特許第6487725号(P6487725)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6487725シリンダブロックおよびこれを備える内燃機関並びにシリンダブロックの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6487725
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】シリンダブロックおよびこれを備える内燃機関並びにシリンダブロックの製造方法
(51)【国際特許分類】
   F02F 1/00 20060101AFI20190311BHJP
   F02F 1/10 20060101ALI20190311BHJP
   F01P 3/02 20060101ALI20190311BHJP
【FI】
   F02F1/00 N
   F02F1/10 E
   F02F1/00 C
   F01P3/02 A
   F01P3/02 T
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-44317(P2015-44317)
(22)【出願日】2015年3月6日
(65)【公開番号】特開2016-164376(P2016-164376A)
(43)【公開日】2016年9月8日
【審査請求日】2018年1月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】390009896
【氏名又は名称】愛知機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131406
【弁理士】
【氏名又は名称】福山 正寿
(72)【発明者】
【氏名】羽田 雅敏
(72)【発明者】
【氏名】山崎 みゆき
【審査官】 村山 禎恒
(56)【参考文献】
【文献】 実開平01−174549(JP,U)
【文献】 特開平08−028343(JP,A)
【文献】 特開2010−14067(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02F 1/00−1/42
F01P 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デッキ面にシリンダヘッドが締結されるよう構成されたシリンダブロックであって、
外殻を構成する外壁部と、
シリンダボアを構成するシリンダボア壁部と、
前記シリンダボア壁部を囲うように前記外壁部と前記シリンダボア壁部との間に所定幅をもって構成されると共に、前記デッキ面側が開口するよう構成されたウォータジャケット部と、
該ウォータジャケット部内を複数の空間に仕切るよう前記外壁部と前記シリンダボア壁部とに接続されると共に、前記ウォータジャケット部の底部から前記デッキ面側に向かって延在するよう成型される仕切壁部と、
を備え、
前記ウォータジャケット部は、前記シリンダボア壁部に同心状に構成された円弧面と、前記仕切壁部が設けられた部分に構成された平坦面と、を有しており、
前記ウォータジャケット部のうち前記平坦面によって構成された平坦部は、前記仕切壁部の前記デッキ面側を機械加工によって削り取ることにより、前記所定幅と略同じ大きさの幅および所定深さを有するよう構成されていると共に、前記ウォータジャケット部の周方向と交差する前記平坦部の両端と前記シリンダボアの中心とにより構成される中心角が25°ないし35°の範囲内となるよう構成されている
シリンダブロック。
【請求項2】
前記仕切壁部は、第1仕切壁部と、前記シリンダボアを挟んで該第1仕切壁部と対向する位置に配置された第2仕切壁部と、を有するよう構成されている
請求項2に記載のシリンダブロック。
【請求項3】
前記平坦部は、前記所定深さが前記シリンダボアの全長の20%ないし50%の長さとなるよう構成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシリンダブロック。
【請求項4】
前記仕切壁部は、前記ウォータジャケット部内を流れる冷却水の流れ方向上流側に配置される上流側壁面と、前記冷却水の流れ方向下流側に配置される下流側壁面と、を有しており、
前記下流側壁面は、前記ウォータジャケット部の底部に向かうに従い前記上流側壁面から遠ざかるような傾斜を有するように構成されている
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシリンダブロック。
【請求項5】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシリンダブロックと、
該シリンダブロックに締結されるシリンダヘッドと、
前記シリンダブロックに取り付けられるウォータポンプと、
を備え、
前記ウォータポンプから供給される冷却水によって前記シリンダブロックおよび前記シリンダヘッドを冷却するよう構成されている
内燃機関。
【請求項6】
デッキ面にシリンダヘッドが締結されるよう構成されたシリンダブロックの製造方法であって、
外殻を構成する外壁部と、シリンダボアを構成するシリンダボア壁部と、該シリンダボア壁部に同心状の円弧面を有し所定幅をもって前記シリンダボア壁部を囲むと共に前記デッキ面側が開口するウォータジャケット部と、該ウォータジャケット部内を複数の空間に仕切るよう前記外壁部と前記シリンダボア壁部とに接続されると共に前記デッキ面から前記ウォータジャケット部の底部まで延在する仕切壁部と、を備えるよう前記シリンダブロックを鋳造成型し、
前記シリンダブロックを鋳造成型後、前記仕切壁部の前記デッキ面側に機械加工を施すことによって、前記仕切壁部が設けられた部分の前記円弧面を平坦面に形成すると共に、該平坦面により構成された平坦部を前記所定幅と略同じ大きさの幅および所定深さを有するように形成し、
前記平坦部の両端と前記シリンダボアの中心とにより構成される中心角が25°ないし35°の範囲内となるよう形成する
シリンダブロックの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デッキ面にシリンダヘッドが締結されるよう構成されたシリンダブロックおよびこれを備える内燃機関ならびにシリンダブロックの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2003−65146号公報(特許文献1)には、シリンダボア壁部を囲むように構成されたウォータジャケット部を備える内燃機関が記載されている。当該ウォータジャケット部には、ウォータジャケット部内を円周方向に複数の空間に仕切る複数のリブ壁が形成されている。
【0003】
当該リブ壁は、シリンダブロックを鋳造成型する際に、ウォータジャケット部に一体に成型される。当該リブ壁は、ウォータジャケット部の深さ方向全長に亘って延在するように成型された後、エンドミルによってリブ壁の底部に貫通孔が形成される。当該貫通孔は、ウォータジャケット部内の仕切られた各空間同士を連通する。
【0004】
当該シリンダブロックでは、シリンダボア壁部と外壁部とを連結するリブ壁によってシリンダボア壁部の径方向の剛性の向上を図ると共に、貫通孔を介して冷却水をウォータジャケット部の全域に循環流動させることによって冷却性の向上を図っている。
【0005】
また、リブ壁がウォータジャケット部の深さ方向全長に亘って成型される構成であるため、シリンダブロックを鋳造成型する際に、リブ壁が溶融金属の流れる湯道として機能して、シリンダボア壁部のシリンダヘッド締結側端部にまで当該溶融金属を良好に充填することができる。これにより、シリンダボア壁部のシリンダヘッド締結側端部に鋳巣が生じることが防止されて、シール性およびシリンダボア壁部の放熱性が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−65146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した公報に記載のシリンダブロックでは、リブ壁によって剛性を向上することができるものの、冷却水がウォータジャケット部の底部において循環流動する構成であるため、シリンダブロックにおいて最も冷却を必要とするシリンダヘッド締結側を効果的に冷却することができない。
【0008】
リブ壁をウォータジャケット部の深さ方向全長に亘って成型した後に、リブ壁のシリンダヘッド締結側に貫通孔の一部を機械加工によって削り取ることも考えられるが、ウォータジャケット部を流れる冷却水の抵抗が増加しないように加工する必要がある。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、シリンダブロックの品質向上、強度向上および冷却性向上を簡易かつ効果的に実現することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の内燃機関は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0011】
本発明に係るシリンダブロックの好ましい形態によれば、デッキ面にシリンダヘッドが締結されるようにシリンダブロックが構成されている。当該シリンダブロックは、外殻を構成する外壁部と、シリンダボアを構成するシリンダボア壁部と、前記シリンダボア壁部を囲うように構成されたウォータジャケット部と、当該ウォータジャケット部内を複数の空間に仕切るように外壁部とシリンダボア壁部とに接続された仕切壁部と、を備えている。ウォータジャケット部は、外壁部とシリンダボア壁部との間に所定幅をもって構成されると共にデッキ面側が開口するように構成されている。仕切壁部は、ウォータジャケット部の底部からデッキ面側に向かって延在するように成型されている。また、ウォータジャケット部は、シリンダボア壁部に同心状に構成された円弧面と、仕切壁部が設けられた部分に構成された平坦面と、を有している。そして、ウォータジャケット部のうち平坦面によって構成された平坦部は、仕切壁部のデッキ面側を機械加工によって削り取ることにより、所定幅と略同じ大きさの幅および所定深さを有するように構成されていると共に、ウォータジャケット部の周方向と交差する平坦部の両端とシリンダボアの中心とにより構成される中心角が25°ないし35°の範囲内となるように構成されている。ここで、本発明における「平坦部の両端」とは、平坦部の幅方向および深さ方向の両方に直交する方向と交差する二つの端部がこれに該当する。
【0012】
本発明によれば、シリンダブロックを鋳造成型する際には、仕切壁部がデッキ面からウォータジャケット部の底部まで延在するように成型する構成であるため、当該仕切壁部をシリンダボア壁部のデッキ面側端部に溶融金属を流がす湯道として利用することができる。これにより、シリンダボア壁部のデッキ面側端部にまで当該溶融金属を良好に充填することができ、シリンダボア壁部のデッキ面側端部に鋳巣が生じることを良好に防止し得る。この結果、シリンダブロックの品質を向上することができると共に、シール性およびシリンダボア壁部の放熱性を向上することができる。なお、当該仕切壁部によってシリンダボア壁部の強度も向上することができる。
【0013】
そして、シリンダブロックを鋳造成型後は、仕切壁部のデッキ面側に機械加工を施し、シリンダボア壁部のデッキ面側における冷却水の流れを確保する構成であるため、シリンダボア壁部のうち最も冷却を要する部分であるシリンダボア壁部のデッキ面側の冷却性を向上することができる。なお、機械加工を施すのみであるため、当該冷却性を向上することができる構成を簡易に確保することができる。
【0014】
しかも、機械加工によって形成される平坦部は、ウォータジャケット部の幅と同じ幅を有し、かつ、シリンダボアの中心を角の頂点とする中心角が25°ないし35°の範囲内に構成されるため、ウォータジャケット部を流れる冷却水の抵抗となるような段差を生じることがなく、冷却性の低下を招くこともない。
【0017】
発明に係るシリンダブロックの更なる形態によれば、仕切壁部は、第1仕切壁部と、シリンダボアを挟んで第1仕切壁部と対向する位置に配置された第2仕切壁部と、を有するように構成されている。
【0018】
本形態によれば、シリンダブロックを鋳造成型する際に、第1および第2仕切壁部を構成する鋳型空洞部の一方からシリンダボア壁部を構成する鋳型空洞部に流入した溶融金属を、第1および第2仕切壁部を構成する鋳型空洞部の他方から流出させることができるため、シリンダボア壁部を構成する鋳型空洞部への溶融金属の流れ込みをより一層良好なものとすることができる。
【0019】
本発明に係るシリンダブロックの更なる形態によれば、仕切部壁のデッキ面側を機械加工によって削り取ることにより構成された平坦部は、所定深さがシリンダボアの全長の20%ないし50%の長さとなるように構成されている。
【0020】
本形態によれば、シリンダボアのうちピストンが摺動する部分に対応するシリンダボア壁部を効果的に冷却し、当該部分以外は冷却を抑制して熱損失を防止することができる。
【0021】
本発明に係るシリンダブロックの更なる形態によれば、仕切壁部は、ウォータジャケット部内を流れる冷却水の流れ方向上流側に配置される上流側壁面と、冷却水の流れ方向下流側に配置される下流側壁面と、を有している。そして、下流側壁面は、ウォータジャケット部の底部に向かうに従い上流側壁面から遠ざかるような傾斜を有するように構成されている。
【0022】
本形態によれば、シリンダブロックを鋳造成型した後の型開きの際に、容易に型抜きをすることができる。なお、下流側壁面のみに傾斜を設ける構成とすることにより、型抜き性を確保しながら、ウォータジャケット部の底部のうち上流側壁面側においては冷却水の流れを抑制して、当該底部の過冷却の抑制を図ることができる。
【0023】
本発明に係る内燃機関の好ましい形態によれば、上述したいずれかの態様の本発明に係るシリンダブロックと、当該シリンダブロックに締結されるシリンダヘッドと、シリンダブロックに取り付けられるウォータポンプと、を備えている。そして、当該内燃機関は、ウォータポンプから供給される冷却水によってシリンダブロックおよびシリンダヘッドを冷却するように構成されている。
【0024】
本発明によれば、上述したいずれかの態様の本発明に係るシリンダブロックを備える構成であるため、本発明のシリンダブロックが奏する効果と同様の効果、例えば、シリンダブロックの品質を向上することができる効果や、シール性およびシリンダボア壁部の放熱性を向上することができる効果、シリンダブロックの強度を向上することができる効果、冷却性を向上することができる効果などを奏することができる。
【0025】
本発明に係るシリンダブロックの製造方法の好ましい形態によれば、デッキ面にシリンダヘッドが締結されるように構成されたシリンダブロックの製造方法が構成される。当該シリンダブロックの製造方法では、外殻を構成する外壁部と、シリンダボアを構成するシリンダボア壁部と、当該シリンダボア壁部に同心状の円弧面を有し所定幅をもってシリンダボア壁部を囲むと共にデッキ面側が開口するウォータジャケット部と、当該ウォータジャケット部内を複数の空間に仕切るように外壁部とシリンダボア壁部とに接続されると共にデッキ面からウォータジャケット部の底部まで延在する仕切壁部と、を備えるようにシリンダブロックを鋳造成型する。そして、当該シリンダブロックを鋳造成型後、仕切壁部のデッキ面側に機械加工を施すことによって、仕切壁部が設けられた部分の円弧面を平坦面に形成すると共に、当該平坦面により構成された平坦部を所定幅と略同じ大きさの幅および所定深さを有するように形成し、平坦部の両端とシリンダボアの中心とにより構成される中心角が25°ないし35°の範囲内となるように形成する。
【0027】
本発明によれば、シリンダブロックを鋳造成型する際には、仕切壁部をデッキ面からウォータジャケット部の底部まで延在するように成型するため、当該仕切壁部をシリンダボア壁部のデッキ面側端部にまで溶融金属を流がす湯道として利用することができる。これにより、シリンダボア壁部のデッキ面側端部にまで当該溶融金属を良好に充填させることができ、シリンダボア壁部のデッキ面側端部に鋳巣が生じることを良好に防止し得る。この結果、シリンダブロックの品質を向上することができると共に、シール性およびシリンダボア壁部の放熱性を向上することができる。なお、当該仕切壁部によってシリンダボア壁部の強度も向上することができる。
【0028】
そして、シリンダブロックを鋳造成型後は、仕切壁部のデッキ面側に機械加工を施すため、シリンダボア壁部のデッキ面側における冷却水の流れを確保することができる。これにより、シリンダボア壁部のうち最も冷却を要する部分であるシリンダボア壁部のデッキ面側の冷却性を向上することができる。なお、機械加工を施すのみであるため、当該冷却性を向上することができる構成を簡易に確保することができる。
【0029】
しかも、機械加工によって形成される平坦部は、ウォータジャケット部の幅と同じ幅を有し、かつ、シリンダボアの中心角が25°ないし35°の範囲内に構成されるため、ウォータジャケット部を流れる冷却水の抵抗となるような段差を生じることがなく、冷却性の低下を招くこともない。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、シリンダボア壁部の強度向上および冷却性向上を簡易に実現することができる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の実施の形態に係る内燃機関1の構成の概略を示す概略構成図である。
図2】シリンダヘッド2の側面図である。
図3】シリンダヘッド2の構成の概略を示す断面図である。
図4】シリンダブロック6の構成の概略を示す斜視図である。
図5】シリンダブロックを上面から見た平面図である。
図6】シリンダブロックの側面図である。
図7】平坦部30を拡大して示す拡大平面図である。
図8図5のA−A断面を示す断面図である。
図9図5のB−B断面を示す断面図である。
図10】鋳造成型後のシリンダブロック6を示す斜視図である。
図11】鋳造成型後のシリンダブロック6を上面から見た平面図である。
図12】シリンダブロック6を鋳造成形する様子を示す説明図である。
図13】連結壁部64,65の上方端面部に機械加工を施す様子を示す説明図である。
図14図11のD−D断面を示す断面図である。
図15】変形例のシリンダブロック6を示す斜視図である。
図16】湯流れ方向を変えてシリンダブロック6を鋳造成型する様子を示す説明図である。
図17】湯流れ方向を変えて鋳造成型したシリンダブロック6を示す斜視図である。
図18】変形例のシリンダブロック6の断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0033】
本発明の実施の形態に係る内燃機関1は、図1に示すように、シリンダヘッド2と、シリンダヘッド2の上部に取り付けられたロッカーカバー4と、シリンダヘッド2の下部に取り付けられた本発明の実施の形態に係るシリンダブロック6と、シリンダブロック6の下部に取り付けられたアッパーオイルパン8と、アッパーオイルパン8の下部に取り付けられたロアオイルパン10と、シリンダヘッド2に接続されたインテークマニホールド12と、シリンダブロック6に取り付けられたウォータポンプ16と、を備えている。
【0034】
内燃機関1は、3つの気筒が直列に配置された直列3気筒エンジンとして構成されており、後述する燃焼室で生じる燃焼圧力によって図示しないピストンを往復運動させ、当該ピストンの往復運動を図示しないクランクシャフトの回転運動に変換することにより動力を出力する。なお、本実施の形態では、便宜上、ロッカーカバー4側、即ち、図1中の紙面上方を、「上方」ないし「上方側」として規定し、ロアオイルパン10側、即ち、図1中紙面下方を、「下方」ないし「下方側」として規定する。
【0035】
シリンダヘッド2は、図2に示すように、前壁部26aと、後壁部26bと、前壁部26aおよび後壁部26bを接続する側壁部26cと、アッパーデッキ部22と、ロアデッキ部24と、を備えている。側壁部26cには、インテークマニホールド12を取り付けるための取付部28が形成されている。
【0036】
アッパーデッキ部22およびロアデッキ部24は、前壁部26a、後壁部26bおよび側壁部26cに接続されている。アッパーデッキ部22とロアデッキ部24との間には、図3に示すように、ヘッド用ウォータジャケットHWJが形成されている。また、ロアデッキ部24には、燃焼室の一部を構成する燃焼室構成凹部25が形成されている。
【0037】
燃焼室構成凹部25は、図3に示すように、直列に3つ配置されている。なお、燃焼室構成凹部25と、シリンダブロック6に形成された後述するシリンダボア66aと、シリンダボア66a内に収容される図示しないピストンの上面と、によって燃焼室が構成される。
【0038】
ヘッド用ウォータジャケットHWJは、冷却水が流れる冷却水通路として構成されており、シリンダヘッド2がシリンダブロック6に締結された際に、後述するシリンダブロック6のブロック用ウォータジャケットBWJと連通する。ヘッド用ウォータジャケットHWJを流れる冷却水によって、シリンダヘッド2、特に、燃焼室構成凹部25周りが冷却される。
【0039】
シリンダブロック6は、図4および図5に示すように、前壁部62aと、後壁部62bと、前壁部62aおよび後壁部62bに接続された二つの側壁部62c,62dと、シリンダボア66aを有するシリンダボア壁部66と、側壁部62c,62dおよびシリンダボア壁部66を連結する複数の連結壁部64,65と、備えている。
【0040】
前壁部62a、後壁部62b、側壁部62c,62dおよびシリンダボア壁部66の上方端面は、面一状に形成されており、シリンダヘッド2のロアデッキ部24が当接するトップデッキ面60として構成されている。前壁部62a、後壁部62bおよび側壁部62c,62dは、本発明における「外壁部」に対応し、トップデッキ面60は、本発明における「デッキ面」に対応する実施構成の一例である。
【0041】
側壁部62cには、図6に示すように、ウォータポンプ16を取り付けるためのウォータポンプハウジング部72と、当該ウォータポンプハウジング部72に冷却水を導くサクション通路部74と、が設けられている。
【0042】
前壁部62a,後壁部62bおよび側壁部62c,62dと、シリンダボア壁部66との間には、図4および図5に示すように、ブロック用ウォータジャケットBWJが形成されている。
【0043】
シリンダボア壁部66は、図4および図5に示すように、3つのシリンダボア66aが直列に配置されるように互いに連結されてサイアミーズシリンダーを構成している。シリンダボア66a内には、図示しないピストンが摺動する。
【0044】
ブロック用ウォータジャケットBWJは、冷却水が流れる冷却水通路として構成されており、ブロック用ウォータジャケットBWJを流れる冷却水によって、シリンダブロック6、特に、シリンダボア壁部66周りが冷却される。ブロック用ウォータジャケットBWJは、トップデッキ面60において開口している。本実施の形態では、ブロック用ウォータジャケットBWJの深さLjは、シリンダボア66aの全長Lbの70%〜90%となるように構成されている。
【0045】
ブロック用ウォータジャケットBWJは、所定幅をもって各シリンダボア壁部66を囲むように各シリンダボア壁部66に同心状に構成されている。ブロック用ウォータジャケットBWJは、本発明における「ウォータジャケット部」に対応する実施構成の一例である。
【0046】
ブロック用ウォータジャケットBWJは、基本的には円弧面により構成されているが、ブロック用ウォータジャケットBWJのうち連結壁部64,65が設けられた部分は、図7に示すように、平坦面32により構成されている。以下、ブロック用ウォータジャケットBWJのうち平坦面32によって構成された部分を平坦部30と称する。
【0047】
平坦部30は、図7に示すように、シリンダボア66aの中心を角の頂点とする中心角(平坦部30の端部のうちブロック用ウォータジャケットBWJの周方向と交差する両端部と、シリンダボア66aの中心と、により構成される中心角)が25°ないし35°望ましくは30°の扇形領域の範囲内となるように構成されている。
【0048】
連結壁部64および連結壁部65は、図4および図5に示すように、ブロック用ウォータジャケットBWJのうちシリンダボア壁部66を挟んでシリンダボア66aの配列方向に延在する右側ジャケット部BWJRおよび左側ジャケット部BWJLにそれぞれ設けられている。連結壁部64,65は、互いに対向するように配置されており、各シリンダボア壁部66と側壁部62cおよび側壁部62dとをシリンダボア66aの配列方向と直交する方向に連結するように構成されている。
【0049】
また、連結壁部64,65は、ブロック用ウォータジャケットBWJをシリンダボア66aの配列方向に複数の室に仕切るように構成されている。連結壁部64,65は、本発明における「仕切壁部」に対応する実施構成の一例である。また、連結壁部64,65は、本発明における「第1仕切壁部」および「第2仕切壁部」に対応する実施構成の一例である。
【0050】
さらに、連結壁部64,65は、図8および図9に示すように、ブロック用ウォータジャケットBWJの深さ方向全域に亘って設けられておらず、ブロック用ウォータジャケットBWJの底部からシリンダボア66aの全長Lbの20%〜70%に相当する高さとなるように構成されている。
【0051】
言い換えると、連結壁部64,65は、当該連結壁部64,65の上方部分がシリンダボア66aの全長Lbの20%〜50%に相当する深さまで機械加工によって削り取られている。これにより、シリンダボア66aの配列方向におけるブロック用ウォータジャケットBWJの連通が確保されている。
【0052】
また、連結壁部64のうちシリンダブロック6の後壁部62bを向く壁面64bは、図9に示すように、ブロック用ウォータジャケットBWJの底部に向かうに従い連結壁部64のうちシリンダブロック6の前壁部62aを向く壁面64aから遠ざかるような傾斜を有するように構成されている。なお、壁面64aは、ほぼ鉛直方向に沿うように構成されている。
【0053】
さらに、図示は省略するが、連結壁部65も連結壁部64と同様の構成をしている。即ち、連結壁部65のうちシリンダブロック6の後壁部62bを向く壁面65bは、ブロック用ウォータジャケットBWJの底部に向かうに従い連結壁部65のうちシリンダブロック6の前壁部62aを向く壁面65aから遠ざかるような傾斜を有するように構成されており、壁面65aは、ほぼ鉛直方向に沿うように構成されている。壁面64a,65aは、本発明における「上流側壁面」に対応し、壁面64b,65bは、本発明における「下流側壁面」に対応する実施構成の一例である。
【0054】
次に、こうして構成されたシリンダブロック6の製造方法について説明する。まず、鋳型を型締めして溶湯を流し込むことにより、図10および図11に示すように、前壁部62aと、後壁部62bと、側壁部62c,62dと、シリンダボア壁部66と、複数の連結壁部64,65と、備えるシリンダブロックを鋳造成型する。
【0055】
なお、図12に示すように、鋳型には、側壁部62cが成型される側の面の下方部分に湯口INPが設置されると共に、側壁部62dが成型される側の面の上方部分にガス抜き口GOUTが設置され、溶湯が図12の左下側から右上側に向かって流れるように構成されている(図12の太線矢印)。
【0056】
ここで、シリンダブロックの鋳造成型段階では、連結壁部64,65は、ブロック用ウォータジャケットBWJの深さ方向全域に亘って底部からシリンダブロック6のトップデッキ面60に達する長さに成型される(図10および図11参照)。
【0057】
このように、連結壁部64,65をブロック用ウォータジャケットBWJの底部からシリンダブロック6のトップデッキ面60に達する長さに成型する構成とすることにより、連結壁部64,65を成型するための鋳型の連結壁部用空洞部を、シリンダボア壁部66を成型するための鋳型のボア壁部用空洞部へ溶湯を流し込むための湯道として利用することができるため、ボア壁部用空洞部の長手方向(シリンダボア66aの軸線方向であって図12の上下方向)全域に亘って良好に溶湯を充填させることができる。
【0058】
また、図12の太線矢印で示すように、連結壁部64,65が溶湯の主流方向に沿うように設けられているため、連結壁部64,65を成型するための鋳型の連結壁部用空洞部内への溶湯の流入性を向上することができる。なお、本実施の形態では、「溶湯の主流方向」とは、典型的には、溶湯が湯口INP側(側壁部62c側)から側壁部62d側に向かう方向、、例えば、シリンダボア66aの配列方向と交差する方向および溶湯がシリンダボア66aの軸線方向を上方に向かう方向がこれに該当する。さらに、連結壁部64,65がシリンダボア壁部66を挟んで互いに対向するように設けられているため、連結壁部64を成型するための鋳型の連結壁部用空洞部からボア壁部用空洞部に流れ込んだ溶湯を、連結壁部65を成型するための鋳型の連結壁部用空洞部を介して側壁部62dを成型する側壁部用空洞部に流出させることができる。これにより、ボア壁部用空洞部への溶湯の流れ込みをより一層良好なものとすることができる。
【0059】
この結果、シリンダボア壁部66のトップデッキ面60側まで溶湯が良好に充填され、シリンダボア壁部66のトップデッキ面60側に鋳巣が発生することを良好に防止し得る。したがって、シリンダブロック6の品質が向上すると共に、シール性およびシリンダボア壁部66の放熱性が向上する。なお、連結壁部64,65によってシリンダボア壁部66の強度も向上する。
【0060】
また、連結壁部64,65の壁面64b,65bに設けた傾斜が、型開きの際に、ブロック用ウォータジャケットBWJを成型するための鋳型を抜くための鋳抜き傾斜として機能するため、型抜き性が向上する。なお、ブロック用ウォータジャケットBWJを成型するための鋳型を抜く方向は、図9の上方向である。
【0061】
そして、シリンダブロック6を鋳造成型した後、図7および図13に示すように、エンドミルEMなどによって連結壁部64,65の上方部分を削り取る機械加工を行う。当該機械加工は、ブロック用ウォータジャケットBWJの幅寸法とほぼ同じ直径を有するエンドミルEMを用いて行う。
【0062】
具体的には、図13に示すように、エンドミルEMを連結壁部64,65の上方側から下降させて連結壁部64,65に当接させ、当接した状態から所定距離だけエンドミルEMを鉛直下方向に下降させることにより連結壁部64,65の上方部分を削り取る。なお、エンドミルEMの鉛直下方向への移動は、本実施形態では、シリンダボア66aの全長Lbの20%〜50%の範囲内で行われる。
【0063】
そして、エンドミルEMを鉛直下方向へ所定距離だけ下降させた状態のままシリンダボア66aの配列方向に直線的に所定距離だけエンドミルEMを移動させ、その後、エンドミルEMを鉛直上方向に上昇させることにより、機械加工が完了する。
【0064】
こうした機械加工によって、ブロック用ウォータジャケットBWJのうち連結壁部64,65が設けられた部分に、図7に示すように、平坦面32からなる平坦部30が構成される。なお、エンドミルEMによるシリンダボア66aの配列方向への直線的な移動は、本実施形態では、シリンダボア66aの中心を角の頂点とする中心角(平坦部30の端部のうちブロック用ウォータジャケットBWJの周方向と交差する両端部と、シリンダボア66aの中心と、により構成される中心角)が25°ないし35°望ましくは30°の範囲内で行われる。
【0065】
即ち、エンドミルEMによる連結壁部64,65の加工開始位置におけるエンドミルEMの中心と、シリンダボア66aの中心と、エンドミルEMによる連結壁部64,65の加工終了位置におけるエンドミルEMの中心とを結ぶことにより構成される角度が25°ないし35°望ましくは30°の範囲内となっている。
【0066】
こうして、ブロック用ウォータジャケットBWJのうち連結壁部64,65が設けられた部分に、ブロック用ウォータジャケットBWJとほぼ同じ幅およびシリンダボア66aの全長Lbの20%〜50%の深さを有する平坦部30が設けられたシリンダブロック6が製造される。
【0067】
続いて、こうして構成された内燃機関1の動作に伴って駆動されるウォータポンプ16によって吐出され、ブロック用ウォータジャケットBWJに供給された冷却水の流れについて説明する。ウォータポンプ16によって吐出された冷却水は、最も前壁部62a寄りのシリンダボア壁部66を囲うブロック用ウォータジャケットBWJの側壁部62c側からブロック用ウォータジャケットBWJ内に導入され、最も後壁部62b寄りのシリンダボア壁部66を囲うブロック用ウォータジャケットBWJに向けてブロック用ウォータジャケットBWJの両側部BWJL,BWJRを流れる。
【0068】
ここで、ブロック用ウォータジャケットBWJの下方部においては、図14の太破線矢印によって示すように、連結壁部64,65によって冷却水の流れが阻害されるため、冷却水による過冷却が抑制される。一方、ブロック用ウォータジャケットBWJの上方部においては、図14の太実線矢印によって示すように、連結壁部64,65によって冷却水の流れが阻害されることがないため、冷却水による良好な冷却効果を得ることができる。
【0069】
なお、平坦部30が、ブロック用ウォータジャケットBWJの幅寸法とほぼ同じ直径を有するエンドミルEMを用いてブロック用ウォータジャケットBWJとほぼ同じ幅に形成されると共に、シリンダボア66aの中心を角の頂点とする中心角(平坦部30の端部のうちブロック用ウォータジャケットBWJの周方向と交差する両端部と、シリンダボア66aの中心と、により構成される中心角)が25°ないし35°望ましくは30°の範囲内に形成される構成であるため、平面視でブロック用ウォータジャケットBWJを流れる冷却水の抵抗となるような段差を生じることがない。これにより、冷却性の低下を招くことがない。
【0070】
また、平坦部30がシリンダボア66aの全長Lbの20%〜50%の深さに形成される構成であるため、シリンダボア66aのうちピストンが摺動する部分に対応するシリンダボア壁部66を効果的に冷却しながら、当該部分以外の冷却を抑制して熱損失を防止することができる。
【0071】
本実施の形態では、連結壁部64および連結壁部65をシリンダボア壁部66を挟んで互いに対向する位置に設ける構成としたが、連結壁部64および連結壁部65は対向していなくても良い。
【0072】
本実施の形態では、溶湯の主流方向(溶湯が湯口INP側(側壁部62c側)から側壁部62dに向かう方向であって、例えば、シリンダボア66aの配列方向と交差する方向およびシリンダボア66aの軸線方向を上方に向かう方向)に沿うように連結壁部64,65を配置する構成としたが、これに限らない。例えば、溶湯の支流方向(主流から分かれて鋳型空洞部の各部に向かって流れる方向であって、例えば、シリンダボア66aの配列方向)に沿うように連結壁部64,65を配置する構成でも良い。
【0073】
本実施の形態では、連結壁部64および連結壁部65をシリンダボア66aの配列方向に直交する方向にのみ設ける構成としたが、これに限らない。例えば、図15に示すように、連結壁部64および連結壁部65をシリンダボア66aの配列方向にも設ける構成としても良い。
【0074】
本実施の形態では、鋳型には、側壁部62cが成型される側の面の下方部分に湯口INPを設置すると共に、側壁部62dが成型される側の面の上方部分にガス抜き口GOUTを設置する構成としたが、これに限らない。例えば、図16に示すように、鋳型には、後壁部62bが成型される側の面の下方部分に湯口INPを設置すると共に、前壁部62aが成型される側の面の上方部分にガス抜き口GOUTを設置する構成としても良い。
【0075】
この場合、連結壁部64,65は、溶湯の流れの主流方向に沿うように、シリンダボア66aの配列方向に設置する構成が望ましい。具体的には、図17に示すように、連結壁部64は、後壁部62bとシリンダボア壁部66のうち最も後壁部62b寄りに配置されたシリンダボア壁部66とを連結するように設けると共に、連結壁部65は、前壁部62aとシリンダボア壁部66のうち最も前壁部62a寄りに配置されたシリンダボア壁部66とを連結するように設ける構成とすれば良い。
【0076】
本実施の形態では、連結壁部64,65のうちシリンダブロック6の後壁部62bを向く壁面64b,65bに傾斜を設ける構成としたが、これに限らない。例えば、壁面64b,65bには傾斜を設けない構成としても良い。また、図18に示すように、壁面64b,65bに加えて連結壁部64,65のうちシリンダブロック6の前壁部62aを向く壁面64a,65aにも傾斜を設ける構成としても良い。
【0077】
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0078】
1 内燃機関(内燃機関)
2 シリンダヘッド(シリンダヘッド)
4 ロッカーカバー
6 シリンダブロック(シリンダブロック)
8 アッパーオイルパン
10 ロアオイルパン
12 インテークマニホールド
16 ウォータポンプ(ウォータポンプ)
22 アッパーデッキ部
24 ロアデッキ部
25 燃焼室構成凹部
26a 前壁部
26b 後壁部
26c 側壁部
28 取付部
30 平坦部(平坦部)
32 平坦面
62a 前壁部(外壁部)
62b 後壁部(外壁部)
62c 側壁部(外壁部)
62d 側壁部(外壁部)
64 連結壁部(仕切壁部、第1仕切壁部、第2仕切壁部)
64a 壁面(上流側壁面)
64b 壁面(下流側壁面)
65 連結壁部(仕切壁部、第2仕切壁部、第1仕切壁部)
65a 壁面(上流側壁面)
65b 壁面(下流側壁面)
66 シリンダボア壁部(シリンダボア壁部)
66a シリンダボア(シリンダボア)
72 ウォータポンプハウジング部
74 サクション通路部
HWJ ヘッド用ウォータジャケット
BWJ ブロック用ウォータジャケット(ウォータジャケット部)
BWJL 左側ジャケット部
BWJR 右側ジャケット部
INP 湯口
GOUT ガス抜き口
EM エンドミル
Lb シリンダボアの全長
Lj ブロック用ウォータジャケットの深さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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図18