特許第6490078号(P6490078)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6490078診断キットを製造するための装置及びそれにより製造された診断キット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6490078
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】診断キットを製造するための装置及びそれにより製造された診断キット
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/50 20060101AFI20190318BHJP
   B29C 69/02 20060101ALI20190318BHJP
   G01N 33/543 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   G01N33/50 Z
   B29C69/02
   G01N33/543 521
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-542628(P2016-542628)
(86)(22)【出願日】2014年9月5日
(65)【公表番号】特表2016-540228(P2016-540228A)
(43)【公表日】2016年12月22日
(86)【国際出願番号】KR2014008370
(87)【国際公開番号】WO2015037884
(87)【国際公開日】20150319
【審査請求日】2017年8月30日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0109951
(32)【優先日】2013年9月12日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514017563
【氏名又は名称】アクセス バイオ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100105463
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100129861
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 滝治
(74)【代理人】
【識別番号】100160668
【弁理士】
【氏名又は名称】美馬 保彦
(72)【発明者】
【氏名】ユ,セウン クーク
【審査官】 西浦 昌哉
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2009−0101823(KR,A)
【文献】 特開平07−171905(JP,A)
【文献】 特開昭49−055485(JP,A)
【文献】 特開昭60−123305(JP,A)
【文献】 特開平03−176341(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0019784(US,A1)
【文献】 特開2001−343381(JP,A)
【文献】 特開平04−231876(JP,A)
【文献】 特開平10−332700(JP,A)
【文献】 特表平02−501918(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/48−33/98
B65B 9/00− 9/24
B65B 47/00−47/10
B29C 64/00−64/40
B29C 67/00−67/08
B29C 67/24−69/02
B29C 73/00−73/34
B29D 1/00−29/10
B29C 33/00
B29C 99/00
B33Y 10/00−99/00
B29C 49/00−49/46
B29C 49/58−49/68
B29C 49/72−51/28
B29C 51/42
B29C 51/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
独立した供給経路を経由して、上側成形材料及び下側成形材料を供給するための成形材料供給ユニットと、前記成形材料供給ユニットから前記上側成形材料を受け取り、それを所定の形状の上側診断キット本体に成形するための上側成形ユニットと、前記成形材料供給ユニットから前記下側成形材料を受け取り、それを所定の形状の下側診断キット本体に成形し、前記下側診断キット本体に診断ストリップを挿入するための下側成形ユニットと、前記上側成形ユニットから成形された前記上側成形材料を受け取り、かつ、前記下側成形ユニットから成形された前記下側成形材料を受け取り、それらを接合し、その結果、前記上側診断キット本体及び前記下側診断キット本体が相互に接合される、接合ユニットと、接合された前記上側診断キット本体及び前記下側診断キット本体を、所定のサイズを有する診断キットに切断するための切断ユニットとを備え、
前記上側成形材料及び前記下側成形材料が、実質的には、シート又はフィルム材料であり、
前記上側成形ユニットが、前記成形材料供給ユニットから供給された前記上側成形材料を、それが成形可能になるように加熱するための上側加熱デバイスと、加熱され、成形可能となった前記上側成形材料を、上側診断キット本体にプレス成形するための上側プレス成形デバイスと、プレス成形された前記上側成形材料を冷却するための上側冷却デバイスと、前記上側診断キット本体に空気孔を打ち抜くための打ち抜きデバイスとを備え、
前記上側診断キット本体が、上方に突出する長方形の周縁形状に形成された上側空気チューブと、前記上側空気チューブの内側に、上方に突出する円形の周縁形状に形成された円形チューブと、前記円形チューブの内側に形成された検査試薬注入孔と、前記円形チューブからある一定の距離に、前記上側空気チューブの内側に形成された複数の空気孔とを備え、前記上側プレス成形デバイスが、前記上側空気チューブ及び前記円形チューブをプレス成形し、前記打ち抜きデバイスが、前記検査試薬注入孔及び前記複数の空気孔を同じステップで打ち抜き、
前記下側成形ユニットが、前記成形材料供給ユニットから供給された前記下側成形材料を、それが成形可能になるように加熱するための下側加熱デバイスと、加熱され、成形可能となった前記下側成形材料を、下側診断キット本体にプレス成形するための下側プレス成形デバイスと、プレス成形された前記下側成形材料を冷却するための下側冷却デバイスと、診断ストリップを前記下側診断キット本体に挿入するための診断ストリップ挿入デバイスとを備え、
前記下側診断キット本体には、前記上側空気チューブのサイズに対応するサイズを有する下側空気チューブ、及び、前記下側空気チューブの内側に、前記診断ストリップを受け入れるために、ある一定の深さで形成される凹穴が形成され、前記下側プレス成形デバイスが、前記下側空気チューブ及び前記凹穴をプレス成形により形成する、診断キットを製造するための装置。
【請求項2】
前記上側診断キット本体及び前記下側診断キット本体が複数形成される場合、前記診断ストリップ挿入デバイスは、前記下側診断キット本体に形成された前記凹穴内の定位置に、前記診断ストリップを連続的に、又は、同時に挿入する、請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記接合ユニットが、成形された前記上側成形材料、及び、成形された前記下側成形材料を、前記上側空気チューブ及び前記円形チューブを除いた前記上側診断キット本体の底部と、前記下側空気チューブ及び前記凹穴を除いた前記下側診断キット本体の上部が接触した状態で受け入れ、熱融着により、接触面を加熱により接合し、診断キット本体を形成する、請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記切断ユニットが、接合された、成形された前記上側及び下側成形材料から前記診断キット本体を切り出すための切断デバイスと、切り出された前記診断キット本体を落とし、排出するための排出デバイスと、前記診断キットが切り落とされた、成形された前記上側及び下側成形材料を回収するための回収デバイスとを備える、請求項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、診断キットを製造するための装置に関し、より詳細には、診断ストリップが埋め込まれた診断キットを軽量パッケージで製造するための、大量生産に適するように構成された装置、及び、それにより製造された診断キットに関する。
【背景技術】
【0002】
診断キットは、例えば、尿試料又は血液試料などの液体試料内の単一又は複数の物質の存在を検査する、又は、試験するための装置である。
【0003】
具体的には、現代の診断産業は、POCT(Point−Of−Care Testing(臨床現場即時検査))のある種類に目が向けられている。
【0004】
POCT(Point−Of−Care Testing)は、検査室外で行われる検査であり、専門知識をもたない一般の人により使用され得るデバイスである。現在では、POCTの使用は、病院から院外での個人による診断用途へと広がってきている。
【0005】
特に、イムノクロマトグラフ分析に代表される迅速診断検査キットが、病気又は変化を識別するために、健康管理分野及び医療分野で使用され、様々な類似のデバイスが、定量的及び定性的な微量分析のために、食品及び生物学的プロセス、環境技術などの様々な領域で開発されてきた。健康管理における応用範囲は、妊娠、排卵、感染症、薬物乱用、急性心筋梗塞、及び、癌などの分野にも拡大されつつある。
【0006】
一般的に、そのような診断キットは、対象とする診断に応じた診断ストリップを含むケースから形成される。
【0007】
ここで、診断キットのケースは、ある一定の厚さで成形することにより形成される。
【0008】
診断ストリップが再利用できないため、これらの診断キットは使い捨て式である。
【0009】
かくして、プラスチック成形により製造される、1回限りの使用の、使い捨て式の診断キットは、有価資源の無駄遣いとなってしまう。
【0010】
加えて、成形による製造は、診断キットの体積を増加させることにもつながり、輸送のために、より多くの物流コストが必要となってしまう。
【0011】
本発明に関連する先行文献として、韓国特許出願公開第10−2012−0086985号(2012年8月6日公開)が、診断キットを製造するための方法に関連する技術を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の態様は、軽量のシート又はフィルムを成形することができる、シート状のフィルムの内側に診断ストリップを含む診断キットを、大量に製造するための装置、及び、それにより製造される診断キットを提供することである。
【0013】
本発明の別の態様は、診断キットの重量を低減することができる、診断キットを製造するための装置、及び、それにより製造された診断キットを提供することである。
【0014】
本発明の更に別の態様は、診断キットの製造コストを削減し、設計の多様化を促進し、開発及び大量生産のための準備に必要とされる時間を短縮し、そのような開発のコストを削減することができる、診断キットを製造するための装置、及び、それにより製造された診断キットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
好ましい実施形態では、本発明は、成形材料供給ユニットと、成形材料供給ユニットから上側成形材料を受け取り、それを所定の形状の上側診断キット本体に成形するための上側成形ユニットと、成形材料供給ユニットから下側成形材料を受け取り、それを所定の形状の下側診断キット本体に成形し、下側診断キット本体に診断ストリップを挿入するための下側成形ユニットと、上側成形ユニットで成形された上側成形材料、及び、下側成形ユニットで成形された下側成形材料を受け取り、上側診断キット本体と下側診断キット本体を結合するために、成形された上側成形材料及び下側成形材料を接合する接合ユニットと、結合された上側診断キット本体及び下側診断キット本体を、所定のサイズの診断キットに切断するための切断ユニットとを備える、診断キットを製造するための装置を提供する。
【0016】
上側成形材料及び下側成形材料は、シート状のフィルム形態であることが好ましい。
【0017】
上側成形ユニットは、好ましくは、上側材料供給機から送達された上側成形材料を加熱するための上側加熱デバイスと、加熱された上側成形材料を、所定の形状の上側診断キット本体にプレス成形するための上側プレス成形デバイスと、プレス成形された上側成形材料を冷却するための上側冷却デバイスと、上側成形材料に含まれている診断キット本体に複数の空気孔を形成するための打ち抜きデバイスから構成される。
【0018】
上側診断キット本体は、上方に突出する長方形の周縁形状の上側空気チューブと、上側空気チューブの内側に配設された、上方に突出する円形状の円形チューブと、円形チューブの内側に形成された検査試薬注入孔と、円形チューブからある一定の距離を有して、空気チューブの内側に形成された複数の空気孔とを備える。
【0019】
好ましくは、上側プレス成形デバイスが、上側空気チューブ及び円形チューブをプレス成形し、打ち抜きデバイスが、同時に、検査試薬注入孔及び複数の空気孔を打ち抜くことが好ましい。
【0020】
下側成形ユニットは、好ましくは、成形材料供給機から送達された下側成形材料を加熱するための下側加熱デバイスと、加熱された上側成形材料を、所定の形状の下側診断キット本体にプレス成形するための下側プレス成形デバイスと、プレス成形された下側成形材料を冷却するための下側冷却デバイスと、診断ストリップを下側診断キット本体に挿入するための診断ストリップ挿入デバイスから構成される。
【0021】
下側診断キット本体は、上側空気チューブのサイズに対応するサイズを有する下側空気チューブと、空気チューブの内側に、診断ストリップを取り付けるために所定の深さで形成された凹穴とを備える。
【0022】
好ましくは、下側プレス成形デバイスが、下側空気チューブ及び凹部をプレス成形する。
【0023】
上側診断キット本体及び下側診断キット本体が複数形成される構成では、診断ストリップ挿入デバイスは、好ましくは、下側診断キット本体に形成された凹穴に、一列で送達された複数の診断ストリップを連続的に、又は、同時に挿入する。
【0024】
好ましくは、接合ユニットは、成形された上側部材及び成形された下側部材を加熱し接合する。
【0025】
上側空気チューブ及び円形チューブを除いた上側診断キット本体の底部が、下側空気チューブ及び凹部を除いた下側診断キット本体の上部に接触した状態で、二つの診断キット本体の両方が融着されるように加熱され、診断キットの本体を形成するのが好ましい。
【0026】
切断ユニットは、融着された、成形された上側及び下側部材から診断キット本体を切り出すための切断デバイスと、切断デバイスの下に設けられた、切断された診断キット本体を落とし、排出するための排出デバイスと、診断キット本体が切り出された、成形された上側及び下側部材を回収するための回収デバイスとを備えることが好ましい。
【0027】
異なる実施形態では、本発明は、本発明による診断キットを製造するための装置を用いて製造された診断キットを提供する。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、シート又はフィルムをプレス成形することにより、シート状のフィルムの内側に診断ストリップを含む診断キットを、大量に製造することを可能にする。
【0029】
加えて、本発明は、シート又はフィルム材料から構成される診断キット上に別個の空気チューブを備えることにより、キット自体の変形を効率的に防止することができる。
【0030】
加えて、本発明は、診断キットの重量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の実施形態による全体構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態による上側加熱デバイスの図である。
図3】本発明の実施形態による上側診断キット本体の斜視図である。
図4】本発明の実施形態による上側診断キット本体の上面図である。
図5】A−A線に沿って切断した図4の断面図である。
図6】本発明の実施形態による上側プレス成形デバイスの図である。
図7】本発明の実施形態による下側診断キット本体の斜視図である。
図8】本発明の実施形態による下側プレス成形デバイスの図である。
図9】B−B線に沿って切断した図8の断面図である。
図10】本発明の実施形態による下側プレス成形デバイスの図である。
図11】フィンガ挿入式の診断ストリップ挿入デバイスの図である。
図12】真空グリッパー式の診断ストリップ挿入デバイスの図である。
図13】本発明の実施形態による診断キットの図である。
図14図13の診断キットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
添付の図面を参照し、本発明の診断キットのための製造装置を以下に説明する。
【0033】
図1は、本発明の実施形態による全体構成を示す。
【0034】
図1を参照すると、本発明の実施形態による診断キットを製造するための装置は、成形材料供給ユニットと、上側成形ユニットと、下側成形ユニットと、接合ユニットと、切断ユニットとを備える。
【0035】
成形材料供給ユニット(100)
本発明の説明では、典型的な実施形態として、上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)は、ロールで供給される。
【0036】
加えて、上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)は、平らなプレート又はスラット形態でも供給され得ることが明らかであろう。
【0037】
成形材料供給ユニット(100)は、第1の供給ロール(110)と、第2の供給ロール(120)と、第1及び第2の供給ロール(110、120)を駆動するための電動モータなどの回転デバイス(130)とを備えることができる。
【0038】
上側成形材料(1)は、第1の供給ロール(110)に巻かれ、下側成形材料(2)は、第2の供給ロール(12)に巻かれる。
【0039】
ここで、上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)は、シート又はフィルム形状に形成されている。
【0040】
上側及び下側成形材料(1)、(2)は、PA、APET、COPET、PET、PE、ABS、PS、PP、CPR、EG、PVC、PC、EVA、LDPE、EVOHのうちのいずれか一つ、又は、それらの組み合わせとすることができる。
【0041】
加えて、上側及び下側成形材料(1)、(2)は、加熱され、プレス成形され得る任意の材料とすることができる。
【0042】
第1の供給経路が、上側成形材料(1)用に第1の供給ロール(110)と上側成形ユニット(200)との間に設けられる。
【0043】
第2の供給経路が、下側成形材料(2)用に第2の供給ロール(120)と下側成形ユニット(300)との間に設けられる。
【0044】
複数のダンサーロール(D)が、第1の供給経路及び第2の供給経路に取り付けられる。ダンサーロール(D)は、第1の供給経路及び第2の供給経路に沿った安定した動きを確保するために、上側及び下側成形材料(1)、(2)に適切な張力を印加する。
【0045】
一方、第1及び第2の供給ロール(110)、(120)に巻かれる前に、上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)に、追加的な窓形成プロセス(図示せず)が施されてもよい。
【0046】
窓は、透明の材料で形成される。上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)の全体が、透明の材料で形成されてもよく、又は、材料の一部分のみに、透明の材料で作成された窓が設けられる。
【0047】
上側成形ユニット(200)
上側成形ユニット(200)は、上側加熱デバイス(210)と、上側プレス成形デバイス(220)と、上側冷却デバイス(230)と、打ち抜きデバイス(240)とを備える。
【0048】
上側成形ユニット(200)は、第1の供給経路と連結している第1の成形経路を提供する。
【0049】
加えて、上側加熱デバイス(210)、上側プレス成形デバイス(220)、上側冷却デバイス(230)、及び、打ち抜きデバイス(240)は、第1の成形経路に沿って、この順で配置される。
【0050】
図2は、本発明の実施形態による上側加熱デバイスの図である。
【0051】
図2を参照すると、上側加熱デバイス(210)は、隙間(G)が設けられた加熱ブロック(211)を備え、上側成形材料(1)は、この隙間を通過する。
【0052】
加熱ブロック(211)には、外部電源に接続されたヒーターデバイス(図示せず)が備わる。
【0053】
かくして、上側成形材料(1)は、加熱ブロック(211)の隙間(G)を通過しながら、ヒーターデバイスにより所定の温度まで加熱される。
【0054】
加熱により、上側成形材料(1)は、プレス成形可能な状態に変えられる。
【0055】
本発明では、加熱方法は、高周波誘導加熱、放射加熱、又は、熱風加熱とすることができる。
【0056】
図2は、本発明の実施形態による上側加熱デバイスの図であり、図3は、本発明の実施形態による上側診断キット本体の斜視図であり、図4は、本発明の実施形態による上側診断キット本体の上面図であり、図5は、A−A線に沿って切断した図4の断面図であり、図6は、本発明の実施形態による上側プレス成形デバイスの図である。
【0057】
上側プレス成形デバイス(220)は、上側加熱デバイス(210)に隣接する。
【0058】
上側プレス成形デバイス(220)は、プレス成形ユニットとすることができる。
【0059】
図3から5を参照し、本発明の実施形態による上側診断キット本体(10)の構成を説明する。
【0060】
上側診断キット本体(10)は、上側成形材料(1)で形成された上側本体(11)と、上方に突出する長方形の周縁を上側本体(11)上に形成する上側空気チューブ(12)と、上側空気チューブ(12)の壁部内側に設けられた円形チューブとを備える。
【0061】
加えて、検査試薬注入貫通孔(14)が、円形チューブの内側に形成され、複数の空気孔(15)が、円形チューブからある一定の距離に、上側空気チューブ(12)の内側に形成される。
【0062】
上述の構成を参照すると、上側プレス成形デバイス(220)は、上型(221)と、下型(222)とを備えることができ、上側成形材料(1)は、上型(221)と下型(222)との間でプレスされ、成形される。
【0063】
例えば、図6を参照すると、上型(221)には、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)の形状に対応する彫り込みパターンが形成され、下型(222)には、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)の形状に対応する浮き出しパターンが形成される。
【0064】
従って、上側成形材料(1)が、上型(221)と下型(222)との間に置かれ、上側成形材料(1)をプレス成形するために、上型(221)及び下型(222)が押し合わされる。
【0065】
加えて、検査試薬注入孔(14)及び打ち抜き孔(15)が、別個の打ち抜きデバイス(240)で形成される。
【0066】
ここで、上型(221)及び下型(222)のいずれか一つ又は両方には、追加的な加熱部材(図示せず)が備わり、上型(221)及び下型(222)のいずれか一つ又は両方が、加熱部材により加熱される。
【0067】
上側冷却デバイス(230)は、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)が上述のプレス成形により形成された後に、搬送された上側成形材料(1)を、所定の温度レベルまで冷却する。
【0068】
冷却方法は、水冷又は空冷とすることができる。
【0069】
空冷デバイスが使用される場合、上側成形材料(1)の一方側に、均一な圧力で低温の冷却空気を吹きつけるのが好ましい。
【0070】
打ち抜きデバイス(240)には、孔を打ち抜くために上下に動くパンチャー(図示せず)が備わる。
【0071】
ここでは、複数のパンチャーが、検査試薬注入孔(14)及び空気孔(15)を形成するために備えられる。
【0072】
冷却後、上側成形材料(1)は、打ち抜きデバイス(240)内の所定の位置に供給され、置かれる。
【0073】
打ち抜きヘッドが上下に動き、所定の位置に置かれた上側成形材料(1)に検査試薬注入孔(14)及び空気孔(15)を打ち抜く。
【0074】
打ち抜きデバイス(240)が、上側冷却デバイス(230)から所定の距離だけ離間されていることに留意されたい。この間隔は、打ち抜き孔のリムが損傷されないように、上側成形材料(1)が室温近くまで冷却されることを可能にする。
【0075】
打ち抜きデバイス(240)を通過すると、上側成形材料(1)は、配置ユニット(600)へ搬送される。
【0076】
加熱形成のための予熱方法には、熱風吹き込み、加熱ブロック、又は、加熱ロールを利用することができる。
【0077】
下側成形ユニット(300)
下側成形ユニット(300)は、下側加熱デバイス(310)と、下側プレス成形デバイス(320)と、下側冷却デバイス(330)と、診断ストリップ挿入デバイス(340)とを備える。
【0078】
下側成形ユニット(300)は、第2の供給経路と連結している第2の成形経路を提供する。
【0079】
加えて、下側加熱デバイス(310)、下側プレス成形デバイス(320)、下側冷却デバイス(330)、及び、診断ストリップ挿入デバイス(340)は、第2の成形経路に沿って、この順で配置される。
【0080】
下側加熱デバイス(310)は、隙間(G)が設けられた加熱ブロック(311)を備え、下側成形材料(2)は、この隙間を通過する。
【0081】
加熱ブロック(311)には、外部電源に接続された加熱部材が備わる。
【0082】
かくして、下側成形材料(2)は、加熱ブロック(311)の隙間(G)を通過しながら、加熱部材により所定の温度まで加熱される。
【0083】
加熱により、下側成形材料(2)は、プレス成形可能な状態に変えられる。
【0084】
本発明では、加熱方法は、高周波誘導加熱、放射加熱、又は、熱風加熱とすることができる。
【0085】
図7は、本発明の実施形態による下側診断キット本体の斜視図であり、図8は、本発明の実施形態による下側成形デバイスの上面図であり、図9は、B−B線に沿って切断した図8の断面図であり、図10は、本発明の実施形態による下側プレス成形デバイスの図である。
【0086】
下側プレス成形デバイス(320)は、下側加熱デバイス(310)に隣接する。
【0087】
下側プレス成形デバイス(320)は、プレス成形ユニットとすることができる。
【0088】
本発明の実施形態による下側診断キット本体(20)の構成を、以下に説明する。
【0089】
下側診断キット本体(20)は、下側成形材料(2)で形成された下側本体(21)と、長方形の周縁を下側本体(21)上に形成する下側本体(20)の下方凸部と、下側空気チューブ(22)の内側にある一定の深さで形成された凹穴(23)とを備える。
【0090】
上述の構成を参照すると、下側プレス成形デバイス(320)は、上型(321)と、下型(322)とを備えることができ、下側成形材料(2)は、上型(321)と下型(322)との間でプレスされ、成形される。
【0091】
例えば、図7から9を参照すると、上型(321)には、下側空気チューブ(22)及び凹穴(23)の形状に対応する浮き出しパターンが形成され、下型には、下側空気チューブ(22)及び凹穴(23)の形状に対応する彫り込みパターンが形成される。
【0092】
従って、下側成形材料(2)が、上型(321)と下型(322)との間に置かれ、下側成形材料(2)をプレス成形するために、上型(321)及び下型(322)が押し合わされる。
【0093】
ここで、上側成形材料(1)及び下側成形材料(2)には、一定間隔で複数の上側診断キット本体(10)及び下側診断キット本体(20)が形成され得る。
【0094】
ここで、上型(221)及び下型(222)のいずれか一つ又は両方には、追加的な加熱部材(図示せず)が備わり、上型(221)及び下型(222)のいずれか一つ又は両方が、加熱部材により加熱される。
【0095】
加えて、本発明によるこの実施形態は、上型及び下型を備えるプレス成形として説明されるが、ロールプレス法でも同様の性能が達成可能であることが、当業者には明らかであろう。
【0096】
さらに、方法は、加熱成形、真空成形、又は、圧力による形成とすることも可能である。
【0097】
下側冷却デバイス(330)は、下側空気チューブ(22)及び凹穴(23)が上述のようにプレスにより形成された後に、搬送された下側成形材料(2)を、所定の温度レベルまで冷却する。
【0098】
冷却方法は、水冷又は空冷とすることができる。
【0099】
空冷デバイスが使用される場合、上側成形材料(1)の一方側に、均一な圧力で低温の冷却空気を吹きつけるのが好ましい。
【0100】
診断ストリップ挿入デバイス(340)は、冷却された下側診断キット本体(20)に形成されている凹穴(23)に、診断ストリップ(30)を挿入する。
【0101】
図11及び12を参照し、本発明による、診断ストリップを挿入する異なる例示的な方法を説明する。
【0102】
図11は、フィンガ挿入式の診断ストリップ挿入デバイスの図である。
【0103】
図11を参照すると、診断ストリップ挿入デバイス(340)は、基部(341)及び基部(341)上に形成された供給位置に、診断ストリップ(30)を連続的に供給するストリップ積載デバイス(342)と、供給位置の側方に設けられ、供給位置に置かれた診断ストリップ(30)を凹穴(23)に押し込む電動旋回フィンガ(343)とを備える。
【0104】
ここで、基部(341)は、好ましくは、第2の形成経路よりも高い位置に配置される。
【0105】
従って、プレス成形され、冷却された下側成形材料(2)が、基部(341)の下側へ搬送されると、旋回フィンガ(343)が回転し、供給位置に置かれた診断ストリップ(30)を凹穴(22)に押し込む。
【0106】
図12は、真空グリッパー式の診断ストリップ挿入デバイスの図である。
【0107】
図12を参照すると、診断ストリップ挿入デバイス(350)は、複数の診断ストリップ(30)を把持するための吸着部材(351a)を有する吸着プレート(351)と、吸着プレート(351)を変位させるための変位デバイス(352)と、真空圧力を生成し、把持を制御するための真空制御装置(353)とを備える。
【0108】
ここで、吸着部材(351a)間の間隔は、実質的には、下側成形材料(2)上に形成された凹穴(23)間の間隔と同じであるものとする。
【0109】
従って、プレス成形され、冷却された下側成形材料(2)が、基部(341)の下側へ搬送されると、吸着プレート(351)は、変位デバイスにより、下側成形材料(2)の上側に移動する。
【0110】
ここで、下側成形材料(2)上に形成された凹穴(23)、及び、吸着部材(351a)の位置は同じである。吸着部材(351a)は、真空圧力により診断キットを把持している。
【0111】
吸着プレート(351)が、変位デバイス(352)により下げられ、その結果、診断ストリップ(30)が凹穴(23)内に取り付けられ、そして、真空制御装置は、吸着部材(351a)に印加されていた真空圧力を解放する。
【0112】
従って、真空ストリップ(30)は、凹穴(23)内に取り付けられ得る。
【0113】
診断ストリップ(30)を挿入する方法を、典型的な方法に従ってこれまで説明したが、凹穴(23)に診断ストリップ(30)を取り付けることができる任意の他の方法を適用することができる。
【0114】
上述のように、診断ストリップ(30)が取り付けられた、成形された下側成形材料(2)は、配置ユニット(600)へ搬送される。
【0115】
熱風吹き込み、加熱ブロック、又は、加熱ロールを用いて、予熱が達成され得る。
【0116】
ここで説明する本発明の例示的な実施形態では、上側成形材料及び下側成形材料はプレス成形されるが、しかしながら、上側成形材料及び下側成形材料は、真空成形されてもよい。
【0117】
すなわち、図には示されていないが、所望のパターンが形成された本体を、予熱され、成形可能になった上側成形材料の上面又は下面に接触させ、外付け真空吸着デバイスを用いて所望のパターンに真空圧力を印加することにより、上側成形材料が、所望の形状に真空成形されてもよい。
【0118】
加えて、下側成形材料も、上側成形材料と同じ真空成形方法で成形されてもよい。
【0119】
配置ユニット(600)
本発明の実施形態による配置ユニット(600)は、第1及び第2の成形経路に沿ってそれぞれ移動する成形された上側及び下側成形材料(1)、(2)が、所定の位置で合わせられ得るように配置する。
【0120】
すなわち、上側成形材料(1)上に形成された上側空気チューブ(12)、及び、下側成形材料(2)上に形成された下側空気チューブ(22)が、相互に面するような配置状態になることが好ましい。
【0121】
接合ユニット(400)
図1を参照すると、本発明の実施形態による接合ユニット(400)は、配置ユニット(600)を通過し、相互に接触している上側及び下側成形材料(1)、(2)を融着する。
【0122】
接合ユニット(400)は、接合経路を提供し、接触している上側及び下側成形材料(1)、(2)は、この経路を通過する。
【0123】
接合ユニット(400)は、接合経路に連続的に配置された一つ以上の熱接合デバイス(410)と、冷却デバイスとを備える。
【0124】
一つ以上の熱接合デバイス(410)は、上側及び下側空気チューブ(12)、(22)を除き、上側及び下側成形材料(1)、(2)の接触している面を連続的に融着する。
【0125】
一つ以上の熱接合デバイス(410)は、超音波溶接デバイスとすることができ、それらの作動は、製造される診断キットの寸法に応じて、一つのステップに統合され得る。
【0126】
加えて、接合された材料(1’)は、超音波融着により接合されてもよい。
【0127】
冷却デバイス(420)は、接合された上側及び下側成形部材(以下「接合された材料」)を冷却する。
【0128】
ここで、接合された材料(1’)には、複数の診断キットが形成される。
【0129】
次いで、冷却された、接合された材料(1’)は、切断ユニット(500)へ搬送される。
【0130】
本発明の実施形態では、熱接合デバイスは、熱融着、高周波誘導融着、超音波融着のいずれか一つを用いることができる。
【0131】
切断ユニット(500)
切断ユニット(500)は、接合ユニット(400)から診断キットを切り出す。
【0132】
切断ユニット(500)には、診断キットの周縁と対応して配置されたカッターナイフ(図示せず)を有する切断デバイス(510)が備わり、上下に動くことで周縁を切断する。
【0133】
加えて、接合された材料(1’)に、一定間隔で複数の診断キットが形成されている場合、切断ユニット(500)には、診断キットの数に対応する数のカッターナイフが備えられ得る。
【0134】
従って、カッターナイフが上下に動くことにより、複数の診断キットが同時に切り落とされ得る。
【0135】
切断ユニット(500)には、切り落とされた診断キットを落とし、排出するための排出デバイス(520)が、切断デバイス(510)の下に設けられる。
【0136】
排出デバイス(520)は、切断デバイス(510)の下に設けられ、落下する診断キットを案内するための案内プレート(521)を備える。
【0137】
加えて、切断ユニット(500)には、診断キットを除いた接合された材料(1’)(以下「スクラップ」)を回収するための回収デバイス(530)が設けられる。
【0138】
回収デバイス(530)は、診断キットが切り落とされた、接合された材料(1’)を巻き付けて回収する回収ローラとすることができる。
【0139】
本発明では、スクラップは切断され、処理され得る。
【0140】
以上、本発明の実施形態による診断キットを製造するための装置を説明した。
【0141】
本発明の実施形態
本発明の実施形態による診断キットを製造するための装置により製造された診断キットを、以下に説明する。
【0142】
図13は、本発明の実施形態による診断キットの図であり、図14は、図13の診断キットの断面図である。
【0143】
上側診断キット本体(10)及び下側診断キット本体(20)の構成については、図3及び7を参照する。
【0144】
図13及び14を参照すると、本発明の実施形態による診断キットは、相互に融着された上側診断キット本体(10)と、下側診断キット本体(20)とを備える。
【0145】
上側診断キット本体
上側診断キット本体(10)は、シート又はフィルム材料から形成され、長方形のプレートである上側本体(11)を備える。上側診断キット本体(10)は、様々な形状に形成され得ることが当業者には明らかであろう。
【0146】
上側本体(11)には、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)が形成される。
【0147】
上側空気チューブ(12)は、上側本体(11)上に長方形の周縁を形成し、上方に突出する。
【0148】
上側空気チューブ(12)には、上側本体(11)の下に、内側に空間が形成される。
【0149】
上側空気チューブ(12)の目的は、上側本体(11)のゆがみを防ぐことである。
【0150】
ここで、上側本体(11)上には、上側空気チューブ(12)の外側に、ある一定の幅を有する周縁が形成される。
【0151】
加えて、上側本体(11)から上方に突出する円形チューブ(13)が、上側空気チューブ(12)の内側に形成される。
【0152】
ここで、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)の長手方向の断面は、同じとすることができる。
【0153】
円形チューブ(13)も、支えとなる。
【0154】
さらに、垂直の貫通孔である検査試薬注入孔(14)が、円形チューブ(13)の内側に形成される。
【0155】
又、上側空気チューブ(12)の内側に、円形チューブ(13)からある一定の距離をおいて、複数の空気孔(15)が形成される。
【0156】
複数の空気孔(15)は、長方形の孔であり、上側本体(11)の貫通孔として形成される。
【0157】
上側診断キット本体(10)の形成については、製造するための装置の説明に記載したので、ここでは説明しない。
【0158】
加えて、上側空気チューブ(12)及び円形チューブ(13)は、様々な形状に形成され得る。
【0159】
下側診断キット本体
下側診断キット本体(20)は、シート又はフィルム材料から形成され、長方形の平面形状に形成された下側本体(21)を備える。
【0160】
下側本体(21)には、下側空気チューブ(22)及び凹穴(23)が形成される。
【0161】
下側空気チューブ(22)は、下側本体(21)の裏面上に、下方に突出する長方形の周縁形状に形成される。
【0162】
ここで、下側空気チューブ(22)の形状は、上側空気チューブ(12)の形状と実質的に同じとすることができる。
【0163】
凹穴(23)には、下側本体(21)の上面に、ある一定の深さに一つ以上の段差が設けられる。
【0164】
凹穴(23)のサイズは、凹部内に取り付けられる診断ストリップ(30)のサイズに応じて可変的に決定され得る。
【0165】
下側診断キット本体(20)の形成の説明は、製造するための装置の説明に記載したので、ここでは省略する。
【0166】
本発明の実施形態によれば、接合方法は、上側診断キット本体(10)及び下側診断キット本体(20)は、相互に接触してかつ接合されるものであり、好ましくは、上述のように、熱融着である。
【0167】
すなわち、上側及び下側診断キット本体(10及び20)が、シート又はフィルム材料から形成されるので、それらは融着され得る。
【0168】
従って、上側本体(11)及び下側本体(21)は、一体的な本体を形成し、上側及び下側空気チューブは、上方及び下方それぞれに突出して形成される。
【0169】
加えて、下側空気チューブ(22)は、様々な形状に形成され得る。
【0170】
又、ある一定の深さ及び長さを有する凹穴(23)の頂部は、上側本体(11)により覆われる。
【0171】
ここで、凹穴(23)には、診断ストリップ(30)が取り付けられる。
【0172】
診断ストリップ(30)は、様々な疾病を診断することができる検査材料である。
【0173】
ここで、診断ストリップ(30)の一つの端部は、上側本体(11)に形成された検査試薬注入孔(14)に晒されており、別の端部は、複数の空気孔(15)に晒されている。
【0174】
かくして、診断ストリップの一つの端部は、検査試薬注入孔を通って進入してくる検査試薬で塗抹され、検査試薬は、空気が反対側の端部の空気孔に侵入してくることにより、容易に反対側の端部に運ばれ得る。
【0175】
これまで、本発明による診断キットを製造するための装置、及び、それにより製造される診断キットの例示的な実施形態を説明したが、本発明の精神から逸脱することなく、様々な修正及び変更が行われ得ることが明らかであろう。
【0176】
本発明は、本発明の精神、又は、本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形式にて具現化され得、従って、本発明の範囲を示すときは、前述の明細書ではなく、添付の特許請求の範囲を参照すべきである。
【0177】
従って、ここに記載された実施形態は、例示的なものであり、本発明を限定するものではないと解釈されるべきである。添付の特許請求の範囲は、本発明の精神及び範囲内の、そのような修正及び実施形態を全て含む意図をもつことが理解されよう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14