【文献】
水谷 晃三,病院情報システムにおける最新モバイル端末の利活用に関する一考察,月刊新医療 5月号,中島 雄志 (株)エム・イー振興協会,2013年 5月 1日,第40巻、第5号,第34〜37頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
被検眼に呈示される視標または被検眼に適用される光学素子の切り替えを指示するための操作装置との通信の接続が可能に構成され、操作面に操作画面の表示が可能なタッチパネルを有するコンピュータを、前記視標または前記光学素子の切り替えを指示するための検眼装置用コントローラとして機能させるための検眼装置制御プログラムであって、
前記操作画面が表示される画面のサイズおよび前記画面の向きを取得する取得手段、
前記操作装置との通信の接続状態を検出する接続状態検出手段、
前記取得手段により取得された前記画面のサイズ、前記画面の向き、および前記接続状態検出手段による検出結果に応じたレイアウトで当該画面のサイズ、当該画面の向き、および前記検出結果に応じた情報が配置された操作画面を作成する操作画面作成手段、
前記操作画面作成手段により作成された前記操作画面を前記操作面に表示させる表示制御手段、
前記操作画面作成手段により作成された前記操作画面が表示された前記操作面に対するタッチ操作を検出するタッチ操作検出手段、および
前記タッチ操作検出手段により検出された前記タッチ操作に基づいて、前記視標または前記光学素子を切り替えるための制御信号を出力する制御信号出力手段
として機能させ、
前記検眼装置を制御する別の操作端末との優先順位があらかじめ設定された優先情報に基づいて受け付けられた前記別の操作端末に対する操作に基づく前記視標に対する制御結果または前記光学素子に対する制御結果を、前記操作画面に反映させる検眼装置制御プログラム。
前記操作画面作成手段は、前記取得手段により取得された前記画面の向きが縦向きから横向きに変化したとき、縦向き用の操作画面に表示されていた情報に新たな情報を付加して横向き用の操作画面を作成し、前記取得手段により取得された前記画面の向きが横向きから縦向きに変化したとき、横向き用の操作画面に表示されていた情報から所定の情報を削除して縦向き用の操作画面を作成する
ことを特徴とする請求項2に記載の検眼装置制御プログラム。
前記操作画面作成手段は、前記取得手段により取得された前記画面の向きが縦向きから横向きに変化したとき、前記サブ操作画面に含まれる情報から前記付加された情報を削除する
ことを特徴とする請求項4に記載の検眼装置制御プログラム。
被検眼に呈示される視標または被検眼に適用される光学素子の切り替えを指示するための操作装置との通信の接続が可能に構成され、前記視標または前記光学素子の切り替えを指示するための検眼装置用コントローラであって、
操作面に操作画面の表示が可能なタッチパネルと、
前記操作装置との通信の接続状態を検出する接続状態検出手段と、
前記操作画面が表示される画面のサイズおよび前記画面の向きを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記画面のサイズ、前記画面の向き、および前記接続状態検出手段による検出結果に応じたレイアウトで当該画面のサイズ、当該画面の向き、および前記検出結果に応じた情報が配置された操作画面を作成する操作画面作成手段と、
前記操作画面作成手段により作成された前記操作画面を前記操作面に表示させる表示制御手段と、
前記操作画面作成手段により作成された前記操作画面が表示された前記操作面に対するタッチ操作を検出するタッチ操作検出手段と、
前記タッチ操作検出手段により検出された前記タッチ操作に基づいて、前記視標または前記光学素子を切り替えるための制御信号を出力する制御信号出力手段と、
を含み、
前記検眼装置を制御する別の操作端末との優先順位があらかじめ設定された優先情報に基づいて受け付けられた前記別の操作端末に対する操作に基づく前記視標に対する制御結果または前記光学素子に対する制御結果を、前記操作画面に反映させる、検眼装置用コントローラ。
前記操作画面作成手段は、前記取得手段により取得された前記画面の向きが縦向きから横向きに変化したとき、縦向き用の操作画面に表示されていた情報に新たな情報を付加して横向き用の操作画面を作成し、前記取得手段により取得された前記画面の向きが横向きから縦向きに変化したとき、横向き用の操作画面に表示されていた情報から所定の情報を削除して縦向き用の操作画面を作成する
ことを特徴とする請求項9に記載の検眼装置用コントローラ。
前記操作画面作成手段は、前記取得手段により取得された前記画面の向きが縦向きから横向きに変化したとき、前記サブ操作画面に含まれる情報から前記付加された情報を削除する
ことを特徴とする請求項11に記載の検眼装置用コントローラ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態に係る検眼装置制御プログラム、検眼装置用コントローラ、および検眼システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
以下の実施形態では、視力値が低いほど視標の大きさが大きくなり、且つ、視力値が高いほど視標の大きさが小さくなる場合について説明する。したがって、視力値を上げることは、より高い視力値を設定することに相当し、すなわち、より良い視力に相当する方向(第1方向)に変更することである。また、視力値を下げることは、より低い視力値を設定することに相当し、すなわち、より悪い視力に相当する方向(第2方向)に変更することである。なお、視力値が低いほど視標の大きさが小さくなり、且つ、視力値が高いほど視標の大きさが大きくなる場合についても本発明を適用することが可能である。
【0012】
〔第1実施形態〕
[システム構成]
図1に、第1実施形態に係る検眼システムの外観構成を概略的に示す。なお、
図1では、検眼装置の操作手段として1つのタブレット端末が図示されているが、後述するように、検眼システムは、複数のタブレット端末を含んで構成されていてもよい。
【0013】
検眼システム1(眼科システム)は、光学素子を通して被検眼に視標を呈示する検眼装置2を用いて視力や視機能などを検査するためのシステムである。検眼システム1は、
図1に示すように、検眼装置2と、タブレット端末100とを有する。検眼装置2は、測定ヘッド(レフラクタ、フォロプタ)10、視標呈示装置20、メイン制御装置40、およびコントローラ50を有する。検眼装置2は、測定ヘッド10、視標呈示装置20、メイン制御装置40、およびコントローラ50のすべてを含んで構成されていなくてもよい。以下では、測定ヘッド10、視標呈示装置20、メイン制御装置40、およびコントローラ50のそれぞれを、「眼科装置」と表記する場合がある。
【0014】
測定ヘッド10、視標呈示装置20、メイン制御装置40、およびコントローラ50は、電源線および通信線を含むケーブルを介して電気的に接続されている。電源線は、メイン制御装置40から各部に電源を供給するために用いられる。通信線は、メイン制御装置40と各部との間の通信を行うために用いられる。タブレット端末100は、無線の通信路を介して、メイン制御装置40との通信が可能に構成される。メイン制御装置40は、コントローラ50との接続が可能に構成される。メイン制御装置40は、1以上のタブレット端末100との無線の通信の接続が可能に構成される。
【0015】
測定ヘッド10は、この実施形態に係る「光学素子適用手段」の一例である。視標呈示装置20は、この実施形態に係る「視標呈示手段」の一例である。メイン制御装置40は、この実施形態に係る「制御手段」の一例である。タブレット端末100は、この実施形態に係る「検眼装置用コントローラ」の一例である。
【0016】
図1では、検眼システム1は、検眼用テーブル3を有する。検眼用テーブル3は、測定ヘッド10の支持やコントローラ50の載置などのための机である。検眼用テーブル3は、支持部4によって床の上に支持された状態で設置される。なお、
図1では、検眼用テーブル3にコントローラ50およびタブレット端末100が載置されている。
【0017】
たとえば、検眼用テーブル3には、支柱5が立設される。支柱5は、横アーム6の一方の端部に設けられた中空状の支持部7に挿入される。支柱5は、垂直方向(矢印方向h)に横アーム6を移動可能に支持するとともに、軸回り方向(矢印方向j、矢印方向k)に横アーム6を回動可能に支持する。横アーム6の他方の端部には、測定ヘッド10が保持される。この端部には、操作アーム8が、この端部から突出するように設けられている。操作アーム8は、操作者による操作を受け、横アーム6および測定ヘッド10を支柱5の軸回り方向に回動させることが可能である。なお、横アーム6は、水平方向の軸回りに測定ヘッド10を回動させる機構を有していてもよい。支持部4の側面には格納部9が設けられ、メイン制御装置40などが格納される。なお、検眼用テーブル3の構成は、
図1に示す構成に限定されるものではない。
【0018】
この実施形態では、タブレット端末100やコントローラ50は、検眼装置2を制御するための操作手段である。測定ヘッド10は、タブレット端末100やコントローラ50に対する操作者(検者または被検者)による操作を受け、複数の光学素子を被検眼に選択的に適用する。視標呈示装置20は、タブレット端末100やコントローラ50に対する操作者による操作を受け、複数の視標を被検眼に選択的に呈示する。メイン制御装置40は、タブレット端末100やコントローラ50に対する操作を受け、測定ヘッド10または視標呈示装置20を制御する。
【0019】
メイン制御装置40は、所定の期間内に略同時に受け付けられたコントローラ50に対する操作とタブレット端末100に対する操作とに対して優先制御を行うことなく、測定ヘッド10または視標呈示装置20を制御することが可能である。また、メイン制御装置40は、事前に設定された優先順位に従って、所定の期間内に略同時に受け付けられたコントローラ50に対する操作とタブレット端末100に対する操作とに対して優先制御を行ってもよい。この場合、メイン制御装置40は、優先制御により優先順位が高く設定された操作に基づいて、測定ヘッド10または視標呈示装置20を制御する。
【0020】
(測定ヘッド10)
測定ヘッド10は、被検者の眼(被検眼)に複数の光学素子を選択的に配置可能である。測定ヘッド10は、左眼用検眼ユニット10Lと右眼用検眼ユニット10Rとを有する。左眼用検眼ユニット10Lおよび右眼用検眼ユニット10Rのそれぞれは、被検眼に選択的に適用する複数の光学素子を内蔵する。左眼用検眼ユニット10Lは、複数の光学素子の中から選択された光学素子を被検者の左眼(左被検眼)に適用する。右眼用検眼ユニット10Rは、複数の光学素子の中から選択された光学素子を被検者の右眼(右被検眼)に適用する。左眼用検眼ユニット10Lおよび右眼用検眼ユニット10Rには、それぞれ検眼窓11L、11Rが形成されている。タブレット端末100やコントローラ50に対する操作を受け、複数の光学素子が検眼窓11L、11Rに選択的に配置される。左被検眼は、視標呈示装置20により呈示された視標を検眼窓11Lを通じて視認する。右被検眼は、視標呈示装置20により呈示された視標を検眼窓11Rを通じて視認する。
【0021】
左眼用検眼ユニット10Lおよび右眼用検眼ユニット10Rは、個別に動作可能に構成される。各検眼ユニットは、複数の光学素子と駆動機構とを有する。
【0022】
各検眼ユニットが有する複数の光学素子は、被検眼の視機能を検査するための各種レンズからなる集合であり、たとえば、球面レンズ、円柱レンズ、累進レンズ、およびプリズムレンズのうち少なくとも1つを含む。複数の光学素子は、検眼パラメータの種別ごとに組分けされる。
【0023】
検眼パラメータは、被検眼の視機能を検査するための検査条件を示すものである。たとえば、検眼パラメータの種別は、球面度数、乱視度数、乱視軸角度、加入度数、瞳孔間距離、プリズム度数、およびプリズム方向のうち少なくとも1つを含む。検眼パラメータの種別ごとの組分けとして、球面度数の組は、複数の球面レンズを含み、それぞれ異なる球面度数の球面レンズにより構成される。乱視度数の組は、複数の円柱レンズを含み、それぞれ異なる乱視度数の円柱レンズにより構成される。なお、乱視度数の組は、さらに乱視軸角度ごとに組分けされてもよい。加入度数の組は、複数の累進レンズを含み、それぞれ異なる加入度数の累進レンズにより構成される。プリズム度数の組は、複数のプリズムレンズを含み、それぞれ異なるプリズム度数のプリズムレンズにより構成される。なお、プリズム度数の組は、さらにプリズム方向ごとに組分けされてもよい。瞳孔間距離は、被検眼の瞳孔間距離に合わせて設定される検査条件である。瞳孔間距離は、左眼用検眼ユニット10Lと右眼用検眼ユニット10Rの一方または双方が、水平方向(
図1の矢印方向m)にスライドすることにより設定される。
【0024】
各検眼ユニットが有する駆動機構は、複数の光学素子のそれぞれを検眼窓に配置させ、且つ、検眼窓から退避させることが可能に構成される。たとえば、駆動機構は、複数のターレット板を有する。ターレット板は、円板形状である。ターレット板は、駆動機構において、円の中心を軸として円周回りに回動可能に構成される。ターレット板は、縁の近傍に複数の孔を有し、孔には、光学素子が嵌め込まれている。駆動機構は、ターレット板を回動させることにより、複数の光学素子のそれぞれを検眼窓に配置させ、且つ、検眼窓から退避させる。
【0025】
(視標呈示装置20)
視標呈示装置20は、測定ヘッド10の前方の所定距離の位置に配置される。視標呈示装置20は、視標を表示することによって、被検眼に視標を呈示する。視標呈示装置20は、メイン制御装置40からの制御信号を受け、視力検査視標、赤緑検査視標、乱視検査視標などの視標を表示することが可能である。視標呈示装置20は、メイン制御装置40からの制御信号により、あらかじめ決められた順序で視標を表示したり、当該制御信号により指定された視標を表示したりすることが可能である。
【0026】
(メイン制御装置40)
メイン制御装置40は、眼科装置として、検眼装置2の各部を制御する。メイン制御装置40は、コントローラ50に対する操作に対応した操作情報をコントローラ50から受けて、検眼システム1の各部を制御する。具体的には、メイン制御装置40は、ケーブルを介して、コントローラ50との有線の通信の接続を確立する。メイン制御装置40は、コントローラ50との通信の接続が確立された状態において、コントローラ50によって受け付けられた操作に対応した操作情報をコントローラ50から受信する。メイン制御装置40は、受信された操作情報に基づいて、測定ヘッド10と視標呈示装置20の一方または双方を制御する。
【0027】
また、メイン制御装置40は、タブレット端末100に対する操作に対応した操作情報をタブレット端末100から受けて、検眼装置2の各部を制御する。具体的には、メイン制御装置40は、無線の通信路を介して、タブレット端末100との通信の接続を確立する。メイン制御装置40は、タブレット端末100との無線の通信の接続が確立された状態において、タブレット端末100によって受け付けられた操作に対応した操作情報をタブレット端末100から受信する。メイン制御装置40は、受信された操作情報に基づいて、測定ヘッド10と視標呈示装置20の一方または双方を制御する。
【0028】
このようなメイン制御装置40は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:以下、CPU)および記憶装置を有するコンピュータを備えた眼科装置である。記憶装置には、あらかじめ検眼装置制御プログラムが記憶されており、CPUが記憶装置から読み出された検眼装置制御プログラムに従って処理を実行することにより、測定ヘッド10および視標呈示装置20の制御を行う。また、メイン制御装置40は、専用のハードウェアによって測定ヘッド10および視標呈示装置20を制御するようにしてもよい。
【0029】
(コントローラ50)
図2に、
図1のコントローラ50の外観構成を概略的に示す。コントローラ50は、操作部51と、表示部52とを有する。操作部51は、
図2に示すように、複数のスイッチと1つのダイヤルとを有し、スイッチの押下やダイヤルの回転などの操作を受け付ける。複数のスイッチには、検査パラメータを切り替えるためのスイッチ、検査パラメータの切り替え方向(+側、−側)を変更するためのスイッチ、検査対象眼を切り替えるためのスイッチ、切り替え対象を移動させるためのスイッチ、検査種別を切り替えるためのスイッチなどがある。ダイヤルは、回転操作量に応じた分だけ、検眼パラメータの値や検眼パラメータの種別を変更する。このような操作部51に対する操作者による操作を受けて、コントローラ50は、操作内容に対応した操作情報をメイン制御装置40に送る。メイン制御装置40は、コントローラ50に対する操作に対応した操作情報をコントローラ50から受けて、測定ヘッド10や視標呈示装置20を制御する。
【0030】
表示部52には、測定ヘッド10の検眼窓にセットされている光学素子の光学特性のパラメータである検眼パラメータの値が、検眼パラメータの種別ごとに光学特性データとして表示される。また、表示部52には、視標呈示装置20により呈示された視標または視標チャートが表示される。表示部52には、切り替え可能な検眼パラメータの値、検眼パラメータの種別、視標、視標チャートなども表示されてもよい。メイン制御装置40は、各種情報を表示部52に表示させるように制御する。
【0031】
(タブレット端末100)
図3に、
図1のタブレット端末100の外観構成を概略的に示す。タブレット端末100は、タッチパネル機能を有する表示パネル101を有する。表示パネル101は、操作画面を表示する表示部101aとして機能するとともに、表示パネル101に対する操作者によるジェスチャー操作(タッチ操作)を受け付ける操作部101bとして機能する。以下では、操作画面が表示部101aの画面全体に表示される場合について説明するが、操作画面が表示部101aの画面の一部に表示されてもよい。また、以下では、タッチ操作は、操作面に触れることにより行われる操作として説明するが、操作面に触れることなく操作面の近傍で行われる操作を含んでもよい。表示部101aとしての表示パネル101に表示された操作画面は、コントローラ50の操作部51に設けられた複数のスイッチのうちの少なくとも一部の機能を実現するための操作画面である。以下、この実施形態では、タップ操作や長押し操作などの静的なタッチ操作についても「ジェスチャー操作」と表記する場合がある。また、記号の入力操作もジェスチャー操作の一種として、「ジェスチャー操作」と表記する場合がある。
【0032】
操作部101bとしての表示パネル101は、操作者の指やスタイラスなどによるタッチ操作の検出が可能な操作面(検知面)を有する。ジェスチャー操作には、たとえば、操作面に対するピンチイン操作、ピンチアウト操作、フリック操作、タップ操作、ドラッグ操作、スワイプ操作などが含まれる。ピンチイン操作は、操作者が操作面に触れながら2本の指を近付ける操作である。ピンチアウト操作は、操作者が操作面に触れながら2本の指を遠ざける操作である。フリック操作は、操作者が操作面を払うように触れる操作である。タップ操作は、操作者が操作面を叩くように触れる操作である。ドラッグ操作は、操作者が操作面に触れたまま、触れた点から他の点まで引きずるように操作面に触れる操作である。スワイプ操作は、操作者が操作面を掃くように触れる操作である。たとえば、操作部101bは、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式などの検知方式によって、タッチ操作を検知する。
【0033】
タブレット端末100は、操作画面が表示される画面(表示部101a)のサイズまたは画面の向きに応じたレイアウトで当該画面のサイズまたは当該画面の向きに応じた情報が配置された操作画面を表示することが可能である。すなわち、タブレット端末100は、画面のサイズまたは画面の向きに応じた表示情報量を有する操作画面を表示部101aに表示することが可能である。操作画面に設けられた所定の操作領域については、画面の向きにかかわらず、操作画面における所定の基準位置を基準に所定の位置関係を維持するように配置される。この実施形態では、所定の操作領域は、タブレット端末100を把持する操作者の右手の親指または左手の親指によるジェスチャー操作(タッチ操作)の受け付けが可能な領域である。この操作領域は、測定ヘッド10に対して光学素子の切り替えを指示するための上記のジェスチャー操作を受け付ける領域である。これにより、操作画面が表示される画面のサイズや画面の向きにかかわらず、光学素子を切り替える際の操作性を担保することが可能になる。
【0034】
タブレット端末100は、この操作画面が表示された表示パネル101に対する操作者によるジェスチャー操作を受け、事前に通信の接続が確立された通信路を介して、このジェスチャー操作に応じた操作情報(制御信号)をメイン制御装置40に送る。
【0035】
このようなタブレット端末100は、CPUおよび記憶装置を有するコンピュータを備えた検眼装置用コントローラである。記憶装置には、あらかじめ検眼装置制御プログラムが記憶されており、CPUが記憶装置から読み出された検眼装置制御プログラムに従って処理を実行することにより、測定ヘッド10および視標呈示装置20の切り替えを指示するための制御信号を出力する。また、タブレット端末100は、専用のハードウェアによって測定ヘッド10および視標呈示装置20の切り替えを指示するための制御信号を出力するようにしてもよい。
【0036】
[制御系の構成]
図4に、第1実施形態に係る検眼システム1の基本構成例のブロック図を示す。
図4において、
図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図5および
図6に、
図4の検眼システム1の各部の構成例の機能ブロック図を示す。
図5は、図示の便宜上、複数のタブレット端末100のうちの1つを図示している。
図6は、
図5のタブレット端末100とキーボード200の構成例の機能ブロック図を表す。なお、
図6では、タブレット端末100およびキーボード200に加えてメイン制御装置40が図示されている。
図5および
図6において、
図4と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0037】
検眼システム1は、
図1で説明したように、測定ヘッド10と、視標呈示装置20と、メイン制御装置40と、コントローラ50と、1以上のタブレット端末100とを含んで構成されている。なお、検眼システム1は、操作手段として、コントローラ50および1以上のタブレット端末100のうち少なくとも1つを含んで構成される。
【0038】
メイン制御装置40は、複数のタブレット端末100との通信が可能に構成される。検眼装置2を用いた検査の前後や検査途中で、タブレット端末100は、メイン制御装置40との通信の接続の確立を行ったり、通信の接続を切断したりすることが可能である。メイン制御装置40は、コントローラ50やタブレット端末100に対する操作を受け、測定ヘッド10や視標呈示装置20を制御するたびに制御結果をコントローラ50やタブレット端末100に反映させる。これにより、検査の前後のみならず検査途中でメイン制御装置40との通信の接続が確立されたタブレット端末100を用いて、引き続き検査を継続させることが可能になる。
【0039】
タブレット端末100は、メイン制御装置40の他に、有線または無線の通信路を介してキーボード200の接続が可能に構成される。キーボード200は、コントローラ50の操作部51と同様の複数のスイッチと1つのダイヤルとを有する。キーボード200では、コントローラ50の操作部51と同様の複数のスイッチおよび1つのダイヤルが操作部51と同様に配置される。
【0040】
タブレット端末100は、有線または無線の通信路を介してキーボード200との通信の接続を確立すると、キーボード200に対する操作に対応した操作情報をキーボード200から受け、この操作情報をメイン制御装置40に送る。従って、キーボード200に対する操作を行う操作者は、タブレット端末100の表示パネル101に表示された操作画面を見ながら、コントローラ50と同様に操作し、測定ヘッド10または視標呈示装置20を制御することが可能である。また、表示パネル101に表示された操作画面に配置された各領域は、公知の編集機能によって配置位置や別の領域(表示領域、操作領域)との入れ替えが可能である。そのため、操作者にとって見やすい操作画面を見ながら、操作者は、キーボード200に対する操作を行うことができる。
【0041】
また、有線または無線の通信路を介してキーボード200が接続されたタブレット端末100は、操作者によるタブレット端末100に対する操作または操作者によるキーボード200に対する操作に対応した操作情報をメイン制御装置40に送ることができる。なお、タブレット端末100は、キーボード200が接続された状態で、タブレット端末100に対する操作の受け付け機能を停止させるようにしてもよい。この場合、タブレット端末100は、表示パネル101に操作画面を表示させつつ、キーボード200に対する操作に対応した操作情報をキーボード200から受け、この操作情報をメイン制御装置40に送る。
【0042】
以上のように、複数の操作手段からの操作入力により検眼装置2の制御が可能になるので、新規な態様で検査を進めることができ、検査効率を向上させることができる。たとえば、検者が、複数のタブレット端末100を使い分けてもよい。具体的には、検者が、視標制御用のタブレット端末100、光学素子の切り替え用のタブレット端末100を使い分ける。また、複数の検者が、複数のタブレット端末100を使い分けてもよい。
【0043】
また、メイン制御装置40との通信が可能なタブレット端末100の表示パネル101に表示された操作画面に対するジェスチャー操作により、測定ヘッド10や視標呈示装置20の制御を可能にしたので、操作者による操作性の向上を図ることができる。これにより、操作に不慣れな者であっても操作性を向上させることができ、検査効率を向上させることが可能になる。
【0044】
さらに、後述するように、タブレット端末100に対するジェスチャー操作により、測定ヘッド10における光学素子の切り替えや視標呈示装置20における視標の切り替えが可能になるので、操作者は、直感的な操作が可能になる。たとえば、視標を小さくしたいとき、タブレット端末100に対するピンチイン操作を受け、視標呈示装置20は、より小さい視標を被検眼に呈示するように制御される。視標を大きくしたいとき、タブレット端末100に対するピンチアウト操作を受け、視標呈示装置20は、より大きい視標を被検眼に呈示するように制御される。また、光学素子の度数を小さくしたいとき、タブレット端末100に対する上方向へのフリック操作を受け、測定ヘッド10は、より度数が小さい光学素子を被検眼に適用するように制御される。光学素子の度数を大きくしたいとき、タブレット端末100に対する下方向へのフリック操作を受け、測定ヘッド10は、より度数が大きい光学素子を被検眼に適用するように制御される。また、タブレット端末100に対する記号の入力操作を受け、視標呈示装置20は、この入力操作により特定された記号を視標として被検眼に呈示するように制御される。
【0045】
このような検眼システム1では、
図5および
図6に示すように、各部は次のような構成を有する。
【0046】
測定ヘッド10は、左眼用検眼ユニット10Lと、右眼用検眼ユニット10Rと、通信制御部12と、制御部13とを含んで構成されている。
【0047】
通信制御部12は、ケーブルを介して接続されたメイン制御装置40との間の通信インターフェース処理を行う。通信インターフェース処理は、メイン制御装置40からの制御信号の受信処理などを含む。制御部13は、測定ヘッド10の各部を制御する。制御部13は、通信制御部12を介してメイン制御装置40から受けた制御信号に基づいて、左眼用検眼ユニット10Lと右眼用検眼ユニット10Rの一方または双方を制御する。左眼用検眼ユニット10Lは、制御部13からの制御を受け、検眼窓11Lに配置される光学素子を切り替える。右眼用検眼ユニット10Rは、制御部13からの制御を受け、検眼窓11Rに配置される光学素子を切り替える。
【0048】
また、通信制御部12における通信インターフェース処理においてメイン制御装置40に対する測定ヘッド10の設定情報の送信処理が行われてもよい。この場合、制御部13は、メイン制御装置40または測定ヘッド10で発生されたトリガに基づいて、通信制御部12により測定ヘッド10の設定情報をメイン制御装置40に対して送信させることが可能である。このような制御部13は、CPUおよび記憶装置を有する。記憶装置には、あらかじめ測定ヘッド制御プログラムが記憶されており、CPUが記憶装置から読み出された測定ヘッド制御プログラムに従って処理を実行することにより、測定ヘッド10の各部の制御を行う。また、制御部13は、専用のハードウェアによって測定ヘッド10の各部を制御するようにしてもよい。
【0049】
視標呈示装置20は、通信制御部21と、制御部22と、表示制御部23と、表示部24とを含んで構成されている。通信制御部21は、ケーブルを介して接続されたメイン制御装置40との間の通信インターフェース処理を行う。通信インターフェース処理は、メイン制御装置40からの制御信号の受信処理などを含む。制御部22は、視標呈示装置20の各部を制御する。制御部22は、通信制御部21を介してメイン制御装置40から受けた制御信号に基づいて、視標の呈示状態を変更する。具体的には、制御部22は、表示制御部23により、制御信号に基づいて変更された視標を表示部24に表示させる。
【0050】
また、通信制御部21における通信インターフェース処理においてメイン制御装置40に対する視標呈示装置20の呈示情報の送信処理が行われてもよい。この場合、制御部22は、メイン制御装置40または視標呈示装置20で発生されたトリガに基づいて、通信制御部21により視標呈示装置20の呈示情報をメイン制御装置40に対して送信させることが可能である。このような制御部22は、CPUおよび記憶装置を有する。記憶装置には、あらかじめ視標呈示装置制御プログラムが記憶されており、CPUが記憶装置から読み出された視標呈示装置制御プログラムに従って処理を実行することにより、視標呈示装置20の各部の制御を行う。また、制御部22は、専用のハードウェアによって視標呈示装置20の各部を制御するようにしてもよい。
【0051】
コントローラ50は、操作部51と、表示部52と、通信制御部53と、制御部54と、表示制御部55とを含んで構成されている。
【0052】
通信制御部53は、ケーブルを介して接続されたメイン制御装置40との間の通信インターフェース処理を行う。通信インターフェース処理は、メイン制御装置40からの制御制御信号の受信処理と、コントローラ50に対する操作に対応した操作情報の送信処理などを含む。制御部54は、コントローラ50の各部を制御する。制御部54は、表示制御部55により、通信制御部53を介してメイン制御装置40から受けた制御信号に基づいて表示部52に操作画面や検眼装置2の動作状態などを表示させる。具体的には、制御部54は、表示制御部55により、制御信号に基づいて操作画面や検眼装置2の動作状態などを表示部52に表示させる。なお、制御部54は、あらかじめ登録された操作画面情報に基づいて表示部52に操作画面を表示させることも可能である。
【0053】
また、制御部54は、操作部51に対する操作に対応した操作情報を生成する。具体的には、制御部54は、操作部51が有する複数のスイッチおよびダイヤルを操作することにより生成された操作信号を操作部51から受ける。この操作信号の内容と操作部51に対する操作内容に対応した操作情報とを対応付けたテーブル情報があらかじめ設定されている。制御部54は、操作部51から操作信号を受けると、このテーブル情報を参照することにより、操作部51に対する操作内容に対応した操作情報を生成する。制御部54は、通信制御部53により、生成された操作情報を通信制御部53によりメイン制御装置40に送信させる。
【0054】
タブレット端末100は、
図6に示す表示部101aと操作部101bとを有するタッチパネルを含んで構成される。また、タブレット端末100は、通信制御部102と、制御部103と、表示制御部104と、無線通信制御部105と、有線通信制御部106と、テンプレート情報記憶部107と、角速度検出部108と、レイアウト情報記憶部109とを含んで構成されている。制御部103は、解析部103aと、取得部103bと、操作画面作成部103cとを含んで構成されている。
【0055】
通信制御部102は、メイン制御装置40との無線の通信の接続の確立処理を行い、通信の接続が確立された状態で、メイン制御装置40との間の通信インターフェース処理を行う。また、通信制御部102は、メイン制御装置40との間の通信の接続の切断処理も行う。通信インターフェース処理は、メイン制御装置40からの制御信号の受信処理と、タブレット端末100(表示パネル101)に対する操作に対応した操作情報の送信処理などを含む。また、この送信処理は、キーボード200に対する操作に対応した操作情報の送信処理を含む。制御部103は、タブレット端末100の各部を制御する。制御部103は、通信制御部102を介してメイン制御装置40から受けた制御信号に基づいて表示部101aに操作画面や検眼装置2の動作状態などを表示させる。具体的には、制御部103は、表示制御部104により、制御信号に基づいて操作画面や検眼装置2の動作状態などを表示部101aに表示させる。
【0056】
解析部103aは、表示部101a(操作面)に表示された操作画面に対するタッチ操作を検出し、検出されたタッチ操作に対応した操作情報を生成する。具体的には、操作部101bの操作面に対し、2次元座標系があらかじめ定義されている。操作部101bは、操作面に対するタッチ操作を検知すると、タッチ操作が検知された2次元座標系における位置情報を解析部103aに対して出力する。解析部103aは、操作部101bからの位置情報を受けることにより、以下のようにタッチ操作の検出が可能になる。
【0057】
表示部101aに表示された操作画面内には、複数の操作可能領域が設けられる。複数の操作可能領域は、少なくとも1つのジェスチャー操作可能領域と、少なくとも1つの記号入力操作可能領域とを含む。ジェスチャー操作可能領域は、操作画面に対するジェスチャー操作の受け付けが可能な領域である。記号入力操作可能領域は、操作画面に対する記号の入力操作の受け付けが可能な領域である。
【0058】
ジェスチャー操作可能領域に対するタッチ操作が行われると、解析部103aは、操作部101bからの位置情報を繰り返し検出することにより、検知時間(たとえば、操作面への接触時間)と検知位置の軌跡とを判別する。これにより、解析部103aは、当該ジェスチャー操作可能領域に対するジェスチャー操作の内容(タップ操作、ドラッグ操作、フリック操作、スワイプ操作、各タッチ操作の方向など)を特定することができる。制御部103は、特定されたジェスチャー操作の内容を示す操作情報を生成する。操作情報には、当該ジェスチャー操作が受け付けられたジェスチャー操作可能領域を示す情報が含まれてもよい。制御部103は、通信制御部102により、生成された操作情報を通信制御部102によりメイン制御装置40に送信させる。
【0059】
また、記号入力操作可能領域に対するタッチ操作が行われると、解析部103aは、操作部101bからの位置情報を繰り返し検出することにより、タッチ位置の軌跡(入力軌跡)を特定する。テンプレート情報記憶部107は、テンプレート情報として複数の記号テンプレートをあらかじめ記憶する。各記号テンプレートは、視標としての記号の形状を示すデータである。解析部103aは、特定されたタッチ位置の軌跡と、テンプレート情報記憶部107に記憶された複数の記号テンプレートとを照合し、照合された記号テンプレートに対応する記号を特定する。制御部103は、特定された記号を示す操作情報を生成する。操作情報には、当該記号の入力操作が受け付けられた記号入力操作可能領域を示す情報が含まれてもよい。制御部103は、通信制御部102により、生成された操作情報を制御信号として通信制御部102によりメイン制御装置40に送信させる。
【0060】
取得部103bは、操作画面が表示される表示部101aの画面のサイズまたは画面の向きを取得する。この実施形態では、表示部101aの画面は、略長方形状を有する。制御部103は、表示部101aのサイズを示すサイズ情報をタブレット端末100固有の情報としてあらかじめ記憶する。サイズ情報は、画面の対角線の長さ(インチ数)、画面の長辺方向のピクセル数および短辺方向のピクセル数、縦横比、画素密度などのいずれかを含む。取得部103bは、あらかじめ記憶されたサイズ情報を参照することにより、表示部101aの画面のサイズを取得する。
【0061】
また、取得部103bは、角速度検出部108により得られた検出結果から表示部101aの画面の向きを取得する。角速度検出部108は、タブレット端末100の角速度を検出する。取得部103bは、角速度検出部108により得られた検出結果からタブレット端末100の回転の向きの変化を検出し、検出された角速度を積分演算することによりタブレット端末100の回転角度を求める。これにより、取得部103bは、表示部101aの画面の向きを取得することが可能である。
【0062】
なお、角速度検出部108の代わりに、タブレット端末100の正面に配置されたカメラにより撮影された画像からタブレット端末100の向きを検出する向き検出手段を設けるようにしてもよい。
【0063】
操作画面作成部103cは、取得部103bにより取得された表示部101aの画面のサイズまたは画面の向きに応じたレイアウトで当該画面のサイズまたは当該画面の向きに応じた情報が配置された操作画面を作成する。具体的には、操作画面作成部103cは、取得部103bにより取得された表示部101aの画面のサイズまたは画面の向きに対応してレイアウト情報記憶部109に記憶されたレイアウト情報に基づいて操作画面を作成する。レイアウト情報記憶部109は、画面のサイズまたは画面の向きとレイアウト情報とを対応付けたテーブル情報をあらかじめ記憶する。レイアウト情報は、操作画面内における操作ボタンやアイコンの配置位置、操作画面内における表示する情報の種別やその内容とその表示位置、および操作画面内における各操作可能領域の位置などを指定する情報である。
【0064】
この実施形態では、レイアウト情報記憶部109は、画面のサイズ、画面の向き、およびタブレット端末100とキーボード200との通信の接続状態の少なくとも1つとレイアウト情報とを対応付けたテーブル情報をあらかじめ記憶する。すなわち、この実施形態では、画面のサイズ、画面の向き、またはタブレット端末100とキーボード200との通信の接続状態に応じたレイアウトで操作画面が作成される。表示制御部104は、レイアウト情報に基づいて操作画面作成部103cにより作成された操作画面を表示部101a(操作面)に表示させる。
【0065】
また、制御部103は、無線通信制御部105と有線通信制御部106の一方または双方を制御することにより、キーボード200との通信の接続の確立処理を行わせたり、通信の切断処理を行わせたりすることができる。
【0066】
無線通信制御部105は、キーボード200との無線の通信の接続の確立処理を行い、通信の接続が確立された状態で、キーボード200との間の通信インターフェース処理を行う。また、無線通信制御部105は、キーボード200との間の通信の接続の切断処理も行う。通信インターフェース処理は、キーボード200に対する操作に対応した操作情報の受信処理と、キーボード200に対する制御信号の送信処理とを含む。このような無線通信制御部105は、キーボード200との無線の通信の接続状態を検出することが可能である。無線通信制御部105によるキーボード200との無線の通信の接続状態の検出結果は、制御部103に送られる。
【0067】
有線通信制御部106は、キーボード200との有線(ケーブル)の通信の接続の確立処理を行い、通信の接続が確立された状態で、キーボード200との間の通信インターフェース処理を行う。また、有線通信制御部106は、キーボード200との間の通信の接続の切断処理も行う。通信インターフェース処理は、キーボード200に対する操作に対応した操作情報の受信処理と、キーボード200に対する制御信号の送信処理とを含む。このような有線通信制御部106は、キーボード200との有線の通信の接続状態を検出することが可能である。有線通信制御部106によるキーボード200との有線の通信の接続状態の検出結果は、制御部103に送られる。
【0068】
制御部103の操作画面作成部103cは、無線通信制御部105または有線通信制御部106によるキーボード200との通信の接続状態の検出結果に応じたレイアウトで当該検出結果に応じた情報が配置された操作画面を作成することができる。
【0069】
キーボード200は、無線通信制御部201と、有線通信制御部202と、制御部203と、操作部204とを含んで構成されている。
【0070】
無線通信制御部201は、タブレット端末100(無線通信制御部105)との無線の通信の接続の確立処理を行い、通信の接続が確立された状態で、タブレット端末100(無線通信制御部105)との間の通信インターフェース処理を行う。また、無線通信制御部201は、タブレット端末100との間の通信の接続の切断処理も行う。通信インターフェース処理は、タブレット端末100(無線通信制御部105)からの制御信号の受信処理と、キーボード200に対する操作に対応した操作情報の送信処理とを含む。
【0071】
有線通信制御部202は、タブレット端末100(有線通信制御部106)との有線(ケーブル)の通信の接続の確立処理を行い、通信の接続が確立された状態で、タブレット端末(有線通信制御部106)との間の通信インターフェース処理を行う。また、有線通信制御部202は、タブレット端末100との間の通信の接続の切断処理も行う。通信インターフェース処理は、タブレット端末100(有線通信制御部106)からの制御信号の受信処理と、キーボード200に対する操作に対応した操作情報の送信処理とを含む。
【0072】
メイン制御装置40は、
図5に示すように、通信制御部41、42、43、44と、電源部45と、視標画像生成部46と、制御部47と、記憶部48とを含んで構成されている。記憶部48は、制御情報記憶部48aを含んで構成されている。
【0073】
通信制御部41は、ケーブルを介して接続された測定ヘッド10(通信制御部12)との間の通信インターフェース処理を行う。通信インターフェース処理は、測定ヘッド10に対する制御信号の送信処理などを含む。また、通信インターフェース処理において測定ヘッド10の設定情報の受信処理が行われてもよい。この場合、制御部47は、メイン制御装置40または測定ヘッド10で発生されたトリガに基づいて、通信制御部41により測定ヘッド10の設定情報を測定ヘッド10から受信させることが可能である。
【0074】
通信制御部42は、ケーブルを介して接続された視標呈示装置20(通信制御部21)との間の通信インターフェース処理を行う。通信インターフェース処理は、視標呈示装置20に対する制御信号の送信処理などを含む。この制御信号には、視標画像生成部46により生成され、視標呈示装置20の表示部24に表示される視標の画像を表す画像データ信号などが含まれる。また、通信インターフェース処理において視標呈示装置20の呈示情報の受信処理が行われてもよい。この場合、制御部47は、メイン制御装置40または視標呈示装置20で発生されたトリガに基づいて、通信制御部42により視標呈示装置20の呈示情報を視標呈示装置20から受信させることが可能である。
【0075】
通信制御部43は、ケーブルを介して接続されたコントローラ50(通信制御部53)との間の通信インターフェース処理を行う。通信インターフェース処理は、コントローラ50に対する操作に対応した操作情報の受信処理と、コントローラ50に対する制御信号の送信処理などを含む。この制御信号には、制御部47により生成され、コントローラ50の表示部52に表示される操作画面の画像データ信号などが含まれてもよい。なお、メイン制御装置40(制御部47)がコントローラ50の表示部52に表示される操作画面を作成する場合、この制御信号には、操作画面の画像データ信号などが含まれてもよい。
【0076】
通信制御部44は、タブレット端末100(通信制御部102)との無線の通信の接続の確立処理を行い、通信の接続が確立された状態で、タブレット端末100(通信制御部102)との間の通信インターフェース処理を行う。また、通信制御部44は、タブレット端末100(通信制御部102)との間の通信の接続の切断処理も行う。通信インターフェース処理は、タブレット端末100(通信制御部102)またはキーボード200に対する操作に対応した操作情報の受信処理と、メイン制御装置40からの制御信号の送信処理などを含む。なお、メイン制御装置40(制御部47)がタブレット端末100の表示部101aに表示される操作画面を作成する場合、この制御信号には、操作画面の画像データ信号などが含まれてもよい。
【0077】
電源部45は、測定ヘッド10、視標呈示装置20、メイン制御装置40、およびコントローラ50の電源を生成し、生成された電源を各部に供給する。
【0078】
視標画像生成部46は、視標呈示装置20の表示部24に表示される視標画像(視標画像データ)を生成する。視標画像生成部46は、制御部47からの制御を受け、視標画像を生成する。視標画像には、制御部47からの制御に基づいて指定された視力値の視標や視標チャートなどが含まれる。たとえば、視標と所定の視力値の視標画像パターンとを対応付けたテーブル情報があらかじめ設定されている。視標画像生成部46は、このテーブル情報を参照することにより、制御部47により指定された視力値となるように視標画像パターンの拡大処理や縮小処理を行うことで、所望の視力値の視標画像を生成する。制御部47は、通信制御部42により、視標画像生成部46によって生成された視標画像(視標画像データ)を視標呈示装置20に送信させる。
【0079】
記憶部48は、メイン制御装置40において実行される各種の制御プログラムや視標画像生成部46により生成された視標画像(視標画像データ)を記憶する。また、記憶部48は、メイン制御装置40における各種処理の作業用の記憶領域として用いられる。制御情報記憶部48aは、制御情報をあらかじめ記憶する。制御情報は、タブレット端末100に対するジェスチャー操作の操作内容と検眼装置2に対する制御内容とを関連付ける情報である。
【0080】
制御部47は、メイン制御装置40の各部を制御する。制御部47は、通信制御部43により、コントローラ50との通信の接続を確立させる。制御部47は、コントローラ50との通信の接続が確立された状態において、通信制御部43により、コントローラ50によって受け付けられた操作に対応した操作情報(第2操作情報)をコントローラ50から受信させる。制御部47は、通信制御部41を介して測定ヘッド10を制御することにより、受信された操作情報に基づいて複数の光学素子のいずれかを被検眼に適用するように検眼装置2を制御する。制御部47は、通信制御部42を介して視標呈示装置20を制御することにより、受信された操作情報に基づいて視標の呈示状態を変更するように検眼装置2を制御する。
【0081】
また、制御部47は、通信制御部44により、タブレット端末100との通信の接続を確立させる。制御部47は、タブレット端末100との通信の接続が確立された状態において、通信制御部44により、タブレット端末100によって受け付けられた操作に対応した操作情報(第1操作情報)をタブレット端末100から受信させる。制御部47は、受信された操作情報に基づいて測定ヘッド10または視標呈示装置20を制御したり、入力操作により特定された記号に対応した視標を視標呈示装置20により被検眼に呈示するように制御する。
【0082】
制御部47は、タブレット端末100およびコントローラ50の一方によって受け付けられた操作に基づく測定ヘッド10の制御結果または視標呈示装置20の制御結果(検眼装置2の制御結果)を、他方に反映させることができる。たとえば、タブレット端末100によって受け付けられた操作に基づいて測定ヘッド10が制御されたとき、コントローラ50の表示部52に表示された操作画面が測定ヘッド10の制御結果により更新される。これにより、コントローラ50の操作者は、タブレット端末100に対する操作の結果を認識しながら、コントローラ50に対する操作を行うことが可能になる。また、たとえば、コントローラ50によって受け付けられた操作に基づいて視標呈示装置20が制御されたとき、タブレット端末100の表示部101aに表示された操作画面が視標呈示装置20の制御結果により更新される。これにより、タブレット端末100の操作者は、コントローラ50に対する操作の結果を認識しながら、タブレット端末100に対する操作を行うことが可能になる。
【0083】
また、通信制御部44は、複数のタブレット端末100との通信の接続を並列に確立可能である。この場合、制御部47は、複数のタブレット端末100のいずれかによって受け付けられた操作に基づく測定ヘッド10の制御結果または視標呈示装置20の制御結果(検眼装置2の制御結果)を、他のタブレット端末100に反映させることができる。たとえば、通信制御部44が第1のタブレット端末および第2のタブレット端末との通信の接続が並列に確立された状態で、第1のタブレット端末によって受け付けられた操作に基づいて測定ヘッド10が制御されたものとする。このとき、第2のタブレット端末の表示部に表示された操作画面が測定ヘッド10の制御結果により更新される。これにより、第2のタブレット端末の操作者は、第1のタブレット端末に対する操作の結果を認識しながら、第2のタブレット端末に対する操作を行うことが可能になる。
【0084】
表示パネル101(表示部101aおよび操作部101b)は、この実施形態に係る「タッチパネル」の一例である。取得部103bは、この実施形態に係る「取得手段」の一例である。操作画面作成部103cは、この実施形態に係る「操作画面作成手段」の一例である。解析部103aは、この実施形態に係る「タッチ操作検出手段」の一例である。制御部103および通信制御部102は、この実施形態に係る「制御信号出力手段」の一例である。無線通信制御部105または有線通信制御部106は、この実施形態に係る「接続状態検出手段」の一例である。キーボード200は、この実施形態に係る「操作装置」の一例である。
【0085】
[動作例]
図7に、第1実施形態に係る検眼システム1の動作例のフロー図を示す。
図7は、2つのタブレット端末100を用い、一方は検者が操作し、他方は被検者が操作する場合について説明する。なお、以下では、視標としてランドルト環が被検眼に呈示される場合について説明するが、他の視標を切り替える場合も同様である。
【0086】
(S1)
メイン制御装置40は、通信制御部44を介して、2つのタブレット端末100との通信の接続を確立する。
【0087】
たとえば、メイン制御装置40(通信制御部44)とタブレット端末100(通信制御部102)とを事前にペアリング登録しておく。ペアリング登録は、通信制御部44および通信制御部102の一方をペアリング可能な状態に設定する。続いて、通信制御部44および通信制御部102の他方が、ペアリング可能な状態に設定された接続相手を探索する。通信制御部44および通信制御部102の他方は、探索された接続相手の中から所望の接続相手を選択する。通信制御部44および通信制御部102の双方には、互いに同一の認証鍵が設定される。メイン制御装置40とタブレット端末100の双方は、このような接続相手方の情報とその認証鍵とを登録情報として、次回以降の接続に用いるために登録しておく。
【0088】
その後、通信制御部44および通信制御部102の一方が、他方に対して接続要求を行う。接続要求は、所定の接続要求信号を周囲に送信することにより行われる。通信制御部44および通信制御部102の他方は、接続要求を受信すると登録情報を参照し、登録情報に登録されていることが確認されると、通信の準備が整った時点で接続承認を返す。接続承認は、所定の接続承認信号を送信することにより行われる。接続承認を受け取ると、たとえば、通信制御部44および通信制御部102の間で最終確認のための所定の情報(たとえば、相手方の確認や通信状態の設定などための情報)の送受信が行われる。これにより、通信制御部44および通信制御部102の間の通信の接続が確立する。
【0089】
メイン制御装置40は、以上のような制御を繰り返すことで、2つのタブレット端末100との通信の接続を確立する。
【0090】
(S2)
メイン制御装置40は、被検者用のタブレット端末100に制御情報を送ることにより、そのタブレット端末100の表示部101aに被検者情報入力画面を表示させ、被検者情報の入力を受け付けさせる。タブレット端末100は、被検者情報の入力を受け付け、受け付けられた被検者情報を、メイン制御装置40に対して送る。
【0091】
(S3)
被検者情報と前回の検査で得られた処方値とを対応付けたテーブル情報があらかじめ設定されている。メイン制御装置40は、タブレット端末100から受信した被検者情報に基づいてテーブル情報を参照することにより、被検者情報に対応した処方値を特定する。メイン制御装置40は、特定された処方値から測定ヘッド10の設定情報および視標呈示装置20の呈示情報を特定する。メイン制御装置40は、特定された測定ヘッド10の設定情報に基づいて測定ヘッド10の光学素子を設定するとともに、特定された視標呈示装置20の呈示情報に基づいて視標呈示装置20の呈示状態を設定する。
【0092】
(S4)
メイン制御装置40は、検者用のタブレット端末100に対する操作を受けて、測定ヘッド10と視標呈示装置20の一方または双方を制御することにより、被検眼の検査を行わせる。
【0093】
(S5)
一連の検査が終了すると、メイン制御装置40は、S2にて入力された被検者情報の処方値を更新して保存する。
【0094】
(S6)
通信制御部44は、メイン制御装置40からの制御を受け、2つのタブレット端末100との通信の接続を切断する。以上で、メイン制御装置40による一連の処理は、終了する(エンド)。
【0095】
メイン制御装置40との通信が可能な複数のタブレット端末100は同様の構成を有しているため、以下では、メイン制御装置40と1つのタブレット端末100(検者用)との間の処理について説明する。
【0096】
図8に、タブレット端末100との通信の接続を確立するメイン制御装置40の処理例のフロー図を示す。ここでは、タブレット端末100からメイン制御装置40に対して接続要求を行うものとする。
【0097】
(S11)
制御部47は、通信制御部44において、タブレット端末100からの接続要求があるか否かを検出する(S11:N)。通信制御部44においてタブレット端末100からの接続要求が検出されたとき(S11:Y)、制御部47による処理は、S12に移行する。
【0098】
(S12)
通信制御部44においてタブレット端末100からの接続要求が検出されたとき(S11:Y)、制御部47は、登録情報を参照する。この登録情報は、上記のように、事前にペアリング登録したときに特定された接続相手方の情報とその認証鍵とを含む情報である。
【0099】
(S13)
制御部47は、S12において参照された登録情報にS11で接続要求を行ったタブレット端末が登録されているか否かを判別する。S12において参照された登録情報にS11で接続要求を行ったタブレット端末が登録されていたと判別されたとき(S13:Y)、制御部47による処理は、S14に移行する。S12において参照された登録情報にS11で接続要求を行ったタブレット端末が登録されていたと判別されなかったとき(S13:N)、制御部47による処理は、S19に移行する。
【0100】
(S14)
S12において参照された登録情報にS11で接続要求を行ったタブレット端末が登録されていたと判別されたとき(S13:Y)、制御部47は、通信制御部44により接続承認信号を送信させることにより接続承認を行う。その後、通信制御部44とタブレット端末100の通信制御部102との間で最終確認のための所定の情報の送受信が行われた後、メイン制御装置40とタブレット端末100との間の通信の接続が確立する。
【0101】
(S15)
制御部47は、通信制御部44において、タブレット端末100からの操作情報が受信されたか否かを検出する。通信制御部44においてタブレット端末100からの操作情報が受信されたことが検出されたとき(S15:Y)、制御部47による処理は、S16に移行する。一方、通信制御部44においてタブレット端末100からの操作情報が受信されたことが検出されなかったとき(S15:N)、制御部47による処理は、S18に移行する。
【0102】
(S16)
通信制御部44においてタブレット端末100からの操作情報が受信されたことが検出されたとき(S15:Y)、制御部47は、通信制御部44において受信された操作情報に基づいて測定ヘッド10または視標呈示装置20を制御する。この操作情報は、たとえば、後述するようなタブレット端末100の表示部101aに表示された操作画面に対するジェスチャー操作または記号の入力操作に対応した情報である。S15において受信された操作情報やS16において行われる制御内容の具体例については、後述する。
【0103】
(S17)
図8に示すように、以上のようなS16におけるタブレット端末100に対する操作を繰り返して一連の検査が終了するとき(S17:Y)、制御部47による処理は、S19に移行する。一方、一連の検査が終了しないとき(S17:N)、制御部47による処理は、S15に移行する。
【0104】
(S18)
通信制御部44においてタブレット端末100からの操作情報が受信されたことが検出されなかったとき(S15:N)、制御部47は、所定のタイムアウト時間が経過したか否かを検出する。所定のタイムアウト時間は、たとえば、S15においてタブレット端末100からの操作情報が受信されたときに初期化される時間であり、それ以外の場合には進行し続ける時間である。所定のタイムアウト時間が経過したことが検出されたとき(S18:Y)、制御部47による処理は、S19に移行する。一方、所定のタイムアウト時間が経過したことが検出されなかったとき(S18:N)、制御部47による処理は、S15に移行する。
【0105】
(S19)
通信制御部44は、タブレット端末100との間の通信の接続を切断する。たとえば、通信制御部44は、所定の通信切断信号をタブレット端末100に送信することにより、タブレット端末100との間の通信の接続を切断する。以上で、制御部47による一連の処理は、終了する(エンド)。
【0106】
なお、
図8では、タブレット端末100がメイン制御装置40に対して接続要求を行う場合について説明したが、これに限定されるものではない。メイン制御装置40がタブレット端末100に対して接続要求を行ってもよい。
【0107】
図9に、第1実施形態に係る検眼システム1の動作例のシーケンス図を示す。
図9は、垂直方向に時間軸をとり、測定ヘッド10、視標呈示装置20、メイン制御装置40、コントローラ50、およびタブレット端末100の間の情報の送受信の概要を表したものである。
【0108】
タブレット端末100がメイン制御装置40に対して接続要求を行う(SQ1)と、メイン制御装置40は、接続要求を受信し、ペアリング登録された相手方の情報等があらかじめ登録された登録情報を参照する(SQ2)。
【0109】
登録情報にタブレット端末100が登録されていると、メイン制御装置40は、タブレット端末100に対して接続承認を行う(SQ3)。その後、メイン制御装置40とタブレット端末100との間の通信の接続が確立する。
【0110】
通信の接続が確立した状態で、タブレット端末100に対して視標制御を行うための操作が行われると、タブレット端末100は、当該操作に対応した操作情報をメイン制御装置40に送る(SQ4)。
【0111】
この操作情報を受けたメイン制御装置40は、操作情報に基づいて視標呈示装置20を制御する(SQ5)。視標呈示装置20は、メイン制御装置40からの制御を受け、視標を変更する(SQ6)。また、操作情報を受けたメイン制御装置40は、コントローラ50に対して、表示部52に表示された視標呈示装置20の呈示状態の更新を指示する(SQ7)。この指示を受けたコントローラ50は、表示部52に表示された視標呈示装置20の呈示状態を更新する(SQ8)。
【0112】
通信の接続が確立した状態で、タブレット端末100に対して測定ヘッド10における光学素子の切り替え制御を行うための操作が行われると、タブレット端末100は、当該操作に対応した操作情報をメイン制御装置40に送る(SQ9)。
【0113】
この操作情報を受けたメイン制御装置40は、操作情報に基づいて測定ヘッド10を制御する(SQ10)。測定ヘッド10は、メイン制御装置40からの制御を受け、光学素子を切り替える(SQ11)。また、操作情報を受けたメイン制御装置40は、コントローラ50に対して、表示部52に表示された測定ヘッド10の設定状態の更新を指示する(SQ12)。この指示を受けたコントローラ50は、表示部52に表示された測定ヘッド10の設定状態を更新する(SQ13)。
【0114】
次に、コントローラ50に対して測定ヘッド10における光学素子の切り替え制御を行うための操作が行われたものとする。この場合、コントローラ50は、当該操作に対応した操作情報をメイン制御装置40に送る(SQ14)。
【0115】
この操作情報を受けたメイン制御装置40は、操作情報に基づいて測定ヘッド10を制御する(SQ15)。測定ヘッド10は、メイン制御装置40からの制御を受け、光学素子を切り替える(SQ16)。また、操作情報を受けたメイン制御装置40は、タブレット端末100に対して、表示部101aに表示された操作画面における測定ヘッド10の設定状態の更新を指示する(SQ17)。この指示を受けたタブレット端末100は、表示部101aに表示された操作画面における測定ヘッド10の設定状態を更新する(SQ18)。
【0116】
[ジェスチャー操作による制御例]
この実施形態では、タブレット端末100は、画面のサイズ、画面の向き、およびタブレット端末100とキーボード200との通信の接続状態のうち少なくとも1つに応じたレイアウト情報に基づいて作成された操作画面を操作面に表示する。
【0117】
<操作画面の作成>
図10に、タブレット端末100の表示部101aに表示される操作画面の作成処理のフロー図の一例を示す。
図11に、レイアウト情報を記憶するレイアウト情報記憶部109の説明図を示す。
【0118】
(S21)
取得部103bは、制御部103にあらかじめ記憶されたサイズ情報を参照することにより表示部101aの画面のサイズを取得する。
【0119】
(S22)
取得部103bは、角速度検出部108により得られた検出結果から表示部101aの画面の向きを取得する。たとえば、取得部103bは、角速度検出部108により得られた検出結果からタブレット端末100の回転の向きの変化を検出する。取得部103bは、検出された角速度を積分演算することにより向きが変化した方向の回転角度を求めることによって、表示部101aの画面の向きを取得する。
【0120】
(S23)
制御部103は、無線通信制御部105または有線通信制御部106からのキーボード200との通信の接続状態の検出結果を取得し、キーボード200の接続状態を検出する。
【0121】
(S24)
操作画面作成部103cは、レイアウト情報記憶部109にあらかじめ記憶されたレイアウト情報に基づいて操作画面を作成する。この実施形態では、レイアウト情報記憶部109は、
図11に示すように、画面のサイズ、画面の向き、およびキーボード200の接続状態の少なくとも1つとレイアウト情報とを対応付けたテーブル情報をあらかじめ記憶する。操作画面作成部103cは、S21において取得された画面のサイズ、S22において取得された画面の向き、およびS23において取得されたキーボード200の接続状態の少なくとも1つからレイアウト情報を特定する。
【0122】
(S25)
操作画面作成部103cは、S24にて特定されたレイアウト情報により指定されたレイアウトで、操作ボタンやアイコンを配置し、当該レイアウト情報により指定された各種情報(患者情報、検査データなど)が指定された位置に表示される操作画面を作成する。たとえば、画面のサイズがSZ1であり、キーボード200が接続中であり、画面の向きが縦向きのとき、操作画面作成部103cは、レイアウト情報L1に基づいて操作画面を作成する。また、たとえば、画面のサイズがSZ2であり、キーボード200が未接続状態であり、画面の向きが横向きのとき、操作画面作成部103cは、レイアウト情報L14に基づいて操作画面を作成する。すなわち、操作画面作成部103cは、画面のサイズまたは画面の向きに応じたレイアウトで当該画面のサイズまたは当該画面の向きに応じた情報が配置された操作画面を作成することが可能である。また、操作画面作成部103cは、無線通信制御部105または有線通信制御部106からのキーボード200との通信の接続状態の検出結果に応じたレイアウトで当該検出結果に応じた情報が配置された操作画面を作成することが可能である。
【0123】
(S26)
操作画面の作成処理を終了するとき(S26:Y)、操作画面作成部103cによる一連の処理を終了する(エンド)。操作画面の作成処理を終了しないとき(S26:N)、操作画面作成部103cによる処理は、S27に移行する。
【0124】
(S27)
操作画面作成部103cは、角速度検出部108により得られた検出結果から表示部101aの画面の向きが変化したか否かを検出する。表示部101aの画面の向きの変化が検出されたとき(S27:Y)、操作画面作成部103cによる処理は、S22に移行する。表示部101aの画面の向きの変化が検出されなかったとき(S27:N)、操作画面作成部103cによる処理は、S26に移行する。
【0125】
図12に、
図10のS25において操作画面作成部103cにより作成された操作画面の一例を示す。
図12は、画面の向きが横向きのタブレット端末100の表示部101aに、操作画面作成部103cにより作成された横向き用の操作画面が表示された場合を表している。
図12において、
図3と同様の部分には同一符号を付している。
【0126】
メイン制御装置40は、メイン制御装置40は、
図8のS15において、この操作画面に対する操作を受けて生成された操作情報を受信する。メイン制御装置40は、
図8のS16において、この操作情報からジェスチャー操作の内容に関連付けられた制御内容を制御情報に基づいて特定し、特定された制御内容に基づいて検眼装置2を制御する。
【0127】
この実施形態では、タブレット端末100の表示部101aは、
図12に示すように略長方形状である。従って、表示部101aに表示される操作画面もまた、略長方形状である。
図12に示す操作画面には、たとえば、設定領域G1と、参照データ表示領域G2と、操作領域G3と、マスク設定領域G4と、チャート表示領域G5と、回転設定領域G6と、アイコンG7と、チャート選択領域G8とが設けられる。設定領域G1には、測定ヘッド設定領域G11と、瞳孔間距離設定領域G12とが設けられる。操作領域G3には、上部スイッチ操作領域G31と、上部スイッチ操作領域G31の近傍に配置された下部操作領域G32とが設けられる。
図12において、設定領域G1、操作領域G3、マスク設定領域G4、チャート表示領域G5、回転設定領域G6、およびチャート選択領域G8は、ジェスチャー操作可能領域である。チャート選択領域G8は、記号入力操作可能領域である。
【0128】
測定ヘッド設定領域G11および瞳孔間距離設定領域G12には、測定ヘッド10の検眼窓にセットされている光学素子の光学特性のパラメータである検眼パラメータの値が光学特性データ(たとえば、自覚データ)として表示される。この実施形態では、検眼パラメータには、球面度数、乱視度数、乱視軸角度、加入度数、水平方向のプリズム度数、および垂直方向のプリズム度数などがある。たとえば、
図12では、測定ヘッド設定領域G11には、測定ヘッド10の左眼用検眼ユニット10Lおよび右眼用検眼ユニット10Rのそれぞれの検眼窓11L、11Rに設定された検眼パラメータの値が表示される。また、瞳孔間距離設定領域G12には、検眼パラメータとしての瞳孔間距離の値が表示される。
【0129】
タブレット端末100は、測定ヘッド設定領域G11または瞳孔間距離設定領域G12における第1のジェスチャー操作により指定された検眼パラメータの種別や検眼パラメータの値を変更するための操作情報をメイン制御装置40に送る。
【0130】
参照データ表示領域G2には、設定領域G1に表示されている光学特性データと対比可能な光学特性データ(たとえば、自覚データ、他覚データ、またはメガネ処方値)が表示される。たとえば、
図12では、参照データ表示領域G2には、測定ヘッド設定領域G11と同じデータが表示される。
【0131】
操作領域G3は、操作対象の検眼パラメータの種別、選択された検眼パラメータの値の増減値を変更するための操作の受け付けが可能な領域である。具体的には、操作領域G3は、測定ヘッド10において被検眼に適用される光学素子の切り替えを指示するための操作の受け付けが可能な領域である。
【0132】
また、操作領域G3は、コントローラ50の操作部51に設けられたダイヤルと同様に、検眼パラメータの種別や値を連続的に変更するための操作の受け付けも可能な領域である。その具体例として、上部スイッチ操作領域G31は、検眼パラメータの種別や値の変更ステップ(切り替えステップ)を切り替えるための操作領域であり、下部操作領域G32は、切り替え方向を指定するための操作領域である。タブレット端末100の制御部103は、上部スイッチ操作領域G31に対する操作により変更された光学素子の切り替えステップで、下部操作領域G32に対する操作により指定された切り替え方向に光学素子を切り替えるように制御信号を生成する。制御部103は、生成された制御信号を操作情報として通信制御部102によりメイン制御装置40に出力させる。メイン制御装置40は、この操作情報を受け、測定ヘッド10を制御する。
【0133】
たとえば、上部スイッチ操作領域G31において、上方向のフリック操作を行うと変更ステップを増大させ、下方向のフリック操作を行うと変更ステップが減少させる。デフォルト状態では、下部操作領域G32に対する操作により、検眼パラメータの種別や視力値などは1変更ステップずつ変更される。上部スイッチ操作領域G31に対して操作を行うことで、変更ステップが変更される。そのため、下部操作領域G32に対する上方向のフリック操作により、上部スイッチ操作領域G31に対する操作により変更されたステップで、検眼パラメータの種別や値などが所定のプラス方向に変更される。また、下部操作領域G32に対する下方向のフリック操作により、上部スイッチ操作領域G31に対する操作により変更されたステップで、検眼パラメータの種別や値などが上記のプラス方向とは反対方向のマイナス方向に変更される。
【0134】
なお、操作領域G3は、視標チャートや視標の視力値を変更するための操作の受け付けが可能な領域であってもよい。この場合、操作領域G3は、コントローラ50の操作部51に設けられたダイヤルと同様に、視力値を連続的に変更するための操作の受け付けも可能な領域であってもよい。すなわち、上部スイッチ操作領域G31は、視力値の変更ステップ(切り替えステップ)を切り替えるための操作領域であり、下部操作領域G32は、切り替え方向を指定するための操作領域である。タブレット端末100の制御部103は、上部スイッチ操作領域G31に対する操作により変更された視力値の切り替えステップで、下部操作領域G32に対する操作により指定された切り替え方向に視力値を切り替えるように制御信号を生成する。制御部103は、生成された制御信号を操作情報として通信制御部102によりメイン制御装置40に出力させる。メイン制御装置40は、この操作情報を受け、視標呈示装置20を制御する。
【0135】
また、たとえば、上部スイッチ操作領域G31において、右方向のフリック操作が行われると、通常変更ステップモードから第1変更ステップモードに切り替えられてもよい。通常変更ステップモードは、あらかじめ設定された初期値(たとえば、1ステップ)を変更ステップとして、指定された検眼パラメータの種別や値を変更するモードである。第1変更ステップモードでは、下部操作領域G32に対する上方向のフリック操作が行われると、フリック量(フリック操作時に指に移動量)にかかわらず検眼パラメータの種別や視力値を1ステップだけプラス方向に変更させた後、通常変更ステップモードに戻る。また、第1変更ステップモードでは、下部操作領域G32に対する下方向のフリック操作が行われると、フリック量にかかわらず検眼パラメータの種別や視力値を1ステップだけ上記のプラス方向とは反対方向のマイナス方向に変更させた後、通常変更ステップモードに戻る。また、たとえば、上部スイッチ操作領域G31において、左方向のフリック操作が行われると、通常変更ステップモードから第2変更ステップモードに切り替えられてもよい。第2変更ステップモードでは、下部操作領域G32に対する上方向のフリック操作が行われると、フリック量に応じたステップだけ検眼パラメータの種別や視力値をプラス方向に変更させた後、通常変更ステップモードに戻る。また、第2変更ステップモードでは、下部操作領域G32に対する下方向のフリック操作が行われると、フリック量に応じたステップだけ検眼パラメータの種別や視力値をマイナス方向に変更させた後、通常変更ステップモードに戻る。なお、上部スイッチ操作領域G31に対する右方向のフリック操作が行われたときに第2変更ステップモードに切り替えられ、上部スイッチ操作領域G31に対する左方向のフリック操作が行われたときに第1変更ステップモードに切り替えられてもよい。
【0136】
操作領域G3は、タブレット端末100を把持する手(指)を用いた操作が容易になるように、画面のサイズや画面の向きにかかわらず、表示部101aの画面の端辺から所定距離以内に配置される。
図12では、操作領域G3は、表示部101aの画面の右側の端辺から所定距離以内に配置されている。
【0137】
タブレット端末100は、操作領域G3における第2のジェスチャー操作を検出し、第2のジェスチャー操作に対応した操作情報をメイン制御装置40に送る。
【0138】
マスク設定領域G4には、チャート表示領域G5に表示された視標チャートに対するマスクを設定するためのアイコンが表示される。タブレット端末100は、マスク設定領域G4における第3のジェスチャー操作により選択されたアイコンに対応したマスクを視標チャートに設定するための操作情報をメイン制御装置40に送る。メイン制御装置40の制御部47は、タブレット端末100からの操作情報を受け、この操作情報に基づいて視標呈示装置20を制御することにより、視標チャートに対し指定されたマスクを施す。
【0139】
チャート表示領域G5には、視標呈示装置20により呈示される視標チャートが表示される。タブレット端末100は、チャート表示領域G5における第4のジェスチャー操作により指定された視標または視標群を視標呈示装置20に呈示させるための操作情報をメイン制御装置40に送る。また、タブレット端末100は、チャート表示領域G5における記号の入力操作により指定された視標を視標呈示装置20に呈示させるための操作情報をメイン制御装置40に送る。また、たとえば、チャート表示領域G5に表示された視標チャートのうちの1つ視標に対する長押し操作により、当該視標のみを視標呈示装置20に表示させることが可能である。また、チャート表示領域G5に表示された視標チャートのうちの1行分または1列分の視標の近傍に対する長押し操作により、当該1行分または1列分の視標のみを視標呈示装置20に表示させることが可能である。
【0140】
回転設定領域G6には、乱視軸角度を設定するためのアイコンが表示される。タブレット端末100は、回転設定領域G6における第5のジェスチャー操作により選択されたアイコンに対応した乱視軸角度を設定するための操作情報をメイン制御装置40に送る。メイン制御装置40の制御部47は、タブレット端末100からの操作情報を受け、この操作情報に基づいて測定ヘッド10を制御することにより、乱数軸角度を指定された乱数軸角度に変更する。
【0141】
アイコンG7には、検眼窓11L、11Rに選択的に配置される補助レンズの種別が表示される。補助レンズには、たとえば、補助用の球面レンズや円柱レンズ、プリズム、偏光フィルタ、グリーンフィルタ、レッドフィルタ、ピンホールなどが用いられる。
【0142】
チャート選択領域G8は、視標呈示装置20により呈示可能な視標チャートの一覧が表示される。タブレット端末100は、チャート選択領域G8における第6のジェスチャー操作により指定された視標チャートを選択するための操作情報をメイン制御装置40に送る。メイン制御装置40の制御部47は、タブレット端末100からの操作情報を受け、この操作情報に基づいて視標呈示装置20を制御することにより、視標チャートを指定された視標チャートに変更する。
【0143】
操作領域G3は、この実施形態に係る「操作領域」の一例である。上部スイッチ操作領域G31は、この実施形態に係る「第1操作領域」の一例であり、下部操作領域G32は、この実施形態に係る「第2操作領域」の一例である。
【0144】
図13に、
図10のS25において操作画面作成部103cにより作成された操作画面の一例を示す。
図13は、画面の向きが縦向きのタブレット端末100の表示部101aに、操作画面作成部103cにより作成された縦向き用の操作画面が表示された場合を表している。
図13において、
図12と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0145】
図13に示す縦向き用の操作画面が
図12に示す横向き用の操作画面と異なる点は、設定領域G1や参照データ表示領域G2などの各領域の配置位置関係が変更された点と、縦向き用の操作画面にはチャート選択領域G8が配置されていない点である。すなわち、画面の向きが縦向きから横向きに変化したとき、操作画面作成部103cは、縦向き用の操作画面に表示されていた情報に新たな情報を付加して横向き用の操作画面を作成する。また、画面の向きが横向きから縦向きに変化したとき、操作画面作成部103cは、横向き用の操作画面に表示されていた情報から所定の情報を削除して縦向き用の操作画面を作成する。
【0146】
縦向き用の操作画面においても、横向き用の操作画面と同様に、操作領域G3は、タブレット端末100を把持する手(指)を用いた操作が容易になるように、表示部101aの端辺から所定距離以内に配置される。すなわち、操作画面作成部103cは、表示部101aの画面の向きにかかわらず、操作領域G3の輪郭のうち画面の右側または左側の端辺に最も近い部分と当該端辺との距離が所定距離以下となるように操作領域G3が配置された操作画面を作成する。
【0147】
操作者は、画面の向きにかかわらず、表示部101aの右側および左側の少なくとも一方を把持しながら操作画面に対して操作することが多いと考えられる。その一方で、操作領域G3に対する操作性の低下を防止するために、操作領域G3には、所定の長さ以上の幅を有していることが求められる。そのため、縦向きの操作画面においては、所定の長さ以上の幅が必要な操作領域G3を配置することにより、横向きの操作画面から少なくとも1つの情報や領域を削除することで操作性の低下を防止することができる場合がある。なお、
図13では、縦向き用の操作画面からチャート選択領域G8が削除された場合について説明したが、他の領域が削除されてもよい。また、縦向き用の操作画面においても、複数の領域の配置位置関係を変更しながら、横向き用の操作画面において配置されていた全領域を配置するようにしてもよい。
【0148】
図14に、
図10のS25において操作画面作成部103cにより作成された操作画面の一例を示す。
図14は、
図12に示す表示部101aの画面のサイズより小さい画面に横向き用の操作画面が表示された場合を表している。
図14において、
図12と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0149】
図14に示す横向き用の操作画面が
図12に示す横向き用の操作画面と異なる点は、操作領域G3を設けつつ、あらかじめ決められたレイアウト情報に従って操作画面に配置される領域の数を削減した点である。
図14に示す操作画面においても、
図12に示す操作画面と同様に、操作領域G3は、タブレット端末100を把持する手(指)を用いた操作が容易になるように、表示部の画面の端辺から所定距離以内に配置される。なお、回転設定領域G6´は、回転設定領域G6より情報量が削減されて配置されている。
【0150】
これにより、設定領域G1などの領域の表示サイズの縮小率を抑えつつ、ある程度のサイズで指定された領域を表示することで、操作性の低下を防ぐことが可能になる。
【0151】
図15に、
図10のS25において操作画面作成部103cにより作成された操作画面の一例を示す。
図15は、
図13に示す表示部101aの画面のサイズより小さい画面に縦向き用の操作画面が表示された場合を表している。
図15において、
図13または
図14と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0152】
図15に示す縦向き用の操作画面が
図13に示す縦向き用の操作画面と異なる点は、操作領域G3を設けつつ、あらかじめ決められたレイアウト情報に従って操作画面に配置される領域の数を削減した点である。
図15に示す操作画面においても、
図13に示す操作画面と同様に、操作領域G3は、タブレット端末100を把持する手(指)を用いた操作が容易になるように、表示部の画面の端辺から所定距離以内に配置される。
【0153】
これにより、設定領域G1などの領域の表示サイズの縮小率を抑えつつ、ある程度のサイズで指定された領域を表示することで、操作性の低下を防ぐことが可能になる。
【0154】
なお、この実施形態に係る操作画面は、
図12〜
図15に示すものに限定されるものではない。操作画面に配置された各領域は、事後的に配置位置の変更が可能である。また、操作画面に配置された各領域は、事後的に別の領域との置き換えが可能である。
【0155】
<ジェスチャー操作の受け付け>
以下では、上記のような操作画面に対する操作を受け付けるタブレット端末100の処理について、ピンチイン操作、ピンチアウト操作、およびフリック操作などのジェスチャー操作や記号の入力操作を受け付ける場合を例に説明する。
【0156】
図16に、タブレット端末100における操作受付処理の処理例のフロー図を示す。
図16は、ジェスチャー操作可能領域におけるジェスチャー操作の受付処理の例を表す。
【0157】
(S31)
たとえば、制御部103の解析部103aは、操作部101bにおける操作面に対するタッチ状態の有無を検出する(S31:N)。操作面に対するタッチ状態が検出されたとき(S31:Y)、解析部103aによる処理は、S32に移行する。
【0158】
(S32)
操作面に対するタッチ状態が検出されたとき(S31:Y)、解析部103aは、操作部101bの操作面において定義された2次元座標系におけるタッチ状態の検出位置であるタッチ位置を操作部101bから取得する。
【0159】
(S33)
制御部103は、図示しない記憶部を有している。解析部103aは、S32において取得されたタッチ位置を示すタッチ位置情報を記憶部に順次に保存する。たとえば、解析部103aは、操作面における接触時間を特定するために、タッチ状態が検出されたタイミングを示す検出タイミング情報をタッチ位置情報に付帯させて記憶部に順次に保存する。操作部51から取得される操作信号は、タッチ位置情報および検出タイミング情報を含む。
【0160】
(S34)
解析部103aは、操作部101bにおける操作面に対するタッチ状態の有無を検出する(S34:N)。操作面に対するタッチ状態が検出されたとき(S34:Y)、解析部103aによる処理は、S32に移行する。操作面に対するタッチ状態が検出されたとき(S34:Y)、解析部103aによる処理は、S35に移行する。
【0161】
(S35)
操作面に対するタッチ状態が検出されたとき(S34:Y)、解析部103aは、S33において順次に保存されたタッチ位置情報を用いてタッチ位置の軌跡を特定する。
【0162】
(S36)
解析部103aは、S35において特定されたタッチ位置の軌跡とタッチ位置情報に付帯された検出タイミング情報とに基づいて、ジェスチャー操作の内容を特定する。
【0163】
たとえば、解析部103aは、タイミングT1において同時に2つのタッチ位置が検出されると、その後の2つのタッチ位置が検出されなくなったタイミングT2において、タイミングT1、T2における2つのタッチ位置の距離を求める。解析部103aは、当該距離が第1閾値より短いとき、当該操作をピンチイン操作として特定する。また、解析部103aは、当該距離が、第1閾値より大きい第2閾値以上であるとき、当該操作をピンチアウト操作として判定する。
【0164】
また、解析部103aは、1つのタッチ位置が検出され、タイミングT1、T2の差が第1閾値時間より短いとき、当該操作をタイミングT1、T2におけるタッチ位置の変位方向に応じたフリック操作として特定する。すなわち、第1閾値時間より短いタイミングT1、T2におけるタッチ位置の変位方向が操作画面の上方向と判断されるとき、解析部103aは、当該操作を上方向のフリック操作として特定する。また、第1閾値時間より短いタイミングT1、T2におけるタッチ位置の変位方向が操作画面の下方向と判断されるとき、解析部103aは、当該操作を下方向のフリック操作として特定する。あるいは、第1閾値時間より短いタイミングT1、T2におけるタッチ位置の変位方向が操作画面の右上方向と判断されるとき、解析部103aは、当該操作を右上方向のフリック操作として特定する。解析部103aは、視標呈示装置20により被検眼に呈示される視標の向きに対応した方向のフリック操作を特定することが可能である。解析部103aは、このような各ジェスチャー操作を特定するための条件などがあらかじめ設定されたテーブル情報を参照することにより、ジェスチャー操作を特定する。
【0165】
(S37)
解析部103aは、S36において特定されたジェスチャー操作の操作内容に対応した操作情報を生成する。制御部103は、解析部103aにより生成された操作情報を通信制御部53によりメイン制御装置40に送信させる。以上で、制御部103による一連の処理は、終了する(エンド)。
【0166】
なお、
図16では、ジェスチャー操作可能領域における制御部103(解析部103a)の処理例について説明したが、解析部103aは、記号入力操作可能領域における記号入力操作の内容を特定することが可能である。たとえば、制御部103は、複数の記号テンプレートを含む制御情報をあらかじめ記憶する。複数の記号テンプレートは、複数の記号の形状を示す。解析部103aは、操作面に対するタッチ状態が検出されている間にタッチ位置の軌跡(操作面に対して入力された軌跡)と、複数の記号テンプレートとを照合し、照合された記号テンプレートに対応する記号を特定する。解析部103aは、所定時間内における操作面に対する記号の入力操作の内容について上記の照合を行ったり、所定の入力確定指示を受けて操作面に対する記号の入力操作の内容について上記の照合を行ったりする。
【0167】
なお、複数の記号テンプレートのうち2以上の記号テンプレートが照合された場合に、制御部103は、2以上の記号テンプレートに対応する2以上の記号を表示パネル101の選択候補表示領域G10に表示させる(
図17の横向き用の操作画面参照)。たとえば、選択候補表示領域G10は、チャート表示領域G5の周囲(
図17ではチャート表示領域G5の下方)に設けられる。制御部103は、選択候補表示領域G10に表示された2以上の記号のうちの1の記号が選択されたことを受けて該1の記号を特定する。
【0168】
なお、
図16では、制御部103がジェスチャー操作可能領域に対する操作内容を特定する場合について説明したが、メイン制御装置40が当該ジェスチャー操作の内容を特定するようにしてもよい。この場合、タブレット端末100は、S35において特定されたタッチ位置の軌跡とタッチ位置情報に付帯された検出タイミング情報などをメイン制御装置40に送る。メイン制御装置40の制御部47は、上記のジェスチャー操作の内容を特定する解析部103aの機能を有する。
【0169】
同様に、制御部103が記号入力操作可能領域における記号入力操作の内容を特定する場合について説明したが、メイン制御装置40が当該記号入力操作の内容を特定するようにしてもよい。この場合、メイン制御装置40の記憶部48の制御情報記憶部48aに、複数の記号テンプレートを含む制御情報が記憶される。タブレット端末100は、操作面に対するタッチ状態が検出されている間のタッチ位置の軌跡を示す情報をメイン制御装置40に送る。メイン制御装置40の制御部47は、上記の記号の入力操作の内容を特定する解析部103aの機能を有する。
【0170】
<メイン制御装置40による制御>
制御情報記憶部48aは、操作面を有するタブレット端末100に対するジェスチャー操作の操作内容と検眼装置2に対する制御内容とを関連付ける制御情報をあらかじめ記憶する。
【0171】
図18に、制御情報記憶部48aが記憶する制御情報の一例を示す。制御情報は、測定ヘッド10および視標呈示装置20のそれぞれについて、ジェスチャー操作内容に制御内容が関連付けられた情報である。
【0172】
たとえば、制御情報は、ピンチイン操作(第1操作)と視標の視力値を上げること(視力値の良くなる方向への変更(第1方向への変更))とを関連付けた情報を含む。また、制御情報は、ピンチアウト操作(第2操作)と視標の視力値を下げること(視力値の悪くなる方向への変更(第2方向への変更)とを関連付けた情報を含む。制御部47は、操作面に対してピンチイン操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より高い視力値の視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。この場合、制御部47は、新たな向きで新たな視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。新たな向きは、あらかじめ決められた向きであってもよいし、ランダムに選択された向きであってもよいし、直前の向きと同じ向きであってもよい。新たな視標は、あらかじめ決められた視標であってもよいし、ランダムに選択された視標であってもよいし、直前の視標と同じ視標であってもよい。また、制御部47は、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より第1ステップ(たとえば、2以上のステップ)だけ高い視力値の視標を呈示するように視標呈示装置20を制御することも可能である。
【0173】
さらに、制御部47は、操作面に対してピンチアウト操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より低い視力値の視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。この場合、制御部47は、新たな向きで新たな視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。新たな向きは、あらかじめ決められた向きであってもよいし、ランダムに選択された向きであってもよいし、直前の向きと同じ向きであってもよい。新たな視標は、あらかじめ決められた視標であってもよいし、ランダムに選択された視標であってもよいし、直前の視標と同じ視標であってもよい。また、制御部47は、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より第2ステップ(たとえば、2以上のステップ)だけ低い視力値の視標を呈示するように視標呈示装置20を制御することも可能である。
【0174】
たとえば、制御情報は、フリック操作(第3操作)の方向と視標の向きとを関連付けた情報を含む。制御部47は、操作面に対してフリック操作が行われたとき、当該操作に応じた向きの視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。
【0175】
制御情報は、ピンチイン操作後の所定時間内に実施可能な各操作方向のフリック操作と、視力値を上げることおよび視標の向きとを関連付けた情報を含む。制御情報は、ピンチアウト操作後の所定時間内に実施可能な各操作方向のフリック操作と、視力値を上げることおよび視標の向きとを関連付けた情報を含む。制御部47は、操作面に対してピンチイン操作後の所定時間内に右方向へのフリック操作が行われたとき、当該一連の操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より高い視力値を有する右向きの視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。また、制御部47は、操作面に対してピンチアウト操作後の所定時間内に左方向へのフリック操作が行われたとき、当該一連の操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より低い視力値を有する左向きの視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。
【0176】
制御情報は、下方向のフリック操作(第4操作)と光学素子の度数の増大とを関連付けた情報を含む。また、制御情報は、上方向のフリック操作(第5操作)と光学素子の度数の減少とを関連付けた情報を含む。制御部47は、操作面に対して下方向のフリック操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に適用されていた光学素子の度数より大きい度数の光学素子を適用するように測定ヘッド10を制御する。また、制御部47は、操作面に対して上方向のフリック操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に適用されていた光学素子の度数より小さい度数の光学素子を適用するように測定ヘッド10を制御する。また、制御部47は、操作面に対して右方向のフリック操作が行われたときに、右眼、両眼、左眼、右眼、・・・の順序(右方向の順序)で巡回的に被検眼を切り替えるように測定ヘッド10を制御する。また、制御部47は、操作面に対して左方向のフリック操作が行われたときに、右眼、左眼、両眼、右眼、・・・の順序(左方向の順序)で巡回的に被検眼を切り替えるように測定ヘッド10を制御する。なお、制御部47は、制御情報に基づいて、方向性を有する光学素子の方向や検査対象の被検眼を変更するように測定ヘッド10を制御することが可能である。或いは、制御部47は、操作面に対して右方向のフリック操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に適用されていたプリズムの方向を所定ステップだけ右方向に変更するように測定ヘッド10を制御するようにしてもよい。また、制御部47は、操作面に対して左方向のフリック操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に適用されていたプリズムの方向を所定ステップだけ左方向に変更するように測定ヘッド10を制御するようにしてもよい。
【0177】
図19および
図20に、メイン制御装置40による視標呈示装置20の制御処理の一例のフロー図を示す。
【0178】
(S41)
制御部47は、たとえば、タブレット端末100から操作情報が受信されたか否かを検出することにより、タブレット端末100に対する操作入力の有無を検出する。タブレット端末100に対する操作入力があったとき(S41:Y)、制御部47による処理は、S42に移行する。タブレット端末100に対する操作入力がなかったとき(S41:N)、制御部47による処理は、S41に移行する(リターン)。
【0179】
(S42)
タブレット端末100に対する操作入力があったとき(S41:Y)、制御部47は、タブレット端末100からの操作情報から当該操作がピンチイン操作であるか否かを判別する。当該操作がピンチイン操作であると判別されたとき(S42:Y)、制御部47による処理は、S43に移行する。当該操作がピンチイン操作であると判別されなかったとき(S42:N)、制御部47による処理は、S48に移行する。
【0180】
(S43)
当該操作がピンチイン操作であると判別されたとき(S42:Y)、制御部47は、ピンチイン操作後に第1閾値時間Δt1が経過した否かを判別する。第1閾値時間Δt1が経過したと判別されたとき(S43:Y)、制御部47による処理は、S44に移行する。第1閾値時間Δt1が経過したと判別されなかったとき(S43:N)、制御部47による処理は、S45に移行する。
【0181】
(S44)
第1閾値時間Δt1が経過したと判別されたとき(S43:Y)、制御部47は、当該ジェスチャー操作が単一のピンチイン操作であると判断する。制御部47は、
図18に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より高い視力値の視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S57に移行する。
【0182】
(S45)
第1閾値時間Δt1が経過したと判別されなかったとき(S43:N)、制御部47は、タブレット端末100からの操作情報に基づいて、S42におけるピンチイン操作後にフリック操作が行われたか否かを判別する。フリック操作が行われたと判別されたとき(S45:Y)、制御部47による処理は、S46に移行する。フリック操作が行われたと判別されなかったとき(S45:N)、制御部47による処理は、S43に移行する。
【0183】
(S46)
フリック操作が行われたと判別されたとき(S45:Y)、制御部47は、操作情報に基づいて、当該フリック操作の方向を特定する。
【0184】
(S47)
制御部47は、
図18に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より高い視力値を有し、且つ、S46において特定された方向に対応した向きの視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S57に移行する。
【0185】
(S48)
当該操作がピンチイン操作であると判別されなかったとき(S42:N)、制御部47は、当該操作がピンチアウト操作であるか否かを判別する。当該操作がピンチアウト操作であると判別されたとき(S48:Y)、制御部47による処理は、S49に移行する。当該操作がピンチアウト操作であると判別されなかったとき(S48:N)、制御部47による処理は、S54に移行する。
【0186】
(S49)
当該操作がピンチアウト操作であると判別されたとき(S48:Y)、制御部47は、ピンチアウト操作後に第2閾値時間Δt2が経過した否かを判別する。第2閾値時間Δt2が経過したと判別されたとき(S49:Y)、制御部47による処理は、S50に移行する。第2閾値時間Δt2が経過したと判別されなかったとき(S49:N)、制御部47による処理は、S51に移行する。
【0187】
(S50)
第2閾値時間Δt2が経過したと判別されたとき(S49:Y)、制御部47は、当該ジェスチャー操作が単一のピンチアウト操作であると判断する。制御部47は、
図18に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より低い視力値の視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S57に移行する。
【0188】
(S51)
第2閾値時間Δt2が経過したと判別されなかったとき(S49:N)、制御部47は、タブレット端末100からの操作情報に基づいて、S48におけるピンチアウト操作後にフリック操作が行われたか否かを判別する。フリック操作が行われたと判別されたとき(S51:Y)、制御部47による処理は、S52に移行する。フリック操作が行われたと判別されなかったとき(S51:N)、制御部47による処理は、S49に移行する。
【0189】
(S52)
フリック操作が行われたと判別されたとき(S51:Y)、制御部47は、操作情報に基づいて、当該フリック操作の方向を特定する。
【0190】
(S53)
制御部47は、
図18に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より低い視力値を有し、且つ、S52において特定された方向に対応した向きの視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S57に移行する。
【0191】
(S54)
当該操作がピンチアウト操作であると判別されなかったとき(S48:N)、制御部47は、制御部47は、タブレット端末100からの操作情報に基づいて、当該操作がフリック操作であるか否かを判別する。当該操作がフリック操作であると判別されたとき(S54:Y)、制御部47による処理は、S55に移行する。当該操作がフリック操作ではないと判別されたとき(S54:N)、制御部47による処理は、S41に移行する(リターン)。
【0192】
(S55)
フリック操作が行われたと判別されたとき(S54:Y)、制御部47は、操作情報に基づいて、当該フリック操作の方向を特定する。
【0193】
(S56)
制御部47は、
図18に示す制御情報に基づき、視力値を変更することなく、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標を、S55において特定された方向に対応した向きの視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S57に移行する。
【0194】
(S57)
制御部47は、S44、S47、S50、S53、またはS56において生成された視標画像を用いて視標を変更するように視標呈示装置20を制御する。続いて、制御部47による処理は、S41に移行する(リターン)。
【0195】
図21に、メイン制御装置40による測定ヘッド10の制御処理の一例のフロー図を示す。
【0196】
(S61)
制御部47は、たとえば、タブレット端末100から操作情報が受信されたか否かを検出することにより、タブレット端末100に対する操作入力の有無を検出する。タブレット端末100に対する操作入力があったとき(S61:Y)、制御部47による処理は、S62に移行する。タブレット端末100に対する操作入力がなかったとき(S61:N)、制御部47による処理は、S61に移行する(リターン)。
【0197】
(S62)
タブレット端末100に対する操作入力があったとき(S61:Y)、制御部47は、タブレット端末100からの操作情報から当該操作が上方向のフリック操作であるか否かを判別する。当該操作が上方向のフリック操作であると判別されたとき(S62:Y)、制御部47による処理は、S63に移行する。当該操作が上方向のフリック操作であると判別されなかったとき(S62:N)、制御部47による処理は、S64に移行する。
【0198】
(S63)
当該操作が上方向のフリック操作であると判別されたとき(S62:Y)、制御部47は、たとえば、当該操作前に被検眼に適用した光学素子の度数より1ステップだけ度数が小さい光学素子を特定する。なお、制御部47は、当該操作前に被検眼に適用した光学素子の度数より第1ステップだけ度数が小さい光学素子を特定することも可能である。第1ステップは、あらかじめ決められたステップであるが、事後的に変更可能である。続いて、制御部47による処理は、S66に移行する。
【0199】
(S64)
当該操作が上方向のフリック操作であると判別されなかったとき(S62:N)、制御部47は、当該操作が下方向のフリック操作であるか否かを判別する。当該操作が下方向のフリック操作であると判別されたとき(S64:Y)、制御部47による処理は、S65に移行する。当該操作が下方向のフリック操作であると判別されなかったとき(S64:N)、制御部47による処理は、S61に移行する(リターン)。
【0200】
(S65)
当該操作が下方向のフリック操作であると判別されたとき(S64:Y)、制御部47は、たとえば、当該操作前に被検眼に適用した光学素子の度数より1ステップだけ度数が大きい光学素子を特定する。なお、制御部47は、当該操作前に被検眼に適用した光学素子の度数より第2ステップだけ度数が大きい光学素子を特定することも可能である。第2ステップは、あらかじめ決められたステップであるが、事後的に変更可能である。続いて、制御部47による処理は、S66に移行する。
【0201】
(S66)
制御部47は、S63またはS65において特定された光学素子に切り替えるように測定ヘッド10を制御する。続いて、制御部47による処理は、S61に移行する(リターン)。
【0202】
なお、
図19および
図20では、視力値を変更するための操作と視標の向きを変更するための操作を所定時間内に行うことにより視標を変更する場合について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、光学素子の度数を変更するための操作と光学素子の向きを変更するための操作を所定時間内に行うことにより光学素子を変更するようにしてもよい。
【0203】
[作用・効果]
第1実施形態に係る検眼装置制御プログラムの作用および効果について説明する。
【0204】
検眼装置制御プログラムは、操作面に操作画面の表示が可能なタッチパネルを有するコンピュータを、被検眼に呈示される視標または被検眼に適用される光学素子の切り替えを指示するためのタブレット端末100(検眼装置用コントローラ)として機能させる。検眼装置制御プログラムは、コンピュータを、取得部103b(取得手段)と、操作画面作成部103c(操作画面作成手段)と、表示制御部104(表示制御手段)と、解析部103a(タッチ操作検出手段)と、制御部103および通信制御部102(制御信号出力手段)として機能させる。取得部103bは、操作画面が表示される画面のサイズまたは前記画面の向きを取得する。操作画面作成部103cは、取得部103bにより取得された画面のサイズまたは画面の向きに応じたレイアウトで当該画面のサイズまたは当該画面の向きに応じた情報が配置された操作画面を作成する。表示制御部104は、操作画面作成部103cにより作成された操作画面を操作面に表示させる。解析部103aは、操作画面作成部103cにより作成された操作画面が表示された操作面に対するタッチ操作を検出する。制御部103および通信制御部102は、解析部103aにより検出されたタッチ操作に基づいて、視標または光学素子を切り替えるための制御信号を出力する。
【0205】
このような検眼装置制御プログラムでは、操作画面が表示される画面のサイズまたは画面の向きに応じたレイアウトで当該画面のサイズまたは当該画面の向きに応じた情報が配置された操作画面が作成される。これにより、画面のサイズや画面の向きを変更した場合であっても、変更後の画面のサイズや画面の向きに応じた操作画面が表示されるため、操作性を担保することが可能である。
【0206】
また、操作画面は、略長方形状であるとともに、タッチ操作を受け付けるための操作領域を有する。操作画面作成部103cは、画面の向きにかかわらず、操作領域G3の輪郭のうち画面の右側または左側の端辺に最も近い部分と当該端辺との距離が所定距離以下となるように操作領域G3が配置された操作画面を作成するようにしてもよい。
【0207】
このような検眼装置制御プログラムによれば、画面の向き画変更された場合であっても画面の端辺からの所定距離以下の位置に操作領域を配置するようにしたので、画面の向きにかかわらず、操作者は、同じ指を用いて操作することができる。これにより、操作性を担保する。
【0208】
また、操作画面作成部103cは、取得部103bにより取得された画面の向きが縦向きから横向きに変化したとき、縦向き用の操作画面に表示されていた情報に新たな情報を付加して横向き用の操作画面を作成し、取得部103bにより取得された画面の向きが横向きから縦向きに変化したとき、横向き用の操作画面に表示されていた情報から所定の情報を削除して縦向き用の操作画面を作成してもよい。
【0209】
このような検眼装置制御プログラムでは、横向き用の操作画面に表示されていた情報から所定の情報を削除することにより縦向き用の操作画面が作成される。これにより、操作領域を配置しつつ、幅方向に制限がある操作画面における情報や領域の配置の自由度を向上させることができ、操作性を担保することができる。
【0210】
また、操作領域は、第1操作領域と、前記第1操作領域の近傍に配置された第2操作領域とを有し、制御部103および通信制御部102は、第1操作領域に対する操作により変更された光学素子の切り替えステップで、第2操作領域に対する操作により指定された切り替え方向に光学素子を切り替えるように制御信号を出力するようにしてもよい。
【0211】
このような検眼装置制御プログラムによれば、これまでダイヤルの回転操作量や回転方向により指定していた切り替えステップや切り替え方向を、操作画面に対する操作で実現することができるようになる。これにより、操作性を低下させることなく、これまでと同様の操作入力が可能になる。
【0212】
また、コンピュータは、視標または光学素子の切り替えを指示するためのキーボード200(操作装置)との通信の接続が可能に構成され、キーボード200との通信の接続状態を検出する無線通信制御部105または有線通信制御部106(接続状態検出手段)を含んでもよい。操作画面作成部103cは、無線通信制御部105または有線通信制御部106による検出結果に応じたレイアウトで当該検出結果に応じた情報が配置された操作画面を作成する。
【0213】
このような検眼装置制御プログラムによれば、キーボード200との通信の接続状態の検出結果に応じた操作画面により検眼装置2の制御が可能になるので、タブレット端末100とキーボード200とによる新規の操作態様の実現が可能になる。
【0214】
また、第1実施形態の構成をタブレット端末100に適用することも可能である。被検眼に呈示される視標または被検眼に適用される光学素子の切り替えを指示するためのタブレット端末100は、タッチパネル機能を有する表示パネル101と、取得部103bと、操作画面作成部103cと、表示制御部104と、解析部103aと、制御部103および通信制御部102とを含む。表示パネル101は、操作面に操作画面の表示が可能である。取得部103bは、操作画面が表示される画面のサイズまたは画面の向きを取得する。操作画面作成部103cは、取得部103bにより取得された画面のサイズまたは画面の向きに応じたレイアウトで当該画面のサイズまたは当該画面の向きに応じた情報が配置された操作画面を作成する。表示制御部104は、操作画面作成部103cにより作成された操作画面を操作面に表示させる。解析部103aは、操作画面作成部103cにより作成された操作画面が表示された操作面に対するタッチ操作を検出する。制御部103および通信制御部102は、解析部103aにより検出されたタッチ操作に基づいて、視標または光学素子を切り替えるための制御信号を出力する。
【0215】
また、第1実施形態の構成を検眼システム1に適用することも可能である。検眼システム1は、視標呈示装置20(視標呈示手段)と、測定ヘッド10(光学素子適用手段)と、メイン制御装置40(制御手段)と、タブレット端末100とを含む。視標呈示装置20は、複数の視標を選択的に被検眼に呈示する。測定ヘッド10は、複数の光学素子を選択的に被検眼に適用する。メイン制御装置40は、視標呈示装置20および測定ヘッド10の少なくとも一方を制御する。タブレット端末100は、メイン制御装置40に対し上記の制御信号を出力する。また、検眼システム1は、視標呈示装置20と、測定ヘッド10と、メイン制御装置40(制御手段)と、タブレット端末100と、キーボード200(操作装置)とを含んでもよい。キーボード200は、タブレット端末100に接続が可能に構成され、視標または光学素子の切り替えを指示するための装置である。タブレット端末100は、上記のように、キーボード200との通信の接続状態の検出結果に応じたレイアウトで当該検出結果に応じた情報が配置された操作画面を作成する。
【0216】
〔第1実施形態の変形例〕
第1実施形態では、ジェスチャー操作の種別に応じて検眼装置を制御する場合について説明したが、これに限定されるものではない。第1実施形態の変形例では、ジェスチャー操作の種別と操作量とに応じて検眼装置を制御する。
【0217】
本変形例に係る検眼システムの構成は、第1実施形態と同様である。以下では、本変形例に係る検眼システムについて、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0218】
図22に、本変形例に係る制御情報記憶部が記憶する制御情報の一例を示す。制御情報は、測定ヘッド10および視標呈示装置20のそれぞれについて、ジェスチャー操作内容に制御内容が関連付けられた情報である。本変形例では、ジェスチャー操作の内容は、ジェスチャー操作の種別とその操作量とを含む。
【0219】
たとえば、制御情報は、操作量がW1より小さいピンチイン操作と視標の視力値を1ステップ分上げることとを関連付け、且つ、操作量がW1以上のピンチイン操作と視標の視力値をw1(w1は2以上の整数)ステップ分上げることとを関連付けた情報を含む。また、制御情報は、操作量がW2より小さいピンチアウト操作と視標の視力値を1ステップ分下げることとを関連付け、且つ、操作量がW2以上のピンチアウト操作と視標の視力値をw2(w2は2以上の整数)ステップ分下げることとを関連付けた情報を含む。操作量W1は、ピンチイン操作の幅(ピクセル数)に対応する。
【0220】
制御部47は、操作面に対して操作量がW1より小さいピンチイン操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より1ステップ分だけ高い視力値の視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。この場合、制御部47は、新たな向きで新たな視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。新たな向きは、あらかじめ決められた向きであってもよいし、ランダムに選択された向きであってもよいし、直前の向と同じ向きであってもよい。新たな視標は、あらかじめ決められた視標であってもよいし、ランダムに選択された視標であってもよいし、直前の視標と同じ視標であってもよい。また、制御部47は、操作面に対して操作量がW1以上のピンチイン操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値よりw1ステップ分だけ高い視力値の視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。この場合、制御部47は、新たな向きで新たな視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。新たな向きは、あらかじめ決められた向きであってもよいし、ランダムに選択された向きであってもよいし、直前の向きと同じ向きであってもよい。新たな視標は、あらかじめ決められた視標であってもよいし、ランダムに選択された視標であってもよいし、直前の視標と同じ視標であってもよい。
【0221】
制御部47は、操作面に対して操作量がW2より小さいピンチアウト操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より1ステップ分だけ低い視力値の視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。この場合、制御部47は、新たな向きで新たな視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。新たな向きは、あらかじめ決められた向きであってもよいし、ランダムに選択された向きであってもよいし、直前の向きと同じ向きであってもよい。新たな視標は、あらかじめ決められた視標であってもよいし、ランダムに選択された視標であってもよいし、直前の視標と同じ視標であってもよい。また、制御部47は、操作面に対して操作量がW2以上のピンチアウト操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値よりw2ステップ分だけ低い視力値の視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。この場合、制御部47は、新たな向きで新たな視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。新たな向きは、あらかじめ決められた向きであってもよいし、ランダムに選択された向きであってもよいし、直前の向きと同じ向きであってもよい。新たな視標は、あらかじめ決められた視標であってもよいし、ランダムに選択された視標であってもよいし、直前の視標と同じ視標であってもよい。
【0222】
たとえば、制御情報は、操作量がW1より小さいピンチイン操作後の所定時間内に実施可能な各操作方向のフリック操作と、視標の視力値を1ステップ分上げることとを関連付け、且つ、操作量がW1以上のピンチイン操作後の所定時間内に各操作方向のフリック操作と、視標の視力値をw1ステップ分上げることとを関連付けた情報を含む。また、制御情報は、操作量がW2より小さいピンチアウト操作後の所定時間内に実施可能な各操作方向のフリック操作と、視標の視力値を1ステップ分下げることとを関連付け、且つ、操作量がW2以上のピンチアウト操作後の所定時間内に実施可能な各操作方向のフリック操作と、視標の視力値をw2ステップ分下げることとを関連付けた情報を含む。
【0223】
制御部47は、たとえば、操作面に対して操作量がW1より小さいピンチイン操作後の所定時間内の右方向へのフリック操作が行われたときに、当該一連の操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より1ステップ分だけ高い視力値を有する右向きの視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。また、制御部47は、たとえば、操作面に対して操作量がW1以上のピンチイン操作後の所定時間内の右方向へのフリック操作が行われたときに、当該一連の操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値よりw1ステップ分だけ高い視力値を有する右向きの視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。
【0224】
また、制御部47は、たとえば、操作面に対して操作量がW2より小さいピンチアウト操作後の所定時間内の左方向へのフリック操作が行われたときに、当該一連の操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より1ステップ分だけ低い視力値を有する左向きの視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。また、制御部47は、たとえば、操作面に対して操作量がW2以上のピンチアウト操作後の所定時間内の左方向へのフリック操作が行われたときに、当該一連の操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値よりw2ステップ分だけ低い視力値を有する左向きの視標を呈示するように視標呈示装置20を制御する。
【0225】
なお、ジェスチャー操作による測定ヘッド10の制御は、
図18と同様である。
【0226】
図23および
図24に、本変形例に係るメイン制御装置40による視標呈示装置20の制御処理の一例のフロー図を示す。
図24に示すフローの一部は、
図20に示すフローと同様であるため、図示および説明を省略する。
【0227】
(S71)
制御部47は、たとえば、タブレット端末100から操作情報が受信されたか否かを検出することにより、タブレット端末100に対する操作入力の有無を検出する。タブレット端末100に対する操作入力があったとき(S71:Y)、制御部47による処理は、S72に移行する。タブレット端末100に対する操作入力がなかったとき(S71:N)、制御部47による処理は、S71に移行する(リターン)。
【0228】
(S72)
タブレット端末100に対する操作入力があったとき(S71:Y)、制御部47は、タブレット端末100からの操作情報から当該操作がピンチイン操作であるか否かを判別する。当該操作がピンチイン操作であると判別されたとき(S72:Y)、制御部47による処理は、S73に移行する。当該操作がピンチイン操作であると判別されなかったとき(S72:N)、制御部47による処理は、S84に移行する。
【0229】
(S73)
当該操作がピンチイン操作であると判別されたとき(S72:Y)、制御部47は、ピンチイン操作後に第1閾値時間Δt1が経過した否かを判別する。第1閾値時間Δt1が経過したと判別されたとき(S73:Y)、制御部47による処理は、S74に移行する。第1閾値時間Δt1が経過したと判別されなかったとき(S73:N)、制御部47による処理は、S78に移行する。
【0230】
(S74)
第1閾値時間Δt1が経過したと判別されたとき(S73:Y)、制御部47は、当該ジェスチャー操作が単一のピンチイン操作であると判断し、操作情報からピンチイン操作の操作量(幅、ピクセル数)を特定する。
【0231】
(S75)
制御部47は、S74において特定された操作量がW1より小さいか否かを判別する。操作量がW1より小さいと判別されたとき(S75:Y)、制御部47による処理は、S76に移行する。操作量がW1より小さいと判別されなかったとき(S75:N)、制御部47による処理は、S77に移行する。
【0232】
(S76)
操作量がW1より小さいと判別されたとき(S75:Y)、制御部47は、
図22に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より1ステップ分だけ高い視力値の視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S96に移行する。
【0233】
(S77)
操作量がW1より小さいと判別されなかったとき(S75:N)、制御部47は、
図22に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値よりw1ステップ分だけ高い視力値の視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S96に移行する。
【0234】
(S78)
第1閾値時間Δt1が経過したと判別されなかったとき(S73:N)、制御部47は、タブレット端末100からの操作情報に基づいて、S72におけるピンチイン操作後にフリック操作が行われたか否かを判別する。フリック操作が行われたと判別されたとき(S78:Y)、制御部47による処理は、S79に移行する。フリック操作が行われたと判別されなかったとき(S78:N)、制御部47による処理は、S73に移行する。
【0235】
(S79)
フリック操作が行われたと判別されたとき(S78:Y)、制御部47は、操作情報に基づいて、当該フリック操作の方向を特定する。
【0236】
(S80)
制御部47は、S74と同様に、S72において検出されたピンチイン操作の操作量(幅、ピクセル数)を操作情報から特定する。
【0237】
(S81)
制御部47は、S75と同様に、S80において特定された操作量がW1(W1とは異なるW1´でも可)より小さいか否かを判別する。操作量がW1より小さいと判別されたとき(S81:Y)、制御部47による処理は、S82に移行する。操作量がW1より小さいと判別されなかったとき(S81:N)、制御部47による処理は、S83に移行する。
【0238】
(S82)
操作量がW1より小さいと判別されたとき(S81:Y)、制御部47は、
図22に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より1ステップ分だけ高い視力値を有し、且つ、S79において特定された方向に対応した向きの視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S96に移行する。
【0239】
(S83)
操作量がW1より小さいと判別されなかったとき(S81:N)、制御部47は、
図22に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値よりw1ステップ分だけ高い視力値を有し、且つ、S79において特定された方向に対応した向きの視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S96に移行する。
【0240】
(S84)
当該操作がピンチイン操作であると判別されなかったとき(S72:N)、制御部47は、当該操作がピンチアウト操作であるか否かを判別する。当該操作がピンチアウト操作であると判別されたとき(S84:Y)、制御部47による処理は、S85に移行する。当該操作がピンチアウト操作であると判別されなかったとき(S84:N)、制御部47による処理は、
図20のS54に移行する。
【0241】
(S85)
当該操作がピンチアウト操作であると判別されたとき(S84:Y)、制御部47は、ピンチアウト操作後に第2閾値時間Δt2が経過した否かを判別する。第2閾値時間Δt2が経過したと判別されたとき(S85:Y)、制御部47による処理は、S86に移行する。第2閾値時間Δt2が経過したと判別されなかったとき(S85:N)、制御部47による処理は、S90に移行する。
【0242】
(S86)
第2閾値時間Δt2が経過したと判別されたとき(S85:Y)、制御部47は、当該ジェスチャー操作が単一のピンチアウト操作であると判断し、操作情報からピンチアウト操作の操作量(幅、ピクセル数)を特定する。
【0243】
(S87)
制御部47は、S86において特定された操作量がW2より小さいか否かを判別する。操作量がW2より小さいと判別されたとき(S87:Y)、制御部47による処理は、S88に移行する。操作量がW2より小さいと判別されなかったとき(S87:N)、制御部47による処理は、S89に移行する。
【0244】
(S88)
操作量がW2より小さいと判別されたとき(S87:Y)、制御部47は、
図22に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より1ステップ分だけ低い視力値の視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S96に移行する。
【0245】
(S89)
操作量がW2より小さいと判別されなかったとき(S87:N)、制御部47は、
図22に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値よりw2ステップ分だけ低い視力値の視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S96に移行する。
【0246】
(S90)
第2閾値時間Δt2が経過したと判別されなかったとき(S85:N)、制御部47は、タブレット端末100からの操作情報に基づいて、S84におけるピンチアウト操作後にフリック操作が行われたか否かを判別する。フリック操作が行われたと判別されたとき(S90:Y)、制御部47による処理は、S91に移行する。フリック操作が行われたと判別されなかったとき(S90:N)、制御部47による処理は、S85に移行する。
【0247】
(S91)
フリック操作が行われたと判別されたとき(S90:Y)、制御部47は、操作情報に基づいて、当該フリック操作の方向を特定する。
【0248】
(S92)
続いて、制御部47は、S86と同様に、S84において検出されたピンチアウト操作の操作量(幅、ピクセル数)を操作情報から特定する。
【0249】
(S93)
制御部47は、S87と同様に、S92において特定された操作量がW2(W2とは異なるW2´でも可)より小さいか否かを判別する。操作量がW2より小さいと判別されたとき(S93:Y)、制御部47による処理は、S94に移行する。操作量がW2より小さいと判別されなかったとき(S93:N)、制御部47による処理は、S95に移行する。
【0250】
(S94)
操作量がW2より小さいと判別されたとき(S93:Y)、制御部47は、
図22に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値より1ステップ分だけ低い視力値を有し、且つ、S91において特定された方向に対応した向きの視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S96に移行する。
【0251】
(S95)
操作量がW2より小さいと判別されなかったとき(S93:N)、制御部47は、
図22に示す制御情報に基づき、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値よりw2ステップ分だけ低い視力値を有し、且つ、S91において特定された方向に対応した向きの視標を示す視標画像を視標画像生成部46に生成させる。続いて、制御部47による処理は、S96に移行する。
【0252】
(S96)
制御部47は、S76、S77、S82、S83、S88、S89、S94、S95、または
図20のS56において生成された視標画像を用いて視標を変更するように視標呈示装置20を制御する。続いて、制御部47による処理は、S71に移行する(リターン)。なお、
図20のS54において、当該操作がフリック操作ではないと判別されたとき(S54:N)、制御部47による処理は、S71に移行する(リターン)。
【0253】
メイン制御装置40による測定ヘッド10の制御処理については、第1実施形態と同様である。
【0254】
[作用・効果]
本変形例に係る検眼装置制御プログラムの作用および効果について説明する。
【0255】
検眼装置制御プログラムは、光学素子を通して被検眼に視標を呈示する検眼装置2を制御するコンピュータを、制御情報記憶部48a(記憶手段)と、制御部47(装置制御手段)として機能させる。制御情報記憶部48aは、タッチ操作の検出が可能な操作面を有するタブレット端末100(検眼装置用コントローラ)に対するジェスチャー操作の操作内容と検眼装置2に対する制御内容とが関連付けられた制御情報をあらかじめ記憶する。制御部47は、操作面に対する操作が行われたときに、その操作内容に関連付けられた制御内容を制御情報に基づき特定し、特定された制御内容に基づいて視標を変更するように検眼装置2を制御する。制御部47は、操作面に対してピンチイン操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値よりピンチイン操作の操作量に応じたステップだけ高い視力値の視標を呈示し、操作面に対してピンチアウト操作が行われたときに、当該操作前に被検眼に呈示されていた視標の視力値よりピンチアウト操作の操作量に応じたステップだけ低い視力値の視標を呈示するように検眼装置2の制御を行ってもよい。
【0256】
このような検眼装置制御プログラムによれば、第1実施形態の効果に加えて、タブレット端末100に対するジェスチャー操作の操作量に応じて光学素子の切り替えや視標の切り替えが可能になるので、操作者は、多様な操作を直感的に行うことが可能になる。
【0257】
〔第2実施形態〕
第1実施形態またはその変形例では、画面の向きが横向きから縦向きに変化したとき、情報を削除することにより縦向き用の操作画面が作成された場合について説明したが、これに限定されるものではない。第2実施形態では、所定のタッチ操作を受けて、第1実施形態またはその変形例における操作画面(トップ操作画面)を補助するための新たな操作画面であるサブ操作画面の表示が可能である。サブ操作画面は、画面の向きが横向きから縦向きに変化したときに削除された情報を含む。
【0258】
図25に、第2実施形態に係るサブ操作画面の説明図を示す。
図25は、
図15の操作画面(トップ操作画面)においてスワイプ操作により表示部101aに表示されるサブ操作画面の一例を表す。
図25において、
図15と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0259】
図15に示す操作画面では、たとえば、画面の上部の端辺近傍には、下方向へのスワイプ操作の受け付けが可能な操作領域が設けられる。第1実施形態またはその変形例と同様に画面の向きが横向きから縦向きに変化したことが検出されると、操作画面作成部は、レイアウト情報に基づいて、横向き用の操作画面に表示されていた情報から所定の情報を削除して縦向き用の操作画面を作成する。ここでは、削除された情報が、チャート表示領域G5であるものとする。また、操作画面作成部は、当該削除された所定の情報を含むサブ操作画面G40を作成する。すなわち、操作画面作成部は、当該チャート表示領域を含むサブ操作画面G40を作成する。上記の操作領域に対する下方向へのスワイプ操作(所定のタッチ操作)が検出されると、表示制御部は、上記のサブ操作画面G40を表示部101a(操作面)に表示させる。
【0260】
また、第1実施形態またはその変形例と同様に画面の向きが縦向きから横向きに変化したことが検出されると、操作画面作成部は、縦向き用の操作画面に表示されていた情報に上記のチャート表示領域(新たな情報)を付加して横向き用の操作画面を作成する。このとき、操作画面作成部は、サブ操作画面G40に含まれる情報から上記のチャート表示領域を削除する。
【0261】
これにより、操作者は、操作性を低下させることなく縦向き用の操作画面に対して操作を行いつつ、サブ操作画面を表示させることにより横向き用の操作画面と同様の操作を行うことが可能になる。
【0262】
[作用・効果]
第2実施形態に係る検眼装置制御プログラムの作用および効果について説明する。
【0263】
操作画面作成部103cは、取得部103bにより取得された画面の向きが横向きから縦向きに変化したとき、上記の削除された情報を含むサブ操作画面を作成し、表示制御部104は、所定のタッチ操作を受けてサブ操作画面を操作面に表示させるようにしてもよい。
【0264】
また、操作画面作成部103cは、取得部103bにより取得された画面の向きが縦向きから横向きに変化したとき、サブ操作画面に含まれる情報から上記の付加された情報を削除するようにしてもよい。
【0265】
このような検眼装置制御プログラムによれば、操作性を低下させることなく縦向き用の操作画面に対する操作を受けつつ、サブ操作画面を表示させることにより横向き用の操作画面と同様の操作の受け付けが可能になる。
【0266】
〔第3実施形態〕
第1実施形態、その変形例、または第2実施形態では、タブレット端末100とキーボード200との間の通信が接続された状態では、タブレット端末100とキーボード200の双方に対する操作により検眼装置2の制御が可能である場合について説明した。しかしながら、タブレット端末100とキーボード200との間の通信の接続状態に応じて、キーボード200に対する操作だけが可能になるようにしてもよい。
【0267】
すなわち、第3実施形態では、操作画面作成部103cは、
図11に示すレイアウト情報に基づき、操作領域G3が設けられた第1レイアウトと操作領域G3が設けられていない第2レイアウトとを切り替える。具体的には、操作画面作成部103cは、第1レイアウトから第2レイアウトに切り替えられたとき、第1レイアウトの操作画面において表示されていた情報に新たな情報を付加して第2レイアウトの操作画面を作成する。
【0268】
たとえば、操作画面作成部103cは、キーボード200との通信が接続状態のとき、操作領域G3が設けられてない操作画面を作成する。また、操作画面作成部103cは、キーボード200との通信が未接続状態のとき、操作領域G3が設けられた操作画面を作成する。このとき、キーボード200に対する操作で検眼装置2を制御することができるため、タブレット端末100の表示部101aの画面に、操作領域G3に代えて別の情報を付加することで、画面内により多くの有効な情報を表示させることができる。
【0269】
[作用・効果]
第3実施形態に係る検眼装置制御プログラムの作用および効果について説明する。
【0270】
操作画面作成部103cは、無線通信制御部105または有線通信制御部106による検出結果に応じて操作領域G3が設けられた第1レイアウトと操作領域G3が設けられていない第2レイアウトとを切り替えるようにしてもよい。
【0271】
また、操作画面作成部103cは、第1レイアウトから第2レイアウトに切り替えられたとき、第1レイアウトの操作画面において表示されていた情報に新たな情報を付加して第2レイアウトの操作画面を作成するようにしてもよい。
【0272】
このような検眼装置制御プログラムによれば、たとえば、キーボード200との通信の接続状態が検出されなかったタブレット端末100では、操作領域G3が設けられた操作画面を表示することができる。一方、キーボード200との通信の接続状態が検出されたタブレット端末100では、操作領域G3が設けられない操作画面を表示することができる。従って、キーボード200との通信の接続状態が検出されているとき、キーボード200に対する操作で検眼装置2を制御することができるため、タブレット端末100の表示部101aの画面に、操作領域G3に代えて別の情報を付加することで、画面内により多くの有効な情報を表示させることができる。
【0273】
〔第4実施形態〕
第1実施形態、その変形例、第2実施形態、または第3実施形態では、検眼システム1が、検眼装置2の操作手段として、コントローラ50と1以上のタブレット端末100とを含む構成を有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。第4実施形態では、検眼システムが、検眼装置の操作手段として、1つのタブレット端末のみを含む構成を有する。
【0274】
第4実施形態に係る検眼システムの各部の構成は、第1実施形態、その変形例、第2実施形態、または第3実施形態と同様である。以下では、第4実施形態に係る検眼システムについて、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0275】
図26に、第4実施形態に係る検眼システムの構成例のブロック図を示す。
図26において、
図4と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図27に、
図26の検眼システムの各部の構成例の機能ブロック図を示す。
図27において、
図5と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0276】
第4実施形態に係る検眼システム1aは、
図26に示すように、測定ヘッド10と、視標呈示装置20と、メイン制御装置40と、タブレット端末100とを含んで構成されている。第4実施形態に係る検眼システム1aは、操作手段として1つのタブレット端末100のみを含み、コントローラ50が省略された構成を有している。これにより、従来ではコントローラ50に対して操作を行っていた操作者(特に、検者)は、タブレット端末100に対して操作を行うことで、従来と同様の検査を行うことができる。この場合、たとえば、
図12に示す各領域が任意に配置可能な操作画面を、タブレット端末100の表示部101aに表示させることにより、操作者にとって操作しやすい操作画面においてタッチ操作による検眼装置の制御が可能になる。
【0277】
図28に、第3実施形態に係る検眼システム1aの動作例のシーケンス図を示す。
図28は、
図9と同様に、垂直方向に時間軸をとり、測定ヘッド10、視標呈示装置20、メイン制御装置40、およびタブレット端末100の間の情報の送受信の概要を表したものである。
【0278】
タブレット端末100がメイン制御装置40に対して接続要求を行う(SQ21)と、メイン制御装置40は、接続要求を受信し、ペアリング登録された相手方の情報等があらかじめ登録された登録情報を参照する(SQ22)。
【0279】
登録情報にタブレット端末100が登録されていると、メイン制御装置40は、タブレット端末100に対して接続承認を行う(SQ23)。その後、メイン制御装置40とタブレット端末100との間の通信の接続が確立する。
【0280】
通信の接続が確立した状態で、タブレット端末100に対して視標制御を行うための操作が行われると、タブレット端末100は、当該操作に対応した操作情報をメイン制御装置40に送る(SQ24)。
【0281】
この操作情報を受けたメイン制御装置40は、操作情報に基づいて視標呈示装置20を制御する(SQ25)。視標呈示装置20は、メイン制御装置40からの制御を受け、視標を変更する(SQ26)。
【0282】
通信の接続が確立した状態で、タブレット端末100に対して測定ヘッド10における光学素子の切り替え制御を行うための操作が行われると、タブレット端末100は、当該操作に対応した操作情報をメイン制御装置40に送る(SQ27)。
【0283】
この操作情報を受けたメイン制御装置40は、操作情報に基づいて測定ヘッド10を制御する(SQ28)。測定ヘッド10は、メイン制御装置40からの制御を受け、光学素子を切り替える(SQ29)。
【0284】
[作用・効果]
第4実施形態によれば、第1実施形態、その変形例、第2実施形態、または第3実施形態と同様に、操作手段としてタブレット端末100を備えた検眼システム1aを構成することができる。これにより、操作性を向上させることにより検査効率の向上を図ることが可能になる。また、第4実施形態によれば、最小限の構成で検眼装置を制御することが可能になり、検眼装置(眼科装置)または検眼システムの低コスト化を図ることが可能になる。
【0285】
なお、上記の実施形態や変形例では、タッチ操作を受け付ける装置としてタブレット端末を例に説明したが、これに限定されるものではない。タッチ操作を受け付ける装置として、スマートフォンなどの無線での通信が可能な通信端末を用いることができる。また、タッチ操作を受け付ける装置は、検者または被検者が所有する端末であってもよい。
【0286】
また、上記の実施形態や変形例において、タッチ操作による操作入力が可能なものとしてタブレット端末を例に説明したが、コントローラ50やキーボード200であってもよい。
【0287】
また、上記の実施形態や変形例において、ジェスチャー操作として、主に、ピンチイン操作、ピンチアウト操作、フリック操作、または記号入力操作を例に説明したが、ジェスチャー操作の内容に限定されるものではない。たとえば、操作内容に対応したアイコンをあらかじめ表示パネルに表示させておき、所定の領域に所望のアイコンをジェスチャー操作としてのドラッグ&ドロップ操作により移動させることにより、視標や光学素子を切り替えるようにすることも可能である。
【0288】
また、上記の実施形態や変形例において、複数のタブレット端末100の1つを被検者用に割り当て、このタブレット端末100には、検査の回答用の操作画面を表示させ、被検者による回答入力用に用いるようにしてもよい。この場合、メイン制御装置40との間で通信の接続が確立されたタブレット端末100は、あらかじめ記憶された被検者回答入力用プログラムを起動し、回答入力用の操作画面を表示する。メイン制御装置40は、このタブレット端末100に対する操作を受け、検者が用いるタブレット端末100に対して回答結果を送信する。
【0289】
また、上記の実施形態や変形例において、複数のタブレット端末100の1つに視標呈示装置20の表示部24の機能を割り当てるようにしてもよい。この場合、メイン制御装置40との間で通信の接続が確立されたタブレット端末100は、あらかじめ記憶された視標呈示用プログラムを起動し、メイン制御装置40からの制御を受け、指示された視標を呈示する。メイン制御装置40は、検者により操作されるタブレット端末100によって視標の切り替え指示を受ける。
【0290】
また、上記の実施形態や変形例では、操作面に触れることにより行われるタッチ操作を検出することでジェスチャー操作の内容を特定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、カメラなどで撮影することによりジェスチャー操作の内容を特定する場合にも適用することができる。
【0291】
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加など)を適宜に施すことが可能である。
【0292】
また、第1実施形態、その変形例、第2実施形態〜第4の実施形態において説明した構成を任意に組み合わせることが可能である。