特許第6487260号(P6487260)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6487260
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】組合せ計量装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/387 20060101AFI20190311BHJP
【FI】
   G01G19/387 A
   G01G19/387 F
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-80539(P2015-80539)
(22)【出願日】2015年4月10日
(65)【公開番号】特開2016-200486(P2016-200486A)
(43)【公開日】2016年12月1日
【審査請求日】2018年4月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(72)【発明者】
【氏名】小西 洋江
(72)【発明者】
【氏名】江藤 貴生
【審査官】 大森 努
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−240693(JP,A)
【文献】 特開昭61−162723(JP,A)
【文献】 特開2007−003217(JP,A)
【文献】 特開平06−058797(JP,A)
【文献】 特開昭59−145925(JP,A)
【文献】 米国特許第05084832(US,A)
【文献】 特開2001−002013(JP,A)
【文献】 特開2010−096619(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 19/00−19/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から供給される被計量物を一時的に滞留させる複数のホッパと、
複数回の組合せ計量により構成される計量グループ毎に、組合せ計量動作に関する計量条件を含む設定情報および組合せ計量する時間的な順序に関する順序情報を対応付けて記憶する記憶部と、
前記ホッパの駆動動作を制御し、さらに前記ホッパに滞留される前記被計量物に基づき組合せ計量する制御部と、を備え、
前記制御部は、(1)第N番目の計量グループに属する被計量物を組合せ計量する場合、前記第N番目の計量グループに設定される前記設定情報に含まれる情報を少なくとも利用して前記組合せ計量し、(2)さらに前記第N番目の計量グループに対して時間的に次の順序である第N+1番目の計量グループに設定される前記設定情報に含まれる情報の少なくとも一部を、前記第N+1番目の計量グループに属する被計量物の組合せ計量を開始するまでに前記記憶部から読み出し、(3)前記第N+1番目の計量グループに属する被計量物の組合せ計量を開始した後、前記読み出した情報を少なくとも利用して前記第N+1番目の計量グループに属する被計量物を組合せ計量する、
組合せ計量装置。
【請求項2】
前記組合せ計量装置はさらに表示部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶される情報に基づいて、(1)前記第N番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報を前記表示部に表示させ、さらに(2)前記第N+1番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報を、前記第N+1番目の計量グループの組合せ計量が開始される前までに、前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の組合せ計量装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第N+1番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報を、前記第N番目の計量グループに属する被計量物の組合せ計量が開始した後、予め設定される時間の経過後に前記表示部に表示させる、
請求項2に記載の組合せ計量装置。
【請求項4】
前記制御部は、(1)自装置内に滞留する被計量物を用いて、予め設定される所望の重量値範囲となる前記被計量物の組合せを選択し、組合せ計量する第1モードと、(2)前記自装置内に滞留する被計量物を排出する第2モードと、を少なくとも選択的に切り替えて実行し、
前記予め設定される時間は、前記第N番目の計量グループの被計量物について、前記第2モードでの処理が開始される前までに設定される所定期間である、
請求項3に記載の組合せ計量装置。
【請求項5】
前記組合せ計量装置はさらに表示部を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶される情報に基づいて、前記第N番目の計量グループに属する被計量物の組合せ計量中に、(1)前記第N番目の計量グループの設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報と、(2)前記第N+1計量グループの設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報を、同時に視認可能に前記表示部に表示させる、
請求項1から4に記載の組合せ計量装置。
【請求項6】
前記制御部は、
(1)自装置内に滞留する被計量物を用いて、予め設定される所望の重量値範囲となる前記被計量物の組合せを選択し、組合せ計量する第1モードと、(2)前記自装置内に滞留する被計量物を排出する第2モードと、を少なくとも選択的に切り替えて実行し、
さらに自装置が前記第N番目の計量グループに属する被計量物を前記第1モードまたは前記第2モードで稼働処理している場合において、前記第N番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報の表示領域は、前記第N+1番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報の表示領域と比較して大きい請求項5に記載の組合せ計量装置。
【請求項7】
前記制御部は、
(1)自装置内に滞留する被計量物を用いて、予め設定される所望の重量値範囲となる前記被計量物の組合せを選択し、組合せ計量する第1モードと、(2)前記自装置内に滞留する被計量物を排出する第2モードと、を少なくとも選択的に切り替えて実行し、
さらに自装置が前記第N番目の計量グループに属する被計量物を前記第1モードで組合せ計量している場合における前記第N番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報の表示領域は、自装置が前記第N番目の計量グループに属する被計量物について前記第2モードで稼働している場合における前記第N番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報の表示領域と比較して大きい、
請求項2または請求項6に記載の組合せ計量装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、外部から投入される被計量物の組合せ計量に係る設定情報を自動的に設定できる組合せ計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、複合装置における操作システムを開示する。この複合装置における操作システムは、メモリ8に対して商品コード、目標重量、計量スピード、その他の計量データが予約番号毎に記憶している。そして、複合装置における操作システムは、キーボード11からの入力操作によって予約番号が変更されたか否かを判定する(例えば、段落0017および0022等を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−310825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、ボルトまたはナット等の金属部品を組合せ計量装置にて計量されている。このように、金属部品を組合せ計量装置にて計量することにより、最終的に袋詰したときの金属部品個数をより正確に係数できる。つまり、他の装置において個数に着目して係数した結果と比較して、金属部品1つあたりの重量値に基づき個数を計数するほうが精度よく個数係数できる。
【0005】
上記の用途である場合、連続した稼働時間内に金属部品の入替えが頻繁に発生する。具体的には、数百種にもおよぶ金属部品の入替えが発生する。
【0006】
この場合、特許文献1に記載されている方式である場合、都度詳細な情報を入れることなく予約番号を読み出すことで、入替えに係る作業効率を向上できる。しかしながら、常に使用者によって次に計量する被計量物に係る予約番号を読み出す行為が必要となるため、予約番号の誤設定が発生する。上記の場合、連続した稼働時間内に数百回の入替え作業が発生するため、この予約番号の誤設定が発生する確立はより高くなる。
【0007】
また、予約番号は数百個の中から選択する状況も考えられる。この場合、使用者は目的の予約番号を選択して決定するまでに多大な時間を要することになる。
【0008】
そこで、本開示は、第N番目に計量する計量グループから、時間的に次の順序である第N+1番目に計量する計量グループに計量対象を切り替える場合、第N+1番目に計量する計量グループに予め設定された設定情報を自動的に設定できる。そのため、使用者による誤操作を防止し、さらに第N+1番目に計量する計量グループに設定すべき設定情報の選択に係る時間を短縮できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示における組合せ計量装置は、外部から供給される被計量物を一時的に滞留させる複数のホッパと、複数回の組合せ計量により構成される計量グループ毎に、設定情報および組合せ計量する時間的な順序に関する順序情報を対応付けて記憶する記憶部と、ホッパの駆動動作を制御し、さらにホッパに滞留される被計量物に基づき組合せ計量する制御部と、を備え、制御部は、(1)第N番目の計量グループに属する被計量物を組合せ計量する場合、第N番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報を少なくとも利用して組合せ計量し、(2)さらに第N番目の計量グループに対して時間的に次の順序である第N+1番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報の少なくとも一部を、第N+1番目の計量グループに属する被計量物の組合せ計量を開始するまでに記憶部から読み出し、(3)第N+1番目の計量グループに属する被計量物の組合せ計量を開始した後、読み出した情報を少なくとも利用して第N+1番目の計量グループに属する被計量物を組合せ計量する。
【発明の効果】
【0010】
本開示における組合せ計量装置は、第N番目に計量する計量グループから、時間的に次の第N+1番目に計量する計量グループに計量対象を切り替える場合、自動的に第N+1番目に計量する計量グループの設定情報が設定される。そのため、使用者による誤操作を防止し、さらに第N+1番目に計量する計量グループに予め設定された設定情報の選択に係る時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態における組合せ計量システムの全体の概要を説明するための図である。
図2】本実施形態における組合せ計量装置1における電気的な結合を説明するためのブロック図である。
図3】本実施形態におけるスケジュール情報の具体例を示す模式図である。
図4】本実施形態におけるスケジュール情報を作成する動作を示すフローチャートである。
図5】本実施形態における組合せ計量装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
図6】本実施形態における表示部14の画面構成の一例を示す図である。
図7】本実施形態における表示部14の画面構成の一例を示す図である。
図8】本実施形態における表示部14の画面構成の一例を示す図である。
図9】第N番目の商品コードに関する情報を制御部11が表示部14に表示する場合、当該情報の表示領域サイズの時間的推移を説明するための図である。
図10】第N+1番目の商品コードに関する情報を制御部11が表示部14に表示する場合、当該情報の表示領域サイズの時間的推移を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0013】
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0014】
(実施形態)
以下、図1〜10を用いて、実施の形態1を説明する。
【0015】
図1は、本実施形態における組合せ計量システムの全体の概要を説明するための図である。
【0016】
図1に示すように本実施形態における組合せ計量装置1は、ゲート100から被計量物(図1においてはMと表記)を受け取り、受け取った被計量物について組合せ計量する装置である。
【0017】
ここで、被計量物は上記の通りボルトまたはナット等の金属部品が好ましい。ただし、このような金属部品に限定されるものではなく、食品等に用いても構わない。要するに、連続的に被計量物を切り替えて組合せ計量できるものであればどのようなものでも構わない。
【0018】
ここでゲート100は、使用者によって供給される被計量物を搬送し、分散部2に対して落下させる部材である。ゲート100の作用により、被計量物は組合せ計量装置1に投入される。本実施形態におけるゲート100は、振動によって被計量物を搬送するものでも構わないし、ベルトコンベアによって搬送するものでも構わない。要するに、使用者によって供給される被計量物を分散部2に投入できる機能を有する搬送部材であればどのようなものを利用しても構わない。
【0019】
以下、本実施形態における組合せ計量装置1の具体的な構成について説明する。
【0020】
本実施形態における組合せ計量装置1は、分散部2、供給トラフ3、プールホッパ4、ゲート5、計量ホッパ6、重量検出器7、ゲート8、ブースターホッパ9およびゲート10を備える。
【0021】
分散部2は、ゲート100から落下する被計量物を供給トラフ3に向けて分散させる部材である。本実施形態における分散部2は、所定周波数にて連続して振動することにより、被計量物を供給トラフ3に向けて搬送する。なお、搬送に係る方式は振動に限定されるものではなく、被計量物を供給トラフ3に向けて搬送する機能を有していればどのようなものでも構わない。
【0022】
供給トラフ3iは、分散部2から供給される被計量物を、供給トラフ3iのそれぞれの下流に対応して設けられたプールホッパ4iに供給する部材である。
【0023】
プールホッパ4iは、供給トラフ3iから供給される被計量物を一時的に滞留させる部材である。プールホッパ4iは、ゲート5iをそれぞれ有する。ゲート5iが開閉動作することにより、プールホッパ4iに滞留する被計量物は、ゲート5iの下流に設けられた計量ホッパ6iに排出される。
【0024】
計量ホッパ6iは、プールホッパ4iが排出する被計量物を一時的に滞留させる部材である。この計量ホッパ6iは、重量検出器7iと接続されている。被計量物が計量ホッパ6iに投入された場合、重量検出器7iに歪が発生する。そして、重量検出器7iは、その歪に基づく信号に基づき計量ホッパ6iに投入された被計量物の重量値を検出できる。
【0025】
ゲート8iは、対応する計量ホッパ6iそれぞれに設けられ、計量ホッパ6iに投入された被計量物を一時的に計量ホッパ6i内に滞留させるための部材である。このゲート8iが開閉動作することにより、計量ホッパ6iに滞留する被計量物は、ゲート8iの下流に配置されるブースターホッパ9iに排出される。
【0026】
ブースターホッパ9iは、計量ホッパ6iが排出する被計量物を一時的に滞留させる部材である。
【0027】
ゲート10iは、対応するブースターホッパ9iそれぞれに設けられ、ブースターホッパ9iに投入された被計量物を一時的にブースターホッパ9i内に滞留させるための部材である。このゲート10iが開閉動作することにより、ブースターホッパ9iに滞留する被計量物は、ゲート10iの下流に配置される集合シュートに排出される。
【0028】
図2は、本実施形態における組合せ計量装置1における電気的な結合を説明するためのブロック図である。
【0029】
本実施形態の組合せ計量装置1における各部材のうち少なくとも一部は、制御部11と接続され、その動作が制御される。そして、制御部11は、メモリ12、入力部13、表示部14と少なくとも電気的に接続され、相互にデジタル情報を伝送できる。
【0030】
制御部11は、入力部13を介して使用者から入力される情報に基づき、メモリ12に格納される制御用プログラムに従って組合せ計量装置1が有する各部材のうち少なくとも一部を制御する。
【0031】
さらに制御部11は、少なくとも計量ホッパ6i内の被計量物の重量値に基づいて、許容される範囲の重量の組合せの中で、目標重量に一致するかあるいは最も近いホッパの組合せを演算によって求める。制御部11は、演算によって求めた組合せに含まれるホッパ内の被計量物を、下流に配置される集合シュートに排出するようゲート8iおよび組合せ計量装置19iの開閉動作を制御する。なお、上記目標重量は特定の重量値、例えば100g、200g等で設定されるものでも構わないし、100g±10gといった、所定の目標重量範囲で設定されるものであっても構わない。
【0032】
さらに制御部11は、組合せ計量装置1に対して、第1モードと、第2のモードとを選択的に切り替えて実行させる。
【0033】
ここで、第1モードとはゲート100から連続的に投入される被計量物を、設定される目標重量となるように組合せ計量するモードである。さらに、第2モードとはゲート100からの投入は停止された状態において、自装置内に滞留する被計量物を外部に排出するモードである。使用者は特定の被計量物に対して、まず第1モードにて組合せ計量する。そして、使用者は被計量物の切り替えタイミングにおいて第2モードに切り替える。これにより、使用者は組合せ計量装置1内に残留する被計量物を排出できるため、組合せ計量する被計量物を切り替えることができる。
【0034】
また制御部11は、組合せ計量装置1における動作状態または入力部13を介して入力される信号に基づいて表示部14に表示する表示画面を切り替える。
【0035】
メモリ12は、組合せ計量装置1の動作および表示部14に表示する表示画面に関連する情報を少なくとも蓄積する記憶部材である。制御部11は、メモリ12に蓄積される情報を読み出し処理することにより、目的の動作を実行する。
【0036】
具体的にメモリ12は、組合せ計量装置1において組合せ計量の対象となる商品の商品コードを、予約番号と対応づけた状態で格納している。
【0037】
またメモリ12は、組合せ計量装置1において組合せ計量の順序に関する順序情報と、商品コードと、予約番号とを紐付けた情報(以下、スケジュール情報と称す)を格納する。
【0038】
図3は、本実施形態におけるスケジュール情報の具体例を示す模式図である。
【0039】
例えば、制御部11は、図3に示す情報を読み取ることにより、1番目に組合せ計量する商品コードがLOT-Aと判断できる。また、制御部11は、このLOT-Aは予約番号1が割り当てられていると判断できる。よって組合せ計量装置1において商品コード;LOT-Aを組合せ計量する際、制御部11はメモリ12に格納される情報のうち予約番号1と対応付けて格納している制御用パラメータを、組合せ計量装置1に設定し組合せ計量させる。
【0040】
なお、上記において商品コードは複数の被計量物を1つにまとめた総称を意味するものであり、組合せ計量する際の計量グループを意味する。制御部11は、この商品コードに属する被計量物に対し、組合せ計量装置1において同じ制御用パラメータで組合せ計量する。つまり、制御部11は、この商品コード(計量グループ)単位で組合せ計量の制御用パラメータを制御する。
【0041】
ここで、制御用パラメータは、少なくとも目標重量、計量スピードおよび分散部2における搬送時の振動周波数等に関する情報を含む。この制御用パラメータを組合せ計量装置1に設定することにより、組合せ計量装置1を目的に沿って実行できる。
なお、同じ商品コードに属する被計量物についても組合せ計量の制御パラメータは所望の目的値に追従させるため設定変更可能である。要するに、制御部11は商品コード毎に組合せ計量の目標とする値、例えば目標重量等を設定する。そして、制御部11は、同じ商品コードに属する被計量物の組合せ計量時において、商品コード毎に設定した目標とする値に追従させるため、分散部2または供給トラフ3等の制御用パラメータを適応的に変更する。
【0042】
なお、図3に示すように、スケジュール情報は、将来的に組合せ計量を予定する複数の商品に関する情報を含む。具体的に図3に示すように、2番目に組合せ計量する商品コード;LOT-Bは、予約番号3と対応づけられた状態で格納されている。また、n番目に組合せ計量する商品コード;WWW112は、予約番号112と対応づけられた状態で格納されている。
【0043】
上記のようなスケジュール情報を有することにより、使用者が組合せ計量の対象となる商品を変更した場合であっても、事前に登録したスケジュール情報に従うことにより、制御部11が自動的に次の組合せ計量に係る制御用パラメータを読み出し、実施の組合せ計量を開始する前までに組合せ計量装置1に設定できる。これにより、使用者による誤操作を防止し、さらに次に組合せ計量する商品コードの予約番号を特定する時間を短縮できる。
【0044】
なお、メモリ12が格納するスケジュール情報の作成方法については後述する。
【0045】
入力部13は、使用者からの入力操作を受けつける部材である。例えば、入力部13は、予め商品コードを2次元のコード情報にコード化した情報(以下、2次元コード情報と称す)を読み取る。制御部11は、入力部13によって2次元コード情報を読み取ることにより、商品コードを特定できる。
【0046】
また入力部13は、文字入力が可能なキーボード等で構成しても構わない。要するに、入力部13は使用者が意図する商品コードを受け付けるデバイスであればどのようなものを利用しても構わない。
【0047】
表示部14は、制御部11によって制御され、組合せ計量装置1の組合せ計量に関する情報を少なくとも表示する。表示部14に表示される情報の詳細は後述する。
(メモリ12におけるスケジュール情報の登録方法に関して)
以下、図面を参照しながら入力部13を用いたスケジュール情報の登録方法について説明する。以下、説明の便宜上、入力部13はハンディスキャナとし、このハンディスキャナによって2次元コード情報を読み取る形態で説明する。
【0048】
図4は、スケジュール情報を作成する動作を示すフローチャートである。
【0049】
(S001)まず、使用者は入力部13を用いて、商品コードがコード化された2次元コード情報を読み取る。
【0050】
(S002)次に制御部11は、読み取った2次元コード情報に基づいて商品コードを特定する。そして、特定した商品コードに紐付けられた予約番号を、メモリ12に格納される情報に基づいて特定する。なお、制御部11は2次元コード情報に基づいて特定した商品コードによって予約番号を特定できない場合、その旨使用者に表示部14を介して通知し、そのまま動作を終了する。
【0051】
(S003)次に制御部11は、読み取った2次元コード情報に基づいて特定した商品コードおよび、その商品コードに基づいて特定した予約番号を、メモリ12に格納されるスケジュール情報に格納する。このとき、制御部11は格納に係る商品コードおよび予約番号を、スケジュール情報における空き順序のち最も若い順序の順序情報と対応づけて格納する。例えば制御部11は、現在格納されているスケジュール情報に基づき、順序として3以降が空き状態と判断する場合、新たな情報を順序3に追加する。
【0052】
以上の動作をすることにより、使用者はスケジュール情報を作成できる。
【0053】
制御部11は、上記のように作成されたスケジュール情報に基づき、組合せ計量装置1における組合せ計量時の制御用パラメータを自動的に読みだし、組合せ計量装置1に対して事前に設定できる。
(組合せ計量装置1における動作フローおよび表示部14の画面遷移に関して)
以下、組合せ計量装置1における動作フローと対応づけて表示部14の画面遷移を、図面を参照しながら説明する。
【0054】
表示部14における画面遷移は、組合せ計量装置1における動作状態の変化に関連する。そこで、組合せ計量装置1における動作フローの説明とともに、表示部14における画面遷移を説明する。
【0055】
図5は、本実施形態における組合せ計量装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【0056】
(S101)制御部11は、入力部13を介して使用者から生産開始の入力指示があるまで待機する。入力部13を介し、使用者から生産開始の入力指示を受け付けた場合、制御部11は組合せ計量を組合せ計量装置1に開始させるためS102に移行する。
【0057】
(S102)制御部11は、組合せ計量する順序を示す内部変数Nに対して、N=1と初期設定する。これにより、制御部11は組合せ計量装置1に対して1番目に設定される商品コードに属する複数の被計量物から組合せ計量を開始させることができる。
【0058】
(S103)制御部11は、メモリ12に格納されるスケジュール情報からN番目の情報を読み出す。さらに、制御部11は、メモリ12に格納される情報から、読みだした予約番号に対応する制御用パラメータを読み出し、組合せ計量装置1に設定する。そして、制御部11は組合せ計量装置1を上記第1モードによって動作させる。これにより、制御部11は組合せ計量装置1に対してN番目の商品コードの組合せ計量を開始させる。例えば、図3に示すスケジュール情報がメモリ12に格納されており、N=1が設定されている場合、制御部11は、予約番号1および商品コード;LOT-Aを読みだす。そして、制御部11は、予約番号1に対応する制御用パラメータをメモリ12から読み出し組合せ計量装置1に設定する。
【0059】
組合せ計量装置1が第1モードで動作している場合、制御部11は表示部14に対して図6に示す画面を表示させる。具体的に、制御部11は、現在の商品コードの計量順序を示す情報を表示部14に表示させる。図6を使用者が視認した場合、使用者は現在の商品コードは最初の組合せ計量対象であると判断できる。また、制御部11は、毎回の組合せ計量ごとに、計量ホッパ(WH)と、ブースターホッパ(BH)の安定状態や組合せ計量への参加状態を表示部14上に画面表示させる。例えば、制御部11は、丸数字のホッパを組合せ計量に参加したものとして表示させる。また、制御部11は、白抜きで表記された丸数字のホッパを安定化したと判断したホッパとして表示させる。さらに、制御部11は、「−」で示すホッパを安定化していないホッパとして表示させる。このように表示部14に画面表示させることにより、使用者は各ホッパの状態を容易に確認できる。また、制御部11は、目標重量、計量スピードおよび安定ホッパ数を表示部14に画面表示させる。さらに、制御部11は、N+1番目の商品コードに関する情報を表示する領域を表示部14に画面表示させる。つまり、制御部11は、N番目の商品コードに関する情報を表示する領域と、N+1番目の商品コードに関する情報を表示する領域を同時視認できるよう表示部14に画面表示させる。
【0060】
なお、動作中における画面表示は上記の構成に限定されるものではなく、使用者において必要と思われる情報が表示できるようカスタマイズ可能に構成しても構わない。
【0061】
(S104)次に制御部11は、現在の商品コードに対する組合せ計量を終了させるか否かを判断する。具体的に制御部11は、組合せ計量装置1における動作状態を第1モードから第2モードに移行させるか否かを判断する。そして、制御部11は第1モードから第2モードに移行が必要と判断する場合、組合せ計量装置1における動作状態を第2モードに移行させる。一方、制御部11は、第2モードへは移行しないと判断する場合、S103に戻り、そのまま第1モードにて組合せ計量装置1を動作させる。
【0062】
ここで、制御部11は、第1モードから第2モードへの移行を、入力部13を介して使用者から入力される入力信号に基づいて判断する。具体的に制御部11は、入力部13を介して使用者が現在の商品コードに対する組合せ計量を終了する旨を宣言する入力がなされた場合、第2モードへ移行する。
【0063】
なお、制御部11は、組合せ計量装置1の組合せ計量結果に基づいて判断する構成でも構わない。具体的に制御部11は、ゲート100からの投入が停止されたと判断する場合、第1モードから第2モードに移行する構成としても構わない。例えば制御部11は、ゲート100からの投入が停止されたか否かを、分散部2における被計量物の重量値に基づき判断できる。この場合、分散部2はロードセル等、重量を検知できるセンサと接続される。また、組合せ計量装置1は分散部2の上方に光電センサを有し、光電センサの検出結果に基づいてゲート100からの投入が停止しているか否かを判断できる。要するに、制御部11は何らかの情報に基づき組合せ計量装置1における動作状態を第1モードから第2モードに移行させる機能を有する構成であればどのような構成でも構わない。
【0064】
(S105)制御部11は、組合せ計量装置1を第2モードで動作させる。このとき、制御部11は表示部14に対して図7に示す画面を表示させる。具体的に、制御部11は、表示部14に対して、組合せ計量装置1が第2モードで動作していることを認識できるように表示する。このとき、制御部11は、時間的に次に組合せ計量する商品コードに関する情報を表示する。例えば、図7に示すよう、制御部11は表示部14に対して、「次は、2番目;予約番号3、LOT-B」というメッセージを表示させる。
【0065】
なお、上記において時間的に次に組合せ計量する商品コードに関する情報が、メモリ12に格納されるスケジュール情報から取得できない場合、制御部11は表示部14に対して「この組合せ計量が最後です」等のメッセージを表示させる。つまり、制御部11は、時間的に次に組合せ計量する商品コードが存在しない旨を示すメッセージを表示部14に表示させる。
【0066】
(S106)制御部11は、組合せ計量装置1を第2モードで動作させている状態において、組合せ計量装置1内から現在組合せ計量中の被計量物がすべて排出されたと判断する場合、組合せ計量装置1における運転を停止させる。具体的に制御部11は、重量検出器7iそれぞれについて重量値を検出しなくなった場合、現在組合せ計量中の被計量物がすべて排出されたと判断できる。なお、上記の構成に限定されるものではなく、制御部11は組合せ計量装置1の運転停止について、入力部13を介して使用者から入力される信号に基づき判断する構成にしても構わない。
【0067】
(S107)次に、制御部11はメモリ12に格納されるスケジュール情報に基づき、現在組合せ計量している第N番目の商品コードに対して、時間的に次に組合せ計量する第N+1番目の商品コードが存在するか否かを判断する。具体的に、図3に示すスケジュール情報がメモリ12に格納されており、N=1が設定されている場合、制御部11はN+1である2番目に予約番号3である商品コード;LOT−Bが存在すると判断できる。
【0068】
制御部11は、第N+1番目の商品コードが設定されている場合、S108に移行する。一方、制御部11はN+1番目の商品コードが設定されていない場合、そのまま動作を終了する。
【0069】
(S108)次に制御部11は、入力部13を介して、使用者から第N+1番目の商品コードに対する組合せ計量開始の指示入力を受け付ける。このとき、制御部11は表示部14に対して図8に示す画面を表示させる。具体的に制御部11は、時間的に次に組合せ計量する商品コードを特定する情報および、次の組合せ計量の開始を指示するボタンを表示させる。例えば、図8に示すように、制御部11は表示部14に対して、「2; 予約番号3 LOT-Bの組合せ計量を開始しますか?」というメッセージを表示させるとともに、YES/NOボタンを表示させる。使用者は図8に示す画面に従い、YES/NOボタンのいずれかを押圧操作またはクリック操作することとなる。
【0070】
YESボタンが押下操作またはクリック操作された場合、制御部11はS109に移行する。一方、NOボタンが押下操作またはクリック操作された場合、制御部11はそのまま動作を終了する。
【0071】
なお、図8に示すように表示部14に表示するメッセージのフォントサイズを、組合せ計量装置1における動作状態またはメッセージ内容によって変更する構成とすることが好ましい。
【0072】
制御部11は、図8に示す画面を表示部14に表示しながら、使用者から入力部13を介して組合せ計量開始の指示入力を受け付けるまでそのままの状態で待機する。このとき、制御部11は次に組合せ計量する商品コードの予約番号を認識できる。よって、制御部11は使用者から入力部13を介して組合せ計量開始の指示入力を受けつける前までにN+1番目の予約番号に対応する制御用パラメータをメモリ12から自動的に読み出す。そして、制御部11は読みだしたN+1番目の予約番号に対応する制御用パラメータを組合せ計量装置1に自動的に設定する。
【0073】
なお、制御部11は、入力部13を介して使用者から組合せ計量開始の指示入力を受付けた後に、N+1番目の予約番号に対応する制御用パラメータを自動的に読み出し、組合せ計量装置1に設定する構成としても構わない。要するに、組合せ計量装置1において実際に第N+1番目における商品コードの組合せ計量が開始される前までに、この商品コードの予約番号に対応する制御用パラメータを自動的に読み出し組合せ計量装置1に設定する構成であればどのようなタイミングで読み出し、設定しても構わない。
【0074】
(S109)そして、制御部11は第N+1番目の商品コードに属する被計量物に対して組合せ計量が開始されると、内部変数NをインクリメントしS103に移行する。
【0075】
上記のように動作することにより、制御部11は、メモリ12に格納されるスケジュール情報に基づいて、次の商品コードに属する被計量物の組合せ計量が開始される前までに自動的に制御用パラメータを特定し組合せ計量装置1に設定することができる。この場合、使用者は組合せ計量の商品コードが替わる毎に登録されている複数の予約番号から目的の予約番号を検索する必要がない。よって、使用者による予約番号の設定ミス等、誤操作を防止し、さらに時間的に次に組合せ計量する商品コードの設定情報選択に係る時間を短縮できる。もって、複数の商品コードを連続的に切り替えて組合せ計量する際の効率を、単に使用者が予約番号を設定する構成と比較して向上できる。
(表示部14における画面表示の変形例)
以下、表示部14に表示される表示画面についてより詳細に説明する。
【0076】
図9は、第N番目の商品コードに関する情報を制御部11が表示部14に表示する場合、当該情報の表示領域サイズの時間的推移を説明するための図である。
【0077】
図9に示すように、制御部11は組合せ計量の時間経過とともに、第N番目の商品コードに関する情報を表示する表示領域を小さく設定する。図9には、パターンAからEまでを記載している。以下、パターンAからEまでそれぞれ説明する。
【0078】
ここで、表示領域とは表示部14における画面上のピクセル総数を示すものとなる。つまり、表示領域が大きいとは、比較基準となる表示領域の総ピクセル数よりも大きな総ピクセル数を有することを意味する。
【0079】
(パターンA)
制御部11は、第N番目の商品コードに属する被計量物について、組合せ計量装置1に対して第1モードおよび第2モードで動作させている場合、第N番目の商品コードに関する情報は通常の表示領域で表示部14に表示させる。
【0080】
ここで、通常の表示領域とは使用者または設計者が設定する表示領域であってどのような領域サイズであっても構わない。
【0081】
一方、制御部11は、表示部14に対して、第N番目の商品コードから第N+1番目の商品コードに切り替えた場合、第N番目の商品コードに関する情報は表示させるものの、その表示領域は上記通常の表示領域よりも小さく設定する。この場合、第N+1番目の商品コードに関する情報は通常の表示領域で表示されている。
【0082】
このように構成することにより、使用者は、第N番目の商品コードから第N+1番目の商品コードに切り替えた場合であっても、第N番目の商品コードに関する情報を確認できる。第N番目の商品コードに関する情報は、第N+1番目の商品コードに関する情報よりも小さく表示されているため、使用者は、第N番目の商品コードに関する情報と、第N+1番目の商品コードに関する情報とを混同して認識することが少なくなる。
【0083】
(パターンB)
制御部11は、第N番目の商品コードに属する被計量物について、組合せ計量装置1に対して第1モードおよび第2モードで動作させている場合、第N番目の商品コードに関する情報は通常の表示領域で表示部14に表示させる。一方、制御部11は、第N番目の商品コードから第N+1番目の商品コードに切り替えた場合、第N番目の商品コードに関する情報は表示させない。
【0084】
このように構成することにより、使用者は第N+1番目の商品コードに切り替わった場合、第N+1番目の商品コードに関する情報のみを確認できる。これにより、使用者は、第N番目の商品コードに関する情報と、第N+1番目の商品コードに関する情報とを混同して認識することがない。
【0085】
(パターンC)
制御部11は第N番目の商品コードに属する被計量物について、組合せ計量装置1に対し第1モードにて組合せ計量させている場合、第N番目の商品コードに関する情報は通常の表示領域で表示部14に表示させる。さらに、制御部11は第N番目の商品コードに属する被計量物について、組合せ計量装置1に対して第2モードで動作させている場合、第N番目の商品コードに関する情報は通常の表示領域よりも小さい領域で表示させる。一方、制御部11は、第N番目の商品コードから第N+1番目の商品コードに切り替えた場合、第N番目の商品コードに関する情報は表示させない。
【0086】
このように構成することにより、使用者は第N番目の商品コードに属する被計量物が第1モードおよび第2モードのうちいずれのモードで組合せ計量されているのかを、表示領域の大きさに基づき判断できる。また、使用者は第N+1番目の商品コードが切り替わった場合、第N+1番目の商品コードに関する情報のみを確認できる。これにより、使用者は、より直感的に組合せ計量装置1における動作モードを認識できる。
【0087】
(パターンD)
制御部11は第N番目の商品コードに属する被計量物について、組合せ計量装置1に対して第1モードにより組合せ計量させている場合、第N番目の商品コードに関する情報は通常の表示領域で表示部14に表示させる。さらに、制御部11は第N番目の商品コードについて、組合せ計量装置1を第2モードで動作させている場合、第N番目の商品コードに関する情報は通常の表示領域よりも小さい領域で表示する。一方、制御部11は、第N番目の商品コードから第N+1番目の商品コードに切り替わった場合、第N番目の商品コードに関する情報を同じ表示領域にて表示させ続ける。この場合、第N+1番目の商品コードに関する情報は上記通常の表示領域で表示されている。
【0088】
このように構成することにより、使用者は第N番目の商品コードに属する被計量物が第1モードおよび第2モードのうちいずれのモードで組合せ計量されているのかを、表示領域の大きさに基づき判断できる。また、使用者は、第N番目の商品コードに関する情報と、第N+1番目の商品コードに関する情報とを混同して認識することが少なくなる。これにより、使用者は、より直感的に組合せ計量装置1における動作モードを認識できる。
【0089】
(パターンE)
制御部11は第N番目の商品コードについて、組合せ計量装置1を第1モードで動作させている場合、第N番目の商品コードに関する情報は通常の表示領域で表示部14に表示させる。さらに、制御部11は第N番目の商品コードに属する被計量物を、組合せ計量装置1において第2モードで計量させている場合、第N番目の商品コードに関する情報は通常の表示領域よりも小さい領域で表示する。そして、制御部11は、第N番目の商品コードから第N+1番目の商品コードに切り替わった場合、第N番目の商品コードに関する情報をさらに小さい表示領域にて表示させ続ける。この場合、第N+1番目の商品コードに関する情報は第2モードと同じ領域サイズで表示されている。
【0090】
このように構成することにより、使用者は第N番目の商品コードが第1モードおよび第2モードのうちいずれのモードで組合せ計量されているのかを、表示される領域の大きさに基づき判断できる。また、使用者は、第N番目の商品コードに関する情報と、第N+1番目の商品コードに関する情報とを混同して認識することが少なくなる。これにより、使用者は、より直感的に組合せ計量装置1における動作モードを認識できる。
【0091】
図10は、第N+1番目の商品コードに関する情報を制御部11が表示部14に表示する場合、当該情報の表示領域サイズの時間的推移を説明するための図である。
【0092】
図10に示すように、制御部11は組合せ計量の時間経過とともに、第N+1番目の商品コードに関する情報を表示する表示領域を大きく設定する。図10には、パターンFからIまでを記載している。以下、パターンFからIまでそれぞれ説明する。
【0093】
(パターンF)
制御部11は第N番目の商品コードについて、組合せ計量装置1を第1モードおよび第2モードで動作させている場合、第N+1番目の商品コードに関する情報は表示部14に表示させない。一方、制御部11は、第N番目の商品コードから第N+1番目の商品コードに切り替わった場合、第N+1番目の商品コードに関する情報を通常の表示領域で表示部14に表示させる。
【0094】
このように構成することにより、使用者は第N+1番目の商品コードに切り替わった場合に初めて、第N+1番目の商品コードに関する情報を確認できる。
【0095】
(パターンG)
制御部11は第N番目の商品コードに属する被計量物を、組合せ計量装置1に対して第1モードで組合せ計量させている場合、第N+1番目の商品コードに関する情報は表示部14に表示させない。しかし、制御部11は第N番目の商品コードに属する被計量物を、組合せ計量装置1に対して第2モードで動作させている場合、第N+1番目の商品コードに関する情報を通常の表示領域よりも小さい表示領域で表示部14に表示させる。
【0096】
一方、制御部11は、第N番目の商品コードから第N+1番目の商品コードに切り替わった場合、第N+1番目の商品コードに関する情報を通常の表示領域で表示部14に表示させる。
【0097】
このように構成することにより、使用者は第N+1番目の商品コードに切り替わる前から、第N+1番目の商品コードに関する情報を確認できる。その場合、第N+1番目の商品コードに関する情報は小さく表示されているため、使用者の情報誤認を低減できる。
【0098】
(パターンH)
制御部11は第N番目の商品コードに属する被計量物ついて、組合せ計量装置1に対し第1モードで組合せ計量させている場合、第N+1番目の商品コードに関する情報を小さい表示領域で表示部14に表示さる。そして、制御部11は第N番目の商品コードに属する被計量物ついて、組合せ計量装置1に対し第2モードで動作させている場合、第N+1番目の商品コードに関する情報を通常の表示領域よりも小さくかつ、第1モードで動作させている際の表示領域よりも大きな表示領域で表示部14に表示させる。
【0099】
一方、制御部11は、第N番目の商品コードから第N+1番目の商品コードに切り替わった場合、第N+1番目の商品コードに関する情報を通常の表示領域で表示部14に表示させる。
【0100】
このように構成することにより、使用者は第N+1番目の商品コードに切り替わる前から、第N+1番目の商品コードに関する情報を確認できる。その場合、第N+1番目の商品コードに関する情報は小さく表示されているため、使用者の情報誤認を低減できる。
【0101】
(パターンI)
制御部11は第N番目の商品コードに属する被計量物について、組合せ計量装置1を第1モードおよび第2モードで動作させている場合、第N+1番目の商品コードに関する情報を小さい表示領域で表示部14に表示させる。
【0102】
一方、制御部11は、第N番目の商品コードから第N+1番目の商品コードに切り替わった場合、第N+1番目の商品コードに関する情報を通常の表示領域で表示部14に表示させる。
【0103】
このように構成することにより、使用者は第N+1番目の商品コードに切り替わる前から、第N+1番目の商品コードに関する情報を確認できる。その場合、第N+1番目の商品コードに関する情報は小さく表示されているため、使用者の情報誤認を低減できる。
【0104】
制御部11は表示部14に画面表示する際、パターンAからEのそれぞれに対して、パターンFからIのそれぞれを組合せて設定できる。
【0105】
なお、第N+1番目の商品コードに関する情報は、第N番目の商品コードに属する被計量物が組合せ計量装置1において第1モードで開始された後、所定時間経過後に表示させる構成としても構わない。この場合、制御部11は第N番目の商品コードに属する被計量物が、組合せ計量装置1に対し第2モードで処理される前までに表示部14に表示させる。
【0106】
(まとめ)
本実施形態における組合せ計量装置1は、外部から供給される被計量物を一時的に滞留させる複数の計量ホッパ6およびブースターホッパ9と、複数回の組合せ計量により構成される計量グループ毎に、設定情報および組合せ計量する時間的な順序に関する順序情報を対応付けて記憶するメモリ12と、
計量ホッパ6およびブースターホッパ9の駆動動作を制御し、さらに計量ホッパ6およびブースターホッパ9に滞留される被計量物に基づき組合せ計量する制御部11と、を備える。
【0107】
さらに制御部11は、(1)第N番目の計量グループに属する被計量物を組合せ計量する場合、第N番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報を少なくとも利用して組合せ計量し、(2)さらに第N番目の計量グループに対して時間的に次の順序である第N+1番目の計量グループに設定される設定情報に含まれる情報の少なくとも一部を、第N+1番目の計量グループに属する被計量物の組合せ計量を開始するまでに記憶部から読み出し、(3)第N+1番目の計量グループに属する被計量物の組合せ計量を開始した後、読み出した情報を少なくとも利用して第N+1番目の計量グループに属する被計量物を組合せ計量する。
【0108】
これにより、第N番目の商品コードに属する被計量物から、時間的に次の順序である第N+1番目の商品コードに属する被計量物に計量対象を切り替える場合、自動的に第N+1番目の商品コードに対応した設定情報が設定される。そのため、使用者による誤操作を防止し、さらに第N+1番目の商品コードに予め設定される設定情報の選択に係る時間を短縮できる。
【0109】
また好ましくは、組合せ計量装置1はさらに表示部14を備える。
【0110】
そして制御部11は、メモリ12に記憶される情報に基づいて、(1)第N番目の商品コードに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報を表示部に表示させ、さらに(2)第N+1番目の商品コードに対して設定される設定情報のうち少なくとも一部の情報を、組合せ計量装置1において第N+1番目の商品コードに属する被計量物の組合せ計量が開始される前までに、表示部14に自動的に表示させる。
【0111】
これにより、制御部11は第N番目の商品コードの組合せ計量を実施している場合でも、第N+1番目の商品コードに関する情報を表示部14に自動的に表示できる。そのため、使用者は第N番目の商品コードに属する被計量物の組合せ計量時に、次の組合せ計量に係る情報を容易に確認することができる。
【0112】
また好ましくは、制御部11は、第N+1番目の商品コードに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報を、第N番目の商品コードに属する被計量物の組合せ計量が開始した後、予め設定される時間の経過後に表示部14に表示させる。
【0113】
また好ましくは、制御部11は、(1)自装置内に滞留する被計量物を用いて、予め設定される所望の重量値範囲となる被計量物の組合せを選択し、組合せ計量する第1モードと、(2)自装置内に滞留する被計量物を排出する第2モードと、を少なくとも選択的に切り替えて実行する。
【0114】
そして、上記における予め設定される時間は、第N番目の商品コードに属する被計量物について、第1モードでの組合せ計量する期間内に設定される所定期間である。
【0115】
また好ましくは、制御部11は、メモリ12に記憶される情報に基づいて、第N番目の商品コードに属する被計量物の組合せ計量中に、(1)第N番目の商品コードに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報と、(2)第N+1番目の商品コードに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報とを、同時に視認可能に自動的に表示部14に表示させる。
【0116】
また好ましくは、制御部11は、(1)自装置内に滞留する被計量物を用いて、予め設定される所望の重量値範囲となる被計量物の組合せを選択し、組合せ計量する第1モードと、(2)自装置内に滞留する被計量物を排出する第2モードと、を少なくとも選択的に切り替えて実行する。
【0117】
そして、自装置が第N番目の商品コードに属する被計量物を第1モードまたは第2モードで処理している場合、(1)第N番目の商品コードに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報の表示領域は、(2)第N+1番目の商品コードに設定される設定情報の一部の情報の表示領域と比較して大きい。
【0118】
また好ましくは、さらに自装置が第N番目の商品コードに属する被計量物を第1モードで組合せ計量している場合における第N計量グループに設定される設定情報に含まれる情報のうち少なくとも一部の情報の表示領域は、自装置が第N計量グループに属する被計量物について第2モードで稼働している場合における第N計量グループに設定される設定情報の一部の情報の表示領域と比較して大きい
【0119】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、本実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0120】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
【0121】
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0122】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本開示は、複数の商品コードを時間的に連続して切り替えて組合せ計量する組合せ計量装置に適用可能である。具体的には、金属部品等の組合せ計量などに、本開示は適用可能である。
【符号の説明】
【0124】
1 組合せ計量装置
2 分散部
3 供給トラフ
4 プールホッパ
5 ゲート
6 計量ホッパ
7 重量検出器
8 ゲート
9 ブースターホッパ
10 ゲート
11 制御部
12 メモリ
13 入力部
14 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10