(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
独立した供給経路を経由して、上側成形材料及び下側成形材料を供給するための成形材料供給ユニットと、前記成形材料供給ユニットから前記上側成形材料を受け取り、それを所定の形状の上側診断キット本体に成形するための上側成形ユニットと、前記成形材料供給ユニットから前記下側成形材料を受け取り、それを所定の形状の下側診断キット本体に成形し、前記下側診断キット本体に診断ストリップを挿入するための下側成形ユニットと、前記上側成形ユニットから成形された前記上側成形材料を受け取り、かつ、前記下側成形ユニットから成形された前記下側成形材料を受け取り、それらを接合し、その結果、前記上側診断キット本体及び前記下側診断キット本体が相互に接合される、接合ユニットと、接合された前記上側診断キット本体及び前記下側診断キット本体を、所定のサイズを有する診断キットに切断するための切断ユニットとを備え、
前記上側成形材料及び前記下側成形材料が、実質的には、シート又はフィルム材料であり、
前記上側成形ユニットが、前記成形材料供給ユニットから供給された前記上側成形材料を、それが成形可能になるように加熱するための上側加熱デバイスと、加熱され、成形可能となった前記上側成形材料を、上側診断キット本体にプレス成形するための上側プレス成形デバイスと、プレス成形された前記上側成形材料を冷却するための上側冷却デバイスと、前記上側診断キット本体に空気孔を打ち抜くための打ち抜きデバイスとを備え、
前記上側診断キット本体が、上方に突出する長方形の周縁形状に形成された上側空気チューブと、前記上側空気チューブの内側に、上方に突出する円形の周縁形状に形成された円形チューブと、前記円形チューブの内側に形成された検査試薬注入孔と、前記円形チューブからある一定の距離に、前記上側空気チューブの内側に形成された複数の空気孔とを備え、前記上側プレス成形デバイスが、前記上側空気チューブ及び前記円形チューブをプレス成形し、前記打ち抜きデバイスが、前記検査試薬注入孔及び前記複数の空気孔を同じステップで打ち抜き、
前記下側成形ユニットが、前記成形材料供給ユニットから供給された前記下側成形材料を、それが成形可能になるように加熱するための下側加熱デバイスと、加熱され、成形可能となった前記下側成形材料を、下側診断キット本体にプレス成形するための下側プレス成形デバイスと、プレス成形された前記下側成形材料を冷却するための下側冷却デバイスと、診断ストリップを前記下側診断キット本体に挿入するための診断ストリップ挿入デバイスとを備え、
前記下側診断キット本体には、前記上側空気チューブのサイズに対応するサイズを有する下側空気チューブ、及び、前記下側空気チューブの内側に、前記診断ストリップを受け入れるために、ある一定の深さで形成される凹穴が形成され、前記下側プレス成形デバイスが、前記下側空気チューブ及び前記凹穴をプレス成形により形成する、診断キットを製造するための装置。
前記上側診断キット本体及び前記下側診断キット本体が複数形成される場合、前記診断ストリップ挿入デバイスは、前記下側診断キット本体に形成された前記凹穴内の定位置に、前記診断ストリップを連続的に、又は、同時に挿入する、請求項1に記載の装置。
前記接合ユニットが、成形された前記上側成形材料、及び、成形された前記下側成形材料を、前記上側空気チューブ及び前記円形チューブを除いた前記上側診断キット本体の底部と、前記下側空気チューブ及び前記凹穴を除いた前記下側診断キット本体の上部が接触した状態で受け入れ、熱融着により、接触面を加熱により接合し、診断キット本体を形成する、請求項1に記載の装置。
前記切断ユニットが、接合された、成形された前記上側及び下側成形材料から前記診断キット本体を切り出すための切断デバイスと、切り出された前記診断キット本体を落とし、排出するための排出デバイスと、前記診断キットが切り落とされた、成形された前記上側及び下側成形材料を回収するための回収デバイスとを備える、請求項3に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0032】
添付の図面を参照し、本発明の診断キットのための製造装置を以下に説明する。
【0033】
図1は、本発明の実施形態による全体構成を示す。
【0034】
図1を参照すると、本発明の実施形態による診断キットを製造するための装置は、成形材料供給ユニットと、上側成形ユニットと、下側成形ユニットと、接合ユニットと、切断ユニットとを備える。
【0035】
成形材料供給ユニット(100)
本発明の説明では、典型的な実施形態として、上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)は、ロールで供給される。
【0036】
加えて、上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)は、平らなプレート又はスラット形態でも供給され得ることが明らかであろう。
【0037】
成形材料供給ユニット(100)は、第1の供給ロール(110)と、第2の供給ロール(120)と、第1及び第2の供給ロール(110、120)を駆動するための電動モータなどの回転デバイス(130)とを備えることができる。
【0038】
上側成形材料(1)は、第1の供給ロール(110)に巻かれ、下側成形材料(2)は、第2の供給ロール(12)に巻かれる。
【0039】
ここで、上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)は、シート又はフィルム形状に形成されている。
【0040】
上側及び下側成形材料(1)、(2)は、PA、APET、COPET、PET、PE、ABS、PS、PP、CPR、EG、PVC、PC、EVA、LDPE、EVOHのうちのいずれか一つ、又は、それらの組み合わせとすることができる。
【0041】
加えて、上側及び下側成形材料(1)、(2)は、加熱され、プレス成形され得る任意の材料とすることができる。
【0042】
第1の供給経路が、上側成形材料(1)用に第1の供給ロール(110)と上側成形ユニット(200)との間に設けられる。
【0043】
第2の供給経路が、下側成形材料(2)用に第2の供給ロール(120)と下側成形ユニット(300)との間に設けられる。
【0044】
複数のダンサーロール(D)が、第1の供給経路及び第2の供給経路に取り付けられる。ダンサーロール(D)は、第1の供給経路及び第2の供給経路に沿った安定した動きを確保するために、上側及び下側成形材料(1)、(2)に適切な張力を印加する。
【0045】
一方、第1及び第2の供給ロール(110)、(120)に巻かれる前に、上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)に、追加的な窓形成プロセス(図示せず)が施されてもよい。
【0046】
窓は、透明の材料で形成される。上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)の全体が、透明の材料で形成されてもよく、又は、材料の一部分のみに、透明の材料で作成された窓が設けられる。
【0047】
上側成形ユニット(200)
上側成形ユニット(200)は、上側加熱デバイス(210)と、上側プレス成形デバイス(220)と、上側冷却デバイス(230)と、打ち抜きデバイス(240)とを備える。
【0048】
上側成形ユニット(200)は、第1の供給経路と連結している第1の成形経路を提供する。
【0049】
加えて、上側加熱デバイス(210)、上側プレス成形デバイス(220)、上側冷却デバイス(230)、及び、打ち抜きデバイス(240)は、第1の成形経路に沿って、この順で配置される。
【0050】
図2は、本発明の実施形態による上側加熱デバイスの図である。
【0051】
図2を参照すると、上側加熱デバイス(210)は、隙間(G)が設けられた加熱ブロック(211)を備え、上側成形材料(1)は、この隙間を通過する。
【0052】
加熱ブロック(211)には、外部電源に接続されたヒーターデバイス(図示せず)が備わる。
【0053】
かくして、上側成形材料(1)は、加熱ブロック(211)の隙間(G)を通過しながら、ヒーターデバイスにより所定の温度まで加熱される。
【0054】
加熱により、上側成形材料(1)は、プレス成形可能な状態に変えられる。
【0055】
本発明では、加熱方法は、高周波誘導加熱、放射加熱、又は、熱風加熱とすることができる。
【0056】
図2は、本発明の実施形態による上側加熱デバイスの図であり、
図3は、本発明の実施形態による上側診断キット本体の斜視図であり、
図4は、本発明の実施形態による上側診断キット本体の上面図であり、
図5は、A−A線に沿って切断した
図4の断面図であり、
図6は、本発明の実施形態による上側プレス成形デバイスの図である。
【0057】
上側プレス成形デバイス(220)は、上側加熱デバイス(210)に隣接する。
【0058】
上側プレス成形デバイス(220)は、プレス成形ユニットとすることができる。
【0059】
図3から5を参照し、本発明の実施形態による上側診断キット本体(10)の構成を説明する。
【0060】
上側診断キット本体(10)は、上側成形材料(1)で形成された上側本体(11)と、上方に突出する長方形の周縁を上側本体(11)上に形成する上側空気チューブ(12)と、上側空気チューブ(12)の壁部内側に設けられた円形チューブとを備える。
【0061】
加えて、検査試薬注入貫通孔(14)が、円形チューブの内側に形成され、複数の空気孔(15)が、円形チューブからある一定の距離に、上側空気チューブ(12)の内側に形成される。
【0062】
上述の構成を参照すると、上側プレス成形デバイス(220)は、上型(221)と、下型(222)とを備えることができ、上側成形材料(1)は、上型(221)と下型(222)との間でプレスされ、成形される。
【0063】
例えば、
図6を参照すると、上型(221)には、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)の形状に対応する彫り込みパターンが形成され、下型(222)には、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)の形状に対応する浮き出しパターンが形成される。
【0064】
従って、上側成形材料(1)が、上型(221)と下型(222)との間に置かれ、上側成形材料(1)をプレス成形するために、上型(221)及び下型(222)が押し合わされる。
【0065】
加えて、検査試薬注入孔(14)及び打ち抜き孔(15)が、別個の打ち抜きデバイス(240)で形成される。
【0066】
ここで、上型(221)及び下型(222)のいずれか一つ又は両方には、追加的な加熱部材(図示せず)が備わり、上型(221)及び下型(222)のいずれか一つ又は両方が、加熱部材により加熱される。
【0067】
上側冷却デバイス(230)は、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)が上述のプレス成形により形成された後に、搬送された上側成形材料(1)を、所定の温度レベルまで冷却する。
【0068】
冷却方法は、水冷又は空冷とすることができる。
【0069】
空冷デバイスが使用される場合、上側成形材料(1)の一方側に、均一な圧力で低温の冷却空気を吹きつけるのが好ましい。
【0070】
打ち抜きデバイス(240)には、孔を打ち抜くために上下に動くパンチャー(図示せず)が備わる。
【0071】
ここでは、複数のパンチャーが、検査試薬注入孔(14)及び空気孔(15)を形成するために備えられる。
【0072】
冷却後、上側成形材料(1)は、打ち抜きデバイス(240)内の所定の位置に供給され、置かれる。
【0073】
打ち抜きヘッドが上下に動き、所定の位置に置かれた上側成形材料(1)に検査試薬注入孔(14)及び空気孔(15)を打ち抜く。
【0074】
打ち抜きデバイス(240)が、上側冷却デバイス(230)から所定の距離だけ離間されていることに留意されたい。この間隔は、打ち抜き孔のリムが損傷されないように、上側成形材料(1)が室温近くまで冷却されることを可能にする。
【0075】
打ち抜きデバイス(240)を通過すると、上側成形材料(1)は、配置ユニット(600)へ搬送される。
【0076】
加熱形成のための予熱方法には、熱風吹き込み、加熱ブロック、又は、加熱ロールを利用することができる。
【0077】
下側成形ユニット(300)
下側成形ユニット(300)は、下側加熱デバイス(310)と、下側プレス成形デバイス(320)と、下側冷却デバイス(330)と、診断ストリップ挿入デバイス(340)とを備える。
【0078】
下側成形ユニット(300)は、第2の供給経路と連結している第2の成形経路を提供する。
【0079】
加えて、下側加熱デバイス(310)、下側プレス成形デバイス(320)、下側冷却デバイス(330)、及び、診断ストリップ挿入デバイス(340)は、第2の成形経路に沿って、この順で配置される。
【0080】
下側加熱デバイス(310)は、隙間(G)が設けられた加熱ブロック(311)を備え、下側成形材料(2)は、この隙間を通過する。
【0081】
加熱ブロック(311)には、外部電源に接続された加熱部材が備わる。
【0082】
かくして、下側成形材料(2)は、加熱ブロック(311)の隙間(G)を通過しながら、加熱部材により所定の温度まで加熱される。
【0083】
加熱により、下側成形材料(2)は、プレス成形可能な状態に変えられる。
【0084】
本発明では、加熱方法は、高周波誘導加熱、放射加熱、又は、熱風加熱とすることができる。
【0085】
図7は、本発明の実施形態による下側診断キット本体の斜視図であり、
図8は、本発明の実施形態による下側成形デバイスの上面図であり、
図9は、B−B線に沿って切断した
図8の断面図であり、
図10は、本発明の実施形態による下側プレス成形デバイスの図である。
【0086】
下側プレス成形デバイス(320)は、下側加熱デバイス(310)に隣接する。
【0087】
下側プレス成形デバイス(320)は、プレス成形ユニットとすることができる。
【0088】
本発明の実施形態による下側診断キット本体(20)の構成を、以下に説明する。
【0089】
下側診断キット本体(20)は、下側成形材料(2)で形成された下側本体(21)と、長方形の周縁を下側本体(21)上に形成する下側本体(20)の下方凸部と、下側空気チューブ(22)の内側にある一定の深さで形成された凹穴(23)とを備える。
【0090】
上述の構成を参照すると、下側プレス成形デバイス(320)は、上型(321)と、下型(322)とを備えることができ、下側成形材料(2)は、上型(321)と下型(322)との間でプレスされ、成形される。
【0091】
例えば、
図7から9を参照すると、上型(321)には、下側空気チューブ(22)及び凹穴(23)の形状に対応する浮き出しパターンが形成され、下型には、下側空気チューブ(22)及び凹穴(23)の形状に対応する彫り込みパターンが形成される。
【0092】
従って、下側成形材料(2)が、上型(321)と下型(322)との間に置かれ、下側成形材料(2)をプレス成形するために、上型(321)及び下型(322)が押し合わされる。
【0093】
ここで、上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)には、一定間隔で複数の上側診断キット本体(10)及び下側診断キット本体(20)が形成され得る。
【0094】
ここで、上型(221)及び下型(222)のいずれか一つ又は両方には、追加的な加熱部材(図示せず)が備わり、上型(221)及び下型(222)のいずれか一つ又は両方が、加熱部材により加熱される。
【0095】
加えて、本発明によるこの実施形態は、上型及び下型を備えるプレス成形として説明されるが、ロールプレス法でも同様の性能が達成可能であることが、当業者には明らかであろう。
【0096】
さらに、方法は、加熱成形、真空成形、又は、圧力による形成とすることも可能である。
【0097】
下側冷却デバイス(330)は、下側空気チューブ(22)及び凹穴(23)が上述のようにプレスにより形成された後に、搬送された下側成形材料(2)を、所定の温度レベルまで冷却する。
【0098】
冷却方法は、水冷又は空冷とすることができる。
【0099】
空冷デバイスが使用される場合、上側成形材料(1)の一方側に、均一な圧力で低温の冷却空気を吹きつけるのが好ましい。
【0100】
診断ストリップ挿入デバイス(340)は、冷却された下側診断キット本体(20)に形成されている凹穴(23)に、診断ストリップ(30)を挿入する。
【0101】
図11及び12を参照し、本発明による、診断ストリップを挿入する異なる例示的な方法を説明する。
【0102】
図11は、フィンガ挿入式の診断ストリップ挿入デバイスの図である。
【0103】
図11を参照すると、診断ストリップ挿入デバイス(340)は、基部(341)及び基部(341)上に形成された供給位置に、診断ストリップ(30)を連続的に供給するストリップ積載デバイス(342)と、供給位置の側方に設けられ、供給位置に置かれた診断ストリップ(30)を凹穴(23)に押し込む電動旋回フィンガ(343)とを備える。
【0104】
ここで、基部(341)は、好ましくは、第2の形成経路よりも高い位置に配置される。
【0105】
従って、プレス成形され、冷却された下側成形材料(2)が、基部(341)の下側へ搬送されると、旋回フィンガ(343)が回転し、供給位置に置かれた診断ストリップ(30)を凹穴(22)に押し込む。
【0106】
図12は、真空グリッパー式の診断ストリップ挿入デバイスの図である。
【0107】
図12を参照すると、診断ストリップ挿入デバイス(350)は、複数の診断ストリップ(30)を把持するための吸着部材(351a)を有する吸着プレート(351)と、吸着プレート(351)を変位させるための変位デバイス(352)と、真空圧力を生成し、把持を制御するための真空制御装置(353)とを備える。
【0108】
ここで、吸着部材(351a)間の間隔は、実質的には、下側成形材料(2)上に形成された凹穴(23)間の間隔と同じであるものとする。
【0109】
従って、プレス成形され、冷却された下側成形材料(2)が、基部(341)の下側へ搬送されると、吸着プレート(351)は、変位デバイスにより、下側成形材料(2)の上側に移動する。
【0110】
ここで、下側成形材料(2)上に形成された凹穴(23)、及び、吸着部材(351a)の位置は同じである。吸着部材(351a)は、真空圧力により診断キットを把持している。
【0111】
吸着プレート(351)が、変位デバイス(352)により下げられ、その結果、診断ストリップ(30)が凹穴(23)内に取り付けられ、そして、真空制御装置は、吸着部材(351a)に印加されていた真空圧力を解放する。
【0112】
従って、真空ストリップ(30)は、凹穴(23)内に取り付けられ得る。
【0113】
診断ストリップ(30)を挿入する方法を、典型的な方法に従ってこれまで説明したが、凹穴(23)に診断ストリップ(30)を取り付けることができる任意の他の方法を適用することができる。
【0114】
上述のように、診断ストリップ(30)が取り付けられた、成形された下側成形材料(2)は、配置ユニット(600)へ搬送される。
【0115】
熱風吹き込み、加熱ブロック、又は、加熱ロールを用いて、予熱が達成され得る。
【0116】
ここで説明する本発明の例示的な実施形態では、上側成形材料及び下側成形材料はプレス成形されるが、しかしながら、上側成形材料及び下側成形材料は、真空成形されてもよい。
【0117】
すなわち、図には示されていないが、所望のパターンが形成された本体を、予熱され、成形可能になった上側成形材料の上面又は下面に接触させ、外付け真空吸着デバイスを用いて所望のパターンに真空圧力を印加することにより、上側成形材料が、所望の形状に真空成形されてもよい。
【0118】
加えて、下側成形材料も、上側成形材料と同じ真空成形方法で成形されてもよい。
【0119】
配置ユニット(600)
本発明の実施形態による配置ユニット(600)は、第1及び第2の成形経路に沿ってそれぞれ移動する成形された上側及び下側成形材料(1)、(2)が、所定の位置で合わせられ得るように配置する。
【0120】
すなわち、上側成形材料(1)上に形成された上側空気チューブ(12)、及び、下側成形材料(2)上に形成された下側空気チューブ(22)が、相互に面するような配置状態になることが好ましい。
【0121】
接合ユニット(400)
図1を参照すると、本発明の実施形態による接合ユニット(400)は、配置ユニット(600)を通過し、相互に接触している上側及び下側成形材料(1)、(2)を融着する。
【0122】
接合ユニット(400)は、接合経路を提供し、接触している上側及び下側成形材料(1)、(2)は、この経路を通過する。
【0123】
接合ユニット(400)は、接合経路に連続的に配置された一つ以上の熱接合デバイス(410)と、冷却デバイスとを備える。
【0124】
一つ以上の熱接合デバイス(410)は、上側及び下側空気チューブ(12)、(22)を除き、上側及び下側成形材料(1)、(2)の接触している面を連続的に融着する。
【0125】
一つ以上の熱接合デバイス(410)は、超音波溶接デバイスとすることができ、それらの作動は、製造される診断キットの寸法に応じて、一つのステップに統合され得る。
【0126】
加えて、接合された材料(1’)は、超音波融着により接合されてもよい。
【0127】
冷却デバイス(420)は、接合された上側及び下側成形部材(以下「接合された材料」)を冷却する。
【0128】
ここで、接合された材料(1’)には、複数の診断キットが形成される。
【0129】
次いで、冷却された、接合された材料(1’)は、切断ユニット(500)へ搬送される。
【0130】
本発明の実施形態では、熱接合デバイスは、熱融着、高周波誘導融着、超音波融着のいずれか一つを用いることができる。
【0131】
切断ユニット(500)
切断ユニット(500)は、接合ユニット(400)から診断キットを切り出す。
【0132】
切断ユニット(500)には、診断キットの周縁と対応して配置されたカッターナイフ(図示せず)を有する切断デバイス(510)が備わり、上下に動くことで周縁を切断する。
【0133】
加えて、接合された材料(1’)に、一定間隔で複数の診断キットが形成されている場合、切断ユニット(500)には、診断キットの数に対応する数のカッターナイフが備えられ得る。
【0134】
従って、カッターナイフが上下に動くことにより、複数の診断キットが同時に切り落とされ得る。
【0135】
切断ユニット(500)には、切り落とされた診断キットを落とし、排出するための排出デバイス(520)が、切断デバイス(510)の下に設けられる。
【0136】
排出デバイス(520)は、切断デバイス(510)の下に設けられ、落下する診断キットを案内するための案内プレート(521)を備える。
【0137】
加えて、切断ユニット(500)には、診断キットを除いた接合された材料(1’)(以下「スクラップ」)を回収するための回収デバイス(530)が設けられる。
【0138】
回収デバイス(530)は、診断キットが切り落とされた、接合された材料(1’)を巻き付けて回収する回収ローラとすることができる。
【0139】
本発明では、スクラップは切断され、処理され得る。
【0140】
以上、本発明の実施形態による診断キットを製造するための装置を説明した。
【0141】
本発明の実施形態
本発明の実施形態による診断キットを製造するための装置により製造された診断キットを、以下に説明する。
【0142】
図13は、本発明の実施形態による診断キットの図であり、
図14は、
図13の診断キットの断面図である。
【0143】
上側診断キット本体(10)及び下側診断キット本体(20)の構成については、
図3及び7を参照する。
【0144】
図13及び14を参照すると、本発明の実施形態による診断キットは、相互に融着された上側診断キット本体(10)と、下側診断キット本体(20)とを備える。
【0145】
上側診断キット本体
上側診断キット本体(10)は、シート又はフィルム材料から形成され、長方形のプレートである上側本体(11)を備える。上側診断キット本体(10)は、様々な形状に形成され得ることが当業者には明らかであろう。
【0146】
上側本体(11)には、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)が形成される。
【0147】
上側空気チューブ(12)は、上側本体(11)上に長方形の周縁を形成し、上方に突出する。
【0148】
上側空気チューブ(12)には、上側本体(11)の下に、内側に空間が形成される。
【0149】
上側空気チューブ(12)の目的は、上側本体(11)のゆがみを防ぐことである。
【0150】
ここで、上側本体(11)上には、上側空気チューブ(12)の外側に、ある一定の幅を有する周縁が形成される。
【0151】
加えて、上側本体(11)から上方に突出する円形チューブ(13)が、上側空気チューブ(12)の内側に形成される。
【0152】
ここで、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)の長手方向の断面は、同じとすることができる。
【0153】
円形チューブ(13)も、支えとなる。
【0154】
さらに、垂直の貫通孔である検査試薬注入孔(14)が、円形チューブ(13)の内側に形成される。
【0155】
又、上側空気チューブ(12)の内側に、円形チューブ(13)からある一定の距離をおいて、複数の空気孔(15)が形成される。
【0156】
複数の空気孔(15)は、長方形の孔であり、上側本体(11)の貫通孔として形成される。
【0157】
上側診断キット本体(10)の形成については、製造するための装置の説明に記載したので、ここでは説明しない。
【0158】
加えて、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)は、様々な形状に形成され得る。
【0159】
下側診断キット本体
下側診断キット本体(20)は、シート又はフィルム材料から形成され、長方形の平面形状に形成された下側本体(21)を備える。
【0160】
下側本体(21)には、下側空気チューブ(22)及び凹穴(23)が形成される。
【0161】
下側空気チューブ(22)は、下側本体(21)の裏面上に、下方に突出する長方形の周縁形状に形成される。
【0162】
ここで、下側空気チューブ(22)の形状は、上側空気チューブ(12)の形状と実質的に同じとすることができる。
【0163】
凹穴(23)には、下側本体(21)の上面に、ある一定の深さに一つ以上の段差が設けられる。
【0164】
凹穴(23)のサイズは、凹部内に取り付けられる診断ストリップ(30)のサイズに応じて可変的に決定され得る。
【0165】
下側診断キット本体(20)の形成の説明は、製造するための装置の説明に記載したので、ここでは省略する。
【0166】
本発明の実施形態によれば、接合方法は、上側診断キット本体(10)及び下側診断キット本体(20)は、相互に接触してかつ接合されるものであり、好ましくは、上述のように、熱融着である。
【0167】
すなわち、上側及び下側診断キット本体(10及び20)が、シート又はフィルム材料から形成されるので、それらは融着され得る。
【0168】
従って、上側本体(11)及び下側本体(21)は、一体的な本体を形成し、上側及び下側空気チューブは、上方及び下方それぞれに突出して形成される。
【0169】
加えて、下側空気チューブ(22)は、様々な形状に形成され得る。
【0170】
又、ある一定の深さ及び長さを有する凹穴(23)の頂部は、上側本体(11)により覆われる。
【0171】
ここで、凹穴(23)には、診断ストリップ(30)が取り付けられる。
【0172】
診断ストリップ(30)は、様々な疾病を診断することができる検査材料である。
【0173】
ここで、診断ストリップ(30)の一つの端部は、上側本体(11)に形成された検査試薬注入孔(14)に晒されており、別の端部は、複数の空気孔(15)に晒されている。
【0174】
かくして、診断ストリップの一つの端部は、検査試薬注入孔を通って進入してくる検査試薬で塗抹され、検査試薬は、空気が反対側の端部の空気孔に侵入してくることにより、容易に反対側の端部に運ばれ得る。
【0175】
これまで、本発明による診断キットを製造するための装置、及び、それにより製造される診断キットの例示的な実施形態を説明したが、本発明の精神から逸脱することなく、様々な修正及び変更が行われ得ることが明らかであろう。
【0176】
本発明は、本発明の精神、又は、本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形式にて具現化され得、従って、本発明の範囲を示すときは、前述の明細書ではなく、添付の特許請求の範囲を参照すべきである。
【0177】
従って、ここに記載された実施形態は、例示的なものであり、本発明を限定するものではないと解釈されるべきである。添付の特許請求の範囲は、本発明の精神及び範囲内の、そのような修正及び実施形態を全て含む意図をもつことが理解されよう。