特許第6489345号(P6489345)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マーティン ゲーエムベーハー フュール ウムヴェルト ウント エネルギテクニックの特許一覧

特許6489345熱交換パイプを保護する方法及び装置、並びにセラミック構成部材
<>
  • 特許6489345-熱交換パイプを保護する方法及び装置、並びにセラミック構成部材 図000002
  • 特許6489345-熱交換パイプを保護する方法及び装置、並びにセラミック構成部材 図000003
  • 特許6489345-熱交換パイプを保護する方法及び装置、並びにセラミック構成部材 図000004
  • 特許6489345-熱交換パイプを保護する方法及び装置、並びにセラミック構成部材 図000005
  • 特許6489345-熱交換パイプを保護する方法及び装置、並びにセラミック構成部材 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6489345
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】熱交換パイプを保護する方法及び装置、並びにセラミック構成部材
(51)【国際特許分類】
   F22B 37/10 20060101AFI20190318BHJP
   F28F 9/013 20060101ALI20190318BHJP
   F28F 21/04 20060101ALI20190318BHJP
   F28D 1/047 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   F22B37/10 602A
   F28F9/013 F
   F28F21/04
   F28D1/047 B
   F22B37/10 602D
【請求項の数】12
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-4433(P2014-4433)
(22)【出願日】2014年1月14日
(65)【公開番号】特開2014-139504(P2014-139504A)
(43)【公開日】2014年7月31日
【審査請求日】2017年1月12日
(31)【優先権主張番号】DE 10 2013 000 424.1
(32)【優先日】2013年1月14日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】509148876
【氏名又は名称】マーティン ゲーエムベーハー フュール ウムヴェルト ウント エネルギテクニック
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】トラルフ ウェーベル
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス マーティン
【審査官】 大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−146139(JP,A)
【文献】 特開平10−054529(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02263330(GB,A)
【文献】 特開2001−280863(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F22B37/10
F23G5/46,7/00
F28D1/00−13/00
F28F9/00−9/26,21/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの対向する面から燃焼排ガスが方向付けられるセラミック構成部材(6)によって外周面全体が囲まれている少なくとも1つの熱交換パイプ(10)を有するボイラーシステム(1)において熱交換パイプ(10)を保護する方法であって、前記熱交換パイプ(10)は燃焼室内に吊り下げられており、ガスを、熱交換パイプ(10)及びセラミック構成部材(6)に隣接するスペース(48、49、50)内に給送し、前記ガスの圧力を調整して燃焼排ガスが前記スペース(48、49、50)内に侵入するのを防止して熱交換パイプ(10)を保護し、
前記熱交換パイプ(10)において最も熱負荷が大きい領域にガスを送達することができ、
前記熱交換パイプ(10)と前記セラミック構成部材(6)とが接触されていないことを特徴とする、方法。
【請求項2】
スペース(48、49、50)は前記熱交換パイプ(10)及び前記セラミック構成部材(6)によって形成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ガスを、前記熱交換パイプ(10)と前記セラミック構成部材(6)との間の最も高温の地点において給送することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ガスを、前記セラミック構成部材(6)を通って経路付けされるガスパイプ(13)を通して給送することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ガスを複数の地点で給送することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ガスを、ガスパイプ(13)に前記熱交換パイプ(10)の長さに沿って互いから距離を置いて配置されている複数の孔(51、52、53)を通して給送することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
外周面全体が少なくとも1つのセラミック構成部材(6)によって囲まれている熱交換パイプを有する装置であって、前記熱交換パイプ(10)は燃焼室内に吊り下げられており、前記熱交換パイプ(10)及び前記セラミック構成部材(6)に隣接するスペース(48、49、50)へガスを供給するガス給送部(12)を有し、前記ガスの圧力を調整して燃焼排ガスが前記スペース(48、49、50)内に侵入するのを防止して熱交換パイプ(10)を保護し、
前記熱交換パイプ(10)において最も熱負荷が大きい領域にガスを送達することができ、
前記熱交換パイプ(10)と前記セラミック構成部材(6)とが接触されていないことを特徴とする、装置。
【請求項8】
前記ガス給送部(12)はファン(9)を含むことを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記ガス給送部(12)は、前記セラミック構成部材(6)を通るガスパイプ(13)を含むことを特徴とする、請求項7又は8に記載の装置。
【請求項10】
前記熱交換パイプ(10)はU字形に曲がっており、前記ガス給送部(12)は屈曲部(35)の領域において終端していることを特徴とする、請求項7〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記ガスパイプ(13)には、前記熱交換パイプ(10)の長さに沿って互いから距離を置いて複数の孔(51、52、53)が備え付けられていることを特徴とする、請求項9又は10に記載の装置。
【請求項12】
前記セラミック構成部材(6)は、85パーセント超の炭化ケイ素を含有し、嵌合する波形トラフによって互いに固定される弓状の波形部(34)の断面形状対向する面に有する少なくとも2つのセラミック要素(7)からなり、前記波形部(34)には波形トラフ(36,37,38,39,40,41)が設けられており、2つの熱交換パイプセクションを2つの対向する波形トラフ(36、37及び38、39)に配置することができ、ガス給送パイプセクションを前記波形トラフの対間の2つの対向する波形トラフ(40、41)に配置することができることを特徴とする、請求項7〜11のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの対向する面から燃焼排ガスが方向付けられるセラミック構成部材によって囲まれている少なくとも1つの熱交換パイプを有するボイラーシステムにおいて熱交換パイプを保護する方法に関する。本発明は、外周面が少なくとも1つのセラミック構成部材によって囲まれている熱交換パイプを有する装置、及びセラミック構成部材に更に関する。
【背景技術】
【0002】
ボイラーシステムにおける熱交換パイプの機能のうちの1つは、水を蒸発させることであり、別の機能は蒸発した水を過熱することである。下流のタービンを有するより大きいボイラーシステムの熱交換パイプ内の温度は、下流のタービンの効率が温度の上昇とともに高まるため、可能な限り高い必要がある。
【0003】
廃棄物及びバイオマスの焼却炉等の、固体燃料を燃焼させる焼却炉に特に関連する1つの欠点は、熱交換パイプが腐食することである。多くの研究の過程で、この腐食は、パイプにくっついたままである灰及び塩の堆積物によって誘発されることが立証されている。燃焼排ガス中のHCl及びSO等の気相化合物は、これらの堆積物の組成に影響を与えるが、これらの部品に対して直接的に腐食攻撃するものではない。
【0004】
廃棄物及びバイオマスの焼却炉プラントでは1000時間あたり最高1ミリメートルの腐食速度が観察される場合がある。
【0005】
腐食に対する保護を助けるために、肉盛溶接として又は溶射によって塗布されるセラミック断熱要素及び金属コーティングが用いられる。
【0006】
特許文献1は、噛み合う半体シェル要素から作られる予め焼結した保護構成部材を記載している。好ましくは炭化ケイ素から作られるこれらのシェル要素は、晒される負荷に耐えるために必要とされる材料が比較的厚くするとともに重くなければならないため、実際には特に成功していないことが分かっている。保護構成部材は、モルタルで裏込めされているものである。噛み合う構成はいかなる熱膨張も可能としないため、高い動作温度によって、シェルにクラック、また更には破裂が生じる。
【0007】
重なり合う炭化ケイ素の半体シェルから作られる別のセラミック保護スリーブが特許文献2に記載されている。
【0008】
特許文献3及び特許文献4に記載されているような、壁上のセラミック断熱要素は、炉の壁に対して効果的であることが分かっている。他方で、燃焼排ガスが全ての面から流れる熱交換パイプへのセラミック保護シェルの使用は、特に過熱領域では実現可能ではない。熱交換パイプは、鋼構造の静的負荷に加えて、洗浄中に過熱領域において機械的負荷に晒される。
【0009】
過熱領域においてパイプに対して機械的に作用して堆積物を除去する叩き機構が広く用いられている。堆積物を除去する試みにおいては水及び蒸気ブロワーを用いる方法も用いられている。これは付加的な化学的ストレスを引き起こす。これらのストレスは、セラミック断熱要素を用いて過熱領域において腐食から保護することができる領域を大幅に制限する。
【0010】
放熱ダクトでは、肉盛溶接は効果的な腐食保護措置であることが分かっている。材料2.4858(インコネル625)が、それ自体最適な溶接材料として確立されている。
【0011】
しかし、過熱領域及び蒸発領域において高い動作圧力下で直面するような、400℃を超える材料温度は、この材料が提供する腐食保護を大幅に制限する。2.4606(インコネル686)等の他の溶接充填材料の使用は、他の充填材料に勝るいかなる大きな改善も提供しない。
【0012】
腐食保護方法として、溶射方法がより頻繁に用いられている。種々のボイラー部品上の腐食保護層として様々な材料組成物を用いた実験によって、そのような保護層が短時間後に予測不能に不良をきたす可能性があることが明らかになっている。したがって、溶射によって塗布されるそのような種類の保護層はまた、長期間の、動作上信頼性のある腐食に対する保護を提供することができない。
【0013】
腐食保護方法は、蒸気発生器の有効性にも影響を与える。ほとんどの廃棄物及びバイオガス燃焼プラントは、腐食の影響を制限するために、40バールで400℃という蒸気温度でしか動作しない。蒸気パラメーターが上昇すれば、ボイラーパイプ内の腐食速度も実質的に上昇し、それによって、プラントの動作上の可用性が低下する。腐食から保護する既知の措置は、これに関して満足のいく改良を提供するものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】独国特許第3823439号
【特許文献2】独国実用新案第202008006044号
【特許文献3】独国特許出願公開第19816059号
【特許文献4】欧州特許出願公開第0981015号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、本発明が対処する課題は、400℃を優に上回る温度においてであっても蒸気ボイラーシステム内の熱交換パイプの腐食を大幅に低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この課題は、少なくとも2つの対向する面から燃焼排ガスが方向付けられるセラミック構成部材によって囲まれている少なくとも1つの熱交換パイプを有するボイラーシステムにおいて熱交換パイプを保護する方法であって、ガスを、セラミック構成部材に隣接するスペース内に給送する、方法によって解決される。これに関連して、本発明では、ガスという用語は、気相の流体、液状の流体、及びこれらの2つの間の任意の凝集状態の任意の流体、並びに種々の蒸気の形態であるものと理解される。
【0017】
本発明は、支持されることなく燃焼室を通り、好ましくは燃焼室の天井から吊り下げられる熱交換パイプであっても、ガスが熱交換パイプとセラミック要素との間に供給される場合にセラミック構成部材によって効果的に保護することができるという認識に基づくものである。
【0018】
煙道内に自由に吊り下げられる熱交換パイプは一端においてのみアクセス可能である。ガスが熱交換パイプとセラミック要素との間の領域に給送される場合、このガスがセラミック要素間の第1の隙間を通って燃焼室内に即座に逃げ込み、熱交換パイプの全てに効果的な保護を提供しないというリスクがある。その結果、ガスを熱交換パイプの任意の領域に、特に極端な熱ストレスに晒される領域に送達することは簡単であるため、ガスの供給はボイラーシステムのメンブレン壁上の熱交換パイプにのみ用いられる。
【0019】
極端な熱ストレスに晒される、ボイラー内部に配置されている熱交換パイプの領域は、メンブレン壁から大きく離れており、したがって供給されるガスが到達するのが困難である。その上、燃焼室の煙道ダクトにガスを導入し過ぎると、システムの効率に対して悪影響がある。
【0020】
しかし、適切な圧力及びセラミック要素の設計であれば、ガスが、最も大きい熱負荷に晒される熱交換パイプの領域に送達されることができ、この場合、ガスによって僅かな過度の圧力が生じ、燃焼排ガスがセラミック構成部材を通って熱交換パイプに逃げることを防止するという点で、熱交換パイプとセラミック要素との間の隙間の内部で熱交換パイプを保護することが発見された。
【0021】
上記室は種々の部品を含むことができる。室は、好ましくは、熱交換パイプ及びセラミック構成部材のみからなる。
【0022】
ガスが、熱交換パイプとセラミック要素との間の最も高温の地点に送達されれば特に有利である。この結果、ガスは、熱交換パイプが特に熱ストレス下にある地点において最も大きい圧力下に置かれる。ボイラーシステムの構造に応じて、ガスを、燃焼排ガス圧力が最も高い地点、すなわちセラミック要素に対する反対圧力が最も高い地点に送達することも有利であり得る。
【0023】
セラミック構成部材は、供給されたガスがセラミック構成部材を通って経路付けされるように構成することができる。しかし、セラミック構成部材は通常、複数のセラミック要素から構成されるため、送達されたガスがセラミック要素間に尚早に逃げ出し、結果として熱交換パイプの領域の全てはガスに晒されない可能性があるというリスクがある。好ましくはセラミック要素間に塗布されて上記セラミック要素同士を結合するモルタルの層であっても、ガスが逃げることを防止することができない場合が多い。
【0024】
したがって、セラミック構成部材に含まれるパイプにガスを導入することが示唆される。このパイプはセラミックから作ることができ、例えば、複数のパイプ要素から構成することもできる。しかし、このパイプは好ましくは金属パイプである。このパイプはセラミック構成部材によって包囲され、その内部は、そこを通るガスによって冷却されるため、ガスを、金属パイプ内で、熱交換パイプの、最も高い熱負荷下にある位置まで送達することができる。そこからガスを分散させることができ、ガスは、セラミック構成部材が気密なケーシングを形成する場合であっても熱交換パイプを保護するものとして機能し続ける。このパイプは好ましくは熱交換パイプ間に配置される。パイプは好ましくは流入熱交換パイプと流出熱交換パイプの中間に配置される。
【0025】
最も高い反対圧力の地点で熱交換パイプとセラミック要素との間の領域に給送されるガスは、燃焼排ガスが熱交換パイプの長さ全体に沿って熱交換パイプに到達することを防止するために、熱交換パイプに沿って、熱交換パイプとセラミック構成部材との間の隙間に流れることができる。
【0026】
特に非常に長い熱交換パイプの場合は、ガスを複数の地点で導入することが有利であり得る。したがって、ガスは、熱交換パイプの長さに沿って規定された距離に配置されるガスパイプの複数の孔を通って供給されることが示唆される。バリア空気として働くガスは、この場合、放射過熱器まで配置される複数の給送手段によって送達することができる。この送達は、成形レンガパッケージとして構成することができるセラミック構成部材内の中央空気供給チャネルと過熱パイプとの間の孔又は穴を通して行うことができる。これによって、セラミック構成部材に不良がある場合、損傷がある位置の上であってもバリア空気が供給されることが確実となる。
【0027】
本発明の基礎となる課題は、熱交換パイプを有する装置であって、熱交換パイプの外周面が少なくとも1つのセラミック構成部材によって囲まれており、熱交換パイプ及びセラミック構成部材に隣接するスペースへのガス供給部を含む、装置によっても解決される。本装置は、1つの側がセラミック構成部材によって保護されるだけでなく、その外周面も少なくとも1つのセラミック構成部材によって囲まれる、熱交換パイプに関する。このように、熱交換パイプの外周面全体がセラミック構成部材によって囲まれて保護されるが、ガスの給送は、燃焼排ガスがセラミック構成部材の隙間を通って熱交換パイプに逃げ込むことができないことを確実にする。
【0028】
熱交換パイプの外周面はセラミック構成部材によって囲まれているため、セラミック構成部材内で熱交換パイプの方向に最初にガスの給送が行われ、その後でガスが熱交換パイプの長さ方向に流れ戻ってセラミック構成部材の隙間にガス圧が形成され、したがって燃焼排ガスが到達することが防止されることが示唆される。
【0029】
したがって、ガスの給送部はファンを含むべきである。上記ファンは、過度の量のガスがセラミック構成部材を流れて燃焼室に入らないように、他方では、熱交換パイプの長さにわたって十分な反対圧力が形成されるようにガス圧を調整することを可能にし、燃焼排ガスが熱交換パイプに侵入することを防止する。
【0030】
この目的を簡単に実現するために、ガス供給部が、セラミック構成部材内を通るガスパイプを含むことが示唆される。セラミック構成部材内の経路付けによってガスパイプが保持され、ガスパイプがセラミック構成部材のセラミックによって支持されることが可能となる。
【0031】
多くの用途において、燃焼室内に吊り下げられている熱交換パイプは、水又は蒸気を燃焼室内へ方向付けるとともに水又は蒸気を燃焼室から除去するようにU字形に曲がっている。そのような構成の場合、ガス給送部は屈曲した領域において終端することが示唆される。これは、特に大きな負荷がかかる屈曲領域を、供給されたばかりのガスによって冷却し、及び/又は好ましくは、この負荷位置において反対圧力を形成することを特に可能にし、これは燃焼排ガスが熱交換パイプまで入ることを防止する。
【0032】
セラミック構成部材に不良がある場合であってもバリア空気が十分に供給されることを確実にするために、ガスパイプは、熱交換パイプの長さに沿って互いから距離を置いて位置決めされる複数の孔を含むことが示唆される。これらの孔は好ましくは、放射過熱器まで設けられるか、又は熱交換パイプの長さに沿って設けられる。
【0033】
供給されるガスは通常は空気である。しかし、酸素等の、燃焼を促すか又は燃焼に影響を与えるガスを用いてもよい。したがって例えば、燃焼排気洗浄装置の後の燃焼排ガス又は特に再循環される燃焼排ガスもガスとして導入することができる。
【0034】
本発明による方法及び装置の双方に関して、セラミック構成部材は、好ましくは85%超の炭化ケイ素を含有し、嵌合する波形トラフによって互いに固定される弓状の波形部の断面を有する少なくとも2つの直方体のセラミック要素からなり、それによって、2つの熱交換パイプセクションを2つの対向する波形トラフに配置することができ、ガス給送パイプセクションを上記波形トラフの対間の2つの対向する波形トラフに配置することができる。
【0035】
そのようなセラミック構成部材を用いて、熱交換パイプセクションを保護することができ、ガスを導入することができ、セラミック要素間にガス圧を形成して燃焼排ガスが熱交換パイプセクションに流れ込むことを特に簡単に防止することができる。これに関して、セラミック構成部材は好ましくは、熱交換パイプとセラミック要素との接触が回避されるように構成される。
【0036】
方法及び有利な実施形態、並びにセラミック要素は図面に示され、以下で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】天井から吊るされている過熱コイルを有するボイラーシステムの第1のダクトを示す図である。
図2】線A−Aに沿った図1のダクトの断面図である。
図3】熱交換パイプをセラミック要素とともに示す拡大概略図である。
図4】曲げパイプのセラミック要素の断面図である。
図5】直線パイプのセラミック要素の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1に示されているボイラーシステム1は、格子2、燃焼室3、及び天井4から吊り下げられている過熱コイル5からなる。過熱コイル5は、モルタルによって互いに結合されている複数のセラミック要素7からなるセラミック構成部材6によって囲まれている。セラミック構成部材6は線8を介してファン9に接続されており、過熱コイル5の熱交換パイプ10はボイラーシステム11に接続されている。
【0039】
この構成の場合、ファン9からチャネル12を介して、及びガスパイプ13から、熱交換パイプ10とセラミック構成部材6との間に空気を給送することが可能である。セラミック構成部材6は、互いに面一であるが接続されていない複数のセラミック要素7からなり、セラミック要素7間のモルタルが多くの場合に信頼性のあるシールを形成しないため、漏出の場合には、空気がセラミック構成部材6を通って流れて燃焼排ガスダクト14に入ることが可能であり、それによって、燃焼排ガスが燃焼排ガス14から逃げて熱交換パイプ10に達することを防止する。
【0040】
図2は、燃焼排ガスダクト14の天井4をボイラーシステム11とともに示している。天井4は好ましくは、天井4を開放することによって熱交換パイプ10だけではなくガスパイプ13も燃焼排ガスダクト14に一直線に通すことができるように構成されている。これに関して、燃焼排ガスダクト14内の熱交換パイプ10が、熱交換パイプ10及びセラミック要素7の領域において縦方向に変化する場合であっても完全に覆われることを確実にするために、セラミック構成部材6のセラミック要素7が天井4を通って突出する場合に有利である。
【0041】
図3に示されている過熱コイル5の一部の下端は、2つのアーチ状のプレート20、21及び1つの立方体プレート22を示している。各プレートは2つのセラミック要素23、24、25、26及び27、28からなる。アーチ状のプレート20、21は、ねじ接続部29、30及び31、32を介して互いに取り付けられている2つの要素23、24及び25、26からなり、それによって、各セラミック要素は、燃焼排ガスを方向付けることができるセラミック構成部材6の2つの対向する面を形成する。
【0042】
2つの直方体のセラミック要素27、28から形成される直方体プレート22は、開位置で示されており、U字形の熱交換パイプ10の流入部及び流出部の円形のスペース48、49を形成するように互いに嵌合しているセラミック要素27、28の内部の波形部34、並びにスペース48、49間の、ガスパイプ13のスペース50を示している。熱交換パイプ10のU字形のアーチ及びガスパイプ13の経路付けは破線で示されている。これは、ガス給送部12のガスパイプ13がアーチ35の領域の開口36で終端することを示している。
【0043】
図4は、ねじ接続部29及び30を有するアーチ状のプレート20の断面を示している。要素23及び24の内部は、熱交換パイプ10を収容する2つの波形トラフ36、37及び38、39、並びにガスパイプ13を収容する2つの波形トラフ間の2つの波形トラフ40、41をそれぞれ有する。
【0044】
対応する構成において、図5は、確実に係止するように互いに取り付けられている2つのセラミック要素27、28から構成される直方体プレート22を示しており、直方体プレートの内部には、燃焼排ガスパイプ10の波形トラフ42〜45及びガスパイプの波形トラフ46、47が備え付けられている。
【0045】
ガスパイプ13は、セラミック構成部材が不良をきたした場合に、不良領域上の熱交換パイプの領域にガスが供給され続けることを確実にするために、その長さにわたって広がる穴51、52、53を含むことができる。
図1
図2
図3
図4
図5