特許第6487036号(P6487036)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6487036
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】液晶表示パネル用包装箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/86 20060101AFI20190311BHJP
【FI】
   B65D85/86 400
【請求項の数】15
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-511647(P2017-511647)
(86)(22)【出願日】2014年9月4日
(65)【公表番号】特表2017-526590(P2017-526590A)
(43)【公表日】2017年9月14日
(86)【国際出願番号】CN2014085946
(87)【国際公開番号】WO2016033786
(87)【国際公開日】20160310
【審査請求日】2017年4月24日
(31)【優先権主張番号】201410443049.4
(32)【優先日】2014年9月2日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100080252
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 征四郎
(72)【発明者】
【氏名】趙芝霖
(72)【発明者】
【氏名】陳仕祥
【審査官】 吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−140246(JP,A)
【文献】 特開2013−032164(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0115401(US,A1)
【文献】 特開2011−095448(JP,A)
【文献】 特開2001−021869(JP,A)
【文献】 米国特許第06507377(US,B1)
【文献】 特開2005−189597(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/86
B65D 81/05
G09F 9/00
G02F 1/1333
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体を具える液晶表示パネル用包装箱であって、該筐体の少なくとも隣り合う両側壁に、それぞれ若干の凹溝を形成するとともに、該包装箱には弾性緩衝部材と硬質部材とを配置し、該弾性緩衝部材は該凹溝内に設け、該弾性緩衝部材は第1端と第2端とを具え、該第1端が被包装物である液晶表示パネルに緊密に接触し、かつ該第2端と該凹溝の内壁との間に隙間が存在し、該硬質部材が該弾性緩衝部材を押圧して、該緩衝部材と該液晶表示パネルとの間に隙間がなくなるように緊密に接触させるように構成し、
さらに、前記硬質部材がT字状構造に形成される
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項2】
請求項1に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記弾性緩衝部材が直方体形状を呈する
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項3】
請求項1に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記T字状構造の硬質部材は、該隙間に挿設した後、該T字状構造の硬質部材の上端部が該弾性緩衝部材より高くなるようにする
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項4】
請求項1に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記硬質部材が、板金、もしくはプラスチック材によってなる
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項5】
請求項3に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記硬質部材が、板金、もしくはプラスチック材によってなる
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項6】
請求項1に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記液晶表示パネル上にプレート状緩衝材を積置する
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項7】
液晶表示パネル用包装箱であって、被包装物である液晶表示パネルがガラス基板と、回路基板と、及び該ガラス基板と該回路基板とに接続する複数のフレキシブルプリント基板とを含んでなり、かつ複数の該フレキシブルプリント基板の間には切り欠き部を具え、
該液晶表示パネル用包装箱が筐体を具え、該筐体の少なくとも隣り合う両側壁に、それぞれ若干の凹溝を形成するとともに、該包装箱には弾性緩衝部材と硬質部材とを配置し、該弾性緩衝部材は該凹溝内に設け、該弾性緩衝部材は第1端と第2端とを具え、該第1端が被包装物である液晶表示パネルに緊密に接触し、かつ該第2端と該凹溝の内壁との間に隙間が存在し、該硬質部材が該弾性緩衝部材を押圧して、該緩衝部材と該液晶表示パネルとの間に隙間がなくなるように緊密に接触させ、
該筐体の他の2つの側壁に、若干の係合溝を形成して係合部材を用意し、かつ該係合部材が第1アームと第2アームと、及び該第1アームと該第2アームとを連結する連結部とを含み、該第1アームを該係合溝に挿入し、該第2アームを該切り欠き部に挿入する
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項8】
請求項7に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記弾性緩衝部材が直方体形状を呈する
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項9】
請求項7に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記硬質部材がT字状構造に形成される
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項10】
請求項9に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記T字状構造の硬質部材は、該隙間に挿設した後、該T字状構造の硬質部材の上端部が該弾性緩衝部材より高くなるようにする
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項11】
請求項7に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記硬質部材が、板金、もしくはプラスチック材によってなる
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項12】
請求項10に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記硬質部材が、板金、もしくはプラスチック材によってなる
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項13】
請求項7に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記第2アーム上に、該液晶表示パネルに接触する緩衝部材を設ける
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項14】
請求項7に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記係合部材が、板金、もしくはプラスチック材によってなる
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【請求項15】
請求項7に記載の液晶表示パネル用包装箱において、
前記液晶表示パネル上に、該係合部材の該第2アームが通過する貫通孔を穿設したプレート状緩衝材を積置する
ことを特徴とする液晶表示パネル用包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、物品の包装技術に関し、特に液晶表示パネル用包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置の生産領域において、液晶表示装置の生産は、アッセンブリー工程を含み、液晶表示パネル、メインコントロール回路、ハウジングなどの部品を組み立てる。それぞれの部品は先にパッケージして保管し、後続のアッセンブリー工程で液晶表示装置全体を組み立てる。液晶表示パネルは生産が完成した後、液晶表示パネル用の包装箱に保管し、次いで箱ごと組立部門に送る。目下、業界における液晶表示パネルの包装には多数の種類の方式が用いられている。その内、最もよく用いられる方法は、発泡材を応用し、金型で成形した緩衝材によるトレーを液晶表示パネルに用いるか、射出成型/ブロー成型によってなる硬質の包装箱を用いる。相対的に言えば、発泡材によるトレーは軽く、好ましい緩衝の効果が得られるなどの長所を有するが、液晶表示パネルが直接外箱に接触する。射出成型/ブロー成型によってなる硬質の包装箱は、剛性強度が発泡材の箱より優れるが、但し基本的な緩衝性能がないため、箱内に軟質のパッドを設けて緩衝効果を与えなければならない。
【0003】
上述する従来の包装箱を使用する場合は、液晶表示パネルを筐体に入れる。筐体と液晶表示パネルの一方の辺との隙間は、2〜8mmでまちまちである。隙間を設けることは包装箱の加工技術の精度による制限を受ける。製造工程における公差が正確であるほど、予め設定する隙間も狭くなる。但し、隙間が0ではあってはならない。2つの物品を組み合わせる方式では、対応する隙間が必ず存在する。筐体内に入れる物品と外箱との間に隙間が存在すれば、包装物が落ちる過程で二次的な衝撃の発生するおそれがあり、筐体内に入れる被包装物に対する破壊力は第1回目の衝撃の数倍になる。筐体の製造公差が大きくなれば、内部に入れる物品に対応して発生する隙間を制御できなくなればなるほど、被包装物に対する保護性能は予測できなくなる。よって、従来の包装方式によって液晶表示パネルを包装した場合、第2次衝撃で液晶表示パネルが損傷する恐れがある。仮に包装した後の状態において、液晶表示パネルと筐体との隙間が0であれば、第2次衝撃を避ける可能性を最大化することができ、最も効率よく液晶表示パネルを保護することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述する従来の技術の欠点に鑑み、この発明は被包装物と包装材との間に隙間がなく緊密に接し、運搬の過程において内容物が動いて第2次衝撃が発生することを防ぎ、外部からの衝撃によって受ける被包装物の損壊の程度を低減させることのできる液晶表示パネル用包装箱を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述する課題を解決するために、この発明お採用する技術プランは次のとおりである。
【0006】
筐体を具える液晶表示パネル用包装箱であって、該筐体の少なくとも隣り合う両側壁に、それぞれ若干の凹溝を形成するとともに、該包装箱には弾性緩衝部材と硬質部材とを配置し、該弾性緩衝部材は該凹溝内に設け、該弾性緩衝部材は第1端と第2端とを具え、該第1端が被包装物である液晶表示パネルに緊密に接触し、かつ該第2端と該凹溝の内壁との間に隙間が存在し、該硬質部材が該弾性緩衝部材を押圧して、該緩衝部材と該液晶表示パネルとの間に隙間がなくなるように緊密に接触させるように構成する。
【0007】
前記弾性緩衝部材は長方形構造を呈する。
【0008】
前記硬質部材はT字状構造に形成される
【0009】
前記T字状構造の硬質部材は、該隙間に挿設した後、該T字状構造の硬質部材の上端部が該弾性緩衝部材より高くなるようにする。
【0010】
前記硬質部材が、板金、もしくはプラスチック材によってなる。
【0011】
前記液晶表示パネル上にプレート状緩衝材を積置する。
【0012】
液晶表示パネル用包装箱であって、被包装物である液晶表示パネルがガラス基板と、回路基板と、及び該ガラス基板と該回路基板とに接続する複数のフレキシブルプリント基板とを含んでなり、かつ複数の該フレキシブルプリント基板の間には切り欠き部を具え、
該液晶表示パネル用包装箱が筐体を具え、該筐体の少なくとも隣り合う両側壁に、それぞれ若干の凹溝を形成するとともに、該包装箱には凹溝に適合する弾性緩衝部材と硬質部材とを配置し、該弾性緩衝部材は該凹溝内に設け、該弾性緩衝部材は第1端と第2端とを具え、該第1端が被包装物である液晶表示パネルに緊密に接触し、かつ該第2端と該凹溝の内壁との間に隙間が存在し、該硬質部材が該弾性緩衝部材を押圧して、該緩衝部材と該液晶表示パネルとの間に隙間がなくなるように緊密に接触させ、
該筐体の他の2つの側壁に、若干の係合溝を形成して係合部材を用意し、かつ該係合部材が第1アームと第2アームと、及び該第1アームと該第2アームとを連結する連結部とを含み、該第1アームを該係合溝に挿入し、該第2アームを該切り欠き部に挿入する。

【0013】
前記第2アーム上に、該液晶表示パネルに接触する緩衝部材を設ける。
【0014】
前記係合部材は、板金、もしくはプラスチック材によってなる。
【0015】
前記液晶表示パネル上に、該係合部材の該第2アームが通過する貫通孔を穿設したプレート状緩衝材を積置する。
【発明の効果】
【0016】
従来の技術に比して、この発明による液晶表示パネル用包装箱は、筐体の側壁に凹溝を形成し、該包装箱には弾性緩衝部材と硬質部材とを配置する。包装する場合は、先ず弾性緩衝部材を側壁の凹溝に挿設し、弾性緩衝部材の第1端を液晶表示パネルの側壁に緊密に当接させる。第2端と凹溝との間には隙間が存在する。次いで硬質部材を隙間の位置から凹溝に挿入する。硬質部材が弾性緩衝部材を押圧することで、弾性緩衝部材と液晶表示パネルとが間に隙間なく緊密に当接し、舗装する内容物と包装材との隙間の内緊密な接触を実現する。よって、被包装物を運搬する過程で包装する内容物が移動して第2次衝撃が発生することを防ぎ、外部からの衝撃が被包装物に与える損壊の程度を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例1による液晶表示パネル用包装箱の構造を示した説明図である。
図2図1におけるAの部分を拡大した説明図である。
図3図1におけるAの部分の斜視図である。
図4】実施例1における弾性緩衝部材と硬質部材の構造を示した説明図である。
図5】実施例2における液晶表示パネルの構造を示した説明図である。
図6】実施例2による液晶表示パネル用包装箱の構造を示した説明図である。
図7】実施例2における係合部材の構造を示した説明図である。
図8】実施例2による液晶表示パネル用包装箱にプレート状緩衝材を設けた状態を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
上述するとおり、この発明は従来の技術の欠点を改善するために、一種の液晶表示パネル用包装箱を提供するものであって、筐体を具える液晶表示パネル用包装箱であって、該筐体の少なくとも隣り合う両側壁に、それぞれ若干の凹溝を形成するとともに、該包装箱には凹溝に適合する弾性緩衝部材と硬質部材とを配置し、該弾性緩衝部材は該凹溝内に設け、該弾性緩衝部材は第1端と第2端とを具え、該第1端が被包装物である液晶表示パネルに緊密に接触し、かつ該第2端と該凹溝の内壁との間に隙間が存在し、該硬質部材が該弾性緩衝部材を押圧して、該緩衝部材と該液晶表示パネルとの間に隙間がなくなるように緊密に接触させるように構成する、よって、被包装物と包装材とが隙間なき緊密に接し、運搬の過程で被包装物の位置がずれて移動し第二次衝撃が発生することを防ぎ、外部からの衝撃による被包装物への毀損の程度を軽減させることができる。

【0019】
この発明について、図面を参照にし、実施例を挙げて以下に説明する。
【実施例1】
【0020】
第1の実施の形態による液晶表示パネル用包装箱は、図1から図4に開示するように、筐体1を具え、筐体の隣り合う両側壁1a、1bに、それぞれ若干の凹溝10を形成するとともに、包装箱には凹溝10に適合する弾性緩衝部材20と硬質部材30を配置する。弾性緩衝部材20は凹溝10内に設ける。弾性緩衝部材20は第1端20aと第2端20bとを具え、第1端20aが液晶表示パネル2に緊密に接触し、第2端20bと凹溝10の内壁との間に隙間40が存在する。硬質部材30は弾性緩衝部材20を押圧して、緩衝部材20と液晶表示パネル2との間に隙間がなくなるように緊密に接触させる。
【0021】
実施例において、弾性緩衝部材20は長方形構造を呈し、硬質部材30はT字状構造に形成する。T字状構造の硬質部材30は隙間40に挿設した後、T字状構造の硬質部材30の上端部が弾性緩衝部材20より高くなる。よって、取り外しが便利になる。硬質部材30は、板金、もしくはプラスチック材によってなる。
【0022】
具体的に述べると、実施の形態による包装箱で液晶表示パネルを包装する過程は次のとおりである。
【0023】
先ず、被包装物である液晶表示パネル2を包装箱に入れ、かつ液晶表示パネル2の位置をずらして側壁1a、1bと相対する他の2つの側壁に緊密に当接させる。
【0024】
次いで、弾性緩衝部材20を側壁1a、1bの凹溝10に挿設し、弾性緩衝部材20の第1端20aを液晶表示パネル2の側壁に緊密に(摩擦させる必要はない)当接させる。この場合、弾性緩衝部材20の第2端20bと筐体1との間に隙間40が存在する。
【0025】
さらに一歩進んで、硬質部材30を隙間40の位置から凹溝10に挿入する。硬質部材30の幅は隙間40の幅より広くする。よって、硬質部材30が弾性緩衝部材20を押圧し、弾性緩衝部材20と液晶表示パネル2との間に隙間がなくなるよう緊密に当接させる。硬質部材30は異なる幅の異なる多種の仕様のものを用意し、取り付ける場合に隙間40の実際の幅に基づいて適宜な幅の硬質部材30を選択して取り付けを行う。
【0026】
最後に、液晶表示パネル2上にプレート状緩衝材を載置して、筐体1の上方向においても緊密な組立を実現する。
【0027】
以上に基づき、この発明の実施の形態においては、硬質部材30が弾性緩衝部材を押圧することで、弾性緩衝部材20と液晶表示パネル2とが間に隙間なく緊密に当接する。即ち、筐体1と、硬質部材30と、弾性緩衝部材20と、液晶表示パネル2との間すべてが隙間なく緊密に当接し、舗装する内容物と包装材との隙間の内緊密な接触を実現する。よって、被包装物を運搬する過程で包装する内容物が移動して第2次衝撃が発生することを防ぎ、外部からの衝撃が被包装物に与える損壊の程度を低減させることができる。
【実施例2】
【0028】
一部の超高解像度の液晶表示パネルについては、例えば図5に開示するように、液晶表示パネル2はガラス基板21と、回路基板22と、及びガラス基板21と回路基板22とに接続する複数のフレキシブルプリント基板23とを含む。複数のフレキシブルプリント基板23との間には切り欠き部24を具える。フレキシブルプリント基板23を設ける側では、液晶表示パネル固定が難しく、運搬の過程で衝撃が発生すれば、フレキシブルプリント基板23は容易に破損する。
【0029】
上述する情況に鑑み、図6に開示するように、実施例1の基礎の上において、筐体1の側壁1bに対向する側壁に若干の係合溝50を形成し、係合部材60を用意する(別の一部の実施例においては、側壁1a、1bに対向する側壁のいずれにも係合溝50を形成し、同時に係合部材60を用意してもよい、要するに、液晶表示パネル2のガラス基板21、回路基板22、及びフレキシブルプリント基板23の接続方式に基づいて選択する)。図7に開示するように、係合部材60は第1アーム61と第2アーム62と、及び第1アーム61と第2アーム62とを連結する連結部63とを含む。取り付ける場合は、係合部材60の第1アーム61を係合溝50に挿入し、第2アーム62を切り欠き部24に挿入する。係合部材60は、回路基板22を横に跨いで液晶表示パネルに対して固定を行う。液晶表示パネル2に対する固定作用については説明したとおりであるが、回路基板22とフレキシブルプリント基板23についても保護することができ、衝撃を受けることがなくなる。さらに一歩進んで、この実施例においては、図7に開示するように第2アーム62上に緩衝部材64を設けてもよい。緩衝部材64は、液晶表示パネル2のガラス基板21に接触する。
【0030】
係合部材60は、板金か、又はプラスチック材によって形成してもよい。
【0031】
具体的に述べると、この実施例の提供する包装箱を用いて液晶表示パネルを包装する過程は次に掲げるとおりである。
【0032】
まず、被包装物である液晶表示パネル2を包装箱に入れ、液晶表示パネル2の位置をずらして側壁1a、1bにそれぞれ対向する2枚の側壁に緊密に接触させる。同時に、側壁1bに対向する側壁において、係合部材60の第1アーム61を係合溝50に挿入し、第2アーム62を切り欠き部24に挿入する。
【0033】
弾性緩衝部材20を側壁1a、1bの凹溝10に挿入し、弾性緩衝部材20の第1端20aを液晶表示パネル2の側壁に緊密に(摩擦させる必要はない)当接させる。この場合、弾性緩衝部材20の第2端20bと筐体1との間に隙間40が存在する。
【0034】
さらに一歩進んで、硬質部材30を隙間40の位置から凹溝10に挿入する。硬質部材30の幅は隙間40の幅より大きくする。このため、硬質部材30が弾性緩衝部材20を押圧し、弾性緩衝部材20をして液晶表示パネル2との間に隙間なく緊密に当接させる。硬質部材30は異なる幅の異なる多種の仕様のものを用意し、取り付ける場合に隙間40の実際の幅に基づいて適宜な幅の硬質部材30を選択して取り付けを行う。
【0035】
最後に、液晶表示パネル2の上にプレート状緩衝材3を積置する。よって、筐体1の上方向での緊密な組立を実現することができる。この実施例では、図8に開示するように、プレート状緩衝材3に係合部材60の第2アーム62が当たらないように貫通孔31を穿設する。取り付ける場合、係合部材60の第2アーム62は貫通孔31を通過して液晶表示パネル2の切り欠き部24に挿入される。
【0036】
特筆すべきは、この説明において、第1、第2などの類の関連述語は一つの実体、又は操作と、他の実施体、又は操作との区別を付けるためのものであって、必ずしもこれら実体、もしくは操作との間に何らかの実際の関係または順序が存在することを要求、または暗示するものではない、当点である。しかも、述語は「包括」、「包含」、又はその他可変的形態の意義を含む非排他的な包含である、このため一系列の要素の過程、方法、物品、又は設備などの要素を含むのみならず、明確に列挙していないその他要素をも包括し、もしくはこの種の過程、方法、物品、又は設備固有の要素を包括する。更に多くの制限が存在しない状況下にあって、「一つの…を服」なる語句の限定する要素は、ここで述べる要素過程、方法、物品、又は設備に存在する別の同等の要素を排除しない。
【0037】
以上、この発明の具体的な実施例について説明したが、但し、当業者であればこの発明を理解し、この発明の特許請求の範囲内の原理に基づき若干の修正、変更ことは可能であるが、これらはいずれもこの発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0038】
1 筐体
1a、1b 側壁
10 凹溝
2 液晶表示パネル
20 弾性緩衝部材
20a 第1端
20b 第2端
21 ガラス基板
22 回路基板
23 フレキシブルプリント基板
24 切り欠き部
3 プレート状緩衝材
31 貫通孔
30 硬質部材
40 隙間
50 係合溝
60 係合部材
61 第1アーム
62 第2アーム
63 連結部
64 緩衝部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8