシート
7b 立体ギャザー用弾性部材
8 液拡散性シート
CD CD方向の同一線上に並ぶ接合部どうしの中心間隔
MD MD方向の同一線上に並ぶ接合部どうしの中心間隔
P 第1の点
図1
図2
図3
図4