(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記バーナの強制燃焼中、該強制燃焼に移行する待機または前記熱媒の冷却動作中に前記熱源装置を熱源とする暖房動作、給湯動作または浴槽追焚動作が発生した場合、これら暖房動作、給湯動作または浴槽追焚動作を、前記強制燃焼、前記待機および前記冷却動作に対し優先させることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかの請求項に記載の熱源装置。
前記バーナの強制燃焼中、該強制燃焼に移行する待機または前記熱媒の冷却動作中に前記バーナの燃焼熱を熱源とする暖房動作、給湯動作または浴槽追焚動作が発生した場合、これら暖房動作、給湯動作または浴槽追焚動作を、前記強制燃焼、前記待機および前記冷却動作に対し優先して実行する
処理を前記コンピュータに実行させるための請求項6ないし請求項8のいずれかの請求項に記載の熱源制御プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、都市ガスなどの燃料ガスを用いる燃料電池コージェネレーションシステムでは、燃料ガスの消費量がマイコンメータで監視される。このマイコンメータにはガス漏れを検知し、ガス供給を遮断するガス遮断機能が備えられている。このようなガス遮断機能はガス漏れなどの非常時を迅速に察知し、ガス遮断を行うことから安全上不可欠な利便性の高い機能である。
【0006】
しかしながら、ガス漏れなどの非常時ではなく、燃料電池コージェネレーションシステムの連続運転時、ガス消費量に変動を生じることなく、連続消費がある場合にあっても、マイコンメータによるガス遮断が行われる場合がある。つまり、ガス漏れなどの非常時ではないから、マイコンメータの誤動作である。
【0007】
このようなガス遮断機能が稼働すると、燃料電池コージェネレーションシステムは停止し、再稼働を余儀なくされる。システムによっては、再稼働に手数を要し、安定したシステム運転を阻害するといった不都合がある。
【0008】
このような課題は、燃料電池コージェネレーションシステムに限らず、長時間に亘る燃料ガスの安定した連続消費でマイコンメータを誤動作させてしまうという課題がある。
【0009】
このような課題は、ガスメータの自動遮断機能によるガス供給遮断に限らず、熱源装置側で継続した燃焼を阻止する場合にも同様である。
【0010】
そこで、本開示の技術の第1の目的は上記課題に鑑み、正常時における自動ガス遮断を防止し、燃料ガスの連続消費を維持することの選択が可能な熱源装置を提供することにある。
【0011】
また、本開示の技術の第2の目的は、正常時における自動ガス遮断を防止し、燃料ガスの連続消費を維持することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本開示の熱源装置の一側面によれば、
別個に設置されたタンクユニットと接続され、燃料ガスを燃焼させて前記タンクユニットからの給水を加熱して給湯する熱源装置であって、前記燃料ガスを燃焼するバーナと、装置内に設定されて熱媒を循環させる装置内循環路と、前記バーナの燃焼熱を前記熱媒に熱交換する第1の熱交換器と、前記熱媒の熱を
、前記タンクユニットからの給水に熱交換する第2の熱交換器と
、前記バーナの未燃焼時間を計測する第1の計時手段と、前記第1の計時手段の計測した前記未燃焼時間が第1の設定時間を超えると、前記バーナの燃焼を開始させて、前記装置内循環路に循環する前記熱媒の沸騰を抑制し
つつ前記バーナの燃焼を
第2の設定時間継続する
強制燃焼に移行し、該強制燃焼中に前記タンクユニットから給水を受けると、強制燃焼から給湯動作に移行し、前記第2の熱交換器で前記熱媒の熱を前記タンクユニットからの給水に熱交換する制御部とを備える。
【0013】
上記熱源装置において、さらに、循環ポンプを備え、前記装置内循環路を含み、前記
第1の熱交換器に前記熱媒を循環させる熱媒経路と、ガス遮断機能を有するガスメータの下流側から供給される前記燃料ガスを消費する外部機器の動作状況に応じて、または前記外部機器から前記燃料ガスの消費情報に基づき、前記バーナを強制燃焼させる制御部とを備えてもよい。
【0014】
上記熱源装置において
、前記バーナの燃焼時間を計測する第2の計時手段と、前記燃焼時間が
第3の所定時間を超えたとき、前記第1の計時手段の計時時間をリセッ
トさせる制御部とを備えてもよい。
【0015】
上記熱源装置において、給気ファンと、前記熱媒の温度を検出する温度センサとを備え、前記制御部は、熱媒温度が所定温度を超えた場合、該所定温度に前記熱媒温度が降下するまで前記給気ファンを動作させてもよい。
【0016】
上記熱源装置において、前記制御部は
、前記バーナの強制燃焼中、該強制燃焼に移行する待機または前記熱媒の冷却動作中に前記熱源装置を熱源とする暖房動作、給湯動作または浴槽追焚動作が発生した場合、これら暖房動作、給湯動作または浴槽追焚動作
を、前記強制燃焼
、前記待機および前記冷却動作に対し優先させてもよい。
【0017】
上記目的を達成するため、本開示の熱源制御プログラムの一側面によれば、コンピュータに実行させるための熱源制御プログラムであって
、熱源装置に設けられて燃料ガスを燃焼させるバーナ
の未燃焼時間を計測し、前記熱源装置とは別個に設置されるタンクユニットから前記熱源装置への給水を監視し、第1の設定時間を超えた前記未燃焼時間が計測されると、前記バーナの燃焼を開始させて、前記熱源装置内の熱媒経路を循環する熱媒の沸騰を抑制しつつ前記バーナの燃焼を第2の設定時間継続させる強制燃焼に移行させて、前記バーナの燃焼熱を
前記熱媒経路に循環
する前記熱媒に熱交換
し、前記強制燃焼中に前記タンクユニットからの給水を検出すると、強制燃焼から給湯動作に移行させ、前記熱媒の熱を前記タンクユニットからの給水に熱交換する処理をコンピュータに実行させる。
【0018】
上記熱源制御プログラムにおいて、
ガス自動遮断機能を有するガスメータの下流側から供給される燃料ガスを消費する外部機器の動作状況を監視し、または前記外部機器から前記燃料ガスの消費情報を受け、前記バーナを強制燃焼させ、前記バーナの燃焼熱を、熱媒経路に循環する熱媒に熱交換する処理を前記コンピュータに実行させてもよい。
【0019】
上記熱源制御プログラムにおいて、
前記熱媒の熱媒温度を計測し、前記熱媒温度が所定温度を超えた場合、該所定温度に前記熱媒温度が降下するまで給気ファンを動作させ、前記熱媒経路に循環する前記熱媒を冷却させる処理を前記コンピュータに実行させてもよい。
【0020】
上記熱源制御プログラムにおいて
、前記バーナの強制燃焼中、該強制燃焼に移行する待機または前記熱媒の冷却動作中に前記
バーナの燃焼熱を熱源とする暖房動作、給湯動作または浴槽追焚動作が発生した場合、これら暖房動作、給湯動作または浴槽追焚動作
を、前記強制燃焼
、前記待機および前記冷却動作に対し優先して実行する処理を前記コンピュータに実行させてもよい。
【0021】
上記目的を達成するため、本開示の燃料電池コージェネレーションシステムの一側面によれば、ガス自動遮断機能を有するガスメータの下流側から供給される燃料ガスを用いて発電する発電ユニットと、この発電ユニットの排熱を回収して蓄熱する蓄熱手段と、
前記発電ユニットおよび前記蓄熱手段とは別個に設置され、前記燃料ガスを燃焼させるバーナ
の未燃焼時間が第1の設定時間を超えると、前記バーナの燃焼を開始して、熱媒経路に循環
する熱媒の沸騰を抑制しつつ前記バーナの燃焼を第2の設定時間継続させる強制燃焼に移行し、前記バーナの燃焼熱を前記熱媒に熱交換
し、該強制燃焼中に前記蓄熱手段から給水を受けると、強制燃焼から給湯動作に移行し、前記熱媒の熱を前記蓄熱手段からの給水に熱交換する制御部を含む熱源装置とを備える。
【0022】
上記燃料電池コージェネレーションシステムに設置する熱源装置には既述の熱源装置を用いてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本開示の技術によれば、次のいずれかの効果が得られる。
【0024】
(1) 本開示の技術に係る熱源装置は、燃料ガスを消費する燃料電池コージェネレーションシステムなど、外部機器の補助熱源として選択して組み込むことができ、外部機器における補助熱源に用いることができ、補助熱源を一体化する専用装置に比較し、設置コストを低減できる。
【0025】
(2) 燃料ガスの強制燃焼の際、熱媒循環に既存の熱媒経路を利用するので、熱源装置の設備コストを抑制することができる。
【0026】
(3) 外部機器の燃料ガスの連続消費に対しガス消費量に変化を与えることができ、ガスメータの誤動作を防止できる。
【0027】
(4) 燃料ガスの連続消費によるガスメータの誤動作を防止できるので、燃料ガスを消費する燃料電池コージェネレーションシステムなどの外部機器を連続して安定して動作させることができる。
【0028】
(5) 既述の外部機器の一例として燃料電池コージェネレーションシステムの動作温度が高く、起動、停止に時間を要するSOFC(Solid Oxide Fuel Cell:固体酸化物型燃料電池)タイプの燃料電池を用いる場合にも、効率よく一定の発電を継続的に長時間に亘って行うことができる。
【0029】
(6) 一般的な熱源機の制御ソフトを変更し補助熱源として使用することによりシステムのコストを抑えながら、マイコンメータの遮断回避を行える燃料電池コージェネシステムの構築が可能である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
<燃料電池コージェネレーションシステム>
【0032】
図1は、一実施の形態に係る燃料電池コージェネレーションシステムの一例を示している。この燃料電池コージェネレーションシステム(以下単に「FCシステム」と称する)2には、FC(Fuel Cell :燃料電池)ユニット4、タンクユニット6、給湯暖房装置8およびリモートコントロール(以下「リモコン」と称する)装置10が備えられる。この実施の形態では、FCユニット4およびタンクユニット6が給湯暖房装置8の外部機器の一例である。
【0033】
FCユニット4および給湯暖房装置8には、燃料供給路12から燃料ガスGが供給されている。燃料ガスGは都市ガス、各需要箇所に設置されるボンベから供給されるプロパンガスなど、燃焼用ガスであればよい。
【0034】
燃料供給路12にはガスメータ14が設置されている。このガスメータ14にはたとえば、マイコンメータが使用され、燃料ガスGの使用ガス量の監視および計測が行われる。このガスメータ14は自動ガス遮断機能を備える。この自動ガス遮断機能は燃料ガスGの消費状態を監視し、ガス漏れと判断した場合にガス供給を遮断する。消費ガス量の変化が所定範囲内でその状態が一定時間以上継続した場合には、実際にガス漏れが生じていない場合であってもガス漏れと判断し、ガス供給を遮断する。
【0035】
FCユニット4は燃料ガスGの外部機器の一例である。このFCユニット4には改質器16、燃料電池18、熱交換器20−1、循環ポンプ22−1およびFC制御部26−1が備えられる。改質器16は、供給される燃料ガスGを改質処理により、発電に必要な水素(H
2 )や一酸化炭素(CO)を生成する。燃料電池18にはたとえば、SOFCが用いられ、改質器16から提供される水素や一酸化炭素を用いて発電する。このSOFCでは、酸素イオンが水素や一酸化炭素と反応し、電気と熱とが生成される。この熱が排熱として処理され、熱交換器20−1で燃料電池18から熱媒で回収した排熱が水Wに熱交換される。この水Wは熱媒循環路24によりタンクユニット6に循環し、この循環が循環ポンプ22−1によって行われる。
【0036】
FC制御部26−1は燃料電池18の発電制御や、循環ポンプ22−1の駆動制御を行う。このFC制御部26−1は、タンクユニット6側のタンクユニット制御部26−2に通信線28−1を通して接続され、FCユニット4の動作情報がFC制御部26−1からタンクユニット制御部26−2に通知される。
【0037】
タンクユニット6には貯湯タンク30が備えられる。この貯湯タンク30はFCユニット4の排熱を蓄積する蓄熱手段の一例である。貯湯タンク30はたとえば、階層蓄熱を行う密閉タンクであり、下層側の低温水が熱媒循環路24から熱交換器20−1に流れ、熱交換器20−1で加熱された高温水が上層側に戻される。これにより、FCユニット4の排熱が給湯可能な水Wとして蓄熱される。
【0038】
この熱媒循環路24には、貯湯タンク30の下層部から熱交換器20−1に至る第1の経路24−1、熱交換器20−1から排熱切替弁32−1に至る第2の経路24−2、排熱切替弁32−1を介して貯湯タンク30の上層部と下層部とを結ぶ第3の経路24−3が含まれる。経路24−2には排熱温度を検出する温度センサ34−1が設置されている。
【0039】
貯湯タンク30の下層部側には給水路36が接続され、貯湯タンク30の上層部側には給湯路38が接続されている。給水路36は、バイパス路39を介して給湯路38に接続されている。給水路36には温度センサ34−2、減圧弁32−2、ミキシング弁32−3および水量センサ40−1が備えられる。温度センサ34−2は給水温度を検出する。減圧弁32−2は給水圧を減圧する。ミキシング弁32−3の開閉により給湯路38からの給湯に対する給水の混合量が調整される。水量センサ40−1は、貯湯タンク30内に流す給水検出およびその水量を計量する。
【0040】
給湯路38には閉止機能付き水制御弁32−4、出湯温センサ34−3および混合温センサ34−4が備えられる。閉止機能付き水制御弁32−4は、給湯路38に流れる温水HWの水量を制御する。出湯温センサ34−3は、貯湯タンク30から給湯路38に流れる温水HWの温度を検出し、混合温センサ34−4は給水Wの混合後の温水HWの温度を検出する。この場合、ミキシング弁32−3のバイパス路39への閉止により、給水Wが温水HWに混合されなければ、混合温センサ34−4の検出温度は出湯温センサ34−3の検出温度と同等になる。
【0041】
タンクユニット制御部26−2は、給湯暖房装置8の給湯暖房制御部26−3およびリモコン装置10と通信線28−2により接続されている。したがって、タンクユニット制御部26−2は、FC制御部26−1からFCユニット4の動作情報を受け、FCユニット4の制御状態を参照し、タンクユニット6内の各種弁の制御や給湯暖房装置8との連係制御を行う。
【0042】
給湯暖房装置8は、燃料ガスGを燃焼させる熱源機の一例である。この給湯暖房装置8には、給水路42、熱媒循環路44および追焚循環路46が備えられる。熱媒循環路44は、熱媒HMを装置内のみまたは主として装置内で循環させる熱媒HMの装置内循環路の一例である。この熱媒循環路44には熱交換器20−2、20−3、20−4、循環ポンプ22−2および温度センサ34−5が備えられる。給水路42には給湯路38が接続され、給湯時、給湯路38から温水HWが流れる。給水路42から出湯される温水HWの水量は水量センサ40−2で検出される。熱媒循環路44には暖房水である熱媒HMが循環する。追焚循環路46には浴槽48の追焚き時、循環ポンプ22−3を駆動して浴槽水BWを循環させる。
【0043】
熱媒循環路44には破線で示すように、暖房放熱機器50が接続されてもよい。熱交換器20−2、20−3、20−4、循環ポンプ22−2および温度センサ34−5が備えられる。熱交換器20−2は、タンクユニット6側の給湯路38から供給される温水HWと熱媒HMとの熱交換を行う。熱交換器20−3は、バーナ52による燃料ガスGの燃焼熱を熱媒HMに熱交換する。熱交換器20−4は、熱媒HMの熱を浴槽水BWに熱交換する。循環ポンプ22−2は、バーナ52の燃焼時に駆動し、熱媒HMを熱媒循環路44および暖房放熱機器50に循環させ、暖房を行う。バーナ52には、熱媒HMの沸騰を抑制しつつ燃焼を維持できる特定燃焼モードが設定される。この特定燃焼モードは、バーナ52を強制燃焼させる強制燃焼モードの一態様であり、バーナ52の燃料ガスGの燃焼熱を熱交換する熱媒HMの沸騰を抑制しつつ、バーナ52の燃焼を所定時間継続する燃焼形態である。この場合、特定燃焼モードは熱媒HMの沸騰を回避しつつ燃焼を所定時間継続すればよく、この燃焼の継続時間は、熱媒HMの流量、燃料ガスGのガス種またはそのガス量、給気量などによって決定されることは言うまでもない。
【0044】
この給湯暖房装置8では、タンクユニット6から給湯を受け、その熱媒の温度が低い場合にはバーナ52を燃焼させることにより、熱媒HMに燃焼熱を熱交換する。これにより、給水路42の出湯口から出湯し、熱媒循環路44に接続されている暖房放熱機器50から放熱を行い、また、追焚循環路46に浴槽48の浴槽水BWを循環させて浴槽水BWの追焚き加熱を行うことができる。給水路42から出湯される温水HWの水量は水量センサ40−2で検出される。
【0045】
リモコン装置10は、タンクユニット制御部26−2、給湯暖房制御部26−3に対し、通信線28−2を通じて通信を行い、給湯、暖房または追焚きなどの遠隔操作や制御情報の表示をする。
【0046】
そして、給湯暖房装置8では、バーナ52の強制燃焼を行うことにより、ガスメータ14の自動遮断機能による誤動作を回避する。
【0048】
図2は、給湯暖房装置8の一例を示している。
図2において、
図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0049】
この給湯暖房装置8は、タンクユニット6からの温水HWで給湯するとともに、温水HWの熱の熱媒HMへの熱交換および熱媒HMの補助加熱、熱媒HMの熱を浴槽水BWに熱交換するいわゆる1缶3水タイプの熱源機の一例である。
【0050】
熱媒循環路44に付した斜線部分は、ガス消費のための所定時間の継続燃焼を行う際に熱媒を循環させる循環路部である。この給湯暖房装置8のバーナ52の燃焼時、循環する熱媒HMの循環経路を長くすることにより、熱媒HMの容量を多くし、燃焼熱の熱交換により沸騰に至るまでの燃焼継続時間を延長している。そして、この熱媒循環路44には熱媒タンク54が設置され、熱媒循環路44を循環する熱媒HMが溜められる。
【0051】
給水口56にはタンクユニット6側の給湯路38が接続され、温水HWが給水される。この給水により、出湯口58から温水HWの出湯が可能である。給水路42および追焚循環路46は注湯管路47によって連結されており、浴槽注湯時、給水路42から温水HWが注湯管路47より追焚循環路46に流れ、浴槽48に注湯される。この注湯は、給湯と同様に上水の一例である水Wの給水であるから、給湯の一態様である。
【0052】
熱媒循環路44の分岐管59−1、59−2、59−3には暖房放熱機器50の一例として、熱媒HMが持つ熱を放熱する低温端末50−1や高温端末50−2が接続されている。
【0053】
この実施の形態では、熱交換器20−5、20−6が備えられている。既述の熱交換器20−3には燃焼熱の顕熱を熱交換する一次熱交換器が用いられている。熱交換器20−5は、給水路42に循環する温水HWに燃焼熱を熱交換する。熱交換器20−6は熱交換器20−3とともに燃焼熱を熱媒HMに熱交換する。この場合、熱交換器20−5、20−6には燃焼熱の潜熱を熱交換する二次熱交換器が用いられている。
【0054】
これら熱交換器20−3、20−5、20−6およびバーナ52が備えられた燃焼室60には給気を行う給気ファン62が設置されている。この給気ファン62はバーナ52の強制燃焼モードに移行する待機状態において、熱媒HMの空冷用給気に用いられる。
【0055】
この実施の形態では、リモコン装置10がたとえば、浴室リモコン10−1や台所リモコン10−2で構成される。
【0057】
図3は、FCシステム2の制御系統63の一例を示している。
図3において、
図1と同一部分には同一符号を付してある。この制御系統63にはFC制御部26−1、タンクユニット制御部26−2および給湯暖房制御部26−3が含まれる。この制御系統63は本発明における制御手段の一例であり、各FC制御部26−1、タンクユニット制御部26−2および給湯暖房制御部26−3はコンピュータで構成される。各通信線28−1、28−2はたとえば、二線の給電線などのリモコン線である。
【0058】
給湯暖房制御部26−3にはプロセッサ64、メモリ66、燃焼なしタイマー68−1、燃焼時間タイマー68−2、入出力部(I/O)70および通信インターフェース72が含まれ、これらはバス74によって接続され、連係されている。
【0059】
プロセッサ64は記憶手段の一例であるメモリ66にあるOS(Operating System)や各種プログラムを実行し、情報処理を行う。この情報処理には、ガスメータ14の正常時のガス遮断を回避するガス遮断機能の処理が含まれる。
【0060】
メモリ66には一例としてプログラム記憶部76、データ記憶部78およびRAM(Random-Access Memory)80が含まれる。プログラム記憶部76にはOSや各種プログラムが格納されており、このプログラムには本発明の制御プログラムや制御方法を実現するためのソフトウェアやファームウェアが含まれる。データ記憶部78にはプログラムを実行するための各種データや、遮断記録などの履歴情報が格納される。これらプログラム記憶部76およびデータ記憶部78は不揮発性の記録媒体を用いればよい。RAM80は情報処理のワークエリアを構成し、処理途上の各種データが一時的に格納される。
【0061】
燃焼なしタイマー68−1は、第1の計時手段の一例であり、FCユニット4以外の燃焼器たとえば、給湯暖房装置8にガス消費が発生していない時間を計測する。この燃焼なしタイマー68−1には、計数情報としてたとえば、バーナ52の消火時点から常時カウントアップする。
【0062】
燃焼時間タイマー68−2は、第2の計時手段の一例であり、給湯暖房装置8の燃料ガスGの連続した燃焼時間を計測する。この燃焼時間タイマー68−2にはバーナ52の燃焼開始から常時カウントアップする。この燃焼時間の計数には強制燃焼時間も含まれる。
【0063】
I/O70には循環ポンプ22−2、温度センサ34−5、水量センサ40−2、給気ファン62などのセンサを含む機能部品が接続されている。プロセッサ64には通信インターフェース72に接続されているタンクユニット制御部26−2やFC制御部26−1から燃料ガスGの燃焼情報、不燃焼情報が与えられる。
【0064】
通信インターフェース72には通信線28−2によりタンクユニット制御部26−2およびリモコン装置10が接続されている。タンクユニット制御部26−2には通信線28−1を介してFC制御部26−1が接続され、通信線28−1およびタンクユニット制御部26−2を介して通信インターフェース72に接続されている。
【0066】
図4は、FCシステム2の処理手順を示している。この処理手順では、熱源機の初期化として、この実施の形態では給湯暖房装置8の初期化を実行する(S11)。この初期化はたとえば、電源投入時、給湯暖房制御部26−3の入出力などの初期化である。この初期化の後、FCシステム2に給湯暖房装置8が組み込まれている旨の設定を判定する(S12)。この設定は、給湯暖房装置8がFCシステム2に組み込まれている旨の設定がされているか調べる。この設定は、リモコン装置10でなどの信号により、または装置内SWの切替などにより行う。FCシステム2に給湯暖房装置8を組み込む設定であれば(S12のYES)、ガス消費を判定する(S13)。この燃料ガスGの消費判定は、FC制御部26−1の動作情報をタンクユニット制御部26−2を経て給湯暖房制御部26−3が受信することにより判定すればよい。
【0067】
この判定結果に基づき、強制燃焼が必要であるかを判定する(S14)。強制燃焼が必要であれば(S14のYES)、バーナ52の強制燃焼を行う(S15)。
【0068】
この強制燃焼中または強制燃焼の後、給湯要求有りかを判定する(S16)。この給湯要求はたとえば、給湯栓を開くなど、水量センサ40−2の水量検知により判定する。S12において、FCシステム2に給湯暖房装置8が組み込まれている設定でなければ(S12のNO)、S13、S14、S15をスキップしてS16に移行する。また、S14で強制燃焼が不要である場合(S14のNO)には、S15をスキップしてS16に移行する。
【0069】
給湯要求があれば(S16のYES)、給湯動作に移行する(S17)。この給湯動作中または給湯動作の後、さらには給湯要求が無い場合(S16のNO)に暖房要求有りかを判定する(S18)。この暖房要求はたとえば、暖房放熱機器50の動作スイッチのON、OFFにより判定する。
【0070】
暖房要求があれば(S18のYES)、暖房動作に移行する(S19)。この暖房動作中または暖房動作の後、さらには暖房要求が無い場合(S18のNO)、注湯要求有りかを判定する(S20)。この注湯要求はたとえば、浴槽48への注湯要求の有無で判定する。
【0071】
注湯要求があれば(S20のYES)、注湯動作に移行する(S21)。この注湯動作中または注湯動作の後、さらには注湯要求が無い場合(S20のNO)に、追焚き要求ありかを判定する(S22)。この追焚き要求はたとえば、浴槽水BWの追焚きの有無で判定する。追焚き要求があれば(S22のYES)、追焚き動作を行う(S23)。この追焚き動作中、または追焚き動作の後、または追焚き要求が無い場合には(S22のNO)S12に戻り、起動中、S12ないしS23の処理を繰り返す。
【0073】
図5は、ガス消費判定の処理手順の一例を示している。この処理手順は、
図4に示す処理手順のS13のサブルーチンである。この処理手順では、給湯暖房装置8のバーナ52が燃焼中であるかを判定する(S31)。燃焼中であれば(S31のYES)、燃焼時間タイマー68−2の計測時間Tbが閾値たとえば、所定時間T2より大きいかを判定する(S32)。つまり、燃焼中であれば、その燃焼が所定時間T2(たとえば、T2=130〔秒〕)を超えて継続しているかを判断する。
【0074】
Tb>T2であれば(S32のYES)、燃焼が所定時間T2を超えて継続中であるから、燃焼なしタイマー68−1を初期化(計測時間Ta=0)する(S33)。この燃焼が強制燃焼中であるかを判定する(S34)。強制燃焼中であれば(S34のYES)、強制燃焼モードの“終了”をデータ記憶部78に記憶し(S35)、
図4のS13にリターンする。
【0075】
Tb>T2でなければ(S32のNO)、または強制燃焼中でなければ(S34のNO)、同様に
図4のS13にリターンする。
【0076】
また、S31で燃焼中でなければ(S31のNO)、燃焼時間タイマー68−2を初期化(計測時間Tb=0)する(S36)。つまり、燃焼していなければ、その燃焼なしの状態として、燃焼時間タイマー68−2をリセット状態に維持する。
【0077】
燃焼なしタイマー68−1の計測時間Taが閾値たとえば、所定時間T1より大きいかを判定する(S37)。つまり、燃焼なしタイマー68−1により所定時間T1(たとえば、T1=10〔時間〕)を超えて燃焼がないかを判断する。
【0078】
Ta>T1であれば(S37のYES)、強制燃焼の開始時期(つまり、ガスメータ14によるガス遮断の回避時期)が到来しているので、強制燃焼モードの“開始”をデータ記憶部78に記憶し(S38)、
図4のS13にリターンする。
【0079】
Ta>T1でなければ(S37のNO)、同様に
図4のS13にリターンする。
【0081】
図6は、強制燃焼の処理手順を示している。この処理手順では、強制燃焼の処理に移行すると、強制燃焼モード=“開始”か判定する(S41)。この強制燃焼モードには“開始”から強制燃焼に移行するまでの待機期間、待機期間で熱媒HMを空冷する空冷期間、強制燃焼を実行する期間が含まれる。この強制燃焼モードに移行すると、熱媒循環路44を構築し(S42)、循環ポンプ22−2を駆動する(S43)。この場合、強制燃焼モード“開始”が記憶されている場合、給湯暖房装置8の内部にある熱媒循環路44のみで循環燃焼を行うため、高温分配弁などを動作させて熱媒HMの閉鎖的な循環路を構築する。
【0082】
熱媒タンク54から出る熱媒HMの検出温度thmが所定温度taより高いか否かを判定する(S44)。温度センサ34−5により熱媒タンク54の出側の熱媒温度を計測し、一定温度taとしてたとえば、ta=55〔℃〕より高いかを判断する。thm>taでなければ(S44のNO)、循環ポンプ22−2の駆動により燃焼を開始する(S45)。この場合、バーナ52の燃焼は、熱媒HMの沸騰を抑制しつつ、燃焼を所定時間継続するガス量での燃焼パターンで実行する。この場合、強制燃焼モード=“実行”をメモリ66のデータ記憶部78に記憶し(S46)、
図4のS15にリターンする。
【0083】
S44において、thm>taであれば(S44のYES)、給湯要求ありかを判定する(S47)。給湯要求がなければ(S47のNO)、循環ポンプ22−2を駆動させず、また、点火もさせることなく、給気ファン62を駆動する(S48)。給気ファン62の給気により、熱媒HMを空冷し、熱媒HMの温度上昇を阻止する。この場合、熱媒HMの温度が高い場合、温度を下げるため、燃焼を行わず給気ファン62を駆動し、熱媒HMを冷却する。
【0084】
S47において、給湯要求があれば(S47のYES)、データ記憶部78に強制燃焼モード=“実行”を記憶し(S49)、
図4のS15にリターンする。この場合、強制燃焼モード=“実行”が記憶されている場合、循環ポンプ22−2を駆動し、所定時間の継続燃焼が可能な燃焼量で燃焼を実行するが、給湯要求があれば、給湯を優先し、燃焼制御は給湯動作に依存させる。
【0085】
S41において、強制燃焼モード=“開始”でなければ(S41のNO)、強制燃焼モード=“実行”かを判定する(S50)。強制燃焼モード=“実行”であれば(S50のYES)、給湯要求ありかを判定する(S51)。給湯要求がなければ(S51のNO)、循環ポンプ22−2の駆動、最低燃焼を実行し(S52)、
図4のS15にリターンする。
【0086】
S50において、強制燃焼モード=“実行”でなければ(S50のNO)、強制燃焼モード=“終了”かを判定する(S53)。強制燃焼モード“終了”であれば(S53のYES)、データ記憶部78に強制燃焼モード“待機”を記憶する(S54)。
【0087】
そして、他の燃焼(給湯、暖房、追焚きなど)が実行中かの判定を行い(S55)、他の燃焼が実行中でなければ(S55のNO)、循環ポンプ22−2を停止し、燃焼停止とする(S56)。
【0088】
S53において、強制燃焼モード=“終了”でなければ(S53のNO)、または、S55において、他の燃焼が実行中であれば(S55のYES)、
図4のS15にリターンする。
【0090】
図7は、暖房動作の処理手順を示している。この処理手順では、強制燃焼モード=“待機”であるかを判定し(S61)、強制燃焼モード=“待機”でなければ(S61のNO)、加熱控えめ暖房とし(S62)、
図4のS19にリターンする。強制燃焼モード=“待機”であれば(S61のYES)、通常暖房とし(S63)、
図4のS19にリターンする。
【0092】
図8は、注湯動作の処理手順を示している。この処理手順では、強制燃焼モード=“待機”であるかを判定し(S71)、強制燃焼モード=“待機”でなければ(S71のNO)、加熱控えめ注湯とし(S72)、
図4のS21にリターンする。強制燃焼モード=“待機”であれば(S71のYES)、通常注湯とし(S73)、
図4のS21にリターンする。
【0094】
図9は、追焚き動作の処理手順を示している。この処理手順では、強制燃焼モード=“待機”であるか判定し(S81)、強制燃焼モード=“待機”でなければ(S81のNO)、加熱控えめ追焚きとし(S82)、
図4のS23にリターンする。強制燃焼モード=“待機”であれば(S81のYES)、通常追焚きとし(S83)、
図4のS23にリターンする。
【0096】
図10は、バーナ燃焼および燃焼監視動作の一例を示している。
【0097】
図10のAに示すように、バーナ52の燃焼には通常燃焼モードA1、強制燃焼モードA2が含まれる。通常燃焼モードA1は、給湯、暖房、注湯または追焚き時の燃焼である。これに対し、強制燃焼モードA2は、ガスメータ14の自動遮断を回避するための燃焼である。一例として、時点t1は通常燃焼モードA1の燃焼開始時点、t2は燃焼なしタイマー68−1の初期化時点、時点t3は燃焼時間タイマー68−2の初期化時点、時点t4は強制燃焼モードA2の開始時点である。この場合、時点t1は燃焼時間タイマー68−2の計測開始時点、時点t3は燃焼なしタイマー68−1の計測開始時点である。
【0098】
燃焼なしタイマー68−1は
図10のBに示すように、通常燃焼モードA1の燃焼終了時点t3を契機にカウントアップを行う。その計測時間TaがTa>T1に到達することにより、この時点t4が強制燃焼の開始タイミングとなる。時間T1は一例としてT1=10〔時間〕である。
【0099】
燃焼時間タイマー68−2は
図10のCに示すように、通常燃焼モードA1の燃焼開始時点t1を契機にカウントアップを行う。その計測時間TbがTb=T2に到達し、この時点t2がガスメータ14の自動遮断を回避するための時間の終了タイミングとなる。時間T2は一例として130〔秒〕である。
【0101】
以上説明した実施の形態によれば、次のような作用や効果が得られる。
【0102】
(1) FCシステム2のガス消費(燃焼)モードによるガスメータ14の自動遮断を回避でき、ガスメータ14の自動遮断に伴うFCシステム2の再起動などを回避できる。
【0103】
(2) ガス漏れを生じていない場合のガスメータ14の自動遮断回避を、給湯暖房装置8の内部にある熱媒循環路44の熱媒循環を以てバーナ52の強制燃焼つまり、熱媒HMの沸騰を抑えつつ継続した燃焼で実現できる。
【0104】
(3) FCシステム2に給湯暖房装置8が組み込まれているかを表す設定ないし判定機能を給湯暖房装置8に備えているので、その設定ないし判定に基づき、その所定条件に従って正常時のガスメータ14の自動遮断を回避できる。ユーザが特別な設定操作を必要とすることなく、給湯暖房装置8やFCシステム2の設置時のデフォルト設定で実現することができる。給湯暖房装置8は、製造時、FCシステム2の組込みを想定した構成に容易に構成できる。
【0105】
(4) 設置スペースなど、多様化するFCシステム2に対し、補助熱源として併設されるタンクユニット6や、熱源機の一例である給湯暖房装置8を別個に設置でき、既存の給湯暖房装置の機能を利用できるなど、FCシステム2の普及や高機能化に寄与することができる。
【0106】
(5) 補助熱源をFCシステム2に付随する専用装置とする場合に比較し、上記実施の形態の給湯暖房装置8を用いれば、FCシステム2の設置コストを低減できる。
【0107】
(6) 燃料電池18に作動温度が高温のSOFCタイプを使用すると、起動・停止に時間を要し、ガスメータ14の自動遮断を回避できるので、SOFCタイプを用いて中途での起動・停止を回避し、一定の発電を長時間連続して行うことができる。
【0108】
(7) 強制燃焼動作は、機器内部の既設の熱媒循環路44の熱媒循環を利用するので、格別な設備を要することなく、製造コストを抑え、装置の軽量化に寄与できる。
【0110】
一実施の形態として、燃焼判定をバーナ52の燃焼の有無で判定しているが、この燃焼判定を外部信号に基づいて判定してもよい。
図11は、外部信号によるガス消費判定の処理手順を示している。この処理手順は、
図4に示す処理手順のS13のサブルーチンである。この処理手順では、給湯暖房装置8のバーナ52が燃焼中であるかを判定する(S91)。燃焼中であれば(S91のYES)、燃焼時間タイマー68−2の計測時間Tbが閾値たとえば、所定時間T2より大きいかを判定する(S92)。つまり、燃焼中であれば、その燃焼が所定時間T2(たとえば、T2=130〔秒〕)を超えて継続しているかを判断する。
【0111】
Tb>T2であれば(S92のYES)、強制燃焼中であるかを判定する(S93)。強制燃焼中であれば(S93のYES)、強制燃焼モードの“終了”をデータ記憶部78に記憶し(S94)、
図4のS13にリターンする。
【0112】
Tb>T2でなければ(S92のNO)、または強制燃焼中でなければ(S93のNO)、同様に
図4のS13にリターンする。
【0113】
また、S91で燃焼中でなければ(S91のNO)、燃焼時間タイマー68−2の計測時間Tbを初期化する(S95)。つまり、燃焼していなければ、その燃焼なしの状態として、燃焼時間タイマー68−2をリセット状態に維持する。
【0114】
そして、強制燃焼の要求信号がありかを判定する(S96)。つまり、外部よりリモコン信号などを経由して強制燃焼の要求が発生しているかを判定する。この場合、外部にてガス消費量に変化がない状態が所定時間たとえば、10時間継続していることを検知する。
【0115】
強制燃焼の要求信号があれば(S96のYES)、強制燃焼の開始時期(つまり、ガスメータ14によるガス遮断の回避時期)が到来しているので、強制燃焼モードの開始をデータ記憶部78に記憶し、
図4のS13にリターンする。
【0116】
強制燃焼の要求信号がなければ(S96のNO)、同様に
図4のS13にリターンする。
【0117】
図4の処理にて熱源機は自らの時間管理で強制燃焼を開始するが、リモコン線経由で熱源機外部(
図1においてはタンクユニット制御部26−2)からの指示信号により強制燃焼を開始するようにしてもよい。
【0118】
<バーナ燃焼および燃焼監視の変形例>
【0119】
図12は、バーナ燃焼および燃焼監視動作の変形例を示している。
図10の動作では、カウントアップする計時形態を例示しているが、カウントダウンの形態としてもよく、
図12はカウントダウンの形態を示している。
【0121】
熱源機の一例として給湯暖房装置8を例示したが、この給湯暖房装置8に代え、他の給湯装置や暖房専用装置を用いてもよい。
【0122】
図13は、給湯装置82の一例を示している。
図13において、
図1または
図2と同一部分には同一符号を付してある。この給湯装置82では、燃焼室60に2組のバーナ52−1、52−2および給気ファン62−1、62−2が設置されている。バーナ52−1および給気ファン62−1は給水路42を循環する温水HWの加熱に用いられる。これに対し、バーナ52−2および給気ファン62−2は熱媒循環路44を循環する熱媒HMの加熱に用いられる。この場合、給水路42側にはバーナ52−1の燃焼熱の顕熱を温水に熱交換する熱交換器20−7が設置されている。この場合、熱媒HMの熱が追焚循環路46に流れる浴槽水BWに熱交換器20−4により熱交換される。
【0123】
このような2缶3水タイプの給湯装置82における熱媒循環路44で熱媒HMを強制的に循環させることにより、バーナ52−2による燃料ガスGの強制燃焼を行い、正常時のガスメータ14の自動遮断を防止してもよい。
【0124】
図14は、暖房専用装置84の一例を示している。
図14において、
図1または
図2と同一部分には同一符号を付してある。この場合、燃焼室60にはバーナ52の燃焼熱を熱媒HMに熱交換する熱交換器20−3が備えられている。熱媒循環路44の分岐管59−1、59−2、59−3には既述の暖房放熱機器50が接続される。
【0125】
このような暖房専用装置84における熱媒循環路44で熱媒HMを強制的に循環させることにより、バーナ52による燃料ガスGの強制燃焼を行い、正常時のガスメータ14の自動遮断を防止してもよい。
【0127】
(1) 上記実施の形態では、タンクユニット制御部26−2から燃料ガスGの消費情報を給湯暖房制御部26−3に通知しているが、FC制御部26−1から給湯暖房制御部26−3に通知し、この制御情報を受けてバーナ52の強制燃焼を行えるようにしてもよい。
【0128】
(2) 燃料ガスGの外部機器の一例としてFCシステム2のFCユニット4を例示したが、本発明の熱源装置はFCシステム2に限定されない。連続してガス消費を伴い、ガスメータ14の自動遮断を生じさせるような外部機器であれば、本発明の熱源機を用いて正常時のマイコンメータの自動遮断を回避することができる。
【0129】
(3) 上記実施の形態では、FCユニット4を用いたが、ガスエンジンなどの燃料ガスを他のエネルギに変換する装置であってもよい。
【0130】
以上説明したように、本発明の技術の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。