特許第6485282号(P6485282)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6485282
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】車両用照明装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 3/76 20170101AFI20190311BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20190311BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20190311BHJP
【FI】
   B60Q3/76
   F21V17/00 200
   F21Y115:10
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-163539(P2015-163539)
(22)【出願日】2015年8月21日
(65)【公開番号】特開2017-39438(P2017-39438A)
(43)【公開日】2017年2月23日
【審査請求日】2017年9月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(72)【発明者】
【氏名】松岡 陽一
【審査官】 河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】 実開平02−119304(JP,U)
【文献】 実開昭63−096710(JP,U)
【文献】 特開2012−201115(JP,A)
【文献】 実開平04−094201(JP,U)
【文献】 特開2013−084573(JP,A)
【文献】 特開平10−321009(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 3/76
F21V 17/00
F21S 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDとレンズとリフレクタとを備え、該レンズと該リフレクタとを覆うアウタレンズを有する車両用照明装置であって、
前記レンズは、前記LEDの光を集光して照射するレンズ部と、該レンズ部から放射状に突出する抑え部と、該レンズ部から放射状に突出し、該レンズ部の外周に沿って該抑え部と交互に位置する保持部とを有し、
前記リフレクタは、前記レンズ部が表出するようはめ込まれる開口と、該開口近傍における裏面から前記アウタレンズに垂直な方向に突出してL字状に屈曲するリブと、を有し、
前記リフレクタと前記リブとの間で前記抑え部が保持され、前記レンズが前記リフレクタに固定され
前記レンズ部の光軸は前記アウタレンズに対して傾斜し、前記開口は該光軸に対し垂直な面で開口しており、
前記リブのうち、前記アウタレンズから遠い側のリブは、前記アウタレンズに近い側のリブよりも、前記アウタレンズに垂直な方向における前記リフレクタからの突出高さが長い、
ことを特徴とする車両用照明装置。
【請求項2】
前記保持部と前記抑え部は、各々が90度ずつ回転した部位に設けられる、ことを特徴とする請求項に記載の車両用照明装置。
【請求項3】
前記保持部は、その突出方向から見てL字状、またはT字状をなすことを特徴とする請求項に記載の車両用照明装置。
【請求項4】
前記リブの先端側には、前記抑え部を保持する爪状のかえしが設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用照明装置。
【請求項5】
前記レンズの出射面側にはめ込まれ、前記開口から表出する意匠レンズをさらに備え、
前記意匠レンズは、該意匠レンズを取り囲むよう環状に設けられるフランジを有し、該フランジが前記レンズと前記リフレクタとによって挟んで固定される、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車用照明装置に関するもので、特にマップランプや読書等など、レンズによって光源の光を集光して照射する車室内照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マップランプのように所定の部位に向けてスポット的に照明するタイプの車室内照明装置は、車室内天井に配置され、光源であるLED(発光ダイオード)から発せられた光を、レンズによって集光して照射するよう構成されている。LEDやレンズは、これらを取り囲むリフレクタやハウジングに取り付けられることで収容される。
【0003】
LEDから放射される光の利用効率を高めるには、LEDとレンズ、さらにはこれらから漏れた光を反射するリフレクタとの位置決めが重要となる。
【0004】
リフレクタに対してレンズを取り付ける場合、図6に例示のよう、レンズ4の爪部4aをリフレクタ5の裏面に設けられた受部5aへはめ込むことによってレンズ4を固定するのが一般的である。例示した爪部4aと受部5aによる取付構造の場合、受部5aは板状をなし、その一部に爪部4aがはめ込まれる穴を有するよう構成される。このような受部5aは、リフレクタ5を射出成型する際に、成形材料(樹脂)が穴の周りに回り込むように射出することで、リフレクタ5とともに一体成形される。
【0005】
一方、リフレクタのような開口に光源を取り付ける別の構造として、バヨネット構造が知られている。特許文献1の構造では、光源側のハウジングにL字状のリブを形成することで、取付部材(外部構造)の開口に挿通して回転させることで取り付けることが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3823663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図6の例の場合、上述のような製法によるため、穴の周囲には、穴を迂回してきた成形材料同士が会合することで生じるウェルドが発生しやすい。この結果、レンズ4の爪部4aを取り付けるべく受部5aが微小に変形した際、強度の低いウェルド周辺にひび割れなどが生じやすい。このような不具合を防ぐべくウェルド周辺の強度を高くするには、穴周辺の肉厚を厚く、穴を取り囲む部分の幅を広くする必要があり、小型化の妨げとなる。さらにレンズ背部にはLEDが配置されるため、受部5aが大きいとLEDやLEDの実装基板などの周辺部材と干渉してしまい、LEDとレンズとを近接させる妨げにもなる。この結果、LEDから放射される光を効率良くレンズに入射させることが困難となり、光の利用効率が低下してしまう。
【0008】
また、特許文献1の構造を図6のレンズ4とリフレクタ5とに適用しようとした場合、光学制御部材であるレンズ4に複雑なリブ形状を設けることになるため、レンズ4内に入射された光の一部がバヨネット構造のリブによって散乱・放射されやすく、光の利用効率が低下しやすい。さらに、取付部材であるリフレクタ5の開口形状がバヨネット構造によって規制されてしまうため、リフレクタ5とレンズ4とを直接視認できるような意匠面として用いる場合、取付構造であるこれらの境界が目立ってしまい、見栄えが低下してしまう。
【0009】
そこで本発明では、従来の爪構造による取付構造よりも小型で、取付時に破損する恐れがなく、取付部材が外部から視認されずに見栄えの良い、車室内照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、LEDとレンズとリフレクタとを備える車両用照明装置であって、前記レンズは、前記LEDの光を集光して照射するレンズ部と、該レンズ部から放射状に突出する抑え部と、を有し、前記リフレクタは、前記レンズ部が表出するようはめ込まれる開口と、該開口近傍における裏面から突出してL字状に屈曲するリブと、を有し、
前記リフレクタと前記リブとの間で前記抑え部が保持され、前記レンズが前記リフレクタに固定される、ことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の車両用照明装置は、レンズを固定するリブがL字状であるため、リフレクタとリブとを一体成型する際、成形材の流動方向が一律となりウェルドが生じないという利点がある。このためリブの補強のため、必要以上にリブを厚くする必要がなく、リブの突出高さを従来よりも低く抑えることができる。また取付作業時にリブが破損する恐れもない。さらにこのような構造がリフレクタの裏面にあることで、リフレクタの開口とレンズとの間に取付構造が表出せず、外部から視認されず見栄えの良い構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】車両用照明装置の外観を示す斜視図
図2】マップランプ部のA−A断面図
図3】レンズの取付構造を示す分解斜視図
図4】レンズの取付構造を示す、レンズの回転軸方向から見た模式図
図5】第2実施例のマップランプ部の断面図
図6】従来のレンズの取付構造を示す分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の車両用照明装置について図を引用しながら説明する。なお各図は説明のために各要素を簡略化して示したもので、実際の縮尺、大きさとは異なっている。
【実施例1】
【0014】
図1は本実施例の車両用照明装置10を示した概略斜視図である。車両用照明装置10は、マップランプ部11、ルームランプ部12、スイッチ13、を備え、これらがアウタレンズ60とケース70に収容されている。車両用照明装置10は、ケース70に設けられている板バネによって車両室内の天井に取り付けられ、マップランプ部11やルームランプ部12から放射する光によって車室内空間を照明する。
【0015】
図2は、図1におけるマップランプ部11のA−A断面概略図である。
マップランプ部11は、光源であるLED20と、LED20を搭載し電力供給を行う基板30と、これらを覆ってLED20から放射された光を集光するレンズ40と、レンズ40から横方向に漏れ出た光を反射するように配置されるリフレクタ50と、を備える。LED20とレンズ40は、その光軸Lが、車両用照明装置10の意匠面であるアウタレンズ60に対して傾斜するよう配置され、集光されたスポット光によって乗員の手元(運転席や助手席の周辺)を照らせるように構成している。
【0016】
以下、各部の詳細について説明する。
LED20は、白色光を放射する表面実装型のLEDパッケージであり、基板30に電気的に接続されている。LEDパッケージは、青色光を放射するGaN系チップと、該青色光を黄色光へ波長変換する蛍光体とを有し、これらの光を混合して放射することで白色光が得られる。
【0017】
なお色目の調整や演色性の向上のため、蛍光体としては黄色光を放射するもののほか、赤色や緑色へ波長変換する蛍光体を用いてもよく、またこれらを組み合わせて用いても良い。このような蛍光体として、YAG系蛍光体、BOS系蛍光体、CASN系蛍光体、SiAlON系蛍光体、窒化物系蛍光体やフッ化物系蛍光体、などを例示できる。このうち、波長変換効率が高いことなどから、白色光を得たい場合はYAG系蛍光体が好ましく、暖色光(暖色の白色光を含む)やアンバー色光を得たい場合はSiAlON系蛍光体、またはYAG系蛍光体とCASN系蛍光体の組み合わせが好ましい。
【0018】
またLEDパッケージとしては、成形されたケースの凹部にチップを配置して、凹部内へ蛍光体含有樹脂を充填(ポッティング)した充填型パッケージのほか、チップ上面にチップと同等の大きさの蛍光体含有部材を配置し、蛍光体含有部材の上面のみが露出するよう、チップ側面と蛍光体含有部材の側面に反射材が密着するよう被覆することで、反射材を上述のケースの代替として用いるCSP(Chip−Size(Scale)−Package)型パッケージが適用できる。小型化とレンズ40による光学制御のしやすさの観点では、CSP型パッケージを用いることが好ましい。LED20の発光面の大きさをチップと同等にまで小さくでき、点光源のよう機能することでレンズ40の焦点と発光面のずれ幅が小さくなり、焦点近傍の光をレンズ40により有効に活用できるからである。
【0019】
レンズ40は、LED20の光を集光するレンズ部41と、レンズ部41から横方向に突出してリフレクタ50に保持固定される抑え部42とを備える。
レンズ部41は、LED20と対面して凹状に湾曲した入射面と、入射面に対面し入射面から入射した光を集光して放射する凸状に突出して湾曲した出射面とを備え、その中心軸である光軸LがLED20に交わるよう構成される。これにより、レンズ部41はLED20の光を光軸L方向に効率よく集光して放射することができる。
抑え部42は、レンズ部41の側面から放射状に突出する平板状のリブで、後述のリフレクタ50のリブ52によって保持される。
【0020】
またレンズ40の入射面側には、入射面を環状に取り囲んで突出形成された突起43が位置しており、LED20を搭載した基板30に当接する。これにより、レンズ40とLED20との距離を最適なものとし、かつ、LED20から入射面に照射されずに横方向に漏れた光をレンズ40内に取り込むことができ、レンズ40への光入射効率をより一層高めることができる。このため突起43の突出高さはLED20と入射面の距離より高いことが好ましく、換言すると突起43がLED20の発光面(上面)を取り囲む程度に高く、基板30との距離がLED20の発光面(上面)よりも突起43のほうが短いよう構成することが好ましい。
【0021】
リフレクタ50は、レンズ40がはめ込まれる開口53と、レンズの抑え部42を保持する2つのリブ51・52を備える。リフレクタ50はその反射面がレンズの光軸Lに対し略等角で傾斜している。図2に示したよう、反射面の裏面に設けられる2つのリブ51・52のうち、アウタレンズ60に近い側のリブ51は、アウタレンズ60に垂直な方向における反射面からの突出高さT1が短く、アウタレンズ60に遠い側のリブ52は反射面からの突出高さT2がT1よりも長い。このようにリブの突出高さを変えることで、レンズ40の取付面(リフレクタ50裏面の開口周辺)が傾斜したリフレクタ50であっても、レンズ40を精度よく簡単に取り付けることができる。
【0022】
次に、この取付構造について、より詳細に説明する。図3はリフレクタ50の裏面側から見た、リフレクタ50とレンズ40の分解斜視図である。また図4はレンズ40をリフレクタ50の裏面上に載せて回転させて取り付ける様子を示した、レンズ回転軸方向からみた模式図である。なお図中において、回転取付時の回転方向を矢印で示しており、図4では回転前のレンズを破線で示している。
【0023】
図3〜4に示したよう、リフレクタ50のリブ51・52は、リフレクタ50裏面の開口53近傍から突出してL字状に屈曲した形状をなしている。このリブ51・52とリフレクタ50の裏面との間で、レンズ40の抑え部42を保持することで固定する。L字状に屈曲したリブ51・52の先端側には爪状のかえしが設けられており、レンズ40の逆回転や振動により抑え部42が外れてしまうことを防止している。
【0024】
レンズ40は保持部44をさらに有し、2つの抑え部42と2つの保持部43は、レンズ40(レンズ部41)の外周縁に沿って交互に位置するように配置され、各々が90度ずつ回転した部位に設けられている。
保持部44はレンズ部41から放射状に突出し、その突出方向からみてT字状を有するリブで、レンズ40を取り付ける際、作業者(または組付治具)が保持してレンズ40を回転させる取っ手(ハンドル)として機能する。保持部44にはレンズ40を回転させる力が加わるが、回転方向に対して平行なリブと垂直なリブとで構成されるT字状であるためその強度が高い。また垂直なリブは突起43の側面にまで接続している。これにより強度をより一層高めることができる。さらに平行なリブと垂直なリブとで窪み(角部)が形成されているため、保持部44を保持した際に滑りにくく、回転力をスムーズに伝達することができる。本例では窪みが図示した回転方向とその逆回転方向とに位置するT字状の保持部43を示したが、窪みが一方のみに位置するようなL字状などでもよく、要は組付け時の回転力を伝達する面にその窪みが対面するように構成すればよい。
【0025】
図4では、取付前の抑え部42’と保持部44’を破線で示している。保持部44’を保持して図示した矢印方向へ回転力を加えることで、抑え部42’がリブ51・52のかえしを乗り越えてもぐり込み、レンズ40がリフレクタ50へ回転取付される。
上述のよう、抑え部42’と保持部44’とが90度ずつ回転した部位に設けられているため、レンズ40をリフレクタ50の開口53にはめ込む際、リブ51・52がレンズ40を挿入するガイドの役割を果たし、容易に回転取付へ移行することができる。
リブ51・52をはさむよう位置する抑え部42’と保持部44’の間隔が90度未満だと、間に位置するリブ51・52の幅が狭くなり、保持部44を十分に保持固定することができなくなる。また90度より大きいと、リブ51・52と抑え部42’・保持部44’との間隔が広がり、レンズ40のリフレクタ50への取付面が傾斜していることから、レンズ40が滑り回転しずれてしまい、組付け作業性が低下してしまう。
【0026】
以上のよう本発明では、リブ51・52がL字状であるため、リフレクタ50とリブ51・52とを一体に成形する際、成形材の流動方向が一律となりウェルドが生じない。このため図6の従来例のよう、リブ51・52の強度を上げるべく必要以上にリブを厚くする必要がなく、リブ51・52の突出高さを従来よりも低く抑えることができる。またこれにより取付時にリブが破損する恐れがない。さらに、このような取付構造がリフレクタ50の裏面にあることで、リフレクタ50の開口53とレンズ40との間に取付構造が表出せず、外部から視認されず見栄えの良い構造とすることができる。
【実施例2】
【0027】
図5に実施例2の構造を示す。図5は実施例1におけるマップランプ部11のA−A断面と同じ部位の断面概略図である。なお、実施例1と同様の構成については同じ符号を用いることとし説明を省略する。
【0028】
本実施例では、レンズ40の出射面側に意匠レンズ80がはめ込まれ、外部からはアウタレンズ60を介して意匠レンズ80が視認できるようになっている。光学制御するレンズ40は凸レンズなどありふれた形状であり、また集光性を損ねることから着色するなど見栄えを変更することが難しく、意匠性に乏しいという問題があった。しかし本実施例では、光学制御するレンズ40とは別に意匠レンズ80を設けたため、レンズ自体の形状や色彩などの美観を嗜好にあわせ変更でき、美観を向上させることができる。
意匠レンズ80は、その裏面(レンズ40の出射面と対面する面)にシボが設けられており、レンズ40からの放射光を光拡散することで、マップランプとしてのスポット光(光照射領域)の外縁をやわらげ、照明品質を向上することができる。また光拡散するため、外部から視認した際には意匠レンズ80が白濁して観測され、従来の透明なレンズとは異なり、意匠レンズ80の全面が発光する上品な印象を与えることができる。
【0029】
また、意匠レンズ80は凸部81とフランジ82を有し、レンズ40に設けられた凹状のガイド部45に凸部81がはめ込まれることで、レンズ40に対して位置決めされる。凸部81とフランジ82は、断面U字状の意匠レンズ80の先端にそれぞれ突出するよう設けられ、意匠レンズ80を取り囲むよう環状に設けられている。またガイド部45は、凸部81を受け入れるよう相補的な形状で窪んだ溝とその周囲を取り囲む凸状壁を有し、レンズ部41の周囲を取り囲むよう環状に設けられている。またレンズ40を回転取付する際には、フランジ82がガイド部45の凸状壁とリフレクタ50の裏面とによってはさみ込まれることで、意匠レンズ80の脱落が防止される。このため、抑え部42とリブ51・52による上述の取付構造をそのまま適用することができ、簡易な構造で意匠レンズ80を用いることができる。さらに、凸部81とフランジ82の裏面側(レンズ40と対面する面)にもシボが設けられているため、レンズ40と意匠レンズ80とが点(シボの先端)で接することとなり、レンズ40を回転取付する際には、摩擦を低減して滑りやすく、円滑に回転取付することができる。
【0030】
以上のよう、レンズ40とリフレクタとの間に意匠レンズ80を配置したことで、レンズ直上の意匠性を新規なものへと表現でき、また開口53をフランジ82が塞ぐことで、リフレクタ50とレンズ40の隙間が目立たず、これらが相まって、レンズ40周辺の意匠性を大幅に向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、車用照明装置に関するもので、特にマップランプや読書等など、レンズによって光源の光を集光して照射する車室内照明装置に適用できるものとして説明したが、被取付部材の開口にレンズを取り付ける構造の照明装置であれば、どのような照明装置へも適用できる。
【符号の説明】
【0032】
10 車両用照明装置
11 マップランプ部
12 ルームランプ部
13 スイッチ
20 LED
30 基板
40 レンズ
41 レンズ部
42 抑え部
43 突起
44 保持部
45 ガイド部
50 リフレクタ
51、52 リブ
53 開口
60 アウタレンズ
70 ケース
80 意匠レンズ
81 凸部
82 フランジ
L レンズの光軸
T1、T2 リブ51、52の突出高さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6