(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記移動手順は、前記第1コンテンツおよび前記第2コンテンツを所定の方向に移動させる移動操作により、前記第1コンテンツが前記第2位置まで移動した場合は、当該第1コンテンツを前記所定の方向へさらに移動させることで、前記第2コンテンツを隠す
処理であることを特徴とする請求項2に記載の情報表示プログラム。
前記移動手順は、前記移動操作により前記第1コンテンツを前記第2位置まで移動させた後に、前記移動操作がさらに行われた場合は、当該移動操作に従って、前記第1コンテンツを前記第2コンテンツの前面まで移動させることで、前記第2コンテンツを隠す
処理であることを特徴とする請求項2または3に記載の情報表示プログラム。
前記移動手順は、前記第1コンテンツを所定の方向に移動させる移動操作により前記第1コンテンツを前記第1位置まで移動させた場合は、当該第1コンテンツを前記所定の方向とは異なる方向に移動させることで前記第2コンテンツを表示する
処理であることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の情報表示プログラム。
前記移動手順は、前記移動操作により前記第1コンテンツを前記第1位置まで移動させた後に、前記移動操作がさらに行われた場合は、当該移動操作に従って、前記第1コンテンツをさらに移動させることで、当該第1コンテンツに隠されていた第2コンテンツを表示させる
処理であることを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1つに記載の情報表示プログラム。
前記表示手順は、第3コンテンツが有する所定の表示領域に前記第2コンテンツを配置し、前記第1コンテンツの背面に前記第3コンテンツが有する所定の表示領域を配置して、前記第1コンテンツおよび前記第3コンテンツを表示し、
前記移動手順は、前記移動操作により前記第1コンテンツを前記第1位置まで移動させた場合は、前記第2コンテンツおよび前記第3コンテンツを移動させずに前記第1コンテンツをさらに移動させることで、前記第2コンテンツを表示させる
処理であることを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の情報表示プログラム。
前記表示手順は、前記第1コンテンツおよび前記第3コンテンツとして、前記表示領域が前記第1コンテンツの背面に配置された状態で1つのコンテンツを構成するコンテンツを表示する
処理であることを特徴とする請求項9に記載の情報表示プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願にかかる情報表示プログラム、情報表示装置、情報表示方法および配信装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報表示プログラム、情報表示装置、情報表示方法および配信装置が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.端末装置の一例〕
まず、
図1および
図2を用いて、情報表示装置の一例である端末装置100が実行する表示処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る端末装置が動画像を表示する処理の一例を示す図である。また、
図2は、実施形態に係る端末装置が動画像を隠す処理の一例を示す図である。
【0011】
図1に示した端末装置100は、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、3G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置100は、液晶ディスプレイ等の画面を有する。
【0012】
ここで、端末装置100が有する画面は、長方形の画面を有しているものとする。より具体的には、端末装置100が有する画面は、縦方向の長さが横方向の長さよりも長い縦長の画面を有するものとする。また、以下の説明では、端末装置100は、画面が縦長となる状態で使用される例について記載するが、実施形態は、これに限定されるものではなく、画面が横長となる状態で使用されてもよい。また、端末装置100には、タッチパネルが採用されているものとする。すなわち、端末装置100の利用者は、指やスタイラスで画面をタッチすることにより各種操作を行う。
【0013】
ウェブページC10は、例えば、ニュース、天気予報、受信メールのインデックスや内容、フォトビュワー、その他各種のコンテンツが配置されたウェブページであり、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等で記述された、いわゆるポータルサイトのウェブページである。
【0014】
例えば、ウェブページC10は、ニュース、天気予報、受信メールのインデックスや内容、フォトビュワー、その他各種のコンテンツが独立したタイル状に配置されたコンテンツであり、タイル状に配置されたコンテンツごとに操作や更新等を行うことができるコンテンツである。また、ウェブページC10には、広告に関連するコンテンツが配置されたタイルが随時挿入される。なお、ウェブページC10に配置される各タイルの大きさ、配置位置、配置されるタイルの数は、タイルごとに自動で変更されてもよく、利用者の操作に応じて変更されてもよい。また、ウェブページC10には、検索キーワードを入力するための入力欄や、他のウェブページへのリンク等が含まれていてもよい。
【0015】
また、ウェブページC10は、スマートデバイス用に最適化されたウェブページであり、横方向の表示サイズが、端末装置100が有する画面の横方向の表示サイズと同じウェブページであるものとする。また、ウェブページC10は、縦方向の表示サイズが、端末装置100が有する出力部130の縦方向の表示サイズよりも長い(以下、縦長と記載する。)ウェブページであり、端末装置100の利用者の属性、利用者が選択したタイルに配置されたコンテンツの内容、入力した検索キーワード等により、タイルに配置されるコンテンツの内容や順序が変更されるものとする。
【0016】
ここで、ウェブページC10には、ウェブページC10とは別のサーバから取得されるコンテンツであって、広告に関連するコンテンツが表示される領域(以下、「表示領域」と記載する。)が配置されているものとする。このようなウェブページC10の配信を受付けた場合、端末装置100は、表示領域に配置して表示するコンテンツ、すなわち、広告に関連するコンテンツ(以下、「広告コンテンツ」と記載する。)を所定のサーバ装置から取得し、ウェブページC10の表示領域内に配置して、ウェブページC10と共に表示することとなる。
【0017】
動画像M10は、所定のサーバ装置から配信されるコンテンツである。具体的には、端末装置100は、広告コンテンツとして、所定の商品や役務を広告する内容の動画像M10の配信を受付ける。なお、端末装置100は、動画像M10とともに、動画像M10のサムネイル画像等の配信を受付けてもよい。このような動画像M10の配信を受付けた場合、端末装置100は、ウェブページC10が有する表示領域C11内に動画像M10を配置し、後述する表示処理によって表示および再生を行う。
【0018】
なお、動画像M10は、GIF(Graphics Interchange Format)動画やMPEG(Moving Picture Experts Group)等といった任意のフォーマットが適用可能である。なお、端末装置100は、動画像M10に代えて、任意のフォーマットの静止画像の配信を受付けてもよい。
【0019】
ここで、広告コンテンツとは、営利若しくは非営利の広告だけではなく、ボランティアの募集、公共広告、公共に対する通知、ウェブページC10にかかる情報の一部、その他任意のコンテンツであるものとする。すなわち、動画像M10は、いわゆる広告関連の情報を含むコンテンツのみならず、利用者に興味を抱かせ、動画像M10に含まれる情報、または、動画像M10と関連するコンテンツ(例えば、ランディングページ等)に含まれる情報を広く報知するものであれば、画像、動画像、文字、図形、記号、ハイパーリンク、その他任意のコンテンツを適用可能である。すなわち、利用者に対してウェブページC10よりも興味を生じさせようとするコンテンツであれば、任意のコンテンツを動画像M10として適用可能である。
【0020】
〔2.端末装置100が実行する処理〕
ここで、従来技術では、ウェブページC10と共に広告コンテンツを表示する。しかしながら、このような表示を行った場合には、コンテンツを通常の表示態様で表示しているに過ぎず、コンテンツに関する情報の訴求効果を向上させることができない場合がある。
【0021】
〔2−1.表示処理〕
そこで、端末装置100は、以下の表示処理を実行する。まず、端末装置100は、ウェブページC10といった第1コンテンツの背面に、動画像M10といった第2コンテンツを配置して、第1コンテンツを表示する。そして、端末装置100は、スクロール操作等、第1コンテンツおよび第2コンテンツを移動させる移動操作により第1コンテンツを所定の第1位置まで移動させた場合は、第1コンテンツをさらに移動させることで第1コンテンツの背面に配置されていた第2コンテンツを表示させる。
【0022】
例えば、端末装置100は、ウェブページC10を複数の領域に分ける。例えば、端末装置100は、ウェブページC10のうち、上端から表示領域C11の下端までを含むコンテンツC12と、表示領域C11の下端からウェブページC10の下端までを含むコンテンツC13とに分ける。ここで、端末装置100は、実際にウェブページC10のデータからコンテンツC12およびコンテンツC13のデータを生成してもよく、ウェブページC10内にコンテンツC12およびコンテンツC13と対応する領域を設定するのみであってもよい。
【0023】
また、端末装置100は、コンテンツC12に含まれる表示領域C11に動画像M10を配置するとともに、動画像M10の前面にコンテンツC13を重ねて、コンテンツC12、およびコンテンツC13を表示する。すなわち、端末装置100は、コンテンツC13の背面に動画像M10を配置して、コンテンツC13を表示する。そして、端末装置100は、スクロール操作が行われた場合は、動画像M10が配置されたコンテンツC12およびコンテンツC13をスクロールさせるとともに、コンテンツC13が所定の位置まで移動した場合は、動画像M10が配置されたコンテンツC12の表示位置を維持しつつ、コンテンツC13をさらに移動させることで、コンテンツC13の背面に配置された動画像M10を表示し、動画像M10の再生を開始する。
【0024】
〔2−2.配置の一例〕
例えば、端末装置100は、ウェブページC10を、表示領域C11を含むコンテンツC12と、それ以外のコンテンツC13とに分割する。また、端末装置100は、コンテンツC13を第1コンテンツ、動画像M10を第2コンテンツ、コンテンツC12を第3コンテンツとして、以下の処理を実行する。まず、端末装置100は、第3コンテンツであるコンテンツC12が有する表示領域C11に第2コンテンツである動画像M10を配置する。
【0025】
また、端末装置100は、第1コンテンツであるコンテンツC13の背面にコンテンツC12が有する表示領域C11を配置して、コンテンツC12、C13を表示する。より具体的には、端末装置100は、コンテンツC12が有する表示領域C11の上端と、コンテンツC13の上端とが重なるように、コンテンツC12の前面にコンテンツC13を重ねて表示する。すなわち、端末装置100は、表示領域C11がコンテンツC13の背面に配置された状態で、表示領域C11を有さないウェブページC10を構成するコンテンツC12、C13を表示する。この結果、端末装置100は、あたかも表示領域C11が隠されたウェブページC10を表示しているといった態様の初期表示を行う。
【0026】
〔2−3.動画像M10を表示する処理の一例〕
また、端末装置100は、ウェブページC10をスクロールさせるスクロール操作が行われた場合は、コンテンツC12、C13および動画像M10をスクロールさせることで、表示領域C11が隠されたウェブページC10をスクロールさせるといった態様の表示を行う。そして、端末装置100は、コンテンツC13を所定の位置まで移動させた場合は、コンテンツC12および動画像M10の表示位置を維持したまま、コンテンツC13を自動的に移動させることで、または、コンテンツC13の表示位置を維持したまま、コンテンツC12よび動画像M10を移動させることで、動画像M10を画面上に表示させる。
【0027】
例えば、端末装置100は、ウェブページC10を画面上方向へとスクロールさせる上スクロール操作により、コンテンツC13の上端が画面の中央まで移動した場合は、コンテンツC12および動画像M10の表示位置を固定したままで、コンテンツC13を画面下方向へとスクロールさせる。ここで、端末装置100は、動画像M10の全体が表示されるまで、コンテンツC13を画面下方向へと自動でスクロールさせてもよく、利用者のスクロール操作に従って、コンテンツC13をスクロールさせてもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC13の上端が画面の中央まで移動した場合は、利用者の上スクロール操作に従って、コンテンツC12と動画像M10との表示位置を維持しつつ、コンテンツC13を画面下方向へと移動させることで、コンテンツC13の背面に配置されていた動画像M10を表示してもよい。
【0028】
そして、端末装置100は、動画像M10の全体を表示した場合には、動画像M10の再生を開始する。また、端末装置100は、動画像M10の全体を表示した後に、さらに上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC12、動画像M10、およびコンテンツC13を画面上方向へとスクロールさせる。すなわち、端末装置100は、表示領域C11に動画像M10を配置した状態で、ウェブページC11を画面上方向へとスクロールさせる。
【0029】
〔2−4.動画像M10を隠す処理の一例〕
ここで、端末装置100は、動画像M10の全体を表示した状態で、コンテンツC13をさらに所定の位置まで移動させた場合は、コンテンツC12および動画像M10の表示位置を維持しつつ、コンテンツC13を表示領域C11の前面、すなわち、動画像M10の前面まで移動させることで、動画像M10を隠してもよい。例えば、端末装置100は、動画像M10の全体を表示した状態で、上スクロール操作が行われた場合は、コンテンツC12、動画像M10、およびコンテンツC13を画面上方向へとスクロールさせる。
【0030】
そして、端末装置100は、例えば、画面中央よりも画面上方向に設定された所定の位置までコンテンツC13の上端が移動した場合は、コンテンツC12および動画像M10の表示位置を維持しつつ、コンテンツC13を画面上方向へと移動させる。より具体的には、端末装置100は、コンテンツC13の上端が表示領域C11の上端(すなわち、動画像M10の上端)と重なるまで、コンテンツC13を画面上方向へと移動させる。この結果、端末装置100は、動画像M10をコンテンツC13で再度隠すこととなる。
【0031】
なお、端末装置100は、利用者のスクロール操作に従って、コンテンツC13の表示位置を移動させてもよい。例えば、端末装置100は、画面中央よりも画面上方向に設定された所定の位置までコンテンツC13の上端が移動した場合は、利用者の上スクロール操作に従って、コンテンツC12と動画像M10との表示位置を維持しつつ、コンテンツC13を画面上方向へと移動させることで、コンテンツC13の背面に動画像M10を隠してもよい。
【0032】
〔2−5.位置関係について〕
端末装置100は、上述した処理により、画面の中央付近でコンテンツC13に隠されていた動画像M10を表示し、画面の中央よりも画面上方向に設定された所定の位置で動画像M10を再度コンテンツC13で隠すこととなる。ここで、端末装置100は、任意の位置で動画像M10を表示し、再度隠してよい。例えば、端末装置100は、画面の中央よりも下方向に設定された位置までコンテンツC13の上端が移動した場合には、コンテンツC13を画面下方向へと移動させることで、隠されていた動画像M10を表示してもよい。また、例えば、端末装置100は、動画像M10の上端が画面の上端まで移動した場合には、コンテンツC13を画面上方向へと移動させることで、動画像M10を再度隠してもよい。
【0033】
〔2−6.スクロール操作の方向と移動方向〕
ここで、端末装置100は、任意の方向にコンテンツC13を移動させることで、動画像M10を表示してよい。例えば、端末装置100は、画面右方向または画面左方向へとコンテンツC13を移動させることで、動画像M10を表示してもよい。すなわち、端末装置100は、スクロール操作が行われた方向とは異なる方向にコンテンツC13を移動させることで、動画像M10を表示すればよい。
【0034】
また、例えば、端末装置100は、動画像M10が表示された後の上スクロール操作に応じて、コンテンツC13が所定の位置まで移動した場合は、コンテンツC13を画面上方向に移動させることで、動画像M10を隠す。その後、端末装置100は、下スクロール操作が行われた場合には、コンテンツC12、動画像M10、およびコンテンツC13を画面下方向へとスクロールさせる。そして、端末装置100は、上スクロール操作が再度行われ、コンテンツC13の上端が画面の中央へと移動した場合は、コンテンツC13を再度移動させることで、動画像M10を再度表示してもよい。
【0035】
また、端末装置100は、コンテンツC13ではなく、コンテンツC12および動画像M10を移動させることで、コンテンツC13に隠されていた動画像M10を移動させてもよい。例えば、端末装置100は、動画像M10が隠された状態で、コンテンツC13の上端が画面の中央まで移動した場合は、コンテンツC13の表示位置を維持し、コンテンツC12および動画像M10を画面上方向へとさらにスクロールさせることで、隠されていた動画像M10を表示してもよい。また、端末装置100は、動画像M10が表示された状態で、動画像M10の上端やコンテンツC13の上端が所定の位置まで移動した場合は、コンテンツC13の表示位置を維持しつつ、コンテンツC12や動画像M10を画面下方向へと移動させることで、動画像M10を隠してもよい。
【0036】
また、端末装置100は、上述した処理を組み合わせてもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC13の表示位置を維持しつつ、コンテンツC12および動画像M10を画面上方向へとさらにスクロールさせることで、隠されていた動画像M10を表示し、コンテンツC12および動画像M10の表示位置を維持しつつ、コンテンツC13を画面上方向へとスクロールさせることで、動画像M10を隠してもよい。また、例えば、端末装置100は、コンテンツC12および動画像M10の表示位置を維持しつつ、コンテンツC13を画面下方向へスクロールさせることで、隠されていた動画像M10を表示し、コンテンツC13の表示位置を維持しつつ、コンテンツC12および動画像M10を画面下方向へとスクロールさせることで、動画像M10を隠してもよい。
【0037】
また、例えば、端末装置100は、画面が横向きである場合(すなわち、横方向の表示サイズが縦方向の表示サイズよりも長い場合)には、以下の処理を実行してもよい。例えば、端末装置100は、画面左方向のスクロール操作に従って、コンテンツC12、動画像M10およびコンテンツC13をスクロールさせ、コンテンツC13の左端が画面の中央まで移動した場合は、コンテンツC13を画面右方向へと移動させることで、コンテンツC13の背面に配置された動画像M10を表示してもよい。
【0038】
〔2−7.実現手法について〕
なお、端末装置100は、上述した表示処理を実現できるのであれば、任意の手法を用いてよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC13の位置ではなく、コンテンツC12、表示領域C11、動画像M10の位置を監視し、監視した位置に応じて、動画像M10を表示したりコンテンツC13で隠したりしてよい。また、端末装置100は、スクロール操作の量を監視し、スクロール操作の量が所定の閾値を超えた場合、すなわち、スクロール操作の量からコンテンツC13の表示位置が所定の位置まで移動したと判定可能な場合には、動画像M10を表示したり隠したりしてもよい。
【0039】
また、端末装置100は、ウェブページC10に代えて、コンテンツC12およびコンテンツC13の組の配信を受付けてもよい。また、例えば、端末装置100は、表示領域C11を有さないウェブページC10の配信を受付けてもよい。このような場合、端末装置100は、ウェブページC10のうち所定の領域をコンテンツC12とし、他の領域をコンテンツC13とする。そして、端末装置100は、コンテンツC12の下端と動画像M10の上端とが接するようにコンテンツC12および動画像M10を配置し、動画像M10の上端とコンテンツC13の上端とが接するように、コンテンツC13を動画像M10の前面に重ねて表示すればよい。
【0040】
〔2−8.ランディングページについて〕
なお、端末装置100は、動画像M10が利用者によって選択された際に、所定のランディングページを表示してもよい。また、端末装置100は、動画像M10がコンテンツC13によって隠される前と後とで異なるランディングページを表示してもよい。
【0041】
〔2−9.その他〕
また、上述した処理は、任意の処理態様により実現されてよい。例えば、端末装置100は、動画像M10の配信と共に、JavaScript(登録商標)等といったスクリプト等の制御情報を取得し、取得した制御情報に従って、上述した表示処理(生成処理を含む)を実行する。
【0042】
より具体的な例を挙げると、端末装置100は、CPU(Central Processing Unit)とは個別に、または、CPU内にGPU(Graphics Processing Unit)と呼ばれる画像処理用の演算装置を有し、WebGLの実行環境を有する端末装置である。そして、端末装置100は、制御情報に埋め込まれたGLSL (OpenGL Shading Language)に従って、上述した表示処理を実行する。なお、端末装置100は、GPUを用いて、上述した表示処理を実現してもよい。
【0043】
このように、端末装置100は、CPU等といった汎用の演算装置を用いずに、GPU等といった描画用の演算装置を用いて、上述した合成や表示を行う。この結果、端末装置100は、上述した表示処理に要する処理負荷を軽減し、FPS(Frames Per Second)を落とさずとも、動画像の再生を実現するとともに、操作性等といったユーザーエクスペリメントを向上させることができる。
【0044】
〔2−10.表示処理の一例〕
続いて、
図1、
図2を用いて、端末装置100が実行する表示処理の一例について説明する。なお、
図1に示す例では、端末装置100が動画像M10を表示する処理を第1状態から第6状態に分けて記載し、
図2に示す例では、端末装置100が動画像M10を隠す処理を第7状態から第10状態に分けて記載した。
【0045】
まず、端末装置100は、ウェブページC10の配信を受付ける。このような場合、端末装置100は、広告コンテンツの配信要求を広告配信サーバ20に送信し、広告コンテンツとして動画像M10の配信を受付ける。このような場合、端末装置100は、ウェブページC10のうち上端から表示領域C11の下端までをコンテンツC12とし、「記事3」の上端よりも後の領域をコンテンツC13とする。
【0046】
また、端末装置100は、コンテンツC12が有する表示領域C11に動画像M10を配置し、表示領域C11の上端とコンテンツC13の上端とが接するように、コンテンツC13をコンテンツC12および動画像M10の前面に重ねて配置する。そして、端末装置100は、コンテンツC12、動画像M10およびコンテンツC13を表示する。この結果、端末装置100は、第1状態に示すように、あたかも表示領域C11を有さない状態でウェブページC10を表示することとなる。
【0047】
また、端末装置100は、第1状態に示すように、利用者の指F10が上スクロール操作を行った場合は、第2状態に示すように、コンテンツC12、動画像M10、およびコンテンツC13を画面上方向にスクロールさせる。すなわち、端末装置100は、ウェブページC10を画面上方向にスクロールさせる。そして、端末装置100は、第2状態に示すように、利用者の指F10がさらに上スクロール操作を行った場合は、第3状態に示すようにコンテンツC12、動画像M10、およびコンテンツC13をさらに画面上方向へとスクロールさせる。
【0048】
また、端末装置100は、第3状態に示すように、ウェブページC10に含まれる「記事3」の上端が画面の中央まで移動した場合、すなわち、コンテンツC13の上端が画面の中央まで移動した場合は、第4状態に示すように、コンテンツC12および動画像M10の表示位置を維持しつつ、コンテンツC13を画面下方向へと徐々に移動させることで、動画像M10を徐々に表示する。
【0049】
そして、端末装置100は、第5状態に示すように、動画像M10の全体が表示されるまで、コンテンツC13を画面下方向へと移動させる。すなわち、端末装置100は、コンテンツC12の下端(または、動画像M10の下端)とコンテンツC13の上端とが接するまで、コンテンツC13を移動させる。そして、端末装置100は、第6状態に示すように、動画像M10の再生を開始する。
【0050】
次に、
図2を用いて、動画像M10を再度隠す処理の一例を説明する。例えば、端末装置100は、第7状態に示すように、動画像M10が再生されている際、すなわち、動画像M10の全体が表示されている際に、上スクロール操作が行われた場合は、第8状態に示すように、コンテンツC12、動画像M10、およびコンテンツC13を画面上方向へと移動させる。
【0051】
そして、端末装置100は、第8状態に示すように、動画像M10の上端が所定の位置まで移動した場合には、第9状態に示すように、コンテンツC12および動画像M10の表示位置を維持しつつ、コンテンツC13を画面上方向へと移動させることで、動画像M10を徐々に隠していく。なお、端末装置100は、動画像M10の上端の位置ではなく、コンテンツC12の位置や表示領域C11の位置、コンテンツC13の位置等をトリガとして、コンテンツC13を徐々に隠してもよい。
【0052】
そして、端末装置100は、第10状態に示すように、コンテンツC13の上端が表示領域C11の上端と接するまで、コンテンツC13を画面上方向へと移動させる。この結果、端末装置100は、動画像M10を再度コンテンツC13で隠すことができる。
【0053】
このように、端末装置100は、コンテンツC13を所定の位置まで移動させた場合は、コンテンツC12および動画像M10の表示位置を維持したまま、コンテンツC13を移動させることで、動画像M10を画面上に表示させる。このような処理を実行した場合、端末装置100は、例えば、あたかも動画像M10が配置されたウェブページC10が、動画像M10を隠すように折りたたまれており、所定の位置で動画像M10が表示されるといった態様で、動画像M10を表示する。この結果、端末装置100は、動画像M10に対する利用者の興味を生じさせる結果、動画像M10に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
【0054】
ここで、ウェブページC10の閲覧を行う際、利用者は、画面の中央付近を注視すると予測される。そこで、端末装置100は、コンテンツC13の上端が画面の中央付近まで移動した場合は、コンテンツC13を移動させることで動画像M10を表示することで、動画像M10を利用者に視認させる結果、動画像M10に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
【0055】
〔2−11.実行主体について〕
なお、上記では説明を省略したが、端末装置100は、上述した表示処理を任意の手法で実現することができる。例えば、端末装置100は、上述した表示処理を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、任意のタイミングでアプリケーションを起動することで、上述した表示処理を実現してもよい。例えば、アプリケーションは、起動されると、ウェブページC10と動画像M10の配信を受け付け、
図1、
図2に示した表示処理を実現してもよい。
【0056】
また、端末装置100は、ウェブページC10または動画像M10の配信と同時に、ウェブブラウザ等、汎用のプログラムに上述した表示処理を実行させる制御情報の配信を受付ける。そして、端末装置100は、制御情報に従って上記した表示処理を行ってもよい。
【0057】
また、端末装置100は、上述した制御情報に従って、上述した表示処理を実現するアプリケーションや、上述した表示処理を実現するアプリケーションそのものを制御情報として取得してもよい。例えば、端末装置100は、利用者の操作に従って、上述した表示処理を実現するアプリケーションをダウンロードし、かかるアプリケーションを自装置にインストールする。かかるアプリケーションは、起動されると、利用者からの操作に応じてウェブページC10と動画像M10とを取得し、上述した表示処理を実現するよう端末装置100を制御する。ここで、アプリケーションは、上述した表示処理を実現するため、制御情報の配信を受付けてもよく、予めアプリケーションプログラム内に含んでいてもよい。
【0058】
〔3.配信システムの構成〕
以下、上記した表示処理を実現する端末装置100等について説明する。まず、
図3を用いて、実施形態に係る配信システム1の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る配信システムの構成例を示す図である。
図3に示すように、配信システム1は、端末装置100と、広告主端末10と、広告配信サーバ20と、コンテンツ配信サーバ30とを含む。端末装置100、広告主端末10、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図3に示す配信システム1には、複数台の端末装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の広告配信サーバ20や、複数台のコンテンツ配信サーバ30が含まれてもよい。
【0059】
端末装置100は、利用者による操作にしたがって、コンテンツ配信サーバ30からウェブページC10を取得し、ウェブページC10に広告コンテンツの取得を要求する取得命令が含まれる場合には、動画像M10を広告コンテンツとして広告配信サーバ20から取得する。また、端末装置100は、上述した表示処理を実現する制御情報の配信を広告配信サーバ20から受付けた場合は、かかる制御情報に従って動作し、表示処理を実現する。
【0060】
広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末10は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。広告主端末10は、広告主による操作にしたがって、動画像M10等の広告コンテンツとして広告配信サーバ20に入稿する。例えば、広告主端末10は、広告コンテンツとして、動画像M10を広告配信サーバ20に入稿する。
【0061】
なお、広告主端末10は、広告コンテンツC10として、動画像M10のみならず、静止画像や、テキストデータ等を登録してもよく、ランディングページを取得するためのURL(Uniform Resource Locator)などを広告配信サーバ20に入稿してもよい。例えば、広告主は、広告主端末10を介して、動画像M10の登録を行う。
【0062】
また、広告主は、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合がある。この場合、広告配信サーバ20に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末10だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
【0063】
広告配信サーバ20は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100から広告コンテンツの配信要求を受付けると、端末装置100の場所や利用者の属性等から利用者と広告コンテンツとのマッチングを行い、マッチングの結果配信対象となる広告コンテンツを端末装置100に配信する。また、広告配信サーバ20は、上述した表示処理を実現するための制御情報を広告コンテンツである動画像M10とともに端末装置100に配信する。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により記述される。
【0064】
コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100にウェブページC10を配信するウェブサーバ等である。例えば、コンテンツ配信サーバ30は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する各種情報がタイル状に配置されたウェブページC10を端末装置100に配信する。なお、コンテンツ配信サーバ30は、各種情報が配置されたポータルサイト等のウェブページを配信するサーバであってもよい。
【0065】
ここで、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページC10には、広告コンテンツを広告配信サーバ20から取得するよう指示する取得命令が含まれる。例えば、ウェブページC10を形成するHTMLファイル等には、広告配信サーバ20のURLや、広告コンテンツを取得して、表示させるための各種スクリプト等が取得命令として記述される。この場合、端末装置100は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告配信サーバ20から動画像M10を広告コンテンツとして取得する。なお、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データは、実際にはウェブページを形成するHTMLファイルや画像、ウェブページC10とともに表示される動画像等である。
【0066】
〔4.広告配信サーバの構成〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る広告配信サーバの構成例を示す図である。
図4に示すように、広告配信サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
【0067】
通信部21は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告主端末10やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0068】
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部22は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツに関する各種情報が格納されたデータベースである広告データベース24を記憶する。
【0069】
ここで、
図5は、実施形態に係る広告データベースに格納された情報の一例を示す図である。
図5に示した例では、広告データベース24は、広告主ID、広告コンテンツ、インプレッション数、インプレッション保証数、対価といった項目を有する。なお、広告データベース24は、コンテンツと利用者とのマッチングを行うための情報や、CTR(Click Through Rate)といった情報をさらに記憶してもよい。
【0070】
「広告主ID」は、広告主または広告主端末10を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主端末10から入稿されたコンテンツ、すなわち、動画像M10等の広告に係るコンテンツを示す。なお、
図5では「広告コンテンツ」に「M10」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、共通する情報を利用者に伝えようとする個別の静止画像や動画像等が含まれる。なお、「広告コンテンツ」には、音声と画像、テキストデータ、ゲームのデータ、ゲーム形式の広告等、各コンテンツが所在するURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納されてもよい。
【0071】
広告データベース24には、広告コンテンツとして、動画像M10、および表示処理の実行を指示する表示指示が登録される。かかる表示指示には、例えば、ウェブページC10や表示領域C11、コンテンツC12、C13がどの位置まで移動した際に、動画像M10を表示あるいは隠すかといった情報が含まれる。なお、上述した表示指示は、例えば、広告主が広告コンテンツを登録する際に、広告主によって任意の設定が行われるものとする。
【0072】
「インプレッション数」は、広告コンテンツが表示された回数を示す。より具体的には、「インプレッション数」は、動画像M10が表示された回数、動画像M10を再生した回数を示す。また、「インプレッション保証数」は、対価に対して保証されている広告コンテンツの表示回数を示す。また、「対価」は、「インプレション保証数」だけ広告コンテンツが表示された際に広告主から支払われる報酬を示す。すなわち、広告配信サーバ20は、広告に係るコンテンツをインプレッション保証型で配信するサーバである。
【0073】
すなわち、
図5では、広告主ID「B10」によって識別される広告主が、動画像M10を広告コンテンツとして入稿した例を示している。また、
図5では、動画像M10のインプレッション数が「10000」であり、インプレッション保証数が「20000」であり、インプレッション保証数だけ動画像M10、動画像M10が表示された際の課金額が「aaa」である例を示している。
【0074】
なお、広告コンテンツが選択される度に課金が行われるクリック課金形式で広告に係るコンテンツを配信する場合は広告データベース24には、動画像M10が再生された回数や、動画像M10が再生された際の課金額等が登録される。また、配信要求を受信した際に、入札形式で広告コンテンツを選択し、選択した広告コンテンツを配信する場合は、広告データベース24には、1インプレッションあたりの報酬として広告主が設定した広告料金である入札価格や、CTR等が登録される。
【0075】
図4に戻って、説明を続ける。制御部23は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、広告配信サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0076】
図4に示すように、制御部23は、入稿受付部25と、要求受付部26と、広告選択部27と、配信部28とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0077】
入稿受付部25は、広告主端末10から、対価の指定とともに広告コンテンツである動画像M10の入稿や表示指示を受付ける。かかる場合、入稿受付部25は、動画像M10、表示指示、広告主ID、及び受付けた対価の値を対応付けて広告データベース24に登録する。
【0078】
要求受付部26は、端末装置100から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。例えば、要求受付部26は、広告コンテンツの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
【0079】
広告選択部27は、要求受付部26によって広告コンテンツの取得要求が受け付けられた場合に、配信候補の広告コンテンツを広告データベース24から選択する。例えば、広告選択部27は、端末装置100の位置や利用者の属性に基づいて、広告データベース24に登録されている広告コンテンツから配信対象となる広告コンテンツのマッチングを行う。
【0080】
かかるマッチングにおいては、インプレッション数が、インプレッション保証数よりも多くなるように、広告コンテンツの選択が行われる。例えば、広告選択部27は、インプレッション保証数とインプレッション数との差が最も大きい広告コンテンツを優先して選択する。なお、広告選択部27は、入札価格またはCTRが高い広告コンテンツや、入札価格およびCTRの双方が高い広告コンテンツが優先的に選択されてもよい。
【0081】
また、広告選択部27は、ウェブページが検索ページである場合には、検索ページに指定された検索キーワードとマッチする広告コンテンツを抽出する検索連動型広告と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、利用者の属性情報(サイコグラフィック属性、デモグラフィック属性など)とマッチする広告コンテンツを抽出するターゲティング配信と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。その後、広告選択部27は、配信対象として選択された広告コンテンツを配信部28に出力する。
【0082】
配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツとともに、端末装置100に対して制御情報を配信する。具体的には、配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツを受信すると、受信した広告コンテンツに含まれる表示指示を抽出する。そして、配信部28は、抽出した表示指示が示す内容の表示処理を端末装置100に実行させるための制御情報を生成する。その後、配信部28は、生成した制御情報と、広告コンテンツとを端末装置100に対して配信する。
【0083】
〔5.コンテンツ配信サーバの構成〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成について説明する。
図6は、実施形態に係るコンテンツ配信サーバの構成例を示す図である。
図6に示すように、コンテンツ配信サーバ30は、通信部31と、コンテンツ記憶部32と、制御部33とを有する。
【0084】
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告配信サーバ20との間で情報の送受信を行う。
【0085】
コンテンツ記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、コンテンツ記憶部32は、コンテンツの一例であるウェブページを記憶する。例えば、コンテンツ記憶部32は、ウェブページを形成するHTMLファイルや、ウェブページに表示される静止画像や動画像を記憶する。
【0086】
制御部33は、例えば、コントローラであり、例えば、CPU、MPU等のプロセッサによって、コンテンツ配信サーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0087】
図6に示すように、制御部33は、受付部34と、配信部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部33の内部構成は、
図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部33が有する各処理部の接続関係は、
図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0088】
受付部34は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付ける。例えば、受付部34は、ウェブページの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
【0089】
配信部35は、受付部34によってウェブページの取得要求が受け付けられた場合に、ウェブページを端末装置100に配信する。具体的には、配信部35は、コンテンツ記憶部32から取得要求対象のウェブページをコンテンツ記憶部32から取得し、取得したウェブページを端末装置100に配信する。かかる場合、端末装置100は、ウェブページC10を受信すると、広告配信サーバ20に対して広告の配信要求を送信し、応答として受信した広告コンテンツを表示する。そして、端末装置100は、利用者の操作に応じて、広告コンテンツを変更する表示処理を実行する。
【0090】
〔6.端末装置の構成〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。
図7は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図7に示すように、端末装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、物理センサ140と、制御部150とを有する。
【0091】
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、広告配信サーバ20やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0092】
入力部120は、利用者から各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部130は、各種情報を表示するための表示装置であり、すなわち、画面である。例えば、出力部130は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、端末装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部120と出力部130とは一体化される。また、以下の説明では、出力部130を画面と記載する場合がある。
【0093】
物理センサ140は、端末装置100の物理的な状態を検知するセンサである。例えば、物理センサ140は、端末装置100の3軸方向の傾きを測定するジャイロセンサである。なお、物理センサ140は、ジャイロセンサに限定されるものではなく、例えば、加速度センサ、温度センサ、音量センサ、明度センサ等、任意のセンサが適用可能である。
【0094】
制御部150は、例えば、コントローラであり、例えば、CPU、MPU等のプロセッサによって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部150は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムやその他のアプリケーションプログラムに該当する。
【0095】
図7に示すように、制御部150は、要求部151と、操作制御部152と、表示制御部153とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部150の内部構成は、
図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部150が有する各処理部の接続関係は、
図7に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0096】
要求部151は、操作制御部152からウェブページC10のURLを受信した場合は、コンテンツ配信サーバ30に対して受信したURLが示すウェブページC10の取得要求を送信する。また、要求部151は、コンテンツ配信サーバ30から受信したウェブページC10に取得命令が含まれる場合に、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する。
【0097】
操作制御部152は、入力部120を介して受け付けた利用者の操作にしたがって、各種制御を実行する。例えば、操作制御部152は、利用者が入力部120に対してウェブページC10の表示操作を行った場合は、表示対象となるウェブページC10のURLを要求部151に出力する。また、操作制御部152は、入力部120を介して受け付けたスクロール操作やタップ操作等、利用者の操作の内容を表示制御部153に出力する。
【0098】
表示制御部153は、受信したウェブページC10および広告コンテンツを出力部130に表示し、上述した表示処理を実行する。例えば、表示制御部153は、制御部150が、広告コンテンツとともに配信される制御情報を実行することで、
図7に示すように、配置部154、表示部155、および移動部156として動作し、表示処理を実行する。配置部154、表示部155、および移動部156は、例えば、CPUやMPU等によって、制御情報がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0099】
配置部154は、ウェブページC10が有する表示領域C11に、広告コンテンツである動画像M10を配置する。より具体的には、配置部154は、ウェブページC10をコンテンツC12およびコンテンツC13に分け、コンテンツC12が有する表示領域C11に動画像M10を配置する。また、配置部154は、コンテンツC12が有する表示領域C11の上端とコンテンツC13の上端とが接するように、コンテンツC12および動画像M10の前面にコンテンツC13を配置する。
【0100】
表示部155は、配置部154によって配置されたコンテンツC12、C13および動画像M10を表示する。すなわち、表示部155は、コンテンツC12が有する所定の表示領域C11に動画像M10を配置し、コンテンツC13の背面に表示領域C11を配置した状態で、コンテンツC12、C13を表示する。この結果、表示部155は、1つのウェブページC10を構成するようにコンテンツC12、C13を表示することとなる。
【0101】
移動部156は、スクロール操作によりコンテンツC13を所定の位置まで移動させた場合は、コンテンツC13または動画像M10をさらに移動させることで、コンテンツC13の背面に配置されていた動画像M10を表示させる。例えば、移動部156は、スクロール操作等、コンテンツC12、コンテンツC13および動画像M10を所定の方向に移動させる移動操作により、コンテンツC13を所定の位置まで移動させた場合は、コンテンツC13を所定の方向とは異なる方向に移動させることで動画像M10を表示する。
【0102】
例えば、
図8は、実施形態に係る端末装置が動画像を表示させる処理の具体例を示す図である。例えば、表示部155は、第1状態に示すように、コンテンツC12の表示領域C11の前面に動画像M10を重ねて配置し、動画像M10の全体が隠れるように、コンテンツC13をコンテンツC12および動画像M10の前面に重ねて表示する。そして、移動部156は、例えば、上スクロール操作により、コンテンツC13の上端が画面の中央まで移動した場合は、第2状態に示すように、コンテンツC12と動画像M10の表示位置を維持しつつ、コンテンツC13を画面下方向へと移動させることで、動画像M10を徐々に表示させる。そして、移動部156は、第3状態に示すように、動画像M10の全体を表示させた場合は、コンテンツC13の移動を取りやめ、動画像M10の再生を開始する。
【0103】
また、移動部156は、第3状態に示すように、動画像M10が表示された状態でスクロール操作が行われた場合は、コンテンツC12、C13および動画像M10をスクロールさせる。そして、移動部156は、動画像M10が表示された状態で、コンテンツC13が所定の位置まで移動した場合は、第3状態から第2状態、第2状態から第1状態に示すように、コンテンツC13を画面上方向に移動させることで、動画像M10を隠す。例えば、移動部156は、上スクロール操作により、コンテンツC13の上端が画面中央よりも画面上方向に設定された所定の位置まで移動した場合は、コンテンツC12と動画像M10の表示位置を維持しつつ、コンテンツC13を画面上方向へと移動させることで、動画像M10をコンテンツC13の背面に隠す。
【0104】
なお、移動部156は、上スクロール操作によりコンテンツC13を所定の位置まで移動させた後に、上スクロール操作がさらに行われた場合は、上スクロール操作に従って、コンテンツC13を画面下方向へと移動させることで、コンテンツC13の背面に配置されていた動画像M10を表示させてもよい。また、移動部156は、動画像M10の全体が表示された後で、コンテンツC13が所定の位置まで移動した場合は、上スクロール操作に従って、コンテンツC13を徐々に画面上方向へと移動させることで、コンテンツC13の背面に動画像M10を隠してもよい。
【0105】
また、移動部156は、上スクロール操作により、コンテンツC13が所定の位置まで移動した際に、コンテンツC13の表示位置を維持したまま、コンテンツC12および動画像M10を画面上方向へと移動させることで、動画像M10を表示してもよい。
【0106】
〔7.表示処理のバリエーション〕
上述した説明では、
図1、
図2に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100が実行する表示処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する表示処理は、例えば、配置部154、表示部155、および移動部156が発揮する処理により実現されるが、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0107】
〔7−1.動画像を隠すトリガのバリエーション〕
上述した例では、端末装置100は、コンテンツC13が所定の位置まで移動した際に、動画像M10をコンテンツC13の背面に隠した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではなく、端末装置100は、任意のタイミングで、動画像M10を隠してもよい。例えば、端末装置100は、動画像M10の再生を行うとともに、動画像M10の表示を取りやめる操作を受付けるボタンを表示し、利用者がボタンを選択した場合には、動画像M10をコンテンツC13の背面に隠してもよい。また、端末装置100は、動画像M10の再生が終了した場合には、自動で動画像M10をコンテンツC13の背面に隠してもよい。
【0108】
〔7−2.動画像の変更〕
また、端末装置100は、表示領域C11が表示される度に、異なる動画像M10を表示してもよい。例えば、端末装置100は、コンテンツC13が所定の第1位置まで移動した場合には、コンテンツC13を移動させて動画像M10を表示する。そして、端末装置100は、コンテンツC13が所定の第2位置まで移動した場合は、コンテンツC13を移動させて動画像M10を隠すとともに、動画像M10を異なる動画像に変更する。その後、端末装置100は、コンテンツC13が再度第1位置まで移動した場合には、コンテンツC13を移動させることで、変更後の動画像を表示してもよい。なお、端末装置100は、動画像M10が隠される度に、異なる動画像へと変更してもよい。
【0109】
〔7−3.複数の表示領域〕
また、端末装置100は、複数の表示領域がウェブページC10中に配置されている場合、表示領域ごとに上述した表示処理を実行してもよい。例えば、端末装置100は、第1表示領域と第2表示領域とがウェブページC10に含まれている場合、ウェブページC10の上端から第1表示領域の下端までを第1分割コンテンツ、第1表示領域の下端から第2表示領域の下端までを第2分割コンテンツ、第2表示領域以降を第3分割コンテンツとする。また、端末装置100は、第1表示領域および第2表示領域に、それぞれ異なる動画像を配置する。
【0110】
また、端末装置100は、第1分割コンテンツの前面に、第1表示領域を隠すように第2分割コンテンツを重ねて配置し、第2分割コンテンツの前面に、第2表示領域を隠すように第3分割コンテンツを重ねて配置する。そして、端末装置100は、上スクロール操作によって各分割コンテンツを画面上方向へとスクロールさせるとともに、第2分割コンテンツの上端が所定の位置まで移動した場合は、第1分割コンテンツを移動させずに第2分割コンテンツと第3分割コンテンツとを画面下方向に移動させることで、第2分割コンテンツに隠されていた動画像を表示する。
【0111】
また、端末装置100は、第2分割コンテンツに隠されていた動画像が表示された後で、上スクロール操作がさらに行われた場合は、各分割コンテンツを画面上方向にスクロールさせるとともに、第3分割コンテンツの上端が所定の位置まで移動した場合は、第1分割コンテンツと第2分割コンテンツとを移動させずに第3分割コンテンツを画面下方向に移動させることで、第3分割コンテンツに隠されていた動画像を表示する。
【0112】
このように、端末装置100は、複数の表示領域がウェブページC10中に配置されている場合、各表示領域に動画像を配置するとともに、各表示領域を隠した状態でウェブページC10を表示する。そして、端末装置100は、各表示領域ごとに上述した表示処理を実行することで、隠されていた動画像を順次表示してもよい。すなわち、端末装置100は、利用者がウェブページC10のスクロールを行う度に、折りたたまれていたウェブページC10が延ばされ、隠されていた領域に配置された動画像を表示するといった態様の表示処理を実行してもよい。
【0113】
〔7−4.その他〕
端末装置100は、上述した任意の処理を適宜組み合わせて、表示処理を実行してもよい。また、かかる組合せは、広告配信サーバ20に広告コンテンツを登録する際、表示指示として広告主が任意に設定することができる。そして、広告配信サーバ20は、広告主が設定した処理の組合せを端末装置100に実行させる制御情報を生成し、生成した制御情報を端末装置100に配信する。この結果、端末装置100は、上述した任意の処理を広告主の設定に応じて組合せ、実行することができる。
【0114】
〔8.端末装置100の処理フロー〕
次に、
図9を用いて、制御情報を実行した端末装置100が実行する処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る端末装置が実行する表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図9に示す例では、動画像M10を広告コンテンツと記載した。
【0115】
図9に示す例では、端末装置100は、利用者の操作に応じてコンテンツ配信サーバ30にウェブページC10の配信を要求し、コンテンツ配信サーバ30からウェブページC10を受信する(ステップS101)。次に、端末装置100は、配信されたウェブページC10に取得命令が含まれる場合は、広告配信サーバ20に対して広告コンテンツの配信要求を送信する(ステップS102)。次に、端末装置100は、広告コンテンツを受信したか否かを判定する(ステップS103)。そして、端末装置100は、広告コンテンツを受信していないと判定した場合は(ステップS103:No)、再度ステップS103を実行する。
【0116】
また、端末装置100は、広告コンテンツを受信した場合は(ステップS103:Yes)、広告コンテンツをウェブページC10の表示領域C11に配置するとともに、広告コンテンツを配置した表示領域C11を隠した状態で、ウェブページC10を表示する(ステップS104)。より具体的には、端末装置100は、ウェブページC10として表示されるコンテンツC12の表示領域C11に動画像M10を配置し、コンテンツC13を動画像M10の前面に重ねて表示する。
【0117】
そして、端末装置100は、スクロール操作が行われたか否かを判定し(ステップS105)、スクロール操作が行われた場合は(ステップS105:Yes)、広告コンテンツとウェブページC10とをスクロールさせる(ステップS106)。より具体的には、端末装置100は、コンテンツC12、C13および動画像M10をスクロールさせる。
【0118】
続いて、端末装置100は、表示領域C11の上端が所定の第1位置であるか否かを判定する(ステップS107)。なお、端末装置100は、コンテンツC13の上端が第1位置であるか否かを判定してもよい。そして、端末装置100は、表示領域C11の上端が所定の第1位置である場合は(ステップS107:Yes)、隠された表示領域C11を徐々に表示し、動画像M10の再生を開始する(ステップS108)。より具体的には、端末装置100は、ウェブページC10として表示されたコンテンツC13を移動させることで、コンテンツC13の背面に隠されていた動画像M10を表示する。
【0119】
続いて、端末装置100は、利用者がリンクをタップした等の処理によりウェブページC10を遷移させるか否かを判定する(ステップS109)。そして、端末装置100は、ウェブページを遷移させる場合は(ステップS109:Yes)、ウェブページを遷移させ(ステップS110)、処理を終了する。
【0120】
一方、端末装置100は、表示領域C11の上端が所定の第1位置ではないと判定した場合は(ステップS107:No)、表示領域C11の上端が所定の第2位置であるか否かを判定する(ステップS111)。そして、端末装置100は、表示領域C11の上端が所定の第2位置であると判定した場合は(ステップS111:Yes)、動画像M10の再生を停止するとともに、表示領域C11を再度隠す(ステップS112)。すなわち、端末装置100は、コンテンツC13を動画像M10の前面に移動させることで、動画像M10を再度隠す。
【0121】
なお、端末装置100は、スクロール操作が行われなかった場合(ステップS105:No)や、表示領域C11の上端が所定の第2位置ではない場合(ステップS111:No)、ステップS112の処理を実行した場合は、ステップS109を実行する。
【0122】
〔9.変形例〕
上記では、
図1、
図2に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、端末装置100が実行する表示処理のバリエーションについて説明する。なお、以下に説明する表示処理は、例えば、配置部154、表示部155および移動部156が発揮する処理により実現されるが、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0123】
〔9−1.コンテンツの態様について〕
上述した端末装置100は、広告コンテンツである動画像M10を表示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、広告以外のコンテンツを動画像M10として表示してもよい。
【0124】
すなわち、動画像M10は、広告に係るコンテンツに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、動画像M10に代えて、テキストや静止画像等を表示してもよい。また、端末装置100は、動画像M10に代えて、広告以外の文字列、模様、画像、動画像等を含む任意のコンテンツを表示してもよい。また、端末装置100は、広告に関するコンテンツではなく、ゲーム等を含むコンテンツを動画像M10に代えて表示してもよく、いわゆるプレイアブル広告を含むコンテンツを動画像M10に代えて表示してもよい。また、端末装置100は、音声を含む動画像M10や各種のコンテンツを表示してもよい。なお、動画像M10に含まれる文字列、模様、画像、動画像、ゲーム、音声等は、広告に係るものに限定されるものではない。
【0125】
また、端末装置100は、ウェブページC10に代えてゲームコンテンツを表示する際、ゲームのメニューやチュートリアル等の補助コンテンツを動画像M10として表示してもよい。また、端末装置100は、ゲームの実行時、フラッシュやCSS等の技術により作成されたインタラクティブ形式のウェブページの表示を行う際に上述した表示処理を実行してもよい。
【0126】
また、端末装置100は、SNS(Social Networking Service)のコンテンツ、メッセンジャーアプリケーションの画面、カメラアプリケーションの画面、その他任意のコンテンツとともに、動画像M10を表示し、上述した表示処理を実行してもよい。また、端末装置100は、ウェブページC10以外にも、ゲーム、地図、音楽再生画面、動画再生画面等、任意のコンテンツを表示してもよい。
【0127】
〔9−2.制御情報について〕
上記した端末装置100は、広告配信サーバ20が動画像M10とともに配信する制御情報を用いて、上記した表示処理を実行した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、端末装置100は、上記した制御情報をコンテンツ配信サーバ30からウェブページC10とともに受信し、広告配信サーバ20から動画像M10とともに制御指示を受信する。そして、端末装置100は、コンテンツ配信サーバ30から受信した制御情報を実行するとともに、受信した制御指示に従って表示処理を実行してもよい。
【0128】
また、端末装置100は、上述した表示処理等を端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、かかるアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。
【0129】
〔9−3.装置構成〕
また、上記実施形態では、配信システム1に、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とが含まれる例を示したが、広告配信サーバ20とコンテンツ配信サーバ30とは1個の装置として形成されてもよい。この場合、
図4に示した広告配信サーバ20は、例えば、
図6に示したコンテンツ記憶部32、受付部34、配信部35を有する。そして、広告配信サーバ20は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付けた場合に、広告コンテンツとともに、取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
【0130】
また、上記実施形態では、広告配信サーバ20から端末装置100に動画像M10が配信される例を示したが、コンテンツ配信サーバ30が、広告配信サーバ20から動画像M10を取得し、取得した動画像M10をウェブページC10と共に端末装置100へと送信してもよい。
【0131】
〔9−4.ログについて〕
ここで、端末装置100は、動画像M10が表示されたか否かを示すログや、利用者によって選択されたコンテンツのログを取ってもよい。より具体的には、端末装置100は、動画像M10が表示されたか否か、動画像M10を再生したか、どの再生位置まで動画像M10を再生したか等を示すログを取ってもよい。
【0132】
また、端末装置100は、動画象M10の表示回数や選択回数、再生された時間等を測定してもよい。また、端末装置100は、初期表示の後ですぐに動画象M10を表示したか、動画象M10が選択されたか否か、動画象M10がどのようなタイミングで選択されたか等といったログを取ってもよい。例えば、端末装置100は、動画像M10がどの再生位置で選択されたか、動画象M10が選択された際の表示位置がどこであったか、動画象M10が選択された際のウェブページC10の表示態様等を示すログを取ってもよい。また、端末装置100は、動画像M10が表示された回数のみならず、動画像M10を隠した回数を示すログを取ってもよい。
【0133】
このように端末装置100が取得したログは、動画像M10のインプレッション数やCTRの更新、動画像M10等の表示に対する課金処理、および、広告主に広告効果を報告する際等に有用なログとなる。例えば、表示処理の結果、動画像M10が最後まで再生された場合や、表示時間が長い場合、何度も表示された場合には、利用者が動画像M10に対する興味をより強く有したものと予測される。
【0134】
このため、動画像M10の表示回数や表示時間を示すログや各種操作の内容を示すログ等は、利用者が動画像M10に対して興味を有したか否かの指標となりえる。また、一度のアクセスで動画像M10を再生した回数や、操作した回数等は、利用者の広告に対する認知度を示す指標になりえる。
【0135】
そこで、広告配信サーバ20は、取得された各ログを用いて、インプレッション数の更新や、課金額の変更等を行ってもよい。例えば、広告配信サーバ20は、動画像M10の表示回数、表示時間、再生回数、再生時間、再生位置等に応じて課金額を変更してもよい。
【0136】
また、端末装置100が取得したログは、ランディングページに配置されるコンテンツの変更に用いられてもよい。例えば、端末装置100は、動画像M10が最初に表示された際と、表示された動画像M10が隠され、再度表示された場合とで、異なるランディングページを表示してもよい。また、端末装置100は、動画像M10が最初に表示された際と、表示された動画像M10が隠され、再度表示された場合とで、同一のランディングページを取得するとともに、かかるランディングページを配信するサーバに対して、取得したログの内容等を通知し、ランディングページに配置するコンテンツを変更させてもよい。
【0137】
〔9−5.端末装置の操作記録〕
また、上述してきた端末装置100は、実施形態に係る動画像M10とともに表示されたウェブページC10に対して、利用者がどれだけ端末装置100を操作したかという記録を広告配信サーバ20に送信してもよい。具体的には、端末装置100は、動画像M10が表示された際において、利用者がウェブページC10に対して行ったスクロール操作の内容や回数、利用者の選択操作、利用者が動画像M10を選択した際における表示領域C11の表示位置やウェブページC10の表示態様等を記録する。
【0138】
また、端末装置100は、スクロール操作の回数、リロードした回数や、上述した表示処理、動画像M10の内容、動画像M10等を特定する情報について端末装置100からの発信操作(例えば、SNSへの書き込みなど)など、利用者が端末装置100に対して行う種々の操作を記録することもできる。そして、端末装置100は、操作履歴に関する情報を広告配信サーバ20に送信する。
【0139】
かかる場合、広告配信サーバ20は、端末装置100から配信された操作履歴に関する情報を集計し、かかる情報について分析した情報をさらに取得する。例えば、広告配信サーバ20は、制御情報とともに動画像M10を配信した場合と、配信しなかった場合とについて、スクロール操作の回数や、表示処理を実行した回数、表示したランディングページの種別やランディングページに配置されたコンテンツの種別、CTRなどの広告効果の指標を比較した情報などを取得する。
【0140】
ここで、制御情報とともに動画像M10を配信した際にウェブページC10に対して行われた操作の履歴は、広告効果を示す指標となりうる。すなわち、実施形態に係る制御情報を伴う動画像M10が表示されるウェブページC10においては、動画像M10が選択されることにより先のウェブページ(ランディングページ)が表示されることのみならず、利用者の操作によってウェブページC10の表示態様が変更されることにより、または動画像M10が表示されることにより、どのような操作をおこなったかという操作履歴自体が利用者の動画像M10への興味を示す指標といえる。
【0141】
例えば、広告配信サーバ20は、スクロール操作の内容、スクロール操作の回数、動画像M10の再生回数や表示回数、ウェブページC10の滞在時間等を比較することで、実施形態に係る制御情報を伴う動画像M10を表示した際に、動画像M10が広く伝えようとする情報、すなわち広告に対する関心をどれくらい発生させたかを示す指標を提供することができる。
【0142】
したがって、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報を送信することにより、実施形態に係る動画像M10が表示されるウェブページC10に対する広告効果の指標を示すレポートとすることができる。なお、広告配信サーバ20は、広告主端末10に端末装置100の操作履歴に関する情報やログをそのまま送信してもよい。
【0143】
これにより、広告配信サーバ20は、端末装置100における実施形態に係る制御情報を伴う動画像M10の表示態様の有用性を広告主に示すことができる。
【0144】
〔9−6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0145】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図7に示した要求部151および操作制御部152は統合されてもよい。
【0146】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない領域で適宜組み合わせることが可能である。
【0147】
〔9−7.プログラム〕
また、上述してきた実施形態に係る端末装置100は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図10は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0148】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
【0149】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0150】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0151】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0152】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0153】
例えば、コンピュータ1000が端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部150の機能を実現する。また、コンピュータ1000が広告配信サーバ20やコンテンツ配信サーバ30として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部23や制御部33の機能を実現する。
【0154】
〔10.効果〕
上述したように、端末装置100は、コンテンツC13の背面に動画像M10を配置して、コンテンツC13を表示する。そして、端末装置100は、コンテンツC13および動画像M10を移動させる移動操作によりコンテンツC13を所定の第1位置まで移動させた場合は、コンテンツC13または動画像M10をさらに移動させることでコンテンツC13の背面に配置されていた動画像M10を表示させる。この結果、端末装置100は、コンテンツC13により構成されるウェブページC10を閲覧していた利用者に対し、動画像M10を印象付けることができるので、動画像M10に係る情報の訴求効果を向上させることができる。また、端末装置100は、配信を受付けたウェブページC10と動画像M10とを用いて、上述した表示処理を実現する。このため、端末装置100は、上述した表示処理を実現する単一のコンテンツの生成や配信を不要とすることができる。
【0155】
また、端末装置100は、コンテンツC13および動画像M10を所定の方向に移動させる移動操作によりコンテンツC13を第1位置まで移動させた場合は、コンテンツC13を所定の方向とは異なる方向に移動させることで動画像M10を表示する。例えば、端末装置100は、上スクロール操作によりコンテンツC13を第1位置まで移動させた後に、上スクロール操作がさらに行われた場合は、上スクロール操作に従って、コンテンツC13を画面下方向へさらに移動させることで、コンテンツC13の背面に配置されていた動画像M10を表示させる。この結果、端末装置100は、動画像M10を印象付けることができるので、動画像M10に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
【0156】
また、端末装置100は、移動操作により、動画像M10が表示された状態でコンテンツC13を所定の第2位置まで移動させた場合は、コンテンツC13を動画像M10の前面まで移動させることで、動画像M10を隠す。例えば、端末装置100は、コンテンツC13および動画像M10を画面上方向に移動させる上スクロール操作により、コンテンツC13が第2位置まで移動した場合は、コンテンツC13を画面上方向へさらに移動させることで、動画像M10を隠す。より具体的な例を挙げると、端末装置100は、上スクロール操作に従って、コンテンツC13を画面上方向へとさらに移動させる。この結果、端末装置100は、利用者が動画像M10に興味がない場合や動画像M10の閲覧を終了した場合等には、動画像M10の表示を取りやめ、コンテンツC13により構成されるウェブページC10を表示するので、動画像M10に対する利用者の印象の悪化を防ぐことができる。
【0157】
また、端末装置100は、動画像M10が表示された後で、移動操作がさらに行われた場合は、移動操作に従って、コンテンツC13および動画像M10をさらに移動させる。このため、端末装置100は、動画像M10を継続して利用者に閲覧させることができる。
【0158】
また、端末装置100は、コンテンツC12が有する所定の表示領域C11に動画像M10を配置し、コンテンツC13の背面に表示領域C11を配置して、コンテンツC13およびコンテンツC12を表示する。そして、端末装置100は、移動操作によりコンテンツC13を第1位置まで移動させた場合は、動画像M10およびコンテンツC12を移動させずにコンテンツC13をさらに移動させることで、動画像M10を表示させる。例えば、端末装置100は、表示領域C11がコンテンツC13の背面に配置された状態で1つのコンテンツ(ウェブページC10)を構成するコンテンツC12、C13を表示する。このため、端末装置100は、コンテンツC12、C13によって構成されるウェブページC10が拡張され、隠されていた動画像M10が表示されるといった態様で、動画像M10を表示するので、動画像M10を印象付けることができる結果、動画像M10に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
【0159】
また、端末装置100は、コンテンツC13および動画像M10を所定の方向に移動させる移動操作によりコンテンツC13を第1位置まで移動させた場合は、コンテンツC13の表示位置を維持しつつ、動画像M10を所定の方向へさらに移動させることで動画像M10を表示する。このため、端末装置100は、動画像M10を印象付けることができる結果、動画像M10に係る情報の訴求効果を向上させることができる。
【0160】
また、端末装置100は、動画像M10を配置する。そして、端末装置100は、動画像M10が表示された場合は、動画像M10の再生を開始する。このため、端末装置100は、動画像M10を利用者に閲覧させることができる。
【0161】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0162】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。