【文献】
CATT,Coverage improvement analysis for low-cost MTC UEs, 3GPP TSG-RAN WG1#72 R1-130053,2013年 1月18日,pp.1-7
【文献】
Alcatel-Lucent,(E)PDCCH coverage extension for MTC devices, 3GPP TSG-RAN WG1#72b R1-130941,2013年 4月 6日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
無線アクセスインターフェイスを介してインフラ機器におよびからデータを送信および受信するように構成されるユーザ装置であって、前記無線アクセスインターフェイスは、複数の直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリアを使用して前記インフラ機器によって提供され、前記複数のサブキャリアは少なくとも第1の帯域幅にわたって広がり、前記インフラ機器は、第2の帯域幅において反復してユーザ装置ペイロードデータの同じインスタンスを表す信号を送信し、前記第2の帯域幅は前記第1の帯域幅より小さくかつ前記第1の帯域幅内にあり、前記第2の帯域幅は前記OFDMサブキャリアのサブセットを含み、ユーザ装置は、
反復して送信される前記信号を前記第2の帯域幅にわたって受信し、
前記反復して送信された信号を表す、前記第2の帯域幅にわたって受信された信号を個別にメモリに記憶し、
前記記憶された信号を増加冗長反復スキームまたは追跡合成スキームに従って合成し、
前記合成された信号から前記ユーザ装置ペイロードデータを検出するように構成され、前記ユーザ装置には、前記第2の帯域幅の指示が提供され、
、ユーザ装置。
前記インフラ機器は前記第1の帯域幅内でユーザ装置制御データの同一のインスタンスを表す信号を反復して送信し、前記ユーザ装置制御データは前記第2の帯域幅内の前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記信号の位置の指示を提供し、前記ユーザ装置は、
反復して送信される前記ユーザ装置制御データを表す信号を前記第1の帯域幅にわたって受信し、
反復して送信される前記ユーザ装置制御データを表す信号を個別に前記メモリに記憶し、
記憶された前記ユーザ装置制御データを表す信号を合成し、
前記合成された信号から前記ユーザ装置制御データを検出するように構成され、前記第2の帯域幅にわたって受信され、合成された前記信号からの前記ユーザ装置ペイロードデータの前記検出は、前記第2の帯域幅内の前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記信号の前記位置の前記指示に基づく、請求項1に記載のユーザ装置。
前記複数のOFDMサブキャリアにより提供される前記無線アクセスインターフェイスは複数の時間の期間に分割され、前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記信号は第1の期間および第2の期間で前記無線アクセスインターフェイスのリソースの同じセットで送信され、前記ユーザ装置は、前記第1の期間および前記第2の期間で前記無線アクセスインターフェイスのリソースの同じセットでユーザ装置ペイロードデータを受信するように構成される、請求項1に記載のユーザ装置。
前記ユーザ装置は、前記ユーザ装置制御データを表す前記信号の反復送信を受信する前に、前記インフラ機器から前記第2の帯域幅の指示を受信するように構成される、請求項2に記載のユーザ装置。
前記ユーザ装置は、所定の帯域幅の仮想キャリア内でユーザ装置ペイロードデータを受信するように構成され、前記第2の帯域幅は前記所定の帯域幅におおよそ等しく、前記所定の帯域幅は前記OFDMAサブキャリアと実質的に同じである前記第2の帯域幅に含まれる前記OFDMサブキャリアのサブセットを形成する前記OFDMサブキャリアのセットを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のユーザ装置。
前記ユーザ装置ペイロードデータを検出するために合成される反復信号の数は、前記ユーザ装置制御データを検出するために合成される反復信号の数よりも大きい、請求項2または4に記載のユーザ装置。
無線アクセスインターフェイスを介してインフラ機器におよびからデータを送信および受信するように構成されるユーザ装置におけるデータを受信する方法であって、前記無線アクセスインターフェイスは、複数の直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリアを使用して前記インフラ機器によって提供され、前記複数のサブキャリアは少なくとも第1の帯域幅にわたって広がり、前記インフラ機器は、第2の帯域幅において反復してユーザ装置ペイロードデータの同じインスタンスを表す信号を送信し、前記第2の帯域幅は第1の帯域幅より小さくかつ第1の帯域幅内にあり、前記第2の帯域幅は前記OFDMサブキャリアのサブセットを含み、前記方法は、
反復して送信される前記信号を前記第2の帯域幅にわたって受信すること、
前記反復して送信された信号を表す、前記第2の帯域幅にわたって受信された信号を個別にメモリに記憶すること、
前記記憶された信号を増加冗長反復スキームまたは追跡合成スキームに従って合成すること、および
前記合成された信号から前記ユーザ装置ペイロードデータを検出すること、を含み、前記ユーザ装置には、前記第2の帯域幅の指示が提供される、方法。
前記インフラ機器は第1の帯域幅内でユーザ装置制御データの同一のインスタンスを表す信号を反復して送信し、前記ユーザ装置制御データは前記第2の帯域幅内の前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記信号の位置の指示を提供し、前記方法は、
反復して送信される前記ユーザ装置制御データを表す信号を前記第1の帯域幅にわたって受信すること、
前記ユーザ装置制御データを表す信号を個別にメモリに記憶すること、
前記記憶された前記ユーザ装置制御データを表す信号を合成すること、および
前記合成された信号から前記ユーザ装置制御データを検出すること、を含み、前記第2の帯域幅にわたって受信され、合成された前記信号からの前記ユーザ装置ペイロードデータの前記検出は、前記第2の帯域幅内の前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記信号の前記位置の前記指示に基づく、請求項8に記載の方法。
前記複数のOFDMサブキャリアにより提供される前記無線アクセスインターフェイスは複数の時間の期間に分割され、前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記信号は第1の期間および第2の期間で前記無線アクセスインターフェイスのリソースの同じセットで送信され、前記方法は、前記第1の期間および前記第2の期間で前記無線アクセスインターフェイスのリソースの同じセットでユーザ装置ペイロードデータを受信することを含む、請求項8または9に記載の方法。
前記方法は、前記ユーザ装置制御データを表す前記信号の反復送信を受信する前に、前記インフラ機器から前記第2の帯域幅の指示を受信することを含む、請求項9に記載の方法。
前記方法は、所定の帯域幅の仮想キャリア内でユーザ装置ペイロードデータを受信すること、を含み、前記第2の帯域幅は前記所定の帯域幅におおよそ等しく、前記所定の帯域幅は前記OFDMAサブキャリアと実質的に同じである前記第2の帯域幅に含まれる前記OFDMサブキャリアのサブセットを形成する前記OFDMサブキャリアのセットを含む、請求項8から11のいずれか1項に記載の方法。
前記方法は、前記ユーザ装置制御データを検出するためよりも大きい数の、前記ユーザ装置ペイロードデータを検出するための反復信号を合成すること、を含む、請求項9または11に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<移動通信システム>
図1は、1つ以上のユーザ装置におよびからのデータを送信および受信する、移動通信システム100の概略図を提供し、例えば、通信システムは、3GPPのロングタームエボリューション(LTE)に従って動作してもよい。通信システムは、移動通信システムの一部を形成し、無線アクセスインターフェイスを1つ以上のユーザ装置102、103に提供するように構成する基地局または拡張ノードB(eNodeB)のようなインフラ機器101を備える。例えば、ユーザ装置102、103は、携帯電話、スマートメーターまたは自動車および医療機器内の情報集約装置のようなマシンタイプコミュニケーション(MTC)デバイス、またはタブレットコンピュータであってもよい。インフラ機器は、無線アクセスインターフェイス内で1つ以上のユーザ装置にデータを表す信号を送信する。
図1において、ユーザ装置103は、家の地下に設置されるスマートメーターの例を示す。インフラ機器101は、さらなるインフラ機器106および他の通信ネットワークおよびシステムに接続されてもよいコアネットワーク105に通信リンク104を介して通信可能に接続され、さらなるインフラストラクチャ機器は、それ自体が1つ以上のユーザ装置102に接続されてもよい。
【0020】
システム100がLTEシステムである例において、無線アクセスインターフェイスは、ダウンリンクリソースが時間的に複数の時間の期間に分割され周波数において複数のサブキャリアに分割される直交周波数分割多重(OFDM)に従って提供され、サブキャリアは、時間領域においてユーザ装置に送信されるデータを表す信号を搬送するOFDMシンボルを形成する。ユーザ装置に送信されるデータは、制御プレーンデータおよびユーザプレーンデータから構成されてもよく、制御プレーンデータは、ダウンリンク(インフラ機器からユーザ装置へ)およびアップリンク(ユーザ装置からインフラ機器へ)でインフラ機器と通信するためにユーザ装置によって必要とされる制御データを搬送し、ユーザプレーンデータは、ユーザ装置のペイロードデータを搬送する。無線アクセスインターフェイスの更なる説明は以下に示される。
【0021】
<ユーザ装置の受信機>
図2は、
図1の通信システムにおいてデータを送信および受信するように構成されたユーザ装置において見られ得る受信機の簡略化した概略図を提供する。システム100がLTEシステムである例において、例えば、受信機はOFDM受信機であってもよい。アンテナ201は、チャネル上でインフラ機器から送信された信号を受信し、受信された信号をベースバンド周波数にダウンコンバートするベースバンド変換部202にそれらの信号を渡す。そして、ベースバンド信号は、ベースバンド周波数に適したサンプリングレートでサンプリング器203によりサンプリングされる。そして、シンクロナイザ204は、制御データ推定器205とペイロードデータ推定器206による同期信号の処理の前に、制御プレーンデータおよびユーザプレーンデータのタイミングを検出するように構成される。制御データ推定器は、制御データを表す信号からユーザ装置制御データを推定し、ユーザ装置ペイロードデータを表す信号からユーザ装置ペイロードデータを推定するために必要とされるペイロードデータ推定器に情報を提供する。上述したように、
図2は、簡略化されたOFDM受信機を示すので、多くのOFDMの要素は含まれない。例えば、周波数オフセット補正、等化(equalisation)およびデータ推定のための周波数領域への受信信号の変換、ガードインターバル除去など。しかしながら、これらの要素および他の要素によって実行される処理は、当技術分野で公知の任意の適切な処理手段を用いて行うことができる。
【0022】
<ダウンリンクリソース割り当て>
図3は、例えば、LTEシステムに適用可能なダウンリンクリソース割り当ての簡略化した例を提供する。ダウンリンクリソースは時間的にサブフレーム301と呼ばれる期間に分割され、無線フレームと呼ばれる期間は10サブフレームから形成されてもよく、サブフレームは、持続時間が1msであってもよい。ダウンリンクリソースは、周波数で複数のサブキャリアに分割され、サブキャリアの数はダウンリンクリソースの帯域幅に依存して約128から2048の間で変化してもよく、可能性があるダウンリンク帯域幅は、例えば、1.25MHz、2.5MHz、5MHz、10MHz、15MHzおよび20MHzを含んでもよい。各サブフレームは、さらに2つの0.5msのスロットに時間的に分割されてもよく、12のサブキャリアを含むスロットはリソースブロックと呼ばれてもよい。
【0023】
各サブフレームは、例えば、LTEにおいて物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)のような物理チャネルを介して送信されてもよい制御またはシグナリングデータを含み、制御データは、サブフレーム内のサブキャリア、スロット、タイミングの観点から、各ユーザ装置に割り当てられるダウンリンクリソースを示し、一般的に無線アクセスインターフェイスを介してインフラ機器によって提供される。ペイロードデータは、例えば、LTEにおいて物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCH)のようなデータチャネルを介してダウンリンクで送信され、制御データは、そのユーザ装置のペイロードデータが送信されるデータチャネルにおける位置とペイロードデータを推定するために必要とされるパラメータをユーザ装置に示す。ペイロードデータは、例えば、アップリンクのリソース割り当て、インフラ機器からの情報に対する要求またはユーザ装置で動作するアプリケーションに対する情報を含んでもよい。
図3では、LTEシステムの3つのダウンリンクサブフレームが示されており、制御データは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で送信され、ユーザ装置ペイロードデータは、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCH)にわたって送信される。受信ルーティンの例において、MTCデバイスのようなユーザ装置は、PDCCH302、303にわたって送信される制御データを表す信号を各サブフレーム301の先頭で検出する。そして、ユーザ装置は、対応するサブフレームのPDSCHにおいて、装置がリソースを割り当てられているかどうかを認識するために各サブフレームのPDCCHにわたって受信した制御データを推定する。PDCCHすなわちPDCCH302の制御データ内で、ユーザ装置を表すユーザペイロードデータの指示がない場合、ユーザ装置は、続くPDSCHすなわちPDSCH304から信号を受信しようとしない。しかし、推定された制御データが、PDSCHすなわちPDCCH305にユーザ装置を示すデータがあることをユーザ装置に示す場合、ユーザ装置は、制御データが指定した、続くPDSCH307の関連部分306を形成する信号を受信し、続いて受信された信号からユーザペイロードデータを推定する。
図3から分かるように、ユーザ装置に割り当てられたPDSCH内のリソース306は、サブフレーム内の全てのサブキャリアおよび/またはサブフレームにおけるPDSCHの全部の時間的な長さに及ばなくてもよい。これは、PDCCHにわたって送信される信号によって搬送される制御データとともに、PDSCHでの複数のユーザ装置に対するリソースの割り当てを可能にする。
【0024】
ユーザ装置は、PDSCHで搬送されるペイロードデータを検出および推定するように構成されている。正確なデータの検出および推定は、例えば、サブフレームのペイロードデータを表す信号の位置の情報および十分な信号強度および品質でのユーザペイロードデータを表す信号の受信などの多くの要因に依存する。次に、ペイロードデータを表す信号の位置の情報は、ユーザ装置制御データが検出され、正確に推定されるために、十分な信号強度および品質でPDCCHにわたる信号を受信することに依存する。したがって、十分な信号強度でユーザ装置制御データおよびペイロードデータを表す信号を受信することは、LTE通信システムまたは他の同等の通信システムのダウンリンクでペイロードデータを検出および復号するため両方に必要とされる。
【0025】
LTEネットワーク内のユーザ装置の従来の動作中に、ユーザ装置制御データが、PDCCHにわたって送信され受信された信号から正確に推定および復号されない、および/またはユーザ装置ペイロードデータがPDSCHから正確に推定および復号されない場合、ユーザ装置のデータは、ユーザ装置によって受信されない。例えば、これは、インフラ機器とユーザ装置との間のチャネルが非常に減衰されたときに起こり得、従って結果として非常に減衰された信号が受信機で受信される。このような場合にユーザ装置は、ユーザペイロードデータが正しく受信されたか、または受信されていないかをACKまたはNACKメッセージを介してインフラ機器に示してもよく、インフラ機器は、ペイロードデータを再送信する準備をする。データは、続くサブフレームで再送信されてもよく、ユーザ装置制御データおよび関連付けられたペイロードデータのそれぞれのインスタンスは、互いに独立しており、それぞれPDCCHおよびPDSCHの異なる部分で送信されてもよい。この手順は、例えば、不十分なチャネル状況が近い将来改善する可能性があるため、移動によるチャネルの変化を検出するユーザ装置に対して十分に堅固であり得る。したがって、ユーザ装置制御データおよびペイロードデータを表す信号のその後の送信は、正確にユーザ装置制御データおよびペイロードデータを検出して推定することができる十分な強度と品質で受信される可能性がある。しかし制御および/またはペイロードデータの確実な検出および/または推定のための十分なチャネル状況を検出しそうにない、携帯電話ではないおよび/またはユーザ装置の場合には、上述の手順は、十分に堅固ではないかもしれない。低減された符号化率および低減された次数の変調方式を使用することは、いくつかの不十分なチャネルの影響を緩和することができるかもしれないが、ユーザ装置が、受信信号から信頼性のある制御および/またはペイロードデータの検出および推定ができない、十分ではない品質のチャネルが依然として存在する可能性がある。さらに、使用されてもよい符号化率および変調次数を制限するシステム内の制限があるかもしれない。例えば、ユーザ装置の機能、互換性の問題およびシステムパラメータが、システムによってサポートされる最小の符号化率の原因となる可能性があり、したがって符号化率を制限することにより得られる推定精度の向上を制限する。さらに、MTCデバイスのような複雑ではなく、低消費電力であるデバイスは、複雑な符号化技術を用いて符号化されたデータの復号を実行する能力を有さない場合がある。
【0026】
図1のユーザ装置103は、受信信号から制御および/またはペイロードデータを正確に検出および推定するために十分なチャネル状況を検出しないかもしれない非移動ユーザ装置の一例である。
図1から分かるように、ユーザ装置103は、固定されており、家の地下に設置されており、それ故ユーザ装置制御データおよびペイロードデータを表す信号が、低い符号化率および変調次数を使用しても正確なデータ検出および推定のために十分ではない信号強度および/または品質で受信されるかもしれない。したがって、スマートメーター103は、ユーザ装置の一例を提供し、上述の受信ルーティンは、ユーザ装置制御およびペイロードデータの正確な復号を達成するのに不十分である可能性があり得る。到達することが困難な状況すなわち地下にあるユーザ装置と同様、インフラ機器によって提供されるセルの境界の近くにあるユーザ装置はまた、大きく減衰された信号の受信に起因する同様の問題を経験するかもしれない。
【0027】
<反復信号>
上記の明らかにされた欠陥や問題に対応するために、反復信号の形態が、ユーザ装置で受信される信号の強度および/または品質を向上させるために利用され得ることが以前に提案されている。具体的には、データを表す信号の一つのインスタンスの受信された信号強度が信頼できるデータ検出および推定を可能にするのに不十分であるときである。データを表す信号の反復送信は、顕著な処理パワーおよび要求を増加させることなく通信データの検出および推定を改善するためにより簡単な構成を提供し、低データレートおよび遅延を許容するアプリケーションに対して使用される。さらに反復は、符号化、変調およびLTEのような標準によって決定されている他の通信パラメータを使用でき、したがってその標準と互換性があり得る。
【0028】
図4は、サブフレームの一連の概略図を提供し、反復信号手順の例が実施される。反復信号の原理は、ユーザ装置のための制御および/またはペイロードデータの同じインスタンスを表す信号が、一つ以上のサブフレームまたはフレームにわたって繰り返してインフラ機器によって送信されることである。信号は、それらが実質的に類似のチャネルを介して伝播できるように、それぞれのサブフレームまたはフレームの、実質的に同様の位置、または実質的に同様の無線アクセスインターフェイスのリソースのセットにあってもよい。しかし、ある例において反復信号は、各サブフレームまたはフレーム内の異なるリソースで送信されてもよく、信号が送信されるチャンネルでの相違は、例えば等化により軽減される。他の例では、信号は、同一のフレームまたはサブフレーム内で反復されてもよい。そして、ユーザ装置の受信機は、それぞれの反復信号を受信し、反復信号を表す信号をメモリに格納するように構成され、格納された信号は、サンプリングされた非変調ベースバンド信号、データのソフト推定、またはデータのハード推定の形態をとってもよい。そして受信機は、ユーザ装置制御データおよびペイロードデータを表す合成信号の相対的な受信強度が増加され、または追加された符号化ビットがデータ推定および補正のために利用できるように、例えば総和または平均化によって、格納された信号を統合、蓄積または合成する。そしてユーザ装置は、合成された信号から制御データを推定する処理wo
し、制御データは、ユーザ装置のために意図されたペイロードデータを表す合成信号内のペイロードデータの位置を示す。この手順に従って、ユーザ制御およびペイロードデータの検出および推定の精度が向上される。
図4に戻って、制御データを表す信号は、PDCCHの3つの連続したサブフレーム401で反復される。制御データを表すPDCCH401の反復信号は、格納され、蓄積され402、ユーザ装置のために意図される制御データは、蓄積されたPDCCHから403で推定される。推定された制御データは、ユーザ装置のペイロードデータ404を表す信号のPDSCHにおける位置の指示をユーザ装置に提供する。そして、ユーザ装置は、次の3つのサブフレーム内でPDSCHの指示された位置404から受信された信号を格納し、蓄積する。そしてユーザ装置は、蓄積されたPDSCH信号からのユーザ装置のペイロードデータの推定値を405で復号する。この方法において、ペイロードデータの正確な推定の可能性の増大は、実質的に送信電力、符号化率および/または変調方式などのような信号やデータのパラメータを変更することなく達成することができる。したがって、上述した反復を実行する送信機および受信機は、例えば、符号化率などのような信号伝送特性が変更されてないので、他のLTEデバイスと互換性を持つことができる。
【0029】
図5は、反復データ送信を受信するように構成された、例えばユーザ装置受信機の簡略化した概略図を提供する。受信機の構成は、
図2に示されたものと実質的に同じであるが、さらに受信される反復信号を記憶するように構成されたバッファメモリのようなメモリ501を含む。メモリ501は、ユーザ装置制御データおよびペイロードデータを表す受信信号を記憶し、制御部502の制御の下で、信号データ推定器205と、ペイロードデータ推定器206に信号を送る。信号は、信頼性のあるデータの検出および推定が達成されるほど十分に所定の数の反復信号が受信された場合、または例えば総和を介して蓄積された信号が多くなった場合に、関連する推定器に送られてもよい。しかし、受信信号が合成される正確な処理は変更でき、以下でより詳細に議論される。制御部はまた、復号された制御データによって示されるようなPDSCHの関連部分から信号を格納および蓄積する要素を構成するために、受信機の他の要素に連結されてもよい。例えば、制御部は、PDSCHの適切な部分からデータを表す信号を受信し、記憶する受信機を構成するために制御データ推定器からの情報を必要としてもよい。メモリ501は、制御データ、ペイロードデータまたはデータの他の形式を表す信号の記憶または蓄積のための別々のメモリを含んでもよい。さらに受信機の機能要素の構成は、反復が利用される形態に応じて変わってもよい。例えば、初期検出および推定が行われた後に信号が合成される反復技術に対して、追加の推定器の段階が必要とされ、または、それに応じて受信機の構成は適合される。
【0030】
実装される
図4の反復構造のために、ユーザ装置は、ユーザ装置が関連する受信信号の記憶を始めることができるように、反復の開始の指示を必要としてもよい。指示信号自体が反復せずに受信されない場合は、これは問題を引き起こす可能性がある。代替の実装は、インスタンスの信号の最大数を格納し、上限に達すると、最も古いインスタンスの信号を破棄し、受信した最新のインスタンスの信号を格納するバッファ型メモリのようにメモリ501を構成することである。このプロセスは、例えば、蓄積された信号が、正確なデータ検出および推定のために十分である信号強度に達するまで継続することができ、したがってバッファは、要求される反復信号で主に占められることを示す。例えばこれは、ユーザデータを表す反復信号間の相関およびユーザ装置に適用されない反復されない、従ってユーザ装置に対する信号が反復されるフレームおよびサブフレーム間で変化するフレームおよびサブフレームの部分すなわちPDCCHの部分の間の相関の欠如のために発生する可能性がある。別の代替案は、反復信号によって表されるデータが正確に検出および推定されることを示す確認応答がユーザ装置から受信されるまで信号を反復するために継続するインフラストラクチャに対するものである。
【0031】
図4に示された反復スキームは、多くの利点を提供するが、関連する負担もある。例えば、増加されたリソースがユーザ装置にデータを送信するために利用され、
図4では通常の約3倍のリソースがユーザ装置にペイロードデータを送信するために利用される。これは明らかな欠点であるが、反復を伴う通信は、主に通信システムの使用度が低い、例えば夜間のようなオフピーク時に使用してもよいという事実によって軽減される可能性がある。これはまた、遅延を許容するデータを有する可能性があり、したがってオフピーク時にデータを送信するスマートメーターのような低コストのMTCデバイスの特性に適合する。
【0032】
LTEシステムにおいて、反復をサポートしていない従来のLTEユーザ装置との互換性を維持するために、ユーザ装置ペイロードデータが対応するPDSCHのどこに配置されているかを示す制御データと、ペイロードデータの実際の場所との間に1対1の対応があるようにしてもよい。例えば、406で送信されたペイロードデータが、ユーザ装置によって検出されないにもかかわらず、406に対応する制御データがまだPDSCHの部分406内にユーザ装置に対するデータがあることを指定するので、ペイロードは依然として送信されなければならないか、対応するリソースが他のユーザ装置によって使用されてはいけない。これがそうでないなら、制御データの2つの異なる部分が、2つの異なるユーザ装置に対するペイロードデータがPDSCH内の同じ場所にあることを指定するシナリオの可能性がある。1つのユーザ装置に対するPDSCHリソースの1対1のマッピングの要件は、したがって、ダウンリンクリソースの非効率的な使用をもたらす。しかしいくつかの例では、1対1のマッピングは、任意の反復の開始前に変更をシグナリングすることによって破棄されてもよい。
【0033】
反復信号のある例において、各フレームまたはサブフレーム内において実質的に同一の場所で特定のユーザ装置に対して同一の制御データおよびペイロードデータを表す信号を送信することに加えて、フレームまたはサブフレームの全てが実質的に同じ方法で反復されなければならない。したがってこれは、柔軟性を減少させ、さらに効率を低下させる。また、ユーザ装置にデータを送信するチャネル状況が悪いまたは符号化率が高いなどのいくつかの例において、多数の反復が、ユーザ装置に蓄積される十分な強度/または十分な情報の信号のために必要とされ得る。したがって、制御データおよびペイロードデータを表す信号の蓄積が同時に行われないため、ペイロードデータの受信における遅延が重要である可能性がある。例えば、サブフレームの点で、必要とされる反復の数が多い、すなわち100である場合、それはペイロードデータが復号される前の最大200のサブフレームであってもよい。そのような例において、サブフレームの期間が1msである場合、200サブフレームの遅延は、いくつかのシナリオまたはいくつかのユーザ装置で受け入れられないかもしれない0.2sの遅延をもたらす可能性がある。また、多数の反復を用いると、ユーザ装置はかなりの期間に対して省電力モードとは対照的な受信モードでなければならないかもしれず、したがって多くの電力を消費する。これは、MTCデバイスのような低消費電力、バッテリ電源である装置にとって特に問題となり得、可能な限り信号を受信するおよび送信するためにかかる時間を最小限に抑える必要がある。
【0034】
反復は、ここまで一般的な用語で記載されているが、多くの反復の代替実装があり、したがって多くの異なる受信された反復信号を蓄積する、および結合する方法がある。反復技術の2つの例は、ハイブリッドACK手順の一部として実装されてもよい追跡合成(chase
combining)および増加冗長(incremental
redundancy)である。追跡合成は、データの同じインスタンスを表す、信号の同じインスタンスまたは一部の信号の同じインスタンスを反復して送信することを含み、復調の前または後のいずれかにおいて受信機でこれらの信号を合成する。したがって追跡合成は、受信信号の信号対干渉雑音比(SINR)を増加させるように見なされてもよい。増加冗長は、異なるがデータの同じインスタンスを表す反復信号を含み、例えば、全部または一部のデータの同じインスタンスに対する異なる符号化バージョンまたは異なる符号ビットが、各反復の間に送信されてもよい。したがって、増加冗長は、各反復信号の受信での受信機における誤り訂正符号の強度を増加させるように見なされてもよい。反復信号を受信するユーザ装置において、受信された反復信号を蓄積して使用する、または合成して使用する様々な方法がある。例えば、追跡合成において反復信号を表す記憶されたサンプリングされたベースバンド信号は、等利得合成(equal-gain combining)または最大比合成(maximum-ratio
combining)を介して合成されてもよい。また合成は、等化前または等化後のいずれかにおいて実行されてもよい。別の例では、信号の合成は、受信され等化された反復信号のそれぞれにおいて実行されるソフトまたはハード判定を一旦行ってもよい。例えば平均値が、データの推定をするために反復信号の各インスタンスからソフト判定およびハード判定を介してとられてもよい。あるいは、多数決方式(majority vote system)が、反復信号のそれぞれのハード判定に使用されてもよい。増加冗長を確保するため、ベースバンド信号の合成は、異なる反復信号によってできない可能性があり、それ故ソフトまたはハード判定を表す合成信号がより適切であるかもしれない。
【0035】
上記の反復および合成方法は単なる例であり、当技術分野において公知の任意の適切な方法が使用されてもよい。反復および受信された反復信号を合成する異なる方法は、それぞれ独自の長所と短所を有する。例えば、サンプリングされたベースバンド信号が合成される場合、データとは対照的に記憶されることが必要とされるユーザ装置制御データおよびペイロードデータを表す受信信号は、自身を推定する。したがって、ベースバンド信号の一部のサンプリングされたバージョンが記憶される。このような方法で記憶される信号は、サンプリングが、制御データおよび/またはペイロードデータが正確に検出され、推定される合成信号を得るために十分である周波数および多くの量子化レベルを用いて実行されなければならないので、基礎となるデータの推定を表す信号のストレージよりもかなり多くのメモリを必要とするかもしれない。実際のサンプリング周波数は、サンプリング定理を用いたベースバンド周波数にとりわけ依存し、量子化レベルの数は、数ある中でも、少なくとも、変調方式、符号化率および必要とされる信号対雑音比(SNR)に依存する可能性がある。しかし、信号が等化後および/または復調後に合成される場合、メモリ要件は低減されるかもしれない。他の例では、増加冗長が利用される場合、単に総和を介して合成されることはできないので、異なる符号化ビットが各反復で送信される。追跡合成においてメモリ内の1つのシンボルが複数の反復シンボルの総和としてもよい一方、この方法は、メモリ内の1つのシンボルが1つの受信シンボルに対応するため、したがってソフトまたはハード判定の追跡合成と比較して多くのメモリを必要とするかもしれない。ユーザペイロードデータを表す信号の合成が、等化後および予備ソフトまたはハード推定後に行われる例において、ユーザ装置制御データが既に検出され、推定されていることが必要とされる。ユーザ装置制御データは、ユーザ装置ペイロードデータを検出し、推定するために必要であるユーザペイロードデータの位置および符号化等に関する情報を含むので、ユーザ装置制御データは必要とされ得る。したがって、反復信号の例に適したような方法では、ユーザペイロードデータを表す反復信号の受信の前に制御データが受信され、推定される。ユーザ装置制御データを表す反復信号に関して、そこに含まれるデータの推定は、合成方法とは無関係に受信後の任意の時点で行われてもよい。このアプローチは、フレームまたはサブフレーム内の制御情報の位置に関する情報および受信する前にユーザ装置によって知られている事前定義された制御データの符号化によって可能である。
【0036】
図6は、ペイロードデータの取得時間を減少させる可能性がある反復信号の代替実装を提供する。制御データおよびペイロードデータを表す信号の蓄積が異なるサブフレームの間で行われる
図4と対照的に、一方
図6では、PDCCH601にわたって送信される信号が蓄積され、PDSCH602にわたって送信される全ての信号がバッファされる。PDSCH内のユーザ装置ペイロードデータを表す信号の位置が知られると、ペイロードデータのパラメータが知られ、ペイロードデータは、バッファされ蓄積された信号から604で検出され、推定され得る。さらなる蓄積が制御データを推定した後に必要とされる場合、受信機は、復号された制御データによって示されるPDSCH信号の関連部分605のみを記憶し、蓄積できる。この実装は、取得の遅延を低減することができるが、PDSCHデータを表す、すべてのまたは信号のかなりの割合をユーザ装置制御データの検出および推定の前に記憶し、蓄積するためにかなりの量のメモリを必要とする。MTCデバイスなどの低コストで低電力デバイスの場合、これは現実的な解決策ではないかもしれない。
【0037】
<狭帯域での反復信号>
図7は、本技術に従った反復手順の実施例を示す。例えば、前述したような追跡合成および増加冗長を使用したユーザ装置制御データ701を表す信号の反復は、
図4または6を参照して説明したものと同様の方法で、システム帯域幅または第1のシステムの帯域幅内で行われる。しかし、ユーザ装置ペイロードデータを表す信号は、例えばPDSCH内の所定の第2の帯域幅702内で、追跡合成または増加冗長を用いて送信され、第2の帯域幅は、第1のシステムの帯域幅または現在のサブフレームよりも狭く、また第1の帯域幅の中にある。ユーザ装置ペイロードデータを表す信号は、第2の帯域幅全体にわたって拡張されていてもよく、またされていなくてもよく、他のユーザ装置のペイロードデータを表す信号が第2の帯域幅にわたって送信されてもよい。したがって、データチャネルPDSCHのサブキャリアのサブセットは、ユーザ装置ペイロードデータを表す信号を反復送信するために利用される。したがって、
図5に示されるような受信機は、PDSCHの帯域幅の全域または相当な部分または第1の帯域幅にわたって送信される信号を記憶および/または蓄積することなく、受信信号またはそれに含まれる制御データを表す信号を記憶し、蓄積してもよく、同時に、受信信号またはそれに含まれるペイロードデータを表す信号を記憶し、蓄積してもよい。以前に
図6を参照して説明したように、これは既存の技術とは対照的である。
【0038】
いくつかの実施例では、第2の帯域幅は仮想キャリアの構成によって形成される。MTC端末をサポートするために、1つまたは複数の「ホストキャリア」の帯域幅内で動作する「仮想キャリア」を導入することが提案されている。提案された仮想キャリアの概念は、好ましくは、従来のOFDMベースの無線アクセス技術の通信リソース内に統合し、OFDMと同様に、周波数スペクトルを分割する。従来のOFDM方式のダウンリンクキャリア上で送信されるデータとは異なり、仮想キャリア上で送信されるデータは、ダウンリンクOFDMホストキャリアの全帯域幅を処理する必要なく、受信され、復号される。したがって、仮想キャリア上で送信されたデータは、複雑さを抑制され、シンプルさを増し、向上した信頼性、減少された構成要素、低コスト化のような付随的な利点を有する受信ユニットを用いて受信され、復号される。仮想キャリアの概念は、同時係属中の多くの特許出願(GB 1101970.0 [2], GB 1101981.7 [3], GB 1101966.8 [4], GB 1101983.3 [5], GB 1101853.8 [6], GB 1101982.5 [7], GB 1101980.9 [8] および GB 1101972.6 [9]を含む)に記載され、内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0039】
制御データを表す反復信号のインスタンスの十分な数、特にユーザ装置制御データ、が蓄積され、合成されると、ユーザ装置制御データは検出され、推定される703。この場合、インスタンスの十分な数は、例えば、データが検出されるまでの信号の蓄積、蓄積されるまでの信号の所定の数、またはインフラ機器が関連する信号の反復を停止するまで、を指してもよい。次に、ユーザ装置ペイロードを表す反復信号の十分な数が蓄積され合成される場合、第2の帯域幅からユーザ装置ペイロードデータが信号内の適切な位置から検出および推定される704。この手順は、PDSCHの全域または相当な部分にわたって送信および受信された信号をバッファまたは記憶せずに、ユーザ装置ペイロードデータを表す信号の蓄積が、ユーザ装置制御データを表す信号の蓄積と同時に実行されることを可能にする。したがって、
図4を参照して説明した手順と比較してデータ取得の速度の改善が達成され、また
図6を参照して説明した手順と比較して、メモリ要件を低減する。例えば、PDSCHが帯域幅で128のサブキャリアであり、所定の帯域幅が12のサブキャリアである場合、ユーザ装置は、ユーザ装置ペイロードデータを表す信号を含む信号を記憶するために、第1の帯域幅またはPDSCHにわたって受信したすべての信号を記憶することに比べて約90%少ないメモリしか必要としない。したがって、多数の反復の使用および上述の受信技術の使用による、著しいユーザ装置のメモリ要件、コストまたはバッテリ消費を増大させることなしに、移動通信ネットワークのカバレッジが、通常ユーザ装置がネットワークと通信するためには十分でない弱い信号を受信するエリアに拡張され得る。これは、例えば、デバイスのコストおよび電力消費の両方の低減を必要とし、したがって既存の反復技術に適していない場合があり得るMTCデバイスのようなバッテリ駆動デバイスに特に関連し得る。
【0040】
ユーザ装置が第2の帯域幅の情報を得るために、第2の帯域幅を示す付加的な信号が、反復の開始前例えば、ユーザ装置が基地局またはeNBなどのインフラ機器のカバレッジに入ったときにユーザ装置に送信される必要があり得る。あるいは、第2の帯域幅は、反復互換ユーザ装置内でハードコードされてもよい。前者の場合、インフラ機器は、例えば、リソース割り当て要求、チャネル状況、反復を必要とするデバイスの数などに基づいて適切な第2の帯域幅を選択するように構成されてもよい。上述したように、本技術のいくつかの実施形態では、第2の帯域幅は、MTCデバイスの動作を簡略化するために提案されている仮想キャリア(VC)の所定の帯域幅と同等または実質的に同等であってもよい。VCに加えて、別の第2の帯域幅が必要とされず、したがって第2の帯域幅の信号が必要とされない実施形態では、このようにシステム効率の向上につながる。本技術の他の実施形態では、同一の所定の帯域幅が反復信号を必要とする複数のユーザ装置に割り当てられてもよい。この場合、複数の異なる信号が、各サブフレームの第2の帯域幅内で反復されてもよい。さらなる実施形態では、第2の帯域幅は、各サブフレームの第1の帯域幅またはPDCCHの帯域幅に関連して定義されてもよい。そのような実施形態において、無線フレームまたはサブフレームまたはOFDMシンボルに対するOFDMシンボル内のサブキャリアの数が、インフラ機器が第2の帯域幅の信号を送信することなしに変更されてもよい。例えば、第2の帯域幅が、サブキャリア36から60までまたはサブキャリア5/8xStから6/8xStまでとして定義されてもよく、ここでStはサブキャリアの総数であってもよい。しかし、多数の反復が移動通信ネットワークのカバレッジを拡張するために利用される場合、第2の帯域幅がユーザ装置に通知される手段にかかわらず、消費電力とメモリ要件の向上がユーザ装置において達成される。
【0041】
他の実施形態では、ユーザ装置によって受信されるために必要な制御情報は、サブフレームの第1の帯域幅または利用可能な帯域幅より小さい帯域幅を介して送信される信号によって表されてもよい。ユーザ装置ペイロードデータの位置と制御データとの1対1のマッピングが必要とされないようなシステムにおいて、ユーザ装置ペイロードデータを表す信号は、ユーザ装置制御データを表す信号とは別に反復されてもよい。したがって、この実施形態は、それが低減された帯域幅で動作するために必要とされるので、ユーザ装置の受信手順およびユーザ装置のコストおよび複雑さを単純化するであろう。
【0042】
ある実施形態において、低符号化率、送信電力の増加、周波数ダイバーシティの増加のなどのために、ペイロードデータが正確に検出され、推定される場合、制御データを表す信号と比べてより多くのペイロードデータを表す信号のインスタンスが受信されることが必要とされるかもしれない。例えば、あるネットワークにおいて、制御データは、ペイロードデータと比較してより低い符号化率およびより低次の変調方式で送信されてもよい。
図8は、本発明の実施形態の技術に従う反復手順の図を提供し、ペイロードデータを表す信号のより多数のインスタンスが、制御データを表す信号と比較して蓄積されることが必要とされる。
図8では、PDCCH801を形成する3つの反復信号およびユーザ装置制御データ表す信号が記憶され蓄積されることが必要とされ、ペイロードデータ802を表す信号の5つのインスタンスが必要とされる。PDCCH全域にわたって受信された信号が蓄積されるが、第2の帯域幅でのペイロードデータを表す信号の位置の情報は不明であり、したがって、ユーザ装置の受信機は、サブフレーム803の第2の帯域幅702の全域または相当な部分からの信号を記憶し、蓄積する。制御データが、制御データを表す蓄積された信号から検出され、推定されると、ペイロードデータを表す信号の位置が認識され、受信機は、フレーム804の第2の帯域幅内の特定された場所からの信号のみを記憶および蓄積を開始する。ある例において、累積され、合成された制御信号から制御データを推定するために時間がかかるために、所定の帯域幅内のペイロードデータ信号の位置の情報は、フレーム3のPDSCHの開始後まで知られていないので、受信機は、第2の帯域幅全域から
図8の3つ目のサブフレームまで信号をバッファし続けてもよい。
【0043】
図9は、本技術の例に従った反復手順の図を提供し、追加の制御情報が、例えば、LTEシステムにおける強化されたPDCCH(ePDCCH)のようなPDCCHの外で送信される。この場合、ユーザ装置が、第1の帯域幅の全域または相当な部分にわたって送信された信号を受信することなくePDCCHで送信された信号により表される制御データを受信できるように、ePDCCH901は、第2の帯域幅702内に配置されてもよい。ePDCCHは、ユーザ装置ペイロードデータを検出し、推定するために必要とされる追加の制御データを搬送してもよく、したがってePDCCHは、第2の帯域幅内のペイロードデータの検出および推定の前に検出され、推定される必要がある。また、ePDCCHは、アップリンク基準に関する情報を搬送してもよく、したがってePDCCHはPDSCHで送信される信号と同様の方法で受信されるべきである。
【0044】
前述のように、ユーザ装置は、PDCCHおよびPDSCHからの適切な信号が記憶され、蓄積されるように、反復信号が開始するように設定される指示を必要としてもよい。反復を必要とせずに指示が受信される確率が最大化されるように、そのような指示は、低い符号化率および変調次数で送信されてもよい。しかし、指示が提供されない、または確実に検出および推定されない実施形態において、先に説明され、
図10で示されるバッファ手順が使用されてもよい。
図10では、PDCCHおよび所定の帯域幅702にわたって送信される信号のバッファが1001で開始する。ユーザ装置制御データおよびペイロードデータを表す信号の3つのインスタンスが蓄積される必要があり、したがって次の3つのサブフレームは、ウィンドウ1002でバッファされる。ウィンドウ1003および1004によって表されるように、ウィンドウは、1つのサブフレームずつ移動またはスライドして各サブフレームが同様に受信され、1サブフレームの移動は、最も古いサブフレームからの受信信号が、最新のサブフレームからの関連する受信信号によってバッファメモリで置換されることを表す。1004によって表されるウィンドウの間、ユーザ装置制御データを表す信号を含むPDCCH1005およびペイロードデータを表す信号を含むPDSCH1006の3つのインスタンスは、記憶され、蓄積される。したがって、制御データおよびペイロードデータは検出され、推定され、進行中の蓄積手順は停止される。反復の必要な数が記憶される時点は、例えば、十分な閾値を超える蓄積された信号または送信されたデータの実質的に誤りのないデコードによって示されてもよい。
【0045】
本技術の実施形態は、LTE無線通信インターフェースの物理チャネルPDCCHおよびPDSCHを参照して説明されたが、実施形態はまた、単独または他のチャネルとの組み合わせでLTEシステムの他の物理チャネルに適用されてもよい。同様に、実施形態は、LTEシステムの無線アクセスインターフェイスを参照して説明されたが、本技術の実施形態は、LTEシステムに限定されず、時間の期間で分割される無線アクセスリソースおよび/または複数のアクセスインターフェイスの提供のために分割され得るリソースを有する任意のシステムで実施されてもよい。同様に、上述したものと異なる反復技術および/または合成技術が、本技術の実施形態と組み合わせて使用されてもよい。
【0046】
様々なさらなる本技術の態様および特徴が添付の特許請求の範囲に定義され、請求項の従属性のために言及されている特定の組み合わせ以外は、従属請求項の特徴とそれらの独立請求項との多様な組み合わせがなされてもよい。また、本明細書において、本発明の範囲から逸脱することなく、記載された実施形態に対して改良がなされてもよい。例えば、特徴は、特定の実施形態に関連して説明されたように思われるかもしれないが、説明された実施形態の様々な特徴を認識するであろう当業者は、本開示に従って組み合わせることができる。
【0047】
以下の番号の条項は、本開示のさらなる態様および特徴の例を定義する。
1.無線アクセスインターフェイスを介してインフラ機器におよびからデータを送信および受信するように構成されるユーザ装置であって、前記無線アクセスインターフェイスは、複数の直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリアを使用して前記インフラ機器によって提供され、前記複数のサブキャリアは少なくとも第1の帯域幅にわたって広がり、前記インフラ機器は、第2の帯域幅において反復してユーザ装置ペイロードデータの同じインスタンスを表す信号を送信し、前記第2の帯域幅は前記第1の帯域幅より小さくかつ前記第1の帯域幅内にあり、前記第2の帯域幅は前記OFDMサブキャリアのサブセットを含み、ユーザ装置は、
反復して送信される一つ以上の前記信号を前記第2の帯域幅にわたって受信し、
前記反復して送信された信号を表す、前記第2の帯域幅にわたって受信された信号をメモリに記憶し、
前記記憶された信号を合成し、
前記合成された信号から前記ユーザ装置ペイロードデータを検出するように構成され、前記ユーザ装置は、前記第2の帯域幅の指示を提供される、ユーザ装置。
2.前記インフラ機器は前記第1の帯域幅内でユーザ装置制御データの同一のインスタンスを表す信号を反復して送信し、前記ユーザ装置制御データは前記第2の帯域幅内の前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記信号の位置の指示を提供し、前記ユーザ装置は、
反復して送信されるユーザ装置制御データを表す一つ以上の前記信号を前記第1の帯域幅にわたって受信し、
反復して送信される前記信号を表す、前記第1の帯域幅にわたって受信される信号を前記メモリに記憶し、
反復して送信され、前記第1の帯域幅にわたって受信された前記信号を表す前記記憶された信号を合成し、
反復して送信され、前記第1の帯域幅にわたって受信された前記信号を表す前記合成された信号から前記ユーザ装置制御データを検出するように構成され、前記第2の帯域幅にわたって受信され、合成された前記信号からの前記ユーザ装置ペイロードデータの前記検出は、前記第2の帯域幅内の前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記信号の前記位置の前記指示に基づく、条項1のユーザ装置。
3.前記複数のOFDMサブキャリアにより提供される前記無線アクセスインターフェイスは複数の時間の期間に分割され、前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記反復信号は第1の期間および第2期間で前記無線アクセスインターフェイスのリソースの同じセットで送信され、前記ユーザ装置は、前記第1の期間および前記第2の期間で前記無線アクセスインターフェイスのリソースの同じセットでユーザ装置ペイロードデータを受信するように構成される、条項1および2の通信システム。
4.前記ユーザ装置は、前記ユーザ装置制御データを表す前記信号の反復送信を受信する前に、前記インフラ機器から前記第2の帯域幅の指示を受信するように構成される、条項2のユーザ装置。
5.前記ユーザ装置は、所定の帯域幅の仮想キャリア内でユーザ装置ペイロードデータを受信するように構成され、前記第2の帯域幅は前記所定の帯域幅におおよそ等しく、前記所定の帯域幅は前記OFDMAサブキャリアと実質的に同じである前記第2の帯域幅に含まれる前記OFDMサブキャリアのサブセットを形成する前記OFDMサブキャリアのセットを含む、条項1から4のいずれかのユーザ装置。
6.前記ユーザ装置ペイロードデータを検出するために合成される反復信号の数は、前記ユーザ装置制御データを検出するために合成される反復信号の数よりも大きい、条項2から5のいずれかのユーザ装置。
7.前記ユーザ装置は3GPP LTEに準拠する、条項1から6のいずれかのユーザ装置。
8.前記ユーザ装置は、増加冗長反復スキームまたは追跡合成スキームに従って記憶された信号を合成するように構成される、条項1から7のいずれかのユーザ装置。
9.無線アクセスインターフェイスを介してインフラ機器におよびからデータを送信および受信するように構成されるユーザ装置におけるデータ受信方法であって、前記無線アクセスインターフェイスは、複数の直交周波数分割多重(OFDM)サブキャリアを使用して前記インフラ機器によって提供され、前記複数のサブキャリアは少なくとも第1の帯域幅にわたって広がり、前記インフラ機器は、第2の帯域幅において反復してユーザ装置ペイロードデータの同じインスタンスを表す信号を送信し、前記第2の帯域幅は第1の帯域幅より小さくかつ第1の帯域幅内にあり、前記第2の帯域幅は前記OFDMサブキャリアのサブセットを含み、前記方法は、
反復して送信される一つ以上の前記信号を前記第2の帯域幅にわたって受信すること、
前記反復して送信された信号を表す、前記第2の帯域幅にわたって受信された信号をメモリに記憶すること、
前記記憶された信号を合成すること、および
前記合成された信号から前記ユーザ装置ペイロードデータを検出すること、を含み、前記ユーザ装置は、前記第2の帯域幅の指示を提供される、方法。
10.前記インフラ機器は第1の帯域幅内でユーザ装置制御データの同一のインスタンスを表す信号を反復して送信し、前記ユーザ装置制御データは前記第2の帯域幅内の前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記信号の位置の指示を提供し、前記方法は、
反復して送信されるユーザ装置制御データを表す一つ以上の前記信号を前記第1の帯域幅にわたって受信すること、
前記反復して送信された信号を表す、前記第1の帯域幅にわたって受信された信号をメモリに記憶すること、
反復して送信され、前記第1の帯域幅にわたって受信された前記信号を表す前記記憶された信号を合成すること、および
反復して送信され、前記第1の帯域幅にわたって受信された前記信号を表す前記合成された信号から前記ユーザ装置制御データを検出すること、を含み、前記第2の帯域幅にわたって受信され、合成された前記信号からの前記ユーザ装置ペイロードデータの前記検出は、前記第2の帯域幅内の前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記信号の前記位置の前記指示に基づく、条項9の方法。
11.前記複数のOFDMサブキャリアにより提供される前記無線アクセスインターフェイスは複数の時間の期間に分割され、前記ユーザ装置ペイロードデータを表す前記反復信号は第1の期間および第2期間で前記無線アクセスインターフェイスのリソースの同じセットで送信され、前記方法は、前記第1の期間および前記第2の期間で前記無線アクセスインターフェイスのリソースの同じセットでユーザ装置ペイロードデータを受信することを含む、条項9または10の方法。
12.前記方法は、前記ユーザ装置制御データを表す前記信号の反復送信を受信する前に、前記インフラ機器から前記第2の帯域幅の指示を受信することを含む、条項10の方法。
13.前記方法は、所定の帯域幅の仮想キャリア内でユーザ装置ペイロードデータを受信すること、を含み、前記第2の帯域幅は前記所定の帯域幅におおよそ等しく、前記所定の帯域幅は前記OFDMAサブキャリアと実質的に同じである前記第2の帯域幅に含まれる前記OFDMサブキャリアのサブセットを形成する前記OFDMサブキャリアのセットを含む、条項9から12のいずれかの方法。
14.前記方法は、前記ユーザ装置制御データを検出するためよりも大きい数の、前記ユーザ装置ペイロードデータを検出するための反復信号を合成すること、を含む、条項10から13のいずれかのユーザ装置。