特許第6487416号(P6487416)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6487416動的コンテンツオフローディングのための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6487416
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】動的コンテンツオフローディングのための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/08 20090101AFI20190311BHJP
   H04W 4/06 20090101ALI20190311BHJP
   H04H 60/27 20080101ALI20190311BHJP
   H04H 20/93 20080101ALI20190311BHJP
【FI】
   H04W28/08
   H04W4/06 171
   H04H60/27
   H04H20/93
【請求項の数】18
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-507886(P2016-507886)
(86)(22)【出願日】2014年4月9日
(65)【公表番号】特表2016-516379(P2016-516379A)
(43)【公表日】2016年6月2日
(86)【国際出願番号】KR2014003082
(87)【国際公開番号】WO2014168414
(87)【国際公開日】20141016
【審査請求日】2017年4月6日
(31)【優先権主張番号】61/810,099
(32)【優先日】2013年4月9日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/247,024
(32)【優先日】2014年4月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】イメド・ブアジジ
【審査官】 松本 光平
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/016442(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0007814(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0263089(US,A1)
【文献】 国際公開第2013/022470(WO,A1)
【文献】 Open Mobile Alliance,Device Management Architecture,OMA-AD-DM-V2_0-20120531-C, Candidate Version 2.0,Open Mobile Alliance,2012年 6月14日,第7頁,URL,http://www.openmobilealliance.org/release/DM/V2_0-20120531-C/OMA-AD-DM-V2_0-20120531-C.pdf
【文献】 D. Lecompte and F.Gabin,Evolved Multimedia Broadcast/Multicast Service (eMBMS) in LTE-Advanced: Overview and Rel-11 Enhancements,IEEE Communications Magazine, vol.50, no.11,IEEE,2012年11月,p.68-74,URL,http://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?tp=&arnumber=6353684&isnumber=6353668
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント装置の動作方法であって、
クライアント装置で少なくとも1つのデータファイルに対する要求を伝送する過程と、
前記少なくとも1つのデータファイルに対する要求に応じて、オフローディングを指定する再指定メッセージを受信したか否かを判断する過程と、
前記再指定メッセージを受信しない場合には、ユニキャスト伝送(unicast transmission)によって前記少なくとも1つのデータファイルを受信する過程と、
前記再指定メッセージを受信した場合には、放送チャネルを介して前記少なくとも1つのデータファイルを受信する過程と、を含み、
前記オフローディングの指定は、前記少なくとも1つのデータファイルのコンテンツに基づいて決定される方法。
【請求項2】
前記放送チャネルを介して前記少なくとも1つのデータファイルを受信することに対する応答として前記少なくとも1つのデータファイルを少なくとも1つのメモリに保存する過程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記要求を伝送する前に前記クライアント装置の前記少なくとも1つのメモリに前記少なくとも1つのデータファイルが保存されているか否かを確認し、前記少なくとも1つのデータファイルが保存されている場合には、前記要求を伝送しない過程をさらに含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記要求を伝送する過程は、
前記クライアント装置が再指定のために準備を済ませるようにするためにプロキシサーバを介して前記ユニキャスト伝送を用いて前記要求を伝送する過程を含み、
前記プロキシサーバは前記クライアント装置がオフローディングを利用するように設定された後、前記クライアント装置によって選択される請求項1に記載の方法。
【請求項5】
オフローディングを利用するように構成されるクライアント装置であって、
少なくとも1つのデータファイルに対する要求を伝送するように構成される少なくとも1つの処理装置と、
前記少なくとも1つのデータファイルに対する要求に応じて、オフローディングを指定する再指定メッセージを受信したか否かを判断し、前記再指定メッセージを受信しない場合には、ユニキャスト伝送(unicast transmission)によって前記少なくとも1つのデータファイルを受信し、前記再指定メッセージを受信した場合には、放送チャネルを介して前記少なくとも1つのデータファイルを受信するように構成される少なくとも1つのインタフェースを含み、
前記オフローディングの指定は、前記少なくとも1つのデータファイルのコンテンツに基づいて決定されるクライアント装置。
【請求項6】
少なくとも1つのメモリをさらに含み、
前記少なくとも1つの処理装置は、前記放送チャネルを介して前記少なくとも1つのデータファイルが受信されることに対する応答として前記受信された少なくとも1つのデータファイルを前記少なくとも1つのメモリに保存するように構成される請求項に記載のクライアント装置。
【請求項7】
少なくとも1つのメモリをさらに含み、
前記少なくとも1つの処理装置は、前記要求を伝送する前に前記クライアント装置の前記少なくとも1つのメモリに前記少なくとも1つのデータファイルが保存されているか否かを確認し、前記少なくとも1つのデータファイルが保存されている場合には、前記要求を伝送しないように構成される請求項に記載のクライアント装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの処理装置は、前記クライアント装置が再指定のために準備を済ませるようにするためにプロキシサーバを介してユニキャスト伝送を用いて前記要求を伝送するように構成され、
前記プロキシサーバは前記クライアント装置がオフローディングを利用するように設定された後、前記クライアント装置によって選択される請求項に記載のクライアント装置。
【請求項9】
サーバの動作方法であって
ライアント装置から少なくとも1つのデータファイルに対する要求を受信する過程
前記少なくとも1つのデータファイルに対する要求に応じて、前記少なくとも1つのデータファイルに対して放送チャネルへのオフローディングが適切であるか否か判断する過程
前記放送チャネルへのオフローディングが適切でないと判断された場合には、ユニキャスト伝送(unicast transmission)によって前記少なくとも1つのデータファイルを伝送する過程と、
前記放送チャネルへのオフローディングが適切であると判断された場合には、前記少なくとも1つのデータファイルの伝送を前記クライアント装置が放送チャネルを介して受信するために前記クライアント装置を動的に放送チャネルに再指定する再指定メッセージを前記クライアント装置に伝送し、前記放送チャネルを介して前記少なくとも1つのデータファイルを伝送する過程と、を含み、
前記判断する過程は、前記少なくとも1つのデータファイルのコンテンツに基づいて決定される方法。
【請求項10】
前記クライアント装置のオフローディングを利用するためにデータ伝送セッションを初期化する過程をさらに含み、
前記クライアント装置は前記少なくとも1つのデータファイルを受信するために前記放送チャネルに動的に再指定される請求項に記載の方法。
【請求項11】
プロキシサーバから前記少なくとも1つのデータファイルの要求を受信する過程をさらに含む請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記クライアント装置のオフローディングを利用するためにデータ伝送セッションを初期化する過程と、
前記クライアント装置からの前記要求をユニキャストを介して受信する過程と、をさらに含む請求項に記載の方法。
【請求項13】
ープンモバイルアライアンス(OMA:Open Mobile Alliance)装置管理(Device Management)を利用して前記クライアント装置を設定する過程を含む請求項10に記載の方法。
【請求項14】
サーバであって
ライアント装置から少なくとも1つのデータファイルに対する要求を受信し、前記少なくとも1つのデータファイルに対する要求に応じて、前記少なくとも1つのデータファイルに対して放送チャネルへのオフローディングが適切であるか否か判断し、前記放送チャネルへのオフローディングが適切でないと判断された場合には、ユニキャスト伝送(unicast transmission)によって前記少なくとも1つのデータファイルを伝送し、前記放送チャネルへのオフローディングが適切であると判断された場合には、前記少なくとも1つのデータファイルの伝送を前記クライアント装置が放送チャネルを介して受信するために前記クライアント装置を放送チャネルに動的に再指定する再指定メッセージを前記クライアント装置に伝送し、前記放送チャネルを介して前記少なくとも1つのデータファイルを伝送するように構成される少なくとも1つの処理装置を含み、
前記判断は、前記少なくとも1つのデータファイルのコンテンツに基づいて決定されるサーバ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの処理装置は、前記クライアント装置のオフローディングのためにデータ伝送セッションを初期化するように構成される請求項14に記載のサーバ。
【請求項16】
前記少なくとも1つの処理装置は、前記クライアント装置から少なくとも1つのデータファイルに対する要求をプロキシサーバを介して受信するように構成される請求項14に記載のサーバ。
【請求項17】
前記少なくとも1つの処理装置は、前記クライアント装置のオフローディングのためにデータ伝送セッションを初期化し、前記クライアント装置からの前記要求をユニキャストを介して受信するように構成される請求項14に記載のサーバ。
【請求項18】
オープンモバイルアライアンス(OMA:Open Mobile Alliance)装置管理(Device Management)を利用して前記クライアント装置がオフローディングを利用するように前記クライアント装置を設定する請求項14に記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線データ伝送(wireless data transmission)に関する。さらに具体的には、本発明は、動的コンテンツオフローディング(dynamic content offloading)のため方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モバイル無線ネットワークのクライアント装置で実行されるアプリケーションによってモバイルネットワークを介したデータトラフィックが実質的に増加している。このような類型のアプリケーションはビデオデータのような大量のデータがクライアント装置に伝送されることを要求したり、又はクライアント装置から大量のデータが伝送されることを要求する場合がある。このようなアプリケーションは、データトラフィック(data traffic)を増加させることによって、モバイル事業者(mobile operators)及びコアネットワークの規模の設定(dimensioning of core networks)に影響を与え得る。モバイルデータトラフィック(data traffic)が増加することによって、新しい課題が発生する場合があり、重要なネットワークトレードオフ(important trade−off)が要求される場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、動的コンテンツオフローディングのための方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1実施形態によれば、オフローディングを利用するように構成されるクライアント装置は、1つ以上のデータファイルに対する要求を伝送するように構成される少なくとも1つの処理装置(processing device)を含む。前記クライアント装置は、1つ以上のデータファイルに対してオフローディングが可能な場合、放送チャネル(broadcast channel)を介して1つ以上のデータファイルを受信するために前記クライアント装置を再指定する再指定メッセージ(redirection message)を受信するように構成された少なくとも1つのインタフェースを含む。
【0005】
本発明の第2実施形態によれば、クライアント装置の方法は、1つ以上のデータファイルに対する要求を伝送する過程を含む。前記クライアント装置の方法は、1つ以上のデータファイルに対してオフローディングが可能な場合、放送チャネルを介して1つ以上のデータファイルを受信するために前記クライアント装置を再指定する再指定メッセージを受信する過程を含む。
【0006】
本発明の第3実施形態によれば、サーバは、オフローディングを利用するためにクライアント装置を設定するように構成された少なくとも1つの処理装置を含む。前記少なくとも1つの処理処置は、(i)クライアント装置から1つ以上のデータファイルに対する要求を受信する、(ii)1つ以上のデータファイルに対して放送チャネルへのオフローディングが適切であるかを決定する、及び(iii)クライアント装置がオフローディングを利用するように構成されているかを決定することに対する応答として、1つ以上のデータファイルの伝送を受信するために前記クライアント装置を放送チャネル(broadcast channel)で動的に再指定(redirect)するよう構成される。
【0007】
本発明の第4実施形態によれば、方法は、オフローディングを利用するようにクライアント装置を設定する過程を含む。前記方法は、(i)クライアント装置から1つ以上のデータファイルに対する要求を受信する過程、(ii)1つ以上のデータファイルに対して放送チャネルへのオフローディングが適切であるかを決定する過程、(iii)クライアント装置がオフローディングを利用するように構成されているかを決定する過程に対する応答として、1つ以上のデータファイルの伝送を受信するためにクライアント装置を放送チャネルに動的に再指定(redirect)する過程を含む。
【0008】
他の技術的特徴は、下記の図面、説明及び請求項から当業者に明白である場合がある。
【0009】
下記の具体的な内容を説明する前に、本特許文献全体にわたって用いられる特定の単語及び句の定義を記載することが有利である場合がある。用語「結合する(couple)」及びその派生語らはそれらの要素が互いに物理的に接触している場合であっても接触していない場合であっても、2つ又はそれ以上の要素の間の直接的又は間接的な通信を意味する。用語「伝送する(transmit)」、「受信する(receive)」及び「コミュニケートする(communicate)」だけでなく、それらの派生語らは直接及び間接通信をいずれも含む。用語「含む(include)」、「構成する(comprise)」だけでなくそれらの派生語らは制限なく含むことを意味する。用語「又は」は包括的な意味であって、「及び/又は」を意味する。「〜と関連付けられた(associated with)」だけでなくその派生語らは、「含む(include)」、「〜の内に含まれる(be included within)」、「〜と内的に接続する(interconnect with)」、「含む(contain)」、「〜内に含まれる(be contained within)」、「〜に又は〜と接続する(connect to or with)」、「〜に又は〜と結合する(couple to or with)」、「〜と通信できる(be communicable with)」、「〜と協力する(cooperate with)」、「挟む(interleave)」、「並置する(juxtapose)」、「〜に隣接する(be proximate to)」、「〜に又は〜と隣接する(be bound to or with)」、「有する(have)」、「〜の属性を有する(have aproperty of)」、「〜に又は〜と関係がある(have a relationship to or with)」などを意味する。そして、用語「制御器(controller)」は、少なくとも1つの動作を制御する任意の装置、システムまたはその一部を意味する。そのような制御器は、ハードウェア、及びハードウェアとソフトウェア、及びファームウェア(firmware)及び/又はソフトウェアの組み合わせに具現されることができる。任意の特定の制御器に関連づけられた機能は、局所的又は遠隔であるかにかかわらず集中化または分散化されることができる。「〜の中の少なくとも1つ(at least one of)」という句は、列挙された項目が使用される場合、使用されることができる列挙された項目の中の1つ又はそれ以上の互いに異なる組み合わせ、及び要求される列挙された項目の中の1つの項目を意味する。例えば、「A、B及びCの中の少なくとも1つ」は次の組み合わせである「A、B、C」、「A及びB」、「A及びC」、「B及びC」、「A」、「B」及び「C」の中のいずれか1つを含む。
【0010】
また、後述の様々な機能は1つ以上のコンピュータプログラムによって具現されたりサポートされることができ、それぞれは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードから形成され、コンピュータ読み取り可能な媒体によって実施される。用語「アプリケーション(application)」及び「プログラム(program)」は、1つ以上のコンピュータプログラム、ソフトウェアの構成、指示事項のセット(sets)、手順、機能、オブジェクト、クラス、事例、関連資料、又は適切なコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを具現することに適したこれらの部分を示す。「コンピュータ読み取り可能なプログラムコード(computer readable programcode)」は、ソースコード(source code)、オブジェクトコード(object code)、及び実行可能なコードを含むコンピュータコードの任意の類型を含む。「コンピュータ読み取り可能な媒体(computer readable medium)」は、読み出し専用メモリ(ROM、Read Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD、Compact Disc)、デジタルビデオディスク(DVD、Digital Video Disc)、又は任意の他のメモリの類型のようなコンピュータによってアクセスできる任意の類型の媒体を含む。「非一時的な」コンピュータ読み取り可能な媒体(non−transitory computer readable medium)は、有線、無線、光学又は一時的に電気的な又は他の信号を伝送する他の通信リンクを除く。非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体は、データが永久的に保存されることができるメディアと再起録が可能な光ディスク又は消去可能なメモリ装置のように、データが保存されることもでき、後で上書きが可能なメディアを含む。
他の特定の単語及び句の定義が本特許文書全般にわたって提供される。当業者はほとんどの場合、そのような定義がそのように定義された単語及び句に対する従来の使用だけでなく、将来にも適用されるということを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明及びその特徴に対するより完壁な理解のために、本発明の実施形態は添付される図面を参照して説明される。
図1】本発明によって動的コンテンツオフローディング(dynamic content offloading)をサポートする例示的システムを示す図である。
図2】本発明による動的コンテンツオフローディングをサポートするシステムの例示的装置を示す図である。
図3】本発明による動的コンテンツオフローディングをサポートするシステムの例示的装置を示す図である。
図4】本発明による動的コンテンツオフローディングの例示的シグナリング(signaling)を示す図である。
図5】本発明によるサーバにおける動的コンテンツオフローディングの例示的方法を示す図である。
図6】本発明によるクライアント装置における動的コンテンツオフローディングの例示的方法を示す図である。
図7】本発明による装置管理(DM、Device Management)オブジェクトオフローディングの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、論議される図1乃至図7、及び本特許文献で本発明の原則を説明するために使用される様々な実施形態は例示のためのものに過ぎず、いかなる方式でも本発明の範囲を限定すると解釈されてはならない。当業者は、本発明の原則が任意の適切な方式、適切に配列された装置、又はシステムの任意の類型に具現されることができることを理解できる。
【0013】
図1は、本発明による動的コンテンツオフローディング(dynamic content offloading)をサポートする例示的なシステム100を示す。図1に示すシステム100の実施形態は説明のためのものに過ぎない。システム100の別の実施形態が本発明の範囲内で使用されることができる。
【0014】
図1に示すように、システム100は、ネットワーク102を含み、これはシステム100で様々な構成要素間の通信を容易にするよう構成される。例えば、ネットワーク102は、インターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)パケット、フレームリレイフレーム(frame relay freames)、非同期転送モード(ATM:Asynchronous Transfer Mode)のセル、又はネットワークアドレス間の他の情報を通信(communicate)するよう構成されることができる。ネットワーク102は、1つ以上のローカルエリアネットワーク(LANs:Local Area Networks)、メトロポリタンエリアネットワーク(MANs:Metropolitan Area Networks)、ワイドエリアネットワーク(WAN:Wide Area Networks)、インターネットのようなグローバルネットワークの全部又は一部、その他の1つ以上の位置におけるシステム又は任意の他の通信システムを含むことができる。
【0015】
ネットワーク102は、少なくとも1つのサーバ104と様々なクライアント装置106−114間の通信を容易にするよう構成される。各サーバ104は、1つ以上のクライアント装置のためにコンピューティング(computing)サービスを提供する任意の適切なコンピュータ又は処理装置を含むことができる。例えば、各サーバ104は、1つ以上の処理装置、指示事項及びデータを保存する1つ以上のメモリ、及びネットワーク102を介して通信を容易にするよう構成された1つ以上のネットワークインタフェースを含むことができる。
【0016】
各クライアント装置106−114は、ネットワーク102を介して少なくとも1つのサーバ又は他のコンピュータ装置(ら)と相互作用する任意の適切なコンピュータ又は処理装置を示す。例えば、クライアント装置106−114は、デスクトップコンピュータ106、携帯電話又はスマートフォン108、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)110、ラップトップコンピュータ112及びタブレットコンピュータ114を含む。しかし、任意の他の装置又は追加的なクライアント装置がシステム100で使用されることができる。
【0017】
このような例で、一部のクライアント装置108−114は、ネットワーク102と間接的に通信するように構成されることができる。例えば、クライアント装置108−110は、セルラー(cellular)基地局又はeNodeBのような1つ以上の基地局116を介して通信するように構成されることができる。また、クライアント装置112−114は、IEEE802.11無線アクセスポイントのような1つ以上の無線アクセスポイント118を介して通信するように構成されることができる。このような直接及び間接通信媒体は、説明を目的に図示されていることを注意すべきである。このように、各クライアント装置は、ネットワーク102と直接的に通信するように構成されたり任意の適切な中間(intermediate)装置(ら)又はネットワーク(ら)を介してネットワーク102と間接的に通信するように構成されることができる。
【0018】
以下で詳細に説明されるように、システム100の1つ以上の構成要素はマルチメディアブロードキャスト/マルチキャストシステム(MBMS:Multimedia Broadcast/Multicast System)へのトラフィックオフローディング(traffic offloading)のように、トラフィックを放送チャネルに動的に再指定(redirect)できるように構成されることができる。何よりも、これは複数のクライアント装置によって放送チャネルが受信されることができるので、各クライアント装置で同じコンテンツの伝送を要求する場合に比べ、ネットワーク102を介したデータトラフィック(data traffic)の量を減少させることに資することができる。
【0019】
図1は、動的コンテンツオフローディング(dynamic content offloading)をサポートするシステム100の一例を図示しているが、図1は様々に変更され得る。例えば、システム100は、任意の適切な配列に任意の数の各構成要素を含むことができる。一般に、コンピュータ及び通信システムは様々に構成されることができ、図1は、任意の特定の構成で本発明の範囲を限定しない。図1は本特許文献に開示された様々な機能を利用できる1つの運営環境を図示しているが、このような機能は任意の他の適切なシステムで利用されることができる。
【0020】
図2及び図3は、本発明による動的コンテンツオフローディングをサポートするシステムの例示的な装置を図示する。特に、図2は、サーバ200の一例を図示し、図3は、クライアント装置300の一例を図示する。サーバ200は、図1のサーバ104を示すことができ、クライアント装置300は、図1のクライアント装置106−114の中の1つ以上を示すことができる。
【0021】
図2に示すように、サーバ200は、バスシステム(bus system)205を含み、これは少なくとも1つの処理装置(processing device)210、少なくとも1つ以上の記憶装置215、少なくとも1つの通信部220、及び少なくとも1つの入/出力(I/O:Input/Output)部225間の通信をサポートするように構成される。
【0022】
処理装置210は、メモリ230にロードされ得る(loaded)指示事項(instructions)を実行するように構成される。サーバ200は、任意の適切な配列で任意の適切な数(ら)及び類型(ら)の処理装置210を含む。例えば、処理装置210は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号処理装置、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate arrays)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuits)、及びディスクリート回路(discrete circuitry)を含むことができる。処理装置(ら)210は、放送チャネルにトラフィックを動的に再指定する動作のように、メモリ230に内在するプロセス及びプログラムを実行するように構成される。
【0023】
メモリ230及び永続性記憶装置(persistent storage)235は、記憶装置215の例示であって、これは情報(例:一時的又は永久的なデータ、プログラムコード、その他の適切な情報)の保存及び検索を容易にできる任意の構造(ら)を示す。メモリ230は、ランダムアクセスメモリ又は任意の他の適切な揮発性又は不揮発性記憶装置(ら)を示すことができる。永続性記憶装置235は、読み出し専用メモリ(readyonly memory)、ハードドライブ、フラッシュメモリ、又は光ディスクのようなデータの長期間(long−term)保存をサポートする1つ以上の構成要素又は装置を含むことができる。一部の実施形態で、メモリ230は、少なくとも1つのキャッシュメモリを含むことができる。
【0024】
通信部220は、他のシステム又は装置との通信をサポートするように構成される。例えば、通信部220は、ネットワークインタフェースカード(interface card)又はネットワーク102を介した通信を容易にする無線送受信機を含むことができる。通信部220は、任意の適切な物理的又は無線通信リンク(ら)を介して通信をサポートするように構成される。
【0025】
入/出力部225は、データの入力及び出力を許可するように構成される。例えば、入/出力部225は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチスクリーン、又は他の適切な入力装置を介したユーザ入力に対する接続を提供するように構成されることができる。また、入/出力部225は、ディスプレイ、プリンタ、又は他の適切な出力装置に出力を伝送するように構成されることができる。
【0026】
図2は、図1のサーバ104を示すと説明されたが、これと同じ構造又は類似の構造がクライアント装置106−114の中の1つ以上に使用されることができることに留意すべきである。例えば、ラップトップ又はデスクトップコンピュータは図2に示す構造と同じまたは類似の構造を有し得る。
【0027】
図3に示すように、クライアント装置300は、アンテナ305、無線周波数(RF)送受信機(Radio Frequency Transceiver)310、送信(TX)処理回路(transmit processing circuitry)315、マイク320、受信(RX)処理回路(receive processing circuitry)325を含む。また、クライアント装置300は、スピーカ330、メインプロセッサ(main processor)340、入/出力(I/O)インタフェース(IF)345、キーパッド350、ディスプレイ355、及びメモリ360を含む。メモリ360は、基本オペレーティングシステム(OS、Operating System)プログラム361及び1つ以上のアプリケーション362を含むことができる。
【0028】
RF送受信機310は、アンテナ305から、システムの他の構成要素によって送信された着信(incoming)RF信号を受信するように構成される。RF送受信機310は、中間周波数(IF:intermediate frequency)又は基底帯域信号(baseband signal)を生成するために着信(incoming)RF信号をダウンコンバート(down−convert)するよう構成される。IF又は基底帯域信号は、基底帯域信号又はIF信号をフィルタリング(filtering)、デコーディング(decoding)、又はデジタル化(digitizing)して処理された基底帯域信号を生成できるRX処理回路325に伝送されることができる。RX処理回路(receive processing circuitry)325は、処理された基底帯域信号(例:音声データ)をスピーカ330に伝送したり、又は処理された基底帯域信号(例:ウェブブラウジングデータ)を追加的な処理のためにメインプロセッサ340に伝送するように構成される。
【0029】
TX処理回路315は、マイク320からアナログ又はデジタル音声データを受信したり、又はメインプロセッサ340から他の発信(outgoing)基底帯域データ(例:ウェブデータ、電子メール、双方向ビデオ(interactive video)ゲームデータ)を受信するように構成される。TX処理回路315は、処理された基底帯域又はIF信号を生成するために発信基底帯域データを変調(encode)、多重化(multiplex)、デジタル化(digitize)するよう構成される。RF送受信機310は、TX処理回路315から前記処理された発信基底帯域又はIF信号を受信するように構成され、基底帯域又はIF信号をアンテナ305を介して伝送されるRF信号にアップコンバート(up−convert)するよう構成される。
【0030】
メインプロセッサ340は、1つ以上のプロセッサ又は他の処理装置を含むことができ、クライアント装置300の全般的な動作を制御するためにメモリ360に格納された基本OSプログラム361を実行するように構成される。例えば、メインプロセッサ340は、周知の原理に従ってRF送受信機310、RX処理回路325、TX処理回路315によって順方向チャネル信号の受信、逆方向チャネル信号の送信を制御するように構成されることができる。一部の実施形態で、メインプロセッサ340は、少なくとも1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含むことができる。
【0031】
また、メインプロセッサ340は、トラフィックを放送チャネルに動的に再指定(redirecting)するための動作のように、メモリ360に内在する他のプログラム及びプロセスを実行するように構成される。また、メインプロセッサ340は、1つ以上の特定のデータファイルに対する要求を伝送する前に、1つ以上の特定のデータファイルがキャッシュメモリのようなメモリ360に保存されていないかを確認(verify)するよう構成されることができる。メインプロセッサ340は、追加的に実行手順によって要求されるように、メモリ360の内部又は外部にデータを移動するように構成される。一部の実施形態で、メインプロセッサ340は、OSプログラム361に基づいたり、または、外部装置又は運営者(operator)から受信された信号に対する応答としてアプリケーション362を実行するように構成されることができる。メインプロセッサ340は、I/Oインタフェース345に接続されることができ、これはクライアント装置300にラップトップコンピュータ及びハンドヘルドコンピュータ(handheld computer)のような他の装置に接続できる能力を提供できる。I/Oインタフェース345は、このような補助装置(accessories)及びメインプロセッサ340間の通信経路になることができる。
【0032】
また、メインプロセッサ340は、キーパッド350及びディスプレイ部355に接続され得る。クライアント装置300の運営者(operator)はクライアント装置300にデータを入力するためにキーパッド350を使用することができる。ディスプレイ355は、ウェブサイトと同様に、テキストや少なくとも制限されたグラフィックを再現するように構成される液晶ディスプレイ又は他のディスプレイである場合がある。ディスプレイ355がタッチスクリーンディスプレイを示す場合、クライアント装置300には物理的なキー(例:キーパッド350)がほぼ又は全く不要な場合がある。
【0033】
メモリ360は、メインプロセッサ340に接続され得る。また、メモリ360の一部はランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができ、メモリ360の他の部分はフラッシュメモリ又は他の読み出し専用メモリ(ROM)を含むことができる。一部の実施形態で、メモリ360は、少なくとも1つのキャッシュメモリを含むことができる。
【0034】
以下で詳細に説明されるように、サーバ200及びクライアント装置300はマルチメディアブロードキャスト/マルチキャストシステム(MBMS)へのトラフィックオフローディングのように、トラフィックを放送チャネルに動的に再指定(redirect)する機能を行うように構成されることができる。
【0035】
図2及び図3は、動的コンテンツオフローディングをサポートするシステムの装置に対する例を示したが、図2及び図3に対する様々な変更が行われることができる。例えば、特定の必要に応じて図2及び図3の様々な構成要素が結合、細分化、省略されることができ、付加的な構成要素が追加されることができる。例えば、メインプロセッサ340は、1つ以上の中央処理装置(CPUs、Central Processing Units)及び1つ以上のグラフィック処理装置(GPUs、Graphics Processing Units)のように複数のプロセッサに分割されることができる。また、図3では携帯電話(mobile telephone)又はスマートフォンに構成されたクライアント装置300を示したが、クライアント装置は他の類型の移動式又は据置型装置で動作するように構成されることができる。また、コンピュータ及び通信ネットワークにおいて、クライアント装置及びサーバは様々な構成に表現されることができ、図2及び図3は任意の特定のクライアント装置又はサーバで本発明の範囲を限定しない。
【0036】
上述のように、クライアント装置のアプリケーションによってネットワークを介して伝送されるデータトラフィックが実質的に増加し、データトラフィックが増加することによって影響力のあるネットワークトレードオフ(trade−off)が要求される場合がある。例えば、データトラフィックが増加することによって、ネットワーク容量(capacity)を最適化してネットワークの規模(dimension)を適切にするための新しい技術が必要になる場合がある。
【0037】
本発明によれば、MBMSはトラフィックオフローディング(traffic offloading)のために用いられ、トラフィックオフローディングはネットワーク容量を最適化しネットワークの規模を適切に設定することに資することができる。MBMSは広い範囲の受信機を対象とするために周波数面で効率的な(spectrally−efficient)方式で放送サービスを提供できる。LTEシステムでMBMS(eMBMS)という単一周波数ネットワーク(SFN:Single Frequency network)技術に基づくことができ、この技術は全てのSFN領域にわたって同じ信号の放送に依存する。MBMSへのトラフィックオフローディングを可能にするために、本発明は、動的な方式でモバイルデータ(例:ビデオコンテンツ)を放送チャネル(例:ビデオコンテンツを伝達するための放送チャネル)に再指定する装置及び技術を提供する。追加的には、多量のモバイルデータトラフィックが主にHTTPに基づく。したがって、特定の実施形態で、本発明は、オフロードされた(offloaded)コンテンツを伝達するための方式、例えば、ファイル伝達方式(file delivery method)を用いてHTTPデータトラフィックを処理する装置及び技術を提供する。また、本発明は、オフロードされた(offloaded)コンテンツを伝達するための方式、例えば、ストリーミング方式(streaming method)を用いてリアルタイムストリーミングプロトコル(RTSP:Real−Time Streaming Protocol)トラフィックを処理する装置及び技術を提供する。
【0038】
放送チャネルは、1つ以上の特定の類型のモバイルデータ(例:モバイルビデオ、モバイルオーディオ、又はHTTPモバイルデータ等)と関連づけられたモバイルデータトラフィックのためのチャネルを含むことができる。また、放送チャネルは、1つ以上の特定の電子ファイル(例えば、特定のモバイルビデオファイル、特定のモバイルオーディオファイル、又は特定のHTTPソースからのモバイルデータ等)と関連づけられたモバイルデータトラフィックのためのチャネルを含むことができる。放送チャネルは、モバイルビデオトラフィック、モバイルオーディオトラフィックなどを利用する1つ以上の特定のアプリケーションを放送するためのチャネルをさらに含むことができる。放送チャネルの反復的な使用はデータ伝送セッション(data transmission session)又は放送セッション(以下、「データ伝送セッション」と称する)と称することができる。
【0039】
本発明によれば、トラフィックオフローディングは、クライアント装置の選択手順(client device−elected procedure)によって行われたり、放送チャネルがまだ活性化していない場合はMBMSサービスとして初期にコンテンツを配布して行うことができる。選択されたクライアント装置のオフローディングの際、クライアント装置は、例えば、要求されたコンテンツが放送チャネルを介して利用可能になる際、MBMS受信に切り替える準備を済ませたことをサーバ(例:サーバ200)に知らせることができる。サーバは、MBMSサービス(例:要求(on−demand)MBMSサービス)の細部事項に従ってクライアント装置を予め設定するように(pre−configured)構成されることができる。細部事項はユーザサービス技術者(USD:User Service Descriptor)の位置、オフローディングが提供されるトラフィックの類型、及びコンテンツ要求が伝送されるプロキシサーバ(proxy server)を含むことができる。サーバがオフローディングが有用、又は適切であると決定した場合、サーバはHTTP又はRTSP再指定(HTTP or RTSP Redirection)メッセージを介してクライアント装置の経路を再指定(redirect)してMBMSサービスへのコンテンツの一部又はデータ伝送セッションをオフローディング(offload)できる。再指定メッセージはUSDに対するURL(Uniform Resource Locator)のように、MBMS受信機を開始(launch)するためのURLを含むことができる。
【0040】
サーバの再指定メッセージを適切に処理できないクライアント装置は、要求のためにプロキシサーバを使用しない。したがって、要求されたリソースが直ちに利用可能にならない場合もあるため、開始のための遅延時間が増加し得る。
【0041】
一部の実施形態で、クライアント装置に対する正規再指定要求(regular redirection request)及びオフローディング要求を区別するために新しいヘッダフィールド(field)が定義されることができる。MBMSオフローディングヘッダフィールド(offloading header field)は、RTSP及びHTTP再指定のいずれにも適用できる。クライアント装置は、MBMSオフローディングヘッダの存在を感知すると、該当要求がMBMSセッションに対するオフローディング要求であると見なすことができる。MBMSオフローディングヘッダフィールド(offloading header field)はMBMSセッションを説明するMBMS USDに対するURLを含むことができる。クライアント装置は、USD URLが予めダウンロードされたUSDに対応するかを確認することができる。もし、USD URLが予めダウンロードされたUSDに対応しない場合、USDを獲得するためにHTTPを利用できる。
【0042】
図4は、本発明による動的コンテンツオフローディングのためのシグナリング400の例を示す図である。図4に示すように、クライアント装置(例:クライアント装置300は、サーバ(例:サーバ200)に1つ以上のデータファイルに対して初期要求を伝送する(ステップ405)。サーバは要求を受信した後(ステップ405)、受信された要求を検査してオフローディングを行うか否かを決定する(ステップ410)。一部の実施形態で、サーバは、特定のコンテンツ又はコンテンツ部分(pieces)の特定のセット(set)に対してオフローディングが提供されるか否かを決定できる。
【0043】
サーバが要求されたデータに対するオフローディングが提供されると決定した後、サーバはデータ伝送セッションの開始を行って(ステップ415)、放送チャネルを介して前記要求されたデータの伝送をスケジューリングする。また、サーバは、クライアント装置にオフローディングが提供される、又はオフローディングが適切であることを知らせてデータ伝送セッション(transmission session)に参加させるためにクライアント装置を招待する(inviting)1つ以上のメッセージを伝送する(ステップ420)。また、サーバは、放送チャネルを介してクライアント装置に要求されたデータに対する1つ以上の伝送を行う(ステップ425)。一部の実施形態で、サーバは、クライアント装置が要求されたデータの受信に対する応答としてデータ伝送セッションに参加するようにするために、要求されたデータとともに告知及び招待(invitation)をクライアント装置に伝送するように構成されることができる。
【0044】
データを受信した後、クライアント装置は要求されたデータを利用する(ステップ430)。例えば、ビデオデータの場合、クライアント装置はビデオデータから得られたビデオセグメント(segment)を再生(play)又は表示(display)するよう構成されることができる。
【0045】
一部の実施形態で、クライアント装置がデータを受信した後、クライアント装置は受信されたデータをクライアント装置のメモリ(例:キャッシュメモリ)に保存するように構成されることができる(ステップ435)。前記データをクライアント装置のメモリに保存することによって、クライアント装置は、サーバに以前に要求されたデータに対する後続の要求を行う必要がない。したがって、一部の実施形態で、クライアント装置は、サーバに要求を伝送する前に要求するデータがメモリに保存されているかを決定するために自らのメモリを検査するように構成されることができる。要求されるデータがクライアント装置のメモリに保存されている場合、クライアント装置は要求を伝送することを省略(abstain)し保存されたデータを利用するように構成されることができる。これに対して、クライアント装置が自らのメモリに要求されたデータが保存されているかを感知することに失敗する、又は自らのメモリに要求されたデータが保存されていないと決定した場合、クライアント装置はデータを受信するために要求を伝送するように構成されることができる。サーバからデータを受信した後、クライアント装置のメモリにデータを保存することによって、同じデータの伝送が発生する回数を制限させてデータトラフィックを減少させることができる。
【0046】
また、一部の実施形態で、データに対するクライアント装置の初期要求405はユニキャスト伝送(unicast transmission)方式によって伝送されることができる。しかし、クライアント装置がオフローディングが提供されたことを認知し、データ伝送セッションへの参加のために招待された(invited)後は、後続の要求(例:同じ又は類似の電子ファイル又は同じ又は類似の類型のモバイルデータの要求)は放送チャネルを介して伝送のために再指定され得る。結果として、クライアント装置は、放送チャネルにオフローディングが提供されることを認知した後、データ伝送セッションに参加できる。後続のデータ要求はデータ伝送セッションに再指定されることができ、クライアント装置は放送チャネルを介してコンテンツを受信することができる。
【0047】
一部の実施形態で、モバイルネットワーク運営者(mobile network operator)はオフローディングを利用するようにクライアント装置を設定するためにオープンモバイルアライアンス(Open Mobile Alliance)(OMA)装置管理(Device Management)(DM)プロトコルを利用できる。例えば、モバイルネットワーク運営者(mobile network operator)は、クライアント装置がモバイルデータに対する要求をプロキシサーバに伝送できるようにするために、オフローディングのための1つ以上のプロキシサーバを設定(configure)できる。特定の実施形態で、クライアント装置の要求は特定のサービス(例:ビデオファイル、又はオーディオファイル等)に限定されることができ、又はクライアント装置の要求は全てのHTTPトラフィックに適用され得る。信号化されたプロキシサーバ(signaled proxy server)にクライアント装置の要求を伝送する際、クライアント装置は、データ伝送セッションに再指定のために準備されることができる。再指定は、MBMSセッション間に発生する場合があり、再指定は、モバイルネットワーク運営者によって予め構成される場合があり、又は任意の他の方式で発生する場合がある。
【0048】
図4は、動的コンテンツオフローディングに対するシグナリング400の一例を示したが、図4の一例は様々に変更され得る。例えば、クライアント装置でデータをキャッシュに保存する動作(the caching of data)は行われない場合もある。また、様々な信号が結合されたり、さらに細分化したり、省略されたりする場合もあり、必要に応じて付加的な信号が追加される場合もある。
【0049】
図5は、本発明によるサーバにおける動的コンテンツオフローディング(dynamic content offloading)の例示的な方法500を示す。図5に示すように、サーバは、ステップ505にて、少なくとも1つのファイルに対するクライアント装置の要求を受信する。ステップ510にて、サーバは、オフローディングが有利であるか否かを決定する。オフローディングが有利でないと決定される場合、サーバは、ステップ515にて、ユニキャスト伝送(unicast transmission)方式によってクライアント装置の要求を行う。オフローディングが有利であると決定される場合、サーバは、ステップ520にて、クライアント装置に再指定指示事項を伝送し、ステップ525にて、データ伝送セッションを初期化し、ステップ530にて、放送チャネルを介して要求された少なくとも1つ以上のファイルを伝送(transmission)又は提出(submit)する。
【0050】
図6は、本発明によるクライアント装置における動的コンテンツオフローディングの例示的な方法600を示す。図6に示すように、クライアント装置は、ステップ605にて、サーバに少なくとも1つのファイルに対する要求を伝送する。クライアント装置は、ステップ610にて、サーバから再指定応答が受信されたか否かを決定する。再指定応答が受信されなかった場合、クライアント装置は、ステップ615にて、要求されたファイル(ら)を受信してユニキャスト伝送で要求を行う。再指定応答が受信された場合、クライアント装置は、ステップ620にて、データ伝送セッションに参加し、ステップ625にて、放送チャネルを介して1つ以上のファイルを受信してキャッシュメモリのようなメモリに保存する。以降、クライアント装置は、ステップ630にて、サーバに特定のファイルに対する後続の要求を伝送する前に特定のファイルが自らのキャッシュ(cache)に保存されているかを確認する。
【0051】
図5及び図6は、動的コンテンツオフローディングのための方法の一例を示したが、図5及び図6の例は様々に変更され得る。例えば、図面はそれぞれ一連のステップを示しているが、各図面での様々なステップが重複する場合があり、並列的に発生する場合もあり、又は複数回発生する場合もある。
【0052】
図7は、本発明によるDM(Device Management)管理オブジェクト(Management Object)(MO)オフローディングに対する例を示す。一部の実施形態で、クライアント装置は、オフローディングが利用されるか否かを決定したり、どのプロキシサーバが利用されるかを決定するためにMOオフローディングを使用することができる。例えば、サーバは、要求されたリソース(例:1つ以上のデータファイル)が一時的に他の場所に移動されたり、又は移動されたことを示すためにHTTP再指定(HTTP Redirection)メカニズムを使用するように構成されることができる。また、サーバは、放送サービスにアクセス(access)するために利用される情報を再指定メッセージの本文(body)に含むことができる。特定の実施形態で、放送サービスにアクセスするための情報は、MBMSユーザサービス技術者(USD:User Service Descriptor)に含まれることができる。別の実施形態で、プロキシサーバは要求統計(statistics)の追跡を維持するように構成されることができる。例えば、プロキシサーバは特定のリソースの伝送が放送チャネルを介してより效果的に伝達されるように特定のリソースが十分に頻繁に要求されたかを決定するために統計を維持するように構成されることができる。例えば、プロキシサーバは、好ましい、又は関連づけられたファイルを決定し、放送チャネルを介して好ましい又は関連づけられたファイルの伝送をスケジューリングするように構成されることができる。一部の実施形態で、リーフ(leaf)はオフローディングを提供しようとするサーバに対するトラフィックフィルタのリストを提供する。MBMSに対するオフローディングをサポートするクライアントは全ての要求に対してフィルタを検証でき、フィルタの中の少なくとも1つとマッチング(match)されるとHTTPプロキシ(proxy)を利用して要求を伝送できる。マッチング(matching)は、まず、トラフィッククラス(traffic class)を比較した後、ドメインネーム(domain name)が存在する場合、ドメインネームを比較する。
【0053】
さらに別の実施形態で、サーバは、受信機による潜在的な今後の使用のために、クライアントの装置によってキャッシュに保存されるファイルを伝達する今後の(upcoming)データセッションを受信機(例:クライアント装置)に知らせるように構成されることができる。
【0054】
図7は、DM MOオフローディングの一例を示すが、図7の一例は様々に変更され得る。例えば、任意の他の適切な技術はオフローディング(offload)されるコンテンツを識別するために使用されることができ、任意の他の再指定メカニズムがサポートされることができる。
【0055】
本発明は、特定の実施形態と一般に関連づけられた方法を説明したが、これらの実施形態及び方法の、変更(alternations)及び順列(permutations)が当業者にとって明白であろう。したがって、上述の実施形態の説明は本発明を定義又は限定しない。また、他の変化、代替、及び変更が以下の請求項に定義されたように、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく可能である。
【符号の説明】
【0056】
100 システム
102 ネットワーク
104 サーバ
106 デスクトップコンピュータ
108 携帯電話又はスマートフォン
110 携帯情報端末
112 ラップトップコンピュータ
114 タブレットコンピュータ
116 基地局
118 無線アクセスポイント
200 サーバ
205 バスシステム
210 処理装置
215 記憶装置
220 通信部
225 入/出力部
230 メモリ
235 永続性記憶装置
300 クライアント装置
305 アンテナ
310 RF送受信機
315 TX処理回路
320 マイク
325 RX処理回路
330 スピーカ
340 メインプロセッサ
345 I/Oインタフェース
350 キーパッド
355 ディスプレイ
360 メモリ
361 基本OSプログラム
362 アプリケーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7