(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
選別皿コンベアの前行程に,供給皿コンベアを設けて、この供給コンベアの終端部から被選別物を各選別皿に一個宛て載置供給する形態では、特に供給皿コンベアの搬送供給速度が速いと、複数の被選別物が同一選別皿に載置供給され易く、正確な被選別物各個毎の計量処理を維持し難い。
選別皿コンベアのスプロケット周りの旋回行程部では,選別皿が平面上に沿う旋回により放射方向姿勢に開かれて,供給皿コンベアの終端部の供給皿の供給姿勢とは,搬送方向に対する姿勢を交差状態として,供給皿から選別皿への被選別物の供給が正確に行いがたく,揃い難く,安定しがたい。この点,供給皿の被選別物の操出供給位置は,選別皿が旋回行程の前か,後の直進行程域に位置した状態として,選別皿と,供給皿との向きを,平行状態に揃えた姿勢において,被選別物を供給搬送させる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は,搬送チエン3に沿って選別皿1を無端状に配置した選別皿コンベア15を,平面上の往行程Fと復行程Rの直進行程と、これらの両端部間に折返し回向する旋回行程Dを有したトラックコース状形態に回転搬送し,この
選別皿コンベア15の始端部の直進行程
E域上に、供給皿73を無端帯状に連設回転して被選別物を載せて搬送する供給皿コンベア74の終端部をのぞませて設
け、これら供給皿コンベア74の終端部のスプロケット軸79直下位置から,選別皿コンベア15の始端部のスプロケット軸67の位置に亘る間の,直進行程部Eにおいて搬送される選別皿1は,この上側を移動される供給皿73と平行状態を維持して搬送され,この供給皿73を反転状態で選別皿1の上側面に被せるようにして,選別皿1に受け渡した被選別物を最中状態に保持しながら受け渡し搬送するよう構成し,前記供給皿コンベア74の各供給皿73を,各選別皿1の搬送方向に沿う皿幅dに対して略半分の狭い皿幅kに形成して連続配置して,この供給皿コンベア74の低速回転により,各選別皿1に対して一供給皿73宛て連続して繰り出し供給するように搬送することを特徴とする選別皿コンベアの被選別物供給装置の構成とする。
【0006】
従って,この供給皿73の搬送方向に沿う皿幅kを,選別皿1の皿幅dの半分の狭い幅に設定するため,供給皿コンベア74を,選別皿コンベア15の回転速度の略半分程度に遅い低速回転させて,搬送速度をも,選別皿コンベア15の搬送速度の半分の緩速度に設定することができる。
そして,前記各選別皿1の搬送方向に沿う皿幅dに対する各供給皿73の搬送方向に沿う皿幅kの比(d:k)と、これら両選別皿1、供給皿73の搬送速度v1、v2の比(v1、v2)を、共に2対1の比率(d:k=v1:v2=2:1)に設定して,連続搬送される選別皿コンベア15の各選別皿1に対して,供給皿コンベア74の各供給皿73を一皿宛て供給搬送して,この供給皿73に一個宛て載せて繰り出す被選別物を,各選別皿1毎に載せて,一個毎の搬送方向の並びに整列して連続搬送する。
【0007】
選別皿コンベア15は、往行程Fと復行程Rの前後両端部の旋回行程D部間をトラックコース状形態に回転し、この往行程F又は復行程Rの直進行程の始端部側,又は,終端部側上位置にのぞむ供給皿コンベア74の終端部から、被選別物が各供給皿73毎に一個宛て繰出供給されて、選別皿1は、この供給される被選別物を一個毎受けて往行程F、復行程Rへ搬送しながら、計測行程Bではロードセル8による計量作用を受けて、選別行程Cでは前記計量に基づく選別排出作用を行わせる。このような供給皿コンベア74と選別皿コンベア15との回転において、これら同搬送方向に沿う供給皿73の皿幅kは、選別皿1の縦皿幅dに対して略半分の幅(k=d/2)として狭幅に設定されているため、これら両コンベア74、15の搬送速度を、供給皿コンベア73「一速」に対して、選別皿コンベア15「二速」の速度比に設定して連動構成して、供給皿73毎に供給される各被選別物を、一選別皿1に一個宛て連続して低速搬送させて供給することができる。このため、各選別皿1の搬送に対して被選別物を一個宛て正確に連続供給するためには、供給皿コンベア74の搬送速度を、選別皿コンベア15の搬送速度に対して略1/2の緩速度に減速して回転連動することができる。
【0008】
このように、広幅サイズdの選別皿1からなる選別皿コンベア15に対して,略半分の幅に狭く形成された狭幅サイズkの供給皿73からなる供給皿コンベア74の搬送速度を,略半分(1/2)に減速して伝動することによって、供給皿73から搬送する被選別物を、一個宛て選別皿1へ正確に、安定させて供給することができる。供給皿73の搬送方向の皿幅kが狭幅であるため、同一供給皿73の皿幅k内には、複数個の被選別物が載り難く、従って,このまま複数個の被選別物が同一選別皿1内へ供給されることも少ない。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記選別皿コンベア15の各選別皿1は、トラック状回転の内側端部の皿幅d1を先端部に亘って狭くして舟型状nに形成し、外側端部を開口75してバケット状形態に形成する。
【0010】
前記選別皿コンベア15がトラックコース状形態に回転駆動される形態では、往行程Fと復行程Rの端部間に折返し旋回行程Dを形成して、搬送チエン3に対する各選別皿1の取付部の外側端側の開口75部は、この旋回行程Dで前後に開拡される。又、これと同時に選別皿1の内側端側部は、前後に接近して、間隔が狭くなる。しかしながら、この選別皿本体部の搬送方向に沿う皿幅dに対して,この選別皿1の回転内側端部の皿幅d1は、前後に狭くして舳先状形態に狭幅(d>d1)に形成されているため、回転方向前後の選別皿1相互間の接触を防止して、選別皿1の旋回行程Dにおける接触抵抗や、歪み、異物挟持等を生じ難く、円滑な選別皿1の搬送を行わせる。
【0011】
請求項3に記載の発明は,前記選別皿コンベア15の始端部直進行程部
Eの選別皿1の横方向の皿幅g域上に、供給皿コンベア74の終端部供給皿73の横方向の皿幅h域部をのぞませて設け、前記供給皿コンベア74から繰り出される被選別物を直進行程部
Eの選別皿1に供給するように構成すると共に,前記供給皿コンベア74の端部を,選別皿コンベア15の始端内側部
に上下方向に立設される状態で駆動されるスプロケット軸67,又は駆動軸76
の上端部から連動する。
【0012】
前記のように往行程Fと復行程Rとを平面上に沿って配置してトラックコース形態に回転する選別コンベア15において,供給皿コンベア74
の終端部を,この直進行程
Eの上側にのぞませて,下側の選別皿1と,この上側にのぞむ供給皿73との回転を同方向にして搬送させながら,被選別物を供給皿73から選別皿1へ移し替えるようにして供給する形態において,モータ70によって駆動回転される前記選別皿コンベア15の始端内側部(前記旋回行程D部の内側部)に
上下方向に立設のスプロケット軸67,及びこれに接近して駆動軸76を配置して,この駆動軸76上から,前記選別皿コンベア15の始端部側スプロケット60,及び,供給皿コンベア74のスプロケット軸79等の伝動を行う。供給皿コンベア74の各供給皿73に載せた被選別物は,この搬送終端部から下方の選別皿コンベア15の直進行程部
E(復行程R部の終端部)の選別皿1上面に
繰出供給されて,往行程F側へ搬送されて,計測行程B,及び選別行程Cへ搬送処理される。供給コンベア74から選別皿コンベア15への被選別物の受け渡しを行う時は,この供給皿73の搬送方向と同方向に選別皿1が搬送される。しかも,選別皿1の広い皿幅dに対して,供給コンベア74の供給皿73は,皿幅kは略半分に狭く形成されて,搬送方向に対する横方向の皿g,h方向は,平行状形態を維持して搬送しながら,選別皿1に被選別物を受継供給するため,被選別物の選別皿1へ載置を正確に,円滑に行い,供給作用を安定させることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は,前記選別皿コンベア15の始端側旋回行程D部の内側に、下端部のモータ70によって駆動される選別皿コンベア15始端部の上下方向のスプロケット軸67,及び駆動軸76を設け、この駆動軸76には回転外周部にチエンリンク80を巻着け固定してスプロケット歯81を形成したチエンスプロケット77を設け,このチエンスプロケット77に,前記選別皿コンベア15の前記搬送チエン3の始端部を掛け渡しているスプロケット60を直接噛合させて連動回転し、この駆動軸76の上端部からベベルギヤ78を介して前記供給皿コンベア74端部のスプロケット軸79を連動して、前記モータ70により選別皿コンベア15と供給皿コンベア74を連動する
【0014】
前記のように選別皿コンベア15の始端部側直進行程の上側部に沿って、供給皿コンベア74の終端部をのぞませて、被選別物の供給皿73から選別皿1への供給を正確に、円滑に行わせる。このような各コンベア15、74の伝動は、選別皿コンベア15の始端側旋回行程D部の内側に位置するスプロケット軸67,又はこれに隣接する駆動軸76が、この下端部のモータ70によって連動駆動されることによって、この駆動軸76と一体に回転するチエンスプロケット77を介して、この選別皿コンベア15の始端部のスプロケット60との間が噛合回転される。又、この駆動軸76の上端部,又は,スプロケット軸67の上端部からは、ベベルギヤ78機構を介して供給皿コンベア74の終端部のスプロケット軸79の側端部を連動回転する。前記チエンスプロケット77を設けて直接スプロケット60を噛合させると,駆動軸76とスプロケット軸79との回転方向を相互に反対方向にして伝動回転することができ,これらスプロケット60とチエンスプロケット77との間には,平面的回転に掛け渡される伝動チエンの設置は不要となり,伝動チエンの緩みや,外れ現象等のトラブルはなくなる。
【0015】
前記モータ70によって連動駆動される駆動軸76を,選別コンベア15の始端部内側部から,上方の供給皿コンベア74の始端部一側に亘って配置し,この駆動軸76上のチエンスプロケット77は,側部に配置の選別皿コンベア15始端部の
スプロケット60との直接噛合により回転して,この駆動軸76上端部からベベルギヤ78の終端部のスプロケット軸79を伝動回転させるもので,駆動軸76とスプロケット軸67との軸間隔
Eを狭くして軸装配置することができ,伝動軸や,スプロケット,ギヤ枚数等を少くして,簡単な構成で伝動することができる。しかも,駆動軸76部を両コンベア15,74の受継搬送部に集中させて構成し,正確で,安定した伝動を維持させることができる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明は,選別皿コンベア15の直進行程部
E上側に,供給皿コンベア74の供給皿73をのぞませて回転するように配置して,被選別物を選別皿1へ一個宛て供給しながら選別させる被選別物供給装置において,供給皿73の搬送方向に沿う皿幅kを,選別皿1の搬送方向に沿う皿幅dの略半分の幅に狭く形成して,選別皿1の搬送速度に対する供給皿73の搬送速度をも同様に半分に減速して連動回転して,この緩速搬送で供給する被選別物を選別皿1へ一個宛て正確に繰出して載置し,
選別皿1に受け渡した被選別物を,選別皿1上側の供給皿73で被せるようにして,最中状形態に保持しながら,安定した載置姿勢を維持して搬送し,供給することができる。しかも,これら選別皿コンベア15の選別皿1の皿幅dと,供給皿コンベア74の供給皿73の皿幅kと,この供給皿コンベア74の選別皿コンベア15に対する減速連動とによって,極めて簡単な構成とすることができ,連動を的確にし,安定化させることができる。
供給皿コンベア7の供給皿73へ被選別物を供給するには,作業者の手動で行うことが多いが,この供給皿73の繰出速度が緩速であるほど正確な供給を行うことができ易い。又,この供給皿73から選別皿1への載せ替えも,乱姿勢をなくして正確に行わせることができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、前記選別皿コンベア15の所定の皿幅dに形成された各選別皿1を、回転内側端部の皿幅d1を前後に狭くして舟型状に形成したものであるから、この選別皿コンベア15の旋回行程Dの旋回径を小さくして、選別皿1を搬送方向に密並状態とし易くして、往行程Fを復行程Rとの間を接近させて、全体としてコンパクトな選別皿コンベア15を構成できる。選別皿1の内側端部が舟型状nに狭幅に形成されるため、供給皿コンベア74から供給された被選別物が選別皿1の中央部、乃至開口部75側へ移行され易く、選別排出作用を円滑に、的確に行わせることができる。又、この分だけ選別皿1を大きく形成して、被選別物の供給受継を行い易くすることができて、正確で、安定した被選別物載置姿勢を維持して,被選別物相互間の接触摩擦、損傷の少い供給を行わせることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明は,選別皿1,及び供給皿73の搬送方向に沿う皿幅d,kを広幅,狭幅の異なる規格の形態に設定しても,これら両コンベア15,74の搬送速度の連動関係を変更,調整することによって,搬送方向は平面視で前後方向同直線方向上にあって,供給皿73から選別皿1への被選別物の載せ替え供給の行われ易い供給搬送を維持して,前記供給皿73による緩速搬送と併せて,被選別物の供給を正確に行うわせることができ,
しかも,前記供給皿73の被せによる最中状態の保持によって,被選別物の選別皿1上面での乱れを防止して,安定した受継搬送を行わせることができる。供給皿コンベア74前端部のスプロケット軸79が,選別皿コンベア15の始端部の直進行程
Eの直上にのぞんだ位置にあるため,この選別皿コンベア15の始端部側内側に位置する駆動軸76からの連動構成が,ベベルギヤ78機構によって簡単に構成でき,選別,供給の邪魔になり難い,簡潔な構成とすることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明は,前記選別皿コンベア15の始端部側旋回行程D内部から上側部の供給皿コンベア74の終端部側外側部位置
に亘って立設する駆動軸76を,この下端部のモータ70によって駆動回転して,又は,スプロケット軸67を介して連動回転して,これら選別皿コンベア15の始端部のチエンスプロケット77を連動すると共に,上側位置の供給皿コンベア74終端部の横方向スプロケット軸79の側端部を,ベベルギヤ78連動で駆動回転するものであるから,伝動構成を簡潔化して,正確で安定して伝動を行わせることができ,供給皿コンベア74との連動構成,及び,着脱構成を設定し易くすることができる。
前記スプロケット軸67と,駆動軸76との軸間間隔
Eは,共に選別皿コンベア15の始端部側の旋回行程Dの内側近傍位置にあって,前後方向に近接した配置位置にあり,回転方向が相互に逆向きであるから,供給皿コンベア74の仕様形態によっては,スプロケット軸67の上端部から供給コンベア74の終端部のスプロケット軸79を連動することも可能である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図面に基づいて、選別皿コンベア15は、コンベアフレーム16上の前、後端のスプロケット軸67上のスプロケット60間に亘って掛渡される搬送チエン3に、選別皿1を装着した正面視で扇形状のキャリッジ2を取付けて、選別皿1を無端帯状形態に配置し、電動モータ70によって駆動回転することにより、各選別皿1上面に被選別物を供給載置して搬送Fしながら、この搬送途中でロードセル8による計量作用を受けて、この計量に基づいて選別皿1を指定の選別位置に搬送しながら転倒排出して、被選別物の選別作用を行うものである。
この選別皿コンベア15の始端部に連接する供給皿コンベア74は,コンベアフレーム85の前後端部に横向き形態に軸装された前後一対のスプロケット軸79上のスプロケット83間に,搬送チエン84を掛け渡して,この搬送チエン84に沿って平面視短冊状皿形形態の供給皿73をブラケット95を介して取り付けて,無端帯状形態に構成する。この供給皿73は,搬送方向に沿う皿幅kを,前記選別皿1の搬送方向に沿う皿幅dの略半分(1/2)の狭幅に形成して,前後各供給皿73間の間隙部をできるだけ狭くして,被選別物を挟圧し難い形態に構成している。これに対して,搬送方向に対して横方向に沿う皿幅g,hは,選別皿1,供給皿73共に,略同じ皿幅に形成している。
【0022】
前記選別皿コンベア15の前,後部のスプロケット60の軸67,及び駆動軸76は,コンベアフレーム16に対して上下方向に向けて設け,この始端側のスプロケット軸67,又は駆動軸76の下端を電動モータ70に連動して回転する。これらスプロケット60間に巻き掛けられた搬送チエン3に,キャリッジ2を介して取り付けられた多数の選別皿1は,平面的なトラックコース状形態に回転して搬送される。各選別皿1は,硬質性合成樹脂材によって成形されるが,樋状断面形態で左右方向に長くg形成して,一側端を開口75して被選別物の排出を行い易く形成し,この開口75とは反対側には端壁部を形成し,この端壁部に亘る前後側壁55間の皿幅dを順次狭くして,側端部の皿幅d1(d1<d)に形成して,平面視舟型状形態nにしたバケット形態に形成している。
【0023】
前記キャリッジ2は,この扇形状の要部に位置するキャリッジボス9を,搬送チエン3に対する取付部の支持軸4の周りに左右方向に回動自在に支持されて,上側部には前記選別皿1を支持ピン29周りに回動可能に,又は一体的に取り付けた固着形態として取り付け支持している。又,このキャリッジ2は被選別物を載せる選別皿1を左右水平状姿勢に支持して,この選別皿1に被選別物を載せる供給行程Aから,この選別皿1の重量を計測する計測行程Bを経て,この選別皿1を側方へ転倒回動させて被選別物を選別位置へ排出する選別行程C等を経て搬送する形態である。
この選別皿コンベア15の複行程R幅域の終端部
E直上位置に前記供給皿コンベア74終端の
繰出部をのぞませて構成する。図例では,この供給皿コンベア74は選別皿コンベア15の複行程R部の後方延長方向に沿わせた配置形態に構成しているが,このような配置形態に代えて,選別皿コンベア15の往行程F部の始端部
E直上位置に供給皿コンベア74の終端部の供給皿73をのぞませるように構成するもよく,又,供給皿コンベア74を選別皿コンベア15の往行程F,又は複行程R幅域部の直上部に位置して,上下二層の平行状に配置して,上層の供給皿コンベア74の後方回転によって受けた被選別物を,この後端部から下側の選別皿コンベア15の始端部の選別皿1に一個宛て
繰出供給するように構成することもできる。
【0024】
これら何れの配置形態においても,供給皿73の被選別物は,供給皿73の横幅gが選別皿1の横幅g域(選別皿コンベア15の往行程F,又は複行程R幅域)の直上部に位置していて,この供給皿73から被選別物が繰り出されて選別皿1上に載せられるものであるから,搬送方向に沿う皿幅kの狭い供給皿73から皿幅dの広い選別皿1への,被選別物の一個宛て
繰出供給を,正確に,円滑に行うことができる。又,これらの配置形態は,選別作業建屋の形態や,作業等の条件によって好適に選択することができる。
前記
図6のように,供給皿コンベア74の前端部から供給皿73をスプロケット83の外周部周りに前側下方へ回動して下側の選別皿コンベア15の終端部
Eの選別皿1上に載せる形態では,この供給皿コンベア74の前端部周りに,板材からなる半円筒状形成のコーナガイド94を設けて,このコーナガイド94によって各供給皿によって下方へ開口される被選別物を,選別皿コンベア15の直進行程の終端部域
Eへ案内する。この選別皿コンベア15の終端部は,旋回行程Dがあって,選別皿1の向きが放射方向へ偏向されるが,前記コーナガイド94の
繰出端部96の後端部側には,手前のスプロケット軸79直下位置から,この選コンベア15の始端部のスプロケット軸67の位置に亘る間の,直進行程
Eが形成されていて,この間の搬送される選別皿1は上側を移動される供給皿73と平行状態を維持して搬送され,供給皿73を反転状態で選別皿1の上側面に被せるようにして,選別皿1に被選別物を受へ渡したとき,一瞬最中状形態に姿勢保持しながら供給姿勢を安定させる。この直進行程
Eの終端部で被選別物を支持した選別皿1は,旋回行程Dを経て,往行程Fの始端部の計測行程Cへ搬送される。
【0025】
ここにおいて,搬送チエン3に沿って選別皿1を無端状に配置した選別皿コンベア15を,平面上の往行程Fと復行程Rの直進行程
Eと,これらの両端部間に折返し回向する旋回行程Dを有したトラックコース状形態に回転搬送し,この選別皿コンベア15の始端部の直進行程域
E上に,供給皿73を無端帯状に連設回転して被選別物を載せて搬送する供給皿コンベア74の終端部をのぞませて設け,
これら供給皿コンベア74の終端部のスプロケット軸79直下位置から,選別皿コンベア15の始端部のスプロケット軸67の位置に亘る間の,直進行程部Eにおいて搬送される選別皿1は,この上側を移動される供給皿73と平行状態を維持して搬送され,この供給皿73を反転状態で選別皿1の上側面に被せるようにして,選別皿1に受け渡した被選別物を最中状態に保持しながら受け渡し搬送するよう構成し,前記供給皿コンベア74の各供給皿73を,各選別皿1の搬送方向に沿う皿幅dに対して略半分の狭い皿幅kに形成して連続配置し,この供給皿コンベア74の低速回転により,各選別皿1に対して一供給皿73宛て連続して繰り出し供給するように搬送することを特徴とする選別皿コンベアの被選別物供給装置の構成とする。
【0026】
従って,この供給皿73の皿幅kを,選別皿1の皿幅dの半分の狭い幅に設定するため,供給皿コンベア74を,選別皿コンベア15の回転速度の略半分程度に遅い低速回転させて,搬送速度をも,選別皿コンベア15の搬送速度の半分の緩速度に設定することができる。
そして,前記各選別皿1の搬送方向に沿う皿幅dに対する各供給皿73の搬送方向に沿う皿幅kの比(d:k)と、これら両選別皿1、供給皿73の搬送速度v1、v2の比(v1、v2)を、共に2対1の比率(d:k=v1:v2=2:1)に設定して,連続搬送される選別皿コンベア15の各選別皿1に対して,供給皿コンベア74の各供給皿73を一皿宛て供給搬送して,この供給皿73に一個宛て載せて繰り出す被選別物を,各選別皿1毎に載せて,一個毎の搬送方向の並びに整列して連続搬送する。
【0027】
選別皿コンベア15は、往行程Fと復行程Rの前後両端部の旋回行程D部間をトラックコース状形態に回転し、この往行程F又は復行程Rの直進行程の始端部側,又は終端部側上位置にのぞむ供給皿コンベア74の終端部から、被選別物が各供給皿73毎に一個宛て繰出供給されて、選別皿1は、この供給される被選別物を一個毎受けて往行程F、復行程Rへ搬送しながら、計測行程Bではロードセル8による計量作用を受けて、選別行程Cでは前記計量に基づく選別排出作用を行わせる。このような供給皿コンベア74と選別皿コンベア15との回転において、これら同搬送方向に沿う供給皿73の皿幅kは、選別皿1の皿幅dに対して略半分の幅(k=d/2)として狭幅に設定されているため、これら両コンベア74、15の搬送速度を、供給皿コンベア73「一速」に対して、選別皿コンベア15「二速」の速度比に設定して連動構成して、供給皿73毎に供給される各被選別物を、一選別皿1に一個宛て連続して低速搬送させて供給することができる。このため、各選別皿1の搬送に対して被選別物を一個宛て正確に連続供給するためには、供給皿コンベア74の搬送速度を、選別皿コンベア15の搬送速度に対して略1/2の緩速度に減速して回転連動することができる。
【0028】
このように、広幅サイズdの選別皿1からなる選別皿コンベア15に対して,略半分の幅に狭く形成された狭幅サイズkの供給皿73からなる供給皿コンベア74の搬送速度を,略半分(1/2)に減速して伝動することによって、供給皿73から搬送する被選別物を、一個宛て選別皿1へ正確に、安定させて供給することができる。供給皿73の皿幅kが狭幅であるため、同一供給皿73の皿幅k内には、複数個の被選別物が載り難く、従って,このまま複数個の被選別物が同一選別皿1内へ供給されることも少ない。
【0029】
又、前記選別皿コンベア15の各選別皿1は、トラック状回転の内側端部の皿幅d1を先端部に亘って狭くして舟型状に形成し、外側端部を開口75してバケット状形態に形成する。
【0030】
前記選別皿コンベア15がトラックコース状形態に回転駆動される形態では、往行程Fと復行程Rの端部間に折返し旋回行程Dを形成して、搬送チエン3に対する各選別皿1の取付部の外側端側の開口75部は、この旋回行程Dで前後に開拡される。又、これと同時に選別皿1の内側端側部は、前後に接近して、間隔が狭くなる。しかしながら、この選別皿本体部の搬送方向に沿う皿幅dに対して,この選別皿1の回転内側端部の皿幅d1は、前後に狭くして舳先状形態に狭幅(d>d1)に形成されているため、回転方向前後の選別皿1相互間の接触を防止して、選別皿1の旋回行程Dにおける接触抵抗や、歪み、異物挟持等を生じ難く、円滑な選別皿1の搬送を行わせる。
【0031】
又,前記選別皿コンベア15の始端部直進行程部の選別皿1の横方向の皿幅g域上に、供給皿コンベア74の終端部供給皿73の横方向の皿幅h域部をのぞませて設け、前記供給皿コンベア74から繰り出される被選別物を直進行程部の選別皿1に供給するように構成すると共に,前記供給皿コンベア74の端部を,選別皿コンベア15の始端内側部で駆動されるスプロケット軸67,又は駆動軸76から連動する
【0032】
前記のように往行程Fと復行程Rとを平面上に沿って配置してトラックコース形態に回転する選別皿コンベア15において、供給皿コンベア74を終端部を、この直進行程の上側部にのぞませて、下側の選別皿1と,この上側にのぞむ供給皿73との回転を同方向にして搬送させながら、被選別物を供給皿73から選別皿1へ移し替えるようにして供給する形態において、モータ70によって駆動回転される前記選別皿コンベア15の始端内側部(前記旋回行程D部の内側部)に配置のスプロケット軸67,及びこれに接近して駆動軸76を配置して,この駆動軸76上から、前記選別皿コンベア15の始端部側スプロケット60、及び、供給皿コンベア74のスプロケット軸79等の伝動を行う。供給皿コンベア74の各供給皿73に載せた被選別物は、この搬送終端から下方の選別皿コンベア15の直進行程部(復行程R部の終端部)の選別皿1上面に操出供給されて、往行程F側へ搬送されて,計測行程B,及び選別行程Cへ搬送処理される。供給コンベア74から選別皿コンベア15への被選別物の受け渡しを行う時は,この供給皿73の搬送方向と同方向に選別皿1が搬送される。しかも,選別皿1の広い皿幅dに対して,供給皿コンベア74の供給皿73は,皿幅kは略半分に狭く形成されて,搬送方向に対する横方向の皿幅g,h方向は,平行状形態を維持して搬送しながら,選別皿1に被選別物を受継供給するため、被選別物の選別皿1へ載置を正確に、円滑に行い,供給作用を安定させることができる。
【0033】
更には,前記選別皿コンベア15の始端側旋回行程D部の内側に、下端部のモータ70によって駆動される選別皿コンベア15始端部の上下方向のスプロケット軸67,及び駆動軸76を設け、この駆動軸76には回転外周部にチエンリンク80を巻着け固定してスプロケット歯81を形成したチエンスプロケット77を設け,このチエンスプロケット77に,前記選別皿コンベア15の前記搬送チエン3の始端部を掛け渡しているスプロケット60を直接噛合させて連動回転し、この駆動軸76の上端部からベベルギヤ78を介して前記供給皿コンベア74端部のスプロケット軸79を連動して、前記モータ70により選別皿コンベア15と供給皿コンベア74を連動する
【0034】
前記のように選別皿コンベア15の始端部側直進行程の上側部に沿って、供給皿コンベア74の終端部をのぞませて、被選別物の供給皿73から選別皿1への供給を正確に、円滑に行わせる。このような各コンベア15、74の伝動は、選別皿コンベア15の始端側旋回行程D部の内側に位置するスプロケット軸67,又はこれに隣接する駆動軸76が、この下端部のモータ70によって連動駆動されることによって、この駆動軸76と一体に回転するチエンスプロケット77を介して、この選別皿コンベア15の始端部のスプロケット60との間が噛合回転される。又、この駆動軸76の上端部,又は,スプロケット軸67の上端部からは、ベベルギヤ78機構を介して供給皿コンベア74の終端部のスプロケット軸79の側端部を連動回転する。前記チエンスプロケット77を設けて直接スプロケット60を噛合させると,駆動軸76とスプロケット軸79との回転方向を相互反対方向にして伝動回転することができ,これらスプロケット60とチエンスプロケット77との間には,平面的回転に掛け渡される伝動チエンの設置は不要となり,伝動チエンの緩みや,外れ現象等のトラブルはなくなる。
【0035】
前記モータ70によって連動駆動される駆動軸76を、選別皿コンベア15の始端部内側部から、上方の供給皿コンベア74の始端部一側に亘って配置し、この駆動軸76上のチエンスプロケット77は,側部に配置の選別皿コンベア15始端部のプロケット60との直接噛合により回転して、この駆動軸76上端部からベベルギヤ78の終端部のスプロケット軸79を伝動回転させるもので、駆動軸76とスプロケット軸67との軸間隔を狭くして軸装配置することができ,伝動軸や、スプロケット、ギヤ枚数等を少くして、簡単な構成で伝動することができる。しかも、駆動軸76部を両コンベア15、74の受継搬送部に集中させて構成し、正確で、安定した伝動を維持させることができる。
【0036】
前記供給皿コンベア74は,選別皿コンベア15の往行程F幅域上側位置に設置して,このコンベア15の始端部側旋回行程Dの中心部から復行程R側に位置する,略半分のコンベア15幅域上面部は,解放した形態に形成されていて,この部分のスペースに供給皿コンベア74を連動する連動機構を構成する。そして,このコンベア74に対する被選別物の供給を行い易くすると共に,選別皿コンベア15における選別作用の操作,監視の作業を行い易くするものである。前記供給皿コンベア74の一側に沿って,収容しておく被選別物を,作業者が取り出ししながら供給皿73へ載せるための供給ホッパ86を設ける。前記供給皿コンベア74の各供給皿73の下面を支持案内するガイドレール87を,前記搬送チエン84の左右両側部に設け,ガイドリング88をスプロケット軸79部に設ける。又,コンベア74始端部のスプロケット軸79部には,チエン張りスプリング89を設けている。
【0037】
前記選別皿コンベア15は,後端部のスプロケット60のスプロケット軸67が,供給皿コンベア74の終端部側のスプロケット軸79の後側下部位置に接近させて配置し,このスプロケット軸67の前側位置で,供給コンベア74のスプロケット軸79の横端部の直下位置に,上下方向の駆動軸76を設ける。これら前部のスプロケット軸67上のスプロケット60と,後部の駆動軸67上のチエンスプロケット77とを直接噛合わせて,連動状態に構成する。これらの伝動する電動モータ70は,コンベアフレーム16の後部に搭載して,スプロケット軸67の下端部を連結駆動する。又,このモータ70は,駆動軸76の下端部に連結して結して駆動することも可能である。ただし,これらスプロケット軸67と,駆動軸76との連動回転は,選別皿コンベア74のスプロケット60の回転方向が一定方向に定っているため,駆動軸76はこれと反対方向に回転する。
【0038】
この駆動軸76に固定するチエンスプロケット77は,軸方向に対向する一対の円盤90間に,所定長さのチエンリンク80を巻着けて,一体回転するように構成し,このチエンリンク80のリンクピン91部を,スプロケット60と噛み合うスプロケット歯81として,平歯ギヤのように相互に反対方向へ噛合回転する。前記円盤90の外周縁部にはチエンスプロケット77の回転径ライン上に沿って,各リンクピン91の端部を嵌合させるピン穴92を形成して,スプロケット歯81の正確な位置,乃至形態を維持安定させる。
このような選別皿コンベア15の搬送チエン3を掛け渡す大径回転のスプロケット60と,直接噛み合うチエンスプロケット77として,スプロケット軸67の後部近くに配置の駆動軸76に設けて,これらのスプロケット軸67と駆動軸76とを,直接噛み合わせて,相互に反対方向に回転させる。
【0039】
選別皿コンベア15の伝動は,この始端部側のスプロケット軸67をモータ70で駆動することによって行われる。このスプロケット軸67のスプロケット60を介して,駆動軸76のチエンスプロケット77を噛合回転し,この駆動軸76の上端部と前記供給皿コンベア74の前端部のスプロケット軸79の軸端部との間には,ベベルギヤ78を噛み合いさせて,前記コンベア15側のスプロケット軸67から,供給コンベア74の伝動を行わせる。この選別皿コンベア15の上側や,供給皿コンベア74の横側に形成されたスプロケット60や,チエンスプロケット77,駆動軸76,ベベルギヤ78,及びスプロケット軸79のベベルギヤ連動側端部等は,伝動カバ93で被覆している。この伝動カバ93にはキャリッジ2の排出スライダ25を摺動案内させる規制ガイド36を取り付けて,旋回行程D部のキャリッジ2が外側へ転倒しないように案内している。
【0040】
前記選別皿コンベア15の支持軸4の取付構成については、前記キャリッジ2や、選別皿1等は硬質の合成樹脂材を主体として成形、構成して、搬送チエン3のチエンリンク61、乃至リンクピン62に取付けられたチエンブラケット26に、取付ブラケット17を着脱可能に設け、この取付ブラケット17の左右両側部に上下一対の平行リンク39を後方に向けて突出させて、リンクピン18周りに上下回動自在に設ける。前記樹脂材としては,選別皿1をポリエチレン材から成形して,適宜の弾性,乃至外力による歪み復元性を有した形態である。従って,排出開口75部の測辺部55を手で外側から挟持するようにして選別皿1の内側へ押し寄せるようにすると,底部50をこの弾性に抗して内側へ湾曲することができ、この測辺部50の押さえを解放すると、これら底部50等の弾性復元性によって正規の選別皿1の形態に復元するように構成している。又,前記キャリッジ2は、この選別皿1よりも硬質の高密度ポリエチレン材から成形している。
前記各平行リンク39の後端部に、前記支持軸4を有した軸ブラケット30の上下端部を、リンクピン19で枢着連結して、この支持軸4、及び軸ブラケット30を、チエン3側の取付ブラケット17に対して,平行形態で上下揺動自在に構成している。
【0041】
前記支持軸4は、軸ブラケット30の後側に向けて水平に突出して形成されて、この支持軸4の周りに左右回動自在のキャリッジ2が、キャリッジボス9部で嵌合支持される。この支持軸4は、外周面に適宜深さ、及び幅の環状凹部10を形成し(
図9参照)、この環状凹部10の前、後両端部に軸受面11を形成して、これら前、後両端部の軸受面11の外周に、前記キャリッジ2のキャリッジボス9のボス穴20内周面21を回動自在に嵌合させて軸受けする。これら支持軸4の外周部に嵌合されたキャリッジボス9の前後両端面に、前記軸ブラケット30の軸肩部22と、ボルト24締めで支持軸4端部に取付ける抜止デイスク23と対向させて設け、これら軸ブラケット30と抜止デイスク23との間で、支持軸4周りに回動自在に支持される。
【0042】
前記支持軸4の軸受外周面に環状凹部10を形成するが,この形態(
図9参照)に代えて、キャリッジボス9側のボス穴20の内周面側に環状凹部10を形成するも可能である。この内周の環状凹部10の前後端部間に亘って同一径の支持軸4を嵌合させて、この前、後端部の軸受面11を形成して、支軸4を前後の軸受面11による両端支持形態の構成としている。
【0043】
前記キャリッジ2の左右両側部の翼部42は,計測行程B部に設けられる左右一対の計測レール5に摺動する計測スライダ6を形成すると共に,この計測スライダ6の外側上位置に,前ガイドレール71と後ガイドレール72の上面に摺動案内される排出スライダ25を突出して,段違い形態に配置形成している。この排出スライダ25は,選別行程Cで排出カム21の回転によって掬い上げられて,キャリッジ2を選別皿1と共に排出回動させることができる。
又,前記キャリッジ2に対する選別皿1の支持位置は,選別皿の重心位置をキャリッジ2の支持軸4の軸芯位置よりも排出開口75側寄りに偏倚した位置にして設定している。このため,キャリッジ2と選別皿1とは,常時開口75の側へ転倒回動しやすい状態にあり,キャリッジ2が取付ブラケット17に対して上下動して,係合穴38の上端縁64,又は下端縁65が,この取付ブラケット17から突出するガイドピン32との係合が外れると,このガイドピン32にガイド穴31を案内させて,支持軸4周りに支持のキャリッジ2を開口75側へ回動させることができる。
【0044】
前記キャリッジ2は、上周部を前記キャリッジボス9部を中心とする扇形状に左右両側へ拡張するキャリッジ翼部42を形成する形態で、この翼部42の左右両側端部に、計測レール5上面に支持摺動させる計測スライダ6を設けると共に、この計測スライダ6の上部外側位置に突出して排出スライダ25を形成している。このキャリッジ2の上端翼部42には、前後両方向に向けて支持ピン29を突出して,選別皿1の排出開口75側底部50に突出する前後一対の支持ブラケット53に形成したピン穴52を嵌合させることができる。この支持ブラケット53には、ピン穴52が所定の間隔を有して上下二段に形成して、この上下何れかのピン穴52を選択して前記支持ピン29に掛け替えることができる。排出開口75側底部50を低くするときは、支持ブラケット53の上側(選別皿1の底部50に近い側)のピン穴52を嵌合させる。この状態では,選別皿1底部50の下面がキャリッジ2の翼部42のストッパ59に接近して,選別皿1はキャリッジ2に対して殆ど回動できない状態に設定している。又,底部50位置を高く設置するときは,下側のピン穴52を嵌合させる。この状態では,底部50の下面が前記ストッパ59から浮上して上下回動自在の状態となり、選別皿1の奥底部57がキャリッジ2のストッパ66に支持されて、皿底面を前記の場合とは急角度の姿勢に支持することができる。
【0045】
前記選別皿1は,この転倒回動側に排出開口75を形成して漏斗形態に構成し、収容支持して搬送した被選別物の転倒排出を円滑に、正確に行わせることができる。そして、被選別物の形態によって、排出開口75側への排出作動を行わせ易くするときは、前記選別皿1の取付位置を下げて取り付け、排出作動を抑制するときは、取り付け位置を上げて、底部の傾斜を急角度に設定する。又、前記キャリッジ2が水平状の搬送姿勢状態では、選別皿1の底部50下面をキャリッジ2の中央上面部に略左右水平状に支持して搬送することを標準姿勢として安定した搬送を行わせる。
【0046】
選別皿1を有したキャリッジ2を、搬送チエン3に対して前後方向に沿う支持軸4の周りに回動可能に支持させて配置し、前記キャリッジ2の左、右側部には、この搬送経路の計測行程Bで、計測レール5上面に摺動する計測スライダ6と、選別排出行程Cで、前記計測に基づいて作動される排出カム21の作動を受ける排出スライダ25とを形成した選別皿コンベア15においては、前記選別皿1のキャリッジ2に対する着脱可能の取付部を、前記選別皿1の皿底部50内面の排出開口75方向に亘る傾斜を緩急変更可能に構成している。
【0047】
選別皿コンベア15の駆動によって各キャリッジ2に支持された選別皿1が搬送される。この選別皿1に被選別物を供給すると、計測行程Bで、キャリッジ2のスライダ6が計測レール5上を移動する間にロードセル8による重量計測が行われる。この計測に基づいて選別排出行程Cの選別排出位置が指定されて、排出カム21の作動によって排出スライダ25が作動されて、選別皿1、及びキャリッジ2が支持軸4の周りに外側へ回動されて選別皿1を外側へ転倒させる。この選別皿1内部に収容支持している被選別物を、皿底部50内面を排出開口75側へ移動させて、この排出開口75から外方へ排出する。
このような被選別物の選別排出において、選別皿1の皿底部の傾斜を緩、急に変更するときは、キャリッジ2上に取付ける選別皿1の排出開口75側底部の取付位置を、このキャリッジ2に対して上下に付替えることによって、皿底部50の傾斜を緩、急に変更設定することができる。排出開口75部を低くすることによって皿底部50の排出開口75側への排出案内面の傾斜を緩くしたり、排出開口75部を高くすることによって皿底部50の排出開口75側への排出案内面の傾斜を急に設定することができる。
【0048】
又、合成樹脂材から成形の選別皿1の排出開口75側皿底部50の裏側面51に、前記キャリッジ2の前後両側面に突出の支持ピン29に嵌脱可能のピン穴52を形成した前後一対の支持ブラケット53を、適宜間隔部54を有して形成し、前記選別皿1の排出開口75部の前後両側辺部55間の皿底部50を押し曲げることによって、左右支持ブラケット53間のピン穴52間隔を変えて、支持ピン29に対する嵌脱を行わせる構成としている。
【0049】
前記キャリッジ2は,係合穴38を取付ブラケット17のガイドピン32に係合して,この係合穴38の中央側端の上端縁64を,ガイドピン32に吊持ち支持させて,左右両端部の計測スライダ6が計測レール5よりも若干高位置に浮上された状態にして,搬送することができる。この搬送姿勢位置でのキャリッジ2によって支持搬送される選別皿1は,前記ガイドピン32によって係合穴38の上端縁64部を係合して吊上げるようにして,浮上支持している。計測行程では,左右の計測スライダ6がロードセル8側と連動の左右の計測レール5によって浮上支持して摺動させるため,これら選別皿1及びキャリッジ2等の支持している被選別物の重量をロードセル8で計量する。この計測行程Bを過ぎて選別行程Cを搬送されるときは,計測スライダ6や,排出スライダ25がレールに支持案内されなくても,被選別物を収容した選別皿1を選別排出位置まで搬送することができる。
【0050】
前記キャリッジ2の上部には、前記取付ブラケット17の上端部から後側へ突出されるガイドピン32嵌合させる円弧状のガイド穴31を形成して、このキャリッジ2の支持軸4周りの左右回動角度を規制する形態としている。又、このガイド穴31の上端部には、下側への突出のガイド突子34に仕切られる係合穴38を形成して、前記ガイドピン32をこの係合穴38に位置案内させて,キャリッジ2を,この上端縁64と下端縁65との間を上下揺動自在に案内させる。この選別皿1,及びキャリッジ2の重心位置が排出開口75の側に偏倚していることによって,キャリッジ2がガイドレール71,72や,計測レール5等の摺動案内作用を受けていない中立状態のときは,ガイド穴31がガイドピン32に案内されて,キャリッジ2が支持軸4の周りに排出開口75側へ回動される。このガイド穴31に嵌合案内させて回動するキャリッジ2が、前記ガイドレール71,72や,計測レール5等による押上げによって,中立状態に回動するときは,前記ガイド穴31のガイド突子34がガイドピン32を乗り越えて、係合穴38上端縁64に嵌合されて、キャリッジ2がこのガイドピン32部に支持される搬送姿勢形態となる。これらガイドピン32と下部の支持軸4とによるキャリッジ2の支持状態では、選別皿コンベア15の供給行程Aから選別行程Cに亘る行程において、選別皿1を左右水平状態の搬送姿勢位置に安定支持して搬送することができる。
【0051】
前記排出スライダ25が前ガイドレール71に摺動案内されて,この排出スライダ25を一体の段違いの計測スライダ6が若干昇降移動されて,計測レール5上面に衝撃少なく円滑に摺接するように案内される。また,計測スライダ6が計測レール5から外れるときは,排出スライダ25が後ガイドレール72に摺動案内されて,計測スライダ6を計測レール5上の計測行程B位置から搬送姿勢位置へ滑らかに案内して搬送させる。
【0052】
従って、前記計測レール5によるキャリッジ2の摺動を介して選別皿1部の重量を計測する形態においては、前記計測レール5で計測スライダ6を支持して、キャリッジ2を持ち上げて、ガイドピン32から係合穴38を宙づり状に浮上させた状態で行う。このとき、キャリッジ2は、係合穴38の上、下端縁64、65間で、ガイドピン32に対して上下動自在の状態にあって、計測連動の摩擦抵抗等を少なくするものであるから、この状態での被選別物を載せたキャリッジ2や、選別皿1等の重量を計測する。
又、前記供給行程A、及び選別行程Cでの搬送は、キャリッジ2を下降させて、前記係合穴38の上端縁64をガイドピン32に係合支持させた形態で搬送される。
【0053】
前記選別皿コンベア15の終端部から始端部に亘って搬送する復行程Rにおいては、選別行程Cの設けない場合がある(この場合,回向行程Dでは取出ホッパ28を配置しない。)が、この選別行程を設けない形態では、前記キャリッジ2や選別皿1等が,上端縁64のガイドピン32による支持姿勢として搬送することができ、前記キャリッジ2の各スライダ6,25等がレールによって浮上されない限りにおいては,この係合穴38の上端縁64を、ガイドピン32に自重係合させて、選別皿1を支持姿勢に維持して搬送させることができる。
【0054】
このキャリッジ2は、左,右両側の計測スライダ6が計測行程B部のガイドレール7や、計測レール5によって案内されているときは、前記キャリッジ2のガイド穴31上端部の係合穴38上端縁64が、取付ブラケット17のガイドピン32よりも上方へ浮上されても、各側の計測スライダ6等によって支持されているものであるから,支持軸4の周りには左右いずれの側へも回動することができないで,係合穴38とガイドピン32との嵌合案内によって,キャリッジ2及び選別皿1が,前記係合穴38の高さ域を上下動するも,ガイドピン32が係合穴38からガイド穴31の側へ外れないように揺動案内されて、このガイド穴31におけるキャリッジ2の選別排出側への傾斜回動が制限される。
【0055】
選別行程Cにおいて,選別排出側の排出レール等の如きレールがなくなった行程においては,この選別排出側とは反対側に位置して配置される排出カム21の回動によって,この排出カム21の回動域上を通過移動する側の排出スライダ25が,この排出カム21によって掬い上げられるようにソレノイド回動されて,キャリッジ2と,選別皿1を支持軸4の周りに開口75側へ回動して,選別排出姿勢とする。
【0056】
このようにキャリッジ2は,該当する選別行程Cにおいて選別皿1と共に取付ブラケット17の支持軸4の周りに外側部へ回動されて,選別皿1に収容の被選別物を開口75から取出ホッパ28へ選別排出させるが,この転倒回動されたキャリッジ2は,前記排出カム21とは反対側に位置したコンベアフレーム16の中央部側位置に配置されるカム,乃至ガイドレール等によって,左右何れかの側のキャリッジ2のスライダを掬い上げ,又は押し下げることによって,キャリッジ2のガイド穴31部をガイドピン32に対して案内させて,係合穴38の上端縁64へ係合させて,排出姿勢のキャリッジ2及び選別皿1を搬送姿勢位置へ回動復帰させて,供給行程Aへ戻すことができる。
【0057】
前記のように,コンベアフレーム16の搬送チエン3によって搬送される各キャリッジ2及び選別皿1を支持する取付ブラケット17はコンベアフレーム16のガイドレール41に摺動案内されて,略水平上に沿って往,復行程F,R,及び旋回行程D等によるトラックコース状形態に回動駆動される。そして,この取付ブラケット17のガイドピン32に対して係合穴38の上端縁64を支持されるキャリッジ2は,左右両側部のキャリッジ翼部42を略水平状態にして回転する。そして,前記選別排出位置においてのみ,キャリッジ2の一側の排出スライダ25が,排出カム21によって大きく押しあげられて,ガイドピン32に対してガイド穴31を案内させて,選別排出姿勢に回動させることができる。
【0058】
又、前記係合穴38の下端縁65が、ガイド穴31の下縁よりも若干下位に形成されて、前記ガイドピン32に係合することができ,これらガイドピン32に対するキャリッジ2の係合穴38下端縁65の係合によって、これらキャリッジ2や選別皿1等が平行リンク39を介して取付ブラケット17に対する上下揺動を所定域に制限して,キャリッジ2の安定した搬送姿勢を維持させるように構成している。
【0059】
前記のように、キャリッジ2の左右両側方へ突出するキャリッジ翼部42には、前記計測スライダ6や、排出スライダ25を設けて、前記ガイドレール71,72や、計側レール5等の上面を摺動させて搬送案内する。又、前記選別行程Cの一側、選別排出側にはこのキャリッジ2の排出スライダ25を掬い上げるように作動する排出カム21を配置して、計量搬送される選別皿1の被選別物を指定の選別位置49の取出ホッパ28に転倒排出させる形態である。
【0060】
前記キャリッジ2の搬送を案内するガイドレール71,72や、計測レール5、排出カム21等は、キャリッジ2の搬送経路の横側、左右両側部に沿って、コンベアフレーム16上に設けられる。選別コンベア15の始端部で、供給行程Aの終端部位置から計測行程Bの始端部には、前ガイドレール71を設け、この後続部に位置する計測行程Bには、計測レール5を設け、又、この計測行程Bの終端部位置から前記選別皿1を転倒回動させる選別行程Cの始端部位置に亘っても、前記同様の後ガイドレール72を配置構成する。又、前記搬送チエン3に取付けられたチエンブラケット26に対して,各キャリッジ2を平行リンク39を介して連結した取付ブラケット17を取り付ける。この搬送チエン3の搬送経路の左右両側部には、倒U字形断面形態の合成樹脂材からなるスライダ41を形成したガイドレール37を、この搬送経路の搬送チエン3の左右両側部に沿って平行状に,このコンベアフレーム16上面に設ける。この左右のガイドレール37上縁間にわたって取付ブラケット17の底部平坦面部を支持して摺動させることができ、選別皿コンベア15の始端部から終端部に亘る全長往行程間に亘って移送案内する。
【0061】
前記計測レール5によって支持するキャリッジ2、及び被選別物を載せた選別皿1の重量を計測するロードセル8は、コンベアフレーム16の始端部に設けられ、左右両側部へ突出の計量軸43の両端部に支持ブラケット44を設け、この支持ブラケット44上に計測レール5を取付けて支持する。この左右一対の計測レール5の上面に選別皿1を支持したキャリッジ2の左右両側部の計測スライダ6を摺動支持することによって、ロードセル8に働く重量を計測するもので、このロードセル8の計測値は電子的にコントローラ45へ入力される。
【0062】
前記計測レール5の上手側(選別コンベア15の始端部側)には、コンベアフレーム16上に前記ガイドレール71,72を設ける。この前ガイドレール71は、始端部を傾斜させて、この選別皿コンベア15の始端部から計測レール5側へ移送されるキャリッジ2のスライダ6を掬い上げ易くして、計測レール5の上面に円滑に摺動案内する。又、前記計測レール5の下手側位置にも後ガイドレール72をコンベアフレーム16に支持させて設ける。この後ガイドレール72の終端部を下り傾斜面に形成して、キャリッジ2の搬送姿勢位置に順次下動案内する。