特許第6489915号(P6489915)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アール・ビー・コントロールズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6489915-リモコン装置 図000002
  • 特許6489915-リモコン装置 図000003
  • 特許6489915-リモコン装置 図000004
  • 特許6489915-リモコン装置 図000005
  • 特許6489915-リモコン装置 図000006
  • 特許6489915-リモコン装置 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6489915
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】リモコン装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 21/00 20060101AFI20190318BHJP
   H01H 13/20 20060101ALI20190318BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   H01H21/00 330Z
   H01H13/20 A
   H04Q9/00 371B
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-84748(P2015-84748)
(22)【出願日】2015年4月17日
(65)【公開番号】特開2016-207320(P2016-207320A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2018年4月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100562
【氏名又は名称】アール・ビー・コントロールズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106105
【弁理士】
【氏名又は名称】打揚 洋次
(72)【発明者】
【氏名】藤田 喜彦
【審査官】 太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−210504(JP,A)
【文献】 実開平05−061937(JP,U)
【文献】 特開2003−36766(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 19/00−21/88
H01H 13/00−13/88
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
押し操作することによりオンオフするスイッチ部を前面に備えたリモコン本体と、このリモコン本体の前面に係合するカバーとを備え、このカバーの外縁部分に、押し操作することにより揺動する押しボタンを設け、カバーをリモコン本体に係合させた状態で押しボタンを押し操作すると、押しボタンの揺動により上記スイッチ部が押し操作されるリモコン装置において、上記押しボタンの揺動中心を、押しボタンの押し操作位置より中央側に設け、押しボタンの裏側に、補助部材を揺動自在に保持させ、押しボタンを押し操作すると、補助部材の揺動軸が押しボタンと共にリモコン本体側に移動する際に、補助部材の揺動軸より外側の部分をリモコン本体に係合させて支点部とし、補助部材の揺動軸より内側の部分を作用点部として、この作用点部で上記スイッチ部を押し操作するようにしたことを特徴とするリモコン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リモコン本体の前面にカバーを係合させたリモコン装置であって、カバーに設けた押しボタンを押し操作することによって、リモコン本体の前面に設けたスイッチ部を押し操作するリモコン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば浴室内に取り付けられるリモコン装置では、リモコン本体内に水などが浸入しないように、リモコン本体は水密に構成されている。そして、そのリモコン本体の前面には各種操作を行うためのスイッチ部が設けられおり、そのスイッチ部を押し操作することにより、リモコン本体内のスイッチをオンオフするように構成されている。
【0003】
なお、リモコン装置が水密であるため、スイッチ部を自由にデザインすることが困難であるため、押しボタンを備えたカバーをリモコン本体の前面に係合させ、押しボタンを押し操作することによって、押しボタンの裏面でスイッチ部を押し操作するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような構成を採用するためには、押しボタンの裏側の位置にスイッチ部が設けられる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−288053号公報(図11
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来のリモコン装置では、カバーの押しボタンをカバーの周縁より内側に入った位置に設けている。これに対して、デザイン上の要請から、押しボタンをカバーの周縁に、ピアノの鍵盤のような形式に設ける場合がある。このような場合には、必然的にリモコン本体のスイッチ部も周縁近傍に設けなければならないが、リモコン本体の周縁近傍には、リモコン本体を壁面に固定するための穴を設ける必要があり、その穴を設ける位置にはスイッチ部を設けることができない。このためカバーのデザインの自由度が極端に制約されてしまう。
【0007】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、押しボタンをカバーの周縁に設けても、スイッチ部を押し操作することのできるリモコン装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明によるリモコン装置は、押し操作することによりオンオフするスイッチ部を前面に備えたリモコン本体と、このリモコン本体の前面に係合するカバーとを備え、このカバーの外縁部分に、押し操作することにより揺動する押しボタンを設け、カバーをリモコン本体に係合させた状態で押しボタンを押し操作すると、押しボタンの揺動により上記スイッチ部が押し操作されるリモコン装置において、上記押しボタンの揺動中心を、押しボタンの押し操作位置より中央側に設け、押しボタンの裏側に、補助部材を揺動自在に保持させ、押しボタンを押し操作すると、補助部材の揺動軸が押しボタンと共にリモコン本体側に移動する際に、補助部材の揺動軸より外側の部分をリモコン本体に係合させて支点部とし、補助部材の揺動軸より内側の部分を作用点部として、この作用点部で上記スイッチ部を押し操作するようにしたことを特徴とする。
【0009】
スイッチ部が押しボタンより内側に偏位している場合には、押しボタンで直接スイッチ部を押し操作することは困難である。そこで、押しボタンの裏側に補助部材を揺動自在に取り付けて、押しボタンを押すと、補助部材の揺動軸より内側の部分が押し方向に移動するように構成して、その内側に位置する部分でスイッチ部を押し操作するようにした。
【発明の効果】
【0010】
以上の説明から明らかなように、本発明は、押しボタンをカバーの周縁部分に設けても、その押しボタンより内側に偏位した位置にあるスイッチ部を押し操作できるので、カバーのデザインの自由度を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明によるリモコン装置の外観を示す斜視図
図2】リモコン本体からカバーを取り外した状態を示す図
図3】カバーの押しボタン取付部の状態を示す斜視図
図4】押しボタンの裏側を示す図
図5】押しボタンから補助部材を取り外した状態を示す図
図6】押しボタンを押した際の動作を説明するための断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照して、1は本発明によるリモコン装置で有り、本実施の形態では浴室の壁面に取り付けられる風呂リモコンである。
【0013】
図2を参照して、このリモコン装置1は壁面に固定されるリモコン本体2と、このリモコン本体2の前面に着脱自在に取り付けられるカバー3とから構成されている。リモコン本体2は内部に水などが浸入しないように水密構造が採用されている。そして、前面には各種のスイッチ部21,22が設けられている。これらスイッチ部21,22はカバー3に設けた押しボタン31、32によって押し操作されるものであり、押しボタン31,32がカバー3の左右両縁部に設けられているため、各スイッチ部21,22もリモコン本体2の左右両縁部に設けることが望ましい。
【0014】
ところが、リモコン本体2には左右両壁面があるため、スイッチ部21は押しボタン31で押し操作されるのに好適な位置よりも内側に偏位して設けられている。また、特にスイッチ部22は、リモコン本体2を壁面に取り付けるための穴23が設けられているため、スイッチ部21よりも、さらに内側に偏位して設けられている。
【0015】
図3を参照して、特に偏位しているスイッチ部22を例にとり、さらに向かって右側に位置するスイッチ部22を押し操作する機構について以下に説明する。押しボタン32が取り付けられる位置には押しボタン31が手前側に浮き上がることを防止する爪34と、後述する補助部材が当接して補助部材の揺動時に支点となる当接部33とが設けられている。
【0016】
図4および図5を参照して、押しボタン32の裏側には補助部材4が揺動自在に保持されている。なお、以下に押しボタン32について説明をするが、補助部材4と同様の作用をする補助部材31aが他の押しボタン31の裏側にも取り付けられている。
【0017】
補助部材4には上下1対の揺動軸4aが形成されており、押しボタン32の裏側に形成された軸受部32aに揺動軸4aが揺動自在に軸支される。押しボタン32にはそのほか、上記爪34に係合する係合部32bと、カバー3に対して揺動自在に係合する係合部32cとが設けられている。
【0018】
また、補助部材4には、取り付けられた状態で外側に位置する支点部41と、同じく内側に位置する作用点部42とが形成されている。
【0019】
図6を参照して、押しボタン32を押すと、上記係合部32cを中心にして押しボタン32自体が揺動し、その結果、補助部材4の揺動軸4aがリモコン本体2に近づく方向に移動する。ただし、補助部材4の支点部41はカバー3の当接部33に当接しているので移動しない。そのため、補助部材4はこの支点部41を中心にして、リモコン本体2に近づく方向に揺動する。その結果、作用点部42がスイッチ部22を押し込むことになる。スイッチ部22の直下にはスイッチ22aが配設されているので、上述のように、押しボタン32を押すと、スイッチ22aが押されてオンすることになる。
【0020】
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
【符号の説明】
【0021】
1 リモコン装置
2 リモコン本体
3 カバー
4 補助部材
4a 揺動軸
21 スイッチ部
22 スイッチ部
22a スイッチ
31 押しボタン
32 押しボタン
41 支点部
42 作用点部
図1
図2
図3
図4
図5
図6