特許第6485933号(P6485933)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6485933-疑似決闘ピストルカメラシステム 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6485933
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】疑似決闘ピストルカメラシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/24 20060101AFI20190311BHJP
【FI】
   A63F9/24 S
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2018-127273(P2018-127273)
(22)【出願日】2018年7月4日
【審査請求日】2018年7月13日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715008687
【氏名又は名称】廣田 祐次
(72)【発明者】
【氏名】廣田 祐次
【審査官】 前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−170752(JP,A)
【文献】 特開2000−262746(JP,A)
【文献】 実開平02−132219(JP,U)
【文献】 写真からモンスターを生み出すスマホゲーム「パシャ★モン」。AIによる画像認識技術の誕生の経緯や、今後の展開をディレクターに聞いた,4Gamer.net[online],2018年 2月 3日,[2018年10月 1日検索],URL,https://www.4gamer.net/games/401/G040158/20180130030/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F13/00−13/98
A63F 9/00−11/00
F41G 3/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピストル型あるいはライフル型デジタルカメラにWi−FiやLoRaWAN等の通信チップ、マイク&スピーカー機能を搭載し、該デジタルカメラで撮影された人間や動物の画像をWi−FiやLoRaWAN等の基地局を介して、AIが搭載されたコンピューターが設置されたAI撮影アシストセンターに送り、該AIが画像のセンター近傍に人物や動物が存在していれば弾が当たったと判断し、そうでなければ弾が外れたと判断し、その結果を該デジタルカメラ及び他の指定されたメディアに画像情報や音声情報で返すことで、あたかもピストルやライフルから発射された弾が人間や動物に当たったり、当たらなかったりする状況を演出することができる疑似決闘ピストルカメラシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Wi−FiやLoRaWAN等の通信チップをカメラに搭載し、該カメラの撮影画像や諸情報をWi−FiやLoRaWANの通信基地局経由でAI撮影アシストセンターに送ることで、該AI撮影アシストセンターにてAI(人工知能)が撮影画像のブレや適度な明るさに修正したり、芸術性や構図等で価値のある画像であるか等を評価してコンテストを行なったり、各種撮影関連の情報を提供したり、さらに遭難時や道に迷ったときには付近の画像やGPS情報により、救助隊が迷いなく到達できたり、AI撮影アシストセンターから周辺の詳しい地図が送付され、正しい道順を教えてもらうことができるシステムに関するものである。
特に、人物が画像のセンター近傍に来ているかどうかを判断することで、カメラをピストル型やライフル型にして、疑似決闘や疑似ハンティングなどの遊びや競技に使用することが可能になるため、疑似的な決闘やハンティングに関する遊びや競技の技術分野と位置付けることができる。
【背景技術】
【0002】
従来疑似決闘に関する遊びや競技では、当たっても怪我をしない程度の弾を使用するため、遠くには飛ばすに面白みが半減していたり、また遠くに飛ぶ弾はそれなりに危険であり、遊びや競技自体が大幅に普及することはなかった。
また、レーザービームを使用したおもちゃのピストルがあるが、明かるいところでは当たったかどうかが分かりにくく、強い光にすれば目にあたるとダメージがあり、さらに言えば、レーザービームが当たったかどうかの本人の自覚がないため第三者の判定者が必要になるため、これもまた大幅に普及することはなかった。
実際のハンティングに関しては、実弾を使うので流れ弾や誤射の危険が伴う上に、動物を殺傷してしまうため、遊びや競技そのものが成立しにくかった。また、バーチャルリアリティの技術を使用した疑似ハンティングシステムがあるが、ヘッドマウントデスプレイか画像を映しこむ眼鏡を使用せねばならず、そのわずらわしさが存在している。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−136472
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
疑似決闘や疑似ハンティングの遊びや競技にて、各種の実弾やヘッドマウントデスプレイあるいはメガネ型の画像表示装置等を使わずして、ピストル型あるいはライフル型デジタルカメラにて撮影された画像をクラウド型AIに送付し、該クラウド型AIによる人間や動物が画面の中心部近傍にきているか否かの判定により、人間や動物に当たっているか外れているかを判断して、その結果を該デジタルカメラや他の指定されたメディアに返すことで、疑似の決闘や疑似のハンティングシステムを構築する。
尚、上述の内容で、クラウド型AIに画像を送らずとも、該デジタルカメラ内のAI等でも弾の当否判断は可能であるが、決闘相手や第三者に口頭で当たったかどうかを伝えるようになり、虚偽の申告の可能性もあるため、又遠隔のメディアでの確認ができないため、クラウド型AIを使用した方がより多くの人が楽しめる遊びや競技となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ピストル型あるいはライフル型デジタルカメラに、Wi−FiやLoRaWAN等の通信チップを搭載し、また該カメラの撮影画像をWi−FiやLoRaWANの通信基地局経由でAI撮影アシストセンターに送ることで、該AI撮影アシストセンターにてAI(人工知能)が画像のセンターの近傍に人物や動物が映っているか、それともずれているかを判定し、その結果を該ピストル型カメラあるいは該ライフル型カメラや他のあらかじめ指定されたメディア等に返すことにより、実際にピストルやライフルの弾があたかも当たったかのような、あるいは弾がはずれたかのような状況を多くの人が同時に確認できる、そんな疑似の決闘や疑似のハンティングシステムを構築する。
尚、弾が当たったか当たってないかの判定基準は、レンズの焦点距離やカメラの撮像素子の有効画面サイズの情報を画像と一緒に該AI撮影アシストセンターに送ることで、該AIが判定基準を自動計算し、異なる機種のピストル型デジタルカメラや異なるレンズ同士でも、同一条件で疑似決闘や疑似ハンティングの競技を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、疑似的な決闘やハンティングの遊びや競技が、各種の実弾を使うことなく、従って動物や誤射による人間へのダメージの可能性がなくなり、またヘッドマウントデスプレイや眼鏡型の画像表示装置等を使うことなく、しかも複数の人が同時期に引き金を引いたとして。0.01秒差等の細かい数値で順位を決めることができ、気軽に遊びや競技を楽しむことが可能になる。また、ピストル型カメラやライフル型カメラを実物のピストルやライフル銃に近いものにすれば、AIによる実弾での重力方向への落下軌跡も計算できるため、警察や自衛隊での初期の実写訓練が可能となり、安全なのでどこでもできるため、より多くの人に訓練をすることが可能になる。
本発明に付随する事項として、クラウド型AIによって、画像のブレや露出補正調整ができたり、連写時に一番残したい画像のみを自動選択してくれる機能も付加することができる他、デジタルカメラ内のメモリー機能を最小にして、クラウド型AIが制御するサーバーに画像を貯めこむことができる。またより客観的なAIによる芸術性や話題性等の評価での写真コンテストが、いちいち画像ごとにプリントして申請しなくとも、電子契約によって随時行われるようになり、また撮影に関する情報として、付近の撮影スポット情報や、撮影アングルや撮影条件の画角、絞り、シャッタースピード、ストロボや補助光源の設定などのアドバイスをリアルタイムで得ることができ、さらに遭難時や道に迷ったときにはGPS情報や付近の画像が自動的にAI撮影アシストセンターに送付されることで、迅速な救助や正しい道順の情報を得ることが可能となり、登山やハイキングでの安全対策の一つにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の概要を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ピストル型あるいはライフル型デジタルカメラにWi−FiやLoRaWANの通信チップとGPSとを搭載し、さらにスピーカー&マイク機能を付加し、またAI(人工知能)を搭載した複数のコンピューターが設置されたAI撮影アシストセンターを設立し、市場のピストルやライフル型デジタルタイカメラと撮影アシストセンターとが24時間での双方向の音声と画像での通信を可能とする。
尚、スピーカー&マイク機能は、スピーカーと内臓マイクをそのままカメラに付帯させてもよいし、ヘッドホン又はイヤホン、マイク端子のみでもよい。あるいは、スピーカーと内臓マイクとヘッドホン又はイヤホン、マイク端子の混成でも構わないものとする。
【0009】
図1において、ひきがね型シャッター4を操作すると、ピストル型デジタルカメラ1のレンズ3を通して、人物14が撮像部2に画像として映し出され、この画像はWi−Fi通信チップ6によって、Wi−Fi通信基地局9経由にて、AI撮影アシストセンター8に送付される。該AIアシストセンター8内にあるコンピューターに搭載されたAIが、該画像のセンター近傍に人物14が存在しているか否かを判定し、該人物14が該画像センター近傍に存在していれば弾が当ったと判定し、そうでなければ弾が外れたと判定し、Wi−Fi通信基地局9経由にてピストル型デジタルカメラ1やスマートホン15に、あるいは他のWi−Fi通信基地局10経由にて、あらかじめ指定されたスマートホン15やテレビ16に、該判定結果が画像情報や音声情報として伝達される。

また、ピストル型デジタルカメラ1には、GPS11が搭載されており、LoRaWAN通信チップ5によって、LoRaWAN通信基地局7経由にて、AI撮影アシストセンター8にGPS情報が送信されるため、ピストル型デジタルカメラ1の紛失や置忘れ時には、指定のスマートホン15に情報が伝達されるので、簡単に見つけ出すことが可能になる。

さらに、ピストル型デジタルカメラ1には、マイク12スピーカー13が搭載されているので、AI撮影アシストセンター8のAIとの会話や、AI撮影アシストセンター8経由にて、他のメディアとの交信も可能となっている。
【産業上の利用可能性】
【0010】
本発明により、疑似決闘や疑似ハンティングが、実際の決闘やハンティングと同じ臨場感で行われながら、人間や動物にダメージがないため、気軽にできる遊びや競技として定着していくと考えられる。
また、西部劇のガンマンのように腰にベルトをして、そこにピストル型のデジタルカメラを入れておくと、街中や山道を歩いていての一瞬のシャッターチャンスに素早く対応することが可能となる。この場合は、疑似決闘やハンティングの時よりも、よりワイド系のズームレンズ等を該デジタルカメラに装着しておくと、使いやすくなる。
さらにより客観的な評価での写真コンテストが、いちいち画像ごとに印刷して申請しなくとも、電子契約によって随時行われるようになり、また自分ではイマイチと思っている画像でも、客観的な尺度での評価を自動的にしてもらえるようになる。また、撮影に関する情報として、付近の撮影スポット情報や、撮影アングルや撮影条件の画角、絞り、シャッタースピード、ストロボや補助光源の設定などのアドバイスをリアルタイムで音声情報で得ることができ、また必要に応じ、画角、絞り、シャッタースピード等をAI撮影アシストセンターから適正な条件に自動設定してもらうことも可能になる。さらに遭難時や道に迷ったときにはGPS情報や付近の画像が自動的にAI撮影アシストセンターに送信されることで、迅速な救助や正しい道順の情報を得ることが可能となり、登山やハイキングでの安全対策の一つにすることが可能となる。
もし、LoRaWAN通信チップとその駆動用電池とを耐水性のある状況で設置できれば、もし水没しても通信が可能となるので船が沈没した等の海難事故でも迅速な救助活動が可能となる。
【符号の説明】
【0011】
1 ピストル型デジタルカメラ
2 デジタルカメラ撮像部
3 レンズ
4 ひきがね型シャッター
5 LoRaWAN通信チップ
6 Wi−Fi通信チップ
7 LoRaWAN通信基地局
8 AI撮影アシストセンター
9 デジタルカメラ近傍のWi−Fi通信基地局
10 その他のWi−Fi通信基地局
11 GPS
12 マイク
13 スピーカー
14 人物
15 スマートホン
16 テレビ

【要約】      (修正有)
【課題】各種の実弾を使うことなく、疑似的な決闘やハンティングの遊びや競技ができる疑似決闘ピストルカメラシステムを提供する。
【解決手段】ピストル型あるいはライフル型デジタルカメラ1にて撮影された画像をクラウド型AIセンター8に送付し、クラウド型AIセンターによる人間や動物が画面の中心部近傍にきているか否かの判定により、人間や動物に当たっているか外れているかを判断して、その結果をデジタルカメラや他の指定されたメディア15,16に返すことで、疑似の決闘や疑似のハンティングシステムを構築する。
【選択図】図1
図1