(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理ユニットが、前記少なくとも1つのデバイスから送信される無線周波数信号の強度を、POSでの前記少なくとも1つのデバイスによるデータ受信についての信号強度の指標として使用するように構成されている、請求項1のPOSシステム。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下では、図面を参照しながら、様々な特徴について記述する。図面は縮尺通りに描かれておらず、同様の構造又は機能の要素は、図面全体を通して同じ参照番号により表現されていることに留意すべきである。図面は特徴の説明を容易にすることのみを意図していることに留意すべきである。図面は、特許請求の範囲に記載された発明の網羅的な説明を意図するものでもないし、特許請求の範囲に記載された発明の範囲を限定することを意図するものでもない。加えて、図示された特徴は、図示された態様または利点の全てを有している必要はない。特定の特徴に関連して説明される態様または利点は、必ずしもその特徴に限定されるものではなく、たとえ図示されていなくとも、他の特徴で実施することができる。
【0035】
一実施形態において、聴覚デバイスは、補聴器、例えば耳あな型(ITE:in the ear)補聴器、耳かけ型(BTE:behind the ear)補聴器、完全外耳道挿入型(CIC:completely in the canal)補聴器などであってもよい。
【0036】
図1は、売り場(POS)2と複数のデバイス3,4,5および6を備えるPOSシステム1を示している。
【0037】
POS2は、マイクロプロセッサ23、トランシーバ(TX/RX)21、例えばRFトランシーバ、入力トランスデューサ26、例えばマイクロホン、およびアクティベータ22を備えていてもよい。POS2は、一実施形態において、切符売り場、銀行窓口、郵便局などを含んでいてもよい。
【0038】
アクティベータ22は、プッシュボタンなどとして具現化されてもよい。アクティベータ22は、マイクロプロセッサ23とリンク24を介して、無線により、例えばブルートゥースなどを介して、あるいは有線により、例えばケーブルなどを介して、通信可能に結合されていてもよい。
【0039】
トランシーバ21は、複数のデバイス3,4,5および6のうち少なくとも1つからの無線データを送信および/または受信する、送信機および受信機として具現化されてもよい。トランシーバ21は、マイクロプロセッサ23とリンク25を介して、無線により、例えばブルートゥースなどを介して、あるいは有線により、例えばケーブルなどを介して、通信可能に結合されていてもよい。一実施形態において、トランシーバは、複数のデバイス3,4,5および6からの無線データを送信および/または受信するように構成されていてもよい。一実施形態において、トランシーバ21は、複数のデバイス3,4,5および6のうちの少なくとも1つまたは複数のデバイス3,4,5および6と、産業科学医療用(ISM:industrial, scientific and medical)バンド内の無線通信インターフェース、例えば、上述したような、すなわち2.4−2.5GHz帯のブルートゥースまたはブルートゥースライクな通信プロトコルを介して、通信してもよい。
【0040】
入力トランスデューサ26は、店員等のPOS2を管理する人10に向けられたマイクとして具現化されてもよい。
【0041】
マイクロプロセッサ23は、中央処理装置(CPU:central processing unit)、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)等であってもよい。一実施形態では、マイクロプロセッサ23は、アクティベータ22へのデータおよび/またはアクティベータ22からのデータを処理するように構成されていてもよい。一実施形態では、マイクロプロセッサ23は、トランシーバ21を介してデータを送信および/または受信するように構成することができる。一実施形態では、マイクロプロセッサは、アクティベータ22からデータを受信するように構成されていてもよい。一実施形態では、マイクロプロセッサ23は、アクティベータ22の1つまたは複数の特徴、例えば触覚抵抗、触感、色等を制御するように構成されていてもよい。
【0042】
デバイス3,4,5および6のそれぞれは、トランシーバ31,41,51,61、例えばRFトランシーバを備えていてもよい。一実施形態では、デバイス3は第1の補聴器を表していてもよく、デバイス4は第2の補聴器を表していてもよく、デバイス5は携帯電話を表していてもよく、デバイス6はタブレットPCを表していてもよく、それらがそれぞれ、データを無線により送信および/または受信するように構成されたトランシーバ31,41,51,61を含んでいてもよい。
【0043】
トランシーバ31,41,51,61は、POS2と無線通信接続するように構成されていてもよい。一実施形態では、トランシーバ31,41,51,61は、POS2へ無線データを送信および/またはPOS2から無線データを受信するように構成されていてもよい。一実施形態では、トランシーバ31,41,51,61は、POS2と、ISMバンド内の無線通信インターフェース、例えば、上述したような、すなわち2.4−2.5GHz帯のブルートゥースまたはブルートゥースライクな通信プロトコルを介して、通信してもよい。
【0044】
一実施形態では、第1の補聴器3および第2の補聴器4は第1のユーザAにより携行されていてもよく、携帯電話5は第2のユーザBにより携行されていてもよく、タブレットPC6は第3のユーザCにより携行されていてもよい。ユーザA,BおよびCは、POS2によるサービスを待っていてもよい。例えば、ユーザAはPOS2で次にサービスを受けるべきであってもよく、ユーザBはユーザAの後ろ、すなわちユーザAの後にサービスを受けるのを待っていてもよく、ユーザCはユーザBの後ろ、すなわちユーザBの後にサービスを受けるのを待っていてもよい。
【0045】
補聴器を携行している人、例えばユーザAがPOS2でサービスを受ける際には、その人はアクティベータ22を、例えばプッシュボタンを押すことによって、アクティブ化させてもよい。アクティベータ22のアクティブ化は、ユーザAが、音声ストリームが第1の補聴器および第2の補聴器に提示されることを望んでいることを示している。ひとたびアクティブ化されると、アクティベータ22のアクティブ化を示すアクティブ信号が、アクティベータ22からマイクロプロセッサ23へ送信されてもよい。アクティブ信号は、トランシーバ21の受信機部分をオンにする、マイクロプロセッサ23内のルーチンまたはアルゴリズムをアクティブ化する。
【0046】
トランシーバ21の受信機部分は、デバイス3,4,5および6の1つまたは複数から送信された無線周波数信号を検出してもよい。一実施形態では、トランシーバ21の受信機部分は、デバイス3から送信された第1の無線周波数信号、デバイス4から送信された第2の無線周波数信号、デバイス5から送信された第3の無線周波数信号、およびデバイス6から送信された第4の無線周波数信号を検出してもよい。一実施形態では、トランシーバ21の受信機部分は、デバイス3,4,5および6のプロパーサブセットから、例えばデバイス3,4,6を備えるサブセットから、無線周波数信号を検出してもよい。
【0047】
一実施形態では、無線周波数検出は、アクティベータ22のアクティブ化から、例えば2秒などの期間の間に行われてもよい。一実施形態では、POS2は、継続的に、アクティベータ22のアクティブ化の前、その間、およびその後も、無線周波数検出を行うように構成されていてもよい。
【0048】
一実施形態では、第1の補聴器および/または第2の補聴器によって送信された無線周波数信号は、規則的な周期、例えば毎秒一回などで送信される、電波ビーコンであってもよい。さらなる実施形態において、デバイス5および6の一方または両方も、同様の電波ビーコンを規則的な周期で送信するように構成されていてもよい。
【0049】
トランシーバ21の受信機部分によって検出された無線周波数信号は、トランシーバ21からマイクロプロセッサ23にリンク25を介して送信されてもよい。一実施形態では、検出期間、例えば2秒が経過した後に、検出された無線周波数信号がトランシーバ21からマイクロプロセッサ23に送信されてもよい。一実施形態では、アクティベータ22のアクティブ化の時点で、またはアクティベータのアクティブ化から1秒以内などで、検出された無線周波数信号がトランシーバ21からマイクロプロセッサ23に送信されてもよい。
【0050】
一実施形態では、マイクロプロセッサ23は、トランシーバ21から受信される、対応するデバイス3,4,5および6のそれぞれについて検出された無線周波数信号に基づいて、デバイス3,4,5および6のそれぞれについての品質値を計算および/または測定および/または決定してもよい。マイクロプロセッサはさらに、デバイス3,4,5および6のそれぞれの品質値を、デバイス3,4,5および6のそれぞれに関連付けてもよい。一実施形態では、品質値は、受信信号強度インジケータ(RSSI:received signal strength indicator)であってもよい。一実施形態では、品質値は、受信チャネル電力インジケータ(RCPE:received channel power indicator)であってもよい。一実施形態では、品質値は、信号対雑音比(SNR:signal to noise ratio)であってもよい。
【0051】
品質値に基づいて、マイクロプロセッサ23は、音声ストリームの受信のための、最大/最高の品質値を備えるデバイスを選択してもよい。従って、選択されたデバイスは、POS2のトランシーバ21へ最大/最高の検出される無線周波数信号を提供するデバイスである。一実施形態では、選択されたデバイスの最大/最高の品質値は、アクティベータ22がアクティブ化された時点で、選択されたデバイスを携行しているユーザがPOS2の最も近くにいることを示していてもよい。
【0052】
一実施形態では、品質値はRSSIであってもよく、アクティベータ22がアクティブ化した時点またはその前後で、トランシーバ21はデバイス3から高振幅の無線周波数信号を検出していてもよく、トランシーバ21はデバイス4から中低振幅の無線周波数信号を検出していてもよく、トランシーバ21はデバイス5から中高振幅の無線周波数信号を検出していてもよく、トランシーバ21はデバイス6から低振幅の無線周波数信号を検出していてもよい。
【0053】
検出されたデバイス3からの無線周波数信号に基づいて、マイクロプロセッサ23は、デバイス3に関連付けられた品質値を、計算および/または測定および/または決定してもよい。マイクロプロセッサ23は、例えば4のRSSI値(大きい/高い値)を、デバイス3に関連付けてもよい。検出されたデバイス4からの無線周波数信号に基づいて、マイクロプロセッサ23は、デバイス4に関連付けられた品質値を、計算および/または測定および/または決定してもよい。マイクロプロセッサ23は、例えば2のRSSI値(中低値)を、デバイス4に関連付けてもよい。検出されたデバイス5からの無線周波数信号に基づいて、マイクロプロセッサ23は、デバイス5に関連付けられた品質値を、計算および/または測定および/または決定してもよい。マイクロプロセッサ23は、例えば3のRSSI値(中高値)を、デバイス5に関連付けてもよい。検出されたデバイス6からの無線周波数信号に基づいて、マイクロプロセッサ23は、デバイス6に関連付けられた品質値を、計算および/または測定および/または決定してもよい。マイクロプロセッサ23は、例えば1のRSSI値(低い値)を、デバイス6に関連付けてもよい。
【0054】
一実施形態では、計算および/または測定および/または決定された品質値は、通信リンク29を介してマイクロプロセッサ23に通信可能に接続された、あるいはマイクロプロセッサ23内の、メモリ28、例えばRAM内のリストに記憶されてもよい。記憶された品質値は、メモリ28内のリストのエントリが、デバイス3に関連付けられた識別子と、デバイス3について計算および/または測定および/または決定された品質値を含むように、それぞれのデバイスを表す識別子と関連付けられていてもよい。
図3の下方に示すように、他のデバイスについても同様である。一実施形態では、マイクロプロセッサ23はさらに、リストのエントリのそれぞれについて、そのエントリによって識別されるデバイスが音声ストリーミングをサポートするか否かを示すフラグをセットするように構成されていてもよい。検出されたデバイス3,4,5および6は、一実施形態において、トランシーバ21にストリーミング機能に関する情報を送信してもよい。その情報は、マイクロプロセッサ23がフラグをセットする際に利用してもよい。
【0055】
関連付けられた品質値に基づいて、マイクロプロセッサ23は、最高/最大の品質値であるから、デバイス3がPOS2の最も近くにあることを決定してもよい。このように、マイクロプロセッサ23は、デバイス3をPOS2が音声ストリームをストリーミングするデバイスとして選択してもよい。なぜなら、デバイス3は最高/最大の品質値を有しており、従ってデバイス3は、トランシーバ21によって検出されるデバイスのうち最大/最高の品質値を有するという選択基準を満たすからである。
【0056】
その後、マイクロプロセッサ23は、店員10のアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するために、マイクロホン26をアクティブ化してもよい。デジタル音声信号は、マイクロホン26からマイクロプロセッサ23へリンク27を介して送信されてもよく、マイクロプロセッサ23からトランシーバ21へリンク25を介して送信されてもよい。さらに、マイクロプロセッサ23は、デジタル音声信号を表すデジタル音声ストリームを、選択されたデバイス、例えばデバイス3に送信するように、トランシーバ21を制御してもよい。マイクロプロセッサ23は、このようにして、店員10からの音声信号をデバイス3を携行するユーザAにストリーミングするようにトランシーバ21を制御して、POS2から選択されたデバイス3へのプライベートでセキュアな音声データの送信を確かなものとすることができる。一実施形態では、マイクロホン26は、継続的に、すなわちアクティベータ22のアクティブ化の前、その間、およびその後も、アクティブ化されており、マイクロプロセッサは、継続的に、すなわちアクティベータ22のアクティブ化の前、その間、およびその後も、マイクロホン26からの音声信号を処理する。一実施形態では、マイクロプロセッサ23は、アクティベータ22がアクティブ化された場合に、マイクロホン26からの音声信号を処理する。
【0057】
一実施形態では、マイクロプロセッサ23は、トランシーバ21が暗号化された音声ストリームをデバイス3に送信するように、暗号化アルゴリズムに従ってデジタル音声信号を暗号化してもよい。一実施形態では、暗号化アルゴリズムは、秘密鍵暗号と公開鍵暗号からなるグループから選択されてもよい。
【0058】
一実施形態では、デバイス3,4,5および6の少なくとも1つは、デバイス3,4,5および6の少なくとも1つからPOS2のトランシーバ21へ送信される無線周波数信号に電波ビーコンを含むように構成されていてもよい。一実施形態では、デバイス3,4,5および6の全てが、それぞれのデバイス3,4,5および6からPOS2のトランシーバ21へ送信される無線周波数信号に電波ビーコンを含むように構成されている。
【0059】
一実施形態では、例えばバイノーラル補聴器システムにおいて、選択されたデバイス3は、反対側のデバイス4に通信可能に接続されていてもよい。POS2は、選択されたデバイス3に、反対側のデバイス4に関連付けられた識別子をリクエストするように構成されていてもよい。マイクロプロセッサ23が品質値に基づいて選択されたデバイス3を選択したときに、マイクロプロセッサ23は選択されたデバイス3にトランシーバ21を介してリクエストを送信してもよい。リクエストは、反対側のデバイス4の識別子についてのリクエストを含んでいてもよい。選択されたデバイス3は、反対側のデバイス4が存在する場合には、反対側のデバイス4を識別する識別子をマイクロプロセッサ23へトランシーバ21を介して送信することによって、リクエストに応答するように構成されていてもよい。そうでない場合、選択されたデバイス3は、所定のコード、例えばゼロなどで応答するように構成されていてもよい。マイクロプロセッサ23は、反対側のデバイス4の識別子をメモリ28内に記憶してもよい。一実施形態では、反対側のデバイス4の識別子が、選択されたデバイス3に関連付けられたものとしてメモリ内でマークされる。続いて、POS2は、店員10からの音声信号を、選択されたデバイス3と、反対側のデバイス4にストリーミングしてもよい。従って、反対側のデバイス4が一意に識別されることが確かなものとなる。影効果によって、反対側のデバイス4は、POS2のトランシーバ21に、選択されたデバイス3に比べて実質的に強度の弱い信号を提供していることがあり、それによってリストに基づいた反対側のデバイスの選択に失敗していることがある。反対側のデバイスの識別子をリクエストする方法は、この問題を取り除く。
【0060】
一実施形態では、POS2は、店員10またはユーザAがアクティベータ22を非アクティブ化することでストリーミングを停止するまで、デバイス3への、および場合により識別されていればデバイス4への、音声データのストリーミングを継続してもよい。
【0061】
一実施形態では、POS2は、POS2がデバイス3および4からの無線周波数信号を受信しなくなるまで、すなわちデバイス3および4とPOS2の間の距離がデバイス3および4の伝送距離、例えば8−10mよりも大きくなるまで、デバイス3への、および場合により識別されていればデバイス4への、音声データのストリーミングを継続してもよい。
【0062】
一実施形態では、POS2は、ユーザAがデバイス3および4の一方のボタンであって、そのアクティブ化がデバイス3および/またはデバイス4がストリーミングの停止を示す信号をマイクロホン23にトランシーバ21を介して送信できるようにボタンをアクティブ化するまで、デバイス3への、および場合により識別されていればデバイス4への、音声データのストリーミングを継続してもよい。その後、デバイス3および4の一方または両方から停止信号を受信した後、POS2はデバイス3および4への音声ストリームのストリーミングを停止する。
【0063】
図2は、POS2からデバイス、例えば聴覚デバイス3に音声ストリームをセキュアに送信する方法の一実施形態を示している。
【0064】
第1のステップ、すなわちステップ201において、ユーザAは、POS2のアクティベータ22をアクティブ化する。
【0065】
アクティベータ22のアクティブ化によって、第2のステップ、すなわち探索ステップ210が開始する。探索ステップ210では、POS2が無線周波数信号を探索する。探索は、マイクロプロセッサ23によってリンク25を介して制御されたトランシーバ21により行われる。POS2によって探し当てられた無線周波数信号は、ユーザAによって携行されているデバイス3から送信されていることもあるし、ユーザAによって携行されているデバイス4から送信されていることもあるし、ユーザBによって携行されているデバイス5から送信されていることもあるし、ユーザCによって携行されているデバイス6から送信されていることもある。
【0066】
一実施形態では、探索は、POS2によって継続的に、すなわちアクティベータ22のアクティブ化の前、その間、およびその後も、実行される。アクティベータ22がアクティブ化すると、アクティブ化のときにトランシーバ21によって検出されたデバイス3,4,5および6は、マイクロプロセッサ23にリンク29を介して通信可能に接続されたメモリ28内のリストなどに、検出されたデバイス3,4,5および6のそれぞれについての識別情報(例えばブルートゥースにおいて知られているデバイスIDプロファイル(DIP:device ID profile)および信号強度および/または品質(例えばRSSI)とともに記憶される。
【0067】
一実施形態では、探索は、アクティベータのアクティブ化の後の、例えば2秒などの期間で行われる。アクティベータ22がアクティブ化すると、トランシーバ21によって検出されたデバイス3,4,5および6は、アクティベータ22のアクティブ化の後、2秒などの期間に、マイクロプロセッサ23に通信可能に接続されたメモリ28内のリストなどに、検出されたデバイス3,4,5および6のそれぞれについての識別情報および信号強度および/または品質とともに、記憶される。
【0068】
一実施形態では、マイクロプロセッサ23は、ステップ220において、アクティベータ22がアクティブ化した時点でトランシーバ21によって検出された最高の信号強度を有するデバイスがリストの最上位に位置するように、信号強度に従ってリストの項目を整列および/または配列する。
【0069】
検出されたデバイス3,4,5および6の測定された信号強度に基づいて、POS2は、ステップ230において、アクティブ化の時点で、またはそのすぐ後で、最高の信号強度を有するデバイスを選択する。
【0070】
続くステップ240において、POS2は、店員10からの音声データを録音しているマイクロホン26からの音声データの、アクティベータ22をアクティブ化させたユーザAにより携行されているデバイス3への、ストリーミングを開始する。
【0071】
一実施形態では、POS2は、ステップ230に続くステップ250において、選択されたデバイス3から選択されたデバイス3に例えば無線通信プロトコルを介して通信可能に接続された反対側のデバイス4へ識別子をリクエストしてもよい。影効果などによって、反対側のデバイス4は、メモリ内のリストにおいて、選択されたデバイスの次に配列されている必要はない。
【0072】
続くステップ260では、選択されたデバイス3は、反対側のデバイス4の識別子をPOS2に送信してもよい。
【0073】
その後、ステップ240において、POSは、POS2を使用する人10からの音声データを録音するマイクロホン26からの音声データを、アクティベータ22をアクティブ化したユーザAによって携行されている選択されたデバイス3および反対側のデバイス4にストリーミングしてもよい。
【0074】
上述したように、店員10またはユーザAがアクティベータ22を非アクティブ化した場合、および/またはデバイス3および4が、POS2に無線周波数信号を送信できなくなった場合、および/またはユーザAがデバイス3および4の一方または両方のボタンであって、デバイス3および/または4にPOS2へ停止信号を送信させるボタンをアクティブ化した場合、POS2からの音声データのデバイス3および識別されていればデバイス4へのストリーミングは、ステップ270で停止する。
【0075】
図3は、マイクロプロセッサ23によってPOS2のメモリ28内に記憶されるリストの一実施形態を示す。リスト301は、トランシーバ21によって検出されたデバイス3,4,5および6のそれぞれについての識別子を含む列302を含んでいてもよい。さらに、リストは、トランシーバ21からリンク25を介して受信された検出された信号を介してマイクロプロセッサ23により測定および/または計算および/または計算された、検出されたデバイス3,4,5および6のそれぞれについての品質値を含む列303を含んでいてもよい。さらに、リストは、検出されたデバイス3,4,5および6のそれぞれについての、デバイスが音声ストリーミングをサポートするか否かを示すフラグまたはバイナリ値を含む列304を含んでいてもよい。
図3において、バイナリ値1はそのデバイスで音声ストリーミングが有効化されていることを示していてもよく、バイナリ値0は音声ストリーミングが無効化されていることを示していてもよい。
【0076】
POS2がマイクロプロセッサ23を有するものとして説明してきたが、POS2は本明細書に記載する機能を実行するように構成された任意の処理装置を含んでいてもよい。本明細書においては、「処理装置」という用語は特定のタイプのプロセッサに限定されるものではなく、1つまたは複数のプロセッサ、例えばFPGAプロセッサ、ASICプロセッサ、汎用プロセッサ、信号プロセッサ、または他のタイプの任意のプロセッサを意味していてもよい。また、「処理装置」は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの両方の組み合わせを用いて、実装されていてもよい。また、「処理装置」は、任意の集積回路、または集積回路の一部を意味していてもよい。
【0077】
本発明はさらに、下記の項目に応じて多くの形態を含む。
【0078】
(項目1)
POS(point of sale)システムであって、
トランシーバと、
アクティベータと、
処理ユニットを備えており、
前記トランシーバは、前記アクティベータがアクティブ化すると、少なくとも1つのデバイスから送信された無線周波数信号を検出するように構成されており、
前記処理ユニットは、
測定値を前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれに関連付け、
少なくとも1つの選択基準を満たすデバイスの前記測定値に基づいて、音声ストリームの受信のために前記少なくとも1つのデバイスから当該デバイスを選択し、
前記音声ストリームを選択された前記デバイスに送信するように前記トランシーバを動作させるように構成されている、POSシステム。
【0079】
(項目2)
前記少なくとも1つのデバイスが、無線音声ストリーミング用に構成された聴覚デバイスである、項目1のPOSシステム。
【0080】
(項目3)
前記アクティベータが、前記POSシステムから提供されるセキュアに送信される音声ストリームについての前記聴覚デバイスのユーザからのリクエストに応じてアクティブ化するように構成されている、項目2のPOSシステム。
【0081】
(項目4)
前記無線周波数信号が、電波ビーコンを含む、項目1のPOSシステム。
【0082】
(項目5)
前記測定値が、無線周波数信号強度を含んでいる、項目1のPOSシステム。
【0083】
(項目6)
前記処理ユニットが、前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれを、前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれに関連付けられた測定値に従って評価するように構成されている、項目1のPOSシステム。
【0084】
(項目7)
前記処理ユニットが、前記少なくとも1つのデバイスから送信される無線周波数信号の強度を、POSでの前記少なくとも1つのデバイスによるデータ受信についての信号強度の指標として使用するように構成されている、項目1のPOSシステム。
【0085】
(項目8)
前記処理ユニットが、前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれが音声ストリーミングをサポートするか否かを示す、前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれについての受信値をセットするように構成されている、項目1のPOSシステム。
【0086】
(項目9)
前記処理ユニットが、前記受信値に基づいて前記デバイスを選択するように構成されている、項目8のPOSシステム。
【0087】
(項目10)
前記処理ユニットがさらに、前記選択されたデバイスに反対側のデバイスの識別子を提供することをリクエストするように構成されている、項目1のPOSシステム。
【0088】
(項目11)
前記トランシーバが、前記選択されたデバイスから前記識別子を受信するように構成されている、項目10のPOSシステム。
【0089】
(項目12)
前記処理ユニットが、前記選択されたデバイスと前記反対側のデバイスに前記音声ストリームを送信するように前記トランシーバを動作させるように構成されている、項目11のPOSシステム。
【0090】
(項目13)
前記少なくとも1つのデバイスが、複数のデバイスを含んでおり、
前記選択基準が、前記複数のデバイスから最も高い測定値を有するものを選択することを含む、項目1のPOSシステム。
【0091】
(項目14)
POSシステムから聴覚デバイスへ音声データをストリーミングする方法であって、
前記POSシステムは、トランシーバとアクティベータを備えており、その方法は、
前記POSシステムから前記聴覚デバイスへのセキュアに送信される音声ストリームについての前記聴覚デバイスのユーザからのリクエストに応じて前記アクティベータをアクティブ化するステップと、
前記POSシステムの前記トランシーバによって受信可能な前記聴覚デバイスを含む複数のデバイスからの無線信号を探索するステップと、
受信された前記無線信号のうちで最も高い信号強度を有するものを識別するステップと、
前記POSシステムから前記複数のデバイスから選択されたデバイスへ前記音声ストリームを送信するステップであって、前記選択されたデバイスは前記受信された無線信号から識別されたものと関連付けられているステップを備えている、方法。
【0092】
(項目15)
前記選択されたデバイスに反対側のデバイスの識別子を提供することをリクエストするステップと、
前記選択されたデバイスから前記識別子を受信するステップと、
前記反対側のデバイスに前記音声ストリームを送信するステップをさらに備える、項目14の方法。
【0093】
(項目16)
POSシステムと通信するように構成された補聴器であって、
処理ユニットと、
無線トランシーバを備えており、
前記無線トランシーバが、
前記補聴器を含む複数のデバイスと通信している前記POSシステムからセキュアに送信される音声ストリームについてのリクエストを送信し、
前記POSシステムが前記補聴器に関連付けられた測定値に少なくとも部分的に基づいて前記補聴器を受信デバイスとして認識した後に、前記POSシステムから前記音声ストリームを受信するように構成されている、補聴器。
【0094】
(項目17)
前記無線トランシーバがさらに、前記POSシステムによる検出のために、無線周波数信号を送信するように構成されている、項目16の補聴器。
【0095】
(項目18)
トランシーバとアクティベータを備えるPOSシステムであって、
前記アクティベータがアクティブ化すると、少なくとも1つのデバイスから送信された無線周波数信号を検出し、
前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれと測定値を関連付け、
前記少なくとも1つのデバイスから音声ストリームの受信のためのデバイスを選択し、
選択された前記デバイスに音声ストリームを送信するように構成されており、
前記選択されたデバイスが、少なくとも1つの選択基準を満たす測定値を有することによって選択されている、POSシステム。
【0096】
(項目19)
前記少なくとも1つのデバイスが、無線音声ストリーミング用に構成された聴覚デバイスである、項目18のPOSシステム。
【0097】
(項目20)
前記アクティベータが、前記POSシステムから提供されるセキュアに送信される音声ストリームについての前記聴覚デバイスのユーザからのリクエストに応じてアクティブ化するように構成されている、項目19のPOSシステム。
【0098】
(項目21)
前記無線周波数信号が、電波ビーコンを含む、項目18から20の何れか一項のPOSシステム。
【0099】
(項目22)
前記測定値が、無線周波数信号強度を含む、項目18から21の何れか一項のPOSシステム。
【0100】
(項目23)
前記POSシステムが、前記測定値に従って前記少なくとも1つのデバイスを配列するように構成されている、項目18から22の何れか一項のPOSシステム。
【0101】
(項目24)
前記少なくとも1つのデバイスの前記無線周波数信号強度が、前記POSでの受信信号強度インジケータとして検出される、項目22のPOSシステム。
【0102】
(項目25)
前記配列することが、前記少なくとも1つの送信しているデバイスのそれぞれについて、前記少なくとも1つの送信しているデバイスが音声ストリーミングをサポートしているか否かを示す受信値をセットすることを含む、項目23のPOSシステム。
【0103】
(項目26)
前記選択することが、前記受信値に基づいて行われる、項目25のPOSシステム。
【0104】
(項目27)
前記POSシステムがさらに、前記選択されたデバイスに反対側のデバイスの識別子をリクエストするように構成されている、項目18から26の何れか一項のPOSシステム。
【0105】
(項目28)
前記POSシステムがさらに、前記選択されたデバイスから前記識別子を受信するように構成されている、項目27のPOSシステム。
【0106】
(項目29)
前記POSシステムがさらに、前記選択されたデバイスと前記反対側のデバイスに前記音声ストリームを送信するように構成されている、項目28のPOSシステム。
【0107】
(項目30)
前記選択基準が、前記選択されたデバイスの前記測定値が他のデバイスの前記測定値よりも大きいことを含む、項目18から29の何れか一項のPOSシステム。
【0108】
(項目31)
POSから聴覚デバイスに音声データをセキュアにストリーミングする方法であって、
前記聴覚デバイスと前記POSがそれぞれトランシーバを備えており、
前記POSがさらにアクティベータを備えており、
前記方法が、
前記聴覚デバイスのユーザによって前記アクティベータをアクティブ化するステップであって、それによって前記POSから前記聴覚デバイスへのセキュアに送信される音声ストリームについてのリクエストを識別するステップと、
前記POSのトランシーバによって受信可能な前記聴覚デバイスを含む複数のデバイスからの無線信号を探索するステップと、
信号強度に従って前記受信された無線信号を配列するステップと、
前記POSから最も強い信号強度を有するものとして前記複数のデバイスから選択されたデバイスに前記音声ストリームを送信するステップを備えている、方法。
【0109】
(項目32)
前記方法がさらに、
前記選択されたデバイスに反対側のデバイスの識別子をリクエストするステップと、
前記選択されたデバイスから前記識別子を受信するステップと、
前記選択されたデバイスと前記反対側のデバイスに前記音声ストリームを送信するステップを備えている、項目31の方法。
【0110】
(項目33)
無線トランシーバを備える補聴器であって、
前記補聴器の前記無線トランシーバが、項目18から30の何れか一項のPOSシステムによって送信される音声ストリームを受信するように構成されている、補聴器。
【0111】
(項目34)
前記補聴器の前記無線トランシーバがさらに、前記POSシステムによる検出のための無線周波数信号を送信するように構成されている、項目33の補聴器。
【0112】
本明細書ではさらに、下記の条項の何れかの方法、システムおよび補聴器が開示される。
【0113】
(条項1)
POS(point of sale)システムであって、
トランシーバと、
アクティベータと、
処理ユニットを備えており、
前記トランシーバは、前記アクティベータがアクティブ化すると、少なくとも1つのデバイスから送信された無線周波数信号を検出するように構成されており、
前記処理ユニットは、
測定値を前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれに関連付け、
少なくとも1つの選択基準を満たすデバイスの前記測定値に基づいて、音声ストリームの受信のために前記少なくとも1つのデバイスから当該デバイスを選択し、
前記音声ストリームを選択された前記デバイスに送信するように前記トランシーバを動作させるように構成されている、POSシステム。
【0114】
(条項2)
前記少なくとも1つのデバイスが、無線音声ストリーミング用に構成された聴覚デバイスである、条項1のPOSシステム。
【0115】
(条項3)
前記アクティベータが、前記POSシステムから提供されるセキュアに送信される音声ストリームについての前記聴覚デバイスのユーザからのリクエストに応じてアクティブ化するように構成されている、条項2のPOSシステム。
【0116】
(条項4)
前記無線周波数信号が、電波ビーコンを含む、条項1から3の何れか一項のPOSシステム。
【0117】
(条項5)
前記測定値が、無線周波数信号強度を含んでいる、条項1から4の何れか一項のPOSシステム。
【0118】
(条項6)
前記処理ユニットが、前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれを、前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれに関連付けられた測定値に従って評価するように構成されている、条項1から5の何れか一項のPOSシステム。
【0119】
(条項7)
前記処理ユニットが、前記少なくとも1つのデバイスから送信される無線周波数信号の強度を、POSでの前記少なくとも1つのデバイスによるデータ受信についての信号強度の指標として使用するように構成されている、条項1から6の何れか一項のPOSシステム。
【0120】
(条項8)
前記処理ユニットが、前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれが音声ストリーミングをサポートするか否かを示す、前記少なくとも1つのデバイスのそれぞれについての受信値をセットするように構成されている、条項1から7の何れか一項のPOSシステム。
【0121】
(条項9)
前記処理ユニットが、前記受信値に基づいて前記デバイスを選択するように構成されている、条項8のPOSシステム。
【0122】
(条項10)
前記処理ユニットがさらに、前記選択されたデバイスに反対側のデバイスの識別子を提供することをリクエストするように構成されているおり、
前記トランシーバが、前記選択されたデバイスから前記識別子を受信するように構成されている、条項1から9の何れか一項のPOSシステム。
【0123】
(条項11)
前記処理ユニットが、前記選択されたデバイスと前記反対側のデバイスに前記音声ストリームを送信するように前記トランシーバを動作させるように構成されている、条項10のPOSシステム。
【0124】
(条項12)
前記少なくとも1つのデバイスが、複数のデバイスを含んでおり、
前記選択基準が、前記複数のデバイスから最も高い測定値を有するものを選択することを含む、条項1から11の何れか一項のPOSシステム。
【0125】
(条項13)
POSシステムから聴覚デバイスへ音声データをストリーミングする方法であって、
前記POSシステムは、トランシーバとアクティベータを備えており、その方法は、
前記POSシステムから前記聴覚デバイスへのセキュアに送信される音声ストリームについての前記聴覚デバイスのユーザからのリクエストに応じて前記アクティベータをアクティブ化するステップと、
前記POSシステムの前記トランシーバによって受信可能な前記聴覚デバイスを含む複数のデバイスからの無線信号を探索するステップと、
受信された前記無線信号のうちで最も高い信号強度を有するものを識別するステップと、
前記POSシステムから前記複数のデバイスから選択されたデバイスへ前記音声ストリームを送信するステップであって、前記選択されたデバイスは前記受信された無線信号から識別されたものと関連付けられているステップを備えている、方法。
【0126】
(条項14)
前記選択されたデバイスに反対側のデバイスの識別子を提供することをリクエストするステップと、
前記選択されたデバイスから前記識別子を受信するステップと、
前記反対側のデバイスに前記音声ストリームを送信するステップをさらに備える、条項13の方法。
【0127】
(条項15)
POSシステムと通信するように構成された補聴器であって、
処理ユニットと、
無線トランシーバを備えており、
前記無線トランシーバが、
前記補聴器を含む複数のデバイスと通信している前記POSシステムからセキュアに送信される音声ストリームについてのリクエストを送信し、
前記POSシステムが前記補聴器に関連付けられた測定値に少なくとも部分的に基づいて前記補聴器を受信デバイスとして認識した後に、前記POSシステムから前記音声ストリームを受信するように構成されている、補聴器。
【0128】
特定の特徴について図示および説明してきたが、それらが特許請求の範囲に記載された発明を限定することを意図するものではないことが理解されるであろうし、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、種々の変更および改変がなされ得ることは、当業者にとって明らかであろう。従って明細書および図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で解釈されるべきである。特許請求の範囲に記載された発明は、代替形態、変形形態、および均等形態のすべてを包含することを意図している。