【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の方向指示具(以下、「本指示具」という)は、第1直円柱の側面の少なくとも一部に沿った凸形状の第1外面を有する対象物の第1外面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置である第1当接位置に当接する第1当接部を有する当接部分と、第1当接部が第1当接位置に当接した際、第1直円柱の中心軸である第1軸を含む第1直線に対し垂直な直線である第1基準線に沿い、一端から他端に向かって第1直線から遠ざかる縁又は面である指示部を有する指示部分であって、該他端側が突出するように該一端側が当接部分に取り付けられる指示部分と、を備えてなる、方向指示具である。
本指示具は、当接部分と指示部分とを備えてなる。
また、本指示具を使用する対象物は第1外面を有し、第1外面は、第1直円柱の側面の少なくとも一部(全部であってもよい)に沿った凸形状をなしている。 当接部分は第1当接部を有している。第1当接部は、対象物の第1外面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置である第1当接位置に当接する。第1当接位置は、第1外面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置をいい、「第1外面の周方向に関して異なる位置」とは、第1直円柱の中心軸である第1軸から見てそれぞれの位置の方向が異なること(第1軸に対して垂直な平面に、それぞれの位置から下ろした垂線の足の位置が異なること)をいい、さらに第1当接位置は、第1外面の周方向に関して異なる2個、3個、4個、5個・・・・のように2個以上の位置であればよい。
指示部分は、指示部を有すると共に当接部分に取り付けられる。指示部は、第1当接部が第1当接位置に当接した際に第1基準線(第1直円柱の中心軸である第1軸を含む第1直線に対し垂直な直線)に沿う縁又は面であり、一端から他端に向かって第1直線から遠ざかる。そして、指示部分は、指示部の該他端側が突出するように指示部の該一端側が当接部分に取り付けられる。即ち、指示部の該一端及び該他端は第1基準線上に略存し(該一端と該他端との間の指示部は第1基準線に沿っている)、該一端から該他端に向かって第1直線から遠ざかる。
このため本指示具によれば、当接部分の第1当接部が第1当接位置に当接すると、指示部分の指示部が、該一端から該他端に向かって第1直線から遠ざかるように第1基準線に沿う縁又は面となるので(該一端から該他端に向かって第1直線から遠ざかるよう指示部分が当接部分から突出するよう、該一端側の指示部分が当接部分に取り付けられる)、指示部が第1基準線を指し示す。指示部は、当接部分に取り付けられた該一端から該他端に向かって第1外面から離れるので、本指示具は、第1直円柱の中心軸である第1軸を含む第1直線に対し垂直な直線である第1基準線の方向を第1外面から遠ざかる方向に示すことができる。
【0006】
本指示具においては、当接部分が、第1外面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置である第2当接位置に当接する第2当接部を有し、第2当接部が第2当接位置に当接した際、指示部が第1基準線に沿うと共に前記一端から前記他端に向かって第1直線に近づくもの(以下、「第2当接本指示具」という。)であってもよい。
第2当接本指示具の当接部分は第2当接部を有している。第2当接部は、対象物の第1外面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置である第2当接位置(第1当接位置との異同を問わない)に当接する。第2当接位置は、第1外面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置をいい、「第1外面の周方向に関して異なる位置」とは、第1直円柱の中心軸である第1軸から見てそれぞれの位置の方向が異なること(第1軸に対して垂直な平面に、それぞれの位置から下ろした垂線の足の位置が異なること)をいい、さらに第2当接位置は、第1外面の周方向に関して異なる2個、3個、4個、5個・・・・のように2個以上の位置であればよい。
そして、当接部分の第2当接部が第2当接位置に当接すると、指示部分の指示部が、該一端から該他端に向かって第1直線に近づく(指示部分のうち該一端側が当接部分に取り付けられ、該一端から該他端に向けて第1直線に近づくよう当接部分から指示部分が突出する)ように第1基準線に沿う縁又は面となるので、この場合も指示部が第1基準線を指し示す。指示部は、当接部分に取り付けられた方に存する該一端から該他端に向かって第1直線に近づくので、第1外面から第1直線方向に向かって指示部が第1基準線を指し示すことができる(なお、この場合、指示部分が対象物との衝突を回避するため、第1外面の第1軸方向に沿った両端近傍に第2当接本指示具を配置する。)。
【0007】
第2当接本指示具においては、対象物が、第1直円柱の底面の少なくとも一部に沿った第1対象物底面を有し、指示部分が、第1対象物底面に面当接しつつ、第2当接部が第2当接位置に当接するものであってもよい。
こうすることで指示部分が、第1直円柱の底面の少なくとも一部に沿った第1対象物底面に面当接すると共に第2当接部が第2当接位置に当接するので、対象物に対して第2当接本指示具の相対位置を適したものとすることができ、指示部が第1基準線を正確に指し示すことができる。
【0008】
本指示具においては、第1当接部及び/又は第2当接部が、第1外面に線接触又は面接触するものであってもよい。
第1当接部及び/又は第2当接部(即ち、第1当接部のみ、第2当接部のみ、第1当接部と第2当接部との両方の3のいずれかである。)が、第1外面に線接触又は面接触することで、対象物に対して本指示具の相対位置を適したものとすることができ、指示部が第1基準線を正確に指し示すことができる。
【0009】
本指示具においては、対象物が、第2直円柱の側面の少なくとも一部に沿った凹形状の第2内面を有してなり、当接部分が、第2内面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置である第3当接位置に当接する第3当接部を有し、第3当接部が第3当接位置に当接した際、指示部が、第2直円柱の中心軸である第2軸を含む第2直線に対し垂直な直線である第2基準線に沿い、前記一端から前記他端に向かって第2直線から遠ざかるもの(以下、「第3当接本指示具」という。)であってもよい。
ここでは対象物が、第2直円柱の側面の少なくとも一部(全部であってもよい)に沿った凹形状の第2内面を有しており、当接部分は第3当接部を有している。第3当接部は、対象物の第2内面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置である第3当接位置に当接する。第3当接位置は、第2内面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置をいい、「第2内面の周方向に関して異なる位置」とは、第2直円柱の中心軸である第2軸から見てそれぞれの位置の方向が異なること(第2軸に対して垂直な平面に、それぞれの位置から下ろした垂線の足の位置が異なること)をいい、さらに第3当接位置は、第2内面の周方向に関して異なる2個、3個、4個、5個・・・・のように2個以上の位置であればよい。
当接部分の第3当接部が第3当接位置に当接すると、指示部分の指示部が、該一端から該他端に向かって第2直線(第2直円柱の中心軸である第2軸を含む直線)から遠ざかる(該一端側が当接部分に取り付けられ、該他端側が第2直線から遠ざかるよう当接部分から突出する)ように第2基準線(第2直線に対し垂直な直線)に沿う縁又は面となるので、指示部が第2基準線を指し示す。指示部は、当接部分に取り付けられた該一端から該他端に向かって第2直線から遠ざかるので、指示部が第2基準線の方向を第2内面から遠ざかる方向に示すことができる(なお、この場合、指示部分が対象物との衝突を回避するため、第2内面の第2軸方向に沿った両端近傍に第3当接本指示具を配置する。)。
【0010】
第3当接本指示具においては、対象物が、第2直円柱の底面が属する平面の少なくとも一部に沿った対象物の第2対象物底面を有し、指示部分が、第2対象物底面に面当接しつつ、第3当接部が第3当接位置に当接するものであってもよい。
対象物が、第2直円柱の底面が属する平面の少なくとも一部に沿った第2対象物底面を有し、指示部分が第2対象物底面に面当接すると共に第3当接部が第3当接位置に当接するので、対象物に対して第3当接本指示具の相対位置を適したものとすることができ、指示部が第2基準線を正確に指し示すことができる。
【0011】
本指示具においては、対象物が、第2直円柱の側面の少なくとも一部に沿った凹形状の第2内面を有してなり、当接部分が、第2内面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置である第4当接位置に当接する第4当接部を有し、第4当接部が第4当接位置に当接した際、指示部が、第2直円柱の中心軸である第2軸を含む第2直線に対し垂直な直線である第2基準線に沿い、前記一端から前記他端に向かって第2直線に近づくもの(以下、「第4当接本指示具」という。)であってもよい。
ここでは対象物が、第2直円柱の側面の少なくとも一部(全部であってもよい)に沿った凹形状の第2内面を有しており、当接部分は第4当接部を有している。第4当接部は、対象物の第2内面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置である第4当接位置(第3当接位置との異同は問わない)に当接する。第4当接位置は、第2内面の周方向に関して異なる少なくとも2の位置をいい、「第2内面の周方向に関して異なる位置」とは、第2直円柱の中心軸である第2軸から見てそれぞれの位置の方向が異なること(第2軸に対して垂直な平面に、それぞれの位置から下ろした垂線の足の位置が異なること)をいい、さらに第4当接位置は、第2内面の周方向に関して異なる2個、3個、4個、5個・・・・のように2個以上の位置であればよい。
当接部分の第4当接部が第4当接位置に当接すると、指示部分の指示部が、該一端から該他端に向かって第2直線(第2直円柱の中心軸である第2軸を含む直線)に近づく(該一端側が当接部分に取り付けられ、該一端から該他端に向かって第2直線に近づくよう当接部分から突出する)ように第2基準線(第2直線に対し垂直な直線)に沿う縁又は面となるので、指示部が第2基準線を指し示す。指示部は、当接部分に取り付けられた該一端から該他端に向かって第2直線に近づくので、指示部分が第2内面に接触することなく指示部が第2基準線を指し示すようにすることができ、第2直線に沿った位置を問わず、指示部が第2基準線の方向を示すことができる。
【0012】
第3当接本指示具及び第4当接本指示具においては、第3当接部及び/又は第4当接部が、第2内面に線接触又は面接触するものであってもよい。
第3当接部及び/又は第4当接部(即ち、第3当接部のみ、第4当接部のみ、第3当接部と第4当接部との両方の3のいずれかである。)が、第2内面に線接触又は面接触することで、対象物に対して本指示具の相対位置を適したものとすることができ、指示部が第2基準線を正確に指し示すことができる。
【0013】
本指示具においては、指示部が、第1直線を含む平面に存する指示面であってもよい(以下、「指示面本指示具」という。)。
こうすることで指示部分の指示部が、第1直線を含む平面に存する指示面であるので、第1直線に対し垂直な第1基準線を明確に示すことができる(第1基準線の集合である面により第1基準線を明確に示すことができる。)。
【0014】
指示面本指示具においては、指示面が、第1直線に垂直かつ互いに平行な一対の線分の間に形成されるものであってもよい。
このように第1直線に垂直で互いに平行な一対の線分(いずれの線分も一端が第1直線に属すると共に第1基準線に属する)の間に指示面を形成することで、指示面の縁が第1基準線を示すことから、第1基準線を一層明確に示すことができる。