特許第6487966号(P6487966)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6487966
(24)【登録日】2019年3月1日
(45)【発行日】2019年3月20日
(54)【発明の名称】線路走行式支障物検知装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 5/00 20060101AFI20190311BHJP
   B61K 9/08 20060101ALI20190311BHJP
   G01B 3/14 20060101ALI20190311BHJP
【FI】
   G01B5/00 Z
   B61K9/08
   G01B3/14
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-117158(P2017-117158)
(22)【出願日】2017年6月14日
(65)【公開番号】特開2019-2777(P2019-2777A)
(43)【公開日】2019年1月10日
【審査請求日】2017年7月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】595135671
【氏名又は名称】第一建設工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(74)【代理人】
【識別番号】100210011
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 大悟
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 勇樹
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 健一
(72)【発明者】
【氏名】春日 秀文
(72)【発明者】
【氏名】村上 幸司
【審査官】 河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭39−013622(JP,Y1)
【文献】 実開昭60−174663(JP,U)
【文献】 実開昭51−011504(JP,U)
【文献】 中国特許出願公開第104386089(CN,A)
【文献】 実開昭55−068004(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 5/00− 5/30
G01B 3/00− 3/08
G01B 3/11− 3/56
B61K 9/00− 9/12
B61D 15/00−15/12
E01B 35/00−35/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
線路を走行可能な台車部と、この台車部に着脱交換自在に設けられる前記線路の周囲に存する周囲物が該線路を走行する鉄道車両の走行に支障をきたす支障物になり得るか否かを検知する形状の異なる複数の支障物検知部とを備え、この複数の支障物検知部の中から選択された支障物検知部が設けられた前記台車部を、前記周囲物を通過するようにして前記線路を走行させ、この線路を走行する台車部に設けられている支障物検知部に前記周囲物が接触するか否かを検知することで、その周囲物が前記支障物になり得るか否かを確知することができるように構成され、前記複数の支障物検知部は、夫々、前記鉄道車両の側部下側に対して支障をきたす支障物を検知する側部下側検知部と、前記鉄道車両の側部上側に対して支障をきたす支障物を検知する側部上側検知部と、前記鉄道車両の上部に対して支障をきたす支障物を検知する上部検知部とからなり、この側部下側検知部と側部上側検知部と上部検知部は分離自在若しくは折り畳み自在に連結されると共に形状保持部材に保形されて、前記台車部に設けられたスライド機構を介して前記線路の幅方向にスライド自在に設けられ、且つ前記支障物検知部は、前記形状保持部材及び前記スライド機構と異なる色に着色されて前記形状保持部材及び前記スライド機構と識別可能に視認することができるように構成され、且つ、前記支障物検知部は、連結した際の全体形状が鉄道車両の建築限界を呈する形状の左右方向片側半分の形状を呈するように構成され、前記スライド機構は、分離自在に連結される前記線路の幅方向に延設されるスライド部材及びスライド支持部とからなり、前記台車部に着脱自在に設けられていることを特徴とする線路走行式支障物検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線路の周囲に存する周囲物が該線路を走行する鉄道車両の走行の障害となる支障物になり得るものか否かを判断するために用いられる線路走行式支障物検知装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
線路の周囲に例えば信号機や工事用の足場等の設置物を設置する場合、この設置物が線路を走行する鉄道車両の走行に支障をきたす支障物とならないように、予め決められている建築限界よりも外側に設置しなければならず、そのため、例えば特許文献1に示すような建築限界測定器を用いて、設置物が建築限界よりも外側に設置されているか否かを確認しながら設置作業を行っている。
【0003】
この特許文献1に示される建築限界測定器は、列車が通過し得る一対のレールに跨って載置可能とされた長尺部材からなる測定器本体と、この測定器本体の両端部に夫々折り畳み収納自在に取り付けられ、測定器本体が一対のレールに跨って載置された状態で建築限界位置まで延設された延設部とで構成され、非折り畳み状態における延設部の先端部の位置が建築限界に合致するように構成されているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−160528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の建築限界測定器は、延設部の先端部が建築限界の側部下側付近の一点を指し示すだけで、正確な建築限界を示すものではなかった。ゆえに、支障物の検知力に何があるものであり、周囲物が支障物になり得るか否かを容易に且つ精度良く判断することができない。
【0006】
また、鉄道車両における建築限界の幅や高さは、その車両の種類(普通鉄道車両や新幹線車両)や線路の敷設状態(直線、曲線)、或いは鉄道事業者などにより異なるものであるが、この従来の建築限界測定器は、所定(決められた一つ)の建築限界を示すものであり、多様に異なる建築限界寸法に適宜対応させることができない汎用性に乏しいものでもあった。
【0007】
本発明は、このような従来の建築限界測定器(線路走行式支障物検知装置)が有する問題点に鑑みなされたもので、周囲物が支障物になり得るか否かを容易に確知することができ、且つ多様に異なる建築限界に適宜対応させて、精度の良い測定(周囲物が支障物になり得るか否かの判断)を行うことができる実用性に優れた画期的な線路走行式支障物検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0009】
線路Rを走行可能な台車部1と、この台車部1に着脱交換自在に設けられる前記線路Rの周囲に存する周囲物が該線路Rを走行する鉄道車両の走行に支障をきたす支障物になり得るか否かを検知する形状の異なる複数の支障物検知部2とを備え、この複数の支障物検知部2の中から選択された支障物検知部2が設けられた前記台車部1を、前記周囲物を通過するようにして前記線路Rを走行させ、この線路Rを走行する台車部1に設けられている支障物検知部2に前記周囲物が接触するか否かを検知することで、その周囲物が前記支障物になり得るか否かを確知することができるように構成され、前記複数の支障物検知部2は、夫々、前記鉄道車両の側部下側に対して支障をきたす支障物を検知する側部下側検知部3と、前記鉄道車両の側部上側に対して支障をきたす支障物を検知する側部上側検知部4と、前記鉄道車両の上部に対して支障をきたす支障物を検知する上部検知部5とからなり、この側部下側検知部3と側部上側検知部4と上部検知部5は分離自在若しくは折り畳み自在に連結されると共に形状保持部材に保形されて、前記台車部1に設けられたスライド機構を介して前記線路Rの幅方向にスライド自在に設けられ、且つ前記支障物検知部2は、前記形状保持部材及び前記スライド機構と異なる色に着色されて前記形状保持部材及び前記スライド機構と識別可能に視認することができるように構成され、且つ、前記支障物検知部2は、連結した際の全体形状が鉄道車両の建築限界を呈する形状の左右方向片側半分の形状を呈するように構成され、前記スライド機構は、分離自在に連結される前記線路Rの幅方向に延設されるスライド部材6及びスライド支持部7とからなり、前記台車部1に着脱自在に設けられていることを特徴とする線路走行式支障物検知装置に係るものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は上述のように構成したから、その鉄道における建築限界、詳しくは、測定対象の周囲物が存する線路状況に対する建築限界で、周囲物が鉄道車両の走行に支障をきたす支障物になり得るか否かを容易に確知することができる極めて実用性に優れた線路走行式支障物検知装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施例を示す説明正面図である。
図2】本実施例を示す説明斜視図である。
図3】本実施例を示す説明分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0013】
本発明を用いて線路Rの周囲に存する周囲物がこの線路Rを走行する鉄道車両の走行に支障をきたす支障物になり得るか否かを確認する場合、まず、この線路Rを走行する鉄道車両の種類(普通鉄道車両か新幹線か)やその線路Rの敷設状態(周囲物が存する位置の線路Rが直線状か曲線状か)などに基づいて予め決められているその鉄道における建築限界寸法を確知し、この確知した建築限界の寸法に合致するように支障物検知部2を移動調整して、支障物検知部2を当該線路Rを走行する鉄道車両に適した建築限界を示す状態にした後、この支障物検知部2が設けられた台車部1を、周囲物を通過させるようにして線路Rを走行させて、周囲物を通過する際に支障物検知部2と周囲物との接触の有無を確認(例えば目視)し、この支障物検知部2と周囲物との接触の有無を確認することで、当該周囲物が支障物となり得るか否かを確知する(判断する)ことができる。
【0014】
即ち、その鉄道に適した建築限界の片側半分の形状を呈する支障物検知部2に測定対象の周囲物が接触すれば、その周囲物がこの線路Rを走行する鉄道車両の走行に支障をきたす支障物になることを確知することができ、接触が無ければ、その周囲物が支障物にならないことを確知することができる。
【0015】
また、周囲物が線路Rの両側に存する場合は、まず線路Rの一側に存する周囲物の確認作業を行った後、例えば台車部1の向きを180°反転して、支障物検知部2が線路Rの前記一側と反対側となる他側に配し、その後、同様に周囲物を通過させるようにして確認作業を行えばよい。
【0016】
この線路Rの周囲に存する周囲物がこの線路Rを走行する鉄道車両の走行に支障をきたす支障物になり得るか否かを確認する作業において、本発明は、支障物を検知する定規となる支障物検知部2が、鉄道車両の側部下側に対して支障をきたす支障物を検知する側部下側検知部3と、鉄道車両の側部上側に対して支障をきたす支障物を検知する側部上側検知部4と、鉄道車両の上部に対して支障をきたす支障物を検知する上部検知部5とからなり、鉄道車両の建築限界の幅方向片半部を呈する形状に形成されているから、周囲物が支障物になり得るか否かを容易に且つ精度良く確知することができる。
【0017】
また、本発明は、上述したように支障物検知部2を移動調整して当該線路Rを走行する鉄道車両に適した建築限界を示す状態にすることができるから、多様に異なる建築限界寸法に容易に適宜対応させることができる。
【0018】
このように、本発明は、その鉄道における建築限界、詳しくは、測定対象の周囲物が存する線路状況に対する建築限界で、周囲物が鉄道車両の走行に支障をきたす支障物になり得るか否かを容易に確知することができる極めて実用性に優れた線路走行式支障物検知装置となる。
【実施例】
【0019】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0020】
本実施例は、例えば鉄道のトンネル内で吊足場を設置する場合や線路脇に信号機等の保安設備を設置したり擁壁を形成したりする際に、これら線路Rの周囲に存する(設置される)周囲物(設置物)が、その線路Rを走行する鉄道車両の走行に支障をきたす支障物とならないように設置状態を確認するための線路走行式支障物検知装置である。
【0021】
具体的には、本実施例は、図示するように、線路Rを走行させる台車部1と、前記線路Rの周囲に存する周囲物が該線路Rを走行する鉄道車両の走行に支障をきたす支障物になり得るか否かを検知する支障物検知部2とからなり、この支障物検知部2が設けられた台車部1を、周囲物を通過するようにして線路Rを走行させ、この線路Rを走行する台車部1に設けられた支障物検知部2に周囲物が接触するか否かを検知する(確認する)ことで、その周囲部が支障物になり得るか否かを確知することができるものである。
【0022】
また、本実施例は、更に、台車部1に設けられた支障物検知部2の形状を保持するための補強部材(形状保持部材)と、この支障物検知部2を台車部1に対して線路Rの幅方向に移動させるスライド機構とを有する構成とされ、このスライド機構により、多様にその寸法や形状が異なる鉄道の建築限界に適宜対応し得るように構成されている。
【0023】
以下、本実施例に係る上記の構成各部について詳述する。
【0024】
本実施例の台車部1は、図示するようにハンドル部8が設けられていて、作業者がこのハンドル部8を把持して押動または引動することで線路Rを走行する構成とされている。尚、台車部1に関しては、在来線と新幹線の違いや、鉄道事業所の違いにより線路幅が異なることから、この台車部1に設けられている車輪の間隔を適宜調整可能に構成しても良いし、また、適宜な車輪間隔に配置された車輪部に付け替え可能な構成としても良い。
【0025】
また、この台車部1に設けられる支障物検知部2は、鉄道車両の側部下側に対して支障をきたす支障物を検知する側部下側検知部3と、鉄道車両の側部上側に対して支障をきたす支障物を検知する側部上側検知部4と、鉄道車両の上部に対して支障をきたす支障物を検知する上部検知部5とで構成されるとともに、鉄道車両の建築限界の幅方向片半部を呈する形状に形成され、スライド機構により台車部1に対して線路Rの幅方向にスライド移動自在に設けられる構成とされている。
【0026】
具体的には、本実施例の支障物検知部2は、クランク形状に形成された金属製の棒状部材からなる側部下側検知部3と、直線形状に形成された金属製の棒状部材からなる側部上側検知部4と、弧状(円弧状)に形成された金属製の棒状部材からなる上部検知部5とが分離自在に連結されてなる構成とされ、これらの三つの検知部を連結した際に鉄道車両の建築限界、具体的には、本実施例では、図示するような在来線を走行する普通鉄道車両の建築限界の幅方向片半部を呈する形状に形成される構成とされている。尚、本実施例では、支障物検知部2を金属製としているが、合成樹脂製や木製としても良い。
【0027】
また、本実施例の支障物検知部2は、前述の建築限界の幅方向片半部を呈する形状が変形して検知精度が低下してしまうことを防止するため、この建築限界形状を保持する補強部材(形状保持部材)が設けられている。
【0028】
具体的には、本実施例は、補強部材として、上部検知部5を支持する縦杆部材9と、この縦杆部材9と支障物検知部2との間に適宜な間隔で水平状態に架設される横杆部材10と、この縦杆部材9と支障物検知部2との間に傾斜状態に架設される筋交部材11が設けられた構成とされている。尚、この補強部材に関しては、支障物検知部2にネジ等の取付部材により着脱自在に設けても良いし、溶接などにより連結固定状態に設けても良い。
【0029】
また更に、本実施例の支障物検知部2は、この支障物検知部2が支障物を検知する検知部であること、言い換えると、建築限界を示す建築限界定規であることを明確に識別できるように、上記の補強部材および後述するスライド機構と異なる色に塗られている。尚、他の構成部材との識別方法については、この塗色に限定されず、例えば、模様を付した構成としても良い。
【0030】
また、支障物検知部2に関しては、建築限界の形状が異なる複数の支障物検知部2を具備し、これらを台車部1に交換自在に設ける構成としても良いし、様々な形状(多様な鉄道の建築限界に対応する様々な形状)の側部下側検知部3、側部上側検知部4、上部検知部5を具備し、これらのいずれかを適宜なものと交換(付け替え)してその鉄道に適した建築限界形状を呈するように構成しても良い。
【0031】
また、この支障物検知部2を台車部1にスライド移動自在に設けるために用いられるスライド機構は、線路Rの幅方向に延設されるスライド部材6と、このスライド部材6をスライド自在に支持するスライド支持部7とからなる構成とされている。
【0032】
具体的には、本実施例のスライド機構は、第一スライド部材6Aと、第二スライド部材6Bの二本のスライド部材6を具備し、第一スライド部材6Aは、支障物検知部2の下端部、具体的には、側部下側検知部3の下端部に連設された補強部材の横杆部材10に連設するように、縦杆部材9に設けられた連設部9Aに線路Rの幅方向に延出するように着脱自在に連設され、また、第二スライド部材6Bは、この第一スライド部材6Aの上方、本実施例では、側部下側検知部3の上端部に連設された補強部材の10と連設するように、言い換えると、縦杆部材9の長さ方向中間よりもやや下方側の位置に、第一スライド部材6Aと同様、縦杆部材9に設けられた連設部9Aに線路Rの幅方向に延出するように着脱自在に連設される構成とされている。
【0033】
また、この第二スライド部材6Bは、縦杆部材9に対して片持ち状態に設けられる構成とされるために、本実施例においては、図示するように、この第二スライド部材6Bよりも上方の位置で一端が縦杆部材9に設けられた片持ち支持部材16を第二スライド部材6Bの先端部に連結して、この第二スライド部材6Bの先端部側の垂れ下がりを防止し水平状態が維持されるように構成されている。
【0034】
また、スライド支持部7は、台車部1に固定部材14により着脱自在に設けられる基台部12と、この基台部12上に着脱自在に立設される立直支柱部13とからなる構成とされ、基台部12及び立直支柱部13は、夫々、前述したスライド部材6(基台部12には第一スライド部材6A、立直支柱部13には第二スライド部材6B)がスライド自在に挿通される筒状のスライドガイド部15を有する構成とされている。
【0035】
具体的には、基台部12は、台車部1の走行方向に延設される一対の対向フレーム部材12Aと、この対向フレーム部材12A間に架設される架設杆12Bにより略方形状の枠体に形成されていて、夫々の対向フレーム部材12Aには、第一スライド部材6Aがスライド自在に挿通される第一スライドガイド部15Aが設けられている。
【0036】
また、立直支柱部13は、上端部に第二スライド部材6Bがスライド自在に挿通される第二スライドガイド部15Bが設けられていて、分離自在に連結される複数の支持杆17により支持されて基台部12(具体的には、基台部12を構成する対向フレーム部材12A)上に立設される構成とされている。
【0037】
以上のように構成される本実施例の作用効果について以下に説明する。
【0038】
本実施例は、支障物検知部2が、その鉄道に対応する建築限界の形状(片側半分の形状)を呈するので、周囲物が支障物となり得るか否かを精度良く検知することができる。
【0039】
しかも、本実施例は、この支障物検知部2を台車部1に対してスライド移動させて建築限界の寸法(線路Rの幅方向の寸法)を調整することができるので、多様な建築限界に適宜対応可能なものとなる。
【0040】
更に、本実施例は、支障物検知部2を構成する側部下側検知部3と側部上側検知部4と上部検知部5、及び支障物検知部2を補強部材する縦杆部材9と横杆部材10と筋交部材11、並びにスライド機構を構成するスライド部材6とスライド支持部7、及びこのスライド支持部7を構成する基台部12と立直支持部材13と片持ち支持部材16と支持杆17を分離自在に連結してなる構成とされるので、これらを分離状態にすることでコンパクトな収納形態にすることができ、容易に持ち運ぶことができる。
【0041】
このように、本実施例は、その鉄道における建築限界、詳しくは、測定対象の周囲物が存する線路状況に対する建築限界で、周囲物が鉄道車両の走行に支障をきたす支障物になり得るか否かを容易に且つ精度よく確知することができるとともに、持ち運び容易な実用性に優れた線路走行式支障物検知装置となる。
【0042】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0043】
1 台車部
2 支障物検知部
3 側部下側検知部
4 側部上側検知部
5 上部検知部
6 スライド部材
7 スライド支持部
R 線路
図1
図2
図3