特許第6489849号(P6489849)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6489849
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】硬質ポリウレタンフォーム
(51)【国際特許分類】
   C08G 18/40 20060101AFI20190318BHJP
   C08G 18/76 20060101ALI20190318BHJP
   C08G 101/00 20060101ALN20190318BHJP
【FI】
   C08G18/40
   C08G18/76 007
   C08G101:00
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-17586(P2015-17586)
(22)【出願日】2015年1月30日
(65)【公開番号】特開2016-141718(P2016-141718A)
(43)【公開日】2016年8月8日
【審査請求日】2018年1月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000077
【氏名又は名称】アキレス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】栗田 剛志
【審査官】 小森 勇
(56)【参考文献】
【文献】 特開平2−36217(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 18/40
C08G 18/76
C08G 101/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリイソシアネートとポリオールとを発泡剤および触媒などの存在下で反応させて得られる硬質ポリウレタンフォームであって、
ポリオールが、芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールと、非アミン系ポリエーテルポリオールおよび/または芳香族アミン系ポリエーテルポリオールを含むものであり、
ポリイソシアネートが、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)/TDI(トリレンジイソシアネート)=4/6〜9/1となるように混合したものであり、
前記TDIは2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートを1種単独、或いは2種を組み合わせたものであることを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のポリイソシアネートと特定のポリオールとを発泡剤および触媒などの存在下で反応させ、得られる硬質ポリウレタンフォーム中のセルサイズを微小化し、優れた断熱性能を有する硬質ポリウレタンフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、硬質ウレタンフォームの熱伝導率への輻射の寄与について考察し、輻射はセル径が小さいほど小さくなることが記載されている。すなわち、セル径を小さく出来れば輻射も小さくなり、その結果、熱伝導率を下げられ、断熱性に優れたフォームを得ることができるということである。
【0003】
また、セル径を小さくするために、例えば非特許文献2のように、ウレタン原料成分の撹拌過程で多くの空気を巻き込ませて発泡時の気泡の核とし、得られる硬質ポリウレタンフォームのセル数を多くする、すなわち、セル径を小さくする記載がされている。
【0004】
また、セル径を小さくするために、例えば特許文献1のように、ウレタン原料成分に対してガスを導入して発泡時の気泡の粒径を20μm以下、好ましくは10μm以下とし、得られる硬質ポリウレタンフォームのセル数を多くする、すなわち、セル径を小さくする記載がされている。なお、ガスを導入する方法として、スタティックミキサーや強制撹拌翼を備えるガスローディング装置について記載がされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007-269820号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】L. D. Booth, ”Radiation Contribution as an Element of Thermal Conductivity”, Polyurethanes World Congress 1987, p. 85-90
【非特許文献2】B. Kanner and T.G. Decker ,”Urethane Foam Formation - Role of the Silicone Surfactant” , J. Cell. Plast. 5 , (1969), p. 32-39
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1記載の方法で得られた硬質ポリウレタンフォームの熱伝導率は0.020W/(m・K)を超えるものであった。
【0008】
そこで、本発明は、ガスローディング装置のような特別な装置を使用しなくとも、特定のポリイソシアネートと特定のポリオールとを発泡剤および触媒などの存在下で反応させることにより、微小なセルを有する硬質ポリウレタンフォームを得ることができ、熱伝導率が0.020W/(m・K)以下の硬質ポリウレタンフォームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明における硬質ポリウレタンフォームは、ポリイソシアネートとポリオールとを発泡剤および触媒などの存在下で反応させて硬質ポリウレタンフォームを製造するに際し、ポリオールが、芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールと、非アミン系ポリエーテルポリオールおよび/または芳香族アミン系ポリエーテルポリオールを含むものであり、ポリイソシアネートが、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)/TDI(トリレンジイソシアネート)=4/6〜9/1となるように混合したものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、熱伝導率が0.020W/(m・K)以下の硬質ポリウレタンフォームを得ることができるものである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の硬質ポリウレタンフォームは、ポリイソシアネートとポリオールとを発泡剤および触媒などの存在下で反応させて硬質ポリウレタンフォームを製造するに際し、ポリオールが、芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールと、非アミン系ポリエーテルポリオールおよび/または芳香族アミン系ポリエーテルポリオールを含むものであり、ポリイソシアネートが、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)/TDI(トリレンジイソシアネート)=4/6〜9/1となるように混合したものであることを特徴とする。
【0012】
[ポリオール]
本発明のポリオールとしては、芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールと、非アミン系ポリエーテルポリオールおよび/または芳香族アミン系ポリエーテルポリオールを含むものである。例えば芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールのみの場合、硬質ポリウレタンフォームの樹脂骨格が弱くなり、得られるフォームが収縮してしまうので、芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールと共に、非アミン系ポリエーテルポリオールおよび/または芳香族アミン系ポリエーテルポリオールを併用する。
【0013】
また、芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールと、非アミン系ポリエーテルポリオールおよび/または芳香族アミン系ポリエーテルポリオール(以下、「特定のポリエーテルポリオール」ともいう。)の混合比は、芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオール/特定のポリエーテルポリオールの混合比=3/7〜9/1となるように混合するのがよい。例えば特定のポリエーテルポリオールの比率が多くなり過ぎると、得られるフォームのセルサイズが微小になり難くなり、結果、断熱性能の向上が図れなくなるため、所定の混合比となるようにするのがよい。そして、特定のポリエーテルポリオールの比率が少なくなり過ぎると、得られるフォームが収縮し易くなる。
【0014】
[ポリエステルポリオール]
本発明のポリエステルポリオールとしては、芳香族濃度が17〜35wt%のポリエステルポリオールであればよい。芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールは、断熱性能を向上させる目的で使用するものである。なお、芳香族濃度が17wt%未満であると、目的とする断熱性能が得られない。芳香族濃度が35wt%を超えると、ポリオールとしての粘度が高くなり、フォームを製造するには実用的でない。
【0015】
本発明の芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールとしては、多価カルボン酸と多価アルコールから通常のエステル化反応において得られる芳香族ポリエステルポリオールや、ポリエステル樹脂等を多価アルコールでエステル交換して得られる芳香族ポリエステルポリオールが挙げられる。多価カルボン酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸などの芳香族多塩基酸及びこれらの無水物が挙げられ、これらは1種単独、或いは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。一方、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークローズ、ビスフェノールAなどが挙げられ、これらは1種単独、或いは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
また、ポリエステルポリオールの水酸基価は特に限定されないが、200〜500mgKOH/gが好ましい。
【0016】
[ポリエーテルポリオール]
本発明のポリエーテルポリオールとしては、非アミン系のポリエーテルポリオールおよび/または芳香族アミン系ポリエーテルポリオールであればよい。非アミン系ポリエーテルポリオールおよび/または芳香族アミン系ポリエーテルポリオールは、得られるフォームの収縮を抑制すると共に、セルの微小化を促進させる目的で使用するものである。例えば脂肪族アミン系ポリエーテル系ポリオールを、芳香族濃度17〜35wt%のポリエステルポリオールと併用した場合、セルサイズが大きくなり所望の熱伝導率が得られない。
【0017】
本発明の非アミン系ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークローズ、ビスフェノールAなどの多価アルコールに、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを1種または2種以上を付加重合して得られる非アミン系ポリエーテルポリオールなどが挙げられ、これらの非アミン系ポリエーテルポリオールは1種単独であるいは2種以上を適宜組み合わせ使用することができる。また、非アミン系ポリエーテルポリオールの水酸基価は特に限定されないが、水酸基価が300〜700mgKOH/gが好ましい。
【0018】
本発明の芳香族アミン系ポリエーテルポリオールとしては、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、マンニッヒ縮合物などの芳香環を有するアミンに、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを1種または2種以上を開環付加重合させて得られる芳香族アミン系ポリエーテルポリオールなどが挙げられ、これらの芳香族アミン系ポリエーテルポリオールは1種単独であるいは2種以上を適宜組み合わせ使用することができる。また、芳香族アミン系ポリエーテルポリオールの水酸基価は特に限定されないが、水酸基価が300〜600mgKOH/gが好ましい。
【0019】
[ポリイソシアネート]
本発明のポリイソシアネートとしては、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)/TDI(トリレンジイソシアネート)=4/6〜9/1となるように混合したものを使用する。例えばMDIがTDIとの所定混合比よりも多すぎる場合、所望の熱伝導率が得られない。また、MDIがTDIとの所定混合比よりも少なすぎる場合、収縮してしまう。
【0020】
また、本発明のMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)としては、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、変性MDI(MDIの部分化学反応、例えばエステル基、尿素基、ビュレット基、アロファネート基、イソシアヌレート基、ウレタン基がMDIに部分結合されたもの)などが挙げられ、これらMDIは、1種単独、或いは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0021】
また、本発明のTDI(トリレンジイソシアネート)としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートなどが挙げられ、これらTDIは、1種単独、或いは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0022】
そして、本発明のMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)/TDI(トリレンジイソシアネート)=4/6〜9/1となるように混合したポリイソシアネートの使用量は、イソシアネートインデックス(NCO基/OH基〔当量比〕×100)が100〜160となるように使用すればよい。
【0023】
[発泡剤]
本発明で使用する発泡剤としては、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、イソブタン等のハイドロカーボン、HFC−365mfc、HFC−245fa、HFC−134a等のハイドロフルオロカーボン、1−クロロ−3,3,3,−トリフルオロプロペン、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2ブテン等のハイドロフルオロオレフィンが挙げられ、これらは1種単独であるいは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。また、上記発泡剤と共に水を併用してもよい。
【0024】
[触媒]
本発明で使用する触媒としては、従来から一般に用いられているアミン触媒や金属触媒等が使用できる。アミン触媒としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパンジアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、トリエチレンジアミン、N,N’,N’−トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N’,N’’−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N−アミノエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、テトラメチルヘキサンジアミン、1−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール等が使用できる。金属触媒としては、例えば、スタナスオクトエート;ジブチルチンジラウリレート;オクチル酸鉛;酢酸カリウムやオクチル酸カリウム等のカリウム塩等が使用できる。これらのアミン触媒や金属触媒の他に、蟻酸や酢酸等の脂肪酸の第4級アンモニウム塩等も使用できる。以上の触媒は、それぞれ1種単独で使用してもよいし、2種以上を適宜組み合わせて使用することもできる。本発明において、上記触媒の使用量は、ポリオール100重量部当たりに対し、0.1〜15重量部程度が好ましい。
【0025】
また、本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造に際しては、上記ポリオール、ポリイソシアネート、触媒、発泡剤の他に、必要に応じて難燃剤、整泡剤、相溶化剤、減粘剤、着色剤、安定剤、架橋剤等の硬質ポリウレタンフォームの製造に際して一般的に使用されている添加剤を使用することができる。
【0026】
[整泡剤]
整泡剤としては、従来から一般に用いられているシリコーン系化合物及びフッ素系化合物などが挙げられる。整泡剤の量は0.1〜10重量部が好ましい。
【0027】
[難燃剤]
難燃剤としては、例えばトリメチルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、トリスクロロエチルフォスフェート、トリスクロロプロピルフォスフェート等のリン酸エステル等が適している。その使用量は、ポリオール合計100重量部に対して5〜40重量部が好ましい。5重量部未満ではJIS−A−9511に規定された燃焼試験に合格することが困難となる場合がある。また40重量部を超えると可塑的作用が強すぎるためフォームの収縮や機械的強度が不足する場合がある。特に好ましい使用量は10〜30重量部である。
【0028】
本発明の硬質ポリウレタンフォームは、少なくともポリオールとポリイソシアネートとを、触媒、発泡剤などの存在下に反応させて得られるものであり、その製造には、一般的に使用される高圧、及び低圧の硬質ポリウレタン発泡機が用いられ、例えばポリイソシアネートと、ポリオール、触媒、難燃剤、整泡剤、発泡剤及びその他助剤とからなる混合物とを一定の比率で連続又は非連続的に混合する発泡方法を用いることが出来る。
【0029】
本発明の硬質ポリウレタンフォームは、いわゆる硬質ポリウレタンフォームの他、ウレタン変性硬質ポリイソシアヌレートフォーム、硬質ポリイソシアヌレートフォーム、その他の硬質フォーム等の硬質系のポリウレタンフォームを包含するものである。
【0030】
本発明で得られる硬質ポリウレタンフォームは、密度が33〜60kg/mで、セルサイズが230μm以下であり、熱伝導率が0.020W/(m・K)以下である。
【実施例】
【0031】
以下、実施例を挙げて、本発明を詳細に説明する。
【0032】
実施例1〜10、比較例1〜4
実施例、比較例において使用した原料を以下に示す。
[使用原料]
(ポリオール)
・ポリオールA:無水フタル酸を開始剤とした水酸基価315mgKOH/g、
分子量360のポリエステルポリオール(芳香族濃度が22%)
・ポリオールB:テレフタル酸を開始剤とした水酸基価250mgKOH/g、
分子量450のポリエステルポリオール(芳香族濃度が17%)
・ポリオールC:テレフタル酸を開始剤とした水酸基価250mgKOH/g、
分子量450のポリエステルポリオール(芳香族濃度が13%)
・ポリオールD:ソルビトール(非アミン)を開始剤とした水酸基価450mgKOH/g、分子量750のポリエーテルポリオール
・ポリオールE:シュクロース(非アミン)を開始剤とした水酸基価450mgKOH/g、分子量600のポリエーテルポリオール
・ポリオールF:トルエンジアミン(芳香族アミン)を開始剤とした水酸基価420mgKOH/g、分子量530のポリエーテルポリオール
・ポリオールG:エチレンジアミン(脂肪族アミン)を開始剤とした水酸基価500mgKOH/g、分子量450のポリエーテルポリオール
【0033】
(発泡剤)
・C−ペンタン(シクロペンタン)
・HFC−365mfc(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)
・HFO(1−クロロ−3,3,3,−トリフルオロプロペン)
【0034】
(触媒)
・東ソー社製のTEDA−L33
【0035】
(整泡剤)
・東レ・ダウ社製のSH−193
【0036】
(難燃剤)
・大八化学社製のTMCPP
【0037】
(ポリイソシアネート)
・MDI:ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート(東ソー社製のミリオネートMR-200:NCO含量31%)
・TDI:トリレンジイソシアネート(三井化学社製のコスモネートT−80:NCO含量48%)
【0038】
〔フォーム製造方法〕
表1に示す配合組成の混合物を、ハンドミキサーを用いて4500回転/分で4秒間撹拌した後、250mm×150mm×300mmの木箱内で自由発泡させて硬質ポリウレタンフォームを得た。
また、同じ配合組成の混合物を、ハンドミキサーを用いて4500回転/分で4秒間撹拌した後、45℃に温調した金属プレート上で自由発泡させて硬質ポリウレタンフォームを得た。
なお、ポリオールおよびポリイソシアネートは、液温25℃で、イソシアネートインデックス(NCO INDEX)が120となるように配合した。
【0039】
上記製造方法にて得られた硬質ポリウレタンフォームについて、密度、セルサイズ、熱伝導率を以下の方法にて評価した。そして、結果を表1に示した。
【0040】
〔評価方法〕
密度(kg/m):木箱内で自由発泡させて得た硬質ポリウレタンフォームより、100mm×100mm×100mmの試験片を切り出し、試験片の密度をJIS A9511に準拠して測定した。
【0041】
セルサイズ(μm):45℃に温調した金属プレート上で自由発泡させて得た硬質ポリウレタンフォームより、試験片を切り出し、走査型電子顕微鏡(日本電子社製のJSM−6700F)を使用して測定した。
【0042】
熱伝導率(W/(m・K)):45℃に温調した金属プレート上で自由発泡させて得た硬質ポリウレタンフォームより、200mm×200mm×25mmの試験片を切り出し、JIS A1412に示される熱流計法により、英弘精機社製のオートλHC−074を用いて平均温度23℃で測定した。
【0043】
【表1】