特許第6490143号(P6490143)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6490143
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】取付装置
(51)【国際特許分類】
   A47G 29/00 20060101AFI20190318BHJP
   F16B 15/00 20060101ALI20190318BHJP
   F16B 45/00 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   A47G29/00 L
   F16B15/00 E
   F16B45/00 A
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-100545(P2017-100545)
(22)【出願日】2017年5月22日
(65)【公開番号】特開2017-213365(P2017-213365A)
(43)【公開日】2017年12月7日
【審査請求日】2018年1月16日
(31)【優先権主張番号】特願2016-107573(P2016-107573)
(32)【優先日】2016年5月30日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】502411355
【氏名又は名称】株式会社双和
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】川面 俊一
【審査官】 高田 基史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−023689(JP,A)
【文献】 米国特許第04333625(US,A)
【文献】 米国特許第06325345(US,B1)
【文献】 実開昭58−091014(JP,U)
【文献】 特開2003−275089(JP,A)
【文献】 特開昭61−217113(JP,A)
【文献】 特開2013−036556(JP,A)
【文献】 米国特許第5029788(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 29/00
F16B 15/00
F16B 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付面に傾斜姿勢で打ち込まれる打ち込み部の基端部に、前記被取付面に対して平行姿勢で当接可能な当接部が鋭角な交差角度で設けられている取付具と、前記取付具の前記当接部と前記被取付面との間に配置される取付プレートに、前記取付具の前記打ち込み部を挿通案内する打ち込み案内部が形成されている取付補助具と、を備えた取付装置であって、
前記打ち込み部と前記当接部との前記交差角度が、前記被取付面に対して鋭角となる前記打ち込み部の設定打ち込み角度よりも小に構成され、
前記打ち込み部と前記当接部との連設部は、前記交差角度から前記設定打ち込み角度に撓み変形可能に構成され、
前記取付プレートには、前記取付具の前記当接部と当接し、且つ、前記被取付面と平行な受け面が形成され、
前記打ち込み案内部は、前記取付具の前記当接部をそれの先端側ほど前記受け面に近接する傾斜姿勢に維持した状態で、前記打ち込み部を前記設定打ち込み角度で挿通案内する挿通案内孔を備えている取付装置。
【請求項2】
前記打ち込み案内部の前記挿通案内孔に前記取付具の前記打ち込み部が挿通されたとき、前記受け面に対する前記当接部の傾斜角度が前記交差角度と前記設定打ち込み角度との角度差に構成されている請求項1記載の取付装置。
【請求項3】
前記取付プレートには、前記打ち込み案内部の挿通案内孔の内面に連続する延長挿通案内面を備えた延長挿通案内部が突出形成され、前記延長挿通案内部の前記受け面からの突出高さが、前記取付具の前記当接部が前記受け面に平行に当接している状態において、前記打ち込み部の基端部における前記受け面からの突出高さと同一又は略同一に構成され、前記延長挿通案内部の上面が打ち込み規制面に構成されている請求項1又は2記載の取付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁面等の被取付面に、吊下げ用フックや傘掛け具、或いは、室内物干し具や棚板、棚等を支持するためのブラケットなどを取り付けるための取付具と取付補助具及び取付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上述の取付具として、特許文献1に示す物品取付用具を先に開発した。この物品取付用具は、被取付面に傾斜姿勢で打ち込まれる打ち込み部の基端部に、被取付面に対して平行姿勢で当接可能な当接部が鋭角な交差角度で一体形成されている。この当接部と打ち込み部との交差角度は、被取付面に対して鋭角となる打ち込み部の設定打ち込み角度と同一に構成されている。
また、当接部には、被取付面に対して垂直方向から捻じ込まれる係合固定用ネジ部材が挿通する挿通孔が形成され、打ち込み部の先端部には、当接部の挿通孔を挿通した係合固定用ネジ部材が被取付面に捻じ込まれた状態で当該係合固定用ネジ部材の先端部が係合する係合孔が形成されている。
【0003】
上述の物品取付用具を被取付面に取り付ける場合には、当接部が被取付面と平行姿勢で対面する状態で打ち込み部を被取付面に傾斜姿勢で打ち込む。これにより、打ち込み部は設定打ち込み角度となり、当接部が被取付面と平行姿勢で当接した位置が打ち込み部の最大打ち込み位置になる。
次に、当接部の挿通孔において、被取付面に対して垂直方向から係合固定用ネジ部材を捻じ込むと、当該係合固定用ネジ部材の先端部が打ち込み部の係合孔内に進入して係合し、打ち込み部の抜け出しが阻止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−38021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の物品取付用具では、係合固定用ネジ部材が当接部の挿通孔を通して被取付面に捻じ込まれることにより、当接部が被取付面に沿った姿勢で固定され、その当接部に連続する打ち込み部は打ち込み状態に保持される。そのため、係合固定用ネジ部材の先端部が打ち込み部の係合孔に係合したとき、打ち込み部に対して捻じ込み方向とは逆方向(被取付面側)の引き寄せ力が作用しても、打ち込み部を打ち込み状態に保持することができる。
それ故に、物品取付用具を安定した姿勢で且つ強固に被取付面に取り付けることができる効果がある。
【0006】
しかしながら、上述の物品取付用具においては、打ち込み部の先端部に係合孔を加工する必要があり、且つ、この打ち込み部の係合孔に係合する別部材の係合固定用ネジ部材を準備する必要がある。そのため、加工数及び部品点数の増加によってコストの高騰化を招来し易い。
しかも、上述の物品取付用具を被取付面に取り付けるにあたっては、当接部が被取付面と平行姿勢で対面する状態で打ち込み部を被取付面に傾斜姿勢で打ち込む工程と、被取付面に対して垂直方向から係合固定用ネジ部材を捻じ込む工程とが必要で、取り付けに多くの手間を要していた。
【0007】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、打ち込み部と当接部との交差角度の合理的な改造をもって、コストの低廉化を図りながら被取付面に安定した姿勢で迅速、強固に取り付けることのできる取付具とそれの取り付けを的確に補助する取付補助具及びそれらを組み合わせた有用な取付装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
被取付面に傾斜姿勢で打ち込まれる打ち込み部の基端部に、前記被取付面に対して平行姿勢で当接可能な当接部が鋭角な交差角度で設けられている取付具であって、
前記打ち込み部と前記当接部との前記交差角度が、前記被取付面に対して鋭角となる前記打ち込み部の設定打ち込み角度よりも小に構成されている。
【0009】
上記構成によれば、打ち込み部を設定打ち込み角度に合わせた状態では、打ち込み部の基端部に鋭角な交差角度で設けられている当接部は、基端部と対極する先端側部位が被取付面側に近接する傾斜姿勢にある。この当接部の傾斜角度は、交差角度と設定打ち込み角度との角度差に相当する。そのため、打ち込み部の打ち込みに伴って当接部の先端側部位が先ず被取付面に当接する。この状態で打ち込み部をさらに打ち込むと、打ち込み部と当接部との連設部側で撓み変形しながら当接部が被取付面に平行に当接する。
この取り付け状態では、打ち込み部と当接部との連設部側での撓み変形による弾性復元力により、打ち込み部と当接部との間で被取付面を表面とする被取付部を強力に挾持することができる。
しかも、従来のように、打ち込み部の先端部に係合孔を加工したり、打ち込み部の係合孔に係合する係合固定用ネジ部材を別途準備する必要がない。さらに、打ち込み部の打ち込み操作だけで取付具を被取付面に取り付けることができる。
したがって、打ち込み部と当接部との交差角度を上述の如く工夫するだけの合理的な改造をもって、コストの低廉化を図りながら被取付面に安定した姿勢で迅速、強固に取り付けることができる。
【0010】
少なくとも前記打ち込み部の一部には、板厚方向での曲げ剛性が他の部位よりも大となる異形部が設けられている。
【0011】
上記構成によれば、打ち込み部の被取付面への打ち込み時の塑性変形を抑制することができ、被取付面を表面とする被取付部に対する打ち込み部と当接部との間での挾持力を高めることができる。
【0012】
前記異形部は、前記打ち込み部の基端部を経由して前記当接部の少なくとも一部にまで及ぶ領域に形成されている。
【0013】
上記構成によれば、打ち込み部の一部から基端部を経由して当接部の少なくとも一部にまで及ぶ領域に形成した異形部により、特に、打ち込み部と当接部との連設部側における板厚方向での曲げ剛性を高めることができるので、被取付面を表面とする被取付部に対する打ち込み部と当接部との間での挾持力を一層高めることができる。
【0014】
前記当接部には、物品用掛止部が設けられている。
【0015】
上記構成によれば、被取付面に安定した姿勢で強固に取り付けられる当接部を利用して、この当接部に物品用掛止部を設けるだけの簡単な改造をもって、物品を安定良く確実に掛止保持することができる。
【0016】
前記当接部の先端側部位は、前記打ち込み部の存在側とは反対側に屈曲形成されている。
【0017】
上記構成によれば、取付具の打ち込み部を設定打ち込み角度に合わせた状態で被取付面に打ち込んだとき、被取付面に対面する当接部の先端側うち、打ち込み部の存在側とは反対側に屈曲形成されている先端側部位の曲面状の屈曲部位が先ず被取付面に当接する。この当接状態で打ち込み部をさらに打ち込むと、当接部の屈曲部位が被取付面に沿って摺動し、且つ、打ち込み部と当接部との連設部側で撓み変形しながら当接部が被取付面に平行に当接する。そのため、当接部の先端側部位のエッジが被取付面に沿って摺動することによる損傷を回避することができる。
【0018】
前記打ち込み部は、前記当接部の基端部の両側部位に設けられ、前記当接部の基端部の中央部位には、前記両打ち込み部の傾斜方向に沿う打撃部が設けられている。
【0019】
上記構成によれば、一対の打ち込み部と当接部とにより、被取付面を表面とする被取付部をより強力に挾持することができる。しかも、両打ち込み部を打ち込むための打撃部は、当接部の基端部の中央部位に設けられているので、両打ち込み部を安定良くスムーズに打ち込むことができる。
【0020】
取付具の取付補助具であって、前記取付具の前記打ち込み部を前記設定打ち込み角度で挿通案内する打ち込み案内部が設けられている。
【0021】
上記構成によれば、取付補助具の打ち込み案内部により、被取付面に対して取付具の打ち込み部を設定打ち込み角度で精度良く打ち込むことができる。そのため、取付具の当接部は、打ち込み部の打ち込みに伴って交差角度と設定打ち込み角度との角度差に相当する傾斜姿勢で被取付面に当接する。この状態で取付具の打ち込み部をさらに打ち込むと、打ち込み部と当接部との連設部側で撓み変形しながら当接部が被取付面に平行に当接する。
それ故に、取付具の打ち込み部と当接部との連設部側での撓み変形による弾性復元力により、打ち込み部と当接部との間で被取付面を表面とする被取付部を常に強力に挾持することができる。
【0022】
前記打ち込み案内部が、前記取付具の前記当接部と前記被取付面との間に配置される取付プレートに形成され、この取付プレートには、前記取付具の前記当接部と当接する前記被取付面と平行な受け面が形成されている。
【0023】
上記構成によれば、被取付面の所定取付位置に取付プレートを当て付け、この取付プレートの打ち込み案内部に取付具の打ち込み部を刺し込み、その状態で打ち込み部を打ち込むことにより、被取付面に対して取付具の打ち込み部を設定打ち込み角度で精度良く打ち込むことができる。しかも、取付具の当接部が取付プレートの受け面に平行に当接した状態では、取付プレートを介して取付具を被取付面に強固に取り付けることができる。
【0024】
前記取付プレートには、前記打ち込み案内部の挿通案内孔の内面に連続する延長挿通案内面を備えた延長挿通案内部が突出形成されている。
【0025】
上記構成によれば、取付具の打ち込み部を取付プレートの延長挿通案内部から打ち込み案内部に刺し込んだとき、取付具の打ち込み部は、延長挿通案内部の延長挿通案内面と打ち込み案内部の挿通案内孔の内面とに亘って摺動案内される。
そのため、延長挿通案内部と打ち込み案内部とに摺動案内される取付具の打ち込み部の芯振れが少なくなり、被取付面に対して取付具の打ち込み部を設定打ち込み角度で高精度に打ち込むことができる。
【0026】
前記延長挿通案内部の前記受け面からの突出高さが、前記取付具の前記当接部が前記受け面に平行に当接している状態において、前記打ち込み部の基端部における前記受け面からの突出高さと同一又は略同一に構成されている。
【0027】
上記構成によれば、取付具の打ち込み部の打ち込みに伴って当接部が受け面に平行に当接したとき、打ち込み部の基端部における受け面からの突出高さが、延長挿通案内部の受け面からの突出高さと同一又は略同一となり、打ち込み部の基端部に対する金槌等の打ち込み具が延長挿通案内部に当接してそれ以上の打ち込みが阻止される。
したがって、過剰打ち込みに起因する取付具の塑性変形による挾持力の低下やガタツキの発生を抑制することができる。しかも、取付具の打ち込み部を設定打ち込み角度で高精度に打ち込むための延長挿通案内部を利用した上述の合理的な改造により、過剰打ち込みを規制するための規制構造の簡素化、低コスト化を図ることができる。
【0028】
本発明による第1特徴構成は、被取付面に傾斜姿勢で打ち込まれる打ち込み部の基端部に、前記被取付面に対して平行姿勢で当接可能な当接部が鋭角な交差角度で設けられている取付具と、前記取付具の前記当接部と前記被取付面との間に配置される取付プレートに、前記取付具の前記打ち込み部を挿通案内する打ち込み案内部が形成されている取付補助具と、を備えた取付装置であって、
前記打ち込み部と前記当接部との前記交差角度が、前記被取付面に対して鋭角となる前記打ち込み部の設定打ち込み角度よりも小に構成され、
前記打ち込み部と前記当接部との連設部は、前記交差角度から前記設定打ち込み角度に撓み変形可能に構成され、
前記取付プレートには、前記取付具の前記当接部と当接し、且つ、前記被取付面と平行な受け面が形成され、
前記打ち込み案内部は、前記取付具の前記当接部をそれの先端側ほど前記受け面に近接する傾斜姿勢に維持した状態で、前記打ち込み部を前記設定打ち込み角度で挿通案内する挿通案内孔を備えている点にある。
【0029】
上記構成によれば、取付具と取付補助具とを組み合わせてセットとすることにより、施工現場において便利に使用することができる。
本発明による第2特徴構成は、前記打ち込み案内部の前記挿通案内孔に前記取付具の前記打ち込み部が挿通されたとき、前記受け面に対する前記当接部の傾斜角度が前記交差角度と前記設定打ち込み角度との角度差に構成されている点にある。
本発明による第3特徴構成は、前記取付プレートには、前記打ち込み案内部の挿通案内孔の内面に連続する延長挿通案内面を備えた延長挿通案内部が突出形成され、前記延長挿通案内部の前記受け面からの突出高さが、前記取付具の前記当接部が前記受け面に平行に当接している状態において、前記打ち込み部の基端部における前記受け面からの突出高さと同一又は略同一に構成され、前記延長挿通案内部の上面が打ち込み規制面に構成されている点にある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】第1実施形態の取付装置を示す分解斜視図
図2】第1実施形態の取付装置を構成する取付補助具の正面側斜視図(a)と背面図(b)
図3】第1実施形態の取付装置を構成する取付具の前方上方視の斜視図(a)と前方下方視の斜視図(b)
図4】第1実施形態の取付装置を構成する取付具の側面図と取付補助具の縦断面図
図5】第1実施形態の取付装置の取付説明図
図6】第2実施形態の取付具の側面図(a)と平面図(b)
図7】第2実施形態の取付具の取付説明図
図8】第3実施形態の取付具の側面図(a)と斜視図(b)
図9】第4実施形態の取付具及び取付補助具の斜視図
図10】第5実施形態の取付具の斜視図
図11】第5実施形態の取付具と受け座の斜視図
図12】第5実施形態の取付具の正面図(a)、左側面図(b)、右側面図(c)、平面図(d)、底面図(e)
図13】第5実施形態の受け座の正面図(a)、左側面図(b)、平面図(c)、底面図(d)、背面図(e)、斜視図(f)
図14】第6実施形態の取付具の斜視図
図15】第6実施形態の取付具と受け座の斜視図
図16】第6実施形態の取付具の正面図(a)、左側面図(b)、右側面図(c)、平面図(d)、底面図(e)
【発明を実施するための形態】
【0031】
〔第1実施形態〕
図1図4は、石膏ボード製の壁部や棚側板等の被取付部1の被取付面1aに取り付けられる物品用の取付装置Aを示す。この取付装置Aは、被取付部1の被取付面1aに当て付け可能な円盤状の取付プレート10を備えた樹脂製の取付補助具A2と、取付プレート10の左右二箇所を被取付面1aに固定する金属製の取付具A1と、取付プレート10に対して脱着可能な状態で取り付けられる樹脂製の物品取付具A3と、から構成されている。
そのうち、取付具A1は、図3図4に示すように、被取付面1aに傾斜姿勢で打ち込まれる打ち込み部2と、被取付面1a又はこれとの間に配置される取付プレート10の受け面12に対して平行姿勢で当接可能な当接部3とを主要構成として備え、当接部3の基端部3bは、打ち込み部2の基端部2bに対して鋭角な交差角度θ1で一体形成されている。この打ち込み部2と当接部3との交差角度θ1は、被取付面1aに対して鋭角となる打ち込み部2の設定打ち込み角度θ2よりも小に構成されている。
【0032】
そのため、図4に示すように、取付具A1の打ち込み部2を設定打ち込み角度θ2に合わせた状態では、打ち込み部2に連続する当接部3は、それの基端部3bと対極する先端側部位3aが取付プレート10の受け面12側(取付補助具A2が存在しない場合には被取付面1a側)に近接する傾斜姿勢にある。この当接部3の受け面12(又は被取付面1a)と平行な鉛直線に対する傾斜角度θ3は、交差角度θ1と設定打ち込み角度θ2との角度差に相当する。そのため、図5(a),(b)に示すように、打ち込み部2の打ち込みに伴って当接部3の先端側部位3aが先ず取付プレート10の受け面12(取付補助具A2が存在しない場合には被取付面1a)に当接する。この状態で打ち込み部2をさらに打ち込むと、図5(c)に示すように、打ち込み部2と当接部3との連設部4側で撓み変形しながら当接部3が取付プレート10の受け面12(取付補助具A2が存在しない場合には被取付面1a)と平行に当接する。
この取り付け状態では、打ち込み部2と当接部3との連設部4側での撓み変形による弾性復元力により、打ち込み部2と当接部3との間で被取付面1aを表面とする被取付部1を強力に挾持することができる。これにより、被取付部1が石膏ボード等のような機械的強度の弱い取付下地材であっても、取付具A1を緩み発生のない状態で強固に取り付けることができる。
【0033】
また、取付補助具A2の取付プレート10の左右二箇所には、取付具A1の打ち込み部2を設定打ち込み角度θ2で挿通案内する打ち込み案内部11が設けられている。
この取付プレート10の打ち込み案内部11により、被取付面1aに対して取付具A1の打ち込み部2を設定打ち込み角度θ2で精度良く打ち込むことができる。
【0034】
物品取付具A3は、図1に示すように、取付補助具A2の取付プレート10の前面を覆う円形状のカバー体20と、取付対象物品の一例である傘等を脱着自在に挿入保持又は掛止保持する円形状の保持リング21とを備えている。この保持リング21は、カバー体20の下端部に前方に突出する状態で一体形成されている。
また、物品取付具A3のカバー体20と取付補助具A2の取付プレート10との相対向する外周側部位には、取付プレート10に対して物品取付具A3を脱着自在に嵌合保持する雌嵌合部22及び雄嵌合部23が設けられている。
カバー体20側の雌嵌合部22は、カバー体20の嵌合装着部20Aの内周面に形成された径方向内方に向かって開口する円環状の嵌合溝22aから構成されている。
取付プレート10側の雄嵌合部23は、取付プレート10の周縁部分の複数個所に、カバー体20の開口内縁20aに係入する複数の嵌合ガイド片23aと、カバー体20の開口内縁20aから嵌合溝22a内に撓み変形で係合する複数の嵌合片23bとを一体形成して構成されている。
【0035】
次に、取付具A1の具体的構成について詳述する。
取付具A1の打ち込み部2は、図1図3に示すように、先端部2aが先鋭なV字状に形成されている帯板状に構成され、取付具A1の当接部3は、打ち込み部2の基端部2bの幅よりも大なる直径の外周縁を有し、且つ、打ち込み部2の基端部2bと対極する先端側部位3aが打ち込み部2の幅方向に沿って一直線状にカットされた略D字状の板状に構成されている。
打ち込み部2の基端部2bと当接部3の基端部3bとを繋ぐ連設部4は、打ち込み部2の基端部2bに対して直角に延出される第1連設板4Aと、当該第1連設板4Aの先端から打ち込み部2の長手方向に沿う平行姿勢で先端部2a側に向かって直角に延出される第2連設板4Bとから構成されている。
この第2連設板4Bの先端部には、当接部3の基端部3bが交差角度θ1に相当する傾斜角度で連設されている。
また、第1連設板4Aの外側面4aは、打ち込み部2を被取付面1aに打ち込む金槌等の打ち込み具Haに対する打撃面に構成されている。
【0036】
そして、取付具A1の打ち込み部2と連設部4及び当接部3は、ステンレス鋼等の金属板の折り曲げにより一体形成され、打ち込み部2における基端部2b以外の領域には、板厚方向での曲げ剛性が他の部位よりも大となる異形部5が設けられている。
この異形部5は、図3に示すように、打ち込み部2の幅全体又はそれに近い幅寸法で、且つ、打ち込み部2の長手方向に沿って横断面視で部分円弧状(部分筒状)に打ち出し形成することにより構成されている。
これにより、打ち込み部2の被取付面1aへの打ち込み時の塑性変形を抑制することができ、被取付面1aを表面とする被取付部1に対する打ち込み部2と当接部3との間での挾持力を高めることができる。
【0037】
次に、取付補助具A2の取付プレート10について詳述する。
図1図2に示すように、取付プレート10の左右方向の両側部には、取付具A1の当接部3と当接する受け面12が被取付面1aと平行又は略平行に形成されている。左右の各受け面12は、取付具A1の当接部3の最大直径よりも僅かに大なる直径で円形状に窪み形成されている。
取付プレート10における各受け面12の頂部から所定間隔を置いた部位、つまり、連設部4の第2連設板4Bと打ち込み部2の基端部2bとの間隔に相当する所定間隔を置いた部位には、取付具A1の打ち込み部2の打ち込み方向に沿って打ち込み案内部11の挿通案内孔13が貫通形成されている。
各挿通案内孔13は、取付具A1の打ち込み部2の横断面形状よりも僅かに大きな相似形の円弧状に形成され、図4に示すように、各挿通案内孔13と受け面12との鋭角側の交差角度が設定打ち込み角度θ2に構成されている。
【0038】
図1図2図4に示すように、取付プレート10における両打ち込み案内部11の形成箇所には、各挿通案内孔13の内面13aに連続する延長挿通案内面14aを備えた延長挿通案内部14が上面側に突出形成されている。この延長挿通案内部14の受け面12からの突出高さh1は、取付具A1の当接部3が受け面12に平行に当接している状態において、打ち込み部2の基端部2bにおける受け面12からの突出高さh2と同一又は略同一に構成されている。
延長挿通案内部14の上面14bは、挿通案内孔13の内面13aと延長挿通案内面14aとの傾斜方向に対して直交又は略直交する偏平面に形成され、打ち込み具Haと当接する打ち込み規制面に構成されている。
【0039】
そして、図4図5(a)に示すように、取付具A1の打ち込み部2を取付プレート10の延長挿通案内部14から打ち込み案内部11に刺し込んだとき、取付具A1の打ち込み部2は、延長挿通案内部14の延長挿通案内面14aと打ち込み案内部11の挿通案内孔13の内面13aとに亘って一直線状に摺動案内される。
そのため、延長挿通案内部14と打ち込み案内部11とに摺動案内される取付具A1の打ち込み部2の芯振れが少なくなり、被取付面1aに対して取付具A1の打ち込み部2を設定打ち込み角度θ2で高精度に打ち込むことができる。
【0040】
取付具A1の打ち込み部2が設定打ち込み角度θ2に合致する状態では、打ち込み部2に連続する当接部3は、それの基端部3bと対極する先端側部位3aが被取付面1a側に近接する傾斜姿勢にある。この当接部3の傾斜角度θ3は、交差角度θ1と設定打ち込み角度θ2との角度差に相当する。そのため、図5(b)に示すように、打ち込み部2の打ち込みに伴って当接部3の先端側部位3aが先ず取付プレート10の受け面12に当接する。
【0041】
次に、この先端当接状態で打ち込み部2をさらに打ち込むと、図5(c)に示すように、打ち込み部2と当接部3との連設部4側で撓み変形しながら当接部3が取付プレート10の受け面12に平行に当接する。この平行当接状態では、打ち込み部2の基端部2bにおける受け面12からの突出高さh2が、延長挿通案内部14の受け面12からの突出高さh1と同一又は略同一となり、打ち込み具Haが延長挿通案内部14の上面14bに当接してそれ以上の打ち込み部2の打ち込みが阻止される。
したがって、過剰打ち込みに起因する取付具A1の塑性変形による挾持力の低下やガタツキの発生を抑制することができる。しかも、取付具A1の打ち込み部2を設定打ち込み角度θ2で高精度に打ち込むための延長挿通案内部14を利用した合理的な改造により、過剰打ち込みを規制するための規制構造の簡素化、低コスト化を図ることができる。
【0042】
〔第2実施形態〕
図6図7は、取付具A1の別実施形態を示し、当接部3の先端側部位3aには、フック状の物品用掛止部6が設けられている。
本実施形態では、取付具A1を構成する打ち込み部2と連設部4と当接部3と物品用掛止部6は、ステンレス鋼等の金属板の折り曲げにより一体形成されている。
また、当接部3の先端側部位3aから物品用掛止部6の全長に亘る領域には、板厚方向での曲げ剛性が他の部位よりも大となる異形部7が設けられている。
この異形部7は、図6に示すように、物品用掛止部6の幅全体又はそれに近い幅寸法で、且つ、横断面視において部分円弧状に突曲する状態で打ち出し形成することにより構成されている。
【0043】
この第2実施形態では、図7(a)に示すように、取付具A1の打ち込み部2を設定打ち込み角度θ2に合わせた状態で打ち込む。この取付具A1の打ち込み部2が略設定打ち込み角度θ2にある否かは、被取付面1aに対する当接部3の傾斜角度θ3が、交差角度θ1と設定打ち込み角度θ2との角度差に相当する傾斜角度にあるか否かで簡単に確認することができる。そのため、図7(a)に示すように、打ち込み部2の打ち込みに伴って当接部3の先端側部位3aが先ず被取付面1aに当接する。この先端当接状態で打ち込み部2をさらに打ち込むと、図7(b)に示すように、打ち込み部2と当接部3との連設部4側で撓み変形しながら当接部3が被取付面1aに平行に当接する。
この平行当接状態では、打ち込み部2と当接部3との連設部4側での撓み変形による弾性復元力により、打ち込み部2と当接部3との間で被取付面1aを表面とする被取付部1を強力に挾持することができる。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0044】
〔第3実施形態〕
図8は、取付具A1の別実施形態を示し、取付具A1の打ち込み部2と連設部4及び当接部3の一部に亘る領域には、板厚方向での曲げ剛性が他の部位よりも大となる異形部5が設けられている。
この異形部5は、打ち込み部2の幅全体又はそれに近い幅寸法で、且つ、打ち込み部2の長手方向に沿って横断面視で部分円弧状に打ち出し形成された第1異形部分5aと、当該第1異形部分5aに連続する状態で連設部4の長手方向に沿って横断面視で部分面円弧状に打ち出し形成された第2異形部分5bと、当該第2異形部分5bに連続する状態で当接部3の基端部3bに沿って横断面視で部分面円弧状に打ち出し形成された第3異形部分5cとから構成されている。
【0045】
これにより、打ち込み部2の被取付面1aへの打ち込み時における取付具A1の塑性変形を抑制することができ、被取付部1に対する打ち込み部2と当接部3との間での挾持力を一層高めることができる。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0046】
〔第4実施形態〕
図9は、取付補助具A2の別実施形態を示し、取付プレート10の各受け面12の下方側部位には、受け面12の外郭線を横断する状態で当該受け面12よりも一段窪む取り外し用の凹部15が形成されている。この凹部15の底面と受け面12に当接状態にある取付具A1の当接部3との間にマイナスドライバー等の取外工具を差し入れて、取付具A1の当接部3を取付プレート10の受け面12から離間させる。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0047】
〔第5実施形態〕
図10図12は、取付具A1の別実施形態を示し、当接部3の両側辺3cの先端寄り部位には、物品用掛止部6の一例で、棚40の背面に取付けられる金属製の受け座30に対して係脱自在な一対の係止片6Aが、打ち込み部2の存在側とは反対側に直角に突出形成されている。本実施形態では、取付具A1を構成する打ち込み部2と連設部4と当接部3と一対の係止片6Aは、ステンレス鋼等の金属板の折り曲げにより一体形成されている。
【0048】
さらに、当接部3の先端側部位3aは、打ち込み部2の存在側とは反対側に略「く」の字状に屈曲形成されている。これにより、取付具A1の打ち込み部2を設定打ち込み角度θ2に合わせた状態で被取付面1aに打ち込んだとき(図4図5(a),(b)参照)、被取付面1aに対面する当接部3の先端側のうち、打ち込み部2の存在側とは反対側に屈曲形成されている先端側部位3aの曲面状の屈曲部位3dが先ず被取付面1aに当接する。この当接状態で打ち込み部2をさらに打ち込むと、当接部3の屈曲部位3dが被取付面1aに沿って摺動し、且つ、打ち込み部2と当接部3との連設部4側で撓み変形しながら当接部3が被取付面1aに平行に当接する。
上述のように、打ち込み部2の打ち込みに伴って当接部3の屈曲部位3dの曲面が被取付面1aに沿って摺動するため、例えば、当接部3の先端側部位3aのエッジが被取付面1aに沿って摺動することに起因する損傷を回避することができる。
【0049】
また、取付具A1のうち、打ち込み部2の先端部2aから連設部4を経由して当接部3の屈曲部位3dに至るまでの領域には、板厚方向での曲げ剛性が他の部位よりも大となる異形部5が設けられている。
この異形部5は、打ち込み部2の幅全体又はそれに近い幅寸法で、且つ、打ち込み部2の長手方向に沿って横断面視で部分円弧状に打ち出し形成された第1異形部分5aと、当該第1異形部分5aに連続する状態で連設部4の長手方向に沿って横断面視で部分面円弧状に打ち出し形成された第2異形部分5bと、当該第2異形部分5bに連続する状態で当接部3の屈曲部位3dまでの範囲において横断面視で部分面円弧状に打ち出し形成された第3異形部分5cとから構成されている。
【0050】
次に、受け座30について詳述する。
受け座30の略矩形状の中央板部31には、図11図13に示すように、取付具A1の一対の係止片6Aと選択的に係合可能な係合孔31Aと係合凹部31Bとが上下に設けられている。係合孔31Aは中央板部31の左右中央位置に縦長長方形状の輪郭で貫通形成され、係合凹部31Bは、中央板部31の上下の両側辺の一方側(図11図13に示す形態では下側辺)において開口する状態で切欠き形成されている。
中央板部31の係合孔31Aには、被取付面1aに取付けられた取付具A1の連設部4が入り込み可能に構成されている。
【0051】
中央板部31の左右の両側辺には、棚40の側板41の内面に当接して左右方向の取付け位置を規制する第1取付け板部32が直角に折り曲げ形成されている。各第1取付け板部32の上下方向の一端部には、棚40の側板41にビス33で固定するための第1取付け孔34が形成され、他端部には、側板41の上面又は下面に当接して上下方向の取付け位置を規制する規制板片35が折り曲げ形成されている。
【0052】
中央板部31の上下の両側辺の他方側には、棚40の棚板42の背面に当接して前後方向での取付け位置を規制する第2取付け板部36が形成されている。第2取付け板部36には、棚板42の背面にビス33で固定するための第2取付け孔37が形成されている。第2取付け孔37における第2取付け板部36の外面側には、ビス33の頭部が面一状態で入り込む凹部37aが連通形成されている。
【0053】
また、第2取付け板部36と中央板部31との繋ぎ部38は、第2取付け板部36と被取付面1aに取付けられた取付具A1の当接部3の当接面3eとが面一になる状態で前後方向で屈曲形成されている。この繋ぎ部38の上面は、一対の規制板片35の上面と同じ高さ位置に設定され、側板41の上面又は下面に当接して上下方向の取付け位置を規制する機能を有している。
【0054】
受け座30は、図11に示すように、棚40の側板41と棚板42とで形成される下方側の入隅部に配置される形態を第1使用姿勢とし、上方側の入隅部に上下を反転して配置される形態を第2使用姿勢とする。第1使用姿勢では、受け座30の中央板部31の係合凹部31Bに取付具A1の両係止片6Aが係合する。第2使用姿勢では、受け座30の中央板部31の係合孔31Aに取付具A1の両係止片6Aが係合する。
尚、その他の構成は、第1〜第4実施形態で説明した構成のいずれかと同一であるから、それの説明は省略する。
【0055】
〔第6実施形態〕
図14図16は、取付具A1の別実施形態を示し、被取付面1aに傾斜姿勢で打ち込まれる一対の打ち込み部2は、当接部3の基端部3bの左右方向の両側部位に設けられ、当接部3の基端部3bの左右方向中央部位には、両打ち込み部2の傾斜方向に沿う打撃部8が設けられている。
また、当接部3の両側辺3cの先端寄り部位には、物品用掛止部6の一例で、棚40の背面に取付けられる金属製の受け座30に対して係脱自在な一対の係止片6Aが、打ち込み部2の存在側とは反対側に直角に突出形成されている。
本実施形態では、取付具A1を構成する一対の打ち込み部2と連設部4と当接部3と一対の係止片6Aは、ステンレス鋼等の金属板の折り曲げにより一体形成されている。
また、一対の打ち込み部2と当接部3とを繋ぐ連設部4は略「U」の字状に構成されている。
【0056】
さらに、当接部3の先端側部位3aは、第5実施形態と同様に、打ち込み部2の存在側とは反対側に略「く」の字状に屈曲形成されている。これにより、取付具A1の打ち込み部2を設定打ち込み角度θ2に合わせた状態で被取付面1aに打ち込んだとき(図4図5(a),(b)参照)、当接部3の曲面状の屈曲部位3dが先ず被取付面1aに当接する。この当接状態で打ち込み部2をさらに打ち込むと、当接部3の屈曲部位3dが被取付面1aに沿って摺動し、且つ、打ち込み部2と当接部3との連設部4側で撓み変形しながら当接部3が被取付面1aに平行に当接する。
【0057】
また、取付具A1のうち、両打ち込み部2の先端部2aから各連設部4を経由して当接部3の屈曲部位3dに至るまでの二つの領域には、板厚方向での曲げ剛性が他の部位よりも大となる異形部5が設けられている。
この異形部5は、各打ち込み部2の幅全体又はそれに近い幅寸法で、且つ、打ち込み部2の長手方向に沿って横断面視で部分円弧状に打ち出し形成された第1異形部分5aと、各第1異形部分5aに連続する状態で連設部4の長手方向に沿って横断面視で部分面円弧状に打ち出し形成された第2異形部分5bと、各第2異形部分5bに連続する状態で当接部3の屈曲部位3dまでの範囲において横断面視で部分面円弧状に打ち出し形成された左右一対の第3異形部分5cとから構成されている。
【0058】
尚、棚40の側板41と棚板42とで形成される入隅部に配置される受け座30は、第5実施形態で説明した受け座30と同一の機能及び構成を有するので、同一の構成箇所には、第5実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
また、その他の構成は、第1〜第4実施形態で説明した構成のいずれかと同一であるから、それの説明は省略する。
【0059】
〔その他の実施形態〕
(1)上述の各実施形態では、少なくとも打ち込み部2の一部に設けられる異形部5を、横断面視で部分円弧状に形成したが、この構成に限定されるものではない。例えば、異形部5を、横断面視でV字状、凸状等に形成しても良い。また、異形部5を、断続状態で打ち出し形成される多数の突起部から構成してもよい。
さらに、異形部5を、打ち込み部2の基端部2bと当接部3の基端部3bとを繋ぐ連設部4にのみ設けてもよい。
【0060】
(2)上述の第1実施形態では、物品取付具A3として、傘等を脱着自在に保持する形態のものを例示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、物品取付具A3を、棚板や手摺を支持するためのブラケット等から構成してもよい。
【0061】
(3)上述の第1実施形態では、取付補助具A2と物品取付具A3とを嵌合構造で脱着自在に構成したが、この構成に限定されるものではない。例えば、取付補助具A2と物品取付具A3とをネジ構造又はネジ部材で脱着自在に構成してもよい。
【0062】
(4)上述の第1実施形態では、取付補助具A2に物品取付具A3を取り付けたが、この構成に限定されるものではない。例えば、取付補助具A2の取付プレート10に吊下げ用のフック等を一体的に設けてもよい。
また、取付補助具A2の取付プレート10を偏平な板状に形成して、取付具A1の打ち込み部2を設定打ち込み角度θ2で挿通案内する打ち込み案内部11のみを設けてもよい。この場合、板状の取付プレート10に設けられる打ち込み案内部11の数、配置は、取付プレート10の形状や取付条件等に応じて任意に設定することができる。
【0063】
(5)上述の第1実施形態では、取付具A1の打ち込み部2を帯板状に構成し、当接部3を略D字状の板状に構成したが、この構成に限定されるものではない。例えば、取付具A1の打ち込み部2と当接部3とを帯板状に構成してもよい。さらに、取付具A1の打ち込み部2を棒状に構成してもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 被取付け部
2 打ち込み部
2b 基端部
3 当接部
5 異形部
6 物品用掛止部
10 取付プレート
11 打ち込み案内部
12 受け面
13 挿通案内孔
13a 内面
14 延長挿通案内部
14a 延長挿通案内面
h1 突出高さ
h2 突出高さ
θ1 交差角度
θ2 設定打ち込み角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16