特許第6484909号(P6484909)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6484909
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】超音波ホーン
(51)【国際特許分類】
   B06B 1/02 20060101AFI20190311BHJP
   H01L 21/607 20060101ALI20190311BHJP
【FI】
   B06B1/02 K
   H01L21/607 C
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-553789(P2017-553789)
(86)(22)【出願日】2016年11月22日
(86)【国際出願番号】JP2016084547
(87)【国際公開番号】WO2017094558
(87)【国際公開日】20170608
【審査請求日】2018年3月12日
(31)【優先権主張番号】特願2015-238059(P2015-238059)
(32)【優先日】2015年12月4日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000146722
【氏名又は名称】株式会社新川
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(72)【発明者】
【氏名】三浦 光
(72)【発明者】
【氏名】淺見 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】富樫 泰元
(72)【発明者】
【氏名】青柳 伸幸
【審査官】 津久井 道夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開平8−294673(JP,A)
【文献】 特開2010−149017(JP,A)
【文献】 特開平6−881(JP,A)
【文献】 特開2007−129181(JP,A)
【文献】 特開2008−289874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B06B 1/02
H01L 21/607
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波ホーンであって、
発振器から入力された超音波帯域の周波数を有する信号に基づき超音波帯域の周波数を有する縦振動を発生させるように構成される振動発生部と、
前記振動発生部からの前記縦振動を伝達させながら増幅させるように構成される振動増幅部と、
前記振動増幅部の表面に溝状に形成されるスリットを有し、前記縦振動をねじり振動へと変換するように構成される縦−ねじり振動変換スリット部と
を備え、
前記振動増幅部は、平面視において多角形形状であり、前記スリットが設けられている面を複数有すると共にスリットが設けられていない面を有する
超音波ホーン。
【請求項2】
前記スリットは、前記縦振動の伝達方向に対して斜めに形成されている請求項1記載の超音波ホーン。
【請求項3】
前記振動増幅部は、平面視において矩形形状であり、
前記スリットは、前記振動増幅部の対向する2面に設けられる
請求項1または2記載の超音波ホーン。
【請求項4】
前記振動発生部は、単一の周波数の前記縦振動を発生させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波ホーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波ホーンに関する。
本願は、2015年12月4日に、日本に出願された特願2015−238059号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、縦振動をねじり振動に変換する縦−ねじり振動変換スリット部をロッドの周面に備えた超音波複合振動装置が開示されている。このような超音波複合振動発生装置によれば、縦方向の振動とねじり方向の振動を複合的に発生させることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】日本国特開2013−111508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、超音波複合振動装置は、把持部を設け、先端に加工用ヘッドを取り付けることにより、超音波加工機として利用することが考えられる。特許文献1に開示された超音波複合振動装置において、縦―ねじり振動変換スリット部がロッドの周面に対して周状に設けられている。このため、把持部及び加工用ヘッドを設ける位置は縦−ねじり変換部により制約され、縦−ねじり変換部の近傍に把持部及び加工用ヘッドを設けることは難しい。
【0005】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、把持部を設けること及び加工用ヘッドを取り付けることが容易な超音波ホーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る超音波ホーンは、発振器から入力された超音波帯域の周波数を有する信号に基づき超音波帯域の周波数を有する縦振動を発生させるように構成される振動発生部と、前記振動発生部からの前記縦振動を伝達させながら増幅させるように構成される振動増幅部と、前記振動増幅部の表面に溝状に形成されるスリットを有し、前記縦振動をねじり振動へと変換するように構成される縦−ねじり振動変換スリット部とを備える。前記振動増幅部は、平面視において多角形形状であり、前記スリットが設けられている面を複数有すると共にスリットが設けられていない面を有する。
【0007】
前記スリットは、前記縦振動の伝達方向に対して斜めに形成されていてもよい。
【0008】
前記振動増幅部は、平面視において矩形形状であり、前記スリットは、上記振動増幅部の対向する2面に設けられてもよい。
【0009】
前記振動発生部は、単一の周波数の上記縦振動を発生させてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の上記態様によれば、振動増幅部は、平面視多角形形状であり、複数の面にスリットが設けられると共にスリットが設けられていない面を有する。複数の面にスリットが設けられることにより、縦振動をねじり振動へと変換することが可能である。また、スリットが設けられていない面に、把持部及び加工用ヘッドを設けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る超音波ホーンを模式的に示す上面図である。
図2】本発明の一実施形態における振動増幅部及び縦−ねじり振動変換スリット部を含む斜視図である。
図3A】本発明の一実施形態に係る超音波ホーンの上面図であり、瞬時的な振動方向を示す。
図3B】本発明の一実施形態に係る超音波ホーンの側面図であり、瞬時的な振動方向を示す。
図3C】本発明の一実施形態に係る超音波ホーンの底面図であり、瞬時的な振動方向を示す。
図3D】本発明の一実施形態に係る超音波ホーンの縦振動伝達方向における側面図であり、瞬時的な振動方向を示す。
図4A】本発明の一実施形態における振動増幅部の変形例を示す図であり、斜視図である。
図4B】本発明の一実施形態における振動増幅部の変形例を示す図であり、縦―ねじり振動変換スリット部が設けられている位置における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る超音波ホーンについて説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る超音波ホーン1を模式的に示す上面図である。
超音波ホーン1は、発振器2からの信号入力に基づいて振動する装置である。超音波ホーン1は、図1に示すように、振動子(振動発生部)3、振動増幅部4及び縦−ねじり振動変換スリット部5を備えている。発振器2は、振動子3の駆動周波数の信号を振動子3に入力するように構成される。振動子3は、発振器2から入力された超音波帯域の周波数を有する信号に基づいて、例えば40kHzの超音波の縦振動を励起可能であり、振動増幅部4に接続されている。縦−ねじり振動変換スリット部5は、振動増幅部4の表面に溝状に形成される複数のスリットで構成される。発振器2及び振動子3は、超音波ホーン1に、単一の周波数の縦振動を発生させる。なお、発振器2から発生させる駆動周波数の範囲は、例えば、10kHz〜200kHzの超音波の帯域である。
【0014】
図2は、本実施形態における振動増幅部4及び縦−ねじり振動変換スリット部5を含む斜視図である。
振動増幅部4は、図2に示すように、上面視において等脚台形形状の上面4A及び底面4Bを有する断面が中実の四角柱形状をしている。上面4Aは底面4Bに対向する面である。上面4A及び底面4Bには、縦−ねじり振動変換スリット部5を構成する2本の上側スリット5a及び2本の下側スリット5bが形成されている。また、振動増幅部4は、縦−ねじり振動変換スリット部5が形成されていない面である側面4C、側面4D、端面4E及び端面4Fを有している。
【0015】
側面4C及び側面4Dは対向しており、超音波ホーン1を超音波加工機として用いる場合には、側面4C及び側面4Dにおいて縦振動の節の位置に把持部を設けることが可能である。端面4E及び端面4Fは、互いに平行に位置しており、平面視において矩形形状をしている。端面4Eは、振動子3と当接している。また、端面4Fは、端面4Eよりも面積が小さく設定されている。なお、端面4Fに加工用ヘッドを取り付けることも可能である。すなわち、振動増幅部4は、縦振動の伝達方向に対して、端面4Fに向けてテーパが施された先細り形状となっている。振動増幅部4は、振動子3から伝達された縦振動の振幅を増幅させるように構成される。
【0016】
縦−ねじり振動変換スリット部5は、図2に示すように、上面4Aに形成された2本の上側スリット5aと、底面4Bに形成された2本の下側スリット5bとを有している。これらの縦−ねじり振動変換スリット部5は、全てのスリットの深さ及び幅は同一となるように設定されている。なお、上側スリット5a及び下側スリット5bは、振動増幅部4を貫通していない。また全ての上側スリット5a及び下側スリット5bの最大深さは、振動増幅部4の上下方向の厚みの1/2未満である。また、縦−ねじり振動変換スリット部5は、振動増幅部4において縦振動の節となる位置に設けることが望ましい。
【0017】
また、上側スリット5aは、2本が平行に隣接し、縦振動伝達方向(図1及び図2に示す矢印A方向)に対して45°斜めに形成されている。下側スリット5bは、2本が平行に隣接していると共に、縦振動伝達方向に対して上側スリット5aの傾きと反対方向に45°斜めに形成されている。すなわち、上側スリット5aと下側スリット5bとは、上面4A側から見て、端面4Eの中心を通る縦振動の伝達方向に平行な線に対して線対称に配置されている。この構成を有することにより縦−ねじり振動変換スリット部5は、振動子3より伝達される縦振動をねじり振動に変換する。なお、上側スリット5a及び下側スリット5bは縦振動伝達方向に対して10°〜80°の範囲で斜めに形成されることが望ましい。
【0018】
超音波ホーン1は上述の構成を有することにより、振動子3により生成される超音波の縦振動と、縦−ねじり振動変換スリット部5により生成される超音波のねじり振動とを同時に生成可能である。
【0019】
続いて、本実施形態に係る超音波ホーン1の動作について説明する。図3A〜3Dは、本実施形態における振動増幅部4の瞬時的な振動方向を示す図である。図3Aは振動増幅部4の上面図であり、図3Bが振動増幅部4の側面図であり、図3Cが振動増幅部4の底面図であり、図3Dが縦振動伝達方向における振動増幅部4の端面図である。なお、図3A〜3Dの実線の矢印は縦振動を表し、点線の矢印はねじり振動を表している。
【0020】
超音波ホーン1が駆動されると、発振器2より振動子3に信号が入力され、振動子3の超音波縦振動が励起される。縦振動は、図3A〜3Dに示すように、振動増幅部4において、振動子3と当接する端面4E側から伝達される。振動増幅部4へと伝達された縦振動が縦−ねじり振動変換スリット部5を通過することにより、縦振動の伝達方向が変化する。
【0021】
このとき、縦−ねじり上面4A側において上側スリット5aに到達した縦振動は、上側スリット5aにより、伝達方向を側面4Dに向かう方向に屈折され、たわみ振動に変換される。また、底面4B側において下側スリット5bに到達した縦振動は、下側スリット5bにより側面4Cに向かう方向に屈折され、たわみ振動に変換される。
【0022】
これにより、図3A〜3Dに示すように、上側スリット5aを通過したたわみ振動及び下側スリット5bを通過したたわみ振動は、互いに反対方向に向かって伝達される。そのため、振動増幅部4が縦振動伝達方向を軸としてねじれるねじり振動となる。すなわち、縦振動が上側スリット5a及び下側スリット5bを通過することにより端面4Fにおいてねじり振動が発生する。また、上側スリット5a及び下側スリット5bを通過しない縦振動は端面4Fにおいて縦振動のままである。これらの振動が超音波ホーン1全体に伝搬することによって、縦−ねじり振動となる。したがって、振動増幅部4において、縦振動とねじり振動との両方の振動が生成される。なお、図3A〜3Dに示す矢印は、瞬時的な振動の方向を示しており、縦振動及びねじり振動の方向は、絶えず反転している。
【0023】
本実施形態に係る超音波ホーン1は、振動増幅部4の上面4Aに上側スリット5aが形成され、底面4Bに下側スリット5bが形成される。一方、側面4C及び側面4Dにはスリットが形成されていない。これにより、2面に設けられた上側スリット5a及び下側スリット5bによって、縦振動をねじり振動に変換することが可能である。また、スリットが設けられていない側面4C及び側面4Dには、加工用ヘッドを固定することが可能である。
【0024】
また、振動増幅部4に縦−ねじり振動変換スリット部5を形成することにより、ロッドを設ける必要がない。これにより、本実施形態に係る超音波ホーン1は、構造を単純化することが可能である。したがって、超音波ホーン1は、より効率的に振動を伝達することが可能である。
【0025】
また、本実施形態に係る超音波ホーン1によれば、振動増幅部4は、縦振動伝達方向における平面視が矩形形状である。このため、縦−ねじり振動変換スリット部5を形成する際の加工に特殊な工具を必要としない。
【0026】
また、本実施形態に係る超音波ホーン1によれば、縦−ねじり振動変換スリット部5のスリット5a、5bは、上面4Aと、上面4Aと対向する底面4Bとに設けられている。これにより、上面4A側のたわみ振動と底面4B側のたわみ成分とが同じ程度の強さとなる。したがって、安定的にねじり振動を発生させることができる。
【0027】
さらに、本実施形態における縦−ねじり振動変換スリット部5のスリット5a、5bは、縦振動伝達方向に対して45°斜めに形成されている。これにより、上側スリット5a及び下側スリット5bに到達した縦振動は、垂直に屈曲されてたわみ振動となるため、たわみ振動成分の強度が大きい。したがって、縦−ねじり振動変換スリット部5は、縦振動を効率的にねじり振動へと変換することが可能である。
【0028】
また、スリット5a、5bが形成されていない面である側面4C及び側面4Dに把持部を設け、加工用ヘッドを固定することが可能となる。側面4Cと側面4Dとは、対向する位置に設けられているため、加工用ヘッドを両面に固定することで加工用ヘッドを安定的に支持することができる。
【0029】
また、本実施形態に係る超音波ホーン1によれば、発振器2及び振動子3は、単一の周波数の縦振動を発生させる。すなわち、超音波ホーン1は、単一の周波数の縦振動により、縦振動及びねじり振動を発生させることが可能である。したがって、振動の種類ごとに発振器2及び振動子3を設ける必要がなく、超音波ホーン1の構造を単純化することが可能である。
【0030】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
【0031】
(1)上記実施形態においては、縦−ねじり振動変換スリット部5は、上面4A及び底面4Bに形成されるスリット5a、5bで構成されるが、本発明はこれに限定されない。
図4A及び4Bは、実施形態における振動増幅部4の変形例を示す図であり、図4Aが、斜視図であり、図4Bが縦−ねじり振動変換スリット部5が設けられている位置における断面図である。図4Aに示すように、縦−ねじり振動変換スリット部5を構成するスリットは、側面4C及び側面4Dに設けられてもよい。
なお、側面4C及び側面4Dにスリットを形成する場合には、図4Bの実線で示すように、側面4C及び側面4Dに対して垂直方向にむけて形成する場合と、図4Bの点線で示すように、縦振動の伝達方向に対して垂直に形成する場合とが考えられる。
【0032】
(2)また、上記実施形態においては、振動増幅部4は、四角柱であるとし、端面4E及び端面4Fは矩形形状としたが、本発明はこれに限定されない。端面4E及び端面4Fは、例えば三角形や、五角形等の多角形でも良い。
【0033】
(3)また、上記実施形態においては、縦−ねじり振動変換スリット部5を構成するスリットは、側面4C及び側面4Dの2面に形成されているが、本発明はこれに限定されない。端面4E及び端面4Fが四角形以上の多角形の場合、端面4E及び端面4F以外にスリットが設けられていない面を有していれば、縦−ねじり振動変換スリット部5は、2面以上に形成されるスリットで構成されてもよい。
【0034】
(4)また、上記実施形態においては、縦−ねじり振動変換スリット部5を構成するスリットは、縦振動の伝達方向に対して45°斜めに形成されているが、本発明はこれに限定されない。
縦−ねじり振動変換スリット部5を構成するスリットは、縦振動の伝達方向に対して、例えば30°斜めに形成されるものとしても良い。この場合、上側スリット5aは縦振動伝達方向(図2に示す矢印A)に対して右回りで30°斜めに形成し、下側スリット5bは縦振動伝達方向(図2に示す矢印A)に対して左回りで30°斜めに形成する。これにより、たわみ振動の強度が同程度となるため、安定したねじり振動が得られる。
【0035】
(5)また、上記実施形態においては、スリットが設けられていない面(側面4C及び側面4D)に対して把持部を設け、加工用ヘッドを取り付けることが可能であるが、本発明はこれに限定されない。スリットが設けられている面(上面4A及び底面4B)において、スリットに当接しない位置に把持部を設け、加工用ヘッドを取り付けることも可能である。
【0036】
(6)また、上記実施形態においては、振動増幅部4の1つの面に対して、上側スリット5a及び下側スリット5bは、上面4A及び底面4Bにそれぞれ2本ずつ設けられているが、本発明はこれに限定されない。上側スリット5a及び下側スリット5bは、それぞれ1本ずつであってもよいし、それぞれ3本以上であってもよい。
【0037】
(7)また、上記実施形態における縦−ねじり振動変換スリット部5では、全てのスリットの深さ及び幅が同一であるとしたが、本発明はこれに限定されない。スリットの深さ、幅及び形状は、振動増幅部4の形状などに応じて変更することが可能である。
【0038】
(8)また、上記実施形態においては、発振器2は1つのみ設けるものとしたが、本発明はこれに限定されない。発振器2を複数設け、振動子3に複数の周波数を印加するものとしてもよい。なお、複数の発振器2を設ける場合には、発振器2と振動子3との間に加算器または乗算器を設けるものとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、ワイヤボンディング装置に用いられる超音波ホーンとして好適である。さらに、本発明は、溶接装置等の超音波振動を対象物に与える装置にも利用可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 超音波ホーン
2 発振器
3 振動子
4 振動増幅部
4A 上面
4B 底面
4C 側面
4D 側面
4E 端面
4F 端面
5 縦−ねじり振動変換スリット部
5a 上側スリット
5b 下側スリット
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B