特許第6490173号(P6490173)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許64901732つのセルラーシステムの密接な相互作用を取り扱うデバイス及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6490173
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】2つのセルラーシステムの密接な相互作用を取り扱うデバイス及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/00 20180101AFI20190318BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20190318BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20190318BHJP
   H04W 12/10 20090101ALI20190318BHJP
   H04W 76/15 20180101ALI20190318BHJP
   H04W 76/30 20180101ALI20190318BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20190318BHJP
【FI】
   H04W4/00 111
   H04W88/06
   H04W72/04 111
   H04W12/10
   H04W76/15
   H04W76/30
   H04W36/14
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-203814(P2017-203814)
(22)【出願日】2017年10月20日
(65)【公開番号】特開2018-74578(P2018-74578A)
(43)【公開日】2018年5月10日
【審査請求日】2017年12月19日
(31)【優先権主張番号】62/410,860
(32)【優先日】2016年10月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/788,793
(32)【優先日】2017年10月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502160992
【氏名又は名称】宏達國際電子股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 志祥
【審査官】 新井 寛
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第03041310(EP,A1)
【文献】 特開2010−103714(JP,A)
【文献】 陳宏鎮,"5G-NR (New Radio) in 3GPP from RAN2 point of view",[online],2016年 9月 9日,[平成30年10月18日検索], インターネット<http://3gpptrend.cm.nctu.edu.tw/20160909/4.陳宏鎮博士_TR20160909_5G-NR-New-Radio-in-3GPP-from-RAN2-point-of-view-_Jesse_v3.pdf>
【文献】 Ericsson,"Overview of RRC architecture options for the LTE-NR tight interworking",3GPP TSG-RAN WG2#94 R2-164005,2016年 5月13日,pp.1-6
【文献】 CATT,"Considerations on Parallel SCG Configuration",3GPP TSG-RAN WG2#86 R2-142340,2014年 5月 9日,pp.1-3
【文献】 CATT,"Transmission of SeNB configuration",3GPP TSG RAN WG2#84 R2-134056,2013年11月 2日,pp.1-5
【文献】 Ericsson,"RRM and related control plane aspects for LTE-NR tight-interworking",3GPP TSG-RAN WG2#95bis R2-166777,2016年 9月30日,pp.1-4
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線アクセス技術(RAT)及び第2の無線アクセス技術(RAT)の密接な相互作用を取り扱う通信デバイスであって、
複数の命令を格納する記憶デバイスを含み、前記複数の命令は、
第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1の基地局(BS)に接続する命令と、
前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して、前記第1の基地局(BS)から前記第1の無線アクセス技術(RAT)の第1のメッセージを受信する命令であって、前記第1のメッセージは、第2の無線アクセス技術(RAT)の第2のメッセージ及び第1のトランザクション識別子(TI)を含み、前記第2のメッセージは、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第2の基地局(BS)に接続するように当該通信デバイスを構成するとともに、第2のトランザクション識別子(TI)を含む、命令と、
前記第1のメッセージに応答して前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第1の基地局(BS)に第1の応答メッセージを送信する命令であって、前記第1の応答メッセージは、前記第1のトランザクション識別子(TI)及び第2の応答メッセージを含み、前記第2の応答メッセージは、前記第2のトランザクション識別子(TI)を含む、命令と、
前記第2のメッセージに応答して、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第2の基地局(BS)に接続する命令と、
前記第1の基地局(BS)との間で前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1のデータを通信するときに、前記第2のメッセージの中の前記第2の無線アクセス技術(RAT)の構成にしたがって、前記第2の基地局(BS)との間で前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第2のデータを通信する命令と、を含み、
当該通信デバイスは、
前記記憶デバイスに接続され、前記記憶デバイスに格納されている前記複数の命令を実行するように構成される処理回路を含む、
通信デバイス。
【請求項2】
前記記憶デバイスは、さらに、
前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して、前記第1の基地局(BS)から前記第1の無線アクセス技術(RAT)の第3のメッセージを受信する命令であって、前記第3のメッセージは、前記第2の無線アクセス技術(RAT)の第4のメッセージ及び第3のトランザクション識別子(TI)を含み、前記第4のメッセージは、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第3の基地局(BS)に接続するように当該通信デバイスを構成するとともに、第4のトランザクション識別子(TI)を含む、命令と、
前記第3のメッセージに応答して、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第1の基地局(BS)に第3の応答メッセージを送信する命令であって、前記第3の応答メッセージは、前記第2の無線アクセス技術(RAT)の第4の応答メッセージ及び前記第3のトランザクション識別子(TI)を含み、前記第4の応答メッセージは、前記第4のトランザクション識別子(TI)を含む、命令と、
前記第4のメッセージに応答して、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第3の基地局(BS)に接続する命令と、
前記第1の基地局(BS)との間で前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第3のデータを通信するときに、前記第4のメッセージの中の前記第2の無線アクセス技術(RAT)の構成にしたがって、前記第3の基地局(BS)との間で前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第4のデータを通信する命令と、を格納している、請求項1に記載の通信デバイス。
【請求項3】
前記第1のメッセージ及び前記第1の応答メッセージは、ロングタームエボリューション(LTE)無線リソース制御(RRC)メッセージであり、前記第2のメッセージ及び前記第2の応答メッセージは、新たな無線(NR)/第5世代(5G)無線リソース制御(RRC)メッセージであるか、又は、
前記第1のメッセージ及び前記第1の応答メッセージは、新たな無線(NR)第5世代(5G)無線リソース制御(RRC)メッセージであり、前記第2のメッセージ及び前記第2の応答メッセージは、ロングタームエボリューション(LTE)無線リソース制御(RRC)メッセージである、請求項1に記載の通信デバイス。
【請求項4】
前記第1の応答メッセージを受信した場合に、前記第1の基地局(BS)は、前記第1の応答メッセージを解読し、前記第1の応答メッセージに完全性保護チェックを実行し、前記第1の基地局(BS)と前記第2の基地局(BS)との間の接続を使用して、前記第2の基地局(BS)に前記第2の応答メッセージを送信する、請求項1に記載の通信デバイス。
【請求項5】
前記記憶デバイスは、さらに、
少なくとも1つのセキュリティキーにしたがって、前記第2の応答メッセージに完全性保護及び解読のうちの少なくとも一方を実行する命令を格納している、請求項1に記載の通信デバイス。
【請求項6】
前記記憶デバイスは、さらに、
前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第1の基地局(BS)から前記第1の無線アクセス技術(RAT)の第5のメッセージを受信する命令であって、前記第5のメッセージは、当該通信デバイスと前記第2の基地局(BS)との間の前記接続の解除を示す、命令と、
前記第5のメッセージに応答して、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第1の基地局(BS)に第5の応答メッセージを送信する命令と、
解除要求メッセージに応答して、前記第2の基地局(BS)との間の通信を中断する命令と、を格納している請求項1に記載の通信デバイス。
【請求項7】
前記第2の無線アクセス技術(RAT)の前記構成は、物理的構成、メディアアクセス制御(MAC)構成、無線リンク制御(RLC)構成、及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)構成のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の通信デバイス。
【請求項8】
第1の無線アクセス技術(RAT)及び第2の無線アクセス技術(RAT)の密接な相互作用を取り扱う通信デバイスであって、
複数の命令を格納する記憶デバイスを含み、前記複数の命令は、
第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1の基地局(BS)に接続する命令と、
前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第1の基地局(BS)からメッセージを受信する命令と、
前記メッセージが、前記第1の無線アクセス技術(RAT)及び第2の無線アクセス技術(RAT)の密接な相互作用を実行するように当該通信デバイスを構成するか、又は前記第1の無線アクセス技術(RAT)から第2の無線アクセス技術(RAT)への無線アクセス技術(RAT)間のハンドオーバーを実行するように当該通信デバイスを構成するかを決定する命令と、
前記メッセージが、前記第1の無線アクセス技術(RAT)及び第2の無線アクセス技術(RAT)の密接な相互作用を実行するように当該通信デバイスを構成するということを決定する場合に、前記メッセージに応答して、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第1の基地局(BS)に第1の応答メッセージを送信し、前記メッセージに応答して、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第2の基地局(BS)に接続し、前記メッセージに応答して、前記第2の基地局(BS)に前記第2の無線アクセス技術(RAT)の第2の応答メッセージを送信し、そして、前記第1の基地局(BS)との間で前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1のデータを通信するときに、前記第2の基地局(BS)との間で前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第2のデータを通信する命令と、
前記メッセージが、前記第1の無線アクセス技術(RAT)から前記第2の無線アクセス技術(RAT)への前記無線アクセス技術(RAT)間のハンドオーバーを実行するように当該通信デバイスを構成するということを決定する場合に、前記第1の基地局(BS)に前記第1の応答メッセージを送信せず、前記第1の無線アクセス技術(RAT)の接続を切り離し、前記メッセージに応答して、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第2の基地局(BS)に接続し、前記メッセージに応答して、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第2の基地局(BS)に前記第2の無線アクセス技術(RAT)の第3の応答メッセージを送信し、そして、前記第2の基地局(BS)との間で前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第3のデータを通信する命令と、を含み、
当該通信デバイスは、
前記記憶デバイスに接続され、前記記憶デバイスに格納されている前記複数の命令を実行するように構成される処理回路を含む、
通信デバイス。
【請求項9】
前記メッセージは、第1のトランザクション識別子、第2のトランザクション識別子、及び第3のトランザクション識別子のうちの少なくとも1つを含み、前記第1の応答メッセージは、前記第1のトランザクション識別子を含み、前記第2の応答メッセージは、前記第2のトランザクション識別子を含み、前記第3の応答メッセージは、前記第3のトランザクション識別子を含む、請求項8に記載の通信デバイス。
【請求項10】
第1の無線アクセス技術(RAT)及び第2の無線アクセス技術(RAT)の密接な相互作用を取り扱う方法であって、
ネットワークの第1の基地局(BS)が、第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して通信デバイスに接続するステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記ネットワークの第2の基地局(BS)から第2の無線アクセス技術(RAT)の第2のメッセージを受信するステップであって、前記第2のメッセージは、第2のトランザクション識別子(TI)を含む、ステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記通信デバイスに前記第1の無線アクセス技術(RAT)の第1のメッセージを送信するステップであって、前記第1のメッセージは、前記第2のメッセージ及び第1のトランザクション識別子(TI)を含み、前記第2のメッセージは、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第2の基地局(BS)に接続するように前記通信デバイスを構成する、ステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記第1のメッセージに応答して、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記通信デバイスから前記第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の応答メッセージを受信するステップであって、前記第1の応答メッセージは、前記第2の無線アクセス技術(RAT)の第2の応答メッセージ及び前記第1のトランザクション識別子(TI)を含み、前記第2の応答メッセージは、前記第2のトランザクション識別子(TI)を含む、ステップと、
前記第2の基地局(BS)が、前記第2のメッセージに応答して、前記第1の基地局(BS)から前記第2の応答メッセージを受信するステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記通信デバイスとの間で前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1のデータを通信するときに、前記第2の基地局(BS)が、前記第2のメッセージの中の前記第2の無線アクセス技術(RAT)の構成にしたがって、前記通信デバイスとの間で前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第2のデータを通信するステップと、を含む、
方法。
【請求項11】
前記第2の基地局(BS)から前記第2の無線アクセス技術(RAT)の前記第2のメッセージを受信する前に、前記第1の基地局(BS)が、前記第2の基地局(BS)に前記通信デバイスのための追加要求メッセージを送信して、前記通信デバイスとの間でデータを通信するように前記第2の基地局(BS)に要求するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のデータは、複数のロングタームエボリューション(LTE)PDU及び少なくとも1つのロングタームエボリューション(LTE)物理制御チャネルに関する制御情報のうちの少なくとも1つを含み、第2のデータは、複数の新たな無線(NR)/第5世代(5G)PDU及び少なくとも1つの新たな無線(NR)/第5世代(5G)物理制御チャネルに関する制御情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の応答メッセージを受信した場合に、前記第1の基地局(BS)は、前記第1の応答メッセージを解読し、前記第1の応答メッセージに完全性保護チェックを実行し、前記第1の基地局(BS)と前記第2の基地局(BS)との間の接続を使用して、前記第2の基地局(BS)に前記第2の応答メッセージを送信する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の基地局(BS)が、前記通信デバイスと前記第2の基地局(BS)との間の接続を解除することを決定するステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記決定に応答して、前記第2の基地局(BS)に、前記接続の前記解除を示す解除要求メッセージを送信するステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記決定に応答して、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記通信デバイスに前記第1の無線アクセス技術(RAT)の第5のメッセージを送信するステップであって、前記第5のメッセージは、前記通信デバイスと前記第2の基地局(BS)との間の前記接続の前記解除を示す、ステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記通信デバイスから、前記第5のメッセージに応答する第5の応答メッセージを受信するステップと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の基地局(BS)が、前記通信デバイスと前記第2の基地局(BS)との間の接続の解除を示す解除要求メッセージを受信するステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記解除要求メッセージに応答して、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記通信デバイスに前記第1の無線アクセス技術(RAT)の第6のメッセージを送信するステップであって、前記第6のメッセージは、前記通信デバイスと前記第2の基地局(BS)との間の前記接続の前記解除を示す、ステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記通信デバイスから、前記第6のメッセージに応答する第6の応答メッセージを受信するステップと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおいて使用される通信デバイス及び通信方法に関し、より具体的には、2つのセルラーシステムの密接な相互作用を取り扱う通信デバイス及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロングタームエボリューション(LTE)アドバンスト(LTE-A)は、キャリアアグリゲーション(CA)、デュアルコネクティビティ(DC)、(例えば、免許不要帯域でのLTE(LTE-U)又はライセンス補助アクセス(LAA)等の)免許不要のスペクトラムを使用するLTE送信を含む。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】"Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and NR" 3GPP TS 37.340 V0.4.0(2017-08)
【発明の概要】
【0004】
したがって、本発明は、2つのセルラーシステムの密接な相互作用を取り扱うための通信デバイス及び通信方法を提供して、上記の問題を解決する。
【0005】
第1の無線アクセス技術(RAT)及び第2の無線アクセス技術(RAT)の密接な相互作用を取り扱う通信デバイスは、複数の命令を格納する記憶デバイス及びその記憶デバイスに接続される処理回路を含む。その処理回路は、その記憶デバイスに格納されているそれらの複数の命令を実行するように構成される。それらの複数の命令は、
第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1の基地局(BS)に接続する命令と、
前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して、前記第1の基地局(BS)から前記第1の無線アクセス技術(RAT)の第1のメッセージを受信する命令であって、前記第1のメッセージは、第2の無線アクセス技術(RAT)の第2のメッセージ及び第1のトランザクション識別子(TI)を含み、前記第2のメッセージは、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第2の基地局(BS)に接続するように当該通信デバイスを構成するとともに、第2のトランザクション識別子(TI)を含む、命令と、
前記第1のメッセージに応答して前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第1の基地局(BS)に第1の応答メッセージを送信する命令であって、前記第1の応答メッセージは、前記第1のトランザクション識別子(TI)及び第2の応答メッセージを含み、前記第2の応答メッセージは、前記第2のトランザクション識別子(TI)を含む、命令と、
前記第2のメッセージに応答して前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第2の基地局(BS)に接続する命令と、
前記第1の基地局(BS)との間で前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1のデータを通信するときに、前記第2のメッセージの中の前記第2の無線アクセス技術(RAT)の構成にしたがって、前記第2の基地局(BS)との間で前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第2のデータを通信する命令と、を含む。
【0006】
第1の無線アクセス技術(RAT)及び第2の無線アクセス技術(RAT)の密接な相互作用を取り扱う通信デバイスは、複数の命令を格納する記憶デバイス及びその記憶デバイスに接続される処理回路を含む。その処理回路は、その記憶デバイスに格納されているそれらの複数の命令を実行するように構成される。それらの複数の命令は、
第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1の基地局(BS)に接続する命令と、
前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第1の基地局(BS)からメッセージを受信する命令と、
前記メッセージが、前記第1の無線アクセス技術(RAT)及び第2の無線アクセス技術(RAT)の密接な相互作用を実行するように当該通信デバイスを構成するか、又は前記第1の無線アクセス技術(RAT)から第2の無線アクセス技術(RAT)への無線アクセス技術(RAT)間のハンドオーバーを実行するように当該通信デバイスを構成するということを決定する命令と、
前記メッセージが、前記第1の無線アクセス技術(RAT)及び第2の無線アクセス技術(RAT)の密接な相互作用を実行するように当該通信デバイスを構成するということを決定する場合に、前記メッセージに応答して、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第1の基地局(BS)に第1の応答メッセージを送信し、前記メッセージに応答して、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第2の基地局(BS)に接続し、前記メッセージに応答して、前記第2の基地局(BS)に前記第2の無線アクセス技術(RAT)の第2の応答メッセージを送信し、そして、前記第1の基地局(BS)との間で前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1のデータを通信するときに、前記第2の基地局(BS)との間で前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第2のデータを通信する命令と、
前記メッセージが、前記第1の無線アクセス技術(RAT)から前記第2の無線アクセス技術(RAT)への前記無線アクセス技術(RAT)間のハンドオーバーを実行するように当該通信デバイスを構成するということを決定する場合に、前記第1の基地局(BS)に前記第1の応答メッセージを送信せず、前記第1の無線アクセス技術(RAT)の接続を切り離し、前記メッセージに応答して、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第2の基地局(BS)に接続し、前記メッセージに応答して、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第2の基地局(BS)に前記第2の無線アクセス技術(RAT)の第3の応答メッセージを送信し、そして、前記第2の基地局(BS)との間で前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第3のデータを通信する命令と、を含む。
【0007】
第1の無線アクセス技術(RAT)及び第2の無線アクセス技術(RAT)の密接な相互作用を取り扱う方法は、
ネットワークの第1の基地局(BS)が、第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して通信デバイスに接続するステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記ネットワークの第2の基地局(BS)から第2の無線アクセス技術(RAT)の第2のメッセージを受信するステップであって、前記第2のメッセージは、第2のトランザクション識別子(TI)を含む、ステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記通信デバイスに前記第1の無線アクセス技術(RAT)の第1のメッセージを送信するステップであって、前記第1のメッセージは、前記第2のメッセージ及び第1のトランザクション識別子(TI)を含み、前記第2のメッセージは、前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記第2の基地局(BS)に接続するように前記通信デバイスを構成する、ステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記第1のメッセージに応答して、前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して前記通信デバイスから前記第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の応答メッセージを受信するステップであって、前記第1の応答メッセージは、前記第2の無線アクセス技術(RAT)の第2の応答メッセージ及び前記第1のトランザクション識別子(TI)を含み、前記第2の応答メッセージは、前記第2のトランザクション識別子(TI)を含む、ステップと、
前記第2の基地局(BS)が、前記第2のメッセージに応答して、前記第1の基地局(BS)から前記第2の応答メッセージを受信するステップと、
前記第1の基地局(BS)が、前記通信デバイスとの間で前記第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1のデータを通信するときに、前記第2の基地局(BS)が、前記第2のメッセージの中の前記第2の無線アクセス技術(RAT)の構成にしたがって、前記通信デバイスとの間で前記第2の無線アクセス技術(RAT)を使用して第2のデータを通信するステップと、を含む。
【0008】
さまざまな図表及び図面に図示されている好適な実施形態に関する以下の詳細な説明を参照すれば、本発明のこれらの目的及び他の目的は、当業者にとっては間違いなく自明なものとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の1つの例にしたがった無線通信システムの概略的な図である。
図2】本発明の1つの例にしたがった通信デバイスの概略的な図である。
図3】本発明の1つの例にしたがったプロセスのフローチャートである。
図4】本発明の1つの例にしたがったプロセスのフローチャートである。
図5】本発明の1つの例にしたがったプロセスのフローチャートである。
図6】本発明の1つの例にしたがった追加手順の概略的な図である。
図7】本発明の1つの例にしたがった解除手順の概略的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の1つの例にしたがった無線通信システム10の概略的な図である。無線通信システム10は、簡潔さのために、1つのネットワーク及び複数の通信デバイスから構成されている。それらのネットワーク及び通信デバイスは、1つ又は複数の免許付与された帯域及び/又は1つ又は複数の免許不要の帯域の1つ又は複数のキャリアによって互いに通信してもよい。それらのネットワーク及び通信デバイスは、1つ又は複数の基地局(BS)に属する(例えば、1つ又は複数のキャリア等の)1つ又は複数のセルによって、同時に、互いと通信してもよい。同一の複信モード又は異なる複信モード、すなわち、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、及び適応性のある複信にしたがって、上記の複数のセルを動作させてもよい。
【0011】
図1において、無線通信システム10の構造を図示することを目的として、簡潔さのために、ネットワーク及び通信デバイスを利用している。実際には、ネットワークは、少なくとも1つの進化型NodeB(eNB)を含む進化型ユニバーサル地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)であってもよい。ネットワークは、少なくとも1つの第5世代(5G)基地局(BS)を含む5Gネットワークであってもよく、それらの5G BSは、(例えば、1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボル、2つのOFDMシンボル、3つのOFDMシンボル、又は4つのOFDMシンボル、及び100ミリ秒又は200ミリ秒等の)OFDM及び/又は非OFDM、及び1[ms]よりも短い送信時間間隔(TTI)を採用して、複数の通信デバイスと通信する。一般的に、eNB又は5G BSのいずれかを指すのにBSを使用してもよい。
【0012】
通信デバイスは、ユーザ機器(UE)、モバイルフォン、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子ブック、携帯用コンピュータシステム、車載用機器、船舶用機器、又は航空機用機器であってもよい。さらに、方向(すなわち、送信方向)に応じて、送信機又は受信機として、ネットワーク及び通信デバイスを認識してもよく、例えば、アップリンク(UL)については、通信デバイスは、送信機であり、ネットワークは、受信機であり、ダウンリンク(DL)については、ネットワークは、送信機であり、通信デバイスは、受信機である。
【0013】
(例えば、新たな無線(NR)等の)5G通信技術に関するロングタームエボリューション(LTE)及びNRの密接な相互作用は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)において議論されている。1つの例では、UEは、例えば、デュアルコネクティビティ(DC)又はBS間のキャリアアグリゲーション(CA)のように、同時に、LTE通信のための少なくとも1つの第1のキャリアによってLTE BS(すなわち、eNB)に接続するとともに、NR通信のための少なくとも1つの第2のキャリアによってNR BS(すなわち、gNB)に接続する。他の例では、UEは、1つのgNBに接続し、そのgNBは、例えば、eNB内のキャリアアグリゲーション(CA)のように、同時に、LTE通信のための第1のキャリアによってLTE通信を可能にするとともに、NR通信のための第2のキャリアによってNR通信を可能にする。それらの第1のキャリア及び第2のキャリアの各々は、免許付与されたスペクトラム又は免許不要のスペクトラムに属していてもよい。しかしながら、LTE及びNRの密接な相互作用をいかにして実現するかは明確ではない。
【0014】
上記のLTE及びNRの密接な相互作用のほかに、LTE無線アクセス技術(RAT)からNR RATへと又はNR RATからLTE RATへとUEをハンドオーバーさせてもよい、すなわち、UEをRAT間ハンドオーバーさせてもよい。1つの例では、eNBのみに接続しているUE、又はeNB及びgNBに同時に接続しているUEは、gNBにハンドオーバーするようにUEに指示するRAT間ハンドオーバーコマンドを受信する。RAT間ハンドオーバーコマンドに応答して、そのUEは、eNBに接続しない。1つの例では、gNBのみに接続しているUE又はeNB及びgNBに同時に接続しているUEは、eNBにハンドオーバーするようにそのUEに指示するRAT間ハンドオーバーコマンドを受信する。そのRAT間ハンドオーバーコマンドに応答して、そのUEは、gNBに接続しない。
【0015】
図2は、本発明の1つの例にしたがった通信デバイス20の概略的な図である。通信デバイス20は、図1に示されている通信デバイス又はネットワークであってもよいが、本明細書においては、これらには限定されない。通信デバイス20は、マイクロプロセッサ又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit(ASIC))等の処理回路200、記憶デバイス210、及び通信インターフェイス接続デバイス220を含んでもよい。記憶デバイス210は、いずれかのデータ記憶デバイスであってもよく、そのデータ記憶デバイスは、処理回路200がアクセスして実行するプログラムコード214を格納してもよい。記憶デバイス210の例は、これらには限定されないが、加入者識別情報モジュール(SIM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスク、光データ記憶デバイス、不揮発性記憶ユニット、(例えば、有体的な媒体等の)非一時的コンピュータ読み取り可能な媒体等を含む。通信インターフェイス接続デバイス220は、少なくとも1つのトランシーバーを含み、処理回路200の処理結果にしたがって、(例えば、データ、メッセージ及び/又はパケット等の)信号を送信し及び受信するのに使用される。
【0016】
以下の複数の実施形態においては、それらの実施形態の図示を簡素化するために、図1に示されている通信デバイスを描写するのにUEを使用する。
【0017】
図3は、本発明の1つの例にしたがったプロセス30のフローチャートである。プロセス30は、ユーザ機器(UE)の中で利用され、第1のRAT及び第2のRATの密接な相互作用を取り扱う。プロセス30は、以下のステップを含む。
【0018】
ステップ300:開始
【0019】
ステップ302:第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1の基地局(BS)に接続する。
【0020】
ステップ304:第1のRATを使用して、第1のBSから第1のRATの第1のメッセージを受信し、第1のメッセージは、第2のRATの第2のメッセージ及び第1のトランザクション識別子(TI)を含み、第2のメッセージは、第2のRATを使用して第2のBSに接続するようにユーザ機器(UE)を構成するとともに、第2のTIを含む。
【0021】
ステップ306:第1のメッセージに応答して第1のRATを使用して第1のBSに第1の応答メッセージを送信し、第1の応答メッセージは、第1のTI及び第2の応答メッセージを含み、第2の応答メッセージは、第2のTIを含む。
【0022】
ステップ308:第2のメッセージに応答して第2のRATを使用して第2のBSに接続する。
【0023】
ステップ310:第1のBSとの間で第1のRATを使用して第1のデータを通信するときに、第2のメッセージの中の第2のRATの構成にしたがって、第2のBSとの間で第2のRATを使用して第2のデータを通信する。
【0024】
ステップ312:終了
【0025】
プロセス30によれば、上記の説明にしたがって、第1のRAT及び第2のRATの密接な相互作用を実現することが可能である。第1のBSは、第1のTIにしたがって、UEとのトランザクションを識別し、第2のBSは、第2のTIにしたがって、UEとのトランザクションを識別する。
【0026】
プロセス30の実現は、上記の説明に限定されない。以下の例をプロセス30に適用してもよい。
【0027】
1つの例では、UEが、プロセス30にしたがって、第1のRAT及び第2のRATを使用して通信する場合に、そのUEは、第1のRATを使用して第1のBSから第1のRATの第3のメッセージを受信し、第3のメッセージは、第2のRATの第4のメッセージを含み、第4のメッセージは、第2のRATを使用して第3のBSに接続するようにそのUEを構成する。その後、UEは、第3のメッセージに応答して、第1のRATを使用して第1のBSに第3の応答メッセージを送信する。したがって、UEは、第4のメッセージに応答して、第2のRATを使用して第3のBSに接続する。UEは、第3の応答メッセージの中の第2のRATの第4の応答メッセージを含んでもよい。第3のメッセージ及び第3の応答メッセージは、第3のTIを含んでもよい。第4のメッセージ及び第4の応答メッセージは、第4のTIを含んでもよい。そのUEは、第1のBSとの間で第1のRATを使用して第3のデータを通信するときに、第4のメッセージの中の第2のRATの構成にしたがって、第3のBSとの間で第2のRATを使用して第4のデータを(例えば、送信し又は受信するといったように)通信する。
【0028】
1つの例では、第1のBS、第2のBS、及び第3のBSは、同じBSであるか又は異なるBSである。1つの例では、第1のメッセージの中で定義される(例えば、第1の情報要素(IE)等の)第1のコンテナは、第2のメッセージを含み、第3のメッセージの中で定義される(第2の情報要素(IE)等の)第2のコンテナは、第4のメッセージを含む。1つの例では、第1のBSは、第1のメッセージの中に第1のTIの第1の値を設定し、UEは、第1の応答メッセージの中の第1のTIの第1の値を使用する。第2のBSは、第2のメッセージの中に第2のTIの第2の値を設定し、UEは、第2の応答メッセージの中の第2のTIの第2の値を使用する。第1のBSは、第3のメッセージの中に第3のTIの第3の値を設定し、UEは、第3の応答メッセージの中の第3のTIの第3の値を使用する。第2のBSは、第4のメッセージの中の第4のTIの第4の値を設定し、UEは、第4の応答メッセージの中の第4のTIの第4の値を使用する。1つの例では、第1のBS及び第2のBSは、第1の値及び第2の値を独立に設定する。第1のBS及び第3のBSは、第3の値及び第4の値を独立に設定する。すなわち、あるBSが決定するTIの値は、他のBSが決定するTIの値とは相関を有していない。
【0029】
1つの例では、第1のデータ及び第3のデータは、第1の無線アクセス技術(RAT)の第1の複数のプロトコルデータユニット(PDU)を含み、第2のデータ及び第4のデータは、第2の無線アクセス技術(RAT)の第2の複数のプロトコルデータユニット(PDU)を含む。UEは、第2のBSに第2の応答メッセージを直接的には送信しない。UEは、第3のBSに第4の応答メッセージを直接的には送信しない。
【0030】
1つの例では、第1のメッセージ、第1の応答メッセージ、第3のメッセージ、及び第3の応答メッセージは、LTE無線リソース制御(RRC)メッセージであり、第2のメッセージ、第2の応答メッセージ、第4のメッセージ、及び第4の応答メッセージは、NR/5G無線リソース制御(RRC)メッセージである。1つの例では、第1のメッセージ及び第3のメッセージは、LTE RRC接続再構成(LTE RRC Connection Reconfiguration)メッセージであり、第1の応答メッセージ及び第3の応答メッセージは、LTE RRC接続再構成完了(LTE RRC Connection Reconfiguration Complete)メッセージである。1つの例では、第1のメッセージ及び第3のメッセージは、LTE及びNRの密接な相互作用のために定義されるLTE RRCメッセージであり、第1の応答メッセージ及び第3の応答メッセージは、LTE及びNRの密接な相互作用のために定義されるLTE RRC応答メッセージである。1つの例では、第2のメッセージ及び第4のメッセージは、NR/5G RRC接続再構成(NR/5G RRC Connection Reconfiguration)メッセージであり、第2の応答メッセージ及び第4の応答メッセージは、NR/5G RRC接続再構成完了(NR/5G RRC Connection Reconfiguration Complete)メッセージである。1つの例では、第2のメッセージ及び第4のメッセージは、LTE及びNRの密接な相互作用のために定義されるNR/5G RRCメッセージであり、第2の応答メッセージ及び第4の応答メッセージは、LTE及びNRの密接な相互作用のために定義されるNR/5G RRC応答メッセージである。
【0031】
1つの例では、第1のデータ及び第3のデータは、(例えば、メディアアクセス制御(MAC)PDU、無線リンク制御(RLC)PDU、又はパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)PDU等の)複数のLTE PDU及び(例えば、物理UL制御チャネル(PUCCH)、物理DL制御チャネル(PDCCH)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)等の)少なくとも1つのLTE物理制御チャネルに関する制御情報のうちの少なくとも1つを含み、第2のデータ及び第4のデータは、(例えば、MAC PDU、RLC PDU、又はPDCP PDU等の)複数のNR/5G PDU及び(例えば、PUCCH、PDCCH、PRACH等の)少なくとも1つのNR/5G物理制御チャネルに関する制御情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0032】
1つの例では、第1のメッセージ、第1の応答メッセージ、第3のメッセージ、及び第3の応答メッセージは、NR/5G RRCメッセージであり、第2のメッセージ、第2の応答メッセージ、第4のメッセージ、及び第4の応答メッセージは、LTE RRCメッセージである。1つの例では、第1のメッセージ及び第3のメッセージは、NR/5G RRC Connection Reconfigurationメッセージであり、第1の応答メッセージ及び第3の応答メッセージは、NR/5G RRC Connection Reconfiguration Completeメッセージである。1つの例では、第1のメッセージ及び第3のメッセージは、LTE及びNRの密接な相互作用のために定義されるNR/5G RRCメッセージであり、第1の応答メッセージ及び第3の応答メッセージは、LTE及びNRの密接な相互作用のために定義されるNR/5G RRC応答メッセージである。1つの例では、第2のメッセージ及び第4のメッセージは、LTE RRC Connection Reconfigurationメッセージであり、第2の応答メッセージ及び第4の応答メッセージは、LTE RRC Connection Reconfiguration Completeメッセージである。1つの例では、第2のメッセージ及び第4のメッセージは、LTE及びNRの密接な相互作用のために定義されるLTE RRCメッセージであり、第2の応答メッセージ及び第4の応答メッセージは、LTE及びNRの密接な相互作用のために定義されるLTE RRC応答メッセージである。
【0033】
1つの例では、第1のデータ及び第3のデータは、(例えば、メディアアクセス制御(MAC)PDU、無線リンク制御(RLC)PDU、又はパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)PDU等の)複数のNR/5G PDU及び(例えば、物理UL制御チャネル(PUCCH)、物理DL制御チャネル(PDCCH)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)等の)少なくとも1つの5G/NR物理制御チャネルに関する制御情報のうちの少なくとも1つを含み、第2のデータ及び第4のデータは、(例えば、MAC PDU、RLC PDU、又はPDCP PDU等の)複数のLTE PDU及び(例えば、PUCCH、PDCCH、PRACH等の)少なくとも1つのLTE物理制御チャネルに関する制御情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0034】
1つの例では、UEは、第2のBS又は第3のBSに接続する際に、第2の応答メッセージ又は第4の応答メッセージを送信する前又は送信した後に、第2のBS又は第3のBSに対してランダムアクセス手順を実行する。第2のメッセージ及び第4のメッセージは、そのUEが、ランダムアクセス構成(random access configuration)にしたがってランダムアクセス手順を実行するためのランダムアクセス構成を含む。
【0035】
1つの例では、第1のBSと第2のBSとの間の接続又は第1のBSと第3のBSとの間の接続は、安全が保障されていない。第2のBS又は第3のBSは、(例えば、完全性保護/完全性保護チェックのための1つ又は複数のキー、及び(例えば、暗号化等の)暗号化方法/(例えば、暗号解読等の)解読のための1つ又は複数のキー等の)少なくとも1つのセキュリティキーにしたがって、第2のメッセージ又は第4のメッセージに完全性保護及び暗号化のうちの少なくとも一方を実行する。UEは、暗号化/解読のための1つ又は複数のキーにしたがって第2のメッセージ又は第4のメッセージを解読し、完全性保護/完全性保護チェックのための1つ又は複数のキーにしたがって、(例えば、完全性を示すコードが正しいか又は誤っているかを検査するといったように)第2のメッセージ又は第4のメッセージに完全性保護チェックを実行する。UEは、少なくとも1つのセキュリティキーにしたがって、第2のメッセージ又は第4のメッセージに完全性保護及び暗号化のうちの少なくとも一方を実行する。
【0036】
1つの例では、第2のBS又は第3のBSは、第2のメッセージ又は第4のメッセージに完全性保護及び暗号化を実行しない。UEは、第2のメッセージ又は第4のメッセージに完全性保護及び暗号化を実行しない。
【0037】
1つの例では、第1のBSは、(例えば、完全性保護/完全性保護チェックのための1つ又は複数のキー、及び暗号化/解読のための1つ又は複数のキー等の)少なくとも1つのセキュリティキーにしたがって、第1のメッセージ又は第3のメッセージに完全性保護及び暗号化のうちの少なくとも一方を実行する。UEは、暗号化/解読のための1つ又は複数のキーにしたがって第1のメッセージ又は第3のメッセージを解読し、完全性保護/完全性保護チェックのための1つ又は複数のキーにしたがって、(例えば、完全性を示すコードが正しいか又は誤っているかを検査するといったように)第1のメッセージ又は第3のメッセージに完全性保護チェックを実行する。
【0038】
UEは、少なくとも1つのセキュリティキーにしたがって、第1の応答メッセージ又は第3の応答メッセージに完全性保護及び暗号化のうちの少なくとも一方を実行する。第1のBSは、第1の応答メッセージ及び第3の応答メッセージを解読し、第1の応答メッセージ及び第3の応答メッセージに完全性保護を実行し、第1のBSと第2のBSとの間の接続を使用して第2のBSに、又は第1のBSと第3のBSとの間の接続を使用して第3のBSに、第2の応答メッセージ又は第4の応答メッセージを送信する。
【0039】
1つの例では、UEは、第2のRATを使用して第2のBS又は第3のBSからメッセージを受信し、第2のRATを使用して第2のBS又は第3のBSに、そのメッセージに応答する応答メッセージを送信する。第2のBS又は第3のBSは、UEと第2のBS又は第3のBSとの間で使用される(例えば、完全性保護/完全性保護チェックのための1つ又は複数のキー、及び(例えば、暗号化等の)暗号化方法/(例えば、暗号解読等の)解読のための1つ又は複数のキー等の)少なくとも1つのセキュリティキーにしたがって、そのメッセージに完全性保護及び暗号化を実行する。UEは、UEと第2のBS又は第3のBSとの間で使用される(例えば、完全性保護/完全性保護チェックのための1つ又は複数のキー、及び(例えば、暗号化等の)暗号化方法/(例えば、暗号解読等の)解読のための1つ又は複数のキー等の)少なくとも1つのセキュリティキーにしたがって、その応答メッセージに(例えば、その応答メッセージから完全性を示すコードを生成するといったように)完全性保護及び暗号化のうちの少なくとも一方を実行する。UEは、少なくとも1つのセキュリティキーにしたがって、そのメッセージの解読及び完全性保護チェックの少なくとも一方を実行する。第2のBS又は第3のBSは、少なくとも1つのセキュリティキーにしたがって、その応答メッセージの解読及び完全性保護チェックの少なくとも一方を実行する。1つの例では、メッセージ及び応答メッセージは、上記のLTE RRCメッセージ又はNR/5G RRCメッセージである。
【0040】
1つの例では、UEは、第1のRATを使用して第1のBSから第1のRATの第5のメッセージを受信し、第5のメッセージは、UEと第2のBSとの間の接続の解除を示す。UEは、第5のメッセージに応答して、第1のRATを使用して第1のBSに第5の応答メッセージを送信する。UEは、解除要求メッセージに応答して、第2のBSとの間での(例えば、送信又は受信等の)通信を中断する。
【0041】
1つの例では、第5のメッセージ及び第5の応答メッセージは、第5のTIを含む。第1のBSは、第5のメッセージの中に第5のTIの第5の値を設定し、UEは、第5の応答メッセージの中の第5のTIの第5の値を使用する。1つの例では、第5のメッセージ及び第5の応答メッセージは、LTE RRCメッセージ又はNR/5G RRCメッセージである。LTE RRCメッセージ及びNR/5G RRCメッセージの詳細については、以前の説明を参照してもよく、ここでは、説明はされない。
【0042】
1つの例では、第1の無線アクセス技術(RAT)は、LTE RAT(又は、いわゆる進化型ユニバーサル地上波無線アクセス(E-UTRA)))であり、第2のRATは、NR/5G RATである。1つの例では、第1のBSは、LTE RATのeNBであり、第2のBSは、NR/5G RATのgNBである。1つの例では、第1のRATは、NR/5G RATであり、第2のRATは、LTE RATである。1つの例では、第1のBSは、NR/5G RATのgNBであり、第2のBS及び第3のBSは、LTE RATのeNBである。
【0043】
1つの例では、第2のRATの構成は、物理的構成、MAC構成、RLC構成、及びPDCP構成のうちの少なくとも1つを含む。例えば、物理的構成は、物理チャネルのための送信電力構成、(例えば、ACK/NAK等の)ハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバック構成、チャネル状態情報(CSI)構成、(例えば、CSI参照信号等の)参照信号構成、(例えば、物理制御チャネルの周波数位置、リソース割り当てユニット、又はリソース割り当て開始位置/オフセット等の)物理ダウンリンク(DL)制御チャネル構成、物理アップリンク(UL)制御チャネル構成、物理DL共有チャネル(PDSCH)構成、物理UL共有チャネル(PUSCH)構成、ビームフォーミング構成、多入力多出力(MIMO)構成、送信モード構成、又は時分割複信(TDD)構成を含む。1つの例では、MAC構成は、(例えば、バッファ状態報告、電力ヘッドルーム報告、又はHARQ等の)MAC機能についてのタイマー値又はカウンター値、論理チャネルの優先順位付けのためのパラメータ、半永続的スケジューリング(SPS)構成、及びMAC PDUの中で使用される(例えば、長さインジケータ等の)フィールドの長さのうちの少なくとも1つを含む。1つの例では、RLC構成は、(例えば、論理チャネル識別情報又は論理チャネル優先順位等の)論理チャネル構成、(例えば、ARQ、再要求(reordering)等の)RLC機能についてのタイマー値又はカウンター値、(例えば、シーケンス番号等の)フィールドの長さ値を含む。1つの例では、PDCP構成は、(例えば、ARQ又は再要求(reordering)等の)PDCP機能についてのタイマー値又はカウンター値、又は(シーケンス番号等の)フィールドの長さ値を含む。
【0044】
1つの例では、第2のRATの構成は、セル追加構成を含む。例えば、セル追加構成は、第2のBSの第1のセル(又は、第1のコンポーネントキャリア(CC))を示す。UEは、セル追加構成にしたがって第1のセル(又は、第1のCC)に接続する。1つの例では、第2のRATの構成は、セル除去構成を含む。例えば、UEは、第2のBSの第2のセル(又は、第2のCC)に接続し、セル除去構成は、第1のセル(又は、第1のCC)の接続を切り離すようにUEを構成する。
【0045】
図4は、本発明の1つの例にしたがったプロセス40のフローチャートである。プロセス40は、ユーザ機器(UE)の中で利用されて、第1のRAT及び第2のRATの密接な相互作用を取り扱う。プロセス40は、以下のステップを含む。
【0046】
ステップ400:開始
【0047】
ステップ402:第1の無線アクセス技術(RAT)を使用して第1の基地局(BS)に接続する。
【0048】
ステップ404:第1のRATを使用して第1のBSからメッセージを受信する。
【0049】
ステップ406:メッセージが、第1のRAT及び第2のRATの密接な相互作用を実行するようにユーザ機器(UE)を構成するか、又は第1のRATから第2のRATへのRAT間のハンドオーバーを実行するようにUEを構成するということを決定する。
【0050】
ステップ408:メッセージが、第1のRAT及び第2のRATの密接な相互作用を実行するようにUEを構成するということを決定する場合に、第1のメッセージに応答して、第1のRATを使用して第1のBSに第1の応答メッセージを送信し、メッセージに応答して、第2のRATを使用して第2のBSに接続し、メッセージに応答して、第2のBSに第2のRATの第2の応答メッセージを送信し、そして、第1のBSとの間で第1のRATを使用して第1のデータを通信するときに、第2のBSとの間で第2のRATを使用して第2のデータを通信する。
【0051】
ステップ410:メッセージが、第1のRATから第2のRATへのRAT間のハンドオーバーを実行するようにUEを構成するということを決定する場合に、第1のBSに第1の応答メッセージを送信せず、第1のRATの接続を切り離し、メッセージに応答して、第2のRATを使用して第2のBSに接続し、メッセージに応答して、第2のRATを使用して第2のBSに第2のRATの第3の応答メッセージを送信し、そして、第2のBSとの間で第2のRATを使用して第3のデータを通信する。
【0052】
ステップ412:終了
【0053】
プロセス40の実現は、上記の説明に限定されない。以下の例をプロセス40に適用してもよい。プロセス30に関連する例をプロセス40に適用してもよく、そのプロセス30に関連する例は、ここでは、説明されない。
【0054】
1つの例では、メッセージは、第1のTI、第2のTI、及び第3のTIのうちの少なくとも1つを含み、第1の応答メッセージは、第1のTIを含み、第2の応答メッセージは、第2のTIを含み、第3の応答メッセージは、第3のTIを含む。1つの例では、第1のBSは、メッセージの中に第1のTIの第1の値を設定し、UEは、第1の応答メッセージの中の第1のTIの第1の値を使用する。1つの例では、第2のBSは、メッセージの中に第2のTIの第2の値を設定し、UEは、第2の応答メッセージの中の第2のTIの第2の値を使用する。1つの例では、第2のBSは、メッセージの中に第3のTIの第3の値を設定し、UEは、第3の応答メッセージの中の第3のTIの第3の値を使用する。1つの例では、第1のBS及び第2のBSは、第1の値及び第2の値を独立に設定し、第1の値及び第3の値を独立に設定する。
【0055】
図5は、本発明の1つの例にしたがったプロセス50のフローチャートである。プロセス50は、ネットワークの中で利用され、第1のRAT及び第2のRATの密接な相互作用を取り扱う。プロセス50は、以下のステップを含む。
【0056】
ステップ500:開始
【0057】
ステップ502:ネットワークの第1の基地局(BS)が、第1の無線アクセス技術(RAT)を使用してユーザ機器(UE)に接続する。
【0058】
ステップ504:第1のBSが、ネットワークの第2のBSから第2のRATの第2のメッセージを受信し、第2のメッセージは、第2のトランザクション識別子(TI)を含む。
【0059】
ステップ506:第1のBSが、第1のRATを使用してUEに第1のRATの第1のメッセージを送信し、第1のメッセージは、第2のメッセージ及び第1のTIを含み、第2のメッセージは、第2のRATを使用して第2のBSに接続するようにUEを構成する。
【0060】
ステップ508:第1のBSが、第1のメッセージに応答して、第1のRATを使用してUEから第1のRATの第1の応答メッセージを受信し、第1の応答メッセージは、第2のRATの第2の応答メッセージ及び第1のTIを含み、第2の応答メッセージは、第2のTIを含む。
【0061】
ステップ510:第2のBSが、第2のメッセージに応答して、第1のBSから第2の応答メッセージを受信する。
【0062】
ステップ512:第1のBSが、UEとの間で第1のRATを使用して第1のデータを通信するときに、第2のBSが、第2のメッセージの中の第2のRATの構成にしたがって、UEとの間で第2のRATを使用して第2のデータを通信する。
【0063】
ステップ514:終了
【0064】
プロセス30に関連する例をプロセス50に適用してもよく、そのプロセス30に関連する例は、ここでは、説明されない。プロセス50の実現は、上記の説明に限定されない。以下の例をプロセス50に適用してもよい。
【0065】
1つの例では、第1のBSは、第2のBSから第2のRATの第2のメッセージを受信する前に、第2のBSにUEのための追加要求メッセージを送信して、UEとの間でデータを通信するように第2のBSに要求する。その追加要求メッセージに応答して、第2のBSは、第1のBSに第2のメッセージを送信する。第1のBSが第2のメッセージを受信すると、第1のBSは、第1のメッセージの中に第2のメッセージを含める。第1のBSは、第2のBSの信号強度/信号品質を報告するようにUEを構成してもよい。第2のBSの信号強度/信号品質が、第1のBSが決定した閾値と比較してより良好である場合には、第1のBSは、追加要求メッセージを送信することを決定してもよい。
【0066】
1つの例では、第2のBSが第2のRATを使用してUEに接続する場合には、第1のBSは、ネットワークの第3のBSから第2のRATの第4のメッセージを受信する。第1のBSは、第1のRATを使用してUEに第1のRATの第3のメッセージを送信し、第3のメッセージは、第4のメッセージを含み、第4のメッセージは、第2のRATを使用して第3のBSに接続するようにUEを構成する。第1のBSは、第1のRATを使用してUEから、第3のメッセージに応答する第1のRATの第3の応答メッセージを受信する。第3のBSは、第1のBSから、第4のメッセージに応答する第2のRATの第4の応答メッセージを受信する。第1のBSが、UEとの間で第1のRATを使用して第3のデータを通信するときに、第3のBSは、第4のメッセージの中の第2のRATの構成に従って、UEとの間で第2のRATを使用して第4のデータを通信する。上記のように、第3のメッセージ及び第3の応答メッセージは、第3のTIを含んでもよく、第4のメッセージ及び第4の応答メッセージは、第4のTIを含んでもよい。
【0067】
1つの例では、第1のBSは、UEと第2のBSとの間の接続を解除することを決定する。第1のBSは、その決定に応答して、第2のBSに解除要求メッセージを送信し、その接続の解除を示す。第1のBSは、その決定に応答して、第1のRATを使用してUEに第1のRATの第5のメッセージを送信し、第5のメッセージは、UEと第2のBSとの間の接続の解除を示す。第1のBSは、第1のRATを使用してUEから、第5のメッセージに応答する第5の応答メッセージを受信する。第5のメッセージ及び第5の応答メッセージは、第5のTI(すなわち、同じTIの値)を含んでもよい。第2のBSは、解除要求メッセージに応答してUEとの間の通信を中断する。すなわち、第1のBSは、第2のBSとUEとの間の接続の解除を示す。第5のメッセージは、第2のRATのいかなるメッセージも含まない。さらに、第2のBSとUEとの間の接続の解除を第2のBSによって開始してもよい。
【0068】
他の例では、第2のBSは、UEと第2のBSとの間の接続を解除することを決定し、その決定に応答して、第1のBSに解除要求メッセージを送信する。第1のBSは、解除要求メッセージを受信し、その解除要求メッセージは、UEと第2のBSとの間の接続の解除を示す。第2のBSは、解除要求メッセージ/その決定に応答して、UEとの通信を中断する。第1のBSは、解除要求メッセージ/その決定に応答して、第1のRATを使用してUEに第1のRATの第6のメッセージを送信し、第6のメッセージは、UEと第2のBSとの間の接続の解除を示す。第1のBSは、第1のRATを使用してUEから、第6のメッセージに応答する第1のRATの第6の応答メッセージを受信する。第6のメッセージ及び第6の応答メッセージは、第6のTI(すなわち、同じTIの値)を含んでもよい。1つの例では、第6のメッセージ及び第6の応答メッセージは、LTE RRCメッセージ又はNR/5G RRCメッセージである。LTE RRCメッセージ及びNR/5G RRCメッセージの詳細については、前の説明を参照してもよく、ここでは、説明されない。
【0069】
プロセス50の例については、プロセス30に関連する前の説明を参照してもよく、ここでは、説明されない。
【0070】
図6は、本発明の1つの例にしたがった追加手順60の概略的な図である。図6のユーザ機器(UE)、(例えば、eNB等の)第1の基地局(BS)、及び(例えば、gNB等の)第2のBSの動作は、以下のように説明される。UEは、(例えば、LTE無線アクセス技術(RAT)等の)第1のRATを使用して第1のBSと通信し、(例えば、NR/5G RAT等の)第2のRATを使用して第2のBSと通信する。第1のBSは、第2のRATを使用して第2のBSと通信する。第1のBSは、第2のBSにUEのための追加要求メッセージを送信する(ステップ600)。第2のBSは、その追加要求メッセージに応答して、第1のBSにNR/5G無線リソース制御(RRC)接続再構成(NR/5G RRC Connection Reconfiguration)メッセージを送信する(ステップ602)。第1のBSは、そのNR/5G RRC Connection Reconfigurationメッセージの受信に応答して、UEにLTE RRC接続再構成(LTE RRC Connection Reconfiguration)メッセージを送信し、そのLTE RRC Connection Reconfigurationメッセージは、NR/5G RRC Connection Reconfigurationメッセージを含む(ステップ604)。UEは、LTE RRC Connection Reconfigurationメッセージの受信に応答して、第1のBSにLTE RRC接続再構成完了(LTE RRC Connection Reconfiguration Complete)メッセージを送信する(ステップ606)。したがって、UEは、NR/5G RRC Connection Reconfigurationメッセージに応答して、第2のRATを使用して第2のBSとUEとの間の接続を構成してもよい。第1のBSは、NR/5G RRC Connection Reconfigurationメッセージの受信に応答して、第2のBSにNR/5G RRC Connection Reconfiguration Completeメッセージを送信する(ステップ608)。
【0071】
図7は、本発明の1つの例にしたがった解除手順70の概略的な図である。図7のユーザ機器(UE)、(例えば、eNB等の)第1の基地局(BS)、及び(例えば、gNB等の)第2のBSの動作は、以下のように説明される。UEは、(例えば、LTE無線アクセス技術(RAT)等の)第1のRATを使用して第1のBSと通信し、(例えば、NR/5G RAT等の)第2のRATを使用して第2のBSと通信する。第1のBSは、解除要求メッセージを送信し、その解除要求メッセージは、第2のBSに、第2のBSとUEとの間の接続の解除を示す(ステップ700)。第1のBSは、UEにLTE無線リソース制御(RRC)接続再構成(LTE RRC Connection Reconfiguration)メッセージを送信する(ステップ702)。UEは、そのLTE RRC Connection Reconfigurationメッセージの受信に応答して、第1のBSにLTE RRC接続再構成完了(LTE RRC Connection Reconfiguration Complete)メッセージを送信する(ステップ704)。したがって、UEは、LTE RRC Connection Reconfigurationメッセージに応答して、第2のBSとUEとの間の接続を解除することが可能である。
【0072】
当業者は、上記の説明及び例に関して、組み合わせ、修正、及び/又は変更を容易に行うことができるはずである。例えば、当業者は、UEについての実施形態及び例に基づいて、ネットワークについての新たな実施形態を容易に作成することが可能であるとともに、ネットワークについての実施形態及び例に基づいて、UEについての新たな実施形態を容易に作成することが可能である。ハードウェア、ソフトウェア、(ハードウェアデバイスにおける読み取り専用ソフトウェアとして存在するコンピュータ命令及びデータとハードウェアデバイスとの組み合わせとして知られる)ファームウェア、電子システム、又はそれらの組み合わせであってもよい手段を使用することによって、複数の示唆されたステップを含む上記の説明、ステップ及び/又はプロセスを実現してもよい。そのような手段の1つの例は、通信デバイス20であってもよい。上記のプロセス及び上記の例のいずれかをコンパイルして、プログラムコード214としてもよい。
【0073】
要約すると、本発明は、2つのセルラーシステムの密接な相互作用を取り扱う方法及び通信デバイスを実現する。その通信デバイスは、当該通信デバイス、第1のBS、及び第2のBSによって送信されるLTE RRCメッセージ及びNR/5G RRCメッセージにしたがって、第2のRATを使用して第2のBSに接続する。このようにして、2つのセルラーシステムの密接な相互作用を実現することが可能である。
【0074】
当業者は、本発明の教示を変えることなく、上記のデバイス及び方法の関する数多くの修正及び変更を行うことが可能であるということに容易に気付くであろう。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲の境界及び限界によってのみ限定されると解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7