【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様によれば、少なくともN個の三軸磁力計であって、これらの磁力計の既知の相対位置を維持するために自由度なしで互いに機械的に接続される少なくともN個の三軸磁力計の配列に対する少なくとも1個の可動磁性体の位置を特定する方法が提供され、Nは少なくとも2に等しい整数であり、本方法は、
− 現時点における磁力計の測定値をロードすることと、
− 平均地球磁場および可動磁性体に起因する平均磁場を表す磁力計の前記測定値の加重平均を計算することと、
− 修正測定値を取得するために、前記測定値の前記加重平均を前記測定値の各々から減算することと、
− 1個以上の可動磁性体の位置を特定するためのフィルタリング演算への入力として、前記修正測定値および現時点における1個以上の可動磁性体の位置をロードすることと、
− 位置フィルタリング演算を実行することであって、
− 前記磁力計により伝送されたデータの推定値の前記加重平均を計算することと、
− 前記推定値の前記加重平均を前記推定データの各々から減算することと、
− 後続時点における1個以上の可動磁性体の位置を出力として伝送することと
を含むステップを含む、実行することと
を含むステップを含む。
【0016】
本方法により、上述の磁気位置特定装置を、装置の向きを修正しながらおよび/または移動しながら使用することが可能になる。
【0017】
また、本方法により、装置に対する均一な磁場(地球磁場がその一例である)の影響を抑制して、全ての磁力計に均一な磁場をもたらす撹乱の発生源を除去することが可能になる。大部分の発生源は磁気双極子に例えることができる。装置と撹乱の発生源との距離が十分に大きい場合、検出される磁場は均一な磁場となり、従って本方法により修正される。
【0018】
磁気撹乱の発生源としてDCモーターが知られており、例えば1ガウスよりも強い強磁場を生成する。従って、本方法により、これらの装置を列車または路面電車に使用することができる。
【0019】
「位置を特定する」とは、例えばデカルト座標(3本の直交軸に沿った成分)で表された磁性体の位置および磁気モーメントを判定することにより、可動磁性体の位置および向きを判定することを意味する。一変形形態として、可動磁性体の位置および向きは、磁気モーメントを球面座標系、すなわちノルムおよび2個の角度で表すことにより判定することができる。この代替案により、磁気モーメントを既知の値に初期化することにより可動磁性体の磁気モーメントを設定でき、従って位置および2個の角度のみを推定すればよく、利点として位置フィルタにより推定すべき未知数の個数を減らすことができる。
【0020】
一実施形態において、前記加重平均は、N個の磁力計の各々に対して同一である重み係数を使用する。この方法は、必要とされる計算能力が異なる重みを使用する場合よりも低くて済む利点がある。具体的には、3n回の乗算(Nはセンサの個数である)が冗長になる。
【0021】
一実施形態によれば、前記加重平均は、N個の磁力計のうち、各々の可動磁性体に最も近いP個の磁力計に対してより低い重み係数を使用し、PはNよりも小さい整数である。
【0022】
従って、可動磁性体により最も影響を受け易いかまたは飽和することもあるP個の磁力計の影響は無視され、限定的である。
【0023】
複数の可動部が存在する場合、磁力計と各可動磁性体との距離が配列の各磁力計について判定され、次いで、判定された距離が全ての磁力計および可動磁性体について昇順に分類され、分類された距離が最も短いP個の磁力計に対して低い相関係数が使用される。
【0024】
例えば、前記加重平均は、前記P個の磁力計に対してゼロの重み係数を使用する。
【0025】
従って、可動磁性体により最も影響を受け易いかまたは飽和することもあるP個の磁力計は無視される。
【0026】
一実施形態において、前記加重平均は、N個の磁力計のうち、1個以上の可動磁性体から最も遠い磁力計以外に対してゼロの重み係数を使用する。
【0027】
従って、測定された地球磁場の平均は、1個以上の可動磁性体から最も遠い磁力計により測定された磁場に等しく設定され、従って1個以上の可動磁性体により撹乱される度合いが最も少ない磁場に設定される。
【0028】
本発明の別の態様によれば、少なくとも1個の可動磁性体の位置を特定するシステムも提供され、前記システムは、
− 少なくとも三軸磁力計であって、これらの磁力計の既知の相対位置を維持するために自由度なしで互いに機械的に接続される少なくとも三軸磁力計の配列であって、Nは少なくとも2に等しい整数である、配列と、
− 配列の磁力計および位置フィルタにより伝送された測定値から1個以上の可動磁性体の位置を判定するために好適な電子処理ユニットと
を含み、
前記電子処理ユニットは、
− 現時点における磁力計の測定値をロードする手段と、
− 平均地球磁場および可動磁性体に起因する平均磁場を表す磁力計の前記測定値の加重平均を計算する手段と、
− 修正測定値を取得するために、前記測定値の前記加重平均を前記測定値の各々から減算する手段と
を含み、
位置フィルタは、
− 可動磁性体の位置を特定するためのフィルタリング演算への入力として、前記修正測定値および現時点における1個以上の可動磁性体の位置をロードする手段と、
− 前記磁力計により伝送されたデータの推定値の加重平均を計算する手段と、
− 前記推定値の前記加重平均を前記推定データの各々から減算する手段と、
− 後続時点における1個以上の可動磁性体の位置を出力として伝送する手段と
を含む。
【0029】
本発明は、添付図面に例示する完全に非限定的な例を使用して記述するいくつかの実施形態を調べることでより良く理解されるであろう。