(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
原発型および続発型の糖尿病性細小血管症、糖尿病性創傷治癒、四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防、特には糖尿病性足潰瘍、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、および末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進における使用のための、請求項1から6のいずれか1項で定義の式(I)の化合物。
脂質代謝調節活性化合物、抗糖尿病薬、血圧降下剤、交感神経系緊張を低下させる薬剤、潅流促進および/または抗血栓薬、さらには抗酸化剤、アルドステロンおよび鉱質コルチコイド受容体拮抗薬、バソプレッシン受容体拮抗薬、有機硝酸塩およびNO供与体、IP受容体作動薬、陽性変力化合物、カルシウム増感剤、ACE阻害薬、cGMP−およびcAMP調節化合物、ナトリウム利尿ペプチド、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性刺激剤、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性活性化剤、ヒト好中球エラスターゼの阻害薬、シグナル伝達カスケードを阻害する化合物、心臓のエネルギー代謝を調節する化合物、ケモカイン受容体拮抗薬、p38キナーゼ阻害薬、NPY作動薬、オレキシン作動薬、食欲減退薬、PAF−AH阻害薬、消炎剤、鎮痛剤、抗鬱薬および他の向精神薬からなる群から選択される1以上の別の活性化合物と組み合わせて、請求項1から6のいずれか1項で定義される式(I)の化合物を含む医薬。
原発型および続発型の糖尿病性細小血管症、糖尿病性創傷治癒、四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防、特には糖尿病性足潰瘍、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、および末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進のための請求項11または12に記載の医薬。
ヒトおよび動物での原発型および続発型の糖尿病性細小血管症、糖尿病性創傷治癒、四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防、特には糖尿病性足潰瘍、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、および末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進のための医薬組成物の製造における、少なくとも一つの請求項1から6のいずれか1項で定義される式(I)の化合物の使用。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の文脈において、式における「x酸」という用語は、酸と個々の物質の化学量論的に規定された比を意味するものではない。例えば対象の物質の塩基性度に応じて、「x酸」という用語は、化合物の酸に対する各種比を指し、例えば10:1から1:10、8:1から1:8、7:1から1:7、5:1から1:5、4.5:1から1:4.5、4:1から1:4、3.5:1から1:3.5、3:1から1:3、2.5:1から1:2.5、2:1から1:2、1.5:1から1:1.5および1:1である。
【0017】
構造に応じて、本発明による化合物は、異なる立体異性体型で存在することができ、すなわち立体配置異性体の形態で、または適宜にコンホメーション異性体として存在することができる(エナンチオマーおよび/またはジアステレオマー、アトロプ異性体の場合のものなど)。従って本発明は、エナンチオマーおよびジアステレオマーおよびそれらの個々の混合物を包含する。立体異性体的に均一な構成成分は、公知の方法でエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーのそのような混合物から単離することができる。クロマトグラフィープロセスがこれには好ましく用いられ、特にはアキラルもしくはキラル相でのHPLCクロマトグラフィーである。
【0018】
本発明による化合物が互変異型であることが可能な場合、本発明は全ての互変異型を包含する。
【0019】
本発明はまた、本発明による化合物の全ての好適な同位体形態を包含する。本発明による化合物の同位体形態は本明細書において、本発明による化合物内の少なくとも一つの原子が同じ原子番号であるが、自然界において通常もしくは支配的にある原子質量とは異なる原子質量を有する別の原子に交換されている化合物を意味するものと理解される。本発明による化合物に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の同位体があり、例えば
2H(重水素)、
3H(三重水素)、
13C、
14C、
15N、
17O、
18O、
32P、
33P、
33S、
34S、
35S、
36S、
18F、
36Cl、
82Br、
123I、
124I、
129Iおよび
131Iである。本発明による化合物の特定の同位体型、特別には1以上の放射性同位体が組み込まれているものは、例えば、作用機序または身体中での活性化合物分布の試験に有用となり得る。製造および検出が比較的容易であることから、特には、
3Hまたは
14C同位体で標識された化合物がこの目的には好適である。さらに、同位体、例えば重水素を組み込むことにより、化合物の代謝安定性が高くなることで特に治療上有益となり得るものであり、例えば身体中での半減期が長くなり、または必要な活性成分用量が減る。従って、本発明による化合物のそのような修飾も場合により、本発明の好ましい実施形態を構成することができる。本発明による化合物の同位体型は、当業者に公知の方法によって、例えば下記に記載の方法および実施例に記載の手順によって、個々の試薬および/または出発化合物の相当する同位体修飾を用いることで製造することができる。
【0020】
本発明の文脈において好ましい
塩は、本発明による化合物の生理的に許容される塩である。本発明は、自体は医薬用途には適さないが、例えば本発明による化合物の単離や精製には用いることができる塩も包含する。
【0021】
本発明による化合物の生理的に許容される塩には、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩などがある。
【0022】
本発明による化合物の生理的に許容される塩にはさらに、通常の塩基の塩、例えば好ましくは、アルカリ金属塩(例えばナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウムおよびマグネシウム塩)およびアンモニアもしくは1から16個の炭素原子を有する有機アミンから誘導されるアンモニウム塩、例えば好ましくはエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミン、N−メチルピペリジンおよびコリンの塩などがある。
【0023】
本発明の文脈における
溶媒和物は、溶媒分子による配位によって固体または液体での錯体を形成している本発明による化合物の形態と記述される。水和物は、配位が水によるものである溶媒和物の特定の形態である。
【0024】
さらに、本発明は、本発明による化合物のプロドラッグも包含する。「プロドラッグ」という用語には、自体は生理活性であるか生理的に不活性であり得るが、身体に滞留中に本発明による化合物に変換される(例えば、代謝的または加水分解的に)化合物が含まれる。
【0025】
本発明の文脈において、「治療」または「治療する」には、疾患、状態、障害、外傷もしくは健康問題、またはそのような状態および/またはそのような状態の症状の発達、経過もしくは進行の阻害、遅延、抑制、緩和、減弱、制限、低減、抑止、対抗または治癒などがある。「療法」という用語は本明細書において、「治療」という用語と同義であると理解される。
【0026】
「防止」、「予防」もしくは「阻止」という用語は、本発明の文脈において同義的に使用され、疾患、状態、障害、外傷もしくは健康問題を被る、経験する、患うまたは有するリスク、またはそのような状態および/またはそのような状態の症状の発達もしくは進行の回避もしくは軽減を指す。
【0027】
疾患、状態、障害、外傷または健康問題の治療または予防は、部分的であっても完全であっても良い。
【0028】
本発明の文脈において、別段の断りがない限り、置換基は下記のように定義される。
【0029】
アルキル自体ならびにアルコキシ、アルコキシアルキル、アルキルアミノおよびアルコキシカルボニルでの「Alk」および「アルキル」は、1から6個の炭素原子、好ましくは1から4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、例えばそして好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルがある。
【0030】
アルコキシは、例えばそして好ましくは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシおよびtert−ブトキシを表す。
【0031】
アルコキシアルキルは、例えばそして好ましくは、メトキシメチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、n−ブトキシメチル、tert−ブトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、n−プロポキシエチル、イソプロポキシエチル、n−ブトキシエチルおよびtert−ブトキシエチルを表す。
【0032】
基R1およびR2の定義におけるN−複素環は、窒素ヘテロ原子および3個以下の別のヘテロ原子および/またはS、O、N、SOおよびSO
2からなる群からのヘテロ基を有する4から7個の環原子を有する飽和および部分不飽和単環式基を表し、窒素原子はN−オキサイドを形成していても良く、例えばそして好ましくはアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、1−オキシドチオモルホリンおよび1,1−ジオキシドチオモルホリン、特に好ましくはアゼチジン、ピロリジン、モルホリンおよび1,1−ジオキシドチオモルホリンである。
【0033】
基R1およびR2の定義における複素環(接合炭素原子がそれが結合しているN−複素環と接合している)は、4から6個の環原子および4個以下のヘテロ原子および/またはS、O、N、SOおよびSO
2からなる群からのヘテロ基を有する飽和および部分不飽和単環式基を表し、窒素原子はN−オキサイドを形成していても良く、例えばそして好ましくはアゼチジン、オキセタン、チエタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、テトラヒドロピランおよび1,1−ジオキシドチエタン、特に好ましくはアゼチジンおよびオキセタン、さらにより好ましくはオキセタンである。
【0034】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素、好ましくはフッ素および塩素を表す。
【0035】
好ましいものは、
R
1が、C
1−C
6−アルキルまたはC
3−C
5−シクロアルキルを表し、
アルキルが、互いに独立にヒドロキシおよびC
1−C
4−アルコキシからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されており、
R
2が、水素またはC
1−C
4−アルキルを表し、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、4から7員のN−複素環を形成しており、
そのN−複素環が、互いに独立にオキソ、ヒドロキシ、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く、
または
そのN−複素環が2個の置換基を有しても良く、それらはそれらが一緒に結合しているN−複素環の炭素原子とともに、4から6員の複素環を形成していても良く、
この複素環については、互いに独立にオキソ、メチルおよびエチルからなる群から選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く、
R
3が、水素、フッ素、メトキシまたはエトキシを表し、
R
4が、水素、フッ素、メトキシまたはエトキシを表す、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物である。
【0036】
好ましいものは、
R
1が、C
2−C
6−アルキルを表し、
アルキルがヒドロキシ、メトキシおよびエトキシからなる群から選択される、置換基によって置換されており、
R
2が水素を表し、または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、1−オキシドチオモルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンを形成しており、
アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、1−オキシドチオモルホリンおよび1,1−ジオキシドチオモルホリンが互いに独立にヒドロキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシカルボニル、C
1−C
3−アルキル、メトキシおよびメトキシメチルからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
または
アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジンおよびモルホリンが2個の置換基を有しても良く、それらの置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジンまたはモルホリンの炭素原子とともに、アゼチジン、オキセタンまたは1,1−ジオキシドチエタンを形成していても良く、
このアゼチジン、オキセタンまたは1,1−ジオキシドチエタンについては、互いに独立にメチルおよびエチルからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
R
3が水素を表し、
R
4が水素、フッ素またはメトキシを表し、
または
R
3が水素、フッ素またはメトキシを表し、
R
4が水素を表す、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物である。
【0037】
好ましいものは、
R
1が、C
2−C
4−アルキルを表し、
アルキルがヒドロキシおよびメトキシからなる群から選択される置換基によって置換されており、
R
2が水素を表し、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンを形成しており、
アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンがヒドロキシカルボニル、メチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびメトキシメチルからなる群から独立に選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジンを形成しており、
前記アゼチジンが2個の置換基を有しても良く、それらの置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジンの炭素原子とともに、オキセタンまたは1,1−ジオキシドチエタンを形成していても良く、
R
3が水素、フッ素またはメトキシを表し、
R
4が水素を表し、
または
R
3が水素を表し、
R
4が水素、フッ素またはメトキシを表す、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物である。
【0038】
好ましいものは、
R
1が、C
2−C
4−アルキルを表し、
アルキルが、ヒドロキシおよびメトキシからなる群から選択される置換基によって置換されており、
R
2が水素を表し、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンを形成しており、
アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンが、ヒドロキシカルボニルおよびメチルからなる群から独立に選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジンを形成しており、
前記アゼチジンが2個の置換基を有しても良く、それらの置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジンの炭素原子とともに、オキセタンを形成していても良く、
R
3が水素を表し、
R
4が水素を表す、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物である。
【0039】
好ましいものは、
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジンを形成しており、
前記アゼチジンが2個の置換基を有しており、それらはそれらが一緒に結合しているアゼチジンの炭素原子とともにオキセタンを形成しており、
R
3が水素を表し、
R
4が水素を表す、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物である。
【0040】
好ましいものは、
R
1がC
1−C
6−アルキルを表し、
アルキルが、互いに独立にヒドロキシ、C
1−C
4−アルコキシおよびシクロアルキルオキシからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されており、
R
2が、水素またはC
1−C
4−アルキルを表し、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、4から7員のN−複素環を形成しており、
そのN−複素環が、互いに独立にオキソ、ヒドロキシ、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、C
1−C
4−アルキル、C
1−C
4−アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く、
または
そのN−複素環が2個の置換基を有しても良く、それらはそれらが一緒に結合しているN−複素環の炭素原子とともに、4から6員の複素環を形成していても良く、
この複素環については、互いに独立にオキソ、メチルおよびエチルからなる群から選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く、
R
3が、水素、フッ素、メトキシまたはエトキシを表し、
R
4が、水素、フッ素、メトキシまたはエトキシを表す、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物である。
【0041】
好ましいものは、
R
1がC
2−C
6−アルキルを表し、
アルキルが、ヒドロキシ、メトキシおよびエトキシからなる群から選択される置換基によって置換されており、
R
2が水素を表し、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、1−オキシドチオモルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンを形成しており、
アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、1−オキシドチオモルホリンおよび1,1−ジオキシドチオモルホリンが、互いに独立にヒドロキシ、ヒドロキシカルボニル、C
1−C
3−アルキルおよびメトキシからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
または
アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジンおよびモルホリンが2個の置換基を有しても良く、それらの置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジンまたはモルホリンの炭素原子とともに、アゼチジンまたはオキセタンを形成していても良く、
このアゼチジンまたはオキセタンについては、互いに独立にメチルおよびエチルからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
R
3が水素を表し、
R
4が水素、フッ素またはメトキシを表し、
または
R
3が水素、フッ素またはメトキシを表し、
R
4が水素を表す、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物である。
【0042】
R
1がC
2−C
6−アルキルを表し、
アルキルが、ヒドロキシ、メトキシおよびエトキシからなる群から選択される置換基によって置換されていても良く、
R
2が水素を表し、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、1−オキシドチオモルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンを形成しており、
アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、1−オキシドチオモルホリンおよび1,1−ジオキシドチオモルホリンが互いに独立にヒドロキシ、ヒドロキシカルボニル、C
1−C
3−アルキルおよびメトキシからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
または
アゼチジン、ピロリジン、ピペリジンおよびアゼパンが2個の置換基を有しても良く、それらの置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジン、ピロリジン、ピペリジンまたはアゼパンの炭素原子とともに、アゼチジンまたはオキセタンを形成していても良く、
このアゼチジンまたはオキセタンについては、互いに独立にメチルおよびエチルからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
R
3が水素を表し、
R
4が水素、フッ素またはメトキシを表し、
または
R
3が水素、フッ素またはメトキシを表し、
R
4が水素を表す、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物も好ましい。
【0043】
R
1がC
2−C
4−アルキルを表し、
アルキルがヒドロキシおよびメトキシからなる群から選択される置換基によって置換されており、
R
2が水素を表し、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンを形成しており、
アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンが、オキソ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルボニルおよびメチルからなる群から独立に選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジンを形成しており、
前記アゼチジンが2個の置換基を有しても良く、それらの置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジンの炭素原子とともに、オキセタンを形成していても良く、
R
3が水素を表し、
R
4が水素を表す、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物も好ましい。
【0044】
R
1がC
2−C
6−アルキルを表し、
アルキルが、ヒドロキシ、メトキシおよびエトキシからなる群から選択される置換基によって置換されており、
R
2が水素を表す、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物も好ましい。
【0045】
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンを形成しており、
アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンが、オキソ、ヒドロキシ、ヒドロキシカルボニルおよびメチルからなる群から独立に選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
または
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジンを形成しており、
前記アゼチジンが2個の置換基を有してても良く、それらの置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジンの炭素原子とともに、オキセタンを形成していても良い、式(I)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物も好ましい。
【0046】
R
2が水素を表す式(I)の化合物も好ましい。
【0047】
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イルを表す式(I)の化合物も好ましい。
【0048】
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イルを表す式(I)の化合物も好ましい。
【0049】
R
3が水素を表す式(I)の化合物も好ましい。
【0050】
R
4が水素を表す式(I)の化合物も好ましい。
【0051】
R
3およびR
4が水素を表す式(I)の化合物も好ましい。
【0052】
基の特定の組み合わせまたは好ましい組み合わせで記載されている個々の基の定義も、記載されている基の特定の組み合わせから独立に、所望に応じて、他の組み合わせの基の定義によって置き換えられる。
【0053】
非常に特に好ましいものは、上記の好ましい範囲の2以上の組み合わせである。
【0054】
本発明はさらに、
[A]下記式(II)の化合物:
【化2】
【0055】
を、下記式(III)の化合物:
【化3】
【0056】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有する。]と、還元剤の存在下に反応させて、下記式(IV)の化合物:
【化4】
【0057】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有する。]を得る、
または
[B]下記式(IV)の化合物:
【化5】
【0058】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有する。]を、酸の存在下に反応させて、下記式(V)の化合物:
【化6】
【0059】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有する。]を得る、
または
[C]下記式(VI)の化合物:
【化7】
【0060】
[Xは、ハロゲン、好ましくはフッ素、塩素もしくは臭素、またはスルホニルメタンを表し、
R
5は、C
1−C
4−アルキル、好ましくはメチルまたはエチルを表す。]を、塩基の存在下に、下記式(VII)の化合物:
【化8】
【0061】
[R
1およびR
2は、上記で与えられる意味を有する。]と反応させて、下記式(VIII)の化合物:
【化9】
【0062】
[R
1、R
2およびR
5は、上記で与えられる意味を有する。]を得る、
または
[D]下記式(IX)の化合物:
【化10】
【0063】
[R
1およびR
2は上記で与えられる意味を有する。]を、下記式(V)の化合物:
【化11】
【0064】
[R
3およびR
4は、上記で与えられる意味を有する。]と、脱水剤の存在下に反応させて式(I)の化合物を得る、式(I)の化合物、またはそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物の製造方法を提供する。
【0065】
方法[A]による反応は、通常、不活性溶媒中、好ましくは−20℃から60℃の温度範囲で、大気圧下および適宜に塩基の存在下に行う。
【0066】
不活性溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノールまたはイソプロパノールなどのアルコール類、またはジエチルエーテル、ジオキサンまたはテトラヒドロフランなどのエーテル類、またはジメチルホルムアミド、または酢酸または氷酢酸、またはジクロロメタン、トリクロロメタンまたは1,2−ジクロロエタンである。上記溶媒の混合物を用いることも可能である。好ましいものは、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフランである。
【0067】
塩基は、例えば、トリアルキルアミン類などの有機塩基であり、例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジンまたはジイソプロピルエチルアミンである。好ましいものは、ジイソプロピルエチルアミンである。
【0068】
還元剤は、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素シアノナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ナトリウムビス−(2−メトキシエトキシ)アルミニウム、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムまたはボラン/テトラヒドロフランである。好ましいものは、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムである。
【0069】
式(II)および(III)の化合物は、公知であるか、適切な原料から公知の方法によって合成することができる。
【0070】
上記の方法[A]に代わるものとして、式(IV)の化合物の製造は、下記のような方法を含むこともできる。
【0071】
[E]下記式(II)の化合物:
【化12】
【0072】
を、下記式(III)の化合物:
【化13】
【0073】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有する。]と反応させて、式(IVa)の化合物:
【化14】
【0074】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有する。]を得る。
【0075】
または
[F]下記式(IVa)の化合物:
【化15】
【0076】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有する。]を、還元剤の存在下に反応させて、式(IV)の化合物を得る。
【0077】
方法[E]による反応における還元剤は、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素シアノナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化ナトリウムビス−(2−メトキシエトキシ)アルミニウム、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム、ボラン/テトラヒドロフラン、またはパラジウム触媒の存在下の水素であることができる。
【0078】
方法[B]による反応は通常、不活性溶媒中、好ましくは−20℃から60℃の温度範囲で大気圧下に行われる。
【0079】
不活性溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノールまたはイソプロパノールなどのアルコール類、またはジエチルエーテル、ジオキサンまたはテトラヒドロフランなどのエーテル類、またはジメチルホルムアミド、またはジクロロメタン、トリクロロメタンまたは1,2−ジクロロエタンである。上記溶媒の混合物を用いることも可能である。好ましいものは、ジクロロメタンである。
【0080】
酸は、例えば、塩化水素およびトリフルオロ酢酸である、好ましいものは、塩化水素である。これらの酸は好ましくは、不活性溶媒に溶かして加えられる。この目的に好ましい溶媒はジオキサンである。
【0081】
方法[C]による反応は通常、不活性溶媒中、好ましくは0℃から80℃の温度範囲で大気圧下に行われる。
【0082】
不活性溶媒は、例えば、イソプロパノールなどのアルコール類またはジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはN−メチルモルホリノンなどのエーテル類、またはジメチルホルムアミド、またはジクロロメタン、トリクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、またはアセトニトリルである。好ましいものは、アセトニトリルおよびN−メチルモルホリンである。上記溶媒の混合物を用いることも可能である。
【0083】
塩基は、例えば、アルカリ金属炭酸塩類、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウム、または重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムまたは重炭酸セシウム、または有機塩基、例えばトリアルキルアミン類、例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジンまたはジイソプロピルエチルアミンであり、炭酸カリウムおよび炭酸ナトリウムが好ましい。
【0084】
式(VI)および(VII)の化合物は、公知であるか、適切な原料から公知の方法によって合成することができる。
【0085】
方法[D]による反応は通常、不活性溶媒中、適切な場合塩基の存在下に、好ましくは−30℃から50℃の温度範囲で大気圧下に行われる。
【0086】
不活性溶媒は、例えば、ハロゲン化炭化水素類、例えばジクロロメタンまたはトリクロロメタン、炭化水素類、例えばベンゼン、ニトロメタン、ジオキサン、ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルである。上記溶媒の混合物を用いることも可能である。特に好ましいものは、アセトニトリルである。
【0087】
好適な脱水剤は、例えば、カルボジイミド、例えばN,N′−ジエチル−、N,N′−ジプロピル−、N,N′−ジイソプロピル−、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N′−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、N−シクロヘキシルカルボジイミド−N′−プロピルオキシメチル−ポリスチレン(PS−カルボジイミド)またはカルボニル化合物、例えばカルボニルジイミダゾール、または1,2−オキサゾリウム化合物、例えば2−エチル−5−フェニル−1,2−オキサゾリウム3−サルフェートまたは2−tert−ブチル−5−メチルイソオキサゾリウムパークロレート、またはアシルアミノ化合物、例えば2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン、または無水プロパンホスホン酸(T3P)、またはクロルギ酸イソブチル、またはビス−(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホリルクロライドまたはベンゾトリアゾリルオキシトリ(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、またはO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、2−(2−オキソ−1−(2H)−ピリジル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TPTU)またはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、または1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、またはベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、またはN−ヒドロキシコハク酸イミド、またはこれらの混合物と塩基である。
【0088】
塩基は、例えば、アルカリ金属炭酸塩類、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムもしくは重炭酸セシウム、または有機塩基、例えばトリアルキルアミン類、例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジンもしくはジイソプロピルエチルアミンであり、ジイソプロピルエチルアミンが好ましい。
【0089】
その縮合は好ましくは、無水プロパンホスホン酸を用いて行われる。
【0090】
式(IX)の化合物は、式(VIII)の化合物におけるカルボン酸エステルを加水分解することで製造することができる。
【0091】
当該加水分解は通常、不活性溶媒中、少なくとも1種類の塩基の存在下に、好ましくは0℃から90℃の温度範囲で大気圧下に行われる。
【0092】
塩基は、例えばアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化リチウムもしくは水酸化ナトリウムであり、それはそれぞれ水溶液の形態で用いることができる。好ましいものは、水酸化リチウムおよび水酸化ナトリウムの水溶液である。
【0093】
不活性溶媒は、例えば、極性溶媒、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノールもしくはイソプロパノールなどのアルコール類、またはジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランもしくはN−メチルモルホリンなどのエーテル類である。上記溶媒の混合物を用いることも可能である。好ましいものは、ジオキサン、エタノールならびにテトラヒドロフランおよびメタノールの混合物である。
【0094】
さらに、式(I)の化合物の本発明による製造は、下記のような方法も含むことができる。
【0095】
[G]下記式(IX)の化合物:
【化16】
【0096】
[R
1およびR
2は、上記で与えられる意味を有する。]を、4−ピペリジノンと反応させて、下記式(X)の化合物:
【化17】
【0097】
[R
1およびR
2は上記で与えられる意味を有する。]を得る。
【0098】
または
[H]下記式(X)の化合物:
【化18】
【0099】
[R
1およびR
2は上記で与えられる意味を有する。]を、下記式(III)の化合物:
【化19】
【0100】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有する。]と還元剤の存在下に反応させて、式(I)の化合物を得る。
【0101】
方法[G]による反応は、方法[D]による反応と同様に行われる。
【0102】
方法[H]による反応における還元剤は、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素シアノナトリウム、水素化リチウムアルミニウム水素化ナトリウムビス−(2−メトキシエトキシ)アルミニウム、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムまたはボラン/テトラヒドロフランであることができる。
【0103】
さらに、式(I)の化合物の本発明による製造は、下記のような方法を含むこともできる。
【0104】
[I]下記式(XI)の化合物:
【化20】
【0105】
[Xは、ハロゲン、好ましくはフッ素、塩素もしくは臭素、またはスルホニルメタンを表す。]を、下記式(V)の化合物:
【化21】
【0106】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有する。]と、脱水剤の存在下に反応させて、下記式(XII)の化合物:
【化22】
【0107】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有し、
Xは、ハロゲン、好ましくはフッ素、塩素もしくは臭素、またはスルホニルメタンを表す。]を得る。
【0108】
または
[J]下記式(XII)の化合物:
【化23】
【0109】
[R
3およびR
4は上記で与えられる意味を有し、
Xは、ハロゲン、好ましくはフッ素、塩素もしくは臭素、またはスルホニルメタンを表す。]を、下記式(VII)の化合物:
【化24】
【0110】
[R
1およびR
2は、上記で与えられる意味を有する。]と反応させて、式(I)の化合物を得る。
【0111】
方法[I]による反応で言及の脱水剤は、例えば、方法[D]による反応との関連で記載のものであることができる。
【0112】
方法[J]による反応で言及の還元剤は、例えば、方法[A]による反応との関連で記載のものであることができる。
【0113】
本発明はさらに、式(I)の化合物またはそれの塩、それの溶媒和物もしくはそれの塩の溶媒和物の製造方法であって、この方法が、下記の組み合わせ:
[A]および[B]、
[E]、[F]および[B]、
[C]および[D]、
[A]、[B]および[D]、
[E]、[F]、[B]および[D]、
[A]、[B]、[C]および[D]、ならびに
[E]、[F]、[B]、[C]および[D]
を含む群から選択される、前記方法による反応を含む方法を提供する。
【0114】
式(I)の化合物の製造は、下記の合成図式によって示すことができる。
【0120】
本発明は、下記式(VIII)または(IX)の化合物ならびにそれの塩、それの溶媒和物およびそれの塩の溶媒和物も提供する。
【化30】
【0121】
式中、
R
1およびR
2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジンを形成しており、
前記アゼチジンは2個の置換基を有しており、それらの置換基はそれらが一緒に結合しているアゼチジンの炭素原子とともにオキセタンを形成しており、
R
5は、C
1−C
4−アルキル、好ましくはメチルまたはエチルを表す。
【0122】
本発明による化合物は、予測できないほどの有用な薬理活性スペクトラムを有し、それには有用な薬物動態特性などがある。それらは、選択的アドレナリン受容体α
2C受容体拮抗薬であり、それは血管緊張低下を生じさせ、および/または血小板凝集を阻害し、および/または血圧を低下させ、および/または冠血流もしくは末梢血流を増加させる。従って、それらは、疾患、好ましくは心血管障害、糖尿病性細小血管症、四肢における糖尿病性潰瘍の治療および/または予防、特にはヒトおよび動物における糖尿病性足潰瘍、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢血管および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、および末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進に好適である。
【0123】
特に、本発明による化合物は、病態生理学的に変化した条件下で、例えば糖尿病またはアテローム性動脈硬化の結果として末梢血流(微小循環および大循環)の疾患選択的改善を示す。
【0124】
従って、本発明による化合物は、ヒトおよび動物における疾患の治療および/または予防のための医薬として使用するのに好適である。
【0125】
従って、本発明による化合物は、心血管障害の治療に、例えば、高血圧の治療に、一次および/または二次予防に、さらには心不全の治療に、安定および不安定狭心症、肺高血圧、末梢血管および心臓血管障害(例えば末梢閉塞性疾患)、不整脈の治療に、血栓塞栓性障害および虚血、例えば心筋梗塞、卒中、トランシストリック(transistoric)発作および虚血性発作、末梢血流障害の治療に、血栓溶解療法、経皮経管的血管形成術(PTA)、経皮的冠動脈形成術(PTCA)およびバイパス後などの再狭窄の予防に、さらには虚血症候群、動脈硬化、喘息性障害、泌尿生殖器系の疾患、例えば前立腺肥大、勃起不全、女性性機能障害および失禁の治療に好適である。
【0126】
さらに、本発明による化合物は、原発性および続発性レイノー現象、微小循環障害、間欠性跛行、末梢および自律性ニューロパシー、糖尿病性細小血管症、糖尿病性腎障害、糖尿病性網膜症、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性勃起不全、クレスト症候群、エリテマトーデス(erythematosis)、爪甲真菌症、耳鳴、めまい発作、突発性難聴、メニエール病およびリウマチ障害の治療に用いることができる。
【0127】
本発明による化合物はさらに、呼吸困難症候群および慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性および慢性腎不全の治療に、そして創傷治癒、この場合特には糖尿病性創傷治癒の促進に好適である。
【0128】
さらに、本発明による化合物は、真性糖尿病の併存疾患および/または続発症の治療および/または予防に好適である。真性糖尿病の併存疾患および/または続発症の例には、糖尿病性心臓病、例えば糖尿病性冠動脈性心臓病、糖尿病性冠微小血管性心臓障害(冠微小血管性疾患、MVD)、糖尿病性心不全、糖尿病性心筋症および心筋梗塞、高血圧、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、卒中、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、四肢の糖尿病性潰瘍および糖尿病性足症候群がある。さらに、本発明による化合物は、糖尿病性創傷治癒の促進、特には糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進に好適である。糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進は、例えば、改善された創閉鎖と定義される。
【0129】
本発明による化合物はさらに、脳血流を制御するのにも好適であることから、片頭痛抑制の有効な薬剤を代表する。それらは、脳梗塞(脳卒中)、例えば卒中、脳虚血および頭蓋大脳外傷の続発症の予防および抑制にも好適である。本発明による化合物は、疼痛状態の抑制にも用いることができる。
【0130】
さらに、本発明による化合物は、微小血管および大血管損傷(血管炎)、再潅流損傷、動脈および静脈血栓症、浮腫、腫瘍性疾患(皮膚癌、脂肪肉腫、そして消化管、肝臓、膵臓、肺、腎臓、尿管、前立腺および生殖管の癌)、中枢神経系の障害および神経変性障害(卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病、認知症、癲癇、抑鬱、多発性硬化症、統合失調症)、炎症性障害、自己免疫障害(クローン病、潰瘍性大腸炎、紅斑性狼蒼、関節リウマチ、喘息)、腎臓障害(糸球体腎炎)、甲状腺障害(甲状腺機能亢進症)、多汗、膵臓の障害(膵炎)、肝臓線維症、皮膚障害(乾癬、にきび、湿疹、神経皮膚炎、皮膚炎、角膜炎、瘢痕形成、いぼ形成、霜焼け)、皮膚移植、ウィルス性障害(HPV、HCMV、HIV)、悪液質、骨粗鬆症、無血管性骨壊死、痛風、失禁の治療および/または予防に、創傷治癒に、鎌状赤血球貧血患者における創傷治癒に、および血管新生に用いることもできる。
【0131】
本発明はさらに、障害、好ましくは血栓塞栓性障害および/または血栓塞栓性合併症の治療および/または予防における本発明による化合物の使用を提供する。
【0132】
本発明の意味における「血栓塞栓性障害」には、特には、ST上昇型心筋梗塞(STEMI)および非ST上昇型心筋梗塞(非STEMI)、安定狭心症、不安定狭心症、血管形成術、ステント移植もしくは大動脈冠動脈バイパスなどの冠動脈インターベンション後の再閉塞および再狭窄、末梢動脈閉塞疾患、肺塞栓症、深部静脈血栓症および腎静脈血栓症、一過性虚血性発作ならびに血栓性および血栓塞栓性卒中および肺高血圧などの障害などがある。
【0133】
従って、それらの物質は、例えば心房細動などの急性、間欠性もしくは持続性心不整脈の患者、および電気除細動を受けた患者、さらには心臓弁障害患者または血管内物体、例えば人工心臓弁、カテーテル、大動脈内バルーン対抗脈動およびペースメーカープローブのある患者での心原性血栓塞栓症、例えば、脳虚血、卒中および全身性血栓塞栓症および虚血の予防および治療にも好適である。さらに、本発明による化合物は、播種性血管内凝固(DIC)の治療に好適である。
【0134】
血栓塞栓性合併症はさらに、微小血管症性溶血性貧血、体外循環、例えば、血液透析、血液濾過、心室補助装置および人工心臓、さらには心臓代用弁との関連でも生じる。
【0135】
本発明による化合物は、心不全の一次および/または二次予防および治療に特に好適である。
【0136】
本発明の文脈において、心不全という用語は、右心不全、左心不全、全体不全(global failure)、虚血性心筋症、拡張型心筋症、先天性心臓欠陥、心臓弁欠陥、心臓弁欠陥関連の心不全、僧帽弁狭窄症、僧帽弁機能不全、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全、三尖弁狭窄症、三尖弁閉鎖不全、肺動脈弁狭窄症、肺動脈弁閉鎖不全、複合型心臓弁欠陥、心筋炎症(心筋炎)、慢性心筋炎、急性心筋炎、ウィルス性心筋炎、糖尿病性心不全、アルコール性心筋症、心貯溜障害、ならびに拡張期心不全および収縮期心不全などの、より特異型または関連型の疾患も含む。
【0137】
本発明による化合物は、心血管障害、特には心不全、および/または糖尿病関連の循環障害および微小血管障害の治療および/または予防に特に好適である。
【0138】
本発明による化合物は、小児における上記障害の一次および/または二次予防および治療にも好適である。
【0139】
本発明はさらに、障害、特別には上記の障害の治療および/または予防方法で使用される本発明による化合物を提供する。
【0140】
本発明はさらに、障害、特別の上記障害の治療および/または予防における本発明による化合物の使用を提供する。
【0141】
本発明はさらに、障害、特別には上記障害の治療および/または予防のための医薬の製造における本発明による化合物の使用を提供する。
【0142】
本発明はさらに、治療上有効量の本発明による化合物を用いる、障害、特別には上記障害の治療および/または予防方法を提供する。
【0143】
本発明はさらに、真性糖尿病の併存疾患および/または続発症、糖尿病性心臓病、糖尿病性冠動脈性心臓病、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、糖尿病性心不全、糖尿病性心筋症および心筋梗塞、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性足症候群の治療および/または予防方法、糖尿病性創傷治癒の促進方法、および糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法で使用されるアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を提供する。
【0144】
本発明はさらに、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性足症候群の治療および/または予防方法、糖尿病性創傷治癒の促進方法、および糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法で使用されるアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を提供する。
【0145】
本発明はさらに、真性糖尿病の併存疾患および/または続発症、糖尿病性心臓病、糖尿病性冠動脈性心臓病、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、糖尿病性心不全、糖尿病性心筋症および心筋梗塞、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性足症候群の治療および/または予防方法、糖尿病性創傷治癒の促進方法、および糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法で使用される競争的アドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を提供する。
【0146】
本発明はさらに、真性糖尿病の併存疾患および/または続発症、糖尿病性心臓病、糖尿病性冠動脈性心臓病、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、糖尿病性心不全、糖尿病性心筋症および心筋梗塞、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性足症候群の治療および/または予防、糖尿病性創傷治癒の促進、および糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進のための、1以上の不活性な無毒性の医薬として好適な補助剤と組み合わせて少なくとも一つのアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を含む医薬を提供する。
【0147】
本発明はさらに、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性足潰瘍の治療および/または予防、糖尿病性創傷治癒の促進、および糖尿病性足症候群の創傷治癒の促進のための、1以上の不活性な無毒性の医薬として好適な補助剤と組み合わせて少なくとも一つのアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を含む医薬を提供する。
【0148】
本発明はさらに、真性糖尿病の併存疾患および/または続発症、糖尿病性心臓病、糖尿病性冠動脈性心臓病、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、糖尿病性心不全、糖尿病性心筋症および心筋梗塞、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性足潰瘍の治療および/または予防、糖尿病性創傷治癒の促進、および糖尿病性足症候群の創傷治癒の促進のための、1以上の不活性な無毒性の医薬として好適な補助剤と組み合わせて少なくとも一つの競争的アドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を含む医薬を提供する。
【0149】
本発明はさらに、脂質代謝調節活性化合物、抗糖尿病薬、血圧降下剤、交感神経系緊張を低下させる薬剤、潅流促進および/または抗血栓薬、さらには抗酸化剤、アルドステロンおよび鉱質コルチコイド受容体拮抗薬、バソプレッシン受容体拮抗薬、有機硝酸塩およびNO供与体、IP受容体作動薬、陽性変力化合物、カルシウム増感剤、ACE阻害薬、cGMP−およびcAMP調節化合物、ナトリウム利尿ペプチド、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性刺激剤、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性活性化剤、ヒト好中球エラスターゼの阻害薬、シグナル伝達カスケードを阻害する化合物、心臓のエネルギー代謝を調節する化合物、ケモカイン受容体拮抗薬、p38キナーゼ阻害薬、NPY作動薬、オレキシン作動薬、食欲減退薬、PAF−AH阻害薬、消炎剤、鎮痛剤、抗鬱薬および他の向精神薬からなる群から選択される1以上の別の活性化合物と組み合わせて少なくとも一つのアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を含む医薬を提供する。
【0150】
本発明はさらに、脂質代謝調節活性化合物、抗糖尿病薬、血圧降下剤、交感神経系緊張を低下させる薬剤、潅流促進および/または抗血栓薬、さらには抗酸化剤、アルドステロンおよび鉱質コルチコイド受容体拮抗薬、バソプレッシン受容体拮抗薬、有機硝酸塩およびNO供与体、IP受容体作動薬、陽性変力化合物、カルシウム増感剤、ACE阻害薬、cGMP−およびcAMP調節化合物、ナトリウム利尿ペプチド、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性刺激剤、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性活性化剤、ヒト好中球エラスターゼの阻害薬、シグナル伝達カスケードを阻害する化合物、心臓のエネルギー代謝を調節する化合物、ケモカイン受容体拮抗薬、p38キナーゼ阻害薬、NPY作動薬、オレキシン作動薬、食欲減退薬、PAF−AH阻害薬、消炎剤、鎮痛剤、抗鬱薬および他の向精神薬からなる群から選択される1以上の別の活性化合物と組み合わせて少なくとも一つの競争的アドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を含む医薬を提供する。
【0151】
本発明はさらに、有効量の少なくとも一つのアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬または少なくとも一つのアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を含む医薬を投与することによる、ヒトおよび動物における真性糖尿病の併存疾患および/または続発症、糖尿病性心臓病、糖尿病性冠動脈性心臓病、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、糖尿病性心不全、糖尿病性心筋症および心筋梗塞、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性足症候群の治療および/または予防方法、糖尿病性創傷治癒の促進方法、および糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法を提供する。
【0152】
本発明はさらに、有効量の少なくとも一つのアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬または少なくとも一つのアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を含む医薬を投与することによる、ヒトおよび動物における糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性足症候群の治療および/または予防方法、糖尿病性創傷治癒の促進方法、および糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法を提供する。
【0153】
本発明はさらに、有効量の少なくとも一つの競争的アドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬または少なくとも一つの競争的アドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬を含む医薬を投与することによる、ヒトおよび動物での真性糖尿病の併存疾患および/または続発症、糖尿病性心臓病、糖尿病性冠動脈性心臓病、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、糖尿病性心不全、糖尿病性心筋症および心筋梗塞、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性足症候群の治療および/または予防方法、糖尿病性創傷治癒の促進方法、および糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法を提供する。
【0154】
本発明によるアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬は、アドレナリン受容体α2C受容体作動薬によって誘発される生理応答を遮断または阻害する受容体リガンドまたは化合物である。本発明によるアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬には、例えば、競争的アドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬、非競争的アドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬、逆アドレナリン受容体α2C受容体作動薬、およびアロステリック調節剤などがある。
【0155】
本発明による化合物は、単独で、または必要に応じて、他の活性化合物と組み合わせて用いることができる。本発明はさらに、特に上記で挙げた障害の治療および/または予防のための、本発明による化合物および1以上の別の活性化合物を含む医薬を提供する。組み合わせ用の好適な有効成分は、例としておよび好ましくは、脂質代謝を調節する有効成分、抗糖尿病薬、血圧降下剤、潅流促進および/または抗血栓薬、さらには抗酸化剤、アルドステロン−および鉱質コルチコイド受容体拮抗薬、バソプレッシン受容体拮抗薬、有機硝酸塩およびNO供与体、IP受容体作動薬、陽性変力活性化合物、カルシウム増感剤、ACE阻害薬、cGMP−およびcAMP調節化合物、ナトリウム利尿ペプチド、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性刺激剤、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性活性化剤、ヒト好中球エラスターゼの阻害薬、シグナル伝達カスケード阻害性化合物、心臓のエネルギー代謝を調節する化合物、ケモカイン受容体拮抗薬、p38キナーゼ阻害薬、NPY作動薬、オレキシン作動薬、食欲減退薬、PAF−AH阻害薬、消炎剤(COX阻害薬、LTB
4受容体拮抗薬、LTB
4合成の阻害薬)、鎮痛剤(アスピリン)、抗鬱剤および他の向精神薬である。
【0156】
本発明は、特には本発明による化合物の少なくとも一つおよび少なくとも一つの脂質代謝調節活性化合物、抗糖尿病薬、降圧活性化合物および/または抗血栓作用を有する薬剤の組み合わせを提供する。
【0157】
本発明による化合物は、好ましくは下記で言及の活性化合物の1以上と組み合わせることができる。
【0158】
●例としておよび好ましくは、スタチン類、例としておよび好ましくはロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、セリバスタチンまたはピタバスタチンからのHMG−CoAレダクターゼ阻害薬、HMG−CoAレダクターゼ発現の阻害薬、例としておよび好ましくはBMS−188494またはTAK−475などのスクアレン合成阻害薬、例としておよび好ましくはメリナミド、パクチミベ、エフルシミベまたはSMP−797などのACAT阻害薬、LDL受容体感応物質、例としておよび好ましくはエゼチミベ、チクェシドまたはパマクエシドなどのコレステロール吸収阻害薬、例としておよび好ましくはコレスチラミン、コレスチポール、コレソルバム(colesolvam)、コレスタゲルまたはコレスチミドなどの高分子胆汁酸吸着剤、例としておよび好ましくはエロビキシバット(AZD−7806)、S−8921、AK−105、カノシミベ(canosimibe)(BARI−1741、AVE−5530)、SC−435もしくはSC−635などのASBT(=IBAT)阻害薬などの胆汁酸再吸収阻害薬、例としておよび好ましくはインプリタピドもしくはJTT−130などのMTP阻害薬、例としておよび好ましくはオルリスタットなどのリパーゼ阻害薬、LpL活性化剤、フィルレート類、ナイアシン、例としておよび好ましくはトルセトラピブ、ダルセトラピブ(JTT−705)またはCETPワクチン(Avant)などのCETP阻害薬、例としておよび好ましくはピオグリタゾンもしくはロシグリタゾンおよび/またはエンデュロボル(endurobol)(GW−501516)などのPPAR−γおよび/またはPPAR−δ作動薬、RXR調節剤、FXR調節剤、LXR調節剤、例としておよび好ましくはD−チロキシンもしくは3,5,3′−トリヨードサイロニン(T3)などの甲状腺ホルモンおよび/または甲状腺模倣薬、ATPクエン酸リアーゼ阻害薬、Lp(a)拮抗薬、例としておよび好ましくはリモナバントもしくはスリナバント(SR−147778)などのカンナビノイド受容体1−拮抗薬、レプチン受容体作動薬、ボンベシン受容体作動薬、ヒスタミン受容体作動薬、例としておよび好ましくはナイアシン、アシピモックス、アシフラン(acifran)もしくはラデコール(radecol)などのナイアシン受容体の作動薬、および例としておよび好ましくは、プロブコール、サクシノブコール(AGI−1067)、BO−653もしくはAEOL−10150などの抗酸化剤/ラジカル捕捉剤の群からの脂質代謝調節有効成分;
●Die Rote Liste 2014, chapter 12に挙げられた抗糖尿病薬[抗糖尿病薬は、好ましくは、インシュリンおよびインシュリン誘導体ならびに経口で活性のある血糖降下活性化合物を意味すると理解される。ここで、インシュリンおよびインシュリン誘導体には、動物、ヒトまたは生物工学的起源のインシュリンおよびそれらの混合物の両方が含まれる。経口で活性のある血糖降下性活性化合物には、好ましくは、スルホニル尿素類、ビグアナイド類、メグリチニド誘導体、グルコシダーゼ阻害薬およびPPAR−ガンマ作動薬などがある。挙げることができるスルホニル尿素は、例としておよび好ましくは、トルブタミド、グリベンクラミド、グリメピリド、グリピジドまたはグリクラジドであり、挙げることができるビグアナイド類は、例としておよび好ましくはメトホルミンであり、挙げることができるメグリチニド誘導体は、例としておよび好ましくはレパグリニドまたはナテグリニドであり、挙げることができるグルコシダーゼ阻害薬は、例としておよび好ましくはミグリトールもしくはアカルボース、オキサジアゾリジノン類、チアゾリジンジオン類、GLP1受容体作動薬、グルカゴン拮抗薬、インシュリン増感剤、CCK1受容体作動薬、レプチン受容体作動薬、糖新生および/またはグリコーゲン分解の刺激に関与する肝臓酵素の阻害薬、グルコース取り込みの調節剤およびカリウムチャンネル開口薬(例えば、WO97/26265およびWO99/03861に開示のものなど)である。];
●例としておよび好ましくはカルシウム拮抗薬、例としておよび好ましくはニフェジピン、アムロジピン、ベラパミルまたはジルチアゼム、アンギオテンシンAII拮抗薬、例としておよび好ましくはロサルタン、バルサルタン、カンデサルタン、エンブサルタン(embusartan)またはテルミサルタン、ACE阻害薬、例としておよび好ましくはエナラプリル、カプトプリル、ラミプリル、デラプリル、ホシノプリル、キノプリル(quinopril)、ペリンドプリルまたはトランドプリル(trandopril)、ベータ受容体遮断薬、例としておよび好ましくはプロプラノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、アルプレノロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ブプラノロール、メチプラノロール、ナドロール、メピンドロール、カラザロール(carazalol)、ソタロール、メトプロロール、ベタキソロール、セリプロロール、ビソプロロール、カルテオロール、エスモロール、ラベタロール、カルベジロール、アダプロロール(adaprolol)、ランジオロール、ネビボロール、エパノロールまたはブシンドロール、アルファ受容体遮断薬、例としておよび好ましくはプラゾシン、ECE阻害薬、rho−キナーゼ阻害薬およびバソペプチダーゼ阻害薬、さらには利尿薬、例としておよび好ましくはフロセミド、ブメタニドもしくはトルセミドなどのループ利尿剤、またはクロロチアジドもしくはヒドロクロロチアジドなどのチアジド系もしくはチアジド様利尿剤またはロロフィリン、トノポフィリン(tonopofylline)およびSLV−320などのA1拮抗薬の群からの降圧活性化合物;
●交感神経緊張を低下させる薬剤、例としておよび好ましくはレセルピン、クロニジンもしくはアルファ−メチルドーパ、または、カリウムチャネル作動薬、例としておよび好ましくはミノキシジル、ジアゾキシド、ジヒドララジンもしくはヒドララジンと組み合わせ;
●例としておよび好ましくは、ヘパリンまたは低分子量(LMW)ヘパリン誘導体と、またはビタミンK拮抗薬、例としておよび好ましくはクマリンと組み合わせた、血小板凝集阻害薬、例としておよび好ましくはアスピリン、クロピドグレル、チクロピジンもしくはジピリダモール、またはトロンビン阻害薬などの抗凝固剤、例としておよび好ましくはキシメラガトラン、メラガトラン、ビバリルジンもしくはクレキサン、GPIIb/IIIa拮抗薬、例としておよび好ましくはチロフィバンもしくはアブシキシマブ、因子Xa阻害薬、例としておよび好ましくは、リバロキサバン、エドキサバン(DU−176b)、アピキサバン、オタミキサバン(otamixaban)、フィデキサバン(fidexaban)、ラザキサバン(razaxaban)、フォンダパリナックス、イドラパリナックス、PMD−3112、YM−150、KFA−1982、EMD−503982、MCM−17、MLN−1021、DX9065a、DPC906、JTV803、SSR−126512またはSSR−128428の群からの抗血栓作用を有する薬剤;
●アルドステロンおよび鉱質コルチコイド受容体拮抗薬、例としておよび好ましくはスピロノラクトン、エプレレノンまたはフィネレノン;
●バソプレッシン受容体拮抗薬、例としておよび好ましくはコニバプタン、トルバプタン、リキシバプタン(lixivaptan)またはサタバプタン(SR−121463);
●有機硝酸塩およびNO供与体、例としておよび好ましくは、ナトリウムニトロプルシド、ニトログリセリン、一硝酸イソソルビド、二硝酸イソソルビド、モルシドミンもしくはSIN−1、または吸入NOと組み合わせたもの;
●IP受容体作動薬[好ましい例にはイロプロスト、トレプロスチニル、ベラプロストおよびセレキシパグ(NS−304)がある。];
●陽性変力効果を有する化合物[好ましい例には強心配糖体(ジゴキシン)、ベータ−アドレナリンおよびドーパミン作動薬、例えば、イソプロテレノール、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンおよびドブタミンがある。];
●カルシウム増感剤[好ましい例にはレボシメンダンがある。];
●環状グアノシン一リン酸(cGMP)および/または環状アデノシン一リン酸(cAMP)の分解を阻害する化合物、例えばホスホジエステラーゼ(PDE)1、2、3、4および/または5の阻害薬、特にPDE5阻害薬、例えば、シルデナフィル、バルデナフィルおよびタダラフィル、およびPDE3阻害薬、例えばミルリノン;
●ナトリウム利尿ペプチド、例えば心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP、アナリチド(anaritide))、B型ナトリウム利尿ペプチドまたは脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP、ネシリチド)、C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)およびウロジラチン(urodilatin);
●グアニル酸シクラーゼのNO非依存性であるがヘム依存性刺激剤、例えば特にはWO00/06568、WO00/06569、WO02/42301およびWO03/095451に記載の化合物;
●グアニル酸シクラーゼのNOおよびヘム非依存性活性化剤、例えば特にはWO01/19355、WO01/19776、WO01/19778、WO01/19780、WO02/070462およびWO02/070510に記載の化合物;
●ヒト好中球エラスターゼの阻害薬(HNE)、例えばシベレスタットおよびDX−890(レルトラン(Reltran));
●シグナル伝達カスケードを阻害する化合物、例えばチロシンキナーゼ阻害薬および多重キナーゼ阻害薬、特別にはソラフェニブ、イマチニブ、ゲフィチニブおよびエルロチニブ;および/または
●心臓のエネルギー代謝に影響を与える化合物、例えば、エトモキシル、ジクロロ酢酸、ラノラジンまたはトリメタジジン。
【0159】
本発明の文脈において、特に好ましいものは、本発明による化合物のうちの少なくとも一つおよび1以上の別の活性化合物からなる群から選択されるHMG−CoAレダクターゼ阻害薬(スタチン類)、利尿薬、β−受容体遮断薬、有機硝酸塩およびNO供与体、ACE阻害薬、アンギオテンシンAII拮抗薬、アルドステロンおよび鉱質コルチコイド受容体拮抗薬、バソプレッシン受容体拮抗薬、血小板凝集阻害薬および抗凝血剤を含む組み合わせ、ならびに上記の障害の治療および/または予防におけるそれらの使用である。
【0160】
本発明の文脈において特に好ましいものは、本発明による化合物の少なくとも一つおよびヘパリン、抗糖尿病薬、ACE阻害薬、利尿薬および抗生物質からなる群から選択される1以上の別の活性化合物を含む組み合わせ、ならびに糖尿病性創傷治癒の促進方法および四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防方法、特には糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法でのそれらの使用である。
【0161】
本発明の文脈において特に好ましいものは、糖尿病性創傷治癒の促進方法および四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防方法、特には糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法での本発明による化合物の少なくとも一つの使用であって、前記式(I)の化合物がさらに、次の理学療法および/または局所療法:包帯、創傷切除、適切な履物による体重減量、PDGF(レグラネクス)、高圧酸素療法、陰圧による創傷療法などの創傷管理のうちの1以上にさらに用いられる使用である。
【0162】
本発明による化合物は、全身および/または局所作用させることができる。これに関して、それらは好適な方法で、例えば経口、非経口、肺、鼻腔、舌下、舌、口腔、直腸、皮膚、経皮、結膜または耳経路により、またはインプラントもしくはステントとして投与することができる。
【0163】
本発明による化合物は、これらの投与経路に好適な投与形態で投与することができる。
【0164】
経口投与に好適な投与形態は、先行技術に従って機能し、急速におよび/または変更された方法で本発明による化合物を送達するもの、および結晶型および/または非晶質化型および/または溶解型で本発明による化合物を含むものであり、例えば錠剤(素錠もしくはコート錠、例えば不溶であるか溶解が遅く、本発明の化合物の放出を制御するコーティング)、口内で急速に崩壊する錠剤、またはフィルム/ウェハ、フィルム/凍結乾燥物、カプセル(例えば、硬または軟ゼラチンカプセル)、糖衣錠、粒剤、ペレット、粉剤、乳濁液、懸濁液、エアロゾルまたは液剤である。
【0165】
非経口投与は、吸収段階を回避して(例えば、静脈経路、動脈経路、心臓内経路、髄腔内経路または腰椎内経路)、または吸収を含んで(例えば、筋注経路、皮下経路、皮内経路、経皮経路または腹腔内経路)行うことができる。非経口投与の好適な投与形態には、液剤、懸濁液、乳濁液、凍結乾燥物または無菌粉剤の形態での注射および注入製剤などがある。
【0167】
糖尿病性創傷治癒の促進のための、特に糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進のための式(I)の化合物の例示的な使用において、経口投与以外に、局所製剤の形態での投与も好ましい。
【0168】
他の投与経路について、好適な例は、吸入薬剤(粉末吸入剤、ネブライザー)、点鼻剤、液剤もしくは噴霧剤;舌、舌下もしくは口腔投与用錠剤、フィルム/ウェハもしくはカプセル、坐剤、耳もしくは目製剤、膣カプセル、水系懸濁液(ローション、シェイク混合物)、脂溶性懸濁液、軟膏、クリーム、経皮治療系(例えば、貼付剤)、乳液、ペースト、泡剤、粉剤、インプラントもしくはステントである。
【0169】
本発明による化合物は上記投与形態に変換することができる。これは、自体公知の方法で、不活性で無毒の医薬として好適な賦形剤と混合することによって行うことができる。これらの賦形剤には、担体(例えば、微結晶セルロース、乳糖、マンニトール)、溶媒(例えば、液体ポリエチレングリコール類)、乳化剤および分散剤もしくは湿展剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ポリオキシソルビタン)、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然ポリマー(例えばアルブミン)、安定剤(例えば、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸)、色素(例えば無機顔料、例えば酸化鉄)、および香味剤および/または矯臭剤(odour correctants)などがある。
【0170】
本発明はさらに、好ましくは1以上の不活性で無毒性の医薬として好適な賦形剤とともに少なくとも一つの本発明の化合物を含む医薬、ならびに上記目的のためのそれの使用も提供する。
【0171】
概して、非経口投与の場合、約0.1から250mg/24時間、好ましくは0.1から50mg/24時間を投与して有効な結果を得ることが有利であることが認められている。用量は、1日に複数回投与に分けることができる。例としては、1日2回または3回の投与である。
【0172】
そうではあっても、適切であれば、具体的に体重、投与経路、活性化合物に対する個体の応答、製剤の種類、および投与を行う時刻もしくは間隔に応じて、指定量から逸脱する必要であることもあり得る。
【0173】
本発明はさらに、原発型および続発型の糖尿病性細小血管症、糖尿病性創傷治癒、四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防方法、特には糖尿病性足潰瘍、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、ならびに末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進方法で使用される上記で記載の式(I)の化合物を提供する。
【0174】
本発明はさらに、原発型および続発型の心不全、末梢および心臓循環障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、微小循環障害、間欠性跛行、末梢および自律神経障害、糖尿病性細小血管症、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、四肢での糖尿病性潰瘍およびクレスト症候群の治療および/または予防方法、さらには糖尿病性創傷治癒方法、特には糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法で使用される上記で記載の式(I)の化合物を提供する。
【0175】
本発明はさらに、原発型および続発型の糖尿病性細小血管症、糖尿病性創傷治癒、四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防、特には糖尿病性足潰瘍、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、および末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進のための医薬の製造のための上記で記載の式(I)の化合物を提供する。
【0176】
本発明はさらに、原発型および続発型の心不全、末梢および心臓循環障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、微小循環障害、間欠性跛行、末梢および自律神経障害、糖尿病性細小血管症、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、四肢での糖尿病性潰瘍およびクレスト症候群の治療および/または予防、さらには糖尿病性創傷治癒、特には糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進のための医薬製造における上記で記載の式(I)の化合物の使用を提供する。
【0177】
本発明はさらに、1以上の不活性で無毒性の医薬として好適な補助剤と組み合わせて上記で記載の式(I)の化合物を含む医薬を提供する。
【0178】
本発明はさらに、脂質代謝調節活性化合物、抗糖尿病薬、血圧降下剤、交感神経系緊張を低下させる薬剤、潅流促進および/または抗血栓薬、さらには抗酸化剤、アルドステロンおよび鉱質コルチコイド受容体拮抗薬、バソプレッシン受容体拮抗薬、有機硝酸塩およびNO供与体、IP受容体作動薬、陽性変力化合物、カルシウム増感剤、ACE阻害薬、cGMP−およびcAMP調節化合物、ナトリウム利尿ペプチド、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性刺激剤、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性活性化剤、ヒト好中球エラスターゼの阻害薬、シグナル伝達カスケードを阻害する化合物、心臓のエネルギー代謝を調節する化合物、ケモカイン受容体拮抗薬、p38キナーゼ阻害薬、NPY作動薬、オレキシン作動薬、食欲減退薬、PAF−AH阻害薬、消炎剤、鎮痛剤、抗鬱薬および他の向精神薬からなる群から選択される1以上の別の活性化合物と組み合わせて上記で記載の式(I)の化合物を含む医薬を提供する。
【0179】
本発明はさらに、原発型および続発型の糖尿病性細小血管症、糖尿病性創傷治癒、四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防、特には糖尿病性足潰瘍、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、および末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進のための上記で記載の医薬を提供する。
【0180】
本発明はさらに、原発型および続発型の心不全、末梢および心臓循環障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、微小循環障害、間欠性跛行、末梢および自律神経障害、糖尿病性細小血管症、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、四肢での糖尿病性潰瘍およびクレスト症候群の治療および/または予防、さらには糖尿病性創傷治癒、特には糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進のための上記で記載の医薬を提供する。
【0181】
本発明はさらに、有効量の少なくとも一つの上記で記載の式(I)の化合物または上記で記載の医薬を投与することによる、ヒトおよび動物での原発型および続発型の糖尿病性細小血管症、糖尿病性創傷治癒、四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防方法、特には糖尿病性足潰瘍、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、および末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進方法を提供する。
【0182】
本発明はさらに、有効量の少なくとも一つの上記で記載の式(I)の化合物または上記で記載の医薬を投与することによる、ヒトおよび動物での原発型および続発型の心不全、末梢および心臓循環障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、微小循環障害、間欠性跛行、末梢および自律神経障害、糖尿病性細小血管症、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、四肢での糖尿病性潰瘍およびクレスト症候群の治療および/または予防方法、さらには糖尿病性創傷治癒方法、特には糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法を提供する。
【0183】
別段の断りがない限り、下記の試験および実施例におけるパーセントは重量パーセントであり、部は重量部である。液体/液体溶液における溶媒比、希釈比および濃度データは、各場合で体積基準である。「w/v」は「重量/体積」を意味する。例えば、「10%w/v」は溶液または懸濁液100mLが物質10gを含むことを意味する。
【0184】
下記に記載の合成中間体および本発明の作業例において、化合物が相当する塩基もしくは酸の塩の形態で提供される場合、個々の製造および/または精製プロセスによって得られるそのような炎の正確な化学量論組成は未知である。より詳細に記載されていない限り、「塩酸塩」、「トリフルオロ酢酸塩」、「シュウ酸塩」、「ナトリウム塩」または「xHCl」、「xCF
3COOH」、「xC
2O
42−」、「xNa
+」などの名称および構造式への付加は、そのような塩の場合には化学量論的に理解すべきではなく、そこに含まれる塩形成性成分に関しての単に説明的な特徴を有するにすぎない。
【0185】
記載の製造方法および/または精製方法によって、合成中間体または作業例もしくはそれの塩が化学量論的組成が未知の溶媒和物、例えば水和物(それらが規定の種類のものである場合)の形態で得られた場合、これは相応に当てはまる。
【0186】
A)実施例
略称:
ca.:約
CDI:カルボニルジイミダゾール
d:日、二重線(NMRで)
TLC:薄層クロマトグラフィー
DCI:直接化学イオン化(MSで)
dd:二重線の二重線(NMRで)
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
DSC:炭酸ジスクシニミジル
of th.:理論値の(収率)
eq.:当量
ESI:エレクトロスプレーオン化(MSで)
h:時間
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HPLC:高圧高速液体クロマトグラフィー
HV:高真空
LDA:リチウムジイソプロピルアミド
m:多重線(NMRで)
min:分
MS:質量分析
NMR:核磁気共鳴分光測定
PYBOP:ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
q:四重線(NMRで)
RP:逆相(HPLCで)
RT:室温
R
t:保持時間(HPLCで)
s:一重線(NMRで)
t:三重線(NMRで)
T3P:無水プロピルホスホン酸50%強度酢酸エチルまたはDMF中溶液
THF:テトラヒドロフラン。
【0187】
LC−MSおよびHPLC方法:
方法1(LC−MS):
装置:Waters ACQUITY SQD UPLCシステム;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 50mm×1mm;移動相A:水1リットル+99%強度ギ酸0.25mL、移動相B:アセトニトリル1リットル+99%強度ギ酸0.25mL;勾配:0.0分90%A→1.2分5%A→2.0分5%A;オーブン:50℃;流量:0.40mL/分;UV検出:210−400nm。
【0188】
方法2(LC−MS):
装置:Waters ACQUITY SQD UPLCシステム;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 50mm×1mm;移動相A:水1リットル+99%強度ギ酸0.25mL、移動相B:アセトニトリル1リットル+99%強度ギ酸0.25mL;勾配:0.0分90%A→1.2分5%A→2.0分5%A;オーブン:50℃;流量:0.40mL/分;UV検出:210−400nm。
【0189】
方法3(LC−MS):
装置:Waters ACQUITY SQD UPLCシステム;カラム:Waters Acquity UPLC HSS T3 1.8μ 30×2mm;移動相A:水1リットル+99%強度ギ酸0.25mL、移動相B:アセトニトリル1リットル+99%強度ギ酸0.25mL;勾配:0.0分90%A→1.2分5%A→2.0分5%Aオーブン:50℃;流量:0.60mL/分;UV検出:208−400nm。
【0190】
方法4(LC−MS):
装置:Waters UPLC Acquity搭載Micromass Quattro Premier;カラム:Thermo Hypersil GOLD1.9μ 50mm×1mm;移動相A:水1リットル+50%強度ギ酸0.5mL、移動相B:アセトニトリル1リットル+50%強度ギ酸0.5mL;勾配:0.0分90%A→0.1分90%A→1.5分10%A→2.2分10%A;オーブン:50℃;流量:0.33mL/分;UV検出:210nm。
【0191】
方法5(LC−MS):
MS装置型:Waters (Micromass) Quattro Micro;HPLC装置型:Agilent 1100シリーズ;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm×4mm;移動相A:水1リットル+50%強度ギ酸0.5mL、移動相B:アセトニトリル1リットル+50%強度ギ酸0.5mL;勾配:0.0分100%A→3.0分10%A→4.0分10%A→4.01分100%A(流量:2.5mL)→5.00分100%A;オーブン:50℃;流量:2mL/分;UV検出:210nm。
【0192】
方法6(LC−MS):
MS装置型:Waters ZQ;HPLC装置型:Agilent 1100シリーズ;UVDAD;カラム:Thermo Hypersil GOLD 3μ 20mm×4mm;移動相A:水1リットル+50%強度ギ酸0.5mL、移動相B:アセトニトリル1リットル+50%強度ギ酸0.5mL;勾配:0.0分100%A→3.0分10%A→4.0分10%A→4.1分100%;オーブン:55℃;流量:2mL/分;UV検出:210nm。
【0193】
方法7(LC−MS):
MS装置:Waters (Micromass)QM;HPLC装置:Agilent 1100シリーズ;カラム:Agilent ZORBAX Extend−C183.0×50mm 3.5ミクロン;移動相A:水1リットル+炭酸アンモニウム0.01mol、移動相B:アセトニトリル1リットル;勾配:0.0分98%A→0.2分98%A→3.0分5%A→4.5分5%A;オーブン:40℃;流量:1.75mL/分;UV検出:210nm。
【0194】
方法8(LC−MS):
MS装置:Waters (Micromass) Quattro Micro;HPLC装置:Agilent 1100シリーズ;カラム:YMC−Triart C18 3μ 50×3mm;移動相A:水1リットル+炭酸アンモニウム0.01mol、移動相B:アセトニトリル1リットル;勾配:0.0分100%A→2.75分5%A→4.5分5%A;オーブン:40℃;流量:1.25mL/分;UV検出:210nm。
【0195】
方法9(分取HPLC):
カラム:Waters XBridge、50×19mm、10μm、移動相A:水+0.5%水酸化アンモニウム、移動相B:アセトニトリル、5分=95%A、25分=50%A、38分=50%A、38,1分=5%A、43分=5%A、43.01分=95%A、48.0分=5%A;流量20mL/分、UV検出:210nm。
【0196】
シグナルが溶媒によって不明瞭になっていない限り、NMRデータは割り当てられている。
【0197】
原料
実施例1A
tert−ブチル4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化31】
【0198】
tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート150g(753mmol)および1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン120g(903mmol)をTHF 1500mLに溶かし、混合物の温度を約30℃に維持しながら水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム239g(1129mmol)を加えた。混合物を室温でさらに約1時間撹拌し、飽和重炭酸ナトリウム溶液約1000mLを加えた。混合物を酢酸エチル約500mLで抽出した。有機相を追加の飽和重炭酸ナトリウム溶液500mLおよび飽和塩化ナトリウム溶液200mLで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。これにより、標的化合物234g(理論値の98%)を得て、それをそれ以上精製せずに処理した。
【0199】
LC−MS[方法1]:R
t=0.72分;MS(ESIポジティブ):m/z=317(M+H)
+。
【0200】
1H−NMR(400MHz、CDCl
3):δ[ppm]=1.47(s、9H)1.48−1.60(m、2H)1.75−1.94(m、3H)2.56−2.66(m、1H)2.67−2.81(m、2H)2.81−2.93(m、4H)3.78(s、2H)4.08−4.27(m、1H)6.98−7.05(m、1H)7.07−7.14(m、3H)。
【0201】
実施例2A
2−(ピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩
【化32】
【0202】
実施例1Aからの化合物210g(664mmol)をジクロロメタン1600mLに溶かし、混合物の温度を25℃から30℃に維持しながら4M塩化水素/ジオキサン830mL(3318mmol)を加えた。添加が約1/3完了した後に生成物の結晶化が始まった。混合物を室温でさらに約20時間撹拌し、tert−ブチルメチルエーテル約2000mLを加えた。得られた沈澱を吸引濾過し、tert−ブチルメチルエーテルで洗浄し、真空乾燥した。これにより、標的化合物185g(理論値の97%)を白色固体として得た。
【0203】
LC−MS[方法7]:R
t=2.08分;MS(ESIポジティブ):m/z=217(M+H)
+。
【0204】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.96−2.20(m、2H)、2.28−2.44(m、2H)、2.81−3.51(m、6H)、3.51−3.80(m、3H)、4.33−4.51(m、2H)、7.17−7.35(m、4H)、8.92−9.10(m、1H)、9.12−9.32(m、1H)、11.47(brs、1H)。
【0205】
実施例3A
tert−ブチル4−(7−フルオロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化33】
【0206】
tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート1.40g(7.03mmol)、7−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩1.58g(8.43mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン2.45mL(14.05mmol)をジクロロメタン50mLに溶かし、モレキュラーシーブス(4Å)約1.5gを加えた。懸濁液を室温で1時間撹拌した。水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム2.23g(10.54mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。後処理のため、混合物をジクロロメタン約50mLで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液約100mLで2回洗浄した。合わせた水相をジクロロメタン約50mLで1回抽出した。混合物を酢酸エチル約500mLで抽出した。有機相を追加の飽和重炭酸ナトリウム溶液500mLおよび飽和塩化ナトリウム溶液200mLで洗浄した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル5:1から2:1で溶離)によって精製した。これにより、標的化合物1.58g(理論値の67%)を得た。
【0207】
LC−MS[方法3]:R
t=0.62分;MS(ESIポジティブ):m/z=335(M+H)
+。
【0208】
実施例4A
7−フルオロ−2−(ピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩
【化34】
【0209】
実施例3Aからの化合物1.58g(4.72mmol)をジクロロメタン約30mLに溶かし、4M塩化水素/ジオキサン7.1mL(28.35mmol)を加えた。混合物を室温でさらに約20時間撹拌し、ジエチルエーテル約100mLを加えた。得られた沈澱を吸引濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、HV下に乾燥させた。これにより、標的化合物1.17g(理論値の81%)を白色固体として得た。
【0210】
LC−MS[方法3]:R
t=0.18分;MS(ESIポジティブ):m/z=235(M+H)
+。
【0211】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.96−2.17(m、2H)、2.27−2.43(m、2H)、2.85−3.08(m、3H)、3.50−3.62(m、1H)、3.20−3.47(m、3H)、3.63−3.78(m、1H)、4.30−4.58(m、2H)、7.07−7.17(m、2H)、7.21−7.41(m、1H)、8.86−9.26(m、1H)、11.49−11.79(m、2H)。
【0212】
実施例5A
tert−ブチル4−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化35】
【0213】
tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート1.73g(8.66mmol)、6−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩1.95g(10.39mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン3.02mL(17.32mmol)をジクロロメタン50mLに溶かし、モレキュラーシーブス(4Å)約10gを加えた。懸濁液を室温で1時間撹拌した。水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム2.75g(12.99mmol)を加え、混合物を室温で18時間撹拌した。後処理のため、混合物をジクロロメタン約50mLで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液約100mLで2回洗浄した。合わせた水相をジクロロメタン約50mLで1回抽出した。混合物を酢酸エチル約500mLで抽出した。有機相を追加の飽和重炭酸ナトリウム溶液500mLおよび飽和塩化ナトリウム溶液200mLで洗浄した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(シクロヘキサン/酢酸エチル2:1−1:1で溶離)によって精製した。これにより、標的化合物2.73g(理論値の94%)を得た。
【0214】
LC−MS[方法1]:R
t=0.70分;MS(ESIポジティブ):m/z=335(M+H)
+。
【0215】
実施例6A
6−フルオロ−2−(ピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩
【化36】
【0216】
実施例5Aからの化合物2.73g(8.16mmol)をジクロロメタン約60mLに溶かし、4M塩化水素/ジオキサン10.2mL(40.82mmol)を加えた。混合物を室温でさらに約20時間撹拌し、ジエチルエーテル約100mLを加えた。得られた沈澱を吸引濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、HV下に乾燥させた。これにより、標的化合物2.24g(理論値の89%)を白色固体として得た。
【0217】
LC−MSMS[方法8]:R
t=2.20分;MS(ESIポジティブ):m/z=235(M+H)
+。
【0218】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.99−2.15(m、2H)、2.28−2.42(m、2H)、2.85−3.11(m、3H)、3.50−3.62(m、1H)、3.24−3.48(m、3H)、3.50−3.72(m、2H)、4.30−4.50(m、2H)、7.10−7.19(m、2H)、7.25−7.34(m、1H)、9.04(sbr、1H)、9.24(sbr、1H)、11.65(sbr、1H)。
【0219】
実施例7A
tert−ブチル4−(7−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化38】
【0220】
実施例5Aからの化合物と同様にして、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート3.27g(16.42mmol)、7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩3.93g(10.39mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン5.72mL(32.84mmol)を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム5.22g(24.63mmol)と反応させた。これにより、標的化合物5.33g(理論値の92%)を得た。
【0221】
LC−MS[方法1]:R
t=0.60分;MS(ESIポジティブ):m/z=347(M+H)
+。
【0222】
実施例8A
7−メトキシ−2−(ピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩
【化39】
【0223】
実施例6Aからの化合物と同様にして、実施例7Aからの化合物5.33g(15.17mmol)を4M塩化水素/ジオキサン22.75mg(91.01mmol)と反応させた。これにより、標的化合物4.39g(理論値の91%)を白色固体として得た。
【0224】
LC−MSMS[方法8]:R
t=3.04分;MS(ESIポジティブ):m/z=247(M+H)
+。
【0225】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.97−2.05(m、2H)2.25−2.42(m、2H)2.84−3.03(m、3H)3.11−3.22(m、1H)3.30−3.61(m、4H)、3.62−3.71(m、1H)、3.74(s、3H,)4.31−4.47(m、2H)、6.83(s、1H)、6.89(d、1H)、7.17(d、1H)、8.89−9.04(m、2H)、11.21(brs、1H)。
【0226】
実施例9A
tert−ブチル4−(6−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
【化40】
【0227】
実施例5Aからの化合物と同様にして、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート2.59g(13.02mmol)および6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン2.55g(15.62mmol)を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム4.14g(19.53mmol)と反応させた。これにより、標的化合物4.28g(理論値の91%)を得た。
【0228】
LC−MS[方法1]:R
t=0.65分;MS(ESIポジティブ):m/z=347(M+H)
+。
【0229】
実施例10A
6−メトキシ−2−(ピペリジン−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩
【化41】
【0230】
実施例6Aからの化合物と同様にして、実施例9Aからの化合物4.28g(11.86mmol)を4M塩化水素/ジオキサン17.79mg(71.15mmol)と反応させた。これにより、標的化合物3.50g(理論値の92%)を白色固体として得た。
【0231】
LC−MSMS[方法8]:R
t=2.62分;MS(ESIポジティブ):m/z=247(M+H)
+。
【0232】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.97−2.13(m、2H)、2.27−2.41(m、2H)、2.85−3.06(m、3H)、3.11−3.49(m、4H)、3.49−3.71(m、2H)、3.75(s、3H)、4.26−4.43(m、2H)、6.81−6.89(m、2H)、7.15(d、1H)、8.88−9.20(m、2H)、11.31(brs、1H)。
【0233】
実施例11A
エチル2−[(2−メトキシエチル)アミノ]ピリミジン−5−カルボキシレート
【化42】
【0234】
2−メトキシエチルアミン0.42mL(4.8mmol)をエチル2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキシレート1.00g(4.34mmol)および炭酸カリウム1.80g(13.0mmol)のアセトニトリル(10mL)中懸濁液に滴下した。室温で4時間撹拌後、反応混合物を濃縮し、残留物をジクロロメタンおよび水に取った。相を分離し、水相をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィー精製して(シクロヘキサン/酢酸エチル95:5から70:30で溶離)、標題化合物485mg(理論値の50%)を得た。
【0235】
LC−MS[方法1]:R
t=0.69分;MS(ESIポジティブ):m/z=226(M+H)
+。
【0236】
1H−NMR(500MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.29(t、3H)、3.25(s、3H)、3.43−3.57(m、4H)、4.26(q、2H)、8.06(brs、1H)、8.67−8.77(m、2H)。
【0237】
実施例12A
2−[(2−メトキシエチル)アミノ]ピリミジン−5−カルボン酸
【化43】
【0238】
1N水酸化ナトリウム溶液10.8mLをエチル2−[(2−メトキシエチル)アミノ]ピリミジン−5−カルボキシレート485mg(2.15mmol)のジオキサン(10mL)中溶液に加え、混合物を室温で4時間撹拌した。後処理のため、反応混合物を濃縮し、1N塩酸で酸性とした。得られた沈澱を濾過し、水で2回洗浄し、HV下に乾燥させた。これにより、標題化合物280mg(理論値の66%)を得た。
【0239】
LC−MS[方法8]:R
t=0.44分;MS(ESIポジティブ):m/z=198(M+H)
+。
【0240】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=3.25(s、3H)、3.42−3.56(m、4H)、7.99(t、1H)、8.63−8.76(m、2H)、12.7(brs、1H)。
【0241】
実施例13A
(rac)−エチル2−[(1−メトキシブタン−2−イル)アミノ]ピリミジン−5−カルボキシレート
【化44】
【0242】
実施例11Aからの化合物と同様にして、1−メトキシ−2−アミノブタン493mg(4.8mmol)、エチル2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキシレート1.00g(4.34mmol)および炭酸カリウム1.80g(13.0mmol)を、アセトニトリル10mL中で反応させた。これにより、標題化合物412mg(理論値の37%)を得た。
【0243】
LC−MS[方法8]:R
t=2.56分;MS(ESIポジティブ):m/z=254(M+H)
+。
【0244】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=0.86(t、3H)、1.28(t、3H)、1.39−1.53(m、1H)、1.59(dd、1H)、3.24(s、3H)、3.27−3.35(m、1H)、3.36−3.42(m、1H)、4.07−4.18(m、1H)、4.25(q、2H)、7.92(d、1H)、8.65−8.75(m、2H)。
【0245】
実施例14A
(rac)−2−[(1−メトキシブタン−2−イル)アミノ]ピリミジン−5−カルボン酸
【化45】
【0246】
実施例13Aからの化合物412mg(1.63mmol)を、実施例12Aからの化合物と同様に反応させた。これにより、標題化合物280mg(理論値の76%)を得た。
【0247】
LC−MS[方法8]:R
t=1.46分;MS(ESIポジティブ):m/z=226(M+H)
+。
【0248】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=0.86(t、3H)、1.39−1.53(m、1H)、1.53−1.68(m、1H)、3.24(s、3H)、3.27−3.34(m、水シグナル下に1H)、3.36−3.42(m、1H)、4.06−4.17(m、1H)、7.82(d、1H)、8.63−8.74(m、2H)、12.66(brs、1H)。
【0249】
実施例15A
(rac)−エチル2−[(1−ヒドロキシブタン−2−イル)アミノ]ピリミジン−5−カルボキシレート
【化46】
【0250】
実施例11Aからの化合物と同様にして、DL−2−アミノ−1−ブタノール0.45mL(4.8mmol)、エチル2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキシレート1.00g(4.34mmol)および炭酸カリウム1.80g(13.0mmol)を、アセトニトリル10mL中で反応させた。これにより、標題化合物485mg(理論値の46%)を得た。
【0251】
LC−MS[方法1]:R
t=0.75分;MS(ESIポジティブ):m/z=240(M+H)
+。
【0252】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=0.81−0.90(t、3H)、1.28(t、3H)、1.37−1.51(m、1H)、1.60−1.73(m、1H)、3.34−3.41(m、1H)、3.42−3.50(m、1H)、3.89−3.99(m、1H)、4.25(q、2H)、4.66(t、1H)、7.78(d、1H)、8.70(d、2H)。
【0253】
実施例16A
(rac)−2−[(1−ヒドロキシブタン−2−イル)アミノ]ピリミジン−5−カルボン酸
【化47】
【0254】
3N水酸化ナトリウム溶液1.4mg(4.05mmol)を、エタノール5.0mL中の実施例15Aからの化合物485mg(2.03mmol)に加え、混合物を室温で終夜撹拌した。後処理のため、反応混合物を1N HClで酸性とした。得られた沈澱を濾過し、水で2回洗浄し、HV下に乾燥させた。水相を各場合30mLの酢酸エチルで2回抽出し、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濃縮した。これにより、標題化合物を合計250mg得た(理論値の58%)。
【0255】
LC−MS[方法1]:R
t=0.44分;MS(ESIポジティブ):m/z=212(M+H)
+。
【0256】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=0.86(t、3H)、1.34−1.52(m、1H)、1.56−1.74(m、1H)、3.31−3.50(m、3H)、3.84−3.99(m、1H)、7.67(d、1H)、8.68(d、2H)、12.67(brs、1H)。
【0257】
実施例17A
メチル2−(2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート
【化48】
【0258】
メチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート14.70g(85.18mmol)をアセトニトリル200mLに溶かし、炭酸カリウム(298.14mmol)41.20mgを加えた。Angew. Chem. Int. Ed. 2008, 47, 4512−4515に従って製造した2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン・シュウ酸塩24.17g(127.77mmol)を加え、混合物を60℃で約16時間撹拌した。混合物を水で撹拌し、各場合200mLの酢酸エチルで3回抽出した。水相をジクロロメタン約200mLで1回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をジエチルエーテル約200mL撹拌した。沈澱固体を吸引濾過し、少量のジエチルエーテルで洗浄し、HV下に乾燥させた。これにより、標的化合物17.70g(理論値の88%)を得た。
【0259】
LC−MS[方法1]:R
t=0.61分;MS(ESIポジティブ):m/z=236(M+H)
+。
【0260】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=3.33(s、3H)、4.32(s、4H)、4.73(s、4H)、8.70−8.81(m、2H)。
【0261】
実施例18A
2−(2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)ピリミジン−5−カルボン酸
【化49】
【0262】
メチル2−(2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート17.7g(75mmol)を最初にエタノール120mLに入れ、1M水酸化ナトリウム溶液148mLを加え、混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を濃縮し、最初に水約150mLに溶かし、次に1M塩酸でpH5に調節した。沈澱生成物を吸引濾過し、水で洗浄した。これにより、生成物16.3g(理論値の98%)を得た。
【0263】
LC−MS[方法7]:R
t=0.53分;MS(ESIポジティブ):m/z=222(M+H)
+。
【0264】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=4.30(s、4H)、4.73(s、4H)、8.74(s、2H)、12.87(brs、1H)。
【0265】
実施例19A
エチル2−[(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボキシレート
【化50】
【0266】
t−ブチルD−プロリネート818mg(4.78mmol)を、エチル2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキシレート1.00g(4.34mmol)および炭酸カリウム2.40g(17.4mmol)のアセトニトリル(10mL)中懸濁液に滴下した。室温で終夜撹拌後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、濾過し、残留物を酢酸エチル/ジクロロメタンで洗浄し、濾液を濃縮した。粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィー精製して(シクロヘキサン/酢酸エチル95:5から70:30で溶離)、標題化合物564mg(理論値の40%)を得た。
【0267】
LC−MS[方法1]:R
t=1.19分;MS(ESIポジティブ):m/z=322(M+H)
+。
【0268】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.29(t、3H)、1.37(s、9H)、1.87−2.04(m、3H)、2.26−2.39(m、1H)、3.57−3.75(m、2H)、4.27(q、2H)、4.44−4.48(m、1H)、8.74(d、1H)、8.83(d、1H)。
【0269】
実施例20A
2−[(2R)−2−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸
【化51】
【0270】
1N水酸化リチウム溶液8.6mLを、実施例19Aからの化合物564mg(1.76mmol)のTHF/メタノール(5:1)(20mL)中溶液に加え、混合物を室温で終夜撹拌した。後処理のため、反応混合物を濃縮し、6N塩酸で酸性とし、濃縮した。得られた残留物を水で磨砕した。沈澱固体を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥キャビネットで50℃で乾燥させた。これにより、標題化合物400mg(理論値の78%)を得た。
【0271】
LC−MS[方法1]:R
t=0.90分;MS(ESIポジティブ):m/z=294(M+H)
+。
【0272】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.37(s、9H)、1.87−2.04(m、3H)、2.25−2.37(m、1H)、3.56−3.73(m、2H)、4.41−4.49(m、1H)、8.71(d、1H)、8.81(d、1H)、12.41−13.33(brs、1H)。
【0273】
実施例21A
tert−ブチル1−(5−{[4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}ピリミジン−2−イル)−D−プロリネート
【化52】
【0274】
実施例1からの化合物と同様にして、実施例20Aからの化合物100mg(0.341mmol)および実施例2Aからの化合物99mg(0.341mmol)を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.42mL(2.4mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.24mL(0.41mmol)と反応させた。これにより、標題化合物97mg(理論値の58%)を得た。
【0275】
LC−MS[方法8]:R
t=2.98分;MS(ESIポジティブ):m/z=492(M+H)
+。
【0276】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.38(s、9H)、1.45−1.62(m、2H)、1.76−1.90(m、2H)、1.90−2.04(m、3H)、2.26−2.37(m、1H)、2.65−2.74(m、1H)、2.77(s、4H)、2.80−3.25(m、2H)、3.5−5.0(brm、2H)、3.57−3.67(m、2H)、3.70(s、2H)、4.37−4.45(m、1H)、7.00−7.12(m、4H)、8.39−8.53(m、2H)。
【0277】
実施例22A
メチル2−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート
【化53】
【0278】
最初にメチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(0.32mmol)55mgおよびチオモルホリン1,1−ジオキシド(0.32mmol)43mgを、N−メチルモルホリノン1mLに入れ、炭酸ナトリウム(0.38mmol)40mgを加えた。混合物を100℃で20時間撹拌した。混合物を水とともに撹拌し、沈澱生成物を吸引濾過し、水で洗浄した。これにより、標的化合物62mg(理論値の72%)を得た。
【0279】
LC−MS[方法1]:R
t=0.64分;MS(ESIポジティブ):m/z=272(M+H)
+。
【0280】
実施例23A
2−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)ピリミジン−5−カルボン酸
【化54】
【0281】
実施例22Aからの化合物69mg(0.25mmol)を、メタノール/THF(1/1)2mLに溶かし、2N水酸化ナトリウム溶液0.25mL(0.50mmol)を加えた。混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、水に取った。次に、混合物を1N塩酸水溶液で酸性とし、酢酸エチル約20mLで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をHV下に乾燥させた。これにより、標題化合物52g(理論値の79%)を得て、それをそれ以上精製せずにさらに反応させた。
【0282】
LC−MS[方法1]:R
t=0.48分;MS(ESIポジティブ):m/z=258(M+H)
+。
【0283】
実施例24A
メチル2−[−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−5−カルボキシレート(シス異性体)
【化55】
【0284】
メチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(0.87mmol)150mgおよび2,6−ジメチルモルホリン150mg(1.30mmol)を最初にアセトニトリル3mLに入れ、炭酸カリウム420mg(3.04mmol)を加えた。混合物を60℃で20時間撹拌した。混合物を水で撹拌し、酢酸エチル約20mLで2回抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1から5:1)によって精製した。これにより、標的化合物124mg(理論値の57%)を得た。
【0285】
LC−MS[方法1]:R
t=0.97分;MS(ESIポジティブ):m/z=252(M+H)
+。
【0286】
実施例25A
2−[−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−5−カルボン酸(シス異性体)
【化56】
【0287】
最初に、実施例24Aからの化合物124mg(0.49mmol)をメタノール/THF1:1 2mLに入れ、2N水酸化ナトリウム溶液0.49mLを加えた。混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、水に取った。次に、混合物を1N塩酸水溶液で酸性とし、酢酸エチル約20mLで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をHV下に乾燥させた。これにより、標題化合物106g(理論値の91%)を得て、それをそれ以上精製せずにさらに反応させた。
【0288】
LC−MS[方法1]:R
t=0.72分;MS(ESIポジティブ):m/z=238(M+H)
+。
【0289】
実施例26A
メチル2−[−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−5−カルボキシレート(トランス異性体)
【化57】
【0290】
最初にメチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(0.87mmol)150mgおよび2,6−ジメチルモルホリン150mg(1.30mmol)を、アセトニトリル3mLに入れ、炭酸カリウム420mg(3.04mmol)を加えた。次に、混合物を60℃で20時間撹拌した。混合物を水とともに撹拌し、酢酸エチル約20mLで2回抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1から5:1)によって精製した。これにより、生成物38mg(理論値の17%)を得た。
【0291】
LC−MS[方法1]:R
t=0.91分;MS(ESIポジティブ):m/z=252(M+H)
+。
【0292】
実施例27A
2−[−2,6−ジメチルモルホリン−4−イル]ピリミジン−5−カルボン酸(トランス異性体)
【化58】
【0293】
最初に実施例26Aからの化合物35mg(0.14mmol)をメタノール/THF1:1 2mLに入れ、2N水酸化ナトリウム溶液0.14mL(0.28mmol)を加えた。混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、水に取った。次に、混合物を1N塩酸水溶液で酸性とし、酢酸エチル約20mLで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をHV下に乾燥させた。これにより、標題化合物27g(理論値の78%)を得て、それをそれ以上精製せずにさらに反応させた。
【0294】
LC−MS[方法1]:R
t=0.68分;MS(ESIポジティブ):m/z=238(M+H)
+。
【0295】
実施例28A
メチル2−(2,2−ジメチルモルホリン−4−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート
【化59】
【0296】
最初にメチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(0.44mmol)75mgおよび2,2−ジメチルモルホリン塩酸塩(0.65mmol)99mgを、アセトニトリル3mLに入れ、炭酸カリウム300mg(2.17mmol)を加えた。次に、混合物を60℃で20時間撹拌した。混合物を水とともに撹拌し、酢酸エチル約20mLで2回抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル10:1から5:1)によって精製した。これにより、生成物104mg(理論値の95%)を得た。
【0297】
LC−MS[方法1]:R
t=0.91分;MS(ESIポジティブ):m/z=252(M+H)
+。
【0298】
実施例29A
メチル2−(2,2−ジメチルモルホリン−4−イル)ピリミジン−5−カルボン酸
【化60】
【0299】
最初に実施例28Aからの化合物104mg(0.41mmol)をメタノール/THF(1/1)2mLに入れ、2N水酸化ナトリウム溶液0.41mL(0.82mmol)を加えた。混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、水に取った。次に混合物を1N塩酸水溶液で酸性とし、酢酸エチル約20mLで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をHV下に乾燥させた。これにより、標題化合物86g(理論値の88%)を得て、それをそれ以上精製せずにさらに反応させた。
【0300】
LC−MS[方法1]:R
t=0.67分;MS(ESIポジティブ):m/z=238(M+H)
+。
【0301】
作業例
実施例1
[4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]{2−[(2−メトキシエチル)アミノ]ピリミジン−5−イル}メタノン
【化61】
【0302】
N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.35mL(2.0mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.20mL(0.34mmol)を、実施例12Aからの化合物56mg(0.28mmol)および実施例2Aからの化合物72mg(0.29mmol)のアセトニトリル(2.4mL)中混合物に加え、混合物を室温で終夜撹拌した。後処理のため、飽和重炭酸ナトリウム溶液1mLを加え、混合物を15分間撹拌し、Extrelutカートリッジで濾過し、ジクロロメタンで溶離し、濾液を濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC[方法9]によって精製して、標題化合物47mg(理論値の41%)を得た。
【0303】
LC−MS[方法8]:R
t=2.34分;MS(ESIポジティブ):m/z=396(M+H)
+。
【0304】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.45−1.62(m、2H)、1.79−1.92(m、2H)、2.63−2.74(m、1H)、2.77(s、4H)、2.81−3.19(m、2H)、3.26(s、3H)、3.41−3.52(m、4H)、3.70(s、2H)、3.78−4.64(m、2H)、7.00−7.21(m、4H)、7.57−7.65(m、1H)、8.29−8.44(m、2H)。
【0305】
実施例2
(rac)−[4−(7−フルオロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]{2−[(1−メトキシブタン−2−イル)アミノ]ピリミジン−5−イル}メタノン
【化62】
【0306】
実施例1からの化合物と同様にして、実施例13Aからの化合物56mg(0.249mmol)および実施例4Aからの化合物76.4mg(0.294mmol)を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.30mL(1.7mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.17mL(0.30mmol)と反応させた。これにより、標題化合物56.0mg(理論値の51%)を得た。
【0307】
LC−MS[方法8]:R
t=2.63分;MS(ESIポジティブ):m/z=442(M+H)
+。
【0308】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=0.87(t、3H)、1.39−1.70(m、4H)、1.77−1.91(m、2H)、2.63−2.80(m、5H)、2.81−3.16(m、2H)、3.24(s、3H)、3.27−3.34(m、水シグナル下で1H)、3.36−3.43(m、1H)、3.70(s、2H)、3.79−4.47(m、3H)、6.85−6.97(m、2H)、7.06−7.15(m、1H)、7.44(d、1H)、8.36(s、2H)。
【0309】
実施例3
(rac)−[4−(6−フルオロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]{2−[(1−メトキシブタン−2−イル)アミノ]ピリミジン−5−イル}メタノン
【化63】
【0310】
実施例1からの化合物と同様にして、実施例13Aからの化合物56mg(0.249mmol)および実施例6Aからの化合物76.4mg(0.294mmol)を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.30mL(1.7mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.17mL(0.30mmol)と反応させた。これにより、標題化合物61mg(理論値の55%)を得た。
【0311】
LC−MS[方法8]:R
t=2.62分;MS(ESIポジティブ):m/z=442(M+H)
+。
【0312】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=0.87(t、3H)、1.40−1.67(m、4H)、1.78−1.92(m、2H)、2.64−2.83(m、5H)、2.83−3.14(m、2H)、3.24(s、3H)、3.27−3.35(m、水シグナル下で1H)、3.35−3.42(m、1H)、3.68(s、2H)、3.72−4.55(m、3H)、6.88−6.96(m、2H)、7.04−7.12(m、1H)、7.43(d、1H)、8.36(s、2H)。
【0313】
実施例4
(rac)−{2−[(1−メトキシブタン−2−イル)アミノ]ピリミジン−5−イル}[4−(7−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]メタノン
【化64】
【0314】
実施例1からの化合物と同様にして、実施例13Aからの化合物56mg(0.25mmol)および実施例8Aからの化合物79mg(0.29mmol)を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.30mL(1.7mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.17mL(0.30mmol)と反応させた。これにより、標題化合物67mg(理論値の59%)を得た。
【0315】
LC−MS[方法8]:R
t=2.57分;MS(ESIポジティブ):m/z=454(M+H)
+。
【0316】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=0.87(t、3H)、1.39−1.70(m、4H)、1.78−1.90(m、2H)、2.63−2.78(m、5H)、2.81−3.13(m、2H)、3.24(s、3H)、3.31(m、水シグナル下で1H)、3.35−3.42(m、1H)、3.63−3.73(m、5H)、3.74−4.51(m、3H)、6.61(d、1H)、6.65−6.71(m、1H)、6.98(d、1H)、7.43(d、1H)、8.36(s、2H)。
【0317】
実施例5
(rac)−{2−[(1−メトキシブタン−2−イル)アミノ]ピリミジン−5−イル}[4−(6−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]メタノン
【化65】
【0318】
実施例1からの化合物と同様にして、実施例13Aからの化合物56mg(0.25mmol)および実施例10Aからの化合物79mg(0.29mmol)を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.30mL(1.7mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.17mL(0.30mmol)と反応させた。これにより、標題化合物52mg(理論値の46%)を得た。
【0319】
LC−MS[方法8]:R
t=2.55分;MS(ESIポジティブ):m/z=454(M+H)
+。
【0320】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=0.87(t、3H)、1.39−1.67(m、4H)、1.77−1.90(m、2H)、2.62−2.79(m、5H)、2.81−3.13(m、2H)、3.24(s、3H)、3.27−3.34(m、水シグナル下で1H)、3.35−3.43(m、1H)、3.63(s、2H)、3.69(s、3H)、3.82−4.43(m、3H)、6.64(d、1H)、6.65−6.71(m、1H)、6.95(d、1H)、7.43(d、1H)、8.36(s、2H)。
【0321】
実施例6
(rac)−[4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]{2−[(1−メトキシブタン−2−イル)アミノ]ピリミジン−5−イル}メタノン
【化66】
【0322】
実施例1からの化合物と同様にして、実施例13Aからの化合物56mg(0.25mmol)および実施例2Aからの化合物63mg(0.29mmol)を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.30mL(1.7mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.17mL(0.30mmol)と反応させた。これにより、標題化合物52mg(理論値の46%)を得た。
【0323】
LC−MS[方法8]:R
t=2.60分;MS(ESIポジティブ):m/z=424(M+H)
+。
【0324】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=0.87(t、3H)、1.38−1.68(m、4H)、1.79−1.92(m、2H)、2.64−2.74(m、1H)、2.77(s、4H)、2.81−3.12(m、2H)、3.24(s、3H)、3.27−3.33(m、水シグナル下で1H)、3.35−3.42(m、1H)、3.70(s、2H)、3.75−4.40(m、3H)、6.99−7.14(m、4H)、7.43(d、1H)、8.36(s、2H)。
【0325】
実施例7
(rac)−[4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]{2−[(1−ヒドロキシブタン−2−イル)アミノ]ピリミジン−5−イル}メタノン
【化67】
【0326】
N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.29mL(1.7mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.17mL(0.28mmol)を、実施例16Aからの化合物50mg(0.24mmol)および実施例2Aからの化合物60mg(0.24mmol)のアセトニトリル(2.0mL)中混合物に加え、混合物を室温で終夜撹拌した。後処理のため、飽和重炭酸ナトリウム溶液1mLを加え、混合物を15分間撹拌し、Extrelutカートリッジで濾過し、ジクロロメタンで溶離し、濾液を濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC[方法9]によって精製して、標題化合物53mg(理論値の54%)を得た。
【0327】
LC−MS[方法8]:R
t=2.29分;MS(ESIポジティブ):m/z=410(M+H)
+。
【0328】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=0.87(t、3H)、1.38−1.60(m、3H)、1.60−1.74(m、1H)、1.80−1.91(m、2H)、2.65−2.74(m、1H)、2.77(s、4H)、2.80−3.15(m、2H)、3.33−3.40(m、1H)、3.42−3.50(m、1H)、3.70(s、2H)、3.82−4.56(m、3H)、4.62(t、1H)、7.01−7.12(m、4H)、7.23−7.31(m、1H)、8.35(s、2H)。
【0329】
実施例8
[4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル][2−(2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)ピリミジン−5−イル]メタノン
【化68】
【0330】
N,N−ジイソプロピルエチルアミン61.0mL(350.3mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)50.05mL(84.1mmol)を、実施例18Aからの化合物15.5mg(70.1mmol)および実施例2Aからの化合物20.27mg(70.1mmol)のアセトニトリル(320mL)中混合物に加え、混合物を室温で3時間撹拌した。後処理のため、飽和重炭酸ナトリウム溶液100mLを加え、混合物を室温で10分間撹拌した。追加の飽和重炭酸ナトリウム溶液200mLを加え、混合物を酢酸エチル500mLで抽出した。有機相を、各場合1回、飽和重炭酸ナトリウム溶液および塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。メタノール100mLを得られた粗生成物に加え、混合物を加熱して55℃としたが、透明溶液は得られなかった。撹拌しながら、混合物を冷却して室温とし、ジエチルエーテル250mLを加えた。30分後、沈澱固体を吸引濾過し、少量のジエチルエーテルで洗浄し、HV下に乾燥させた。標的化合物17.2g(理論値の59%)を得た。
【0331】
LC−MS[方法1]:R
t=0.50分;MS(ESIポジティブ):m/z=420(M+H)
+。
【0332】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.43−1.60(m、2H)、1.77−1.93(m、2H)、2.63−2.73(m、1H)、2.77(s、4H)、2.81−3.15(m、2H)、3.5−4.7(brm、2H)、3.70(s、2H)、4.26(s、4H)、4.73(s、4H)、6.99−7.13(m、4H)、8.43(s、2H)。
【0333】
実施例9
[4−(7−フルオロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル][2−(2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)ピリミジン−5−イル]メタノン
【化69】
【0334】
N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.28mL(1.6mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.16mL(0.27mmol)を、実施例18Aからの化合物58mg(0.23mmol)および実施例4Aからの化合物69mg(0.23mmol)のアセトニトリル(1.9mL)中混合物に加え、混合物を室温で終夜撹拌した。後処理のため、飽和重炭酸ナトリウム溶液1mLを加え、混合物を15分間撹拌し、Extrelutカートリッジで濾過し、ジクロロメタンで溶離し、濾液を濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC[方法9]によって精製して、標題化合物30mg(理論値の29%)を得た。
【0335】
LC−MS[方法8]:R
t=2.29分;MS(ESIポジティブ):m/z=438(M+H)
+。
【0336】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.43−1.57(m、2H)、1.77−1.89(m、2H)、2.75(s、5H)、2.79−3.24(m、2H)、3.70(s、2H)、3.00−5.00(brm、水シグナル下で2H)、4.26(s、4H)、4.73(s、4H)、6.86−6.96(m、2H)、7.11(dd、1H)、8.43(s、2H)。
【0337】
実施例10
[4−(6−メトキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル][2−(2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタ−6−イル)ピリミジン−5−イル]メタノン
【化70】
【0338】
N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.28mL(1.6mmol)およびT3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.16mL(0.27mmol)を、実施例18Aからの化合物58mg(0.23mmol)および実施例10Aからの化合物72mg(0.23mmol)のアセトニトリル(1.9mL)中混合物に加え、次に混合物を室温で終夜撹拌した。後処理のため、飽和重炭酸ナトリウム溶液1mLを加え、混合物を15分間撹拌し、Extrelutカートリッジで濾過し、ジクロロメタンで溶離し、濾液を濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC[方法9]によって精製して、標題化合物30mg(理論値の29%)を得た。
【0339】
LC−MS[方法8]:R
t=2.21分;MS(ESIポジティブ):m/z=450(M+H)
+。
【0340】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.44−1.58(m、2H)、1.79−1.89(m、2H)、2.60−2.78(m、5H)、2.79−3.21(m、2H)、3.00−5.00(brm、水シグナル下で2H)、3.62(s、2H)、3.69(s、3H)、4.26(s、4H)、4.72(s、4H)、6.62−6.70(m、2H)、6.94(d、1H)、8.43(s、2H)。
【0341】
実施例11
1−(5−{[4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}ピリミジン−2−イル)−D−プロリン塩酸塩
【化71】
【0342】
4N塩化水素/ジオキサン0.46mLを、実施例21Aからの化合物90mg(0.183mmol)のジクロロメタン(3.5mL)中溶液に加え、混合物を室温で終夜撹拌した。追加の4N塩化水素/ジオキサン0.46mLを加え、原料が全て変換されるまで混合物を撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残留物をジエチルエーテルで磨砕した。固体を濾過し、HV下に乾燥させて、標題化合物82mg(理論値の94%)を得た。
【0343】
LC−MS[方法1]:R
t=0.53分;MS(ESIポジティブ):m/z=436(M+H)
+。
【0344】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.71−1.89(m、2H)、1.89−2.09(m、3H)、2.09−2.25(m、2H)、2.29−2.38(m、1H)、2.80−3.42(m、6H)、3.00−5.00(brm、水シグナル下で3H)、3.86−4.38(m、2H)、4.39−4.51(m、3H)、7.17−7.34(m、4H)、8.41−8.56(m、2H)、10.51−10.65(m、1H)、11.54−13.23(m、1H)。
【0345】
実施例12
[4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル][2−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)ピリミジン−5−イル]メタノン
【化72】
【0346】
実施例23Aにおける化合物51mg(0.20mmol)および実施例2Aからの化合物57mg(0.20mmol)を、最初にアセトニトリル2mLに入れ、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.17mL(0.99mmol)を加えた。T3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.14mL(0.24mmol)を滴下し、混合物を室温で終夜撹拌した。濃縮後、残留物を酢酸エチル20mLで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液約10mLを加えた。10分後、混合物を水で希釈し、各場合20mLの酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液を濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC[方法9]によって精製した。これにより、標的化合物62mg(理論値の68%)を得た。
【0347】
LC−MS[方法1]:R
t=0.54分;MS(ESIポジティブ):m/z=456(M+H)
+。
【0348】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.37−1.68(m、2H)、1.75−1.99(m、2H)、2.44−2.52(m、4H)、2.78(brs、4H)、3.13−3.27(m、4H)、3.50−4.07(m、3H)、4.25(brs、4H)、7.00−7.17(m、4H)、8.54(s、2H)。
【0349】
実施例13
[4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル][2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)ピリミジン−5−イル]メタノン(シス異性体)
【化73】
【0350】
最初に、実施例25Aにおける化合物106mg(0.45mmol)および実施例2Aからの化合物130mg(0.45mmol)をアセトニトリル2mLに入れ、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.39mL(2.23mmol)を加えた。T3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.32mL(0.54mmol)を滴下し、混合物を室温で終夜撹拌した。濃縮後、残留物を酢酸エチル20mLで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液約10mLを加えた。10分後、混合物を水で希釈し、各場合20mLの酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、次に濾過し、濾液を濃縮した。得られた粗生成物を、分取HPLC[方法9]によって精製した。これにより、標的化合物125mg(理論値の58%)を得た。
【0351】
LC−MS[方法1]:R
t=0.63分;MS(ESIポジティブ):m/z=436(M+H)
+。
【0352】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.15(s、3H)、1.16(s、3H)、1.46−1.58(m、2H)、1.79−1.93(m、2H)、2.54−2.63(m、2H)、2.65−2.73(m、1H)、2.77(s、4H)、2.80−3.20(brm、2H)、3.31(s、2H)、3.50−3.61(m、2H)、3.80−4.50(brm、2H)、4.51−4.60(m、2H)、7.00−7.12(m、4H)、8.46(s、2H)。
【0353】
実施例14
[4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル][2−(2,6−ジメチルモルホリン−4−イル)ピリミジン−5−イル]メタノン(トランス異性体)
【化74】
【0354】
最初に、実施例27Aにおける化合物27mg(0.11mmol)および実施例2Aからの化合物33mg(0.11mmol)を、アセトニトリル2mLに入れ、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.57mmol)0.10mLを加えた。T3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.08mL(0.14mmol)を滴下し、混合物を室温で終夜撹拌した。濃縮後、残留物を酢酸エチル20mLで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液約10mLを加えた。10分後、混合物を水で希釈し、各場合20mLの酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液を濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC[方法9]によって精製した。これにより、標的化合物32mg(理論値の65%)を得た。
【0355】
LC−MS[方法1]:R
t=0.61分;MS(ESIポジティブ):m/z=436(M+H)
+。
【0356】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.12(s、3H)、1.14(s、3H)、1.44−1.61(m、2H)、1.79−1.91(m、2H)、2.64−2.80(m、5H)、2.80−3.20(brm、2H)、3.45−3.56(m、2H)、3.70(s、2H)、3.80−4.50(brm、2H)、3.83−3.93(m、2H)、3.94−4.06(m、2H)、6.99−7.12(m、4H)、8.45(s、2H)。
【0357】
実施例15
[4−(3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)ピペリジン−1−イル][2−(2,2−ジメチルモルホリン−4−イル)ピリミジン−5−イル]メタノン
【化75】
【0358】
最初に、実施例29Aにおける化合物86mg(0.36mmol)および実施例2Aからの化合物105mg(0.36mmol)をアセトニトリル2mLに入れ、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.81mmol)0.32mLを加えた。T3P(50重量%強度酢酸エチル中溶液)0.26mL(0.44mmol)を滴下し、混合物を室温で終夜撹拌した。濃縮後、残留物を酢酸エチル20mLで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液約10mLを加えた。10分後、混合物を水で希釈し、各場合20mLの酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濾液を濃縮した。得られた粗生成物を分取HPLC[方法9]によって精製した。これにより、標的化合物116mg(理論値の73%)を得た。
【0359】
LC−MS[方法1]:R
t=0.70分;MS(ESIポジティブ):m/z=436(M+H)
+。
【0360】
1H−NMR(400MHz、DMSO−d
6):δ[ppm]=1.17(s、6H)、1.45−1.60(m、2H)、1.80−1.91(m、2H)、2.65−2.80(m、6H)、2.80−3.20(brm、2H)、3.64(s、2H)、3.67−3.72(m、3H)、3.73−3.79(m、2H)、3.80−4.50(brm、2H)、7.00−7.13(m、4H)、8.46(s、2H)。
【0361】
B)生理的効力の評価
下記のアッセイシステムで、心血管障害治療における本発明による化合物の好適性を示すことができる。
【0362】
B−1)イン・ビトロアッセイ
B−1a)アドレナリン受容体に対する拮抗作用
さらに組換え的にmtAeq(ミトコンドリアエクオリン)も発現する組換えヒトα
1A受容体CHO細胞系を用いて、アドレナリン受容体α
1Aに対する拮抗作用を調べた。さらに組換え的にmtAeqも発現する組換えヒトα
2A−Gα16受容体融合タンパク質CHO細胞系(PerkinElmer Life Sciences)を用いて、アドレナリン受容体α
2Aに対する拮抗作用を調べた。さらに組換え的にmtAeqも発現する組換えヒトα
2B受容体CHO細胞系(PerkinElmer Life Sciences)を用いて、アドレナリン受容体α
2Bに対する拮抗作用を調べた。さらに組換え的にキメラGタンパク質(Gαqi3)およびmtOb(ミトコンドリアオベリン)も発現する組換えヒトα
2C受容体CHO細胞系を用いて、アドレナリン受容体α
2Cに対する拮抗作用を調べた。
【0363】
L−グルタミンを含むダルベッコ変法イーグル培地/NUT mix F12中、37℃および5%CO
2で細胞を培養したが、その培地はさらに10%(体積比)失活ウシ胎仔血清、1mMピルビン酸ナトリウム、0.9mM重炭酸ナトリウム、50U/mLペニシリン、50μg/mLストレプトマイシン、2.5μg/mLアンホテリシンBおよび1mg/mLジェネテシンを含む。その細胞を酵素を含まないハンクス型細胞解離緩衝液とともに継代培養した。使用した細胞培養試薬はいずれも、Invitrogen(Carlsbad, USA)からのものであった。
【0364】
白色384ウェルマイクロタイタープレートで発光測定を実施した。細胞2000個/ウェルを体積25μLで蒔き、セレンテラジンを含む細胞培地において30℃および5%CO
2で1日間培養した(α
2Aおよびα
2B:5μg/mL;α
1a/cおよびα
2C:2.5μg/mL)。試験物質の連続希釈液(10μL)を細胞に加えた。5分後、ノルアドレナリンを細胞に加え(35μL;最終濃度:20nM(α
1a/cおよびα
2C)または200nM(α
2Aおよびα
2B))、遮光ボックスにおいてCCD(電荷結合素子)カメラ(Hamamatsu Corporation, Shizuoka, Japan)を用い、放射光を50秒間測定した。試験物質は、最大濃度10μMまで調べた。適切な用量−応答曲線から、IC
50値を計算した。アドレナリン受容体α
2Cに対する拮抗作用の結果は表1に示してある。
【0366】
B−1b)ヒトα1−およびα2−アドレナリン受容体についての結合試験
ヒトα
1−およびα
2−アドレナリン受容体を有する細胞膜を作るため、α
1−およびα
2−アドレナリン受容体を安定に過剰発現するCHO細胞を溶解させ、次に分画遠心法を行う。Ultra Turrax(Jahnke&Kunkel, Ika−Werk)を用いて結合緩衝液(50mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン/1N塩酸、5mM塩化マグネシウム、pH7.4)で溶解を行った後、ホモジネートを1000gおよび4℃で10分間遠心する。得られた沈降物を廃棄し、上清を20000gおよび4℃で30分間遠心する。上清を廃棄し、沈降物を結合緩衝液に再懸濁させ、結合試験まで−70℃で保存する。結合試験においては、放射性リガンド
3H−MK−912(2.2−3.2TBq/mmol、Perkin Elmer)(α
2C−adrRezで0.4nM、α
2A−adrRezで1nM)、0.25nM
3H−プラゾシン(α
1AC−adrRez;2.6−3.3TBq/mmol、Perkin Elmer)、0.25nM
3H−ラウオルシン(α
2B−adrRez、2.6−3.2TBq/mmol、Perkin Elmer)を、96ウェルフィルタープレート(FC/Bガラス繊維、Multiscreen Millipore)において、30℃で試験物質の存在下に、結合緩衝液(合計試験体積0.2mL)中にて細胞膜5から20μgとともに60分間インキュベートする。未結合放射能の吸引によってインキュベーションを停止し、プレートを結合緩衝液で洗浄し、次に40℃で1時間乾燥させる。液体シンチレータ(Ultima Gold、Perkin Elmer)を加え、プレート上に残っている放射能を液体シンチレーションカウンター(Microbeta, Wallac)で測定する。非特異的結合は、1から10μMWB−4101(α
2C−adrRezおよびα
2A−adrRez)、プラゾシン(α
2B−adrRezおよびα
1AC−adrRez)(いずれもSigmaから)の存在下の放射能と定義され、概して結合全放射能の<25%である。プログラムGraphPad Prismバージョン4.0を用いて、結合データ(IC
50および解離定数K
i)を決定する。
【0367】
B−2)イン・ビボアッセイ
B−2a)単離ラット尾動脈での弛緩測定
雄ウィスターラット(200から250g)を二酸化炭素で屠殺した。尾動脈の標本を作製し、4℃で17時間にわたりクレブス−ヘンゼライト緩衝液(組成(単位:mmol/L):NaCl 112、KCl 5.9、CaCl
2 2.0、MgCl
2 1.2、NaH
2PO
4 1.2、NaHCO
3 25、グルコース11.5)中でインキュベートする。その動脈を長さ2mmで輪切りにし、クレブス−ヘンゼライト緩衝液5mLが充填されてワイヤーミオグラフ(DMT、デンマーク)に接続されたオーガンバス(organ bath)に移す。その緩衝液を昇温させて27℃とし、95%O
2、5%CO
2を吹き込む。各実験の前に、カリウム含有クレブス−ヘンゼライト溶液(50mmol/L KCl)を加えることで標本の反応性を調べる。60分間の平衡化期後、30nmol/L UK14.304で血管輪の収縮を誘発する。次に、試験物質を、濃度を上げながら累積的に加える。UK14.304によって誘発される収縮の減少として、弛緩が示される。
【0368】
B−2b)血行動態CHFラット
雄高齢ウィスターラット、ZDF/Crl−Lepr fa/faラット、SHR−SPラットまたはスプレーグ・ドーリーラット(Charles River;250から300g)を麻酔ケージにおいて5%イソフルランで麻酔を施し、挿管を行い、次に人工換気を行う(速度:呼吸60回/分;吸気:呼気の比:50:50;呼吸終末陽圧:1cmH
2O;一回呼吸量:10mL/kg体重;FIO
2:0.5;2%イソフルラン)。加熱マットによって体温を37から38℃に維持する。0.05mg/kgテムゲシック(Temgesic)を鎮痛剤として皮下投与する。血行動態測定の場合、ラットの気管切開を行い、人工換気を行う(速度:呼吸60回/分;吸気:呼気の比:50:50;呼吸終末陽圧:1cmH
2O;一回呼吸量:10mL/kg体重;FIO
2:0.5)。吸入イソフルラン麻酔によって麻酔を維持する。Millarマイクロチップカテーテル(Millar SPR−3202F)を用いて左頸動脈を介して左心室圧を求める。収縮期左心室圧(sLVP)、拡張末期心室内圧(LVEDP)、収縮性(+dPdt)および弛緩力(−dPdt)を誘導パラメータとして求める。血行動態測定後に、心臓を取り出し、中隔を含む右:左心室の比を求める。さらに、血漿サンプルを得て、血漿バイオマーカーおよび血漿物質濃度を求める。
【0369】
B−2c)ラットにおける血流および血圧の測定
体重250から350gのウィスターラット(Hsd Cpb:Wu)または体重330から520gのZDFラット(ZDF/Crl−Lepr fa/fa)に、酸素/笑気ガス混合物(40:60)中の2.5%イソフルランを用いて麻酔を施した。頸動脈および大腿動脈での血流を求めるため、麻酔を施したラットを仰臥位とし、左頸動脈および右大腿動脈を注意深く露出させた。血管に流量プローブ(Transonic Flowprobe)を置くことで血流を測定した。PE50動脈カテーテルを左大腿動脈に導入することで、血圧および心拍数を測定した(トランスデューサーRef.5203660:Braun CHから)。物質は、ボラス(bole)注射または左大腿静脈での静脈カテーテルを介した連続注入として投与した。
【0370】
動物の標本作成後、5分間の基底線間隔があった。次に、ARアルファ2C受容体拮抗薬の注入を開始した。定常状態(実験開始から32分後)で、初期血流との関連(%差)で大腿血流を求めた。
【0371】
実施例8の化合物は、用量0.1、0.3および1μg/kgで糖尿病性ZDF fa/fa動物における大腿血流での用量依存的増加を示した。ウィスターラットで、大腿血流に増加がないことが、用量1μg/kg/分以下で認められた。同時に、血圧および心拍数における変化は測定されなかった。プラシーボ:10%エタノール/40%PEG400/50%NaCl。データ(平均)を表2に示してある。
【0373】
B−2d)潅流促進物質のアッセイ(血行動態)
潅流を低下させるため、麻酔(例えば、イソフルラン、エンフルラン吸入による麻酔)ラット(例えばZDF/Crl−Lepr fa/fa)における右外腸骨動脈を、無菌条件下に結紮する。動物の側枝形成度に応じて、さらに、大腿動脈を結紮して潅流を低下させる必要がある場合がある。手術後または予防的に、試験動物を、経口、胃内(胃管による、または飼料もしくは飲料水による取り込み)、腹腔内、静脈、動脈、筋肉、吸入または皮下的に試験物質で処理する。試験物質を経腸的または非経口的に、50週以内の期間をかけて1日1回もしくは複数回投与するか、投与を皮下移植浸透圧ミニポンプ(例えばAlzetポンプ)によって連続的とする。実験中、微小潅流および下肢温度を記録する。ここで、麻酔下に、温度感受性レーザードップラープローブ(Periflux)を接着剤でラットの足に固定して、微小潅流および皮膚温度の測定ができるようにする。試験プロトコールに応じて、血液(interim diagnostics)および他の体液、尿もしくは臓器などのサンプルを取って、さらなるイン・ビトロ試験を行うか血行動態を記録し、血圧および心拍数を頸動脈でカテーテルを介して測定する。実験終了後に、動物は無痛で屠殺する。
【0374】
B−2e)潅流強化物質のアッセイ(微小循環)
糖尿病ラット(ZDFfa/fa)および健常ラット(ウィスター)において、皮膚微小循環を測定するため、麻酔条件(イソフルラン麻酔)下に、レーザードップラープローブを足底で固定した。試験動物を、試験物質で1回経口処理した。実験中、微小潅流および下肢温度を連続的に記録した。ここで、温度感受性レーザードップラープローブ(Periflux、O2C)を、接着剤によって動物の足に固定することで、微小潅流および皮膚温度を測定できるようにした。試験物質の経口投与から30分後に、両足について微小循環測定値を得た。これらのデータから、平均を計算し、プラシーボ処理動物の場合と比較した。示すものは、試験物質がプラシーボと比較して有意に改善された微小循環を示す最小有効用量(MED)およびプラシーボと比較してこの用量で微小循環が改善される係数である。皮膚温度の有意な上昇についてのMEDも記載される(t検定)。
【0375】
実施例8のアドレナリン受容体α
2C拮抗薬およびOrionからのARα2c拮抗薬である比較物質ORM12741についての微小循環データを表3に示してある。
【0377】
B−2f)トレッドミル試験での潅流強化物質(運動機能)のアッセイ
運動機能を確認するため、マウス(例えばeNOSノックアウトマウス、野生型マウスC−57Bl6またはApoEノックアウトマウス)の走行挙動をトレッドミルで調べる。トレッドミルを自発的に使用する習慣をマウスに持たせるため、実験開始の4から5週間前に、動物をトレッドミルのあるケージに単独で入れ、トレーニングする。実験開始の2週間前に、トレッドミルでのマウスの運動をコンピュータに連結されたフォトセルによって記録し、例えば1日走行距離、カバーされた個々の距離、さらには1日にわたるそれらの時間分布を求める。自然の走行挙動に従って、動物を群(動物8から12匹)に無作為に割り付ける(対照群、擬似群および1以上の物質群)。2週間の馴致(customization)期間後、後肢における潅流を低下させるため、両側の大体動脈を、麻酔下および無菌条件下に(例えば、イソフルラン吸入による麻酔)結紮する。手術後または予防的に、試験動物を、経口、胃内(胃管による、または飼料もしくは飲料水による取り込み)、腹腔内、静脈、動脈、筋肉、吸入または皮下的に試験物質で処理する。試験物質を経腸的または非経口的に、5週以内の期間をかけて1日1回もしくは複数回投与するか、投与を皮下移植浸透圧ミニポンプによって連続的とする。動物の走行挙動をモニタリングし、手術から数週間の期間にわたり記録する。実験終了後に、動物は無痛で屠殺する。試験プロトコールに応じて、血液および他の体液もしくは臓器などのサンプルを取って、さらなるイン・ビトロ試験を行う(S. Vogelsberger Neue Tiermodelle fur die Indikation Claudicatio Intermittens [Novel animal models for the indication intermittent claudication] (pocket book), publisher: VVB Laufersweiler Verlag (March 2006), ISBN−10: 383595007X, ISBN−13: 978−3835950078)。
【0378】
B−2g)潅流強化物質のアッセイ(閉塞圧の測定)
潅流を低下させるため、麻酔(例えばイソフルラン吸入による麻酔)ラット(例えばZDFラット)における右外腸骨動脈を、無菌条件下に結紮する。動物の側枝形成度に応じて、さらに、大腿動脈を結紮して潅流を低下させる必要がある場合がある。手術後または予防的に、試験動物を、経口、胃内(胃管による、または飼料もしくは飲料水による取り込み)、腹腔内、静脈、動脈、筋肉、吸入または皮下的に試験物質で処理する。試験物質を経腸的または非経口的に、5週以内の期間をかけて1日1回もしくは複数回投与するか、投与を皮下移植浸透圧ミニポンプ(例えばAlzetポンプ)によって連続的とする。実験中、微小潅流および下肢温度を記録する。手術前(後に無作為化)および手術後2ヶ月までの期間にわたって週1回、動物の閉塞圧を測定する。ここで、麻酔下に、ラットの後肢周囲に膨張カフを取り付け、温度調節式レーザードップラープローブ(Periflux)を接着剤によって足に固定する。レーザードップラープローブが血流を測定しなくなるまでカフを膨らませる。次に、カフの圧力を連続的に低下させ、血流が再度検出される圧力を求める。試験プロトコールに応じて、血液(interim diagnostics)および他の体液もしくは臓器などのサンプルを取って、さらなるイン・ビトロ試験に供する。実験終了後に、動物は無痛で屠殺する(S. Vogelsberger Neue Tiermodelle fur die Indikation Claudicatio Intermittens [New Animal Models for the Indication Intermittent Claudication] (pocket book), publisher: VVB Laufersweiler Verlag (March 2006), ISBN−10: 383595007X, ISBN−13: 978−3835950078.)。
【0379】
B−2h)創傷治癒に影響する物質の試験(潰瘍モデル)
表面創傷を誘発するため、糖尿病マウス(db/db、すなわちBKS.Cg−mDock7m+/+Leprdb/Jマウス)にイソフルランで麻酔を施した。体毛除去および消毒済みの皮膚領域の左側に連続病変(10mm×10mm)を設けた。次に、動物を異なる処理群に無作為に割り付けた。全ての群において、創傷を包帯(Systagenix Wound Managemen, UK)で覆った。1日1回(創傷後第1日から)、強制経口投与(200μL、媒体=10%EtOH+30%PEG400+60%注射用水)により、所定用量の物質で動物を処理した。第4、8、12、16および20日に、動物に麻酔を施し、包帯を外し、デジタル写真を用いて創傷の大きさを測定した。写真を、自動較正面積測定法によって評価した。
【0380】
結果を、実験期間を通じて残った創傷の大きさとして
図1に示してある。このために、個々の値はいずれも、創傷を設けた当日における個々の動物をパーセントで基準とするものである。示されているものは、平均±SEMである。
【0381】
B−2i)腎臓機能に影響する物質の試験
急性または疾患関連の腎臓損傷を患う動物(例えばSTZラット、ZDFラット、DOCAインプラントのあるZDFラット、UUO腎臓損傷モデル、糸球体腎炎モデル、糖尿病、アテローム性動脈硬化症)において、試験物質による連続処理の前または途中に一定間隔で利尿を行う。試験動物を、経口、胃内(胃管による、または飼料もしくは飲料水による取り込み)、腹腔内、静脈、動脈、筋肉、吸入または皮下的に試験物質で処理する。試験物質を経腸的または非経口的に、1日1回もしくは複数回投与するか、投与を皮下移植浸透圧ミニポンプ(例えばAlzetポンプ)によって連続的とする。試験の全期間にわたり、血漿および尿パラメータを求める。
【0382】
B−2j)麻酔イヌにおける血行動態
健常なMongrel(登録商標)イヌ(Marshall BioResources, Marshall Farms Inc; Clyde NY;USA)または両性の心不全を患い体重25から35kgを有するMongrel(登録商標)イヌを用いる。25mg/kgナトリウムチオペンタール(Trapanal(登録商標))および0.15mg/kgアルクロニウムクロライド(Alloferin(登録商標))をゆっくり静脈投与することで麻酔を開始し、0.04mg/kg*hフェンタニル(Fentanyl(登録商標))、0.25mg/kg*hドロペリドール(ジヒドロベンズペリドール(登録商標))および15μg/kg/hアルクロニウムクロライド(Alloferin(登録商標))の連続注入によって実験期間中、麻酔を維持した。挿管後、約5%の呼気終末CO
2濃度となるような一定呼吸気量で、人工呼吸器によって動物の換気を行う。換気は約30%酸素豊富とした室内空気で行う(酸素正常状態)。血行動態パラメータを測定するため、血圧を測定するために液体充填カテーテルを大腿動脈に埋め込む。二つの管腔を有するSwan−Ganz(登録商標)カテーテルを、肺動脈(肺動脈の圧を測定するための遠位管腔、中心静脈圧を測定するための近位管腔)に尾静脈を介して流れ方向で導入する。カテーテル先端に温度センサーを用いて、連続心拍出量(CCO)を求める。対象の血管に流量プローブ(Transonic Flowprobe)を設置することで冠動脈、頸動脈または大腿動脈などの各種血管床で血流を測定する。頸動脈を介して左心室にマイクロチップカテーテル(Millar(登録商標) Instruments)を導入した後に左心室における圧を測定し、収縮性の尺度としてのdP/dt比をそれから誘導する。物質を、大腿静脈を介して静脈注射投与するか、累積用量/活性曲線(ボラス(bole)または連続注入)として十二指腸内投与する。血液動態シグナルを、圧力トランスデューサー/増幅器およびデータ取得ソフトウェアとしてのPONEMAH(登録商標)によって記録および評価する。
【0383】
心不全を誘発するため、ペースメーカーを無菌条件下にイヌに移植する。ペントバルビタール−Na(15から30mg・kg
−1静注)による麻酔と、次に挿管およびその後の換気(室内空気;Sulla 808、Drager(登録商標)、Germany)後に、ペントバルビタール(1−5mg・kg
−1h
−1)およびフェンタニル(10から40μg・kg
−1h
−1)の連続注入によって麻酔を維持する。ペースメーカーケーブル(Setrox S60(登録商標)、Biotronik、Germany)を左頸静脈の切開によって埋め込み、右心室に設置する。ケーブルは、両肩甲骨の間の小さい皮下ポケットに設置されたペースメーカー(Logos(登録商標)、Biotronik、Germany)に接続されている。外科的介入からわずか7日後に心室ペーシングを開始して、10から28日の期間にわたり拍動220/分の回数で心不全を得る。
【0384】
B−2k)ラット強制水泳試験での抗鬱効果の測定
逃げることができない狭い部屋で強制水泳させたラットは、活動増加の初期段階後に特徴的な硬直姿勢を取ることで順応し、頭を水より上に出した状態を維持するのに絶対的に必要な運動のみを行う。この不動性は、多くの臨床活性抗鬱剤によって低下させることができる(例えばCryan JF, Markou A, Lucki I. Assessing antidepressant activity in rodents: recent developments and future needs. Trends Pharmacol. Sci. 2002; 23:238−245)。ここで用いられる方法は、Porsoltら(Porsolt RD, Anton G, Blavet N, Jalfre M. Behavioural despair in rats: a new model sensitive to antidepressant treatments. Eur. J. Pharmacol. 1978; 47:379−91;およびPorsolt RD, Brossard G, Hautbois C, Roux S. Rodent models of depression: forced swimming and tail suspension behavioral despair tests in rats and mice. Curr. Protoc. Neurosci. 2001; Chapter 8:Unit 8.10A, 1−10)およびDe Vryら(De Vry J, Maurel S, Schreiber R, de Beun R, Jentzsch KR. Comparison of hypericum extracts with imipramine and fluoxetine in animal models of depression and alcoholism. Eur. Neuropsychopharmacology 1999; 9:461−468)のプロトコールに基づくものである。24時間間隔での二つのセッション(トレーニングと試験)で、逃げ場のない水を入れた狭い円柱容器の中で、ラットを強制的に泳がせる。行動を記録せずに、処理前にトレーニングセッション(期間15分)を行って、24時間後の5分間試験セッションにラットを馴致させる。両方のセッション中、互いに分離されていても良い水を充填した円柱容器にラットを個別に入れる。そのセッション後、ラットを水から出し、乾かす。試験セッションの約24、5および1時間前に、ラットを試験物質または媒体溶液で処理し、初回投与はトレーニングセッション直後に行う。試験セッション前の3回の物質投与により、単回投与より安定な薬理的結果となる。試験セッションは監視ビデオカメラを用いて電子的に記録し、記憶後に、コンピュータを用いてオフラインで解析する。各動物について、5分間の試験セッションにわたり秒単位での不動性の合計時間を記録する3から4名の独立の観察者により、行動を分析する。
【0385】
受動的行動または不動性は、立位で水に漂い、頭部を水の上に上げた状態に維持し、身体をバランスの取れた安定な位置に維持するためのごく小さい運動を行うラットと定義される。対照的に、活動的行動は、活動的水泳運動、例えば前足もしくは後足および/または尾の力強い運動、よじ登りまたは飛び込みを特徴とする。
【0386】
各動物および処理群に関して、観察者によって確認される不動性の期間の平均を計算する。群間の不動性の期間における差を、ANOVAまたはp<0.05を有意差レベルとする好適ノンパラメトリック検定によって統計的に調べる。
【0387】
B−2l)覚醒ラットの血圧および心拍数のラジオテレメトリー測定
Data Sciences International DSI, USAからの市販のテレメトリーシステムを、下記の覚醒ラットについての測定に用いた。そのシステムは、三つの主要構成要素:(1)埋め込み型送信機(Physiotel(登録商標)テレメトリー送信機)、(2)マルチプレクサー(DSI Data Exchange Matrix)を介して(3)に連結されている受信機(Physiotel(登録商標)受信機)、(3)データ収集コンピュータからなる。そのテレメトリーシステムにより、通常の生息場所での覚醒動物の血圧、心拍数および身体動作を連続的に記録することが可能となる。
【0388】
試験は、体重>200gの成体雌ウィスターラットで行った。送信機埋め込み後、実験動物をIII型Makrolon(登録商標)ケージで1匹ずつ飼育した。動物には、標準飼料および水を自由に摂取できるようにした。室内の照明を変えることで、試験実験室での明/暗リズムを設定した。
【0389】
送信機埋め込み:
初回の実験使用の少なくとも14日前に、実験動物において、使用したテレメトリー送信機(PA−C40、DSI)を無菌条件下に外科的に埋め込んだ。
【0390】
埋め込みのため、絶食させた動物にイソフルラン(IsoFlo(登録商標)、Abbott、開始5%、維持2%)で麻酔を施し、剪毛し、腹部の広い面積を消毒した。白線に沿って腹腔を開けた後、システムの液体充填測定カテーテルを分岐の上で頭蓋方向で下行大動脈に挿入し、生体組織接着剤(VetBond(商標名)、3M)で固定した。送信機筐体を腹腔内で腹壁筋に固定し、創傷を層ごとに閉じる。手術後、感染予防のための抗生物質(Ursocyclin(登録商標)10%、60mg/kg皮下注射、0.06mL/100g体重、Serumwerk Bernburg AG、Germany)および鎮痛剤(Rimadyl(登録商標)、4mg/kg皮下注射、Pfizer、Germany)を投与した。
【0391】
物質および溶液:
別段の断りがない限り、試験対象物質を、各場合で動物群(n=6)に経口投与した。2mL/kg体重の投与体積に従って、試験物質を好適な溶媒混合物に溶かした。溶媒処理群の動物(プラシーボ/媒体=ジエチレングリコール・モノエチルエーテル、Transcutol(登録商標)、2mL/kg経口)を対照として用いた。
【0392】
試験手順:
テレメトリー測定システムを動物24匹について構成する。
【0393】
システムで生存している装置装着した各ラットを、個別の受信アンテナ(RPC−1受信機、DSI)に割り当てた。埋め込んだ送信機を、設置された磁気スイッチによって外部から作動させ、実験の実施前期間中、トランスミッションに切り換えた。データ収集システム(Dataquest(商標名) A.R.T. for Windows、DSI)によってオンラインで放出シグナルを検出し、適宜に処理した。
【0394】
標準的な手順では、各場合10秒間の期間にわたり、(1)収縮期血圧(SBP)、(2)拡張期血圧(DBP)、(3)平均動脈圧(MAP)および(4)心拍数(HR)および(5)活動(ACT)を測定した。これらのパラメータは、投与後24時間にわたって測定した。
【0395】
5分間隔で、測定値収集をコンピュータ制御下に繰り返した。絶対値として得られた原始データを、その時測定された気圧(Ambient Pressure Reference Monitor、APR−1、DSI)を用いて図表で補正した。
【0396】
評価:
実験終了後、収集された個々のデータを、解析ソフトウェア(Dataquest(商標名) A.R.T. 4.1 Analysis)を用いて選別した。ブランク値を試験前の平均(すなわち物質投与前)(四つの絶対値)とし、これを測定の絶対値と比較して、%での偏差を得た。平均を求めることで、プリセット可能な期間にわたりデータを平滑化した(15分平均)。
【0397】
文献:
K. Witte, K. Hu, J. Swiatek, C. Mussig, G. Ertl and B. Lemmer, Experimental heart failure in rats: effects on cardiovascular circadian rhythms and on myocardial β−adrenergic signaling, Cardiovasc. Res. 47 (2): 203−405, 2000.
結果:
アルツハイマー病およびレイノー症候群の治療法に関して調べられているOrionからのアドレナリン受容体α
2C受容体拮抗薬(ORM−12741)との比較で、実施例8の化合物について、結果を
図2から5に示してある。
【0398】
実施例番号8は、経口用量1mg/kg以下では血液動態効果(血圧、心拍数)を示さず、3および10mg/kgでは、心拍数における若干の一過性の上昇が認められた。対照的に、OrionからのARα2c受容体拮抗薬である比較物質ORM−12741は、10mg/kgで血圧のさらなる低下を示した。
【0399】
図面の説明:
図1:B−2h)創傷治癒に影響する物質の試験(潰瘍モデル)。dbdbマウスでのプラシーボ処理動物と比較した残存創傷面積(単位%)。平均±SEM(n=10)。
【0400】
図2:B−2l)物質投与後の時間[h]の関数としての%偏差での心拍数、実施例8。
【0401】
図3:B−2l)物質投与後の時間[h]の関数としての%偏差での平均動脈血圧、実施例8。
【0402】
図4:B−2l)物質投与後の時間[h]の関数としての%偏差での平均動脈血圧、比較例ORM12741。
【0403】
図5:B−2l)物質投与後の時間[h]の関数としての%偏差での平均動脈血圧、比較例ORM12741。
【0404】
C)医薬組成物の作業例
本発明による物質を下記のように医薬製剤に変換することができる。
【0405】
錠剤:
組成:
実施例1の化合物100mg、ラクトース(1水和物)50mg、トウモロコシデンプン50mg、ポリビニルピロリドン(PVP25)(BASF、Germanyから)10mgおよびステアリン酸マグネシウム2mg。
【0406】
錠剤重量212mg。直径8mm、曲率半径12mm。
【0407】
製造:
実施例1の化合物、乳糖およびデンプンの混合物を、5%強度(m/m)PVPの水溶液とともに造粒する。乾燥後、顆粒をステアリン酸マグネシウムと5分間混和する。この混合物を従来の錠剤プレスで圧縮する(錠剤の形態については上記参照)。
【0408】
経口懸濁液:
組成:
実施例1の化合物1000mg、エタノール(96%)1000mg、Rhodigel(キサンタンガム)(FMC、USAから)400mgおよび水99g。
【0409】
経口懸濁液10mLは、本発明による化合物100mgの単一用量に相当する。
【0410】
製造:
Rhodigelをエタノールに懸濁させ、実施例1の化合物をその懸濁液に加える。撹拌しながら、水を加える。Rhodigelの膨潤が止むまで約6時間にわたり、混合物を撹拌する。
【0411】
静注投与液剤:
組成:
実施例1の化合物1mg、ポリエチレングリコール400 15gおよび注射用水250g。
【0412】
製造:
実施例1の化合物を、水中で撹拌しながら、ポリエチレングリコール400とともに溶
解させる。溶液を濾過によって滅菌し(孔径0.22μm)、無菌条件下に、加熱滅菌注
入瓶に分配する。後者を注入ストッパーおよび圧着キャップで密閉する。
[項目1]
下記式(I)の化合物ならびに該化合物の塩、該化合物の溶媒和物および該化合物の塩の溶媒和物。
【化1】
[式中、
R1は、C1−C6−アルキルまたはC3−C5−シクロアルキルを表し、
アルキルは、互いに独立にヒドロキシ、C1−C4−アルコキシおよびハロアルコキシからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されており、
R2は、水素またはC1−C4−アルキルを表し、
または
R1およびR2がそれらが結合している窒素原子とともに、4から7員のN−複素環を形成しており、
そのN−複素環は、互いに独立にオキソ、ヒドロキシ、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−アルコキシ−C1−C4−アルキル、ハロゲンおよびヒドロキシアルキルからなる群から選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く、
または
そのN−複素環は2個の置換基を有しても良く、それらはそれらが一緒に結合しているN−複素環の炭素原子とともに、4から6員の複素環を形成していても良く、
この複素環については、互いに独立にオキソ、メチルおよびエチルからなる群から選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く、
R3は、水素、フッ素、メトキシまたはエトキシを表し、
R4は、水素、フッ素、メトキシまたはエトキシを表す。]
[項目2]
R1が、C1−C6−アルキルまたはC3−C5−シクロアルキルを表し、
アルキルが、互いに独立にヒドロキシおよびC1−C4−アルコキシからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されており、
R2が、水素またはC1−C4−アルキルを表し、
または
R1およびR2がそれらが結合している窒素原子とともに、4から7員のN−複素環を形成しており、
そのN−複素環が、互いに独立にオキソ、ヒドロキシ、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルコキシおよびハロゲンからなる群から選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く、
または
そのN−複素環が2個の置換基を有しても良く、それらはそれらが一緒に結合しているN−複素環の炭素原子とともに、4から6員の複素環を形成していても良く、
この複素環については、互いに独立にオキソ、メチルおよびエチルからなる群から選択される1から3個の置換基によって置換されていても良く、
R3が、水素、フッ素、メトキシまたはエトキシを表し、
R4が、水素、フッ素、メトキシまたはエトキシを表す、項目1に記載の式(I)の化合物ならびに該化合物の塩、該化合物の溶媒和物および該化合物の塩の溶媒和物。
[項目3]
R1が、C2−C6−アルキルを表し、
アルキルがヒドロキシ、メトキシおよびエトキシからなる群から選択される、置換基によって置換されており、
R2が水素を表し、または
R1およびR2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、1−オキシドチオモルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンを形成しており、
アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、1−オキシドチオモルホリンおよび1,1−ジオキシドチオモルホリンが互いに独立にヒドロキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシカルボニル、C1−C3−アルキル、メトキシおよびメトキシメチルからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
または
アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジンおよびモルホリンが2個の置換基を有しても良く、それらの置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、ピペラジンまたはモルホリンの炭素原子とともに、アゼチジン、オキセタンまたは1,1−ジオキシドチエタンを形成していても良く、
このアゼチジン、オキセタンまたは1,1−ジオキシドチエタンについては、互いに独立にメチルおよびエチルからなる群から選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
R3が水素を表し、
R4が水素、フッ素またはメトキシを表し、
または
R3が水素、フッ素またはメトキシを表し、
R4が水素を表す、項目1に記載の式(I)の化合物ならびに該化合物の塩、該化合物の溶媒和物および該化合物の塩の溶媒和物。
[項目4]
R1が、C2−C4−アルキルを表し、
アルキルがヒドロキシおよびメトキシからなる群から選択される置換基によって置換されており、
R2が水素を表し、
または
R1およびR2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンを形成しており、
アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンがヒドロキシカルボニル、メチル、トリフルオロメチル、メトキシおよびメトキシメチルからなる群から独立に選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
または
R1およびR2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジンを形成しており、
前記アゼチジンが2個の置換基を有しても良く、それらの置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジンの炭素原子とともに、オキセタンまたは1,1−ジオキシドチエタンを形成していても良く、
R3が水素、フッ素またはメトキシを表し、
R4が水素を表し、
または
R3が水素を表し、
R4が水素、フッ素またはメトキシを表す、項目1または3に記載の式(I)の化合物ならびに該化合物の塩、該化合物の溶媒和物および該化合物の塩の溶媒和物。
[項目5]
R1が、C2−C4−アルキルを表し、
アルキルが、ヒドロキシおよびメトキシからなる群から選択される置換基によって置換されており、
R2が水素を表し、
または
R1およびR2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンを形成しており、
アゼチジン、ピロリジン、モルホリンまたは1,1−ジオキシドチオモルホリンが、ヒドロキシカルボニルおよびメチルからなる群から独立に選択される1個もしくは2個の置換基によって置換されていても良く、
または
R1およびR2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジンを形成しており、
前記アゼチジンが2個の置換基を有しても良く、それらの置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジンの炭素原子とともに、オキセタンを形成していても良く、
R3が水素を表し、
R4が水素を表す、項目1から4のいずれか1項に記載の式(I)の化合物ならびに該化合物の塩、該化合物の溶媒和物および該化合物の塩の溶媒和物。
[項目6]
R1およびR2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジンを形成しており、
前記アゼチジンが2個の置換基を有しており、それらはそれらが一緒に結合しているアゼチジンの炭素原子とともにオキセタンを形成しており、
R3が水素を表し、
R4が水素を表す、項目1から5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物ならびに該化合物の塩、該化合物の溶媒和物および該化合物の塩の溶媒和物。
[項目7]
[A]下記式(II)の化合物:
【化2】
を、下記式(III)の化合物:
【化3】
[R3およびR4は項目1で与えられる意味を有する。]と、還元剤の存在下に反応させて、下記式(IV)の化合物:
【化4】
[R3およびR4は項目1で与えられる意味を有する。]を得る、
または
[B]下記式(IV)の化合物:
【化5】
[R3およびR4は項目1で与えられる意味を有する。]を、酸の存在下に反応させて、下記式(V)の化合物:
【化6】
[R3およびR4は項目1で与えられる意味を有する。]を得る、
または
[C]下記式(VI)の化合物:
【化7】
[Xは、ハロゲン、好ましくはフッ素、塩素もしくは臭素、またはスルホニルメタンを表し、
R5は、C1−C4−アルキル、好ましくはメチルまたはエチルを表す。]を、塩基の存在下に、下記式(VII)の化合物:
【化8】
[R1およびR2は、項目1で与えられる意味を有する。]と反応させて、下記式(VIII)の化合物:
【化9】
[R1およびR2は項目1で与えられる意味を有し、R5は上記で定義の通りである。]を得る、
または
[D]下記式(IX)の化合物:
【化10】
[R1およびR2は項目1で与えられる意味を有する。]を、下記式(V)の化合物:
【化11】
[R3およびR4は、項目1で与えられる意味を有する。]と、脱水剤の存在下に反応させて式(I)の化合物を得る、項目1に記載の式(I)の化合物、または該化合物の塩、該化合物の溶媒和物もしくは該化合物の塩の溶媒和物のうちの一つの製造方法。
[項目8]
下記式(VIII)または(IX)の化合物ならびに該化合物の塩、該化合物の溶媒和物および該化合物の塩の溶媒和物。
【化12】
[式中、
R1およびR2がそれらが結合している窒素原子とともに、アゼチジンを形成しており、
前記アゼチジンは2個の置換基を有し、当該置換基は、それらが一緒に結合しているアゼチジンの炭素原子とともにオキセタンを形成しており、
R5は、C1−C4−アルキル、好ましくはメチルまたはエチルを表す。]
[項目9]
疾患の治療および/または予防のための項目1から6のいずれか1項で定義の式(I)の化合物。
[項目10]
原発型および続発型の糖尿病性細小血管症、糖尿病性創傷治癒、四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防、特には糖尿病性足潰瘍、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、および末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進における使用のための、項目1から6のいずれか1項で定義の式(I)の化合物。
[項目11]
1以上の不活性で無毒性の医薬として好適な補助剤と組み合わせて、項目1から6のいずれか1項で定義の式(I)の化合物を含む医薬。
[項目12]
脂質代謝調節活性化合物、抗糖尿病薬、血圧降下剤、交感神経系緊張を低下させる薬剤、潅流促進および/または抗血栓薬、さらには抗酸化剤、アルドステロンおよび鉱質コルチコイド受容体拮抗薬、バソプレッシン受容体拮抗薬、有機硝酸塩およびNO供与体、IP受容体作動薬、陽性変力化合物、カルシウム増感剤、ACE阻害薬、cGMP−およびcAMP調節化合物、ナトリウム利尿ペプチド、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性刺激剤、グアニル酸シクラーゼのNO非依存性活性化剤、ヒト好中球エラスターゼの阻害薬、シグナル伝達カスケードを阻害する化合物、心臓のエネルギー代謝を調節する化合物、ケモカイン受容体拮抗薬、p38キナーゼ阻害薬、NPY作動薬、オレキシン作動薬、食欲減退薬、PAF−AH阻害薬、消炎剤、鎮痛剤、抗鬱薬および他の向精神薬からなる群から選択される1以上の別の活性化合物と組み合わせて、項目1から6のいずれか1項で定義される式(I)の化合物を含む医薬。
[項目13]
原発型および続発型の糖尿病性細小血管症、糖尿病性創傷治癒、四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防、特には糖尿病性足潰瘍、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、および末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進のための項目11または12に記載の医薬。
[項目14]
有効量の少なくとも一つの項目1から6のいずれか1項で定義される式(I)の化合物または項目11から13のいずれか1項で定義される医薬を投与することによる、ヒトおよび動物での原発型および続発型の糖尿病性細小血管症、糖尿病性創傷治癒、四肢での糖尿病性潰瘍の治療および/または予防方法、特には糖尿病性足潰瘍、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、糖尿病性心不全、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、末梢および心臓血管障害、血栓塞栓性障害および虚血、末梢循環障害、レイノー現象、クレスト症候群、微小循環障害、間欠性跛行、および末梢および自律神経障害の創傷治癒の促進方法。
[項目15]
真性糖尿病の併存疾患および/または続発症、糖尿病性心臓病、糖尿病性冠動脈性心臓病、糖尿病性冠微小血管性心臓障害、糖尿病性心不全、糖尿病性心筋症および心筋梗塞、糖尿病性細小血管症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎障害、糖尿病性勃起不全、四肢での糖尿病性潰瘍、糖尿病性足症候群の治療および/または予防方法、糖尿病性創傷治癒の促進方法、および糖尿病性足潰瘍の創傷治癒の促進方法で使用されるアドレナリン受容体α2C受容体拮抗薬。