(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0020】
[ロールスクリーンの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るブラインドとしてのロールスクリーンが設置されたショベルカーを示した図である。また
図2は、上記ロールスクリーンの斜視図である。
図3は、
図2で示したロールスクリーンの正面図である。
図4は、
図3で示したロールスクリーンが途中まで上昇した状態の正面図である。また
図5は、上記ロールスクリーンの左側面図であり、
図6は、上記ロールスクリーンの右側面図である。
【0021】
図1に示すように、本実施形態に係るロールスクリーン100は、例えばショベルカーS等の重機の運転室D内の側面の窓Wの部分に設置可能なものである。
【0022】
ショベルカーS等の運転室Dの窓Wは、矩形ではなく例えば台形形状(例えば、上辺が底辺よりも長く、左右の辺の一方が垂直であり、他方が非垂直である台形)を有しており、ロールスクリーン100は、当該矩形ではない窓Wの形状に沿った形状を有している。図示しないが、窓は運転室Dの反対側の側面にも存在し、当該窓に同様の形状のロールスクリーン100が設置される。なお、運転室Dの前面にも窓が存在し、当該窓にもロールスクリーンが設置されるが、その形状は矩形である。
【0023】
図2乃至
図6に示すように、ロールスクリーン100は、支持部材1と、巻取パイプ2と、スクリーン3と、ウエイトバー4とを有する。
【0024】
スクリーン3の正面視において、奥側が屋外側であり、手前側が屋内側(運転室内側)とされる。
【0025】
支持部材1は、例えば上記ショベルカーSの運転席D内の窓W上部の壁面や枠体等の固定面にネジ止め等により取り付けられ、巻取パイプ2を支持する。支持部材1は、例えばセットフレームにより構成され、その両側面には、
図5に示すように、一対のサイドプレート1aが取り付けられている。
【0026】
図5に示すように、巻取パイプ2は、支持部材1の内部において、一対のサイドプレート1aによって、両端を回転可能に支持される。
【0027】
スクリーン3は、遮蔽材として機能し、巻取パイプ2にその一端が連結され、巻取パイプ2に巻取り及び巻解き(昇降)可能に吊り下げられており、巻取パイプ2に内蔵される図示しない巻取スプリングによって、巻取パイプ2には、常にスクリーン3を巻取る方向に回転が付勢されている。
【0028】
図3に示すように、上記スクリーン3の、上記巻取パイプ2の回転軸方向(各
図X方向)の幅は、スクリーン3の巻解き方向(各
図Y方向の下方)ほど小さく形成されている。より具体的には、スクリーン3は、上記ショベルカーSの窓Wに沿って、各
図Y方向で対向する上辺と底面のうち上辺が底辺よりも長く、X方向で対向する両辺のうち正面視における右辺が垂直であり、左辺が非垂直である台形形状を有する。もちろん、当該形状は窓Wの形状に応じて適宜変更されるものであり、例えば垂直な辺と非垂直な辺が入れ替わった態様も想定される。
【0029】
スクリーン3の下端には、ウエイトバー4が取り付けられている。スクリーン3の下端は、例えば当該ウエイトバー4の内部に設置されたプレートに巻回されて固定されているが(
図14のスクリーン止めプレート31参照)、当該下端がウエイトバー4を周回して縫製されていてもよい。
【0030】
また、上記巻取パイプ2の回転軸方向(各
図X方向)におけるスクリーン3の両端近傍には、上記スクリーン3の昇降時(巻取り時または巻解き時)に、上記ウエイトバー4の両端をガイドするガイド装置(ガイド部材)としての第1ガイドワイヤ5(正面視右側)及び第2ガイドワイヤ6(正面視左側)が設けられている。
【0031】
第1ガイドワイヤ5は、スクリーン3の昇降方向(各
図Y方向)において対向する固定部材としての第1ブラケット7a(下部)及び第2ブラケット7b(上部)の間に張設され、第2ガイドワイヤ6は、同じくスクリーン3の昇降方向において対向する固定部材としての第1ブラケット8a(下部)及び第2ブラケット8b(上部)の間に張設される。当該ブラケット7及び第1ガイドワイヤ5、並びにブラケット8及び第2ガイドワイヤ6とでガイド装置が構成される。
【0032】
第1ガイドワイヤ5は、ウエイトバー4を貫通しており、上記第1ガイドワイヤ5は、スクリーン3の昇降時において、ウエイトバー4の各
図X方向の両端のうち一端と接しつつ、当該ウエイトバーをガイドする。
【0033】
一方、第2ガイドワイヤ6は、ウエイトバー4の各
図X方向の他端に設けられたオフセット部材9を貫通している。オフセット部材9は、当該他端からスクリーン3の前後方向(各
図Z方向)に所定のオフセット距離(例えば5cm前後)を形成するための部材である。したがって第2ガイドワイヤ6は、スクリーン3の昇降時において、オフセット部材9を介して、上記他端からスクリーン3の前後方向において上記オフセット距離だけ離間した位置で、上記ウエイトバー4をガイドする。
【0034】
当該第1ガイドワイヤ5及び第2ガイドワイヤ6、第1・第2ブラケット7及び8、並びにオフセット部材9を含むガイド装置の詳細については後述する。
【0035】
図2乃至
図4に示すように、ウエイトバー4の、上記第1ガイドワイヤ5側(ブラケット7a側)の端部には、ストッパー10が設けられる。ストッパー10は、当該ウエイトバー4の第1ガイドワイヤ5への係止(狭着)及び係止解除を切り替えることで、当該ウエイトバー4を任意の昇降位置で停止させることが可能なものである。当該ストッパー10の詳細についても後述する。
【0036】
[ガイド装置の詳細]
次に、上記ガイド装置の詳細について説明する。
図7は、上記ロールスクリーン100のウエイトバー4近傍の斜視図であり、
図8は、当該ウエイトバー4近傍の部分断面図である。
【0037】
図5乃至
図8に示すように、ガイド装置のオフセット部材9は、ウエイトバー4の一端部(正面視左端部)から、スクリーン3の前後方向(各
図Z方向)に延びた平板状のオフセット金具9aと、当該オフセット金具9aの先端に形成されたガイド軸9bと、当該ガイド軸9bの中心を貫通するオフセット孔9cを有する。第2ガイドワイヤ6は、このオフセット孔9cに挿通される。
【0038】
このオフセット孔9cが上記オフセット金具9aの先端に設けられることで、第2ガイドワイヤ6は、ウエイトバー4の端部からオフセット孔9cまでのオフセット距離だけ、ウエイトバー4から離間した位置においてウエイトバー4をガイドする。
【0039】
また
図5及び
図6に示すように、第1ブラケット7a及び第2ブラケット7bと、第1ブラケット8a及び第2ブラケット8bとは、スクリーン3の前後方向(各
図Z方向)において、上記オフセット距離に相当する距離だけ離間した位置に設けられている。
【0040】
したがって、上記第1ブラケット7aと第2ブラケット7bとの間に張設される第1ガイドワイヤ5と、上記第1ブラケット8aと第2ブラケット8bとの間に張設される第2ガイドワイヤ6とは、スクリーン3の前後方向において、上記オフセット距離に相当する距離だけ、離間した位置に設けられていると言える。
【0041】
これにより、スクリーン3の第2ガイドワイヤ6側の縁部3aの形状が正面視で非垂直(斜め)に形成された場合でも、第2ガイドワイヤ6にスクリーン3が干渉することが防止され、スクリーン3が支障なく昇降可能となる。
【0042】
また、両ガイドワイヤがウエイトバー4の側面に配置される場合に比べて、スクリーン3のうち、オフセットされた第2ガイドワイヤ6側の部分は、その側部にガイドワイヤが設置されないため、ロールスクリーン100が設置される窓Wの端部まで遮蔽することができ、その部分からの光漏れがより防止される。
【0043】
図9は、上記第1ガイドワイヤ5の構造を示した正面図(同
図A)及びその部分断面図(同
図B)である。また
図10は、
図9で示した第1ガイドワイヤ5の張力が調整された状態を示した正面図(同
図A)及びその部分断面図(同
図B)である。図示しないが、第1ブラケット8a及び第2ブラケット8bを含む上記第2ガイドワイヤ6の構造も同様である。
【0044】
これらの図に示すように、第1ガイドワイヤ5の下端側の第1ブラケット7a及び上端側の第2ブラケット7bは、それぞれ、上記第1ガイドワイヤ5が通過可能な貫通部71a、71bを有する。
【0045】
また、第1ガイドワイヤ5の上端側の第2ブラケット7bは、筒状部材11と、バネ12とを有する。
【0046】
当該筒状部材11は、上記第1ガイドワイヤ5の上端部を摺動可能に収容し、上記第2ブラケット7bの貫通部71bに挿入される。
【0047】
上記バネ12は、例えば圧縮コイルバネとして上記筒状部材11内に設けられ、上記収容された第1ガイドワイヤ5の上端部を、下端部から離間する方向に付勢している。
【0048】
また、第1ガイドワイヤ5の上端部には、当該バネ12の内部を通過できないように、例えば巻回して接着剤で固めたり、駒結びを施したりするなどの方法によって構成された拡径部(膨大部)5aが形成されている。
【0049】
また、筒状部材11の上端には、抜止部としてのフランジ11aが形成されている。当該フランジ11aは、当該筒状部材11が第2ブラケット7bの貫通部71bに挿入された状態で、貫通部71bの一部(上端)に係止されることで、筒状部材11が第1ガイドワイヤ5の下端部方向へ移動するのを規制している。
【0050】
また、第1ガイドワイヤ5の下端には、ネジ部5cが設けられ、第1ブラケット7aは、当該第1ブラケット7aの貫通部71aを通過した第1ガイドワイヤ5の一端のネジ部5cに螺合によって連結して、当該第1ガイドワイヤ5の上端部方向への移動を規制する調整部材としてのナット72を有する。すなわち、ナット72は、
図10の矢印方向への螺動による締め付け力によって第1ガイドワイヤ5の上端部を下端部側へ引き寄せることが可能である。
【0051】
またナット72は、上記締め付け力によって第1ガイドワイヤ5の張力を調整する機能も有する。第1ガイドワイヤ5の上端部には、マーカー5bが設けられる。マーカー5bは、ナット72の締め付けによって、第1ガイドワイヤ5の上端部が、上記バネ12の付勢力に抗して第1ガイドワイヤ5の下端側へ引き寄せられた場合に、筒状部材11の底部から露出することで、ユーザに上記張力の目安を示し、第1ガイドワイヤ5の緩み過ぎ及び締め過ぎを防止するために設けられる。
【0052】
すなわち、第1ガイドワイヤ5が緩み過ぎている場合には、第1ガイドワイヤ5が各
図Y方向に真っ直ぐに垂下しないため、ウエイトバー4の昇降が円滑にならない。一方、第1ガイドワイヤ5を締め過ぎると、バネ12の弾性が効かなくなり、ショベルカーSの運転中等における振動を吸収できなくなる。また同時に、第1ガイドワイヤ5が切れやすくなってしまう。
【0053】
そこで本実施形態に係るロールスクリーン100のガイド装置は、上記第1ガイドワイヤ5の張力を基に、上記マーカー5bの露出態様を設定している。例えば、理想の張力(上記緩み過ぎでもなく、締め過ぎでもない張力)を、「100〜120(N)」とし、ユーザがナット721を締めていき、その張力になったときに、上記マーカー5bが筒状部材11の底部から露出するように設計されている。
【0054】
もちろん、第1ガイドワイヤ5は、その線径等によって剛性が変わるため、本実施形態において採用された線径等においては上記のとおり設定されるが、剛性が変われば当該設定も適宜変更される。
【0055】
より具体的には、上記マーカー5bが筒状部材11から例えば5mm程度表れたところを理想張力として設定されてもよい。マーカー5bの長さ5mmであってもよいし、それ以上またはそれ以下の長さであってもよい。
【0056】
マーカー5bの長さが5mmとされた場合、5mmを超えて張力をかけるとマーカー5bが全部露出され、マーカー5bの上端より上の第1ガイドワイヤ5自体が露出してしまった場合に、張力をかけ過ぎたという設定にされてもよい。
【0057】
また、マーカー5bの長さを5cm程度とし、ロールスクリーン100の窓Wへの施工時に、理想張力時におけるマーカー5bの露出長を、5mmを目安として調整するように、予め取り決めておいてもよい。
【0058】
また、マーカー5bが筒状部材11の底部から少しでも見えたところが理想張力とされてもよいし、それ以外の設定や態様にも適宜変更可能である。
【0059】
なお、マーカー5bは、第1ガイドワイヤ5の表面に単に色付けしただけでは、擦れて消えてしまう可能性があるため、例えば焼き付け塗装や熱収縮チューブにて処理されてもよい。
【0060】
このような構成により、ユーザは、ナット72を締めるか緩めるかによって、第1ガイドワイヤ5の下端部と第1ブラケット7aとの連結位置を変動させ、筒状部材11の底部から露出するマーカー5bを第1ガイドワイヤ5の理想的な張力の目安とすることで、張力を容易に調整することができる。
【0061】
上述したように、第2ガイドワイヤ6についても、上述した
図9及び
図10で示した構造と同様の構造が採用され得る。
【0062】
(ガイドワイヤの取付手順)
図11A、
図11B、
図11C、
図11Dは、上記第1ガイドワイヤ5の取付手順を示した図である。図示しないが、第2ガイドワイヤ6の取付手順も同様である。
【0063】
同
図A及びBに示すように、ユーザはまず、第1ガイドワイヤ5の拡径部5aがバネ12の上端部に係止された状態で、当該第1ガイドワイヤ5の上端部及びバネ12を筒状部材11に挿入する。
【0064】
続いて、同
図B及びCに示すように、ユーザは、上記第1ガイドワイヤ5の下端部のネジ部5cからナット72を外した上で、ネジ部5cを第2ブラケット7bの貫通部71bに挿通し、続いてネジ部5cを第1ブラケット7aの貫通部71aに挿通する。
【0065】
続いて、同
図Dに示すように、第1ブラケット7aの貫通部71aに挿通されたネジ部5cをナット72で螺合し、さらに第2ブラケット7bの貫通部71bに筒状部材11を挿入し、筒状部材11のフランジ11aを貫通部71bの上端部で係止させる。
【0066】
その後、上述したように、ユーザは、ナット72を締めたり緩めたりすることで、第1ガイドワイヤ5の張力を調整可能である。また、第1ガイドワイヤ5を第1ブラケット7a及び第2ブラケット7bから取り外す場合には、上記と逆の手順を実行すればよい。
【0067】
このような構成により、ユーザは、第1ガイドワイヤ5の上端を収容する筒状部材11を第1ブラケット7aの貫通部71aに挿通させ、第1ガイドワイヤ5の下端に設けたネジ部5cを第1ブラケット7a及び第2ブラケット7bの貫通部71a及び72bに挿通させるだけで、第1ガイドワイヤ5を各ブラケットに連結することができるため、第1ガイドワイヤ5の設置時の作業性及び交換時のメンテナンス性が向上する。またそれととともに、筒状部材11内のバネ12により、第1ガイドワイヤ5の他端部(拡径部5a)が安定して支持され、強度が向上する。したがって、上記ショベルカーS等の重機のような運転時に振動が発生しやすい場所にロールスクリーン100が設置された場合でも、第1ガイドワイヤ5のブラケット等の固定部材が振動により破損したり、第1ガイドワイヤ5が脱落したりするのが防止される。
【0068】
また、フランジ11aが第2ブラケット7bの貫通部71bの上端部に係止されることで、ユーザはこのフランジ11aを持って筒状部材11を貫通部71bから引き出すことで、第2ブラケット7bと第1ガイドワイヤ5の上端部との連結を容易に解除することができる。
【0069】
[ストッパーの詳細]
次に、上記ストッパー10の詳細について説明する。
【0070】
図12は、上記ロールスクリーン100のストッパー10周辺の平面視の部分断面図である。
図13は、当該ストッパー10周辺の平面視の断面図である。
図14は、
図8のA−A断面図である。
図12A、
図13A、
図14Aは、それぞれ第1ガイドワイヤ5がストッパー10によりウエイトバー4に狭着された状態を示し、
図12B、
図13B、
図14Bは、それぞれ第1ガイドワイヤ5がストッパー10によるウエイトバー4への狭着が解除された状態(第1ガイドワイヤ5に対してウエイトバー4が移動可能な状態)を示している。
【0071】
これらの図に示すように、ストッパー10は、例えば細長の直方体形状の外形を有し、回動支点部41と、狭着部42と、操作部43とを有する。
【0072】
回動支点部41は、ウエイトバー4の内部で回動軸によって軸支されており、ストッパー10の当該回動軸回りの回動の支点となる。当該回動支点部41の回動軸の方向は、上記第1ガイドワイヤ5の張設方向と平行な方向(各
図Y方向)とされる。
【0073】
狭着部42は、ウエイトバー4の内部の、上記回動支点部41とウエイトバー4の一端部(キャップ4a)との間に設けられる。また、ストッパー10内部の操作部43側には、ストッパーバネ45が設けられており、狭着部42は、当該ストッパーバネ45によって、
図12及び
図13における反時計回り方向に回動するように、常に付勢されている。
【0074】
上記回動支点部41によって回動する狭着部42の先端近傍には、Z方向に突出した凸部51が形成されており、またストッパー10内部の、凸部51に対向する位置には、凹部52が形成されている。当該凸部51は、
図14に示すように、ストッパー10の非操作状態において、上記ストッパーバネ45の付勢力により、上記凹部52との間で、上記第1ガイドワイヤ5をクランク状に挟着する。
【0075】
当該凸部51及び凹部52によって、第1ガイドワイヤ5が平面で狭着されるのではなく、クランク状に狭着されることで、ウエイトバー4が狭着位置において確実に保持されることになる。
【0076】
操作部43は、上記回動支点部41に対して、上記狭着部42とは反対側(狭着部42よりもウエイトバー4の中央寄りの位置)に、上記ウエイトバー4から各
図Z方向に露出するように設けられている。操作部43は、ユーザの手等によって、上記ストッパーバネ45の付勢力に抗して、
図12及び
図13の矢印P方向に押圧されることで、上記回動支点部41によって
図12及び
図13における時計回り方向(矢印R方向)へと回転し、上記挟着部42による第1ガイドワイヤ5の挟着を解除可能である。
【0077】
この構成により、ストッパー10のうち狭着部42がウエイトバー4に内蔵されるとともに操作部43がウエイトバー4から露出する構造になっているため、意匠性が向上する。また、ユーザは、ウエイトバー4を片手(右手)で持ちながら、露出した操作部43を例えば親指で押圧してストッパー10を回動させるだけで、挟着部42による第1ガイドワイヤ5の挟着を解除し、ウエイトバー4を昇降後に操作部43の押圧を解除することで、再び挟着部42が第1ガイドワイヤ5を挟着し、ウエイトバー4を任意の昇降位置で停止させることができ、操作性も向上する。
【0078】
さらに、挟着部42は、回動支点部41を回動軸とする回動によって第1ガイドワイヤ5の挟着を解除できる構造であり、構造が簡素化されて部材のコンパクト化が図れることで、操作部43が目立たないため、この点でも意匠性が向上する。
【0079】
さらに、操作部43が狭着部42よりもウエイトバー4の中央寄りの位置に設けられていることで、ユーザが操作を行う力点が、ウエイトバー4の中央寄りとなるため、ユーザは操作部43を押圧しながら片手で安定してウエイトバーを把持して昇降させることができる。
【0080】
[ロールスクリーンの動作]
次に、以上のように構成されたロールスクリーン100の動作について説明する。
【0081】
図3に示すようにロールスクリーン100が下端まで引き降ろされた状態から、ユーザがウエイトバー4をストッパー10ごと把持してストッパー10の操作部43を押圧すると、上述したように、ストッパー10による第1ガイドワイヤ5の狭着が解除される。
【0082】
このとき、巻取パイプ2に内蔵した巻取スプリングの付勢によってスクリーン3には巻取り(上昇)方向の力が作用するため、ユーザがウエイトバー4を手で保持したまま上方向の力を加えると、
図4に示すように、ウエイトバー4及びスクリーン3が第1ガイドワイヤ5及び第2ガイドワイヤ6に沿って上昇する。
【0083】
この際、第1ガイドワイヤ5はウエイトバー4の一端と接しつつウエイトバー4をガイドする一方、第2ガイドワイヤ6は、オフセット部材9の介在により、ウエイトバー4の他端からオフセット距離だけ離間した位置でウエイトバー4をガイドする。これにより、第2ガイドワイヤ6は、非垂直なスクリーン3の縁部3aと干渉することなく、スクリーン3をスムースに昇降させることができる。
【0084】
ユーザが、ウエイトバー4を上昇させて、所望の位置で上記操作部43への押圧を解除することで、上記ストッパー10により第1ガイドワイヤ5が再び狭着され、当該狭着力によってウエイトバー4及びスクリーン3が当該位置で停止する。
【0085】
ユーザは、スクリーン3が上端まで上昇した状態から下降させる場合も、上記と同様の操作を行うことで、所望の位置でウエイトバー4を停止させることができる。
【0086】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、第2ガイドワイヤ6がスクリーン3と干渉しない位置にあるため、スクリーン3の形状が、ウエイトバー4側ほど幅が小さい矩形以外の形状(台形状)とされた場合でも、第2ガイドワイヤ6がスクリーン3の昇降に支障をきたすことなくスクリーン3を昇降させることができる。
【0087】
また、本実施形態によれば、第1ガイドワイヤ5(第2ガイドワイヤ6)の上端部が、筒状部材11内のバネ12によって第1ガイドワイヤ5の下端部から離間する方向に付勢されており、筒状部材11のフランジ11aが第2ブラケット7bに係止されることで、ユーザは、筒状部材11を第2ブラケット7bの貫通部71bに差し込むだけで、第1ガイドワイヤ5を第2ブラケット7bに連結することできる。これにより、ガイドワイヤの設置時の作業性及び交換時のメンテナンス性が向上するとともに、筒状部材内のバネにより、ガイドワイヤの上端部が安定して支持され、強度が向上する。
【0088】
さらに、本実施形態によれば、ストッパー10のうち狭着部42がウエイトバー4に内蔵されるとともに操作部43がウエイトバー4から露出する構造になっているため、意匠性に優れるとともに、ユーザは露出した操作部43によってストッパー10を回動させるだけでウエイトバー4を任意の昇降位置で停止させることができ、操作性にも優れたロールスクリーンを提供できる。
【0089】
[ストッパーの他の実施形態]
次に他の実施形態として、ストッパー60の詳細について説明する。
【0090】
図15は、上記ロールスクリーン100のストッパー60周辺の平面視の断面図である。
図15Aは、第1ガイドワイヤ5がストッパー60によりウエイトバー4に狭着された状態を示し、
図15Bは、第1ガイドワイヤ5がストッパー60によるウエイトバー4への狭着が解除された状態(第1ガイドワイヤ5に対してウエイトバー4が移動可能な状態)を示している。
【0091】
これらの図に示すように、ストッパー60は、ベース65と、狭着部42と、ウエイトバー4の正面側に突出する操作部43とを有する。
【0092】
ベース65は、ウエイトバー4の内部で固定されており、挟着部方向に向かって漸近する楔形状であり、ガイドワイヤ5が挿通可能な挿通部66が形成されており、挿通部66内には、ガイドワイヤ5に両側から当接可能な一対の係合子67が配置される。
【0093】
狭着部42は、ウエイトバー4の内部のウエイトバー4の一端部側において、ベース65を収容するように配置されており、また、ストッパー10内部のベース65と反対側には、ストッパーバネ45が設けられており、狭着部42は、当該ストッパーバネ45によってX方向に移動するように、常に付勢されている。
【0094】
狭着部42の先端近傍は、ベース65の楔形状に合わせて傾斜する押圧面61が形成されており、当該押圧面61は、
図15に示すように、ストッパー60の非操作状態において、上記ストッパーバネ45の付勢力により、係合子67をガイドワイヤ5を挟着する方向に押圧して上記第1ガイドワイヤ5を挟着する。
【0095】
ベース65が楔形状であり、押圧面61はベース65の楔形状に合わせて傾斜していることで、挟着部42がベース方向に移動するに伴って押圧面61が係合子67を押し、係合子67がガイドワイヤ5を挟着する力が強まっていくため、ウエイトバー4が狭着位置において確実に保持されることになる。
【0096】
操作部43は、ユーザの手等によって、上記ストッパーバネ45の付勢力に抗して、
図15の矢印P方向に押圧されることで、挟着部42がベース65から離間する方向に移動し、挟着部42による第1ガイドワイヤ5の挟着を解除可能である。
【0097】
この構成により、ストッパー60のうち狭着部42がウエイトバー4に内蔵されるとともに操作部43がウエイトバー4から露出する構造になっているため、意匠性が向上する。また、ユーザは、ウエイトバー4を片手(右手)で持ちながら、露出した操作部43を例えば親指で押圧してストッパー60を移動させるだけで、挟着部42による第1ガイドワイヤ5の挟着を解除し、ウエイトバー4を昇降後に操作部43の押圧を解除することで、再び挟着部42が第1ガイドワイヤ5を挟着し、ウエイトバー4を任意の昇降位置で停止させることができ、操作性も向上する。
【0098】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0099】
上述の実施形態では、スクリーン3の前後方向(Z方向)において異なる位置に設けられるガイド部材として、第1ガイドワイヤ5及び第2ガイドワイヤ6が示されたが、当該ガイド部材として、ガイドワイヤに代わりガイドレールが用いられてもよい。
【0100】
図16は、ガイド部材としてガイドレールが用いられたロールスクリーンの斜視図である。
【0101】
同図に示すように、当該変形例に係るロールスクリーン200のガイド部材は、第1ガイドレール15と第2ガイドレール16とを有する。
【0102】
第1ガイドレール15は、スクリーン3の昇降時においてウエイトバー4の一端部を同
図Y方向へ摺動させてガイドするガイド溝15aを内面に有する。
【0103】
また、ウエイトバー4の他端部には、上述の実施形態と同様の機能を有するオフセット部材9が設けられている。具体的には、同図におけるオフセット部材9は、ウエイトバー4の他端部からスクリーン3の前後方向(Z方向)に上記オフセット距離だけ延在しX方向(第2ガイドレール16のガイド溝16a方向)へ屈曲した、L字形状の部材として構成される。
【0104】
第2ガイドレール15は、スクリーン3の昇降時において、上記オフセット部材9のうち、上記オフセット距離だけウエイトバー4から離間した屈曲部分を摺動させる。
【0105】
またウエイトバー4の上記第1ガイドレール15側の端部には、上述の実施形態と同様に、当該ウエイトバー4の第1ガイドレール15への係止及び係止解除を切り替えてウエイトバー4を任意の昇降位置で停止させることが可能なストッパー10が設けられる。
【0106】
当該ストッパー10は、その非操作状態において、バネ等によって第1ガイドレール15(ガイド溝15a)の内面を圧接する構造を有する。例えば、非操作状態においてバネの付勢力によりガイド溝15aに係合して圧接する部材が設けられ、上記操作部43が押圧されることで、当該部材による圧接が解除されるような構造が採用されてもよい。
【0107】
このように、ガイド部材としてガイドレールが採用された場合でも、第2ガイドレール6がオフセット部材9の離間した位置を摺動させることで、第2ガイドレール9がスクリーン3と干渉するのを防ぐことができる。
【0108】
上述の実施形態では、スクリーン3の形状は、各
図Y方向で対向する上辺と底面のうち上辺が底辺よりも長く、X方向で対向する両辺のうち正面視における右辺が垂直であり、左辺が非垂直である台形形状とされた。しかし、スクリーン3の形状は、その幅が、少なくとも一部が小さく形成されていれば、上記形状に限られない。例えば、スクリーン3は、その上辺が底辺よりも短い台形形状とされてもよいし、X方向で対向する両辺がいずれも非垂直である台形形状とされてもよいし、スクリーンの昇降方向(Y方向)の途中位置においてX方向で対向する両辺の幅が狭くなっているような形状としてもよい。このような場合でも、スクリーン3の前後方向に離間した位置に設けられるガイドワイヤが適宜用いられる。
【0109】
上述の実施形態においては、上記筒状部材11の、第1ガイドワイヤ5の下端部方向への移動を規制する抜止部として、第2ブラケット7bの上端に係止されるフランジ11aが示された。しかし、抜止部は、フランジ11aに限られない。例えば、第2ブラケット7bの貫通部71b及び筒状部材11が、上部から下部に向かう程径が小さくなる逆円錐形状または上部から下部に向かう程断面積が小さくなる逆角錐形状に形成されることで抜止部が構成されてもよい。
【0110】
上述の実施形態では、第1ガイドワイヤ5及び第2ガイドワイヤ6の両方に、上記
図9乃至
図11で示した固定構造が用いられる例が示された。しかし、当該固定構造は、両ガイドワイヤのうち一方のみに採用されてもよい。
【0111】
また、上述の実施形態では、第1ガイドワイヤ5及び第2ガイドワイヤ6の張力の調整に、各ガイドワイヤの下端のネジ部と、ナット72とが用いられた。しかし、当該張力の調整は、当該ネジ部とナット72以外の構造によって実現されてもよい。例えば、第1ガイドワイヤ5の下端部に設けられた爪と、第1ブラケット7aの下端部に上下方向(Y)方向に複数設けられた、当該爪と係合可能な係合部(係合孔や係合突起等)によって張力が調整されてもよい。
【0112】
上述の各実施形態では、遮蔽材としてスクリーン3を有するロールスクリーンに本発明が適用された例が示された。しかし、
図9乃至
図11に示したガイドワイヤの固定構造、及び、
図12乃至
図15で示したストッパー10の狭着構造は、例えばベネシャンブラインド、プリーツスクリーン、ローマンシェード等の他のブラインドにも同様に適用可能である。