(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
探査波を送信する送信手段(12)と、到来波を受信する受信手段(14)と、前記送信手段で探査波を送信し、前記受信手段で到来波を受信した結果に基づいて、前記到来波の発生源となる物標を検出する物標検出手段(10,16,18)とを有し、移動体に搭載され、前記送信手段は、前記移動体の垂直方向に沿って前記受信手段よりも下側に配置されたレーダ装置(1,3)における、前記送信手段及び前記受信手段のうちの少なくとも一方を覆うように、前記送信手段及び前記受信手段のうちの少なくとも一方と対向配置されるカバー部材(20,50)であって、
前記送信手段及び前記受信手段のうちの少なくとも一方と対向する第1の面(26,56)と、
前記第1の面とは反対側の面であり、前記第1の面とは非平行な面である第2の面(28,58)と
を備え、
前記第1の面は、
前記送信手段と対向する送信対向面(30,60)と、
前記受信手段と対向する受信対向面(32,62)と
を備え、
前記送信対向面と前記受信対向面とは、非平行であり、
前記送信対向面は、曲面であり、
前記送信対向面の曲率半径は、前記カバー部材による探査波の反射波が、前記送信手段及び前記受信手段へと向かうことが低減される大きさに形成され、
前記送信対向面から前記第2の面までの厚みは、前記移動体の垂直方向に沿って下側ほど厚い
ことを特徴とするカバー部材。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的にカバー部材は、探査波を透過する材料にて形成されているが、探査波の一部は反射される。すなわち、カバー部材においては、探査波の送受信面と対向する第1の面と、その第1の面とは反対側の面である第2の面との両方にて探査波が反射される。
【0006】
そして、特許文献1に記載されたカバー部材は、第1の面と第2の面とが平行に形成されているため、第1の面での反射波と、第2の面での反射波とは同一の方向へと向かう。同一の方向へと向かう反射波(以下、反射ノイズと称す)は、干渉によって強め合う可能性がある。その強められた反射ノイズが、送受信面へと向かったり、送受信面にて更に反射されたりすると、レーダ装置自身から送信された探査波と更に干渉する可能性があり、レーダ装置における物標の検出精度が低下するという課題が生じる。
【0007】
つまり、従来の技術では、反射ノイズによる干渉の影響が大きくなりやすいという課題があった。
そこで、本発明は、レーダ装置において、反射ノイズによる干渉の影響を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面は、送信手段(12)と、受信手段(14)と、物標検出手段(10,16,18)と、カバー部材(20,50)とを備えたレーダ装置(1,3)に関する。
送信手段は、探査波を送信する。受信手段は、到来波を受信する。物標検出手段は、送信手段で探査波を送信し、受信手段で到来波を受信した結果に基づいて、到来波の発生源となる物標を検出する。
【0009】
カバー部材は、送信手段及び受信手段のうちの少なくとも一方を覆うように、送信手段及び受信手段のうちの少なくとも一方と対向配置される。このカバー部材は、第1の面(26,56)と、第2の面(28,58)とを備える。
【0010】
第1の面は、送信手段及び受信手段のうちの少なくとも一方と対向する面である。第2の面は、第1の面とは反対側の面であり、第1の面とは非平行な面である。
このようなカバー部材は、第1の面と第2の面とが非平行であるため、第1の面にて反射された第1反射波と、第2の面にて反射された第2反射波とが同一の方向へと向かうことを低減できる。
【0011】
これにより、第1反射波と第2反射波とが強められた状態で、レーダ装置自身から送信された探査波と干渉することを低減できる。すなわち、本発明のレーダ装置によれば、反射ノイズによる干渉の影響を低減できる。
【0012】
さらに言えば、本発明のレーダ装置によれば、物標の検出精度が低下することを抑制できる。
本発明の一側面は、レーダ装置に用いられるカバー部材としてなされていてもよい。
【0013】
なお、「特許請求の範囲」及び「課題を解決するための手段」の欄に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第一実施形態]
〈レーダ装置〉
図1に示すように、レーダ装置1は、四輪自動車80の前方部分(例えば、フロントグリル)に搭載されている。
【0016】
レーダ装置1は、ミリ波帯の電磁波からなる探査波(レーダ波)を送信し、その探査波の反射波である到来波を受信した結果に基づいて、探査波を反射した各物標を検出する。
なお、ここで言う物標とは、到来波の発生源であり、道路上に存在する物体や、その道路の周辺に存在する建築物を含むものである。ここで言う物体には、例えば、自動車や路側物、信号機、歩行者などを含む。
【0017】
レーダ装置1は、
図2に示すように、四輪自動車80に設けられたバンパ6にて前面が覆われている。このバンパ6は、レーダ装置1からの探査波が通過可能に形成されている。
【0018】
レーダ装置1は、送信部10と、送信アンテナ部12と、受信アンテナ部14と、受信部16と、信号処理部18と、カバー部材20とを備えている。
送信部10は、信号処理部18からの信号に従って探査波を生成する。送信部10によって生成される探査波は、パルス波であっても良いし、連続波であっても良い。連続波は、周波数変調されていても良い。周波数変調を実行する場合は、時間軸に沿って周波数が
漸増する上り区間、及び時間軸に沿って周波数が漸減する下り区間を有するように実行しても良い。つまり、レーダ装置1は、パルスレーダとして構成されていてもよいし、CWレーダとして構成されていてもよいし、FMCWレーダとして構成されていてもよいし、その他の方式のレーダとして構成されていてもよい。
【0019】
送信アンテナ部12は、送信部10にて生成された探査波を放射する。本実施形態における送信アンテナ部12は、単数のアンテナ素子から構成されていてもよいし、複数のアンテナ素子から構成されていてもよい。
【0020】
受信アンテナ部14は、到来波を受信する。ここで言う「到来波」には、送信アンテナ部12から放射されて、物標にて反射された探査波の反射波を含む。
本実施形態における受信アンテナ部14は、単数のアンテナ素子から構成されていてもよいし、複数のアンテナ素子から構成されていてもよい。そして、本実施形態における受信アンテナ部14は、四輪自動車80の車高方向(即ち、垂直方向)に沿って、送信アンテナ部12よりも上側に設置されている。
【0021】
受信部16は、受信アンテナ部14にて受信した到来波に、物標の検出に必要となる前処理を実行する。ここでの前処理には、到来波をサンプリングすることや、到来波からノイズを除去することなどを含む。
【0022】
信号処理部18は、周知のマイクロコンピュータを少なくとも1つ備えている。この信号処理部18では、受信部16にて前処理を実行した到来波と、送信部10にて生成した探査波とに基づく周知の処理により、物標を検出すると共に、少なくとも、その物標までの距離を計測する。
【0023】
なお、レーダ装置1がFMCWレーダとして構成されている場合には、信号処理部18は、受信部16からのデータに対して、高速フーリエ変換(FFT)処理等を実行する演算処理装置(例えば、DSP)を少なくとも1つ備えていてもよい。
<カバー部材>
カバー部材20は、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14を覆う、いわゆるレドームである。このカバー部材20は、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14と対向配置される。本実施形態におけるカバー部材20は、ミリ波帯の電磁波(即ち、探査波)を透過する材料にて形成されている。
【0024】
カバー部材20は、矩形の板状に形成されたカバー中心部22と、カバー中心部22の周縁から同一の方向に向けて立設された壁部24とを備えている。
カバー中心部22には、第1の面26と、第2の面28とが形成されている。第1の面26は、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14と対向する面である。第2の面28は、第1の面26とは反対側の面である。
【0025】
第1の面26には、送信対向面30と、受信対向面32とが形成されている。送信対向面30は、送信アンテナ部12と対向する面である。受信対向面32は、受信アンテナ部14と対向する面である。すなわち、四輪自動車80の車高方向(即ち、垂直方向)に沿って上側に受信対向面32が、下側に送信対向面30が形成されている。
【0026】
その送信対向面30は、送信対向面30から第2の面28までの四輪自動車80の全長方向(即ち、水平方向)に沿った厚みが、垂直方向に沿って上端に近いほど薄く、垂直方向に沿って下端に近いほど厚くなるように形成されている。
【0027】
具体的には、送信対向面30は、規定された曲率半径で、垂直方向に沿って湾曲した曲
面に形成されている。送信対向面30の曲率半径は、実験やシミュレーションの結果に基づいて、カバー部材20を通過した探査波が、送信対向面30及び第2の面28にて屈折されて、規定された検知範囲へと照射されるように決定すればよい。さらに、送信対向面30の曲率半径は、カバー部材20による探査波の反射波が、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14へと向かうことが低減するように決定すればよい。
【0028】
送信対向面30の曲率半径は、例えば、120[mm]〜180[mm]の範囲内であってもよい。この理由は、
図3に示すように、本発明の発明者らがシミュレーションを行った結果、送信対向面30の曲率半径が、120[mm]〜180[mm]の範囲内であれば、カバー部材20を通過した探査波が検知範囲へと照射され、かつ、カバー部材20での反射波による探査波への干渉を所望の範囲内に抑制できるとの知見が得られたためである。
【0029】
さらに、受信対向面32は、送信対向面30に連続する面であり、送信対向面30とは非平行な面である。その受信対向面32は、受信対向面32から第2の面28までの水平方向に沿った厚みが、垂直方向に沿って上端に近いほど厚く、垂直方向に沿って下端に近いほど薄くなるように形成されている。
【0030】
具体的に、受信対向面32は、設定された曲率半径で、垂直方向に沿って湾曲した曲面に形成されている。なお、その受信対向面32の曲率半径は、実験やシミュレーションの結果に基づいて、カバー部材20によるレーダ装置1への探査波の反射が少なくなるように、または、物標の検知範囲外からの到来波がレーダ装置1へと向かうことが少なくなるように決定すればよい。
【0031】
第2の面28は、第1の面26とは非平行な平面に形成されている。本実施形態における第2の面28は、垂直方向に沿って平行な平板状に形成されている。
なお、本実施形態におけるカバー部材20の第1の面26及び第2の面28は、四輪自動車80の車幅方向に沿った断面が均一となるように形成されている。
<第1実施形態の作用・効果>
レーダ装置1は、送信アンテナ部12から探査波を放射する。
【0032】
この探査波は、カバー部材20の送信対向面30ひいては第1の面26にて屈折され、さらに、第2の面28にて屈折される。その第2の面28から放射された探査波は、バンパ6を通過し、四輪自動車80の前方の検知範囲に到達する。そして、検知範囲に存在する物標に反射された反射波は、到来波として受信アンテナ部14にて受信される。
【0033】
レーダ装置1の信号処理部18では、この受信した到来波と、送信部10にて生成した探査波とに基づいて、到来波の発生源となった各物標を検出すると共に、各物標までの距離を求める。なお、受信アンテナ部14を構成するアンテナ素子が複数である場合には、信号処理部18は、各物標が存在する方位を求めても良い。さらに、レーダ装置1がFMCWレーダとして構成されている場合には、信号処理部18は、各物標までの距離を計測することに加えて、各物標との相対速度を求めても良い。
【0034】
ところで、レーダ装置1からの探査波は、カバー部材20の第1の面26及び第2の面28にて反射される。この第1の面26及び第2の面28にて反射された反射波は、ノイズとして、探査波と干渉するおそれがある。
【0035】
しかしながら、カバー部材20においては、第1の面26と第2の面28とが非平行となるように形成されている。このため、第1の面26にて反射された第1反射ノイズと、第2の面28にて反射された第2反射ノイズとが同一の方向へと向かうことを低減できる
。
【0036】
特に、送信対向面30は、垂直方向に沿って上端に近いほど、四輪自動車80の全長方向(即ち、水平方向)の厚みが薄く、垂直方向に沿って下端に近いほど、水平方向の厚みが厚くなる曲面に形成されている。このため、送信対向面30においては、垂直方向に沿って下端に近いほど、探査波の反射波を、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14とは異なる方向へと向かわせることができる。
【0037】
これらのことから、第1反射ノイズと第2反射ノイズとが強められた状態で、レーダ装置1自身から送信された探査波と干渉することを低減できる。すなわち、レーダ装置1によれば、反射ノイズによる干渉の影響を低減できる。
【0038】
さらに言えば、このように反射ノイズによる探査波への干渉の影響を低減することで、レーダ装置1における、物標の検出精度が低下することを抑制できる。
[第二実施形態]
第二実施形態のレーダ装置は、第一実施形態のレーダ装置1とは、主として、カバー部材の構造が異なる。このため、本実施形態においては、第一実施形態と同様の構成には、同一の符号を付して説明を省略し、第一実施形態とは異なるカバー部材を中心に説明する。
【0039】
レーダ装置3は、
図4に示すように、送信部10と、送信アンテナ部12と、受信アンテナ部14と、受信部16と、信号処理部18と、カバー部材50とを備えている。
<カバー部材>
カバー部材50は、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14を覆う、いわゆるレドームである。このカバー部材50は、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14と対向配置される。本実施形態におけるカバー部材50は、探査波を透過する材料にて形成されている。
【0040】
カバー部材50は、矩形の板状に形成されたカバー中心部52と、カバー中心部52の周縁から同一の方向に向けて立設された壁部54とを備えている。
カバー中心部52には、第1の面56と、第2の面58とが形成されている。第1の面56は、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14と対向する面である。第2の面58は、第1の面56とは反対側の面である。
【0041】
第1の面56には、送信対向面60と、受信対向面62とが形成されている。送信対向面60は、送信アンテナ部12と対向する面である。受信対向面62は、受信アンテナ部14と対向する面である。すなわち、四輪自動車80の車高方向(即ち、垂直方向)に沿って上側に受信対向面62が、下側に送信対向面60が形成されている。
【0042】
その送信対向面60は、送信対向面60から第2の面58までの四輪自動車80の全長方向(即ち、水平方向)に沿った厚みが、垂直方向に沿って上端に近いほど薄く、垂直方向に沿って下端に近いほど厚くなるように形成されている。具体的には、送信対向面60は、垂直方向に沿った軸に対して傾きを有した平板状に形成されている。
【0043】
なお、垂直方向に沿った軸に対する送信対向面60の傾き角θは、カバー部材50による探査波の反射波が、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14へと向かうことが低減するように決定すればよい。さらに、送信対向面60の傾き角θは、実験やシミュレーションの結果に基づいて、カバー部材50を通過した探査波が、送信対向面60及び第2の面58にて屈折されて、検知範囲へと照射されるように決定すればよい。
【0044】
具体的には、
図5に示すように、水平方向に沿った軸に対する探査波の放射角θtが検知範囲内となるように、下記(1)式に基づいて、送信対向面60の傾き角θを求めればよい。
【0046】
ただし、(1)式における符号εは、カバー部材50の誘電率である。
送信対向面60の傾き角θは、例えば、8度〜12度の範囲であってもよい。この理由は、
図6に示すように、本発明の発明者らが実験を行った結果、送信対向面60の傾き角θが8度〜12度の範囲内であれば、カバー部材50を通過した探査波が検知範囲へと照射され、かつ、カバー部材50での反射波による探査波への干渉を、所望の範囲内に抑制できるとの知見が得られたためである。
【0047】
受信対向面62は、送信対向面60から連続する面であり、かつ、送信対向面60とは非平行な平面に形成されている。
その受信対向面62は、垂直方向に沿って上端に近いほど、水平方向の厚みが厚く、垂直方向に沿って下端に近いほど、水平方向の厚みが薄くなるように形成されている。具体的には、受信対向面62は、垂直方向に沿った軸に対して傾きを有した平板状に形成されている。その受信対向面62の傾き角は、実験やシミュレーションの結果に基づいて、カバー部材50によるレーダ装置3への探査波の反射が少なくなるように、又は、物標の検知範囲外からの到来波がレーダ装置3へと向かうことが少なくなるように決定されればよい。
【0048】
第2の面58は、第1の面56とは非平行な平面に形成されている。本実施形態における第2の面58は、垂直方向に沿って平行な平板状に形成されている。
なお、本実施形態におけるカバー部材50の第1の面56及び第2の面58は、四輪自動車80の車幅方向に沿った断面が均一となるように形成されている。
[第二実施形態の効果]
本実施形態におけるカバー部材50においても、第1実施形態におけるカバー部材20と同様、第1反射ノイズと第2反射ノイズとが強められた状態で、レーダ装置1自身から送信された探査波と干渉することを低減できる。すなわち、レーダ装置3によれば、反射ノイズによる干渉の影響を低減できる。
【0049】
さらに言えば、このように反射ノイズによる探査波への干渉の影響を低減することで、レーダ装置3における、物標の検出精度が低下することを抑制できる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
【0050】
例えば、上記第1実施形態のカバー部材20においては、送信対向面30及び受信対向面32の双方を曲面としていたが、本発明のカバー部材においては、送信対向面及び受信対向面は、少なくとも一方が曲面であればよい。また、上記第2実施形態のカバー部材50においては、送信対向面60及び受信対向面62の双方を平面としていたが、本発明のカバー部材においては、送信対向面及び受信対向面は、少なくとも一方が平面であればよい。
【0051】
すなわち、本発明のカバー部材において、送信対向面及び受信対向面は、第2の面と非平行であれば、曲面であっても平面であってもよい。
また、上記実施形態においては、レーダ装置1,3の配置場所を四輪自動車80の前方部分としていたが、本発明におけるレーダ装置の配置場所は、これに限るものではない。すなわち、レーダ装置の配置場所は、四輪自動車80の側面部分であっても良いし、四輪自動車80の後方部分であっても良いし、その他の場所であっても良い。
【0052】
上記第1実施形態及び第2実施形態においては、レーダ装置1,3の前面をバンパ6にて覆っていたが、本発明においては、バンパ6が省略されていてもよい。すなわち、レーダ装置1,3の前面は、バンパ6で覆われていなくともよい。
【0053】
さらに言えば、上記第1実施形態及び第2実施形態においては、レーダ装置1,3を四輪自動車80に搭載していたが、本発明におけるレーダ装置の搭載対象は、四輪自動車80に限るものではなく、二輪自動車や軽車両、船舶、航空機などの移動体であれば、どのようなものであってもよい。
【0054】
なお、上記第1実施形態及び第2実施形態においては、ミリ波帯の電磁波を探査波としていたが、本発明における探査波は、光波であってもよい。すなわち、本発明のレーダ装置は、レーザレーダ装置であってもよい。
【0055】
また、本発明における探査波は、超音波や音波であっても良い。すなわち、本発明のレーダ装置は、いわゆるソナーであってもよい。
ところで、上記第1実施形態及び第2実施形態のカバー部材20,50においては、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14の双方を覆うように、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14の双方と対向配置されていたが、本発明のカバー部材20,50は、送信アンテナ部12及び受信アンテナ部14のうちの一方を覆うように構成されていてもよい。
【0056】
なお、上記実施形態の構成の一部を省略した態様も本発明の実施形態である。また、上記実施形態と変形例とを適宜組み合わせて構成される態様も本発明の実施形態である。また、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される発明の本質を逸脱しない限度において考え得るあらゆる態様も本発明の実施形態である。